説明

立体画像表示装置

【課題】立体画像表示装置において、観察される画像に生じる色味を緩和させる。
【解決手段】右目用画像光および左目用画像光を、偏光軸が互いに平行な直線偏光として出射する画像生成部と、第一偏光領域および第二偏光領域を有し、第一偏光領域および第二偏光領域に右目用画像光および左目用画像光がそれぞれ入射したときに、入射した右目用画像光および左目用画像光を、偏光軸が互いに直交した直線偏光または偏光軸の回転方向が互いに逆方向である円偏光として出射する偏光軸制御板とを備え、画像生成部の右目用画像生成領域および左目用画像生成領域の各々は、赤色のカラーフィルターを有する画素、緑色のカラーフィルターを有する画素および青色のカラーフィルターを有する画素を含み、偏光軸制御板は、出射する直線偏光および円偏光の色味を緩和させるべく不均一なリターデーション値を有する立体画像表示装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体画像表示装置に関する。より詳しくは、画像生成部および当該画像生成部で生成された右目用画像を含む右目用画像光および左目用画像を含む左目用画像光が入射したときにそれらの画像光を、偏光軸が互いに直交した直線偏光または偏光軸の回転方向が互いに逆方向である円偏光として出射する偏光軸制御板を備えた立体画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
観察者に対して立体画像を認識させる装置として、右目用の画像と左目用の画像をそれぞれ異なる領域に表示させる画像生成部、および、二つの異なる領域に入射した偏光の偏光軸を互いに直交させる偏光軸制御板を含む画像表示装置が知られている(例えば、特許文献1から3を参照)。
【特許文献1】特開平10−232365号公報
【特許文献2】特開2004−264338号公報
【特許文献3】特開平9−90431号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような画像表示装置に上記右目用の画像および左目用の画像を表示させてこれらの画像を観察するときに、これらの画像に画像表示装置からの色とは異なる色味がつく。これは、上記画像表示装置の偏光軸制御板(位相差板)において上記画像光の偏光軸が回転されるときに、当該画像光の色(波長)によって回転される角度が多少異なることによる。偏光軸制御板における偏光軸の回転角度がこのように光の波長に依存することにより、例えば緑色光が入射したときにその偏光軸を90度回転させる偏光軸制御板に画像光が入射した場合、画像光に含まれる青色光および赤色光は回転角度が90度からずれる。したがって、このような偏光軸制御板を配した画像表示装置から出射される画像光を偏光眼鏡に通した場合、例えば緑色など特定の色の光の強度が相対的に強くなることにより、原画像に対して色味の変化が生じることがあった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、観察者に立体画像を表示する立体画像表示装置であって、右目用画像を生成する右目用画像生成領域および左目用画像を生成する左目用画像生成領域を有し、右目用画像を含む右目用画像光および左目用画像を含む左目用画像光を、偏光軸が互いに平行な直線偏光として出射する画像生成部と、第一偏光領域および第二偏光領域を有し、第一偏光領域および第二偏光領域に右目用画像光および左目用画像光がそれぞれ入射したときに、入射した右目用画像光および左目用画像光を、偏光軸が互いに直交した直線偏光または偏光軸の回転方向が互いに逆方向である円偏光として出射する偏光軸制御板とを備え、画像生成部の右目用画像生成領域および左目用画像生成領域の各々は、赤色のカラーフィルターを有する画素、緑色のカラーフィルターを有する画素および青色のカラーフィルターを有する画素を含み、偏光軸制御板は、出射する直線偏光および円偏光の色味を緩和させるべく不均一なリターデーション値を有する立体画像表示装置を提供する。
【0005】
また、上記偏光軸制御板が、入射した右目用画像光および左目用画像光を、偏光軸が互いに直交した直線偏光として出射する場合において、当該偏光軸制御板は、さらに、画像生成部の赤色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、赤色の波長に対して1/2波長のリターデーション値を有し、画像生成部の緑色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、緑色の波長に対して1/2波長のリターデーション値を有し、画像生成部の青色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、青色の波長に対して1/2波長のリターデーション値を有することが好ましい。
【0006】
