説明

糸を監視する繊維機械

紡績機(1)は、紡績ユニット(3.1〜3.n)の一群と、プロセッサユニット(2)と、継合台(40)とを含む。ワークステーション(3.1〜3.n)の各々と区域検査ユニット(13.1)との間で時間制約的なデータを連続的に同時転送するための並列データ伝送手段(5.1〜5.n)は、極力単純で安価に実行される。付加的な逐次データ伝送手段(6)が、唯一選択されたワークステーション(3.3)と継合台(40)との間で非時間制約的なデータを転送するのに使用される。データ転送をこのように振り分けるおかげで、紡績機(1)はより簡単で安価なものになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紡績の分野、特に糸の紡績中または巻取り中に糸を監視する分野に関し、独立請求項の前文に係る、繊維機械、例えば紡績機械または巻取り機械、糸監視装置、およびこのような繊維機械のための糸監視システム、ならびに、繊維機械のワークステーションにて糸を監視する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
繊維機械において糸を監視するための装置および方法が知られている。糸監視の目的は、所望する糸の品質を確保することである。糸パラメータ、例えば単位長さ当たりの質量および/または直径という時間特性が収集される。収集は、容量センサ、光学センサ、および/またはその他のセンサにより実行される。
【0003】
適切な評価により、収集した糸パラメータの時間特性から、設定値からの望ましくない偏差を推測することが可能となる。この種類の不良は、不規則または定期的に生じ得る。このような不良の査定に応じて、自動的に様々な反応を引き起こすことができる。非常に深刻な不良の場合、紡績または巻取り手順を中断して糸から不良を除去することができ、または警告信号を発することができる。糸の品質に関する情報を与える統計システムにおいて、試験結果を収集することができる。
【0004】
繊維機械の各ワークステーション、例えば紡績または巻取りステーションに個々の糸監視装置を置いて、問題の糸がワークステーションを通過する間、前記装置がその糸を連続的に監視することが長年にわたり伝統的であった。糸クリーナとも呼ばれるこのような糸監視装置の一例が、例えば英国特許第638365号明細書に記載されている。糸監視装置はふつう簡単な局所的評価ユニットを含んでセンサ信号を評価する。評価により、糸を切断すべきかどうかが決定される。糸を切断すべき場合、評価ユニットは、ワークステーションに取り付けられた切断装置に切断信号を出す。
【0005】
ふつう、複数の糸監視装置がクリーナ検査ユニットに接続されており、クリーナ検査ユニットは一方で糸監視装置を監視して制御し、他方で糸の切断やその誘発等の出来事を記録して評価する。クリーナ検査ユニットは、繊維機械内の機械制御ユニットと通信する。糸監視装置とクリーナ検査ユニットとの間の接続は、クリーナ検査ユニットと複数の糸監視装置の両方が接続されたデータ転送回線、好ましくはデータバスを介して行われる。独国特許出願公開第3928831号明細書および独国特許出願公開第19548667号明細書は、考えられるデータバスの構成とそれに必要な構造基盤の例を記載している。ところが、そこに記載されているデータバスはワークステーションと機械制御ユニットとの間の通信に使用され、従って糸監視とは無関係である。糸が高速で移動し、複数の糸監視装置がクリーナ検査ユニットに接続されている場合、短時間の間に大量のデータが蓄積するので、このデータの管理は、個々の糸監視装置の電子機器、データバス、クリーナ検査ユニット、および対応するインタフェースに重い要求を負わせる。
【0006】
糸に関連するパラメータの他に、糸に関連しないその他のパラメータを度量衡学的に収集することも知られている。したがって、欧州特許出願公開第0650915号明細書は、巻取り機械において可動式の錐体交換装置を使用して、錐体の品質パラメータを収集することを教示している。このような品質パラメータとは、例えば錐体直径、巻取り密度、錐体の半径方向または軸方向変形等である。これらのパラメータは、錐体交換装置にカメラを取り付けて錐体を監視することにより比較的単純に収集することができる。このようにして、糸監視装置に関するデータの他に、同様に転送し処理せねばならないさらなる大量のデータが蓄積する。錐体監視という付加的な機能により、巻取り機械はより高価で複雑になる。
【0007】
糸監視装置により収集された、個々の糸に関するデータを連続的に転送することは、過去数年間、技術的にほとんど不可能であった。この理由で、米国特許第3885232号明細書に係る糸監視装置にはメモリが装備されており、このメモリは、クリーナ検査ユニットにより定期的に順次、すなわち順々にクエリが行われる。米国特許第4137699号明細書は同様の教示を与えているが、データは、静止したクリーナ検査ユニットに、電気回線を介して転送されるのではない。代わりに、クリーナ検査ユニットは可動式の継合台上に設置されており、この継合台は個々の紡績ユニットに接近することができる。継合台の設置されているその紡績ユニットからのデータは、クリーナ検査ユニットと接触せずに転送される。これらの逐次データ伝送システムは、深刻な不良の場合のタイムリーな介入が不可能であるという明らかな不利点を有する。
