説明

統計的共重合体の使用

本発明は、非相溶性分散相および連続相を有する分散液の製造のための、特に親水性表面を有する粒子の油中への分散のための、疎水性基を有する少なくとも1つの構造単位および親水性基を有する少なくとも1つの構造単位を含む統計的共重合体の分散剤としての使用、統計的共重合体および親水性表面を有する粒子を含む分散液または粉末組成物に関する。本発明は、統計的共重合体の製造方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はランダム共重合体の非相溶性分散相および連続相を有する分散液の製造、特に油における親水性表面を有する粒子の分散のための分散剤としての使用、ランダム共重合体および親水性表面を有する粒子を含む分散液または粉末組成物、およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
分散液は多数の分野で用いられている。従って、塗装および被覆、化粧および製薬の組成物ならびに洗浄および被覆の組成物はたびたび液中粒子の分散液である。分散液の使用における重大な問題分野は、粒子がかたまりを形成するという傾向であり、分散液の貯蔵寿命を損なわせる可能性がある。それゆえ、安定した分散液を確保する改善された分散剤に対する恒常的な需要がある。
【0003】
さらに、分散相および連続相がなじむことが、分散液の安定性のために重要である。親水性粒子を分散剤を用いて水中で比較的単純に分散させることができるが、油とは困難に分散液を形成するのみである。その相の間の媒介をする分散液補助は通常、この型の非相溶相の相溶化のためのものである。
【0004】
しかしながら、非常に高濃度のこれらの分散液補助は、ある場合には安定した分散液を作り出すために必要である。今までは、高親水性粒子の油中での安定した分散液の製造のために利用可能な真に申し分のない分散液はなかった。
それゆえ、非相溶性分散相および連続相を有する安定した分散液、特に親水性粒子の油中での分散液の製造ができるような分散剤に対する需要が継続的にある。
【発明の開示】
【0005】
驚くべきことに、今、ある共重合体が非相溶性分散相および連続相を有する分散液の製造のための分散剤として著しく適することが見出された。
本発明はそれゆえ、第一に、疎水性基を有する少なくとも1つの構造単位および親水基を有する少なくとも1つの構造単位を含むランダム共重合体の、非相溶性の分散相および連続相を有する分散液の製造のための分散剤としての使用に関する。
【0006】
ここで特に好ましいのは、疎水性基を有する少なくとも1つの構造単位および親水性基を有する少なくとも1つの構造単位を含むランダム共重合体の親水性表面を有する粒子の油中での分散のための分散剤としての使用である。
それに伴い本発明はさらに、存在する分散剤が疎水性基を有する少なくとも1つの構造単位および親水性基を有する少なくとも1つの構造単位を含む少なくとも1つのランダム共重合体であることを特徴とする、親水性粒子を含む油性分散液に関するものである。
【0007】
本発明による親水性粒子の油性分散液の製造方法は、疎水性基を有する少なくとも1つの構造単位および親水性基を有する少なくとも1つの構造単位を含むランダム共重合体を油および親水性粒子と混合することを特徴とする。好ましい変形においては、ランダム共重合体をはじめに油中に導入し、その後に親水性粒子を加える。他の好ましい変形においては、親水性粒子の水性分散液を疎水性溶媒中のランダム共重合体の溶液と混合(乳化)し、水または双方の溶媒を除去する。
【0008】
本発明による疎水性粒子の水性分散液の製造方法は、疎水性基を有する少なくとも1つの構造単位および親水性基を有する少なくとも1つの構造単位を含むランダム共重合体を水および疎水性粒子と混合することを特徴とする。この場合、ランダム共重合体を好ましくははじめに水中に導入し、その後疎水性粒子を添加する。
【0009】
本発明の好ましい態様において、分散液、特に油性分散液を再分散可能な粒子から開始して製造することができる。それゆえ本発明は同様に、親水性粒子が疎水性基を有する少なくとも1つの構造単位および親水性単位を有する少なくとも1つの構造単位を含む、少なくとも1つのランダム共重合体で被覆されていることを特徴とする、親水性粒子を含む粉末組成物に関する。
【0010】
粉末組成物を、上記の工程により分散液を製造し、次いで溶媒を除去することにより得ることができる。
本発明による粉末組成物は通常、粉末組成物を基にして20〜95重量%、好ましくは30〜80重量%の重量割合の親水性表面を有する粒子を含む。
【0011】
疎水性基を有する少なくとも1つの単量体および親水性基を有する少なくとも1つの単量体を含むランダム共重合体の選択を通じて、疎水性媒体に親水性表面を有する粒子の分散を可能にする、およびその逆を可能にする分散剤が、今、成功的に提供された。個々の粒子を直接、重合体被覆と分離できるため、同時に、前記の新規分散剤を用いることにより、粒子を分散液から再分散可能な粉末組成物として分離できるようになる。
【0012】
ランダム共重合体の助けで製造できる分散液は優れた安定性により卓越する。加えて、安定した分散液の製造のためには、しばしば比較的少量の共重合体で十分である。
加えて、この方法によって得られる粉末組成物を、とりわけ単純におよび均一に再分散することができる。
【0013】
