説明

粒子状廃棄物ガス化システム及び方法

【課題】 この発明の実施形態は、一般的に灰残留物及びガス排気を活用するために、農業廃棄物生成物を制御した形でガス化することに関する。
【解決手段】 この発明の実施形態は、速度が異なる複数の蒸気流内のガス化を支援する空気の流入を調節して、ガス化残留物が半径方向に対して外側に収集ゾーンに移動して、そこから残留物が、排出ダクトに入ることを促す回転する攪拌アームによって掻き払って、床内の粒子状供給物の液体化を促進することによって、農業廃棄生成物のガス化による残留物の炭素転換率及びガス排気のフライアッシュ含有量を制御するガス化プロセスを有する。粒子状供給物は、最大速度の流入蒸気と一緒に、ガス化室内の床の上の場所に落とされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の実施形態は、一般的に灰残留物及びガス排気を活用するために、農業廃棄物生成物を制御した形でガス化することに関する。
【背景技術】
【0002】
農作物の処理から出る廃棄物又は副産物の処分は、しばしば、そのような副産物の焼却を伴い、食料生産産業に関して多くの問題を生じさせている。米やピーナッツの皮、木材チップ、綿の種などの副産物は、強靭、木質で、研磨性を持つものである。更に、そのような副産物は、密度が変化するとともに、ケイ酸含有量が高い。そのような副産物の灰化又は焼却は、コストがかかり、大量のエネルギーを消費するとともに、大気汚染の問題を発生させる。
【0003】
これまで、前述した形式の廃棄物又は副産物、或いは同様の廃棄物又は副産物の制御した形での焼却又は灰化は、経済的な観点又は環境保護の立場のどちらかから試みられてきたが、僅かにしか成功してない。供給物の密度の変化のために、しばしば、焼却の間に、燃焼過多又は燃焼不足が起こって、その結果熱の生成と排気ガスの質が不安定となり、熱回収のためには十分でなくなる。例えば、ケイ素含有量が高い供給物をバーナーの燃焼室に導入することは、フライ灰が過剰となる排気流を生成して、ケイ素に関連した磨耗性のために、ボイラー管の損傷と劣化を引き起こすこととなる。また、従来技術のバーナーは、燃焼率を制御することができず、そのため市場性の有る生成物として、燃焼残留物の灰分を制御するための柔軟性に欠けている。
【特許文献1】米国特許公開明細書第4,589,355号
【特許文献2】米国特許公開明細書第4,517,905号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上のことから、前処理又は事前のコストのかかる処理を必要とすることなく、多様な供給物に対して経済的なガス化システムを提供すること、並びに供給物のかさ密度における広範囲な変化に対応することは、重要な課題である。
【0005】
別の課題は、燃焼残留物の灰分を制御するとともに、ガス排気のフライ灰含有量を最小化することができる、そのような廃棄物生成物に関するガス化システムを提供することである。
【0006】
典型的な燃焼又はガス化システムの問題は、燃焼又はガス化システム内の灰残留物の蓄積に関するものである。排出されない場所での灰残留物の蓄積は、排出されない場所に淀んだ灰残留物が過熱されるために、燃焼又はガス化システムの床の上に灰残留物をスラグ化又は硬化させることとなる。この排出されない場所での灰残留物の堆積によって、ガス化運転は、しばしば、完全に停止される(或いは少なくとも遅くなる)。このため、ガス化システムの運転は、しばしば、停止されて、システムから堆積した灰残留物を除去するために、人を手配しなければならないので、灰残留物のスラグ化は、コストと時間がかかる。更に、結果として得られる灰残留物生成物のパラメータ及びガス化システムの効率が、硬化して堆積した灰残留物によって、悪い影響を受けることとなるので、灰残留物のスラグ化は、しばしば、コストがかかる。下水の汚泥、蒸留した残留物、サンサ、藁、その他のアルカリ性の高い燃焼物などのガス化燃焼物が、過剰な量のリン酸カリウム又は低い融解温度を持つ場合、この灰残留物のスラグ化の問題は、特に深刻である。
【0007】
現在利用されているガス化システムの別の問題は、ガス化プロセスの効率に関連する。このプロセスの効率は、しばしば、ガス化室内の空気の低い温度によって低下される。この効率と炭素転換率は、しばしば、ガス化システム内の空気の温度及びその他の可変の動作パラメーターによって不利な影響を受ける。
【0008】
更に、典型的なガス化システムの別の試みは、ガス化室内の燃焼物の滞留時間に関するものである。典型的なガス化システムは、ガス化室の固定した容量のために、ある時点における室内の固定した量の燃焼物をガス化することしかできない。単位時間当りにより多くの燃焼物をガス化するために、既存の攪拌アームの速度を増大させると、ガス化室の内容物が、より蒸発し易くなって、その結果、燃焼物又は灰をガス流に飛散して載せてしまうこととなる。更に、攪拌アームの所望の速度で、ガス化システムを動作させた場合でも、燃焼物又は灰は、しばしばガス流に飛散して載って行くこととなる。
【0009】