【0008】
最近になって、技術開発により、多くのワークステーションからのデータをクリーナ検査ユニットに同時に、すなわち連続的に一度に転送すること、およびそこで評価または処理することが可能となった。このことは例えば米国特許第4984749号明細書に記載されている。ところが、同時データ転送は、複雑な機械類をさらに必要とし、それ故に高価なものとなる。個々の糸監視装置内の電子機器は複雑であり、データ転送回線として複数の高価な並列バス回線が置かれなければならず、このことにより、全ての糸監視装置およびクリーナ検査ユニットで、好適で高価なインタフェースが利用可能であることが必要となる。
【0009】
独国特許出願公開第19907684号明細書の課題は、繊維機械の制御・情報システムを改良すること、特にその製造をより安価にすることである。このことは、センサ信号を評価して糸の清浄を制御するとともにワークステーションを制御する、所与のワークステーションのプロセッサにより達成される。ワークステーションと機械制御ユニットとの間の通信には、共有のデータバスが利用可能である。
【0010】
独国特許出願公開第19505023号明細書は、機械制御ユニットを継合台に配置することにより、データバスを完全に節約することを提案している。機械制御ユニットおよび各ワークステーションの制御装置には、機械制御ユニットとそれぞれの制御装置との間で双方向にデータ交換するためのデータ伝送手段が装備されている。データ交換は、継合台がそれぞれのワークステーションの前に位置決めされる都度行われる。データ伝送手段は、一方で、ワークステーション、バッチまたは糸の品質に関するデータをワークステーションの制御装置に入力する機能を有する。他方で、データ伝送手段により測定された糸の品質のデータが機械制御ユニットに入力され、糸の品質に関する報告を行うことができる。
【0011】
独国特許出願公開第10159153号明細書によれば、継合台にセンサおよび評価装置が装備されて、糸の品質が監視される。このセンサおよび評価装置により、糸の品質のスケーリング値が収集され、このスケーリング値が、適切なデータバス上を繊維機械の機械制御ユニットを介して適切なワークステーションまで伝送される。スケーリング値により糸クリーナが較正される。全ての糸クリーナがこのようにして較正されるので、糸の品質を、全てのワークステーションで時間と位置の両方において等しく再生可能に測定することが確実になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで本発明の課題は、公知の繊維機械ほど製造が複雑でなく安価な、糸を監視する繊維機械を提供することである。上述の不利点を回避する、繊維機械用の糸監視装置および糸監視システムを提供することも本発明の課題である。本発明のさらなる課題としては、上述の不利点を表さない、繊維機械のワークステーションにて糸を監視するための方法を提供するということがある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この課題およびその他の課題は、独立請求項で規定されるような、本発明による糸監視装置、本発明による糸監視システム、本発明による繊維機械、および本発明による方法により達成される。従属請求項には有利な実施形態が記載されている。
【0014】
本発明は、多数存在する糸監視システムの構成要素を単純かつ安価なやり方で構成し、少数しかない構成要素は、より複雑なやり方でより高い機能性を備えて構成するという概念に基づく。この実施形態において、本発明は特に、糸に関するデータの評価および転送に重点を置く。
【0015】
繊維機械に多数存在する高価な糸監視の構成要素とは、各紡績ユニットに割り当てられた糸監視装置、糸監視装置から中央検査ユニットへのデータ回線、および対応するインタフェースであるということを技術の現状の分析が示している。次に述べることは、本発明が、これらの構成要素を簡素化し、それらをより安価な仕方で設計する目的で始まる場合とする。このことは、その機能を最小限度まで低減することにより行われる。この目的のため、ワークステーションにて糸監視装置から得られたデータを、少なくとも2つの以下のデータカテゴリーに振り分けるのが好ましい。
(i)操作手順にとって重要な、および/または操作手順への迅速な介入を必要とする時間制約的なデータ。時間制約的なデータは、各ワークステーションから同時に、すなわち連続的に送信される。これらのデータは、繊維機械の検査ユニットに直接転送するのが好ましい。
(ii)操作手順への迅速な介入を必要としない非時間制約的なデータ。非時間制約的なデータは、順次にのみ、すなわち断続的にのみ、それぞれの1つのワークステーションからのみ送信される。これらのデータは、繊維機械の機械検査ユニットに転送するのが好ましい。このようにして、同時に転送すべきデータ量および必要となる同時データ伝送速度が低減される。
【0016】
