説明

芳香族ポリハロゲン化ハロメチル化合物の合成

本発明は、高純度ペンタブロモベンジルブロミド(PBB−Br)の調製プロセスであって、ベンジルのブロモ化反応を水存在下で適切な有機溶媒中で行い、反応温度は、開始剤の活性化に十分な温度ではあるが多量の開始剤を消費する程は高くない温度であるプロセスを開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、芳香族ポリハロゲン化ハロメチル化合物、特にペンタブロモベンジルブロミド(PBB−Br)の合成に関する。
【背景技術】
【0002】
芳香族ポリハロゲン化ハロメチル化合物は、各種化学製品の重要な基礎単位として知られている。これら中間体化合物は、化学反応性が良好であり且つハロゲン含有量が非常に高いという利点を有し、難燃剤の製造が主たる用途である。これら中間体の製造プロセスの数種が文献に記載されている。
【0003】
例えば、ドン、シュアン(Dong, Shu’an)、ツァン、グオチェン(Zhang, Guozhen)は「’JingxiHuagong(1997)、14(3)、35〜36」に、溶媒として四塩化炭素を用い、ラジカル源として過酸化ベンゾイルを用いるワンポット合成を記載している。このプロセスの収率は86%であったが、毒性の高い溶媒と開始剤を使用しなくてはならないため、工業スケールへの応用は容易ではない。
【0004】
シンシュキン(Shishkin)S.らは「ZhurnalOrganicheskoi Khimii(1981)、17(6)、1270〜5」に他のプロセスを記載している。トルエンの芳香族ブロモ化は鉄を触媒として用いて達成され、側鎖のブロモ化は、四塩化炭素中においてn−ブロモスクシンイミドに由来する臭素と過酸化ベンゾイルを使用するか、或いは四塩化炭素中において臭素をUV照射することにより行われ、収率は80%〜86%である。
【0005】
DE3828059は、溶媒と、ニッケル、コバルト、白金又はそれらの塩等の触媒とを使用する側鎖のハロゲン化プロセスを開示している。
【0006】
米国特許第4212996号は、全ハロゲン化された核を有するメチル基含有芳香族化合物の側鎖の塩素化プロセスを開示している。該プロセスは側鎖の塩素化であるが、純粋なペンタブロモベンジルブロミド(PBB−Br)の調製も開示されている。これは、ヘキサクロロブタジエン(HCBD)中175℃〜185℃で、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)存在下ペンタブロモトルエンと臭素を用いて行われる。
【0007】
米国特許第6028156号は、PBB−Brの調製プロセスを開示している(実施例5)。このプロセスは、ペンタブロモトルエン/クロロベンゼンにおいて臭素と2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)とを使用する。該プロセスは実際には、PBB−Brを単離することなしにペンタブロモトルエン(5BT)からペンタブロモベンジルアクリレート(PBBMA)を調製するためのワンポットプロセスである。
【0008】
最終製品がそれ自体で難燃剤となるか、最終難燃性化合物の製造中間体となるかは、これら芳香族ポリハロゲン化ハロメチル誘導体の純度が鍵となる。
【0009】
一般に、芳香族ポリハロゲン化ハロメチル化合物の製造は、2種の化学的ステージから構成される。即ち、メチル芳香族化合物のポリハロゲン化とメチル基のハロゲン化である。これら明確に区別される化学段階を行う順序が、各種公知プロセスを互いに差別化する一要素となっている。例えば、トルエンを原材料として選択する場合、メチル芳香族骨格のポリブロモ化によりペンタブロモトルエンが生じる。次いで、第二の化学的ステージにおいてペンタブロモトルエンを塩素化又は臭素化して、ペンタブロモベンジルクロリド又はペンタブロモベンジルブロミドを製造する。また、トルエンからパーブロモ化を行う第二のステージに必要なベンジルブロミド又はベンジルクロリドをまず製造することもできる。これまでに知られるプロセスの多くは、トルエンから出発してペンタハロトルエンを経由してペンタハロベンジル誘導体へと進行させている。
【0010】
芳香族パーブロモ化の第一の化学的ステージは、通常、適切な乾燥溶媒中でルイス酸触媒を用いて行う。この種の溶媒としては、通常使用されるジハロメタン類又はそれらの混合物、ジハロエタン類又はそれらの混合物、及びルイス酸触媒存在下で臭素又は塩素に対して不活性な他の溶媒を挙げることができる。また、そのようなプロセスにおいて臭素自体を試薬としても溶媒としても用いることができる。更に、パーブロモ化生成物を更なる側鎖ブロモ化段階に付すことを考慮すると、ルイス酸触媒を適切に選択することも極めて重要である。微量の残留触媒は、側鎖のブロモ化及び最終製品の色に与える影響が大きい。
【0011】
