説明

結合組立体

【課題】ケーシングを結合するための結合組立体を提供する。
【解決手段】フランジ42,44同士を固締するための結合組立体40は、ボルト50、カラー52と、ナット54を備え、ボルト50は、フランジ42とフランジ44の開口とを貫通しており、カラー52は、ボルト50の軸部の周りに配置され、ナット54は、ボルト52に対して締め付けられている。カラー52は、フランジ42,44の一方と、ナット54またはボルト50の頭部との間に配置される。カラー52は、第1の部材62と第2の部材64とを備え、第2の部材64は、第1の部材62における第1の端部の所に配置される。第2の部材64は断面が略U字形を成し、第2の部材64は第1および第2の半径方向内側端部70,74と半径方向外側の中間部分72,76とを有し、第2の部材64の第1の半径方向内側端部70と第2の半径方向内側端部74との間で軸線方向の隙間78が画成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、結合組立体、特にガスタービンエンジン用の結合組立体、より特定的には、ガスタービンエンジン翼収容ケーシングをもう一つの隣接したケーシングに結合するための結合組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
ターボファン・ガスタービンエンジンのファンケーシングとファン吸気ダクトとは、しばしば複数のナットとボルトを用いて互いに結合される。その結合は、ファンケーシングとファン吸気ダクトの互いに当接する端部で半径方向へ延びる環状のフランジの複数の開口を軸線方向に貫通するようにボルトが配置された状態でなされる。
【0003】
それらのフランジが厳しい動荷重に耐えるように設計されているときには、各ボルトを延長すると共に、各ボルトの軸部の周りにて、それぞれのボルトの頭部と一方のフランジとの間、または、それぞれのナットと一方のフランジとの間に、円筒状のカラーを設けるのが通例である。これにより、ボルトの有効長さが、従ってボルトの破損前の絶対的な軸線方向の伸びが増大する。各円筒状カラーを圧潰性の(クラッシャブルな)カラーとすることもできる。それは、極度に大きな荷重の時には、ボルトが破損する前に、それらの圧潰性のカラーが圧潰され(押し潰され)て、フランジ同士のより大きな分離を可能とするようなものである。
【0004】
ファンケーシングとファン吸気ダクトとの間の結合組立体に関連した一般的な問題は、次のことである。すなわち、高度の動的事象の間、ファンケーシングが相当に撓むかもしれず、結合組立体を通じてファンケーシングからファン吸気ダクトへと動的な撓みが伝達されるとすれば、その動的な撓みがファン吸気ダクトの設計に影響するかもしれない、ということである。従来の結合組立体に伴う第1の問題は、圧潰性のカラーが用いられるときに、次の点において、結合組立体の応答が事実上デジタル的であるということである。すなわち、ひとたび予め決められた荷重に達すると、圧潰性のカラーが圧潰され、フランジ同士が互いに分離して、より大きな撓みを受け入れてボルトの損傷を防止するが、ボルトによってもたらされていた初期締付荷重は全て失われてしまう、という点においてである。これは、荷重が極度に大きい場合には許容できるかもしれないが、荷重が控え目な場合には、そのデジタル的な作用は、動的事象の全体的な影響を拡大させるので望ましくない。従来の結合組立体に伴う第2の問題は、フランジへの所要の締付荷重を達成するのにボルトへ相当な端壁荷重を掛ける必要があるせいで、かなりの荷重、従って撓みが、フランジを通じてファンケーシングからファン吸気ダクトへ、或いはその反対へと伝達されてしまった後でなければ、圧潰性カラーの如何なる圧潰も生じない、ということである。従来の結合組立体に伴う第3の問題は、各フランジがそれ自体にある程度の可撓性を有しているので、フランジ同士が分離し始める際にカラーへ投入される荷重は、通常は偏心的なものであり、これが時期尚早なカラー壁の屈まりを引き起こす、ということである。カラーが圧潰性であろうと無かろうと、結合組立体に対する主な要求が次のことであるという場合がある。すなわち、結合組立体の一方の側から他方の側へと通じる荷重(撓み)を制限しつつ、結合組立体が依然として構造的に有効であるということである。カラーを用いる従来の結合組立体は、理想的なものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明は、上述した諸問題を減少させ、好ましくは克服する、新規な結合組立体を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで本発明は、第1のフランジを有する第1のガスタービンエンジンケーシングと、第2のフランジを有する第2のガスタービンエンジンケーシングと、を備えた結合組立体であって、第1および第2のフランジは互いに平行に延びており、第1のフランジは、そこを貫通して延びる複数の第1の開口を有し、第2のフランジは、そこを貫通して延びる複数の第2の開口を有し、第2のフランジの第2の開口は、第1のフランジの第1の開口と心合わせされ、結合組立体は複数のボルトおよび複数のナットを備えており、各ボルトは、第1のフランジのそれぞれの第1の開口と、第2のフランジのそれぞれの第2の開口とを貫通して延びており、結合組立体は少なくとも1つのカラーを備えており、少なくとも1つのカラーは、複数のボルトのうちの1つの軸部の周りに配置され、各ナットは、複数のボルトのうちの1つに対してそれぞれ締め付けられ、少なくとも1つのカラーは、フランジの一方とナットとの間、または、フランジの一方とボルトの頭部との間に配置されており、少なくとも1つのカラーは、第1の部材と第2の部材とを備え、第2の部材は、第1の部材の第1の端部の所に配置され、カラーの第1の部材は環状であり、第2の部材は環状であるとともに断面が概ねU字形またはV字形を成しており、第2の部材は、第1の半径方向内側端部と、第2の半径方向内側端部と、半径方向外側の中間部分とを有し、第2の部材は、当該第2の部材の第1の半径方向内側端部と第2の半径方向内側端部との間で軸線方向の隙間を画成している、結合組立体を提供する。
【0007】
この結合組立体は、複数のカラーを備え、各カラーは、それぞれのボルトにおける軸部の周りに配置され、各カラーは、フランジの一方と、それぞれのナットとの間、または、フランジの一方と、それぞれのボルトの頭部との間に配置され、各カラーは、第1の部材と第2の部材とを備え、その第2の部材は、第1の部材における第1の端部の所に配置され、第1の部材は環状であり、第2の部材は環状であると共に断面が実質的にU字形またはV字形を成しており、第2の部材は、第1の半径方向内側端部と、第2の半径方向内側端部と、半径方向外側の中間部分とを有し、第2の部材は、当該第2の部材の第1の半径方向内側端部と第2の半径方向内側端部との間で軸線方向の隙間を画成していてもよい。
【0008】
各カラーは第3の部材を備え、この第3の部材は、第1の部材が軸線方向で第2の部材と第3の部材との間に配置されるように、第1の部材における第2の端部の所に配置され、第3の部材は環状であると共に断面が実質的にU字形またはV字形を成しており、第3の部材は、第3の半径方向内側端部と、第4の半径方向内側端部と、第2の半径方向外側の中間部分とを有し、第3の部材は、当該第3の部材の第3の半径方向内側端部と第4の半径方向内側端部との間で軸線方向の隙間を画成していてもよい。
【0009】
各カラーは第3の部材を備え、このカラーの第3の部材は円筒状であり、カラーの第2の部材は、軸線方向で第1の部材と第3の部材との間に配置されていてもよい。
【0010】
第1および第2の部材は互いに一体であってもよい。
【0011】
第1、第2、および第3の部材は互いに一体であってもよい。
【0012】
第2の部材における第1および第2の半径方向内側端部は、互いに同じ直径を有していてもよい。
【0013】
第2の部材における第1の半径方向内側端部と、第1の部材とは、互いに同じ直径を有していてもよい。
【0014】
第2の部材における第2の半径方向内側端部は、第2の部材における第1の半径方向内側端部よりも大きい直径を有していてもよい。
【0015】
第3の部材における第3および第4の半径方向内側端部は、互いに同じ直径を有していてもよい。
【0016】
第3の部材における第3の半径方向内側端部と、第1の部材とは、互いに同じ直径を有していてもよい。
【0017】
第3の部材における第4の半径方向内側端部は、第3の部材における第3の半径方向内側端部よりも大きい直径を有していてもよい。
【0018】
第2の部材における半径方向外側の中間部分の直径は、第3の部材における第2の半径方向外側の中間部分の直径と同じであってもよい。
【0019】
第2の部材における半径方向外側の中間部分の直径は、第3の部材における第2の半径方向外側の中間部分の直径よりも大きいか、または小さくてもよい。
【0020】
第1のケーシングおよび第2のケーシングは環状であってもよい。第1のケーシングはファンケーシングであってもよく、第2のケーシングはファンダクト吸気部であってもよい。
【0021】
本発明は、第1のフランジを有する第1のガスタービンエンジンケーシングと、第2のフランジを有する第2のガスタービンエンジンケーシングと、複数のボルトおよび複数のナットと、少なくとも1つのカラーとを備えた結合組立体であって、第1および第2のフランジは互いに平行に延びており、第1のフランジは、そこを貫通して延びる複数の第1の開口を有し、第2のフランジは、そこを貫通して延びる複数の第2の開口を有し、第2のフランジにおける第2の開口は、第1のフランジにおける第1の開口と心合わせされ、各ボルトは、第1のフランジにおけるそれぞれの第1の開口と、第2のフランジにおけるそれぞれの第2の開口とを貫通して延びており、各ナットは、ボルトのうちのそれぞれの1つに対して締め付けられ、少なくとも1つのカラーは、ボルトのうちの1つの軸部の周りに配置され、少なくとも1つのカラーは、フランジの一方と、それぞれのナットとの間、または、フランジの一方と、それぞれのボルトの頭部との間に配置され、少なくとも1つのカラーは、第1の部材と第2の部材とを備え、その第2の部材は、第1の部材における第1の端部の所に配置され、当該カラーの第1の部材は実質的に環状であり、第2の部材は、第1の部分と第2の部分とを備え、その第1の部分は、半径方向内側端部と半径方向外側端部とを有し、第1の部分は、半径方向内側端部から半径方向外側端部へと半径方向外側へ軸線方向に隔たるように延びており、第2の部分は、半径方向内側端部と半径方向外側端部とを有し、第2の部分は、半径方向外側端部から半径方向内側端部へと半径方向内側へ軸線方向に隔たるように延びており、第1の部分の半径方向外側端部は、第2の部分の半径方向外側端部に対して固定されており、第1および第2の部分は、第1の部分の半径方向内側端部と第2の部分の半径方向内側端部との間で軸線方向の隙間を画成している、結合組立体を提供する。
