説明

衛星放送受信装置

【課題】高周波特性が良く、低コストで、パターン調整を行なうことが可能なフィルタ回路と、それを用いた衛星放送受信装置を提供する。
【解決手段】この衛星放送受信装置では、電気基板とシャーシ4とフレーム5でフィルタ回路を構成し、電気基板のうちのフィルタ回路を構成する領域では接地導体3を除去し、シャーシ4のうちのフィルタ回路を構成する部分に穴を形成し、その穴の底面4bを高周波線路パターン2の下側のアース面として使用し、フレーム5の天井面5cを高周波線路パターン2の上側のアース面として用いる。したがって、高周波線路パターン2の上下にアース面を設けたトリプレート・ストリップライン型のフィルタ回路を低コストで構成することができ、良好な高周波特性を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は衛星放送受信装置に関し、特に、フィルタ回路を備えた衛星放送受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に衛星放送受信装置には、受信した高周波信号から所定の周波数成分を通過させる12GHz帯のフィルタ回路が設けられている。従来、このフィルタ回路としては、マイクロストリップライン型の半波長フィルタ(バンドパスフィルタ)が広く使われていた。マイクロストリップライン型の半波長フィルタは、図11に示すように、誘電体基板31と、誘電体基板31の表面に形成された高周波線路パターン32と、誘電体基板31の裏面全体に形成された接地導体33とで構成されている。高周波線路パターン32は、図12に示すように、入力端子34と、出力端子35と、それらの間に所定のピッチで配置された複数の線路36を含む。高周波線路パターン32は、分布定数回路を構成する。入力端子34に入力された高周波信号のうちの所定の周波数成分のみが複数の線路36を介して出力端子35に通過する。
【0003】
また、フィルタ回路としては、トリプレート・ストリップライン型の半波長フィルタも使用されている(たとえば特許文献1参照)。トリプレート・ストリップライン型の半波長フィルタは、図13に示すように、多層の誘電体基板41の中間層に高周波線路パターン42を形成し、誘電体基板41の表面および裏面にそれぞれ接地導体43,44を形成したものである。
【特許文献1】特開平5−63403号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このトリプレート・ストリップライン型の半波長フィルタは、高周波線路パターン42の上下を接地導体43,44で挟んだので、マイクロストリップライン型の半波長フィルタよりも高周波特性が良い。
【0005】
しかし、トリプレート・ストリップライン型の半波長フィルタには、多層基板を使用するため、コスト高になるという問題があった。また、高周波線路パターン42が誘電体基板41内に存在するので、パターン調整を行なうことができないという問題があった。
【0006】
それゆえに、この発明の主たる目的は、高周波特性が良く、低コストで、パターン調整を行なうことが可能なフィルタ回路を備えた衛星放送受信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る衛星放送受信装置は、シャーシと、該シャーシに搭載された電気基板と、該電気基板を覆うように設けられたフレームとを備えた衛星放送受信装置において、入力された高周波信号のうちの所定の周波数成分のみを通過させるフィルタ回路がシャーシ、電気基板およびフレームによって構成され、電気基板は、誘電体基板と、該誘電体基板の表面に形成された高周波線路パターンと、該誘電体基板の裏面に形成された接地導体とを含み、電気基板のうちのフィルタ回路を構成する領域では、接地導体が誘電体基板の裏面から除去され、シャーシのうちのフィルタ回路を構成する領域では、シャーシの底面は誘電体基板の裏面から離間して設けられて第1のアース面として使用され、フレームの天井面は高周波パターンから離間して設けられて第2のアース面として使用されていることを特徴とする。
【0008】
好ましくは、フィルタ回路の通過特性を調整するための調整手段が設けられる。
また好ましくは、調整手段は、その先端と誘電体基板の裏面との間の距離を調整してフィルタ回路の通過特性を調整するため、シャーシの底面を貫通する第1のネジ孔に螺合された第1の調整ネジを含む。
【0009】
また好ましくは、調整手段は、その先端と高周波線路パターンとの間の距離を調整してフィルタ回路の通過特性を調整するため、フレームの天井面を貫通する第2のネジ孔に螺合された第2の調整ネジを含む。
【0010】
また好ましくは、調整手段は、シャーシの底面と誘電体基板の裏面との間の距離を調整してフィルタ回路の通過特性を調整するため、変形可能に形成されたシャーシの底部を含む。
【0011】
また好ましくは、調整手段は、フレームの天井面と高周波線路パターンとの間の距離を調整してフィルタ回路の通過特性を調整するため、変形可能に形成されたフレームの天井部を含む。
