説明

立軸ポンプおよび耐水モータ

【課題】水没しても運転を継続可能な立軸ポンプを提供する。
【解決手段】吸込水槽1内で鉛直方向に延び、下端に吸込口13aを有するとともに、下端側にインペラ43を取り付けた主軸38Bが配設された揚水管12と、一端が揚水管12の上端に接続されるとともに、他端が略水平方向に延びる吐出管28に接続され、揚水管12の軸方向に沿った上側部に開口部25を有するベンド管21と、主軸38Bに連結される出力軸38Aが配設されたモータケーシング31と、このモータケーシング31の外側に設けられた冷却部(ウォータジャケット51)とを有し、ベンド管21の開口部25の上方に水密状態で配設される耐水モータ30と、を備えた構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立軸ポンプおよびポンプに搭載される耐水モータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
立軸ポンプは、吸込水槽内に鉛直方向に延びるように配管される揚水管と、この揚水管の上端に接続されるベンド管とを備えている。ベンド管では、揚水管からの上向きの水流を水平方向に変えて下流側に接続した吐出管に送水する。また、ベンド管には、駆動手段に連結された回転軸が貫通している。この回転軸は、揚水管内に配設した主軸に連結され、この主軸の下端側に水を汲み上げるためのインペラが固定されている。このような立軸ポンプが特許文献1に記載されている。
【0003】
しかし、特許文献1の立軸ポンプは、ベンド管を取り囲むようにモータ台を設け、このモータ台に駆動手段を構成するモータや減速機を設置するため、津波等の想定外の水が建屋内に流れ込んだ場合に駆動手段が水没する可能性がある。そして、駆動手段が水没した場合には分解整備を行う必要があるため、復旧に長い時間を要するという問題がある。
【0004】
なお、立軸ポンプのベンド管を第1据付床に設置し、この第1据付床より更に上方に第2据付床を設けて、この第2据付床に駆動手段を設置するようにしたポンプ設備も知られている。しかし、この場合には、建設コストが増加するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−159491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、水没しても運転を継続可能な立軸ポンプおよびポンプ用の耐水モータを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
まず、ポンプ用の耐水モータは、ポンプの主軸に連結される出力軸が配設されたモータケーシングと、このモータケーシングの外側に設けられた冷却部とを備え、前記ポンプのベンド管に形成した開口部に水密状態で配設される耐水モータであって、前記モータケーシングに、前記出力軸を軸方向に沿って移動可能に配設するとともに、前記出力軸を所定位置で移動不可能に固定保持する保持機構を設けたものである。
【0008】
そして、本発明の立軸ポンプは、吸込水槽内で鉛直方向に延び、下端に吸込口を有するとともに、下端側にインペラを取り付けた主軸が配設された揚水管と、一端が前記揚水管の上端に接続されるとともに、他端が略水平方向に延びる吐出管に接続され、前記揚水管の軸方向に沿った上側部に開口部を有するベンド管と、前記主軸に連結される出力軸が配設されたモータケーシングと、このモータケーシングの外側に設けられた冷却部とを有し、前記ベンド管の開口部の上方に水密状態で配設される耐水モータと、を備える構成としている。
【0009】
この立軸ポンプは、ベンド管の開口部上に耐水モータを水密状態で配設しているため、通常運転時に吸込水槽内の水がベンド管の開口部から外部に漏出させることなく、確実に吐出管から下流側へ送水することができる。しかも、建屋内に想定外の水が流れ込んでモータが水没した場合でも分解整備を行うことなく直ぐに運転できる。さらに、耐水モータの出力軸をポンプの主軸に直結し、駆動機構を1つのポンプ室に集約できるため、設備を簡素化でき、建設コストを抑制できる。
【0010】
この立軸ポンプでは、前記耐水モータの前記モータケーシングに、前記出力軸を軸方向に沿って移動可能に配設するとともに、前記出力軸を所定位置で移動不可能に固定保持する保持機構を設けることが好ましい。このようにすれば、立軸ポンプを現場で組み立てる場合に、下端側に固定したインペラと、その対向部分との隙間調整を容易に行うことができる。そのため、設置に関する作業性を大幅に向上できる。
【0011】
また、前記冷却部は、前記モータケーシングの外側にジャケットを配設し、前記モータケーシングと前記ジャケットとの間に冷却用媒体が封入される媒体空間を形成したものであることが好ましい。このように内冷型の耐水モータを用いているため、自然放熱よりも効率的に冷却できる。
【0012】
さらに、前記耐水モータにおける前記ベンド管の開口部側に、前記モータケーシングと前記ベンド管とを区画し前記媒体空間内の冷却用媒体を冷却する熱交換器を設け、前記吐出管側への揚水により前記媒体空間内の冷却用媒体を冷却するように構成することが好ましい。
