説明

薄板収納容器、薄板保持具及び薄板取出方法

【課題】大口径のウェーハ等の薄板であっても、自重の影響を受けることなく、ロボット装置等によって支障なく薄板収納容器から取り出すことができるようにする。
【解決手段】薄板収納容器において、薄板を収容する空間Sに向けて突出するように設けられて薄板を支持する薄板支持部12を複数個備える。さらに、その複数個の薄板支持部12を、水平方向に並べて設けるとともに、垂直方向からその並び方向に向かって所定の角度αだけ傾斜するように設けて、垂直方向に対して傾斜させた状態で薄板を支持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェーハ等の薄板の収容に好適な薄板収納容器、薄板保持具及び薄板取出方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体ウェーハは、製造工程間での移動時やデバイスメーカへの出荷時には、ウェーハ収納容器内に収納されて搬送される。
ウェーハ収納容器は、一般的に、前面が開口した箱状の容器本体と、容器本体に着脱自在に収納されるウェーハ保持具と、容器本体の開口を塞ぐ蓋体とを備えている。そして、図10に示すように、ウェーハ保持具101の内側面には、ウェーハWを1枚ずつ水平に保持するためのリブ102が等間隔に設けられている。
【0003】
ウェーハWは、一対の対向するリブ102によって1枚ずつ水平に保持されて複数枚がウェーハ保持具101に挿入され、続いてそのウェーハ保持具101が容器本体内に収納されて、ウェーハWがウェーハ収納容器内に収納されるようになっている。このようなウェーハ収納容器は、特許文献1や特許文献2に開示されている。
ウェーハ収納容器内に収納されたウェーハWは、ロボット装置等によって取り出されるようになっている。このときのウェーハ収納容器の載置位置は、ロボット装置がウェーハWを適切にハンドリングできるように、ロボット装置の位置との相対関係で決められている。そして、ロボット装置は、図11(a)に示すようにウェーハWのエッジ(周縁部)をアーム111に設けられた弾性パッド付き爪112により挟持したり、図11(b)に示すようにウェーハWの表面を真空吸着治具113により真空吸着したりして、ウェーハWを取り出すようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−107135号公報
【特許文献2】WO99/39994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、現在は、直径300mmのウェーハが主流となっているが、将来は、直径450mmのウェーハの量産が予定されている。
このような大口径のウェーハを前述のウェーハ収納容器内に水平状態で保持する場合、ウェーハが自重でたわみ、ウェーハに割れや欠け等の物理的損傷が発生するおそれがある。そこで、ウェーハを直立状態(縦置き状態)で保持するようにウェーハ収納容器を利用することが考えられる。
【0006】
しかしながら、ウェーハを直立状態で保持する場合に、ウェーハを水平状態で保持する従来のウェーハ収納容器を単純に利用しただけでは、ウェーハはリブ間で自由に動くためにウェーハそれぞれの位置が相違して定まらないので、ロボット装置のアームに設けられた弾性パッド付き爪や真空吸着治具等がウェーハを正確に把持することができず、この結果、ロボット装置等によって容易にハンドリングできないという課題が生じる。
【0007】
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、大口径のウェーハ等の薄板であってもロボット装置等によって支障なく薄板収納容器から取り出すことができるようにした薄板収納容器、薄板保持具及び薄板取出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[薄板収納容器]
上記目的を達成するため、請求項1記載の本発明の薄板収納容器は、薄板を収容する空間に向けて突出するように設けられて前記薄板を支持する薄板支持部を複数個備え、前記複数個の薄板支持部は水平方向に並んで設けられているとともに、垂直方向から所定の角度だけ傾斜するように設けられ、前記薄板を垂直方向に対して傾斜させた状態で前記薄板を支持することを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の本発明の薄板収納容器は、請求項1記載の本発明の薄板収納容器において、内側面に前記薄板支持部が複数個設けられた薄板保持具と、前記薄板保持具を内部に収納する箱状の容器本体と、前記容器本体に設けられ、前記薄板保持具の前記容器本体内への収納及び前記容器本体からの取り出しを行なうための開口部と、前記開口部を塞ぐ蓋体とを備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の本発明の薄板収納容器は、請求項1記載の本発明の薄板収納容器において、内側面に前記薄板支持部が複数個設けられた箱状の容器本体と、前記容器本体に設けられ、前記薄板の前記容器本体内への収納及び前記容器本体からの取り出しを行なうための開口部と、前記開口部を塞ぐ蓋体とを備えたことを特徴とする。