【0012】
また好ましくは、調整手段は、シャーシの底面と誘電体基板の裏面との間の距離を調整してフィルタ回路の通過特性を調整するために予め用意され、底面の深さが異なる複数のシャーシを含む。
【0013】
また好ましくは、調整手段は、フレームの天井面と高周波線路パターンとの間の距離を調整してフィルタ回路の通過特性を調整するために予め用意され、天井面の高さが異なる複数のフレームを含む。
【0014】
また好ましくは、電気基板は、高周波線路パターンに沿うようにして誘電体基板の表面に形成されたキャビティを含む。
【0015】
また好ましくは、高周波線路パターンにパターン調整が施されている。
【発明の効果】
【0016】
この発明に係る衛星放送受信装置では、シャーシと電気基板とフレームでフィルタ回路が構成され、フィルタ回路を構成する領域では、接地導体が誘電体基板の裏面から除去され、シャーシの底面は誘電体基板の裏面から離間して設けられて第1のアース面として使用され、フレームの天井面は高周波パターンから離間して設けられて第2のアース面として使用される。したがって、高周波線路パターンの上下にアース面を設けたトリプレート・ストリップライン型のフィルタ回路を構成することができ、良好な高周波特性を得ることができる。また、多層基板を用いる必要がないので、低コスト化を図ることができる。また、誘電体基板の表面に高周波線路パターンが露出しているので、パターン調整を施すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、この発明の一実施の形態による衛星放送受信装置の要部を示す一部破断した断面図である。図1において、この衛星放送受信装置は、LNB(Low Noise Block down converter)であって、誘電体基板1と、誘電体基板1の表面に形成された高周波線路パターン2と、誘電体基板1の裏面に形成された接地導体3とを含む電気基板を備える。この電気基板はシャーシ4の凹部に収容され、電気基板の表面はフレーム5によって覆われている。入力された高周波信号のうちの所定の周波数成分のみを通過させるフィルタ回路が、電気基板とシャーシ4とフレーム5によって構成されている。
【0018】
電気基板のうちのフィルタ回路を構成する領域では、接地導体3がたとえばエッチングにより除去されている。高周波線路パターン2は、図12で示したものと同じであり、誘電体基板1の表面全体に形成されていた導体層を所定形状にエッチングしたものである。なお、この電気基板には、フィルタ回路の他に、アンプ部、電源回路部、スイッチ部などが構成されている。実際には電気基板の表面積の大半をフィルタ回路以外の回路が占めているが、図面及び説明の簡単化のため、図1では電気基板の表面積の大半をフィルタ回路が占めているように記載されている。
【0019】
また、シャーシ4の底部4aのうちのフィルタ回路を構成する部分には、所定深さの穴が形成され、穴の底面4bは誘電体基板1の裏面と所定の距離だけ離間している。穴の底面4bは、高周波線路パターン2に対する下側のアース面として使用される。シャーシ4の底部4aのうちの電気基板のフィルタ回路以外の回路に対応する部分は、接地導体3と接触している。フレーム5は、外周が誘電体基板1の外周と略同じで所定の高さの筒部5aと、該筒部5aの上端を閉じる蓋部5bとで構成される。したがって、高周波線路パターン2の表面とフレーム5の天井面5cとは、およそ筒部5aの高さ分だけ離間している。シャーシ4およびフレーム5は、接地される。
【0020】
シャーシ4およびフレーム5は接地されているので、シャーシ4の底面4bとフレーム5の天井面5cとは高周波線路パターン2に対するアース面として作用し、高周波線路パターン2とシャーシ4とフレーム5は、トリプレート・ストリップライン型のフィルタ回路を構成する。このフィルタ回路は、入力端子に入力された高周波信号のうちの所定の周波数成分のみを出力端子に通過させる。
【0021】
シャーシ4の図中左端にはホーン、プローブなどからなる受信部6が設けられ、シャーシ4の図中右端には入出力端子7が設けられる。受信部6は、衛星から送信されてアンテナで反射した高周波信号(電波)を受信する。シャーシ4内に設けられたフィルタ回路などからなる高周波回路は、受信部6によって受信された高周波信号からチューナによって選択された周波数の高周波信号を抽出して入出力端子7に与える。入出力端子7は、同軸線を介してチューナに接続され、衛星放送受信装置とチューナとの間で信号の授受を行なう。
【0022】