第二の化学的ステージは、メチル基の選択的モノハロゲン化(ベンジルのハロゲン化としても知られる)であってラジカルプロセスにより達成され、これは、ある種のラジカル開始剤源を用いて臭素分子又は塩素分子を変換し、メチル基を攻撃してハロメチル官能基を生成する反応性ラジカルとするプロセスである。工業的プロセスにおいては、ラジカル源は若干選択が限定されるが、使用される開始剤のタイプが最終製品の純度に与える影響は大きい。
【0012】
この目的のために最も好適なラジカル開始剤としては、AIBN、2,2’−アゾビスイロブチロニトリル、CAS RN[78−67−1]、2,2'−アゾビス(2−メチル−プロピオニトリル)が挙げられる。
【0013】
【特許文献1】DE3828059
【特許文献2】米国特許第4212996号
【特許文献3】米国特許第6028156号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
AIBNの分解は、ベンジルのハロゲン化或いは側鎖ブロモ化の進行に不可欠である。これは、AIBNの分解により生成するラジカルが、この種のプロセスにおいて活性ブロモ化種となる臭素ラジカルの生成を開始させるためである。先行技術に記載のように高温で行うと、AIBNの分解速度が大きくなりすぎて、生成したラジカルの大部分がメチル基や溶媒との副反応で消費されてしまう。従って本発明者らは、この種の反応は、高選択性が保証される温度で且つ妥当な反応時間で行うことが強く推奨されることを見出した。温度が低すぎると、ラジカルの生成が緩慢になり有効な反応が起きない。
【0015】
本発明者らはまた、水の存在量を適量とすることがベンジルのブロモ化効率を高めるために重要であることを見出した。水と当量のHBrが生成するが、AIBNラジカルと接触に際しBrラジカルを発生しないBr種の生成を最低限とするためには、HBrを能率的に除去することが必要である。
【0016】
2種の化学的ステージが新たな化合物の製造に関するものである場合には、経済的な観点から中間体を単離することなしに両ステージを同一のポット内で行うことが常に望まれる。一方で、中間体の単離及び精製を行わないと高純度生成物を得ることが困難である場合が多い。これは、第一のステージで生じた副生成物が第二のステージにおける化学反応にも関与することにより、プロセスで生成する不純物量が増大するためである。本発明のプロセスによれば、中間体の単離を行わない場合でも高純度生成物を得ることができ、該プロセスはワンポットで行った。
【0017】
芳香族ポリハロゲン化ハロメチル化合物の難燃剤への応用、又は他の難燃剤(ペンタブロモベンジルアクリレート(PBBMA)やポリペンタブロモベンジルアクリレート(PBBPA)等)の製造中間体への応用から、最適な性能を達成するための副生成物レベルの許容上限が決定される。例えば、日本特許第11279381号(日本特許出願第98−85341号)は、ペンタブロモトルエンの残存量が1500ppm以下である高純度ポリペンタブロモベンジルアクリレートが有利であることを強調している。
【0018】
当業者に理解されるように、不純物を低レベルに抑えて達成される、高純度で、熱安定性が高く且つ着色がより少ない難燃剤は、活性成分が同じで性質の劣るものよりも難燃剤として優れている。
【0019】
PBB−Brには種々用途があり、その中には品質要求がより緩やかな場合もある。しかしながら本出願人は、PBB−Brを難燃剤としてポリスチレンに使用する場合には、高品質製品を得るために極めて特定された条件を満たす必要があることを見出した。ポリスチレンフォームへのPBB−Brの使用は、同一出願人による別の特許出願(代理人案件番号17432/04、出願番号:IL163100、2004年7月19日出願)の主題である。
【0020】
ブロモ化有機化合物、特に難燃性ポリスチレン物品用に設計されるブロモ化有機化合物が満たすべき最も重要な性質は、
1.ポリスチレンマトリックス中におけるブロモ化添加剤の分散均一性が良好であること。この分散均一性は、ブロモ化添加剤の融解温度範囲がポリスチレンの通常の加工温度より低い場合に最もよく達成され、難燃性添加剤の加工中にポリスチレン樹脂全体に亘って均一に分布することになる。
2.ブロモ化有機難燃剤の熱安定性が高いことが他の重要な性質である。これは、熱安定性の低い添加剤においては、難燃化材料の再粉砕や再利用の可能性が制限されるためである。熱安定性が不十分な難燃性添加剤は、スチレンポリマーフォームの分子量を低減することによりポリスチレン樹脂の分解を引起こし、この結果、直ちに該フォームの全機械・絶縁特性が低下して、最も深刻な場合には装置の腐食までも引起こす。
【0021】
原則として、選択した難燃性分子において必要とされる熱安定性を確保する方法は種々存在する。なかでも化合物の化学的純度はその熱安定性に直接影響する。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明の一目的は、難燃剤製造用中間体としての使用に適した又は難燃剤としてポリマー樹脂へ直接適用することに適した高純度生成物をもたらす改良プロセスを提供することにある。
