説明

筐体の前面側に突出するように設けられたディスプレイを設け、多様な演出を可能としたゲーミングマシン

【課題】本発明では、筐体の前面側に突出するように設けられたディスプレイを設け、多様な演出を可能としたゲーミングマシンを提供すること。
【解決手段】ゲーミングマシン(13)は、ゲームに関する表示を行うメインディスプレイ(30)と、メインディスプレイ(30)が配置される面から突出するように形成される支持体(20a)に設けられ、メインディスプレイ(30)とは異なる表示を行うサブディスプレイ(50)とを備える。サブディスプレイ(50)は、プレイヤの上方を覆うように配置されることになるので、メインディスプレイ(30)に対向するような位置でプレイするプレイヤの死角から演出用の画像を表示させるなど、多様な演出が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体の前面側に突出するように設けられたディスプレイを設け、多様な演出を可能としたゲーミングマシンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーミングマシンは、ゲーム実行中であることを示す表示画面や、ゲームに関する演出に関する表示画面をディスプレイに表示して、プレイヤが行う操作の用に供したり、また、演出によりプレイヤの興味を惹きつけてゲームに集中させたりするように構成されている。
【0003】
また、2つのディスプレイを設け、ゲーム実行中の表示画面と演出用の表示画面とを別のディスプレイに表示させたり、メインとなるゲームとサブゲームとを異なるディスプレイに表示させたりといったゲーミングマシンも提案されている。このようなゲーミングマシンは、ディスプレイの配置としては、メインのゲームを表示する第1の画面の上側に並べるように、他の表示を行う第2の画面が設けられることが多い。そして、第2の画面にゲームに関する演出や、サブゲームを表示するようになされている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
また、第2の画面に、演出とは別にゲームのルールやベットの配当等のゲームに関する表示を行うゲーミングマシンもある(例えば、特許文献3参照)。また、さらには第2の画面は、ゲームを表示する第1の画面と共に、又は別にゲーム実行中の画面を表示することもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許公報番号US5813914号明細書
【特許文献2】米国特許公報番号US6592457号明細書
【特許文献3】米国特許公報番号US7066816号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、第1画面や第2の画面は、特許文献3のように度同一面状に並んで配置されるため、平面的な表現にならざるを得ず、ゲーム中の演出表現としては限界があった。
【0007】
プレイヤは、斬新な演出やゲームに対してより興味が惹かれる傾向があり、ゲーム中の表現においても特に目新しさが求められ、これらを提供するゲーミングマシンが求められている。
【0008】
そこで、本発明では、筐体の前面側に突出するように設けられたディスプレイを設け、多様な演出を可能としたゲーミングマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)ゲームを実行するゲーミングマシンであり、筐体と、ゲームに関する表示を行うメインディスプレイと、前記筐体の一面に連続して、前記メインディスプレイが配置される面から突出するように形成される支持体と、前記支持体に設けられ、前記メインディスプレイとは異なる表示を行うサブディスプレイと、前記ゲームを実行するコントローラと、を備える。
【0010】
(1)に記載の発明によれば、ゲーミングマシンは、筐体と、ゲームに関する表示を行うメインディスプレイと、筐体の一面に連続し、ディスプレイが配置される面から突出するように形成される支持体と、支持体に設けられ、メインディスプレイとは異なる表示を行うサブディスプレイとを備える。サブディスプレイは、メインディスプレイが配置される面から突出するように配置されることになるので、メインディスプレイに対向するような位置でプレイするプレイヤの死角から演出用の画像を表示させるなど、多様な演出が可能となる。
【0011】
(2)(1)に記載のゲーミングマシンに加えて、前記支持体は、前記メインディスプレイに対して略垂直となるように、かつ前記メインディスプレイの上方に形成され、前記サブディスプレイは、前記支持体の下方側の面に配置される。
【0012】
(2)に記載の発明によれば、(1)に記載のゲーミングマシンに加えて、支持体は、メインディスプレイに対して略垂直となるように、かつメインディスプレイの上方に形成され、サブディスプレイは、支持体の下方側の面に配置される。つまり、サブディスプレイは、メインディスプレイに対向する位置でプレイするプレイヤの頭上を覆うように配置されるので、例えば、プレイヤの頭上を何かが通り過ぎるといったような演出表現が可能となる。
【0013】
(3)(1)に記載のゲーミングマシンに加えて、前記支持体は、前記筐体の側面のうち、三つの側面に連続してそれぞれ形成され、前記サブディスプレイは、前記三つの側面にそれぞれ連続して形成された前記支持体の内側の面にそれぞれ配置される。
【0014】
(3)に記載の発明によれば、(1)のアスペクトに記載のゲーミングマシンに加えて、支持体は、筐体の側面のうち、三つの側面に連続してそれぞれ形成され、サブディスプレイは、三つの側面にそれぞれ連続して形成された支持体の内側の面にそれぞれ配置される。つまり、サブディスプレイは、メインディスプレイに対向する位置でプレイするプレイヤの頭上及び左右を囲むように配置されるので、例えば、右側から頭上を通って左側に何かが通り過ぎるといったような演出表現が可能となる。
【0015】
(4)(1)に記載のゲーミングマシンに加えて、前記支持体は、前記筐体の側面のうち、三つの側面に連続してそれぞれ形成され、前記サブディスプレイは、前記三つの側面にそれぞれ連続して形成された前記支持体の内側の面に、互いに一端を接してそれぞれ配置され、前記コントローラは、前記支持体の内側の面にそれぞれ配置された少なくとも2つのサブディスプレイを連動させた表示を行う。
【0016】
(4)に記載の発明によれば、(1)に記載のゲーミングマシンに加えて、支持体は、筐体の側面のうち、三つの側面に連続してそれぞれ形成され、サブディスプレイは、三つの側面にそれぞれ連続して形成された支持体の内側の面に、互いに一端を接してそれぞれ配置され、コントローラは、支持体の内側の面にそれぞれ配置された少なくとも2つのサブディスプレイを連動させた表示を行う。