本発明による分散液中において、分散粒子の凝集がわずかに形成されるか形成されないということは、さらに有利である。特に、可視光におけるかかる分散液の透明性の望まれない損傷を、小粒子の分散が伴うとき、大いに避けることができる。
【0014】
分散粒子は好ましくは平均した粒子サイズを有し、動的光散乱または透過型電子顕微鏡により決定され、3〜200nm、特に20〜80nmおよび非常に特に好ましくは30〜50nmである。特定して、本発明の同様に好ましい態様は、粒子サイズ分布は狭く、つまり、変化許容度は平均の100%より少なく、特に好ましくは多くても平均の50%である。
【0015】
本発明のさらなる変形において、分散粒子は500〜5000nmの範囲の平均粒子サイズを有する。本発明に従って、異方性分子、特に好ましくは500〜5000nmの範囲の厚さおよび5〜100μmの範囲の直径を有する血小板を分散させることが好ましいかもしれない。
【0016】
金属(水)酸化物表面を有する親水性粒子の分散のための本発明による分散剤の使用は特に有利であり、金属(水)酸化物は好ましくはケイ素、アルミニウム、マグネシウム、アンチモン、セリウム、コバルト、クロム、インジウム、ニッケル、亜鉛、チタン、鉄、イットリウム、スズ、ジルコニウムおよびそれらの混合物の酸化物類および水酸化物類から選択される。この型の粒子は油を用いて多大なる困難さを伴って濡らすことができ、それゆえ従来の分散剤を用いて困難に油中で分散されるのみとされる。本発明によると、シリカ粒子またはシリカ被覆粒子を分散するならば特に好ましい。
【0017】
このようにして、例えばUS 4,911,903に記載される工程により得られる二酸化ケイ素粒子を、好ましく採用することができる。ここでコアは水性アンモニア媒体中のテトラアルコキシシラン類の加水分解による重縮合により作り出され、まず第一の粒子のゾルを形成し、その後得られたSiO粒子をテトラアルコキシシラン類の連続、制御計測下の添加により所望の粒子サイズにする。この工程により、5%の標準偏差で0.05〜10μmの間の平均粒子直径を有する単分散SiOコアの生産が可能となる。対応する生産物は、Monospher(登録商標)(Merck)の商品名で市販されている。
【0018】
可視領域を吸収しない(半)金属類または酸化金属類、例えばでTiO、ZrO、ZnO、SnOまたはAlで被覆されたSiO粒子を採用することがさらに可能である。金属酸化物で被覆されたSiOコアの生産は、例えばUS 5,846,310、DE 198 42 134およびDE 199 29 109に詳細に記載されている。
【0019】
このようにして非吸収金属酸化物、例えばTiO、ZrO、ZnO、SnOまたはAlなどまたは金属酸化物混合物を含む単分散粒子を採用することもまた可能である。それらの生産は、例えばEP 0 644 914に記載されている。さらに、単分散SiO粒子の生産のためのEP 0 216 278による工程を他の酸化物類に容易に適用でき、同じ結果が得られる。テトラエトキシシラン、テトラブトキシチタン、テトラプロポキシジルコニウムまたはそれらの混合物を1ポーション、温度自動調節器を用いて30〜40℃に正確に温度を合わせたアルコール、水およびアンモニアの混合物に添加し、得られた混合物をさらに20秒間強く攪拌し、その間にナノメーター粒子の単分散粒子の懸濁液を形成する。1〜2時間の反応後時間ののち、コアを従来の方法で、例えば遠心分離、洗浄および乾燥により分離する。
【0020】
本発明に記載の方法で同様に有利に分散できる他のシリカ粒子は、例えばRonaspher(登録商標)(Merck)またはAerosil(登録商標)(Degussa)の商品名で市販されている。一般的に、実質的にいかなる形状のシリカ粒子を、本発明に従って採用する重合体により分散させることができる。従って、前記粒子類は、例えば球形、空洞、孔質のまたは非孔質の血小板形状、桿体形状、血小板形状または不定形であることができ、およびこのようにして特定の幾何学的空間的形状を持たないとすることができる。
【0021】
対応する粒子を、例えば充填材料としてまたは被覆のために採用することができる。
【0022】
本発明の好ましい態様において、分散させる粒子をさらにカプセルにすることができる。本発明に従って特に好ましく採用されるカプセルは、WO 00/09652、WO 00/72806およびWO 00/71084の出願に記載される、ゾル−ゲル工程により得られる壁を有する。ここで同様に好ましいのは、壁がシリカゲルから作られたカプセルである(シリカ;不明確なケイ素酸化物水酸化物)。
【0023】
対応するカプセルの生産は、例えば引用特許出願より、当業者に既知であり、その開示内容はまた明確に本発明の問題とする事項の一部である。ここで特に好ましいのは、UVフィルターを含むカプセルである。
【0024】
UVAおよびUVBフィルターに対する、専門書より既知の多数の実績のある物質が存在し、例えば、3−(4’−メチルベンジリデン)−dl−カンファー(例えばEusolex(登録商標)6300)、3−ベンジリデンカンファー(例えばMexoryl(登録商標)SD)、N−{(2および4)−[(2−オキソボルン−3−イリデン)メチル]ベンジル}アクリルアミド(例えばMexoryl(登録商標)SW)の重合体、N,N,N−トリメチル−4−(2−オキソボルン−3−イリデンメチル)アニリニウム硫酸メチル(例えばMexoryl(登録商標)SK)または(2−オキソボルン−3−イリデン)トルエン−4−スルホン酸(例えばMexoryl(登録商標)SL)などのベンジリデンカンファー誘導体類、
