説明

第Xa因子阻害剤

本発明は、第Xa因子の阻害剤である、式(I)の化合物、およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグに関する。本発明は、そのような化合物を作製するのに用いられる中間体、そのような化合物を含む医薬組成物、好ましくない血栓症を特徴とする多くの病態を予防または治療する方法、ならびに血液サンプルの凝固を抑制する方法にも関する。本発明はまた、精製された形の化合物、化学的中間体、医薬組成物、ならびに治療有効量の本発明の化合物を哺乳動物に投与するステップを含む、望ましくない血栓症を特徴とする哺乳動物における病態を予防または治療する方法をさらに提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本願は、米国特許法第119(e)条の下、2007年1月5日に出願された米国仮特許出願第60/883,667号、および2006年5月5日に出願された米国仮特許出願第60/797,954号の利益を請求し、その全体は本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、第Xa因子の阻害剤として働く置換イミダゾール化合物に関する。本発明は、置換イミダゾール化合物を含む医薬組成物、ならびに好ましくない血栓症を特徴とする病態を治療するために、上記化合物または組成物を使用する方法にも関する。本発明は、本明細書で説明する化合物の作製方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
(現在の技術)
止血すなわち出血の抑制は、外科的手段によって、または血管収縮および凝固という生理学的特性によって生じる。本発明は、血液凝固と、血液凝固が外傷、炎症、病気、先天的欠陥、機能障害、またはその他の異常の後の哺乳動物の血液循環の正常な状態の維持に役立つ経路に特に関する。血小板および血液凝固ともに止血状態の回復および血栓症に関与するものの、凝固カスケードの特定の構成要素は、血栓症および止血における主要イベントである血小板凝集およびフィブリンの沈着に関連するプロセスの増幅および促進に主に関与する。
【0004】
血塊形成はフィブリノゲンからフィブリンへの変換を伴い、このフィブリンは網目状に重合して外傷後の止血状態を回復する。血栓症においては同様のプロセスが血管の閉塞をもたらす。フィブリノゲンからフィブリンへの変換は、血液凝固カスケードの一連の反応の最終生成物であるトロンビンによって触媒される。トロンビンは血小板の活性化においても重要な役割を果たし、これにより動脈および静脈血流の両方の条件下での血栓症に寄与する。これらの理由から、トロンビンを効率的に調節することで血栓症の効率的な調節が可能であると想定されている。現在使用されている抗凝固剤の複数のクラスは直接的または間接的にトロンビンに作用する(すなわち非分画ヘパリン、低分子量ヘパリン、ヘパリン様化合物、五糖類およびワルファリン)。トロンビン活性の直接的または間接的阻害は、臨床開発中の様々な抗凝固剤の目標でもある(非特許文献1にレビューが記載されている)。
【0005】
トロンビンの前駆体であるプロトロンビンは、第Xa因子によって活性酵素に変換される。局所で活性化された組織因子/第VIIa因子よって仲介される第Xa因子の生成は、第IXa因子/第VIIIa因子複合体によって増幅され、活性化された血小板上でのプロトロンビナーセの形成をもたらす。プロトロンビナーセ複合体の一部としての第Xa因子は、血管内でのトロンビン形成の持続に関与する単独の酵素である。第Xa因子は、その前駆体第X因子が活性化されたセリンプロテアーゼであり、カルシウムイオン結合性、γカルボキシグルタミン酸(GLA)含有、ビタミンK依存性の血液凝固因子のメンバーである。フィブリノゲンやPAR受容体(プロテアーゼ活性化受容体、非特許文献2)を含む様々なタンパク質基質上で機能するトロンビンとは違い、第Xa因子は単独の生理学的基質、すなわちプロトロンビンしか持たないようである。1分子の第Xa因子が1000分子を超えるトロンビンを生成し得ることから(非特許文献3)、トロンビンの形成を間接的に阻害する方法としての第Xa因子の直接的な阻害は、効率的な抗凝固戦略となり得る。この主張は、トロンビン合成におけるプロトロンビナーゼの重要な役割と、プロトロンビナーゼの阻害が血小板凝集および凝固経路全体に大きな影響を与えるという事実に基づいている。
【0006】
第VIIa因子、第IXa因子、または第Xa因子のような活性化プロテアーゼは、それらだけではタンパク質分解活性は弱い。しかし、これらがコファクター依存性、膜結合複合体に組み込まれると、それらの触媒効率は著しく増強される。この効果は第Xa因子において最も劇的であり、効率は10倍に上昇する(非特許文献4)。血液中のチモーゲン濃度の高さ(プロトロンビン1.4マイクロモルに対し第X因子は150ナノモル)と活性化速度のため、抗凝固作用を得るためにはトロンビンよりも少ない量の第Xa因子を阻害する必要がある。トロンビンと比較して第Xa因子が治療標的として優れているという仮説は、深部静脈血栓症の予防に関する臨床試験においても間接的に証明されている。抗トロンビンIII依存性第Xa因子阻害剤であるフォンダパリヌクスがエノキサパリン(トロンビンと第Xa因子両方を阻害する低分子量ヘパリン)よりも優れていることが整形外科手術の4試験において証明された(非特許文献5)。従って、第Xa因子を選択的に阻害する化合物がin vitroでの診断薬として、またはある種の血栓症への治療的投与に有用である可能性が示唆されており、例えば特許文献1を参照されたい。
【0007】
複数の第Xa因子阻害剤が、吸血性生物由来のポリペプチドとしてだけでなく、大きなポリペプチドタイプの阻害剤ではない化合物として報告されている。さらなる第Xa因子阻害剤には、小分子有機化合物、例えばアミジノ置換基を有する窒素含有へテロ環化合物が含まれ、本化合物の2つの官能基はその活性部位の2つの位置で第Xa因子に結合できる。例えば、特許文献2には、末端C(=NH)‐NH基を有するピラゾール化合物の記載が、特許文献3には、直鎖または分岐鎖アルキレン、‐C(=O)、または‐S(O)架橋基を介してナフチル基と結合した、塩基性ラジカルによって置換されたベンズイミダゾール化合物の記載が、特許文献4には、カルボキサミドアルキレンアミノ架橋を介して3‐アミジノフェニル基と結合した4‐フェニル‐N‐アルキルアミジノ‐ピペリジンおよび4‐フェノキシ‐N‐アルキルアミジノ‐ピペリジン基を有する化合物の記載が、および特許文献5には、置換または未置換のスルホンアミドまたはカルボキサミド架橋基を介してアミジノナフチル基と結合した4‐フェノキシ‐N‐アルキルアミジノ‐ピペリジン基を有する化合物の記載がある。
【特許文献1】国際公開第94/13693号パンフレット
【特許文献2】国際公開第98/28269号パンフレット
【特許文献3】国際公開第97/21473号パンフレット
【特許文献4】国際公開第99/10316号パンフレット
【特許文献5】欧州特許第798295号明細書
【非特許文献1】Eriksson and Quinlan,Drugs 11:1411‐1429,2006
【非特許文献2】Coughlin,J Thrombosis Haemostasis 3:1800‐1814,2005
【非特許文献3】Mann,et al.,J.Thrombosis.Haemostasis 1:1504‐1514,2003
【非特許文献4】Mann,et al.,Blood 76(1):1‐16,1990
【非特許文献5】Turpie,et al.,Archives Internal Medicine 162(16):1833‐1840,2002
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
止血の調節、および血栓の形成ならびにトロンビンによって誘発される血管内のその他の病理学的プロセス、例えば再狭窄および炎症の予防および治療に用いる効果的な治療薬が必要とされている。特に、第Xa因子またはその前駆体を選択的に阻害する化合物が依然として必要とされている。これまでに発見された化合物とは異なる結合基および官能基の組み合わせを有する化合物、特に、選択的にまたは優先的に第Xa因子と結合する化合物が必要とされている。トロンビンよりも第Xa因子に対する結合度が高い化合物、特に、良好なバイオアベイラビリティおよび/または溶解度を持つ化合物が望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の簡単な要旨)
一態様では、本発明は下記の式
【0010】
【化32】

を有する化合物を提供する。
【0011】
式(I)中、記号Zは
【0012】
【化33】

からなる群から選択される。
【0013】
記号Rは、ハロゲン、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、およびC2〜8アルキニルからなる群から選択される。記号R1aは、水素またはC1〜4アルキルである。
【0014】
記号RおよびRは、水素、ハロゲン、C1〜4アルキル、SR4a、S(O)R4a、S(O)4a、COR4a、CO4a、CONR4a4b、CN、およびS(O)NR4a4bからなる群から独立して選択される。
【0015】
記号Rは、水素、ハロゲン、OR4a、SR4a、S(O)R4a、S(O)4a、NR4a4b、CO4a
【0016】
【化34】

からなる群から独立して選択される部分を表し、これらの環系のそれぞれは、ハロゲン、アミノ、オキソ、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、ヒドロキシ、C1〜8アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール‐C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されている。
【0017】
記号R4aまたはR4bは、独立して水素またはC1〜4アルキルであり、これらは、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、ヘテロシクリル、オキソ、アミノ、およびカルボキシルからなる群から独立して選択される1〜2個の置換基で場合により置換されている。下付き文字nは0〜2の整数である。
【0018】
記号Rは、
【0019】
【化35】

【0020】
【化36】

からなる群から選択され、これらの環系のそれぞれは、ハロゲン、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、‐NH‐C(O)‐C1〜8アルキル、ヒドロキシ、アミノ、オキソ、C1〜8アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール‐C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されており、ただし、R
【0021】
【化37】