また、上記偏光軸制御板が、入射した右目用画像光および左目用画像光を、偏光軸の回転方向が互いに逆方向である円偏光として出射し、当該偏光軸制御板は、画像生成部の赤色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、赤色の波長に対して1/4波長のリターデーション値を有し、画像生成部の緑色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、緑色の波長に対して1/4波長のリターデーション値を有し、画像生成部の青色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、青色の波長に対して1/4波長のリターデーション値を有することが好ましい。
【0007】
また、上記偏光軸制御板は、画像生成部の赤色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置、緑色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置、および、青色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、面方向と直交する方向の厚みがそれぞれ異なることが好ましい。
【0008】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0010】
図1は、本発明の一の実施形態に係る立体画像表示装置100の分解斜視図である。図1に示すように、立体画像表示装置100は、光源120と、画像表示部130と、偏光軸制御板180とをこの順で備え、これらが筐体に収容されている。また、画像表示部130は、偏光板150、画像生成部160および偏光板170を含む。この立体画像表示装置100に表示される立体画像を後述する観察者が観察する場合、図1における偏光軸制御板180よりも右側から観察する。
【0011】
光源120は、観察者から見て立体画像表示装置100の最も奥側に配され、立体画像表示装置100を使用している状態(以下、「立体画像表示装置100の使用状態」と略称する)において、白色の無偏光を偏光板150の一面に向けて出射する。なお、本実施形態では、光源120に面光源を用いているが、面光源に替えて例えば点光源と集光レンズとの組み合わせでもよい。この集光レンズの一例は、フレネルレンズシートである。
【0012】
偏光板150は、画像生成部160の光源120側に配される。偏光板150は、透過軸および当該透過軸に直交する吸収軸を有し、光源120から出射した無偏光が入射すると、その無偏光のうち透過軸方向と平行な偏光軸の光を透過し、吸収軸方向と平行な偏光軸の光を遮断する。ここで、偏光軸の方向とは、光における電界の振動方向のことであり、偏光板150における透過軸の方向は、図1に矢印で示すように、観察者が立体画像表示装置100を見たときの水平方向から右上45度の方向である。
【0013】
画像生成部160は、右目用画像生成領域162および左目用画像生成領域164を有する。これら右目用画像生成領域162および左目用画像生成領域164は、図1に示すように、画像生成部160を水平方向に区切った領域であり、複数の右目用画像生成領域162および左目用画像生成領域164が鉛直方向に互い違いに配される。
【0014】
立体画像表示装置100の使用状態において、画像生成部160の右目用画像生成領域162および左目用画像生成領域164には、それぞれ右目用画像および左目用画像が生成される。右目用画像生成領域162に右目用画像が生成されているときに、偏光板150を透過した光の一部が右目用画像生成領域162に入射すると、右目用画像生成領域162からは右目用画像の画像光(以下、「右目用画像光」と略称する)が出射する。また、左目用画像生成領域164に左目用画像が生成されているときに、偏光板150を透過した光の他の一部が左目用画像生成領域164に入射すると、左目用画像生成領域164からは左目用画像の画像光(以下、「左目用画像光」と略称する)が出射する。ここで、右目用画像生成領域162から出射する右目用画像光および左目用画像生成領域164から出射する左目用画像光は、例えば互いに偏光軸が同じ方向の直線偏光である。
【0015】
偏光板170は、画像生成部160における観察者側に配される。この偏光板170は、上記右目用画像生成領域162を透過した右目用画像光、および、上記左目用画像生成領域164を透過した左目用画像光が入射すると、これらのうち偏光軸が透過軸と平行な光を透過し、偏光軸が吸収軸と平行な光を遮断する。ここで、偏光板170における透過軸の方向は、図1に矢印で示すように、観察者が立体画像表示装置100を見たときの水平方向から左上45度の方向である。また、立体画像表示装置100の輝度を向上させるためには、偏光板170における透過軸の方向は、画像生成部160から出射する右目用画像光および左目用画像光の偏光軸の方向と略一致することが好ましい。
【0016】
偏光軸制御板180は、第一偏光領域181および第二偏光領域182を有する。この偏光軸制御板180における第一偏光領域181および第二偏光領域182の位置および大きさは、図1に示すように、画像生成部160の右目用画像生成領域162および左目用画像生成領域164の位置および大きさに対応する。したがって、立体画像表示装置100の使用状態において、第一偏光領域181には、上記右目用画像生成領域162を透過した右目用画像光が入射し、第二偏光領域182には、上記左目用画像生成領域164を透過した左目用画像光が入射する。
【0017】