また、現在のガス化システムでは、攪拌アームの曲がりが問題である。攪拌アームが、ガス化室内で過熱された場合、攪拌アームは、ガス化室に対して上方又は下方に曲がる傾向が有り、それは、ガス化システムの効率及び能力を低下させることとなる。
【0010】
そのため、ガス化室内の排出されない場所での灰残留物のスラグ化をより良好に制御するガス化システムに関するニーズが存在する。
【0011】
更に、現在利用されているガス化又は燃焼システムと比べて、効率を向上しつつ、炭素転換率がより大きなガス化システムに関するニーズが存在する。
【0012】
更に、燃焼物又は灰がガス流に飛散して載るのを防止するために、攪拌アームの速度を遅くした場合でも、従来のガス化システムで得られる燃焼物の滞留時間を維持することができるガス化システムに関するニーズが存在する。また、燃焼物又は灰がガス流に飛散して載ること無く、所定の時間間隔内により多くの燃焼物を処理することができるガス化システムに関するニーズが存在する。
【0013】
最後に、攪拌アームに損傷を与える可能性を低減又は解消したガス化システムに関するニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
以上に対して、この発明の実施形態の対象は、効率と炭素転換率を向上して改良したガス化システムを規定することである。
【0015】
この発明の実施形態の別の対象は、ガス化システム内の灰残留物のスラグ化を低減する、或いは防止するガス化システムを規定することである。
【0016】
この発明の実施形態の更に別の対象は、ガス化プロセスの柔軟性を高めたガス化システムを規定することである。
【0017】
この発明の実施形態の更に別の対象は、燃焼物の滞留時間を維持しつつ、攪拌アームの回転速度を低下させることができるガス化システムを規定することである。
【0018】
この発明の実施形態の更に別の対象は、ガス流に燃焼物又は灰を飛散して載せること無く、ガス化室内の燃焼物の滞留時間を維持、増大或いは低減することができるガス化システムを規定することである。
【0019】
この発明の実施形態の別の対象は、ガス化室内への攪拌アームの曲がりを低減又は解消したガス化システムを規定することである。
【0020】
これらの対象は、以降において明らかとなるその他の対象及び利点と共に、以下でより完全に記載する、或いは請求項に挙げる通り、それらの一部を形成する添付図面を参照した構成及び方法の詳細な説明の中に有る。ここで、全体を通して、同じ符号は、同じ部分を示すものとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
この発明の前述した特徴を詳細に渡って理解することができるように、一部を添付図面に図示した実施形態を参照して、上記で簡単に要約したこの発明のより詳しい記述を行う。しかしながら、添付図面は、この発明の典型的な実施形態を図示したに過ぎず、そのため発明の範囲を制限するものと考えてはならなず、この発明に関しては、その他の同等の効果的な実施形態が許容されることに留意されたい。
【0022】
ガス化は、炭素を含む物質を主に一酸化炭素及び水素から成る合成ガスに変換する。この合成ガスは、例えば、電気又は蒸気を生成するための燃焼物として利用されるか、或いは石油化学又は精製産業における基本化学生成ブロックとして使用される。好ましくは、ガス化は、多くの場合に価値の低い又は価値のない供給材料を市場性の有る燃焼物及び生成物に変換することによってこれらの供給材料に価値を付加する。
【0023】
ガス化システムでは、ガス化プロセスに対して熱を供給するため、燃焼物中の揮発材の限定された燃焼が発生する。固体燃焼物が、ガスに変換される時に、ガスは、例えば、ボイラー,乾燥機,炉又は溶鉱炉に点火するために燃焼されるか、エンジンに点火するために冷却、洗浄されるか、或いは更に液体燃焼物に加工される。
【0024】
十分な酸素の欠乏に起因して完全燃焼又は酸化が気化中に好ましくは起きないので、ガス化プロセスは、潜在的に有害な汚染物質の生成を著しく最小限にする。可燃ガスは、バイオマス材料の「混合」で発生する。次いで生成ガスは、精確な温度で順順に燃焼されて、有害な汚染物質を最小限にするか又は低減する。このプロセスのために、ガス化は、多くの場合に廃棄物の燃焼よりも好ましい。この場合、全ての酸化又は燃焼は、単一の室内で迅速に起きる。
【0025】
特許文献1及び2を引用例として、ここに完全な形で組み込む。ストック供給システムの温度冷却端部から床の上のガス化室内の中央の供給位置に放出された時に、この発明にもとづき、粒子状の供給材料が、規則的な供給速度でガス化室内に供給され、空気と混合される。粒子状の供給材料が、この床内に落下する。ガス化を促進する空気が、上のオーバーファイアの位置及び床の下のアンダーファイアの位置から供給される。機械的な掃引動作が実施されていない間に、空気のアンダーファイアの軸線方向の流入が、粒子状の材料を液体化するのに不十分な速度でゲート開口部を通じてガス化室に入る。水冷式の半径方向の掃引アームが、支持床上で回転して、ガス化の間に固体を機械的に液体化するのに十分な速度でガス化室の液体化領域を通じて粒子状の固体を収集し攪拌する。高密度の米の外皮から低密度の綿実までの異なる種類の粒子状の供給材料を収容するため、掃引アームは、好ましくは固定された支持床上の間隔を空けた高さを垂直方向に調節可能である。掃引アームの収集動作は、支持床の孔の無い周辺部の上の液体化しない収集領域に向かう遠心力により、粒子状の供給材料を放射状に外方向に移動させるように誘導する。残留物排出ダクトが、収集領域内の1つ又は複数の位置の支持床の孔の無い部分分に連結されている。回転させて灰残留物を収集領域から残留物排出ダクト内に移動させるため、材料移動パドルが、掃引アームの半径方向の外側端部に連結されている。
