説明

端末装置及びプログラム

【課題】端末装置が外部装置に接続されている場合に、その外部装置に出力されている情報に関する情報を、利便性を損なうことなく、ユーザに認識させることである。
【解決手段】携帯電話機1は、テレビ装置7がHDMIケーブル8を介して接続されている状態において、所定の情報(例えば、動画、静止画、音楽、メニュー画面情報など)を外部装置(テレビ装置7)に対して出力する。ここで、携帯電話機1は、テレビ装置7に出力されている情報を制御するための操作情報を報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部装置と接続される端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビ装置やステレオ装置などの外部装置と接続可能な携帯電話機などの端末装置においては、予め蓄積しておいた動画データや音楽データなどを、その外部装置に対して出力させることが可能となっているほか、外部装置への情報出力中に、端末装置、外部装置、この外部装置を制御するための制御装置(リモートコントローラ)を操作することによって、例えば、出力中の情報を別の情報に切り替えたり、早送り、巻き戻しをしたり、出力を停止したりする制御が可能となっている。このように出力中の情報を制御する場合に、その制御の方法(操作方法)をユーザに認識させるために、従来ではその情報を制御するための操作情報(操作ガイド)を外部装置に対して出力し、外部装置に出力中の情報と共に表示させる(あるいは音声出力させる)ようにした技術が開示されている(特許文献1参照)。すなわち、この特許文献1には、放送コンテンツと蓄積コンテンツと共に操作ガイドを受信して表示端末装置に表示させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−012652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した先行技術では、表示端末装置に出力中の情報に操作情報(操作ガイド)が重なってしまうと、ユーザの視聴を妨げてしまうおそれがある。そこで、これらの情報が重ならないようにするために、出力中の情報と操作情報の両方、あるいはそのどちらか一方の表示領域を制限すればよいが、出力中の情報の表示領域を制限してしまうと、ユーザが視聴し難くなり、操作情報の表示領域を制限してしまうと、操作情報をユーザに効果的に認識させることができなくなり、いずれの方法でも利便性を損なってしまう。また、情報の出力と共に操作情報の出力を行う結果、出力処理に大きな負担がかかるため、例えば、処理能力が低いときには、情報の出力に遅延が生じてしまうなど、悪影響を及ぼし、利便性を損なってしまう。また、例えば、出力中の情報が動画や音楽である場合に、その出力状況を示す音量情報を出力したり、全体に対して現在どのあたりを出力(再生)中なのかを示す出力時間情報などを出力したりする際にも上述した操作情報の場合と同様の問題を生じる。
【0005】
本発明の課題は、端末装置が外部装置に接続されている場合に、その外部装置に出力されている情報に関する情報を、利便性を損なうことなく、ユーザに認識させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために請求項1記載の発明は、外部装置と接続される端末装置であって、前記外部装置との接続を検出する接続検出手段と、所定の情報を前記外部装置に出力する出力手段と、前記接続検出手段によって外部装置との接続が検出された場合に、その外部装置に前記所定の情報を前記出力手段で出力するように制御する出力制御手段と、前記出力手段による情報の出力中に、この情報を制御するための操作情報を前記出力手段とは異なる報知手段に報知させるように制御する報知制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0007】
請求項1に従属する発明として、前記出力手段によって出力される情報を判別する判別手段と、前記外部装置に出力される複数の情報の個々に夫々対応付けられて記憶されている各操作情報のうち、そのいずれかの操作情報を前記判別手段による判別結果に基づいて選択する選択手段と、を更に備え、前記報知制御手段は、前記選択手段によって選択された操作情報を報知させる、ようにしたことを特徴とする請求項2記載の発明であってもよい。
【0008】
請求項1に従属する発明として、前記報知制御手段は、当該端末装置の操作部に対応する操作情報を報知させる、ようにしたことを特徴とする請求項3記載の発明であってもよい。
【0009】
請求項1に従属する発明として、前記報知制御手段は、前記接続検出手段によって接続が検出された外部装置及びその外部装置を制御するための制御装置の少なくともいずれか一方の操作部に対応する操作情報を報知させる、ようにしたことを特徴とする請求項4記載の発明であってもよい。
【0010】
請求項4に従属する発明として、前記外部装置及び制御装置の少なくともいずれか一方を識別するための識別情報を取得する取得手段を更に備え、前記報知制御手段は、前記取得手段によって取得された識別情報に応じた操作情報を報知させる、ようにしたことを特徴とする請求項5記載の発明であってもよい。
【0011】
請求項1に従属する発明として、前記報知制御手段は、当該端末装置の操作部に対応する操作情報、前記外部装置の操作部に対応する操作情報、前記外部装置を制御するための制御装置の操作部に対応する操作情報のうち、少なくともいずれか2つを切り替えて報知させる、ようにしたことを特徴とする請求項6記載の発明であってもよい。
【0012】
請求項1に従属する発明として、前記出力手段によって出力される情報が切り替わったことを検出する切替検出手段を更に備え、前記報知制御手段は、前記切替検出手段によって情報が切り替わったことが検出された場合に、その切り替わった情報に応じた操作情報を切り替えて報知させる、ようにしたことを特徴とする請求項7記載の発明であってもよい。
【0013】
請求項1に従属する発明として、前記出力手段による情報の出力を停止する停止手段を更に備え、前記報知制御手段は、前記停止手段によって情報の出力が停止された場合に、操作情報の報知を停止する、ようにしたことを特徴とする請求項8記載の発明であってもよい。
【0014】
また、上述した課題を解決するために請求項9記載の発明は、外部装置と接続される端末装置であって、前記外部装置との接続を検出する接続検出手段と、所定の情報を外部装置に出力する出力手段と、前記接続検出手段によって外部装置との接続が検出された場合に、その外部装置に前記所定の情報を前記出力手段で出力するように制御する出力制御手段と、前記出力手段による情報の出力中に、この情報の状況を示す状況情報を前記出力手段とは異なる報知手段に報知させるように制御する報知制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0015】
請求項9に従属する発明として、前記報知制御手段は、前記外部装置に出力されている情報の音量情報を報知させる、ようにしたことを特徴とする請求項10記載の発明であってもよい。
【0016】
請求項9に従属する発明として、前記報知制御手段は、前記外部装置に出力されている情報の出力時間情報を報知させる、ようにしたことを特徴とする請求項11記載の発明であってもよい。
