説明

縁切り装置

【課題】二次側管路から一次側管路へ逆流水が浸入するのを防止することができる縁切り装置を提供する。
【解決手段】主管22に枝管26を設け、枝管26に縁切り弁27を装着する。前記主管22の流路25と前記縁切り弁27の弁収容室30との境界部に弁座31を設ける。前記流路25と弁収容室30との間の連通路29を区画壁により上側の吸気通路37と下側の逆流水通路38に区画する。前記枝管26の上部に吸気口39を有する吸気筒部40を設け、下部に排出口41を有する排出筒部42を設ける。二次側管路13bの圧力よりも一次側管路13aの圧力が低くなって、弁本体32が開弁位置に移動されて、両逆止弁23,24が異物の噛み込み等により共に異常状態で逆流が生じた場合に、空気導入経路51から一次側逆止弁23側へ流入する空気と、逆流水排出経路52を通して外部に排出される逆流水とが互いに干渉して空気に逆流水が混入するのを阻止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次側流路から一次側流路への水の逆流を阻止する縁切り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の縁切り装置として、図7に示すものが提案されている。この縁切り装置は、管路13の途中に接続される主管22の内部に一次側逆止弁23及び二次側逆止弁24が収容され、主管22に一体形成された枝管26に縁切り弁27が装着されている。この縁切り弁27は、枝管26の内部に形成された弁収容室30に収容された弁本体32を備え、一次側管路13aからの一次側圧力をパイロット圧としてパイロット圧付与室43に付与することにより弁本体32を閉弁位置に保持するようになっている。前記弁収容室30には前記弁本体32を常には開弁位置に付勢するためのバネ48が収容されている。そして、上水道管の破裂により一次側管路13aの一次側圧力が二次側管路13bの二次側圧力よりも低く(例えば−54キロパスカル)なった場合に、図8に示すようにバネ48により弁本体32が開弁位置に移動される。又、一次側逆止弁23及び二次側逆止弁24が共に異物(例えば、水路に配設されたフィルターを通過する直径0.3mm程度のゴミ)を噛み込んだ場合に、二次側逆止弁24の異物の噛み込みにより生じた隙間から前記主管22の内部に浸入した逆流水を枝管26内の連通路29を通して枝管26の下部に形成された排出口41から外部に矢印Pwで示すように排出する。一方、同じ逆流水排出口41から外部の空気を吸入して、矢印Paで示すように一次側逆止弁23に異物の噛み込みにより形成された隙間を通して一次側管路13a側へ空気を吸入して負圧破壊がなされるようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、従来の縁切り装置は、前記枝管26内の連通路29が一つの共通の連通路となっているので、連通路29内の矢印Paで示す空気流によって、矢印Pwで示す逆流水が連通路29の上側に引き寄せられて、逆流水が一次側管路13a側に浸入するという問題があった。なお、前記連通路29及び排出口41の管路面積が大きい場合には、逆流水は空気流の影響を殆ど受けず、上述した問題は生じないが、管路面積が小さい場合には上記問題を解消することはできない。
【0004】
本発明は、一次側管路の一次側圧力が二次側管路の二次側圧力よりも低くなった場合に、二次側管路から一次側管路へ逆流水が浸入するのを防止することができる縁切り装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、一次側管路と二次側管路との間に接続される主管に枝管を設け、該枝管の内部に弁収容室を設け、該弁収容室と前記主管内部の流路とを連通する連通路との境界部に弁座を設け、前記弁収容室に前記弁座を開閉する弁本体を収容し、該弁本体の背面側に該弁本体を前記一次側管路の水の圧力により閉弁位置に保持するパイロット圧付与室を設け、前記弁収容室内に前記弁本体を開弁位置へ付勢する付勢手段を設け、前記枝管に対し前記弁収容室の下部に前記弁座と対応するように、かつ外部と連通して前記二次側管路から主管内の流路及び前記連通路を通して前記弁収容室に流入した逆流水を外部に排出する逆流水排出口を設け、さらに前記連通路を区画壁により上側に位置する吸気通路と下側に位置する逆流水通路とに区画形成したことを要旨とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記枝管には外部から空気を前記弁収容室の上部空間に吸入するための吸気口が設けられ、該吸気口、弁収容室の上部空間及び前記吸気通路によって空気導入経路が形成され、前記逆流水通路、弁収容室の下部空間及び前記逆流水排出口によって逆流水排出経路が形成されていることを要旨とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1又2において、前記パイロット圧付与室は、可撓性を有するシートよりなるダイヤフラムによって構成され、該ダイヤフラムに弁本体の背面が接触されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、主管の内部の流路と枝管の内部の弁収容室とを連通する枝管の内部の連通路が上側の吸気通路と下側の逆流水通路とに区画されている。このため、一次側管路の一次側圧力が二次側管路の二次側圧力よりも低くなった場合に、付勢手段により弁本体が閉弁位置から開弁位置に移動される。又、二次側逆止弁の異物の噛み込みにより生じた隙間から前記主管の内部に浸入した逆流水は枝管内の逆流水通路を通して枝管の下部に形成された排出口から外部に排出される。一方、前記逆流水排出口から外部の空気を吸入して、一次側逆止弁に異物の噛み込みにより形成された隙間を通して一次側管路側へ空気が吸入される。従って、吸気通路内の空気流と逆流水通路内の逆流水が互いに干渉されることはなく、空気流に逆流水の一部が混入するのを無くして、二次側管路から一次側管路へ逆流水が浸入するのを防止することができる。
【0009】
又、請求項1記載の発明は、弁収容室に対し一つの弁座を開閉する一つの弁本体を収容するのみであるため、構造を簡素化して、部品点数を低減し、製造及び組付け作業を容易に行い、コストを低減することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、空気導入経路と逆流水排出経路が別に形成されているので、空気流に逆流水の一部が混入するのをより確実に無くすことができる。
請求項3に記載の発明は、前記パイロット圧付与室が可撓性を有するシートよりなるダイヤフラムによって構成され、該ダイヤフラムに弁本体の背面が接触されている。このため、弁本体とダイヤフラムを連結する部品が不要となり、部品点数を低減し、縁切り装置の小型化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を給湯システムの縁切り装置に具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
この実施形態の給湯システムの温水供給装置11は、図4に示すように上水道から供給される水を給湯用熱交換器12で加熱して湯を生成し、この湯と水を混合して適度の温度の温水を生成するようになっている。この温水供給装置11には管路13を通して図4の左下に示す浴槽14に温水が供給されるようになっている。前記管路13の上流側の途中に接続された電磁開閉弁15と、前記浴槽14との間の管路13には、ユニット化された縁切り装置21が接続されている。
【0012】
前記縁切り装置21を構成する円筒状の主管22の上流側(図4の上側)の弁収容室22aには、一次側逆止弁23が収容され、下流側(図4の下側)の弁収容室22bには、二次側逆止弁24が収容されている。この実施形態では、前記一次側逆止弁23の上流側の管路を一次側管路13aとし、二次側逆止弁24の下流側の管路を二次側管路13bとしている。例えば、上水道管の破裂により前記一次側管路13a内の温水の一次側圧力が二次側管路13b内の温水の二次側圧力よりも低くなった場合に、前記一次側及び二次側逆止弁23,24によって浴槽14から二次側管路13b、主管22及び一次側管路13aを通して温水供給装置11側へ水が逆流するのを防止するようにしている。
【0013】
前記主管22には前記一次側及び二次側逆止弁23,24の間に形成された流路25に連通するように枝管26が一体に形成され、この枝管26に縁切り弁27が装着されている。前記枝管26の先端開口縁には、蓋体28が接合され、図示しないボルトにより枝管26に固定されている。
【0014】