【0026】
上述した設備の操作は、供給位置を通過して、上の排気ダクトに流れるガス状の排気を生み出す。この排気ダクトは、排気をボイラー等用の加熱媒体として有効に送る。粒子状の供給材料の供給速度を制御することによって、及び支持床の上の掃引アームの垂直方向の間隔を調節することによって、排気の熱エネルギーの中身を変えて異なる要求に合わせてもよい。更に、灰残留物の処分に対する市場の異なる要求に合わせるため、リミット間のアンダーファイアの流入速度を調節することによって、及び掃引アームの速度を調節することによって、灰残留物の炭素成分を変えてもよい。
【0027】
アンダーファイアの空気の流入は、支持床の下にある流入区画内の円部分によって分離された少なくとも2つの流れから固定された支持床の孔部分を通じて誘導される。2つの流れの流入速度が、独立した空気バルブを通じて異なるレベルで選択される。その結果、供給位置の下に整合された放射状内部空気流入領域が、上向きの流入の流れをその他の流入領域の速度より速い速度で誘導する。
【0028】
図面を詳細に参照する場合、図1は、一般に符号10で付記したこの発明のシステムを実現するための一般的な装置を示す。固体廃棄物が、投下端部14を有する貯蔵ホッパ12内に貯蔵されている。微粒子の供給材料が、この投下端部14からホッパに取り付けられたオーガー式コンベヤ16に入る。このコンベヤ16は、駆動機構、好ましくは可変速度モータ18によって駆動されて、供給材料を一般に矩形断面の重力ダクト20の上の入口に送る。このダクト20の下の供給端部は、流量計22の筐体に連結されている。供給材料が、流量計22を通過して回転式の計量器24に入る。流量計22は、供給材料の重量流れ速度を測定するために設計された商業的に入手可能な衝撃ラインタイプであり、このような測定を示す電気信号を生成する。したがって、供給機構26用の重量流れ供給速度をほぼ一定に維持するため、流量計22の信号出力は、可変速度モータ18の駆動を制御するために使用される。回転式の計量器24は、従来の技術で周知であり、ここではガスの停滞を阻止するために利用される。
【0029】
送出機構26は、駆動機構、好ましくは可変速度モータ27によって駆動され、ガス化室機器28内へ延在している。ガス化生成物は、ガス化室機器の上端部から排出ダクト30を通じて排気されるガス廃棄物及びダクト32を通じて下端部から引き出される灰残留物を含む。ガス化を促進する空気が、上端部のオーバーファイア流入ダクト34及び下端部のアンダーファイア流入ダクト36を通じて供給される。アンダーファイアの流入は、好ましくは空気流入制御弁37,39によって2つの流入経路間で分岐される。空気が、好ましくは2つの異なる速度でこれらのバルブを通じて機器28に入る。供給材料集塵機構38が、機器28に連結し、駆動機構、好ましくは可変速度モータ40による駆動のため機器28の下端部から延在している。機構38は、調節装置41で操作される適切な出力を通じて好ましくは垂直方向に調節可能である。ピストン式調節ロッド43が、この調節装置41から延在している。
【0030】
装置10に連結されているシステムが、図6中に示されている。微細粒子の供給材料が、ホッパ12からガス化室機器28に流れる。点火器42が、このガス化室機器28に連結されている。また、上述した収集駆動モータ40が、ガス化室機器28に連結されていて、オーバーファイア流入ダクト34及びアンダーファイア流入ダクト36を通じてそれぞれ空気を供給するブロワ−44,46に連結されている。流量計22の信号出力が、好ましくは画像ディスプレイ48に入力され、入力としてコンピュータ50に入力される。入力データも、調節器52からコンピュータ50に入力される。ガス化室内への供給材料の調節された均一な重量流れ速度を維持するため、このコンピュータは、供給材料ドライブ18〜26を制御する出力を生成する。ブロワ−46からのアンダーファイア流入速度,掃引アームの垂直隙間及び掃引アームの回転速度も、バルブ制御部53,モータ40及び収集高さ調節制御部55を通じてコンピュータによって制御される。したがって、この発明の実施の形態にしたがって供給速度,アンダーファイアの空気の流入速度及び収集の高さ及び速度を制御するため、利用される場合に、コンピュータがプログラミングされる。
【0031】
