説明

羽根車及び水中ポンプ

【課題】製造コストを低減可能な羽根車及び水中ポンプを提供すること。
【解決手段】水中ポンプ1のケーシング41内に収納され、回転軸24により回転することで、流体を圧送する鋳造により成型された羽根車42であって、回転軸に固定される上シュラウド52と、上シュラウド52と対向して設けられ、その中心に吸込口を有する下シュラウド53と、上シュラウド52及び下シュラウド53間に設けられ、上シュラウド52及び下シュラウド53の中心側から外周側まで連続するとともに、中子により中空の凹部55が成型された一枚の羽根54、を具備し、上シュラウド52又は下シュラウド53に、凹部55を成型する中子の抜き孔60を設ける構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚水等を送水する羽根車及び羽根車を用いた水中ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
汚水等の送水に用いる水中ポンプは、渦巻形のケーシング内に羽根車が収容された渦巻ポンプが用いられる。水中ポンプは、羽根車が回転することで、ケーシングの下面に設けられた吸込口から吸い込まれた汚水をケーシングの側面に設けられた吐出口から吐出する構成が知られている。
【0003】
このような汚水等の送水に用いられる水中ポンプは、汚水中に含まれた異物が回転軸や羽根車等に巻き込まれることによる故障等を防止するために、汚水中に含まれる汚物を確実に排出できる構成が要求される。
【0004】
このため、例えば、羽根車として、一枚のシュラウドに羽根が複数設けられた所謂セミオープン羽根と呼ばれるものが用いられる。しかし、このような羽根車は、ポンプ効率が悪いことから、高効率が要求される場合においては、所謂クローズド羽根と呼ばれる羽根車が用いられたものも知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
クローズド羽根を用いた羽根車は、二枚のシュラウド間に羽根が設けられる構成であり、セミオープン羽根を用いた羽根車に比べて、羽根車内に異物が巻き込まれる虞が高い。このため、異物の巻き込みを防止するために、クローズド羽根としてシュラウド間に一枚の羽根を設けた羽根車も知られている。
【0006】
一枚羽根の羽根車は、ポンプ効率を向上させるために、羽根の厚みを厚くする技術が知られている。具体的には、一枚羽根の羽根車は、その羽根の厚みが一端側、中央側及び他端側で異なる構成、例えば、羽根車の中心側に位置する一端側から中央側に向かって漸次その厚みが厚くなり、当該中央側から羽根車の外周側に位置する他端側に向かって漸次その厚みが薄くなる構成である。
【0007】
このような一枚羽根の羽根車は、シュラウド間に羽根が一枚だけ設けられる構成であるとともに、その羽根の厚みが異なることから、配置や重量等の機械的バランスが悪く、振動や騒音の増大となる虞がある。
【0008】
このため、水中ポンプを配置した場合に上方側に位置するシュラウドから羽根の内部を中空とする凹部を設け、他の部位との重量の差を極力低減することで、機械的バランスを向上させる技術が知られている。
【0009】
しかし、羽根車に凹部が設けられていると、汚水中の異物等が当該凹部に蓄積されるため、振動や騒音の発生の原因となる。また、凹部は、羽根車の回転時に流体抵抗の増大の原因となり、水中ポンプの軸動力が増加する、という問題もある。
【0010】
そこで、凹部を含めたシュラウドの上面を蓋体で覆い、さらに凹部の侵入物の排出口を設け、振動や騒音の発生を防止する技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2002−202092号公報
【特許文献2】特開2006−90279号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上述した羽根車及び水中ポンプでは、以下の問題があった。即ち、一枚羽根に凹部を設け蓋体で凹部を設ける羽根車では、蓋体が必要であるため、製造コストが増大する、という問題がある。特に、羽根車の外径が大きくなるにしたがって、蓋体の外径も増大することから、製造コストも増大する。
【0013】
そこで本発明は、製造コストを低減可能な羽根車及び水中ポンプを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の羽根車及び水中ポンプは次のように構成されている。
【0015】
