説明

積層シート及び発泡積層シートの製造方法

【課題】複数の樹脂層を積層して得られる積層シートの製造方法であって、樹脂の有効利用を可能とする製造方法を提供する。
【解決手段】基材、樹脂層a及び樹脂層bを有する積層シートの製造方法であって、
(1)基材上に、前記樹脂層aを前記基材の幅以下の幅で形成する工程1、
(2)前記樹脂層a上に、前記樹脂層bを前記基材の幅より大きな幅で形成する工程2、
(3)前記樹脂層bの両端部であって、前記基材の幅に対応する部分からはみ出している領域を切除する工程3、並びに
(4)前記基材及び前記樹脂層bの両端部が揃うように、前記基材及び前記樹脂層bの両端部を切除する工程4、
を順に含む、積層シートの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層シート及び発泡積層シートの製造方法に関する。前記積層シート及び発泡積層シートは、発泡壁紙、各種装飾材等として有用である。また、前記積層シートが発泡樹剤含有樹脂層を含む場合、積層シートは発泡積層シートの発泡前の状態(いわゆる未発泡原反)を意味する。
【背景技術】
【0002】
従来、壁面に使用する化粧シートとしては、基材上に発泡樹脂層を設けた発泡積層シート(例えば、壁紙)が一般的に使用されている。発泡積層シートとしては、発泡樹脂層の表面に別の樹脂層を貼ることにより表面強度を高めた発泡積層シートが知られており、発泡樹脂層の表面に予め製膜した別の樹脂層を貼り合わせる方法や、Tダイ押出し法等を用いて発泡樹脂層上に直接樹脂層を形成する方法により製造されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3810351号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発泡樹脂層上に直接樹脂を押出すと、押出した樹脂はネックイン(ダイの幅よりも押し出された樹脂の幅が狭くなる現象)により両端部の厚みが厚くなるため、後加工に問題がある等の理由から基材の幅より広く押出す必要があった。一方、上記基材の端部からはみ出した樹脂は樹脂層の中央部とは厚みが異なるため、その後の巻き取りの際に厚み差の蓄積による歪みが生じることによってシワが発生したり、さらにその後の工程(例えば、加熱工程)において、加熱炉内の金属ロールにとられる等といった問題がある。この場合、予め基材と同じ幅に切除する必要があった。
【0005】
しかしながら、基材と樹脂層を一緒に切除した場合、切除した部分には基材が混在してしまうため、再利用することができず資源節約という観点において問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、複数の樹脂層を積層して得られる積層シートの製造方法であって、樹脂の有効利用を可能とする製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、特定の工程を順に含むことにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は、下記の積層シート及び発泡積層シートに関する。
1. 基材、樹脂層a及び樹脂層bを有する積層シートの製造方法であって、
(1)基材上に、前記樹脂層aを前記基材の幅以下の幅で形成する工程1、
(2)前記樹脂層a上に、前記樹脂層bを前記基材の幅より大きな幅で形成する工程2、
(3)前記樹脂層bの両端部であって、前記基材の幅に対応する部分からはみ出している領域を切除する工程3、並びに
(4)前記基材及び前記樹脂層bの両端部が揃うように、前記基材及び前記樹脂層bの両端部を切除する工程4、
を順に含む、積層シートの製造方法。
2. 前記工程3によって切除された樹脂層bを、前記工程2の樹脂層bの一部として再利用する、上記項1に記載の積層シートの製造方法。
3. 前記工程4が、前記基材、前記樹脂層a及び前記樹脂層bの両端部が揃うように、前記基材、前記樹脂層a及び前記樹脂層bの両端部を切除する工程である、上記項1又は2に記載の積層シートの製造方法。
4. 前記樹脂層aが、発泡剤含有樹脂層を有する、上記項1〜3のいずれかに記載の積層シートの製造方法。
5. 工程1又は工程4の後において、前記発泡剤含有樹脂層を発泡させる工程を含む、上記項4に記載の発泡積層シートの製造方法。
6. 工程4の後にエンボス処理を行う、上記項5に記載の発泡積層シートの製造方法。
【0009】
以下、本発明の積層シート及び発泡積層シートの製造方法について詳細に説明する。
【0010】
本発明の積層シートは、基材、樹脂層a及び樹脂層bを有する積層シートの製造方法であって、
