説明

空間情報サービス用のサーバ装置

【課題】ユーザ端末において、アナログ的な操作で情報の検索・参照が行なえるようにする。
【解決手段】サーバ装置が、現実物理空間における緯度,経度及びバブル径を含む空間範囲情報と提供情報とを対応付けたバブルデータを管理する管理部39と、ユーザ端末の位置情報に基づく検索対象空間範囲情報により規定される空間範囲の少なくとも一部と重複する空間範囲情報を含むバブルデータと対応付けられた提供情報を管理部から抽出する抽出部40と、抽出された提供情報をユーザ端末に提供する提供部41と、バブルデータの緯度及び経度を更新することによりバブルデータを現実物理空間において仮想的に移動させるとともに、更新後の緯度及び経度に基づいて、バブルデータのバブル径を変更する移動制御部42とをそなえる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空間情報サービス用のサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子データを検索/参照/保存するに当たっては、ユーザ(企業,個人)は、キーボード,マウスなどの処理装置を用いている。つまり、ユーザは、自分の意思(検索/参照/保存)を端末に指示するために、その「意思」を専用のハードウェア(処理装置)を使ってデジタルデータに変換して端末に入力することで、データの検索/参照/保存を行なっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、ユーザは、データの検索/参照/保存のときに、ユーザ自身の意図を一旦、別形式のデータに変換しなければならず、この方法によると、データはデジタル的に処理されなければならない。このため、ユーザは、検索したいものを指定しその検索結果を参照あるいは保存する際に、自分の視界に入るものを棚にしまうといった人間感覚に近いアナログ的な処理ができない。
【0004】
すなわち、例えば、現実物理空間において、携帯電話などの端末を用いて、視界に入るビルや建物などの様々な物体に対して「あれは何?」,「これは何?」といった感覚で検索対象を指定して、その答え(検索結果)を端末に表示(参照/保存)させる(つまり、得た情報を棚にしまう)といった、アナログ的な感覚による情報の検索・参照が行なえないので、人間感覚になじみやすいとはいえず、利用しにくい。
【0005】
このため、ユーザは、データ検索/参照/保存の際に、アナログ的な感覚による操作の方が便利であるにもかかわらず、デジタル的な処理を利用しなければならない。しかも、このようなデジタル的な処理を有効に利用するには特別な知識と経験とがユーザに対して必要とされる。
また、近年、インターネットの爆発的な普及により、インターネット(WWW:World Wide Web)上で企業や個人により様々な情報サービスが展開され、例えば、各種の広告宣伝サービスやアンケート調査などもインターネット上で展開されているが、現状では、特定の固定サイト(コンテンツ)に上述したようなデジタル的な処理を利用してユーザ(端末)がアクセス(検索・参照)しない限り、その宣伝広告やアンケートなどがユーザに参照されることはない。
【0006】
このため、サービス提供者側は、不特定多数のユーザにサービスを利用してもらうには、例えば、多数のサイトに同じ宣伝広告やアンケートを掲示しておかなければならなくなり、コスト面で非常に不利となる。なお、このことは、インターネット上に限らず、現実空間においても同じことがいえる。つまり、広告塔を多数の場所に設置したり、街頭アンケートの実施場所を多数設けたりする必要がある。
【0007】
また、近年のインターネットの普及により、インターネットにアクセス可能な携帯電話などのモバイル端末(データ通信端末)も爆発的に普及しているが、それに伴い、ユーザの通信料やサービス利用料も増加傾向にある。さらに、今後も、様々な形態の通信サービスが展開されてゆくことは容易に予想され、ますますユーザの通信料やサービス利用料の増加による経済的な負担が大きくなると思われる。
【0008】
そこで、本発明は、ユーザへの情報サービスの提供に当たり、例えば、ユーザの視界内に存在する物体に関する情報やサービス情報を情報バブルとして現実物理空間に仮想的に登録することで、ユーザ端末において、より人間感覚に近いアナログ的な操作で簡便に情報の検索・参照が行なえるようにするとともに、より少ない情報バブルで不特定多数のユーザにその情報を提供できるようにすることを目的とする。
【0009】
また、所望のサービス形態の所望のサービス料金を所望の課金先に柔軟に設定できるようにして、上述のように簡便に情報の検索・参照が行なえるようになることによって予想されるユーザ端末の通信料金やサービス利用料の増大を軽減して、ユーザの経済的負担を軽減できるようにすることも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)現実物理空間における緯度,経度及びバブル径を含む空間範囲情報と提供情報とを対応付けたバブルデータを管理する管理部と、ユーザ端末の位置情報に基づく検索対象空間範囲情報により規定される空間範囲の少なくとも一部と重複する前記空間範囲情報を含むバブルデータと対応付けられた提供情報を該管理部から抽出する抽出部と、該抽出部によって抽出された提供情報を該ユーザ端末に提供する提供部と、該バブルデータの前記緯度及び経度を更新することにより該バブルデータを該現実物理空間において仮想的に移動させるとともに、前記更新後の緯度及び経度に基づいて、該バブルデータのバブル径を変更する移動制御部とをそなえた、空間情報サービス用のサーバ装置を用いることができる。
【0011】
(2)また、現実物理空間における緯度,経度及びバブル径を含む空間範囲情報と提供情報とを対応付けたバブルデータを管理する管理部と、ユーザ端末の位置情報に基づく検索対象空間範囲情報により規定される空間範囲の少なくとも一部と重複する前記空間範囲情報を含むバブルデータと対応付けられた提供情報を該管理部から抽出する抽出部と、該抽出部によって抽出された提供情報を該ユーザ端末に提供する提供部と、該バブルデータの前記緯度及び経度を更新することにより該バブルデータを該現実物理空間において仮想的に移動させる移動制御部とをそなえ、該移動制御部が、前記バブルデータが抽出された回数に基づいて、該管理部による当該バブルデータの管理を解放する、空間情報サービス用のサーバ装置を用いることができる。
【0012】
さらに、本発明に関連する技術の空間情報サービス用のサーバ装置は、所望の提供情報を関連付けた情報バブルを現実物理空間に仮想的に登録すべく現実物理空間における位置情報を含む空間範囲情報と上記の提供情報とを対応付けたバブルデータを管理する情報バブル管理部と、ユーザ端末の位置情報に基づく検索対象空間範囲情報を含むバブルデータの提供情報を上記の情報バブル管理部から抽出する抽出部と、この抽出部によって抽出された提供情報を上記ユーザ端末に提供する提供部と、少なくとも上記のバブルデータの位置情報を更新することにより上記情報バブルを現実物理空間において仮想的に移動させる情報バブル移動制御部とをそなえていてもよい。
【0013】
上述のごとく構成されたサーバ装置では、ユーザ端末の位置情報に基づく検索対象空間範囲情報を含む情報バブルに関連付けられた所望の提供情報をユーザ端末に提供することができる。つまり、現実物理空間においてユーザ端末が検索対象とする空間範囲に含まれる、あるいは、重複する部分(空間範囲)を有する情報バブルに関連付けられた情報がユーザ端末に空間検索結果として提供される。そして、これを前提として、上記の情報バブルは現実物理空間において浮遊(移動)するので、同じ情報をもつ(関連付けた)複数の情報バブルを複数の場所に固定的に登録する場合よりも少数の情報バブルで、同等の情報サービスを実現することができる。
【0014】
ここで、上記の情報バブル移動制御部は、上記の情報バブルの現実物理空間における振舞を規定する振舞データを設定する情報バブル振舞設定部と、この情報バブル振舞設定部によって設定された上記振舞データに基づいて上記のバブルデータの位置情報を更新することにより上記情報バブルを上記振舞データに従って移動させる情報バブル移動部とをそなえていてもよい。このようにすれば、上記の情報バブルの現実物理空間における振舞を自由に設定することができる。
【0015】
また、上記の情報バブル振舞設定部には、上記振舞データとして上記のバブルデータの位置情報に関する乱数を発生する乱数発生部をそなえるとともに、上記の情報バブル移動部には、この乱数発生部で発生した乱数によって上記のバブルデータの位置情報をランダムに更新することにより、上記情報バブルを現実物理空間においてランダムに移動させる第1情報バブル位置更新部をそなえてもよい。このようにすれば、上記の情報バブルをより多くの不特定ユーザ端末に提供しうる機会を増やすことができる。
【0016】
さらに、上記の情報バブル振舞設定部には、上記の振舞データとして、上記の情報バブルを現実物理空間の特定位置に移動させる時期に関する条件データを設定する条件設定部をそなえるとともに、上記の情報バブル移動部には、上記条件データによって規定される時期に、上記のバブルデータの位置情報を上記特定位置の位置情報に更新することにより、上記情報バブルを現実物理空間の上記特定位置に移動させる第2情報バブル位置更新部をそなえていてもよい。このようにすれば、上記の情報バブルを一定期間経過後に現実物理空間の所望の位置に移動させることができるので、その情報バブルを所望の場所宛のメールなどとして利用できる。
【0017】
ここで、上記の条件データとして、上記の情報バブルの移動有効期限に関するデータを設定するようにすれば、情報バブルを特定位置に移動させる契機を自由に設定することができる。
また、上記の情報バブル管理部は、上記の提供部から上記の提供情報を受けたユーザ端末からのその提供情報についての更新情報に応じてその提供情報を更新する提供情報更新部をそなえていてもよい。このようにすれば、情報バブルに関連付けられた情報を不特定多数のユーザ端末によって更新してもらうことができる。
【0018】
この場合、上記の条件データとして、上記の提供情報更新部による上記提供情報の更新回数に関するデータを設定するようにすれば、例えば、上記の提供情報を更新したユーザ数が所定数になると、上記情報バブルを特定位置(初期登録位置など)に移動させることができるので、アンケート調査などに有効に利用できる。
次に、本発明に関連する技術の空間情報サービス用の課金処理装置は、上述した空間情報サービス用の課金処理装置であって、上記の空間情報サービスのサービス形態を規定しうる複数種類の属性情報を記憶する属性情報記憶部と、上記のサービス形態において課金対象となりうる複数種類のサービス料金の種別に関する情報を記憶する料金種別情報記憶部と、複数種類の課金先に関する情報を記憶する課金先情報記憶部と、上記の各記憶部における各種情報を任意に組み合わせて、任意のサービス形態及び料金種別のサービス料金の課金先を設定する課金方針設定部と、この課金方針設定部による設定に従って該サービス料金の該課金先への課金処理を実施する課金処理部とをそなえていてもよい。
【0019】
上述のごとく構成された課金処理装置では、任意のサービス形態及び料金種別のサービス料金の課金先を設定して(課金方針設定過程)、その設定に従って上記のサービス料金の課金先への課金処理を実施する(課金処理過程)ことができるので、所望のサービス形態の所望のサービス料金を所望の課金先に課金する設定を柔軟に実施することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の空間情報サービス用のサーバ装置及び後記の付記に記載された技術によれば、携帯電話などの端末を用いた情報サービスの提供に当たり、例えば、ユーザの視界内に存在する物体に関する情報やサービス情報を現実物理空間に情報バブルとして仮想的に登録することで、それらの情報をユーザ端末においてより人間感覚に近いアナログ的な操作で簡便に検索・参照できるようにすることができるとともに、上記の情報バブルを現実物理空間において浮遊(移動)させることで、同じ情報をもつ(関連付けた)複数の情報バブルを複数の場所に固定的に登録する場合よりも少数の情報バブルで、同等の情報サービスを実現することができる。従って、より少ない情報登録費用で安価に情報サービスを実現できる。
【0021】
ここで、上記の情報バブルは、現実物理空間における振舞を規定する振舞データに従って移動させるようにすることもできるので、情報バブルの現実物理空間における振舞を自由に設定することができる。従って、様々な形態の情報サービスを柔軟に実現することができる。
また、上記の情報バブルは、乱数を用いて現実物理空間上をランダムに移動させるようにすることもできるので、上記情報バブルをより多くの不特定ユーザ端末に提供しうる機会を増やすことができる。従って、例えば広告情報サービスなどをより少ない登録費用で安価に実現することができる。
【0022】
さらに、上記の情報バブルは、一定期間経過後に、現実物理空間の特定位置に移動させたり、元の(初期登録)位置に戻したりすることもできるので、この場合も、様々な形態の情報サービスを柔軟に実現することができる。
ここで、上述のごとく情報バブルを特定位置や初期登録位置に移動させる契機は、移動有効期限に関するデータの設定により、自由に設定できる。従って、より柔軟に各種情報サービスを実現することができる。
【0023】
また、上記の情報バブルに対応付けられた情報は、その情報を検索・参照した不特定多数のユーザ端末から適宜に更新してもらうことができるので、上記の情報バブルを例えばアンケート調査メールなどとして利用することができ、この場合、商品やサービスに関するマーケティングに利用できる多数の情報を簡単に得ることができるようになる。
この場合、情報バブルは、提供情報の更新回数に関するデータの設定により、例えば、所定人数分の更新があった場合に、特定位置(初期登録位置)に移動させるように設定することもできる。従って、必要人数分の情報が集まったらその情報バブルを元の位置に戻すといった制御が可能になり、より有効にアンケート調査などを実施することができる。
【0024】
また、上記の情報バブルの現在位置を現実物理空間に地理的表現に変換してその情報バブルを登録したユーザ端末に提供することもできるので、その情報バブルを登録したユーザは、情報バブルの現在位置を容易且つ直感的に認識することができる。
なお、上記の空間範囲情報は、現実物理空間における緯度,経度,高度及びバブル径で規定すれば、容易に上記空間情報サービスを実現することが可能である。
【0025】
さらに、本発明に関連する技術(空間情報サービス用の課金処理装置および課金方法)によれば、任意のサービス形態及び料金種別のサービス料金の課金先を設定して、その設定に従って上記のサービス料金の課金先への課金処理を実施することができるので、所望のサービス形態の所望のサービス料金を所望の課金先に課金する設定を柔軟に実施することができる。従って、例えば、ユーザ端末が空間情報サービスを利用する際の利用料金や通信料金の課金先をユーザ端末以外の課金先に設定することなども可能となり、空間情報サービスの利用によるユーザの経済的負担を軽減することが可能になる。
【0026】
ここで、上記の属性情報として、ユーザ端末及びそのユーザ端末のユーザに関する属性情報や、上記の提供情報に関する属性情報、上記の提供情報の登録者に関する属性情報のいずれか又は任意の組み合わせを用いれば、様々なサービス形態に応じた課金設定をきめ細かく行なうことができるので、課金設定の柔軟性がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明が適用される情報提供サービスシステムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示すサービスセンタの構成例を示すブロック図である。
【図3】図1に示すサービスセンタの他の構成例を示すブロック図である。
【図4】図1に示す携帯端末の構成例を示すブロック図である。
【図5】図1及び図4に示す携帯端末での位置情報測定例を説明するための模式図である。
【図6】本実施形態の情報バブルの登録イメージを説明すべく建物配置例を模式的に示す側面図である。
【図7】図6に示す建物に相当する情報バブル(空間占有情報のイメージ)を示す模式図である。
【図8】図7に示す情報バブルのサービスセンタ(データベース)内での登録内容例を示す図である。
【図9】図7に示す情報バブルのサービスセンタ(データベース)内での他の登録内容例を示す図である。
【図10】本実施形態に係るコンテンツ(提供情報)の一例を示す図である。
【図11】(a)〜(h)はそれぞれ情報バブルの形状を説明するための図である。
【図12】本実施形態に係るサービス「1」にて距離指定した検索態様を説明するための図である。
【図13】(a),(b)はいずれも本実施形態に係るサービス「2」の検索態様を説明するための図である。
【図14】図1に示す情報提供サービスシステムへの情報バブルの電子メールによる登録例を説明するためのシーケンス図である。
【図15】図1に示す情報提供サービスにおける情報バブル登録時の携帯端末とメールサーバ(GPSマッピング対応メールサーバ)とWEBサーバ(GPSWEBサーバ)との間の送受信手順(シーケンス)を示す図である。
【図16】図1に示す情報提供サービスでの携帯端末による検索動作を説明するためのシーケンス図である。
【図17】本実施形態に係るバルーン(情報バブル)登録のための機能に着目したサービスセンタの要部構成を示すブロック図である。
【図18】図17に示すサービスセンタの動作(バルーン登録,移動)を説明するためのシーケンス図である。
【図19】本実施形態に係るバルーンの状況確認機能に着目したサービスセンタの要部構成を示すブロック図である。
【図20】図19に示すサービスセンタの動作(バルーンの状況確認)を説明するためのシーケンス図である。
【図21】本実施形態に係る他ユーザ登録バルーンの検索/メッセージ追記機能に着目したサービスセンタの要部構成を示すブロック図である。
【図22】図21に示すサービスセンタの動作(他ユーザ登録バルーンの検索/メッセージ追記)を説明するためのシーケンス図である。
【図23】本実施形態に係る携帯端末でのバルーン登録画面例を示す図である。
【図24】図17に示すサービスセンタにおける条件(振舞)データの一例を示す図である。
【図25】図17に示すサービスセンタにおけるデータベース(バルーン位置−コンテンツURL対応データ)の一例を示す図である。
【図26】図17に示すサービスセンタにおける移動量計算部での計算例を説明するための図である。
【図27】図19に示すサービスセンタにおける情報通知部による携帯端末への送信データ(本人登録バルーン状況確認結果)のフォーマット例を示す図である。
【図28】本実施形態に係るバルーンへの追記例を説明するための模式図である。
【図29】本実施形態の空間情報サービスシステムを利用した表示サービスを説明するための図である。
【図30】図29に示す表示サービスに係るエリアデータの一例を示す図である。
【図31】図29に示す表示サービスに係る携帯端末でのメッセージ及び表示スケジュールの登録画面例を示す図である。
【図32】図29に示す表示サービスに係るサービスセンタで管理される登録メッセージデータ例を示す図である。
【図33】図29に示す表示サービスに係るサービスセンタで管理されるスケジュールデータ例を示す図である。
【図34】図29に示す表示サービスに係るサービスセンタ,表示サービス企業及び電光掲示板間のデータ送受信シーケンスを示す図である。
【図35】図34においてサービスセンタから表示サービスセンタへ送信される表示メッセージの送信データフォーマット例を示す図である。
【図36】図29に示す表示サービスに係る電光掲示板へのメッセージ表示例を示す模式図である。
【図37】本実施形態の空間情報サービスシステムを利用したコレクションサービスを説明するための携帯端末での登録画面例を示す図である。
【図38】本実施形態の空間情報サービスシステムを利用したコレクションサービスに使用されるサービスセンタ側の登録条件データ例を示す図である。
【図39】本実施形態の空間情報サービスシステムを利用したコレクションサービスに使用されるサービスセンタ側のデータベースの登録内容例を示す図である。
【図40】本実施形態の空間情報サービスシステムを利用したコレクションサービスに使用されるサービスセンタ側のコレクションデータ例を示す図である。
【図41】本実施形態の空間情報サービスシステムを利用したコレクションサービスにおけるサービスセンタから携帯端末への送信データ(コレクション状況通知)のフォーマット例を示す図である。
【図42】本実施形態の空間情報サービスシステムを利用したコレクションサービスにおいて図41に示すコレクション状況通知を受けた携帯端末の表示画面例を示す図である。
【図43】本実施形態に係るサービス利用料を説明するためのシステム構成を示すブロック図である。
【図44】本実施形態に係る課金方法を説明すべく空間情報サービスシステムの構成を示すブロック図である。
【図45】本実施形態に係る属性リスト(端末・加入者属性リスト,コンテンツ属性リスト,コンテンツプロバイダ属性リスト)及び課金リスト(対象課金リスト及び課金者リスト)の一例を示す図である。
【図46】本実施形態に係る料金設定メニュー及びバルーン位置−コンテンツURL−課金方針データの生成手順を説明するための図である。
【図47】本実施形態に係る課金方針データ(コンテンツ利用料)の一例を示す図である。
【図48】本実施形態に係る課金方針データ(コンテンツ登録料)の一例を示す図である。
【図49】本実施形態に係る課金方針データ(パケット通信料)の一例を示す図である。
【図50】本実施形態に係るバルーン位置−コンテンツURL−課金方針データの一例を示す図である。
【図51】本実施形態に係る課金ログのフォーマット例を示す図である。
【図52】図45及び図46に示す端末・加入者属性リストの生成手順を説明するためのシーケンス図である。
【図53】本実施形態に係る課金方針データの設定手順を説明するためのシーケンス図である。
【図54】本実施形態に係る課金方針データの他の設定手順を説明するためのシーケンス図である。
【図55】(A)〜(E)はいずれも本実施形態に係る課金方針データ設定のための情報選択手順を説明すべく料金設定メニュー(コンテンツ利用料設定メニュー)の表示例を示す図である。
【図56】(A)〜(D)はいずれも本実施形態に係る課金方針データ設定のための情報選択手順を説明すべく料金設定メニュー(コンテンツ登録料設定メニュー)の表示例を示す図である。
【図57】(A)〜(D)はいずれも本実施形態に係る課金方針データ設定のための情報選択手順を説明すべく料金設定メニュー(コンテンツ登録料設定メニュー)の表示例を示す図である。