【0023】
本発明の他の目的は、上に定義される高品質の芳香族ポリハロゲン化ハロメチル化合物(特にペンタブロモベンジルブロミド(PBB−Br))の製造プロセスを提供することにあり、これにより、ポリスチレン等のポリマー樹脂に難燃剤として直接適用した場合に、又はPBBMA等の他の難燃剤化合物の製造に使用した場合に、最適な性能が達成される。
【0024】
本発明の更なる目的は、ワンポットプロセス又は別々の二化学段階で行うことができるPBB−Br製造プロセスを提供することである。
【0025】
本発明はその一アスペクトにおいて、高純度PBB−Brの調製プロセスに関し、該プロセスにおいては、ベンジルのブロモ化反応を水存在下で適切な有機溶媒中で行い、反応温度は、開始剤の活性化に十分な温度ではあるが多量(substantial amount)の開始剤を消費する程は高くない温度である。例えば、反応温度は約70℃である。
【0026】
本発明は他のアスペクトにおいて、難燃化発泡ポリスチレンフォーム(EPS)の調製における本発明プロセスにより調製されるPBB−Brの使用と、前記PBB−Brを難燃剤として有効量含有する発泡ポリスチレンフォーム(EPS)とに関する。
【0027】
本発明は他のアスペクトにおいて、透明難燃化ポリスチレンの調製における本発明プロセスにより調製されるPBB−Brの使用と、前記PBB−Brを難燃剤として有効量含有する透明難燃化ポリスチレンとに関する。
【0028】
本発明は他のアスペクトにおいて、透明難燃化ポリスチレンの調製における、本発明プロセスにより調製されるPBB−Brと共に使用される難燃性添加剤の使用を提供する。
【0029】
本発明は他のアスペクトにおいて、難燃剤として有効量の前記PBB−Brと、他の難燃性添加剤とを含有する透明難燃化ポリスチレンを提供する。
【0030】
本発明は更に他のアスペクトにおいて、UL94V−2等級を達成するために可燃性ポリスチレンを難燃化する方法であって、前記ポリスチレンにPBB−BrをFR有効量添加することを含む方法に関する。また本発明は、難燃剤としてのPBB−Brを有効量含有するV−2等級ポリスチレンも包含する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
分析方法
ペンタブロモベンジルブロミドの重要な物理的性質及びFRポリスチレンの優れた性能を表す各種パラメータは次の方法で測定した。
【0032】
PBB−Brの場合
・融点測定はビュッヒ(BUCHI)社545機器を用いて行う。固体試料を粉砕して微粉末とした後、毛管に導入する。開始温度は、予想される融点より10℃低い温度とし、加熱速度は1℃/分とする。融点測定は、検出器への光透過率40%を閾値に設定する。
【0033】
また、PBB−Brの融点は、示差走査測量計(DSC)を用いて測定することもできる。DSCの結果は、メトラー・トレド(Mettler-Toledo)社の機器(型式821E)を用いて得た。試料は、穴開き蓋の付いたアルミニウム製るつぼ内で、窒素気流下20mL/分、10℃/分で室温から約300℃まで加熱した。
【0034】
ポリスチレンに使用するPBB−Brの場合、毛管で測定される融点が183℃超であるか、又はDSCで測定される融解開始が少なくとも185℃であることが必要である。
【0035】
・乾燥時損失量は、ハロゲンモイスチャーオーブンHR73(メトラー・トレド社)を用いて測定する。ポリスチレン中への適用に適切なPBB−Brにおいては、残存溶媒は1000ppm未満であることが必要である。
【0036】
・ガスクロマトグラフィーは、ヒューレットパッカード社の機器(型式5890)(15mDB−1カラム、lμ、0.53mmOD)で行った。フローは2.5mL/分ヘリウムとし、オーブン温度は230℃〜290℃とした。
【0037】
トリブロモトルエンやテトラブロモトルエン、ペンタブロモトルエン等の残留副生成物(ガスクロマトグラフィーにて測定)の合計量は5000ppm未満である必要があり、ペンタブロモトルエンは特に2000ppm未満でなくてはならない。
【0038】
・鉄含有量は、試料の一部を有機溶媒(水と非相溶)に溶解させて測定し、鉄は、還流下においてHCl溶液中に抽出する。鉄濃度の測定は、フェナントロリンと錯体を形成させ分光光学的に行う。
【0039】
ポリスチレンに適用するための高純度PBB−Brは、鉄含有量が2ppm未満であることが必要である。
【0040】
・熱安定性は、PBB−Br及びPBB−Br含有FR−PSを熱重量分析(TGA)することにより測定した。測定はメトラー・トレド社機器モデル850を用いて行った。試料10mgを、アルミニウム製るつぼ内において、空気流下50mL/分、加熱速度10℃/分で室温から約600℃まで加熱した。