前記枝管26の基端部(流路25)側の内部には、横円筒状をなす小径の連通路29が形成され、先端部側の内部には、同じく横円筒状をなす大径の弁収容室30が前記連通路29と連通するように、かつ同心状に形成されている。前記連通路29と弁収容室30の境界部には一つの弁座31が形成され、この弁座31と対応して前記弁収容室30には一つの弁本体32が収容されている。この弁本体32の背面(図4の右端面)には、ダイヤフラム33が接触され、該ダイヤフラム33の外周縁は前記枝管26の先端面(図4の右端面)と蓋体28の接合面との間に挟着固定されている。前記ダイヤフラム33は弁本体32のストロークが長くなるように可撓性を有するシートにより形成されている。前記弁本体32の先端部(図4の左端部)外周面に形成された環状溝32aには、一つのシールリング34が嵌着され、該シールリング34が前記弁座31に接触されることにより前記連通路29と弁収容室30との連通状態が遮断されるようになっている。
【0015】
前記枝管26の連通路29の中心部には、図1及び図3に示すように、横円筒状の案内筒35が枝管26と同心状に一体形成され、この案内筒35の外周面と前記連通路29の内周面との間には、三箇所に区画壁36が半径方向に放射状に、かつ連通路29の周方向に等間隔に一体形成されている。各区画壁36によって前記連通路29は最上部に位置する横断面が扇状をなす一つの吸気通路37と、下部左右両側に位置する同じく扇状をなす二つの逆流水通路38とに区画されている。前記一次側逆止弁23は、前記吸気通路37の付近に、前記二次側逆止弁24は前記逆流水通路38の付近に配設されている。
【0016】
前記枝管26の上部外周面には、大気から空気を前記弁収容室30に導入する吸気口39を有する吸気筒部40が一体に形成されている。又、前記枝管26の下部外周面には、前記弁収容室30と外部を連通する逆流水排出口41を有する排出筒部42が一体に形成されている。
【0017】
図4に示すように前記ダイヤフラム33の右側の受圧面と前記蓋体28の内側面との間にはパイロット圧付与室43が形成され、該パイロット圧付与室43は前記蓋体28に一体形成されたパイロット圧付与通路44を有する筒部45及び該筒部45と前記浴槽14の上流側の一次側管路13aとを連通するパイロット配管13cによって連通されている。そして、温水の圧力を前記パイロット圧付与室43に作用させて弁本体32を図4に示す閉弁位置に保持するようにしている。
【0018】
前記弁本体32の中心部には前記案内筒35の中心部に形成された案内通路35aに挿入される案内ロッド46が一体に形成されている。前記案内ロッド46の外周側にはバネ収容室47が形成され、該バネ収容室47に収容された付勢手段としてのコイル状のバネ48の先端部を前記案内筒35の端部に形成されたバネ受け部35bに係止するようにしている。このバネ48によって弁本体32が常には図1に示す開弁位置へ付勢されるようにしている。
【0019】
この実施形態では、図1に示すように、前記吸気筒部40の吸気口39、弁収容室30の前記パイロット圧付与室43と反対側の上部空間及び吸気通路37によって外部から空気を前記主管22内の流路25に導くための空気導入経路51が構成されている。又、前記逆流水通路38、弁収容室30の前記パイロット圧付与室43と反対側の下部空間及び排出筒部42の逆流水排出口41によって前記流路25内に浸入した逆流水を外部に排出するための逆流水排出経路52が構成されている。
【0020】
次に、前記のように構成された給湯システムの縁切り装置の動作を説明する。
図4は温水供給装置11から一次側管路13a、パイロット配管13c及びパイロット圧付与通路44を通してパイロット圧付与室43に温水によるパイロット圧が付与され、弁本体32がバネ48の弾性力に抗して、弁座31に接触されて、空気導入経路51及び逆流水排出経路52を閉鎖する閉弁位置に保持された状態を示す。この状態において、前記電磁開閉弁15が開放されると、一次側管路13aから主管22内の流路を通して二次側管路13bに温水が供給され、浴槽14に温水が供給される。浴槽14内に所定量の温水が供給されると、電磁開閉弁15が閉鎖され、温水の供給が停止される。
【0021】