このような振分けの基準はそれ自体、従来の糸クリーナから知られている。代表的には、糸の長さをその水平軸にプロットし、糸の質量または直径をその垂直軸にプロットした表または座標系を用意する。この座標系では、いわゆる清浄限界、すなわち、これを超えるかまたはこれを下回ると糸の不良が容認できないことを示す曲線をつけることができる。この座標系では、糸において検出された設定値からの各偏差がプロットされ、その清浄限界による許容性について試験される。この識別基準およびその他の識別基準は、例えば、米国特許第3577854号明細書、スイス特許第678173号明細書、あるいは欧州特許出願公開第0877108号明細書に詳細に記載されている。それらの開示を、参照によって本文献に導入する。
【0017】
故に、本発明によれば、時間制約的なデータ用に、単純で安価な並列データ伝送手段が提供され、付加的に、非時間制約的なデータ用に、逐次データ伝送手段が提供される。逐次データ伝送手段の要素は、既に存在する可動式サービスユニット、例えば紡績機の継合台または巻取り機械内の可動ファンに装着できる可動式モジュールに設置するのが好ましい。このような可動式サービスユニットに、糸に関するデータを収集するための可動式測定ヘッドを取り付けることができる。並列および/または逐次データ伝送手段は、データを両方向に転送できるのが好ましい。このデータは、主として糸に関する測定収集データであり、可動式モジュールに転送される。糸監視装置用の準備データは、例えば、ワークステーションに転送される。
【0018】
繊維機械、例えば紡績機械または巻取り機械のワークステーション用の本発明による糸監視装置は、糸の少なくとも1つの性質である時間特性を表すデータを収集するためのセンサと、収集したデータから得られたデータを出力するためのデータ出力手段とを含む。糸監視装置はさらに、出力すべきデータを、繊維の操作手順において迅速な介入を必要とする時間制約的なデータと、このような介入を必要としない非時間制約的なデータとに振り分けるためのデータ振分け手段を含む。糸監視装置はさらに、収集したデータから得られたデータを保存する保存手段を含む。データ出力手段は、時間制約的なデータを連続的に出力するための並列データ出力手段と、並列データ出力手段とは異なる、保存手段に保存された非時間制約的なデータを断続的に出力するための逐次データ出力手段とを含む。
【0019】
複数のワークステーションを備えた繊維機械用、例えば紡績機械または巻取り機械用の、本発明による糸監視システムは、問題の糸の少なくとも1つの性質である時間特性を表すデータを収集するための、ワークステーションに割り当てるべき複数の糸監視装置を含む。糸監視システムはさらに、糸監視装置を制御し、収集したデータを評価するための糸監視検査ユニット、ならびに、収集したデータから得られたデータを各糸監視装置から糸監視検査ユニットへ伝送するためのデータ伝送手段を含む。本発明によれば、糸監視装置の各々は、上述の糸監視装置である。データ伝送手段は、逐次データ出力手段を含む逐次データ伝送手段である。
【0020】
本発明による繊維機械、例えば紡績機械または巻取り機械は、糸用の複数のワークステーションと、複数のワークステーションを制御するためのワークステーション検査ユニットと、糸の少なくとも1つの性質である時間特性を監視するための糸監視システムとを含む。本発明によれば、糸監視システムは、各ワークステーションに糸監視装置の割り当てられている上述の糸監視システムである。付加的に、繊維機械は、収集したデータから得られたデータを各糸監視装置からワークステーション検査ユニットへ伝送するための並列データ伝送手段を表示しており、前記並列データ伝送手段は、並列データ出力手段を有する。
【0021】
繊維機械、例えば紡績機械または巻取り機械のワークステーションにて糸を監視するための本発明による方法では、糸の少なくとも1つの性質である時間特性を表すデータが収集される。
【0022】
収集したデータから得られたデータが出力される。出力すべきデータは、繊維の操作手順において迅速な介入を必要とする時間制約的なデータと、このような介入を必要としない非時間制約的なデータとに振り分けられる。時間制約的なデータは連続的に出力され、非時間制約的なデータは保存され、断続的にのみ出力される。
【0023】
本発明による繊維機械の糸監視システムは、現在まで知られている同程度の機能性の糸監視システムよりも単純で安価である。さらに、本発明による糸監視システムは、以下の付加的な利点を与える。現在まで、複数の高価な並列インタフェースにより、または付加的な実験室試験からのいずれかのみで可能な統計品質の詳細、例えばスペクトログラムを、逐次転送された非時間制約的なデータから得ることができる。したがって、本発明による繊維機械は、安価なオンライン実験室試験の可能性を与える。