つまり、サブディスプレイは、メインディスプレイに対向する位置でプレイするプレイヤの頭上及び左右を囲むように配置され、各面のサブディスプレイは、一端側が他のサブディスプレイに接しているので、例えば、右側から頭上に至るまでの大きさの何かが、右頭上を通って左側に向かって通り過ぎるといったような演出表現が可能となる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、筐体の前面側に突出するように設けられたディスプレイを設け、多様な演出を可能としたゲーミングマシンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの表示領域を拡大して示す拡大正面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンのコントローラのブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの表示/入力コントローラのブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンにおいて実行されるベーシックゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンにおいて実行されるゲーム判定処理のフローチャートを示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る賞フラグ決定テーブルを示す図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンにおいて実行される演出画像表示処理のフローチャートを示す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る演出テーブルを示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの表示例を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの表示例を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンが有する液晶ディスプレイの表示例を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンが有する液晶ディスプレイの表示例を示す図である。
【図14】本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシンの外観斜視図である。
【図15】本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシンの液晶ディスプレイを下側から見た場合の立体図である。
【図16】本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシンが有する液晶ディスプレイの表示例を示す図である。
【図17】本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシンが有する液晶ディスプレイの表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第1実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
以下において、本発明の実施形態に係るゲーミングマシン13について説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態に係るゲーミングマシン13を示す斜視図である。ゲーミングマシン13は、キャビネット20を備えている。キャビネット20は、プレイヤに臨む面が開放されている。また、キャビネット20の前面側から突出するように形成され、キャビネットの上方を覆うように設けられた屋根部20aを有する。この屋根部20aの下面側には、サブディスプレイとして後述の液晶ディスプレイ50が設けられる。
【0021】
このキャビネット20内には、本ゲーミングマシン13を電気的にコントロールするためのゲームコントローラ100(図3参照)、並びにコイン(ゲーム媒体)の投入、貯留及び払出をコントロールするためのホッパー44(図3)等を含む各種の構成部材が設けられている。ゲーム媒体としては、コインに限るものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネー又はこれらに相当する電子的な有価情報(クレジット)を挙げることができる。
【0022】
キャビネット20の前面略中央には、液晶ディスプレイ30が設けられ、その上方には、液晶ディスプレイ40が設けられている。また、液晶ディスプレイ40の上方には、前面側に突出するように設けられた支持体としての屋根部20aの下面側に液晶ディスプレイ50を有する。この液晶ディスプレイ50は、当該ゲーミングマシン13をプレイするプレイヤの上方を覆うように配置され、表示画面が下方側を向くように配置されている。
【0023】
液晶ディスプレイ30は、演出画像等を含むゲームに関する各種の画像を表示させるための表示デバイスを実現するものである。プレイヤは、当該液晶ディスプレイ30に表示された各種の画像を視認しながらゲームを進めていく。このようなゲームにおいては、後述するようなスロットゲームを表示する。
【0024】
ゲーミングマシン13の液晶ディスプレイ30は、主として15個のシンボルを表示する。この15個のシンボルを表示するシンボル表示領域81〜95は、それぞれのシンボル表示領域81〜95に割り当てられた複数のシンボルのうち、一のシンボルを表示する。本実施形態では、単位ゲームにおいて、各シンボル表示領域81〜95に最初に表示されていたシンボルが停止して表示している状態から単位ゲームが開始され、表示するシンボルが変化していく様子を示す状態となり、最後に一のシンボルが再配置される。すなわち、シンボル表示領域81〜95は、そのそれぞれがいわゆるビデオリールであるといえる。そして、シンボル表示領域81〜95は、15個のビデオリールで構成されていると言える。なお、ビデオリールとは、メカニカルリールの代わりに、液晶ディスプレイ30上に画像のリールを表示させるものである。
【0025】
液晶ディスプレイ30の上方に配置された、もう1つの液晶ディスプレイ40は、ゲームのルールを表示したり、デモンストレーション画面を表示したりする等の副表示の役割を担うディスプレイである。