本発明の一態様として、鋳造により成型される羽根車は、前記回転軸に固定される上シュラウドと、前記上シュラウドと対向して設けられ、その中心に吸込口を有する下シュラウドと、前記上シュラウド及び前記下シュラウド間に設けられ、前記上シュラウド及び前記下シュラウドの中心側から外周側まで連続するとともに、中子により中空の凹部が成型された一枚の羽根と、を備え、前記上シュラウド又は前記下シュラウドは、前記凹部を成型する中子の抜き孔が形成される。
【0016】
本発明の一態様として、鋳造により成型される羽根車は、前記回転軸に固定される上シュラウドと、前記上シュラウドと対向して設けられ、その中心に吸込口を有する下シュラウドと、前記上シュラウド及び前記下シュラウド間に設けられ、前記上シュラウド及び前記下シュラウドの中心側から外周側まで連続するとともに、中子により中空の凹部が成型された一枚の羽根と、を備える。
【0017】
本発明の一態様として、水中ポンプは、モータと、前記モータに接続された回転軸と、鋳造により成型され、前記回転軸に固定される上シュラウド、前記上シュラウドと対向して設けられ、その中心に吸込口を有する下シュラウド、及び、前記上シュラウド及び前記下シュラウド間に設けられ、前記上シュラウド及び前記下シュラウドの中心側から外周側まで連続するとともに、中子により中空の凹部が成型された一枚の羽根を具備し、前記上シュラウド又は前記下シュラウドに前記凹部を成型する中子の抜き孔が形成された羽根車と、前記羽根車を収納するポンプケーシングと、を備える。
【0018】
本発明の一態様として、水中ポンプは、モータと、前記モータに接続された回転軸と、鋳造により成型され、前記回転軸に固定される上シュラウド、前記上シュラウドと対向して設けられ、その中心に吸込口を有する下シュラウド、及び、前記上シュラウド及び前記下シュラウド間に設けられ、前記上シュラウド及び前記下シュラウドの中心側から外周側まで連続するとともに、中子により中空の凹部が成型された一枚の羽根を具備する羽根車と、前記羽根車を収納するポンプケーシングと、を備える。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、製造コストを低減可能な羽根車及び水中ポンプを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施の形態に係る水中ポンプの構成を断面で示す説明図。
【図2】同水中ポンプに用いられる羽根車の構成を示す上面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施の形態に係る水中ポンプ1を、図1及び図2を用いて説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る水中ポンプ1の構成を断面で示す説明図、図2は水中ポンプ1に用いられる羽根車42の構成を示す上面図である。なお、図1中、Bはボルトを、Fは水の流れを、Kは電源ケーブル、Lはライナリングをそれぞれ示す。
【0022】
図1に示すように、水中ポンプ1は、モータ10と、軸封装置11と、ポンプ12と、を備えている。このような水中ポンプ1は、汚水槽及び下水道等に設置され、異物(汚物等)を含む汚水を送水する所謂水中汚水ポンプと呼ばれるものである。
【0023】
モータ10は、モータケーシング21と、固定子22と、回転子23と、回転軸24と、を備えている。またモータ10は、外部電源等に接続される電源ケーブルKを有している。モータケーシング21は、両端が閉塞する円筒形状に形成され、一方の端面が軸封装置11にボルトB等により固定される。
【0024】
固定子22は、モータケーシング21の内面に固定されている。また固定子22は、電源ケーブルKを介して供給された電力により、回転子23を回転可能に形成されている。回転子23は、その回転に追従して回転軸24を回転可能に、回転軸24と固定されている。
【0025】
回転軸24は、モータケーシング21の一端側から突出し、且つ、モータケーシング21にベアリング等の軸受25を介して回転自在に軸支されている。なお、回転軸24は、モータケーシング21から重力方向に延設される。
【0026】
軸封装置11は、シールケーシング30と、メカニカルシール31と、を備えている。軸封装置11は、モータ10、ポンプ12及び回転軸24間を液密に仕切る。
【0027】
シールケーシング30は、内部にメカニカルシール31を収納可能に形成されている。このようなシールケーシング30は、両端が閉塞する円筒状に形成され、その両端面に回転軸24を挿通する挿通孔33を備えている。また、シールケーシング30は、その内部に、メカニカルシール31の潤滑油を充満可能な油室34を形成する。
