説明

繊維強化複合材料

本開示は、繊維強化複合材料に関する。ある実施形態において、複合材料が、PLLA繊維材料及び繊維材料と同じ化学元素組成を有さないマトリックス材料を含む。他の繊維強化複合材料も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、生体吸収性複合材料(bioresorbable composites)に係り、特に、生体吸収性製品を製造するために使用される繊維強化ポリマー複合材料に関する。
【背景技術】
【0002】
金属製品が、それらの高い強度のため、骨折固定に使用されている。これらの製品が、うまく機能している一方、これらの製品が患者に対して問題を引き起こすというかなりの数の事件が存在している。場合によっては、金属インプラントの存在が、インプラントの周囲の軟組織の炎症を引き起こし、深刻な場合では、これが、インプラントを取り除くことを余儀なくさせる。金属製品を取り除くための手段が、患者を、主要な医療的手段を受けることに付随するリスクにさらし、また、元の骨折を治療するための総費用を増加させる。骨折固定金属製品を取り除く必要性を実質的に減らす可能性のある一つの解決策は、骨折を固定するために生体吸収性デバイスを使用することである。しかしながら、現在入手可能な生体吸収性材料及び製品が、適切な骨折治癒機転が生じるための初期強度及びこの強度の保持力の要求される組み合わせを有さない。
【0003】
現在販売されている生体吸収性製品が、射出成形ポリマー、ポリマーブレンド、及びコポリマーから製造されたそれらの製品を含む。これらの製品が、頭蓋顎顔面(craniomaxilofacial)インプラント及びノンロードベアリング(non−load bearing)骨折固定インプラントの分野に使用されており、例えば、ピン及びスクリューであり、手首及び足首用途並びに靭帯及び腱のような軟組織の骨に対する再付着のために使用される。さらに、これらのポリマーの圧縮特性を使用する、入手可能ないくつかの脊髄製品も存在する。これらの材料を含む製品は、処理が容易であるが、材料の機械的特性により制限される。これらの材料が、約50MPaから約100MPaの間の範囲の引張強度を有する。ポリマー又はコポリマーの選択によっては、この部類に含まれる製品が、約12週間未満の間、それらの強度の大部分を保持する。従って、これらの材料は、単純なノンロードピン及びスクリューほど、骨折固定用途に適さない。
【0004】
他の現在販売されている生体吸収性製品が、製品の処理段階の間、ポリマーの配向性(orientation)により、改善された強度を有する自己強化製品を含む。これらの製品が改善された強度を有するが、これらの曲げ強度が、ほんの約250MPaである。これが、骨折固定に対するこの技術の使用を、スクリュー及びピンに制限する。
【0005】
最近、デバイスが、ポリグリコール酸(PGA)繊維を使用した繊維強化ポリマー複合材料から製造されている。これらの複合材料が、良好な初期強度を有するが、これらの繊維の急速な加水分解のため、急速に強度が低下する。マトリックス材料として、PLLA繊維及びPDLLAを使用し、デバイスが製造されている。残念なことに、このマトリックスが、急速に分解し、強度が急速に低下した複合材料が生じる。他の試みとしては、82:18の比率のPLLA−co−PGAコポリマーのような、強化用繊維としてPLLAを含むコポリマーが使用されている。しかしながら、この強化用繊維を分解又は破壊することなく複合材料に加工されることが可能な適当なポリマーマトリックス材料を見つけ出すことは困難である。ごく最近になって、マトリックスが、繊維と同じ化学組成を有するポリマーであるように、又は、マトリックスが、ブレンドの大部分がマトリックスと同じ化学組成を有するポリマーとなるブレンドであるように、複合材料が形成されている。これらの複合材料が、120から140MPaの間の初期曲げ強度を有し、この強度の大部分が、約12週間以内の使用において失われる。
【0006】
ポリマーマトリックスの分解を遅らせるための試みには、組成を変更し、ポリマーの疎水性を増加させることが含まれる。しかしながら、これが、生物学的見地から望ましくないポリマーマトリックスの結晶化度を増加させる、又はポリカプロラクトン(PCL)のような疎水性ゴム成分が加えられた場合、これが、ポリマーを過度に延性化にする。また、炭酸カルシウムのようなバッファー材料が、ポリマーに加えられ、分解速度を遅らせ、骨伝導性のような生物学的特性を改善する。しかしながら、炭酸カルシウムの有益な効果を得るためには、組成の約30重量%の高いレベルにあることが必要とされる。繊維ポリマー複合材料が、少なくとも50容量%の繊維を含むため、炭酸カルシウム−含有マトリックスが、ポリマーマトリックスと強化用繊維との間の界面を不利に干渉することが予測される。骨折が完全に治癒する前に、これが、実質的に弱体化した、又はさらには壊れた繊維強化複合材料を生じる。