【0017】
また、上述した課題を解決するために請求項12記載の発明は、コンピュータに対して、外部装置との接続が検出された場合に、その外部装置に所定の情報を出力手段で出力するように制御する機能と、前記所定の情報の出力中に、この情報を制御するための操作情報を前記出力手段とは異なる報知手段に報知させるように制御する機能と、を実現させるためのプログラムを特徴とする。
【0018】
また、上述した課題を解決するために請求項13記載の発明は、コンピュータに対して、外部装置との接続が検出された場合に、その外部装置に所定の情報を出力手段で出力するように制御する機能と、前記所定の情報の出力中に、この情報の状況を示す状況情報を前記出力手段とは異なる報知手段に報知させるように制御する機能と、を実現させるためのプログラムを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、端末装置が外部装置に接続されている場合に、その外部装置に出力されている情報に関する情報を、利便性を損なうことなく、ユーザに認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】端末装置として適用した携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】(1)は、テレビ装置7の基本的な構成要素を示したブロック図、(2)は、テレビ用リモコン9の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図4】。テレビ用リモコン9の操作部94を説明するための図。
【図5】携帯電話機1の外観図。
【図6】蓄積情報記憶部M3を説明するための図。
【図7】初期画面情報記憶部M4を説明するための図。
【図8】テレビ装置7又はテレビ用リモコン9の操作情報(操作信号)を、携帯電話機1を制御するための制御情報(制御信号)に変換するための変換用情報(変換テーブル)を記憶する変換用情報記憶部M5を説明するための図。
【図9】携帯電話機1の操作情報(操作信号)を、携帯電話機1を制御するための制御情報(制御信号)に変換するための変換用情報(変換テーブル)を記憶する変換用情報記憶部M5を説明するための図。
【図10】(1)は、テレビ表示部77に携帯電話機1の状態を示すメニュー画面が表示されている状態を示した図、(2)は、テレビ用リモコン9用の「操作情報」として、テレビ用リモコン9の操作部94のキーレイアウト情報が携帯電話表示部17に表示されている状態を示した図。
【図11】携帯電話機1用の「操作情報」として、携帯電話機1の操作部18のキーレイアウト情報が携帯電話表示部17に表示されている状態を示した図。
【図12】電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1側の全体動作の概要を示したフローチャート。
【図13】図12で示したテレビ接続処理(ステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【図14】図13で示した状況情報表示処理(ステップB10など)を詳述するためのフローチャート。
【図15】図12で示した出力情報制御処理A(ステップA8)を詳述するためのフローチャート。
【図16】図12で示した出力情報制御処理B(ステップA10)の一部を示したフローチャート。
【図17】図12で示したテレビ接続外れ処理(ステップA14)を詳述するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図1〜図17を参照して本発明の実施形態を説明する。
この実施形態は、端末装置として携帯電話機に適用した場合を例示したもので、図1は、この携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
携帯電話機1は、例えば、2つの筐体を折り畳み自在に取り付けた折り畳みタイプで、この携帯電話機1には、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)のほか、デジタルテレビ放送(例えば、ワンセグ地上デジタルテレビ放送)を受信可能なテレビ放送受信機能、デジタルラジオ放送(例えば、サンセグ地上デジタルラジオ放送)を受信可能なラジオ放送受信機能、HDMI−CEC(High Definition Multimedia Interface-Consumer Electronics Control)連携機能などが備えられている。
【0022】
HDMI−CEC連携機能は、HDMI−CEC規格に準拠した複数の装置同士が専用ケーブルを介して接続されると、それらの装置同士での連携動作を実現するようにした機能である。すなわち、HDMI−CEC規格に準拠した携帯電話機1と外部装置(後述するテレビ装置)とがHDMI接続されている状態において、この外部装置側の操作で携帯電話機1が制御されるようになる。携帯電話機1は、最寄りの基地局2A、交換機2Bから無線通信網(移動体通信網)2に接続されると、この無線通信網2を介して他の携帯電話機(図示省略)との間で通話可能な状態となる。
【0023】
また、携帯電話機1は、無線通信網2を介してインターネット3に接続されると、Webサイトをアクセスして閲覧可能となり、また、情報配信装置4から動画、静止画、音楽、ニュースなどの情報をインターネット3、無線通信網2を介してダウンロード可能となる。また、携帯電話機1は、テレビ局・ラジオ局5から送信アンテナ6を介して発信された地上波デジタル放送を受信するようにしているが、インターネットラジオのように無線通信網2、インターネット3を介してテレビ・ラジオ番組情報サーバ(図示せず)からデジタル放送をダウンロード受信することもできる。
【0024】
また、携帯電話機1は、外部装置としてのテレビ装置7にHDMIケーブル8を介して接続可能となっている。携帯電話機1とテレビ装置7とがHDMIケーブル8を介して接続されている状態において、テレビ装置7側の操作で携帯電話機1の制御が可能となり、また、テレビ装置7を制御するための制御装置(テレビ用リモートコントローラ)9側の操作で携帯電話機1の制御が可能となっている。なお、以下、テレビ用リモートコントローラ9をテレビ用リモコン9と呼称するものとする。
【0025】
図2は、携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
中央制御部11は、二次電池を備えた電池部12からの電力供給によって動作し、記憶部13内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話機1の全体動作を制御する中央演算処理装置やメモリなどを有している。この記憶部13には、プログラム記憶部M1、各種情報一時記憶部M2、蓄積情報記憶部M3、初期画面情報記憶部M4、変換用情報記憶部M5などが設けられている。なお、記憶部13は内蔵型に限らず、例えば、メモリカードや外付けハードディスクなど、任意の外部記憶装置であってもよく、あるいは図示しない所定の外部サーバ上にあってもよい。
【0026】