【図58】(A)〜(E)はいずれも本実施形態に係る課金方針データ設定のための情報選択手順を説明すべく料金設定メニュー(パケット通信料設定メニュー)の表示例を示す図である。
【図59】本実施形態に係る課金方針データ設定後のサービスセンタの動作を説明するためのシーケンス図である。
【図60】図50に示すバルーン位置−コンテンツURL−課金方針データの変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照して実施の形態を説明する。
(A)基本システム構成の説明
図1は情報提供サービスシステムの一実施形態を示すブロック図で、この図1に示す情報提供サービスシステム(空間情報サービスシステム;以下、システムと略称することがある)9には、例えば、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistance)などのユーザ端末(携帯端末)に対して情報を提供するシステムであって、サービスセンタ19と、1台以上の携帯端末11とがそなえられるとともに、無線基地局(電波塔)10a,無線ネットワーク10,ゲートウェイサーバ13a,インターネット12,WEBサーバ13b及びDNS(Domain Name System)サーバ13cなどがそなえられている。
【0029】
ここで、本実施形態のシステム9は、携帯端末11に対し、一般の電話サービスなどに加えて、次の(1),(2)に示す2種類のサービスを提供することが可能になっている。
(1)携帯端末11(のアンテナ)が向けられた方向の所定距離範囲(あるいは、携帯端末11の現在位置を中心とする所定距離範囲)に存在する建物などに関する情報を携帯端末11に表示させるサービス(以下、サービス「1」と称することがある)。
【0030】
(2)携帯端末11が指定した(アンテナの向けられた)特定の建物に関する情報を携帯端末11に表示させるサービス(以下、サービス「2」と称することがある)。
つまり、前者のサービス「1」によると、ユーザは、例えば、携帯端末11を所望の方向に向けることで、その端末位置から100m(メートル)の範囲に存在するビルなどに関する情報を得ることができる。
【0031】
一方、後者のサービス「2」によると、ユーザは、例えば、携帯端末11を例えば目の前のビルに向けることで、その(視線方向に最初に見える)ビルに関する情報やそのビル内の店舗が販売している商品情報などを得ることができる。
さて、図1において、上記の無線ネットワーク10は、通信事業者が運用・管理している移動体通信システムであり、サービスセンタ19は、3次元空間(現実物理空間)における物体(例えば、建物,建物の各フロア,看板など現実に存在する物又は空間を移動する物)又は所望空間の緯度,経度,高度及び後述するバブル径からなる空間占有情報(空間範囲情報又は空間領域情報)と、その物体に関連する各種情報又はその各種情報に関連するURL(Uniform Resource Locator;ユニフォーム・リソース・ロケータ)とが対応付けられたバブルデータを保持するサーバを含むものである。
【0032】
なお、このサーバは、所望空間の空間占有情報と、その所望空間に関連付けたい各種情報又はその各種情報に関連するURLとが対応付けられたバブルデータをも含むことができる。ここで、「バブル」とは、上記空間占有情報によって規定される3次元空間における特定の空間であり、それが、3次元空間に浮かんだ泡のごときものであり、これを用いて現実の建物がデータ空間において再現されている。なお、一般に、「バブル」とは、球形を連想するが、ここでは、特に球形に限定するものではない(具体例については後述)。
【0033】
次に、上記の携帯端末11は、サービスセンタ19にインターネット12を介して接続(アクセス)することができ、上記のバブルデータを用いて検索された各種情報を表示するものである。なお、携帯端末11は、無線ネットワーク10の加入者端末であって、サービスセンタ19に自由にアクセスできるようになっている。
そして、無線基地局10aは、携帯端末11と無線ネットワーク10とに接続されて無線信号を送受信するものであり、ゲートウェイサーバ13aは、所望のURLを有するサーバが出力した信号のみを通過させるものであり、インターネット12は、ハイパーテキスト転送プロトコル(Hyper Text Transfer Protocol;http)を通信プロトコルとして用いる多数のサーバが接続されて形成されたものである。
【0034】
また、WEBサーバ13bは、個人や企業などのWEBデータ(コンテンツ)を保持するもので、そのコンテンツの一例は図10に示すようになる。さらに、DNS(Domain Name Server)サーバ13cはホスト名に対応するIP(internet protocol)アドレスを出力するものである。
(A1)サービスセンタ19の詳細構成の説明
次に、上述したようなサービス「1」,「2」を実現するためのサービスセンタ19の構成について説明する。図2は上記のサービスセンタ19の構成例を示すブロック図で、この図2に示す構成は、下記の各部を有する1つのサーバ(サーバ装置)が、サービスセンタ19を構成する場合の例である。
【0035】
即ち、この場合のサービスセンタ19は、サーバとして、データベース15,第1受信部16,第1送信部17,抽出部40,提供部41,WEB情報出力部18b,ゲートウェイ部(GW:Gate Way)18a,DNS部18c及びメール送受信部18dなどの機能をそなえて構成されている。なお、この図2において、符号39は情報バブル管理部、符号42は情報バブル移動制御部を表し、これらの詳細については次の項目(B)「本実施形態の要部の構成及び動作の説明」にて後述する。
【0036】
ここで、上記のデータベース(空間占有情報/URLデータベース)15は、例えば図8に示すように、3次元空間における物体の緯度,経度,高度及びバブル径からなる空間占有情報と、その物体に関連する各種情報やその各種情報に関連するサービス情報を得るためのURLとを対応付けられたバブルデータを保持するためのものである。
なお、上記の「物体に関連する各種情報」とは、建物などに関連する施設情報であり、例えば、ビル,東京タワー及びそれらのビルなどにある店舗情報などや、公共輸送機関の駅情報などを含む。一方、「各種情報に関連するサービス情報」とは、その施設情報のサービス情報であり、例えば、企業ビルの自社製品情報,東京タワーの開館情報及びビル内のレストランや飲食店のメニュー,駅の時刻表情報などを含む。いずれの情報も、文字データに限らず、画像データや音声データなども含まれる。
【0037】
以下の説明において、これらの「物体に関連する各種情報」及び「各種情報に関連するサービス情報」は、特に断らない限り、上記と同様の意味で使用する。また、これらの情報はいずれもユーザに提供されうる情報であるので、これらを単に「提供情報」と総称する場合もある。
一方、上記の「空間占有情報」は、建物のオーナーや企業,レストランなどが予め登録した建物などの物体が3次元空間で占有する空間範囲についての情報であって、図8では、緯度/経度/高度/バブル径が、それぞれ、A/X/0/3などといった形式で表されている。
【0038】
つまり、この場合は、各「URL」がそれぞれ「空間占有情報」に対応する「提供情報」を特定するための情報(アドレス)となり、これらの各「URL」により、ユーザに提供したい情報が書き込まれたコンテンツが簡易に検索できるようになっている。換言すれば、物体に関連する「提供情報」を表示したWEBサイト(URL)がその物体(空間占有情報)に関連付けられてデータベース15に保持されているのである。
【0039】
なお、このデータベース15は、「空間占有情報」を処理するために、3次元地理データも有している。また、このデータベース15は、必ずしもサービスセンタ19に設けられる必要はなく、インターネット12に接続された別の場所のサーバに保持されるようにしてもよい。さらに、このデータベース機能は、図示を省略するが、例えば、ハードディスク,ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)などを用いて実現される。
【0040】
また、このデータベース15は、「空間占有情報」と「提供情報」とを直接対応付けて構築してもよいが、上述のごとく「空間占有情報」と「URL」とを対応付ける方が、保持すべきデータ量を削減できるので、容易且つ効率的にデータベース15の構築が行なえ、その管理も容易になる。
さて、上述したサービスセンタ19は、前記のサービス「1」を提供するに当たり、携帯端末11から送信された位置情報と検索距離範囲とを受信すると、その位置情報を用いてユーザが指定する建物に対応するバブルデータを検索して、携帯端末11の位置から例えば北方向の100mにある複数のビルを検索し、それら複数のビルのそれぞれに対応する複数のURLを取得し、その複数のURLに対応するコンテンツを取得してそれぞれ携帯端末11に対して送信する。
【0041】
これにより、サービスセンタ19は、ユーザから100m以内にあるビルについての情報を提供することができる。
より詳細に説明すると、サービスセンタ19は、上記の位置情報に基づいて、バブルデータを、検索ベクトルVを用いて検索するようになっている〔例えば、図12及び図13(a),図13(b)参照〕。この検索ベクトルVとは、携帯端末11の位置から建物,ビル,店舗,寺院などの検索対象物に向かうベクトルで、携帯端末11が検索対象とする空間範囲を規定する情報(検索対象空間範囲情報)に相当する。
【0042】
この検索ベクトルVは、サービスセンタ19において、携帯端末11から送信される位置情報に基づいて生成され、サービスセンタ19は、この検索ベクトルVと交差する〔あるいは、この検索ベクトルVを半径とする空間に含まれる(つまり、上記検索対象空間範囲情報を含む)〕情報バブル(バブルデータの空間占有情報のイメージ)に関連付けられたURLを(空間)検索結果として携帯端末11に提供するのである。
【0043】
例えば図12の場合であれば、情報バブル"2","3","5"がヒットするので、それぞれに関連付けられているURLが検索結果として携帯端末11に提供され、図13(a),図13(b)の場合であれば、建物C,Dに相当する情報バブル"2","3"に関連付けられているURLが検索結果として携帯端末11に提供されることになる。
なお、このとき、携帯端末11に提供する検索結果は、必ずしも、ヒットしたもの全てである必要はなく、例えば、検索ベクトルVと最初に交差する情報バブル〔つまり、ユーザの視界に最初に入るもの;図13(a)では建物C〕など、ヒットした情報バブルの中の一部のみに限定することもできる。また、サービスセンタ19は、例えば、ビルの内部にある店舗に相当する情報バブル(後述)に対応する情報(URL)を検索結果として選択して携帯端末11に対して送信するようにもできる。
【0044】
一方、サービスセンタ19は、前記のサービス「2」を提供するに当たり、携帯端末11から送信された位置情報を受信すると、その携帯端末11の位置と方向とから上記と同様に検索ベクトルVを生成し、その検索ベクトルVと最初に交差する情報バブルを検索し、ユーザが指定した(携帯端末11を向けた)、例えばレストランが提供するランチメニューなどのコンテンツを、携帯端末11に対して送信する。これにより、サービスセンタ19は、ユーザが指定した店舗などの情報を提供することができる。
【0045】
なお、「空間占有情報のイメージ」(情報バブル)は、図11により後述するように、空間における球,楕円球又は建物の容積に則した四角柱などの任意の形状で登録することができる。また、この情報バブルは、閉じた空間(占有された空間)のみならず、空間における所定範囲の部分や、片側無限大の範囲に設定することもできる。
そして、データベース15に、バブルデータが書き込まれると、バブルデータの空間占有情報のイメージ(情報バブル)が発生し、そのデータベース15から、バブルデータが消去されると、情報バブルが消滅するのと同等の効果を有する。
【0046】
次に、図2において、第1受信部16は、携帯端末11が送信した緯度,経度,高度,方位及び傾斜角度を有する位置情報を受信するものである。この機能は、パソコンやワークステーションが有する入力ポート,CPU(Central Processing Unit:図示省略),ROM,RAMなどにより実現される。
そして、抽出部40は、携帯端末11から送信された携帯端末11の緯度,経度,高度,方位及び傾斜角度を有する位置情報に基づいて、データベース15が保持する空間占有情報のうち上記検索ベクトルVと交差する(あるいは、検索ベクトルVを半径とする空間に含まれる)(つまり、携帯端末11の位置情報に基づく検索対象範囲情報を含む)特定空間占有情報に対応する特定URL(特定アドレス又は特定検索情報を意味する)を抽出するものである。
【0047】
また、提供部41は、上記の抽出部40にて抽出された特定URLに対応する特定提供情報を、第1送信部17(図2参照)を介して携帯端末11に提供するものである。この提供部41は、携帯端末11に、URLを提供(送信)したり、あるいは、URLに対応するコンテンツ名称を提供したりすることもできる。つまり、ユーザに提供しうる「提供情報」には「URL」や「コンテンツ名称」を含めることもできる。これにより、ユーザは所望の検索対象物の情報を得ることができ、複雑な検索が不要となる。
【0048】
さらに、第1送信部17(図2参照)は、上記の抽出部40にて抽出された特定提供情報(URL、あるいは、そのURLに対応するWEBサイトに表示される情報)を携帯端末11に対して送信するものであって、この機能は、例えば、パソコンやワークステーションが有する出力ポート,CPU,ROM,RAMなどにより実現される。
また、WEB情報出力部18bは、個人やレストランなどのコンテンツ(例えば図10参照)を保持するもので、本実施形態では、URL生成部(アドレス生成部)55と、メッセージ格納部56とを有している。
【0049】
ここで、URL生成部55は、WEB情報出力部18bに保持された個人,企業などの各種情報やサービス情報(コンテンツ)を保持するURLを生成するもので、この機能によって、サービスセンタ19は、URL生成部55によって、URLの一覧を管理でき、検索対象物に対応する情報を的確に提供することができる。
一方、メッセージ格納部56は、ユーザから入力(登録)されるメッセージを保持するものであって、例えばメモリからなる。そして、このメッセージが、バブルデータ(空間占有情報と、提供情報を得るためのURLとを対応付けられたもの)のうち空間占有情報と対応付けられて、メッセージ格納部56に書き込まれるようになっている。
【0050】
なお、このメッセージと空間占有情報との対応付けは、複数のメッセージが、その空間占有情報の内部に設けられた複数の小さな情報バブルに割り当てられ、それら複数の小さな情報バブルのそれぞれに個別のURLが付与されるようにして、個別のURLのそれぞれにメッセージが保持されるようにしてもよい。このようにすると、複数のユーザが書き込みしたメッセージを、それぞれ、個別に保持・管理することができる。
【0051】
次に、DNS部18cは、ホスト名とIPアドレスとの変換テーブルを有し、受信したホスト名に対応するIPアドレスを出力するものであり、メール送受信部18dは、電子メール(以下、メールと略称する)を送受信するもので、本実施形態では、後述するように、緯度,経度,高度及びバブル径の4種類の情報とメールアドレスとを対応付ける機能を有する。さらに、ゲートウェイ部18aは公知のゲートウェイ機能を有するものである。
【0052】
なお、これらの機能は、いずれも、例えば、CPU,ROM,RAMなどが協働することにより実現される。また、サービスセンタ19が有する上記の各機能は、例えば図3に示すように、複数のサーバに分散して構成することもできる。
即ち、上記のサービスセンタ19は、図3に示すように、データベース15と、ゲートウェイ部18aと同等の機能を有するゲートウェイサーバ13aと、WEB情報出力部18bと同等の機能を有するWEBサーバ13bと、DNS部18cと同等の機能を有するDNSサーバ13cと、メール送受信部18dと同等の機能を有するメールサーバ13dと、提供部41と同等の機能を有する検索サーバ13eとをそなえて構成してもよい。
【0053】
(A2)情報バブルの登録例の説明
次に、上記情報バブルの登録イメージについて説明する。
例えば、図6に示す4件の建物(Aビル,Bビル,Cスタジアム,Dタワー)に関する各種情報やサービス情報などを情報バブルとして登録する場合を想定する。なお、これら4件の建物の位置は、いずれも、同一経度を有し、異なる緯度を有するものとする。例えば、Aビルは緯度A−1〜A+1の範囲に位置し、Bビル,Cスタジアム,Dタワーの中心位置は、それぞれ、緯度B,C,Dと仮定する。また、これらの緯度,経度の単位は、ともに、゜(度),′(分),″(秒)であり、以下の説明でも同様である。
【0054】
この場合、例えば図8に示すように、Aビルの緯度/経度/高度/バブル径(A/X/0/3)により規定される空間占有情報と、そのAビルに関する提供情報(コンテンツ)のURL(http://www.xxx.100)とを対応付けてバブル番号"1"のバブルデータとしてデータベース15に登録することにより、図7に示すように、Aビルに相当する情報バブル"1"が登録される。
【0055】
これにより、例えば、Aビルの企業などは、自社のサービス内容を紹介するための自社ホームページのURLを、自社ビル(Aビル)の空間占有情報と対応付けてバブルデータとしてサービスセンタ19(データベース15)内に登録することで、Aビル全体を情報バブル"1"として登録することができる。
同様にして、これらの図8及び図7に示すように、Bビルの空間占有情報(B/X/0/2),Cスタジアムの空間占有情報(C/X/0/3),Dタワーの空間占有情報(D/X/0/4)と、それらの建物に関するコンテンツURLとをそれぞれ対応付けてバブル番号"5","8","9"のバブルデータとしてデータベース15に登録することにより、Bビル,Cスタジアム,Dタワーに相当する情報バブル"5","8","9"が登録されることになる。
【0056】
また、例えば、Aビルに3階,2階,1階の各フロアが存在する場合には、図8に示すように、それぞれのフロアの空間占有情報(A/X/3/1;A/X/2/1;A/X/1/1)と、そのフロアに関するコンテンツURLとを対応付けてバブル番号"2","3","4"のバブルデータとしてデータベースに登録することにより、図7に示すように、Aビルのフロアに相当する情報バブル"2","3","4"を情報バブル"1"内に登録することができる。
【0057】
さらに、上記の各フロアに存在する企業や店舗などを、その空間占有情報とその企業や店舗などに関するコンテンツURLとを対応付けてデータベース15に登録する(図8に示すバブル番号"10"〜"15"のバブルデータ参照)ことにより、図7中に丸付数字で示すように企業や店舗に相当する情報バブルを、対応するフロアに相当する情報バブル"2","3","4"内に登録することもできる。つまり、Aビル内の1階の3店舗と、2階の2店舗と、3階の1店舗とを、それぞれ、Aビルを表す情報バブル"1"内に、情報バブル"10"〜"15"などとして登録することができるのである。
【0058】
同様にして、Bビルを表す情報バブル"5"内にも、各フロアに相当する情報バブル"6","7"を登録することができ、Dタワーを表す情報バブル"9"内にも、フロア(展望台など)に相当する情報バブル"16","17"などを、適宜、登録することができる。なお、この情報バブルのサービスセンタ19への登録は、携帯端末11からインターネット12経由(電子メールやWEB上)で行なってもよいし、いわゆるデスクトップ型のパーソナルコンピュータなどの端末からインターネット12経由で行なうことも可能である。携帯端末11からの電子メールを用いた登録手順については後述する。
【0059】
そして、このようにして、情報バブルのサービスセンタ19(データベース15)への登録が行なわれた状態で、例えば図6中に示すように、ユーザがAビルの3階において、携帯端末11のアンテナをCスタジアムに向けて検索操作を実行すると、携帯端末11から位置情報(緯度,経度,高度,方位など)がサービスセンタ19に送信され、前記の検索ベクトルVを用いた検索により、例えばCスタジアムのURLが検索結果として携帯端末11に提供されるのである。
【0060】
なお、図8に示す空間占有情報(A/X/0/3など)には、実際の値(真値)に対応する値が設定されており、例えば、高度を例にすると、高度"0"は建物が地面に接していることを表し、高度"1","2","3"はいずれも真値(例えば、15m,30m,45m)に対応した値を表している。なお、地下の店舗などについては、高度はマイナスの値で表される。
【0061】
ただし、勿論、上記の空間占有情報は、例えば図9に示すように、149°22′20″/62°11′11″/30(m)/5(m)などの真値を用いて設定することも可能である。また、この図9に示すように、コンテンツURLにはそのコンテンツ名称(例えば、Aビル,Cスタジアムなど)を対応付けておいてもよい。
このように、予めURLに対応付けてコンテンツ名称を登録しておけば、例えば、サービスセンタ19からは、URLではなく「コンテンツ名称」を携帯端末11に対して送信し、ユーザがその「コンテンツ名称」を携帯端末11の表示画面上においてクリック(選択操作)すると、その「コンテンツ名称」に対応するURLのコンテンツ(例えば図10に示すコンテンツ)が、サービスセンタ19(WEBサーバ13b又はWEB情報出力部18b)から携帯端末11に提供されるというシーケンスが可能となる。
【0062】
なお、上記の情報バブル(建物データ)は、様々な形状で登録することが可能である。即ち、例えば図11(a),図13(b)に示すように四角柱形状でもよいし、図11(b)や図11(d),図11(f)に示すように球形状でもよく、また、図11(c)や図11(e),図11(g)に示すように楕円球形状でもよいし、図11(h)に示すように円柱形状でもよい。
【0063】
ここで、「バブル径」は、情報バブルが球形状を有する場合はその半径を表すが、例えば、楕円球形状を有する場合はその長径及び短径を表し、それぞれに対応する値を設定する必要がある。また、情報バブルが建物の容積に則した四角柱形状を有する場合には「バブル径」はその四角柱の幅などを表す。
なお、図11(a)〜図11(h)において、(A,B,C)は情報バブルの(x,y,z)座標により定義される中心位置を表す。即ち、図11(a)は、四角柱形状の情報バブルの中心位置が四角柱の底面の中心位置に設定されていることを表している。ここで、この図11(a)中に示すD,E及びFは、それぞれ、緯度幅,経度幅,高度幅を表し、例えば、20m,20m,10mなどという値であり、これらの幅データが、予めデータベース15に保持され、情報バブルを生成するときに考慮されるのである。