である場合、R環の5位にはアルキル(または置換アルキル)置換基が存在することはできない。
【0022】
驚くべきことに、少なくとも1つの環外結合(すなわち=O、=N‐R、=S)を含み、窒素原子によって結合しているR環基を加えると薬物速度論的特性が向上することが見出されている。
【0023】
記号Rは、水素、ハロゲン、およびC1〜4アルキルからなる群から選択される。
【0024】
記号Rは、水素、C1〜4アルキル、シアノ、場合により置換されたフェニル、およびRがC1〜4アルキルまたはアミノであるC(O)Rからなる群から選択される。
【0025】
記号Rは、水素およびC1〜4アルキルからなる群から選択される。
【0026】
波線は分子の他の部分への結合部を示す。
【0027】
本発明は、式Iの化合物の薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグも意図する。
【0028】
本発明は、精製された形の化合物、化学的中間体、医薬組成物、ならびに治療有効量の本発明の化合物を哺乳動物に投与するステップを含む、望ましくない血栓症を特徴とする哺乳動物における病態を予防または治療する方法をさらに提供する。そのような病態には、急性冠不全症候群、心筋梗塞、不安定狭心症、難治性狭心症、血栓溶解療法後または冠動脈血管形成術後に発生する閉塞性冠動脈血栓性、血栓媒介性の脳血管症候群、塞栓性脳卒中、血栓性脳卒中、一過性脳虚血発作、静脈血栓症、深部静脈血栓症、肺動脈塞栓、血液凝固障害、播種性血管内凝固、血栓性血小板減少性紫斑病、閉塞性血栓血管炎、ヘパリン誘発性血小板減少症に関連する血栓症、体外循環に関連する血栓性合併症、心臓又はその他の血管内カテーテル挿入、大動脈内バルーンポンプ、冠動脈ステント、または心臓弁のような器具の使用に関連する血栓性合併症、補綴具の取り付けを必要とする病態などが含まれるがこれらに限定されない。
【0029】
本発明は、サンプルを本発明の化合物と接触させるステップを含む、血液サンプルの凝固を抑制する方法もさらに提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
1.略号および定義
語句“アルキル”は、別段の記載がない限り、それ自身または別の置換基の部分として、指定された数の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルを意味する(すなわちC1〜8は1〜8個の炭素を意味する)。アルキル基の例には、メチル、エチル、n‐プロピル、イソプロピル、n‐ブチル、t‐ブチル、イソブチル、sec‐ブチル、n‐ペンチル、n‐ヘキシル、n‐ヘプチル、n‐オクチルなどが含まれる。語句“アルケニル”は、1つ以上、好ましくは1つ〜3つの二重結合を有する不飽和アルキル基を意味する。同様に、語句“アルキニル”は、1つ以上、好ましくは1つ〜3つの三重結合を有する不飽和アルキル基を意味する。そのような不飽和アルキル基の例には、ビニル、2‐プロペニル、クロチル、2‐イソペンテニル、2‐(ブタジエニル)、2,4‐ペンタジエニル、3‐(1,4‐ペンタジエニル)、エチニル、1‐および3‐プロピニル、3‐ブチニル、および高級同族体および異性体が含まれる。
【0031】
語句“シクロアルキル”は、指定された数の環原子を有し(例えばC3〜6シクロアルキル)、環の頂点間が完全に飽和している炭化水素環を意味する。語句“シクロアルケニル”は、環の頂点間に少なくとも1つのアルケニル不飽和部位を有するシクロアルキル基を意味する。語句“シクロアルキニル”は、環の頂点間に少なくとも1つのアルキニル不飽和部位を有するシクロアルキル基を意味する。C3〜5シクロアルキル‐アルキルのように“シクロアルキル”が“アルキル”と組み合わせて使用される場合、シクロアルキル部分は記載された数の炭素原子を有するものであり(例えば3個〜5個の炭素原子)、一方でアルキル部分は1〜3個の炭素原子を有するアルキレン部分(例えば‐CH‐、‐CHCH‐、または‐CHCHCH‐)である。
【0032】
語句“アルキレン”は、それ自身または別の置換基の部分として、‐CHCHCHCH‐に示されるような、アルカンに由来する二価のラジカルを意味する。一般的には、1つのアルキル(またはアルキレン)基は1〜24個の炭素原子を含み、10以下の炭素原子を有する基が本発明では好ましい。“低級アルキル”または“低級アルキレン”は、鎖長が短いアルキルまたはアルキレン基であり、通常は4個以下の炭素原子を有する。
【0033】
別段の記載がない限り、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、およびアルキレンは、1つ以上の、例えば1〜5個の水素原子が、=O、=S、アシル(‐C(O)‐R)、アシルオキシ(‐O‐C(O)‐R)、アルコキシ、アルコキシアミノ(‐NH‐O‐アルキル)、ヒドロキシアミノ(‐NH‐OH)、アミノ、置換アミノ、例えば水素の1つ以上が別の適切な基で場合により置換されていてもよい‐NH、例えばアルキルアミノおよびジアルキルアミノからなる群から独立して選択される置換基によって置換されている、またはアミノ基が環状アミン、アリール、ヘテロシクリル、アジド(‐N)、カルボキシル(‐C(O)OH)、アルコキシカルボニル(‐C(O)‐O‐アルキル)、アミド(‐C(O)‐アミノ)、シアノ(‐CN)、シクロアルキル、シクロアルケニル、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、スルホニルアミノ(‐N(R)‐S(O)‐OR)、アミノスルホニル(‐S(O)‐アミノ)、スルファニル(‐S‐R)、スルフィニル(‐S(O)‐R)、スルホニル(‐S(O)‐R)、およびスルホン酸(‐S(O)‐OH)であってよく、それぞれのRは、独立して水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロ環であってよい、置換されたまたは未置換の基を意味する。
【0034】
語句“アルコキシ”、“アルキルアミノ”、および“アルキルチオ”(またはチオアルコキシ)はそれらの従来の意味で用いられ、酸素原子(‐O‐アルキル)、アミノ基、または硫黄原子(‐S‐アルキル)を介して分子の残りの部分に結合しているアルキル基をそれぞれ意味する。さらに、ジアルキルアミノ基(‐NRまたはその変化形として与えられ、RおよびRは独立してアルキルまたは置換アルキルである)に関しては、アルキル部分は同一または異なっていてもよく、それらが結合して、それぞれが結合している窒素原子とともに3〜7員環を形成することもできる。従って、‐NRとして表される基は、3〜6個の炭素原子と、場合によりさらにヘテロ原子、例えばO、S、およびNを有する環状アミンを含むものであり、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリニル、アゼチジニルなどを含むがこれらに限定されない。
【0035】
語句“ハロ”または“ハロゲン”は、別段の記載がない限り、それ自身または別の置換基の部分として、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子を意味する。さらに、“ハロアルキル”のような語句は、許容される最大数のハロゲンのモノハロアルキルおよびポリハロアルキルを含むものである。例えば、“C1〜8ハロアルキル”は、トリフルオロメチル、2,2,2‐トリフルオロエチル、4‐クロロブチル、3‐ブロモプロピルなどを含むものである。
【0036】
語句“ヒドロキシ”または“ヒドロキシル”は‐OH基を意味する。
【0037】
語句“アリール”は、別段の記載がない限り、6〜14個の炭素原子を含む多価不飽和、芳香族、炭化水素基であり、単環、または互いに縮合または共有結合した多環(最大三環)であってよい。語句“ヘテロアリール”は、N、O、およびSから選択される1〜5個のヘテロ原子を含むアリール基(または環)を意味し、窒素および硫黄原子は場合により酸化されており、窒素原子(1つまたは複数)は場合により四級化されている。ヘテロアリール基は、ヘテロ原子または炭素原子を介して分子の残りの部分に結合でき、5〜10個の炭素原子を含み得る。アリール基の限定されない例には、フェニル、ナフチル、およびビフェニルが含まれ、ヘテロアリール基の限定されない例には、1‐ピロリル、2‐ピロリル、3‐ピロリル、1‐ピラゾリル、3‐ピラゾリル、2‐イミダゾリル、4‐イミダゾリル、ピラジニル、2‐オキサゾリル、4‐オキサゾリル、5‐オキサゾリル、3‐イソオキサゾリル、4‐イソオキサゾリル、5‐イソオキサゾリル、2‐チアゾリル、4‐チアゾリル、5‐チアゾリル、2‐フリル、3‐フリル、2‐チエニル、3‐チエニル、2‐ピリジル、3‐ピリジル、4‐ピリジル、2‐ピリミジル、4‐ピリミジル、5‐ベンゾチアゾリル、プリニル、2‐ベンズイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、5‐インドリル、1‐イソキノリル、5‐イソキノリル、2‐キノキサリニル、5‐キノキサリニル、3‐キノリル、および6‐キノリルが含まれる。もし具体的な記載がない場合は、上記のアリールおよびヘテロアリール環系のそれぞれの置換基は、下記に記載する許容される置換基の群から選択される。
【0038】
簡潔にするために、他の語句と組み合わせて使用される場合の語句“アリール”(例えばアリールオキシ、アリールチオキシ、アリールアルキル)は、上記で定めたアリールおよびヘテロアリールの両方を含む。故に、語句“アリールアルキル”は、アリール基がアルキル基と結合したラジカル(例えばベンジル、フェネチル、ピリジルメチルなど)を含むものである。
【0039】
語句“ヘテロ環”または“ヘテロシクリル”または“ヘテロサイクリック”は、少なくとも1つの硫黄、窒素、または酸素へテロ原子含む飽和または不飽和非芳香族環基を意味する。各へテロ環は、結合可能な任意の環炭素またはヘテロ原子の位置で結合できる。各へテロ環は1つ以上の環を有してよい。複数の環が存在する場合、それらは縮合している、または共有結合していてもよい。各へテロ環は、窒素、酸素、または硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子(一般的には1〜5個のヘテロ原子)を含んでいなければならない。好ましくは、これらの基は1〜10個の炭素原子、0〜5個の窒素原子、0〜2個の硫黄原子、および0〜2個の酸素原子を含む。より好ましくは、これらの基は0〜3個の窒素原子、0〜1個の硫黄原子、および0〜1個の酸素原子を含む。
【0040】
ヘテロ環およびヘテロアリール基の限定されない例には、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、モルホリン‐3‐オン、ピペラジン‐2‐オン、ピリジン‐2‐オン、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、イソオキサゾール、イソチアゾール、ピラゾール、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、イソオキサゾリン、ピラゾリン、イミダゾリン、1,2,3‐トリアゾール、1,2,4‐トリアゾール、1,3,4‐オキサジアゾール、1,3,4‐チアジアゾール、1,2,4‐オキサジアゾール、1,2,4‐チアジアゾール、ピラゾール‐5‐オン、ピロリジン‐2,5‐ジオン、イミダゾリジン‐2,4‐ジオン、ピロリジン、ピロール、フラン、チオフェンなどが含まれる。
【0041】
語句“ヘテロシクロアルキル”は、アルキレン‐ヘテロ環基を意味し、へテロ環とアルキレンは両方とも上記で定めた通りである。
【0042】
いくつかの実施形態では、上記の語句(例えば“アリール”や“ヘテロアリール”)は、示されたラジカルの置換または未置換の形の両方を含む。それぞれの種類のラジカルに好ましい置換基は下記に記載する。簡潔にするために、語句アリールおよびヘテロアリールは下記に示すように置換または未置換の形を意味する。
【0043】
アリール、ヘテロアリール、およびヘテロ環基の置換基は様々であり、通常は0から環系上の結合可能な原子価の総数までの範囲の数の‐ハロゲン、‐OR’、‐OC(O)R’、‐NR’R’’、‐SR’、‐R’、‐CN、‐NO、‐COR’、‐CONR’R’’、‐C(O)R’、‐OC(O)NR’R’’、‐NR’’C(O)R’、‐NR’’C(O)R’、‐NR’‐C(O)NR’’R’’’、‐NH‐C(NH)=NH、‐NR’C(NH)=NH、‐NH‐C(NH)=NR’、−S(O)R’、−S(O)R’、−S(O)NR’R’’、‐NR’S(O)R’’、‐N、パーフルオロ(C〜C)アルコキシ、およびパーフルオロ(C〜C)アルキルから選択され、およびR’、R’’、およびR’’’は、水素、C1〜8アルキル、C3〜6シクロアルキル、C2〜8アルケニル、C2〜8アルキニル、未置換アリールおよびヘテロアリール、(未置換アリール)‐C1〜4アルキル、および未置換アリールオキシ‐C1〜4アルキルから独立して選択される。その他の適切な置換基には、1〜4個の炭素原子からなるアルキレン鎖によって環原子に結合する上記のアリール置換基のそれぞれが含まれる。この置換基の群は、場合により置換されたフェニルの置換基を説明するのにも用いられる。
【0044】
アリールまたはヘテロアリール環の隣接する原子上の2つの置換基は、式‐T‐C(O)‐(CH‐U‐の置換基で場合により置換されていてもよく、式中、TおよびUは独立して‐NH‐、‐O‐、‐CH‐、または単結合であり、qは0〜2の整数である。あるいは、アリールまたはヘテロアリール環の隣接する原子上の2つの置換基は、式‐A‐(CH‐B‐の置換基で場合により置換されていてもよく、式中AおよびBは独立して‐CH‐、‐O‐、‐NH‐、‐S‐、‐S(O)‐、‐S(O)‐、‐S(O)NR’‐、または単結合であり、rは1〜3の整数である。そのように形成された新しい環の単結合の1つは、場合により二重結合に置換されてもよい。あるいは、アリールまたはヘテロアリール環の隣接する原子上の2つの置換基は、式‐(CH‐X‐(CH‐の置換基で場合により置換されていてもよく、式中sおよびtは独立して0〜3の整数であり、Xは‐O‐、‐NR’‐、‐S‐、‐S(O)‐、‐S(O)‐、または‐S(O)NR’‐である。‐NR’‐および‐S(O)NR’‐内の置換基R’は、水素または未置換C1〜6アルキルから選択される。
【0045】
“アミノ”は、‐NH基を意味し、さらに別段の記載がない限り、“置換アミノ”も意味する。
【0046】
“置換アミノ”は、‐NR’R’’基を意味し、式中、R’とR’’は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、‐SO‐アルキル、‐SO‐アルケニル、‐SO‐シクロアルキル、‐SO‐シクロアルケニル、‐SO‐アリール、‐SO‐ヘテロアリール、および‐SO‐ヘテロ環からなる群から独立して選択され、また式中、R’とR’’が両方とも水素ではない場合に、R’とR’’はそれらに結合している窒素とともに場合により連結してヘテロ環または置換へテロ環基を形成し、さらにアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロ環は本明細書で定義される通りである。R’が水素でR’’がアルキルのとき、置換アミノ基は本明細書において時にアルキルアミノと呼ばれる。R’とR’’がアルキルのとき、置換アミノ基は本明細書において時にジアルキルアミノと呼ばれる。一置換アミノに関しては、両方ではなくR’またはR’’のいずれかが水素であることを意味する。二置換アミノを意味する場合、R’、R’’は両方とも水素ではないことを意味する。
【0047】
“カルボニル”は、二価の基‐C(O)‐を意味し、‐C(=O)‐に等しい。
【0048】
“シアノ”は、基‐CNを意味する。
【0049】
“オキソ”は、原子(=O)または(‐O)を意味する。
【0050】
本明細書で用いる場合、語句“ヘテロ原子”は、酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、およびケイ素(Si)を含むものである。
【0051】
語句“薬学的に許容される塩”は、本明細書で説明される化合物上に認められる特定の置換基に応じて、比較的毒性のない酸または塩基を使用して調製される活性化合物の塩を含むものである。本発明の化合物が比較的酸性の官能基を含むとき、そのような化合物の中性形態をそのままで、または適切な不活性溶媒中で十分な量の所望の塩基と接触させることで塩基添加塩が得られる。薬学的に許容される無機塩基から得られる塩の例には、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、第二マンガン、第一マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛などが含まれる。薬学的に許容される有機塩基から得られる塩には、一級、二級、三級アミンが含まれ、これには置換アミン、環状アミン、天然型アミンなど、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’‐ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2‐ジエチルアミノエタノール、2‐ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N‐エチルモルホリン、N‐エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドゥバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどが含まれる。本発明の化合物が比較的塩基性の官能基を含むとき、そのような化合物の中性形態をそのままで、または適切な不活性溶媒中で十分な量の所望の酸と接触させることで酸添加塩が得られる。薬学的に許容される酸添加塩の例には、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸水素(monohydrogen carbonic)、リン酸、リン酸水素(monohydrogenphosphoric)、リン酸二水素(dihydrogenphosphoric)、硫酸、硫酸水素(monohydrogensulfonic)、ヨウ化水素酸、または亜リン酸などの無機酸から得られたものだけでなく、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p‐トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸などのような比較的毒性のない有機酸から得られる塩が含まれる。さらに含まれるのは、アルギナートのようなアミノ酸の塩、およびグルクロン酸またはガラクツロン酸などの有機酸塩である(例えば、Berge,S.M.,et al,“Pharmaceutical Salts”,Journal of Pharmaceutical Science,1977,66,1‐19を参照)。本発明のある特定の化合物は、塩基または酸添加塩のいずれかへの化合物の変換が可能であるような、塩基性および酸性官能基の両方を含む。
【0052】
従来の方法で塩を塩基または酸と接触させ、親化合物を分離することで化合物の中性形態を再形成してもよい。化合物の親形態は、ある物理的特性、例えば極性溶媒中での溶解度などにおいて各種の塩形態とは異なっているが、本発明に関してはその他の点において塩と化合物の親形態は同等である。
【0053】
塩形態に加えて、本発明はエステルの形態の化合物を提供する。例えば、本発明の化合物中に存在するカルボン酸(‐COOH)またはアルコール基の場合、カルボン酸誘導体、例えばメチル、エチル、またはピバロイルオキシメチルの薬学的に許容されるエステル、またはアルコールのアシル誘導体、例えば酢酸エステルまたはマレイン酸エステルが利用可能である。本発明は、持続放出型製剤、またはプロドラッグ製剤として使用するために、溶解度または加水分解特性を修飾するのに用いられる、当該技術分野で既知のエステルおよびアシル基を含む。
【0054】
塩の形態に加えて、本発明はプロドラッグの形態の化合物を提供する。本明細書で説明する化合物のプロドラッグは、生理学的条件下で容易に化学的に変化して本発明の化合物をもたらす化合物である。さらに、ex vivo環境において化学的または生化学的方法を使用してプロドラッグを本発明の化合物に変換することができる。例えば、適切な酵素または化学試薬を使用した経皮貼布のリザーバー内に含有させて、プロドラッグを本発明の化合物に徐々に変換することができる。
【0055】
本発明の特定の化合物は、非溶媒和形態だけでなく、水和形態を含む溶媒和形態としても存在することができる。通常は、溶媒和形態は非溶媒和形態と同等であり、本発明の範囲に含まれるよう意図される。本発明のある化合物は、複数の結晶性または非結晶性形態として存在していてもよい。通常は、本発明によって意図される使用に関しては全ての物理的形態は同等であり、本発明の範囲内に含まれるよう意図される。
【0056】
本発明のある化合物は、不斉炭素原子(光学的中心)または二重結合を有し、ラセミ化合物、ジアステレオマー、幾何異性体、位置異性体、および個々の異性体(例えば別々のエナンチオマー)は、全て本発明の範囲内に含まれるよう意図される。本発明の化合物はまた、そのような化合物を構成する原子の1個以上の位置において不自然な割合の原子の同位元素を含んでよい。例えば化合物は、三重水素(H)、ヨウ素‐125(125I)、または炭素‐14(14C)のような放射性同位元素で放射性標識されていてもよい。放射能を持つかどうかにかかわらず、本発明の化合物の全ての同位体変化形は本発明の範囲内に含まれるよう意図される。
【0057】
2.発明の実施形態
a.化合物
一態様では、本発明は下記の式
【0058】
【化38】

を有する化合物を提供する。
【0059】
式(I)中、記号Zは
【0060】
【化39】

からなる群から選択される。
【0061】
記号Rは、ハロゲン、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、およびC2〜8アルキニルからなる群から選択される。記号R1aは、水素またはC1〜4アルキルである。
【0062】
記号Rおよび記号Rは、水素、ハロゲン、C1〜4アルキル、SR4a、S(O)R4a、S(O)4a、COR4a、CO4a、CONR4a4b、CN、およびS(O)NR4a4bからなる群から独立して選択される。
【0063】
記号Rは、水素、ハロゲン、OR4a、SR4a、S(O)R4a、S(O)4a、NR4a4b、CO4a
【0064】
【化40】

からなる群から独立して選択される部分を表し、これらの環系のそれぞれは、ハロゲン、アミノ、オキソ、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、ヒドロキシ、C1〜8アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール‐C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されている。
【0065】
記号R4aまたはR4bは、独立して水素またはC1〜4アルキルであり、これらは、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、ヘテロシクリル、オキソ、アミノ、およびカルボキシルからなる群から独立して選択される1〜2個の置換基で場合により置換されている。
【0066】
下付き文字nは0〜2の整数である。
【0067】
記号Rは、
【0068】
【化41】

【0069】
【化42】

からなる群から選択され、これらの環系のそれぞれは、ハロゲン、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、‐NH‐、C(O)‐C1〜8アルキル、ヒドロキシ、アミノ、オキソ、C1〜8アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール‐C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されており、ただし、R
【0070】
【化43】

である場合、R環の5位にはアルキル(または置換アルキル)置換基が存在することはできない。
【0071】
【化44】

として上記で示される構造は、シス型およびトランス型異性体、すなわち、
【0072】
【化45】

の両方を含む。
【0073】
記号Rは、水素、ハロゲン、およびC1〜4アルキルからなる群から選択される。
【0074】
記号Rは、水素、C1〜4アルキル、シアノ、場合により置換されたフェニル、およびRがC1〜4アルキルまたはアミノであるC(O)Rからなる群から選択される。
【0075】
記号Rは、水素およびC1〜4アルキルからなる群から選択される。
【0076】
波線は分子の他の部分への結合部を示す。本発明は、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグも意図する。
【0077】
上記の式は本発明の数多くの特定の実施形態である。実施形態の1群では、R、R、およびRは水素である。実施形態の1群において、Rは水素、C1〜4アルキル、SR4a、S(O)R4a、S(O)4a、COR4a、CO4a、CONR4a4b、CN、およびS(O)NR4a4bからなる群から選択される。実施形態の1群では、Rは水素、メチル、‐S‐メチル、‐S(O)‐メチル、および−S(O)‐メチルからなる群から選択される。実施形態の1群では、Rは水素またはメチルである。実施形態の1群では、Rは水素またはフルオロである。実施形態の1群では、Rは、水素、ハロゲン、OR4a、S(O)R4a、S(O)4a、NR4a4b、CO4a
【0078】
【化46】

からなる群から選択され、これらの環系のそれぞれは、ハロゲン、アミノ、オキソ、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、ヒドロキシ、C1〜8アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール‐C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されており、R4aまたはR4bはそれぞれ、独立して水素またはC1〜4アルキルであり、これらはヒドロキシル、アルコキシ、またはヘテロシクリルで場合により置換されており、波線は分子の他の部分への結合部を示す。下付き文字nは0、1、および2である。
【0079】
一実施形態では、Rは、水素、ヒドロキシル、フルオロ、S(O)CH、S(O)CH、NH(CHOH、‐C(O)CH、‐O(CHOCH、‐OCHCH(OH)CHOH、
【0080】
【化47】

からなる群から選択される。
【0081】
実施形態の別の群では、Rは、ハロゲン、アミノ、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、ヒドロキシ、C1〜8アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール‐C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換された
【0082】
【化48】

である。
【0083】
別の実施形態では、本発明は、式:
【0084】
【化49】

を有する化合物、およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグを意図する。
【0085】
実施形態の別の群では、R
【0086】
【化50】

であり、
ハロゲン、アミノ、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、ヒドロキシ、C1〜8アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール‐C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されたており、
下付き文字nは0、1、または2である。
【0087】
別の実施形態では、本発明は、式:
【0088】
【化51】

を有する化合物、およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグを意図する。
【0089】
実施形態の別の群では、Rは、
【0090】
【化52】

からなる群から選択され、これらの環系のそれぞれは、ハロゲン、C1〜8アルキル、‐NH‐C(O)‐C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、ヒドロキシ、アミノ、オキソ、C1〜8アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール‐C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されており、Rは水素またはC1〜4アルキルである。
【0091】
別の実施形態では、本発明は、
【0092】
【化53】

【0093】
【化54】

【0094】
【化55】

からなる群から選択される式、およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグを有する化合物を意図する。
【0095】
実施形態の1つの群では、Rは、
【0096】
【化56】

であり、式中、Rは、水素、C1〜4アルキル、シアノ、場合により置換されたフェニル、およびC(O)Rからなる群から選択される。RはC1〜4アルキルまたはアミノである。
【0097】
それらの実施形態では、本発明は
【0098】
【化57】

【0099】
【化58】

から選択される化合物、およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグを含む。
【0100】
実施形態の1つの群では、Zは
【0101】
【化59】

からなる群から選択され、RはハロゲンまたはC2〜8アルキニルであり、R1aは水素またはメチルである。
【0102】
実施形態の別の群では、Zは
【0103】
【化60】

である。
【0104】
別の実施形態では、本発明は、式:
【0105】
【化61】

を有する化合物、およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグを意図する。
【0106】
実施形態の別の群では、Zは
【0107】
【化62】

であり、RはハロゲンまたはC2〜8アルキニルである。
【0108】
実施形態の別の群では、Zは
【0109】
【化63】

であり、RはハロゲンまたはC2〜8アルキニルであり、R1aは水素またはメチルである。
【0110】
本発明は、式:
【0111】
【化64】

を有する化合物、およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグを意図する。
【0112】
実施形態の別の群では、上記化合物およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグは以下の式
【0113】
【化65】

を有し、
式(II)を参照すると、Rは、ハロゲン、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、およびC2〜8アルキニルからなる群から選択され、RおよびRは、水素、ハロゲン、C1〜4アルキル、SR4a、S(O)R4a、およびS(O)4aからなる群から独立して選択され、Rは、水素、ハロゲン、OR4a、SR4a、S(O)R4a、S(O)4a、NR4a4b、CO4a
【0114】
【化66】

からなる群から選択され、
これらの環系のそれぞれは、ハロゲン、アミノ、オキソ、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、ヒドロキシ、C1〜8アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール‐C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されており、R4aまたはR4bはそれぞれ、独立して水素またはC1〜4アルキルであり、これらは、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、ヘテロシクリル、オキソ、アミノ、およびカルボキシルからなる群から選択される1〜2個の置換基で場合により置換されており、Rは、水素、ハロゲン、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され、下付き文字nは0〜2の整数であり、波線は分子の他の部分への結合部を示す。
【0115】
実施形態の別の群では、RはC2〜8アルキニルである。
【0116】
別の実施形態では、化合物は、式:
【0117】
【化67】

を有し、本発明はその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグを意図する。
【0118】
実施形態の別の群では、Rはハロゲンである。
別の実施形態では、化合物は、
【0119】
【化68】

【0120】
【化69】

【0121】
【化70】

およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグからなる群から選択される。
【0122】
実施形態の別の群では、Rは水素である。
【0123】
別の実施形態では、上記化合物およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグは、式:
【0124】
【化71】