または、前記揚水管、前記吐出管および前記ベンド管のうちいずれかに、前記媒体空間内の冷却用媒体を冷却する熱交換器を設け、前記吐出管側への揚水により前記媒体空間内の冷却用媒体を冷却するように構成することが好ましい。
このようにすれば、耐水モータを冷却するための外部設備が不要であるため、ポンプ設備を簡素化できる。または、揚水を冷却用媒体としないため、異物によるジャケット内の閉塞を防止し、信頼性を向上できる。
【0013】
さらにまた、前記揚水管に前記吸込水槽内に固定するための固定部材を配設するとともに、前記ベンド管を前記吸込水槽の上側の据付床に固定し、前記揚水管の上端と前記ベンド管の一端に、前記揚水管の軸方向に沿って移動可能に嵌合して接続する嵌合接続部を設けることが好ましい。この立軸ポンプを設置する際には、揚水管を吸込水槽内に配置して固定部材によって固定する。その後、ベンド管の一端を揚水管の上端に嵌合させて、ベンド管を据付床に固定する。この際、吸込水槽と据付床の高さ寸法の誤差を、ベンド管を揚水管の軸方向に移動させることにより吸収できる。よって、設置時には誤差の調整作業が不要であるため、設置作業性を向上できる。しかも、この立軸ポンプは、吸込水槽と据付床に荷重を分散できるため、機場に要求される強度を低減できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の立軸ポンプは耐水モータを用いているため、建屋内に想定外の水が流れ込んでモータが水没した場合でも分解整備することなく直ぐに運転できる。また、耐水モータの出力軸をポンプの主軸に直結し、かつ、駆動機構を1つのポンプ室に集約できるため、設備を簡素化でき、建設コストを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る第1実施形態の立軸ポンプを用いたポンプ設備を示す断面図である。
【図2】図1のインペラ部分の拡大断面図である。
【図3】図1のモータ部分の拡大断面図である。
【図4】(A),(B)はプロテクトライナとインペラとの隙間の調整状態を示す拡大断面図である。
【図5】第2実施形態の立軸ポンプを用いたポンプ設備を示す断面図である。
【図6】図5のインペラ部分の拡大断面図である。
【図7】図5のモータ部分の拡大断面図である。
【図8】第2実施形態の立軸ポンプの第1設置工程を示す断面図である。
【図9】立軸ポンプの第2設置工程を示す断面図である。
【図10】(A),(B)はプロテクタ管とインペラとの隙間の調整状態を示す拡大断面図である。
【図11】第3実施形態の立軸ポンプを示す部分拡大断面図である。
【図12】第4実施形態の立軸ポンプを示す部分拡大断面図である。
【図13】第5実施形態の立軸ポンプを示す部分拡大断面図である。
【図14】第6実施形態の立軸ポンプを示す部分拡大断面図である。
【図15】第7実施形態の立軸ポンプを示す部分拡大断面図である。
【図16】第8実施形態の立軸ポンプを示す部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0017】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る立軸ポンプ10を用いたポンプ設備を示す。この立軸ポンプ10は、直管状のケーシング11を備え、このケーシング11に、浸水しても分解整備することなく運転を継続可能な耐水モータ30を一体的に搭載したものである。
【0018】
まず、立軸ポンプ10を設置するポンプ機場は、図示しない流入側管路から流入する雨水等の水を貯留する吸込水槽1がコンクリート等の打設により設けられている。この吸込水槽1の上方は、据付床2によって覆われている。この据付床2は、吸込水槽1の底部1aから所定間隔をもって設けられ、その上側の空間がポンプ室3を構成する。また、据付床2には、吸込水槽1への水流入方向の下流側端部近傍に位置するように、貫通孔2aが設けられている。この貫通孔2aの周囲には、円筒状をなすように上向きに突出する据付部2bが設けられている。
【0019】
第1実施形態の立軸ポンプ10のケーシング11は、据付床2の貫通孔2aに上側から差し込まれた状態で据付部2bに固定されている。このケーシング11は、貫通孔2aから下側に垂下される揚水管12と、据付部2bに固定されるベンド管21とを備える。
【0020】
揚水管12は、吸込水槽1内で鉛直方向に延びるように配管されるもので、吸込ベルマウス13とベーンケーシング14と中間継手管18A,18Bとで構成されている。図2に示すように、吸込ベルマウス13は、下向きに漸次拡径した略円錐筒状をなす。この吸込ベルマウス13の下端開口からなる吸込口13aは、吸込水槽1の底部1aに対して、所定の距離を隔てて対向配置されている。ベーンケーシング14は筒状をなし、吸込ベルマウス13の上端に水密に連結されている。このベーンケーシング14の内部には、放射状をなすように内向きに突出する複数のリブ14aが設けられ、このリブ14aの内端に軸受ケーシング15が一体的に設けられている。この軸受ケーシング15の内部にはスリーブ16が配設され、その上下端にセラミック軸受17A,17Bが配設されている。中間継手管18Aは円錐筒状をなし、ベーンケーシング14の上端に水密に連結されている。図1に示すように、中間継手管18Bは円筒状をなし、中間継手管18Aの上端に水密に連結されている。この中間継手管18Bの内部には、内向きに突出する複数のリブ18aが設けられ、このリブ18aの内端に軸受ケーシング19が一体的に設けられ、この軸受ケーシング19内にセラミック軸受20が配設されている。なお、揚水管12はこの構成に限定されず、例えば中間継手管18A,18Bを1つの直管により構成してもよいうえ、3以上の直管により構成してもよい。