請求項4記載の本発明の薄板収納容器は、請求項2又は3に記載の本発明の薄板収納容器において、前記開口部は前記容器本体の上面に設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の本発明の薄板収納容器は、請求項2又は3に記載の本発明の薄板収納容器において、前記開口部は前記容器本体の側面に設けられていることを特徴とする。
請求項6記載の本発明の薄板収納容器は、請求項1〜5の何れか1項に記載の本発明の薄板収納容器において、前記所定の角度は0.5°以上5°以下の範囲内で設定されていることを特徴とする。
【0012】
請求項7記載の本発明の薄板収納容器は、請求項1〜6の何れか1項に記載の本発明の薄板収納容器において、前記薄板は半導体ウェーハであることを特徴とする。
[薄板保持具]
請求項8記載の本発明の薄板保持具は、薄板収納容器内で薄板を保持するための薄板保持具であって、前記薄板を収容する空間に向けて突出するように設けられて前記薄板を支持する薄板支持部を複数個備え、前記複数個の薄板支持部は、前記薄板を垂直方向に対して傾斜させた状態で支持することを特徴とする。
【0013】
請求項9記載の本発明の薄板保持具は、請求項8記載の本発明の薄板保持具において、前記複数個の薄板支持部は水平方向に並んで設けられているとともに垂直方向から所定の角度だけ傾斜するように設けられていることを特徴とする。
請求項10記載の本発明の薄板保持具は、請求項8記載の本発明の薄板保持具において、前記複数個の薄板支持部が設けられる内壁と、前記内壁の底部が水平方向に対して所定の角度だけ傾斜した状態で前記内壁を支持する傾斜支持部とを備え、前記複数個の薄板支持部は前記内壁の底部に対して垂直方向に設けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項11記載の本発明の薄板保持具は、請求項9又は10に記載の本発明の薄板保持具において、前記所定の角度は0.5°以上5°以下の範囲内で設定されていることを特徴とする。
請求項12記載の本発明の薄板保持具は、請求項8〜11の何れか1項に記載の本発明の薄板保持具において、前記薄板は半導体ウェーハであることを特徴とする。
[薄板取出方法]
請求項13記載の本発明の薄板取出方法は、薄板収納容器内に垂直方向に延びるように設けられた薄板支持部によって保持された薄板を前記薄板収納容器から取り出す薄板取出方法であって、前記薄板収納容器を垂直方向から前記薄板の厚み方向に向かって所定の角度だけ傾斜させ、前記薄板を自重で前記薄板支持部に支持させる傾斜工程と、前記傾斜工程で前記薄板支持部に支持された前記薄板を取り出す取出工程とを備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項14記載の本発明の薄板取出方法は、請求項13記載の本発明の薄板取出方法において、前記傾斜工程において前記所定の角度を0.5°以上5°以下の範囲内で設定することを特徴とする。
請求項15記載の本発明の薄板取出方法は、請求項13又は14に記載の本発明の薄板取出方法において、前記薄板は半導体ウェーハであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
[薄板収納容器]
請求項1記載の本発明の薄板収納容器によれば、薄板は薄板支持部に略垂直状態で保持されるので、水平状態で保持される場合と異なり、大口径の薄板であっても自重によって受ける影響を抑制することができる。また、薄板支持部の傾斜によって薄板は自重で薄板支持部に安定して支持された状態となるので、その位置が固定され、薄板収納容器内に収納された薄板をロボット装置等によって支障なく取り出すことができる。
【0017】
また、請求項2記載の本発明の薄板収納容器によれば、内側面に薄板支持部が設けられた薄板保持具を備えているので、従来の薄板収納容器のうちの薄板保持具のみを本発明のものに交換すれば、既存の薄板収納容器を利用してコスト増を抑制することができる。
また、請求項3記載の本発明の薄板収納容器によれば、容器本体の内側面に薄板支持部が直接設けられているので、容器全体の構成を簡素且つコンパクトにすることができる。
【0018】
また、請求項4記載の本発明の薄板収納容器によれば、既存の薄板収納容器を利用してコスト増を抑制することができる。
また、請求項5記載の本発明の薄板収納容器によれば、既存の薄板収納容器を利用してコスト増を抑制することができる。
また、請求項6記載の本発明の薄板収納容器によれば、傾斜角度が0.5°以上5°以下の範囲内で設定されているので、薄板が自重によって受ける影響をより抑制することができる。