【0024】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面に示す、以下の実施形態の説明から明らかになるであろう。図面および説明は、紡績機、好ましくはロータ紡績機の例に関連している。ただしこれは限定と理解されるべきではない。本発明は、紡績機だけでなく、巻取り機械、および細長い構成物、例えば糸、粗紡糸、スライバ等の監視の行われるその他の繊維機械も有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1は、本発明による紡績機1の複数の要素の線図である。細長い機械フレーム11が、複数の紡績ユニット3.1,3.2,…,3.nを支持する。最新の紡績機はこのような数百の紡績ユニットを有し、これらの紡績ユニットは、区域12.1,12.2,…,12.mにn個の各紡績ユニットがひとまとめにされている。mおよびnは自然数であり、

のみに関連しているが、当然ながら、m=1である特別な場合、すなわち区域のない紡績機1も当てはまり、さらに細分化されている、より一般的な場合にも準用される。簡単にする目的で、紡績ユニット3.1,3.2,…,3.nを単に機械フレーム11の片側に並べて示す限りにおいて、図面も概略的なものである。紡績ユニットはふつう二面配置であるのが好ましい。
【0026】
各紡績ユニット3.1〜3.nは、測定ヘッド30.1〜30.nを含んで、それぞれの糸(図示せず)の少なくとも1つの性質である時間特性を収集するのが好ましい。この目的で、各測定ヘッド30.1〜30.nは、少なくとも容量センサ、光学センサ、および/またはその他のセンサを含む。容量センサを備えたこのような測定ヘッドの例が、欧州特許出願公開第924513号明細書に与えられている。好適に評価することにより、糸の少なくとも1つの特徴である収集された時間特性から、設定値からの望ましくない偏差を推測することができる。偏差の種類に応じて好適な測定が行われ、これらの測定は、紡績作業の中断および糸からの不良の除去、巻取り機械上での糸の切断、警告信号の発射、統計の収集、および/またはその他の反応を含むことができる。
【0027】
さらに、紡績機1は、少なくとも1つの区域検査ユニット13.1〜13.m、好ましくは各区域12.1〜12.m用の区域検査ユニット13.1〜13.mを含む。各区域検査ユニット13.1〜13.mは、複数の紡績ユニット3.1〜3.nを検査し制御する。この目的で、区域検査ユニット13.1はその区域12.1内で、各紡績ユニット3.1〜3.nに、好適なデータ伝送手段、例えば区域バスによって接続されている。一方で、図面に盛り込み過ぎないために、図1ではこれらのデータ伝送手段を図示していない。他方で、各測定ヘッド30.1〜30.nと区域検査ユニット13.1との間でデータを伝送する機能を果たす第1の並列データ伝送手段5.1〜5.nは、本発明と合わせて重要である。
【0028】
本発明は、紡績機1の入手費用を低下し、紡績機1およびその糸監視システムを簡素化することを課題としている。この理由で、本発明を、複数存在する要素、つまり紡績ユニット3.1〜3.nおよび並列データ伝送手段5.1〜5.nから始める。これらの要素は、それらの機能を最小限度まで低減することにより簡素化される。具体的には、これは、紡績ユニット3.1〜3.n内の測定ヘッド30.1〜30.nから得られたデータが、少なくとも2つの以下のデータカテゴリーに振り分けられることを意味する。
(i)紡績作業において迅速な介入を必要とする時間制約的なデータ。時間制約的なデータは、例えば、問題の紡績ユニットにて紡績作業のスイッチオフまたは中断を引き起こすのに使用することができる。これらのデータは、糸の単位長さ当たりの質量または厚さの詳細、特に、設定値からのそれらの個々の偏差、例えば節玉、厚い地点、または薄い地点の詳細を含むことができる。時間制約的なデータは、各紡績ユニット3.1〜3.nから区域検査器13.1へ同時に、すなわち連続的に転送され、この区域検査器は、必要な場合、紡績過程に即座に介在する。このことにより、容認できない不良が糸に残らないことが確実になる。
(ii)紡績作業への迅速な介入を必要としない非時間制約的なデータ。非時間制約的なデータは、1つの測定ヘッド30.3により記録された多数の測定データ、またはその一部のみを含むことができる。それらのデータは、糸の単位長さ当たりの質量または厚さの詳細、特に、単位長さ当たりの質量または厚さの統計的分布の詳細を含むのが好ましく、このことは、問題の紡績ユニット3.3に属する糸の品質、および/または紡績作業中の系統誤差に関する情報を提供する。非時間制約的なデータは、全ての紡績ユニット3.1〜3.nから同時にではなく順次、すなわち単に断続的に、区域検査器13.1に転送されるのみである。このようにして、転送すべきデータ量および必要となるデータ伝送速度が低減される。
【0029】
時間制約的なデータを転送するために、並列データ伝送手段5.1〜5.nが利用可能にされる。これらの並列データ伝送手段は、測定ヘッド30.1〜30.nの各々と区域検査ユニット13.1との間の、問題の糸に関するデータの連続的な同時転送に役立つ限りにおいて「並列」である。「測定ヘッドの各々」という表現は、必ずしも紡績機1内の全ての測定ヘッドを指すものではなく、可能性として単に、区域12.1の測定ヘッド30.1〜30.n全てまたは別に規定した数の測定ヘッドを指している。並列データ伝送手段5.1〜5.nは、単純かつ安価に、好ましくは単一の電気線として設計することができる。並列データ伝送手段5.1〜5.nと紡績ユニット3.1〜3.nとの間のインタフェース、およびプロセッサユニット2はそれぞれ相応に単純かつ安価である。並列データ伝送手段5.1〜5.nは、個々の測定ヘッド30.1〜30.nから区域検査ユニット13.1への一方向データ転送として配置するのが好ましい。時間制約的なデータは、「0」または「1」の値をとることのできる二値信号の形態で伝送することができる。例えば、以下の3つの種類の信号を提供することができる。