【0021】
ベンド管21は、図1に示すように、揚水管12を通した鉛直方向の水流を水平方向に変えて下流側へ吐出するもので、固定用中間継手管22とデリベンド24とで構成されている。固定用中間継手管22は、軸方向の全長が短い円筒状をなし、下端(ベンド管21の一端)が中間継手管18Bの上端(揚水管12の上端)に水密に連結されている。この固定用中間継手管22の上端には、据付床2の据付部2bの上端に固定するためのベースプレート23が径方向外向きに突設されている。デリベンド24は、垂直方向から水平方向に90度湾曲したもので、下端が固定用中間継手管22の上端に水密に連結されている。このデリベンド24には、揚水管12の軸方向に沿った上側部(外周部)に、耐水モータ30の出力軸38Aを貫通させるための開口部25が設けられている。また、デリベンド24には、開口部25の外側縁に、揚水管12の軸線と同軸の円筒状をなすモータ取付部26が設けられている。さらに、デリベンド24の上端(ベンド管21の他端)には、弁27を介設した吐出管28が接続されている。なお、ベンド管21はこの構成に限定されず、例えば固定用中間継手管22とデリベンド24とを一体的に設けた構成としてもよい。
【0022】
デリベント24のモータ取付部26には、その上端開口を水密に覆うように耐水モータ30が取り付けられている。図3に示すように、耐水モータ30は、鉛直方向に延びる筒状のモータケーシング31を備えている。このモータケーシング31内には空気が充填されており(乾式)、揚水管12の軸線と一致する軸芯にモータ軸33が配設されている。このモータ軸33は中空状をなし、その上下には中空状をなす支軸34A,34Bが連結されている。上側の支軸34Aは、モータケーシング31の上部を覆うケーシングカバー32に配設した軸受35Aに回転自在に支持され、下側の支軸34Bは、モータケーシング31の下部を覆うボックス上部46に配設した軸受35Bに回転自在に支持されている。また、モータケーシング31の内部には、モータ軸33に回転子36が固定され、この回転子36の外周部に固定子37が配置されている。
【0023】
モータ軸33には、出力軸38Aが軸方向に沿って移動可能に配設されている。この出力軸38Aは、モータケーシング31の上端を貫通して延び、その貫通した上端部が、カップリング39によって支軸34Aに対して連結されている。このカップリング39は、支軸34Aに連結された下側ジョイント39Aと、この下側ジョイント39Aに連結される上側ジョイント39Bとを備える。出力軸38Aには、径方向に貫通し軸方向に延びる挿通溝38aが形成され、上側ジョイント39Bと挿通溝38aにロッドを貫通することにより、カップリング39(支軸34A)と出力軸38Aとが回転不可能に連結される。また、カップリング39の上部には、出力軸38Aの上端に形成したネジ部に螺合するシャフトナット40が配設されている。このシャフトナット40の回転により、出力軸38Aの移動距離を微妙に調整し、かつ、所定位置で移動不可能に固定保持できる(保持機構)。これらカップリング39およびシャフトナット40ひいてはモータ内部は、モータケーシング31の上部に配設したカバー41により水密に覆われている。
【0024】
出力軸38Aの下端側は、ベンド管21の開口部25を貫通してデリベンド24内まで延びており、その下端に別体の主軸38Bがシャフトカップリング42によって一体的に連結(直結)されている。即ち、本実施形態では、出力軸38Aと主軸38Bとを直結することにより1本の回転軸を構成している。図1に示すように、主軸38Bはセラミック軸受17A,17B,20によって回転自在に支持され、軸受ケーシング15を貫通した下端にインペラ43が取り付けられている。このインペラ43の羽根43aの外縁が摺接する吸込ベルマウス13の内周部には、プロテクトライナ44が配設されている。
【0025】
図3に示すように、モータケーシング31の下部には、潤滑油が封入されるオイル室45が形成されている。このオイル室45は、モータケーシング31の下部に配設したボックス上部46と、このボックス上部46の下端開口を封鎖するボックス下部47により区画されている。オイル室45の下部には、冷却用媒体である一次冷却水が封入される冷却室48が更に形成されている。この冷却室48は、ボックス下部47の下端開口に概ね円板状である熱交換器49を配設して封鎖することにより区画されている。この熱交換器49は、屈曲加工により形成された多数の伝熱フィンを有し、その外周部がベンド管21のモータ取付部26の上端開口に水密に連結されている。オイル室45内には、モータケーシング31内の空気とオイル室45内の潤滑油の間のシール、および、潤滑油と冷却室48内の一次冷却水の間のシールを行うメカニカルシール50Aが配置されている。また、冷却室48内には、一次冷却水と揚水管12を通して汲み上げた揚水の間のシールを行うメカニカルシール50Bが配置されている。