この実施の形態では、電気基板とシャーシ4とフレーム5によってフィルタ回路を構成し、電気基板のうちのフィルタ回路を構成する領域では接地導体3を除去し、シャーシ4の底部4aのうちのフィルタ回路を構成する領域に穴を形成し、その穴の底面4bを高周波線路パターン2の下側のアース面として使用し、フレーム5の天井面5cを高周波線路パターン2の上側のアース面として用いる。したがって、高周波線路パターン2の上下にアース面を設けたトリプレート・ストリップライン型のフィルタ回路を構成することができ、良好な高周波特性を得ることができる。また、多層基板を用いる必要がないので、低コスト化を図ることができる。また、誘電体基板1の表面に高周波線路パターン2が露出しているので、パターン調整を施したり、高周波線路パターン2とアース部の距離を変えることにより、フィルタ回路の通過特性を調整することができる。
【0023】
以下、この実施の形態の種々の変更例について説明する。図2の変更例では、シャーシ4の底面4bを貫通するネジ孔が形成され、シャーシ4の外側からそのネジ孔に調整ネジ11が螺合される。調整ネジ11を回して調整ネジ11の先端と誘電体基板1の裏面との間の距離、すなわちアース部(調整ネジ11の先端)と高周波線路パターン2との間の距離を変えることにより、フィルタ回路の通過特性をシャーシ4の外側から調整することができる。この通過特性の調整は、基板1をシャーシ4およびフレーム5内に組み込んだ後に行えるということが特徴である。従来から行われているスタブ調整は、基板1をシャーシ4およびフレーム5内に組み込む前に行わなければならない。なお、調整ネジ11の数は1つに限るものではなく、複数の調整ネジ11を取付けてもよい。
【0024】
また、図3の変更例では、フレーム5の天井面5cを貫通するネジ孔が形成され、フレーム5の外側からそのネジ孔に調整ネジ12が螺合される。調整ネジ12を回して調整ネジ12の先端(アース部)と高周波線路パターン2との間の距離を変えることにより、フィルタ回路の通過特性をフレーム5の外側から調整することができる。この変更例では、高周波線路パターン2に面したフレーム5側から通過特性を調整するので、基板1の裏面側から調整を行なう図2の変更例よりも、通過特性を大きく変化させることができる。一方、図2の変更例では、通過特性を微調整することができる。なお、調整ネジ12の数は1つに限るものではなく、複数の調整ネジ12を取付けてもよい。
【0025】
また、図4の変更例では、シャーシ4のうちのフィルタ回路を構成する部分が変形可能な素材で形成され、その部分の外側の面に調整用つまみ13が設けられている。手や冶具を使ってシャーシ4の底面4bの突起の形状および高さを調整し、シャーシ4の底面4bと高周波線路パターン2の間の距離を変えることにより、フィルタ回路の通過特性をシャーシ4の外側から調整することができる。
【0026】
また、図5の変更例では、フレーム5の蓋部5bのうちのフィルタ回路を構成する部分が変形可能な素材で形成され、蓋部5bの外側の面に調整用つまみ14が設けられている。手や冶具を使ってフレーム5の天井面5cの突起の形状および高さを調整し、フレーム5の天井面5cと高周波線路パターン2の間の間の距離を変えることにより、フィルタ回路の通過特性をフレーム5の外側から調整することができる。
【0027】
また、図6(a)〜(c)の変更例では、シャーシ4の底面4bの深さ(シャーシ4の底部4aのうちのフィルタ回路を構成する部分以外の部分の表面から見た底面4bの深さ)が異なる複数(図では3つ)のシャーシ4を用意しておく。図6(a)は底面4bの深さが標準値のシャーシ4を使用した場合を示し、図6(b)は底面4bの深さが標準値よりも深いシャーシ4を使用した場合を示し、図6(c)は底面4bの深さが標準値よりも浅いシャーシ4を使用した場合を示している。基板搭載部品や基板1自体の特性バラツキにより、製品のゲイン特性などが変化する。たとえば、図6(a)のシャーシ4を使用してゲイン特性を検出し、検出結果に応じて図6(b)のシャーシ4か図6(c)のシャーシ4に交換することにより、フィルタ回路の通過特性を調整することができ、衛星放送受信装置全体のゲイン特性などを調整することができる。
【0028】
また、図7(a)〜(c)の変更例では、フレーム5の天井面5cの高さ(筒部5aの高さ)の異なる複数(図では3つ)のフレーム5を用意しておく。図7(a)は天井面5cの高さが標準値のフレーム5を使用した場合を示し、図7(b)は天井面5cの高さが標準値よりも高いフレーム5を使用した場合を示し、図7(c)は天井面5cの高さが標準値よりも低いフレーム5を使用した場合を示している。基板搭載部品や基板1自体の特性バラツキにより、製品のゲイン特性などが変化する。たとえば、図7(a)のフレーム5を使用してゲイン特性を検出し、検出結果に応じて図7(b)のフレーム5か図6(c)のフレーム5に交換することにより、フィルタ回路の通過特性を調整することができ、衛星放送受信装置全体のゲイン特性などを調整することができる。なお、図7(a)〜(c)に示すように、フレーム5の天井面5cの高さに合せてシャーシ4の底面4bの深さを変えてもよい。
【0029】