(a)「短く厚い地点、紡績作業をスイッチオフ」を意味する短い信号、
(b)「長く厚い地点、紡績作業をスイッチオフ」を意味する長い信号、および
(c)「警報を発射」を意味する連続的な信号。
【0030】
第2の逐次データ伝送手段6は、非時間制約的なデータを転送する機能を有する。これらの逐次データ伝送手段は、選択された唯一の紡績ユニット3.3と可動式モジュール4との間で、問題の糸に関するデータを転送する限りにおいて「逐次」である。いったんこのデータ転送が完了すると別の紡績ユニットが選択されて、この紡績ユニットまで可動式モジュール4が運搬され、この他方の紡績ユニットと可動式モジュール4との間でデータが転送される。問題の紡績ユニット3.3は、紡績機1の全ての紡績ユニット3.1〜3.nから選択されるか、または紡績ユニットの一群からのみ、例えば区域12.1の紡績ユニット3.1〜3.nから選択される。問題の紡績ユニット3.3の選択はランダムとすることができ、あるいは、特定の基準に従って対象を定めることができる。逐次データ伝送手段6は、データ伝送用に、光波、赤外線波、電磁波、電磁誘導、または電気線を使用することができる。
【0031】
可動式モジュール4は、紡績機1の既存の可動式サービス設備40に装着して、選択された紡績ユニット3.3に対して自動的に可動とすることができる。サービス設備40は、紡績作業を開始するための継合台または縫合ロボットであるのが好ましい。巻取り機械の場合、サービス設備40は、通常存在する可動ファンとすることができる。一方、可動式モジュール4は、特にこの目的で、紡績機1に取り付けることができる。可動式モジュール4は、ハンドヘルドの器具、例えば携帯情報端末(PDA)、または携帯用パソコン(ラップトップ)等とすることもできる。
【0032】
紡績機1の継合台40に可動式モジュール4が装着される場合、逐次データ転送用に選択される紡績ユニット3.3は、その時点で継合台40がそこで縫合操作を実行しなければならないユニット、あるいは近傍の紡績ユニット3.2,3.4のうちの1つであるのが好ましい。
【0033】
可動式モジュール4に、非時間制約的なデータを評価するための評価ユニット43を割り当てるのが好ましい。図1の実施形態において、評価ユニット43は機械フレーム11に関して静止している。第1のさらなるデータ伝送手段61が提供されて、可動式モジュール4から評価ユニット43へ第2のデータ組が転送される。評価ユニット43は、第2のさらなるデータ伝送手段62によって機械制御ユニット2に接続することができる(但し必ずしもではない)。さらなるデータ伝送手段61、62は、データ回線を含むが、接触せずに作動できるのが好ましい。機械制御ユニット2は、機械バスまたは個々のデータ回線として構成することのできる好適な機械データ伝送手段21によって、紡績機1の区域検査ユニット13.1〜13.mに接続されている。
【0034】
第1に、逐次データ伝送手段6を使用して、選択された紡績ユニット3.3にて紡いだ糸に関する非時間制約的な測定データを、選択された紡績ユニット3.3上の測定ヘッド30.3から可動式モジュール4を介して評価ユニット43に転送することができる。各測定ヘッド30.1〜30.nには、(記録されていない)保存手段が装備されており、その保存手段に、収集した非時間制約的な測定データがまず保存され、その後、紡績ユニット3.3が選択されると逐次データ伝送手段6によって読み取られるのが好ましい。
【0035】
第2に、逐次データ伝送手段6を使用して、選択された紡績ユニット3.3にデータを転送することができる。選択された紡績ユニット3.3に転送されるこのようなデータとは、例えば、測定ヘッド30.3用の準備データとすることができる。これらのデータは、静的な準備データと動的な準備データとに区別することができる。静的な準備データとは、特定の品質基準に適合するために、超えることのできない最初から固定された絶対的パラメータ限界であり、例えば偏差の長さに関する糸の厚さの設定値からの偏差である。動的な準備データとは、時間とともに変動する可能性のある、例えば全ての紡績ユニット3.1〜3.nまたは紡績ユニットの一群からの糸パラメータ、例えば糸の厚さの平均値等の相対的なデータである。このような動的な準備データは、紡績作業において、例えば出発原料の変更に続く糸の番手が誤っていることを判断する際に役立てることができる。
【0036】
逐次データ伝送手段6によるデータ転送では、可動式モジュール4が、選択された紡績ユニット3.3にて断続的に停止すると有利である。このことは通常、可動式モジュール4が継合台40に装着されている場合に当てはまる。しかし、これは必要なことではない。特に、非接触式データ転送は、可動式モジュール4が移動中である際に行うことができる。停止しないこのようなデータ転送は、例えば巻取り機械上で可動ファンと共に使用することができる。