【0026】
また、モータケーシング31の外周部には、所定間隔をもって取り囲むように円筒状のウォータジャケット51が冷却部として配設されている。ウォータジャケット51の上端は、ケーシングカバー32によって密閉されている。これにより、モータケーシング31とウォータジャケット51との間には、円筒状をなす媒体空間52が形成されている。この媒体空間52は、冷却水出口管53と冷却水入口管54により冷却室48に接続されている。さらに、モータ軸33の下側支軸34Bの冷却室48に位置する部位には、一次冷却水を循環させるための循環羽根55が取り付けられている。
【0027】
この立軸ポンプ10をポンプ機場に設置する際には、例えば、出力軸38Aと主軸38Bとを一体的に連結するとともに、揚水管12、ベンド管21および耐水モータ30を一体的に組み付けた状態で、据付床2の上方から貫通孔2aに揚水管12を貫通させる。そして、ベンド管21のベースプレート23を据付部2bに固定する。
【0028】
また、出力軸38A、主軸38Bおよびインペラ43の組付時には、シャフトナット40を回転させることにより出力軸38Aおよび主軸38Bを軸方向に移動させ、図4(A),(B)に示すように、インペラ43と対向部分であるプロテクトライナ44の隙間を調整する。このように、本実施形態の立軸ポンプ10は、下端側に固定したインペラ43の隙間調整を、耐水モータ30が位置するポンプ室3内にて容易に行うことができ、設置に関する作業性を大幅に向上できる。
【0029】
この立軸ポンプ10を運転すると、耐水モータ30の駆動により、固定子37に対して回転子36が回転駆動することにより、モータ軸33および直結された軸38A,38Bを介してインペラ43が回転される。これにより、吸込水槽1内の水が揚水管12を通して汲み上げられて、吐出管28を介して下流側へ送水される。この際、本実施形態では、ベンド管21に開口部25を設けているが、その上に設けたモータ取付部26に耐水モータ30を水密状態で配設しているため、揚水を外部に漏出させることなく、確実に吐出管28から下流側へ送水することができる。また、中空状のモータ軸33に出力軸38Aを貫通させ、カップリング39で連結した構成であるため、ポンプスラストを耐水モータ30の上端で支持することができる。
【0030】
また、耐水モータ30内では、ウォータジャケット51内の媒体空間52中の一次冷却水が、循環羽根55の回転により冷却水出口管53を経て冷却室48に流入し、熱交換器49の上面側に導入された後、冷却水入口管54を経て媒体空間52に循環供給される。即ち、一次冷却水は、ウォータジャケット51内の媒体空間52と熱交換器49の間を循環する。一方、前述のようにインペラ43によって汲み上げた揚水は、一部がベンド管21の開口部25からモータ取付部26内に流入し、熱交換器49の下面側に導入される。従って、耐水モータ30で発生した熱は、熱交換器49において一次冷却水から二次冷却水としての揚水に伝達され、その結果、常に冷却された一次冷却水により耐水モータ30が冷却される。
【0031】
このように、本発明の立軸ポンプ10は、耐水モータ30を用いているため、ポンプ室3が水没しても、耐水モータ30の分解整備を行うことなく連続運転できる。しかも、内冷型の耐水モータ30を用いているため、自然放熱よりも効率的に冷却できる。
【0032】
また、耐水モータ30の出力軸38Aを主軸38Bに直結し、かつ、駆動機構を1つのポンプ室3に集約できるため、設備を簡素化でき、建設コストを抑制できる。さらに、耐水モータ30内の一次冷却水は、吸込水槽1から汲み上げた揚水を二次冷却水として、熱交換器49を介して降温できるようにしているため、耐水モータ30を冷却するための外部設備が不要であり、ポンプ設備を簡素化できる。または、揚水を冷却用媒体としないため、異物によるウォータジャケット51内の閉塞を防止し、信頼性を向上できる。
【0033】
(第2実施形態)
図5は第2実施形態の立軸ポンプ10を用いたポンプ設備を示す。この第2実施形態では、揚水管61を固定部材75によって吸込水槽1内に固定するとともに、ベンド管69を据付床2に固定することにより、立軸ポンプ10の荷重を吸込水槽1と据付床2に分散できるようにし、かつ、これらの内部に配設する駆動系部品だけを取出可能とした点で、第1実施形態と大きく相違する。
【0034】
具体的には、第2実施形態の立軸ポンプ10のケーシング60は、吸込水槽1内で鉛直方向に延びるように配管される揚水管61と、揚水管61を通した鉛直方向の水流を水平方向に変えて下流側へ吐出するベンド管69と、揚水管61を吸込水槽1に立設するための固定部材75とを備えている。
【0035】