【0019】
また、請求項7記載の本発明の薄板収納容器によれば、搬送時、例えば、製造工程間での移動時やデバイスメーカへの出荷時の取り出しが特に問題になる半導体ウェーハに好適に対処することができる。
[薄板保持具]
請求項8記載の本発明の薄板保持具によれば、薄板は薄板支持部に略垂直状態で保持されるので、大口径の薄板であっても自重によって受ける影響を抑制することができる。また、薄板は自重によって薄板支持部に安定して支持された状態となるので、その位置が固定され、薄板収納容器内に収納された薄板をロボット装置等によって支障なく取り出すことができる。
【0020】
また、請求項9記載の本発明の薄板保持具によれば、薄板保持具の構成をコンパクトにすることができる。
また、請求項10記載の本発明の薄板保持具によれば、既存の薄板保持具に傾斜支持部を備えることで、既存の薄板保持具を利用してコスト増を抑制することができる。
また、請求項11記載の本発明の薄板保持具によれば、傾斜角度が0.5°以上5°以下の範囲内で設定されているので、薄板が自重によって受ける影響をより抑制することができる。
【0021】
また、請求項12記載の本発明の薄板保持具によれば、搬送時の取り出しが特に問題になる半導体ウェーハに好適に対処することができる。
[薄板取出方法]
請求項13記載の本発明の薄板取出方法によれば、従来の薄板収納容器を使用することができるので、コスト増を抑制することができる。また、薄板は薄板支持部によって取り出し時以外は垂直状態で支持されるので、自重によって受ける影響を防止することができる。また、取り出し時には自重で薄板支持部に安定して支持された状態となるので、その位置が固定され、薄板収納容器内に収納された薄板をロボット装置等によって支障なく取り出すことができる。
【0022】
また、請求項14記載の本発明の薄板取出方法によれば、傾斜角度が0.5°以上5°以下の範囲内で設定されているので、薄板が自重によって受ける影響をより抑制することができる。
また、請求項15記載の本発明の薄板取出方法によれば、搬送時の取り出しが特に問題になる半導体ウェーハに好適に対処することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1実施形態に係る薄板収納容器を示す模式図であって、(a)は蓋体を取り付けたときの斜視図、(b)は蓋体を取り外したときの斜視図、(c)は薄板を収納した状態を示す縦断面図、(d)は(c)のA−A矢視での薄板保持具の図である。
【図2】本発明の第1実施形態の変更例1に係る薄板収納容器の薄板保持具を示す模式的な縦断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の変更例4に係る薄板収納容器を示す模式図であって、(a)は蓋体を取り付けたときの斜視図、(b)は蓋体を取り外したときの斜視図、(c)は薄板を収納した状態の一例を示す縦断面図、(d)は(c)のB−B矢視での薄板保持具の図である。
【図4】本発明の第1実施形態の変更例5に係る薄板収納容器の薄板保持具を示す模式図である。
【図5】本発明の第1実施形態の変更例5′に係る薄板収納容器の薄板保持具を示す模式図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る薄板収納容器の模式的な縦断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態の変更例2に係る薄板収納容器の、薄板を収納した状態の一例を示す縦断面図である。
【図8】本発明の実施形態に係る薄板取出方法を説明するための模式図である。
【図9】本発明の実施形態に係る薄板取出方法を示すフローチャートである。
【図10】従来技術に係る薄板収納容器内で薄板が保持される様子を示す模式図である。
【図11】薄板収納容器内に収納された薄板をロボット装置が取り出す様子を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。以下の実施の形態においては、薄板が半導体ウェーハである場合の薄板収納容器、薄板保持具及び薄板取出方法について説明する。ただし、本発明は、半導体ウェーハ以外の薄板にも適用可能なものである。
[薄板収納容器の第1実施形態]
図1(a)〜(d)を参照して、本発明の第1実施形態の薄板収納容器及びその薄板保持具について説明する。
【0025】
<構成>
図1(a)〜(d)に示すように、第1実施形態の薄板収納容器としてのウェーハ収納容器1は、上面に開口部2aを有する箱状の容器本体2と、容器本体2内に収納されて半導体ウェーハ(薄板)Wを1枚ずつ離隔して保持するウェーハ保持具(薄板保持具)10と、容器本体2の上面の開口部2aを塞ぐ蓋体3と、蓋体3の内側に設けられた押さえ部材4と、容器本体2の開口部2aを蓋体3で塞いだときのウェーハ収納容器1の内圧を調整する圧力調整部材としてのフィルタ5とを備えている。