を有する。
【0125】
実施形態の別の群では、本発明の化合物は分離された形態および精製された形態である。
【0126】
本発明の範囲では、下記の実施例で示される化合物は、それらの薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグと同様にそれぞれ好ましい実施形態である。式(I)の化合物の好ましい実施例には、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐オキソモルホリノ)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピラジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(6‐オキソピリダジン‐1(6H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソ‐6‐メチルピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐オキソチオモルホリノ)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(1,1‐ジオキソ‐3‐オキソチオモルホリノ)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(1,3‐ジオキソチオモルホリノ)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソ‐テトラヒドロピリミジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソイミダゾリジン‐1‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2,5‐ジオキソピペラジン‐1‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐フルオロ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐(メチルスルホニル)‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐(メチルスルフィニル)‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)‐2‐チオモルホリノフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)‐2‐(1,1‐ジオキソ‐チオモルホリン‐4‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐(3‐オキソピペラジン‐1‐イル)‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐(2‐ヒドロキシエチルアミノ)‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐ヒドロキシ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐メトキシカルボニル‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐チオキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐1H‐インドール‐6‐カルボキサミド、
5‐エチニル‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐(シアノイミノ)ピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐(メチルイミノ)ピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐(4‐メトキシフェニルイミノ)ピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐チオフェン‐2‐カルボキサミド、
N‐((1‐(4‐(2‐(アセチルイミノ)ピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐5‐クロロチオフェン‐2‐カルボキサミド、
4‐クロロ‐1‐メチル‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐1H‐ピロール‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐1‐メチル‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐1H‐ピロール‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(1,1‐ジオキソチオモルホリノ)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(3‐フルオロ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐メトキシ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐ヒドロキシ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐フルオロ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐メチル‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(5‐メチル‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(4‐ヒドロキシ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2,4‐ジオキソ‐3,4‐ジヒドロピリミジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
N‐((1‐(4‐(4‐アミノ‐2‐オキソピリミジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐5‐クロロチオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐メチル‐2,4‐ジオキソ‐3,4‐ジヒドロピリミジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
N‐((1‐(4‐(4‐アミノ‐5‐フルオロ‐2‐オキソピリミジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐5‐クロロチオフェン‐2‐カルボキサミド、
N‐((1‐(4‐(4‐アセトアミド‐2‐オキソピリミジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐5‐クロロチオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピペリジン‐1‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン1(2H)‐イル)‐2‐(2‐ピペリジン‐1‐イル)エトキシ)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐1H‐インドール‐5‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((2‐(メチルチオ)‐1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((2‐(メチルスルホニル)‐1‐(4‐(2‐オキソピリジン−1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((2‐(メチルスルフィニル)‐1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐ヒドロキシ‐2‐オキソピラジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐(2‐ヒドロキシエトキシ)‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(4‐エチル‐2,3‐ジオキソピペラジン‐1‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
N‐((1‐(4‐(2‐(カルバモイルイミノ)ピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐5‐クロロチオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((2‐メチル‐1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((5‐メチル‐1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(5‐フルオロ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐2‐(メチルスルフィニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(5‐フルオロ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐2‐(メチルスルホニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐フルオロ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐2‐(メチルスルフィニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐フルオロ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐2‐(メチルスルホニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(5‐フルオロ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐(2‐メトキシエトキシ)‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
(R)‐5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐(2,3‐ジヒドロキシプロポキシ)‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
(S)‐5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐(2,3‐ジヒドロキシプロポキシ)‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐(2‐ヒドロキシピリジン‐4‐イル)‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐(6‐ヒドロキシピリジン‐3‐イル)‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
N‐((1‐(2‐(6‐アミノピリジン‐3‐イル)‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐5‐クロロチオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(4‐フルオロ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(6‐フルオロ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(5‐ヒドロキシ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド、および
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(6‐ヒドロキシ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミドが含まれる。
【0127】
上記に列挙した好ましい、より好ましい、最も好ましい化合物は、第Xa因子の選択的阻害剤である。
【0128】
b.組成物
本発明は、式(I)の1つ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステル、またはプロドラッグと、薬学的に許容される担体を含む組成物をさらに提供する。本発明における式(I)の化合物が官能基の位置において誘導体化されて、in vivoにおいてもとの親化合物へ変換され得るプロドラッグ誘導体をもたらしてもよいことが理解されるであろう。そのようなプロドラッグの例には、生理学的に許容されるかつ代謝されやすいエステル誘導体、例えば化合物のヒドロキシル基から誘導されるメトキシメチルエステル、メチルチオメチルエステル、またはピバロイルオキシメチルエステル、または化合物のアミノ基から誘導されるカルバモイル部分が含まれる。さらに、in vivoにおいて式(I)の親化合物を生成し得る、式(I)の化合物の生理学的に許容される任意の等価物は、代謝されやすいエステルまたはカルバミメートと同様に本発明の範囲に含まれる。
【0129】
もし本発明の化合物の薬学的に許容される塩がこれらの組成物において利用される場合、それらの塩は好ましくは無機または有機酸および塩基から得られる。そのような酸性塩に含まれるのは、以下のものである:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、フルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミスルファート、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2‐ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2‐ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモアート、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3‐フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、およびウンデカン酸塩。塩基性塩には、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えばナトリウムおよびカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウムおよびマグネシウム塩、有機塩基塩、例えばジシクロヘキシルアミン塩、N‐メチル‐D‐グルカミン、およびアルギニン、リシンなどのようなアミノ酸塩が含まれる。
【0130】
さらに、塩基性の窒素含有基は、低級ハロゲン化アルキル、例えば塩化、臭化、およびヨウ化メチル、エチル、プロピル、およびブチル、硫酸ジアルキル、例えば硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミル、長鎖ハロゲン化物、例えば塩化、臭化、およびヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステアリル、ハロゲン化アラルキル、例えば臭化ベンジルおよびフェネチル、その他のような物質で四級化されてもよい。これにより、水溶性または油溶性、または水分散性または油分散性の生成物が得られる。
【0131】
本発明の組成物および方法に利用される化合物は、選択的な生物学的特性を高めるために適切な官能基を付加することで修飾されてもよい。そのような修飾は当該技術分野で既知であり、ある生体系(例えば血液、リンパ系、中枢神経系、など)への生物学的浸透性を高め、経口利用性を高め、溶解度を高めて注射による投与を可能にし、代謝を変化させ、排出速度を変化させるものが含まれる。
【0132】
本発明の医薬組成物は、当該技術分野で周知の方法、数ある中でも例えば、従来の造粒、混合、溶解、カプセル化、凍結乾燥、または乳化プロセスによって製造可能である。組成物は各種の剤形に作製されてもよく、顆粒剤、沈殿物、または微粒子、凍結乾燥、回転乾燥、または噴霧乾燥した散剤を含む散剤、非晶質粉末、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、坐剤、注射剤、乳剤、エリキシル剤、懸濁剤、または液剤が含まれる。製剤は、安定剤、pH調整剤、界面活性剤、バイオアベイラビリティ調整剤、およびこれらの組み合わせを場合により含んでもよい。
【0133】
医薬品製剤は、滅菌液体、例えば油、水、アルコールおよびこれらの組み合わせを使用して液状懸濁剤または液剤として調製されてもよい。経口または非経口投与用に、医薬的に適切な界面活性剤、懸濁化剤、または乳化剤を加えてもよい。懸濁剤は、油、例えばラッカセイ油、ゴマ油、綿実油、トウモロコシ油、およびオリーブ油を含んでよい。懸濁製剤はさらに、脂肪酸のエステル、例えばオレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、脂肪酸グリセリド、およびアセチル化脂肪酸グリセリドを含んでもよい。懸濁製剤は、アルコール、例えばエタノール、イソプロピルアルコール、ヘキサデシルアルコール、グリセロール、およびプロピレングリコールを含んでよい。エーテル、例えばポリ(エチレングリコール)、石油炭化水素、例えば鉱物油およびワセリン、および水も懸濁製剤に用いられてよい。
【0134】
これらの組成物に使用されてもよい薬学的に許容される担体には、イオン交換剤、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質、例えばヒト血清アルブミン、緩衝用物質、例えばリン酸塩、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、植物性飽和脂肪酸の部分的なグリセリド混合物、水、塩、または電解質、例えば硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸塩、ワックス、ポリエチレン‐ポリオキシプロピレン‐ブロック重合体、ポリエチレングリコール、および羊毛脂が含まれる。
【0135】
好ましい実施形態によると、本発明の組成物は哺乳動物、好ましくはヒトへの医薬品投与を目的として製剤化される。そのような本発明の医薬組成物は、経口的に、非経口的に、吸入用スプレーを使用して、経皮的に、経直腸的に、経鼻的に、経口腔粘膜的に、経膣的に、または埋め込み式リザーバーを使用して投与されてよい。本明細書で用いる場合、語句“非経口”は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、肝臓内、病巣内、および頭蓋内注射または注入法を含む。好ましくは、組成物は経口投与または静脈内投与される。本発明の製剤は、短時間作用型、迅速放出型、または長時間作用型として設計されてもよい。さらに、化合物は全身的投与手段ではなく局所的投与手段、例えば徐放製剤の投与(例えば注射)で投与することもできる。
【0136】
本発明の組成物の滅菌注射剤は、水性または油性懸濁液であってよい。これらの懸濁液は、適切な分散剤または湿潤剤と懸濁化剤を使用して当該技術分野で既知の技法に従って製剤化されてもよい。注射用滅菌製剤はさらに、非経口的に許容される非毒性の希釈剤または溶媒に含まれる滅菌注射液または懸濁剤、例えば1,3‐ブタンジオールに含まれる液体であってよい。利用できる許容される賦形剤および溶媒は、水、リンガー溶液、および生理食塩液である。さらに、滅菌済みの固定油が溶媒または懸濁化剤として従来使用されている。この目的で、合成モノ‐またはジ‐グリセリドを含む任意の無刺激性の固定油を利用してよい。薬学的に許容される天然の油、例えばオリーブ油またはヒマシ油、特にこれらのポリオキシエチレン化体と同様に、脂肪酸、例えばオレイン酸とそのグリセリド誘導体は注射剤の調製に有用である。これらの油剤または懸濁液は、長鎖アルコールの希釈剤または分散剤、例えばカルボキシメチルセルロース、あるいは乳剤および懸濁剤を含む薬学的に許容される剤形の製剤化に一般的に使用される同様の分散剤を含んでもよい。その他の一般的に使用される界面活性剤、例えばTween、Span、および薬学的に許容される固体、液体、またはその他の剤形の製造に一般的に使用されるその他の乳化剤またはバイオアベイラビリティ増強剤も、製剤化のために使用されてよい。化合物は、ボーラス注入法または持続注入法のような注射による非経口投与用に製剤化されてよい。注射用の単位剤形は、アンプルまたはマルチドーズ容器に入っていてもよい。
【0137】
本発明の医薬組成物は経口的に許容される任意の剤形であってよく、カプセル剤、錠剤、水性懸濁剤または液剤が含まれる。経口投与用の錠剤の場合、一般的に使用される担体には乳糖およびトウモロコシデンプンが含まれる。潤沢剤、例えばステアリン酸マグネシウムも一般的に添加される。カプセル用の剤形では、有用な希釈剤には、乳糖および乾燥トウモロコシデンプンが含まれる。経口用投与に水性懸濁剤が必要な場合は、有効成分は乳化剤および懸濁化剤と混合される。所望であれば、特定の甘味剤、香味剤、または着色剤を添加してもよい。
【0138】
あるいは、本発明の医薬組成物は直腸投与用の坐剤の形態であってよい。薬剤と、室温では固体だが、直腸温度では液体になるために直腸で溶解して薬を放出する刺激のない適切な担体と混合することによりこれらを調製してよい。そのような材料には、カカオ脂、ミツロウ、およびポリエチレングリコールが含まれる。
【0139】
本発明の医薬組成物はまた局所投与用剤形であってよく、特に、局所適用によって容易にアクセス可能な部位または臓器が治療の標的に含まれる場合がそうであり、眼、皮膚、または下部腸管の疾患が含まれる。これらの部位または臓器のそれぞれに対して、適切な局所用製剤が容易に調製される。
【0140】
下部腸管に対する局所適用は、直腸用坐剤製剤(上記参照)、または適切な浣腸製剤によって行われてもよい。局所用経皮吸収型貼付剤も使用してよい。局所適用では、医薬組成物は1つ以上の担体に懸濁化されたまたは溶解された活性成分を含む適切な軟膏剤に製剤化されてよい。本発明の化合物の局所投与に使用される担体には、鉱物油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックス、および水が含まれるがこれらに限定されない。あるいは、医薬組成物は1つ以上の薬学的に許容される担体に懸濁化された、または溶解された活性成分を含む適切なローション剤またはクリーム剤に製剤化されてよい。適切な担体には、鉱物油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステル、ワックス、セチルアルコール、2‐オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、および水が含まれる。
【0141】
眼科用の使用では、医薬組成物は、pH調整済み滅菌等張食塩水に含まれる微粉化懸濁剤として、または好ましくはpH調整済み滅菌等張食塩水に含まれる液剤として製剤化されてよく、塩化ベンザルコニウムのような保存剤が添加される場合とされない場合がある。あるいは、眼科用の使用では、医薬組成物はワセリンのような軟膏剤に製剤化されてよい。
【0142】
本発明の医薬組成物はまた、経鼻投与用エアゾールまたは吸入剤によって投与されてよい。そのような組成物は、医薬品製剤業界で既知の技術に従って調製され、ベンジルアルコールまたはその他の適切な保存剤、バイオアベイラビリティを高めるための吸収促進剤、フルオロカーボンおよび/またはその他の従来用いられる可溶化剤または分散化剤を使用して、食塩水に含まれる液剤として調製されてよい。
【0143】
有効量を含有する上記の任意の剤形は日常の実験範囲および本発明の範囲に含まれる。治療効果用量は投与経路および剤形によって変動する。本発明の好ましい1つの化合物または複数の化合物は、高い治療指数を示す製剤である。治療指数は、毒性効果と治療効果間の用量比であり、LD50とED50間の比として表すことができる。LD50は、集団の50%が死に至る用量であり、ED50は、集団の50%に治療上の効果が認められる用量である。LD50とED50は、動物細胞培養または実験動物において標準的な薬学的手順を使用して決定される。
【0144】
上述の代表的な剤形の他に、薬学的に許容される添加剤および担体および剤形は一般的に当業者に既知であり本発明に含まれる。特定の患者に用いられる具体的な投与量および治療計画は、使用される特定の化合物の活性、患者の年齢、体重、健康状態、性別、および食生活、ならびに投与時間、排出速度、薬剤の組み合わせ、担当医の判断、および治療する特定の疾患の重症度を含む様々な因子に影響されることを理解すべきである。有効成分(1種または複数種)の量も、組成物中の特定の化合物、ならびに含まれる場合はその他の治療薬に応じて変化する。
【0145】
c.使用方法
本発明は、第Xa因子の活性を阻害するまたは低下させる方法だけでなく、第Xa因子関連性の状態、症状、疾患または病気の治療または緩和を、それを必要とする患者(例えばヒトまたはヒト以外)において行う方法を提供する。一実施形態では、本発明は、好ましくない血栓症を特徴とする哺乳動物における病態を予防または治療する方法を提供し、本方法は、治療有効量の本発明の化合物をその哺乳動物に投与するステップを含む。そのような病態には、急性冠不全症候群、心筋梗塞、不安定狭心症、難治性狭心症、血栓溶解療法後または冠動脈血管形成術後に発生する閉塞性冠動脈血栓性、血栓媒介性の脳血管症候群、塞栓性脳卒中、血栓性脳卒中、一過性脳虚血発作、静脈血栓症、深部静脈血栓症、肺動脈塞栓、血液凝固障害、播種性血管内凝固、血栓性血小板減少性紫斑病、閉塞性血栓血管炎、ヘパリン誘発性血小板減少症に関連する血栓症、体外循環に関連する血栓性合併症、心臓およびその他の血管内カテーテル留置、大動脈内バルーンポンプ、冠動脈ステント、または心臓弁のような器具の使用に関連する血栓性合併症、補綴具の取り付けを必要とする病態などが含まれるがこれらに限定されない。
【0146】
本発明の文脈における“治療”は、疾患または病気に関連する症状の緩和、またはそれらの症状の進行または悪化の抑制、あるいは病気または疾患の抑制または予防を意味する。
【0147】
語句“哺乳動物”は、第Xa因子を発現する生物を含む。哺乳動物の例には、マウス、ラット、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ウマ、クマ、サル、イヌ、ネコ、および好ましくはヒトが含まれる。第Xa因子を発現する遺伝子組み換え生物もこの定義に含まれる。
【0148】
本発明の方法は、本明細書で説明する有効量の化合物または組成物を哺乳動物またはヒト以外の動物に投与するステップを含む。本明細書で用いる場合、本発明の化合物または組成物の“有効量”は、第Xa因子に対して拮抗作用を持つ、または阻害作用を持つ量を含む。第Xa因子に対して拮抗作用を持つ、または阻害作用を持つ量は、例えば例示的な試験方法として下記で説明するものを含む、第Xa因子の活性が測定可能な任意のアッセイを使用して検出可能である。有効量はさらに、第Xa因子を阻害することにより治療可能な第Xa因子関連性疾患の症状を緩和する量を含んでもよい。従って、“第Xa因子の拮抗物質”は、第Xa因子と相互作用し、第二の化合物、例えば別の第Xa因子リガンドの機能を調節、例えば阻害または低下させて第Xa因子と相互作用する化合物を含む。第Xa因子結合化合物は、好ましくは第Xa因子の拮抗物質である。語句“第Xa因子結合化合物”(例えば受容体に対して結合親和性を示す)には、第Xa因子と相互作用し、第Xa因子の活性の調節をもたらす化合物が含まれる。第Xa因子結合化合物は、in vitro(例えば細胞または非細胞ベース)またはin vivoでの方法を使用して特定してもよい。in vitroでの方法の説明を下記に示す。
【0149】
本明細書で説明する方法および組成物に存在する化合物の量は、実施例に記載される任意のアッセイで測定された場合に、疾患の重症度において検出可能な低下をもたらすのに十分でなければならない。必要な第Xa因子モジュレータの量は、ある細胞種に対するモジュレータの有効度および疾患の治療に必要な時間によって変化する。特定の実施形態では、本発明の組成物は別の治療薬をさらに含んでよい。第二の薬が使用される場合、第二の薬は別の剤形として、または本発明の化合物または組成物とともに単一の剤形として投与されてよい。本発明の化合物の1つ以上を疾患、病気、または症状を治療するための単剤療法の応用に使用できるが、それらは、本発明の化合物または組成物(治療薬)の使用が、同一のおよび/または他の種類の疾患、症状、および病気の治療のための1つ以上の他の治療薬の使用と組み合わされる併用療法に用いられてもよい。併用療法には、2つ以上の治療薬の同時投与または連続投与が含まれる。薬剤の投与は任意の順番で行われてよい。あるいは、患者に投与可能な単一の組成物に複数の治療薬を含有させてもよい。例えば、単一の医薬組成物は、式(I)に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、またはプロドラッグ、別の治療薬(例えばメトトレキサート)またはその薬学的に許容される塩、エステル、またはプロドラッグ、および薬学的に許容される添加剤または担体を含むことができる。
【0150】
本発明は、式(I)を有する化合物、本発明の化合物の作製方法、少なくとも1つの本発明の化合物および少なくとも1つの薬学的に許容される担体または添加剤からなる医薬組成物の作製方法、および様々な疾患、症状、および病気(例えば炎症性、自己免疫性、神経系、神経変性、腫瘍、および心血管系)、例えば関節リウマチ、骨関節炎、過敏性腸疾患(IBD)、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、および多発性硬化症を治療するために1つ以上の本発明の化合物を使用する方法を含む。本発明の化合物およびその薬学的に許容される塩および/または中性組成物は、薬学的に許容される添加剤または担体とともに製剤化されてよく、得られた組成物を、様々な疾患、症状、および病気を治療するために哺乳動物、例えばヒトの男性、ヒトの女性、および動物にin vivoで投与してよい。さらに、様々な疾患、症状、および病気の治療に有用な薬剤の調製に本発明の化合物を使用できる。
【0151】
d.キット
本発明のさらに別の態様は、単一のパッケージに個別の容器を含むキットを提供するものであり、第Xa因子が役割を担う状態、疾患、症状、および病気を治療するため、本発明の医薬化合物、組成物、および/またはその塩は、薬学的に許容される担体と組み合わせて使用される。
【実施例】
【0152】
これらの化合物の調製に使用される出発原料および試薬は通常、Aldrich Chemical Co.,のような業者から入手可能であるか、または当業者に既知の方法を使用して、Fieser and Fieser‘s Reagents for Organic Synthesis;Wiley&Sons:New York,1967‐2004,Volumes 1‐22、Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,Elsevier Science Publishers,1989,Volumes 1‐5 and Supplementals、およびOrganic Reactions,Wiley&Sons:New York,2005,Volumes 1‐65のような文献で説明される手法に従って調製される。
【0153】
所望であれば、濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなどを含むがこれらに限定されない従来の技術を使用して出発原料および合成反応スキームの中間体の分離および精製が可能である。物理定数およびスペクトルデータを含む従来の手段を使用してそのような材料のキャラクタリーゼーションを行うことができる。
【0154】
そうでない旨の記載がない限りは、本明細書に記載する反応は、好ましくは約−78℃〜約150℃、より好ましくは約0℃〜約125℃、最も好ましくかつ好都合にはおよそ室温(または環境温度)、例えば約20℃〜約75℃での反応温度の範囲で大気圧下において不活性雰囲気下で行われる。
【0155】
以下に記載する実施例を参照して、本明細書に記載の方法、または当業界で周知のその他の方法を使用して本発明の化合物を合成した。
【0156】
2695セパレーションモジュールを備えるWaters Allianceクロマトグラフィーシステム(マサチューセッツ州ミルフォード)を使用して高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって化合物および/または中間体のキャラクタリゼーションを行った。解析用カラムは、Merck KGaA(Darmstadt、ドイツ)製のC‐18 SpeedROD RP‐18Eカラムを使用した。あるいは、Waters Acquity UPLC BEH C‐18(2.1mm×15mm)カラムを用いてWaters Unity(UPLC)システムを使用してキャラクタリゼーションを行った。一般的に5%アセトニトリル/95%水から始めて、Allianceシステムでは5分間、Acquityシステムでは1分間の間に95%アセトニトリルへ進行するグラジエント溶出法を使用した。全ての溶媒は0.1%のトリフルオロ酢酸(TFA)を含有していた。220nmまたは254nmのいずれかの紫外線(UV)吸収によって化合物を検出した。HPLC用溶媒は、EMD Chemicals,Inc.(ニュージャージー州Gibbstown)から入手した。一部の例では、シリカゲルが塗布されたガラスプレート、例えばEMDシリカゲル60(2.5cm×7.5cm)プレートを使用して、薄層クロマトグラフィー(TLC)で純度を解析した。紫外線下で、または周知のヨウ素蒸気法およびその他各種の呈色技術を使用して、TLCの結果は容易に視覚的に検出された。
【0157】
アセトニトリル/水を移動相として使用して2台のAgilent 1100シリーズLCMS機器のうちの1台を使用して質量分析を行った。1台のシステムはTFAをモディファイヤーとして使用して正イオンモードで測定を行い、もう1台はギ酸または酢酸アンモニウムのいずれかを使用して正イオンモードおよび負イオンモード両方で測定を行う。
【0158】
化合物の一部について、Varian 400MHz NMR(カリフォルニア州パロアルト)を使用して核磁気共鳴(NMR)解析を行った。スペクトル基準として、TMSまたは既知の溶媒の化学シフトのいずれかを使用した。
【0159】
本発明の化合物の一部の純度は、元素分析(Robertson Microlit、ニュージャージー州マディソン)を使用して解析してもよい。
【0160】
Laboratory Devices Mel‐Tempの機器(Holliston,Mass)で融点を測定してもよい。
【0161】
Teledyne Isco,(ネブラスカ州Lincoln)から全て購入したSq16xまたはSg100cクロマトグラフィーシステムのいずれか、および同梱のシリカゲルカラムを使用して予備分離を行った。あるいは、シリカゲル(230〜400メッシュ)充填材を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーによって、またはC‐18逆相カラムを使用したHPLCによって化合物および中間体を精製した。ジクロロメタン、メタノール、酢酸エチル、ヘキサン、アセトン、水性ヒドロキシアミン、およびトリエチルアミンをIscoシステムおよびフラッシュカラムクロマトグラフィー用の一般的な溶媒として使用した。逆相HPLCの一般的な溶媒として、0.1%のトリフルオロ酢酸を含む各種濃度のアセトニトリルと水を使用した。
【0162】
実施例において以下の略号を使用する:
μL=マイクロリットル
μM=マイクロモーラー
aq.=水溶液
BOP=ベンゾトリアゾール‐1‐イルオキシトリス(ジメチルアミノ)‐ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
CaCl=塩化カルシウム
CHCl=ジクロロメタン
CHCN=アセトニトリル
CuI=ヨウ化銅
DIEA=ジイソプロピルエチルアミン
DMF=ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
EtOAc=酢酸エチル
g=グラム
h=時間
HATU=2‐(1H‐7‐アザベンゾトリアゾール‐1‐イル)‐1,1,3,3‐テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HPLC=高圧液体クロマトグラフィー
IC50=in vitroで酵素を50%阻害するのに必要な阻害剤の濃度
IV=静脈内に
CO=炭酸カリウム
PO=リン酸カリウム
kg=キログラム
M=モーラー
m/z=質量電荷比
mCPBA=m‐クロロペルオキシ安息香酸
MeOH=メタノール
mg=ミリグラム
MHz=メガヘルツ
min=分
mL=ミリリットル
mm=ミリメートル
mM=ミリモーラー
mmol=ミリモル
mOD/min=1分間当たりのミリ光学濃度
MP‐carbonate=マクロ多孔質トリエチルアンモニウムメチルポリスチレン炭酸塩(0.5%無機性帯電防止剤)
MS=質量分析(マススペクトロメトリー)
N=規定濃度
NaCl=塩化ナトリウム
NaH=水素化ナトリウム
NaHCO=重炭酸ナトリウム
NaN=アジ化ナトリウム
NaSMe=ナトリウムメチルチオラート
NaSO=硫酸ナトリウム
nBuOH=n‐ブタノール
ng=ナノグラム
nm=ナノメートル
nM=ナノモーラー
Pd(PPh=テトラキス‐(トリフェニルホスファン)‐パラジウム
PEG=ポリエチレングリコール
pM=ピコモーラー
PO=経口的に
PPhまたはPhP=トリフェニルホスフィン
Ra‐Ni=ラネーニッケル
SOCl=塩化チオニル
TEA=トリエチルアミン
TSC=クエン酸三ナトリウム。
【0163】
一般法
以下の合成反応スキームは、本発明の化合物の合成が可能な一部の方法を例示するものにすぎず、これらの合成反応スキームに対する各種の変更が実施可能であり、本発明に含まれる開示を参照した当業者によって想起されるであろう。
【0164】
スキームI
【0165】
【化72】