【0022】
この結合組立体は、複数のカラーを備え、各カラーは、それぞれのボルトにおける軸部の周りに配置され、各カラーは、フランジの一方と、それぞれのナットとの間、または、フランジの一方と、それぞれのボルトの頭部との間に配置され、各カラーは、第1の部材と第2の部材とを備え、その第2の部材は、第1の部材における第1の端部の所に配置され、当該カラーの第1の部材は円筒状であり、第2の部材は、第1の部分と第2の部分とを備え、その第1の部分は、半径方向内側端部と半径方向外側端部とを有し、第1の部分は、半径方向内側端部から半径方向外側端部へと半径方向外側へ軸線方向に隔たるように延びており、第2の部分は、半径方向内側端部と半径方向外側端部とを有し、第2の部分は、半径方向外側端部から半径方向内側端部へと半径方向内側へ軸線方向に隔たるように延びており、第1の部分の半径方向外側端部は、第2の部分の半径方向外側端部に対して固定されており、第1および第2の部分は、第1の部分の半径方向内側端部と第2の部分の半径方向内側端部との間で軸線方向の隙間を画成していてもよい。
【0023】
各カラーは第3の部材を備え、この第3の部材は、第1の部材が軸線方向で第2の部材と第3の部材との間に配置されるように、第1の部材における第2の端部の所に配置され、第3の部材は、第3の部分と第4の部分とを備え、その第3の部分は、半径方向内側端部と半径方向外側端部とを有し、第3の部分は、半径方向内側端部から半径方向外側端部へと半径方向外側へ軸線方向に隔たるように延びており、第4の部分は、半径方向内側端部と半径方向外側端部とを有し、第4の部分は、半径方向外側端部から半径方向内側端部へと半径方向内側へ軸線方向に隔たるように延びており、第3の部分の半径方向外側端部は、第4の部分の半径方向外側端部に対して固定されており、第3および第4の部分は、第3の部分の半径方向内側端部と第4の部分の半径方向内側端部との間で軸線方向の隙間を画成していてもよい。
【0024】
各カラーは第3の部材を備え、このカラーの第3の部材は円筒状であり、カラーの第2の部材は、軸線方向で第1の部材と第3の部材との間に配置されていてもよい。
【0025】
第2の部材における第1および第2の部分は、互いに一体であってもよい。
【0026】
第1の部分の半径方向内側端部と、第2の部分の半径方向内側端部とは、互いに同じ直径を有していてもよい。
【0027】
第1の部分の半径方向内側端部と、第1の部材とは、互いに同じ直径を有していてもよい。
【0028】
第2の部分の半径方向内側端部は、第1の部分の半径方向内側端部よりも大きい直径を有していてもよい。
【0029】
第3の部分の半径方向内側端部と、第4の部分の半径方向内側端部とは、互いに同じ直径を有していてもよい。
【0030】
第3の部分の半径方向外側端部と、第4の部分の半径方向外側端部とは、互いに同じ直径を有していてもよい。第3の部分の半径方向外側端部は、第4の部分の半径方向外側端部とは異なる直径を有していてもよい。
【0031】
第3の部分の半径方向内側端部と、第1の部材とは、互いに同じ直径を有していてもよい。
【0032】
第2の部材は、断面が実質的にU字形またはV字形を成していてもよい。第3の部材は、断面が実質的にU字形またはV字形を成していてもよい。第2の部材は環状である。第3の部材は環状である。第2の部材は、環状であると共に、断面が実質的にU字形またはV字形を成していてる。第3の部材は、環状であると共に、断面が実質的にU字形またはV字形を成していてる。
【0033】
本発明は、例として添付図面を参照して、より完全に説明されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明による結合組立体を有するターボファン・ガスタービンエンジンの断面図。
【図2】図1に示すターボファン・ガスタービンエンジンにおけるファンケーシングとファン吸気ダクトとの間の結合組立体の拡大断面図。
【図3】本発明による結合組立体における単一のボルト、カラー、およびナットの一実施形態の拡大断面図。
【図4】本発明による結合組立体における単一のボルト、カラー、およびナットのもう一つ別の実施形態の拡大断面図。
【図5】本発明による結合組立体における単一のボルト、カラー、およびナットの第3の実施形態の拡大断面図。
【図6】本発明による結合組立体における単一のボルト、カラー、およびナットの第4の実施形態の拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0035】