【0041】
・色測定−PBB−Brの試料5gをDBM60mLに溶解させる。溶液の色はコンパレーター(ロビボンド(Lovibond)又はLICO)で測定し、APHA値で表す。色測定は、LICO200機器(DR LANGE)で行った。分析は、11mm又は50mmチューブ(測定されたカラー値に応じて選択)(取扱説明書であるオペレーションインストラクションEd4、BDA215に従う)を用いて行った。
【0042】
・臭化物イオン含有量は、試料を水−メタノール混合液中に分散させ、AgNOで滴定することにより決定した。
【0043】
ポリスチレン、特に発泡ポリスチレンフォーム(EPS)に適切なPBB−Br中の臭化物イオン含有量は、20ppm未満であった。
【0044】
FR−PS(PBB−Br含有)の場合
・FR−PSから放出されるHBr−HBr放出量は、秤量済みFR−PS試料を220℃で30分間加熱することにより測定する。発生したHBr及び/又はHClガスを、窒素を用いて加熱試料から誘導し水中にトラップする。臭化物イオン及び/又は塩化物イオンをAgNOで滴定することにより定量する。
【0045】
・分子量分布は、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定した。使用した装置は、HPLCポンプ(メルク−日立(Merck-Hitachi)社型式L6000)、UV検出器(ジャスコ(Jasco)社型式UVIDEC−100−V、254nmに設定)、オートサンプラー(マイクロメトリクス(Micrometrics)社型式728、6ポート2ポジションバルコ(Valco)注入バルブ及び1mLサンプルバイアル付き)から構成された。
【0046】
注入量は20μLとした。2個の順次接続されたプルゲル(Plgel)10μmMixed−Bカラムを使用した。移動相にテトラヒドロフラン(THF)を用い、常温で流速1mL/分とした。分子量分布は、GPCプラスソフトウェアモジュール付きインテグレータ(スペクトラ・フィジクス(Spectra Physics)社型式4270)を用いて算出した。FR−PSの分子量分布を非難燃化PSの分子量分布と比較した。
【0047】
・ガラス転移温度は、メトラー・トレド社機器モデル821Eを用いてDSCにより決定した。試料は、密閉蓋を有するアルミニウム製るつぼ内で、窒素下(20mL/分)室温から約200℃に10℃/分で加熱した。ガラス転移温度の値は、アニール後に予備加熱済み試料の2回目の測定で決定した。難燃化PSのガラス転移温度を非−FRポリスチレンのガラス転移温度と比較した。
【0048】
・FR−PS射出成形試料の燃焼性は、UL指定のフード及びバーナを用いてUL−94V規格により測定した。
【0049】
材料
試薬グレードのトルエン(メルク(Merck)社)はCaClで乾燥させた。
試薬グレードのAlCl(フルカ(Fluka)社)はそのまま使用した。
ジクロロメタン(DCM)は試薬グレードであった(メルク(Merck)社)。
各溶媒、クロロブロモメタン(CBM)、ジブロモメタン(DBM)は、デッドシーブロミングループ(Dead Sea Bromine Group)(DSBG)で製造したものを使用した。
臭素は、デッドシーブロミングループ(Dead Sea Bromine Group)(DSBG)で製造したものを使用した。
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(AKZO社)。
【0050】
実施例1
ジブロモメタンを溶媒とするトルエンのパーブロモ化
還流冷却管、熱ウェル、メカニカルスターラー及びトルエン注入口を装備した500mLのジャケット付き反応器であって、光透過に対して強堅なアルミ箔で被覆され且つ加熱冷却システムに接続される反応器を使用した。乾燥ジブロモメタン(DBM)150mL、塩化アルミニウム(AlCl)3.85g(0.0297mol)及び臭素(Br)86mL(269.5g、1.684mol)を反応器へ導入した。温度を25℃に設定し、トルエン33.4mL(28.9g、0.314mol)をペリスタルチックポンプを用い速度0.30mL/分で供給した。発生したHBrは、DBMを入れたトラップ二本と固体CaClを入れたトラップ一本を通過させた後、遠心ポンプで水を循環させた吸収カラムへ導入した。
【0051】
トルエンの転化率は、反応液のスラリーをサンプリングし、水と亜硫酸水素ナトリウム溶液で処理し、生じた固体を追加のDBMに溶解させ、その溶液をガスクロマトグラフに注入することにより追跡した。トルエンの供給が完了した時点で、反応はほぼ終了した。更に45℃〜65℃で1時間反応させて、反応を完了させた。
【0052】
ガスクロマトグラフで決定したペンタブロモトルエン(5BT)含有量は>99.5%で、トリブロモトルエン(3BT)の全異性体とテトラブロモトルエン(4BT)の総含有量は0.5%未満であった。
【0053】