スキームIは、式I‐4を有する化合物の調製のための一般的な合成方法を表す。スキームIによると、アルコールI‐1は三段階の手順によってアミンI‐2に変換される:(1)塩化チオニルなどによるハロゲン化、(2)アジ化ナトリウムのようなアジ化物によるハロゲン化物の置換、および(3)接触水素化による、アミンI‐2を形成するためのアジ化物の還元。次に、アミンI‐2は従来のアミド形成法、例えばBOPのようなカップリング試薬を使用して酸Z‐COOHとカップリングされ、化合物I‐3を形成し、式中、Zは本明細書で定義される通りである。例えば、KCOの存在下のような塩基性条件下で、8‐ヒドロキシキノリンおよびCuIの存在下で、対応するR部分で化合物I‐3のヨード基を置換すると所望の化合物I‐4が得られ、式中、Rは本明細書で定義される通りである。化合物I‐4の特定のR部分をさらに修飾してもよい。例えば、実施例6のチオ基を酸化し、対応するスルホキシドおよびスルホンアナログを形成してよい。スキーム1または下記のスキーム2のいずれかを使用して化合物I‐1を得てもよい。
【0166】
スキームII
【0167】
【化73】

スキームIIに従って式II‐7を有する化合物を調製してもよい。(1H‐イミダゾール‐4‐イル)メタノールII‐1を、三段階の手順によって(1H‐イミダゾール‐4‐イル)メタンアミンII‐2に変換し、上述の条件と同様の条件を使用してZ‐COOHとカップリングさせて化合物II‐3を形成する。一方で、例えばKCOの存在下のような塩基性条件下で、8‐ヒドロキシキノリンおよびCuIの存在下において、R‐Hで2‐フルオロ‐1,4‐ジヨードベンゼンの4‐ヨード基を選択的に置換すると化合物II‐5が得られる。同様の条件下で化合物II‐3で2つめのヨード基を続いて置換すると化合物II‐6が得られる。下記のスキーム4に例を示すように直線経路で化合物II‐6を調製してもよい。R‐Hでフルオロ基を置換すると、所望の生成物II‐7が得られ、式中、Rは本明細書で定義される通りである。
【0168】
実施例1
5‐クロロ‐N((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(10)
スキーム1は、化合物10の合成のための合成方法を表す。スキーム2は、化合物I‐1の合成に使用される別の方法を表す。
【0169】
スキーム1
【0170】
【化74】

【0171】
【化75】

スキーム2
【0172】
【化76】

ステップ1:
1,4‐ジヨードベンゼン1‐1(4.00g、12.1ミリモル)、4‐(ヒドロキシメチル)イミダゾールII‐1(1.20g、12.2ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(0.176g、1.21ミリモル)、およびKCO(1.69g、12.2ミリモル)の混合物を含むDMSO(12mL)を脱気してからCuI(0.230g、1.21ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。水とEtOAcを加えた。混合物を濾過した。有機層を分離した後、シリカゲルカラムにアプライし、これを0〜5%のMeOHを含むCHClで溶離して、4‐ヒドロキシメチル 1‐(4‐ヨードフェニル)イミダゾールI‐1(0.810g)を得た。MS 301.2(M+H)。
【0173】
ステップ2:
化合物4‐ヒドロキシメチル 1‐(4‐ヨードフェニル)イミダゾールI‐1(0.810g、2.70ミリモル)をSOCl(6mL)に溶解した。溶液を室温で15分間攪拌した。その後、これを真空下で濃縮した。残渣をEtOAcと5%のNaHCO水溶液の間に分離した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して4‐クロロメチル 1‐(4‐ヨードフェニル)イミダゾール1‐3を固体として得た(0.780g)。MS 318.9および320.9(M+H、Clパターン)。
【0174】
ステップ3:
化合物4‐クロロメチル 1‐(4‐ヨードフェニル)イミダゾール1‐3(0.780g、2.45ミリモル)をDMF(10mL)に溶解した。溶液に、NaN(0.520g、8.00ミリモル)を加えた。室温で一晩攪拌した後、水とEtOAcを加えた。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して4‐アジドメチル 1‐(4‐ヨードフェニル)イミダゾール1‐4を固体として得た(0.725g)。MS 326.0 (M+H)。
【0175】
ステップ4
風船を使用してH雰囲気下、Ra‐Ni(50%水溶液、スラリー、300mg)と4‐アジドメチル 1‐(4‐ヨードフェニル)イミダゾール1‐4(0.725g、2.23ミリモル)を含むMeOH(12mL)溶液を3時間水素化した。混合液をセライト濾過した。濾液を真空下で濃縮して4‐アミノメチル 1‐(4‐ヨードフェニル)イミダゾールI‐2を固体として得た(0.603g)。MS 300.0 (M+H)。
【0176】
ステップ5:
5‐クロロチオフェン‐2‐カルボン酸1‐5(0.346g、2.13ミリモル)、上記で調製した4‐アミノメチル 1‐(4‐ヨードフェニル)イミダゾールI‐2(0.578g、1.93ミリモル)、およびTEA(0.670mL、4.82ミリモル)の混合物を含むDMF(10mL)にBOP(1.03g、2.33ミリモル)を加えた。その後、混合液を室温で一晩攪拌した。水とEtOAcを加えた。有機層を分離し、5%のNaHCOで洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6を固体として得た(0.832g)が、これは次の反応に使用するのに十分な純度を持つことが認められた。MS 443.9および445.9(M+H,Clパターン)。
【0177】
ステップ6:
上記で調製した5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(0.270g、0.609ミリモル)、2‐ヒドロキシピリジン1‐7(0.115g、1.21ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(0.041g、0.283ミリモル)、およびKCO(0.333g、2.41ミリモル)の混合物を含むDMSO(2mL)を脱気してからCuI(0.058g、0.305ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、混合物をHPLCで精製して表題化合物10を得た(0.080g)。MS 411.0 および 413.0 (M+H,Clパターン); H NMR (DMSO−d, 400 MHz) δ 9.27 (m, 2H), 8.08 (s, 1H), 7.87 (d, 2H), 7.69 (d, 1H), 7.65 (m, 3H), 7.51 (m, 1H), 7.19 (d, 1H), 6.49 (d, 1H), 6.34 (dd, 1H), 4.52 (d, 2H)。
【0178】
実施例2
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐オキソモルホリノ)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(11)
【0179】
【化77】

フラスコに入れたNaH(60%、3.2g、80ミリモル)をヘキサンで洗浄した。氷槽内で冷却したこのフラスコに、エタノールアミン(4.4mL、73ミリモル)を含むジオキサン(40mL)の溶液を加えた。混合液をHガスが発生しなくなるまで10分間還流加熱した。次に濃縮スラリーを氷槽内で冷却し、クロロ酢酸エチル(8.9g、73ミリモル)を含むジオキサン(15mL)溶液を加えた。反応混合液を1時間還流加熱した。次にこれを濾過した。濾液を真空下で濃縮して油を得て、これをEtOAc/MeOH(95/5)で溶離して短いシリカゲルカラムで精製して、3‐モルホリノンを白色固体として得た(1.9g)。
【0180】
実施例1で調製した5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(33mg、0.074ミリモル)、上記で調製した3‐モルホリノン(22mg、0.218ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(7mg、0.048ミリモル)、およびKCO(30mg、0.217ミリモル)の混合物を含むDMSO(0.5mL)を脱気してからCuI(14mg、0.073ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(3mg)。MS 417.0 および 419.0 (M+H,Clパターン)。
【0181】
実施例3
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピラジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(12)
【0182】
【化78】

室温のグリシンアミド塩酸塩(1.10g、10.0ミリモル)を含む5NのNaOH(6mL)溶液に、グリオキサル(水に40%含有、1.5mL、13.1ミリモル)を加えた。溶液を室温で一晩攪拌した。生成物をnBuOHを含む水溶液から抽出し、nBuOH抽出液を真空下で濃縮して2‐ヒドロキシピラジンを白色固体として得た(0.20g)。
【0183】
実施例1で調製した5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(100mg、0.23ミリモル)、上記で調製した2‐ヒドロキシピラジン(43mg、0.45ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(15mg、0.10ミリモル)、およびKCO(123mg、0.89ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)を脱気してからCuI(21mg、0.11ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(15mg)。MS 412.0 および 414.0 (M+H,Clパターン)。
【0184】
実施例4
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(6‐オキソピリダジン‐1(6H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(13)
【0185】
【化79】

実施例1で調製した5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(100mg、0.23ミリモル)、3‐ヒドロキシピリダジン(43mg、0.45ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(15mg、0.10ミリモル)、およびKCO(123mg、0.89ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)を脱気してからCuI(19mg、0.10ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(15mg)。MS 412.0 および 414.0 (M+H,Clパターン)。
【0186】
実施例5
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(6‐メチル‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(14)
【0187】
【化80】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(100mg、0.22ミリモル)、2‐ヒドロキシ‐6‐メチルピリジン(60mg、0.55ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(20mg、0.14ミリモル)、およびKCO(140mg、1.01ミリモル)の混合物を含むDMSO(3mL)をArで脱気してからCuI(28mg、0.15ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(4mg)。MS 425.1 および 427.1(M+H,Clパターン)。
【0188】
実施例6
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐オキソチオモルホリノ)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(15)
【0189】
【化81】

実施例1で調製した5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(230mg、0.518ミリモル)、3‐チオモルホリノン(121mg、1.03ミリモル)、1,2‐トランス‐ジアミノシクロヘキサン(26μL、0.21ミリモル)、およびKPO(220mg、1.04ミリモル)の混合物を含むジオキサン(2mL)をArで脱気してからCuI(40mg、0.21ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を110℃で一晩加熱した。次に、これをHPLCで精製して表題化合物を得た(58mg)。MS 433.1 および 435.0 (M+H,Clパターン)。
【0190】
実施例7
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(1,1‐ジオキソ‐3‐オキソチオモルホリノ)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(16)および5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(1,3‐ジオキソチオモルホリノ)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(17)
【0191】
【化82】

室温においた、実施例6で調製した5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐オキソチオモルホリノ)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(56mg、0.13ミリモル)を含むアセトン(3mL)溶液に、mCPBA(38mg、70〜77%、0.15ミリモル)を加えた。これを室温で1時間攪拌した。HPLCでは、スルホンとスルホキシドが2対1で形成されているのが示された。溶液を真空下で濃縮し、残渣をHPLCで精製してスルホン(6mg)とスルホキシド(3mg)を得た。スルホン:MS465.0および467.0(M+H、Clパターン)、スルホキシド:449.1および451.0(M+H、Clパターン)。
【0192】
実施例8
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソ‐テトラヒドロピリミジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(18)
【0193】
【化83】

実施例1で調製した5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(80mg、0.18ミリモル)、テトラヒドロ‐2‐ピリミジノン(54mg、0.54ミリモル)、1,2‐トランス‐ジアミノシクロヘキサン(13μL、0.11ミリモル)、およびKPO(100mg、0.47ミリモル)の混合物を含むジオキサン(1mL)をArで脱気してからCuI(20mg、0.11ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を110℃で一晩加熱した。次に、これをHPLCで精製して表題化合物を得た(4mg)。MS 416.1 および 418.1 (M+H,Clパターン)。
【0194】
実施例9
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソイミダゾリジン‐1‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(19)
【0195】
【化84】

実施例1で調製した5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(80mg、0.18ミリモル)、エチレンウレア(40mg、0.47ミリモル)、1,2‐トランス‐ジアミノシクロヘキサン(15μL、0.12ミリモル)、およびKCO(100mg、0.72ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)をArで脱気してからCuI(20mg、0.11ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を110℃で一晩加熱した。次に、これをHPLCで精製して表題化合物を得た(5mg)。 MS 402.1 および 404.1 (M+H,Clパターン)。
【0196】
実施例10
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2,5‐ジオキソピペラジン‐1‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(20)
【0197】
【化85】

実施例1で調製した5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(80mg、0.18ミリモル)、グリシン無水物(40mg、0.35ミリモル)、1,2‐トランス‐ジアミノシクロヘキサン(30μL、0.24ミリモル)、およびKCO(100mg、0.72ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)をArで脱気してからCuI(20mg、0.11ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を110℃で一晩加熱した。次に、これをHPLCで精製して表題化合物を得た(10mg)。MS 430.1 および 432.1 (M+H,Clパターン)。
【0198】
実施例11
5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐フルオロ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(21)
スキーム3
【0199】
【化86】