【0026】
図1(c)に示すように、容器本体2は、水平面上に載置すると、底面2bが水平方向に向くように構成されている。
押さえ部材4は、弾性体で形成された押さえ片4aを有している。そして、ウェーハ収納容器1内に収納されたウェーハWの上側のエッジを押さえ片4aで押さえ付けて、搬送時にウェーハWが動かないように固定する構成となっている。
【0027】
フィルタ5は、図1(a)に示すように、蓋体3の適宜の位置に取り付けられて、ウェーハ収納容器1の内外間で気体(通常は空気)の通過を許容する一方、塵埃等の通過を制限するように構成されている。そして、これにより、ウェーハ収納容器1内の清浄状態を保ったままウェーハ収納容器1の内圧を最適状態に調整して、蓋体3が外れにくくなるのを防止することができるようになっている。なお、フィルタ5は、蓋体3ではなく、容器本体2の適宜の位置に取り付けられても良い。
【0028】
ウェーハ保持具10は、容器本体2に対して着脱自在に構成されるとともに、図1(b)に示すように、その内側に複数枚のウェーハWを収容可能な空間(収容空間)Sが形成されている。また、容器本体2内に収納されるときには、容器本体2に設けられた固定手段(図示略)及びウェーハ保持具10に設けられた被固定手段(図示略)によって、容器本体2内の適宜の位置に固定されるようになっている。
【0029】
また、ウェーハ保持具10は、図1(c)に示すように、対向して設けられた一対の側壁11と、各側壁11の内側面に設けられた複数のリブ(薄板支持部)12とを有している。また、その底部10bは、容器本体2の底面2bと同様に水平方向に向いている。ここで、底部10bとは、一対の側壁11の底部(底面)を含んで広がる見かけ上の底面(仮想底面)のことをいう。また、ここでは側壁11はその底部でつながっていないが、側壁11がその底部でつながって底壁が存在する場合には、底部10bとは底壁がなす面(実際の底面)のことをいう。
【0030】
各側壁11は、水平方向に延在する3つの側壁部11a〜11cと、これら側壁部11a〜11cを連結する連結部11dとを有して構成されている。
側壁部11a〜11cは、上から、上段側壁部11a,中段側壁部11b及び下段側壁部11cの順に配置されている。上段側壁部11a及び中段側壁部11bは、扁平な矩形状に形成されている。一方、下段側壁部11cは、ウェーハWのエッジ形状(周縁形状)に沿うように、側面視で円弧状に形成された円弧部を有するように形成されている。
【0031】
リブ12は、ウェーハWを1枚ずつ離隔して保持できるように、前記空間Sを複数のウェーハ挿入空間に区切る薄板状の部材として形成されている。また、リブ12は、図1(d)に示すように、各側壁11において水平方向に等間隔に並んで設けられているとともに、水平方向に広がるウェーハ保持具10の底部10bに対して、垂直方向からその並び方向に向かって所定の角度αだけ傾斜するように形成されている。上記のリブ12の並び方向は、リブ12がウェーハWを保持したときのウェーハWの厚み方向に一致している。さらに、リブ12は、図1(c)に示すように、その内側の外形線がウェーハWのエッジ形状に沿う円弧状に形成されている。一方の側壁11のリブ12の位置は他方の側壁11のリブ12の位置に一致して互いに対向するように設けられており、一方の側壁11の隣接するリブ12,12と、このリブ12,12に対向する他方の側壁11の隣接するリブ12,12との計4つのリブ12,12,12,12に囲まれて、ウェーハWの挿入されるウェーハ挿入空間が形成されている。
【0032】
傾斜角度αは、0.5°≦α≦5°の範囲内に設定されていることが好ましいが、0.5°≦α<45°の範囲内に設定されていれば良い。この傾斜角度αの設定理由について説明すると、傾斜角度αが0.5°未満であればウェーハWをリブ12に安定して支持させるのに十分ではなく、一方、傾斜角度αが5°あれば十分に安定して支持することができるためである。また、傾斜角度αが45°以上になると、ウェーハWが自重により受ける影響が過大になるためである。
【0033】
また、リブ12は、側壁11とは別の部材で形成されて側壁11に溶着や粘着等の適宜の固定手段で取り付けられていても良いし、側壁11と一体成形されていても良い。
さらに、図1(d)に示すように、各ウェーハ挿入空間に面する下段側壁部11cの円弧部には、V字溝部11eが形成されている。このV字溝部11eにより、ウェーハ挿入空間に挿入されたウェーハWの下側のエッジはV字溝部11eに嵌り込み、ウェーハ挿入空間においてウェーハWの位置がより確実に固定されるようになっている。
【0034】
<作用・効果>
本発明の第1実施形態に係る薄板収納容器及びその薄板保持具は上述のように構成されているので、以下のような作用及び効果を奏する。