プログラム記憶部M1は、図12〜図17に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、それに必要とする情報などが記憶されている。各種情報一時記憶部M2は、フラグ情報、タイマ情報、画面情報など、携帯電話機1が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。なお、蓄積情報記憶部M3、初期画面情報記憶部M4、変換用情報記憶部M5については後で詳述するものとする。
【0027】
無線通信部14は、図示しない無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのち、音声信号処理部15を介して通話用スピーカSPから音声出力させ、また、通話用マイクMCからの入力音声データを音声信号処理部15から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのち、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナから発信出力させる。
【0028】
テレビ放送・ラジオ放送受信部16は、テレビ放送受信部とラジオ放送受信部とを有し、それらを個別に起動可能なもので、通信端末装置向けのワンセグ地上波デジタルテレビ放送、サンセグ地上波デジタルラジオ放送と共に、電子番組表(EPG)などの番組情報も含めて受信可能となっている。このテレビ放送・ラジオ放送受信部16は、放送信号を抽出する受信部(アナログ回路部)と、受信した放送信号をOFDM(直交周波数分割多重)復調したり、多重化されている放送信号から映像、音声、データ(文字データ)に分離して復号化したり、圧縮データの解凍などを行うデジタル回路部を有している。
【0029】
表示部17は、高精細液晶あるいは有機ELなどを使用し、例えば、文字情報、待受画像、テレビ映像などを表示させる。操作部18は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを入力するもので、中央制御部11は、この操作部18からの入力操作信号に応じた処理を実行する。RTC(リアルタイムクロックモジュール)19は、時計部を構成するもので、中央制御部11は、RTC19から現在日時を取得する。報知部20は、サウンドスピーカ21、LED(発光ダイオード)22、振動モータ23を備え、着信時に駆動されて着信報知を行うほか、アラーム報知時などでも駆動される。サウンドスピーカ21は、音楽情報などを再生出力したり、テレビ放送やラジオ放送を音声出力したりする。接続部24は、外部装置であるテレビ装置7がHDMIケーブル8を介して接続されるもので、この接続部24によってテレビ装置7がHDMI接続されている状態において、中央制御部11は、テレビ用リモコン9からの操作信号を、テレビ装置7を中継して受信する。
【0030】
図3は、テレビ装置7及びテレビ用リモコン9の基本的な構成要素を示したブロック図である。
図3(1)に示すように、テレビ装置7は、HDMI−CEC規格に準拠したもので、中央制御部71は、AC電源(商用電源)に接続される電源部72からの電力供給によって動作し、記憶部73内の各種のプログラムに応じてテレビ装置7の全体動作を制御する中央演算処理装置やメモリなどを有している。この記憶部73には、その操作部74の操作キーに応じた操作信号を生成し、接続部75を介して携帯電話機1に対して送信するプログラムなどを記憶するプログラム記憶部M11と、テレビ装置7が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶する各種情報一時記憶部M12とを有している。
【0031】
テレビ放送受信部76は、フルセグ地上波デジタルテレビ放送や衛星情報(BS放送、CS放送)などを受信可能なもので、その映像データは、テレビ画面を構成する表示部77から出力され、その音声データはスピーカ78から出力される。操作信号受信部(リモコン受信部)79は、Bluetooth(登録商標、以下同様)通信や赤外線通信による近距離通信部(リモコン受信部)を構成し、通信可能エリア内のテレビ用リモコン9から送信されてくる操作信号を受信するもので、中央制御部71は、このテレビ用リモコン9からの操作信号に応じた処理として、例えば、電源オン/オフ処理、受信チャンネル切替処理、音量調整処理などを行う。この場合、テレビ装置7にHDMIケーブル8を介して携帯電話機1が接続されている状態において、中央制御部71は、テレビ用リモコン9からの操作信号を受信すると、この操作信号はHDMIケーブル8を介して携帯電話機1に転送するようにしている。
【0032】
図3(2)は、テレビ用リモコン9の構成を示したもので、中央制御部91は、電池部92からの電力供給によって動作し、記憶部93内の各種のプログラムに応じてテレビ用リモコン9の全体動作を制御する中央演算処理装置やメモリなどを有している。この記憶部93には、その操作部94での操作キーに応じた操作信号を生成し、操作信号送信部95からテレビ装置7に対して送信するプログラムなどを記憶するプログラム記憶部M21と、テレビ用リモコン9が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶する各種情報一時記憶部M22とを有している。操作信号送信部95は、Bluetooth通信や赤外線通信による近距離通信部を構成するもので、操作部94での操作キーに応じた操作信号を送信してテレビ装置7に与える。なお、報知部96は、LED(発光ダイオード)によって構成されたもので、操作キーなどを明示したり、現在の状態(電源オン状態、操作信号送信状態など)を明示したりする。
【0033】
図4は、テレビ用リモコン9の操作部94を説明するための図である。
テレビ用リモコン操作部94には、電源キーK1、音量調整キーK2、選局キーK3、ワンタッチチャンネルキーK4のほか、色別(青色、赤色、緑色、黄色)の各カラーキーK5、上下左右のカーソルキーK6、決定キーK7が設けられている。なお、図示省略したが、テレビ装置7側の操作部74にも基本的に同様のキー(又は類似するキー)として、電源キー、音量調整キー、選局キーのほか、色別(青色、赤色、緑色、黄色)の各カラーキーなどが設けられている。
【0034】
携帯電話機1は、テレビ装置7がHDMIケーブル8を介して接続されている状態において、所定の情報(例えば、動画、静止画、音楽、メニュー画面情報など)を外部装置(テレビ装置7)に対して出力してそのテレビ表示部77に表示させるようにしている。ここで、テレビ装置7の操作部74又はテレビ用リモコン9の操作部94でキー操作が行われた場合に、携帯電話機1は、その操作キーに応じた操作情報(操作信号)をテレビ装置7から直接又はテレビ用リモコン9からテレビ装置7を経由して受信し、携帯電話機1を制御するための制御情報(制御信号)に変換したのち、この制御信号に応じた処理(例えば、出力中の情報の切替処理、その情報の早送り処理や停止処理など)を実行するようにしている。
【0035】
図5は、携帯電話機1の外観図である。