スキーム4
【0200】
【化87】

2,5‐ジヨードフルオロベンゼンII‐4(2.00g、5.75ミリモル)、2‐ヒドロキシピリジン1‐7(0.546g、5.75ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(0.083g、0.57ミリモル)、およびKCO(1.00g、7.25ミリモル)の混合物を含むDMSO(10mL)を脱気してからCuI(0.109g、0.57ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。水とEtOAcを加えた。混合物を濾過した。有機層を分離した後、シリカゲルカラムにアプライし、これを0〜70%のEtOAcを含むヘキサンで溶離して、1‐ヨード‐2‐フルオロ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)ベンゼン3‐2を得た(0.820g)。MS 315.8 (M+H)。
【0201】
4‐ヒドロキシメチルイミダゾールII‐1(1.09g、11.1ミリモル)を含むCHCN(12mL)の懸濁液に、SOCl(5mL)を加えた。室温で30分間攪拌すると、懸濁液は透明になった。さらに2時間攪拌した後、溶液を真空下で濃縮して固体を得て、次にこれをDMF(15mL)に溶解した。この溶液にNaN(2.16g、33.2ミリモル)を加えた。混合液を室温で一晩攪拌した後水とEtOAcを加え、次に5%NaHCO水溶液も加えた。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して4‐アジドメチルイミダゾールを固体として得た(0.759g)。MS 124.1 (M+H)。
【0202】
上記で調製した4‐アジドメチルイミダゾール(0.759g、6.17ミリモル)とRa‐Ni(50%スラリー/水、900mg)の混合物を含むMeOH(15mL)を、風船を使用してH雰囲気下で一晩水素化した。次に混合液をセライト濾過した。濾液を真空下で濃縮して4‐アミノメチルイミダゾールII‐2を得た(0.604g)。
【0203】
5‐クロロチオフェン‐2‐カルボン酸1‐5(1.10g、6.76ミリモル)およびTEA(2.0mL、14.4ミリモル)を含むDMF(12mL)溶液にBOP(3.30g、7.45ミリモル)を加えた。5分間混合後、この溶液を丸底フラスコ内の上記で調製した化合物4‐アミノメチルイミダゾールII‐2(0.604g、6.22ミリモル)に加えた。その後、混合液を室温で一晩攪拌した。これをHPLCで精製して5‐クロロ‐N‐((1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド3‐1を得た(1.52g)。MS 242.0 および 244.0 (M+H,Clパターン)。
【0204】
上記で調製した5‐クロロ‐N‐((1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド3‐1(0.940g、2.64ミリモル)、上記で調製した1‐ヨード‐2‐フルオロ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)ベンゼン3‐2(0.820g、2.60ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(0.066g、0.45ミリモル)、およびKCO(0.630g、4.56ミリモル)の混合物を含むDMSO(8mL)をArで脱気してからCuI(0.090g、0.47ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、これをHPLCで精製して表題化合物を得た(0.480g)。MS 429.0 および 431.0 (M+H,Clパターン)。
【0205】
あるいはスキーム4に示すように、上記で調製した1‐ヨード‐2‐フルオロ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)ベンゼン3‐2を、DMSO中で8‐ヒドロキシキノリンおよびKCOの存在下で4‐ヒドロキシメチルイミダゾールII‐1で処理する。得られた混合物を脱気してからCuIを充填し、4‐ヒドロキシメチル‐(2‐フルオロ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)イミダゾール4‐1を得る。化合物4‐1を塩化チオニルで処理し、4‐クロロメチル‐(2‐フルオロ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)イミダゾールを得て、次にこれをNaNで処理して4‐アジドメチル‐(2‐フルオロ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)イミダゾール4‐2を得る。アジ化物4‐2をPhPで還元して4‐アミノメチル‐(2‐フルオロ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)イミダゾール4‐3を得る。次に化合物4‐3を5‐クロロチオフェン‐2‐カルボン酸1‐5で処理して表題化合物21を得る。
【0206】
実施例12
5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐(メチルスルホニル)‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(22)および5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐(メチルスルフィニル)‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(23)
【0207】
【化88】

実施例11で調製した5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐フルオロ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド21(96mg、0.22ミリモル)およびNaSMe(68mg、0.97ミリモル)を含むDMSO(2mL)溶液を80℃で1時間加熱した。混合液をHPLCで精製して、5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐(メチルチオ)‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミドを得た(16mg)。MS 457.0 および 459.0 (M+H,Clパターン)。
【0208】
上記で調製した5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐(メチルチオ)‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(16mg、0.035ミリモル)を含むアセトン(1mL)溶液に、mCPBA(70%、12mg、0.049ミリモル)を加えた。室温で30分間攪拌後、混合液をHPLCで精製してスルホキシド(5mg)とスルホン(3mg)を得た。スルホキシド:MS473.0および475.0(M+H、Clパターン)、スルホン:MS489.0および491.0(M+H、Clパターン)。
【0209】
実施例13
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)‐2‐チオモルホリノフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(24)
【0210】
【化89】

実施例11で調製した5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐フルオロ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(70mg、0.16ミリモル)およびチオモルホリン(1mL)を含むDMSO(1mL)溶液を150℃で3日間加熱した。混合液をHPLCで精製して表題化合物を得た(25mg)。MS 512.0 および 514.0 (M+H,Clパターン)。
【0211】
実施例14
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)‐2‐(1,1‐ジオキソ‐チオモルホリン‐4‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(25)
【0212】
【化90】

実施例13で調製した5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)‐2‐チオモルホリノフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(22mg、0.043ミリモル)を含むアセトン(2mL)溶液に、mCPBA(70%、32mg、0.13ミリモル)を加えた。室温で2時間攪拌後、混合液をHPLCで精製して表題化合物を得た(8mg)。MS 544.1 および 546.1 (M+H,Clパターン)。
【0213】
実施例15
5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐(3‐オキソピペラジン‐1‐イル)‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(26)
【0214】
【化91】

実施例11で調製した5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐フルオロ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(70mg、0.16ミリモル)および2‐オキソピペラジン(565mg、5.65ミリモル)を含むDMSO(1mL)溶液を150℃で2日間加熱した。混合液をHPLCで精製して表題化合物を得た(14mg)。MS 509.0 および 511.0 (M+H,Clパターン)。
【0215】
実施例16
5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐(2‐ヒドロキシエチルアミノ)‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(27)
【0216】
【化92】

実施例11で調製した5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐フルオロ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(75mg、0.17ミリモル)およびエタノールアミン(1.5mL)を含むDMSO(1mL)溶液を密閉した試験管内で150℃で一晩加熱した。混合液をHPLCで精製して表題化合物を得た(13mg)。MS 470.0 および 472.0 (M+H,Clパターン)。
【0217】
実施例17
5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐ヒドロキシ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(28)
【0218】
【化93】

実施例11で調製した5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐フルオロ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(80mg、0.19ミリモル)および5NのNaOH水溶液(0.5mL、2.5ミリモル)を含むDMSO(2mL)溶液を密閉した試験管内で130℃で一晩加熱した。混合液をHPLCで精製して表題化合物を得た(5mg)。MS 427.0 および 429.0 (M+H,Clパターン)。
【0219】
実施例18
5‐クロロ‐N‐((1‐(2‐メトキシカルボニル‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(29)
【0220】
【化94】

氷槽内で冷却した無水MeOH(15mL)に2,5‐ジヨード安息香酸(1.00g、2.67ミリモル)を含む溶液に、SOCl(0.50mL、6.85ミリモル)を慎重に加えた(発熱反応)。添加後、溶液を一晩還流加熱した。次にこれを真空下で濃縮してメチル2,5‐ジヨードベンゾエートを得た(1.04g)。
【0221】
上記で調製したメチル2,5‐ジヨードベンゾエート(1.04g、2.67ミリモル)、2‐ヒドロキシピリジン1‐7(0.254g、2.67ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(0.077g、0.53ミリモル)、およびKPO(1.13g、5.33ミリモル)の混合物を含むジオキサン(8mL)をArで脱気してからCuI(0.101g、0.53ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、これをHPLCで精製し、2‐ヨード‐5‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)安息香酸を得た(0.220g)。MS 342.0 (M+H)。
【0222】
上記で調製した2‐ヨード‐5‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)安息香酸(220mg、0.65ミリモル)、4‐ヒドロキシメチルイミダゾールII‐1(126mg、1.29ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(19mg、0.13ミリモル)、およびKCO(290mg、2.10ミリモル)の混合物を含むDMSO(2mL)をArで脱気してからCuI(25mg、0.13ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、これをHPLCで精製し、2‐(4‐ヒドロキシメチル)‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)‐5‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)安息香酸を得た(92mg)。MS 312.1 (M+H)。
【0223】
室温においた、上記で調製した2‐(4‐ヒドロキシメチル)‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)‐5‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)安息香酸(92mg、0.30ミリモル)を含むMeOH(4mL)とジオキサン(2mL)溶液に、(トリメチルシリル)ジアゾメタン(エーテル中に2M含有、0.30mL、0.60ミリモル)を加えた。混合物を室温で一晩攪拌後、(トリメチルシリル)ジアゾメタン(エーテル中に2M含有、0.40mL、0.80ミリモル)をさらに加えた。さらに1日攪拌した後、溶液を真空下で濃縮して残渣を得た。残渣をSOCl(4mL)に溶解した。溶液を室温で20分間攪拌してから、真空下で濃縮して残渣を得て、次にこれをDMF(3mL)に溶解した。この溶液にNaN(65mg、1.0ミリモル)を加えた。混合液を室温で2時間攪拌した後、水とEtOAcを加え、その後5%NaHCO水溶液を加えた。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮してメチル2‐(4‐(アジドメチル)‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)‐5‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)ベンゾエートを得た(25mg)。MS 351.1 (M+H)。
【0224】
上記で調製したメチル2‐(4‐(アジドメチル)‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)‐5‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)ベンゾエート(25mg、0.071ミリモル)を含むTHF(1mL)とHO(0.025mL、1.4ミリモル)の溶液に、PhP(64mg、0.24ミリモル)を加えた。室温で一晩攪拌後、混合液を真空下で濃縮してメチル2‐(4‐(アミノメチル)‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)‐5‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)ベンゾエートを未精製の混合物として得て、これを次の変換に使用した。MS 325.1 (M+H)。
【0225】
5‐クロロチオフェン‐2‐カルボン酸1‐5(40mg、0.25ミリモル)およびTEA(0.068mL、0.49ミリモル)を含むDMF(2mL)溶液に、BOP(142mg、0.32ミリモル)を加えた。5分間混合した後、この溶液を、上記で調製した試料メチル2‐(4‐(アミノメチル)‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)‐5‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)ベンゾエートに加えた。次に混合液を室温で1時間攪拌してから、HPLCで精製して表題化合物を得た(4mg)。MS 469.0 および 471.0 (M+H,Clパターン)。
【0226】
実施例19
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐チオキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(30)
【0227】
【化95】

1,4‐ジヨードベンゼン1‐1(2.00g、6.06ミリモル)、2‐ヒドロキシピリジン1‐7(0.576g、6.06ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(0.088g、0.61ミリモル)、およびKCO(0.870g、6.30ミリモル)の混合物を含むDMSO(8mL)をArで脱気してからCuI(0.115g、0.61ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。水とEtOAcを加えた。混合液をセライト濾過した。有機層を分離した後、シリカゲルカラムにアプライし、これを0〜70%のEtOAcを含むヘキサンで溶離して1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐オンを固体として得た(0.760g)。MS 298.0 (M+H)。
【0228】
上記で調製した1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン(0.760g、2.56ミリモル)、NaHCO(2.15g、25.6ミリモル)、およびP(2.27g、10.2ミリモル)の混合液を含むジオキサン(20mL)を80℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、水とCHClを加えた。有機層を分離し、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐チオンを固体として得た(0.752g)。MS 313.8 (M+H)。
【0229】
上記で調製した1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐チオン(65mg、0.21ミリモル)、実施例11で調製した5‐クロロ‐N‐((1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド3‐1(65mg、0.18ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(10mg、0.069ミリモル)、およびKCO(75mg、0.54ミリモル)の混合物を含むDMSO(2mL)をArで脱気してからCuI(27mg、0.14ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、これをHPLCで精製し表題化合物を得た(15mg)。MS 427.0 および 429.0 (M+H,Clパターン)。
【0230】
実施例20
N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐1H‐インドール‐6‐カルボキサミド(31)
【0231】
【化96】

インドール‐6‐カルボン酸(85mg、0.528ミリモル)、実施例1で調製した4‐アミノメチル 1‐(4‐ヨードフェニル)イミダゾールI‐2(136mg、0.455ミリモル)、およびTEA(0.150mL、1.08ミリモル)の溶液を含むDMF(4mL)に、BOP(280mg、0.633ミリモル)を加えた。混合液を室温で一晩攪拌後、水とEtOAcを加えた。有機層を分離し、5%NaHCO水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮してN‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐1H‐インドール‐6‐カルボキサミドを未精製の試料として得て、これをそれ以上精製せずに次の反応に使用した。MS 443.0 (M+H)。
【0232】
上記で調製したN‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐1H‐インドール‐6‐カルボキサミド、2‐ヒドロキシピリジン1‐7(130mg、1.37ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(30mg、0.21ミリモル)、およびKCO(246mg、1.78ミリモル)の混合物を含むDMSO(2mL)を脱気してからCuI(43mg、0.23ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、これをHPLCで精製して表題化合物を得た(50mg)。MS 410.1 (M+H)。
【0233】
実施例21
5‐エチニル‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐チオフェン‐2‐カルボキサミド(32)
【0234】
【化97】

エチル‐5‐ブロモ‐チオフェン‐2‐カルボキシレート(500mg、2.13ミリモル)、トリメチルシリルアセチレン(0.445mL、3.2ミリモル)、Pd(PPh(15mg)、およびCuI(10mg)の混合物を含むジイソプロピルアミン(10mL)を80℃で2時間加熱した。室温まで冷却した後、混合液をセライト濾過し、濾液を水に注いだ。生成物をEtOAcで抽出した。EtOAc溶液を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、真空下で濃縮してエチル5‐(2‐トリメチルシリル‐エチン‐1‐イル)‐チオフェン‐2‐カルボキシレートを得た(529mg)。MS 253 (M+H)。
【0235】
上記で調製したエチル5‐(2‐トリメチルシリル‐エチン‐1‐イル)‐チオフェン‐2‐カルボキシレート(529mg、2.10ミリモル)を含むTHF(20mL)溶液に、1NのLiOH水溶液(7.0mL、7.0ミリモル)加えた。混合物を40℃で一晩攪拌後、水に注いだ。1NのHClで水溶液を酸性にし、pH1とした。生成物をEtOAcで抽出した。EtOAc溶液を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、真空下で濃縮して5‐エチニル‐チオフェン‐2‐カルボン酸を得た(316mg)。MS 153 (M+H)。
【0236】
実施例19で調製した1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン(1.00g、3.37ミリモル)、4‐ヒドロキシメチルイミダゾールII‐1(0.330g、3.37ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(0.073g、0.50ミリモル)、およびKCO(1.00g、7.25ミリモル)の混合物を含むDMSO(7mL)をArで脱気してからCuI(0.100g、0.52ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。水とEtOAcを加えた。混合液をセライト濾過した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をHPLCで精製して1‐(4‐(4‐(ヒドロキシメチル)‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オンを得た(335mg)。MS 268 (M+H)。
【0237】
上記で調製した1‐(4‐(4‐(ヒドロキシメチル)‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン(335mg、1.25ミリモル)を含むCHCN(20mL)の懸濁液に、SOCl(5.0mL)を加えた。混合液を室温で2時間攪拌後、溶液を真空下で濃縮した。次に残渣をDMF(20mL)に溶解した。この溶液にNaN(244mg、3.75ミリモル)を加えた。混合液を室温で一晩攪拌後、水とEtOAcを加えた。有機層を分離し、5%NaHCO水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して1‐(4‐(4‐(アジドメチル)‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オンを得た(203mg)。MS 293 (M+H)。
【0238】
上記で調製した1‐(4‐(4‐(アジドメチル)‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン(203mg、0.695ミリモル)を含むMeOH(6mL)とEtOAc(6mL)溶液に、SnCl2HO(343mg、1.52ミリモル)を加えた。混合液を1時間還流加熱した後、真空下で濃縮した。残渣をHPLCで精製して1‐(4‐(4‐(アミノメチル)‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オンを得た(145mg)。
【0239】
5‐エチニル‐チオフェン‐2‐カルボン酸(83mg、0.54ミリモル)およびTEA(0.15mL、1.1ミリモル)を含むDMF(4mL)溶液に、HATU(228mg、0.60ミリモル)を加えた。室温で30分間攪拌後、上記で調製した1‐(4‐(4‐(アミノメチル)‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン(145mg、0.54ミリモル)とTEA(0.15mL、1.1ミリモル)を含むDMF(8mL)溶液を加えた。混合液を室温で一晩攪拌した。次にこれをHPLCで精製して表題化合物を得た(65mg)。MS 401 (M+H)。
【0240】
実施例22
(E)‐5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐(シアノイミノ)ピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐チオフェン‐2‐カルボキサミド(33)
【0241】
【化98】

1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐チオン(180mg、0.575ミリモル)を含むCHCN(15mL)溶液に、CHI(0.50mL、8.0ミリモル)を加えた。室温で一晩攪拌後、混合液を真空下で濃縮して固体を得た。次にこの固体をCHCN(5mL)に溶解した。この溶液にシアナミド(200mg、4.76ミリモル)とヒドラジン一水和物(0.100mL、2.06ミリモル)を加えた。室温で2時間攪拌後、混合液をHPLCで精製して(E)‐(1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐イリデン)シアナミドを得た(25mg)。
【0242】
(E)‐(1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐イリデン)シアナミド(25mg、0.078ミリモル)、5‐クロロ‐N‐((1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド3−1(65mg、0.18ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(10mg、0.069ミリモル)、およびKCO(75mg、0.54ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)をArで脱気してからCuI(15mg、0.079ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次にこれをHPLCで精製して表題化合物を得た(10mg)。MS 435.1 および 437.0 (M+H,Clパターン)。
【0243】
実施例23
(E)−5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐(メチルイミノ)ピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐チオフェン‐2‐カルボキサミド(34)
【0244】
【化99】

1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐チオン(98mg、0.31ミリモル)を含むCHCN(5mL)溶液に、CHI(0.25mL、4.0ミリモル)を加えた。室温で一晩攪拌後、混合液を真空下で濃縮して固体を得た。次にこの固体をMeOH(7mL)に溶解した。この溶液に、CHNH(THFに2M含有、0.80mL、1.6ミリモル)を加えた。室温で一晩攪拌後、混合液をHPLCで精製して(E)‐N‐(1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐イリデン)メタンアミンを得た(59mg)。
【0245】
(E)‐N‐(1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐イリデン)メタンアミド(59mg、0.14ミリモル)、5‐クロロ‐N‐((1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド3‐1(63mg、0.18ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(10mg、0.069ミリモル)、およびKCO(100mg、0.72ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)をArで脱気してからCuI(15mg、0.079ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次にこれをHPLCで精製して表題化合物を得た(15mg)。MS 424.1 および 426.1 (M+H,Clパターン)。
【0246】
実施例24
(E)‐5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐(4‐メトキシフェニルイミノ)ピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐チオフェン‐2‐カルボキサミド(35)
【0247】
【化100】