第一偏光領域181は、入射した右目用画像光の偏光軸を回転させずにそのまま透過する。また、第二偏光領域182は、入射した左目用画像光の偏光軸を第一偏光領域181に入射した右目用画像光の偏光軸に対して直交する方向に回転させる。したがって、第一偏光領域181を透過した右目用画像光の偏光軸と、第二偏光領域182を透過した左目用画像光の偏光軸とは、図1に矢印で示すように、その方向が互いに直交する。なお、図1において偏光軸制御板180の第一偏光領域181および第二偏光領域182に示した矢印は、各偏光領域を通過した偏光の偏光軸の方向を示す。
【0018】
偏光軸制御板180において、第一偏光領域181には、例えば透明なガラスまたは樹脂などが用いられる。また、第二偏光領域182には、例えば入射する左目用画像光の偏光軸の方向に対して光学軸が45度の角度を有する複屈折性の物質で形成された半波長板が用いられる。偏光軸制御板180では、第二偏光領域182の光学軸の方向は、水平方向または鉛直方向である。ここで、光学軸とは、光が第二偏光領域182を透過するときの進相軸または遅相軸の一方を指す。
【0019】
また、偏光軸制御板180の画像表示部130と対向する面における第一偏光領域181と第二偏光領域182との境界に、帯状の遮光部が設けられてもよい。このような遮光部を設けることにより、偏光軸制御板180の第一偏光領域181に隣接する第二偏光領域182に入射するべき左目用画像光のうち、上記境界を超えて当該第一偏光領域181に入射する画像光を吸収して遮ることができる。また、同様に、偏光軸制御板180の第二偏光領域182に隣接する第一偏光領域181に入射するべき右目用画像光のうち、上記境界を超えて当該第二偏光領域182に入射する画像光を吸収して遮ることができる。したがって、立体画像表示装置100から出射される右目用画像光および左目用画像光にクロストークが生じにくくなる。
【0020】
また、上記立体画像表示装置100は、偏光軸制御板180よりも観察者側(図1における偏光軸制御板180の右側)に、上記偏光軸制御板180の第一偏光領域181および第二偏光領域182を透過した右目用画像光および左目用画像光を水平方向または鉛直方向の少なくとも一方の方向に拡散する拡散板を有してもよい。このような拡散板には、例えば水平方向または鉛直方向に延伸するかまぼこ状の凸レンズ(シリンドリカルレンズ)が複数配されたレンチキュラーレンズシート、または、凸レンズが平面状に複数配されたレンズアレイシートが用いられる。
【0021】
図2は、立体画像表示装置100の使用状態を示す概略図である。立体画像表示装置100により立体画像を観察する場合、観察者500は、図2に示すように、立体画像表示装置100から投影される右目用画像光および左目用画像光を、偏光眼鏡200をかけて観察する。この偏光眼鏡200には、観察者500がこの偏光眼鏡200をかけたときに観察者500の右目512側にあたる位置に右目用画像透過部232が配され、左目514側にあたる位置に左目用画像透過部234が配される。これら右目用画像透過部232および左目用画像透過部234は、透過軸方向が互いに異なる偏光レンズであり、偏光眼鏡200のフレームに固定されている。
【0022】
右目用画像透過部232は、透過軸方向が第一偏光領域181を透過した右目用画像光と同じ方向を有し、吸収軸方向が上記透過軸方向と直交する方向を有する偏光板である。左目用画像透過部234は、透過軸方向が第二偏光領域182を透過した左目用画像光と同じ方向を有し、吸収軸方向が上記透過軸方向と直交する方向を有する偏光板である。これら右目用画像透過部232および左目用画像透過部234には、例えば二色性染料を含浸させたフィルムを一軸延伸して得られる偏光膜を貼り付けた偏光レンズが用いられる。
【0023】
観察者500は、立体画像表示装置100により立体画像を観察するときに、第一偏光領域181を透過した右目用画像光および第二偏光領域182を透過した左目用画像光の出射する範囲内で、偏光眼鏡200をかけて立体画像表示装置100を観察することにより、右目512では右目用画像光に含まれる右目用画像だけを観察することができ、左目514では左目用画像光に含まれる左目用画像だけを観察することができる。したがって、観察者500は、これら右目用画像および左目用画像を立体画像として認識することができる。
【0024】
図3は、画像生成部160の一部を拡大して示す平面図である。図3に示すように、画像生成部160の右目用画像生成領域162および左目用画像生成領域164は、それぞれ水平方向において複数の小さなセルに分割されており、これらのセルの1つ1つが赤色表示画素361、緑色表示画素362および青色表示画素363となっている。なお、画像生成部160の右目用画像生成領域162および左目用画像生成領域164では、赤色表示画素361、緑色表示画素362および青色表示画素363が水平方向にこの順に繰り返して配される。
【0025】