ウェーハWは搬送時、リブ12で区切られたウェーハ挿入空間に1枚ずつ互いに干渉することなく挿入され、複数枚のウェーハWが挿入されたウェーハ保持具10が容器本体11内に収納されて、ウェーハWがウェーハ収納容器1内に収納される。
【0035】
このとき、ウェーハWは傾斜角度α(0.5°≦α≦5°)で傾斜して設けられたリブ12に支持されているので、大口径であっても自重により影響を受けることを抑制することができる。また、ウェーハWは自重によってリブ12に安定して支持された状態となるので、その位置が固定され、ロボット装置によって支障なくウェーハWを取り出すことができる。
【0036】
なお、上記第1実施形態の構成はこれに限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能であり、例えば次のように変更することができる。
[変更例1−側壁に関して−]
上記第1実施形態では、側壁11は各部11a〜11dを組み合わせて形成されているが、このような構成に限らず、図2に示すように、各部に分離されずに一連に形成された側壁11′であっても良い。ただし、側壁11が各部11a〜11dに分離された構成であれば、ウェーハ保持具に収納されたウェーハWをそのままの状態で洗浄工程で洗浄することが容易であったり、あるいは、ウェーハ収納容器にウェーハWが収納されている状態では空気の流通がスムーズに行なわれたりして管理上好ましい。
[変更例2−V字溝に関して−]
また、上記第1実施形態では、V字溝部11eが形成されているが、V字溝部11eは形成されていなくても良い。この場合でも、ウェーハWはリブ12に支持されてその位置が固定される。しかしながら、V字溝部11eが形成されていれば、ウェーハWはガタツキが防止され、その位置がより安定して好ましい。
[変更例3−リブの形状に関して−]
また、上記第1実施形態では、リブ12は、一方の側壁のリブ12と他方の側壁のリブ12とで分離されているが、一方の側壁のリブ12と他方の側壁のリブ12とがウェーハ保持具10の下部で連なった一連のリブ12として形成されていても良い。
[変更例4−開口部の位置に関して−]
また、上記第1実施形態では、容器本体2は、開口部2aが容器本体2の上面に設けられているが、開口部の設けられる位置はこれに限定されず、図3に示すように、開口部が容器本体の側面に設けられていても良い。
【0037】
この場合、図3(b)及び(c)に示すように、容器本体21の側面のうち、ウェーハWの厚み方向に対して平行方向に位置する側面に開口部21aが設けられていることが好ましい。これによれば、ウェーハW間にロボット装置のアーム111を横方向から挿入することで、ウェーハ収納容器1′からウェーハWを支障なく取り出すことができる。なお、図3中の蓋体23、押さえ部材24及びフィルタ25はそれぞれ、第1実施形態の蓋体3、押さえ部材4及びフィルタ5と同様の構成のものであるので、説明を省略する。
【0038】
ウェーハ保持具22は、図3(c)に示すように、容器本体21の底面21b及び開口部21aの反対側の側面21cに対面し、且つ、ウェーハWを囲むように容器本体21内に配置される内壁22aと、ウェーハWを収容する空間Sに向けて突出するように設けられてウェーハWを支持する複数個のリブ22bとを備えて構成されている。ここで、リブ22bに、例えばV字溝部を設けることにより、ウェーハWのエッジがV字溝部に嵌り込み、ウェーハ挿入空間においてウェーハWの位置がより確実に固定されることになる。
【0039】
複数個のリブ22bは、図3(d)に示すように、水平方向に等間隔に並んで設けられているとともに、水平方向に広がるウェーハ保持具22の底面、即ち底側の内壁22aに対して、垂直方向からその並び方向に向かって所定の角度α(0.5°≦α≦5°)だけ傾斜するように形成されて、ウェーハWを垂直方向に対して傾斜した状態で支持するようになっている。
[変更例5−リブの傾斜に関して−]
また、上記第1実施形態及びその変更例4では、ウェーハ保持具10,22としては、リブ12,22bが、水平方向に等間隔に並んで設けられているとともに、水平方向に広がるウェーハ保持具10の底部10b,ウェーハ保持具22の内壁22aの底面に対して垂直方向から所定の角度αだけ傾斜するように形成されているものを用いたが、次のように変更することができる。
【0040】
例えば、図1に示す第1実施形態において、ウェーハ保持具10を、図4に示すウェーハ保持具10″に替えても良い。
ウェーハ保持具10″は、複数個のリブ12″が、対向して設けられた一対の側壁11″のそれぞれにおいてウェーハ保持具10″の底部10b″に対して垂直方向に且つ等間隔に並んで設けられているとともに、ウェーハ保持具10″の底部10b″が水平方向に対して所定の角度αだけ傾斜した状態でウェーハ保持具10″を支持する傾斜支持部13をさらに備えて構成されている。
【0041】