【0026】
液晶ディスプレイ50は、主として、該ゲーミングマシン13が提供するゲームの演出に使用され、演出用の画像を表示する。詳細には後述する。
【0027】
液晶ディスプレイ40の上方左右両側、液晶ディスプレイ50の前面側端部両側には、キャビネット20の内部に収納されたスピーカ41(図3参照)から発せられた効果音をキャビネット20の外部へ伝播するための透音口29a及び29b、29c及び29dが設けられている。この透音口29a及び29bは、ゲームの進展に伴った効果音等を発生する。また、ゲーミングマシン13の略中央左右両側には、装飾ランプ42a及び42bが設けられている。この装飾ランプ42a及び42bは、ゲームの進展に伴い発光する。
【0028】
液晶ディスプレイ30の下方には、略水平の操作部21が設けられている。この操作部21の右側には、ゲーミングマシン13内にコインを投入するためのコイン投入口22が設けられている。他方、操作部21の左側には、賭けるゲーム媒体としてのコインの枚数を選択するためのBETスイッチ23、及び1つ前のゲームにおいて上記ウィニングラインに対して賭けたコインの枚数を変更せずに再びゲームを行うためのスピン・リピート・ベットスイッチ24が設けられている。これらのBETスイッチ23又はスピン・リピート・ベットスイッチ24を押圧操作することで、当該操作に応じて上記ウィニングラインに対する賭けコインの枚数が決定される。
【0029】
上記操作部21において、BETスイッチ23の左側には、1ゲーム毎にプレイヤのゲームの開始操作を受け付けるスタートスイッチ25が設けられている。このスタートスイッチ25及びスピン・リピート・ベットスイッチ24のうちのいずれか一方に対する押圧操作がゲームの開始のトリガーとなり、上記のシンボル表示領域81〜95の回転表示が開始される画像を表示する。
【0030】
他方、上記操作部21において、コイン投入口22の近傍には、キャッシュアウトスイッチ26が設けられている。プレイヤがキャッシュアウトスイッチ26を押圧操作したときには、投入されているコインがキャビネット20の正面下部に開口されたコイン払出口27から払出され、この払出されたコインは、コイントレイ28に溜められる。
【0031】
図2は、ゲーミングマシン13の表示領域を拡大して示すものである。ゲーミングマシン13は、図2に示すように3行5列のマトリクス状に配置されたシンボル表示領域81〜95を有している。シンボル表示領域は、シンボル表示ブロック、又は、シンボル表示位置とも呼ばれる。このシンボル表示領域81〜95のそれぞれに、上記15個のビデオリールが対応している。
【0032】
本実施の形態で実行可能なゲームは、シンボル表示領域81〜95に同一のシンボルが再配置された数に応じて賞を付与するゲームである。ここで、賞を付与する対象となる同一シンボルの数は、例えば、3つ以上などと、任意に定めることができる。
【0033】
また、液晶ディスプレイ30におけるシンボル表示領域81〜95の上方には、左から順番にペイアウト数表示部55、BET数表示部57、及びクレジット数表示部56が表示される。ペイアウト数表示部55は、同一シンボルがシンボル表示領域81〜95に賞を付与する所定数個以上再配置されたときのコインのペイアウト数を表示する。クレジット数表示部56は、本ゲーミングマシン13にストアされているコインのクレジット数を表示する。BET数表示部57は、賭けるコインの枚数であるBET数を表示する。
【0034】
図3は、ゲーミングマシン13のゲームコントローラ100の電気的構成を示すブロック図である。図3に示すように、ゲーミングマシン13のゲームコントローラ100は、マイクロコンピュータであって、インターフェイス回路群102、入出力バス104、CPU106、ROM108、RAM110、通信用インターフェイス回路111、乱数発生器112、スピーカ駆動回路122、ホッパー駆動回路124、ランプ駆動回路126、及び表示/入力コントローラ140を備えている。
【0035】
インターフェイス回路群102は、入出力バス104に接続されており、この入出力バス104は、CPU106に対するデータ信号又はアドレス信号の入出力を行う。
【0036】
インターフェイス回路群102には、スタートスイッチ25が接続されている。このスタートスイッチ25から出力された始動信号は、インターフェイス回路群102において所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0037】
インターフェイス回路群102には、BETスイッチ23、スピン・リピート・ベットスイッチ24及びキャッシュアウトスイッチ26も接続されている。これらのスイッチから出力された各スイッチング信号も、インターフェイス回路群102に供給され、当該インターフェイス回路群102によって所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0038】
インターフェイス回路群102には、コインセンサ43も接続されている。コインセンサ43は、コイン投入口22に投入されたコインを検出するためのセンサであって、コイン投入口22に関連して設けられている。このコインセンサ43から出力されたセンシング信号も、インターフェイス回路群102に供給され、当該インターフェイス回路群102によって所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0039】
入出力バス104には、ROM108及びRAM110が接続されている。
【0040】
CPU106は、スタートスイッチ25によりゲームのスタート操作が受け付けられたことを契機として、ゲームプログラムを読み出してゲームを実行する。ゲームプログラムは、表示/入力コントローラ140を介して液晶ディスプレイ30上のシンボル表示領域81〜95のそれぞれについて、表示されているシンボルが他のシンボルに変更されている様子を示す表示を開始させる表示を行い、その後、シンボル表示領域81〜95それぞれを停止させる表示を行うことによってシンボル表示領域81〜95(15個のビデオリール)それぞれに表示されるシンボルの再配置をさせ、そのときの停止した全てのシンボルのうち、同一シンボルが所定数個以上再配置された場合には、同一シンボルの数に応じたコインを払い出すようにプログラミングされている。
【0041】