揚水管61は、吸込ベルマウス62とベーンケーシング64と中間継手管66A〜66Cとで構成されている。図6に示すように、吸込ベルマウス62は略円錐筒状をなし、その下端開口からなる吸込口62aが、固定部材75によって吸込水槽1の底部1aに対して所定の距離を隔てて対向配置されている。本実施形態では、インペラ80の羽根80aの外縁が摺接する部分に、プロテクトライナ44を配設する代わりにプロテクタ管63が配設されている。このプロテクタ管63は逆円錐筒状をなし、下端が吸込ベルマウス62に水密に連結されている。ベーンケーシング64は筒状をなし、プロテクタ管63の上端に水密に連結されている。このベーンケーシング64の内部には、放射状をなすように内向きに突出する複数のリブ64aが設けられている。このリブ64aの内側縁には、軸受ケーシング83を着脱可能に組み付けるための係合部65が、内向きに突出するように設けられている。中間継手管66Aは円錐筒状をなし、ベーンケーシング64の上端に水密に連結されている。図5に示すように、中間継手管66Bは円筒状をなし、中間継手管66Aの上端に水密に連結されている。中間継手管66Cは円筒状をなし、中間継手管66Bの上端に水密に連結されている。この中間継手管66Cの上端(揚水管61の上端)は、図7に示すように、ベンド管69の一端の内側に嵌合して接続する嵌合接続部67とされている。この嵌合接続部67の外周部には、ベンド管69との間をシールするためのシール部材68が配設されている。
【0036】
ベンド管69は、固定用中間継手管70とデリベンド73とで構成されている。固定用中間継手管70は、軸方向の全長が短い円筒状をなし、その下端には、据付床2の据付部2bの上端に固定するためのベースプレート71が径方向外向きに突設されている。固定用中間継手管70の下端には、径方向外向きに膨出した嵌合接続部72が設けられ、この嵌合接続部72が中間継手管66Cの嵌合接続部67の外側に嵌合して接続されている。デリベンド73は、垂直方向に延びる第1直管部73aに、水平方向に延びる第2直管部73bを接合した如き逆L字形状をなす。このデリベンド73の第1直管部73aの下端は、固定用中間継手管70の上端に水密に連結されている。また、デリベンド73の第1直管部73aの上端は、出力軸77Aを貫通させるとともに、耐水モータ30を水密状態で取り付けるための開口部74とされている。デリベンド73の第2直管部73bの端部は、弁27を介設した吐出管28に接続されている。なお、この第2実施形態のデリベンド73は、開口部74の開口面積が大きく、開口部74と第2直管部73bの上側頂部とが略面一に位置する構成である。
【0037】
固定部材75は、吸込ベルマウス62の吸込口62aと吸込水槽1の底部1aに連結することにより、吸込水槽1内に揚水管12を鉛直方向に延びるように固定するものである。この固定部材75は、図6に示すように、吸込ベルマウス62の下端外周縁に周方向に所定間隔をもって配設した複数の支柱76を備えている。
【0038】
ケーシング60の開口部74には、第1実施形態と同様の耐水モータ30が水密状態に取り付けられている。そして、本実施形態では、図9に示すように、耐水モータ30の出力軸77Aに、駆動系部品である主軸77B,77Cおよびインペラ80が一体的に組み付けられている。具体的には、耐水モータ30には出力軸77Aが回転自在に配設されている。この出力軸77Aには、別体の第1主軸77Bがシャフトカップリング78によって一体的に連結されている。また、この第1主軸77Bには、別体の第2主軸77Cがシャフトカップリング79によって一体的に連結されている。そして、この第2主軸77Cの下端には、インペラ80が連結されている。
【0039】
出力軸77Aおよび主軸77B,77Cは、保護管81A,81Bおよび軸受ケーシング83によって覆われている。保護管81Aは、耐水モータ30の下部に固定されている。この保護管81Aの下部には、別体の保護管81Bが中間軸受82を介して連結されている。この中間軸受82は、中間に位置する第1主軸77Bを回転自在に支持している。また、保護管81Bの下部には、軸受ケーシング83が連結されている。図6に示すように、軸受ケーシング83には、ベーンケーシング64の係合部65に係合する係合段部84が設けられている。また、軸受ケーシング83の上下端には、水中軸受85A,85Bが配設されている。これら水中軸受85A,85Bは、下端に位置する第2主軸77Cを回転自在に支持している。そして、第2主軸77Cにおいて、軸受ケーシング83から下側に突出した部分にインペラ80が連結されている。
【0040】
この立軸ポンプ10をポンプ機場に設置する際には、例えば、図8に示すように、揚水管61の下端に固定部材75を一体的に組み付けた状態で、据付床2の上方から貫通孔2aに揚水管61を貫通させる。そして、吸込水槽1の底部1a上に固定部材75を載置し、固定部材75を底部1aに固定する。これにより、揚水管61が吸込水槽1内で鉛直方向に立設される。
【0041】