ターボファン・ガスタービンエンジン10は、図1に示すように、流れ方向へ直列に、吸気部12、ファン・セクション14、圧縮機セクション16、燃焼セクション18、タービン・セクション20、および排気部22を備えている。そのタービン・セクション20は、圧縮機セクション16内の1つないし複数の圧縮機をシャフト(図示せず)を介して駆動するように構成された1つないし複数のタービンを備えている。またタービン・セクション20は、ファン・セクション14内のファンをシャフト(図示せず)を介して駆動するように構成されたタービンも備えている。ファン・セクション14は、ファンケーシング26によって部分的に画成されたファンダクト24を備えている。このファンダクト24は、その軸線方向上流側の端部に吸気部12を有すると共に、その軸線方向下流側の端部に吹出口28を有している。ファンケーシング26は、半径方向へ延びる複数のファン出口ガイドベーン30によって、コアエンジンケーシング36に固定されている。ファンケーシング26はファンロータ32を取り囲んでいるが、このファンロータ32は、互いに周方向に間隔を置いて半径方向へ延びる複数のファン羽根34を支持している。これらのファンロータ32およびファン羽根34は、ガスタービンエンジン10の軸線X周りに回転する。
【0036】
ファンケーシング26とファンダクト吸気部38とが、図2にもっと明瞭に示されている。ファンケーシング26は、円筒状ないし切頭円錐状のケーシングを備えている。ファンダクト吸気部38は、円筒状ないし切頭円錐状のケーシングを備えている。ファンケーシング26は、適当な金属を含んで成る。ファンダクト吸気部38に対してファンケーシング26をこていするために結合組立体40が設けられている。ファンケーシング26は、その軸線方向上流側の端部27に設けられたフランジ42を備えており、ファンダクト吸気部38は、その軸線方向下流側の端部39に設けられたフランジ44を備えている。これらのフランジ42および44は、互いに略平行で、ファンケーシング26およびファンダクト吸気部38からそれぞれ半径方向に延びている。フランジ42は、そこを略軸線方向に貫通して延びる複数の第1の開口46を有し、フランジ44は、そこを略軸線方向に貫通して延びる複数の第2の開口48を有している。それらの第1の開口46は、フランジ42において互いに周方向に間隔を置かれ、第2の開口48は、フランジ44において互いに周方向に間隔を置かれている。フランジ44の第2の開口48は、フランジ42の第1の開口46と心合わせされいる。ファンケーシング26およびファンダクト吸気部38のフランジ42および44同士を互いに固締するために、複数のボルト50、複数のカラー52、および複数のナット54が供されている。各ボルト50は、フランジ42におけるそれぞれの第1の開口46と、フランジ44におけるそれぞれの第2の開口48とを貫通して延びている。各ボルト50は、軸部56、頭部58、および、ねじ部60を備えている。各カラー52は、それぞれのボルト50における軸部56の周りに配置されている。各ナット54は、ボルト50のうちのそれぞれの1本におけるねじ部60に対して締め付けられ(ねじ込まれ)ている。各カラー52は、フランジ42,44の一方と、それぞれのナット54との間、または、フランジ42,44の一方と、それぞれのボルト50の頭部58との間に配置されている。或いは、各ボルト50が頭部58とねじ部60とを備えていて、各カラー52が、それぞれのボルト50におけるねじ部60の周りに配置されている。
【0037】
各カラー52は、図3にもっと明瞭に示すように、第1の部材62と第2の部材64とを備えている。その第2の部材64は、第1の部材62における第1の端部63の所に配置されている。カラー52の第1の部材62は円筒状である。第2の部材64は、第1の部分66と第2の部分68とを備えている。その第1の部分66は、半径方向内側端部70と半径方向外側端部72とを有している。また、第1の部分66は、半径方向内側端部70から半径方向外側端部72へと、半径方向外側へ、軸線方向に隔たるように延びている。第2の部分68は、半径方向内側端部74と半径方向外側端部76とを有している。また、第2の部分68は、半径方向外側端部76から半径方向内側端部74へと、半径方向内側へ、軸線方向に隔たるように延びている。第1の部分66の半径方向外側端部72は、第2の部分68の半径方向外側端部76に対して固定されている。また、第1および第2の部分66および68は、第1の部分66の半径方向内側端部70と、第2の部分68の半径方向内側端部76との間で、軸線方向の隙間78を画成している。第1の部分66の半径方向内側端部70と第2の部分68の半径方向内側端部74とは互いに同じ内径を有し、第1の部分66の半径方向内側端部70と第1の部材62とは互いに同じ内径を有している。かくして、第2の部材64は、カラー52の軸線Yを通って当該軸線Yを含む平面で切った断面において、略(実質的に)U字形またはV字形を成していることが分かる。カラー52は、圧潰性であっても、或いは非圧潰性であってもよい。第2の部材64が環状であって断面が略U字形またはV字形を成しており、第2の部材64が第1の半径方向内側端部70と第2の半径方向内側端部74と半径方向外側の中間部分72,76とを有し、第2の部材64が、その第1の半径方向内側端部70と第2の半径方向内側端部74との間で軸線方向の隙間78を画成している、ということが分かるかもしれない。
【0038】
第2の部材64における第1の部分66の半径方向外側端部72および第2の部分68の半径方向外側端部76は、第1の部材62の外径よりも大きい外径を有している。第1の部材62の軸線方向長さは、その第1の部材62の半径方向厚さよりも大きい。第2の部材64の第1の半径方向内側端部70は、第1の部材62の第1の端部63に当接しており、その第1の半径方向内側端部70は、軸線方向で第1の部材62の第1の端部63と第2の部材64の第2の半径方向内側端部74との間にある。