(1)基材上に、前記樹脂層aを前記基材の幅以下の幅で形成する工程1、
(2)前記樹脂層a上に、前記樹脂層bを前記基材の幅より大きな幅で形成する工程2、
(3)前記樹脂層bの両端部であって、前記基材の幅に対応する部分からはみ出している領域を切除する工程3、並びに
(4)前記基材及び前記樹脂層bの両端部が揃うように、前記基材及び前記樹脂層bの両端部を切除する工程4、
を順に含むことを特徴とする。
【0011】
上記積層シートの製造方法によれば、積層シートの巻き取り時にシワや破れが発生すること及び樹脂層が製造ライン中のロールに巻きつくことが抑制されており、さらに樹脂層の再利用が可能である。以下、各工程について、詳細に説明する。
【0012】
工程1
工程1では、基材上に、樹脂層aを前記基材の幅以下の幅で形成(積層)する。
【0013】
[基材]
基材は、積層シートの基材として適した機械強度、耐熱性等を有する限り特に限定されず、例えば、樹脂シート、繊維質シート(例えば、紙、不織布等)などが一般に使用できる。
【0014】
上記の中でも紙等の繊維質シートが好ましく、具体的には、壁紙用一般紙(パルプ主体のシートを既知のサイズ剤でサイズ処理したもの);難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙;上質紙;薄用紙などが挙げられる。
【0015】
基材の坪量は限定的ではないが、50〜300g/m程度が好ましく、50〜80g/m程度がより好ましい。
【0016】
[樹脂層a]
本発明における樹脂層aの構成は限定的ではなく、1層又は2層以上の樹脂層を包含する。例えば、非発泡樹脂層の単層からなる樹脂層a、発泡剤含有樹脂層の単層からなる樹脂層a、発泡剤含有樹脂層及び非発泡樹脂層が積層された複数層からなる樹脂層a、等が例示される。なお、本発明において、樹脂層aが発泡剤含有樹脂層を有する場合、後述する発泡工程を経て発泡積層シートが得られる。
【0017】
以下、非発泡樹脂層i、発泡剤含有樹脂層及び非発泡樹脂層iiを含む樹脂層aを形成する場合を代表例として、構成する各層を説明する。なお、上記構成において、非発泡樹脂層iiが基材側に存在する。
【0018】
(非発泡樹脂層i)
本発明において、発泡剤含有樹脂層上に非発泡樹脂層iを形成した場合、発泡剤含有樹脂層を保護することができる。
【0019】
非発泡樹脂層iに含まれる樹脂成分は特に限定されず、例えばポリエチレン、エチレン共重合体、アイオノマー樹脂等を使用することができる。前記エチレン共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−αオレフィン共重合体等が挙げられる。これらの樹脂成分は単独又は2種以上を混合して使用できる。
【0020】
また、特に優れた耐スクラッチ性、耐摩耗性を得るためには、前記樹脂成分として、アクリル酸(CH=CHCOOH)及びメタクリル酸(CH=C(CH)COOH)の少なくとも1種のモノマーとエチレンとの組み合わせにより得られる共重合体を樹脂成分として好適に用いることができる。より具体的には、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体及びアイオノマー樹脂の少なくとも1種を用いることが望ましい。アイオノマー樹脂としては、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の分子間をナトリウム、亜鉛等の金属のイオンで分子間結合した構造を有する樹脂が使用できる。このような樹脂成分を用いる場合には、特に樹脂中の水素結合等に起因する強固な層を形成することができる。なお、これらは、公知又は市販のものを使用することができる。
【0021】
前記共重合体におけるアクリル酸又はメタクリル酸の含有量は限定的ではないが、15重量%以下が好ましく、4〜15重量%程度がより好ましい。このような樹脂も市販品を使用することができる。前記樹脂組成物には、公知の添加剤を配合することもできる。
【0022】
非発泡樹脂層iの厚みは限定的ではないが、5〜50μm程度が好ましく、特に8〜20μm程度がより好ましい。
【0023】
前記樹脂成分のメルトフローレート値(MFR)は、用いる樹脂成分の種類等によるが、一般に10g/10分以上の範囲内で適宜設定すれば良い。通常は10〜100g/10分、特に10〜95g/10分、さらに20〜80g/10分の範囲にあることが好ましい。このような数値範囲のものを使用することにより、より優れた耐スクラッチ性、耐摩耗性等を得ることができる。なお、本明細書のMFRは、JIS K 7210(熱可塑性プラスチックの流れ試験方法)記載の試験方法により測定した値である。試験条件は、JIS K 6760記載の「190℃、21.18N(2.16kgf)」を採用したものである。