【0007】
適切な繊維強化複合材料を形成するために、繊維及びマトリックス材料が、一定の要件を備える。骨折が治るまでの間、この繊維が、高い初期引張強度と、及びこの強度の大部分を保持する能力との両方を備える必要がある。高い初期強度を備えるために、繊維が、高度に配向され、複合材料の約40容量%だけ存在することが必要である。さらに、これが、繊維内における配向性の緩和(relaxation)に対する安定性を与えるように、繊維が、また、一定の結晶化度を備えるべきである。
【0008】
また、骨折が治るまでの間、およそ、約6から約12週間の適当な期間の間、マトリックス材料が、その強度の大部分を保持することが出来る必要がある。これを達成するために、マトリックスが、十分に高い初期分子量を有するべきである。ポリマーが分解するにつれて、分子量が減少し、ポリマーが、脆くなり、それらの機械的特性を失う。分解速度を制御するために、炭酸カルシウム又は他のバッファー材料のような添加物が、マトリックスに加えられることが出来る。バッファー材料の量が、マトリックスの約30重量%であるべきであり、ポリマーマトリックスと強化用繊維との間の界面を不利に干渉しない。
【0009】
さらに、マトリックス材料が、繊維の強度に何ら影響を及ぼさないほど十分に低い温度において処理することができ、応力がマトリックスから繊維へ移ることを可能にするほど十分に繊維に付着していることが必要である。これを達成するために、半結晶性及び非晶質(amorphous)コポリマーの両方が使用されることが可能である。半結晶性コポリマーが、通常、乳酸と、強固化段階の間において繊維の強度が影響を受けない点にまでコポリマーマトリックスの融点を下げる機能を有する1つ以上の付加的なモノマー単位とから構成される。これらが、比較的に低い温度において軟化するので、ポリ(D−ラクチド)酸ポリマーのような、非晶質(amorphous)つまり結晶でない(non−crystalline)材料が、繊維の処理に適している。しかしながら、これらの材料が、長い強度保持時間を有さない。炭酸カルシウムのようなバッファー材料が、マトリックス材料に組み込まれることにより、この強度保持が、改善されることが可能である。この場合、処理の間において、炭酸カルシウムが、バッファー、及びまた破壊に対するポリマーの温度感度を減らすもの両方として機能する。まとめると、炭酸カルシウムの作用は、ポリマーマトリックスと強化用繊維との間の界面に不利に干渉することなく、処理の間において、ポリマーの分解速度を遅らせること、及び分子量の維持を助けることの両方である。
【0010】
本開示は、高い初期強度を有し、実用的な期間の間、十分な割合のこの強度を保持する生体吸収性材料を製造するためのこれらの要求を組み入れたものである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
一態様において、本開示が、連続PLLA繊維材料のようなPLLA繊維材料、及び繊維材料と同じ化学元素組成を有さないマトリックス材料を含む繊維強化複合材料に関する。ある実施形態において、複合材料が、マトリックス材料内に分散された分解制御物質をさらに含む。他の実施形態において、分解制御物質が、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸二カルシウム、炭酸マグネシウム、及び炭酸ナトリウムを含む群から選択されたバッファー材料を含む。さらに他の実施形態において、分解制御物質が、食塩を含む。ある実施形態において、分解制御物質が、バッファー材料、食塩、及びこれらの組み合わせを含む群から選択される。さらなる実施形態において、分解制御物質が、マトリックス材料の約0.1重量%から約40重量%である。またさらなる実施形態において、複合材料が、繊維又はマトリックス材料内に分散された反応促進剤をさらに含む。さらなる実施形態において、PLLA繊維材料が、複合材料の約50容量%である。ある実施形態において、生体吸収性(bioabsorbable)である繊維材料が、約500MPaから約2000MPaの間の引張強度、及び約290,000g/molから約516,000g/molの間の分子量を有する。
【0012】
ある実施形態において、マトリックス材料が、生体吸収性であり、ポリマー、コポリマー、及びポリマーブレンドを含む群から選択される。他の実施形態において、ポリマーブレンドが、マトリックスとして使用される場合、ブレンドが、少なくとも2つのポリマーと、繊維のそれと異なる化学元素組成を有する少なくとも1つのポリマーとを含む。さらに他の実施形態において、繊維のそれと異なる化学元素組成を有するポリマーが、ポリマーブレンドの少なくとも50%を構成する。さらなる実施形態において、繊維のそれと異なる化学元素組成を有するポリマーが、ポリマーブレンドの50%以上を構成する。またさらなる実施形態において、マトリックス材料が、生体吸収性である。