ついで、据付床2上にベンド管69を配置し、図9に示すように、固定用中間継手管70を据付床2の据付部2b上に配置するとともに、ベンド管69のベースプレート71を据付部2bに固定する。この際、従来では吸込水槽1と据付床2の高さ寸法の誤差を、スペーサ等の配設により調整する必要があった。しかし、本実施形態では、揚水管61とベンド管69とを嵌合接続部67,72の嵌合により接続する構成としている。そのため、吸込水槽1と据付床2の誤差は、ベンド管69を揚水管61に対して軸方向に移動させることにより吸収できる。よって、設置時には誤差の調整作業が不要であるため、設置作業性を向上できる。
【0042】
ついで、主軸77B,77Cおよびインペラ80を一体的に組み付けた耐水ポンプ30を吊り下げ、開口部74から揚水管61内に挿入する。そして、ベーンケーシング64の係合部65に軸受ケーシング83の係合段部84を係合させる。この際、シャフトナット40を回転させることにより出力軸77Aおよび主軸77B,77Cを軸方向に移動させ、図10(A),(B)に示すように、インペラ80と吸込ベルマウス62(プロテクタ管63)の隙間を調整する。最後に、耐水モータ30をベンド管69の開口部74に水密に連結するとともに、耐水モータ30の上側にカバー41を水密に取り付ける。
【0043】
この第2実施形態の立軸ポンプ10を運転すると、耐水モータ30の駆動により、直結された出力軸77Aおよび主軸77B,77Cを介してインペラ80が回転することにより、吸込水槽1内の水が揚水管61を通して汲み上げられて、吐出管28を介して下流側へ送水される。そして、この運転時には、第1実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
【0044】
しかも、第2実施形態の立軸ポンプ10は、揚水管61を固定部材75によって吸込水槽1内に固定し、ベンド管69を据付床2に固定するものであるため、吸込水槽1と据付床2に荷重を分散できる。よって、ポンプ機場の据付床2に要求される強度を低減できる。また、本実施形態では、駆動系部品である主軸77B,77C、インペラ80および耐水ポンプ30だけを、ケーシング60から引き上げることができる(プルアウト型)。そのため、回転体であるインペラ80をメンテナンスする際には、ケーシング60を引き上げる必要がない。よって、引き上げ重量を軽量化することができるため、点検作業性を向上できる。
【0045】
(第3実施形態)
図11は第3実施形態の立軸ポンプ10を示す。この第3実施形態では、耐水モータ30のモータケーシング31に対して出力軸38Aを所定位置で固定保持するための保持機構の構成を変更した点で、第1実施形態と大きく相違する。
【0046】
具体的には、第3実施形態のカップリング39には、上下のジョイント39A,39Bの間にスペーサ90が配設されている。このスペーサ90は、出力軸38Aの軸方向に沿った肉厚が、主軸38Bの下端側に固定したインペラ43と吸込ベルマウス13との隙間に応じて設定される。言い換えれば、複数種の肉厚のスペーサ90が準備され、インペラ43と吸込ベルマウス13との隙間に応じて、所定肉厚のスペーサ90が、ジョイント39A,39Bの間に配設される。または、同一肉厚のスペーサ90が複数枚準備され、インペラ43と吸込ベルマウス13との隙間に応じて、所定枚数のスペーサ90が、ジョイント39A,39Bの間に配設される。
【0047】
このように構成した第3実施形態では、出力軸38Aおよび主軸38Bを介してインペラ43の調整作業性を向上できる。しかも、ポンプ室3が水没しても耐水モータ30の分解整備を行うことなく連続運転できる等、第1実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。勿論、第2実施形態と同様に、固定部材75によって吸込水槽1内に固定し、内部に配設する駆動系部品だけを取出可能に構成することもできる。
【0048】
(第4実施形態)
図12は第4実施形態の立軸ポンプ10を示す。この第4実施形態では、カップリング39にスペーサ90を配設する代わりに、ベンド管21と耐水モータ30との間にスペーサ91を配設した点で、第3実施形態と相違する。
【0049】
具体的には、第4実施形態のベンド管21には、デリベンド24の開口部25にスペーサ91が配設され、このスペーサ91の上側に耐水モータ30に一体的に組み付けられた熱交換器49が水密に連結されている。スペーサ91は、第3実施形態と同様に、出力軸38Aの軸方向に沿った肉厚が、主軸38Bの下端側に固定したインペラ43と吸込ベルマウス13との隙間に応じて設定されている。これにより、第3実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
【0050】
(第5実施形態)
図13は第5実施形態の立軸ポンプ10を示す。この第5実施形態では、スペーサ90,91の代わりに、ケーシングカバー32とカップリング39との間にスプリットリング92を配設した点で、第3および第4実施形態と相違する。
【0051】