ウェーハ保持具10″によってウェーハ収納容器1内に安定して収納されたウェーハWは、ロボット装置により取り出される。このとき、図1に示す第1実施形態と同様に、ウェーハ収納容器1はロボット装置に対向して載置され、図11(a)及び(b)に示すように、ウェーハW間にロボット装置のアーム111を上方から挿入し、ウェーハWのエッジをアーム111に設けられた弾性パッド付き爪112により挟持したり、ウェーハWの表面を真空吸着具113により真空吸着したりする等の方法で、ウェーハWをウェーハ収納容器1から取り出すことができる。
【0042】
同様に、図3に示す第1実施形態の変更例4において、ウェーハ保持具22を、図5に示すウェーハ保持具32に替えても良い。
ウェーハ保持具32は、複数個のリブ32bが、底側の内壁32a、即ちウェーハ保持具32の底面に対して垂直方向に且つ等間隔に並んで設けられているとともに、内壁32aが水平方向に対して所定の角度α(0.5°≦α≦5°)だけ傾斜した状態で内壁32aを支持する傾斜支持部33をさらに備えて、ウェーハWを垂直方向に対して傾斜した状態で支持するように構成されている。
[変更例6−その他−]
また、上記の図3に示す変更例4及び図5に示す変更例5′において、内壁22a,32aは、図3(c)に示すような一連に形成された構成に限らず、各部(底壁部と側壁部)に分離し、分離した各部を連結部で連結する構成であっても良い。
【0043】
また、内壁22a,32aの、容器本体21の底面21bに相当する位置及び開口部21aとは反対側の側面21cに相当する位置に設けられたリブ22b,32bは、各位置で互いに独立して設けられても良いし、一連に形成されても良い。
また、複数個のリブ22b,32bは、図3(c)に示す例では、内壁22a,32aの、容器本体21の底面21b及び開口部21aとは反対側の側面21cに相当する位置からウェーハWを収容する空間Sに向けて突出するように設けられているが、これに限らず、内壁22a,32aの、容器本体21の底面21b、上面及び開口部21aとは反対側の側面21cに相当する位置の何れかの位置から突出するように設けられていれば良い。要するに、ウェーハWを安定して支持できる方法であれば、複数個のリブ22b,32bが設けられる位置は問わない。
【0044】
また、上記第1実施形態及びその各変更例では、薄板状のリブ12,22b,32bを設けて薄板支持部を形成しているが、薄板支持部の構成はこれに限定されない。少なくとも、空間Sに向けて突出し、且つ、垂直方向からウェーハWの厚み方向に向かって所定の角度αだけ傾斜するように設けられて、ウェーハWを垂直方向から傾斜させて安定して支持することができる突出部が、薄板支持部として設けられていれば良い。例えば、薄板支持部は、櫛歯状に構成されていても良い。
[薄板収納容器の第2実施形態]
次に、図6を参照して、本発明の第2実施形態の薄板収納容器について説明する。
【0045】
第1実施形態及びその各変更例が容器本体とは別にウェーハ保持具を備えてウェーハ保持具にリブを設けていたのに対して、本実施形態は、ウェーハ保持具を備えることなく容器本体に直接リブを設けている点で第1実施形態と異なる。
第2実施形態の薄板収納容器としてのウェーハ収納容器50は、上面に開口部51aを有する箱状の容器本体51と、容器本体51の上面の開口部51aを塞ぐ蓋体53と、蓋体53の内側に設けられた押さえ部材54と、容器本体51の開口部を蓋体53で塞いだときのウェーハ収納容器50の内圧を調整するフィルタ(図示略)とを備えている。蓋体53,押さえ部材54及びフィルタはそれぞれ、第1実施形態の蓋体3,押さえ部材4及びフィルタ5と同様の構成のものであるので、説明を省略する。
【0046】
容器本体51の対向する内側面には、容器本体51の内側に形成された空間を複数のウェーハ挿入空間に区切り、ウェーハWを1枚ずつ離隔して保持する薄板状のリブ52が設けられている。
リブ52は、第1実施形態のリブ12と同様に、対向する一対の内側面それぞれにおいて水平方向に等間隔に並んで設けられているとともに、垂直方向からその並び方向に向かって所定の角度α(0.5°≦α≦5°)だけ傾斜するように形成されている。また、リブ52は、その内側の外形線がウェーハWのエッジ形状に沿う円弧状に形成されている。さらに、一方の内側面のリブ52の位置は他方の内側面のリブ52の位置に一致して互いに対向するように設けられており、一方の内側面の隣接するリブ52,52と、このリブ52,52に対向する他方の内側面の隣接するリブ52,52との計4つのリブ52,52,52,52に囲まれて、ウェーハ挿入空間が形成されている。
【0047】
本発明の第2実施形態に係る薄板収納容器は上述のように構成されているので、第1実施形態と同様の作用及び効果を奏する。また、容器本体51に直接リブ52が設けられているので、第1実施形態に比べて構造を簡単にすることができるという利点がある。
なお、上記第2実施形態の構成はこれに限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能であり、例えば次のように変更することができる。