【0064】
そして、例えば(x,y,z)座標において、原点(0,0,0)を通る検索ベクトルVは、(x,y,z)=(0,0,0)+(V1,V2,V3)で表される。ここで、V1,V2,V3は、それぞれ、方向ベクトルのx,y,z成分である。そして、この検索ベクトルVが、上記立体幅内において交差するかが計算されるのである。
また、図11(b)には、球形状の情報バブルの中心位置が球の中心に設定されている様子が示されている。そして、情報バブルの検索に当たっては、携帯端末11の緯度,経度,高度を座標原点として、球を表す式と検索ベクトルVを表す式とを用いて、交差点の有無が検出される。
【0065】
例えば、原点(0,0,0)を中心位置とする半径Rの球は、x2+y2+z2=R2で表される。そして、検索ベクトルVの式と、この球の式とを用いて、交差点が計算されるのである。
さらに、図11(c)には、楕円球形状の情報バブルの中心位置が楕円球の中心に設定されていることが示されている。ここで、原点(0,0,0)を中心位置とする長軸a,短軸bの楕円球は、(x/b)2+(y/b)2+(z/a)2=1で表される。
【0066】
また、図11(d)には球形状の情報バブルの中心位置が球の最下点に設定されていることが、図11(f)には球形状の情報バブルの中心位置が球の最上点に設定されていることがそれぞれ示されており、図11(e)には楕円球形状の情報バブルの中心位置が楕円球の最下点に設定されていることが、図11(g)には楕円球形状の情報バブルの中心位置が楕円球の最上点に設定されていることがそれぞれ示されている。
【0067】
さらに、図11(h)には、円柱形状の情報バブルの中心位置が底面の中心に設定されていることが示されている。なお、原点(0,0,0)を中心位置とし半径Rで高さHの円柱は、x2+y2=R2かつ(0≦z≦H)で表される。
なお、情報バブルのどの位置を中心位置に設定するかは、任意に決めて統一して使用すればよい。
【0068】
また、サービスセンタ19が表示する情報バブルの範囲については、契約料などによって、種々変更できる。例えば、個人で登録する場合は、基本的に、契約料の安い小さい(例えば、半径5m以内の)情報バブルとする。
具体的には、図11(b)〜図11(g)に示す球又は楕円球の半径や長軸,短軸の大きさを変化させるのである。また、図11(a)に示す四角柱の空間占有情報は、閉じた領域のみならず、緯度Eと付された辺に平行な方向の広い範囲の領域に設定することもできる。加えて、一例として、図11(h)に示す円柱の空間占有情報についても、z方向の中心位置よりも上側に無限大に設定するようにもできる。
【0069】
(A3)携帯端末11の詳細構成の説明
次に、上述した携帯端末11の詳細構成について説明する。図4は上記の携帯端末11の構成例を示すブロック図で、この図4に示す携帯端末11は、例えば、アンテナ11d,11e,検出部21,無線モジュール11f,制御モジュール11g,表示部11h,スピーカ11i,マイク11jなどをそなえて構成されている。
【0070】
ここで、アンテナ11dは、衛星から送信された無線信号を受信するGPSアンテナであり、アンテナ11eは、無線ネットワーク10との間にて無線信号を送受信するためのものである。
また、検出部21は、端末の緯度,経度,高度,方位及び傾斜角度を有する位置情報を検出するもので、本実施形態では、GPSモジュール(衛星情報受信部)11c,地磁気センサ11b,傾斜センサ11aを有して構成されている。
【0071】
このGPSモジュール11cは、グローバル・ポジショニング・システムを用いた衛星情報を受信しうるものである。なお、「衛星情報」とは、携帯端末11の緯度,経度,高度の情報である。また、このGPSモジュール11cは、アンテナ11dの方向を制御できるようにもなっている。
さらに、上記の地磁気センサ(方位センサ)11bは、地磁気を検出して方位を測定するためのもので、例えば、図示しないコイルを有し、そのコイルを貫く磁束の大きさにより、地磁気を測定するようになっている。ここで、方位の基準は、例えば携帯端末11の長軸方向(アンテナ11eの伸張方向)である。なお、この地磁気センサ11bによる方位の測定方法は公知である。
【0072】
また、傾斜センサ(ジャイロセンサ)11aは、携帯端末11の水平線からの傾斜角度を測定するためのもので、例えば、ジャイロモジュールと協働することにより、携帯端末11の姿勢を検出できるようになっている。
例えば図5に模式的に示すように、携帯端末11が、緯度A,経度B及び高度0の位置に置かれ、ビルQの方向に向けられているとする。この場合の傾斜角度は、携帯端末11の長軸方向が、水平面となす角度θ(θは0以上90以下の実数)である。
【0073】
すると、携帯端末11は、GPSモジュール11cによって緯度A,経度B及び高度0を取得するとともに、地磁気センサ11bによってアンテナ11eの伸張方向を基準とする方位を取得し、且つ、傾斜センサ11aによって傾斜角度θを取得し、これらの位置情報をサービスセンタ19に対して送信する。
そして、サービスセンタ19は、それらの情報から前述した検索ベクトルVを生成し、その検索ベクトルVと交差する(あるいは、検索ベクトルVを半径とする空間に含まれる)情報バブルに対応するURLを抽出し、そのURLに対応するコンテンツ(提供情報)を携帯端末11に対して送信するのである。
【0074】
次に、無線モジュール11f(図4参照)は、無線信号を送受信するもので、第2送信部22a,第2受信部22bをそなえて構成されている。
この第2送信部22aは、検出部21にて検出された位置情報をサービスセンタ19に対して送信するものであり、第2受信部22bは、この第2送信部22aが送信した位置情報に対し、サービスセンタ19が送信した3次元空間における物体の緯度,経度,高度及びバブル径からなる空間占有情報のうち上記の検索ベクトルVと交差する(あるいは、検索ベクトルVを半径とする空間に含まれる)特定空間占有情報に対応する特定提供情報を受信するものである。なお、これらの第2送信部22a及び第2受信部22bは、それぞれ、無線回路からなる。
【0075】
さらに、制御モジュール11gは、携帯端末11の各部分の動作を制御するほか、所定のプロトコルスタックに基づいて送受信用のデータフォーマットを処理するものであり、この機能は、例えば、CPU,ROM,RAMなどにより実現される。
また、表示部(液晶ディスプレイなど)11hは、第2受信部22bにて受信した特定提供情報を表示するものであり、この機能は、ウィンドウディスプレイにより実現される。さらに、スピーカ11iは、音声を出力するものであり、マイク11jは、音声を入力するものである。
【0076】
このように、本実施形態の携帯端末11は、GPS受信,方位検出,無線信号の送受信,表示,音声入出力のための各機能を有する。
(A4)基本動作説明
以下、サービスセンタ19が携帯端末11の位置情報を基に、3次元空間に仮想的に登録された情報バブル(提供情報)を検索して、その情報をユーザ(携帯端末11)に対して提供する実際のサービス(空間情報サービス)について説明する。
【0077】
まず、ユーザはサービス「1」を受けるに当たり、携帯端末11を所定の方向に向けて、検索する距離範囲を例えば100mとして携帯端末11に入力する。そして、携帯端末11は、上述のごとく携帯端末11の位置及び姿勢に関する情報を検出(取得)し、その情報と距離範囲とをサービスセンタ19に対して送信し、サービスセンタ19からの提供情報を受信するのである。
【0078】
また、ユーザは、サービスセンタ19に対して、所定距離範囲内にあるビル内の店舗にあるサービス情報を選択して送信するように要求することもできる。なお、ユーザは距離範囲を入力する代わりに、予め携帯端末11に例えば100m以内にするように設定するようにもできる。あるいは、サービスセンタ19側で、予め100m以内のものを検索するように設定してもよい。
【0079】
これにより、ユーザは、ユーザの視線方向100m以内に存在するビルなどに関する情報やその情報に関連する情報を得ることができる。
一方、ユーザはサービス「2」を受けるに当たり、例えば、携帯端末11をレストランがあるビルの9階方向に向ける。そして、携帯端末11は、その状態で取得した携帯端末11の位置,姿勢に関する情報をサービスセンタ19に対して送信することで、サービスセンタ19からそのレストランに関するサービス情報を得る。このように、ユーザは特定のビル内の店舗についての情報を得ることもできる。
【0080】
次に、上記の情報バブルの登録を、携帯端末11から電子メールを用いて行なう場合について説明する。この場合、電子メール(以下、単に「メール」という)の送受信(メーラ)機能は、図2に示すメール送受信部18d、又は、図3に示すメールサーバ13dによって実現され、本実施形態では、いずれも、緯度,経度,高度及びバブル径とメールアドレスとを対応付ける機能(GPSマッピング対応機能)も有しているものとする。
【0081】
まず、図14に示すように、携帯端末11の表示部11hに送信メールのための情報入力画面が表示されている状態(ステップA1)において、ユーザが、その画面から(送信先)アドレスを選択すると、例えば、表示部11hにメニュー画面が表示される(ステップA2)。このメニュー画面には、例えば、(1)アドレス帳からメールアドレスを選択することによりアドレス入力を行なうモード、(2)メールアドレスを携帯端末11のキーパッド(図示省略)などを用いて直接入力するモード、(3)空間にメッセージをマッピング(情報バブルを登録)するモードなどが選択候補として表示されている。〔上記(1)〜(3)については、図中丸付き数字で示す。〕
かかる状態で、例えば、ユーザが(3)「空間にメッセージをマッピングする」を選択したとすると、携帯端末11は、前述したように検出部21により各種情報(緯度,経度,高度,方位,傾斜角度)を取得して、メールアドレスに変換する(ステップA3)。
【0082】
そして、ユーザは、所望のメッセージを入力して(ステップA4)、そのメールをサービスセンタ19に送信する。サービスセンタ19は、そのメールデータを受信すると(ステップA5)、バブル径などは最小値を選択して(ステップA6)、WEBサーバ(GPSWEBサーバ)13b又はWEB情報出力部18bによりデータベース15に書き込む(ステップA7)。
【0083】
次に、図15に、情報バブル登録時の携帯端末11とメールサーバ(GPSマッピング対応メールサーバ)13dとWEBサーバ(GPSWEBサーバ)13bとの間におけるデータの送受信手順(シーケンス)を示す。
まず、ユーザ(例えば企業の担当者)が、東京のF社の本社前に、F社の企業プロファイルのバブルデータを設定する(ステップA10)。このバブルデータが設定される位置は、東経139゜46′01.4″で、北緯35゜40′46.1″で、高度15mで、バブル径100mである。そして、ユーザは、この企業プロファイルに対応して、メールアドレスを設ける。このアドレスは、例えばE13946014N3540461H1500B10000@gps.nifty.ne.jpとする。そして、ユーザは、このアドレスに宛てて、検索条件 と企業プロファイルとをメールする。
【0084】
ステップA11にて、メールサーバ13dは、上記の検索条件と企業プロファイルとを受信して、検索を開始し、その添付ファイルは企業プロファイルとしてWEBサーバ13bに登録される。
これにより、ユーザが所定の範囲を示す値をメールアドレスとして、送信し、その範囲にある空間占有情報を含むバブルデータが、検索される。
【0085】
また、これにより、位置という検索タグが使用でき、ユーザは簡単にかつ早く情報を得ることが可能になる。
ここで、例えば、バブル径が大きく設定されたバブルデータは検索されやすいが、バブル径が小さく設定されたバブルデータは検索されにくくなる。そのため、秘匿したい情報を有するバブルデータのバブル径は小さく、また、企業プロファイルなどのできるだけ多くのユーザに宣伝したい情報を有するバブルデータのバブル径は大きく設定するようにもできる。
【0086】
次に、携帯端末11による検索動作について説明する。まず、図16に示すように、ユーザが、携帯端末11を用いて指定検索を実行したとする(ステップB1)。ここで、検索条件には、例えば、携帯端末11の位置情報(東経139°46′01.6″,北緯35°40′46.5″,高度10m)と検索距離(エリア半径;50m)とを少なくとも指定する。
【0087】
そして、携帯端末11は、その条件を、WEBサーバ13bに対して送信して検索を依頼する。送信内容は、例えば、http://www.gps.nifty.ne.jp/Titles?qt=%C5%EC%B7%D0139%A1%EB46%A1%C701.6%A1%C9%CB%CC%BO%DE35%A1%EB40%A1%C746.5%A1%C9%B9%E2%C5%D9%A3%B10%A3%ED&SUBMIT=+%B8%A1%BA%F7+&lk=noframes&svx=100600&col=JWとなる。
次に、WEBサーバ13bは、指定された検索条件を用いてデータベース15を検索し、ヒットしたデータ(検索結果)を携帯端末11に対して送信(提供)する(ステップB2)。携帯端末11では、受信した検索結果が表示部11hに選択候補として表示される(ステップB3)。その表示例は、表示例B4のようになる。
【0088】
かかる状態で、ユーザが、侯補(仮に、F社プロファイル)を選択すると(ステップB5)、選択された候補の情報がWEBサーバ13bに送信される。WEBサーバ13bは、その情報から携帯端末11で選択された候補に対応するファイルを特定して携帯端末11に送信する(ステップB6)。これにより、携帯端末11では、受信したファイルの内容が表示部11hに表示され(ステップB7)、ユーザは、例えばF社の資本金などのプロファイルを参照できる(ステップB8)。
【0089】
このようにして、メールアドレスが位置タグとして用いられ、メールアドレスにリンクされたメッセージとデータとが、ユーザに対して出力され、ユーザは、企業広告や、レストランのメニュー及び評判に関する情報を得ることができる。
また、このように、ユーザは、インターネット12における検索サービスのようなデジタル的な処理をせずに、自分の視界内の建物などについての所望の情報を、「この場所」や「あの場所」,「こちらの方向」などといった人間感覚を基本にしたアナログ的な感覚により検索できる。
【0090】
さらに、このように、サービスが、携帯端末11と、WEBサーバ13bとの間にて行なわれるので、レストランは特別な装備を要せずにサービスを実現できる。
加えて、このように、ユーザがバブル径の大きさを指定して検索するので、コンテンツプロバイダのようなシステム運用者は、企業宣伝という観点から、特定の空間範囲を、企業に販売できる。そして、その販売価格は、空間占有情報とバブル径とから算定することも可能である。
【0091】
なお、物体に関連する各種情報には、上述した情報以外にも、市役所,公園,遊園地,テーマパーク,歴史的建物及び自然物の山,川,半島,島,天体などに関する情報を含めることもできるし、それらの各種情報に関連するサービス情報には、それぞれ、生活情報,開園時間情報,アトラクション空き時間情報,地理や歴史,星座解説及び観光情報などを含めることもできる。
【0092】
(B)本実施形態の要部の構成及び動作の説明
次に、上述した空間情報サービスシステム9を基本として、以下では、上記の情報バブルを現実物理空間において風船(バルーン)のように仮想的に移動させるサービス(バルーンメールサービスともいう)について説明する。なお、以下では、説明の便宜上、「情報バブル」を「バルーン」と称する場合がある。
【0093】
(B1)情報バブル(バルーン)登録時の説明
図17はバルーン登録のための機能に着目したサービスセンタ19の要部構成を示すブロック図で、この図17に示すサービスセンタ19は、サービス受付部101,位置情報入手・管理部102,メッセージ登録部103,条件設定部104,位置−URL対応付部105,バルーン移動部106などをそなえて構成されている。
【0094】
ここで、上記のサービス受付部101は、携帯端末11からのサービス要求を受け付けるものである。なお、サービス要求種別には、本実施形態では、例えば、「バルーン登録要求」,「バルーン状況確認要求」,「バルーン検索/メッセージ追記要求」の3種があり、それぞれの要求に応じて以降の処理が振り分けられるようになっている。これらのサービス要求は、例えば、サービスメニューコンテンツやそれと同等の内容を有するメールなどを携帯端末11に提供し、その携帯端末11においてユーザが利用したいサービスの選択操作を行なうことで指定される。
【0095】
また、位置情報入手・管理部102は、上記のサービス受付部101で受け付けられたサービス要求種別が「バルーン登録要求」であった場合に起動されて、バルーンを登録すべき位置情報(バルーン位置情報;緯度,経度,高度,バブル径などから成る空間占有情報)15Aを取得して、その位置情報15Aをデータベース15に登録・管理するためのものである。
【0096】
なお、上記のバルーン位置情報は、バルーンを携帯端末11の現在位置に登録するのであれば携帯端末11で検出される前記の位置情報をその携帯端末11から受けることで入手でき、携帯端末11以外の場所に登録する場合でも、ユーザ(携帯端末11)により指定される位置情報を受けることで入手できる。また、上記のサービス受付部101及び位置情報入手・管理部102は、例えば、前述した第1受信部16(図2参照)の一機能として実現できる。
【0097】
さらに、上記のメッセージ(提供情報)登録部103は、上記のバルーンに関連付けてユーザに参照してもらいたい(提供したい)メッセージなどの各種提供情報をコンテンツ登録部131によってコンテンツデータ15Cとして登録するためのものである。なお、このコンテンツデータ15C(以下、単に「コンテンツ15C」と表記する場合もある)は、例えばWEB情報出力部(WEBサーバ)18b(コンテンツ格納部56;図2参照)に登録される。
【0098】
また、位置−URL対応付部105は、コンテンツURL対応付部151によって、上記のバルーン位置情報15Aとコンテンツ15CのURLデータ15B(以下、単にURL15B、もしくは、コンテンツURL15Bと表記する場合がある)とをデータベース15において対応付けるもので、この対応付けにより、上記の提供情報をもった架空のバルーンが上記バルーン位置情報15Aで特定される現実物理空間上の位置に仮想的に登録されることになる。
【0099】
つまり、上記の位置情報入手・管理部102,メッセージ登録部103及び位置−URL対応付部105から成る部分は、所望の提供情報を関連付けた情報バブルを現実物理空間に仮想的に登録すべくその現実物理空間における位置情報を含む空間占有情報と上記の提供情報とを対応付けてデータベース15に保持して管理する情報バブル管理部39としての機能を果たしていることになる。
【0100】
なお、上記のメッセージ登録部103(コンテンツ登録部131)及び位置−URL対応付部105(コンテンツURL対応付部151)は、例えば、前述したWEB情報出力部18bの一機能として実現できる。つまり、上記の情報バブル管理部39は、図2では、少なくとも、データベース15,第1受信部16及びWEB情報出力部18bから成る部分に相当する。
【0101】
ここで、図25に、データベース15に登録されるバルーン位置−コンテンツURLデータ15−1の一例を示す。この図25では、バルーン番号毎にバルーンの位置情報15AとコンテンツURL15Bとが管理されるとともに、コンテンツURL15Bに対応するコンテンツ15Cの内容に関する情報(タイトルやサマリなど)や、情報種別,ユーザ識別子などもバルーン毎に管理される様子を表している。
【0102】
なお、上記の「情報種別」は、登録された情報バブルの種別、即ち、登録された情報バブルが「バルーンメール」として登録されているのか、それとも、建物や店舗(企業)に関する情報バブル(前述した企業プロファイルなど)として登録されているのかといった種別を表す情報である。この「情報種別」は、情報バブルの検索時に「検索カテゴリ」が指定された場合に参照される。
【0103】
例えば、「検索カテゴリ」として「バルーンメール」が検索者(ユーザ)によって指定されれば、「情報種別」(以下、「情報カテゴリ」ともいう)が「バルーンメール」である情報バブルのみが検索対象となり、「検索カテゴリ」が指定されなかった場合は、全ての登録情報バブルが検索対象となる。
また、上記の「ユーザ識別子」は、情報バブルの登録を行なったユーザを識別するための情報で、例えば、本空間情報サービスを利用するに当たって、ユーザが事前にユーザ登録手続を行なうことにより、サービスセンタ19から付与される。従って、ユーザは、本空間情報サービスを利用する場合には、与えられたユーザ識別子をサービスセンタ19に通知する必要がある。その通知時期は、例えば、サービスセンタ19にアクセスしたときでもよいし、携帯端末11の位置情報を送信するときでもよい。なお、この点は、後述する他の形態のサービスで使用する「ユーザ識別子」についても同様である。
【0104】
次に、上記の条件設定部104は、上記のバルーンを後述するバルーン移動部106によって移動させた後に、特定の位置に移動させる(例えば、初期登録位置に戻す)ときの条件データ15Dを設定するためのもので、例えば図24に示すように、バルーンの浮遊期間や浮遊期限などのバルーンの移動有効期間に関するデータ(以下、単に「浮遊期限」という)、そのバルーンを後述するように空間検索によりヒットさせて参照した他ユーザ(携帯端末11)によるコンテンツ15Cに対するメッセージ追記人数(更新回数)に関するデータ(「追記人数上限値」)などが条件データ15Dとして設定できるようになっている。
【0105】
つまり、本実施形態では、上記の条件データ15Dを設定することで、上記のバルーンを一定期間経過後(「浮遊期限」)に特定位置(初期登録位置)に移動させたり、メッセージを追記したユーザ数(追記人数)が「追記人数上限値」に達したらそのバルーンを特定位置(初期登録位置)に移動させたりするなど、現実物理空間上でのバルーンの振舞を自由に規定(設定)することが可能になっているのである。これにより、後述するごとく様々な形態の空間情報サービスを柔軟に実現することが可能となる。
【0106】