携帯電話機1は、その機器本体(装置本体)を構成する操作部筐体1Aと表示部筐体1Bとがヒンジ部1Cを介して折り畳み自在に連結されている折り畳み型の電話機で、図5は、操作部筐体1Aと表示部筐体1Bとの折り畳みを開いた状態のオープンスタイルを示し、操作部筐体1Aの内面側には、図2に示した操作部18が配置され、また、その側面部には、HDMIケーブル8が接続可能な接続部24が配置されている。また、表示部筐体1Bの内面側には、図2に示した表示部17が配置されている。また、操作部筐体1Aの内面側には、図2に示した通話用マイクMCが配置され、表示部筐体1Bの内面側には、図2に示した通話用スピーカSPが配置されている。
【0036】
図6は、蓄積情報記憶部M3を説明するための図である。
蓄積情報記憶部M3は、例えば、無線通信網2、インターネット3を介して情報配信装置4からダウンロードした動画、静止画、音楽、ニュースなどの情報を蓄積記憶するもので、この蓄積情報を識別する「情報ID」、蓄積情報の種類(動画、静止画、音楽など)を示す「情報種別」のほか、「タイトル」、「付加情報」、「実データ」、…の各項目を有している。中央制御部11は、携帯電話機1とテレビ装置7とがHDMIケーブル8を介して接続されている状態において、蓄積情報記憶部M3内の蓄積情報をテレビ装置7に出力してそのテレビ表示部77に表示させたり、スピーカ78から出力させたりする。
【0037】
図7は、初期画面情報記憶部M4を説明するための図である。
初期画面情報記憶部M4は、テレビ装置7にHDMIケーブル8を介してHDMI接続されている状態において、最初にどのような情報をテレビ装置7に出力するかを示す情報を記憶するもので、「項目」、「設定フラグ」、「情報ID」の各項目を有している。「項目」は、最初にどのような情報を出力するかを示す情報として、図示の例では、“メニュー画面”、“情報再生画面”が記憶されている。なお、“メニュー画面”は、各種の処理メニューを一覧表示する画面である。“情報再生画面”は、蓄積情報記憶部M3内の動画、静止画、音楽、ニュースなどの蓄積情報を表示する画面である。
【0038】
「設定フラグ」は、最初にどのような情報を出力するかを示す情報がその項目に設定されているか否かを示すためのフラグで、“1”は、その項目に設定されていることを示し、“0”は、その項目に設定されていないを示し、図示の例では、“メニュー画面”に設定されていることを示している。「情報ID」は、最初に“情報再生画面”を出力する場合(“情報再生画面”の設定フラグが“1”の場合)に、出力する蓄積情報を指定するもので、図示の例では、“I02”の動画を出力すべきことを示している。なお、「設定フラグ」、「情報ID」の変更など、初期画面情報記憶部M5の内容は、ユーザ操作によって任意に設定可能となっている。
【0039】
図8及び図9は、変換用情報記憶部M5を説明するための図で、図8は、テレビ装置7、テレビ用リモコン9に関する変換用情報を示し、図9は、携帯電話機1に関する変換用情報を示している。
図8に示す変換用情報記憶部M5は、携帯電話機1と外部装置(テレビ装置7)とがHDMIケーブル8を介してHDMI接続されている状態において、テレビ装置7又はテレビ用リモコン9の操作情報(操作信号)を、携帯電話機1を制御するための制御情報(制御信号)に変換するための変換用情報(変換テーブル)を記憶するもので、「機種ID」、「キーID」、「キー名称」、「状態」の項目を有している。なお、図8に示す変換用情報記憶部M5の内容は、ユーザ操作によって任意に設定可能となっている。
【0040】
「機種ID」は、テレビ装置7又はテレビ用リモコン9を識別するためのIDで、図8に示す変換用情報記憶部M5は、その「機種ID」がテレビ装置7の識別IDである場合には、テレビ装置7の操作部74からの操作信号を、携帯電話機1を制御するための制御信号に変換するための変換用情報を記憶し、テレビ用リモコン9の識別IDである場合には、テレビ用リモコン9の操作部94からの操作信号を、携帯電話機1を制御するための制御信号に変換するための変換用情報を記憶する。「キーID」は、テレビ装置7又はテレビ用リモコン9で操作されたキーを識別するキー識別IDであり、このキーIDがテレビ装置7又はテレビ用リモコン9からの操作信号として携帯電話機1に送信される。
【0041】
「キー名称」は、テレビ装置7又はテレビ用リモコン9側でのキーの名称を示している。「状態」は、携帯電話機1の状態を示し、「メニュー画面情報出力中」、「動画再生画面出力中」、「静止画再生画面情報出力中」、…の各状態に対応して、キー別にキーの機能を定義する変換用情報が記憶されている。なお、「動画再生画面出力中」、「静止画再生画面情報出力中」以外の蓄積情報再生画面情報出力中としては、「音楽再生画面情報出力中」などがある。
【0042】
そして、この各「状態」に対応付けられている「現在フラグ」は、現在どの状態であるかを示すフラグで、図示の例では、「メニュー画面情報出力中」に対応して「現在フラグ」が“1”となっているので、現在の状態は、「メニュー画面情報出力中」であることを示している。なお、図中、“−”は、ノンファンクションキーであることを示し、そのキーは所定の状態で無効となることを示しているが、携帯電話機1側で無効でもテレビ装置7側ではこれに制限されず、有効キーとして機能してもよい。例えば、携帯電話機1からテレビ装置7側に蓄積情報(動画)を送信してテレビ画面に出力させている動画出力中であっても、テレビ用リモコン9の数値キー「1」の操作で、テレビ装置7の受信チャンネルを1チャンネルに切り換えるようにしてもよい。
【0043】
また、「メニュー画面情報出力中」の状態において各数値キーは、メニュー項目を選択する選択キーとして機能するように定義されている。すなわち、テレビ装置7側の操作、あるいはテレビ用リモコン9側の操作で、数値キー「1」〜「12」のいずれかが操作されると、この「メニュー画面情報出力中」の変換用情報を参照してその操作信号はメニュー項目を選択する制御信号に変換される。この場合、「メニュー画面情報出力中」において、数値キー「1」は、メニュー項目(1)を選択し、数値キー「2」は、メニュー項目(2)を選択し、…数値キー「12」は、メニュー項目(12)を選択するキーとして機能することを示している。図10(1)は、テレビ装置7の表示部(テレビ表示部)77に携帯電話機1の状態を示すメニュー画面が表示されている状態を示している。
【0044】
図10(1)において、このメニュー画面には、例えば、“動画再生”、“静止画再生”、“音楽再生”のメニュー項目が数値キー「1」、「2」、「3」に対応して表示され、その中から所望する項目を選択するために、該当する数値キーを操作する。図示の例は、“動画再生”のメニュー項目が選択された場合を示し、このメニュー項目の選択に応じて動画のタイトルが一覧表示される。なお、このタイトル一覧の中から所望するタイトルをカーソルキー操作によって選択して、OKキー(決定キー)が操作されると、そのタイトルの動画の再生が開始される。
【0045】
また、各「状態」に対応付けられている「操作情報」は、テレビ装置7に出力されている情報を制御する操作の方法を示すガイダンス情報であり、「機種ID」が示す機種(テレビ装置7、テレビ用リモコン9)の操作部74、94に対応して、そのキーレイアウト情報(グラフィカルなキー配列情報)、あるいはより簡略化したキー配列情報が「状態」毎に記憶されている。図10(2)は、テレビ用リモコン9用の「操作情報」として、テレビ用リモコン9の操作部94のキーレイアウト情報が携帯電話機1の表示部(携帯電話表示部)17に表示されている状態を示している。なお、図示の例では、無効のキーを明示するために無効なキーには灰色表示を施され、また、“項目選択”や“項目移動と決定”のようにキーの操作内容がガイダンス表示されている。