前記電磁開閉弁15が開放された状態で、例えば上水道の管破裂等により一次側管路13a内の一次側圧力が二次側管路13b内の二次側圧力よりも低くなった場合には、パイロット圧付与室43内の圧力も低下して、バネ48により弁本体32が図4に示す閉弁位置から図1に示す開弁位置に移動される。そして、浴槽14内の水が主管22内を逆流しようとするが、前記一次側逆止弁23及び二次側逆止弁24が共に正常に機能する場合には、水の逆流が阻止され、温水供給装置11への逆流水の浸入が阻止される。
【0022】
前記一次側及び二次側逆止弁23,24のうち一次側逆止弁23のみが例えば異物を噛み込んで異常状態となった場合には、空気導入経路51が開放されているので、外部から空気が空気導入経路51を通して流路25内に吸入され、一次側逆止弁23に形成された隙間から一次側管路13aに空気が導入され、負圧破壊がなされる。又、二次側逆止弁24が正常に機能するため、温水供給装置11側に逆流水が浸入することはない。
【0023】
前記一次側及び二次側逆止弁23,24のうち二次側逆止弁24のみが例えば異物を噛み込んで異常状態となった場合には、逆流水排出経路52が開放されているので、流路25内に浸入した逆流水は逆流水排出経路52を通して外部に排出される。又、一次側逆止弁23が正常に機能するため、温水供給装置11側に逆流水が浸入することはない。
【0024】
前記一次側及び二次側逆止弁23,24が共に異物の噛み込みにより異常状態となった場合には、外部から空気導入経路51を通して空気が図1の矢印Paで示すように流路25に吸入され、一次側逆止弁23に形成された異物の噛み込みによる隙間から一次側管路13aを通して温水供給装置11側へ吸入され、負圧破壊がなされる。一方、浴槽14から二次側管路13b及び二次側逆止弁24に形成された異物の噛み込みによる隙間を通して流路25内に浸入した逆流水は、図1の矢印Pwで示すように逆流水排出経路52を通して外部に排出される。従って、主管22の流路25内の逆流水が一次側逆止弁23に形成された隙間から一次側管路13aを通して温水供給装置11側へ浸入することはない。
【0025】
上記実施形態の縁切り装置によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、前記主管22内の流路25と弁収容室30を連通する連通路29を区画壁36により吸気通路37と逆流水通路38に区画し、枝管26に吸気口39を有する吸気筒部40と逆流水排出口41を有する排出筒部42を設け、空気導入経路51と逆流水排出経路52を個別に形成した。このため、例えば上水道の管破裂などにより一次側管路13a側の一次側圧力が二次側管路13b内の二次側圧力よりも低くなり、かつ一次側及び二次側逆止弁23,24が異物の噛み込み等により共に異常状態の場合において、外部から空気導入経路51を通して流路25内に吸入される空気と、浴槽14側から逆流水排出経路52を通して外部に排出される逆流水とが互いに干渉し合うのを阻止して、逆流水が誤って温水供給装置11側に浸入するのを防止することができる。
【0026】
(2)上記実施形態では、図3に示すように、逆流水通路38の通路面積が吸気通路37の通路面積の二倍になるようにしたので、流路25に浸入した逆流水を逆流水排出経路52を通して外部に効率良く排出することができる。
【0027】
(3)上記実施形態では、可撓性を有するシートよりなるダイヤフラム33に弁本体32の背面を接触したので、両部材を連結する部品が不要となり、部品点数を低減し、縁切り弁27の小型化を図ることができる。
【0028】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・図5に示すように、前記吸気筒部40を省略すると共に、空気導入経路51を前記吸気通路37、案内筒35と弁本体32との間に形成された空間53及び排出筒部42の逆流水排出口41の一部により構成してもよい。この実施形態では、前記弁本体32が図5に示すように開弁位置に移動された状態で、弁座31と弁本体32の先端面との間に排水や吸気を妨げないような通路面積が確保されるようにしている。又、前記排出口41の直径寸法も排水や吸気を妨げないように大きく設定されている。
【0029】
この実施形態では、弁収容室30及び逆流水排出口41において、空気導入経路51と逆流水排出経路52が区画されていないが、連通路29が吸気通路37と逆流水通路38に区画されているので、吸気通路37内の空気流に逆流水通路38内の逆流水が混入するのを防止することができる。
【0030】