なお、上記の条件データ15Dは、例えば、図示しないRAM,ROM,ハードディスクなどの各種記憶媒体に記憶される。また、上記の各条件が両方設定された場合は、いずれか一方の条件を満たした場合に、バルーンの特定位置への移動が実行されることになる。さらに、本条件データ15Dは、基本的にバルーン登録の一連のシーケンスの中でバルーンを登録する本人の携帯端末11から指定されるが、サービスセンタ側19で自動的に設定するようにしてもよい。例えば、ユーザによる指定が無い場合などには、デフォルトの条件データ15Dを自動設定するようにしてもよい。
【0107】
また、他ユーザによるメッセージの追記は、図21により後述するメッセージ追記部114(コンテンツ追記部141)にて受け付けられることにより実施される。
ここで、図24に上記の条件データ15Dの一例を示す。この図24では、ユーザ識別子毎に各条件が設定されており、同じユーザが複数のコンテンツを登録した場合にはそれらを識別できるように、コンテンツ識別子もユーザ識別子毎に登録されている。
【0108】
次に、上記のバルーン移動部106は、上記のデータベース15におけるバルーン位置情報15Aを更新することにより、上記のバルーンを現実物理空間において仮想的に移動させるためのもので、本実施形態では、図17中に示すように、さらに、乱数発生部161,移動量計算部162,バルーン位置更新部163及びバルーン条件データ監視部164をそなえて構成されている。
【0109】
ここで、上記の乱数発生部161は、上記バルーン位置情報15Aに関する乱数(緯度や経度,高度,バブル径などに関する乱数)を発生するためのものであり、移動量計算部162は、この乱数発生部161で発生した乱数に基づいて、バルーン位置情報15Aの更新量(即ち、バルーンの移動量)を計算するためのものである。
例えば図26に示すように、現在のバルーン位置がN(北緯)35°22′20″のときに、乱数発生部161が発生した乱数値が−20″であったとすると、この移動量計算部162は、新たなバルーン位置をN35°22′00″に変更することになる。なお、他の経度や高度,バブル径についても同様に更新することができる。
【0110】
また、バルーン位置更新部163は、上記の移動量計算部162によって計算された更新量だけ上記のバルーン位置情報15Aを更新することにより、上記バルーンを現実物理空間上で上記更新量(移動量)だけ移動させるためのものである。
つまり、この場合のバルーン移動部106は、乱数発生部161によって発生した乱数に基づいてバルーン位置情報15Aを更新して、上記バルーンを現実物理空間においてランダムに移動させることで、所望のメッセージなどの提供情報を現実物理空間上であたかも風船(バルーンメール)のように浮遊させることができるようになっているのである。
【0111】
なお、この場合、上記の乱数発生部161が発生した乱数も、バルーンの現実物理空間における振舞を規定するデータと考えれば、本乱数発生部161及び上記の条件設定部104は、バルーンの現実物理空間における振舞を規定する振舞データとして上記の条件データ15Dや乱数を設定するバルーン(情報バブル)振舞設定部としての機能を果たしていることになる。そして、バルーン移動部106は、このバルーン振舞設定部によって設定された上記振舞データに従ってバルーン位置情報15Aを更新することによりバルーンを移動させていることになる。
【0112】
さらに、条件データ監視部164は、図示しない計時機能を有し、上記の条件データ15Dを監視(確認)して、その条件データ15Dによって規定される条件を満足していれば(例えば、バルーンの「浮遊期限」、あるいは、メッセージの追記ユーザ数が「追記人数上限値」に達していれば)、バルーン位置更新部163に指示を与えて該当バルーン位置情報15Aを特定位置(初期登録位置)情報に更新させることで、該当バルーンを特定位置(初期登録位置)に移動させるためのものである。
【0113】
つまり、本実施形態のバルーン位置更新部163は、乱数発生部161で発生した乱数によってバルーン位置情報15Aをランダムに更新することによりバルーンを現実物理空間においてランダムに移動させる第1情報バブル位置更新部163Aとしての機能と、上記の条件データ15Dによって規定される時期に、バルーン位置情報15Aを特定位置(初期登録位置)の位置情報に更新することによりバルーンを現実物理空間の特定位置(初期登録位置)に移動させる第2情報バブル位置更新部163Bとしての機能とを兼ね備えていることになる。
【0114】
ただし、これらの機能は、勿論、個別に設けられていても良い。また、バルーンをランダムに移動させる必要が無い場合や特定位置に移動させる必要が無い場合には、これらの各位置更新部163A,163Bのいずれか一方のみがそなえられていればよい。
そして、本実施形態では、上述した条件設定部104(バルーン振舞設定部)及びバルーン移動部106から成る部分で、少なくともデータベース15(情報バブル管理部39)におけるバルーン位置情報15Aを更新することによりそのバルーンを現実物理空間において仮想的に移動させるバルーン(情報バブル)移動制御部42(図2及び図17参照)としての機能が実現されているのである。
【0115】
なお、本例は、バルーンをランダムに移動させる場合であるが、例えば、有効な乱数値を制限することで、バルーンを現実物理空間の特定空間領域内でのみ浮遊させたり、乱数の代わりにバルーンの移動(巡回)ルートを指定したルートデータを用いることで、バルーンを指定ルートに沿って移動(巡回)させたりすることもできる。
以下、上述のごとく構成されたサービスセンタ19のバルーン登録時の動作について、図18に示すシーケンス図(ステップC1〜C12)を参照しながら詳述する。
【0116】
まず、ユーザは、バルーンを登録するために、携帯端末11を用いてサービスセンタ19にアクセスする(バルーン登録要求の送出;ステップC1)。この要求は、サービスセンタ19のサービス受付部101にて受け付けられ処理される(ステップC2)。この場合、ユーザのサービス要求種別は「バルーン登録要求」であるので、次に、位置情報入手・管理部102がバルーンの登録位置を入手して例えばデータベース15において管理する(情報バブル登録過程;ステップC3)。
【0117】
このとき、バルーンの登録位置が携帯端末11の現在位置であれば、位置情報入手・管理部102は、その携帯端末11で測位(検出部21で検出)した位置情報をバルーン位置情報15Aとして携帯端末11から受けることにより入手する(ステップC4)。なお、バルーンの登録位置を携帯端末11の現在位置とは異なる位置にする場合は、別途、その位置情報を指定する必要がある。
【0118】
さて、次に、ユーザは、携帯端末11を用いて登録するバルーンに添付すべきメッセージなどの提供情報をサービスセンタ19に送信し(ステップC5)、サービスセンタ19は、そのサービス情報をコンテンツ15Cとして、例えば、WEB情報出力部(WEBサーバ)18bに保存する(ステップC6)。このとき、そのコンテンツ15CのURL15Bも生成されている。
【0119】
さらに、ユーザは、バルーンの振舞を規定する条件として、例えば、バルーンが手元(初期登録位置)に戻ってくるときの条件(「浮遊期限」や「追記人数上限値」など)を、携帯端末11を用いてサービスセンタ19に送信し(ステップC7)、サービスセンタ19では、条件設定部104が、その条件に基づいて図24に示すような条件データ15Dを生成・設定(保存)する(ステップC8)。
【0120】
次いで、サービスセンタ19では、コンテンツURL対応付部151が、上述したごとくデータベース15においてバルーン位置情報15AとコンテンツURL15Bとを対応付けて登録することにより、バルーンの登録を行なう(ステップC9)。
なお、本例は、バルーンの登録位置や登録メッセージ,バルーンの振舞設定などの情報を個別にサービスセンタ19に送信する場合の例であるが、これらの情報はまとめてサービスセンタ19に送信するようにしてもよい。つまり、上述した例では、サービスセンタ19において、バルーンの登録位置の入手(ステップC3)と登録メッセージの保存(ステップC6)と条件データ15Dの設定(ステップC8)とをシーケンシャルに実行しているが、それぞれ独立して(パラレルに)実行するようにしてもよい。
【0121】
この場合、例えば、上記の「バルーン登録要求」により、サービスセンタ19から携帯端末11に対して、上記の各種情報の入力フォーム(図23参照)をコンテンツあるいはメールなどとして提供し、ユーザは、携帯端末11の表示部11hに表示されたその入力フォームに必要な情報を入力して上記の位置情報とともに必要な情報をまとめてサービスセンタ19に送信するのである。
【0122】
このようにしても、サービスセンタ19側で情報の選択処理が必要になるものの、最終的には、上記と同様に、バルーン位置情報15Aとメッセージなどの提供情報のコンテンツURL15Bとがデータベース15において対応付けられて、バルーンの登録がなされる。
さて、次に、上述のごとくバルーンの登録が完了すると、サービスセンタ19では、条件データ15Dを監視しながら、乱数発生部161の発生する乱数を用いて定期的にバルーンの位置を更新することにより、バルーンの位置をランダムに更新してゆく(情報バブル移動過程;ステップC10〜C12)。この際、上記の条件データ15Dを満足する事象が発生したことが条件データ監視部164にて確認された場合は、バルーン位置更新部163によって、対応するバルーン位置情報15Aが例えば初期登録位置情報に更新されて、そのバルーンが初期登録位置に移動させられる。
【0123】
(B2)バルーン状況確認時の説明
次に、ここでは、登録したバルーンの状況(例えば、現在位置)をそのバルーンを登録したユーザが確認したい場合について説明する。図19はバルーンの状況確認機能に着目したサービスセンタ19の要部構成を示すブロック図で、この図19に示すように、サービスセンタ19は、上述したサービス受付部101に加えて、住所/地図情報データベース15E,バルーン検索部107,表現変換部108及び情報通知部109などをそなえて構成されている。
【0124】
ここで、上記の住所/地図情報データベース15Eは、現実物理空間における住所情報(都市名や町名など)又はいわゆるカーナビゲーションシステムで用いられるような地図データもしくはその両方を保持するためのものである。このデータベース15Eは、データベース15内に設けられてもよいし、データベース15とは個別に設けられてもよい。
さらに、バルーン検索部107は、サービス受付部101にて受け付けられた携帯端末11からのサービス要求種別が「バルーン状況確認要求」であった場合に起動されて、携帯端末11から通知されるユーザ識別子を基にデータベース15のバルーン位置−コンテンツURLデータ15−1(図25参照)を参照(検索)して、そのユーザ識別子に該当するバルーン位置情報15Aを取得するためのものである。
【0125】
また、表現変換部(情報バブル位置表現変換部)108は、上記のバルーン検索部107によって得られたバルーン位置情報15A(具体的には、緯度及び経度)に基づいて、住所/地図情報データベース15Eを参照して、その位置情報15A(緯度及び経度)を現実物理空間における地理的表現形式に変換するもので、例えば、その位置情報15Aを対応する都市名や町名,番地などに変換したり、カーナビゲーションシステムのように、対応する地図データ上の位置にバルーンをマッピング(表示)したデータに変換したりできるようになっている。
【0126】
なお、これらのバルーン検索部107及び表現変換部108は、例えば前述した抽出部40(図2参照)の一機能として実現される。
そして、情報通知部(情報バブル現在位置提供部)109は、この表現変換部108によって得られた情報をバルーンの現在位置情報として、問い合わせ(バルーン状況確認要求)を行なった(バルーンを登録した本人の)携帯端末11に提供するためのものである。この機能は、例えば前述した提供部41(図2参照)の一機能として実現できる。
【0127】
以下、上述のごとく構成されたサービスセンタ19のバルーン状況確認時の動作について、図20に示すシーケンス図(ステップD1〜D7)を参照しながら詳述する。
まず、バルーンを登録したユーザが、バルーンの現在位置を確認するために、携帯端末11を用いてサービスセンタ19にアクセスする(バルーン状況確認要求の送出;ステップD1)と、この要求がサービス受付部101にて受け付けられ処理される(ステップD2)。この場合、サービス要求種別は「バルーン状況確認要求」であるので、バルーン検索部107が起動されて、そのユーザ(携帯端末11)から通知されるユーザ識別子(ステップD3)に基づいて、本人が登録したバルーン位置情報15Aがデータベース15(バルーン位置−コンテンツURLデータ15−1)において検索されて取得される(ステップD4)。
【0128】
そして、得られた位置情報15A(緯度及び経度)は、表現変換部108によって、実際の都市名や町名、又は、対応する地図データ上にバルーンの現在位置を示したデータ、もしくは、その両方に変換されて(ステップD5)、情報通知部109により、問い合わせを行なった(バルーンを登録した)携帯端末11にバルーンの存在場所情報(現在位置情報)として通知される(ステップD6,D7)。
【0129】
このときのサービスセンタ19から携帯端末11への送信データフォーマットの一例を図27に示す。この図27に示すように、携帯端末11への送信データ(本人登録バルーン状況確認結果)60には、携帯端末11に対応する送信宛先ヘッダ61(電番情報あるいはIPアドレス)及び登録バルーンの数に応じた分の現在位置情報63がコンテンツ識別子62と組で格納される。
【0130】
これにより、携帯端末11のユーザは自身が登録したどのバルーンが現在どの辺りを浮遊しているかを容易且つ直感的に認識することが可能になる。なお、携帯端末11へは、バルーンの現在位置情報として緯度及び経度そのものを通知してもよいが、上記のような地理的表現への変換を行なってから通知した方がユーザにとって扱いやすいのは明らかである。
【0131】
また、上記のユーザに通知するコンテンツ識別子62は、ユーザが登録したバルーン(コンテンツ15C)の現状〔後述するメッセージ追記状況(アンケート途中経過)など〕を知りたいときには、コンテンツURL15Bとしてもよいが、基本的に、コンテンツURL15Bである必要はない。換言すれば、バルーン(コンテンツ15C)の現状をユーザに開示する場合には、コンテンツ識別子62としてコンテンツURL15Bを用いればよく、秘匿したい場合にはコンテンツURL15Bとは無関係の情報を用いればよいのである。
【0132】
さらに、上記の本人登録バルーン状況確認結果60には、条件データ15D(図24参照)の「浮遊期限」や「追記人数上限値」,「追記人数(実績)」などのデータを含めてもよい。つまり、バルーンを登録したユーザが条件データ15Dの設定確認などを行ないたい場合には、これらのデータを含めるようにすればよいのである。
なお、上述したバルーンの現在位置通知のための機能(バルーン検索部107,表現変換部108,情報通知部109)は、その通知が不要な場合には未実装にしてもよい。
【0133】
(B3)他ユーザ登録バルーンの検索/メッセージ追記時の説明
次に、ここでは、他ユーザによって登録されたバルーンを検索したり、そのバルーンにメッセージを追記したりする場合について説明する。
図21は他ユーザ登録バルーンの検索/メッセージ追記機能に着目したサービスセンタ19の要部構成を示すブロック図で、この図21に示すように、サービスセンタ19は、上述したサービス受付部101に加えて、位置情報・入手管理部110,検索条件設定部111,バルーン検索部112,情報通知部113,メッセージ追記部114及び条件データ更新部115などをそなえて構成されている。
【0134】
ここで、上記の位置情報入手・管理部110は、携帯端末11からその携帯端末11で検出(測位)された位置情報を入手するためのものであり、検索条件設定部111は、検索対象の径(距離)を設定するためのもので、これにより、検索対象の空間範囲(情報)が設定されるようになっている。例えば、前述したサービス「1」の場合は、携帯端末11の現在位置を中心とする半径が設定され、サービス「2」の場合は携帯端末11の現在位置からアンテナ伸張方向への距離が設定される。
【0135】
また、バルーン検索部112は、データベースのバルーン位置情報15Aを参照して、上記の検索対象空間範囲に含まれる、あるいは、重複する部分を有するバルーン(つまり、検索対象空間範囲情報を含むバルーン)を検索し、そのバルーンに対応付けられているコンテンツURL15Bを取得するためのものである。
例えば、ユーザが、前記のサービス「1」を利用する場合は、携帯端末11を中心とする指定半径(100mなど)内の空間に存在するバルーンが検索されて、そのバルーンに対応するコンテンツURL15Bが得られ、サービス「2」を利用する場合は、アンテナ伸張方向の指定距離内に存在するバルーンが前記検索ベクトルVを用いて検索されて、そのバルーンに対応するコンテンツURL15Bが得られることになる。
【0136】
さらに、情報通知部113は、上記のバルーン検索部112によって得られたコンテンツURL15Bを携帯端末11に通知するためのものであり、メッセージ追記部(提供情報更新部)114は、携帯端末11が上記のコンテンツURL15Bの指定によってアクセスしたコンテンツ15Cに対する追記(更新情報)を受け付けて、コンテンツ追記部141によって、そのコンテンツ15Cにメッセージなどを追記・更新するものである。これにより、本実施形態のバルーンは、現実物理空間上を移動する追記可能なメール〔あるいは、空間移動式掲示板(BBS:Bulletin Board System)〕のごとく機能することになる。
【0137】
また、条件データ更新部115は、上記のコンテンツ追記部141による追記が行なわれる毎に、前記の条件データ15D(図24参照)の「追記人数(実績)」データを更新する(1増やす)ものである。
なお、上記の位置情報入手・管理部110は、例えば前述した第1受信部16(図2参照)の一機能として、上記の検索条件設定部111及びバルーン検索部112は、例えば前述した抽出部40の一機能として、上記の情報通知部113は、例えば前述した提供部41の一機能として、メッセージ追記部114(コンテンツ追記部141)及び条件データ更新部115は、例えば前述したWEB情報出力部18bの一機能として、それぞれ実現できる。
【0138】
また、上記の位置情報入手・管理部110は、図17に示す位置情報入手・管理部102と共通(兼用)になっていてもよいし、バルーン検索部112は、図19に示すバルーン検索部107と共通(兼用)になっていてもよい。同様に、情報通知部113は、図19に示す情報通知部109と共通(兼用)になっていてもよい。
以下、上述のごとく構成されたサービスセンタ19の他ユーザ登録バルーンの検索/メッセージ追記動作について、図22に示すシーケンス図(ステップE1〜E13)を参照しながら詳述する。
【0139】
まず、ユーザは、空間(バルーン)検索のために、携帯端末11を用いてサービスセンタ19にアクセスする(バルーン検索要求の送出;ステップE1)と、その要求は、サービスセンタ19のサービス受付部101にて受け付けられ処理される(ステップE2)。この場合、ユーザのサービス要求種別は「空間検索要求」であるので、次に、位置情報入手・管理部110が携帯端末11(検索者)の位置情報(緯度,経度,高度など)を入手する(ステップE3)。実際には、例えば、携帯端末11にて測位された(ステップE4)位置情報を携帯端末11から受信することで入手する。
【0140】
次いで、携帯端末11は、検索対象とする空間範囲を指定するための情報〔径(距離)〕をサービスセンタ19に送信する(ステップE5)。この情報は検索条件設定部111にて受け付けられ、検索条件設定部111は、上記の位置情報により特定される携帯端末11を中心とした検索対象範囲を設定する(ステップE6)。
なお、このとき「検索カテゴリ」を設定する場合もある。例えば、ユーザが意図的にバルーンのみを検索したい場合は、「検索カテゴリ」として「バルーン」を設定すればよいし、バルーン以外の建物などの情報バブルを検索したい場合はその旨を設定すればよい。換言すれば、「検索カテゴリ」を設定しなければ、ユーザは現実物理空間を浮遊しているバルーンを空間検索によりたまたまヒットしてしまうケースがあることになる。
【0141】
また、携帯端末11の位置情報と検索対象の空間範囲を指定するための情報は、この場合も、一時期にまとめてサービスセンタ19に送信するようにしてもよい。つまり、上記の例では、サービスセンタ19において携帯端末11の位置情報の入手(ステップE3)と検索条件の設定(ステップE6)とがシーケンシャルに実行されているが、それぞれ独立して(パラレルに)実行されてもよい。
【0142】
さて、上述のごとく検索条件設定部111によって検索条件の設定がなされると、サービスセンタ19は、次に、バルーン検索部112によって、上記の携帯端末11の位置情報と検索の径(距離)とに基づいて、バルーン位置情報15Aを参照し、その検索条件にヒットする(検索対象空間範囲に含まれる、あるいは、重複する部分を有する)バルーンを検索し、そのバルーンに対応するコンテンツURL15Bを取得(抽出)する(抽出過程;ステップE7)。
【0143】
得られたコンテンツURL15Bは、情報通知部113により携帯端末11に送信(提供)されて(提供過程;ステップE8)、携帯端末11にて受信される(ステップE9)。その後、携帯端末11のユーザが受信したコンテンツURL15Bに対してアクセスして(ステップE10)、対応するコンテンツ15Cを参照し、そのコンテンツ15Cにメッセージなどを追記するための操作を行なったとする(追記メッセージ送信;ステップE11)。
【0144】
すると、上記の追記メッセージ(コンテンツ15Cの更新情報)が、サービスセンタ19のコンテンツ追記部141にて受け付けられ、コンテンツ追記部141は、受信したメッセージなどをコンテンツ15Cに実際に書き込みコンテンツ15Cを更新する(ステップE12)。
このときのイメージを図28に示す。即ち、この図28では、或る携帯端末11が空間検索によりバルーン70をヒットし、そのバルーン70に対応するコンテンツ15Cに表示されているメッセージ(「癒しが流行っていますが、xxの曲いいですよ。」)に、メッセージ(「私の知っている曲では、xxxもリラックス出来てオススメです。」)を追記した場合のイメージを表している。なお、追記メッセージはバルーン70に含まれる小バルーンとして個別に登録されてもよい。
【0145】
さて、上述のごとくコンテンツ15Cが更新されると、条件データ更新部115が、コンテンツ識別子を基に、条件データ監視部164によって監視されている条件データ15Dの該当「追記人数(実績)」(図24参照)を更新する(1増やす;ステップE13)。なお、この更新により、例えば、追記人数が「追記人数の上限値」に達した場合は、該当バルーンは、前述したようにバルーン移動部106によって特定位置(初期登録位置)に移動させられる。