【0013】
また、さらなる実施形態において、複合材料が、少なくとも250MPaの初期引張強度を有し、少なくとも8週間の間、初期引張強度の少なくとも75%を保持する。ある実施形態において、複合材料が、約200MPaの曲げ強度、及び少なくとも140MPaのせん断強度を有する。
【0014】
他の態様において、本開示が、マトリックス材料、ガラス繊維材料、及び分解制御物質を有する繊維強化複合材料を含む。ある実施形態において、マトリックス材料が、ポリマー、コポリマー、及びポリマーブレンドを含む群から選択される。ある実施形態において、マトリックス材料が、生体吸収性である。他の実施形態において、ガラス繊維材料が、生体吸収性である。さらに他の実施形態において、ガラス繊維材料が、約300MPaから約1200MPaの間の引張強度を有する。さらなる実施形態において、ガラス繊維材料が、疎水性材料を含む。また、さらなる実施形態において、ガラス繊維材料が、複合材料の約50容量%である。
【0015】
ある実施形態において、分解制御物質が、マトリックス材料内に分散されている。他の実施形態において、分解制御物質が、繊維材料の表面上にコーティングされている。さらに他の実施形態において、分解制御物質が、マトリックス材料の約0.1重量%から約40重量%の間である。さらなる実施形態において、分解制御物質が、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸二カルシウム、炭酸マグネシウム、及び炭酸ナトリウムを含む群から選択されたバッファー材料を含む。また、さらなる実施形態において、分解制御物質が、食塩を含む。ある実施形態において、分解制御物質が、バッファー材料、食塩、及びこれらの組み合わせを含む群から選択される。
【0016】
また、さらなる実施形態において、複合材料が、少なくとも250MPaの初期引張強度を有し、少なくとも8週間の間、初期引張強度を保持する。ある実施形態において、複合材料が、約250MPaと約400MPaの間の初期曲げ強度を有する。他の実施形態において、複合材料が、約20−30GPaの間の初期曲げ弾性率を有する。さらに他の実施形態において、複合材料が、少なくとも2週間の間、初期質量の約98%を保持する。
【0017】
さらに他の態様において、本開示が、マトリックス材料、繊維材料、及び分解制御物質を備えた繊維強化複合材料を含む。
【0018】
さらなる態様において、本開示が、マトリックス材料、ガラス繊維材料を備えた繊維強化複合材料を含み、ガラス繊維材料が、約300MPaと約1200MPaの間の引張強度を有する。
【0019】
また、さらなる態様において、本開示が、PLLA繊維材料及びマトリックス材料を備えた繊維強化複合材料を含み、繊維材料が、約290,000g/molから約516,000g/molの間の分子量を有する。
【0020】
本開示の適用可能なさらなる領域が、以下に提供される詳細な記載から明らかになるだろう。詳細な記載及び具体例が、本開示の好ましい実施形態を示すものであるが、これらは、説明目的のためのみを意図するものであり、本開示の範囲を制限することを意図するものではないと理解されるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の好ましい実施形態の記載は、実際は単に例示的なものであり、本開示、その適用、使用を制限することをなんら意図するものではない。
【0022】
ある態様において、本開示が、PLLA繊維材料と、繊維材料と同じ化学元素組成を有さないマトリックス材料と、を備えた繊維強化複合材料に関する。
【0023】
約500MPaから約2000MPaの間の引張強度、及び約290,000g/molから約516,000g/molの間の分子量を有する繊維を提供するように、連続PLLA繊維が、押出され、延伸される。繊維を形成するために使用される押出し及び延伸プロセスが、当業者に周知であるいずれの押出し及び延伸プロセスであってもよい。PLLA繊維材料が、複合材料の約50容量%であり、生体吸収性である。
【0024】
次に、生体吸収性であり、ポリマー、コポリマー、及びポリマーブレンドを含む群から選択されるマトリックス材料が、形成される。本開示の目的で、繊維材料と同じ化学元素組成を有さないマトリックス材料が、以下のように定義される:マトリックス材料がポリマーである場合、ポリマーが、純粋なポリラクチド材料でなくてもよい。マトリックス材料がコポリマーである場合、単量体の種の少なくとも1つが、ラクトン単量体ではない。マトリックス材料がポリマーブレンドである場合、ポリマーの少なくとも1つが、繊維のそれと異なる化学元素組成を有する。繊維のそれと異なる化学元素組成を有するポリマーが、ポリマーブレンドの少なくとも50%又はそれ以上を構成する。あるいは、繊維と同じ化学元素組成を有するマトリックス材料が、また、本開示の範囲内であり、以下のように定義される:マトリックス材料がポリマーである場合、ポリマーが、純粋なポリラクチド材料である。マトリックス材料がコポリマーである場合、両方の単量体の種が、ラクトン単量体である。マトリックス材料がポリマーブレンドである場合、両方のポリマーが、純粋なポリラクチド材料である。