図1,2では、送出機構26が、ガス化室機器28の筐体56の外部のモータ27によって駆動されるオーガー式コンベヤ54を含む。コンベヤ54は、空気流路58及び外部水ジャケット60によって包囲されている。空気流路58及び外部水ジャケット60は、コンベヤ54と共に筐体56内に延在して、固定された水平支持床64の上の筐体56によって包囲されたガス化室62の高温環境内のコンベヤを冷却する。断熱被覆61が、好ましくは外部水冷却ジャケット60上に形成されている。このジャケット60は、オーガー式コンベヤ54の放出終端部66を超えて軸線方向に延在して、筐体56の垂直な縦軸線にほぼ整合したガス化室内の中心の供給位置に混合スペース68を形成する。冷却流路58が、混合スペース68内に開口している。その結果、管路70を通じて筐体の外部から供給された空気が、スペース68内に放出されて、コンベヤ54の供給終端部66から放出された微細粒子の供給材料と混合される。水を流入路72と排出管路74との間で循環させるため、ジャケット60の環状の水のスペースが、その内部端部で閉じられている。したがって、コンベヤ54を冷却する空気及び水は、支持床64に向かう減速された重力作用の降下に対する気体状のガス化生成物の熱的な上昇流にある比較的熱い中央の位置で空気と微細粒子の固体の混合物を放出する機能を連続的に可能にする。
【0032】
スペース68は、床上に落ちる前に粒子を空気と混合するだけではなくて、オーガー式コンベヤ54内への逆流を阻止し、コンベヤ54からの供給が中断された時に、流路58からの空気の連続流によって放出終端部を洗浄する。
【0033】
図2に示すように、支持床64は、筐体56の底部78の上方に設置されて成るガスを分配するためのプレート76と、プレート76に固定された耐火プレートとを備えている。又、2つの流入領域84a,84bに区画された一次燃焼室の上方において火格子を形成するために、プレート76の多孔部には1つ又は複数の孔82が穿設されており、穿設された孔82が互いに近接して設けられていることが望ましい。尚、前述のように、一次空気は、空気流入制御弁37,39を通って流入領域84a,84bへ導入される。以上のことより、ブロワで加圧された一次空気が仕切板85で2つの流れに分岐され、それぞれの流れが異なった流速で火格子の孔82を通って上方に向けられていると好ましい。
【0034】
図2の2点鎖線で示すような床87を形成する粒子状物質は、ガス化プロセスにおいて集塵機構38により機械的に流動化される。ここで、集塵機構38は、ローター部分88から流動化領域を通って延設された掃引アーム86を備えており、ローター部分88は、シールされた軸受90で軸支されて筐体56に対して垂直な軸まわりに回転する。尚、掃引アーム86は、これとプレート76との間隔が調節可能に形成されていてもよい。又、ローター部分88は、ギヤ92を備えており、可変速モータ40と連動できるよう筐体56の外部へ延設されていることが望ましい。管路94は、ローター部分88及び掃引アーム86の中を同心状に延びて、リターン流路96及び環状の流入路98を形成しており、これらリターン流路96及び流入路98は、マニホールド100,102を介してそれぞれ冷却液の排出管104及び流入管106に連通している。又、掃引アーム86中を延びる管路94の終端部108は、掃引アーム86の回転半径方向外端に設置された中空のパドル110内に向かって開口している。パドル110内部が、掃引アーム86及びパドル自体の冷却のために環状の流入路98と接続されていると好ましい。
【0035】
パドル110は、支持床64の外端部、即ち、孔の無い部分112の上方に設置され、これにより流動性のない堆積領域が形成される。ローター部分88による掃引アーム86の回転は、ガス化プロセスにおける粒子状物質を流動化するだけではなく、遠心力による環状の支持床64の孔の無い部分112上に位置する堆積領域へ向かう回転半径方向外方への粒子状物質の移動をも生じさせることは明らかであり、それ故、灰残留物は、支持床64の孔の無い部分112上に堆積し、図3及び図4に示しているように、パドル110が回転する度に残留物の排出ダクト32の流入終端部114へと移動させられる。又、水冷ジャケット116は、図4に示すように排出ダクト32に周設され、排出ダクト32は、その流入終端部114において支持床64の孔の無い部分112と接続されている。更に、流入終端部114は、支持床64の孔の無い部分112上の灰残留物を下方へ送出するために、その上方で周期的な運動をするパドル110と一直線を成して形成されている。
【0036】
この発明の上記実施の形態に係る構成によれば、供給物(廃棄物)が高い無水ケイ酸含有量を有しているにも拘わらず、排気ガス中のフライ灰含有量が最小化される。又、排気ガス中のフライ灰含有量は、床87の半径方向外側下方に位置する流入領域84bを通る比較的低速度の一次空気の流入によって更に低下するとともに、攪拌により分散させられる。床87の中心部は、排出ダクト32から離間した位置に起因して好ましくは最大の高さを有しており、床87の半径方向内側に位置する流入領域84aと上下に並んで位置し、流入領域84aにおいては、比較的高速度の一次空気が流入する。前述のような流入領域の違いに伴う一次空気の差異によって、ガス化が非常に困難である、特に綿の種子のような軽い供給物(廃棄物)のフライ灰削減効果が達成される。
