説明

血管新生において差次的に発現するESM−1遺伝子、そのアンタゴニスト、および、それらを使用する方法

本発明は、血管形成および発癌において発現が調節される、核酸およびそのコードされるポリペプチドであるESM−1に関する。本発明はまた、前記ポリペプチドに対する特異性を有する抗体に関する。本発明はまた、アンチセンス分子に関する。本発明はさらに、このような生物学的効果を必要としている哺乳動物における血管形成を治療または調節するのに有用な方法に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下:
(a)配列番号:2の配列を含むアミノ酸配列;
(b)配列番号:2の配列を含むアミノ酸配列のバリアントであって、前記バリアントが前記アミノ酸配列とアミノ酸残基の約30%以下で異なるという条件で、前記バリアントにおける1またはそれより多くのアミノ酸残基が、前記成熟型アミノ酸配列と異なるバリアント;
(c)配列番号:19のアミノ酸配列の分泌成熟型;
(d)配列番号:19のアミノ酸配列の成熟型のバリアントであって、前記バリアントが前記成熟型のアミノ酸配列とアミノ酸残基の約30%以下で異なるという条件で、前記バリアントにおける1またはそれより多くのアミノ酸残基が、前記成熟型アミノ酸配列と異なるバリアント;および、
(e)配列番号:2または配列番号:19のアミノ酸配列の断片;
からなる群より選択したアミノ酸配列を含む、単離ESM−1ポリペプチド。
【請求項2】
前記ポリペプチドが、配列番号:2および配列番号:3からなる群より選択されたアミノ酸配列の自然発生アリルのバリアントのアミノ酸配列を含む、請求項1に記載のESM−1ポリペプチド。
【請求項3】
前記バリアントのアミノ酸配列が保存性アミノ酸置換を含む、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項4】
配列番号:2または配列番号:3からなる群より選択されたアミノ酸配列を含む、単離ESM−1ポリペプチド。
【請求項5】
請求項1のポリペプチドをコードする核酸配列を含む、単離核酸分子。
【請求項6】
核酸配列が以下:
(a)ストリンジェントな条件下で配列番号:1のDNA配列とハイブリダイズ可能な核酸配列、または、遺伝子コードの縮重がなければ前記条件下でハイブリダイズ可能であろう核酸配列;
(b)配列番号:1のDNA配列と少なくとも80%相同性を有する、核酸配列;および、
(c)配列番号:1の相補体;
からなる群より選択された配列を含む、請求項1に記載の単離核酸分子。
【請求項7】
核酸分子が配列番号:1である、請求項6に記載の核酸分子。
【請求項8】
前記核酸分子が、ストリンジェントな条件下で配列番号:1のヌクレオチド配列または前記ヌクレオチド配列の相補体とハイブリダイズする請求項6に記載の核酸分子。
【請求項9】
請求項5、6、7または8の核酸分子を含むベクター。
【請求項10】
前記核酸分子と機能可能に連結したプロモーターをさらに含む、請求項9に記載のベクター。
【請求項11】
請求項10のベクターを含む宿主細胞。
【請求項12】
ESM−1ポリペプチドを産生する方法であって:前記ESM−1ポリペプチドの発現を生じる条件下で、請求項11の宿主細胞を適切な栄養条件下にて増殖させることを含む、前記方法。
【請求項13】
請求項1の核酸配列を含むマイクロアレイ。
【請求項14】
前記核酸配列が配列番号:1の核酸配列を含む、請求項13に記載のマイクロアレイ。
【請求項15】
免疫特異的に請求項1のESM−1ポリペプチドと結合する抗体。
【請求項16】
前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項15に記載の抗体。
【請求項17】
前記抗体が抗体断片である、請求項16に記載の抗体。
【請求項18】
前記抗体断片が、Fv断片、Fab断片、(Fab)断片および一本鎖抗体からなる群より選択される、請求項17に記載の抗体。
【請求項19】
前記抗体がアンタゴニストである、請求項15、16、17または18に記載の抗体。
【請求項20】
抗体がヒト化抗体である、請求項19に記載の抗体。
【請求項21】
抗体が完全ヒト抗体である、請求項19に記載の抗体。
【請求項22】
請求項1のESM−1ポリペプチドと結合する薬剤を同定する方法であって、以下:
(a)前記ポリペプチドを前記薬剤と接触させること;および、
(b)前記薬剤が前記ポリペプチドと結合するかどうかを判断すること;
を含む、前記方法。
【請求項23】
請求項1のESM−1ポリペプチドの発現または活性を調節する薬剤を同定する方法であって、以下:
(a)実行可能な方法にて、前記ポリペプチドを発現している細胞を提供すること;
(b)細胞を前記薬剤と接触させること;および、
(c)前記ペプチドの発現または活性の変化が、前記薬剤が前記ポリペプチドの発現または活性を調節することを示すことによって、薬剤が前記ポリペプチドの発現または活性を調節するかどうかを判断すること;
を含む、前記方法。
【請求項24】
請求項1のESM−1ポリペプチドの活性を調節する方法であって:、請求項1のESM−1ポリペプチドを発現している細胞試料を、前記ポリペプチドと結合する化合物と、ポリペプチド活性を調節するのに十分な量で接触させることを含む、前記方法。
【請求項25】