【0025】
1−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオン(例えばEusolex(登録商標)9020)または4−イソプロピルジベンゾイルメタン(例えばEusolex(登録商標)8020)などのベンゾイルメタン類、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(例えばEusolex(登録商標)4360)または2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸などのベンゾフェノン類およびそのナトリウム塩(例えばUvinul(登録商標)MS-40)、オクチルメトキシ桂皮酸塩(例えばEusolex(登録商標)2292)などのメトキシ桂皮酸エステル類、例えば異性体類(例えばNeo Heliopan(登録商標)E 1000)の混合物としてのイソペンチル 4−メトキシ桂皮酸塩、
【0026】
サリチル酸2−エチルヘキシル(例えばEusolex(登録商標)OS)、サリチル酸4−イソプロピルベンジル(例えばMegasol(登録商標))またはサリチル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(例えばEusolex(登録商標)HMS)などのサリチル酸塩誘導体類、4−アミノ安息香酸、4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−エチルヘキシル(例えばEusolex(登録商標)6007)、4−アミノ安息香酸エトキシレート化エチル(例えばUvinul(登録商標)P25)などの4−アミノ安息香酸および誘導体類、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸などのフェニルベンズイミダゾールスルホン酸類およびそのナトリウムおよびトリエタノールアミン塩(例えばEusolex(登録商標)232)、2,2−(1,4−フェニレン)ビスベンズイミダゾール−4,6−ジスルホン酸およびその塩(例えばNeoheliopan(登録商標)AP)または2,2−(1,4−フェニレン)ビスベンズイミダゾール−6−スルホン酸;
【0027】
およびさらなる物質、例えば、
− 2−エチルヘキシル 2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート(例えばEusolex(登録商標)OCR)、
− 3,3’−(1,4−フェニレンジメチレン)ビス(7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプト−1−イルメタンスルホン酸およびその塩(例えばMexoryl(登録商標)SX)、
− 2,4,6−トリアニリノ−(p−カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジン(例えばUvinul(登録商標)T150)および
− 2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸ヘキシル(例えばUvinul(登録商標)UVA Plus、BASF)
である。
【0028】
前記一覧で述べられている化合物類は単に例示として見なされるべきである。カプセルにおいて他のUVフィルターを用いることもまたもちろん可能である。UVフィルター特性を有する好ましい化合物は、3−(4’−メチルベンジリデン)−dl−カンファー、1−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)−プロパン−1,3−ジオン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、オクチルメトキシ桂皮酸塩、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルサリチル酸塩、4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−エチルヘキシル、2−エチルヘキシル 2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸およびそれらのカリウム塩、ナトリウム塩およびトリエタノールアミン塩である。
【0029】
オクチルメトキシ桂皮酸塩をUVフィルターとして含むSiOカプセルは、例えばMerck KGaAよりEusolex(登録商標)UV Pearl OMC(商標)の名前で市販されている。
【0030】
本発明に従って無機のUVフィルターを分散することはさらに好ましいかもしれない。本発明に従った使用のために採用する無機のUVフィルターは、好ましくはナノ粒子の金属酸化物である。このために、特に、二酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛または酸化セリウムもUVフィルターとしての使用のために適し、二酸化チタンは、特別な方法で本発明に従った作用を実行するため、金属酸化物としての本発明には特に好ましい。
【0031】