図4は、偏光軸制御板180の一部を拡大して示す平面図である。図4に示すように、偏光軸制御板180の第一偏光領域181および第二偏光領域182は、上記画像生成部160の右目用画像生成領域162および左目用画像生成領域164と同様にそれぞれ水平方向において複数の小さなセルに分割されており、これらのセルの1つ1つが赤色透過領域481、緑色透過領域482および青色透過領域483となっている。偏光軸制御板180の第一偏光領域181および第二偏光領域182には、赤色透過領域481、緑色透過領域482および青色透過領域483が水平方向にこの順に繰り返して配される。
【0026】
図5は、立体画像表示装置100における画像表示部130および偏光軸制御板180を抜き出して示す概略断面図である。図5は、偏光軸制御板180の第二偏光領域182を通る水平な断面で立体画像表示装置100を切断した場合の概略断面図である。図5に示すように、画像表示部130および偏光軸制御板180が立体画像表示装置100の一部として組み立てられた状態において、左目用画像生成領域164の赤色表示画素361は、第二偏光領域182の赤色透過領域481と対向した位置に配される。また、同様に、左目用画像生成領域164の緑色表示画素362および青色表示画素363は、それぞれ第二偏光領域182の緑色透過領域482および青色透過領域483と対向した位置に配される。なお、図示はしないが、右目用画像生成領域162の赤色表示画素361、緑色表示画素362および青色表示画素363についても、それぞれ第一偏光領域181の赤色透過領域481、緑色透過領域482および青色透過領域483と対向した位置に配される。
【0027】
また、図5に示すように、赤色表示画素361は、液晶シャッタ371および赤色のカラーフィルター381を有する。また、同様に、緑色表示画素362は、液晶シャッタ372および緑色のカラーフィルター382を有し、青色表示画素363は、液晶シャッタ373および青色のカラーフィルター383を有する。液晶シャッタ371、372、373は、それぞれ偏光板150を透過した光をカラーフィルター381、382、383側に透過する状態と、当該光を遮断する状態とを切替える。
【0028】
例えば液晶シャッタ371、372が偏光板150を透過した光をカラーフィルター381、382側に透過する状態であり、液晶シャッタ373が偏光板150を透過した光を遮断する状態である場合、液晶シャッタ371、372を透過した光はそれぞれカラーフィルター381、382を透過して赤色光および緑色光となる。これら赤色光および緑色光の少なくとも一部は、偏光板170を透過した後、第二偏光領域182の赤色透過領域481および緑色透過領域482に入射する。一方、青色表示画素363のカラーフィルター383には偏光板150を透過した光は入射しないので、偏光軸制御板180の青色透過領域483には青色光は入射しない。なお、偏光軸制御板180の赤色透過領域481および緑色透過領域482を透過した上記赤色光および緑色光は、右目用画像光または左目用画像光の一部として上記偏光眼鏡200を掛けた観察者500により観察される。
【0029】
第二偏光領域182は、画像生成部160の赤色表示画素361、緑色表示画素362および青色表示画素363と対向した位置において、面方向と直交する方向の厚みがそれぞれ異なる。具体的には、図5に示すように、赤色表示画素361と対向する赤色透過領域481の厚み「D1」、緑色表示画素362と対向する緑色透過領域482の厚み「D2」、および、青色表示画素363と対向する青色透過領域483の厚み「D3」はそれぞれ異なり、この順に小さい。すなわち、第二偏光領域182では、赤色透過領域481、緑色透過領域482および青色透過領域483を透過する光の波長に比例して、赤色透過領域481が最も厚く、青色透過領域483が最も薄く、この厚みが周期的に繰り返される。このように赤色透過領域481、緑色透過領域482および青色透過領域483の厚みがそれぞれ異なることにより、第二偏光領域182は、面方向においてリターデーション値が不均一となっている。
【0030】
このリターデーション値とは、第二偏光領域182に入射する常光線および異常光線に対する屈折率の差、および第二偏光領域182における入射光の光路上の長さに比例し、入射光の波長に反比例する値であり、入射光が第二偏光領域182を透過したときに常光線と異常光線との間に生じる位相差(位相遅れ)を示す。したがって、第二偏光領域182が一様な材質である場合、赤色表示画素361を透過して赤色透過領域481に入射した赤色光は、赤色透過領域481を透過するときに当該赤色透過領域481の上記厚みの大きさ(D1)並びに赤色光の波長に応じてその常光線と異常光線との間に位相差が生じる。また、この赤色光と同様に、緑色表示画素362を透過して緑色透過領域482に入射した緑色光、および青色表示画素363を透過して青色透過領域483に入射した青色光は、それぞれ緑色透過領域482および青色透過領域483を透過するときに当該緑色透過領域482および青色透過領域483の上記厚みの大きさ(D2、D3)並びに緑色光および青色光の波長に応じてその常光線と異常光線との間に位相差が生じる。
【0031】