触媒を分解し、過剰の遊離臭素を還元するために反応液に水と亜硫酸水素ナトリウム溶液を添加することにより、5BTの後処理と単離を行った。水層を分離した後、有機スラリーを水で洗浄、中和、濾過した。結晶性の生成物を真空オーブンで更に乾燥させた。得られた生成物の融点は288℃〜289℃であった。
【0054】
実施例2
臭素を溶媒とするトルエンのパーブロモ化
還流冷却管、熱ウェル、メカニカルスターラー及びトルエン注入口を装備した500mLのジャケット付き反応器であって、光透過に対して強堅なアルミ箔で被覆され且つ加熱冷却システムに接続される反応器を使用した。臭素175mL(544g、3.4mol)、塩化アルミニウム(AlCl)2.5g(0.019mol)を反応器へ導入した。温度を30℃に設定し、トルエン30mL(25.95g、0.28mol)をペリスタルチックポンプを用い速度0.09mL/分で供給した。発生したHBrは、DBMを入れたトラップ二本と固体CaClを入れたトラップ一本を通過させた後、遠心ポンプで水を循環させた吸収カラムへ導入した。更に1時間半還流下反応させ、反応を完了させた。トルエンの転化率は、反応液をサンプリングし、水と亜硫酸水素ナトリウム溶液で処理し、生じた固体をDBMに溶解させ、この溶液をガスクロマトグラフに注入することにより追跡した。トリブロモトルエン(3BT)の全異性体とテトラブロモトルエン(4BT)の総含有量が0.5%未満になった時点で、水300mLを添加し反応を停止させ、過剰の臭素を蒸留した。室温まで冷却後、残留臭素を37%NaHSO溶液で還元した。得られたスラリーを水で洗浄し、塩基で中和した。生成物をGCで分析したところ、トリブロモトルエン(3BT)の全異性体とテトラブロモトルエン(4BT)の含有量は0.1%未満であった。
【0055】
実施例3
ジブロモメタン中ペンタブロモトルエンの側鎖ブロモ化
スターラー、熱ウェル、還流冷却管を装備した三口丸底フラスコを使用した。DBM62mL、実施例1又は実施例2で製造した5BTを46g(0.0946mol)、Br26.8g(0.168mol)及び水100mLをフラスコに導入した。この混合物を80℃に加熱し、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1.64gを添加した。1時間反応後、転化を完結させた。ガスクロマトグラフィーによる5BTは0.5%未満であった。冷却にすると、ペンタブロモベンジルブロミド(PBB−Br)は結晶化し、非常に濾過しやすい大きな結晶となった。純度は、ガスクロマトグラフィーから99.6%であった。
【0056】
実施例4
ジブロモメタン中におけるトルエンのワンポットパーブロモ化及び側鎖ブロモ化
前記実施例と同様な機器構成を使用した。DBM50mL、AlCl2.6g(0.0195mol)、臭素(Br)109g(0.68mol)を反応器へ導入した。混合物の温度を25℃〜35℃に維持しつつ、トルエン8.74g(0.095mol)を、ペリスタルチックポンプを用い速度0.25mL/分で35分間供給した。更に1時間後に、反応を完結させた。GC分析による3BT+4BTは0.5%未満であった。触媒を分解し、水100mLを添加して洗い出した。水層を除去し、更に水100mLを加えた。反応液を80℃に加熱し、AIBN1.64gを添加した。2時間後、反応は完了した(ガスクロマトグラフィーで決定)。酸性の水層を除去し、更に新鮮な水100mLを洗浄に使用した。有機層を塩基で中和し、結晶性の生成物(PBB−Br)を濾過し、乾燥させた。この生成物の純度はガスクロマトグラフィーから99.6%であった。
【0057】
実施例5
混合溶媒中におけるトルエンのワンポットパーブロモ化及び側鎖ブロモ化
前記実施例と同様な機器構成を使用した。ジクロロメタン(DCM)7%、クロロブロモメタン(CBM)12%、DBM81%を含む混合溶媒60mLを反応器に導入した。溶媒は、事前にシリカゲルで乾燥させ、水分を250ppm未満とした。AlCl粉末2.5g(0.019mol)を添加した。続いて、臭素(Br)137g(0.856mol)を添加した。全試薬を投入後、トルエン14.4g(0.157mol)の供給を25℃〜30℃で開始した。トルエンの添加は1時間以内に完了させた。更に30分後、試料を採取し、ガスクロマトグラフィーにより分析したところ、転化は完了していた(3BT+4BTは0.15%であった)。水35mLを注意深く添加することにより、触媒を不活性化した。発熱反応が完了した時点で、酸性の水層を吸引除去した。有機反応混合液中のアルミニウム含有量の分析により、反応物(reaction mass)からアルミニウムイオンが効率的に除去されていることがモニターされた(好ましくは100ppm未満)。更に新鮮な水35mLを添加し、その直後、更に臭素(Br)29g(0.181mol)を添加し、得られた混合物を70℃に加熱した。新たに調製したAIBN/水5mLのスラリー1.5gを3時間かけて段階的に反応混合物に加えた。AIBNの添加開始後4時間で反応は完了し、5BTは0.5%未満であった。反応混合物を40℃に冷却し、37%NaHSO溶液を添加することにより、残留遊離臭素を還元した。酸性の水層を除去し、反応液を更に水30mLで洗浄した。有機反応液を5%NaHCO溶液で中和した。15℃にまで冷却し結晶化を完了させ、生成物(PBB−Br)を濾過した。得られたケーキを水で洗浄し、真空オーブンで乾燥した。有機濾液を分離し、分留に付した。蒸留物はガスクロマトグラフィーにより組成を決定した後、連続的ブロモ化実験に用いた。PBB−Brの収率は93重量%であった。純度はGC分析から99.7%であり、5BTは0.3%未満、残留した溶媒及び水は0.1%未満であった。臭化物イオン含有量は20ppm未満、色は15Apha、融解温度範囲は183.5℃〜185℃であった。熱安定性は、TGAにより測定したところ、208℃で1%の重量損失、220℃で2%の重量損失、238℃で5%の重量損失、253℃で10%の重量損失であった。更なる使用のために回収した蒸留溶媒の組成は、DCM0.2%、CBM9.3%、DBM90.3%で、ブロモイソブチロニトリル(BIBN)は0.07%未満であった。
【0058】
実施例6
PBB−Brと他の難燃性添加剤とを含有する射出成形ポリスチレン試料の調製
PBB−Br及び通常使用される他の添加剤により難燃性を付与されたポリスチレンについて、燃焼性測定及び分析的特性化を行うために、射出成形試料を調製した。
【0059】
射出成形難燃化ポリスチレン試料及び圧縮成形難燃化ポリスチレン試料の難燃性を、下表5に記載の各試験方法に従って試験した。
【0060】
コンパウンディング
各成分(プラスチックペレット及び粉末)をザルトリウス(Sartorius)半分析天秤で秤量し、同成分をプラスチックバッグに入れ手作業で混合した。組成物は、L/D=32の2軸スクリュー押出し機ZE25(バーストルフ(Berstorff)社)にてコンパウンディングした(一方のフィーダーから供給)。コンパウンディング条件を次表1に示す。得られたストランドを水浴中で冷却し、次いでペレタイザー750/3(アクラパック・システムズ・リミテッド(Accrapak Systems Limited)社)にてペレットにした。得られたペレットを、循環気流オーブンにて70℃で2時間乾燥させた。
【0061】
射出成形:
コンパウンディング後のペレットを、オールラウンダー(Allrounder)機型式320s/500−150(アーブルグ(Arburg)社)を用いて成形した。LOI及びULの試験片を成形し、成形体No.S22963を使用した。成形条件を表2に示す。
【0062】
【表1】

【0063】
【表2】

【0064】
次の実施例では、流動促進剤として2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタンである市販のインテロックス(Interox)C−C(DFBパーオキシドケミー(Peroxide Chemie))を使用した。これはジクミルとも称する。
【0065】
リン酸エステルの一市販品として、TPP(トリフェニルホスフェート)(レオモル(Reomol)(チバガイギー社))を使用した。
【0066】
リン酸エステルの一例として、4,4’−ビフェノールフェニルホスフェートを使用した。この材料は、欧州特許出願第1327635号に開示されている。
【0067】
ポリスチレン難燃性組成物1〜12の各性質の詳細を表3に示した(表中、Exp.No.=組成物No.)。これら組成物は、実質的に前述のコンパウンディング及び射出成形手続に従い、コンパウンディング及び射出成形した。それら条件の詳細を表1及び表2にそれぞれ示す。
【0068】
表3は、射出成形試料1〜12に用いた成分配合例の詳細を示す。表3から分かるように、組成物はPBB−Brを種々の相対量で含有しており、PBB−Brを単独で含有する組成物と、亜リン酸系難燃性相乗剤及びジクミル流動促進剤が更に添加されている組成物とがある。これらの組成物のうち一種はポリスチレンのみを含有し、参照組成物とする。
【0069】
PBB−Brにより難燃化されたポリスチレンの諸性質は、あらゆる実用目的の観点から、非FRポリスチレンの性質と同等である。
【0070】
難燃化PS(組成物2及び3)のガラス転移温度と、非FRポリスチレン(組成物1)のガラス転移温度(Tg)との比較から、コンパウンディング及び押出し時における融解ポリスチレンの流動性と、難燃剤の存在により引起こされるポリスチレン樹脂の分解又は架橋とのいずれにも変化が見られる。実際には、高純度PBB−Brをポリスチレン用難燃剤として使用した場合、Tgには変化がない。
【0071】
ニートポリスチレン(組成物1)のTGAの結果は、PBB−Br含有ポリスチレン(組成物2及び3)のTGAの結果と実用的には同等であり、このことから、高品質のPBB−Brをポリスチレン用難燃剤として用いた場合、射出成形品の熱安定性に悪影響が出ないことが示された。これは、これら組成物の主たる利点であり、FR−PS化合物の再利用を試みる場合に有利である。