【0037】
例えばもみ殻のような比較的重い供給物(廃棄物)を処理する際には、効果的なガス化のために、掃引アーム86の攪拌速度及び支持床76からの高さをそれぞれ動作可能な上限である毎分7.5回転及び13+1/2inとしてもよい。一方、例えば綿の種子のような比較的軽い供給物(廃棄物)を処理する際には、この発明の実施の形態に従って、掃引アーム86の支持床76からの高さを動作可能な下限である5+1/2inとするのが好ましい。尚、比較的軽い供給物(廃棄物)を処理する際、パドル110の幅及び高さを大きく採ることで、灰残留物の回収性を高める効果があることが分かっている。以上説明した掃引アーム86の攪拌速度及び支持床76からの高さ、パドル110の寸法及び一次空気の流入領域における流入速度を含む種々のパラメータは、色々な形で灰残留物のカーボン含有量にも影響し、又、これらパラメータは、得るべき生成物の質及び供給物(廃棄物)の特性の多様な組み合わせに合わせて適当に調節し得る。
【0038】
図7〜9に示した他の実施の形態において、掃引アーム86は、その表面に、ガス化室内で支持床64の外周(及び排出ダクト32の上方にある流入終端部114)に向かう灰残留物の押進を促進させるための1つ又は複数のブレード150或いはディフレクタを備えている。又、ブレード150は、支持床64の外周へ燃料物質(廃棄物)を押進させることにより支持床64上における燃料物質(廃棄物)の不均一を防止し、これによりプロセス効率の向上及び支持体64上の燃料物質(廃棄物)の増加によるプロセスの停止の予防が図られる。
【0039】
1つ又は複数のブレード150は、掃引アーム86に適合させることが可能であり、掃引アーム86が一般的な金属から成っていると好ましい。掃引アーム86及びブレード150は、必ずではないが、304ステンレス鋼のような耐熱ステンレス鋼から成っていることが望ましい。
【0040】
他の実施の形態においては、ブレード150は、掃引アーム86と一体として1つの鋳型で鋳造される。更に他の実施の形態においては、ブレード150は掃引アーム86と分離され、これらは、これらの結着箇所において例えばボルトやねじのような締結部材、或いは溶接により手作業で結着される。
【0041】
複数の掃引アーム86に対して傾斜したブレード150が間隔をあけて手作業で掃引アーム86に設置されるのが最も好ましい。ブレード150は、約2inの間隔で設けられるのも好ましいが、これを約1+15/16inの間隔とするのが最も好ましい。更に、19個のブレード150が約2ft+(10+1/8)inに亘って掃引アーム86に設置されるのも好ましい。上記のブレード150が掃引アーム86に設置される間隔或いは長さは単なる例にすぎず、この発明を制限するものではない。即ち、これらは、この発明の実施の形態に合わせて自由な値を適宜選択し得るものである。
【0042】
掃引アーム86がガス化室内で回転する際、1つ又は複数のブレード150は、灰残留物のディフレクタとして機能する。最大限の灰残留物の排出を達成するために、図7に明確に示すように、ブレード150が掃引アーム86の中心軸Cに直交する垂線Pに対して角度Aをもって設置されるのが好ましい。前記角度Aは、約35°であるのが最も好ましいが、この発明の様々な実施の形態について自由に選択し得る。
【0043】
図9に示すように、各ブレード150は、幅W、長さL及び厚さTを有している。ここで、幅Wは3+3/8in、厚さは3/8inとするのが望ましい。一つの実施の形態においては、図8及び図9に示すように、各ブレード150が切取部分155を有している。この実施例において、各ブレード150の切取部分155は掃引アーム86の外径において手作業で設置されており、切取部分155が攪拌ブレード86に手作業で設置される際、切取部分が垂線Pに対して角度Aをもって設置されていると好ましい。
【0044】
図8に示すように、ブレード150が掃引アーム86上に位置するとき、ブレード150の最下部は耐火プレート80の上方に位置している(図2参照)。このとき、ブレード150の最下部と耐火プレート80の最上部とのクリアランスは、約1/2inであることが望ましいが、クリアランスが約1/4inであれば更に望ましい。
【0045】
ところで、ガス化室28内での掃引アーム86における、或いはその近傍における温度を検知するために、1つ又は複数の温度センサ装置を掃引アーム86或いは支持床76上に設置してもよい。温度センサ装置は、熱電対であるのが望ましいが、その他の公知の温度センサ装置を用いてもよいし、熱電対に加えて公知の温度センサ装置を用いてもよい。
【0046】
温度検知システムが含まれる場合、コンピュータ50は、例えば供給量、掃引の高さ、流入速度制御、アンダーファイアブロワー46および/またはオーバーファイアブロワー44の温度等を調節することにより、熱電対での温度の読みに従って、ガス化室機器28の内外でのパラメータを自動的に変更しかつ最適化するためにプログラムされるのが好ましい。掃引アーム86の下方に配置された燃料の融合温度(以下“Tf ”)は、コンピュータ50により計算され、燃料は燃料のTf より低い温度でガス化室機器28のパラメータを最適化するコンピュータ50により維持される。Tf 未満で掃引アーム86の下方の燃料温度を維持することにより燃料のスラグ化を防止することができる。従ってガス化プロセスの効率が増大するのに役立つ。