【0028】
メカニカルシール31は、シールケーシング30と回転軸24との間を密閉することで、ポンプ12からの汚水の浸入及びモータ10への潤滑油の浸入を防止可能に形成されている。このように、軸封装置11は、潤滑油が充満したシールケーシング30内にメカニカルシール31を設けることで、モータ10への異物混入を防止する所謂二段構造が用いられる。
【0029】
ポンプ12は、ケーシング41と、羽根車42と、を備えている。ケーシング41は、その内部に羽根車42を収納する渦巻ケーシングであり、その内部にポンプ室43を形成する。ケーシング41は、組み立てることでその内部にポンプ室43を形成する上部材44及び下部材45を有し、羽根車42を回転軸24に固定した状態で分解可能に形成されている。
【0030】
上部材44は、本実施の形態では、シールケーシング30の一部に一体に形成されている。上部材44は、上述した挿通孔33の下方に、羽根車42を回動可能に指示する第1支持部47を有している。
【0031】
下部材45は、水中ポンプ1を据付面に据付ける複数の脚部48を備えている。また、下部材45は、その底面であって、複数の脚部48間に設けられた吸込開口49と、その側面に設けられた吐出開口50と、を備えている。
【0032】
なお、吐出開口50は、その口径(吐出径)が羽根車42を通過可能な粒径の異物を通過可能に形成されている。具体的には、吐出開口50の口径は、羽根車42を通過可能な所定の粒径の異物と略同一径に形成されている。ここで、羽根車42を通過可能な所定の粒径の異物とは、水中ポンプ1の吐出開口50の口径(吐出径)と同直径(所定の粒径)の球形固形物である。
【0033】
吸込開口49は、羽根車42の後述する吸込口58と略同一の口径に形成されている。吸込開口49は、羽根車42を回動可能に支持する第2支持部49aを有している。なお、挿通孔33、第1支持部47及び第2支持部49aには、回転軸24及び羽根車42と摺動可能なライナリングLが設けられる。第1支持部47及び第2支持部49aは、これらライナリングLの内面により形成される。
【0034】
羽根車42は、ノンクロッグのクローズド羽根車であって、所定の粒径の異物を通過可能に形成されている。このような羽根車42は、軸封装置11側に配置される上シュラウド52と、吸込開口49側に配置される下シュラウド53と、これらシュラウド52,53間に設けられた羽根54と、を備えている。また、羽根車42は、下シュラウド53に設けられた流体を吸込む吸込口58と、上シュラウド52、下シュラウド53及び羽根54により形成され、吸込んだ流体を吐出する吐出口63を有している。このような羽根車42は、上シュラウド52、下シュラウド53及び羽根54が鋳造等により一体に成型される。
【0035】
上シュラウド52は、円板状に形成されている。上シュラウド52は、その中央側に、回転軸24が挿通可能であって、キー溝56aを有する挿通孔56が形成された第1被支持部57が形成されている。なお、上シュラウド52は、羽根車42が回転軸24に固定された際に、重力方向に対して下シュラウド53の上方に位置する。
【0036】
下シュラウド53は、円環状に形成されている。下シュラウド53は、その中央に吸込口58が形成されている。また、下シュラウド53は、その中央側が円環状に突起し、当該突起の外周側に第2被支持部59が形成されている。
【0037】
第1被支持部57は、ライナリングLを介して第1支持部47に回転及び摺動自在に支持される。第2被支持部59は、ライナリングLを介して第2支持部49aに回転及び摺動自在に支持される。
【0038】
羽根54は、上下シュラウド52,53間に1枚設けられている。羽根54は、その一方の端部が、シュラウド52,53の中心側に、その他方の端部がシュラウド52,53の外周縁に配置される。羽根54は、シュラウド52、53の中心(インペラ54の回転中心)からの径が各位置で異なる形状、例えば渦巻形状やインボリュート形状に形成されている。なお、その詳細な形状は、羽根車42が、汚水を所定のポンプ効率で圧送可能な形状であれば、適宜設定可能である。
【0039】
羽根54は、その厚さがその両端側で薄く、中央側に向かって漸次肉厚となる。羽根54は、その内部に中空を形成する凹部55が形成されている。凹部55は、羽根54の外形状に沿って窪む凹部であり、その一端、例えば、本実施形態に置いてはその上端の一部が開口する。
【0040】