1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐チオン(192mg、0.61ミリモル)を含むCHCN(5mL)溶液に、CHI(0.40mL、6.4ミリモル)を加えた。室温で一晩攪拌後、混合液を真空下で濃縮して固体を得た。この固体をDMF(3mL)に溶解した。この溶液にp‐アニシジン(317mg、2.6ミリモル)を加えた。100℃で一晩攪拌後、混合液をHPLCで精製して(E)‐N‐(1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐イリデン)‐4‐メトキシベンゼンアミンを得た(90mg)。
【0248】
(E)‐N‐(1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐イリデン)‐4‐メトキシベンゼンアミン(90mg、0.17ミリモル)、5‐クロロ‐N‐((1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド3‐1(62mg、0.17ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(14mg、0.096ミリモル)、およびKCO(100mg、0.72ミリモル)の混合物を含むDMSO(2mL)をArで脱気してからCuI(20mg、0.10ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次にこれをHPLCで精製して表題化合物を得た(25mg)。MS 516.0 および 518.1 (M+H,Clパターン)。
【0249】
実施例25
(E)‐N‐((1‐(4‐(2‐(アセチルイミノ)ピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐5‐クロロチオフェン‐2‐カルボキサミド(36)
【0250】
【化101】

1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐チオン(384mg、1.23ミリモル)を含むCHCN(10mL)溶液に、CHI(0.80mL、12.8ミリモル)を加えた。室温で一晩攪拌後、混合液を真空下で濃縮して固体を得た。この固体をDMF(6mL)に溶解した。この溶液に、NHを含むMeOH(7N、3.0mL、21.0ミリモル)およびトリエチルアミン(1.5mL、10.8ミリモル)を加えた。室温で一晩攪拌後、混合液をHPLCで精製して固体を得た。この固体をピリジン(3mL)およびCHCl(3mL)に溶解した。この溶液に、塩化アセチル(0.200mL、2.8ミリモル)を加えた。室温で一晩攪拌後、混合液をHPLCで精製して(E)‐N‐(1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐イリデン)アセトアミドを得た(120mg)。
【0251】
(E)‐N‐(1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐イリデン)アセトアミド(120mg、0.27ミリモル)、5‐クロロ‐N‐((1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド3‐1(109mg、0.30ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(15mg、0.10ミリモル)、およびKCO(100mg、0.72ミリモル)の混合物を含むDMSO(2mL)をArで脱気してからCuI(24mg、0.12ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で5時間加熱した。次にこれをHPLCで精製して表題化合物を得た(8mg)。MS 452.0 および 454.0 (M+H,Clパターン)。
【0252】
実施例26
4‐クロロ‐1‐メチル‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐1H‐ピロール‐2‐カルボキサミド(37)
【0253】
【化102】

1,4‐ジヨードベンゼン1‐1(4.00g、12.1ミリモル)、2‐ヒドロキシピリジン1‐7(1.15g、12.1ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(176mg、1.21ミリモル)、およびKCO(1.74g、12.6ミリモル)の混合物を含むDMSO(16mL)をArで脱気してからCuI(230mg、1.21ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後水とEtOAcを加えた。これをセライト濾過した。有機相を分離し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をEtOAcを含むヘキサン(0〜70%EtOAc)で溶離してシリカゲルカラムで精製し、1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐オンを得た(1.30g)。
【0254】
室温で、1‐メチル‐2‐ピロールカルボン酸(1.03g、8.22ミリモル)を含むMeOH(5mL)とジオキサン(5mL)溶液に、トリメチルシリルジアゾメタン(エーテルに2Mを含有、5.0mL、10.0ミリモル)を加えた。室温で1時間攪拌後、混合液を真空下で濃縮してメチル 1‐メチル‐2‐ピロールカルボキシレートを揮発性油として得た(1.14g)。
【0255】
0℃で、メチル 1‐メチル‐2‐ピロールカルボキシレート(1.14g、8.22ミリモル)を含むエーテル(10mL)溶液に、SOCl(0.800mL、9.96ミリモル)を加えた。室温で15分間攪拌後、混合液を真空下で濃縮した。残渣を5%EtOAcを含むヘキサンで溶離してシリカゲルカラムで精製し、メチル 4‐クロロ‐1‐メチル‐1H‐ピロール‐2‐カルボキシレートを得た(0.13g)。メチル 5‐クロロ‐1‐メチル‐1H‐ピロール‐2‐カルボキシレートを含有する画分をHPLCでさらに精製して5‐クロロ異性体を得た。
【0256】
メチル 4‐クロロ‐1‐メチル‐1H‐ピロール‐2‐カルボキシレート(130mg、0.75ミリモル)を含むMeOH(4mL)溶液に、1NのNaOH水溶液(3mL)を加えた。室温で一晩攪拌後、1NのHClで混合液をpH1〜2の酸性にした。生成物をEtOAcで抽出した。EtOAc相を分離し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して4‐クロロ‐1‐メチル‐1H‐ピロール‐2‐カルボン酸を固体として得た(111mg)。
【0257】
4‐クロロ‐1‐メチル‐1H‐ピロール‐2‐カルボン酸(55mg、0.34ミリモル)およびトリエチルアミン(0.100mL、0.72ミリモル)を含むDMF(2mL)溶液に、BOP(217mg、0.49ミリモル)を加えた。5分間攪拌後、4‐アミノメチルイミダゾールII‐2(100mg、1.03ミリモル)を含むDMF(2mL)溶液を加えた。室温で一晩攪拌後、混合液をHPLCで精製してN‐((1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐4‐クロロ‐1‐メチル‐1H‐ピロール‐2‐カルボキサミドを得た(81mg)。
【0258】
N‐((1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐4‐クロロ‐1‐メチル‐1H‐ピロール‐2‐カルボキサミド(81mg、0、23ミリモル)、1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン(100mg、0.33ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(15mg、0.10ミリモル)、およびKCO(193mg、1.40ミリモル)の混合物を含むDMSO(2mL)をArで脱気してからCuI(21mg、0.11ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次にこれをHPLCで精製して表題化合物を得た(25mg)。MS 408.1 および 410.1 (M+H,Clパターン)。
【0259】
実施例27
5‐クロロ‐1‐メチル‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐1H‐ピロール‐2‐カルボキサミド(38)
【0260】
【化103】

実施例26の4‐クロロ‐1‐メチル‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐1H‐ピロール‐2‐カルボキサミドの調製と同様に、表題化合物を調製した。 MS 408.1 および 410.1 (M+H,Clパターン)。
【0261】
実施例28
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(1,1‐ジオキソチオモルホリノ)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(39)
【0262】
【化104】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(56mg、0.10ミリモル)、1,4‐ブタンスルタム(52mg、0.38ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(6mg、0.040ミリモル)、およびKCO(50mg、0.36ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)を脱気してからCuI(10mg、0.052ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(10mg)。MS 451.1 および 453.1 (M+H,Clパターン)。
【0263】
実施例29
5‐クロロ‐N‐((1‐(3‐フルオロ‐4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(40)
【0264】
【化105】

2,5‐ジヨードフルオロベンゼンII‐4(2.50g、7.18ミリモル)、4‐ヒドロキシメチルイミダゾール塩酸塩(0.967g、7.18ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(0.104g、0.717ミリモル)、およびKCO(2.00g、14.5ミリモル)の混合物を含むDMSO(12mL)をArで脱気してからCuI(0.136g、0.716ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、水とEtOAcを加えた。これをセライト濾過した。有機相を分離し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をMeOHを含むCHCl(0〜5%MeOH)で溶離してシリカゲルカラムで精製し、(1‐(3‐フルオロ‐4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メタノールを得た(0.39g)。
【0265】
(1‐(3‐フルオロ‐4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メタノール(0.39g、1.23ミリモル)を含むCHCN(7mL)の懸濁液に、SOCl(2.5mL)を加えた。添加の際に懸濁液は透明になった。次にこれを真空下で濃縮した。残渣をDMF(7mL)に溶解し、NaN(0.32g、4.92ミリモル)加えた。混合液を室温で一晩攪拌した。水とEtOAcを加えた。有機相を分離し、5%NaHCOで洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をMeOH(6mL)に溶解し、Ra‐Ni(水に50%スラリーを含有、〜200mg)を加えた。混合液を、風船を使用してH雰囲気下で2時間水素化した。つぎにこれをセライト濾過した。濾液を真空下で濃縮して(1‐(3‐フルオロ‐4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メタンアミンを固体として得た(0.268g)。
【0266】
5‐クロロ‐2‐チオフェンカルボン酸1‐5(165mg、1.01ミリモル)およびトリエチルアミン(0.300mL、2.16ミリモル)を含むDMF溶液(5mL)にBOP(472mg、1.07ミリモル)を加えた。5分間攪拌後、(1‐(3‐フルオロ‐4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メタンアミン(268mg、0.845ミリモル)を含むDMF(4mL)溶液を加えた。混合液を室温で一晩攪拌した。水とEtOAcを加えた。有機相を分離し、5%のNaHCOで洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をHPLCで精製し、5‐クロロ‐N‐((1‐(3‐フルオロ‐4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミドを得た(83mg)。
【0267】
5‐クロロ‐N‐((1‐(3‐フルオロ‐4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(83mg、0.14ミリモル)、2‐ヒドロキシピリジン1‐7(30mg、0.31ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(10mg、0.069ミリモル)、およびKCO(50mg、0.36ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)をArで脱気してからCuI(15mg、0.079ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で4時間加熱した。次にこれをHPLCで精製して表題化合物を得た(8mg)。MS 429.0 および 431.0 (M+H,Clパターン)。
【0268】
実施例30
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐メトキシ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(41)
【0269】
【化106】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(150mg、0.34ミリモル)、3‐メトキシ‐2‐ヒドロキシピリジン(85mg、0.68ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(20mg、0.14ミリモル)、およびKCO(100mg、0.72ミリモル)の混合物を含むDMSO(2mL)をArで脱気してからCuI(25mg、0.13ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で4時間加熱した。次に混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(99mg)。MS 441.0 および 443.0 (M+H,Clパターン)。
【0270】
実施例31
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐ヒドロキシ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(42)
【0271】
【化107】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐メトキシ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(75mg、0.14ミリモル)を含むCHCl(4mL)溶液に、BBr(0.365mL、3.8ミリモル)を加えた。混合液を室温で1時間攪拌した。これを真空下で濃縮した。残渣をHPLCで精製して表題化合物を得た(40mg)。MS 427.0 および 429.0 (M+H,Clパターン)。
【0272】
実施例32
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐フルオロ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(43)
【0273】
【化108】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(66mg、0.15ミリモル)、3‐フルオロ‐2‐ヒドロキシピリジン(46mg、0.40ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(10mg、0.069ミリモル)、およびKCO(50mg、0.36ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)をArで脱気してからCuI(15mg、0.079ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(8mg)。MS 429.0 および 431.0 (M+H,Clパターン)。
【0274】
実施例33
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐メチル‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(44)
【0275】
【化109】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(66mg、0.15ミリモル)、2‐ヒドロキシ‐3‐メチルピリジン(45mg、0.41ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(10mg、0.069ミリモル)、およびKCO(50mg、0.36ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)をArで脱気してからCuI(15mg、0.079ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(10mg)。MS 425.0 および 427.0 (M+H,Clパターン)。
【0276】
実施例34
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(5‐メチル‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(45)
【0277】
【化110】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(56mg、0.13ミリモル)、2‐ヒドロキシ‐5‐メチルピリジン(45mg、0.41ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(10mg、0.069ミリモル)、およびKCO(50mg、0.36ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)をArで脱気してからCuI(15mg、0.079ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(8mg)。MS 425.0 および 427.0 (M+H,Clパターン)。
【0278】
実施例35
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(4‐ヒドロキシ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(46)
【0279】
【化111】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(66mg、0.15ミリモル)、2,4‐ジヒドロキシピリジン(45mg、0.41ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(10mg、0.069ミリモル)、およびKCO(50mg、0.36ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)をArで脱気してからCuI(15mg、0.079ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(6mg)。MS 427.0 および 429.0 (M+H,Clパターン)。
【0280】
実施例36
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2,4‐ジオキソ‐3,4‐ジヒドロピリミジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(47)
【0281】
【化112】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(66mg、0.15ミリモル)、ウラシル(46mg、0.41ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(10mg、0.069ミリモル)、およびKCO(50mg、0.36ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)をArで脱気してからCuI(15mg、0.079ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(25mg)。MS 428.0 および 430.0 (M+H,Clパターン)。
【0282】
実施例37
N‐((1‐(4‐(4‐アミノ‐2‐オキソピリミジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐5‐クロロチオフェン‐2‐カルボキサミド(48)
【0283】
【化113】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(66mg、0.15ミリモル)、シトシン(46mg、0.41ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(10mg、0.069ミリモル)、およびKCO(50mg、0.36ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)をArで脱気してからCuI(15mg、0.079ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(10mg)。MS 427.1 および 429.1 (M+H,Clパターン)。
【0284】
実施例38
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐メチル‐2,4‐ジオキソ‐3,4‐ジヒドロピリミジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(49)
【0285】
【化114】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(66mg、0.15ミリモル)、3‐メチルウラシル(60mg、0.48ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(10mg、0.069ミリモル)、およびKCO(60mg、0.43ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)をArで脱気してからCuI(15mg、0.079ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(15mg)。MS 442.2 および 444.2 (M+H,Clパターン)。
【0286】
実施例39
N‐((1‐(4‐(4‐アミノ‐5‐フルオロ‐2‐オキソピリミジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐5‐クロロチオフェン‐2‐カルボキサミド(50)
【0287】
【化115】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(80mg、0.18ミリモル)、5‐フルオロシトシン(60mg、0.46ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(12mg、0.083ミリモル)、およびKCO(60mg、0.43ミリモル)の混合物を含むDMSO(2mL)をArで脱気してからCuI(15mg、0.079ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(15mg)。MS 445.2 および 447.2 (M+H,Clパターン)。
【0288】
実施例40
N‐((1‐(4‐(4‐アセトアミド‐2‐オキソピリミジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐5‐クロロチオフェン‐2‐カルボキサミド(51)
【0289】
【化116】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(80mg、0.18ミリモル)、N4‐アセチルシトシン(65mg、0.42ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(12mg、0.083ミリモル)、およびKCO(60mg、0.43ミリモル)の混合物を含むDMSO(2mL)をArで脱気してからCuI(15mg、0.079ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次に、混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(3mg)。MS 469.3 および 471.2 (M+H,Clパターン)。
【0290】
実施例41
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピペリジン‐1‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(52)
【0291】
【化117】

1‐(4‐(4‐(アミノメチル)‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン塩酸塩(60mg、0.20ミリモル)およびPd‐C(10%、31mg)の混合物を含むMeOH(6mL)を、風船を使用してH雰囲気下で一晩水素化した。その後これをセライト濾過した。濾液を真空下で濃縮して1‐(4‐(4‐(アミノメチル)‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)フェニル)ピペリジン‐2‐オンを得た(54mg)。
【0292】
5‐クロロ‐チオフェン‐2‐カルボン酸1‐5(43mg、0.26ミリモル)およびトリエチルアミン(0.200mL、1.43ミリモル)を含むDMF(2mL)溶液にBOP(130mg、0.29ミリモル)を加えた。5分間攪拌後、この溶液を、フラスコ内の1‐(4‐(4‐(アミノメチル)‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)フェニル)ピペリジン‐2‐オン(54mg、0.18ミリモル)に加えた。室温で2時間攪拌後、混合液をHPLCで精製して表題化合物を得た(45mg)。MS 415.1 および 417.1 (M+H,Clパターン)。
【0293】
実施例42
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン−1(2H)‐イル)‐2‐(2‐ピペリジン‐1‐イル)エトキシ)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(53)
【0294】
【化118】

2‐フルオロ‐4‐ヨードアニリン(3.00g、12.6ミリモル)、2‐ヒドロキシピリジン1‐7(1.20g、12.6ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(0.184g、1.26ミリモル)、およびKCO(3.49g、25.3ミリモル)の混合物を含むDMSO(20mL)をArで脱気してからCuI(0.241g、1.27ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、水とnBuOHを加えた。有機相を分離し、真空下で濃縮して1‐(4‐アミノ‐3‐フルオロフェニル)ピリジン‐2(1H)‐オンを固体として得た(2.31g)。
【0295】
0℃に冷却したCHCl(25mL)にトリフルオロ酢酸無水物(10mL、71ミリモル)を含む溶液に、H(50%水溶液、4.4mL、72ミリモル)を滴下して加えた。0℃で1時間攪拌後、1‐(4‐アミノ‐3‐フルオロフェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン(2.31g、11.3ミリモル)の試料を固体の状態で分割して加えた。添加後、混合液を徐々に0℃から室温に移し、室温で一晩攪拌した。真空下で溶媒を除去した。残渣に水を加えて沈殿を得て、これを回収して真空下で乾燥して1‐(3‐フルオロ‐4‐ニトロフェニル)ピリジン‐2(1H)‐オンを得た(1.37g)。
【0296】
1‐(3‐フルオロ‐4‐ニトロフェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン(0.70g、2.99ミリモル)を含む無水THF(6mL)の懸濁液に、室温で1‐ピペリジンエタノール(0.40mL、3.02ミリモル)とNaH(60%、157mg、3.92ミリモル)を含む無水THF(8mL)を予め混合した溶液を加えた。添加後、懸濁液は透明になった。混合液を室温で一晩攪拌した。HPLCで反応が完了していないことが示された。1‐ピペリジンエタノール(0.40mL、3.02ミリモル)とNaH(60%、157mg、3.92ミリモル)を含む無水THF(5mL)を予め混合した溶液をさらに加えた。1時間攪拌後、反応が完了した。水とEtOAcを加えた。有機相を分離し、5%NaHCOで洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して1‐(4‐ニトロ‐3‐(2‐(ピペリジン‐1‐イル)エトキシ)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オンを得た(0.74g)。
【0297】
6NのHCl(0.5mL)を含有する、MeOH(15mL)中の1‐(4‐ニトロ‐3‐(2‐(ピペリジン‐1‐イル)エトキシ)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン(0.37g、1.08ミリモル)とPd‐C(10%、65mg)の混合物を、H圧を45psiとしてParr shaker上で一晩水素化した。その後これをセライト濾過した。濾液を真空下で濃縮して1‐(4‐アミノ‐3‐(2‐(ピペリジン‐1‐イル)エトキシ)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オンを得た(0.44g)。
【0298】
0℃で、1‐(4‐アミノ‐3‐(2‐(ピペリジン‐1‐イル)エトキシ)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン(0.44g、1.08ミリモル)を含む濃塩酸(3mL)溶液に、NaNO(75mg、1.08ミリモル)を含有するHO(2mL)溶液を滴下して加えた。0℃で30分間攪拌後、NaI(0.76g、5.07ミリモル)を含むHO(2mL)を加えた。0℃で30分間攪拌後、混合液を室温に移し、室温で4時間攪拌した。溶液を5NのNaOHで塩基性に調整してpH10〜12とした。生成物をEtOAcで抽出し、5%NaHCOで洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をHPLCで精製して1‐(4‐ヨード‐3‐(2‐(ピペリジン‐1‐イル)エトキシ)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オンを得た(116mg)。
【0299】
1‐(4‐ヨード‐3‐(2‐(ピペリジン‐1‐イル)エトキシ)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン(116mg、0.22ミリモル)、N‐((1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐5‐クロロチオフェン‐2‐カルボキサミド3‐1(85mg、0.24ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(14mg、0.10ミリモル)、およびKCO(200mg、1.45ミリモル)の混合物を含むDMSO(3mL)をArで脱気してからCuI(19mg、0.10ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次にこれをHPLCで精製して表題化合物を得た(10mg)。MS 538.2 および 540.2 (M+H,Clパターン)。
【0300】
実施例43
N‐((1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐1H‐インドール‐5‐カルボキサミド(54)
【0301】
【化119】

