説明

薄板の搬送機構及びその搬送方法

【課題】半導体ウエハを横にして床面に水平状態で搬送する場合の弊害である、半導体ウエハへのパーティクル付着や半導体ウエハの割れ等による歩留まり等の低下を阻止すること、並びに占有床面積の小さな縦型半導体ウエハ製造装置に最適な半導体ウエハの搬送機構と搬送方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の半導体ウエハ5の搬送機構1は、円弧状の第1のアーム2と、先端部の両側面部が円弧状で全体が棒状の第2のアーム6と、第1のアーム2の円弧と同一円周上に載置されたカセット4からなり、第1のアーム2が回転することによりカセット4内の半導体ウエハ5をカセット4の上部に押し出し、逆方向に回転する第2のアーム6と共に、半導体ウエハ5を床面50に垂直状態に支持し、その後、両アームが第1のアーム2の回転方向に回転し、回転軸7の上部の停止位置19まで半導体ウエハ5を搬送し、また逆方向の搬送を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄板の搬送機構及びその搬送方法に係るもので、特に半導体ウエハを床面に垂直に保持した状態で搬送する搬送機構及びその搬送方法に係るものである。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハや液晶用ガラス基板等に酸化膜等を成膜したり、当該酸化膜等にフォトレジスト処理したり、エッチング処理等を行う場合、半導体ウエハ等の搬送は、古くはカセット内の半導体ウエハ等を回転するベルトに乗せ、その裏面をベルトに接触させた状態で床面に水平にして加工装置に搬送していた。特にフォトレジストの現像工程やエッチング工程等において、半導体ウエハの大口径化やパターンの微細化が進展する中、従来の薬液槽にカセットに半導体ウエハを25枚または50枚セットし、一括処理するバッチ方式では加工バラツキが制御できなくなったことから、半導体ウエハ等を1枚ずつ処理する枚葉式の加工法が導入されることになり、それと共に、ベルト搬送方式が普及した。
【0003】
しかし、半導体ウエハ等の裏面には、裏面洗浄工程を導入等してもフォトレジスト残渣等が付着しており、搬送ベルトを汚してしまう。係るベルトに接触する半導体ウエハ等は、また、その裏面が汚染されることになり、カセット等に半導体ウエハ等を多数枚収納して、次工程に搬送等するとき上段の半導体ウエハ等の裏面から汚染物質が剥離し、下段の半導体ウエハ等の主面に落下、付着して歩留まりや信頼性上の問題を引き起こしていた。
【0004】
そこで、薄い金属板等からなる半導体ウエハ等の載置台を有するロボットで、カセット内の半導体ウエハ等を当該載置台に載せて引き出し、加工装置に供給する方式が導入された。
【0005】
上記半導体ウエハ等の載置台で半導体ウエハを搬送する場合、カセットから半導体ウエハを引き出す場合は下側から上側へと、また、カセットにウエハを収納する場合は、上側から下側へと作業を行うことにより、下側の半導体ウエハ上に上側の半導体ウエハの搬送時にパーティクル等が降りかからないように注意を払っていた。また、微細化の進展と共に、半導体ウエハ等の裏面等に付着するパーティクルを更に低減するため、半導体ウエハ等の主面、裏面に接触しない搬送方式として、半導体ウエハ等の端面を挟んで搬送するメカニカル搬送方式も導入されている。
【0006】
このような、半導体ウエハの搬送方式については、以下の特許文献1、特許文献2等に記載されている。
【特許文献1】特開平10―303278号公報
【特許文献2】特開平10−156781号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記搬送方法の進展により、半導体ウエハ等の主面や裏面に付着するパーティクル等の汚染物質は大幅に減少した。しかし、半導体ウエハ等を床面に水平にして、即ち横にして搬送しているため、パーティクル等の付着を皆無にすることはできない。また、仕上げ厚の薄い半導体ウエハでは自重により半導体ウエハ自体が反ってしまい、半導体ウエハが搬送用載置台から落下したり、カセットに収納する場合に、カセットの溝にうまく入らず、カセットと衝突して半導体ウエハが割れてしまう場合も発生している。半導体ウエハが薄いため上述のメカニカル搬送方式による半導体ウエハの端面を挟み込む方式では、半導体ウエハは割れてしまう。更に、半導体ウエハ等の大口径化の進展により半導体製造装置のクリーンルーム内の占有床面積が増大し、クリーンルーム全体の生産能力の低下という大きな問題が浮上してきた。