具体的には、第5実施形態の支軸34A,34Bは、モータ軸33を一緒に出力軸38Aの軸方向に沿って移動できるように、軸方向の寸法が長尺に形成されている。カバー41およびカップリング39を配設していない状態で、主軸38Bの下端側に固定したインペラ43と吸込ベルマウス13との隙間に応じて所定肉厚のスプリットリング92を支軸34Aに外嵌する。そして、支軸34Aに下側ジョイント39Aを連結した後、下側ジョイント39Aに上側ジョイント39Bを連結する。これにより、インペラ43と吸込ベルマウス13との隙間を容易に調整することができる。よって、第3および第4実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
【0052】
(第6実施形態)
図14は第6実施形態の立軸ポンプ10を示す。この第6実施形態では、媒体空間52内の一次冷却水を冷却するために、耐水モータ30の下端に配設した多数の伝熱フィンを有する熱交換器49の代わりに、別体の熱交換器94を用いてケーシング11の外側面に配設した点で、各実施形態と相違する。
【0053】
具体的には、耐熱モータ30の下端に形成される冷却室48は、ボックス下部47の下端開口に円板状の区画板93を配設することにより閉鎖され、この区画板93の外周部がベンド管21のモータ取付部26の上端開口に水密に連結されている。
【0054】
モータ取付部26の外側面には、熱交換器94が配設されている。この熱交換器94は、モータ取付部26に挿通部26aを設け、この挿通部26aに嵌め込むことにより、内部を流動する揚水に接触可能に配設されている。熱交換器94の内部には、一次冷却水を通過させる流路が区画されて設けられている。また、流路は、一端が接続管95Aによってボックス下部47に接続されて冷却室48と連通され、他端が接続管95Bによってウォータジャケット51に接続されて媒体空間52に連通される。また、媒体空間52内の冷却水出口管53と冷却室48とが接続管95Cによって連通されている。なお、冷却水出口管53内を除く冷却室48内と媒体空間52とを連通させる冷却水入口管54は設けられていない。
【0055】
この第6実施形態の立軸ポンプ10は、耐水モータ30が駆動されると、各実施形態と同様に、吸込水槽1内の水が揚水管12を通して汲み上げられて、吐出管30を介して下流側へ送水される。また、耐水モータ31内では、ウォータジャケット51内の媒体空間52中の一次冷却水が、循環羽根55の回転により冷却水出口管53および接続管95Cを経て冷却室48に流入し、接続管95Aを経て熱交換器94内に流入する。その後、熱交換器94内を通過し、接続管95Bを経て媒体空間52に循環供給される。そして、一次冷却水は、揚水管12からベンド管21内を通して吐出管28の側へ排出される揚水を二次冷却水として、冷却室48内を通過する際に区画板93を介して冷却され、かつ、熱交換器94内を通過する際に冷却される。
【0056】
このように構成した第6実施形態の立軸ポンプ10は、ポンプ室3が水没しても耐水モータ30の分解整備を行うことなく連続運転できる等、第1実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。勿論、第2実施形態と同様に、固定部材75によって吸込水槽1内に固定し、内部に配設する駆動系部品だけを取出可能に構成することもできる。また、第3〜第5実施形態のように、スペーサ90,91またはスプリットリング92を用いることにより、出力軸38Aおよび主軸38Bを介してインペラ43の調整作業性を向上できる。
【0057】
(第7実施形態)
図15は第7実施形態の立軸ポンプ10を示す。この第7実施形態では、熱交換器94を吐出管28における弁27の上流側に配設した点で、第6実施形態と相違する。熱交換器94は、第6実施形態と同様に、接続管95A,95Bにより耐水モータ30に接続されている。そして、このように構成した第7実施形態では、第6実施形態と比較して熱交換器94の配設構造や接続管95A,95Bの配管構造が複雑になるが、二次冷却水による一次冷却水の冷却効率を大幅に向上できる。
【0058】
(第8実施形態)
図16は第8実施形態の立軸ポンプ10を示す。この第8実施形態の立軸ポンプ10は、例えば排水容量が少ない小型のもので、水冷式の耐水モータ30の代わりに、空冷式の耐水モータ30を用いた点で、各実施形態と相違する。
【0059】
具体的には、耐水モータ30は、冷却部であるウォータジャケット51による媒体空間52、ボックス下部47による冷却室48、熱交換器49,94および循環羽根55等の冷却機構は設けられていない。そして、モータケーシング31の外側には、ウォータジャケット51の代わりに、複数のフィンを放射状に突出させたヒートシンク96が冷却部として配設されている。
【0060】
このように構成した第8実施形態の立軸ポンプ10は、ポンプ室3が水没しても耐水モータ30の分解整備を行うことなく連続運転できる等、第1実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。勿論、第2実施形態と同様に、固定部材75によって吸込水槽1内に固定し、内部に配設する駆動系部品だけを取出可能に構成することもできる。また、第3〜第5実施形態のように、スペーサ90,91またはスプリットリング92を用いることにより、出力軸38Aおよび主軸38Bを介してインペラ43の調整作業性を向上できる。