【0146】
なお、バルーン70をユーザが空間検索によりヒット(着信)する状況としては、ユーザが意図的に上記の検索手順を実行した場合もあるし、サービス「1」において携帯端末11の検索半径を数メートルなどに設定しておくことで、ユーザの指定検索空間とバルーン70とがたまたま接触して無意識に生じる場合もある。
さて、以上のようなシステム9〔空間情報サービス(バルーンメールサービス)〕を利用すれば、例えば、次のような各種形態のサービスを実施することが可能である。
【0147】
(1)広告バルーンサービス
不特定多数の人間に、商品やサービスの広告を行ないたい場合に、その広告主が、広告情報(広告コンテンツ)を提供情報として関連付けたバルーン(広告バルーン)をサービスセンタ19に登録する。これにより、その広告バルーンは、上述したように現実物理空間上をランダムに移動してゆくので、固定された多数の情報バブルを各地に登録しなくても、少数の広告バブルの登録で大きな広告効果を得ることができる。従って、広告主にとってみれば、広告費用の削減を図ることができる。
【0148】
なお、上記の広告バルーンの大きさ(バブル径)は、広告主の広告費用に応じて自由に設定することができる。さらに、例えば、都市部などの人口密集地では、広告バブルの大きさが小さくてもヒット率は高いと考えられるので、バブル径を小さくし、逆に、過疎地では、ヒット率が低くなると思われるので、バブル径を大きくするといった具合に、バルーンの現在位置に応じてその大きさを変更するようにしてもよい。
【0149】
また、広告バルーンの場合は、必ずしも、広告主(初期登録位置)に戻す必要はないので、その場合には、一定期間経過後やそのバルーンに対するヒット数(参照人数)が所定回数に達した場合などに、データベース15からそのバルーンに関連する情報を削除することにより消滅させるようにしてもよい。同様に、広告バルーンの場合は、必ずしもユーザにメッセージなどを追記してもらう必要は無いので、前述したメッセージ追記部114(コンテンツ追記部141)の機能は未実装であってもよい。
【0150】
(2)アンケートバルーンサービス
例えば、商品やサービスの提供者(企業や店舗,個人など)が、その商品やサービスに関するアンケートをとりたい場合に、アンケートフォーム(コンテンツ)を提供情報として関連付けたバルーン(アンケートバルーン)をサービスセンタ19に登録する。このとき、例えば、100人分のアンケート結果が欲しいときには、上記の条件データ15Dの「追記人数上限値」を100人に設定しておく。
【0151】
これにより、アンケートバルーンは、100人分の追記メッセージ(アンケート結果)が得られるまで、現実物理空間上をランダムに移動してゆき、100人分のアンケート結果が得られれば、元の位置に戻ってくることになる。
従って、固定された100人分のアンケート用の情報バブルを各地に登録しなくても、1つ(あるいは少数)のアンケートバルーンで、必要人数分のアンケート結果を得ることができる。この結果、上記提供者は、少額の費用で、商品やサービスのマーケティングに利用できる、多数のアンケート結果を不特定多数のユーザから容易に得ることができる。
【0152】
なお、アンケートバルーンは、勿論、ランダムではなく、その振舞設定により、アンケートをとりたい特定の場所(ルート)を巡回させるようにしてもよい。また、本サービスは、勿論、このようなアンケート調査に限らず、ユーザに対する様々な調査などに応用できる。
(3)懸賞バルーンサービス
このサービスは、例えば、商品や金銭についての「当たり」といった情報(懸賞コンテンツ)を提供情報として関連付けたバルーン(懸賞バルーン)をサービスセンタ19に登録することにより、現実物理空間にその懸賞バルーンを浮遊させ、その懸賞バルーンを空間検索によりヒットさせたユーザに、その商品や金銭を提供するといったサービスである。
【0153】
例えば、デパートなどの商品販売店舗がキャンペーンなどとして「10万円大当たり」といったメッセージ(コンテンツ)を関連付けた懸賞バルーンをサービスセンタ19に登録して、その懸賞バルーンを振舞設定により自店舗近辺あるいは店舗内に浮遊させる。そして、このキャンペーンをインターネットなどで不特定多数のユーザに告知すれば、その懸賞バルーンを検索しようとして、多数のユーザが店舗近辺に集まってくることが期待される。
【0154】
つまり、この懸賞バルーンを用いることで、ユーザには宝探し的なサービスを提供することができ、商品販売店舗にとっては大きな集客効果が期待できるのである。
ただし、この場合、ユーザが、前述したサービス「1」で検索対象の径(距離)を数百メートルや数キロメートルなどの長距離(広範囲)に設定してしまうと、そのユーザを中心として半径数百メートルや数キロメートルの範囲内に懸賞バルーンが存在すればヒットできてしまうことになるので、例えば、サービス「2」において検索距離を数メートル〜数十メートル程度に限定する必要がある。
【0155】
なお、懸賞バルーンをヒットさせたユーザは、例えば、その表示画面(「10万円大当たり」など)を店舗側に提示することで、商品や賞金を受け取ることができる。このとき、そのユーザが懸賞バルーンをヒットさせた正当な受取人であるか否かの認証は、例えば、懸賞バルーンをヒットしたユーザにユーザ識別子などの受取人証明となるような情報をコンテンツ15Cに追記してもらい、それを用いて行なうことが考えられる。
【0156】
また、懸賞バルーンの場合は、そのバブル径が大きいと簡単にヒットできてしまうので、そのバブル径は小さく設定されるのが普通と思われる。さらに、懸賞バルーンの場合は、ユーザによるヒット数が大当たり本数になるので、その懸賞バルーンの振舞設定として、例えば、「大当たり本数分だけヒットされたら消滅する」という条件を設定しておく。この場合は、最小限の懸賞バルーンで必要な大当たり本数を用意できるので、懸賞バルーンの登録費用を抑えることができる。ただし、1度ユーザにヒットされたら消滅する懸賞バルーンを大当たり本数分登録することも、勿論、可能である。
【0157】
さらに、この懸賞バルーンは、勿論、店舗などに限らず、イベント会場やアミューズメント施設など集客効果を得たい場所に登録すればよい。
以上のように、バルーンを現実物理空間上を移動させるとともに、その振舞をユーザ(あるいは、サービスセンタ19)から自由に(任意に)設定することにより、広告バルーンサービス,アンケートバルーンサービス,懸賞バルーンサービスといった様々な形態の空間情報サービスを柔軟に実現することが可能である。
【0158】
(C)他のサービス形態の説明
次に、以下では、上述した空間情報サービスシステム9を利用した他のサービス形態として、表示サービス及びコレクションサービスについて説明する。ただし、以下では、特に断らない限り、基本的に、バルーン(情報バブル)は移動しないもの〔つまり、項目(A)にて上述した基本システム構成を前提〕として説明する。
【0159】
(C1)表示サービス
図29は上記の空間情報サービスシステム9を利用した表示サービスを説明するための図で、この図29には、バルーン70が或る指定エリア203(204)上に登録されると、所定の条件に従って、そのバルーン70にリンクされたメッセージなどの情報を街頭の電光掲示板201(202)などの表示システムに表示させるサービスイメージが示されている。
【0160】
ここで、上記の指定エリア203(204)は、この図29中に示すように、例えば、現実物理空間における位置情報(緯度及び経度)と、その位置を中心とする半径(エリア径)とで指定される。
そして、サービスセンタ19は、例えば図30に示すように、このような指定エリア情報と、表示先識別子〔電光掲示板201(202)の識別子〕及びその電光掲示板201(202)への表示サービスを実施している企業や放送局など(以下、表示サービス企業と総称する)の名称とを対応付けたエリアデータ205を有しており、上記の指定エリア情報とバルーン70の登録位置情報とに基づいてバルーン70が指定エリア203(204)上に存在するか否かが判定される。
【0161】
その結果、バルーン70が(一部分でも)指定エリア203(204)上に存在していれば、サービスセンタ19は、上記のエリアデータ205を参照して、例えば図34に示すように、その指定エリア203(204)に対応する表示サービス企業に対して、バルーン70にリンクされているメッセージなどの情報(コンテンツ)の電光掲示板201(202)への表示を依頼する(ステップF1)。
【0162】
この表示依頼を受けた表示サービス企業は、その依頼を許容する場合には、その旨(OK)をサービスセンタ19に通知し(ステップF2)、サービスセンタ19は、この通知を受けることにより、実際に表示してもらいたいバルーン70のメッセージなどを表示サービス企業に送信する(ステップF3)。このときの表示サービス企業への表示メッセージの送信データフォーマット例を図35に示す。この図35に示すように、表示メッセージの送信データ208には、例えば、送信宛先ヘッダ(表示サービス企業の電番情報やIPアドレス)209,表示先識別子210,登録メッセージ内容211などが格納される。
【0163】
そして、この送信データ208を表示サービス企業が受信すると、表示サービス企業は、受信した登録メッセージ内容211を表示先識別子210によって識別される電光掲示板201(202)に表示させ(ステップF4)、表示完了の旨をサービスセンタ19に通知する(ステップF5)。
なお、電光掲示板201(202)へのメッセージの表示時期や表示回数などは、ユーザ又はサービスセンタ19によって指定できる。例えば、ユーザ指定の場合、ユーザがこの表示サービスを利用すべく携帯端末11を用いてサービスセンタ19にアクセスしてくると、サービスセンタ19は、図31に示すように、そのメッセージ入力欄211及び表示スケジュール入力欄212を有する入力フォーム(コンテンツ)を携帯端末11に提供する。
【0164】
携帯端末11のユーザは、そのコンテンツを表示部11hに表示した状態(図31参照)で、登録したいメッセージをメッセージ入力欄211に入力するとともに、そのメッセージの表示スケジュール〔表示日時(あるいは表示期間),表示回数など〕を表示スケジュール入力欄212に入力した上で、サービスセンタ19にデータを送信する。なお、このとき、携帯端末11の位置情報(緯度,経度など)もサービスセンタ19に通知される。
【0165】
サービスセンタ19では、携帯端末11から送られてきたメッセージ毎に登録メッセージ識別子を付与してコンテンツとして登録することにより、例えば図32に示すような登録メッセージ(コンテンツ)データ206を生成するとともに、例えば図33に示すように、ユーザ毎に上記の登録メッセージ識別子と携帯端末11から送られてきた表示スケジュールとを対応付けたスケジュールデータ207を生成する。
【0166】
サービスセンタ19は、これらの登録メッセージデータ206,スケジュールデータ207により、各ユーザが登録したメッセージ(コンテンツ)とその表示スケジュールとを管理する。その後、サービスセンタ19は、スケジュールデータ207によって設定されているスケジュールを監視し、表示日時の到来した登録メッセージがあれば、その登録メッセージが対応付けられたバルーン70の指定エリア203(204)に対応する表示サービス企業に、上述したごとくメッセージの表示を依頼する。
【0167】
このように、表示スケジュールを指定できるようにすることで、例えば、知人や友人などの誕生日に、お祝いメッセージ(例えば、図32に示すメッセージ"1"参照)を自動的に電光掲示板201(202)に表示させたり、企業や店舗などの広告メッセージ(例えば図32に示すメッセージ"2"参照)を複数回、周期的あるいは非周期的に電光掲示板201(202)に表示させたりすることが可能になる。
【0168】
なお、図36には、誕生日のお祝いメッセージが、指定された日時(2001年1月15日の午後6時)に1回だけ(図33に示すスケジュールデータ207参照)に、指定エリア203(204)に対応する電光掲示板201(202)に表示されるイメージが示されている。また、上記の例では、表示日時を指定しているが、勿論、表示期間を指定することもできる。
【0169】
また、上述したような表示サービスには、前述したバルーンメールサービスを適用することも可能である。つまり、例えば、上記のバルーン70を複数の指定エリアに移動(巡回)させることにより、異なる場所に設置された電光掲示板に同じあるいは異なるメッセージを順次表示させてゆくようなサービスも可能である。
これにより、例えば、或る時期毎に表示先の電光掲示板を変えるような広告サービスを実施する場合、1個のバルーン70を巡回させれば済むので、広告費用を抑えることが可能になる。
【0170】
(C2)コレクションサービス
次に、ここでは、上記の空間情報サービスシステム9を利用して、コンテンツコレクションやポイントコレクションなどのコレクションサービスをユーザに提供するサービス形態について説明する。なお、「コンテンツコレクション」サービスとは、例えば、動物などのキャラクターが表示されている所定数のバルーン(コンテンツ)を全て参照してコレクションすると、そのユーザに商品(景品)や賞金(商品券)などを提供するといったサービスを意味し、「ポイントコレクション」サービスとは、例えば、ユーザが特定のバルーン(コンテンツ)を参照するとポイントをユーザに与え、そのポイントに応じた商品や金銭(商品券)などをユーザに提供するといったサービスを意味する。
【0171】
まず、このサービスを実施するに当たって、サービス提供者(例えば、デパートや動物園)は、サービスセンタ19にアクセスしてそのサービスの登録を要求する。この登録要求を受けたサービスセンタ19は、例えば図37に示すように、登録したいコンテンツ内容やバルーン条件設定情報〔登録者名,登録コンテンツ名,コレクション種別(ポイントコレクション又はコンテンツコレクション),コレクションリセット周期(xx年毎又は周期無し)など〕,バルーン径(バブル径)といった、サービスの実施に必要な各種情報を入力(登録)するための各種入力欄221〜223を有する登録フォームコンテンツを提供する。
【0172】
携帯端末11では、この登録フォームコンテンツが表示部11hに表示された状態で、必要な情報を入力欄221〜223に入力して、サービスセンタ19に送信する。なお、「コンテンツ内容」は、「ポイントコレクション」サービスの場合であれば、例えば、そのコンテンツにアクセスしたときに得られるポイント数を表示したメッセージなどであり、「コンテンツコレクション(後述するキャラクターコレクション)」サービスの場合であれば、例えば、キャラクター名称や画像を表示したデータである。
【0173】
そして、サービスセンタ19では、このように携帯端末11から送信されてきた各種情報を、例えば図38に示すような登録条件データ224として、ユーザ〔登録ユーザ(登録者)識別子〕毎に管理する。なお、この図38では、ユーザが登録したコンテンツを識別するためのコンテンツ識別子,そのコンテンツによって提供するコレクションサービスの種別(コレクション種別),コレクションサービスの場合にコレクション対象になるコンテンツ数の最大値を表すコレクション最大値及びコレクションしたコンテンツ数やポイントが自動的にリセットされる周期を表すコレクションリセット周期の4種の情報がユーザ毎に管理される様子を表している。
【0174】
この一方で、サービスセンタ19は、この場合も、例えば図39に示すように、携帯端末11から送られてくる位置情報(バルーン位置情報)15Aと上記のコンテンツURL15Bとを対応付けてデータベース15に登録することにより、コンテンツURL15B(コンテンツ)とリンクするバルーンを位置情報15Aによって特定される現実物理空間の場所に仮想的に登録する。
【0175】
なお、図39では、登録コンテンツについてのタイトルやサマリなどもバルーン番号毎に管理されている様子が示されている。サービスセンタ19は、コンテンツURL15Bを携帯端末11に提供する際に、対応するタイトルやサマリなども一緒に提供することで、携帯端末11のユーザにそのコンテンツURL15Bにどのような内容のコンテンツがリンクされているかを認識させることができる。
【0176】
さて、このとき、サービスセンタ19では、例えば図40に示すようなコレクションデータ226によって、ユーザ(利用者)識別子毎に、そのユーザがアクセスしたコンテンツのコンテンツ識別子,コレクション種別,コレクション最大値(全てのキャラクターの数;例えば6種類)および累積結果(実績)などを管理している。
なお、上記の「累積結果(実績)」には、「コレクション種別」が「コンテンツコレクションサービス」の場合なら、ユーザがアクセス(収集)したコンテンツ名称や番号を累積した情報、「ポイントコレクションサービス」の場合なら、ユーザがアクセスしたコンテンツ毎に得られるポイントの累積値がそれぞれ格納される。
【0177】
つまり、この「累積結果(実績)」を参照すれば、対応するユーザ(例えば、ユーザ"1")が現在までに獲得しているポイント数や、対応するユーザ(例えば、ユーザ"2")が現在までにどのキャラクターコンテンツにアクセス(コレクション)済みで、どのキャラクターコンテンツが未アクセスであるかといった情報を知ることができるようになっているのである。
【0178】
サービスセンタ19は、この「累積結果(実績)」を、携帯端末11からの要求、もしくは、「累積結果(実績)」が所定の状況になったとき(例えば、所定の全コンテンツが収集済みになったとき)などの適宜のタイミングで、携帯端末11に提供すれば、その携帯端末11のユーザは、現在のコレクション状況を知ることができる。
図41に、このときのサービスセンタ19から携帯端末11への送信データ(コレクション状況通知)227のフォーマット例を示す。この図41に示すように、本コレクション状況通知227には、例えば、送信宛先ヘッダ(電番情報やIPアドレス)228が設定されるとともに、ユーザが利用したコンテンツ数に応じた分のコンテンツ識別子229と累積結果(累積ポイント数又は収集コンテンツ名など)230とが設定され、これにより、本通知227が、上記送信宛先ヘッダ228に対応する携帯端末11などの所望の宛先端末に現在のコレクション状況が通知されるようになっている。
【0179】
なお、この場合も、上記の携帯端末11に通知するコンテンツ識別子229は、基本的に、コンテンツURL15Bである必要はない。
そして、上記のコレクション状況通知227を受けた携帯端末11では、例えば図42に模式的に示すように、ユーザが利用した「ポイントコレクション」サービス、又は、「コンテンツ(キャラクター)コレクション」サービス、もしくは、その両方についての現在のコレクション状況が表示部11hに表示される。これにより、ユーザは、現在のコレクション状況を適宜に確認することできる。
【0180】
以下、上記の「コンテンツ(キャラクター)コレクション」及び「ポイントコレクション」サービスの各具体例について説明する。
(C2.1)「コンテンツ(キャラクター)コレクション」サービスの具体例の説明
例えば、動物園において、その運営者や管理者などが、動物を収容している檻などの収容施設や収容動物を説明する看板など毎に、その動物キャラクター(例えば、「きりん」,「ぞう」,「ライオン」などのキャラクター)を表示したコンテンツ(キャラクターコンテンツ;コンテンツURL15B)とリンクするバルーン(以下、キャラクターバルーンという)を登録しておく。
【0181】
これにより、入園者(ユーザ)は、携帯端末11を上記動物の収容施設や看板などに向けてバルーン検索(空間検索)を行なうと、キャラクターバルーンがヒットして、対応するキャラクターコンテンツ(コンテンツURL15B)がサービスセンタ19からその携帯端末11に提供されて、その入園者は観覧した1種類の動物キャラクターを携帯端末11で入手できる。
【0182】
以後、同様にして、入園者は、順次、動物園内に登録されているキャラクターバルーンを検索してキャラクターコンテンツ(動物キャラクター)を収集してゆく。なお、本「キャラクターコレクション」サービスにおいても、前述した懸賞バルーンの場合と同様に、携帯端末11からの検索距離を動物園全体が含まれてしまうような広範囲な検索距離に設定してしまうと、1度に全てのキャラクターバルーン(コンテンツ)をヒットさせることができてしまうので、前記のサービス「2」で検索距離を数メートルなどの比較的短距離に限定する必要がある。
【0183】
さて、入園者が上述のようにして全ての動物キャラクターを収集した場合、その入園者は、例えば、園内又は園外の所定の景品交換所などにおいて、その旨(例えば図42に示す表示画面)を提示することで、景品や記念品を受け取ることができる。
ここで、その入園者が正しい方法で実際に「キャラクターコレクション」を行なった者か否かの認証は、サービスセンタ19に、そのユーザのユーザ識別子を用いて、図40により上述した「累積結果(実績)」の問い合わせ行なって、その情報をサービスセンタ19から景品交換所に設置された端末(携帯端末でもよい)で受けて(このときのデータフォーマットは図41に示すものと同じでもよいし異なっていてもよい)、相互に比較(照合)することで行なえばよい。
【0184】
なお、景品や記念品の交換により、サービスセンタ19では、上記のコレクションデータ226(図40参照)における該当「累積結果(実績)」がリセットされることはいうまでもない。
以上のような「キャラクターコレクション」サービスを実施することで、動物園にとっては集客効果が期待でき、ユーザにとっては景品や記念品がもらえるので、双方に利点がある。また、本サービスの利用促進、ひいては、携帯端末11の普及にも大きく寄与する。
【0185】
なお、本「キャラクターコレクション」サービスにおいても、前述したバルーンメールサービスを組み合わせて適用することができる。即ち、例えば、上記のキャラクターバルーンを園内の一定空間範囲で浮遊させるようにしておけば、キャラクターコレクションにおいても、宝探し的な要素が加わるので、より大きな集客効果が期待できる。
(C2.2)「ポイントコレクション」サービスの具体例の説明
例えば、デパートなどの商品販売店舗において、その店舗責任者などが、店舗入口やフロア入口などに相当する店舗内の空間位置に、獲得ポイントを表示したコンテンツ(ポイントコンテンツ)とリンクするゲート(ポイント)バルーンを登録しておく。
【0186】
これにより、ユーザ(顧客)は、その店舗に入店したときに、その付近でバルーン検索(空間検索)を行なってゲートバルーンをヒットさせ、対応するポイントコンテンツにアクセスすることで、上記ポイントを獲得する。