【0025】
複合材料が、分解制御物質をさらに含んでよい。本開示の目的で、分解制御物質が、バッファー材料、食塩、及びこれらの組み合わせを含んでよい。バッファー材料が、制限されるものではないが、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸二カルシウム、炭酸マグネシウム、及び炭酸ナトリウムを含む群から選択される。食塩が、水溶性であり、有機物又は無機物であってよい。さらに、食塩が、制限されるものではないが、以下の1つをベースとしてよい:制限されるものではないが、リチウム、ナトリウム、カリウムを含む第1族金属;制限されるものではないが、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム及びバリウム含む第2族金属;制限されるものではないが、銅、亜鉛、銀、金、鉄、及びチタン含む遷移金属;制限されるものではないが、アルミニウム及びホウ素を含む第3族金属である。さらに、食塩が、制限されるものではないが、炭酸塩、炭化水素塩、リン酸塩、リン酸水素、ケイ酸塩、ポリリン酸塩、及びポリケイ酸塩を含んでよい。最後に、食塩が、単一元素、化合物、又はこれらの混合物であってよい。
【0026】
分解制御物質が、マトリックス材料内に分散され、バッファー剤として使用され、複合材料の分解を遅らせる。分解制御物質が、マトリックス材料の約0.1重量%から約40重量%である。複合材料が、マトリックス材料又は繊維材料内に分散されたラウリン酸のターシャリーブチルエステル(tertiary butyl ester)、フマル酸のジターシャリーブチルエステル(ditertiary butyl ester)のような反応促進剤をさらに含んでよい。当業者において周知である他の反応促進剤が使用されてよい。これらの反応促進剤の使用が、繊維又はマトリックスの分解速度を促進する。
【0027】
複合材料が、少なくとも250MPaの初期引張強度を有し、少なくとも8週間の間、初期引張強度の少なくとも75%を保持する。本開示の目的で、初期引張強度が、分解前の複合材料の引張強度を意味する。さらに、複合材料が、約200MPaの曲げ強度、及び少なくとも140MPaのせん断強度を有する。
【0028】
他の態様において、本開示が、マトリックス材料、ガラス繊維材料、及び分解制御物質を備えた繊維強化複合材料に関する。
【0029】
マトリックス材料が、いずれの生分解性ポリマー、ポリマーブレンド、コポリマー、又は当業者において周知である他の生分解性材料であってよい。生分解性ポリマーの例には、アルファ−ポリヒドロキシアシッド、ポリグリコリド(PGA)、ポリ(L−ラクチド)、ポリ(D,L−ラクチド)、ポリ(イプシロン−カプロラクトン)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリ(ベータヒドロキシブチラート)(PHB)、ポリ(ベータヒドロキシバレレート)(PHVA)、ポリ(p−ジオキサノン)(PDS)、ポリ(オルトエステル)、チロシン−由来ポリカーボネート、ポリペプチド、ポリウレタン、及びこれらの組み合わせが含まれる。
【0030】
ガラス繊維材料が、生体吸収性であり、複合材料の約50容量%に相当する。ガラス繊維材料が、当業者に周知であるいずれの押出し及び延伸プロセスによって、押出され及び延伸されてよい。繊維が、約300MPaから約1200MPaの間の引張強度を有する。さらに、ガラス繊維材料の分解を遅らせるように、繊維材料が、疎水性材料を含んでよい。疎水性材料が、ガラス繊維材料の組成成分であってよく、又は、ガラス繊維材料の表面上にコーティングされてよい。疎水性材料の例には、制限されるものではないが、繊維への水の浸入を遅らせる傾向がある、ポリカプロラクトン、ポリ−パラ−キシリレン(例えばパリレン)、ポリラクチドの異性体及びコポリマー、ポリペプチド、セラミック材料(即ち、ヒドロキシアパタイト及びいずれの形態のリン酸カルシウム)、並びにいずれの他の有機又は無機疎水性材料が含まれる。本開示の目的で、ガラス繊維が、約50mol%の酸化カリウム(P)、約30mol%の酸化カルシウム(CaO)、約15mol%の酸化ナトリウム(NaO)、及び5mol%の酸化鉄(Fe)を含む。しかしながら、異なる組成のガラス繊維が使用されてもよい。
【0031】
分解制御物質が、上記の分解制御物質と同じ種類であってよく、マトリックス材料内に分散される、又は繊維材料の表面上にコーティングされてよい。分解制御物質が、複合材料及び/又はガラス繊維の分解を制御する手段として機能する。特に、ガラス繊維に関し、食塩が、実質的に、繊維からのイオンの放出を減少させると考えられる。分解制御物質が、マトリックス材料内に分散されている場合、分解制御物質が、マトリックス材料の約0.1重量%から約40重量%に相当する。
【0032】
複合材料が、少なくとも250MPaの初期引張強度を有し、少なくとも8週間の間、この初期引張強度を保持することが可能である。さらに、複合材料が、約250MPaから約400MPaの間の初期曲げ強度を有する。さらに、それが生体内の条件に配置された場合、複合材料が、少なくとも2週間の間、初期質量の約98%を保持する。
【0033】
上記のような、両方の複合材料の強化用繊維が、好ましくは、生理的な(水性、37℃)環境内で試験された場合に、実質的に、損傷しない機械的特性を有する。繊維が、好ましくは、マトリックスポリマーを溶解させるために使用される溶媒内に溶解しない。さらに、両方の複合材料の分解制御物質が、酸と反応するものでなければならず、副生成物がポリマー繊維若しくはマトリックス又はガラス繊維の分解の間に生成され、制限されるものではないが、乳酸、グリコール酸、カプロン酸、及び異なる形態のリン酸を含む。分解制御物質が、微粒子型である場合、粒子が、約1mmから約10nmの範囲の多数の大きさを有してよく、針状、立方体状、プレートレット、繊維状、球状、及び当業者において周知である他の形状のような形状を有してよい。必須ではないが、粒子が、粒子の機械的特性をさらによくする形状を有することが重要である。
【0034】
骨折の治癒を促進するために、細胞、成長因子、抗生物質、抗菌物質、又は他のこのような因子のような生物学的物質が、複合材料の1つ又はそれ以上の組成に加えられてよい。
【0035】
さらなる詳細が、以下の実施例から得られうる。
【実施例1】
【0036】
第一に、3.8の基準(nominal)固有粘度を有するPLLA顆粒を利用し、繊維内に顆粒を押出すことにより、PLLA繊維が形成された。ギアポンプ及び2mmのスピネレットダイ(spinneret die)が取付けられた単軸押出し機が使用された。また、押出し機が、空冷用の設備を備えた。押出された繊維が、次の処理段階のために、スプール(spool)上にバッチ処理された。その後、約100マイクロメートルの最終的な直径及び約8から約15の間の延伸比を形成するために、繊維が、高温で徐々に延伸された。延伸された繊維の最終的な分子量が、約290,000g/mol−1から約516,000gmol−1であった。得られた繊維が、約800MPa以上の平均引張強度を有した。
【0037】
次に、マトリックス材料として35重量%の炭酸カルシウム(CaCO)を添加し、85:15のPDLLAとPGAのコポリマーを使用して、複合材料が、形成された。次に、延伸されたポリ(L−ラクチド)繊維が、一定の距離だけ離れた平行棒の支持枠に巻かれた。各サンプルに対し、繊維が、支持枠に75回巻きつけられ、各複合材料内に150の繊維が得られた。マトリックスが、溶媒の10%wt/volである、メチルアセテートの溶媒に溶解された。溶媒/ポリマー混合物が、繊維上にコーティングされた。次に、溶媒を除去するために、複合材料が、40℃の真空オーブン内に12時間の間配置された。
【0038】
次に、複合材料が、円筒形型枠内に配置され、165℃まで加熱された。この温度が、マトリックス材料を融解させるために使用され、それが流れ、複合材料を強固化することが可能になる。一旦、熱平衡に達すると、わずかな張力が繊維にかかり、型枠内で、それらを整列させた。次に、繊維及びマトリックスを強固化するように、型枠が、完全に閉じられた。次に、閉じられた型枠が、165℃に最大5分間維持され、次に、加熱プレスから取り外され、冷えた金属ブロックの間に配置され、複合材料が室温にまで冷却され、繊維から張力が開放されることが可能となった。
【0039】
複合材料のサンプルが、37℃におけるリン酸緩衝液(PBS)内でエージングされた。サンプルの平均直径が、約1.7mmであった。複合材料が、エージング溶液から取り出され、乾燥され、3点曲げ試験法を使用し試験された。表1に示されるように、サンプルが、それらの初期引張強度、並びに6、10、12、及び16週間後のそれらの引張強度が試験された。初期引張強度と比較し、後に続く週の間、複合材料の引張強度が高いままであった。
【0040】
【表1】

【実施例2】
【0041】
実施例1に記載された方法を使用して、種々の異なるマトリックス材料に対し、マトリックス内に混合されたCaCOを備えた複合材料及びこれを備えていない複合材料が形成される。得られた複合材料が、3点曲げにより、それらの曲げ強度が試験された。ピンが、直径2mmであり、16:1のスパンと直径の比を使用し試験された。結果が、表2に与えられる。分解制御物質を含む複合材料の機械的特性が、この材料の存在により、著しく低下していないことが明らかである。
【0042】
【表2】

【実施例3】
【0043】