ここで二酸化チタンはルチルまたはアナターゼの形態、または不定形の形態となることができるが、しかし好ましくはルチルおよび/またはアナターゼの形態である。好ましい第一の粒子サイズは、5〜50nmの範囲である。ここで好ましくは第一の粒子は、特にアナターゼの場合は円形である一方、ルチルの第一の粒子はたびたび長円形(「卵型」)とは程遠い針状または紡錘形で発生する。しかしながら、円形のルチルの第一の粒子もまた本発明に従って採用することができる。
【0032】
ここで好ましい無機のUVフィルターはニ酸化ケイ素被覆を有し、ナノ粒子金属酸化物をできるだけ完全に被覆する。二酸化ケイ素容量が、全体ナノ粒子UV保護組成物を基として、5〜50重量%、好ましくは8〜30重量%および特に好ましくは12〜20重量%であることが有利であると見出された。
【0033】
得られたナノ粒子のUV保護組成物は、通常はシェラー(Scherrer)法によると5nm〜100nmの範囲の、好ましくは8〜50nmの範囲の、および特に好ましくは25nmより下の粒子サイズを呈する。ナノ粒子UV保護組成物の寸法は、透過型電子顕微鏡で決定することができ、長さ5〜160nmおよび幅10〜70nmである。長さは好ましくは30〜70nmの範囲であり、および幅は18〜40nmの範囲である。
【0034】
前記の無機のUVフィルターは一般的に、0.5〜20重量%、好ましくは2〜10重量%で、化粧組成物中に組み込まれる。例えばEusolex(登録商標)T-AVO(Merck KGaA)の名前で市販される、シリカ被覆二酸化チタンの分散のための共重合体の使用は、本発明に従って特に好ましい。
【0035】
親水性表面を有する粒子はここでは通常、分散液を基として、1〜90重量%、好ましくは10〜60重量%の重量割合である。
分散剤は通常、分散液全体を基として、0.5〜80重量%の濃度で、好ましくは1〜50重量%の濃度で、および特に好ましくは2〜8重量%の濃度の割合で採用される。
【0036】
本発明に従って好ましく採用するランダム共重合体は、1:10〜500:1の範囲の、好ましくは1:2〜100:1の範囲の、および特に好ましくは1:1〜10:1の範囲の、親水性基を有する構造単位に対する疎水性基を有する構造単位のランダム共重合体の重量割合を呈する。好ましいランダム共重合体の重量平均分子量は、M=1000〜1,000,000g/molの範囲、好ましくはM=2000〜50,000g/molの範囲である。
【0037】
ここで、本発明による要件は、特に、式Iに従った共重合体による、特定の方法で満たされるということが見出された。
【化1】

式中、
XおよびYは従来の非イオン性またはイオン性単量体の基に対応し、および、
は水素または疎水性側鎖を表し、好ましくは少なくとも4つの炭素原子を有する分枝または非分枝アルキル基から選択され、1つまたは2つ以上、好ましくは全てのH原子はフッ素原子により置換されていてもよく、および、
【0038】
は親水性側鎖を表わし、好ましくは1つまたは2つ以上のホスホン酸塩、リン酸塩、ホスホニウム、スルホン酸塩、スルホニウム、(第四級)アミン、ポリオールまたはポリエーテル基であり、特に好ましくは1つまたは2つ以上のヒドロキシル基であり、
ranは、重合体中のそれぞれの基がランダム分布で配置されていることを意味し、
および、−X−Rおよび−Y−Rはそれぞれ分子内で複数の異なる意味を有してもよく、および、式Iで表わされる構造単位に加えて、共重合体はさらに構造単位を含んでもよく、好ましくは側鎖がないかまたは短い側鎖、例えばC−アルキルを有するものである。
【0039】
よってここで特に好ましいのは式Iの重合体であって、式中XおよびYが互いに独立して−O−、−C(=O)−O−、−C(=O)−NH−、−(CH−、フェニル、ナフチルまたはピリジルを表わすものである。さらに、少なくとも1つの構造単位は少なくとも1つの第4級窒素またはリン原子を含み、Rは好ましくは−(CH−(N(CH)−(CH−SO側基または−(CH−(N(CH)−(CH−PO2−、−(CH−(N(CH)−(CH−O−PO2−側基または−(CH−(P(CH)−(CH−SO側基を示し、式中mは1〜30の範囲、好ましくは1〜6の範囲の整数を、特に好ましくは2を示し、およびnは1〜30の範囲の、好ましくは1〜8の範囲の整数を、特に好ましくは3を示す、ポリマーを有利に採用することができる。
【0040】
特に好ましく採用されるランダム共重合体を、DE 10 2004 004 210.1に記載される方法に対応して、以下のスキームに従って製造することができる。
【化2】

【0041】
所望量のラウリルメタクリレート(LMA)およびジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)をここで既知のプロセスで、好ましくはAIBN添加によるトルエン中のフリーラジカルにより共重合体化する。その後にベタイン構造をアミンの1,3−プロパンスルトンとの反応による既知の方法により得る。
【0042】
特に好ましい変形において、ラウリルメタクリレート(LMA)およびヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)の共重合体を採用する。この重合体は、AIBM添加によるトルエン中単量体のフリーラジカル重合体化により同様に好ましく共重合体化される。
【0043】