なお、このポイント獲得は、上記のように手動で行なってもよいし、例えば、前記のサービス「1」で検索距離を数十cm(センチメートル)〜1m程度に設定しておき、ユーザが入店したときにその検索対象空間範囲とゲートバルーンとが接することで自動的に上記ポイントコンテンツへのアクセスが行なわれて、ポイントが獲得できるようにしてもよい。
【0187】
ただし、いずれの場合も、顧客が入退店を繰り返して1日に何度もゲートバルーンをヒットさせてしまうと都合が悪いので、同じ顧客がゲートバルーンをヒット(アクセス)できるのは、例えば1日1回に限定する必要がある。このため、携帯端末11からサービスセンタ19への位置情報送信時などにおいて登録済みのユーザ識別子をサービスセンタ19に送信するようにし、サービスセンタ19においては、上述した「キャラクターコレクション」サービスの場合と同様に、そのユーザ識別子によりユーザのポイントコンテンツのアクセス状況を監視できるようにしておく。
【0188】
さて、顧客は、何回か上記店舗に入店することで商品や景品,記念品,商品券などと交換可能なポイントが貯まると、所定の交換所などにおいて、「キャラクターコレクション」サービスの場合と同様に、例えば図42に示すような携帯端末11の表示画面を提示することで、獲得ポイントに応じた商品や景品,記念品,商品券などを受け取ることができる。
【0189】
このときの顧客の獲得ポイントの認証は、上述した「キャラクターコレクション」サービスの場合と同様に、サービスセンタ19に、その顧客のユーザ識別子を用いて、コレクションデータ226(図40参照)の「累積結果(実績)」の問い合わせ行なって、その情報をサービスセンタ19から上記交換所に設置された端末(携帯端末でもよい)で受けて(このときのデータフォーマットについても図41に示すものと同じでもよいし異なっていてもよい)、相互に比較(照合)することで行なえばよい。
【0190】
また、この場合、上記の商品や景品,記念品,商品券などの交換が行なわれると、例えば、上記のサービスセンタ19内のコレクションデータ226(図40参照)における該当「累積結果(実績)」は交換ポイント分だけ減点される。
このように、本「ポイントコレクション」サービスにおいても、店舗にとっては集客効果が期待でき、顧客にとっては商品や景品,記念品,商品券などがもらえるので、双方に利点がある。また、この場合も、本サービスの利用促進、ひいては、携帯端末11の普及にも大きく寄与するものと思われる。
【0191】
なお、本「ポイントコレクション」サービスにおいても、前述したバルーンメールサービスを組み合わせて適用することができる。即ち、例えば、前述した懸賞バルーンと同様に、上記のポイントバルーンを店舗内に浮遊させるようにしておけば、ポイントコレクションにおいても、宝探し的な要素が加わるので、より大きな集客効果が期待できる。
また、上述した例は、各コレクションサービスの実施対象が動物園あるいは商品販売店舗の場合であるが、勿論、遊園地などの各種アミューズメント施設や、テーマパーク,各種イベント会場などであってもよい。
【0192】
さらに、上述した各コレクションサービスを応用すれば、次のようなサービスを実現することも可能である。即ち、例えば、遊園地やテーマパークなどのアミューズメント施設において、乗り物やアトラクションの入口ゲートにチケットバルーンを登録しておき、ユーザ(携帯端末11)がその入口ゲートを通過してチケットバルーンをヒットすると、自動的に、その利用料が利用ポイントなどとしてポイントコンテンツに記録されるようにしておく。
【0193】
そして、ユーザは、例えば、退園時などにおいて、上記利用ポイント分の金額(施設利用料)を支払うのである。これにより、ユーザは、チケットなどを購入せずに携帯端末11を所有しているだけで、乗り物やアトラクションを利用することが可能になり、ユーザの利便性が大幅に向上する。なお、上記の利用ポイント分の金額は、後日、ユーザに請求したり、クレジットカード決済を利用したりすることも可能である。ただし、この場合、ユーザの個人情報(住所,電話番号,クレジットカード番号など)がサービスセンタ19に登録されていることが必要である。
【0194】
(D)課金方法の説明
さて、上述したような空間情報サービスシステム9では、サービスの利用促進が期待できる反面、携帯端末11によるコンテンツへのアクセス(利用)頻度が通常の場合よりも非常に多くなることが予想されるので、それに比例して、例えば図43に模式的に示すように、ユーザ(携帯端末11)がネットワーク〔通信キャリア(通信事業者)〕10′側に支払う(1)(図中では丸付き数字)データ(パケット)通信料金(以下、パケット料金ともいう)やコンテンツプロバイダ242(以下、単に、「プロバイダ242」という)などに支払う(2)(図中では丸付き数字)コンテンツ利用料金(有料の場合)が大幅に増大することになる。
【0195】
そこで、以下では、上記の(1)データ通信料金や(2)コンテンツ利用料金,(3)(図中では丸付き数字)コンテンツ登録料金の課金先を、携帯端末11(以下、単に「端末11」ともいう)やそのユーザ〔サービス利用者(加入者)〕の属性,プロバイダ242の属性,登録コンテンツの属性などの各種属性(あるいは、それらの任意の組み合わせ)によって規定されうるサービス形態に応じて柔軟に指定できるようにする課金方法について説明する。
【0196】
図44は上記の課金方法を説明すべく本実施形態に係る空間情報サービスシステムの構成を示すブロック図で、この図44に示すシステム9′は、図2に示すシステム9に比して、サービスセンタ19aに、課金システム43,課金明細書生成システム44,属性リスト記憶部45,課金リスト記憶部46,料金設定メニュー記憶部47,属性リスト生成部48A,料金設定メニュー生成部48B,課金方針管理部49,登録料金メニュー部50,バルーン位置−コンテンツURL管理部51,バルーン登録窓口部52などが、空間情報サービス用の課金処理装置53の構成要素としてそなえられている点が異なる。
【0197】
また、端末(コンテンツ登録者)250(図43及び図44参照)や、アプリケーションサーバ243によりコンテンツデータベース244を管理するプロバイダ242が、ネットワーク10′に接続されている。このネットワーク10′は、図1及び図2に示す無線ネットワーク10及びインターネット12から成る部分に相当し、無線ネットワーク10内には端末・加入者データベース241により端末・加入者データを管理する端末・加入者管理センタ240が設けられている。さらに、この図44では、インターネット12経由でサービスセンタ19aにアクセス可能な企業251の端末252もネットワーク10′に接続されている。なお、この図44において、既述の符号と同一符号を付したものは、特に断らない限り、既述のものと同様のものである。
【0198】
ここで、サービスセンタ19aにおいて、上記の属性リスト記憶部45は、例えば図45及び図46に示すように、端末11やその端末11のユーザに関する属性情報のリストを有する端末・加入者属性リスト451,コンテンツ自体に関する属性情報のリストを有するコンテンツ属性リスト452及びプロバイダ242に関する属性情報のリストを有するコンテンツプロバイダ属性リスト453などの各種の属性リスト450を記憶するためのものである。そして、これらの各リスト451〜453を構成する属性情報には、例えば図45に示すように、それぞれ次のようなものがある。なお、属性情報は、勿論、以下に示すものに限定されるものではなく、(1)〜(3)は図中丸付き数字で示す。
【0199】
(1)端末・加入者属性リスト451
A.端末機種:携帯端末11の機種情報(例えば、メーカ情報や機種番号,製造番号など)
B.端末能力:例えば、携帯端末11のデータ通信速度やメモリ容量などの端末能力を表す情報
C.端末登録エリア:携帯端末11の登録エリア(購入エリア)に関する情報
D.電話番号:携帯端末11の電話番号
E.ユーザID:携帯端末11のユーザを識別するための情報
F.サービス加入時期:携帯端末11の購入によりそのユーザがサービス(音声,データ通信)に加入者した時期
G.年齢:携帯端末11のユーザの年齢に関する情報
H.性別:携帯端末11の性別に関する情報
I.職種等:携帯端末11のユーザの職業や職種などに関する情報(1.子供,2.学生,3.老人,4.会社員,5.自営業など)
J.端末利用エリア:現在、携帯端末11が使用されているエリアに関する情報
K.データ通信利用額:携帯端末11によるデータ通信利用額(月額でもよいし累計額でもよい)に関する情報(1.1000円未満,2.3000円未満,3.3000円以上など)
L.移動形態:携帯端末11の現在の移動形態に関する情報〔高速移動(車両乗車中など),低速移動(歩行中など)〕
(2)コンテンツ属性リスト452
A.バルーン径:登録バルーン(情報バブル)の大きさ(半径)に関する情報
B.情報カテゴリ:バルーンに関連付けられるコンテンツ(URL)の情報カテゴリ(種類)に関する情報
C.バルーン登録エリア内/外:バルーンに対する携帯端末11のアクセス位置(現在位置)がバルーンの登録エリア内(1.)及びエリア外(2.)のいずれであるかを示す情報
D.バルーンアクセス回数:携帯端末11からのバルーン(コンテンツ)の参照回数(つまり、バルーンヒット率)に関する情報
E.バルーン利用時間帯:バルーン(コンテンツ)が利用(参照)される時間帯に関する情報
F.バルーン登録期間:バルーン(コンテンツ)の登録期間に関する情報
(3)コンテンツプロバイダ属性リスト
A.ビジネス情報サイト:プロバイダ242がビジネス情報サイトを運営(提供)するプロバイダであることを示す情報
B.店舗広告サイト:プロバイダ242が店舗広告サイトを運営(提供)するプロバイダであることを示す情報
C.企業広告サイト:プロバイダ242が企業広告サイトを運営(提供)するプロバイダであることを示す情報
D.公共施設案内サイト:プロバイダ242が或る公共施設の案内のためのサイトを運営(提供)するプロバイダであることを示す情報
E.観光案内サイト:プロバイダ242が或る地域の観光案内のためのサイトを運営(提供)するプロバイダであることを示す情報
なお、以上の各リスト451〜453は、属性リスト生成部48Aによって生成される。ただし、端末・加入者属性リスト451における各情報は、通常、通信キャリア10′側(端末・加入者管理センタ240)で管理されているので、端末・加入者管理センタ240から受け取る必要がある。
【0200】
即ち、例えば図52に示すように、携帯端末11を購入したユーザが所定の申し込み用紙などに個人情報などを記入して音声サービスやデータ(パケット)通信サービスなどの一般サービスのサービス加入登録手続を行なうと、その登録のためのサービスオーダが端末・加入者管理センタ240の端末・加入者登録部245(図44参照)で受け付けられて(ステップG1)、その個人情報などが端末・加入者データとして端末・加入者登録部245によって端末・加入者データベース241に保存・登録される(ステップG2)ので、この端末・加入者データベース241をサービスセンタの属性リスト生成部48Aがアクセスして参照する(ステップG3)ことにより、必要な情報を取得して上記の端末・加入者属性リスト451を生成する(ステップG4)のである。
【0201】
次に、上記の課金リスト記憶部46は、例えば図45及び図46に示すように、課金対象の料金種別を示す(4)(図中では丸付き数字)対象課金リスト461,課金先となりうる個人や企業を示す(5)(図中では丸付き数字)課金者(課金先)リスト462などの各種の課金リスト460を記憶するためのもので、例えば、課金対象の料金種別(対象課金リスト461)には、「A.パケット料金」,「B.コンテンツ登録料」,「C.コンテンツ利用料」などがあり、課金者リスト462には、「A.一般ユーザ(携帯端末11のユーザ)」,「B.コンテンツ登録者」,「C.コンテンツプロバイダ」,「D.広告企業」,「E.通信キャリア」,「F.他企業」などがある。なお、勿論、これらの各リスト461,462の情報は上記に限定されるものではない。
【0202】
そして、本実施形態では、上記の属性リスト450(端末・加入者属性リスト451,コンテンツ属性リスト452,コンテンツプロバイダ属性リスト453)及び課金リスト460(対象課金リスト461,課金者リスト462)の中の所望の属性情報を適宜に組み合わせて(あるいは、1つだけも可)指定することで、情報サービスの提供形態に応じて課金先の指定(課金方針の設定)を柔軟に行なうことができる。
【0203】
例えば、端末・加入者属性リスト451の「A.端末機種」、コンテンツ属性リスト452の「E.バルーン利用時間帯」、コンテンツプロバイダ属性リスト453の「E.観光案内サイト」,対象課金リスト461の「C.コンテンツ利用料」、課金者リスト462の「D.広告企業」をそれぞれ指定(属性指定)したとすると、或る特定の機種の携帯端末11から或る特定の時間帯に或る特定のコンテンツ(サイト)にアクセスした場合は、その際のコンテンツ利用料は広告企業に課金するといったサービスが可能になる。
【0204】
つまり、上記の属性リスト記憶部45は、携帯端末11が空間情報(空間検索)サービスを利用する(コンテンツを受ける)際のサービス形態を規定しうる複数種類の属性情報を記憶する属性情報記憶部として機能し、課金リスト記憶部46は、上記の属性情報によって規定されるサービス形態において課金対象となりうる複数種類のサービス料金の種別に関する情報を記憶する料金種別情報記憶部として機能するとともに、複数種類の課金先に関する情報を記憶する課金先情報記憶部として機能するのである。なお、これらの記憶部45,46についても、例えば、ROMやRAM、ハードディスクなどの所要の記憶媒体によって実現される。
【0205】
次に、図44に示す料金設定メニュー生成部48Bは、図46に模式的に示すように、上記の属性リスト450(端末・加入者属性リスト451,コンテンツ属性リスト452,コンテンツプロバイダ属性リスト453)と課金リスト460(対象課金リスト461,課金者リスト462)とに基づいて、コンテンツ利用料設定メニュー471,コンテンツ登録料設定メニュー472,パケット通信料設定メニュー473などの各種の料金設定メニュー470を生成するためのものである。
【0206】
ここで、これらの各メニュー471〜473は、登録コンテンツ(バルーン)毎に、「コンテンツ利用料」,「コンテンツ登録料」,「パケット料金」のそれぞれについて、上述のごとく各リスト451〜453,461,462に示されている属性情報(項目)の中から所望の属性情報を指定(選択)してもらうためのメニューで、これらのメニュー471〜473に対するメニュー選択(属性情報選択あるいは属性情報入力)により、上述したような属性指定が実施されるようになっている。
【0207】
なお、上記のメニュー選択は、コンテンツ登録者250によって行なわれる場合もあるし、場合によっては、プロバイダ242や通信キャリア10′によって行なわれる場合もある。また、生成された料金設定メニュー470(コンテンツ利用料設定メニュー471,コンテンツ登録料設定メニュー472,パケット通信料設定メニュー473)は、料金設定メニュー記憶部47に記憶されて、必要に応じて例えば抽出部40によって抽出されて、提供部41によってプロバイダ242などに提供(ダウンロード)される。これらの料金設定メニュー471〜473はメールで遣り取りすることも可能である。
【0208】
次に、上記の課金方針管理部49は、上記のメニュー471,472,473での属性指定により指定された属性情報に基づいて、それぞれ図47〜図49に示すような、「コンテンツ利用料」,「コンテンツ登録料」,「パケット通信料」についての各課金方針データ481〜483を生成・管理するもので、生成した各課金方針データ481〜483は、例えば図50に示すように、対応するバルーン番号のバルーン位置−コンテンツURLデータ15−1に課金方針データ480として対応付けられてデータベース15にバルーン位置−コンテンツURL−課金方針データ15−2として登録される。これにより、登録バルーン毎に、「コンテンツ利用料」,「コンテンツ登録料」,「パケット通信料」についての各課金方針が設定されて管理されることになるのである(図46参照)。
【0209】
なお、図47〜図49に示す各課金方針データ481〜483において、"(3)(図中では丸付き数字)−D"や"(2)(図中では丸付き数字)−A"などの丸付数字と英字との組み合わせで示す記号は、図45に示す各リスト451〜453,461,462に示す属性情報を表す。例えば、"(3)−D"は(3)コンテンツプロバイダリスト453の「D.公共施設案内サイト」を表し、"(2)−A"は(2)コンテンツ属性リスト452の「A.バルーン径」を表す。
【0210】
従って、図47に示す課金方針データ481のバルーン番号"1"のレコードには、「課金条件」として(2)コンテンツ属性リストの「C.バルーン登録エリア」の「2.エリア外」、「対象料金」として(4)対象課金リストの「C.コンテンツ利用料」、「(課金)料金」として「30円/1回」、「課金先」として(5)課金者リスト462の「A.一般ユーザ」がそれぞれ設定されていることを示す。
【0211】
つまり、この課金方針データ481(バルーン番号"1"のレコード)は、バルーンをそのバルーンのエリア外からアクセスして参照した場合には、1回30円のコンテンツ利用料を、そのバルーンを参照したユーザ(携帯端末11)自身に課金することを意味する。
具体的には、例えば、バルーン番号"1"のバルーン(コンテンツ)が野球やサッカーなどの中継放送(ストリーミングビデオ配信)を実施する放送局などのコンテンツ(中継放送サイト)であり、その中継放送バルーンを競技場に登録しておいた場合、その中継放送バルーンに競技場の外からアクセスしたユーザに対しては上記のコンテンツ利用料がそのユーザに課金されることになるのである。なお、この場合、競技場内からユーザが中継放送バルーンにアクセスした場合は、例えば、競技場への入場料を支払っているため無料にするといった設定も可能である。
【0212】
同様に、バルーン番号"2"のレコードは、バルーンが公共施設案内サイト((3)−D)あるいは観光案内サイト((3)(図中では丸付き数字)−E)とリンクして登録される場合、ユーザ(携帯端末11)がそのバルーンにアクセスして公共施設案内サイト((3)−D)あるいは観光案内サイト((3)−E)を参照したときのコンテンツ利用料((4)(図中では丸付き数字)−C;100円/月)は、例えば、そのサイトに広告を出している広告企業((5)(図中では丸付き数字)−D)に課金することを意味する。
【0213】
また、バルーン番号"3"のレコードは、バルーンが掲示板バルーンとして登録される場合、その掲示板バルーンにアクセスしたユーザ(携帯端末11)のコンテンツ利用料は無料である(「課金条件」及び「課金先」の指定無し)ことを意味する。
同様に、図48に示す「コンテンツ利用料」に関する課金方針データ482のバルーン番号"1"〜"3"のレコードは、それぞれ、次のような課金方針を意味する。
【0214】
・バルーン番号"1"のレコード:上記の中継放送バルーンのバルーンサイズ(バルーン径;(2)(図中では丸付き数字)−A)とバルーン登録期間((2)(図中では丸付き数字)−F)とに応じたコンテンツ登録料((4)(図中では丸付き数字)−B)を、その中継放送バルーンを登録するイベント企業などのコンテンツ登録者250((5)−B)に課金する。
【0215】
・バルーン番号"2"のレコード:公共施設案内サイト((3)−D)のコンテンツ登録料((4)−B)は、そのサイト(バルーン)へのアクセス回数(バルーンヒット率)に応じた料金(30円/1回)を、コンテンツ登録料金((4)−B)として、その公共施設案内サイトのコンテンツ登録者250((5)−B)に課金する。
・バルーン番号"3"のレコード:掲示板バルーンへのバルーン(コンテンツ)登録は、バルーンサイズ((2)−A)が所定サイズ(例えば、3m)以下で登録期間((2)(図中では丸付き数字)−F)が所定期間(例えば、1週間)以内なら、そのコンテンツ登録料((4)−B)は無料(課金先指定無し)である。
【0216】
また、図49に示す「パケット通信料」に関する課金方針データ483のバルーン番号"1"〜"3"のレコードは、それぞれ、下記の課金方針を意味することになる。
・バルーン番号"1"のレコード:上記の中継放送バルーンへのアクセス時間(バルーン利用時間帯;(2)(図中では丸付き数字)−E)が、例えば、18:00〜21:00の間であれば、そのときのユーザ(携帯端末11)のパケット通信料((4)(図中では丸付き数字)−A;従量)はスポンサーなどの企業((5)(図中では丸付き数字)−F)に課金する(スポンサーがユーザのパケット通信料を肩代わりする)。
【0217】
・バルーン番号"2"のレコード:公共施設案内サイト((3)−D)や観光案内サイト((3)−E)にアクセスしたときのパケット通信料((4)−A;従量)は、例えば、プロバイダ242((5)(図中では丸付き数字)−C)が特別キャンペーンなどとして肩代わりする。
・バルーン番号"3"のレコード:掲示板バルーンへアクセスしたときのユーザ(携帯端末11)のパケット通信料((4)−A;従量)はそのユーザ((5)(図中では丸付き数字)−A)から徴収する。
【0218】
このように、本実施形態では、上記の各リスト451〜453,461,462における各種情報を適宜に(任意に)組み合わせて(又は、1つだけでもよい)データベース15に登録する(バルーン位置−コンテンツURL対応データ15−1と対応付ける)ことにより、様々なサービス形態の所望のサービス料金を所望の課金先に課金する設定が可能になる。
【0219】
つまり、上記の課金方針管理部49は、上記の属性リスト記憶部45及び課金リスト記憶部46における各種情報を任意に組み合わせて、任意のサービス形態及び料金種別のサービス料金の課金先を設定する課金方針設定部として機能するのである。これにより、本実施形態では、様々なサービス形態に応じたサービス料金(コンテンツ利用料,コンテンツ登録料,パケット通信料など)の課金先についてきめ細かい設定が可能となる。
【0220】
従って、通常は、ユーザ(携帯端末11)に課金されるコンテンツ利用料やパケット通信料(個人がコンテンツ登録者250の場合は、コンテンツ登録料も)の課金先を企業やプロバイダ242などに肩代わりしてもらうような設定が柔軟に行なえることになる。
なお、日時や時間帯によって同じバルーンについての課金先を変えるような設定を行なう場合は、1つのバルーン(番号)に対して複数のレコードを登録し、無効(不要)になったレコードを削除する方式をとってもよい。例えば、上記の課金方針管理部(課金方針設定部)49は、新たに日時や時間帯に関する属性指定されたレコード(以下、時間レコードという)を登録する際に、既に同じバルーン番号に対して時間レコードが存在するかをチェックし、時間レコードがなければ新規時間レコードを新規登録(あるいは、上書き)し、既に時間レコードが存在していれば新規時間レコードを追加登録して複数の時間レコードを登録するようにしてもよい。