【0046】
図9に示す変換用情報記憶部M5は、携帯電話機1の操作信号を、携帯電話機1を制御するための制御信号に変換するための変換用情報(変換テーブル)を記憶するもので、「キーID」、「キー名称」、「状態」の項目を有している。なお、図9に示す変換用情報記憶部M5の内容は、ユーザ操作によって任意に設定可能となっている。「キーID」は、携帯電話機1において操作されたキーを識別するキー識別IDである。なお、携帯電話機1の操作部(携帯電話操作部)18のキーがテレビ装置7の操作部(テレビ操作部)74、テレビ用リモコン9の操作部(テレビ用リモコン操作部)94のキーと同じ働きをする場合には、同じ「キーID」を割り振るようにしてもよい。「キー名称」は、携帯電話機1側でのキーの名称を示している。
【0047】
「状態」は、図8の場合と同様に、携帯電話機1の状態を示し、「メニュー画面情報出力中」、「動画再生画面出力中」、「静止画再生画面情報出力中」、…の各状態に対応して、キー別にキーの機能を定義する変換用情報が記憶されている。なお、図中、(テレビに出力)は、携帯電話操作部18での操作が携帯電話機1を制御するための操作ではなく、テレビ装置7を操作するための操作であることを示している。この各「状態」に対応付けられている「現在フラグ」は、現在どの状態であるかを示すフラグである。
【0048】
また、各「状態」に対応付けられている「操作情報」は、テレビ装置7に出力されている情報を制御する操作の方法を示すガイダンス情報で、携帯電話操作部18のキーレイアウト情報(グラフィカルなキー配列情報)又はより簡略化したキー配列情報で、「状態」毎に記憶されている。図11は、携帯電話機1用の「操作情報」として、携帯電話操作部18のキーレイアウト情報が携帯電話表示部17に表示されている状態を示している。なお、図示の例では、無効のキーを明示するために無効なキーには灰色表示を施され、また、“上下:音量”や“左右:巻き戻し/早送り”、“操作情報切替”のようにキーの操作内容がガイダンス表示されている。
【0049】
また、図11に示すように、携帯電話機1は、外部装置(テレビ装置7)に対して情報を出力している情報出力中において、この情報の状況を示す状況情報を携帯電話表示部17によって報知するようにしている。ここで、図中、“時間”に対応するレベル表示は、テレビ装置7に出力されている情報の出力時間情報(出力進捗情報)を報知する表示であり、“音量”に対応するレベル表示は、テレビ装置7に出力されている情報の音量情報を報知する表示である。この場合、“時間”に対応するレベル表示(タイムバー表示)のほか、具体的な数値表示によって出力時間を報知するようにしている。なお、図示の例は、動画を再生中において、その全体の再生時間60分に対して現時点で10分10秒まで再生が進んだことを示している。
【0050】
次に、この実施形態における携帯電話機1の動作概念を図12〜図17に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、ネットワークなどの伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0051】
図12は、電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1側の全体動作の概要を示したフローチャートである。
先ず、携帯電話機1においてその中央制御部11は、電源を投入する電源オン操作が行われると(ステップA1でYES)、電源供給を開始させて所定のメモリなどを初期化する電源オン処理を実行したのち、所定の待受画像を読み出して表示させたり、基地局2Aとの間で通信を行って位置登録をしたりする待受処理を行う(ステップA2)。その後、操作待ちや着信待ちなどの待ち受け状態となる。
【0052】
ここで、任意の情報を設定する設定操作が行われた場合には(ステップA3でYES)、その操作に対応する設定処理として、例えば、初期画面情報記憶部M4、変換用情報記憶部M5に対する設定処理などを行ったのち(ステップA4)、上述のステップA3に戻る。また、携帯電話機1にテレビ装置7がHDMIケーブル8を介して接続されたことを検出すると(ステップA5でYES)、携帯電話機1の情報をテレビ装置7に出力するテレビ接続処理に移る(ステップA6)。
【0053】
図13は、テレビ接続処理(図12のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、携帯電話機1においてその中央制御部11は、接続されたテレビ装置7からその機種ID及びテレビ用リモコン9の機種IDを取得したのち(ステップB1)、初期画面情報記憶部M4をアクセスして、その「設定フラグ」が“1”の初期画面情報を読み出し(ステップB2)、「設定フラグ」が“1”の初期画面情報は“メニュー画面”であるかを調べる(ステップB3)。いま、“メニュー画面”であれば(ステップB3でYES)、図10(1)に示すようなメニュー画面情報をHDMIケーブル8経由でテレビ装置7に対して出力し、そのテレビ表示部77に表示させる(ステップB4)。そして、変換用情報記憶部M5において、現在の「メニュー画面情報出力中」の状態に対応する「現在フラグ」を“1”として、それ以外を“0”とする(ステップB5)。
【0054】
また、「設定フラグ」が“1”の初期画面情報が“情報再生画面”であれば(ステップB3でNO)、その「情報ID」に基づいて蓄積情報記憶部M3をアクセスして、該当する蓄積情報を読み出し、この蓄積情報をHDMIケーブル8経由でテレビ装置7に対して出力して、そのテレビ表示部77に表示させる(ステップB6)。この場合、蓄積情報が動画であれば、テレビ装置7側においてその映像データはテレビ表示部77に出力され、音声データはスピーカ78に出力される。そして、変換用情報記憶部M5をアクセスし、現在の「状態」に対応する「現在フラグ」を“1”として、それ以外を“0”とする(ステップB7)。すなわち、現在出力中の蓄積情報が動画であれば、「動画再生画面情報出力中」に対応する「現在フラグ」を“1”とし、静止画であれば、「静止画再生画面情報出力中」に対応する「現在フラグ」を“1”とする。
【0055】
このようにしてテレビ装置7に対して所定の情報(メニュー画面情報あるいは蓄積情報)を出力してそのテレビ表示部77に表示させた状態において、変換用情報記憶部M5をアクセスし、「現在フラグ」が“1”の「状態」に対応する「操作情報」を読み出して(ステップA8)、携帯電話表示部17に表示させる(ステップB9)。なお、変換用情報記憶部M5には、各「状態」毎に携帯電話機1、テレビ装置7、テレビ用リモコン9に対応して3つの「操作情報」が記憶されているが、この3つの「操作情報」を全て読み出して、その中から1つの「操作情報」、例えば、携帯電話機1の操作情報を表示させるようにしてもよい。また、上述のように取得したテレビ装置7の機種ID及びテレビ用リモコン9の機種IDに基づいて、テレビ装置7、テレビ用リモコン9の「操作情報」を読み出して、その中から1つの「操作情報」、例えば、テレビ装置7の操作情報を表示させるようにしてもよい。次に、この出力中の情報の状況を報知する状況情報表示処理に移る(ステップB10)。