実施例1に記載された方法を使用して、ポリ−L−乳酸(PLLA)繊維と、ポリ−L−乳酸(PLLA)及びポリグリコール酸(PGA)のコポリマーマトリックス(PLGA 85:15)とを含み、複合材料が形成された。複合材料が、炭酸カルシウム又は他の分解制御物質を含まなかった。37℃でのPBS内でエージングされた後、得られたピンの曲げ及びせん断特性が、3点曲げ試験によって試験された。結果が、表3に与えられる。
【0044】
【表3】

【実施例4】
【0045】
不要なものがない(clear)溶液を形成するために、40gのポリ(D,L−ラクチド−コ−グリコリド)が、360mlのCHCl内に溶解され、及びポリマー溶液内にCaCO粒子の懸濁液を形成するために、61.54gの炭酸カルシウム(CaCO)充填ポリ(D,L−ラクチド−コ−グリコリド)が、360mlのCHCl内に溶解された。次に、表4に示される特性を有し、4.56gから7.32gの重さであるガラス繊維の長さ1mの糸状体(skein)が、溶液内に浸され、溶媒を蒸発させるように、ヒュームカップボード(fume cupboard)内につるされた。得られたコーティングされた繊維ストリップ(strip)が、一定質量となるまで、80℃で1mbar以下で真空乾燥された。乾燥された糸状体の重さ及び組成が、表5に示される。
【0046】
【表4】

【0047】
【表5】

【0048】
コーティングされた繊維ストリップが、長さ120mmに切断され、160℃で圧縮成形され、10×3×120mmの基準寸法を有する複合材料棒が製造された。それらの組成を予測するために、棒が、正確に測定され、重さが量られた。複合材料の曲げ機械特性が、3点曲げ試験法を使用して試験された。複合材料の長さ/間隔比が、32であり、試験速度が、4.74mm/分であった。係数が、3つの測定及び1つの試料から得られた破壊(failure)強度/歪みから決定された。組成及び機械的特性の結果が、表6に示される。ガラス繊維複合材料が、実質的に、表2におけるポリマー繊維複合材料と同じ曲げ強度を有することを、この表が示している。本開示の目的で、係数は、弾性のような物質が持つ特性の程度を表す量である。
【0049】
【表6】

【実施例5】
【0050】
CHCl内における35%w/w(ポリマー重量の)のCaCO及び10%w/wのポリ(D−L−ラクチド−コ−グリコリド)85:15の溶液が、調製された。1.5から7gの間の重さであり、約50cmの長さのガラス繊維(50mol% P,30−40mol% CaO,5−15mol% NaO,5mol% Fe)の重さが量られ、ポリマー溶液内に浸され、及び乾燥のため、朝までヒュームカップボード内につるされた。次に、繊維が、80℃で真空乾燥され、再び重さが量られた。複合材料ストリップが、12mmの長さ及びランダムに切断された。
【0051】
複合材料が、120×3×10mmであるキャビティを備えたアルミニウム型枠内で圧縮成形された。生成品がさらに容易に取り外せるように、型枠が、PTFE含浸ガラスクロスのストリップで覆われていた。成形が、160℃で、100kN以下の圧力で実行された。型枠が、予熱され、次に、ストリップが、一度に1つ又は2つ、手動でキャビティに押し込まれた。一旦型枠が満たされると、数秒の間、圧力が加えられ、次に、型枠が、再度オープンされ、さらなるストリップが加えられた。これ以上ストリップを型枠に押し込むことが出来なくなるまで、これが繰り返された。次に、型枠が、加圧下で、室温にまで冷却された。複合材料棒が、整えられ、次に、端部を閉じるために、充填マトリックスの層でキャッピングされた。繊維の重さ及び組成が、表7に示される。
【0052】
【表7】

【0053】
曲げ剛性を評価するために全てのサンプルが、試験され、破壊するまで試験された。試験スパンは90mmであり、各サンプルに対して測定された厚さ及び幅で、3点曲げ試験セットにより試験が行われた。弾性率測定に対し、100Nロードセルを使用し、4.74mm/分のクロスヘッド移動で、デフレクションが行われた。10kNロードセルを使用し、強度が測定された。組成及び機械的特性の結果が、表8に示される。
【0054】
【表8】

【実施例6】
【0055】
マトリックス内に混合されたCaCOフィラーを備えた及びこれを備えない、実施例5において調整されたガラス繊維複合材料が、300mlのリン酸緩衝食塩水(PBS)を含み37℃のインキュベーター内に配置されたボトル内に個々に浸された。14日後、分析のために、サンプルが取り出され、乾燥質量が記録された。CaCOを含むサンプルが、それらの初期乾燥質量の98%を保持し、一方、CaCOを含まないそれらが、それらの初期乾燥質量の63%のみを保持した。
【0056】