【0047】
掃引アーム86はガス化室機器28の内径の回りで可動であるのと同様に中心軸Cを中心にして回転可能であるのは任意である。さらに 掃引アーム86が中心軸Cを中心にして回転すると、燃料はガス化室機器28内で流動化し、燃料はガス化室機器28の周辺に向かって流動する。
【0048】
図10は掃引アーム86の代替え的実施形態を示す。この実施形態において、掃引アーム86はその中に一つあるいはそれより多くの孔160を備えている。孔160は図においては形状が円形であるように示してあるが、孔160は掃引アーム86を流れる多量の流体を分配できる如何なる形状であってもよい。
【0049】
この孔160は、間隔をおいて設けられた掃引アーム86のパイプを貫通する多数の孔であるのが好ましいが、掃引アーム86を冷却するための掃引アーム86を流れる流体を分配するのに利用されている。掃引アーム86を通って分配される流体は、蒸気であるのが好ましく、約175〜200°Fの温度で掃引アーム86を通って分配されるのがさらに好ましい。蒸気は掃引アーム86を通って蒸気分配通路の中を移動した後孔に入る。蒸気源はガス化室機器28の外部に配置されているが、蒸気源がどの位置にあってもよいことも考慮されているのが好ましい。
【0050】
孔160を介して蒸気を供給することにより、過熱のせいで掃引アーム86の作動が非効率的あるいは不適切になるのを防ぐ。蒸気の分配をせずに、掃引アーム86は過熱時にガス化室機器28に対して上方および/または下方へ曲がってもよい。さらに、孔160を介して蒸気を供給することにより、スラグ化を防止するための床温度の冷却が促進され、かつ燃料内の炭素が一酸化炭素に効率的に転換することが促進される。
【0051】
さらに上記熱電対は掃引アーム86の温度を検知するために利用されてもよく、コンピュータ50は、所望のあるいは最適な掃引アーム86の温度を維持するために、孔160を流れる流体を選択的に信号分配するように設定されていてもよい。(ガス化室機器28内部での掃引アーム86の屈曲/曲がりを防ぐための)最適な掃引アーム86の性能を引出すために、掃引アーム86は約300°Fよりも低い温度で維持されるのが最も好ましい。
【0052】
上記実施形態のいずれにおいても、蒸気がプレナム室内のアンダーファイア空気領域内へ射出されるのは選択的であってもよい。各領域内へ射出される蒸気量が領域により規定されると、燃焼物内の炭素の一酸化炭素への転換は増大し、燃焼物床の冷却は促進することができる。
【0053】
上記実施形態のいずれにおいても、付加的な掃引アーム86をガス化室機器28に加えることができる。付加的な掃引アーム86をガス化室機器28に加えることにより、掃引アーム86の移動速度は燃焼物の滞留時間を犠牲にすることなく、かつ燃焼物/灰のガス流内への飛散して載せることを引起すことなく減少する。特に排他的にではないが、オリーブ廃棄燃焼物はガス化室機器28周囲に配置される掃引アーム86の数を増やすことにより利益を得ることができる。
【0054】
二つの掃引アーム86がガス化室機器28と一緒に利用されるが、一方の攪拌アームは他方の攪拌アームから約180°のところに配置されるのが一般的である。他の実施形態において、複式攪拌器は四つのアーム86A,86B,86C及び86Dを備えており、これらのアームは図11に示すようにガス化室機器28内で互いに約90°おいて設けられている。複式攪拌器は約24フィートの直径を有するガス化室機器28内で利用されるのが好ましい。複式攪拌器を利用する場合、少なくとも四つの間隔をおいて設けられた灰ポート114が支持床64内に配置され、残留灰がポート114を通ってガス化室機器28内に適切に投棄可能になる。しましながら、幾つかのポート114が支持床64を介して包含されることは考慮されている。
【0055】
複式攪拌器が一つ又はそれ以上の掃引アーム86A〜D上に一つ又はそれ以上のブレード150を備えているのは選択的である。更に、複式攪拌器が図10に関連して示すか又は記載した蒸気分配システムを備えていることは選択的であり、および/または上記に記載したような熱電対又は他の熱検知装置を備えていることは選択的である。複式攪拌器の代わりに、任意の数の攪拌アームが他の攪拌アームに対して任意の角度で設けられ、かつ任意の間隔をおいて設けられているのはこの発明の実施形態の範囲内にある。ポート114の数が利用される掃引アーム86の数と同じであっても、また任意の数のポート114が支持床64を介して包含されるのは実施形態の範囲内にある。
【0056】
上記の実施形態のいずれにあっても、一つ又はそれ以上の半径方向で間隔をおいて設けられた流入領域を流れるアンダーファイア空気流は、アンダーファイア空気に対して付加的蒸気により予加熱されてもよい。アンダーファイア空気によりガス化プロセスの効率は上がる。アンダーファイア空気を予加熱することに加えて、一つ又はそれ以上のプレナム室の領域内へ排出された蒸気によりガス化プロセスの効率は上がる。