・図6(a)に示すように、吸気筒部40の指向方向を水平にしてもよい。(b)に示すように、同じ通路面積の吸気通路37及び逆流水通路38を上下に一つ形成してもよい。(c)に示すように、吸気通路37及び逆流水通路38を上下に一つ形成すると共に、吸気筒部40の指向方向を水平にしてもよい。(d)及び(e)に示すように、排出筒部42及び排出筒部42の指向方向を共に水平にしてもよい。
【0031】
・図1に示す実施形態において、図示しないが前記弁本体32をスプール弁にしてもよい。
前記実施形態から把握される請求項以外の技術的思想について説明する。
【0032】
(1)請求項1〜3のいずれか一項において、前記逆流水通路の通路断面積は吸気通路の通路断面積よりも大きく形成されていることを特徴とする縁切り装置。
この発明では、逆流水通路の通路断面積が大きいので、逆流水を円滑に外部に排出することができる。
【0033】
(2)請求項1〜3のいずれか一項において、前記主管の内部には、前記吸気通路の付近に位置する一次側逆止弁と、前記逆流水通路の付近に位置する二次側逆止弁が収容されていることを特徴とする縁切り装置。
【0034】
この発明では、主管の長さを短くしてユニット化された縁切り装置を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明を給湯システムの縁切り装置に具体化した一実施形態を示す縁切り状態の縦断面図。
【図2】図1の1−1線断面図。
【図3】図1の2−2線断面図。
【図4】給湯システム全体を示す回路図。
【図5】この発明の縁切り装置の別の実施形態を示す縦断面図。
【図6】(a)〜(e)は、吸気通路及び逆流水通路の変形例、吸気筒部及び排出筒部の変形例を示す断面図。
【図7】従来の給湯システムの縁切り装置の不作動状態を示す縦断面図。
【図8】従来の縁切り装置の作動状態を示す縦断面図。
【符号の説明】
【0036】
13a…一次側管路、13b…二次側管路、22…主管、30…弁収容室、25…流路、26…枝管、29…連通路、31…弁座、32…弁本体、33…ダイヤフラム、36…区画壁、37…吸気通路、38…逆流水通路、39…吸気口、41…逆流水排出口、43…パイロット圧付与室、51…空気導入経路、52…逆流水排出経路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次側管路と二次側管路との間に接続される主管に枝管を設け、該枝管の内部に弁収容室を設け、該弁収容室と前記主管内部の流路とを連通する連通路との境界部に弁座を設け、前記弁収容室に前記弁座を開閉する弁本体を収容し、該弁本体の背面側に該弁本体を前記一次側管路の水の圧力により閉弁位置に保持するパイロット圧付与室を設け、前記弁収容室内に前記弁本体を開弁位置へ付勢する付勢手段を設け、前記枝管に対し前記弁収容室の下部に前記弁座と対応するように、かつ外部と連通して前記二次側管路から主管内の流路及び前記連通路を通して前記弁収容室に流入した逆流水を外部に排出する逆流水排出口を設け、さらに前記連通路を区画壁により上側に位置する吸気通路と下側に位置する逆流水通路とに区画形成したことを特徴とする縁切り装置。
【請求項2】
請求項1において、前記枝管には外部から空気を前記弁収容室の上部空間に吸入するための吸気口が設けられ、該吸気口、弁収容室の上部空間及び前記吸気通路によって空気導入経路が形成され、前記逆流水通路、弁収容室の下部空間及び前記逆流水排出口によって逆流水排出経路が形成されていることを特徴とする縁切り装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記パイロット圧付与室は、可撓性を有するシートよりなるダイヤフラムによって構成され、該ダイヤフラムに弁本体の背面が接触されていることを特徴とする縁切り装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−177911(P2007−177911A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−377507(P2005−377507)
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【出願人】(597014420)マツイ機器工業株式会社 (7)
【Fターム(参考)】