ROM108には、本ゲーミングマシン13を統括してコントロールするコントロールプログラム(以下、「ルーチン実行プログラム」とする)や、コントロールプログラムを実行するための初期データ、及び決定処理において使用される種々のデータテーブルが格納されている。なお、ルーチン実行プログラムには、上記ゲームプログラムが含まれている。また、データテーブルとしては、図7及び図9に示すテーブル等を挙げることができる。メモリとしてのRAM110は、上記コントロールプログラムで使用するフラグや変数の値、サイドベットの値等を一時的に記憶する。
【0042】
ゲームプログラムには、再配置シンボル決定プログラムが含まれている。上記再配置シンボル決定プログラムは、シンボル表示領域81〜95のそれぞれに再配置される15個のシンボルを決定するためのプログラムである。上記再配置シンボル決定プログラムには、複数種類のペイアウト率(例えば、80%、84%、88%)のそれぞれに対応したシンボル重み付けデータが含まれている。シンボル重み付けデータは、15個のビデオリールのそれぞれについて、各シンボルと、所定の数値範囲(0〜65535)に属する1又は複数の乱数値との対応関係を示すデータである。ペイアウト率は、ROM108に記憶されたペイアウト率設定用データに基づいて定められるものであり、このペイアウト率に対応したシンボル重み付けデータに基づいて再配置シンボルの決定が行われる。
【0043】
入出力バス104には、通信用インターフェイス回路111も接続されている。この通信用インターフェイス回路111は、LANの各種のネットワーク網を含むネットワークを介して、例えばサーバ等の外部通信機器との通信をするための回路である。
【0044】
入出力バス104には、乱数を発生するための乱数発生器112も接続されている。この乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば、「0」〜「65535(2の16乗−1)」に含まれる乱数を発生する。代替的に、CPU106の演算処理により乱数を発するように構成しても構わない。
【0045】
入出力バス104には、スピーカ41を駆動するためのスピーカ駆動回路122も接続されている。CPU106は、ROM108に記憶されている音データを読み出し、入出力バス104を介して、当該読み出した音データをスピーカ駆動回路122に送信する。これにより、スピーカ41から所定の効果音が出力される。
【0046】
入出力バス104には、ホッパー44を駆動するためのホッパー駆動回路124も接続されている。CPU106は、キャッシュアウトスイッチ26からのキャッシュアウト信号が入力されると、入出力バス104を介して、駆動信号をホッパー駆動回路124に出力する。これにより、ホッパー44は、RAM110の所定のメモリ領域に記憶されたその時点におけるクレジットの残数分に相当するコインを払い出す。
【0047】
なお、コインの払い出しにおいては、物理的なコインではなく、データカード等にクレジットデータを記憶する態様であってもよい。すなわち、プレイヤが自ら記録媒体となるカードを持参し、このカードをゲーミングマシン13に挿入して、クレジットに関するデータを記憶する態様であってもよい。もしくは、バーコード等が印刷されたチケットを出力するようにしてもよい。払い出しについては、遊技場で採用されている払い出し又は交換方法に応じた方法を用いることができる。
【0048】
入出力バス104には、装飾ランプ42a及び42bを駆動するためのランプ駆動回路126も接続されている。CPU106は、ROM108に記憶されているプログラムに基づき所定の条件によりランプを駆動する信号をランプ駆動回路126に送信する。これにより、装飾ランプ42a及び42bが点滅等する。
【0049】
入出力バス104には、表示/入力コントローラ140も接続されている。CPU106は、ゲームの状態及びゲームの結果に応じた画像表示命令を生成し、入出力バス104を介して、当該生成した画像表示命令を表示/入力コントローラ140に出力する。CPU106からの画像表示命令が入力されると、表示/入力コントローラ140は、当該入力された画像表示命令に基づき液晶ディスプレイ30,50を駆動するための駆動信号を生成し、この生成した駆動信号を液晶ディスプレイ30,50に出力する。これにより、液晶ディスプレイ30,50及び40には、所定の画像が表示される。その他、液晶ディスプレイ30の表面には、タッチパネル32を備える(図4参照)。そして、タッチパネル32が入力を受けた信号を入力信号として、入出力バス104を介してCPU106に送信する。なお、画像表示命令には、液晶ディスプレイ30に表示されるペイアウト数表示部55、クレジット数表示部56、BET数表示部57に応じた命令も含まれる。
【0050】
図4は、ゲーミングマシン13の表示/入力コントローラ140の電気的構成を示すブロック図である。ゲーミングマシン13の表示/入力コントローラ140は、画像表示処理及びタッチパネル32からの入力コントロールを行うサブマイクロコンピュータであって、インターフェイス回路142、入出力バス144、CPU146、ROM148、RAM150、VDP152、ビデオRAM154、画像データ用ROM156、駆動回路158及びタッチパネルコントロール回路160を備えている。
【0051】
インターフェイス回路142は、入出力バス144に接続されている。上記ゲームコントローラ100側のCPU106から出力された画像表示命令は、インターフェイス回路142を介して入出力バス144に供給される。この入出力バス144は、CPU146に対するデータ信号又はアドレス信号の入出力を行う。
【0052】
入出力バス144には、ROM148及びRAM150が接続されている。ROM148には、上記ゲームコントローラ100側のCPU106からの画像表示命令に基づいて、液晶ディスプレイ30に供給する駆動信号を生成するための表示コントロールプログラムが格納されている。他方、RAM150には、上記表示コントロールプログラムで使用するフラグや変数の値が格納されている。
【0053】
入出力バス144には、VDP152も接続されている。このVDP152は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路及びパレット回路等を含み、液晶ディスプレイ30,50及び40に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる処理装置である。VDP152には、上記ゲームコントローラ100側のCPU106からの画像表示命令に応じた画像データを記憶するためのビデオRAM154、及び上記の演出画像データ等を含む各種の画像データを記憶している画像データ用ROM156が接続されている。さらに、VDP152には、液晶ディスプレイ30,50及び40を駆動するための駆動信号を出力する駆動回路158も接続されている。