【0056】
図14は、状況情報表示処理(図13のステップB10など)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、携帯電話機1においてその中央制御部11は、テレビ装置7に表示されている情報の種類として、動画、音楽、テレビ番組、ラジオ番組のいずれを出力中であるかを判別する(ステップC1)。いま、出力中の情報が動画、音楽、テレビ番組、ラジオ番組のいずれでもなければ(ステップC1でNO)、例えば、静止画出力中やメニュー出力中などであれば、その情報の状況を報知する必要がないと判断して、このフローから抜けるが、動画、音楽、テレビ番組、ラジオ番組のいずれかの情報を出力中であれば(ステップC1でYES)、その情報の現時点における出力音量を検出すると共に(ステップC2)、出力進捗情報としての出力時間を検出し(ステップC3)、図11に示すように、この出力音量及び出力時間を携帯電話表示部17に表示させる(ステップC4)。
【0057】
このようなテレビ接続処理(図12のステップA6)が終わると、ステップA3に戻る。いま、動画、静止画などの蓄積情報を出力している状態において、蓄積情報出力中であることを検出すると、つまり、蓄積情報がテレビ装置7に出力されているかを定期的にチェックするためのタイミング(例えば、1秒間隔)に達した際に、蓄積情報出力中であることを検出すると(ステップA11でYES)、上述の状況情報表示処理の実行に移る(ステップA12)。これによって、出力音声及び出力時間の表示内容は、例えば、1秒間隔毎に更新される。
【0058】
また、携帯電話機1は、テレビ装置7がHDMIケーブル8を介してHDMI接続されている状態において、この携帯電話操作部18でテレビ装置7に対して出力中の情報を制御するための操作(出力情報制御操作)が行われたことを検出すると(ステップA7でYES)、この操作に応答して当該操作信号に応じた処理を実行するための出力情報制御処理Aに移る(ステップA8)。
【0059】
図15は、出力情報制御処理A(図12のステップA8)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、携帯電話機1においてその中央制御部11は、変換用情報記憶部M5をアクセスし、「現在フラグ」が“1”の「状態」に対応して変換用情報が記憶されているかを調べ(ステップD1)、該当する変換用情報が記憶されていなければ(ステップD1でNO)、この図14のフローから抜けるが、「現在フラグ」が“1”の「状態」に対応して変換用情報が記憶されていれば(ステップD1でYES)、変換用情報記憶部M5から該当する変換用情報を読み出す(ステップD2)。
【0060】
そして、変換用情報記憶部M5から読み出した変換用情報に基づいて携帯電話操作部18からの操作信号をテレビ装置7に出力する必要があるか、つまり、携帯電話操作部18での操作が携帯電話機1を制御するための操作ではなく、テレビ装置7を制御するための操作(例えば、受信チャンネルを切り替える操作)であるかを当該変換用情報に基づいて判別する(ステップD3)。いま、テレビ装置7を制御するための操作であれば(ステップD3でYES)、この操作信号をテレビ装置7に対して出力するが(ステップD4)、携帯電話機1を制御するための操作であれば(ステップD3でNO)、図9に示す変換用情報に基づいて携帯電話操作部18からの操作信号を、携帯電話機1を制御するための制御信号に変換する(ステップD5)。
【0061】
そして、変換した制御信号は、携帯電話表示部17に表示されている操作情報の切替処理を指示するための制御信号、つまり、携帯電話操作部18での操作は、携帯電話表示部17に表示されている操作情報の切替を指示する操作であるかを調べ(ステップD6)、操作情報の切替操作であれば(ステップD6でYES)、携帯電話表示部17の表示内容を、例えば、携帯電話機1の操作情報からテレビ用リモコン9の操作情報に切り替えたり、携帯電話機1の操作情報からテレビ装置7の操作情報に切り替えたり、テレビ用リモコン9の操作情報から携帯電話機1の操作情報に切り替えたりする(ステップD7)。
【0062】
また、変換した制御信号がテレビ装置7に出力されている情報の切替処理を指示するための制御信号、つまり、携帯電話操作部18での操作がテレビ装置7に出力されている情報の切替を指示する操作であれば(ステップD8でYES)、その情報の出力切替処理を行い(ステップD9)、テレビ装置7に出力されていた情報の出力を停止したのち、ユーザ操作によって新たに指定された情報を出力対象として読み出して、この情報をテレビ装置7に対して出力する(ステップD10)。これによって例えば、動画から静止画、動画から別の動画、メニュー画面から動画などのように、テレビ装置7の出力内容(映像、音声)が切り替えられる。
【0063】
そして、中央制御部11は、変換用情報記憶部M5をアクセスし、現在の「状態」に対応する「現在フラグ」を“1、”とし、それ以外を“0”としたのち(ステップD11)、「現在フラグ」が“1”の「状態」に対応する「操作情報」を読み出して(ステップD12)、携帯電話表示部17に表示させる(ステップD13)。そして、上述した状況情報表示処理に移り(ステップD14)、携帯電話表示部17に出力音声及び出力時間を表示させる。
【0064】
また、変換した制御信号がテレビ装置7に出力されている情報の切替処理を指示するための制御信号ではなく、それ以外の処理を指示するための制御信号であれば、(ステップD8でNO)、その制御信号に基づいた各種処理を行ったのち(ステップD15)、この各種処理に応じた情報をテレビ装置7に対して出力する(ステップD16)。例えば、各種設定処理であれば、設定画面情報を出力し、動画出力処理であれば、指定された動画を出力する。次に、変換用情報記憶部M5をアクセスし、現在の「状態」に対応する「現在フラグ」を“1”とし、それ以外を“0”としたのち(ステップD17)、上述のステップD12に移り、「現在フラグ」が“1”の「状態」に対応する「操作情報」を読み出したのち、携帯電話表示部17に表示させる(ステップD13)。
【0065】
一方、携帯電話機1は、テレビ装置7がHDMIケーブル8を介してHDMI接続されている状態において、テレビ操作部74からの操作信号を受信したり、テレビ用リモコン操作部97からの操作信号を、テレビ装置7を経由して受信したりすると(図12のステップA9でYES)、当該操作信号に応じた処理を実行するための出力情報制御処理Bに移る(ステップA10)。
【0066】
図16は、出力情報制御処理B(図12のステップA10)の一部を示したフローチャートである。
先ず、携帯電話機1においてその中央制御部11は、テレビ操作部74又はテレビ用リモコン操作部97からの操作信号を受信すると、この受信した操作信号を、携帯電話機1を制御するための制御信号に変換するために、変換用情報記憶部M5をアクセスし、「現在フラグ」が“1”の「状態」に対応して変換用情報が記憶されているかを調べ(ステップE1)、該当する変換用情報が記憶されていなければ(ステップE1でNO)、この図16のフローから抜けるが、「現在フラグ」が“1”の「状態」に対応して変換用情報が記憶されていれば(ステップE1でYES)、該当する変換用情報を変換用情報記憶部M5から読み出す(ステップE2)。