赤色透過領域481の上記厚みの大きさ(D1)は、入射する赤色光の波長の1/2の大きさのリターデーション値を有するように設定される。これにより、赤色透過領域481に入射した赤色光の偏光軸を正確に90度だけ回転させて出射することができる。また、緑色透過領域482および青色透過領域483の上記厚みの大きさ(D2、D3)は、それぞれ入射する緑色光および青色光の波長の1/2の大きさのリターデーション値を有するように設定される。これにより、緑色透過領域482および青色透過領域483に入射した緑色光および青色光の偏光軸をそれぞれ正確に90度だけ回転させて出射することができる。
【0032】
このように、偏光軸制御板180の第二偏光領域182は、画像生成部160の赤色表示画素361、緑色表示画素362および青色表示画素363のそれぞれから出射する光が入射する位置において当該光の波長に応じて面方向と直交する方向の厚みがそれぞれ異なる。また、その厚みは、入射する光のリターデーション値が当該光の1/2波長となるように設定される。したがって、偏光軸制御板180から出射した光は、その波長に因らずにその偏光軸が90度だけ回転するので、例えば左目用画像光における特定の波長の光の偏光軸が偏光軸制御板180において90度より大きく異なった角度だけ回転することがない。ゆえに、観察者500が上記偏光眼鏡200を掛けて第二偏光領域182を透過した左目用画像光を観察する場合に、当該左目用画像光が左目用画像透過部234で吸収されにくくなるので、観察される左目用画像に生じる色味の変化を緩和させることができる。
【0033】
なお、上記のように画像生成部160の右目用画像生成領域162から出射する右目用画像光は、その偏光軸を回転させずに偏光軸制御板180を透過させるので、偏光軸制御板180の第一偏光領域181には複屈折性を有する物質は用いられない。したがって、第一偏光領域181を透過する右目用画像光を観察者500が観察する場合、右目用画像には色味の変化はほとんど生じない。しかしながら、他の理由により右目用画像に色味の変化が生じる場合は、当該色味の変化を緩和させるべく、第一偏光領域181の面方向と直交する方向の厚みを上記第二偏光領域182と同様に異ならせてもよい。
【0034】
また、偏光軸制御板180の第二偏光領域182は、上記のように赤色表示画素361、緑色表示画素362および青色表示画素363の各画素毎に対向した位置の面方向と直交する方向の厚みを異ならせる形態に限定されない。他の例として、画像生成部160における隣り合う赤色表示画素361、緑色表示画素362および青色表示画素363の3つの画素を一つの単位画素として、偏光軸制御板180が当該単位画素毎に対向した位置の面方向と直交する方向の厚みを異ならせてもよい。この場合、複数の上記単位画素の各々でリターデーション値が異なることにより、第二偏光領域182全体ではリターデーション値が不均一となる。したがって、観察者500が上記偏光眼鏡200を掛けて第二偏光領域182を透過した左目用画像光を観察する場合に、当該左目用画像光における特定の波長の光だけが左目用画像透過部234で吸収されることがないので、観察される左目用画像に生じる色味の変化を緩和させることができる。また、偏光軸制御板180において厚みを異ならせるピッチが荒くてよいので、製造が容易になる。なお、厚みを異ならせる場合において、図5のように隣接する領域が階段状であってもよいし、隣接する領域が滑らかに接続されていてもよい。さらに他の例として、偏光軸制御板180の第二偏光領域182は、厚みがランダムであってもよい。この場合に、偏光軸制御板180の第二偏光領域182の厚みは、上記D1とD3との間においてランダムであってもよい。
【0035】
また、偏光軸制御板180の第二偏光領域182は、赤色表示画素361、緑色表示画素362および青色表示画素363の各画素に対向した位置毎に、異なるリターデーション値を有する物質で形成されてもよい。この場合、赤色透過領域481、緑色透過領域482および青色透過領域483は、それぞれの領域を透過する光のリターデーション値が特定の同じ厚みにおいて、当該各光の1/2波長となるような物質で形成される。また、当該リターデーション値は複屈折を生じる添加物の量により設定されてもよい。
【0036】
図6は、本発明の他の実施形態に係る立体画像表示装置101の分解斜視図である。図6に示す立体画像表示装置101において、図1に示す立体画像表示装置100と同じ構成については同じ参照番号を付しており、以下において説明を省略する。また、図7は、立体画像表示装置101における画像表示部130および偏光軸制御板185を抜き出して示す概略断面図である。図7は、偏光軸制御板185の第一偏光領域186または第二偏光領域187を通る水平な断面で立体画像表示装置101を切断した場合の概略断面図である。なお、図7において図5に示す構成と同じものについては同じ参照番号を付しており、以下において説明を省略する。
【0037】
図6に示すように、立体画像表示装置101は、立体画像表示装置100の偏光軸制御板180に替えて偏光軸制御板185を備える。この偏光軸制御板185は、第一偏光領域186および第二偏光領域187を有する。偏光軸制御板185における第一偏光領域186および第二偏光領域187の位置および大きさは、上記偏光軸制御板180における第一偏光領域181および第二偏光領域182の位置および大きさと同様に、画像生成部160の右目用画像生成領域162および左目用画像生成領域164の位置および大きさに対応している。したがって、立体画像表示装置101の使用状態において、第一偏光領域186には、上記右目用画像生成領域162を透過した右目用画像光が入射し、第二偏光領域187には、上記左目用画像生成領域164を透過した左目用画像光が入射する。