【0039】
本発明のカラー52は、線剛性をもたらすことと、カラーとしての役目を果たすこととの二重のロールを成し遂げる。本発明のカラー52は、ボルト50の耐荷重とカラー52の圧潰荷重よりも低い軸線方向荷重において、ボルトの締付荷重に打ち勝ってフランジ42および44同士を互いに引き離すこと(フランジ42および44同士の分離)を可能とするかもしれない、ということを保証する。フランジ42および44同士の分離は、ボルト50のトルクとカラー52の有効剛性とを調節することによって調節可能である。フランジ42および44同士の分離によってもたらされる利点は、次の通りである。すなわち、結合組立体40のファン吸気ダクト38側に対する動的運動が確立されているときの動的事象の初期段階において結合組立体40が横方向の荷重/撓みを伝達する能力を欠いていて、且つ結合組立体40が有効に結合されている、ということである。運転中、結合組立体40に対する荷重が増大するにつれて、第1の部分66の半径方向内側端部70と第2の部分68の半径方向内側端部74との間の軸線方向の隙間78は減少する。予め決められた結合組立体40への荷重において、第1の部分66の半径方向内側端部70と第2の部分68の半径方向内側端部74との間の軸線方向の隙間78はゼロにまで減らされ、第1および第2の部分66および68の半径方向内側端部70および74同士が互いに当接する。この時点で、カラー52内の荷重が増大し、カラー52の圧潰が生じて、フランジ42および44同士を互いに更に引き離すこと(フランジ42および44同士の更なる分離)、並びに、フランジ42および44同士の相対的な動きを可能とする。本結合組立体の一例として、ボルトの破損荷重は100%荷重であり、カラー52の圧潰荷重は80%荷重であり、ボルトのトルクによる初期荷重は<=55%荷重であり、カラーに対する賦活荷重は<=55%荷重である。
【0040】
図4にもっと明瞭に示すように、もう一つのカラー52Bは、第1の部材62と第2の部材64とを備えている。各カラー52Bは、図3に示したカラーと略同一ではあるが、第2の部分68の半径方向内側端部74が第1の部分66の半径方向内側端部70よりも大きい内径を有している点で異なっている。但し、図3に示したように、第1の部分66の半径方向内側端部70と第1の部材62とは互いに同じ内径を有している。このカラー52Bの構成において、内径は調節することができる。この場合もまた、第2の部材64は、カラー52Bの軸線を通って当該軸線を含む平面で切った断面において、略U字形またはV字形を成していることが分かる。カラー52Bは、圧潰性であっても、或いは非圧潰性であってもよい。この場合もまた、第2の部材64が環状であって断面が略U字形またはV字形を成しており、第2の部材64が第1の半径方向内側端部70と第2の半径方向内側端部74と半径方向外側の中間部分72,76とを有し、第2の部材64が、その第1の半径方向内側端部70と第2の半径方向内側端部74との間で軸線方向の隙間78を画成している、ということが分かるかもしれない。
【0041】
第2の部材64における第1の部分66の半径方向外側端部72および第2の部分68の半径方向外側端部76は、第1の部材62の外径よりも大きい外径を有している。第1の部材62の軸線方向長さは、その第1の部材62の半径方向厚さよりも大きい。第2の部材64の第1の半径方向内側端部70は、第1の部材62の第1の端部63に当接しており、その第1の半径方向内側端部70は、軸線方向で第1の部材62の第1の端部63と第2の部材64の第2の半径方向内側端部74との間にある。
【0042】
このカラー52Bの構成の目的は、当該カラー52Bに接している何れか一方のフランジ42または44において、より大きなボルト穴を可能とすることである。それは、軸線方向の隙間78が減少し始めて、一方のフランジの他方のフランジに対する横方向の動きが始まったとき、フランジ42および/または44の開口46および/または48の側面へボルト50が接触する前に、より制限の無い横方向の動きが可能となるようなものである。また、カラー52Bは、フランジ42,44の接触荷重をより広く、より広範囲に渡って分散させ、かくしてフランジ42,44における接触圧力を直接的に減少させるために用いられる。
【0043】
図5にもっと明瞭に示すように、もう一つ別のカラー52Cは、第1の部材62と第2の部材64とを備えている。各カラー52Cは、図3に示したカラーと略同一ではあるが、各カラー52Cが第3の部材80を備えている点で異なっている。その第3の部材80は、第1の部材62における第2の端部65の所に配置されている。その結果、第1の部材62は、軸線方向で第2の部材64と第3の部材80との間に配置されている。第3の部材80は、第3の部分82と第4の部分84とを備えている。その第3の部分82は、半径方向内側端部86と半径方向外側端部88とを有している。また、第3の部分82は、半径方向内側端部86から半径方向外側端部88へと、半径方向外側へ、軸線方向に隔たるように延びている。第4の部分84は、半径方向内側端部90と半径方向外側端部92とを有している。また、第4の部分84は、半径方向外側端部92から半径方向内側端部90へと、半径方向内側へ、軸線方向に隔たるように延びている。