【0067】
そして、テレビ装置7又はテレビ用リモコン9からの操作信号を当該変換用情報に基づいて制御信号に変換したのち(ステップE3)、図15(出力情報制御処理A)のステップD6に移り、以下、同様に、変換した制御信号が携帯電話表示部17に表示されている操作情報の切替処理を指示するための制御信号であれば(ステップD6でYES)、その操作情の表示切替処理を行い(ステップD7)、変換した制御信号がテレビ装置7に出力されている情報の切替処理を指示するための制御信号であれば(ステップD8でYES)、その情報の出力切替処理を行う(ステップD9)。また、変換した制御信号がテレビ装置7に出力されている情報の切替処理を指示するための制御信号ではなく、それ以外の処理を指示する制御信号であれば、(ステップD8でNO)、その制御信号に基づいた各種処理を行う(ステップD15)。
【0068】
他方、携帯電話機1とテレビ装置7との接続が外れたことを検出した場合には(図12のステップA13でYES)、テレビ接続外れ処理に移る(ステップA14)。
図17は、テレビ接続外れ処理(図12のステップA14)を詳述するためのフローチャートであり、中央制御部11は、テレビ装置7に出力中の情報出力を停止させると共に(ステップF1)、変換用情報記憶部M5内の全ての「現在フラグ」を“0”とする(ステップF2)。そして、操作情報の表示を消去したのち(ステップF3)、この図17のフローから抜ける。
【0069】
また、電話着信を検出すると(図12のステップA15でYES)、通話可能状態とすると共に、通話履歴を記憶したり、通話に関する情報を表示したりする通話処理を実行したのち(ステップA16)、上述のステップA3に戻る。また、電源オフ操作が行われたときには(ステップA17でYES)、電源オフ処理を実行して(ステップA18)、この図12のフローの終了となるが、その他の操作が行われたときには(ステップA19でYES)、その操作に応じた処理として、例えば、通話発信処理、メール発信処理などを実行したのち(ステップA20)、上述のステップA3に戻る。
【0070】
以上のように、この実施形態において携帯電話機1は、テレビ装置7に接続されている場合に、そのテレビ装置7に出力されている情報を制御するための操作情報を報知するようにしたので、テレビ装置7に出力されている情報を制御する方法を、利便性を損なうことなく、ユーザに認識させることができる。
【0071】
テレビ装置7に出力されている情報に応じた操作情報を選択して報知させるようにしたので、テレビ装置7に出力されている情報を制御する複数の方法の中から、テレビ装置7に出力されている情報に適した方法を、利便性を損なうことなく、ユーザに認識させることができる。
【0072】
テレビ装置7に出力されている情報を携帯電話操作部18によって制御する場合に、その操作情報を報知するようにしたので、携帯電話操作部18による制御する方法を、ユーザに認識させることができる。
【0073】
テレビ装置7に出力されている情報をテレビ操作部74やテレビ用リモコン操作部94によって制御する場合に、その操作情報を報知するようにしたので、テレビ装置7やテレビ用リモコン9による制御する方法を、ユーザに認識させることができる。
【0074】
テレビ装置7やテレビ用リモコン9を識別するための「機種ID」を取得して、この「機種ID」に応じた操作情報を報知するようにしたので、機種に応じた操作情報を報知することができる。
【0075】
携帯電話操作部18、テレビ操作部74、テレビ用リモコン操作部94に対応する操作情報を切り替えて報知するようにしたので、ユーザが所望する方法を、ユーザに認識させることができる。
【0076】
携帯電話機1は、テレビ装置7に出力されている情報が切り替わった場合に、その切り替わった情報を制御する方法を、ユーザに認識させることができる。
【0077】
テレビ装置7への情報出力が停止した場合には、その情報を制御する方法の報知を停止して、不要な報知を省略することができる。
【0078】
テレビ装置7に接続されている場合に、そのテレビ装置7に出力されている情報の状況を示す状況情報を報知するようにしたので、情報の状況を、利便性を損なうことなく、ユーザに認識させることができる。
【0079】
テレビ装置7に出力されている情報の音量情報を報知するようにしたので、テレビ装置7に出力されている情報の音量情報を、利便性を損なうことなく、ユーザに認識させることができる。
【0080】
テレビ装置7に出力されている情報の出力時間情報を報知するようにしたので、テレビ装置7に出力されている情報の出力時間情報を、利便性を損なうことなく、ユーザに認識させることができる。
【0081】
なお、上述した実施形態においては、テレビ用リモコン9から送信された操作信号については、テレビ装置7を経由して受信するようにしたが、テレビ用リモコン9から送信された操作信号については当該テレビ用リモコン9から直接受信するようにしてもよい。これによってテレビ装置7に頼らずにテレビ用リモコンからの操作信号を受信することができる。この場合、携帯電話機1側に操作信号受信部(リモコン受信部)を設けることで、テレビ用リモコン9から送信される操作信号を直接的に受信することが可能となる。
【0082】
また、上述した実施形態においては、外部装置としてテレビ装置7を例示し、それを制御する制御装置としてテレビ用リモコン9を例示したが、それに限らず、例えば、外部装置としてはステレオ装置、それを制御する制御装置としてはステレオ用リモートコントローラ(ステレオ用リモコン)であってもよい。この場合、携帯電話機1とステレオ装置とがHDMIケーブル8を介して接続されている状態において、ステレオ装置側の操作で携帯電話機1の制御が可能となり、また、ステレオ用リモコン側の操作で携帯電話機1の制御が可能となる。
【0083】
このように外部装置がステレオ装置、ステレオ用リモコンの場合には、図12において、ステップA5の“テレビ接続”が“ステレオ接続”となり、ステップA6の“テレビ接続処理”が“ステレオ接続処理”となり、ステップA13の“テレビ接続外れ”が“ステレオ接続外れ”となり、ステップA14の“テレビ接続外れ処理”が“ステレオ接続外れ処理”となる。この場合、図13のステップB4のメニュー画面出力処理、ステップB6の情報再生画面出力処理を、音声メッセージを出力する音声出力処理としてもよい。その他、図15の出力情報制御処理Aにおいて、そのステップD10、D16の“テレビに出力”を“ステレオに出力”とすればよい。更に、外部装置及びその制御装置は、テレビ装置、テレビ用リモコン、ステレオ装置、ステレオ用リモコンに限らず、任意であり、表示装置、他の携帯電話機などであってもよい。
【0084】
上述した実施形態においては、携帯電話機1に接続されている外部装置に対して蓄積情報を出力するようにしたが、例えば、放送受信中のテレビ番組やラジオ番組、ダウンロード中の動画、静止画などのように、リアルタイムで取得中の情報を外部装置に出力するようにしてもよく、外部装置に出力する情報は任意である。
【0085】