【0024】
また、樹脂組成物中の前記樹脂成分の含有量は限定的ではないが、通常70〜100重量%の範囲内で適宜設定することが好ましい。
【0025】
(発泡剤含有樹脂層)
発泡剤含有樹脂層は、少なくとも樹脂成分及び発泡剤を含む。発泡剤含有樹脂層は、後述する発泡工程によって発泡樹脂層を形成する。
【0026】
樹脂成分としては、ポリエチレン、及びエチレンとエチレン以外の成分とをモノマーとするエチレン共重合体(以下、「エチレン共重合体」と略記する)からなる群から選ばれた少なくとも1種を含有することが好ましい。
【0027】
ポリエチレン及びエチレン共重合体は融点及びMFRの観点で押出し製膜に適している。エチレン共重合体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−αオレフィン共重合体等が挙げられる。これらのエチレン共重合体は単独又は2種以上を混合して使用できる。
【0028】
特にエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、及びポリエチレンとエチレン−αオレフィン共重合体の混合物のいずれか1種を含有することが好ましい。樹脂成分としてポリエチレンとエチレン−αオレフィン共重合体の混合物を含有する場合、エチレン−αオレフィン共重合体の含有量は50重量%以上であることが好ましい。
【0029】
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、及びポリエチレンとエチレン−αオレフィン共重合体の混合物のいずれか1種と他の樹脂の1種以上とを併用する場合には、前記いずれかの1種の樹脂成分の含有量は、70重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましい。
【0030】
ポリエチレン又はエチレン共重合体のMFRは9〜70g/10分が好ましく、9〜20g/10分がより好ましい。このようなMFRを採用することにより、押出し製膜性がより高まる。
【0031】
また、エチレン共重合体は、エチレン以外のモノマーの含有量としては、5〜30重量%が好ましく、9〜20重量%がより好ましい。このような共重合比率を採用することにより、押出し製膜性がより高まる。具体例としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニルの共重合比率(VA量)としては9〜25重量%が好ましく、9〜20重量%がより好ましい。また、エチレン−メチルメタクリレート共重合体は、メチルメタクリレートの共重合比率(MMA量)としては5〜25重量%が好ましく、5〜15重量%がより好ましい。
【0032】
発泡剤としては公知の発泡剤から選択することができる。例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホルムアミド等のアゾ系;オキシベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジド系などの有機系熱分解型発泡剤や、マイクロカプセル型発泡剤、重曹などの無機系発泡剤等が挙げられる。発泡剤の含有量は、発泡剤の種類や発泡倍率に応じて設定する。発泡剤は、樹脂成分100重量部に対して、1〜10重量部程度とすることが好ましい。
【0033】
発泡剤含有樹脂層には、無機充填剤を使用しても良い。例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。無機充填剤の含有量は特に限定されないが、樹脂成分100重量部に対して1〜20重量部程度とすればよい。
【0034】
発泡剤含有樹脂層には、添加剤を加えてもよい。例えば、顔料、発泡安定剤、酸化防止剤、発泡助剤(亜鉛化合物)、架橋剤、表面処理剤、蛍光増白剤、防カビ剤、滑剤等を添加剤として用いることができる。
【0035】
顔料については、例えば、二酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、クロムチタンイエロー、酸化鉄(弁柄)、カドミウムレッド、群青、紺青、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン、硫化亜鉛等の無機顔料;例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ系(アゾレーキ、不溶性アゾ、縮合アゾ)、多環式(イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ペリノン、フラバントロン、アントラピリミジン、アントラキノン、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール、ジブロムアンザントロン、ジオキサジン、チオインジゴ、フタロシアニン、インダントロン、ハロゲン化フタロシアニン)等の有機顔料が挙げられる。顔料の含有量は、樹脂成分100重量部に対して10〜50重量部程度が好ましく、15〜40重量部程度がより好ましい。