[変更例1−リブの形状に関して−]
上記第2実施形態では、リブ52は、一方の内側面のリブ52と他方の内側面のリブ52とで分離されているが、一方の内側面のリブ52と他方の内側面のリブ52とが容器本体51の下部で連なった一連のリブ52として形成されていても良い。
[変更例2−開口部の位置に関して−]
また、図7に示すように、開口部61aが、容器本体61の側面に設けられていても良い。この場合、ロボット装置によってウェーハWを支障なく取り出すことができるように、容器本体61の側面のうち、ウェーハWの厚み方向に対して平行方向に位置する側面に開口部61aが設けられていることが好ましい。
【0048】
リブ62は、内側面のうちの、容器本体61の底面及び開口部61aとは反対側の側面に相当する位置に設けられる。また、リブ62は、各内側面において水平方向に等間隔に並んで設けられているとともに、垂直方向からその並び方向に向かって所定の角度α(0.5°≦α≦5°)だけ傾斜するように形成されている。なお、内側面の、容器本体61の底面に相当する位置及び開口部61aとは反対側の側面に相当する位置に設けられたリブ62は、互いに独立して設けられても良いし、あるいは、一連に形成されても良い。
【0049】
さらに、リブ62は、内側面のうちの、容器本体61の底面および開口部61aとは反対側の側面に相当する位置からウェーハWを収容する空間Sに向けて突出するように設けられる構成に限らず、内側面のうちの、容器本体61の底面、上面及び開口部61aとは反対側の側面に相当する位置の何れかの位置から突出するように設けられていれば良い。要するに、ウェーハWを安定して支持できる位置であれば、リブ62が設けられる位置は問わない。
[変更例3−リブの形状に関して、その2−]
また、上記第2実施形態及びその各変更例では、薄板状のリブ52,62を設けて薄板支持部を形成していたが、薄板支持部の構成はこれに限定されない。少なくとも、空間Sに向けて突出し、且つ、垂直方向から所定の角度αだけ傾斜するように設けられて、ウェーハWを垂直方向から傾斜させて安定して支持することができる突出部が、薄板支持部として設けられていれば良い。
[薄板取出方法]
次に、図8及び図9を参照して、本発明の薄板取出方法について説明する。この薄板取出方法は、従来のウェーハ収納容器からウェーハWを取り出す方法である。
【0050】
従来のウェーハ収納容器とは、図8に示すように、ウェーハ収納容器70内に、リブ72がウェーハ収納容器70の底面71に対して垂直方向に延びるように設けられたものをいう。ウェーハ収納容器70の開口部及び開口部を塞ぐ蓋体は、容器本体の側面又は上面に設けられている。
本薄板取出方法は、図9に示すように、従来のウェーハ収納容器70を垂直方向からリブ72の並列方向(換言すれば、ウェーハWの厚み方向)に向かって所定の角度αだけ傾斜させ、ウェーハWを自重でリブ72に支持させる傾斜工程S10と、傾斜工程S10でリブ72に支持されたウェーハWをロボット装置により取り出す取出工程S20とを備えている。
【0051】
傾斜工程S20での角度αは、前述のように、0.5°≦α≦5°の範囲内に設定されていることが好ましいが、0.5°≦α<45°の範囲内に設定されていれば良い。また、傾斜工程S20での傾斜動作には、図8に示すように、角度αだけ傾斜して形成された傾斜台80を利用することが好ましい。もしくは、容器底面71の片側に脚部(傾斜支持部)を取り付けて、容器底面71を水平方向に対して角度αだけ傾斜させても良い。このときの脚部は取り外し自由とするが、例えば、常時固着させた場合には、第1実施形態や第2実施形態のウェーハ収納容器1,50と同様の取出方法で取り扱うことができる。
【0052】
図9に示すような薄板取出方法によれば、従来のウェーハ収納容器を用いながら、ウェーハ収納容器からウェーハWを取り出す際に、ロボット装置がウェーハWを支障なくハンドリングすることができる。
また、図1に示す第1実施形態,図2に示すその変更例及び図3に示すその変更例、並びに、図6に示す第2実施形態及び図7に示すその変更例では、ウェーハWを傾斜状態で支持するために、リブを水平方向に広がる容器底面に対して傾斜させて設けたウェーハ収納容器を使用していたが、本薄板取出方法によれば、従来のウェーハ収納容器をそのまま使用することができる。
【0053】
すなわち、ウェーハを直立状態(縦置き状態)で保持する従来のウェーハ収納容器70を使用し、ロボット装置でウェーハWを取り出す際にはウェーハ収納容器70を角度αだけ傾斜させてウェーハWをリブ72に安定して支持させてウェーハWの位置が固定された状態で、ウェーハ収納容器70内からウェーハWを取り出すことができる。
【符号の説明】
【0054】
1,1′ ウェーハ収納容器(薄板収納容器)
2 容器本体
2a 開口部
2b 底面
3 蓋体
4 押さえ部材
4a 押さえ片