【0072】
組成物2及び3の分子量分布Mw及びMnは非FRポリスチレン(組成物1)と同一であり、これは、高純度PBB−Brをポリスチレンに使用すると、コンパウンディング及び成形時において、難燃剤の存在に起因するポリスチレン樹脂の損傷がないことを示している。
【0073】
2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン等の流動促進剤タイプの添加剤を使用すると(組成物6参照)、ポリスチレンの流動特性を反映するTgが低下する。これは、流動促進剤を含有しない以外は同一の組成物である組成物3(比較用)に比べて、流動性が向上し且つスループットがより高いことを意味している。
【0074】
ホスフェート添加剤(TPP(トリフェニルホスフェート)及びPFR−221)は各タイプにおいて、ポリスチレンのTgにもその効果が見られる。TPPを用いた組成物9及び10とPFR−221を用いた組成物7及び8を組成物3と比較されたい。
【0075】
難燃剤としての高純度PBB−Brと共に使用したこれら添加剤のうち、色又はTGA又はHBr放出により測定される熱安定性に影響を与えるものはなかった。
【0076】
実施例7
PBB−Brを含有する透明な難燃化射出成形ポリスチレンの調製
射出成形試験試料を実施例6の記載により調製した。組成物1〜12の燃焼性等級、色及び透明性のデータの詳細を表4に示す。
【0077】
PBB−Brを難燃剤として含有する結晶性の射出成形ポリスチレンは、酸化アンチモンの相乗作用によらず且つ臭素配合量が極めて低いにもかかわらず、驚くべきことにUL−94V−2等級を達成したことから、PBB−Brが高効率であることが示される。尚、組成物はいずれも無色透明であった。
【0078】
本発明により達成される結果がいかに驚くべきことであるかを理解するために、米国特許第6632870号を参照することができる。該特許は、FRを最大で40%配合することでV−2等級を達成する透明プラスチック材料に関するものであり、例えば表1(実施例1)を参照すると分かるように、V−2等級を達成するためにはFR−1808が15%必要であった。
【0079】
【表3】

【0080】
【表4】

【0081】
【表5】

【0082】
下の表6は、PBB−Brと他の各種添加剤とを含有する多くの射出成形PS組成物と、これら組成物個々のLOI試験結果、UL−94燃焼性等級及び色/透明性とを示す。
【0083】
表6は、優れた難燃効率をスチレンポリマーに提供するための高純度PBB−Brの使用の利点を示している。組成物PF−13(表6中の他の全組成物の参照用とする)は、それ自体で高いLOI指数を示している。全組成物の臭素含有量を一定に保ちつつ、PBB−Brと各種難燃剤とを配合したところ、LOI値は参照組成物と同程度になった。
【0084】
PBB−Brの初期量を一定とした場合(PF−16〜PF−20を参照)、対応するLOI値は参照組成物の値を上回っている。
【0085】
混合物はいずれも透明性試験に合格し、ほぼ全てが無色となる。選択した数例は、UL−94燃焼性試験のV−2に等級付けられる。
【0086】
前記の全てが、スチレンポリマー中に高純度PBB−Brを難燃剤として使用することの利点を強調しており、該化合物を、ブロモ化された難燃剤又はその他の難燃剤と各種組成で配合すると難燃効率が向上する。
【0087】
実施例8
EPS用PBB−Br含有ポリスチレンの調製
通常の実験室機器構成は、メカニカルプロペラスターラー、還流冷却管、温度計及び滴下漏斗が取付けられた0.5L四つ口丸底フラスコからなるものであった。
【0088】
脱イオン水100mL;ポリビニルアルコール(Mw126×10)(アルドリッチ(Aldrich)社)0.01gの脱イオン水(10mL)溶液;アニオン系界面活性剤Dowfax 2Al(ダウ(Dow)社)0.025gの脱イオン水(20mL)溶液;及びCa(PO(メルク(Merck)社)0.6gを攪拌下フラスコに投入し、90℃に加熱した。次いで、スチレン(アルドリッチ(Aldrich)社)125g、PBB−Br(DSBG社)2.38g及び過酸化ベンゾイル(フルカ(Fluka)社)0.55gの溶液を、滴下漏斗から3時間かけてフラスコに添加した。この混合物を90℃で5.5時間攪拌した後、室温まで冷却した。ポリスチレンビーズをフィルターで分離し、フィルター上で脱イオン水200mLを用いて洗浄し、続いてメタノール200mLで洗浄した。重合生成物を真空乾燥した。
【0089】
実施例8で得たFR−PSを用いてPBB−Br含有圧縮成形ポリスチレンを調製し、難燃性試験を行った結果を下の表7に示す。燃焼性試験は上の表5に詳述した試験方法に従い行った。
【0090】