具体的には、凹部55は、上シュラウド52に、その両端側及び中央側の上端にそれぞれ円形に開口する抜き孔60が形成されている。換言すると、上シュラウド52は、その一部に凹部55の両端側及び中央側と連通する複数の抜き孔60が形成されている。抜き孔60は、鋳造により羽根車42を成型した際に用いられる凹部55を形成する中子の除去を行う孔である。
【0041】
凹部55の抜き孔60は、プラグ61により閉塞されている。例えば、プラグ61は、抜き孔60に嵌合されることで、上シュラウド52に固定され、凹部55を密閉可能に形成されている。このように、羽根54は、プラグ61により密閉される中空部である凹部55を有する。
【0042】
羽根54は、シュラウド52,53及び端部間であって、そのシュラウド52,53の外周側に位置する端部と中途部との間に、下シュラウド53の吸込口58から吸い込まれた汚水をポンプ室43内へと移動させる吐出口63を形成する。
【0043】
この吐出口63は、吸込口58から吸込んだ汚水をポンプ室43へと吐出する開口である。吐出口63は、所定の粒径、即ち、羽根車42内を通過可能な異物の最大粒径の異物が吐出可能に形成されている。
【0044】
このように構成された水中ポンプ1は、電源ケーブルKを介して電力が供給されることで、モータ10が駆動され、固定子22により回転子23が回転することで回転軸24が回転する。当該回転子23の回転により、羽根車42も回転する。
【0045】
図1の水の流れFに示すように、羽根車42の回転により、吸込口58から吸い込まれた汚水がケーシング41及び羽根車42で増圧されて、吐出口63から吐出される。
【0046】
このように構成された水中ポンプ1によれば、上シュラウド52に抜き孔60が形成された中空部である凹部55を羽根54に設けることで、羽根54による重量バランスの偏りを極力低減することが可能となる。これにより、配置や重量等の機械的バランスを向上させることが可能となり、回転時における振動や騒音を極力防止することが可能となる。
【0047】
また、羽根車42の成型後、凹部55の中子を抜き孔60から抜くことで、凹部55内は中空となり、且つ、抜き孔60をプラグ61により塞ぐことで、凹部55が密閉される。このため、凹部55内に汚水が浸入することが防止可能となり、羽根54の汚水による重量の増加を防止可能となる。このように、羽根54が凹部55を有することから、その重量が軽減され、結果、羽根車42の重量の低減となり、スラスト方向に加わる荷重を低減させることが可能となり、スラスト寿命が向上することとなる。また、水中ポンプ1の軽量化となる。
【0048】
また、羽根車42は、羽根54に中子を抜く抜き孔60を設け、中子を除去後、抜き孔60を閉塞するだけでよく、製造工程を増大させることがない。このため、従来の技術の蓋体等で凹部55を閉塞する技術に比べ、製造コストを低減することが可能となる。さらに言えば、凹部55全体を閉塞する蓋体は、羽根車42の大型化に伴って大型となり、製造コストが増大する。しかし、羽根車42に抜き孔60を設けることで、抜き孔60の形状は中子が抜ける形状であればよく、プラグ61も最小形状でよいことから、羽根車42の形状に係らず製造コストを抑えることが可能となる。
【0049】
上述したように本実施の形態に係る水中ポンプ1によれば、凹部55を成型する中子の抜き孔60を上シュラウド52に設け、中子を除去後、抜き孔60を閉塞することで、羽根54に凹部55を設けても、製造コストの低減が可能となる。
【0050】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した例では、抜き孔60は上シュラウド52に設ける構成を説明したがこれに限定されない。抜き孔60は、下シュラウド53に設ける構成であってもよい。
【0051】
また、上述した例では、中子を除去後、抜き孔60にプラグ61が嵌合されることで、抜き孔60が閉塞される構成を説明したがこれに限定されない。例えば、抜き孔60に雌ねじ部を設け、雄ねじ部が形成されたプラグを締結することで、抜き孔60を閉塞する構成であってもよい。また、抜き孔60とプラグ61との密閉性を向上させるために、接着剤やシーリング剤を介在させる構成であってもよい。
【0052】
また、上述した例では、中子を除去する構成を説明したがこれに限定されない。例えば、羽根車42の材料よりも軽量な材料を用いて中子を成形し、羽根車42を鋳造により成型後、中子をそのまま残存させる構成であってもよい。この場合、抜き孔60は、中子の抜き孔ではなく、中子を型に固定する際に中子の支持部により形成される孔部60となる。