【0037】
さらに、各区域12.1〜12.mに、測定ヘッド30.1〜30.nにエネルギーを供給する供給器具14.1〜14.mが存在するのが好ましい。供給は、例えばエネルギーバス15.1を介して、または代替として個々の供給線を介して実現される。
【0038】
図2は、可動式モジュール4自体に少なくとも可動式測定ヘッド41が装備された、本発明による紡績機1の実施形態を略示している。可動式測定ヘッド41は、少なくとも1つの性質、例えば問題の糸の単位長さ当たりの質量または厚さを収集するように働く。可動式測定ヘッド41は、可動式モジュール4または可動式サービス設備40に、測定ヘッドアーム42によって取り付けることができる。測定ヘッドアーム42は可動とし、一方で、この測定ヘッドアームに取り付けられた可動式測定ヘッド41を測定のため問題の糸まで搬送できるように、ただし、他方で可動式モジュール4および可動式サービス設備40が紡績ユニット3.3を次々に切り替えるのを妨げないようにするのが好ましい。測定ヘッドアーム42は、例えば枢動可能または拡張可能となるように設計することができる。継合台40の場合、可動式測定ヘッド41は、現在紡績作業が進行している紡績ユニット3.2の近傍の、選択された紡績ユニット3.3にて測定を行うように継合台に取り付けるのが好ましい。可動式モジュール4には、単数または複数の可動式測定ヘッドを備えた複数の測定ヘッドアームを各々取り付けることができる。逐次データ伝送手段6は、可動式測定ヘッド41と可動式モジュール4との間のデータ転送に使用され、この目的で、例えば赤外線波または電磁波を使用することができる。
【0039】
図1と図2の実施形態のさらなる相違点は、図2では評価ユニット43が可動式サービスユニット40に統合されているか、または少なくともこれに接続されて、可動式モジュール4と共に可動となるということである。図2の実施形態では、評価ユニット43と機械制御ユニット2との間に接続がない。したがって、可動式モジュール4はいわば独立したものである。可動式モジュールの評価ユニット43は、適切な紡績ユニット3.3を独立して選択し、そこで得られたデータを評価する。
【0040】
図3は、本発明による方法の実施形態を流れ図で略示している。ステップ101で、糸の少なくとも1つの性質である時間特性が、測定ヘッド30.3により連続的に測定される。ステップ102で、問題の測定ヘッド30.3において測定データが連続的に評価される。この評価に基づき、ステップ103で、測定ヘッド30.3においてこれらの測定データが時間制約的データであるか非時間制約的なデータであるかが決定される。この決定のための基準は、それ自体、従来の糸クリーナから知られており、例えば米国特許第3577854号明細書、スイス特許第678173号明細書または欧州特許出願公開第0877108号明細書に詳細に記載されている。可能となる基準として、例えば清浄限界を超えるか、またはこれを下回るということがある。時間制約的なデータ104は、ステップ106で、並列データ伝送手段5.3を介して区域検査ユニット13.1に即座に転送され、紡績ユニット3.3をスイッチオフする等の動作105を引き起こす。時間制約的なデータは、ステップ108で、測定ヘッド30.3内の保存手段に保存される。他方で、非時間制約的なデータ107は、ステップ108で、即座に動作を引き起こすことなく保存されるのみである。この動作は、測定ヘッド30.3と可動式モジュール4との間のデータ転送が可能となりかつ所望されるまで進行する。測定ヘッド30.3は、可動式モジュール4がその付近にあるかどうかを検査しつづける。これが当てはまる場合、ステップ110で、保存されたデータが、逐次データ伝送手段6を介して可動式モジュール4に転送される。これらのデータは、ここから評価ユニット43に転送してさらに使用することができる。
【0041】
当然ながら、図1および図2の2つの実施形態、ならびにその個々の部分的実施形態をひとまとめにすることができる。このことは例えば、可動式モジュール4が、逐次データ伝送手段6によって、選択された紡績ユニット3.3とデータを交換することもでき、まさにその紡績ユニットまたは別の選択された紡績ユニットから、可動式測定ヘッド41によってデータを収集することもできるということを意味する。本発明の知識を以って、当業者は、本文献で直接説明しないが、それでもやはり本知的所有権の範囲の下に入る、さらなる実施形態を導き出すことができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】 本発明による紡績機の1実施形態の略ブロック図である。
【図2】 本発明による紡績機の1実施形態の略ブロック図である。
【図3】 本発明による方法の実施形態の流れ図である。
【符号の説明】
【0043】
1 繊維機械
11 機械フレーム
12.1〜12.m 繊維機械の区域
13.1〜13.m 区域検査ユニット
14.1〜14.m 供給器具
15.1〜15.m エネルギーバス
2 機械制御ユニット
21 機械バス