【0038】
第一偏光領域186は、入射した右目用画像光を右回りの円偏光として出射する。また、第二偏光領域187は、入射した左目用画像光を左回りの円偏光として出射する。なお、図6の偏光軸制御板185の矢印は、この偏光軸制御板185を通過した偏光の回転方向を示している。第一偏光領域186には、例えば光学軸が水平方向である1/4波長板が用いられ、第二偏光領域187には、例えば光学軸が鉛直方向である1/4波長板が用いられる。偏光軸制御板185の第一偏光領域186および第二偏光領域187は、上記偏光軸制御板180の第一偏光領域181および第二偏光領域182と同様にそれぞれ水平方向において複数の小さなセルに分割されており、これらのセルの1つ1つが後述する赤色透過領域484、緑色透過領域485および青色透過領域486となっている。偏光軸制御板185の第一偏光領域186および第二偏光領域187には、赤色透過領域484、緑色透過領域485および青色透過領域486が水平方向にこの順に繰り返して配される。
【0039】
偏光軸制御板185を備えた立体画像表示装置101を観察する場合、観察者500は、右目512側にあたる位置および左目514側にあたる位置にそれぞれ1/4波長板と偏光レンズが配された偏光眼鏡をかけて観察する。この偏光眼鏡において、観察者500の右目512側にあたる位置に配される1/4波長板は光学軸が水平方向であり、観察者500の左目514側にあたる位置に配される1/4波長板は光学軸が鉛直方向である。また、観察者500の右目512側にあたる位置に配される偏光レンズ、および、観察者500の左目514側にあたる位置に配される偏光レンズは、ともに透過軸の方向が観察者500から見て右斜め45度であり、吸収軸の方向は透過軸の方向と直交する方向である。
【0040】
観察者500が上記の偏光眼鏡をかけて立体画像表示装置101を観察する場合、観察者500の右目512側では、偏光軸が観察者500から見て右回りの円偏光が入射したときに、その円偏光は上記の光学軸が水平方向である1/4波長板によって右斜め45度の直線偏光に変換された後、上記偏光レンズを透過して観察者500の右目512で観察される。また、観察者500の左目514側では、偏光軸が観察者500から見て左回りの円偏光が入射したときに、その円偏光は上記の光学軸が鉛直方向である1/4波長板によって右斜め45度の直線偏光に変換された後、上記偏光レンズを透過して観察者500の左目514で観察される。このように、上記偏光眼鏡をかけて立体画像表示装置101を観察することにより、右目512では右目用画像光に含まれる右目用画像だけを観察することができ、左目514では左目用画像光に含まれる左目用画像だけを観察することができる。したがって、観察者500は、これら右目用画像および左目用画像を立体画像として認識することができる。
【0041】
図7に示すように、画像表示部130および偏光軸制御板185が立体画像表示装置101の一部として組み立てられた状態において、第一偏光領域186および第二偏光領域187の赤色透過領域484は、右目用画像生成領域162および左目用画像生成領域164の赤色表示画素361と対向した位置に配される。また、同様に、第一偏光領域186および第二偏光領域187の緑色透過領域485および青色透過領域486は、それぞれ右目用画像生成領域162および左目用画像生成領域164の緑色表示画素362および青色表示画素363と対向した位置に配される。
【0042】
第一偏光領域186および第二偏光領域187は、画像生成部160の赤色表示画素361、緑色表示画素362および青色表示画素363と対向した位置において、面方向と直交する方向の厚みがそれぞれ異なる。具体的には、図7に示すように、赤色表示画素361と対向する赤色透過領域484の厚みの大きさD4、緑色表示画素362と対向する緑色透過領域485の厚みの大きさD5、および青色表示画素363と対向する青色透過領域486の厚みの大きさD6はそれぞれ異なり、この順に小さい。すなわち、第二偏光領域187では、赤色透過領域484の部分が面方向と直交する方向において最も厚く、青色透過領域486の部分が最も薄い。このように赤色透過領域484、緑色透過領域485および青色透過領域486の厚みがそれぞれ異なることにより、第二偏光領域187は、面方向においてリターデーション値が不均一となっている。
【0043】
赤色透過領域484の上記厚みの大きさD4は、赤色透過領域484が入射する赤色光の波長の1/4の大きさのリターデーション値を有するように設定される。これにより、赤色透過領域484に入射した赤色光を正確に右回りまたは左回りの円偏光に変換して出射することができる。また、緑色透過領域485および青色透過領域486の上記厚みの大きさD5、D6は、緑色透過領域485および青色透過領域486が、それぞれ入射する緑色光および青色光の波長の1/4の大きさのリターデーション値を有するように設定される。これにより、緑色透過領域485および青色透過領域486に入射した緑色光および青色光の偏光軸をそれぞれ正確に右回りまたは左回りの円偏光に変換して出射することができる。