そこで、占有床面積の小さい小型半導体製造装置の導入と、それに使用される搬送機構の開発が大きな課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の薄板の搬送機構は、先端部に支持部を有し、床面に水平な回転軸を中心に回転可能な、全体が円弧状の第1のアームと、先端部に支持部を有し、床面に水平な回転軸を中心に回転可能な、全体が棒状の第2のアームと、前記第1のアームの円弧と同一中心を有する円周上に載置されたカセットと、を具備する薄板の搬送機構であって、前記薄板を、床面に垂直状態に保持しつつ、前記第1のアームの支持部と前記第2のアームの支持部でその端面を支持し、回転して前記カセットから所定位置まで搬送することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の薄板の搬送機構は、前記第1のアームと前記第2のアームの前記回転軸が同一であること、前記薄板を前記第1のアーム及び前記第2のアームにより前記所定位置から前記カセットまで搬送すること、前記第2のアームの先端部の前記支持部が、その先端部の両側面部に円弧状に形成されていること、前記第1のアーム及び前記第2のアームの前記支持部には表面から奥に行くに従い狭くなる傾斜部とそれに続く直線部と底部からなる溝部が形成されていること、前記第2のアームの前記溝部の前記傾斜部の入り口の幅が、前記カセットの溝と溝の間の幅より大きいこと、前記第2のアームの前記支持部にフォトセンサーを有すること、前記所定位置に静止している前記薄板の表面に気体を噴射する気体噴射機構を有すること、前記第1のアームの円弧の左右の先端の上部に、それぞれ前記カセットが載置され、前記第1のアームと前記第2のアームとで前記薄板を当該カセットから搬出し、また搬入すること等を特徴とする。
【0010】
また、本発明の薄板の搬送方法は、先端部に支持部を有し、床面に水平な回転軸を中心に回転可能な、全体が円弧状の第1のアームと、先端部に支持部を有し、床面に水平な回転軸を中心に回転可能な、全体が棒状の第2のアームと、前記第1のアームの円弧と同一中心を有する円周上に載置されたカセットと、を具備する薄板の搬送機構による前記薄板の搬送方法であって、前記第1のアームが回転することにより、前記第1のアームの前記支持部に形成された溝部で前記カセット内の前記薄板の端面を支持する工程と、前記第1のアームが更に回転することにより、前記薄板を前記カセットの上部に押し出す工程と、前記第1のアームの回転開始と同時に当該第1のアームと逆方向に回転する前記第2のアームの前記支持部に形成された溝部により、前記カセットの上部に一部飛び出している前記薄板の端面を支持する工程と、前記薄板を、前記第1のアームの前記溝部及び前記第2のアームの前記溝部で支持し、床面に垂直に保持した状態のまま、前記第1のアームの回転方向に、前記第1のアームの回転角度で定まる所定位置まで搬送する工程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明による薄板の搬送機構による薄板の搬送方法によれば、薄板を床面に垂直に保持して搬送することから、薄板の主面や裏面にパーティクル等が付着することもなく、また薄板はその端面を第2のアーム、第1のアームにより支持されるだけで、両アームから余分な力を受けることもないため、薄板が薄くても割れる事がない。さらに、薄板を床面に垂直に保持して処理を行う小型半導体製造装置に効率的に薄板を搬送する事ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の薄板の搬送機構及びその搬送方法について図面に従い詳細に説明する。
最初に、図1に基づいて本発明に係る薄板の搬送機構1の構成と搬送方法について、薄板を半導体ウエハ5として説明する。図1(a)は搬送機構1の静止している初期状態を示している。搬送機構1は第1のアーム2と第2のアーム6と半導体ウエハ5を収納する2個のカセット4から構成される。第1のアーム2は両先端に半導体ウエハ5の端面を支持する溝部を内包する半導体ウエハ5の支持部3を有し、円弧状の形状で形成され、床面に水平な回転軸7を中心にして左右に回転する事が可能である。回転方向により左右いずれのカセット4からも半導体ウエハ5を搬送できる。第1のアーム2は、初期状態では図1(a)に示すように初期位置8に静止している。
【0013】