【0057】
更に上記の実施形態のいずれにあっても、一つ又はそれ以上の熱電対又は他の熱検知装置は、掃引アーム86の下方の温度を決定するために支持床64の下方の一つ又はそれ以上の室84a,84b内に設けられていてもよい。ブレード150間の選択的熱電対に関連して上記に記載したように、室84a,84b内に設けられた熱電対はその場所の温度を検知し、その場所の温度を示す信号をコンピュータ50に送る。続いてコンピュータ50は設備の様々な操作に対して信号を送り、ガス化プロセスを最適化するために一つ又はそれ以上の作動パラメータを変更する。熱電対は支持床64上の燃焼物温度を監視するために利用され、過熱によるスラグ化とその結果として起こる支持床64上の燃焼物の硬化を防止する。
【0058】
上記実施形態により、ガス化室内における床上での燃焼物のスラグ化を減少させるか又はなくすことによって効率的でかつ最適なガス化プロセスが得られるのは有利である。更に上記実施形態により、ガス化室内の床温度を制御することによって、及び攪拌アームの温度を制御することによって効率的でかつ最適なガス化プロセスが得られるのは有利である。
【0059】
ガス化設備と共に利用されるバイオマス燃焼物の実例とは以下のもの、すなわち稲籾殻、稲わら、チキンリター、グリーンバーク、大鋸屑及び切れ端、ピート、麦わら、コーンコブ及び刈り株、ピーナッツ籾殻、処理済みの都市型固形廃棄物(RDF)(綿毛、薄片、ペレット), 石油コークス, コットンジンウェイスト、コットン種子籾殻、低級石炭、木屑、農業残留物、製紙スラッジ、廃水処理スラッジ、又は上記のいずれかの組合わせである。ガス化装置はバイオマス燃焼物を使用し、例えば以下のもの、すなわち乾燥キルンの直焚き用熱、使用又は販売用の電気を発生させるための蒸気、工業プロセスで使用するための熱、I/C エンジン/ガンセット用熱、発電用ボイラの複合燃焼用ガス、サーマルオキシダイザーの直焚き用熱を発生させ、および/または廃棄物の廃棄コストが安くなる。
【0060】
上記の説明において、バイオマスは、バイオマスガス化が廃棄物を再利用する好ましい方法であるにもかかわらず、ガス化よりも燃焼又は焼却を受けている。
【0061】
上記のことはこの発明の実施形態に向けられたものであるが、この発明のその他の及びこれ以上の実施形態は基本となる範囲から離れることなく考案することができ、その範囲は従属する請求項により決定される。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】この発明のシステムと関連した設備の簡略化した側方立面図
【図2】図1に図示した設備の部分的に拡大した側方断面図
【図3】図2の断面線3−3で示した面での概略の部分断面図
【図4】図3の断面線4−4で示した面での部分的に拡大した概略の断面図
【図5】図2の断面線5−5で示した面での概略の部分横断面図
【図6】この発明のシステムを制御に関して模式的に図示したブロック図
【図7】図1と2の設備で使用可能な攪拌アームの側方立面図
【図8】図7の攪拌アームの部分断面図
【図9】図7と8の攪拌アームで使用可能な攪拌ブレードの分解図
【図10】図1と2の設備で使用可能な攪拌アームの代替実施形態の部分断面図
【図11】設備内の攪拌アームを図示した、図1〜5の設備の代替実施形態の横断面を下向きに見た図
【符号の説明】
【0063】
3−3 断面線
4−4 断面線
5−5 断面線
10 この発明によるシステム
12 ホッパ
14 送出部
16 オーガー式コンベヤ
18 モータ
20 ダクト
22 流量計
24 回転式計量器
26 送出機構
27 (速度可変)モータ
28 ガス化室機器
30 排出ダクト
32 排出ダクト
34 流入ダクト
36 流入ダクト
37 空気流入制御弁
38 集塵機構
39 空気流入制御弁
40 速度可変モータ
41 調節装置
42 点火器
43 ピストン式調節ロッド
44 ブロワー
46 ブロワー
48 画像ディスプレイ
50 コンピュータ
52 調節器
54 オーガー式コンベヤ
55 掃引する高さの調節制御部
56 (ガス化室の)筐体
58 空気流路
60 水ジャケット
61 耐火断熱被覆
62 ガス化室
64 支持床
66 オーガー式コンベヤの終端部
68 混合スペース
70 管路
72 管路
74 管路
76 プレート
78 底部
80 耐火プレート
82 孔
84 流入領域
84a 流入領域
84b 流入領域
85 円形仕切板
86 掃引アーム
86A 攪拌アーム
86B 攪拌アーム
86C 攪拌アーム
86D 攪拌アーム
87 床
88 ローター部分
90 軸受
92 ギヤ
94 管路
96 リターン流路
98 流入路
100 固定マニホールド
102 固定マニホールド
104 冷却液排出管
106 冷却液流入管
108 管路94の終端部
110 中空パドル構造
112 孔の無い部分
114 流入終端部
116 水冷ジャケット
150 ブレード
155 切り取り部分
160 孔
A 角度