【0221】
次に、図44に示すバルーン位置−コンテンツURL管理部51は、データベース15に登録すべきバルーン(情報バブル)の位置情報15A(緯度,経度,高度)とコンテンツURL15Bとを対応付けてデータベース15に登録することにより、データベース15(バルーン位置−コンテンツURL−課金方針データ15−2)のバルーン位置−コンテンツURLデータ15−1を管理するためのものである。
【0222】
また、バルーン登録窓口部52は、コンテンツ登録者250からのバルーン(情報バブル)の登録要求を受け付けると、「コンテンツ登録料」の料金確認を登録料金メニュー部50に依頼するものであり、登録料金メニュー部50は、このバルーン登録窓口部52からの依頼を受けることにより、データベース15にアクセスして「コンテンツ登録料」に関する課金方針データ482(図48参照)を参照して、「コンテンツ登録料」を確認し、その料金に応じた「コンテンツ登録料金確認メニュー」を生成してコンテンツ登録者250に対して提供するためのものである。
【0223】
なお、この「コンテンツ登録料金確認メニュー」に対する応答(OK通知)が登録料金メニュー部50に返ってくると、上記のバルーン位置−コンテンツURL管理部51によるバルーン位置情報15AとコンテンツURL15Bとの対応付けが(バルーン登録処理)が実施される。
また、上記の課金システム43は、課金サーバ43aと課金ログデータベース43bとを有して成り、課金サーバ43aによって、例えば図51に模式的に示すように、サービス利用者データ491(電番,ユーザIDなど),サービス提供(登録)者データ492(提供者IDなど),通信時間データ493(開始/終了時間),パケット数データ494,正常終了識別子495などの各種データから成る課金ログ490を課金ログデータベース43bに記録するためのものである。
【0224】
なお、「サービス提供者」とは、コンテンツ登録者250やプロバイダ242であったり、場合によっては、携帯端末11のユーザや通信キャリア10′であったりする場合もある。また、上記の正常終了識別子495は、通信が正常に終了したか(障害や輻輳などの発生によって異常終了しなかったか)を表す情報である。
さらに、課金明細書生成システム44は、上記の課金ログデータベース43bに記録された課金ログ490に基づいて、コンテンツ利用料,コンテンツ登録料,パケット通信料などの各種サービス利用料を携帯端末11のユーザやサービス提供者毎に集計し、上記のバルーン位置−コンテンツURL−課金方針データ15−2〔課金方針データ480(481〜483)〕に基づいて、集計したサービス利用料を指定の課金先に請求するための課金明細書を生成するためのものである。
【0225】
なお、この場合の課金サーバ43aは、単純に、上記の課金ログ490を記録するだけであるが、上記のバルーン位置−コンテンツURL−課金方針データ15−2〔課金方針データ480(481〜483)〕に基づいて、上記サービス利用料の履歴を、この課金サーバ43aにおいて、記録・集計できるようにしてもよい。
つまり、これらの課金システム43及び課金明細書生成システム44は、上述した課金方針管理部49による課金方針の設定に従って、コンテンツ利用料,コンテンツ登録料,パケット通信料などの各種サービス料金の課金先への課金処理を実施する課金処理部として機能するのである。
【0226】
なお、これらの課金システム43や課金明細書生成システム44は、必ずしも、サービスセンタ19a内に設けられている必要は無い。
以下、上述のごとく構成されたシステム19aの動作について詳述する。
(D1)コンテンツ登録者250が料金設定する場合
まず、図53に示すように、サービスセンタ19aでは、料金設定メニュー生成部48Bが端末・加入者属性リスト451,コンテンツ属性リスト452,コンテンツプロバイダ属性リスト453,課金リスト460(対象課金リスト461,課金者リスト462)を参照して、料金設定メニュー470(コンテンツ利用料設定メニュー471,コンテンツ登録料設定メニュー472,パケット通信料設定メニュー473)を生成する(ステップH1)。
【0227】
そして、生成した料金設定メニュー470は、プロバイダ242にダウンロードされる(ステップH2)。その後、コンテンツ登録者250が所望のコンテンツ(バルーン)を登録すべくプロバイダ242にアクセスすると、上記の料金設定メニュー470がコンテンツ登録者250に提供され、コンテンツ登録者250は、その料金設定メニュー470において情報(項目)の選択操作を行なう(ステップH3)。
【0228】
例えば、登録したバルーン(観光案内サイト)に17:00〜22:00の時間帯にアクセスした携帯端末11のユーザ(学生)の「コンテンツ利用料(例えば、200円/回)」は広告企業が肩代わりするような課金設定を行ないたい場合、コンテンツ登録者250は、コンテンツ利用料設定メニュー471において各種リスト451〜453,461,462の中の属性情報の選択を行なう。
【0229】
即ち、コンテンツ登録者250は、例えば図55(A)に示すように、端末・加入者属性リスト451においては、「I.職業(1.子供,2.学生,3.老人,…)」の子メニュー(プルダウンメニューなど)から「2.学生」を選択し、図55(B)に示すように、コンテンツ属性リスト452においては、「E.バルーン利用時間帯」の子メニューから「2.17:00〜22:00」を選択する。
【0230】
また、コンテンツ登録者250は、図55(C)に示すようなコンテンツプロバイダ属性リスト453においては、「E.観光案内サイト」を選択し、図55(D)に示すように、対象課金リスト461においては、「C.コンテンツ利用料」を選択する。すると、料金入力メニュー461aが表示され、コンテンツ登録者250は、例えば、「円」を通貨単位として「200」を徴収金額として入力するとともに、徴収頻度として「4.円/回」を選択する。勿論、このとき、通貨単位として「ドル」などの他の通貨単位を選択することも可能である。
【0231】
さらに、コンテンツ登録者250は、図55(E)に示すように、課金者リスト462においては、「D.広告企業」(仮に、F社)を選択する。以上により、プロバイダ242に対し、「観光案内サイトに17:00〜22:00の時間帯にアクセスした携帯端末11のユーザ(学生)の「コンテンツ利用料(例えば、200円/回)」は広告企業(F社)が肩代わりする」サービスの課金設定依頼が完了する。なお、上記の図55(A)〜図55(E)における項目選択順序は順不同でよい。また、これらの図55(A)〜図55(E)に示すリスト451〜453,461,462は、或る順序で端末11に表示(提供)されてもよいし、全てあるいは一部が同時に表示されてもよい。
【0232】
さて、次に、プロバイダ242では、上記の課金設定依頼(メニュー選択結果)を課金方針管理部49に送信し(ステップH4)、課金方針管理部49は、受信した選択結果に基づいて図47により前述したような「コンテンツ利用料」に関する課金方針データ481を生成し、その課金方針データ481をデータベース15に登録する(ステップH5)。
【0233】
つまり、このステップH5は、上記の属性リスト記憶部45(属性リスト450)における複数種類の属性情報と、課金リスト記憶部47(課金リスト460)における、複数種類のサービス料金の種別に関する情報(対象課金リスト461の情報)と、複数種類の課金先に関する情報(課金者リスト462の情報)とを任意に組み合わせて、任意のサービス形態及び料金種別のサービス料金の課金先を設定する課金方針設定過程に相当する。
【0234】
さて、その後、コンテンツ登録者250は、例えば、プロバイダ242が提供するバルーン登録位置メニュー501において、上記のバルーンを登録したい位置(バルーン位置情報15A)を指定する(ステップH6)とともに、コンテンツ登録メニュー502において、そのバルーンに関連付けたいコンテンツ内容(観光案内情報)(既にサイトが開設済みであればコンテンツURL15Bでもよい)を入力する(ステップH7)。
【0235】
これにより、プロバイダ242では、コンテンツ登録者250から受信したコンテンツ内容(コンテンツURL15B)をコンテンツデータベース244に登録する(ステップH8)とともに、サービスセンタ19aのバルーン位置−コンテンツURL管理部51に対して、バルーン位置情報15AとコンテンツURL15Bとを通知する(ステップH9)。
【0236】
すると、バルーン位置−コンテンツURL管理部51は、少なくとも、これらのバルーン位置情報15A及びコンテンツURL15Bと、上記の課金方針データ481とを対応付けてデータベース15に登録することにより、図50により上述したようなバルーン位置−コンテンツURL−課金方針データ15−2の登録を行なう(ステップH10)。
これにより、サービスセンタ19aにおいて、「観光案内サイトに17:00〜22:00の時間帯にアクセスした携帯端末11のユーザ(学生)の「コンテンツ利用料(例えば、200円/回)」は広告企業(F社)が肩代わりする」サービスの課金設定が完了する。
【0237】
(D2)プロバイダ242が予め料金設定しておく場合
なお、上述した例では、徴収料金(課金)の額をコンテンツ登録者250が指定しているが、プロバイダ242が予め設定しおく場合もある。例えば、グルメ専用サイトを運営するプロバイダ242に、コンテンツ登録者250が自店舗情報(店舗バルーン)を、予めグルメ専用サイト(プロバイダ242)が決めたバルーンサイズに応じた月額あるいは年額料金で、登録するような場合である。
【0238】
この場合は、上述したメニュー選択(ステップH3)時に、コンテンツ登録者250は、例えば図56(A)に示すように、コンテンツ属性リスト452において、「A.バルーン径」の子メニューから「3m」を選択するとともに、「F.バルーン登録期間」の子メニューから「1年」を選択し、図56(B)に示すように、コンテンツプロバイダ属性リスト453において、「B.店舗広告サイト」の子メニューから例えば「1.ラーメン情報」を選択し、図56(C)に示すように、対象課金リスト461において、「B.コンテンツ登録料」を選択する。なお、上記の図56(A)〜図56(C)に示す属性選択順序も順不同でよい。
【0239】
すると、この場合は、図53に示すように、ここまでの指定情報が登録要求としてサービスセンタ19aのバルーン登録窓口部52に送信され(ステップH11)、バルーン登録窓口部52は、受信した指定情報(バルーン径,バルーン登録期間)を登録料金メニュー部50に通知する。
登録料金メニュー部50は、通知された指定情報に基づいて予め決められてデータベース15に保持されている「コンテンツ登録料金」に関する課金方針データ482(図48参照)を参照し(ステップH12)、その指定情報に応じた課金金額とその課金先とをそれぞれ例えば図56(C)に示す登録料金確認メニュー461b及び図56(D)に示す課金者リスト462を提示することによりコンテンツ登録者250に確認を促す(登録料金確認;ステップH13)。
【0240】
コンテンツ登録者250は、このようにして提示された金額及び課金先で良ければ、その旨(OK)をサービスセンタ19a(登録料金メニュー部50)に通知する(ステップH14)。以降は、上述したステップH6〜H10と同様にして、バルーン位置−コンテンツURL管理部51によって、店舗バルーンのバルーン位置情報15AとコンテンツURL15Bとの対応付けがなされて、店舗バルーンの登録が実施される。
【0241】
(D3)コンテンツ登録料金が予め決められたサイトに携帯端末11のユーザ(サービス利用者)がバルーンを登録する場合
次に、以下では、コンテンツ登録料金が予めプロバイダ242によって決められているサイト(例えば、渋谷に登録された掲示板バルーン)にメッセージ(バルーン)を登録する場合の動作について説明する。
【0242】
まず、この場合も、図54に示すように、サービスセンタ19aでは、上記のステップH1,H2と同様にして、料金設定メニュー生成部48Bによって、端末・加入者属性リスト451,コンテンツ属性リスト452,コンテンツプロバイダ属性リスト453,課金リスト460(対象課金リスト461,課金者リスト462)を参照して、料金設定メニュー470(コンテンツ利用料設定メニュー471,コンテンツ登録料設定メニュー472,パケット通信料設定メニュー473)が生成され(ステップJ1)、その料金設定メニュー470が、プロバイダ242にダウンロードされる(ステップJ2)。
【0243】
そして、この場合は、プロバイダ242が、その料金設定メニュー470において、メニュー選択を行なって、例えば上記の掲示板バルーン(掲示板サイト)へのメッセージ(バルーン)の登録(書き込み)は無料にする課金設定を行なう(ステップJ3)。この課金設定(メニュー選択結果)は、この場合も、サービスセンタ19aの課金方針管理部49に送信され(ステップJ4)、これにより、課金方針管理部49は、受信した選択結果に基づいて図48により前述したような「コンテンツ登録料」に関する課金方針データ482を生成し、その課金方針データ482をデータベース15に登録する(課金方針設定過程;ステップJ5)。
【0244】
以上のような登録(課金方針の設定)が完了したのち、或る携帯端末11のユーザが上記の掲示板サイトにメッセージを登録しようとその掲示板サイトにアクセスすると(バルーン登録要求の送信;ステップJ6)、そのバルーン登録要求は、プロバイダ242のバルーン登録窓口部52′で受け付けられる。バルーン登録窓口部52′は、「コンテンツ登録料」の確認依頼をサービスセンタ19aの登録料金メニュー部50に送信する(ステップJ7)。
【0245】
すると、登録料金メニュー部50は、データベース15における上記掲示板サイトのバルーン番号に対応する課金方針データ482を参照して(ステップJ8)、設定されている「コンテンツ登録料」(ただし、この場合は、無料)を表示した登録料金確認メニューを生成して携帯端末11に提供する(ステップJ9)。
携帯端末11のユーザは、その「コンテンツ登録料」を確認して、その料金で良ければ、その旨(OK)をサービスセンタ19a(登録料金メニュー部50)に返信し(ステップJ10)、登録料金メニュー部50は、そのOK通知を受けることにより、プロバイダ242にバルーン登録処理を実行するよう依頼する(ステップJ11)。
【0246】
これを受けて、プロバイダ242は、バルーン登録位置メニュー501とコンテンツ登録メニュー502とを携帯端末11に提供し、携帯端末11のユーザは、バルーン登録位置メニュー501において、メッセージ(バルーン)を登録したい位置(バルーン位置情報15A)を指定するとともに、コンテンツ登録メニュー502において、そのメッセージ(バルーン)に関連付けたいメッセージ内容を入力する(ステップJ12)。
【0247】
これにより、プロバイダ242では、携帯端末11のユーザから受信したメッセージ内容をコンテンツデータベース244に登録する(ステップJ13)とともに、サービスセンタ19aのバルーン位置−コンテンツURL管理部51に対して、バルーン位置情報15AとコンテンツURL15Bとを通知する(ステップJ14)。
すると、バルーン位置−コンテンツURL管理部51は、これらのバルーン位置情報15A及びコンテンツURL15Bをデータベース15に対応付けて登録することにより、上記掲示板サイトへのメッセージ(バルーン)の登録を行なったのち(ステップJ15)、登録完了の旨を携帯端末11に通知する(ステップJ16)。
【0248】
(D4)コンテンツ登録者250用にプロバイダ142が予めコンテンツ登録料を設定しておく場合
次に、ここでは、上述したステップJ3において、例えば、コンテンツ登録者250が駅付近に新聞やニュースのビジネス情報サイト(ビジネス情報バルーン)を登録したい場合に、そのバルーンサイズと登録期間に応じたコンテンツ登録料をコンテンツ登録者250から徴収する課金設定を、プロバイダ242が行なう場合のメニュー選択操作について説明する。
【0249】
即ち、この場合、プロバイダ242は、例えば図57(A)に示すように、コンテンツ属性リスト452において、「A.バルーン径」の子メニューから「3m」を選択するとともに、「F.バルーン登録期間」の子メニューから「1日」を選択し、図57(B)に示すように、コンテンツプロバイダ属性リスト453において、「B.ビジネス情報サイト」の子メニューから例えば「1.ニュース」を選択する。
【0250】
また、図57(C)に示すように、プロバイダ242は、対象課金リスト461において、「B.コンテンツ登録料」を選択する。すると、料金入力メニュー461aが表示され、コンテンツ登録者250は、例えば、「円」を通貨単位として「1000」を徴収金額として入力するとともに、徴収頻度として「4.円/日」を選択する。
さらに、プロバイダ242は、図57(D)に示すように、課金者リスト462において、「B.コンテンツ登録者」を選択する。そして、以上の選択結果をサービスセンタ19aの課金方針管理部49に送付する(図54に示すステップJ4)ことで、「コンテンツ登録料」に関する課金方針データ482(図48参照)が生成され、これがデータベース15に登録される(図54に示すステップJ5)ことで、「駅付近に新聞やニュースのビジネス情報サイト(ビジネス情報バルーン)を登録したコンテンツ登録者250から1日当たり1000円のコンテンツ登録料を徴収する」サービスの課金設定が完了する。
【0251】
以降は、図53に示すステップH6〜H10と同様にして、バルーン位置−コンテンツURL対応データ15−1のデータベース15への登録が行なわれる。なお、上記の図57(A)〜図57(D)により説明した項目選択順序も順不同でよいし、端末11への表示順序や表示形態も自由に設定してよい。
(D5)通信キャリア10′と或る企業251(図44参照)との間の契約により、携帯端末11の「パケット通信料」を特定企業が肩代わりする場合
次に、通信キャリア10′と或る企業251(例えば、F社)との間の契約により、或る時刻表サービスコンテンツ(バルーン)(特定プロバイダの運営サイトに限らない)にアクセスした携帯端末11がそのF社製の最新機種であれば、その携帯端末11の「パケット通信料」の一部をF社251が肩代わりする課金設定(メニュー選択操作)について説明する。なお、この場合のメニュー選択操作は、F社251(端末252)が行なってもよいし、F社251の依頼によりプロバイダ242が行なってもよいが、以下では、前者の場合について説明する。
【0252】
まず、F社251(端末252)が上記の課金設定を行なうために、例えばインターネット12経由でサービスセンタ19aにアクセスする。すると、サービスセンタ19aは、料金設定メニュー生成部48Bによって生成した上記の料金設定メニュー470をF社251に提供する。
そして、F社251(端末252)は、例えば図58(A)に示すように、端末・加入者属性リスト451において、「A.端末機種」の子メニューから「1.FJ001」(例えば、F社製の最新端末機種を表す)を選択し、図58(B)に示すように、コンテンツ属性リスト452において、「B.情報カテゴリ」の子メニューから「2.時刻表」を選択する。
【0253】
また、図58(C)に示すように、コンテンツプロバイダ属性リスト453においては何も選択せず、図58(D)に示すように、対象課金リスト461において、「A.パケット料金」を選択する。すると、料金入力メニュー461aが表示されるので、F社251(端末252)は、例えば、「円」を単位として「2000」を徴収金額として入力するとともに、徴収頻度として「4.円/月」を選択し、且つ、実施内容として「1.割引」を選択する。
【0254】
さらに、F社251(端末252)は、図58(E)に示すように、課金者リスト462において、「F.コンテンツ登録者」として自社(「1.F社」)を選択する。そして、以上の選択結果をサービスセンタ19aの課金方針管理部49に送付することで、課金方針管理部49において「パケット料金」に関する課金方針データ483(図49参照)が生成される。
【0255】
この課金方針データ483が、前述したごとくデータベース15に登録される(課金方針設定過程)ことで、「F社製の最新機種の携帯端末11を用いて或る時刻表サービスコンテンツにアクセスした場合は、その携帯端末11の「パケット通信料」の一部(月2000円)をF社が肩代わりする(割り引く)」サービスの課金設定が完了する。なお、この場合も、上記の図58(A)〜図58(E)に示す項目選択順序も順不同でよいし、端末11への表示順序や表示形態も自由に設定してよい。
【0256】
(D6)サービス利用時の動作説明
次に、上述したような課金設定がサービスセンタ19aにおいて行なわれた後のサービス利用時の動作について、図59に示すシーケンス図(ステップK1〜K22)を参照しながら詳述する。
まず、例えば、携帯端末11のユーザ(サービス利用者)が、その携帯端末11を用いて空間検索サービス(サービスセンタ19a)にアクセスすると(ステップK1)、サービスセンタ19aは、その端末11に対して位置情報(緯度,経度,高度など)の送信を要求する(ステップK2)。端末11は、これを受けて検出部21(図4参照)で検出した位置情報をサービスセンタ19aに通知する(ステップK3)。
【0257】
すると、サービスセンタ19aは、検索条件〔検索距離や情報(検索)カテゴリなど〕の入力を携帯端末11に対して要求し(ステップK4)、端末11は、これを受けて、検索条件を入力し(ステップK5)、その条件をサービスセンタ19aに通知する(ステップK6)。サービスセンタ19aでは、抽出部40(図44参照)が、データベース15にアクセスしてバルーン検索を行ない(ステップK7)、前述のように指定条件を満足する(検索対象空間範囲情報を含む)バルーン(検索ヒットバルーン)のタイトルやサマリ(図50参照)の一覧を作成する(ステップK8)。
【0258】
この「タイトル/サマリ一覧」は、提供部41を通じて携帯端末11に通知され(ステップK9)、携帯端末11のユーザは、その一覧の中から参照したい項目を選択する(ステップK10)。これにより、選択項目がサービスセンタ19aに通知され(ステップK11)、サービスセンタ19aでは、抽出部40が、通知された選択項目に対応するコンテンツURL15Bをデータベース15において検索・取得し(ステップK12)、そのコンテンツURL15Bを提供部41によって携帯端末11に通知(提供)する(ステップK13)。
【0259】
携帯端末11のユーザは、通知されたコンテンツURL15Bへのアクセス操作を行なうことで(ステップK14)、プロバイダ242にアクセスして対応するコンテンツを端末11に表示する(ステップK15,K16)。その後、コンテンツの表示が終了すると、携帯端末11から表示完了通知がサービスセンタ19aに通知され(ステップK17)、サービスセンタ19aでは、その通知を契機に、課金要求を課金システム43(課金サーバ43a)に出力する(ステップK18)。