第2のアーム6はその先端部分が両側に円弧状に形成された、半導体ウエハ5をその端面で支持する溝部を内包する半導体ウエハ5の支持部9を有しており、回転軸7を中心として左右に回転する事ができる。支持部9の円弧形状は半導体ウエハ5の円弧形状と略同形状であり、半導体ウエハ5の全円周の5分の1前後の円周長を有している。第2のアーム6は、初期状態では図1(a)に示すように、初期位置10に静止している。第1のアーム2と第2のアーム6は同一の前記回転軸7を有しており、同時または別々に同一方向または反対方向に回転する事ができる。
【0014】
半導体ウエハ5を収納するカセット4は第1のアーム2の左右の両先端に2台設置された不図示のカセット載置台にセットされる。カセット4は図1(a)に示すように、回転軸7を中心とする、第1のアーム2の円弧と同一円周上に、半導体ウエハ5がセットされるように傾いた状態でセットされる。カセット4はパルスモーターで1ピッチごとに前後に稼動する事ができる。通常、25枚または50枚の半導体ウエハ5が収納できるよう溝が形成されている。
【0015】
次に、係る構成から成る半導体ウエハ5の搬送機構1による半導体ウエハ5の搬送方法について説明する。第1のアーム2、第2のアーム6に対する搬送指示が出ると、図1(b)に示すように、第1のアーム2及び第2のアーム6は同時に同一の回転軸7を中心として、それぞれの初期位置8,10から離れ、互いに逆方向に回転し始める。図1(b)では第1のアーム2が左向きに回転し、同時に第2のアーム6が右向きに回転する。回転を開始すると、初めに、半導体ウエハ5に近い第1のアーム2の支持部3が、床面50に垂直に収納されている半導体ウエハ5の端面を、図2(a)に示す支持部3内部の溝部13に形成された傾斜部11により支持する。傾斜部11の最上部の幅はカセット4のピッチ幅と略同等であるため支持部3が半導体ウエハ5を支持し損ねることはない。半導体ウエハ5は傾斜部11を滑りながら最終的に溝部13内の直線部12に挿入され、その主面を床面50に垂直な状態で支持される。
【0016】
その後も第1のアーム2は左向きに回転し続けるが、半導体ウエハ5は、その端面を直線部12の底部14とカセット4の左側の溝底部と接触させ、カセット4の右側の溝側壁にも支持されながらカセット4の上部へと移動する。半導体ウエハ5の所定の部分がカセット4の外に露出した時点で、右向きに回転してきた第2のアーム6の円弧状の支持部9が半導体ウエハ5に当接する。支持部9は図2(b)に示すように両側面が円弧状の形状をしているが、そのA−A線に基づく断面図が図2(c)に示される。即ち、傾斜部15と直線部16と底部18からなる溝部17を有している。半導体ウエハ5は、先ず、溝部17内の傾斜部15に当接し、傾斜部15の面に沿って滑りながら直線部16内に挿入されその底部18に当接する。
【0017】
傾斜部15の最上端の幅はカセット4のピッチ幅より大きく形成されているため、例え、半導体ウエハ5がカセット4内で傾いていたとしても、第2のアーム6の支持部9が半導体ウエハ5を支持し損ねることはない。また、第2のアーム6の支持部9の溝部17の溝の両端には不図示のフォトカプラーが設置されており、半導体ウエハ5の有無を確認し、半導体ウエハ5が存在しないことを確認した場合、第1のアーム2、第2のアーム6の動作を停止させる。割れた半導体ウエハ5をそのまま搬送した場合、半導体ウエハ5が落下して装置内に散乱するのを防止する等のためである。
【0018】
半導体ウエハ5が両アームにその端面を支持されると、図1(c)に示すように、両アームは一体となり第1のアーム2の回転方向である左側に回転する。第2のアーム6の支持部9及び第1のアーム2の支持部3により半導体ウエハ5が支持される状態を図3に示す。この場合、半導体ウエハ5が当接する、第2のアーム6の溝部17の底部18部分は、支持部9内の底部18の全ての部分ではない。半導体ウエハ5と最初に当接するのは底部18の内の一番上の部分であるE1部分であり、両アームが半導体ウエハ5を支持しつつ、左側に回転するに従い、底部18との接点は順次E2部分に移動する。但しその場合でも支持部9内の溝部17の側壁により半導体ウエハ5は支持されるので半導体ウエハ5の床面50に対する垂直度は維持される。
【0019】