C 中心軸
L 長さ
P 垂線
T 厚さ
W 幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つ以上の材料をガス化して、一つ以上の生成物を生成することができるガス化室と、
このガス化室内に配置され、ガス化室中を移動可能である、ガス化中に一つ以上の材料を液状化するための少なくとも一つの移動可能な攪拌アームと、
この少なくとも一つの攪拌アームの外周に操作可能な形で接続された一つ以上のブレードと、
を有する一つ以上の材料をガス化するためのガス化システム。
【請求項2】
当の一つ以上のブレードが、当の一つ以上の材料を十分に液状化するように計算された角度で配置されており、この角度が、当の少なくとも一つの攪拌アームの中心軸の垂線に対する角度である請求項1に記載のガス化システム。
【請求項3】
当の角度が、約35°である請求項2に記載のガス化システム。
【請求項4】
各ブレードの上方部分が、各ブレードの下方部分よりも、攪拌アーム支持部から更に外側に配置されている請求項1に記載のガス化システム。
【請求項5】
当の一つ以上のブレードが、当のガス化室内で一つ以上の材料を一層液状化するように、当の少なくとも一つの攪拌アームが、更にその中心軸の周りに回転可能である請求項1に記載のガス化システム。
【請求項6】
当の一つ以上のブレードが、少なくとも一つ以上の金属から構成されている請求項1に記載のガス化システム。
【請求項7】
当の一つ以上の攪拌アームが、ほぼ円筒形である請求項1に記載のガス化システム。
【請求項8】
当の一つ以上の攪拌アームが、複数の孔を有し、それらを通して蒸気を伝えることが可能である請求項1に記載のガス化システム。
【請求項9】
少なくとも三つの攪拌アームを有する請求項1に記載のガス化システム。
【請求項10】
一つの場所における当の一つ以上の材料の温度を検出するために、当の一つ以上の攪拌アームの近くに、少なくとも一つ以上の温度検知器を更に有する請求項1に記載のガス化システム。
【請求項11】
当の少なくとも一つ以上の温度検知器が、少なくとも一つの熱電対である請求項10に記載のガス化システム。
【請求項12】
当の少なくとも一つ以上の温度検知器が、当のガス化室内のパラメータを監視及び最適化するためのコンピュータと操作可能な形で接続されている請求項10に記載のガス化システム。
【請求項13】
その中に燃焼物支持床を備えたガス化室と、
この燃焼物支持床上で一つ以上の材料を回転して分散させるために、この燃焼物支持床上に配置された少なくとも四つの攪拌アームと、
この燃焼物支持床内に間隔を空けて配置された、そこを通して一つ以上の材料を回収するための少なくとも四つの灰回収口と、
を有する一つ以上の材料をガス化するためのガス化システム。
【請求項14】
当の少なくとも四つの攪拌アームの中の少なくとも一つを通して、この少なくとも一つの攪拌アームを冷却するための蒸気を伝えるための一つ以上の孔を更に有する請求項13に記載のガス化システム。
【請求項15】
当の少なくとも四つの攪拌アームの中の少なくとも一つの外周に操作可能な形で接続された一つ以上のブレードを更に有する請求項13に記載のガス化システム。
【請求項16】
当の一つ以上のブレードが、当の少なくとも四つの攪拌アームの中心軸の垂線に対して曲げられている請求項15に記載のガス化システム。
【請求項17】
一つ以上の攪拌アームを中に配置したガス化室を配備し、この少なくとも一つの攪拌アームの外周には、一つ以上のブレードを、この少なくとも一つの攪拌アームの中心軸に対して或る角度を持って操作可能な形で接続することと、
この少なくとも一つの攪拌アームをガス化室中を回転して移動させて、この少なくとも一つのブレードが、一つ以上の材料をガス化室の外周の方に逸らせるとともに、分散させることと、
を有する一つ以上の材料をガス化するための方法。
【請求項18】
当の少なくとも一つの攪拌アームを冷却するために、当の少なくとも一つの攪拌アームを通して蒸気又は水を伝えることを更に有する請求項17に記載の方法。
【請求項19】
当のガス化室内のガス化を支援するために、予熱した空気を下方から供給することを更に有する請求項17に記載の方法。
【請求項20】
当のガス化室内における一つ以上の材料の分散を最適化すすために、当の一つ以上のブレードの角度を変化させることを更に有する請求項17に記載の方法。
【請求項21】
炭素転換率と燃焼物床の冷却を最適化するために、当のガス化室の一つ以上の領域に蒸気を選択的に注入することを更に有する請求項17に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−126625(P2007−126625A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−65128(P2006−65128)
【出願日】平成18年3月10日(2006.3.10)
【出願人】(506083305)ピーアールエム・エナジー・システムズ・インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】