第3の部分82の半径方向外側端部88は、第4の部分84の半径方向外側端部92に対して固定されている。また、第3および第4の部分82および84は、第3の部分82の半径方向内側端部86と、第4の部分84の半径方向内側端部90との間で、軸線方向の隙間94を画成している。第1の部分66の半径方向内側端部70と、第2の部分68の半径方向内側端部74と、第3の部分82の半径方向内側端部86と、第4の部分84の半径方向内側端部90と、第1の部材62とは、互いに同じ内径を有している。かくして、第2の部材64および第3の部材80は、カラー52Cの軸線Yを通って当該軸線Yを含む平面で切った断面において、略U字形またはV字形を成していることが分かる。カラー52Cは、圧潰性であっても、或いは非圧潰性であってもよい。この場合もまた、第2の部材64は、カラー52Bの軸線を通って当該軸線を含む平面で切った断面において、略U字形またはV字形を成していることが分かる。カラー52Bは、圧潰性であっても、或いは非圧潰性であってもよい。この場合もまた、第2の部材64が環状であって断面が略U字形またはV字形を成しており、第2の部材64が第1の半径方向内側端部70と第2の半径方向内側端部74と半径方向外側の中間部分72,76とを有し、第2の部材64が、その第1の半径方向内側端部70と第2の半径方向内側端部74との間で軸線方向の隙間78を画成している、ということが分かるかもしれない。第3の部材80が環状であって断面が略U字形またはV字形を成しており、第3の部材80が第3の半径方向内側端部86と第4の半径方向内側端部90と半径方向外側の中間部分88,92とを有し、第3の部材80が、その第3の半径方向内側端部86と第4の半径方向内側端部90との間で軸線方向の隙間94を画成している、ということが分かるかもしれない。
【0044】
第2の部材64における第1の部分66の半径方向外側端部72および第2の部分68の半径方向外側端部76は、第1の部材62の外径よりも大きい外径を有している。第3の部材80における第3の部分82の半径方向外側端部88および第4の部分84の半径方向外側端部92は、第1の部材62の外径よりも大きい外径を有している。第1の部材62の軸線方向長さは、その第1の部材62の半径方向厚さよりも大きい。第2の部材64の第1の半径方向内側端部70は、第1の部材62の第1の端部63に当接しており、その第1の半径方向内側端部70は、軸線方向で第1の部材62の第1の端部63と第2の部材64の第2の半径方向内側端部74との間にある。第3の部材80の第3の半径方向内側端部86は、第1の部材62の第2の端部65に当接しており、その第3の半径方向内側端部86は、軸線方向で第1の部材62の第2の端部65と第3の部材80の第4の半径方向内側端部90との間にある。
【0045】
このカラー52Cの構成の目的は、互いに軸線方向の剛性が大きく異なる2つの区域をもたらすことである。カラー52Cの軸線方向の隙間78および軸線方向の隙間94は、動的事象の間に、互いに異なる軸線方向荷重にて、従って互いに異なる時点で閉じて、カラー52Cが全荷重を受ける前に、剛性の進展におけるある程度の非線形性を許容するように構成されている。略U字形またはV字形を成したカラー52Cのばね剛性は、半径方向外側端部88および92の半径方向外側の広がり/直径と比べた/に対する半径方向外側端部72および76の半径方向外側への広がり/外径との組合わせにおいて、第3の部分82および第4の部分84の厚さと比べた/に対する第1の部分66および第2の部分68の厚さを変えることによって調整されてもよい。第2の部材64と第3の部材80の厚さは互いに同じか、若しくは異なっていてもよく、および/または、第2の部材64と第3の部材80の最大直径は互いに同じか、若しくは異なっていてもよい、ということを分かることができる。カラー52Cのもう一つ別の特徴は、当該カラー52Cの時期尚早な圧潰の脅威を減らすように、カラーの機能が、ボルトの曲がりを覆う横方向荷重の、従って偏心的な荷重経路の影響から完全に切り離されていることである。
【0046】
図6にもっと明瞭に示すように、もう一つのカラー52Dは、第1の部材62と第2の部材64とを備えている。各カラー52Dは、図3に示したカラーと略同一ではあるが、各カラー52Dが第3の部材100を備えていて、このカラー52Dの第3の部材100が円筒状であって、当該カラー52Dの第2の部材64が軸線方向で第1の部材62と第3の部材100との間に配置されている点で異なっている。第1の部分66の半径方向内側端部70と、第2の部分68の半径方向内側端部74と、第1の部材62と、第3の部材100とは、互いに同じ内径を有している。かくして、第2の部材64は、カラー52Dの軸線を通って当該軸線を含む平面で切った断面において、略U字形またはV字形を成していることが分かる。カラー52Dは、圧潰性であっても、或いは非圧潰性であってもよい。第2の部材64が環状であって断面が略U字形またはV字形を成しており、第2の部材64が第1の半径方向内側端部70と第2の半径方向内側端部74と半径方向外側の中間部分72,76とを有し、第2の部材64が、その第1の半径方向内側端部70と第2の半径方向内側端部74との間で軸線方向の隙間78を画成している、ということが分かるかもしれない。
【0047】