【0036】
発泡安定剤としては、例えば、アルキルスルホン酸塩やアルキルベンゼンスルホン酸塩が挙げられる。具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム及びドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムの少なくとも1種が好ましい。
【0037】
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤である2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、テトラキス〔メチレン−3(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート〕メタン、リン系酸化防止剤であるトリス(2,4−ジ−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト等が挙げられる。 発泡助剤は、例えば、ステアリン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等の金属酸化物及び/又は脂肪酸金属塩が挙げられる。これらの発泡助剤の含有量は、樹脂成分100重量部に対して、0.3〜10重量部程度が好ましく、1〜5重量部程度がより好ましい。なお、これらの発泡助剤とEMAAとADCA発泡剤とを組み合わせて用いる場合には、発泡工程における焼けや発色団の形成により発泡樹脂層及び基材が黄変する可能性がある。そのため、EMAAとADCA発泡剤とを組み合わせて用いる場合には、特開2009-197219号公報に説明されている通り、発泡助剤としてカルボン酸ヒドラジド化合物を用いることが好ましい。このとき、カルボン酸ヒドラジド化合物はADCA発泡剤1重量部に対して0.2〜1重量部程度用いることが好ましい。
亜鉛化合物の含有量は樹脂成分100重量部に対して、0.001〜20重量部程度が好ましく、0.001〜10重量部程度がより好ましい。
【0038】
発泡剤含有樹脂層の厚みは限定的ではないが、非発泡状態(発泡前)で40〜100μm程度であり、50〜70μmがより好ましい。
【0039】
発泡剤含有樹脂層を発泡させる方法としては、後記の製造方法に記載された方法に従って実施すれば良い。
【0040】
(非発泡樹脂層ii)
基材と発泡剤含有樹脂層との間に非発泡樹脂層iiを形成することができる。特に、非発泡樹脂層iiが接着剤層として形成される場合は、基材と発泡樹脂層との優れた密着性が得られる。
【0041】
非発泡樹脂層iiとしては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等を好適に用いることができる。非発泡樹脂層iiは樹脂成分以外に公知の添加剤を含んでもよいが、樹脂成分の含有量が70〜100重量%となるように配合することが好ましい。
【0042】
非発泡樹脂層iiの厚みは限定的ではないが、5〜50μm程度が好ましく、特に5〜15μm程度がより好ましい。
【0043】
[樹脂層aの積層]
樹脂層aを形成する方法としては、特に限定されず、例えば、Tダイ押出し機による単層押出し、多層同時押出し等が挙げられる。特に、本発明においては、複数種の溶融樹脂を同時に押出すことにより複数層の同時製膜が可能なフィードブロックタイプやマルチマニホールドタイプのTダイを使用することができるが、各層の流動性に違いがある場合は、マルチマニホールドタイプが好適に使用できる。
【0044】
具体的には、非発泡樹脂層iを形成するための組成物、発泡剤含有樹脂層を形成するための組成物、及び非発泡樹脂層iiを形成するための組成物を各々別個のシリンダー中に入れて、3種3層を同時に押出し製膜すればよい。
【0045】
同時押出し時の溶融樹脂温度は、特に限定されず、用いる樹脂、発泡剤等に応じて適宜設定すればよい。
【0046】