好ましく採用する代替の共重合体は、スチレン、ビニルピロリドン、ビジルピリジン、ハロゲン化スチレンまたはメトキシスチレンを含んでもよく、これらの例は制限を表わすものではない。他の同様に好ましい本発明の態様において、少なくとも1つの構造単位がオリゴマーまたは重合体である重合体を使用し、ポリエーテル類、ポリオレフィン類およびポリアクリレート類はマクロモノマー類として特に好ましい。
【0044】
本発明に従い、ランダム共重合体が少なくとも1つのホスホニウムまたはスルホニウム基を有する構造単位を含むことがさらに好ましいかもしれない。
さらに、疎水性基を有する少なくとも1つの構造単位および親水性基を有する少なくとも1つの構造単位に加えて、ランダム共重合体がさらなる構造単位、好ましくは親水性または疎水性側鎖を持たない、または例えばC1〜4アルキルを持つ場合が、本発明に従って好ましいかもしれない。
【0045】
ある場合において、ランダム共重合体に加えて、さらなる分散剤、好ましくは非イオン性の界面活性剤を採用することが役立つかもしれない。好ましい共分散剤は、さまざまな程度にエトキシ化またはプロポキシ化された、任意にエトキシレート化またはプロポキシレート化された、比較的長鎖のアルカノール類またはアルキルフェノール類である(例えば0〜50molのアルキレン酸化物との付加化合物;例えばLutensol(登録商標)の商品名でBASFより市販)。
【0046】
分散液補助、好ましくは極性基を含む水溶性高分子量有機化合物、例えばポリビニルピロリドン、プロピオン酸ビニルまたは酢酸ビニルとビニルピロリドンの共重合体、アクリレートとアクリロニトリルの部分的に鹸化された共重合体、さまざまな残留酢酸塩含有物を有するポリビニルアルコール類、セルロースエーテル類、ゼラチン、ブロック共重合体、加工デンプン、低分子量カルボニルまたはスルホニル含有ポリマー類、またはこれらの物質の混合物を採用することもまた有利かもしれない。
【0047】
特に好ましい保護コロイド類は、40mol%より少ない、特には5〜39mol%の残留酢酸塩含有物を含むポリビニルアルコール類、および/または35重量%より少ない、特には5〜30重量%のビニルエステル容量を有するビニルピロリドン−ビニルプロピオン酸塩共重合体である。
【0048】
油相は有利には以下の群の物質から選択されてもよい。
− 鉱物油類、鉱ろう類;
− カプリン酸またはカプリル酸のトリグリセリドなどの油類、さらには、例えばキャスター・オイルなどの天然油類:
− O、N、SおよびPなどのヘテロ原子類を任意に含んでもよい、飽和および不飽和、環状および/または非環状炭水化物化合物などの有機溶媒類;
− 脂肪類、ろう類および他の天然および合成脂肪物質、好ましくは低い炭素数を有するアルコール類との、例えばイソプロパノール、プロピレングリコールまたはグリセロールとの脂肪酸のエステル類、または低い炭素数を有するアルカン酸または脂肪酸との脂肪アルコール類のエステル類;
− ジメチルポリシロキサン類、ジエチルポリシロキサン類、ジフェニルポリシロキサン類およびそれらの混合形態などのシリコーン油。
【0049】
本発明の目的のために、エマルジョン類、オレオゲル(oleogel)類または水性分散液または脂肪分散液の油相は、有利には3〜30個の炭素原子を有する飽和および/または不飽和、分枝および/または非分枝カルボキシル酸アルカン類、および飽和および/または3〜30個の炭素原子の鎖長を有する不飽和、分枝および/または不飽和、分枝および/または非分枝アルコール類からなる群から、芳香カルボキシル酸のエステル類および3〜30個の炭素原子の鎖長を有する飽和および/または不飽和、分枝および/または非分枝アルコール類からなる群から選択される。
【0050】
それゆえ、この種のエステル油類を、有利には、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、オレイン酸イソプロピル、ステアリン酸n−ブチル、ラウリン酸n−ヘキシル、オレイン酸n−ドデシル、ステアリン酸イソオクチル、ステアリン酸イソノニル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−ヘキシルデシル、パルミチ酸2−オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、エルカ酸オレイル、オレイン酸エルシル(erucyl oleate)、エルカ酸エルシル(erucyl erucate) およびこの種のエステル類、例えばホホバ油の合成、半合成および天然混合物類からなる群から選択することができる。
【0051】
油相を、さらに有利には、分枝および非分枝炭水化物類および炭水化物ろう類、シリコーン油類、ジアルキルエーテル類からなる群、または、飽和および不飽和、分枝および非分枝アルコール類、および脂肪酸トリグリセリド類、具体的には8〜24、特には12〜18個の炭素原子の鎖長を有する飽和および/または非飽和、分枝または非分枝カルボキシル酸アルカンのトリグリセロールエステル類からなる群から選択してもよい。脂肪酸トリグリセリドを、有利には、例えば合成、半合成および天然油類、例えばオリーブ油、ひまわり油、大豆油、ピーナッツ油、菜種油、アーモンド油、パーム油、ココナッツ油、パーム核油および同様のものからなる群から選択してもよい。
【0052】