【0044】
このように、偏光軸制御板185の第二偏光領域187は、画像生成部160の赤色表示画素361、緑色表示画素362および青色表示画素363のそれぞれから出射する光が入射する位置において当該光の波長に応じて面方向と直交する方向の厚みがそれぞれ異なる。また、その厚みは、入射する光のリターデーション値が当該光の1/4波長となるように設定される。したがって、偏光軸制御板185から出射した光は、その波長に因らずに右回りの円偏光または左回りの円偏光となる。ゆえに、観察者500が上記偏光眼鏡を掛けて偏光軸制御板185を透過した画像光を観察する場合に、当該画像光が当該偏光眼鏡に配された偏光レンズで吸収されにくくなるので、観察される右目用画像および左目用画像に生じる色味の変化を緩和させることができる。
【0045】
また、偏光軸制御板185の第一偏光領域186および第二偏光領域187は、赤色表示画素361、緑色表示画素362および青色表示画素363の各画素に対向した位置毎に、異なるリターデーション値を有する物質で形成された1/4波長板であってもよい。この場合、赤色透過領域484、緑色透過領域485および青色透過領域486は、それぞれの領域を透過する光のリターデーション値が例えば当該各光の1/4波長となるような物質で形成される。また、当該リターデーション値は複屈折を生じる添加物の量により設定されてもよい。
【0046】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0047】
上記説明から明らかなように、本発明の実施形態によれば、偏光軸制御板の第一偏光領域および第二偏光領域を含む面方向においてリターデーション値が不均一なので、偏光軸制御板を出射する光の色味を緩和させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一の実施形態に係る立体画像表示装置100の分解斜視図である。
【図2】立体画像表示装置100の使用状態を示す概略図である。
【図3】画像生成部160の一部を拡大して示す平面図である。
【図4】偏光軸制御板180の一部を拡大して示す平面図である。
【図5】立体画像表示装置100における画像表示部130および偏光軸制御板180を抜き出して示す概略断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る立体画像表示装置101の分解斜視図である。
【図7】立体画像表示装置101における画像表示部130および偏光軸制御板185を抜き出して示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0049】
100 立体画像表示装置、101 立体画像表示装置、120 光源、130 画像表示部、150 偏光板、160 画像生成部、162 右目用画像生成領域、164 左目用画像生成領域、170 偏光板、180 偏光軸制御板、181 第一偏光領域、182 第二偏光領域、185 偏光軸制御板、186 第一偏光領域、187 第二偏光領域、200 偏光眼鏡、232 右目用画像透過部、234 左目用画像透過部、361 赤色表示画素、362 緑色表示画素、363 青色表示画素、371 液晶シャッタ、372 液晶シャッタ、373 液晶シャッタ、381 カラーフィルター、382 カラーフィルター、383 カラーフィルター、481 赤色透過領域、482 緑色透過領域、483 青色透過領域、484 赤色透過領域、485 緑色透過領域、486 青色透過領域、500 観察者、512 右目、514 左目

【特許請求の範囲】
【請求項1】
観察者に立体画像を表示する立体画像表示装置であって、
右目用画像を生成する右目用画像生成領域および左目用画像を生成する左目用画像生成領域を有し、前記右目用画像を含む右目用画像光および前記左目用画像を含む左目用画像光を、偏光軸が互いに平行な直線偏光として出射する画像生成部と、
第一偏光領域および第二偏光領域を有し、前記第一偏光領域および前記第二偏光領域に前記右目用画像光および前記左目用画像光がそれぞれ入射したときに、入射した前記右目用画像光および前記左目用画像光を、偏光軸が互いに直交した直線偏光または偏光軸の回転方向が互いに逆方向である円偏光として出射する偏光軸制御板と
を備え、
前記画像生成部の前記右目用画像生成領域および前記左目用画像生成領域の各々は、赤色のカラーフィルターを有する画素、緑色のカラーフィルターを有する画素および青色のカラーフィルターを有する画素を含み、
前記偏光軸制御板は、出射する前記直線偏光および前記円偏光の色味を緩和させるべく不均一なリターデーション値を有する立体画像表示装置。
【請求項2】
前記偏光軸制御板は、入射した前記右目用画像光および前記左目用画像光を、偏光軸が互いに直交した直線偏光として出射し、