インドール‐5‐カルボン酸(40mg、0.25ミリモル)およびトリエチルアミン(0.150mL、1.08ミリモル)を含むDMF(2mL)溶液に、BOP(135mg、0.30ミリモル)を加えた。5分間攪拌後、1‐(4‐(4‐(アミノメチル)‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン塩酸塩(53mg、0.18ミリモル)を加えた。混合液を室温で一晩攪拌した。これをHPLCで精製して表題化合物を得た(30mg)。MS 410.2 (M+H)。
【0302】
実施例44
5‐クロロ‐N‐((2‐(メチルチオ)‐1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(55)
【0303】
【化120】

室温においた、エチル 2‐メルカプト‐1H‐イミダゾール‐4‐カルボキシレート(4.00g、23.3ミリモル)を含むアセトン(30mL)懸濁液に、MeI(6mL、96.3ミリモル)を加えた。攪拌の最初の10分間で懸濁液は透明になったが、その後生成物が沈殿し始めると濁った。室温で一晩攪拌後沈殿を回収し、真空下で乾燥してエチル2‐(メチルチオ)‐1H‐イミダゾール‐4‐カルボキシレートを得た(3.47g)。
【0304】
1,4‐ジヨードベンゼン1‐1(4.00g、12.1ミリモル)、エチル2‐(メチルチオ)‐1H‐イミダゾール‐4‐カルボキシレート(2.26g、12.1ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(270mg、1.86ミリモル)、およびKCO(3.40g、24.6ミリモル)の混合物を含むDMSO(12mL)をArで脱気してからCuI(345mg、1.82ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で3日間加熱した。冷却後水とEtOAcを加えた。セライト濾過後、有機相を分離し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣を、EtOAcを含むヘキサン(10〜35%EtOAc)で溶離してシリカゲルカラムで精製し、エチル1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐(メチルチオ)‐1H‐イミダゾール‐4‐カルボキシレートを得た(0.49g)。
【0305】
室温においた、エチル1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐(メチルチオ)‐1H‐イミダゾール‐4‐カルボキシレート(0.49g、1.26ミリモル)を含む無水THF(10mL)溶液に、LiBH(THFに2Mを含有、3.2mL、6.4ミリモル)を加えた。混合液を室温で一晩攪拌した。水とEtOAcを加えた。有機相を分離し、5%NaHCOで洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して(1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐(メチルチオ)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メタノールを得た(0.41g)。
【0306】
(1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐(メチルチオ)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メタノール(0.41g、1.18ミリモル)を含む無水ジオキサン(10mL)溶液に、ジフェニルホスホリルアジド(0.80mL、3.71ミリモル)およびDBU(0.600mL、4.02ミリモル)を加えた。密閉した試験管内に入れた混合物を110℃で3時間加熱した。冷却後水とEtOAcを加えた。有機相を分離し、5%NaHCOで洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣を、EtOAcを含むヘキサン(0〜20%EtOAc)で溶離してシリカゲルカラムで精製し、4‐(アジドメチル)‐1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐(メチルチオ)‐1H‐イミダゾールを得た(0.39g)。
【0307】
4‐(アジドメチル)‐1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐(メチルチオ)‐1H‐イミダゾール(0.26g、0.70ミリモル)を含むEtOAc(10mL)溶液に、塩化スズ(II)二水和物(0.63g、2.8ミリモル)を加えた。混合液を10分間還流加熱した。冷却後、1NのNaOH(10mL)を加えた。白色沈殿物をセライトで濾別した。EtOAc相を分離し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して(1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐(メチルチオ)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メタンアミンを得た(127mg)。
【0308】
5‐クロロ‐チオフェン‐2‐カルボン酸1‐5(72mg、0.44ミリモル)およびトリエチルアミン(0.150mL、1.10ミリモル)を含むDMF(5mL)溶液にBOP(235mg、0.53ミリモル)を加えた。5分間攪拌後、この溶液を、フラスコ内の試料(1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐(メチルチオ)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メタンアミン(127mg、0.37ミリモル)に加えた。室温で一晩攪拌後、水とEtOAcを加えた。有機相を分離し、5%NaHCOで洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をCHCN(8mL)に溶解し、水(10mL)を加えて沈殿を得て、これを回収して真空下で乾燥して5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐(メチルチオ)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミドを得た(56mg)。
【0309】
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐(メチルチオ)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(56mg、0.11ミリモル)、2‐ヒドロキシピリジン(30mg、0.32ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(8mg、0.055ミリモル)、およびKCO(100mg、0.72ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)をArで脱気してからCuI(15mg、0.079ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次にこれをHPLCで精製して表題化合物を得た(22mg)。MS 457.0 および 459.0 (M+H,Clパターン)。
【0310】
実施例45
5‐クロロ‐N‐((2‐(メチルスルホニル)‐1‐(4‐(2‐オキソピリジン1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(56)および5‐クロロ‐N‐((2‐(メチルスルフィニル)‐1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(57)
【0311】
【化121】

5‐クロロ‐N‐((2‐(メチルチオ)‐1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(42mg、0.092ミリモル)を含むDMF(3mL)溶液に、オキソン(155mg、0.50ミリモル)を含むHO(2mL)溶液を加えた。混合液を室温で一晩攪拌した。次にこれをHPLCで精製してスルホン(6mg)とスルホキシド(5mg)の両方の生成物を得た。スルホン:MS489.0および491.0(M+H、Clパターン)、スルホキシド:MS473.0および475.0(M+H、Clパターン)。
【0312】
実施例46
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐ヒドロキシ‐2‐オキソピラジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(58)
【0313】
【化122】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(80mg、0.18ミリモル)、ピラジン‐2,3‐ジオール(50mg、0.44ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(12mg、0.083ミリモル)、およびKCO(100mg、0.72ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)をArで脱気してからCuI(15mg、0.079ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で4時間加熱した。次に、混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(5mg)。MS 428.0 および 430.0 (M+H,Clパターン)。
【0314】
実施例47
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐(2‐ヒドロキシエトキシ)‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(59)
【0315】
【化123】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐ヒドロキシ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(30mg、0.070ミリモル)、2‐ブロモエタノール(0.020mL、0.28ミリモル)、およびCsCO(90mg、0.28ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)を60℃で1時間攪拌した。次にこれをHPLCで精製して表題化合物を得た(5mg)。MS 471.0 および 473.0 (M+H,Clパターン)。
【0316】
実施例48
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(4‐エチル‐2,3‐ジオキソピペラジン‐1‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(60)
【0317】
【化124】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(70mg、0.16ミリモル)、N‐エチルピペラジン‐2,3‐ジオン(45mg、0.32ミリモル)、N,N’‐ジメチルエチレンジアミン(0.020mL、0.19ミリモル)、およびKCO(65mg、0.47ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)とジオキサン(1mL)をArで脱気してからCuI(20mg、0.10ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を110℃で一晩加熱した。次に、混合物をHPLCで精製して表題化合物を得た(10mg)。MS 458.1 および 460.1(M+H,Clパターン)。
【0318】
実施例49
N‐((1‐(4‐(2‐(カルバモイルイミノ)ピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)‐5‐クロロチオフェン‐2‐カルボキサミド(61)
【0319】
【化125】

(E)‐5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(2‐シアナミドピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(5mg、0.011ミリモル)を含むTFA(0.30mL)とHO(0.030mL)を室温で4時間攪拌した。真空下で溶媒を除去した。残渣をHPLCで精製して表題化合物を得た(2mg)。MS 453.0 および 455.1 (M+H,Clパターン)。
【0320】
実施例50
5‐クロロ‐N‐((2‐メチル‐1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(62)
【0321】
【化126】

スキーム5
【0322】
【化127】

ステップ1:
1,4‐ジヨードベンゼン1‐1(600mg、1.8ミリモル)、2‐メチル‐1H‐イミダゾール‐4‐カルバルデヒド(200mg、1.8ミリモル)、KCO(503mg、3.6ミリモル)、CuI(105mg、0.55ミリモル)、および8‐ヒドロキシキノリン(80mg、0.55モル)の混合物を含む5mLのDMSOと5mLのジオキサンが入った密閉した試験管を120℃で2日間攪拌した。これを室温まで冷却し、60mLの水を加えた。混合液を30分間攪拌し、セライト濾過した。濾液を真空下で濃縮し、逆相分取HPLCを行って、1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐メチル‐1H‐イミダゾール‐4‐カルバルデヒド5‐1を分離した。MSでC11INO(M+H)+313.0が認められた。
【0323】
ステップ2:
上記ステップで調製した化合物(140mg、0.45ミリモル)を5mLのメタノールに溶解し、室温で攪拌した。これにNaBH(26mg、0.67ミリモル)を加えた。混合液を30分間攪拌し、分取HPLCを行って、(1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐メチル‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メタノール5‐2を分離した。MSでC1111INO(M+H)+315.0が認められた。
【0324】
ステップ3:
上記ステップで調製した化合物(126mg、0.40ミリモル)を4mLのdry‐アセトニトリルに溶解した。これに2mLの塩化チオニルを加えた。混合液を40分間攪拌し真空下で濃縮した。次に乾燥残渣を4mLのdry−DMFに溶解した。これにアジ化ナトリウムを加えた(>5当量)。混合液を室温で1時間攪拌し、EtOAcで希釈した。これを食塩水で4回洗浄し、乾燥し、真空下で乾燥・濃縮して未精製の4‐(アジドメチル)‐1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐メチル‐1H‐イミダゾール5‐3を得た。MSでC1110IN(M+H)+340.0が認められた。
【0325】
ステップ4:
上記で調製した未精製の化合物を2mLのエタノールと2mLの酢酸に溶解した。鉄粉(10eq)を添加した。混合液を90℃の槽内で30分間攪拌した。これを20mLの水で希釈した。混合液をよく攪拌し、セライト濾過した。濾液を真空下で濃縮し、分取HPLCを行って、(1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐メチル‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メタンアミン5‐4を分離した。MSでC1112IN(M+H)+314.0が認められた。
【0326】
ステップ5:
上記で調製した化合物を50mLのメタノールに溶解し、MP‐カーボネート(10eq)で処理した。混合液を1時間穏やかに攪拌し、濾過した。濾液を真空下で濃縮して、対応する遊離アミン(40mg、0.13ミリモル)を得た。これを2mLのDMFに溶解した。これにDIEA(16μL、0.15ミリモル)を加え、室温で攪拌した。一方、5‐クロロチオフェン‐2‐カルボン酸1‐5(24mg、0.15ミリモル)を2mLのdry‐DMFに溶解した。これにDIEA(16μL、0.15ミリモル)とHATU(57mg、0.15ミリモル)を加えた。混合液を10分間攪拌した。これを、遊離アミンを含むDMFの攪拌溶液に加えた。混合液を20分間攪拌し、分取HPLCを行って、5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐メチル‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド5‐5を分離した。MSでC1613ClINOS(M+H)+458.0、460.0が認められた。
【0327】
ステップ6:
上記で調製した化合物(30mg、0.07ミリモル)を密閉した試験管内で2mLのDMSOに溶解した。これに2‐ヒドロキシピリジン1‐7(20mg、0.21ミリモル)、炭酸カリウム(48mg、0.35ミリモル)、CuI(8mg、0.04ミリモル)、および8‐ヒドロキシキノリン(6mg、0.04ミリモル)を加えた。130℃の槽内で混合液を一晩攪拌した。混合液を濾過し、逆相分取HPLCを行って表題化合物を分離した。MSでC2117ClNS(M+H)+425.1、427.1が認められた。
【0328】
実施例51
5‐クロロ‐N‐((5‐メチル‐1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(63)
【0329】
【化128】

スキーム6
【0330】
【化129】

ステップ1:
1‐(4‐ヨードフェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン6‐1(200mg、0.67ミリモル)を密閉した試験管内で4mLのDMSOに溶解した。これに5‐メチル‐1H‐イミダゾール‐4‐カルバルデヒド(300mg、2.7ミリモル)、KCO(470mg、3.4ミリモル)、CuI(65mg、0.34ミリモル)、および8‐ヒドロキシキノリン(50mg、0.34ミリモル)を加えた。混合液を130℃で16時間攪拌した。混合液を100mLのアセトニトリルで希釈し、よく攪拌し、セライト濾過した。濾液を濃縮し、分取HPLCを行って、5‐メチル‐1‐(4‐(2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐カルバルデヒド6‐2を分離した。MSでC1613(M+H)+280.1が認められた。
【0331】
ステップ2:
上記で調製した化合物(120mg、0.43ミリモル)を室温で10mLのメタノールに加えて攪拌した。NaBH(25mg、0.64ミリモル)を加えた。混合液を1時間攪拌し、分取HPLCを行って、1‐(4‐(4‐(ヒドロキシメチル)‐5‐メチル‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン6‐3を分離した。MSでC1615(M+H)+283.1が認められた。
【0332】
ステップ3:
上記で調製した化合物(80mg、0.28ミリモル)を4mLのアセトニトリルと4mLの塩化チオニルに加えて攪拌した。混合液を1時間攪拌し真空下で濃縮した。次に乾燥残渣を3mLのDMSOに溶解した。これにアジ化ナトリウムを加えた(10eq)。混合液を10分間攪拌し、分取HPLCを行って、1‐(4‐(4‐(アジドメチル)‐5‐メチル‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン6‐4を得た。MSでC1614O(M+H)+307.1が認められた。
【0333】
ステップ4:
上記で調製した化合物(48mg、0.16ミリモル)を1.5mLのエタノールと3mLの酢酸に溶解した。これに鉄粉(45mg、0.80ミリモル)を添加した。混合液を80℃で20分間攪拌し、水で希釈した。これを濾過し、分取HPLCを行って、1‐(4‐(4‐(アミノメチル)‐5‐メチル‐1H‐イミダゾール‐1‐イル)フェニル)ピリジン‐2(1H)‐オン6‐5を得た。MSでC1616O(M+H)+281.1が認められた。
【0334】
ステップ5:
上記で調製した化合物を30mLのメタノールに溶解し、MP‐カーボネート(10eq)で処理した。混合液を1時間穏やかに攪拌し、濾過した。濾液を真空下で濃縮して、対応する遊離アミン(45mg、0.16ミリモル)を得た。これを3mLのDMFに溶解した。これにDIEA(36μL、0.20ミリモル)を加え、室温で攪拌した。一方、5‐クロロチオフェン‐2‐カルボン酸1‐5(32mg、0.20ミリモル)を3mLのdry‐DMFに溶解した。これにDIEA(36μL、0.20ミリモル)とHATU(76mg、0.20ミリモル)を加えた。混合液を10分間攪拌した。これを、遊離アミンを含むDMFの攪拌溶液に加えた。混合液を1時間攪拌し、分取HPLCを行って表題化合物を分離した。MSでC2117ClNS(M+H)+425.1、427.1が認められた。
【0335】
実施例52
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(5‐フルオロ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐2‐(メチルスルフィニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(64)および5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(5‐フルオロ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐2‐(メチルスルホニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(65)
【0336】
【化130】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐(メチルチオ)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(50mg、0.10ミリモル)、5‐フルオロ‐2‐ヒドロキシピリジン(30mg、0.26ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(10mg、0.069ミリモル)、およびKCO(70mg、0.50ミリモル)の混合物を含むDMSO(2mL)をArで脱気してからCuI(14mg、0.073ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。室温まで冷却後、水(5mL)を加えて沈殿を得て、これを回収して真空下で乾燥させて固体を得た(38mg)。
【0337】
この固体(38mg、0.080ミリモル)を含むDMF(3mL)溶液に、オキソン(145mg、0.47ミリモル)を含むHO(2mL)溶液を加えた。混合液を室温で一晩攪拌した。次にこれをHPLCで精製してスルホン(5mg)とスルホキシド(4mg)の両方の生成物を得た。スルホン:MS507.0および509.0(M+H、Clパターン)、スルホキシド:MS491.0および493.0(M+H、Clパターン)。
【0338】
実施例53
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐フルオロ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐2‐(メチルスルフィニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(66)および5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(3‐フルオロ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐2‐(メチルスルホニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(67)
【0339】
【化131】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐2‐(メチルチオ)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(50mg、0.10ミリモル)、3‐フルオロ‐2‐ヒドロキシピリジン(30mg、0.26ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(10mg、0.069ミリモル)、およびKCO(70mg、0.50ミリモル)の混合物を含むDMSO(2mL)をArで脱気してからCuI(28mg、0.15ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。室温まで冷却後、水(5mL)を加えて沈殿を得て、これを回収して真空下で乾燥させて固体を得た(34mg)。
【0340】
この固体(34mg、0.072ミリモル)を含むDMF(4mL)溶液に、オキソン(200mg、0.65ミリモル)を含むHO(3mL)溶液を加えた。混合液を室温で一晩攪拌した。次にこれをHPLCで精製してスルホン(2mg)とスルホキシド(4mg)の両方の生成物を得た。スルホン:MS507.0および509.0(M+H、Clパターン)、スルホキシド:MS491.0および493.0(M+H、Clパターン)。
【0341】
実施例54
5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐(5‐フルオロ‐2‐オキソピリジン‐1(2H)‐イル)フェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド(68)
【0342】
【化132】

5‐クロロ‐N‐((1‐(4‐ヨードフェニル)‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)メチル)チオフェン‐2‐カルボキサミド1‐6(66mg、0.15ミリモル)、5‐フルオロ‐2‐ヒドロキシピリジン(46mg、0.40ミリモル)、8‐ヒドロキシキノリン(10mg、0.069ミリモル)、およびKCO(50mg、0.36ミリモル)の混合物を含むDMSO(1mL)をArで脱気してからCuI(15mg、0.079ミリモル)を充填した。密閉した試験管内に入れた混合物を130℃で一晩加熱した。次にこれをHPLCで精製して表題化合物を得た(6mg)。MS 429.0 および 431.0 (M+H,Clパターン)。
【0343】
以下の表1の化合物を上記と同様の方法を使用して調製してよい。
【0344】
(表1)
【0345】
【表1−1】