FR−PSビーズ70gを180℃で2分間圧縮成形し、水で5分間冷却した。成形物から試験片を切取り、LOI及びUL−94Vの各方法により燃焼性を試験した。結果を表7に示す。
【0091】
利用した重合プロセスは、イオン性種の存在による影響を非常に受けやすいことが知られていることから、本発明に従って製造された臭化物イオン含有量の少ないPBB−Brの使用は有意義であった。このことが最終製品に有利であることは明白である。PBB−Br含有FRポリスチレンビーズから成形試験片を調製すれば、EPS発泡物品の燃焼性をシミュレートできる。高純度PBB−Brが本プロセスにおいて有効であることは明白である。
【0092】
【表6A】

【0093】
【表6B】

【0094】
【表7】

【0095】
本発明の実施例は例示目的で記載されたものであるが、請求項の記載の範囲を超えることなく、当業者によって多くの修正や変更、改変が行われ得ることは明らかであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高純度ペンタブロモベンジルブロミド(PBB−Br)の調製プロセスであって、ベンジルのブロモ化反応を水存在下で適切な有機溶媒中で行い、反応温度は、開始剤の活性化に十分な温度ではあるが多量の開始剤を消費する程は高くない温度であるプロセス。
【請求項2】
「ワンポット」プロセスである、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
反応温度は約70℃である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
難燃化発泡ポリスチレンフォーム(EPS)の調製における、請求項1又は2に記載のプロセスにより調製されるPBB−Brの使用。
【請求項5】
請求項1に従って調製される高純度PBB−Brを難燃剤として有効量含有する発泡ポリスチレンフォーム(EPS)。
【請求項6】
透明難燃化ポリスチレンの調製における、請求項1に従って調製される高純度PBB−Brの使用。
【請求項7】
請求項1に従って調製されるPBB−Brを難燃剤として有効量含有する透明難燃化ポリスチレン。
【請求項8】
他のブロモ化難燃性添加剤を更に含有する、請求項9に記載の透明難燃化ポリスチレン。
【請求項9】
前記添加剤は、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、トリブロモネオペンチルアルコール、テトラブロモビスフェノールA、ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、ブロモ化エポキシオリゴマー、トリス−アリルイソシアヌレート、1,3−プロパンジアミン、NOR−116、4,4’−ビフェノールビス(ジフェニルホスフェート)、ジドデシル3,3’−チオジプロピオネート、トリフェニルホスフェート、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン及びそれらの混合物から成る群から選択される、請求項8に記載の透明難燃化ポリスチレン。
【請求項10】
可燃性ポリスチレンにPBB−BrをFR有効量添加することを含む、可燃性ポリスチレンを難燃化しUL94V−2等級とする方法。
【請求項11】
難燃剤としてPBB−Brを有効量含有するV−2等級ポリスチレン。
【請求項12】
他の難燃性添加剤を更に含む、請求項13に記載のV−2等級ポリスチレン。
【請求項13】
前記添加剤は、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、トリブロモネオペンチルアルコール、テトラブロモビスフェノールA、ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、ブロモ化エポキシオリゴマー、トリス−アリルイソシアヌレート、NOR−116、4,4’−ビフェノールビス(ジフェニルホスフェート)、ジドデシル3,3’−チオジプロピオネート、トリフェニルホスフェート、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン及びそれらの混合物から成る群から選択される、請求項14に記載のV−2等級ポリスチレン。

【公表番号】特表2008−506769(P2008−506769A)
【公表日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−522119(P2007−522119)
【出願日】平成17年7月19日(2005.7.19)
【国際出願番号】PCT/IL2005/000768
【国際公開番号】WO2006/008738
【国際公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(500165175)ブローミン コンパウンズ リミテッド (9)
【Fターム(参考)】