前記偏光軸制御板は、さらに、前記画像生成部の前記赤色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、前記赤色の波長に対して1/2波長のリターデーション値を有し、前記画像生成部の前記緑色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、前記緑色の波長に対して1/2波長のリターデーション値を有し、前記画像生成部の前記青色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、前記青色の波長に対して1/2波長のリターデーション値を有する請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項3】
偏光軸制御板は、入射した前記右目用画像光および前記左目用画像光を、偏光軸の回転方向が互いに逆方向である円偏光として出射し、
前記偏光軸制御板は、前記画像生成部の前記赤色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、前記赤色の波長に対して1/4波長のリターデーション値を有し、前記画像生成部の前記緑色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、前記緑色の波長に対して1/4波長のリターデーション値を有し、前記画像生成部の前記青色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、前記青色の波長に対して1/4波長のリターデーション値を有する請求項1に記載の立体画像表示装置。
【請求項4】
前記偏光軸制御板は、前記画像生成部の前記赤色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置、前記緑色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置、および、前記青色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、面方向と直交する方向の厚みがそれぞれ異なる請求項2に記載の立体画像表示装置。
【請求項5】
前記偏光軸制御板は、前記画像生成部の前記赤色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置、前記緑色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置、および、前記青色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、それぞれ異なるリターデーション値を有する物質で形成される請求項2に記載の立体画像表示装置。
【請求項6】
前記偏光軸制御板は、前記画像生成部の前記赤色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置、前記緑色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置、および、前記青色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、複屈折を生じる添加物をそれぞれ異なる量で添加されることにより形成される請求項2に記載の立体画像表示装置。
【請求項7】
前記偏光軸制御板は、前記画像生成部の前記赤色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置、前記緑色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置、および、前記青色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、面方向と直交する方向の厚みがそれぞれ異なる請求項3に記載の立体画像表示装置。
【請求項8】
前記偏光軸制御板は、前記画像生成部の前記赤色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置、前記緑色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置、および、前記青色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、それぞれ異なるリターデーション値を有する物質で形成される請求項3に記載の立体画像表示装置。
【請求項9】
前記偏光軸制御板は、前記画像生成部の前記赤色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置、前記緑色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置、および、前記青色のカラーフィルターを有する画素に対向した位置において、複屈折を生じる添加物をそれぞれ異なる量で添加されることにより形成される請求項3に記載の立体画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−304909(P2008−304909A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−120495(P2008−120495)
【出願日】平成20年5月2日(2008.5.2)
【出願人】(000155698)株式会社有沢製作所 (117)
【Fターム(参考)】