【0260】
課金システム43(課金サーバ43a)は、上記課金要求により課金ログ490(図51参照)を課金データベース43bに記録し(課金ログ処理;ステップK19)、課金完了の旨を課金明細書生成システム44に通知する(ステップK20)。課金明細書生成システム44は、データベース15にアクセスして課金方針データ480(481〜483)を参照し(ステップK21)、その課金方針データ480により設定されている課金方針に従って課金ログを集計し課金先に請求すべき課金明細書データを生成する(課金処理過程;ステップK22)。
【0261】
以上のように、上述した本実施形態の課金方法(課金処理装置)によれば、任意のサービス形態及び料金種別のサービス料金の課金先を設定して、その設定に従って上記のサービス料金の課金先への課金処理を実施することができるので、所望のサービス形態の所望のサービス料金を所望の課金先に課金する設定を柔軟に実施することができる。
従って、上述したように、例えば、携帯端末11が空間情報サービスを利用する際のコンテンツ利用料金やパケット通信料金の課金先を、一定の条件(サービス形態)のもとに携帯端末11以外の課金先(企業251やプロバイダ242、場合によっては通信キャリア10′)などに設定することも可能となり、空間情報サービス(空間検索サービス)の利用によるユーザの経済的負担を軽減することが可能になる。特に、上述したような空間検索サービスでは、ユーザの利用機会が大幅に増えることが予想されるので、このように、サービス形態に応じて課金先を任意に設定できることは、非常に有効である。
【0262】
また、例えば、プロバイダ242などにおける登録コンテンツの数や種類を増やすことを目的に、「コンテンツ登録料」の全て又は一部の課金先を「キャンペーン期間中は無料(又は割引)」などと称してプロバイダ242や他企業などに設定することも可能である。
しかも、上述した例では、端末・加入者属性リスト451,コンテンツ属性リスト452,コンテンツプロバイダ属性リスト453における各種属性情報の任意の組み合わせ(同じリスト内の属性情報の組み合わせでもよいし、異なるリストの属性情報の組み合わせでもよい。また、1つでもよい)により、様々なサービス形態に応じた課金設定をきめ細かく行なうことができるので、課金設定の柔軟性がさらに向上する。
【0263】
なお、上述した課金方法は、バルーンが移動しないこと前提にしている(情報バブル移動制御部42をサービスセンタ19aに設けていない)が、勿論、前述した情報バブル移動制御部42によりバルーンを移動させるシステムに適用することも可能である。
このようにバルーンを移動させる場合は、携帯端末11による空間検索サービスの利用機会がさらに多くなることが予想されるので、上述のように携帯端末11のコンテンツ利用料やパケット通信料を設定により携帯端末11のユーザ以外に課金できることは非常に有効である。
【0264】
(E)その他
そして、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
例えば、前述した携帯端末11の検出部21は、携帯端末11に対して外付けにすることもでき、この場合でも、検出部21は、検出対象物体の緯度,経度,高度,方位及び傾斜角度を有する位置情報を検出することができる。さらに、検出対象物体の位置情報は、緯度,経度,高度,方位及び傾斜角度に限定されるものでもない。
【0265】
加えて、上記のデータベース15は、3次元空間における空間範囲情報として、星座などの天体情報を保持し、サービス情報として、これらの天体情報を提供するようにもできる。また、データベース15の表記内容は、上述したもの以外にも、設計方針などによって、種々変更されうる。
さらに、上述したURLの代わりに、URI(Uniform Resource Identifier,ユニフォーム・リソース・アイデンティファイア)や、URN(Uniform Resource Name,ユニフォーム・リソース・ネーム)をアドレスとして使用することもできる。よく知られているように、「URI」は「http」を用いたインターネット12の資源に対して統一的に付与された名称であって、例えば、インターネット12の資源であるコンピュータ名を表すIPアドレスである。
【0266】
これに対し、「URL」は、インターネット12の資源を示すURIの前に、その資源に対して適用するプロトコルを記入されたものであって、その書式は、「プロトコル:URI」で表される。例えば、http://130.***,ftp://130.***,gopher://130.***などである。なお、「URN」は唯一のアドレスを表すものである。
また、携帯端末11は、無線ネットワーク10にて、システム運用者との加入者契約や広告などに基づき無料でサービスセンタ19にアクセスできる。
【0267】
さらに、上述した実施形態では、ユーザ端末として、携帯電話やPDAなどの携帯端末を適用した場合について説明したが、例えば、無線送受信機(データ通信機能)を内蔵あるいは外付けにより有する携帯型のパーソナルコンピュータ(いわゆるノートパソコンなど)を適用しても上記と同様の作用効果が得られる。
また、検索条件は、例えば、ユーザが指定した検索対象物の前後にも、造形物や自然物があれば、それらも含めて表示し、且つ、その表示数を限定して一覧を表示するようにもできる。
【0268】
さらに、上述した実施形態では、任意のユーザが情報バブル(バルーン)にリンクされているコンテンツにアクセスしてメッセージの書き込みなどが行なえるようになっているが、そのままでは、例えば、いたずらや不正目的でコンテンツの書き換えが行なわれる可能性がある。
そこで、例えば図60に示すように、公共施設や観光案内などのユーザによって勝手に内容が書き換えられては困るようなコンテンツ(バルーン)には、書き込み禁止を表す情報(パーミッションフラグ484)を設定しておく。これにより、パーミッションフラグ484(「有り」)の設定されているコンテンツについては、ユーザによる書き込みが禁止されて、コンテンツ内容の保護を図ることが可能になる。
【0269】
なお、上記のパーミッションフラグ484は、勿論、図8や図9,図25に示すデータに対して設定することも可能である。
(F)付記
(付記1) 所望の提供情報を関連付けた情報バブルを現実物理空間に仮想的に登録すべく該現実物理空間における位置情報を含む空間範囲情報と該提供情報とを対応付けたバブルデータを管理する情報バブル管理部と、
ユーザ端末の位置情報に基づく検索対象空間範囲情報を含むバブルデータの提供情報を該情報バブル管理部から抽出する抽出部と、
該抽出部によって抽出された提供情報を該ユーザ端末に提供する提供部とをそなえるとともに、
少なくとも該バブルデータの位置情報を更新することにより該情報バブルを該現実物理空間において仮想的に移動させる情報バブル移動制御部をそなえたことを特徴とする、空間情報サービス用のサーバ装置。
【0270】
(付記2) 該情報バブル移動制御部が、
該情報バブルの該現実物理空間における振舞を規定する振舞データを設定する情報バブル振舞設定部と、
該情報バブル振舞設定部によって設定された該振舞データに基づいて該バブルデータの位置情報を更新することにより該情報バブルを該振舞データに従って移動させる情報バブル移動部とをそなえていることを特徴とする、付記1記載の空間情報サービス用のサーバ装置。
【0271】
(付記3) 該情報バブル振舞設定部が、
該振舞データとして該バブルデータの位置情報に関する乱数を発生する乱数発生部をそなえるとともに、
該情報バブル移動部が、
該乱数発生部で発生した乱数によって該バブルデータの位置情報をランダムに更新することにより、該情報バブルを該現実物理空間においてランダムに移動させる第1情報バブル位置更新部をそなえていることを特徴とする、付記2記載の空間情報サービス用のサーバ装置。
【0272】
(付記4) 該情報バブル振舞設定部が、
該振舞データとして、該情報バブルを該現実物理空間の特定位置に移動させる時期に関する条件データを設定する条件設定部をそなえるとともに、
該情報バブル移動部が、
該条件データによって規定される時期に、該バブルデータの位置情報を該特定位置の位置情報に更新することにより、該情報バブルを該現実物理空間の該特定位置に移動させる第2情報バブル位置更新部をそなえていることを特徴とする、付記2又は付記3に記載の空間情報サービス用のサーバ装置。
【0273】
(付記5) 該情報バブル振舞設定部が、
該特定位置として該情報バブルの初期登録位置を設定するように構成されたことを特徴とする、付記4記載の空間情報サービス用のサーバ装置。
(付記6) 該条件設定部が、
該条件データとして、該情報バブルの移動有効期限に関するデータを設定するように構成されたことを特徴とする、付記4又は付記5に記載の空間情報サービス用のサーバ装置。
【0274】
(付記7) 該情報バブル管理部が、
該提供情報を受けたユーザ端末からの該提供情報についての更新情報に応じて該提供情報を更新する提供情報更新部をそなえていることを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の空間情報サービス用のサーバ装置。
(付記8) 該情報バブル管理部が、
該提供情報を受けたユーザ端末からの該提供情報についての更新情報に応じて該提供情報を更新する提供情報更新部をそなえていることを特徴とする、付記4〜6のいずれか1項に記載の空間情報サービス用のサーバ装置。
【0275】
(付記9) 該条件設定部が、
該条件データとして、該提供情報更新部による該提供情報の更新回数に関するデータを設定するように構成されたことを特徴とする、付記8記載の空間情報サービス用のサーバ装置。
(付記10) 該情報バブル管理部が、
該バブルデータの位置情報を該現実物理空間での地理的表現形式に変換する情報バブル位置表現変換部をそなえるとともに、
該提供部が、
該情報バブル位置表現変換部による変換後の情報を、該情報バブルの該現実物理空間における現在位置情報として該情報バブルを登録したユーザ端末に提供する情報バブル現在位置提供部をそなえていることを特徴とする、付記1〜9のいずれか1項に記載の空間情報サービス用のサーバ装置。
【0276】
(付記11) 該空間範囲情報が、該現実物理空間における緯度,経度,高度及びバブル径で規定されることを特徴とする、付記1〜10のいずれか1項に記載の空間情報サービス用のサーバ装置。
(付記12) 所望の提供情報を関連付けた情報バブルを現実物理空間に仮想的に登録すべく該現実物理空間における位置情報を含む空間範囲情報と該提供情報とを対応付けたバブルデータを登録する情報バブル登録過程と、
少なくとも該バブルデータの位置情報を更新することにより該情報バブルを該現実物理空間において仮想的に移動させる情報バブル移動過程と
ユーザ端末の位置情報に基づく検索対象空間範囲情報を含むバブルデータの提供情報を抽出する抽出過程と、
該抽出過程で抽出された提供情報を該ユーザ端末に提供する提供過程とを有することを特徴とする、空間情報サービスの提供方法。
【0277】
(付記13) 該情報バブル移動過程において、該バブルデータの位置情報を乱数を用いて更新することで、該情報バブルを該現実物理空間においてランダムに移動させることを特徴とする、付記12記載の空間情報サービスの提供方法。
(付記14) 該情報バブル移動過程において、該情報バブルの移動開始から一定期間経過後に、該バブルデータの位置情報を特定の位置情報に更新することにより、該情報バブルを該現実物理空間の特定位置に移動させることを特徴とする、付記12又は付記13に記載の空間情報サービスの提供方法。
【0278】
(付記15) 該情報バブル移動過程において、該情報バブルの移動開始後、該提供情報を受けたユーザ端末による該提供情報の更新回数が所定の回数に達すると、該バブルデータの位置情報を特定の位置情報に更新することにより、該情報バブルを該現実物理空間の特定位置に移動させることを特徴とする、付記12〜14のいずれか1項に記載の空間情報サービスの提供方法。
【0279】
(付記16) 該特定位置が該情報バブルの初期登録位置であることを特徴とする、付記14又は付記15に記載の空間情報サービスの提供方法。
(付記17) 該空間範囲情報が、該現実物理空間における緯度,経度,高度及びバブル径で規定されることを特徴とする、付記12〜16のいずれか1項に記載の空間情報サービスの提供方法。
【0280】
(付記18) 所望の提供情報を関連付けた情報バブルを現実物理空間に仮想的に登録すべく該現実物理空間における位置情報を含む空間範囲情報と該提供情報とを対応付けたバブルデータを管理し、ユーザ端末の位置情報に基づく検索対象空間範囲情報を含むバブルデータの提供情報を該ユーザ端末に提供する空間情報サービス用の課金処理装置であって、
該空間情報サービスのサービス形態を規定しうる複数種類の属性情報を記憶する属性情報記憶部と、
該サービス形態において課金対象となりうる複数種類のサービス料金の種別に関する情報を記憶する料金種別情報記憶部と、
複数種類の課金先に関する情報を記憶する課金先情報記憶部と、
上記の各記憶部における各種情報を任意に組み合わせて、任意のサービス形態及び料金種別のサービス料金の課金先を設定する課金方針設定部と、
該課金方針設定部による設定に従って該サービス料金の該課金先への課金処理を実施する課金処理部とをそなえたことを特徴とする、空間情報サービス用の課金処理装置。
【0281】
(付記19) 該属性情報記憶部が、
該ユーザ端末及び該ユーザ端末のユーザに関する属性情報を記憶していることを特徴とする、付記18記載の空間情報サービス用の課金処理装置。
(付記20) 該属性情報記憶部が、
該提供情報に関する属性情報を記憶していることを特徴とする、付記18又は19に記載の空間情報サービス用の課金処理装置。
【0282】
(付記21) 該属性情報記憶部が、
該提供情報の登録者に関する属性情報を記憶していることを特徴とする、付記18〜20のいずれか1項に記載の空間情報サービス用の課金処理装置。
(付記22) 該料金種別情報記憶部が、
該サービス料金に関する情報として、該ユーザ端末が該提供情報を受けたときの該提供情報の利用料金及び通信料金並びに該提供情報の登録料金に関する情報を記憶していることを特徴とする、付記18〜21のいずれか1項に記載の空間情報サービス用の課金処理装置。
【0283】
(付記23) 所望の提供情報を関連付けた情報バブルを現実物理空間に仮想的に登録すべく該現実物理空間における位置情報を含む空間範囲情報と該提供情報とを対応付けたバブルデータを管理し、ユーザ端末の位置情報に基づく検索対象空間範囲情報を含むバブルデータの提供情報を該ユーザ端末に提供する空間情報サービス用の課金方法であって、
該空間情報サービスのサービス形態を規定しうる複数種類の属性情報と、該サービス形態において課金対象となりうる複数種類のサービス料金の種別に関する情報と、複数種類の課金先に関する情報とを任意に組み合わせて、任意のサービス形態及び料金種別のサービス料金の課金先を設定する課金方針設定過程と、
該課金方針設定過程による設定に従って該サービス料金の該課金先への課金処理を実施する課金処理過程とを有することを特徴とする、空間情報サービス用の課金方法。
【0284】
(付記24) 該属性情報が、該ユーザ端末及び該ユーザ端末のユーザに関する属性情報であることを特徴とする、付記23記載の空間情報サービス用の課金方法。
(付記25) 該属性情報が、該提供情報に関する属性情報であることを特徴とする、付記23又は24に記載の空間情報サービス用の課金方法。
(付記26) 該属性情報が、該提供情報の登録者に関する属性情報であることを特徴とする、付記23〜25のいずれか1項に記載の空間情報サービス用の課金方法。
【0285】
(付記27) 該サービス料金に関する情報が、該ユーザ端末が該提供情報を受けたときの該提供情報の利用料金及び通信料金並びに該提供情報の登録料金に関する情報であることを特徴とする、付記23〜26のいずれか1項に記載の空間情報サービス用の課金方法。
【符号の説明】
【0286】
9,9′ 情報提供サービスシステム(空間情報サービスシステム)
10 無線ネットワーク
10a 基地局
10′ ネットワーク〔通信キャリア(通信事業者)〕
11 携帯端末(サービス利用者)
11a 傾斜センサ
11b 地磁気センサ
11c GPSモジュール
11d,11e アンテナ
11f 無線モジュール
11g 制御モジュール
11h 表示部
11i スピーカ
11j マイク
12 インターネット
13a ゲートウェイサーバ
13b WEBサーバ
13c DNSサーバ
13d メールサーバ
13e 検索サーバ
15 データベース
15A 位置情報(バルーン位置情報)
15B コンテンツURL
15C コンテンツ
15D 条件データ
15E 住所/地図情報データベース
15−1 バルーン位置−コンテンツURLデータ
15−2 バルーン位置−コンテンツURL−課金方針データ
16 第1受信部
17 第1送信部
18 サーバ(サーバ装置)
18a ゲートウェイ部
18b WEB情報出力部
18c DNS部
18d メール送受信部
19,19a サービスセンタ
21 検出部
22a 第2送信部
22b 第2受信部
23 音声案内部
39 情報バブル管理部
40 抽出部
41 提供部
42 情報バブル移動制御部
43 課金システム(課金処理部)
44 課金明細書生成システム(課金処理部)
45 属性リスト記憶部(属性情報記憶部)
46 課金リスト記憶部(料金種別情報記憶部,課金先情報記憶部)
47 料金設定メニュー記憶部
48A 属性リスト生成部
48B 料金設定メニュー生成部
49 課金方針管理部(課金方針設定部)
50 登録料金メニュー部
51 バルーン位置−URL管理部
52,52′ バルーン登録窓口部
53 課金処理装置
55 URL生成部
56 メッセージ格納部
60 送信データ(本人登録バルーン状況確認結果)
61,209,228 送信宛先ヘッダ
62,229 コンテンツ識別子
63 現在位置情報
70 バルーン(情報バブル)
101 サービス受付部
102,110 位置情報入手・管理部
103 メッセージ登録部
104 条件設定部
105 位置−URL対応付部
106 バルーン移動部
107,112 バルーン検索部
108 表現変換部
109,113 情報通知部
111 検索条件設定部
114 メッセージ追記部
115 条件データ更新部
131 コンテンツ登録部
141 コンテンツ追記部
151 コンテンツURL対応付部
161 乱数発生部
162 移動量計算部
163 バルーン位置更新部
163A 第1情報バブル位置更新部
163B 第2情報バブル位置更新部
164 条件データ監視部
201,202 電光掲示板(表示システム)
203,204 指定エリア
205 エリアデータ
206 登録メッセージ(コンテンツ)データ
207 スケジュールデータ
208 送信データ
210 表示先識別子
211 登録メッセージ内容
221〜223 入力欄
224 登録条件データ
226 コレクションデータ
230 累積結果
240 端末・加入者管理センタ
241 端末・加入者データベース
242 コンテンツプロバイダ
243 アプリケーションサーバ
244 コンテンツデータベース
245 端末・加入者登録部
250 端末(コンテンツ登録者)
251 企業(F社)
252 端末
450 属性リスト
451 端末・加入者属性リスト
452 コンテンツ属性リスト
453 コンテンツプロバイダ属性リスト
460 課金リスト
461 対象課金リスト
461a 料金入力メニュー
461b 登録料金確認メニュー
462 課金者(課金先)リスト
470 料金設定メニュー
471 コンテンツ利用料設定メニュー
472 コンテンツ登録料設定メニュー
473 パケット通信料設定メニュー
480 課金方針データ
481 課金方針データ(コンテンツ利用料)
482 課金方針データ(コンテンツ登録料)
483 課金方針データ(パケット通信料)
484 パーミッションフラグ
490 課金ログ
491 サービス利用者データ
492 サービス提供(登録)者データ
493 通信時間データ
494 パケット数データ
495 正常終了識別子
501 バルーン登録位置メニュー
502 コンテンツ登録メニュー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現実物理空間における緯度,経度及びバブル径を含む空間範囲情報と提供情報とを対応付けたバブルデータを管理する管理部と、
ユーザ端末の位置情報に基づく検索対象空間範囲情報により規定される空間範囲の少なくとも一部と重複する前記空間範囲情報を含むバブルデータと対応付けられた提供情報を該管理部から抽出する抽出部と、
該抽出部によって抽出された提供情報を該ユーザ端末に提供する提供部と、
該バブルデータの前記緯度及び経度を更新することにより該バブルデータを該現実物理空間において仮想的に移動させるとともに、前記更新後の緯度及び経度に基づいて、該バブルデータのバブル径を変更する移動制御部と、
をそなえたことを特徴とする、空間情報サービス用のサーバ装置。
【請求項2】
現実物理空間における緯度,経度及びバブル径を含む空間範囲情報と提供情報とを対応付けたバブルデータを管理する管理部と、
ユーザ端末の位置情報に基づく検索対象空間範囲情報により規定される空間範囲の少なくとも一部と重複する前記空間範囲情報を含むバブルデータと対応付けられた提供情報を該管理部から抽出する抽出部と、
該抽出部によって抽出された提供情報を該ユーザ端末に提供する提供部と、
該バブルデータの前記緯度及び経度を更新することにより該バブルデータを該現実物理空間において仮想的に移動させる移動制御部とをそなえ、
該移動制御部が、前記バブルデータが抽出された回数に基づいて、該管理部による当該バブルデータの管理を解放する、
ことを特徴とする、空間情報サービス用のサーバ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【公開番号】特開2011−138527(P2011−138527A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11541(P2011−11541)
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【分割の表示】特願2007−132826(P2007−132826)の分割
【原出願日】平成13年1月31日(2001.1.31)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】