上述した実施形態においては、操作情報や状況情報を携帯電話表示部17に表示させることによって報知するようにしたが、サウンドスピーカ21から音声で出力することによって報知したり、有効キーを発光させて報知したりするようにしてもよく、また、出力時間が所定の時間になったことを振動で報知したりするなど、テレビ装置7への出力とは異なる任意の報知方法であってもよい。
【0086】
上述した実施形態においては、テレビ装置7に出力する情報の切替や出力の停止をユーザ操作で行うこととしたが、例えば、1つの動画の出力が終了したら別の動画に切り替えて出力したり、出力を停止したりするなど、自動的に行うこととしてもよい。
【0087】
上述した実施形態においては、動画/音楽/テレビ番組/ラジオ番組の出力音量や出力時間(全体のどのあたりを出力しているか)を検出して報知するようにしたが、静止画の出力時間(どれだけの時間、同じ静止画を出力しているか)など、出力されている情報の状況を示す任意の状況情報を報知するようにしてもよい。
【0088】
上述した実施形態においては、携帯電話機1と外部装置をHDMI−CEC規格でHDMIケーブル8を介して接続するようにしたが、携帯電話機1と外部装置との通信は、任意の規格で、有線通信でも、無線通信でもよく、コネクタ同士を直接接続する通信であってよい。
【0089】
上述した実施形態においては、折り畳みタイプの携帯電話機1を例示したが、ストレートタイプ、スライドタイプ、スピントップタイプなど任意の筐体構造であってもよい。また、記憶部はメモリカードや外付けハードディスクなど、任意の外部記憶装置であってもよい。
【0090】
また、本発明の適用は、端末装置として携帯電話機に限らず、その他、パーソナルコンピュータ、PDA、デジタルカメラ、音楽プレイヤーなど、ゲーム機器、あるいはそれらの複合機などであってもよい
【符号の説明】
【0091】
1 携帯電話機
2 無線通信網
3 インターネット
4 情報配信装置
7 テレビ装置
8 HDMIケーブル
9 テレビ用リモコン
11、71、91 中央制御部
13、73、93 記憶部
14 無線通信部
17、77 表示部
18、74、94 操作部
24、75 接続部
79 操作信号受信部
95 操作信号送信部
M1 プログラム記憶部
M3 蓄積情報記憶部
M4 初期画面情報記憶部
M5 変換用情報記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置と接続される端末装置であって、
前記外部装置との接続を検出する接続検出手段と、
所定の情報を前記外部装置に出力する出力手段と、
前記接続検出手段によって外部装置との接続が検出された場合に、その外部装置に前記所定の情報を前記出力手段で出力するように制御する出力制御手段と、
前記出力手段による情報の出力中に、この情報を制御するための操作情報を前記出力手段とは異なる報知手段に報知させるように制御する報知制御手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記出力手段によって出力される情報を判別する判別手段と、
前記外部装置に出力される複数の情報の個々に夫々対応付けられて記憶されている各操作情報のうち、そのいずれかの操作情報を前記判別手段による判別結果に基づいて選択する選択手段と、
を更に備え、
前記報知制御手段は、前記選択手段によって選択された操作情報を報知させる、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
前記報知制御手段は、当該端末装置の操作部に対応する操作情報を報知させる、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項4】
前記報知制御手段は、前記接続検出手段によって接続が検出された外部装置及びその外部装置を制御するための制御装置の少なくともいずれか一方の操作部に対応する操作情報を報知させる、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項5】
前記外部装置及び制御装置の少なくともいずれか一方を識別するための識別情報を取得する取得手段を更に備え、
前記報知制御手段は、前記取得手段によって取得された識別情報に応じた操作情報を報知させる、
ようにしたことを特徴とする請求項4記載の端末装置。
【請求項6】
前記報知制御手段は、当該端末装置の操作部に対応する操作情報、前記外部装置の操作部に対応する操作情報、前記外部装置を制御するための制御装置の操作部に対応する操作情報のうち、少なくともいずれか2つを切り替えて報知させる、
ようにしたことを特徴とする請求項4記載の端末装置。
【請求項7】
前記出力手段によって出力される情報が切り替わったことを検出する切替検出手段を更に備え、
前記報知制御手段は、前記切替検出手段によって情報が切り替わったことが検出された場合に、その切り替わった情報に応じた操作情報を切り替えて報知させる、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項8】
前記出力手段による情報の出力を停止する停止手段を更に備え、
前記報知制御手段は、前記停止手段によって情報の出力が停止された場合に、操作情報の報知を停止する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項9】
外部装置と接続される端末装置であって、
前記外部装置との接続を検出する接続検出手段と、
所定の情報を外部装置に出力する出力手段と、
前記接続検出手段によって外部装置との接続が検出された場合に、その外部装置に前記所定の情報を前記出力手段で出力するように制御する出力制御手段と、
前記出力手段による情報の出力中に、この情報の状況を示す状況情報を前記出力手段とは異なる報知手段に報知させるように制御する報知制御手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【請求項10】
前記報知制御手段は、前記外部装置に出力されている情報の音量情報を報知させる、
ようにしたことを特徴とする請求項9記載の端末装置。
【請求項11】
前記報知制御手段は、前記外部装置に出力されている情報の出力時間情報を報知させる、
ようにしたことを特徴とする請求項9記載の端末装置。
【請求項12】
コンピュータに対して、
外部装置との接続が検出された場合に、その外部装置に所定の情報を出力手段で出力するように制御する機能と、
前記所定の情報の出力中に、この情報を制御するための操作情報を前記出力手段とは異なる報知手段に報知させるように制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項13】
コンピュータに対して、
外部装置との接続が検出された場合に、その外部装置に所定の情報を出力手段で出力するように制御する機能と、
前記所定の情報の出力中に、この情報の状況を示す状況情報を前記出力手段とは異なる報知手段に報知させるように制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−171864(P2010−171864A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−14205(P2009−14205)
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】