この種の油およびろう成分のいかなる所望の混合物をまた、本発明の目的のために有利に採用してもよい。ろう類、例えばパリミチン酸セチルを単に油相の脂質成分として採用することもまた有利であるかもしれない。
有利には油層を、イソステアリン酸2−エチルヘキシル、オクチルドデカノール、イソノナン酸イソトリデシル、イソエイコサン、ココア酸2−エチルヘキシル、C12〜15−アルキル安息香酸、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドおよびジカプリルエーテルからなる群から選択する。
【0053】
特に有利なのは、安息香酸C1215−アルキルとイソステアリン酸2−エチルヘキシルの混合物類、安息香酸C1215−アルキルとイソノナン酸イソトリデシルの混合物類、ならびに安息香酸C1215−アルキル、イソステアリン酸2−エチルヘキシルとイソノナン酸イソトリデシルの混合物類である
炭水化物類で、パラフィン油、スクアランおよびスクアレンを本発明の目的のために有利に用いてもよい。
【0054】
さらに、油相はまた有利に環状または線形シリコーン油内容物を有してもよいか、すべてこの種の油からなってもよいが、シリコーン油またはシリコーン油類に加えて他の油相成分の付加的な内容物を用いるのが好ましい。
本発明に従って用いられるシリコーン油は有利には、シクロメチコン(cyclomethicone)(オクタメチルシクロテトラシロキサン)である。しかしながら、本発明の目的のために他のシリコーンオイル類、例えばヘキサメチルシクロトリシロキサン、ポリジメチルシロキサンまたはポリ(メチルフェニルシロキサン)を用いることもまた有利である。
【0055】
また、特に有利なのは、シクロメチコンおよびイソトリデシルイソノナン酸の混合物およびシクロメチコンおよび2−エチルヘキシルイソステアリン酸の混合液である。
本発明に従って好ましい分散液は、塗装または被覆、化粧または製薬組成物または洗浄または被覆組成物であるか、として用いられるかである。
【0056】
それゆえ本発明は好ましくは、シリカ粒子および/またはシリカ被覆粒子状UVフィルターおよび/またはシリカカプセル化UVフィルターを含む化粧組成物に関する。対応する材料は既に上で記述されている。
本発明に従って同様に好ましい他の分散液は、アンチモンスズ酸化物粒子を含む赤外線照射硬化被覆である。かかる粒子の例は、Minatec(Merck)の商品名で販売される製品である。
【0057】
ここで適する分散液媒体は、とりわけ重合体類、特にPE、PP、PVC、PMMA、PS、ABSなどの熱可塑性物質類、ポリエステル類およびポリアミド類である。
分散をは有利には、熱的方法(押し出し成型、配合)または適する溶媒中のこれらの融合体の溶液を用いて実行する。
以下の例は本発明を詳細に説明することを意図するものであり、限定をするものではない。
【0058】

例1:ドデシルメタクリレート(ラウリルメタクリレート;LMA)およびヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)のランダム共重合体の合成
分子量の制御はメルカプトエタノールの添加により達成された。
【0059】
下の表1に対応する量のLMAおよびHEMAを、はじめにトルエン12gおよびメルカプトエタノール300mg中に導入し、1mlのトルエン中の100mgのAIBNの添加による反応の開始後にアルゴン下70℃の18時間のフリーラジカル重合を施した。これまでの未反応の残余の単量体を、1mlのトルエン中のさらなる50mgのAIBNを用いた次のイニシエーションにより同様に重合した。それから溶媒を減圧したで除去し、得られた重合体を乾燥させた。得られた重合体の特性を表1に示す。
【0060】
【表1】

【0061】
例2:SiO粒子の分散
例E2からの800mgの重合体を20gのパラフィン油に溶解させた。攪拌(2ブレード攪拌器;200/分;粘性の顕著な増加はなし)での10gのシリカ粒子(Monospher 1000, Merck;平均粒子サイズ1μm)の導入に際し、安定した分散液を形成した。
【0062】
例3:SiO被覆TiO粒子の分散
例E2からの800mgの重合体を20gの化粧の油(Miglyol(登録商標)810 N;Condea;INCI:ジカプリル酸/ジカプル酸ブチレングリコール)に溶解した。攪拌(2ブレード攪拌器;200/分)での10gのEusolex(登録商標)T-AVO(Merck)の導入に際し、安定した分散液を形成した。
【0063】
例4:SiO被覆TiO粒子の分散
6重量%の例E2からの重合体
57重量%のMiglyol 8810 N(Condea)
37重量%のEusolex(登録商標)T-AVO(Merck)
を含む分散液を分散ディスクを用い、その後約5分間U-Turrax(8000rpmで)を用いて均質化した。1日の停止時間ののちの、粘度は約12,500mPa sであった。
【0064】
例5:アンチモンスズ酸化物粒子の分散
800mgの例E2からの重合体を、20gのテルピネオールに溶解した。攪拌(2ブレード攪拌器;200/分;粘性に顕著な増加はなし)での20gのアンチモンスズ酸化物粒子の導入に際し、安定した分散液を形成した。
【0065】
例6:再分散可能な、ナノスケールのアンチモンスズ酸化物粒子の生産
1gの例E2からの重合体を100gのトルエンに溶解した。10gのアンチモンスズ酸化物粒子(Minatec(登録商標))の安定した水性分散液、固形分2g、をそこに乳化した(U-Turrax、超音波)。溶媒混合液を除去し、疎水性化した粒子にし、有機溶媒類(例えばトルエン)中で非常に簡単に分散できた。