なお、発泡剤含有樹脂層に炭酸カルシウム等の無機充填剤(フィラー)が含む場合には、押出し成形機の押出し口(いわゆるダイス)に無機充填剤の残渣(いわゆる目やに)が付着し易く、これがシート表面の異物となり易いため、発泡剤含有樹脂層を無機充填剤を含まない非発泡樹脂層によって挟み込んだ態様で同時押出し成形することにより、前記目やにの発生を抑制することができる。
【0047】
また、樹脂層aは、基材上に形成する前に、公知の手段、例えば冷却水を通した金属ロール(チルロール)に抱かせる等により冷却することができる。
【0048】
当該樹脂層aの形成は、樹脂層aの両端部が基材の両端部よりも内側に位置するように行う。これにより、樹脂層aが基材からはみ出さないため、後工程で製造ライン中のロールなどの汚損、巻き取りの際のシワや破れの発生を抑制することができる。さらに、樹脂層aが発泡剤含有樹脂層を有する場合、後述する発泡工程によって前記発泡剤含有樹脂層が膨張しても、樹脂層aの幅が基材の幅以下となるため、樹脂層が発泡工程中の製造装置(ガイドロール等)に触れることなく製造できる。
【0049】
樹脂層aの幅は、基材の幅よりも1〜30mm程度小さくなるように形成することが好ましく、4〜20mm小さくなるように形成することがより好ましい。
【0050】
樹脂層aを押出しによって製膜する場合、樹脂層aは、基材上に積層する前に、基材の幅より小さくなるように樹脂層aを切除(スリット)してもよい。切除することにより得られた樹脂層aの一部(スリット屑)は容易に再利用することができ、積層シートの製造におけるコスト削減を図ることができる。
【0051】
切除する方法としては、特に限定されず、公知の手段を採用すればよい。例えば、レーザーカット方式、シャーカット方式、スコアーカット方式等が挙げられる。
【0052】
基材に樹脂層aを積層する方法としては限定的ではない。例えば、樹脂層aと基材とを熱圧着によってラミネートするのが好ましい。特に、熱圧着によるラミネート前に、基材表面に加熱を行うことが好ましい。加熱温度は限定的ではないが、80〜160℃が好ましい。加熱時間は、加熱温度等に応じて適宜設定すればよい。
【0053】
[樹脂層aのその他の形態]
樹脂層aについては、以上の通り非発泡樹脂層i、発泡剤含有樹脂層及び非発泡樹脂層iiからなる樹脂層を代表例として述べたが、その他の形態であってもよい。
【0054】
例えば、単層からなる樹脂層aを形成する場合、例えば、Tダイ押出機によって、非発泡樹脂層iを形成するための組成物、発泡剤含有樹脂層を形成するための組成物等を1層(単層)で押出し製膜することにより形成すればよい。樹脂層aが3層以外である場合においても、上述の冷却、スリット等を行うことができる。
【0055】
また、エマルジョン方式で樹脂層aを形成することもできる。エマルジョン方式の場合、樹脂層aをコーティングにより形成する。具体的には、コンマコーターなど既知のコーティング装置にて塗工することにより樹脂層aを設ける。その際に塗工幅は基材幅の内側になるようにする。
【0056】
工程2
工程2では、樹脂層a上に、樹脂層bを基材の幅より大きな幅で形成(積層)する。
【0057】
[樹脂層b]
本発明における樹脂層bの構成は限定的ではなく、1層又は2層以上の樹脂層を包含する。
【0058】
樹脂層bが単層からなる場合は、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン共重合体、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ナイロン等が挙げられる。前記エチレン共重合体としては、前述の発泡剤含有樹脂層で挙げられている具体的なエチレン共重合体と同様の樹脂を使用することができる。
【0059】
樹脂層bが2層以上の複数層からなる場合、例えば、当該列挙された樹脂と、接着性に優れた樹脂(例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−マレイン酸変性樹脂等)等を共押出することにより得られる。
【0060】
樹脂層bの厚みは、限定的ではないが、樹脂層bの層構成(単層又は2層以上)に拘わらず、5〜50μm程度が好ましく、8〜20μmがより好ましい。
【0061】
[樹脂層bの積層]
樹脂層bは、樹脂層aと同様の方法で形成することができる。例えば、Tダイ押出し機による単層押出し、多層同時押出し等が挙げられる。
【0062】
樹脂層a上に樹脂層bを積層する方法としては、樹脂層a上に樹脂層bを直接形成するエクストルージョンコートや、樹脂層bを一旦製膜した後、樹脂層aとラミネートする方法がある。ラミネートの方法としては熱圧着によるラミネート、接着剤を介して貼り合せるドライラミネート等既知の方法が挙げられる。
【0063】