血管形成関連障害を治療または予防する方法であって、このような治療または予防が望ましい個体に、請求項1のESM−1ポリペプチドを、前記個体において前記血管形成関連障害を治療または予防するのに十分な量で投与することを含む、前記方法。
【請求項26】
血管形成関連障害を治療または予防する方法であって、このような治療または予防が望ましい個体に、請求項19の抗体を、前記個体において前記血管形成関連障害を治療または予防するのに十分な量で投与することを含む、前記方法。
【請求項27】
請求項1のESM−1ポリペプチドおよび薬学的に許容可能なキャリアを含む、医薬組成物。
【請求項28】
請求項19の抗体および薬学的に許容可能なキャリアを含む、医薬組成物。
【請求項29】
請求項28の医薬組成物を含むキット。
【請求項30】
哺乳動物細胞の癌状態と相互に関連した、差次的に発現する遺伝子を検出する方法であって、遺伝子産物が配列番号:1の核酸配列によってコードされる、少なくとも一つの差次的に発現する遺伝子産物を、癌であることが疑われる細胞に由来する試験試料中に検出する工程を含み、ここで、差次的に発現する産物の検出が、試験試料が由来する細胞の癌状態と関連する、前記方法。
【請求項31】
請求項6の核酸分子の存在を試料中に検出するための方法であって、以下:
a)試料を、選択的に核酸分子とハイブリダイズする核酸プローブまたはプライマーと接触させること;および、
b)核酸プローブまたはプライマーが試料中の核酸分子と結合するかどうかを判断し、それによって請求項Iの核酸分子の存在を試料中に検出すること;
を含む、前記方法。
【請求項32】
患者における血管形成障害の進行をモニターする方法であって、以下:
a)最初の時点で、マーカーが請求項1のESM−1ポリペプチドである、マーカーの発現を患者試料中に検出すること;
b)a)の工程を、それに続く時点で繰り返すこと;および、
c)a)およびb)の工程で検出された発現レベルを比較し、そしてそれから血管形成障害の進行をモニターすること;
を含む、前記方法。
【請求項33】
血管形成を阻害することに対する試験化合物の有効性を評価する方法であって、以下:
a)試験化合物に曝露した患者から得た第一試料におけるマーカーの発現、ここでマーカーは請求項1のESM−1ポリペプチドである;および
b)試料を試験化合物に曝露していない、患者から得た第二試料におけるマーカーの発現;
を比較することを含み、ここで、第二試料と比較して第一試料におけるマーカーの発現が有意に低レベルであることが、該試験化合物が患者における癌を阻害するのに有効であることを示す、前記方法。
【請求項34】
患者において血管形成を阻害する療法の有効性を評価する方法であって、以下:
a)少なくとも療法の一部を患者に提供する前に患者から得た第一試料におけるマーカーの発現、ここで、マーカーは請求項1のESM−1ポリペプチドである;および
b)療法の一部を提供した後に患者から得た第二試料におけるマーカーの発現;
を比較することを含み、ここで、第一試料と比較して第二試料におけるマーカーの発現が有意に低レベルであることが、該療法が患者における癌を阻害するのに有効であることを示す、前記方法。
【請求項35】
患者における血管形成を阻害するための組成物を選択する方法であって、以下:
(a)患者由来の癌細胞を含む試料を得ること;
(b)複数の試験組成物の存在下で試料のアリコットを別々に曝露すること;
(c)各アリコットにおけるマーカーの発現を比較すること、ここで、マーカーは配列番号:2および配列番号:3のマーカーからなる群より選択される;および、
(d)試験組成物を含有するアリコットにおけるマーカーの発現レベルが、他の試験組成物と比較して変わる、試験組成物の一つを選択すること;
を含む、前記方法。
【請求項36】
ESM−1ポリペプチドアンタゴニスト。
【請求項37】
前記アンタゴニストがアンチセンス分子である、請求項36に記載のアンタゴニスト。
【請求項38】
請求項1のESM−1ポリペプチドを含むキメラ分子。
【請求項39】
制御エレメントと機能可能に連結されたESM−1をコードする核酸配列がそのゲノム中に組込まれているトランスジェニック非ヒト哺乳動物であって、コード配列が請求項6の核酸である、前記コード配列の発現が、同じ種の非トランスジェニック哺乳動物と比較してESM−1レベルを増加させる、前記トランスジェニック動物。
【請求項40】
マウスである、請求項39に記載の哺乳動物。
【請求項41】
内因性ESM−1遺伝子中にホモ接合性の破壊を含む、トランスジェニックノックアウト非ヒト哺乳動物であって、前記破壊が機能的ESM−1タンパク質の発現を妨げる、トランスジェニックノックアウト非ヒト哺乳動物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2006−506966(P2006−506966A)
【公表日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−518180(P2004−518180)
【出願日】平成15年7月1日(2003.7.1)
【国際出願番号】PCT/US2003/020721
【国際公開番号】WO2004/003172
【国際公開日】平成16年1月8日(2004.1.8)
【出願人】(502427323)ファルマシア・コーポレーション (67)
【Fターム(参考)】