【0061】
なお、本発明の立軸ポンプ10は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0062】
例えば、揚水管12にベンド管21を一体的に連結した第1実施形態の立軸ポンプ10においても、固定部材75を採用して揚水管12を吸込水槽1に固定してもよい。また、第2実施形態の固定部材75は、吸込水槽1の底部1aに固定するものに限られず、吸込水槽1の側壁部に固定する構成としてもよい。
【0063】
さらに、第1〜第7実施形態では、媒体空間52内に冷却用媒体として冷却水を封入する構成としたが、水に限られず、不凍液等の媒体を封入する構成としてもよい。また、液体状に限られず、流動性を有する媒体であればよい。さらに、耐水モータ30において、モータケーシング31に対して出力軸を所定位置で固定保持するための保持機構の構成は、前記各実施形態の構成に限定されず、希望に応じて変更が可能である。そして、耐水モータ30は、立軸ポンプ10に限られず、主軸を水平方向に延びるように配置した横軸ポンプにも適用可能である。
【符号の説明】
【0064】
1…吸込水槽
2…据付床
10…立軸ポンプ
11,60…ケーシング
12,61…揚水管
13a,62a…吸込口
21,69…ベンド管
23,71…ベースプレート
25,74…開口部
28…吐出管
30…耐水モータ
31…モータケーシング
33…モータ軸
38A,77A…出力軸
38B,77B,77C…主軸
40…シャフトナット(保持機構)
43,80…インペラ
48…冷却室
49…熱交換器
51…ウォータジャケット(冷却部)
52…媒体空間
67,72…嵌合接続部
75…固定部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込水槽内で鉛直方向に延び、下端に吸込口を有するとともに、下端側にインペラを取り付けた主軸が配設された揚水管と、
一端が前記揚水管の上端に接続されるとともに、他端が略水平方向に延びる吐出管に接続され、前記揚水管の軸方向に沿った上側部に開口部を有するベンド管と、
前記主軸に連結される出力軸が配設されたモータケーシングと、このモータケーシングの外側に設けられた冷却部とを有し、前記ベンド管の開口部の上方に水密状態で配設される耐水モータと、
を備えることを特徴とする立軸ポンプ。
【請求項2】
前記耐水モータの前記モータケーシングに、前記出力軸を軸方向に沿って移動可能に配設するとともに、前記出力軸を所定位置で移動不可能に固定保持する保持機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載の立軸ポンプ。
【請求項3】
前記冷却部は、前記モータケーシングの外側にジャケットを配設し、前記モータケーシングと前記ジャケットとの間に冷却用媒体が封入される媒体空間を形成したものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の立軸ポンプ。
【請求項4】
前記耐水モータにおける前記ベンド管の開口部側に、前記モータケーシングと前記ベンド管とを区画し前記媒体空間内の冷却用媒体を冷却する熱交換器を設け、前記吐出管側への揚水により前記媒体空間内の冷却用媒体を冷却するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の立軸ポンプ。
【請求項5】
前記揚水管、前記吐出管および前記ベンド管のうちいずれかに、前記媒体空間内の冷却用媒体を冷却する熱交換器を設け、前記吐出管側への揚水により前記媒体空間内の冷却用媒体を冷却するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の立軸ポンプ。
【請求項6】
前記揚水管に前記吸込水槽内に固定するための固定部材を配設するとともに、前記ベンド管を前記吸込水槽の上側の据付床に固定し、前記揚水管の上端と前記ベンド管の一端に、前記揚水管の軸方向に沿って移動可能に嵌合して接続する嵌合接続部を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の立軸ポンプ。
【請求項7】
ポンプの主軸に連結される出力軸が配設されたモータケーシングと、このモータケーシングの外側に設けられた冷却部とを備え、前記ポンプのベンド管に形成した開口部に水密状態で配設される耐水モータであって、
前記モータケーシングに、前記出力軸を軸方向に沿って移動可能に配設するとともに、前記出力軸を所定位置で移動不可能に固定保持する保持機構を設けたことを特徴とする耐水モータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−83242(P2013−83242A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−153747(P2012−153747)
【出願日】平成24年7月9日(2012.7.9)
【出願人】(000152170)株式会社酉島製作所 (89)
【Fターム(参考)】