本開示のポリマー繊維複合材料が、高強度のポリ乳酸繊維と、この繊維と共に機能するために適したマトリックス材料とを含む。このマトリックスが、繊維とマトリックスとの間に良好な界面応力を生じることを可能にし、高い機械的強度及び減少した分解速度を有する複合材料を提供する。また、ポリマーマトリックスと繊維材料との間の界面に不利に干渉しないとみられているバッファー材料の濃度を有するポリマー及びガラス繊維複合材料が開示されている。さらに正確に言えば、ポリマーマトリックスの分解速度を遅らせ、及びガラス繊維複合材料内では、ガラス繊維の分解速度を遅らせることにより、長期間にわたって、バッファー材料が、その初期強度の大部分を保持する能力を備えた複合材料を提供するために機能することを試験結果が示している。
【0057】
分解制御物質を含み、又はこれを含まず、マトリックス材料並びに上記のガラス及びポリマー繊維の混合物を含む複合材料も、本開示の範囲内である。マトリックス並びにガラス及びポリマー繊維が、同じ種類のものでよく、上記のマトリックス及びポリマー/ガラス繊維と同じプロセスで形成されてよい。さらに、分解制御物質が、上記と同じ種類のものでよい。さらに、複合材料を形成するプロセス条件が、上記のポリマー繊維複合材料を形成するためのプロセス条件と同じでよい。
【0058】
本開示の範囲から逸脱することなく、対応する説明を参照する上記のような例示的な実施形態に対して、様々な変更を行うことが可能であり、上記の記載に含まれた及び添付の図面内に示された全ての事項が、制限というよりはむしろ説明に役立つものとして解釈されるべきであることを意図している。従って、本開示の広さ及び範囲が、上記のいずれの例示的な実施形態によっても制限されるべきではなく、本願明細書に添付された次の特許請求の範囲及びそれらと同等なものによってのみ定義されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
PLLA繊維材料、及び
前記繊維材料と同じ化学元素組成を有さないマトリックス材料
を含むことを特徴とする繊維強化複合材料。
【請求項2】
前記マトリックス材料内に分散された分解制御物質をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の複合材料。
【請求項3】
前記マトリックス材料内に分散された反応促進剤をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の複合材料。
【請求項4】
前記PLLA繊維材料内に分散された反応促進剤をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の複合材料。
【請求項5】
前記分解制御物質が、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、炭酸マグネシウム、及び炭酸ナトリウムを本質的に含む群から選択されたバッファー材料であることを特徴とする請求項2に記載の複合材料。
【請求項6】
前記分解制御物質が、食塩であることを特徴とする請求項2に記載の複合材料。
【請求項7】
前記分解制御物質が、前記マトリックス材料の約0.1重量%から約40重量%の間を構成することを特徴とする請求項2に記載の複合材料。
【請求項8】
前記PLLA繊維材料が、連続PLLA繊維材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の複合材料。
【請求項9】
前記PLLA繊維材料が、前記複合材料の約50容量%を構成することを特徴とする請求項1に記載の複合材料。
【請求項10】
前記繊維材料が、約500MPaから約2000MPaの間の引張強度を有することを特徴とする請求項1に記載の複合材料。
【請求項11】
前記繊維材料が、約800MPaの引張強度を有することを特徴とする請求項1に記載の複合材料。
【請求項12】
前記繊維材料が、約290,000g/molから約516,000g/molの間の分子量を有することを特徴とする請求項1に記載の複合材料。
【請求項13】
前記繊維材料が、生体吸収性であることを特徴とする請求項1に記載の複合材料。
【請求項14】
前記マトリックス材料が、ポリマー、コポリマー、及びポリマーブレンドを本質的に含む群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の複合材料。
【請求項15】
前記ポリマーブレンドが、少なくとも2つのポリマーを含み、
前記ブレンドの少なくとも1つのポリマーが、前記繊維の化学元素組成と異なる化学元素組成を有することを特徴とする請求項14に記載の複合材料。
【請求項16】
前記繊維の化学元素組成と異なる化学元素組成を有する前記ポリマーが、前記ポリマーブレンドの少なくとも50%を構成することを特徴とする請求項15に記載の複合材料。
【請求項17】
前記繊維の化学元素組成と異なる化学元素組成を有する前記ポリマーが、前記ポリマーブレンドの50%以上を構成することを特徴とする請求項16に記載の複合材料。
【請求項18】
前記マトリックス材料が、生体吸収性であることを特徴とする請求項1に記載の複合材料。
【請求項19】