【0066】
例7:発熱性のケイ酸の分散
800mgの例E2からの重合体を20gのトルエンに溶解した。攪拌(2ブレード攪拌器;200/分;粘性に顕著な増加はなし)での10gの発熱性のケイ酸(Aerosil(登録商標)50OX;Degussa)の導入に際し、安定した分散液を形成した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
疎水性基を有する少なくとも1つの構造単位および親水性基を有する少なくとも1つの構造単位を含むランダム共重合体の、非相溶性分散相および連続相を有する分散液の製造のための分散剤としての使用。
【請求項2】
疎水性基を有する少なくとも1つの構造単位および親水性基を有する少なくとも1つの構造単位を含むランダム共重合体の親水性表面を有する粒子の油中での分散のための分散剤としての使用。
【請求項3】
親水性粒子が金属(水)酸化物表面を有することを特徴とする請求項1および2のいずれかに記載の使用であって、金属(水)酸化物が好ましくはケイ素、アルミニウム、マグネシウム、アンチモン、セリウム、コバルト、クロム、インジウム、ニッケル、亜鉛、チタン、鉄、イットリウム、スズ、 ジルコニウムおよび前記の混合物の酸化物類および水酸化物類から選択される、前記使用。
【請求項4】
粒子がシリカ粒子またはシリカ被覆粒子であることを特徴とする、請求項1〜3の少なくとも1つに記載の使用。
【請求項5】
分散剤が、分散液全体を基として、重量で0.5〜80%の濃度で、好ましくは重量で1〜50%の濃度でおよび特に好ましくは重量で2〜8%の濃度で採用されていることを特徴とする、請求項1〜4の少なくとも1つに記載の使用。
【請求項6】
親水性表面を有する粒子が分散液を基として、重量で1〜90%の、好ましくは重量で10〜60%の割合で分散していることを特徴とする、請求項1〜5の少なくとも1つに記載の使用。
【請求項7】
さらなる分散剤および/または分散液補助の少なくとも1つを採用することを特徴とする、請求項1〜6の少なくとも1つに記載の使用。
【請求項8】
ランダム共重合体における疎水性基を有する構造単位の親水性基を有する構造単位に対する重量の割合が1:10〜500:1の範囲、好ましくは1:2〜100:1の範囲および特に好ましくは1:1〜10:1の範囲であることを特徴とする、請求項1〜7の少なくとも1つに記載の使用。
【請求項9】
ランダム共重合体の分子量の重量平均がM=1000〜1,000,000g/molの範囲、好ましくはM=2000〜50,000g/molの範囲であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1つに記載の使用。
【請求項10】
共重合体が本質的に式Iに適合することを特徴とする、請求項1〜9の少なくとも1つに記載の使用であって、
【化1】

式中、
XおよびYは従来の非イオン性またはイオン性単量体の基に対応し、および、
は水素または疎水性側鎖を表し、好ましくは少なくとも4つの炭素原子を有する分枝または非分枝アルキル基から選択され、1つまたは2つ以上、好ましくは全てのH原子はフッ素原子により置換されていてもよく、および、
は親水性側鎖を表わし、好ましくは1つまたは2つ以上のホスホン酸塩、リン酸塩、ホスホニウム、スルホン酸塩、スルホニウム、(第四級)アミン、ポリオールまたはポリエーテル基であり、特に好ましくは1つまたは2つ以上のヒドロキシル基であり、
ranは、重合体中のそれぞれの基がランダム分布で配置されていることを意味し、
および、−X−Rおよび−Y−Rはそれぞれ分子内で複数の異なる意味を有してもよく、および、式Iで表わされる構造単位に加えて、共重合体はさらに構造単位を含んでもよく、好ましくは側鎖がないかまたは短い側鎖、例えばC−アルキルを有するものである、
前記使用。
【請求項11】
XおよびYが互いに独立して−O−、−C(=O)−O−、−C(=O)−NH−、−(CH−、フェニレンまたはピリジルを表わすことを特徴とする、請求項10に記載の使用。
【請求項12】
少なくとも1つの共重合体の構造単位が少なくとも1つの第4級炭素またはリン元素を含む、請求項10および11のいずれか1つに記載の使用であって、Rが(CH−(N(CH)−(CH−SO側基または−(CH−(N(CH)−(CH−PO2−、−(CH−(N(CH)−(CH−O−PO2− 側基または−(CH−(P(CH)−(CH−SO側基を表わし、mが1〜30の範囲、好ましくは1〜6の範囲の整数を、特に好ましくは2を表わし、およびnが1〜30の範囲の、好ましくは1〜8の範囲の整数を、特に好ましくは3を表わす、前記使用。
【請求項13】
採用するランダム共重合体が、本質的にラウリルメタクリレート(LMA)およびヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)からなることを特徴とする、請求項1〜11の少なくとも1つに記載の使用。
【請求項14】
少なくとも1つの共重合体の構造単位が、オリゴマーまたは重合体、好ましくはマクロモノマーであることを特徴とする請求項1〜12の少なくとも1つに記載の使用であって、ポリエーテル類、ポリオレフィン類およびポリアクリレート類がマクロモノマー類として特に好ましい、前記使用。