第2の部材64における第1の部分66の半径方向外側端部72および第2の部分68の半径方向外側端部76は、第1の部材62の外径および第3の部材100の外径よりも大きい外径を有している。第1の部材62の軸線方向長さは、その第1の部材62の半径方向厚さよりも大きい。第3の部材100の軸線方向長さは、その第3の部材100の半径方向厚さよりも大きい。第2の部材64の第1の半径方向内側端部70は、第1の部材62の第1の端部63に当接しており、その第1の半径方向内側端部70は、軸線方向で第1の部材62の第1の端部63と第2の部材64の第2の半径方向内側端部74との間にある。第2の部材64の第2の半径方向内側端部74は、第3の部材100の一端部に当接しており、その第2の半径方向内側端部74は、軸線方向で第3の部材100の当該端部と第2の部材64の第1の半径方向内側端部70との間にある。
【0048】
このカラー52Dの構成の目的は、互いに圧潰特性が大きく異なる2つの区域をもたらすことである。第1の部材62は第1の所定荷重で圧潰するように構成され、第3の部材100は第2の所定荷重で圧潰するように構成されるか、或いは圧潰しないように構成される。第1の部材62と第3の部材100の厚さを互いに異ならせてもよい。
【0049】
上述した実施形態のそれぞれにおいて、第2の部材における第1および第2の部分同士が互いに一体であってもよく、および/または、第1および第2の部材同士が互いに一体であってもよい。3つの部材を伴った実施形態においては、第1、第2、および第3の部材同士が互いに一体であってもよい。
【0050】
ファンケーシングおよび/または吸気ダクトは、金属または繊維強化複合材料を含んで成っていてもよい。
【0051】
ケーシングのフランジで互いに周方向に間隔を置かれた各開口の所に配置されている全てのカラーが互いに同じ強度を有しているわけではないように、それらのカラーを構成することができるかもしれない。ケーシングのフランジで互いに周方向に間隔を置かれた各開口の所に配置されているカラーのうち予め決められた数、例えば4つや6つのカラーが、残りのカラーよりも高い強度を有している(遙かに大きな荷重に耐えることができる)。それは、フランジ同士が互いに分離するときには、当該残りのカラーおよび関連したボルトの破壊にてエネルギーを消散させつつ、当該予め決められた数のカラーがフランジ同士の最終的な分離を防止するようなものである。図3に示したカラーの幾つかを、図4に示したカラーの幾つかとと共に、および/または図5に示したカラーの幾つかと共に、および/または図6に示したカラーの幾つかと共に用いられるように構成することができるかもしれない。
【0052】
本発明の利点は、極度の動的事象(ファン翼脱落事象)において、ファンケーシングとファン吸気ダクトとを連結する結合組立体が以前よりも低い荷重で互いに分離することを可能として、ファンが旋回する前に2つのフランジ同士が横方向の変位を伝達し合うことを効果的に防止し、それでファン吸気ダクトを保護している、ということである。カラーの圧潰は、エネルギーの消散および移動を可能として、ファン吸気ダクトへの更なる変位の伝達を最小限にする。本発明は、ファンケーシングからファン吸気ダクトへの荷重の伝達を低減し、フランジやボルトやファン吸気ダクトへの損傷を伴わない回復可能なやり方で、より小さな動的事象を受け入れると共に、極度の動的事象中におけるファン吸気ダクトの偏心的な励振を低減し、或いは防止する。その極度の動的事象中におけるファン吸気部の偏心的な励振は、外れてしまったファン翼がファンケーシング(或いはファン翼収容ケーシング)へぶつかったときに生じ、それはファンケーシングの局所的な周方向位置に「隆起(バンプ)」ないし「膨らみ(バルジ)」を造り出す(さもなければ、そのファンケーシングはあらゆる点で、依然として最初に製造されたように円筒状ないし円錐状なのである)。そして、外れてしまったファン翼がその崩壊を経ながら、この「隆起」が進行して、外れてしまったファン翼と略同じ速度でファンケーシングの外周を巡って伝わって行く。その「隆起」の移動のせいで、ファンケーシングのフランジの所に一連の撓みが引き起こされる。ファンケーシングのフランジにおけるこれらの撓みは、周方向に局所的な、従ってファンケーシングのフランジ上で非対称的ないし偏心的なものである。従って、ファン吸気ダクトもまた、非対称的ないし偏心的に荷重されるのである。
【0053】
ターボファン・ガスタービンエンジン用のファンケーシングとファンダクト吸気部との間の結合組立体に関して本発明を説明してきたが、本発明は、任意のガスタービンエンジンケーシング同士の間、他のエンジンないし装置のケーシング同士の間、環状の部品同士の間、或いは、概して第1および第2の部品同士の間の結合組立体に対して同様に適用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のフランジを有する第1のガスタービンエンジンケーシングと、第2のフランジを有する第2のガスタービンエンジンケーシングと、を備えた結合組立体であって、前記第1および第2のフランジは互いに平行に延びており、前記第1のフランジは、そこを貫通して延びる複数の第1の開口を有し、前記第2のフランジは、そこを貫通して延びる複数の第2の開口を有し、前記第2のフランジの前記第2の開口は、第1のフランジの前記第1の開口と心合わせされ、前記結合組立体は複数のボルトおよび複