樹脂層bを基材の幅より大きな幅で形成する。当該形成は、樹脂層bの両端部が基材の両端部よりも外側に位置するように行う。これにより、均一な厚みの樹脂層bを十分な幅で確保し、樹脂層a上に積層することができる。樹脂層bを押出しによって製膜する場合、当該樹脂層bの幅が基材の幅よりも40〜100mm程度大きくなるように押し出すことが好ましい。
【0064】
均一な厚みとは、最厚部と最薄部の厚みの差が小さいことをいい、樹脂層bの最厚部と最薄部の厚さの差が5μm以下をいう。
【0065】
工程3
工程3では、樹脂層bの両端部であって、基材の幅に対応する部分からはみ出している領域を切除する。
【0066】
切除する方法としては、特に限定されず、前述の手段を採用すればよい。
【0067】
工程3で切除して得られた樹脂層bの一部(スリット屑)は、再度樹脂層bの一部として再利用可能である。具体的には、本発明の工程1〜4が連続的に繰り返される場合において、工程3によって切除された樹脂層bを、工程2の樹脂層bの一部として再利用する。これにより、積層シートの製造におけるコスト削減を図ることができる。
【0068】
工程4
工程4では、基材及び樹脂層bの両端部が揃うように、基材及び樹脂層bの両端部を切除する。これにより、樹脂層bが製造ライン中のロールに巻きつくことを防ぐことができ、製品として適した積層シートを得ることができる。工程4で得られた切除部は、樹脂層aを含んでもよい。
【0069】
その他の処理
本発明では、上記工程1〜工程4に加えて、以下の各処理を行うことができる。ここで、上記各工程間については、便宜的に直前の工程後で表すものとする。例えば、「工程1の後」とは、工程1の後かつ工程2の前(工程1と工程2の間)を指すものとする。他の工程間についても同様とする。
【0070】
[装飾処理]
(装飾層)
樹脂層a又は樹脂層bの上には、必要に応じて後述する装飾層(絵柄模様層)を形成してもよい。装飾層は、積層シートに意匠性を付与する。樹脂層a上に形成する場合、工程1の後において形成することができる。樹脂層b上に形成する場合、工程2〜4のいずれかの工程の後において形成することができる。
【0071】
絵柄模様としては、例えば木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。絵柄模様は、積層シートの種類に応じて選択できる。
【0072】
装飾層は、樹脂層a又はbのおもて面に絵柄模様を印刷することで形成できる。なお、装飾層を形成する際には、必要に応じてあらかじめプライマー層を形成したり、樹脂層a又はbの表面にコロナ放電処理を施しても良い。コロナ放電処理は、公知の方法に従って実施することができる。
【0073】
印刷手法としては、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等が挙げられる。印刷インキとしては、着色剤、結着材樹脂、溶剤(又は分散媒)を含む印刷インキが使用できる。これらのインキは公知又は市販のものを使用しても良い。
【0074】
着色剤としては、例えば、前記の発泡剤含有樹脂層で使用されるような顔料を適宜使用することができる。
【0075】
結着材樹脂は、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。
【0076】
溶剤(又は分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水などが挙げられる。
【0077】
装飾層の厚みは、絵柄模様の種類より異なるが、一般には0.1〜10μm程度とすることが好ましい。
【0078】
(表面保護層)
本発明では、樹脂層bの上に表面保護層を形成することができる。また、樹脂層bの上面に装飾層がある場合は当該装飾層の上に形成することもできる。表面保護層は、艶を調整するか、または装飾層若しくは樹脂層bの保護をする。表面保護層の形成は、工程2〜4の後のいずれの工程後において形成することができるが、工程3又は4の後に行うことが好ましい。
【0079】
表面保護層の種類は限定的ではない。艶調整を目的とする表面保護層であれば、例えば、シリカなどの既知フィラーを含む表面保護層がある。表面保護層の形成方法としては、グラビア印刷などの公知の方法が採用できる。なお、樹脂層bと表面保護層との密着性や、装飾層と表面保護層との密着性が十分に得られない場合には、樹脂層b又は装飾層の表面を易接着処理(プライマー処理)した後に表面保護層を設けることもできる。
【0080】