【請求項15】
少なくとも1つの共重合体の構造単位が、ホスホニウムまたはスルホニウム基を有することを特徴とする、請求項1〜12または14の少なくとも1つに記載の使用。
【請求項16】
疎水性基を有する少なくとも1つの構造単位および親水性基を有する少なくとも1つの構造単位に加えて、ランダム共重合体がさらなる構造単位、好ましくは親水性または疎水性側鎖を持たないかC−アルキルなどの短い側鎖を持つ構造単位を含むことを特徴とする、請求項1〜15の少なくとも1つに記載の使用。
【請求項17】
存在する分散剤が疎水性基を有する少なくとも1つの構造単位および親水性基を有する少なくとも1つの構造単位を含む少なくとも1つのランダム共重合体であることを特徴とする、親水性粒子を含む油性分散液。
【請求項18】
分散剤が、分散液全体を基にして、0.5〜80重量%の濃度で、好ましくは1〜50重量%の濃度で、および特に好ましくは2〜8重量%の濃度で存在することを特徴とする、請求項17に記載の分散液。
【請求項19】
親水性粒子が金属(水)酸化物表面を有することを特徴とする、請求項1〜18の少なくとも1つに記載の分散液であって、金属(水)酸化物が好ましくはケイ素、アルミニウム、マグネシウム、アンチモン、セリウム、コバルト、クロム、インジウム、ニッケル、亜鉛、チタン、鉄、イットリウム、スズ、 ジルコニウムおよびそれらの混合物の酸化物類および水酸化物類から選択され、粒子が特に好ましくはシリカ粒子またはシリカ被覆粒子である、前記分散液。
【請求項20】
親水性表面を有する粒子が、分散液を基にした重量での割合で1〜90重量%、好ましくは10〜60重量%存在することを特徴とする、請求項1〜19の少なくとも1つに記載の分散液。
【請求項21】
分散液がシリカ粒子および/またはシリカ被覆粒子状UVフィルターを含む化粧組成物であることを特徴とする、請求項1〜20の少なくとも1つに記載の分散液。
【請求項22】
分散液がアンチモンスズ酸化物粒子を含む赤外線照射硬化被覆であることを特徴とする、請求項17〜20の少なくとも1つに記載の分散液。
【請求項23】
疎水性基を有する少なくとも1つの構造単位および親水性基を有する少なくとも1つの構造単位を含むランダム共重合体を油および親水性粒子と混合することを特徴とする、親水性粒子の油性分散液の製造方法。
【請求項24】
ランダム共重合体をはじめに油中に導入し、その後に親水性粒子を添加することを特徴とする、請求項23に記載の油性分散液の製造方法。
【請求項25】
親水性粒子の水性分散液を疎水性溶媒中のランダム共重合体の溶液と混合(乳化)し、水または双方の溶媒を除去することを特徴とする、請求項23に記載の油性分散液の製造方法。
【請求項26】
疎水性基を有する少なくとも1つの構造単位および親水性基を有する少なくとも1つの構造単位を含むランダム共重合体を水および疎水性粒子と混合することを特徴とする、疎水性粒子の水性分散液の製造方法。
【請求項27】
ランダム共重合体をはじめに水中に導入し、その後疎水性粒子を添加することを特徴とする、請求項26に記載の水性分散液の製造方法。
【請求項28】
親水性粒子が、疎水性基を有する少なくとも1つの構造単位および親水性基を有する少なくとも1つの構造単位を含む少なくとも1つのランダム共重合体で被覆されることを特徴とする、親水性粒子を含む粉末組成物。
【請求項29】
親水性粒子が金属(水)酸化物表面を有することを特徴とする請求項28に記載の粉末組成物であって、金属(水)酸化物が好ましくはケイ素、アルミニウム、マグネシウム、アンチモン、セリウム、コバルト、クロム、インジウム、ニッケル、亜鉛、チタン、鉄、イットリウム、スズ、 ジルコニウムおよび前記の混合物の酸化物類および水酸化物類から選択され、粒子が特に好ましくはシリカ粒子またはシリカ被覆粒子である、前記粉末組成物。
【請求項30】
親水性表面を有する粒子が、粉末組成物を基にして重量の割合で20〜95重量%、好ましくは30〜80重量%存在することを特徴とする、請求項28および29の少なくとも1つに記載の粉末組成物。
【請求項31】
親水性粒子が本質的にシリカ粒子および/またはシリカ被覆粒子状UVフィルター、特にシリカ被覆二酸化チタンであることを特徴とする、請求項28〜30の少なくとも1つに記載の粉末組成物。
【請求項32】
親水性粒子が本質的にアンチモンスズ酸化物粒子であることを特徴とする、請求項28〜30の少なくとも1つに記載の粉末組成物。
【請求項33】
請求項23〜27の少なくとも1つに記載の分散液を製造し、その後に溶媒を除去することを特徴とする、粉末組成物の製造方法。
【請求項34】
請求項28〜32の少なくとも1つに記載の粉末材料を少なくとも1つの油性キャリア材料と混合することを特徴等する、分散液の製造方法。

【公表番号】特表2008−510602(P2008−510602A)
【公表日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−528652(P2007−528652)
【出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【国際出願番号】PCT/EP2005/008400
【国際公開番号】WO2006/024357
【国際公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】