【0054】
上記CPU146は、ROM148に記憶されている表示コントロールプログラムを読み出して実行することにより、上記ゲームコントローラ100側のCPU106からの画像表示命令に応じて液晶ディスプレイ30,50及び40に表示する画像データをビデオRAM154に記憶させる。この画像表示命令には、上記演出画像の表示命令等を含む各種の画像表示命令が含まれている。
【0055】
画像データ用ROM156は、上記演出画像のデータ等を含む各種の画像データを記憶している。
【0056】
タッチパネルコントロール回路160は、液晶ディスプレイ30の表面に設けられたタッチパネル32が入力を受けた信号を入力信号として、入出力バス144を介してCPU106に送信する。
【0057】
図5は、ゲーミングマシン13のゲームコントローラ100によって実行される、ゲーミングマシン13のベーシックゲームにおける処理動作の流れを示すフローチャートである。図5の1回のルーチンが、単位ゲームとなる。
【0058】
なお、ゲーミングマシン13は予め起動されており、他方、上記ゲームコントローラ100側のCPU106において用いられる変数は所定の値に初期化されており、それによってゲーミングマシン13が定常動作しているものとする。
【0059】
まず、上記のゲームコントローラ100側のCPU106は、プレーヤが投入したコインの残数であるクレジットが残っているか否かを判断する(ステップS1)。具体的には、CPU106は、RAM110に記憶されたクレジット数Cを読み出し、この読み出したクレジット数Cに基づいて処理を行う。クレジット数Cが「0」である場合(ステップS1の処理でNOと判断される場合)には、CPU106は、ゲームを開始することができないので、何ら処理を行うことなく本ルーチンを終了させる。他方、クレジット数Cが「1」以上である場合(ステップS1の処理でYESと判断される場合)には、CPU106は、クレジットが残っていると判断し、処理をステップS2に移す。
【0060】
ステップS2に移行すると、CPU106は、スピン・リピート・ベットスイッチ24の押圧操作が行われたか否かを判断する。スピン・リピート・ベットスイッチ24が押され、これに伴って当該スピン・リピート・ベットスイッチ24からの操作信号が入力された場合(ステップS2の処理でYESと判断される場合)には、CPU106は、処理をステップS3に移す。他方、所定時間が経過してもスピン・リピート・ベットスイッチ24からの操作信号が入力されない場合(ステップS2の処理でNOと判断される場合)には、CPU106は、スピン・リピート・ベットスイッチ24が押されていないと判断し、処理をステップS4に移す。
【0061】
ステップS3に移行すると、CPU106は、クレジット数Cの値が前回のゲームにおけるBET数の値以上であるか否かを判断する。換言すると、CPU106は、スピン・リピート・ベットスイッチ24が押圧操作されたことによりゲームを開始できるか否かを判断する。具体的には、スピン・リピート・ベットスイッチ24が押され、これに伴って当該スイッチ24から操作信号が入力されると、CPU106は、上記RAM110に所定のメモリ領域に書き込まれたクレジット数C及び前回のゲームにおけるBET数を読み出し、この読み出したクレジット数C及びBET数の双方の関係に基づいて、当該クレジット数Cの値が前回のゲームでのBET数の値以上であるか否かに基づいて処理を行う。上記クレジット数Cの値が前回のゲームにおけるBET数の値未満であると判断した場合(ステップS3の処理でNOと判断される場合)には、CPU106は、ゲームを開始できないので、何ら処理を行うことなく本ルーチンを終了させる。他方、上記クレジット数Cの値が前回のゲームにおけるBET数以上であると判断した場合(ステップS3の処理でYESと判断される場合)には、CPU106は、当該クレジット数Cの値から前回のゲームにおけるBET数の値を減算し、この減算した値をRAM110の所定のメモリ領域に記憶させる。その後、CPU106は、処理をステップS6に移す。
【0062】
他方で、ステップS4に移行すると、CPU106は、ゲーム条件を設定する。具体的には、CPU106は、BETスイッチ23の操作に基づいて、単位ゲームで賭けるコインの枚数を決定する。このとき、CPU106は、BETスイッチ23の操作が行われたことにより出力された操作信号を受信すると、この受信した操作信号を受信した回数に基づいて、BET数をRAM110の所定のメモリ領域に記憶する。CPU106は、RAM110の所定のメモリ領域に書き込まれたクレジット数Cを読み出し、この読み出したクレジット数Cから上記BET数を減算し、この減算した値をRAM110の所定のメモリ領域に記憶させる。その後、CPU106は、処理をステップS5に移す。
【0063】
ステップS5に移行すると、CPU106は、スタートスイッチ25がONであるか否かを判断することにより、スタートスイッチ25が操作されるのを待つ。スタートスイッチ25が操作され、これに伴って当該スタートスイッチ25からの操作信号が入力された場合(ステップS5の処理でYESと判断される場合)には、CPU106は、スタートスイッチ25が操作されたと判断し、処理をステップS6に移す。また、スタートスイッチ25からの操作信号が入力されない場合(ステップS5の処理でNOと判断される場合)には、CPU106は、このまま待機する。
【0064】
ステップS6に移行すると、CPU106は、再配置シンボル決定処理を行う。具体的には、まず、CPU106は、乱数発生器112から乱数を抽出することにより、0〜65535の数値範囲の中から、15個のビデオリールのそれぞれに対応する乱数値を選択する。次に、ROM108からペイアウト率設定用データを読み出してRAM110に記憶し、このペイアウト率設定用データに応じたシンボル重み付けデータを参照し、選択された15個の乱数値に基づいて、15個のビデオリールのそれぞれについてシンボル表示領域81〜95のそれぞれに再配置するシンボルを決定する。その後、CPU106は、処理をステップS7に移す。
【0065】
ステップS7に移行すると、CPU106は、ゲーム結果判定処理を行う。このゲーム結果判定処理は、ステップS6で決定された再配置するシンボルに基づいて、賞を与える態様となっているか否かを判定する処理である。この処理については図6を参照して後述する。そして、この処理を行うと、CPU106はステップS8に処理を移す。
【0066】