数のナットを備えており、各ボルトは、前記第1のフランジのそれぞれの第1の開口と、前記第2のフランジのそれぞれの第2の開口とを貫通して延びており、前記結合組立体は少なくとも1つのカラーを備えており、前記少なくとも1つのカラーは、前記複数のボルトのうちの1つの軸部の周りに配置され、各ナットは、前記複数のボルトのうちの1つに対してそれぞれ締め付けられ、前記少なくとも1つのカラーは、前記フランジの一方とナットとの間、または、前記フランジの一方とボルトの頭部との間に配置されており、前記少なくとも1つのカラーは、第1の部材と第2の部材とを備え、前記第2の部材は、前記第1の部材の第1の端部の所に配置され、前記カラーの前記第1の部材は環状であり、前記第2の部材は環状であるとともに断面が概ねU字形またはV字形を成しており、前記第2の部材は、第1の半径方向内側端部と、第2の半径方向内側端部と、半径方向外側の中間部分とを有し、前記第2の部材は、当該第2の部材の前記第1の半径方向内側端部と前記第2の半径方向内側端部との間で軸線方向の隙間を画成している、結合組立体。
【請求項2】
複数のカラーを備え、各カラーはそれぞれボルトの軸部の周りに配置され、各カラーは、前記フランジの一方とナットとの間、または、前記フランジの一方とボルトの頭部との間に配置され、各カラーは、第1の部材と第2の部材とを備え、前記第2の部材は、前記第1の部材の第1の端部の所に配置され、前記第1の部材は環状であり、前記第2の部材は環状であると共に断面が概ねU字形またはV字形を成しており、前記第2の部材は、第1の半径方向内側端部と、第2の半径方向内側端部と、半径方向外側の中間部分とを有し、前記第2の部材は、当該第2の部材の前記第1の半径方向内側端部と前記第2の半径方向内側端部との間で軸線方向の隙間を画成している、請求項1記載の結合組立体。
【請求項3】
各カラーは第3の部材を備え、この第3の部材は、前記第1の部材が軸線方向で前記第2の部材と前記第3の部材との間に配置されるように、前記第1の部材の第2の端部の所に配置され、前記第3の部材は環状であると共に断面が概ねU字形またはV字形を成しており、前記第3の部材は、第3の半径方向内側端部と、第4の半径方向内側端部と、第2の半径方向外側の中間部分とを有し、前記第3の部材は、当該第3の部材の前記第3の半径方向内側端部と前記第4の半径方向内側端部との間で軸線方向の隙間を画成している、請求項1または請求項2記載の結合組立体。
【請求項4】
各カラーは第3の部材を備え、前記カラーの前記第3の部材は円筒状であり、前記カラーの前記第2の部材は、軸線方向で前記第1の部材と前記第3の部材との間に配置されている、請求項1または請求項2記載の結合組立体。
【請求項5】
前記第1および第2の部材は一体である、請求項1、請求項2、請求項3、または請求項4記載の結合組立体。
【請求項6】
前記第1、第2および第3の部材は一体である、請求項3または請求項4記載の結合組立体。
【請求項7】
前記第2の部材の前記第1および第2の半径方向内側端部は、互いに同じ直径を有している、請求項1から6のいずれか一項に記載の結合組立体。
【請求項8】
前記第2の部材の前記第2の半径方向内側端部は、前記第2の部材の前記第1の半径方向内側端部よりも大きい直径を有している、請求項1から6のいずれか一項に記載の結合組立体。
【請求項9】
前記第2の部材の前記第1の半径方向内側端部と、前記第1の部材とは、互いに同じ直径を有している、請求項1から8のいずれか一項に記載の結合組立体。
【請求項10】
前記第3の部材の前記第3および第4の半径方向内側端部は、互いに同じ直径を有している、請求項3記載の結合組立体。
【請求項11】
前記第3の部材の前記第3の半径方向内側端部と、前記第1の部材とは、互いに同じ直径を有している、請求項3記載の結合組立体。
【請求項12】
前記第3の部材の前記第4の半径方向内側端部は、前記第3の部材の前記第3の半径方向内側端部よりも大きい直径を有している、請求項3記載の結合組立体。
【請求項13】
前記第2の部材の前記半径方向外側の中間部分の直径は、前記第3の部材の前記第2の半径方向外側の中間部分の直径と同じである、請求項3記載の結合組立体。
【請求項14】
前記第2の部材の前記半径方向外側の中間部分の直径は、前記第3の部材の前記第2の半径方向外側の中間部分の直径よりも大きいか、または小さい、請求項3記載の結合組立体。
【請求項15】
前記第1のケーシングおよび前記第2のケーシングは環状である、請求項1から14のいずれか一項に記載の結合組立体。
【請求項16】
前記第1のケーシングはファンケーシングであり、前記第2のケーシングはファンダクト吸気部である、請求項15記載の結合組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−177365(P2012−177365A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−39868(P2012−39868)
【出願日】平成24年2月27日(2012.2.27)
【出願人】(590005438)ロールス‐ロイス、パブリック、リミテッド、カンパニー (21)
【氏名又は名称原語表記】ROLLS−ROYCE PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】