【0346】
【表1−2】

【0347】
【表1−3】

実施例55
本実施例は、本発明の化合物を評価する方法と、そのようなアッセイから得られた結果を説明する。in vitroおよびin vivoでの本発明の化合物のヒト第Xa因子の活性は、当業界で既知の各種手順、例えばヒト血漿第Xa因子の活性に対するそれらの阻害能を測定する試験などによって測定可能である。本発明の化合物が示すヒト第Xa因子阻害に対する強力な親和性をIC50値によって測定することができる(nMとして)。IC50値は、ヒト第Xa因子のタンパク質分解活性を50%阻害するのに必要な化合物の濃度(nM)である。IC50値が小さいほど、化合物の第Xa因子活性を阻害する活性が高い(強力である)。
【0348】
第Xa因子に対する阻害活性の検出、測定に用いられるin vitroアッセイは以下の通りである。
【0349】
IC50およびKi決定
基質
基質S‐2765(Z‐D‐Arg‐Gly‐Arg‐pNA・HCl)をDiapharma(オハイオ州ウエストチェスター)から入手した。
【0350】
酵素
ヒト血漿タンパク質第Xa因子をHaematologic Technologies(バーモント州エセックスジャンクション)から購入した。
【0351】
方法:
IC50決定
全てのアッセイは96ウェルのマイクロタイタープレート内で行い、パラニトロアニリドペプチド基質の切断を観察することで酵素(第Xa因子)のタンパク質分解活性を測定する。Tris緩衝生理食塩水(20mMのTris、150mMのNaCl、5mMのCaCl、0.1%のウシ血清アルブミン(BSA)、5%ジメチルスルホキシド(DMSO)pH7.4)をタンパク質分解アッセイ用のアッセイバッファーとして使用した。96ウェルのマイクロタイタープレート内で、阻害剤を連続的に希釈して最終濃度の範囲を0.01nMから10μMとした。同じ複製のセットのウェルについてアッセイを行い、阻害剤を含まない対照用ウェルを含めた。各ウェルに酵素を添加し(第Xa因子の濃度は1nM)、プレートを5秒間振盪した後、室温で5分間インキュベートした。S2765を添加し(最終濃度100μM)、プレートを5分間振盪した(各ウェル内の最終容量は200μl)。基質の加水分解度をThermomax plate reader(Molecular Devices、カリフォルニア州サニーベール)上で405nmで2分間測定した。阻害剤の各濃度範囲について、基質切断の初速度(mOD/分)を、Softmaxデータ解析ソフトフェアを使用して4パラメーター方程式に適合した。得られた曲線適合から求められたパラメーターCは、最大阻害の半分を達成するのに必要な濃度(IC50)に対応していた。
【0352】
Ki決定
この一連のアッセイ用のアッセイバッファーとして、Hepes緩衝生理食塩水(20mMのHepes、150mMのNaCl、5mMのCaCl、0.1%のPEG‐8000、pH7.4)を使用した。96ウェルのマイクロタイタープレート内で、阻害剤を同じ複製のセットのウェル内で連続的に希釈して最終濃度の範囲を5pMから3μMとした。阻害剤を含まない対照(8ウェル)を含めた。酵素、第Xa因子(最終濃度1nM)をウェルに加えた。基質S‐2765を添加し(最終濃度200μM)、基質の加水分解度をSoftmaxソフトウェアを使用してThermomax plate reader上で405nmで5分間測定した。Plate Kソフトフェア(BioKin Ltd、ワシントン州プルマン)を使用して、初速度(mOD/分)を非線形最小二乗回帰で解析した[Kusmic,et al.,Analytical Biochemistry 281:62‐67,2000]。Morrison方程式を阻害剤の用量‐反応曲線のフィッティング用モデルとして使用した。見かけのK(Ki*)を決定した。overall Kを以下の方程式を用いて算出した:
【0353】
【化133】

式中、[S]は基質濃度(200μM)で、KはS2765のミカエリス定数である。
【0354】
以下の実施例が示した第Xa因子のIC50値は100nM以下であった:10〜12、14、15、18、21〜27、30、32、33〜36、39〜45、47〜53、55〜59、61〜62、および64〜67。
【0355】
以下の実施例が示した第Xa因子のIC50値は100nMより大きく、500nM未満であった:17、19、28、および46。
【0356】
以下の実施例が示した第Xa因子のIC50値は500nM以上であった:13、16、20、29、31、37〜38、54、60、および63。
【0357】
実施例56
化合物10をラットでの検討に使用した。化合物10の静脈内(IV)および経口(PO)投与量(それぞれ1.0および10mg/kg)を準備した。IV投与量を50%PEG300に溶解し、最終濃度を1.0mg/mL、最終pHを5.13とした。PO投与量を2.0mg/mLの濃度で0.5%のメチルセルロースに懸濁し、最終pHを2.70とした。
【0358】
イヌおよびサル用の試験でも化合物10を使用した。化合物10のIVおよびPO投与量(それぞれ1.0および5.0mg/kg)を準備した。IV投与量をラットでの試験と同様に調製した(50%PEG300を含む水)。PO投与量を1.0mg/mLの濃度で0.5%のメチルセルロースに懸濁し、最終pHをおよそ3.50とした。
【0359】
試験デザイン
Charles River Laboratories(カリフォルニア州ホリスター)からから購入した合計6匹の雄のSprague‐Dawleyラット(n=3/投与量グループ)、Marshall BioResources(ニューヨーク州ノースローズ)から購入した3匹の雄のビーグル犬、および3匹のアカゲザルを使用した。ラットへの全ての外科的処置(大腿静脈および頸静脈のカテーテル挿入)は試験に使用する8日前に行い、試験に使用する5日前にラットを施設に順化させた。イヌは、少なくとも使用する7日前に施設に順化させ、試験終了後集団に戻した。サルの試験は外注の研究所で行った。
【0360】
試験開始前の午後から投与後2時間までの間(およそ18時間)全ての動物を絶食させた。水は無制限に与えた。全ての動物の部屋は12時間の明暗サイクル(午前6時から午後6時)の条件にした。実験日の朝、動物の体重を測定した。ラットの大腿静脈および頚静脈(IVのみ)の血液ラインを体外に露出してアクセスポートに接続した。イヌの体重を測定し、血液採取部位およびIV投与部位の剃毛を行った(橈側皮静脈および伏在静脈の両方に平行に)。
【0361】
個々の体重に基づいて全ての動物への投与を行い、チューブによる経口投与の容量は5.0mL/kg、IVボーラス注入の容量は1.0mL/kgとした。ラット、イヌ、およびサルについて、それぞれ投与後24時間、56時間、および96時間で3.8%TSC(1:10で希釈)添加のもと血液サンプルを採取した。血液サンプルを遠心分離して乏血小板血漿を得て、得られた血漿はサンプルの解析まで−20℃で保存した。投与後0(一晩)、10、および24時間後に200μLの2%ボロン酸添加のもとにIV群のラットの尿サンプルを採取した。採取時に、尿量と水の摂取量を記録した。尿サンプルはサンプル解析まで−20℃で保存した。
【0362】
サンプル解析
液体クロマトグラフィー/タンデムマススペクトロメトリー(LC/MS/MS)を使用して化合物10の濃度について血漿および尿サンプルを解析した。簡単に言うと、血漿および尿サンプルを96ウェルのCaptive(商標)フィルタープレート(0.2μm、Varian,Inc.、カリフォルニア州パロアルト)内で処理した。500ng/mLのN‐(2‐(5‐クロロピリジン‐2‐イルカルバモイル)‐4‐メトキシフェニル)‐4‐(N,N‐ジメチルカルバミミドイル)‐2‐フルオロベンズアミドを内部標準として含有するアセトニトリルで血漿サンプルの一定量を沈殿させた。尿サンプルの一定量を、内部標準を含有するアセトニトリルと混合する前に血漿で希釈した。混合液をボルテックスし、4℃で30分間冷蔵保存してタンパク質を完全に沈殿させた。混合液を濾過して96ウェルの回収プレートに回収した。イオンターボ噴霧部を備えるSciex API3000 LC/MS/MSに濾液をインジェクトした。Thermo Hypersil‐Keystone Betasil C18カラム(4.6×100mm、5μm、Fisher Scientific、テキサス州ヒューストン)で化合物10とN‐(2‐(5‐クロロピリジン‐2‐イルカルバモイル)‐4‐メトキシフェニル)‐4‐(N,N‐ジメチルカルバミミドイル)‐2‐フルオロベンズアミドを分離した。移動相用グラジエントミクスチャーは、90%移動相A(水に0.5%ギ酸を含有)および10%移動相B(0.5%ギ酸を含む90%アセトニトリル)〜40%移動相Bとした(2.8分間に設定した)。m/z411→250プロダクトイオン(化合物10)のピークエリアを、m/z470→342プロダクトイオン(N‐(2‐(5‐クロロピリジン‐2‐イルカルバモイル)‐4‐メトキシフェニル)‐4‐(N,N‐ジメチルカルバミミドイル)‐2‐フルオロベンズアミドのピークエリアに対して正イオンモードで測定した。解析範囲は0.500〜10,000ng/mLとした。
【0363】
データ解析
定量下限(LLQ)を下回るサンプル化合物10の濃度は、<0.500ng/mLとして報告した。これらの値は薬物動態学的算定において0として処理した。
【0364】
化合物10の薬物動態学的パラメーターの値を、Watson LIMSソフトウェア(バージョン7.1)を使用して血漿濃度‐時間データのノンコンパートメント解析によって算出した。終末消失速度定数(k)を、血漿濃度‐時間プロファイルの終末相における血漿濃度の自然対数(ln)対時間の線形回帰の傾きの絶対値として算出した。見かけの終末半減期(T1/2)の値をln(2)/kとして算出した。血漿濃度‐時間プロファイル下面積(AUC)の値は線形台形法を用いて算出した。AUCallの値を時間0から最終的に検出可能な濃度の時点から算出した。AUC(0〜inf)の値を、対応するAUCallと最終的に検出可能な濃度をkで除したものの和として算出した。全身クリアランス(CL)をIV投与量/AUC(0〜inf)から算出した。分布容積(Vz)はIV投与量/[k・AUC(0〜inf)]から算出した。定常状態での分布容積(Vss)をCL*平均滞留時間から算出した。最高血漿濃度(Cmax)およびCmaxに到達するまでの時間(Tmax)を観察されたように記録した。POおよびIV投与後の投与量で標準化したAUC(0〜inf)の値(AUC/D)の割合をとることで%経口バイオアベイラビリティーを算出した。結果を表2〜3、および下記の図に示す。
【0365】
(表2 ノンコンパートメント解析によって決定された静脈投与後のラット、イヌ、およびサルにおける化合物10の薬物動態学的パラメーター)
【0366】
【表2】

Watson LIMSソフトウェア(バージョン7.1)を使用してノンコンパートメント解析を行った。
1/2:終末半減期
AUC:血漿濃度対時間曲線下面積
Vz:分布容積
CL:全身クリアランス
Vss:定常状態での分布容積。
【0367】
(表3 ノンコンパートメント解析によって決定された経口投与後のラット、イヌ、およびサルにおける化合物10の薬物動態学的パラメーター)
【0368】
【表3】

Watson LIMSソフトウェア(バージョン7.1)を使用してノンコンパートメント解析を行った。
1/2:終末半減期
max:最高血漿濃度に達するまでの時間
max:最高血漿濃度
AUC:血漿濃度対時間曲線下面積
%F:絶対的バイオアベイラビリティ
本発明は数多くの実施形態を提供する。本発明の他の実施形態を提供するために実施例が変更されてもよいことは明らかである。従って、例として示された特定の実施形態ではなく添付の請求項によって、本発明の範囲が定められるものであることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0369】
【図1】1mg/kg静脈内(黒丸)および10mg/kg経口(黒四角)投与(n=3/群)後の雄のSprague‐Dawleyラットにおける、化合物10の平均血漿濃度‐時間プロファイルを示す。血漿サンプルはLC/MS/MSを使用して測定した。
【図2】1mg/kg静脈内(黒丸)および5mg/kg経口(黒四角)投与(n=3/群)後の雄のビーグル犬における、化合物10の平均血漿濃度‐時間プロファイルを示す。血漿サンプルはLC/MS/MSを使用して測定した。
【図3】1mg/kg静脈内(黒丸)および5mg/kg経口(黒四角)投与(n=3/群)後の雄のアカゲザルにおける、化合物10の平均血漿濃度‐時間プロファイルを示す。血漿サンプルはLC/MS/MSを使用して測定した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式を有する化合物であって、
【化1】

式中、Zは
【化2】

からなる群から選択され、
は、ハロゲン、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、およびC2〜8アルキニルからなる群から選択され、
1aは、水素およびC1〜4アルキルからなる群から選択され、
およびRは、水素、ハロゲン、C1〜4アルキル、SR4a、S(O)R4a、S(O)4a、COR4a、CO4a、CONR4a4b、CN、およびS(O)NR4a4bからなる群から独立して選択され、
は、水素、ハロゲン、OR4a、SR4a、S(O)R4a、S(O)4a、NR4a4b、CO4a
【化3】

からなる群から選択され、
これらの環系のそれぞれは、ハロゲン、アミノ、オキソ、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、ヒドロキシ、C1〜8アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール‐C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されており、
4aまたはR4bはそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、ヘテロシクリル、オキソ、アミノ、およびカルボキシルからなる群から独立して選択される1〜2個の置換基で場合により置換されている、水素またはC1〜4アルキルであり、、
下付き文字nは0〜2の整数であり、
は、
【化4】

【化5】

からなる群から選択され、
これらの環系のそれぞれは、ハロゲン、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、‐NH‐C(O)‐C1〜8アルキル、ヒドロキシ、アミノ、オキソ、C1〜8アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール‐C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されており、ただし、R
【化6】

である場合、該R環の5位にはアルキル(または置換アルキル)置換基が存在することはできず、
は、水素、ハロゲン、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され、
は、水素、C1〜4アルキル、シアノ、場合により置換されたフェニル、およびRがC1〜4アルキルまたはNHであるC(O)Rからなる群から選択され、
は、水素およびC1〜4アルキルからなる群から選択され、
波線は分子の残りの部分への結合部を示す、
化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステル、またはプロドラッグ。
【請求項2】
、R、およびRは水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
は水素、C1〜4アルキル、SR4a、S(O)R4a、S(O)4a、COR4a、CO4a、CONR4a4b、CN、およびS(O)NR4a4bからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
は水素、メチル、‐S‐メチル、‐S(O)‐メチル、および‐S(O)‐メチルからなる群から選択される、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
は水素またはメチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
は水素またはフルオロである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
は、水素、ハロゲン、OR4a、S(O)R4a、S(O)4a、NR4a4b、CO4a
【化7】

からなる群から選択され、
これらの環系のそれぞれは、ハロゲン、アミノ、オキソ、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、ヒドロキシ、C1〜8アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール‐C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されており、
下付き文字nは0、1、または2であり、
4aまたはR4bはそれぞれ独立して、ヒドロキシル、アルコキシ、またはヘテロシクリルで場合により置換されている、水素またはC1〜4アルキルであり、
波線は分子の他の部分への結合部を示す、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
は、水素、ヒドロキシル、フルオロ、S(O)CH、S(O)CH、NH(CHOH、‐C(O)CH、‐O(CHOCH、‐OCHCH(OH)CHOH、
【化8】

からなる群から選択される、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
は、ハロゲン、アミノ、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、ヒドロキシ、C1〜8アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール‐C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されている、
【化9】

である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
式:
【化10】

を有する、請求項9に記載の化合物、およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグ。
【請求項11】
は、ハロゲン、アミノ、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、ヒドロキシ、C1〜8アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール‐C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されている、
【化11】

であり、
下付き文字nは0、1、または2である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
式:
【化12】

を有する、請求項11に記載の化合物、およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグ。
【請求項13】
は、
【化13】

からなる群から選択され、これらの環系のそれぞれは、ハロゲン、C1〜8アルキル、‐NH‐C(O)‐C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、ヒドロキシ、アミノ、オキソ、C1〜8アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール‐C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されており、
は水素またはC1〜4アルキルである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
【化14】

【化15】

【化16】

からなる群から選択される式を有する、請求項13に記載の化合物、およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグ。
【請求項15】
は、
【化17】

であり、式中、Rは、水素、C1〜4アルキル、シアノ、場合により置換されたフェニル、C(O)Rからなる群から選択され、RはC1〜4アルキルまたはアミノである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項16】
【化18】

【化19】

からなる群から選択される式を有する、請求項15に記載の化合物、およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグ。
【請求項17】
Zは、
【化20】

からなる群から選択され、RはハロゲンまたはC2〜8アルキニルであり、R1aは水素またはメチルである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項18】
Zは、
【化21】

である、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
式:
【化22】

を有する、請求項18に記載の化合物、およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグ。
【請求項20】
Zは、
【化23】

であり、RはハロゲンまたはC2〜8アルキニルである、請求項17に記載の化合物。
【請求項21】
Zは、
【化24】

であり、RはハロゲンまたはC2〜8アルキニルであり、R1aは水素またはメチルである、請求項17に記載の化合物。
【請求項22】
式:
【化25】

を有する、請求項21に記載の化合物、およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグ。
【請求項23】
式:
【化26】

を有し、
式中、Rは、ハロゲン、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、およびC2〜8アルキニルからなる群から選択され、
およびRは、水素、ハロゲン、C1〜4アルキル、SR4a、S(O)R4a、およびS(O)4aからなる群から独立して選択され、
は、水素、ハロゲン、OR4a、SR4a、S(O)R4a、S(O)4a、NR4a4b、CO4a
【化27】

からなる群から選択され、
これらの環系のそれぞれは、ハロゲン、アミノ、オキソ、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、ヒドロキシ、C1〜8アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリール‐C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されており、
4aまたはR4bはそれぞれ、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、ヘテロシクリル、オキソ、アミノ、およびカルボキシルからなる群から選択される1〜2個の置換基で場合により置換されている、独立して水素またはC1〜4アルキルであり、
は、水素、ハロゲン、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され、
下付き文字nは0〜2の整数であり、
波線は分子の残りの部分への結合部を示す、
請求項1に記載の化合物、およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグ。
【請求項24】
はC2〜8アルキニルである、請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
式:
【化28】

有する、請求項24に記載の化合物、およびその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ。
【請求項26】
はハロゲンである、請求項23に記載の化合物。
【請求項27】
【化29】

【化30】

からなる群から選択される式を有する、請求項23に記載の化合物、およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグ。
【請求項28】
は水素である、請求項23に記載の化合物。
【請求項29】
式:
【化31】

を有する、請求項28に記載の化合物、およびその薬学的に許容される塩、エステル、およびプロドラッグ。
【請求項30】
分離された形態および精製された形態である、請求項1〜29のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項31】
薬学的に許容される賦形剤と請求項1〜30のいずれか1項に記載の化合物とを含む組成物。
【請求項32】
好ましくない血栓症を特徴とする哺乳動物における病態を予防または治療するための方法であって、該哺乳動物に治療有効量の請求項1〜30のいずれか1項に記載の化合物を投与するステップを含む、方法。
【請求項33】
前記病態は、急性冠不全症候群、心筋梗塞、不安定狭心症、難治性狭心症、血栓溶解療法後または冠動脈血管形成術後に発生する閉塞性冠動脈血栓性、血栓媒介性の脳血管症候群、塞栓性脳卒中、血栓性脳卒中、一過性脳虚血発作、静脈血栓症、深部静脈血栓症、肺動脈塞栓、血液凝固障害、播種性血管内凝固、血栓性血小板減少性紫斑病、閉塞性血栓血管炎、ヘパリン誘発性血小板減少症に関連する血栓症、体外循環に関連する血栓性合併症、心臓又はその他の血管内カテーテル留置、大動脈内バルーンポンプ、冠動脈ステント、または心臓弁のような器具の使用に関連する血栓性合併症、補綴具の取り付けを必要とする病態からなる群から選択される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
血液サンプルの凝固を抑制するための方法であって、該サンプルを請求項1〜30のいずれか1項に記載の化合物と接触させるステップを含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−536218(P2009−536218A)
【公表日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−510100(P2009−510100)
【出願日】平成19年5月4日(2007.5.4)
【国際出願番号】PCT/US2007/068262
【国際公開番号】WO2007/131179
【国際公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(500287639)ミレニアム・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド (98)
【氏名又は名称原語表記】MILLENNIUM PHARMACEUTICALS, INC.
【Fターム(参考)】