積層シートの表面強度(耐スクラッチ性など)、耐汚染性、装飾層の保護等を目的として表面保護層を形成する場合には、電離放射線硬化型樹脂を樹脂成分として含有するものが好適である。電離放射線硬化型樹脂としては、電子線照射によってラジカル重合(硬化)するものが好ましい。なお、電離放射線硬化型樹脂を含有する表面保護層を形成した場合には、後述する電子線照射と同時に(同処理で)表面保護層が硬化するため、効率的である。つまり、発泡剤含有樹脂層、及び電離放射線硬化型樹脂を含有する表面保護層を順に形成後、電子線照射を行うことにより、発泡剤含有樹脂層に含まれる樹脂を架橋するとともに表面保護層に含まれる樹脂を硬化させることができる。
【0081】
表面保護層には、各種機能性材料を含有することができる。機能性材料としては、帯電防止剤、防カビ剤、抗菌剤、消臭剤等が挙げられる。
【0082】
表面保護層の厚みは限定的ではないが、0.1〜15μm程度が好ましい。
【0083】
[電子線照射]
本発明では、樹脂層aが発泡剤含有樹脂層を有する場合、当該発泡剤含有樹脂層に電子線を照射して溶融張力を高めてから当該層を発泡させることができる。これにより樹脂成分を架橋して発泡樹脂層の表面強度、発泡特性等を調整することができる。電子線照射はいずれの工程の後において行うことができるが、樹脂層bの再利用の観点から、工程1又は4の後に行うことが好ましい。
【0084】
電子線のエネルギーは、150〜250kV程度が好ましく、175〜200kV程度がより好ましい。照射量は、10〜100kGy程度が好ましく、10〜50kGy程度がより好ましい。電子線源としては、公知の電子線照射装置が使用できる。

電子線は、おもて面側から裏面側に向けて照射してもよく、また裏面側からおもて面側に向けて照射してもよい。なお、本明細書において、おもて面側とは樹脂層b側をいい、裏面側とは基材側をいう。
【0085】
[発泡処理]
本発明では、樹脂層aが発泡剤含有樹脂層を有する場合、当該発泡剤含有樹脂層を発泡させることによって、本発明の発泡積層シートを得ることができる。発泡処理は、いずれの工程の後において行うことができるが、工程1又は4の後に行うことが好ましい。
【0086】
発泡処理の方法としては、公知の方法で行うことができる。例えば、発泡加熱炉を用いて、210〜250℃程度の温度条件で発泡させることができる。なお、上記樹脂層a中の発泡剤含有樹脂層は、発泡させることによって、発泡樹脂層が形成される。
【0087】
発泡樹脂層の形成にあたって、発泡倍率は特に限定されないが、5倍以上の範囲が好ましく、6.5〜10倍がより好ましい。
【0088】
発泡樹脂層の厚みは、特に限定されず、所望の特性などに応じて適宜設定することができるが、400〜700μmが好ましい。
【0089】
[エンボス処理]
本発明では、表面(おもて面)に適宜エンボス模様を付してもよい。
【0090】
樹脂層aに発泡剤含有樹脂層(又は発泡樹脂層)を含む場合、エンボス処理は発泡処理後であって、かつ工程4の後に行うことができる。樹脂層aに発泡剤含有樹脂層(又は発泡樹脂層)を含まない場合、工程1又は4の後に行うことができる。この場合、(発泡)積層シートの最表面層(基材と反対側)の上からエンボス加工すれば良い。エンボス加工は、エンボス版の押圧等、公知の手段により実施することができる。例えば、最表面層が表面保護層である場合は、そのおもて面を加熱軟化後、エンボス版を押圧することにより所望のエンボス模様を賦型できる。エンボス模様としては、例えば木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
【0091】
本発明の(発泡)積層シートは、発泡壁紙、ラミネート化粧板用表皮材、クッション性床材、断熱化粧材等を用途として使用することができる。
【発明の効果】
【0092】
本発明の積層シートの製造方法によれば、積層シートの巻き取り時にシワや破れが発生すること及び樹脂層が製造ライン中のロールに巻きつくことが抑制されており、さらに樹脂層の再利用が可能である。
【発明を実施するための形態】
【0093】
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
【0094】
実施例1
970mm幅の紙パルプ(NI−65AK、日本製紙株式会社)からなる基材上に、下記組成の非発泡樹脂層iiを形成するための樹脂組成物(非発泡樹脂組成物ii)、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物(発泡剤含有樹脂組成物)及び非発泡樹脂層iを形成するための樹脂組成物(非発泡樹脂組成物i)を、3種3層マルチマニホールドTダイ押出し機を用いて同時に製膜し、各々5μm、60μm、5μmの厚さとなるように非発泡樹脂層ii、発泡剤含有樹脂層及び非発泡樹脂層iからなる樹脂層(樹脂層a)を形成した。この時の押出し条件について、非発泡樹脂層iiはシリンダー温度100℃、発泡剤含有樹脂層はシリンダー温度120℃、非発泡樹脂組成物iは130℃とし、いずれもダイス温度は120℃とした。その後、前記3層からなる樹脂層aの幅が960mmとなるように前記樹脂層aの両端部を切除した後、紙幅の内側に収まるように非発泡樹脂層iiの面に基材を積層し、積層シート中間体を得た。なお、基材への積層は、基材面を120℃に加熱してラミネートロールを通して貼り合わせた。