3.1〜3.n ワークステーション
30.1〜30.n 糸用の測定ヘッド
4 可動式モジュール
40 可動式サービスユニット
41 可動式測定ヘッド
42 測定ヘッドアーム
43 評価ユニット
5.1〜5.n 並列データ伝送手段
6 逐次データ伝送手段
61 第1のさらなるデータ伝送手段
62 第2のさらなるデータ伝送手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維機械(1)、例えば紡績機械または巻取り機械のワークステーション(3.3)用の糸監視装置(30.3)であって、
糸の少なくとも1つの性質である時間特性を表すデータを収集するセンサと、
前記収集したデータから得られたデータを出力するためのデータ出力手段と
を含むものにおいて、
前記糸監視装置が、出力すべき前記データを
繊維の操作手順への迅速な介入を必要とする時間制約的なデータと、
このような介入を必要としない非時間制約的なデータと
に振り分けるためのデータ振分け手段を含み、
前記糸監視装置が、前記収集したデータから得られた前記データを保存する保存手段をさらに含み、
前記データ出力手段が、
時間制約的なデータを連続的に出力するための並列データ出力手段と、
前記並列出力手段とは異なる、前記保存手段に保存された前記非時間制約的なデータを断続的に出力するための逐次データ出力手段と
を含む
ことを特徴とする糸監視装置。
【請求項2】
複数のワークステーション(3.1〜3.n)を備えた、繊維機械(1)、例えば紡績機械または巻取り機械用の糸監視システムであって、
前記ワークステーション(3.1〜3.n)に割り当て可能な、問題の前記糸の少なくとも1つの性質である時間特性を表すデータを収集するための複数の糸監視装置(30.1〜30.n)と、
前記糸監視装置(30.1〜30.n)を制御し、収集したデータを評価するための糸監視検査ユニット(43)と、
前記収集したデータから得られたデータを各糸監視装置(30.1〜30.n)から前記糸監視検査ユニット(43)へ伝送するためのデータ伝送手段と
を有するものにおいて、
前記糸監視装置(30.1〜30.n)の各々が、請求項1記載の糸監視装置であり、前記データ伝送手段が、前記逐次データ出力手段を含む逐次データ伝送手段(6)である
ことを特徴とする糸監視システム。
【請求項3】
前記糸監視システムが付加的に可動式モジュール(4)を含み、前記可動式モジュールが、複数の糸監視装置(30.1〜30.n)から選択された任意の1つの糸監視装置(30.3)に対して移動可能であり、一方で、前記逐次データ伝送手段(6)によって前記選択されたワークステーションに接続可能であり、他方で、前記糸監視検査ユニット(43)と接続されている、請求項2記載の糸監視システム。
【請求項4】
前記逐次データ伝送手段(6)が、前記データ転送用に、光波、赤外線波、電磁波、電磁誘導、または電気線を使用する、先行請求項のいずれか1項記載の糸監視システム。
【請求項5】
前記逐次データ伝送手段(6)が、前記選択された糸監視装置(30.3)から前記可動式モジュール(4)へ、および/または、前記可動式モジュール(4)から前記選択された糸監視装置(30.3)へデータを転送するのに適している、先行請求項のいずれか1項記載の糸監視システム。
【請求項6】
前記可動式モジュール(4)が、糸の少なくとも1つの性質を収集するために少なくとも1つの可動式測定ヘッド(41)を有する、先行請求項のいずれか1項記載の糸監視システム。
【請求項7】
前記可動式モジュール(4)が、携帯用電子機器、例えば携帯情報端末、あるいはパーソナルコンピュータである、請求項3〜6のいずれか1項記載の糸監視システム。
【請求項8】
糸用の複数のワークステーション(3.1〜3.n)と、
前記複数のワークステーション(3.1〜3.n)を制御するためのワークステーション検査ユニット(13.1)と、
前記糸の少なくとも1つの性質である時間特性を監視するための糸監視システムと
を有する繊維機械(1)、例えば紡績機械または巻取り機械であって、
前記糸監視システムは、糸監視装置(30.1〜30.n)が各ワークステーション(3.1〜3.n)に割り当てられている請求項2〜7のいずれか1項記載の糸監視システムであり、
前記繊維機械(1)が、付加的に、収集したデータから得られた各糸監視装置(30.1〜30.n)上のデータを前記ワークステーション検査ユニット(13.1)に伝送するための並列データ伝送手段(5.1〜5.n)を備えており、前記並列データ伝送手段(5.1〜5.n)が、前記並列データ出力手段を有する
ことを特徴とする繊維機械。
【請求項9】
前記並列データ伝送手段(5.1〜5.n)がそれぞれの単一の電気線から成る、請求項8記載の繊維機械(1)。
【請求項10】
前記繊維機械(1)が、前記糸監視検査ユニット(43)と前記ワークステーション検査ユニット(13.1)の両方に接続された機械制御ユニット(2)を表示する、請求項8または9のいずれか1項記載の繊維機械(1)。
【請求項11】
前記繊維機械(1)が、前記機械制御ユニット(2)に全て接続された複数のワークステーション検査ユニット(13.1〜13.m)を表示する、請求項10記載の繊維機械(1)。