前記複合材料が、少なくとも250MPaの初期引張強度を有することを特徴とする請求項1に記載の複合材料。
【請求項20】
前記複合材料が、少なくとも8週間の間、前記初期引張強度の少なくとも75%を保持することを特徴とする請求項19に記載の複合材料。
【請求項21】
前記複合材料が、約200MPaの曲げ強度を有することを特徴とする請求項1に記載の複合材料。
【請求項22】
前記複合材料が、少なくとも140MPaのせん断強度を有することを特徴とする請求項1に記載の複合材料。
【請求項23】
マトリックス材料、
ガラス繊維材料、及び
分解制御物質
を含むことを特徴とする繊維強化複合材料。
【請求項24】
前記マトリックス材料が、ポリマー、コポリマー、及びポリマーブレンドを本質的に含む群から選択されることを特徴とする請求項23に記載の複合材料。
【請求項25】
前記マトリックス材料が、生体吸収性であることを特徴とする請求項23に記載の複合材料。
【請求項26】
前記繊維材料が、生体吸収性ガラス繊維材料を含むことを特徴とする請求項23に記載の複合材料。
【請求項27】
前記ガラス繊維材料が、約300MPaから約1200MPaの間の引張強度を有することを特徴とする請求項23に記載の複合材料。
【請求項28】
前記ガラス繊維材料が、疎水性材料を含むことを特徴とする請求項23に記載の複合材料。
【請求項29】
前記繊維材料が、前記複合材料の約50容量%を構成することを特徴とする請求項23に記載の複合材料。
【請求項30】
前記分解制御物質が、前記マトリックス材料内に分散されていることを特徴とする請求項23に記載の複合材料。
【請求項31】
前記分解制御物質が、前記繊維材料の表面上にコーティングされていることを特徴とする請求項23に記載の複合材料。
【請求項32】
前記分解制御物質が、前記マトリックス材料の約0.1重量%から約40重量%の間を構成することを特徴とする請求項30に記載の複合材料。
【請求項33】
前記分解制御物質が、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、炭酸マグネシウム、及び炭酸ナトリウムを本質的に含む群から選択されたバッファー材料を含むことを特徴とする請求項23に記載の複合材料。
【請求項34】
前記分解制御物質が、食塩を含むことを特徴とする請求項33に記載の複合材料。
【請求項35】
前記複合材料が、少なくとも250MPaの初期引張強度を有することを特徴とする請求項23に記載の複合材料。
【請求項36】
前記複合材料が、少なくとも8週間の間、前記初期引張強度を保持することを特徴とする請求項35に記載の複合材料。
【請求項37】
前記複合材料が、約250MPaと約400MPaの間の初期曲げ強度を有することを特徴とする請求項23に記載の複合材料。
【請求項38】
前記複合材料が、約20−30GPaの間の初期曲げ弾性率を有することを特徴とする請求項23に記載の複合材料。
【請求項39】
前記複合材料が、少なくとも2週間の間、初期質量の約98%を保持することを特徴とする請求項23に記載の複合材料。
【請求項40】
マトリックス材料、
繊維材料、及び
分解制御物質
を含むことを特徴とする繊維強化複合材料。
【請求項41】
マトリックス材料、及び
ガラス繊維材料
を含み、
前記ガラス繊維材料が、約300MPaから約1200MPaの間の引張強度を有することを特徴とする繊維強化複合材料。
【請求項42】
前記分解制御物質が、バッファー材料、食塩、及びこれらの組み合わせを本質的に含む群から選択されることを特徴とする請求項2に記載の複合材料。
【請求項43】
前記分解制御物質が、バッファー材料、食塩、及びこれらの組み合わせを本質的に含む群から選択されることを特徴とする請求項23に記載の複合材料。
【請求項44】
PLLA繊維材料、及び
マトリックス材料
を含み、
前記繊維材料が、約290,000g/molから約516,000g/molの間の分子量を有することを特徴とする繊維強化複合材料。

【公表番号】特表2010−511751(P2010−511751A)
【公表日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−539508(P2009−539508)
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【国際出願番号】PCT/US2007/086067
【国際公開番号】WO2008/067531
【国際公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願人】(504048135)スミス アンド ネフュー インコーポレーテッド (42)
【氏名又は名称原語表記】SMITH & NEPHEW,INC.
【住所又は居所原語表記】150 Minuteman Road,Andover,MA 01810,United States of America
【Fターム(参考)】