最後に、両アームに支持された半導体ウエハ5は、第1のアーム2の回転角度で定まる回転軸7の上部の停止位置19でその主面を床面50に垂直にした状態で静止し搬送機構1の搬送工程は一応終了する。しかし、この後の半導体製造装置との半導体ウエハ5の授受まですることによりその役目を果たすことに成るので、半導体ウエハ5の授受方法まで説明を進める。搬送機構1が両アームに支持された半導体ウエハ5を停止位置19まで搬送し停止すると、図4に示す、床面50に垂直に構成された、半導体製造装置の半導体ウエハ5の固定機構20が前記停止位置19に接近して半導体ウエハ5と床面50に垂直な状態で一旦停止して相対する。前記固定機構20は半導体ウエハ5を固定する固定チャック21と固定機構20の動作を制御する動作制御機構22からなる。
【0020】
両アームに支持された半導体ウエハ5が薄い場合等のとき、半導体ウエハ5が反ってしまい、前記固定機構20と垂直に相対する事ができず、停止位置19に向かいゆっくり前進し停止する固定チャック21により、半導体ウエハ5をうまく固定できない場合がある。そこで、動作安定化のため、図4に示すように、気体噴射機構23を設置し半導体ウエハ5の上部から半導体ウエハ5の、固定チャック21と相対する面に対して窒素ガス等の気体24を噴射し垂直度を高めるように処置している。
【0021】
このように床面50に対して垂直度の高い半導体ウエハ5は、停止位置19まで接近した固定チャック21に固定される。固定チャック21が半導体ウエハ5を固定すると、第1のアーム2、第2のアーム6はそれぞれ逆側に回転し、半導体ウエハ5から離れ、最終的にカセット4から固定チャック21までの半導体ウエハ5の搬送は終了する。半導体製造装置での加工処理が終了すると、処理済の半導体ウエハ5を固定した固定チャック21が再び停止位置19に接近し停止する。その後、第1のアーム2及び第2のアーム6が再度、逆側に回転し、半導体ウエハ5を支持し、固定チャック21は半導体ウエハ5を解放する。固定チャックは第1のアームの回転角で決まる停止位置を基準に動作する。
【0022】
この後、カセット4の元の位置まで両アームは半導体ウエハ5を、戻すための搬送を行い一連の搬送は終了する。本実施形態では、右側のカセット4から半導体ウエハ5を停止位置19まで搬送し、また、逆に、停止位置19からカセット4まで戻す、逆方向の搬送について記載したが、左側のカセット4から停止位置19まで搬送する場合も同様に実施できることはいうまでもない。本発明に係る搬送機構により、口径が4インチで厚みが80μmの半導体ウエハでも、割れる等の不具合を発生することなく搬送することができた。
【0023】
本発明の他の実施形態として、液晶パネル製造ラインのガラス板の搬送や、DVD等の製造ラインのデスクの搬送等があるが、技術的思想が同一である限り、他の薄板の搬送にも適用できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態における半導体ウエハの搬送方法並びに搬送機構を示す図である。
【図2】本発明の実施形態における半導体ウエハの搬送機構の半導体ウエハの支持部を示す図である。
【図3】本発明の実施形態における半導体ウエハの搬送機構において半導体ウエハの支持部が半導体ウエハを支持している状態を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態における半導体ウエハの搬送機構と半導体製造装置の半導体ウエハの固定機構との関係を示す図面である。
【符号の説明】
【0025】
1 搬送機構 2 第1のアーム 3 支持部 4 カセット
5 半導体ウエハ6 第2のアーム 7 回転軸 8 初期位置
9 支持部 10 初期位置11 傾斜部 12 直線部 13溝部
14 底部 15 傾斜部 16 直線部 17 溝部 18 底部
19 停止位置 E1 接触部E2 接触部 20 固定機構
21 固定チャック 22 動作制御機構23 気体噴射機構 24 気体
50 床面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部に支持部を有し、床面に水平な回転軸を中心に回転可能な、全体が円弧状の第1のアームと、
先端部に支持部を有し、床面に水平な回転軸を中心に回転可能な、全体が棒状の第2のアームと、
前記第1のアームの円弧と同一中心を有する円周上に配置されたカセットと、を具備する薄板の搬送機構であって、前記薄板を、床面に垂直状態に保持しつつ、前記第1のアームの支持部と前記第2のアームの支持部でその端面を支持し、回転して前記カセットから所定位置まで搬送することを特徴とする薄板の搬送機構。
【請求項2】
前記第1のアームと前記第2のアームの前記回転軸が同一であることを特徴とする請求項1に記載の薄板の搬送機構。
【請求項3】