【請求項12】
前記繊維機械(1)が可動式サービス設備(40)、例えば継合台または可動ファンを有し、前記可動式サービス設備(40)には前記可動式モジュール(4)が装着されている、請求項8〜11のいずれか1項および請求項3記載の繊維機械(1)。
【請求項13】
繊維機械(1)、例えば紡績機械または巻取り機械のワークステーション(3.3)にて糸を監視するための方法であって、
糸の少なくとも1つの性質である時間特性を表すデータが収集され(101)、
前記収集したデータから得られたデータが出力される
方法において、
出力用の前記データが、
繊維の操作手順への迅速な介入(105)を必要とする時間制約的なデータ(104)と、
このような介入を必要としない非時間制約的なデータ(107)と
に振り分けられ(103)、
前記時間制約的なデータ(104)が連続的に出力され(106)、
前記非時間制約的なデータ(107)が保存されて(108)、断続的に出力されるのみである(110)
ことを特徴とする方法。
【請求項14】
前記繊維機械(1)が複数のワークステーション(3.1〜3.n)を有し、
前記時間制約的なデータ(104)が、連続的に、前記ワークステーション(3.1〜3.n)の各々からワークステーション検査ユニット(13.1)へ同時に転送される(106)、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記複数のワークステーション(3.1〜3.n)から選択された唯一のワークステーション(3.3)の前記非時間制約的なデータ(107)が、前記選択されたワークステーション(3.3)に対して移動する可動式モジュール(4)に転送される(110)、請求項13または14のいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
前記可動式モジュール(4)が、前記逐次データ転送(106)とワークステーション(3.3)でのサービス手順とを同時に実行する、請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記可動式モジュール(4)が、問題の前記糸の少なくとも1つの性質を収集する、請求項15または16のいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
前記選択されたワークステーション(3.3)と前記可動式モジュール(4)との間の前記データ転送(106)に、光波、赤外線波、電磁波、電磁誘導、または電気線が使用される、請求項15〜17のいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
前記時間制約的なデータ(104)が、前記選択されたワークステーション(3.3)での繊維の操作手順の遮断を引き起こすのに使用される、請求項13〜18のいずれか1項記載の方法。
【請求項20】
前記時間制約的なデータ(104)が、前記糸の単位長さ当たりの質量または厚さに関する情報、特に、単位長さ当たりの質量または厚さの設定値からの個々の偏差、例えば節玉、厚い地点、あるいは薄い地点に関する情報を含む、請求項13〜19のいずれか1項記載の方法。
【請求項21】
前記非時間制約的なデータ(107)が、前記糸の単位長さ当たりの質量または厚さに関する情報、特に、単位長さ当たりの質量または厚さの統計的分布に関する情報を含み、前記情報の全てが、前記選択されたワークステーション(3.3)からの前記糸の品質に関する情報、および/または繊維の作業手順における系統誤差に関する情報を生じる、請求項13〜20のいずれか1項記載の方法。
【請求項22】
前記可動式モジュール(4)から前記選択されたワークステーション(3.3)へデータが転送される、請求項15〜21のいずれか1項記載の方法。
【請求項23】
前記選択されたワークステーション(3.3)に転送された前記データが、前記選択されたワークステーション(3.3)を準備するための準備データである、請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記準備データが、最初から固定された絶対的パラメータ限界を備えた静的な準備データ、および/または、相対的な時間変化のデータを備えた動的な準備データを有し、好ましくは前記動的な準備データが、前記順次転送されたデータから導かれる、請求項23記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−502697(P2009−502697A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−525359(P2008−525359)
【出願日】平成18年7月21日(2006.7.21)
【国際出願番号】PCT/CH2006/000383
【国際公開番号】WO2007/012212
【国際公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(503169552)ウステル・テヒノロジーズ・アクチエンゲゼルシヤフト (37)
【Fターム(参考)】