続くステップS8では、CPU106は、シンボル表示領域81〜95それぞれに表示するシンボルが変化する様子を示す画像の表示を行う。例えば、15個のビデオリールのそれぞれが回転をしている様子や、その他の変化していることを示す画像を表示する。
【0067】
ステップS9では、CPU106は、演出画像表示処理を行う。この処理は、液晶ディスプレイ50に演出画像を表示することを開始する処理である。詳細には後述する。
【0068】
CPU106は、シンボル表示領域81〜95それぞれに表示するシンボルが変化する様子を示す画像の表示を行って、所定時間が経過するのを待つ(ステップS10)。所定時間が経過した時点(ステップS10の処理でYESと判断した時点)で、CPU106は、シンボル表示領域81〜95それぞれに表示するシンボルが変化する様子を示す画像の表示を中止し、シンボル表示領域81〜95それぞれにおいて、シンボルの再配置を行う(ステップS11)。その後、CPU106は、処理をステップS12に移す。
【0069】
ステップS12に移行すると、CPU106は、RAM110における所定のメモリ領域に記憶された、賞を付与することを示すフラグが有効化されているか否かを判断する。賞を付与することを示すフラグが有効化されていない場合(ステップS12の処理でNOと判断される場合)には、CPU106は、本ルーチンを終了させる。他方、賞を付与することを示すフラグが有効化されている場合(ステップS12の処理でYESと判断される場合)には、CPU106は、処理をステップS13に移す。
【0070】
ステップS13に移行すると、CPU106は、ステップS5での再配置シンボル決定処理によって、上記RAM110の所定のメモリ領域に記憶されたボーナスゲームに移行することを示すフラグ(以下、ボーナスフラグとする)が有効化されているか否かを判断する。具体的には、ボーナスゲームに移行することを示すフラグが有効化されている場合(ステップS13の処理でYESと判断される場合)には、CPU106は、処理をステップS15に移す。他方、ボーナスゲームに移行することを示すフラグが有効化されていない場合(ステップS13の処理でNOと判断される場合)には、CPU106は、処理をステップS14に移す。
【0071】
ステップS14に移行すると、CPU106は、所定数以上再配置された同一シンボルの数に応じた枚数のコインを払い出す。具体的には、CPU106は、ペイアウトテーブル(図示せず)を参照して、所定数以上再配置された同一シンボルの数に対応するコインのペイアウト数を算出する。CPU106は、上記RAM110の所定のメモリ領域に格納されたクレジット数を読み出し、この読み出したクレジット数に上記のように算出した(再算出した)ペイアウト数を加算し、この加算値をRAM110の所定のメモリ領域に記憶させる。CPU106は、当該記憶値をクレジット数表示部56に表示させる。その後、CPU106は、本ルーチンを終了する。
【0072】
ステップS15に移行すると、CPU106は、ボーナスゲーム処理を行う。具体的には、ボーナスゲームを実行する。その後、CPU106は、本ルーチンを終了する。
【0073】
図6を参照して、ゲーム結果判定処理について説明する。
【0074】
初めに、図6のステップS21において、CPU106は、賞を与える同一のシンボルが所定数以上再配置されるか否かを判断する。具体的には、CPU106は、シンボル表示領域81〜95に再配置されるシンボルのうち、賞を与える同一のシンボルが所定数以上あるか否かを判断する。この所定数とは、賞を与える同一シンボルの数に応じて賞が与えられるシンボル数の値をいう。本実施形態では、所定数は3とするが、これに限らず採用するゲームにより決定することができる。そして、この判断がYESの場合、ステップS22に処理を移す。この判断がNOの場合、図5のステップS8に処理を移す。
【0075】
ステップS22に移行すると、CPU106は、賞を与える同一のシンボルがボーナスのシンボルであるか否かを判断する。このボーナスのシンボルは、所定数以上がシンボル表示領域81〜95に再配置されることにより、ボーナスゲームを実行する契機となるシンボルである。この判断がYESの場合、ステップS24に処理を移す。この判断がNOの場合、ステップS23に処理を移す。
【0076】
ステップS23において、CPU106は、賞に応じたフラグを有効化する。賞を与える同一のシンボルが所定数以上再配置されたことに応じて賞を与えるためである。具体的には、図7を参照して後述する賞フラグ決定テーブルを参照し、同一シンボルの数に応じて賞を与えるためのフラグを有効化する。そしてその有効化したフラグをRAM110における所定の領域に記憶する。その後、図5のステップS8に処理を移す。
【0077】
ステップS24において、CPU106は、ボーナスゲームを実行するボーナスフラグを有効化する。具体的には、ボーナスフラグを有効化し、RAM110における所定の格納領域に記憶する。その後、CPU106は、図5のステップS8に処理を移す。
【0078】
図7を参照して、賞フラグ決定テーブルについて説明する。この賞フラグ決定テーブルは、図6のステップS23で参照されるテーブルである。賞フラグ決定テーブルは、同一シンボルの種類、同一シンボルの数、及びフラグの種類がそれぞれ関連付けられている。「シンボルの種類」は、液晶ディスプレイ30のシンボル表示領域81〜95に表示される賞を与えるシンボルの種類を指し、「同一シンボルの数」は、再配置後にシンボル表示領域81〜95に表示されるシンボルの数を示し、「フラグ」は、賞を与えるフラグの種類を示す。
【0079】
例えば、再配置後にシンボル表示領域81〜95に表示されるシンボルのうち、「7」(図11参照)シンボルの数が5つ表示される場合、フラグの種類は、「ボーナスフラグ」となる。この「ボーナスフラグ」は、例えばボーナスゲームを実行するという賞を与えるフラグである。また、賞フラグ決定テーブルにおける「5000フラグ」という数値が含まれるフラグは、例えば、5000枚のペイアウトを行う賞を与えることを意味するフラグである。本実施形態においては、図7の賞フラグ決定テーブルに格納されているフラグの種類に記載されている数値は、ペイアウトを行う枚数を指している。
【0080】
図8を参照して、演出画像表示処理について説明する。
【0081】
ステップS31では、CPU106は、賞を与えるフラグが有効化されているか否かを判別する。詳細には、CPU106は、RAM110の所定領域に、何らかの賞を与えるフラグが有効化された状態で格納されているか否かを判別する。賞を与えるフラグが有効化されて格納されている場合(ステップS31でYESの場合)には、ステップS32に移り、賞を与えるフラグが有効化されていない場合(ステップS31でNOの場合)には、本サブルーチンを終了し、図5のステップS10に移る。