前記薄板を、前記第1のアーム及び前記第2のアームにより、前記所定位置から前記カセットまで搬送することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の薄板の搬送機構。
【請求項4】
前記第2のアームの先端部の前記支持部が、その先端部の両側面部に円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の薄板の搬送機構。
【請求項5】
前記第1のアーム及び前記第2のアームの前記支持部には表面から奥に行くに従い狭くなる傾斜部とそれに続く直線部と底部からなる溝部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の薄板の搬送機構。
【請求項6】
前記第2のアームの前記溝部の前記傾斜部の入り口の幅が、前記カセットの溝と溝の間の幅より大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の薄板の搬送機構。
【請求項7】
前記第2のアームの前記支持部にフォトセンサーを有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の薄板の搬送機構。
【請求項8】
前記所定位置に静止している前記薄板の、床面に対する垂直度を高めるため、表面に気体を噴射する気体噴射機構を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の薄板の搬送機構。
【請求項9】
前記第1のアームの円弧の左右の先端の上部に、それぞれ前記カセットが載置され、前記第1のアームと前記第2のアームとで前記薄板を当該カセットから搬出し、また搬入することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の薄板の搬送機構。
【請求項10】
前記薄板が半導体ウエハであることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の薄板の搬送機構。
【請求項11】
先端部に支持部を有し、床面に水平な回転軸を中心に回転可能な、全体が円弧状の第1のアームと、先端部に支持部を有し、床面に水平な回転軸を中心に回転可能な、全体が棒状の第2のアームと、前記第1のアームの円弧と同一中心を有する円周上に載置されたカセットと、を具備する薄板の搬送機構による前記薄板の搬送方法であって、
前記第1のアームが回転することにより、前記第1のアームの前記支持部に形成された溝部で前記カセット内の前記薄板の端面を支持する工程と、
前記第1のアームが更に回転することにより、前記薄板を前記カセットの上部に押し出す工程と、
前記第1のアームの回転開始と同時に当該第1のアームと逆方向に回転する前記第2のアームの前記支持部に形成された溝部により、前記カセットの上部に一部飛び出している前記薄板の端面を支持する工程と、
前記薄板を、前記第1のアームの前記溝部及び前記第2のアームの前記溝部で支持し、床面に垂直に保持した状態のまま、前記第1のアームの回転方向に、前記第1のアームの回転角度で定まる所定位置まで搬送する工程と、を含むことを特徴とする薄板の搬送方法。
【請求項12】
前記所定位置に固定機構が静止し、前記薄板を固定したとき、前記第1のアーム及び前記第2のアームが前記薄板を解放し、前記薄板を固定した前記固定機構が前記所定位置に接近し、静止したとき前記第1のアーム及び前記第2のアームが前記薄板を支持し、前記固定機構が前記薄板を解放することを特徴とする請求項11に記載の薄板の搬送方法。
【請求項13】
前記第1のアーム及び前記第2のアームにより、前記所定位置から前記カセット内まで前記薄板を搬送することを特徴とする請求項10乃至請求項12のいずれかに記載の薄板の搬送方法。
【請求項14】
前記薄板が半導体ウエハであることを特徴とする請求項10乃至請求項13のいずれかに記載の薄板の搬送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−118422(P2010−118422A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−289448(P2008−289448)
【出願日】平成20年11月12日(2008.11.12)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(506227884)三洋半導体株式会社 (1,155)
【出願人】(501464440)三洋半導体製造株式会社 (49)
【Fターム(参考)】