【0053】
このため、羽根車42成型後に、孔部60を閉塞する中子を、上シュラウド52と面一とするための中子の除去工程が必要となるが、中子を全て除去する必要がなく、また、孔部60は中子により閉塞されることから、孔部60の閉塞を行う工程及びプラグも不要となる。このため、製造コストを低減することが可能となる。但し、羽根車42内に中子が残存するため、羽根車42の重量は、上述した中空部である凹部55を有する水中ポンプ1に比べ中子の重量だけ増加する。しかし、羽根54に凹部55を設けない構成に比べ、羽根車42の重量を低減することが可能となる。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【符号の説明】
【0054】
1…水中ポンプ、10…モータ、11…軸封装置、12…ポンプ、21…モータケーシング、22…固定子、23…回転子、24…回転軸、25…軸受、30…シールケーシング、31…メカニカルシール、33…挿通孔、34…油室、41…ケーシング、42…羽根車、43…ポンプ室、44…上部材、45…下部材、47…支持部、48…脚部、49…吸込開口、49a…支持部、50…吐出開口、51…ストレーナ、52…上シュラウド、53…下シュラウド、54…羽根、55…凹部、56a…キー溝、56…挿通孔、57…被支持部、58…吸込口、59…被支持部、60…抜き孔(孔部)、61…プラグ、63…吐出口、B…ボルト、K…電源ケーブル、L…ライナリング。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋳造により成型される羽根車であって、
前記回転軸に固定される上シュラウドと、
前記上シュラウドと対向して設けられ、その中心に吸込口を有する下シュラウドと、
前記上シュラウド及び前記下シュラウド間に設けられ、前記上シュラウド及び前記下シュラウドの中心側から外周側まで連続するとともに、中子により中空の凹部が成型された一枚の羽根と、
を備え、
前記上シュラウド又は前記下シュラウドは、前記凹部を成型する中子の抜き孔が形成されることを特徴とする羽根車。
【請求項2】
前記抜き孔を閉塞するプラグをさらに備え、
前記抜き孔は、前記中子を除去後前記プラグにより閉塞されることを特徴とする請求項1に記載の羽根車。
【請求項3】
鋳造により成型される羽根車であって、
前記回転軸に固定される上シュラウドと、
前記上シュラウドと対向して設けられ、その中心に吸込口を有する下シュラウドと、
前記上シュラウド及び前記下シュラウド間に設けられ、前記上シュラウド及び前記下シュラウドの中心側から外周側まで連続するとともに、中子により中空の凹部が成型された一枚の羽根と、
を備えることを特徴とする羽根車。
【請求項4】
モータと、
前記モータに接続された回転軸と、
鋳造により成型され、前記回転軸に固定される上シュラウド、前記上シュラウドと対向して設けられ、その中心に吸込口を有する下シュラウド、及び、前記上シュラウド及び前記下シュラウド間に設けられ、前記上シュラウド及び前記下シュラウドの中心側から外周側まで連続するとともに、中子により中空の凹部が成型された一枚の羽根を具備し、前記上シュラウド又は前記下シュラウドに前記凹部を成型する中子の抜き孔が形成された羽根車と、
前記羽根車を収納するポンプケーシングと、
を備えることを特徴とする水中ポンプ。
【請求項5】
前記羽根車は、前記抜き孔を閉塞するプラグをさらに備え、前記抜き孔が前記中子を除去後前記プラグにより閉塞されることを特徴とする請求項4に記載の水中ポンプ。
【請求項6】
モータと、
前記モータに接続された回転軸と、
鋳造により成型され、前記回転軸に固定される上シュラウド、前記上シュラウドと対向して設けられ、その中心に吸込口を有する下シュラウド、及び、前記上シュラウド及び前記下シュラウド間に設けられ、前記上シュラウド及び前記下シュラウドの中心側から外周側まで連続するとともに、中子により中空の凹部が成型された一枚の羽根を具備する羽根車と、
前記羽根車を収納するポンプケーシングと、
を備えることを特徴とする水中ポンプ。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−64398(P2013−64398A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−89149(P2012−89149)
【出願日】平成24年4月10日(2012.4.10)
【出願人】(000148209)株式会社川本製作所 (161)
【Fターム(参考)】