5 フィルタ
10 ウェーハ保持具(薄板保持具)
10b ウェーハ保持具の底部
11,11′,11″ 側壁
11e V字溝部
12,12″ リブ(薄板支持部)
13 傾斜支持部
21 容器本体
21a 開口部
21b 底面
21c 側面
22,32 ウェーハ保持具(薄板保持具)
22a,32a 内壁
22b,32b リブ(薄板支持部)
23 蓋体
24 押さえ部材
25 フィルタ
33 傾斜支持部
50,60,70 ウェーハ収納容器(薄板収納容器)
51,61 容器本体
51a,61a 開口部
52,62,72 リブ(薄板支持部)
53,63 蓋体
54,64 押さえ部材
80 傾斜台
S 空間
W 半導体ウェーハ
α 傾斜角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄板を収容する空間に向けて突出するように設けられて前記薄板を支持する薄板支持部を複数個備え、
前記複数個の薄板支持部は水平方向に並んで設けられているとともに、垂直方向から所定の角度だけ傾斜するように設けられ、前記薄板を垂直方向に対して傾斜させた状態で前記薄板を支持する
ことを特徴とする、薄板収納容器。
【請求項2】
内側面に前記薄板支持部が複数個設けられた薄板保持具と、
前記薄板保持具を内部に収納する箱状の容器本体と、
前記容器本体に設けられ、前記薄板保持具の前記容器本体内への収納及び前記容器本体からの取り出しを行なうための開口部と、
前記開口部を塞ぐ蓋体とを備えた
ことを特徴とする、請求項1記載の薄板収納容器。
【請求項3】
内側面に前記薄板支持部が複数個設けられた箱状の容器本体と、
前記容器本体に設けられ、前記薄板の前記容器本体内への収納及び前記容器本体からの取り出しを行なうための開口部と、
前記開口部を塞ぐ蓋体とを備えた
ことを特徴とする、請求項1記載の薄板収納容器。
【請求項4】
前記開口部は前記容器本体の上面に設けられている
ことを特徴とする、請求項2又は3に記載の薄板収納容器。
【請求項5】
前記開口部は前記容器本体の側面に設けられている
ことを特徴とする、請求項2又は3に記載の薄板収納容器。
【請求項6】
前記所定の角度は、0.5°以上5°以下の範囲内で設定されている
ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の薄板収納容器。
【請求項7】
前記薄板は、半導体ウェーハである
ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の薄板収納容器。
【請求項8】
薄板収納容器内で薄板を保持するための薄板保持具であって、
前記薄板を収容する空間に向けて突出するように設けられて前記薄板を支持する薄板支持部を複数個備え、
前記複数個の薄板支持部は、前記薄板を垂直方向に対して傾斜させた状態で支持する
ことを特徴とする、薄板保持具。
【請求項9】
前記複数個の薄板支持部は、水平方向に並んで設けられているとともに垂直方向から所定の角度だけ傾斜するように設けられている
ことを特徴とする、請求項8記載の薄板保持具。
【請求項10】
前記複数個の薄板支持部が設けられる内壁と、
前記内壁の底部が水平方向に対して所定の角度だけ傾斜した状態で前記内壁を支持する傾斜支持部とを備え、
前記複数個の薄板支持部は、前記内壁の底部に対して垂直方向に設けられている
ことを特徴とする、請求項8記載の薄板保持具。
【請求項11】
前記所定の角度は、0.5°以上5°以下の範囲内で設定されている
ことを特徴とする、請求項9又は10に記載の薄板保持具。
【請求項12】
前記薄板は、半導体ウェーハである
ことを特徴とする、請求項8〜11の何れか1項に記載の薄板保持具。
【請求項13】
薄板収納容器内に垂直方向に延びるように設けられた薄板支持部によって保持された薄板を、前記薄板収納容器から取り出す薄板取出方法であって、
前記薄板収納容器を垂直方向から前記薄板の厚み方向に向かって所定の角度だけ傾斜させ、前記薄板を自重で前記薄板支持部に支持させる傾斜工程と、
前記傾斜工程で前記薄板支持部に支持された前記薄板を取り出す取出工程とを備えた
ことを特徴とする、薄板取出方法。
【請求項14】
前記傾斜工程において、前記所定の角度を0.5°以上5°以下の範囲内で設定する
ことを特徴とする、請求項13記載の薄板取出方法。
【請求項15】
前記薄板は、半導体ウェーハである
ことを特徴とする、請求項13又は14に記載の薄板取出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−35329(P2011−35329A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−182790(P2009−182790)
【出願日】平成21年8月5日(2009.8.5)
【出願人】(302006854)株式会社SUMCO (1,197)
【Fターム(参考)】