【0082】
ステップS32では、CPU106は、賞に応じた演出画像を液晶ディスプレイ50に表示することを開始する。詳細には、CPU106は、ROM148に格納されている演出テーブルを読み出し、フラグ名に関連付けられた演出データを読み出し、液晶ディスプレイ50に表示する。
【0083】
ステップS33では、CPU106は、賞を与えるフラグがボーナスフラグか否かを判別する。詳細には、RAM150に有効化されて記憶されているフラグがボーナスフラグであるか否かを判別する。ボーナスフラグが有効化されている場合(ステップS33でYESの場合)には、ステップS34に移り、ボーナスフラグが有効化されていない場合(ステップS33でNOの場合)には、本サブルーチンを終了し、図5のステップS10に移る。
【0084】
ステップS34では、CPU106は、ボーナスゲーム用の演出画像をさらに液晶ディスプレイ50に表示させる。詳細には、CPU106は、ステップS32で表示した演出画像とは異なる画像をさらに液晶ディスプレイ50に表示させる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、図5のステップS10に戻る。
【0085】
図9は演出テーブルを示す図である。演出テーブルは、図8のステップS32で参照されるテーブルであり、液晶ディスプレイ50に表示させる演出画像を決定するためのテーブルである。
【0086】
演出テーブルは、フラグ名と演出画像のファイル名とが関連付けられている。図6のステップS23又はステップS24において有効化されたフラグの種類に応じて、選択される演出画像のファイル名がそれぞれ関連付けられている。例えば、ボーナスフラグが有効化されている場合には、読み込まれ、液晶ディスプレイ50に表示される演出画像のファイル名は、「ボーナス」となる。
【0087】
図10及び図11を参照して、再配置後のシンボル表示領域81〜95について説明する。
【0088】
図10は動的表示を行っていることを示す図である。図10に示すように、全てのシンボル表示領域81〜95が変動していることを示す表示となっている。
【0089】
図11は全てのシンボル表示領域81〜95において、動的表示を経て再配置されたことを示す図である。シンボル表示領域81,84,87,91,95には、数字の「7」のシンボルが表示されている。この場合、「7」シンボルが5つ表示されていることになるので、本実施形態においては、図7の賞フラグ決定テーブルによると、図6のステップS24において、ボーナスフラグが有効化され、RAM110に格納される。
【0090】
図12及び図13は、液晶ディスプレイ50の表示例である。詳細には、図12は、図8のステップS32で表示される場合の表示例であり、図13は、図8のステップS34で表示される場合の表示例である。
【0091】
図12は、図8のステップS32で液晶ディスプレイ50に表示される演出画像の表示例である。図9の演出テーブルにおいて、フラグの種類が「ボーナス」であった場合には、ファイル名が「ボーナス」である演出画像のデータを読み込み、液晶ディスプレイ50に表示する。この表示例は、天使キャラクタ520が一瞬で通り過ぎることを示している。ステップS32では、液晶ディスプレイ30においてシンボル表示領域81〜95の動的表示を行っている最中に表示される。したがって、動的表示を行っている間に液晶ディスプレイ50に天使キャラクタ520が通り過ぎる画像が表示されると、プレイヤは、ボーナスを獲得することを理解することができる。
【0092】
図13は図8のステップS34で液晶ディスプレイ50に表示される演出画像の表示例である。この表示例では、天使キャラクタ520が降りて来たことを示している。図8のステップS33でボーナスフラグが有効化されていることが判別されているので、この表示例を見たプレイヤは、ボーナスゲームの始まりを天使キャラクタ520が降りてきた表示を見ることにより知ることができる。これにより、プレイヤは、ボーナスゲームを開始するに際し、より大きな利益を得られるかもしれないという期待感を、この特別な演出により、より高めることができる。
【0093】
<第2実施形態>
図14から図17を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態は、ゲーミングマシン13の前面側から突出するように設けられた液晶ディスプレイ50に加えて、側面においても前面側に突出するように設けられた液晶ディスプレイ501,502を有する点で、第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同様の部分については説明を省略する。なお、第1実施形態と同様の場合は同じ符号を付している。
【0094】
図14は、第2実施形態におけるゲーミングマシン13の外観斜視図である。図15は、液晶ディスプレイ50を下面側から見た場合を立体的に示した下面図である。
【0095】
図14及び図15に示すように、本実施形態におけるゲーミングマシン13は、ゲーミングマシン13の両側面から前方側へ突出して形成された壁部511,512を有する。壁部511,512は、屋根部20aの両側にそれぞれ接続されている。そして、屋根部20aと壁部511,512とで、ゲーミングマシン13の前方に立つプレイヤの側面と上方を囲むようになされている。屋根部20aと壁部511,512とで囲まれた内側には、壁部511には、液晶ディスプレイ501が設けられており、壁部512には、液晶ディスプレイ502が設けられている。本実施形態においては、壁部511は、ゲーミングマシン13を正面から見て左側に配置され、壁部512は、ゲーミングマシン13を正面から見て右側に配置される。したがって、壁部511に配置される液晶ディスプレイ501は、ゲーミングマシン13を正面からみて左側に配置され、壁部512に配置される液晶ディスプレイ502は、ゲーミングマシン13を正面から見て右側に配置される。
【0096】
この液晶ディスプレイ501,502の上方側端部は、それぞれ、屋根部20aの下面側に配置されている液晶ディスプレイ50に接続するように配置される。すなわち、壁部511に配置される液晶ディスプレイ501、屋根部20aに配置される液晶ディスプレイ50、及び壁部512に配置される液晶ディスプレイ502の3つのディスプレイで1つの画面となるように配置される。
【0097】