【0095】
非発泡樹脂層iの上に、厚さ15μmであり幅が970mm以上となるように下記組成の樹脂層bを積層した。この時の積層条件について、樹脂層bは、幅が1030mmであって、積層シート中間体の両端部から30mm幅ずつはみ出していた。
【0096】
次に、スリット装置によって、樹脂層bのはみだした部分のうち、それぞれ28mm幅を切除した。なお、切除した樹脂層b(スリット屑)については、粉砕及び再ペレット化し、樹脂層bの供給元へ戻した。次いで、前記切除された両端部から、それぞれ4mm幅を切除し、本発明の積層シート(966mm)を得た。
【0097】
前記積層シートの樹脂層b面から、加速電圧195kV、照射量30KGy(3Mrad)の電子線を照射し、発泡剤含有樹脂層を樹脂架橋させた。その後、樹脂層b上にコロナ放電処理を行い、樹脂層b上に水性インキ「ハイドリック」(大日精化工業株式会社製)を用いてグラビア印刷により布目絵柄を印刷した後、さらに水性インキ「ALTOP」(大日精化工業株式会社)を用いてグラビア印刷により表面保護層を形成した。
【0098】
上記の表面保護層及び装飾層を施した積層シートを、加熱発泡炉を用いて220℃、35秒で加熱して発泡剤含有樹脂層を発泡させてから、樹脂層b面に布目パターンを有する金属ロールでエンボスすることにより、本発明の発泡積層シートを得た。
【0099】
【表1】

【0100】
比較例1
樹脂層bを貼り合わせた後、前記樹脂層bのはみ出した部分のうち、それぞれ32mm幅を切除した以外は、実施例1と同様にして、本発明の積層シート及び発泡積層シートを得た。
【0101】
比較例2
切除された両端部からそれぞれ4mm幅をさらに切除することを行わない以外は、実施例1と同様にして、本発明の積層シート及び発泡積層シートを得た。
【0102】
試験例1
実施例及び比較例で得られた切断部(切断された部分)のうち、再利用できない部分(いわゆる廃棄物)の1000m当たりの重量(g/1000m)を算出した。
【0103】
試験例2
実施例及び比較例で作製した積層シートを連続的に製造する場合における生産性を評価した。安定して連続的に積層シートを製造できる場合を○と評価し、安定して連続的に積層シートを製造できない場合を×と評価した。
【0104】
結果を以下に示す。
【0105】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材、樹脂層a及び樹脂層bを有する積層シートの製造方法であって、
(1)基材上に、前記樹脂層aを前記基材の幅以下の幅で形成する工程1、
(2)前記樹脂層a上に、前記樹脂層bを前記基材の幅より大きな幅で形成する工程2、
(3)前記樹脂層bの両端部であって、前記基材の幅に対応する部分からはみ出している領域を切除する工程3、並びに
(4)前記基材及び前記樹脂層bの両端部が揃うように、前記基材及び前記樹脂層bの両端部を切除する工程4、
を順に含む、積層シートの製造方法。
【請求項2】
前記工程3によって切除された樹脂層bを、前記工程2の樹脂層bの一部として再利用する、請求項1に記載の積層シートの製造方法。
【請求項3】
前記工程4が、前記基材、前記樹脂層a及び前記樹脂層bの両端部が揃うように、前記基材、前記樹脂層a及び前記樹脂層bの両端部を切除する工程である、請求項1又は2に記載の積層シートの製造方法。
【請求項4】
前記樹脂層aが、発泡剤含有樹脂層を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の積層シートの製造方法。
【請求項5】
工程1又は工程4の後において、前記発泡剤含有樹脂層を発泡させる工程を含む、請求項4に記載の発泡積層シートの製造方法。
【請求項6】
工程4の後にエンボス処理を行う、請求項5に記載の発泡積層シートの製造方法。

【公開番号】特開2012−213881(P2012−213881A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79672(P2011−79672)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】