図16は、図8のステップS32で表示される表示例を示した図である。図17は、図8のステップS34で表示される表示例を示した図である。第1実施形態においては、いずれも液晶ディスプレイ50に表示されるが、第2実施形態においては、液晶ディスプレイ50,501及び502の3つのディスプレイを使用した表示を行う。
【0098】
図16の表示例は、天使キャラクタ520が液晶ディスプレイ501から液晶ディスプレイ50を通過し、さらに液晶ディスプレイ502を通過する様子を示している。したがって、ゲーミングマシン13を正面から見た場合に、天使キャラクタ520は、左側から右側へ向かって通り過ぎることとなる。
【0099】
図17の表示例は、図8のステップS34で表示される表示例を示した図である。図17の表示例は、第1実施形態における図13と同様に、天使キャラクタ520が降りてきたことを示している。液晶ディスプレイ50には天使キャラクタ520が降りて来た様子が表示され、液晶ディスプレイ501及び502には、天使キャラクタ520の残光を示す画像が表示され、壮大な演出画像が表示される。
【0100】
第1実施形態によれば、液晶ディスプレイ30,40とは別に、ゲーミングマシン13の上方を覆うように、前方側に突出した屋根部20aの下面側に配置された液晶ディスプレイ50を備えた。これにより、主としてゲームを進行する画面や補助するための画面とは別に演出用の画面を設けることができる。その画面は、ゲーミングマシン13をプレイするプレイヤの頭上を覆うように配置されるので、例えば、頭上を何かが通り過ぎたりするような演出を行うことができ、演出の多様性を提供することができる。そして、演出によりゲームの面白みやスリル感を盛り上げることができるので、より興趣を感じることができるゲーミングマシン13を提供することができる。
【0101】
第2の実施形態によれば、第1実施形態のゲーミングマシン13に加えて、前方側に突出した壁部511,512に設けられた液晶ディスプレイ501,502を更に有する。当該ゲーミングマシン13をプレイするプレイヤの頭上だけでなく、側面をも覆うようにディスプレイが配置される。これにより、より迫力のある演出が可能となる。
【0102】
以上、本発明に係るゲームミングマシンの実施形態を説明したが、具体例を例示したにすぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0103】
第1実施形態及び第2実施形態においては、液晶ディスプレイ50,501,502に表示される演出画像は、与えられる賞が「ボーナス」である場合としたが、これに限らない。他の賞においても、それぞれ異なる演出画像を表示するようにしてもよい。また、「ハズレ」である場合はハズレ用の演出画像を表示しないとしたが、表示するようにしてもよい。
【0104】
第1実施形態及び第2実施形態においては、演出画像は、動的表示を行っている間と、停止表示となってボーナスゲームが開始される際に表示するとしたが、これに限らない。例えば、動的表示中のみや、ボーナスゲーム中のみであってもよく、動的表示からボーナスゲームが開始されるまでを、連続した演出画像として表示するようにしてもよい。また、ボーナスゲームが開始される時だけでなく、セカンドゲームや、フィーチャーゲーム等のスロットゲームとは異なるゲームが開始される場合に演出画像を表示するようにしてもよく、サイドベットを行っている場合に、サイドベットが当たった場合であってもよい。
【0105】
第1実施形態及び第2実施形態においては、スピーカ41から音を出力する透音口29は、液晶ディスプレイ40の上方と、液晶ディスプレイ50の前方側端部に設けられているとしたが、これに限らない。ゲーミングマシン13の仕様に応じて適宜設けることができる。また、液晶ディスプレイ50,501,502の周辺に透音口を設ける場合には、液晶ディスプレイ50,501,502の何れかに演出画像が表示される際に、透音口29a,29bとは異なる演出用の音を出力するようにしてもよい。
【0106】
第1実施形態及び第2実施形態においては、オールスキャッタ形式のスロットゲームを行うゲーミングマシンとして説明したが、提供するゲームはこれに限らない。例えば、ビデオリールやメカニカルリールを有するスロットゲームを提供するゲーミングマシンでもよく、また、ビデオによるカードゲームやテーブルゲームを提供するゲーミングマシンにおいても応用が可能である。
【符号の説明】
【0107】
13 ゲーミングマシン
20 キャビネット
20a 屋根部
21 操作部
29a 透音口
29b 透音口
29c 透音口
29d 透音口
30 液晶ディスプレイ
40 液晶ディスプレイ
50 液晶ディスプレイ
100 ゲームコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームを実行するゲーミングマシンであり、
筐体と、
ゲームに関する表示を行うメインディスプレイと、
前記筐体の一面に連続して、前記メインディスプレイが配置される面から突出するように形成される支持体と、
前記支持体に設けられ、前記メインディスプレイとは異なる表示を行うサブディスプレイと、
前記ゲームを実行するコントローラと、を備える。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーミングマシンであり、
前記支持体は、前記メインディスプレイに対して略垂直となるように、かつ前記メインディスプレイの上方に形成され、
前記サブディスプレイは、前記支持体の下方側の面に配置される。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーミングマシンであり、
前記支持体は、前記筐体の側面のうち、三つの側面に連続してそれぞれ形成され、
前記サブディスプレイは、前記三つの側面にそれぞれ連続して形成された前記支持体の内側の面にそれぞれ配置される。
【請求項4】
請求項1に記載のゲーミングマシンであり、
前記支持体は、前記筐体の側面のうち、三つの側面に連続してそれぞれ形成され、
前記サブディスプレイは、前記三つの側面にそれぞれ連続して形成された前記支持体の内側の面に、互いに一端を接してそれぞれ配置され、
前記コントローラは、前記支持体の内側の面にそれぞれ配置された少なくとも2つのサブディスプレイを連動させた表示を行う。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−19642(P2011−19642A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−166159(P2009−166159)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】