また、図8(a)の変更例では、高周波線路パターン2に沿うようにして高周波線路パターン2の周囲にキャビティ15が形成される。これにより、不要な共振現象の発生を防止することができ、通過特性にトラップなどが入らない、より良い特性のフィルタ回路を形成することができる。なお、従来のマイクロストリップライン型のフィルタ回路では、図8(b)に示すように、高周波線路パターン32が形成された矩形領域の周囲を帯状のキャビティ37によって囲んでいただけなので、不要な共振現象の発生を防止することができず、通過特性にトラップなどが入り、フィルタ回路の通過特性は十分に満足できるものではなかった。
【0030】
また、図9の変更例では、高周波線路パターン2にパターン調整(スタブ調整)が施されている。図9の例では、入力端子34と線路36の接続部にスタブ調整部16が設けられ、フィルタ回路の通過特性が調整されている。図13で説明したように、トリプレート・ストリップライン型のフィルタ回路では高周波線路パターン42が多層の誘電体基板41内に存在するので、パターン調整を行なうことができなかった。しかし、この変更例では、誘電体基板1の表面に高周波線路パターン2が露出しているので、従来のマイクロストリップライン型のフィルタ回路に施されるようなパターン調整を施すことができる。
【0031】
また、図10(a)の変更例は、図1の衛星放送受信装置をカバー17で覆ったものである。これにより、屋外での使用が可能となる。図10(a)の本願発明の衛星放送受信装置は、図10(b)の従来の衛星放送受信装置に比べて高さが低く、コンパクトである。従来の衛星放送受信装置では、フィルタ回路が構成された部分においてもシャーシ4の底部4aに誘電体基板31裏面の接地導体33が密着しており、フレーム5は高周波線路パターン32のシールドとして使用され、フレーム5がフィルタ回路の通過特性に影響を与えないようにフレーム5の天井面5cと高周波線路パターン32の間の距離は十分に大きく設定されていた。一方、本願発明では、フレーム5の天井面5cは高周波線路パターン2に対するアース面として使用されているので、フレーム5の天井面5cと高周波線路パターン2の間の距離は小さく設定されている。したがって、本願のフレーム5は従来のフレーム5よりも低く形成されており、フレーム5の高さの差の分だけ本願の衛星放送受信装置は従来の衛星放送受信装置よりも低くなっている。
【0032】
以上のように、本願発明によれば、高周波特性に優れるトリプレート・ストリップライン型のフィルタ回路を安価に構成することができ、通過特性を調整可能な状態でフィルタ回路を衛星放送受信装置に搭載することができる。これにより、衛星放送受信装置の量産性を大きく向上することができる。
【0033】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】この発明の一実施の形態による衛星放送受信装置の要部を示す一部破断した断面図である。
【図2】実施の形態の変更例を示す図である。
【図3】実施の形態の他の変更例を示す図である。
【図4】実施の形態のさらに他の変更例を示す図である。
【図5】実施の形態のさらに他の変更例を示す図である。
【図6】実施の形態のさらに他の変更例を示す図である。
【図7】実施の形態のさらに他の変更例を示す図である。
【図8】実施の形態のさらに他の変更例を示す図である。
【図9】実施の形態のさらに他の変更例を示す図である。
【図10】実施の形態のさらに他の変更例を示す図である。
【図11】従来のマイクロストリップライン型のフィルタ回路の構成を示す断面図である。
【図12】図11に示したフィルタ回路の要部を示す平面図である。
【図13】従来のトリプレート・ストリップライン型のフィルタ回路の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
【0035】
1,31,41 誘電体基板、2,32,42 高周波線路パターン、3 接地導体、4 シャーシ、4a 底部、4b 底面、5 フレーム、5a 筒部、5b 蓋部、5c 天井面、6 受信部、7 入出力端子、11,12 調整ネジ、13,14 調整用つまみ、15,37 キャビティ、16 スタブ調整部、17 カバー、33,43,44 接地導体、34 入力端子、35 出力端子、36 線路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャーシと、該シャーシに搭載された電気基板と、該電気基板を覆うように設けられたフレームとを備えた衛星放送受信装置において、
入力された高周波信号のうちの所定の周波数成分のみを通過させるフィルタ回路が前記シャーシ、前記電気基板および前記フレームによって構成され、
前記電気基板は、誘電体基板と、該誘電体基板の表面に形成された高周波線路パターンと、該誘電体基板の裏面に形成された接地導体とを含み、
前記電気基板のうちの前記フィルタ回路を構成する領域では、前記接地導体が前記誘電体基板の裏面から除去され、
前記シャーシのうちの前記フィルタ回路を構成する領域では、前記シャーシの底面は前記誘電体基板の裏面から離間して設けられて第1のアース面として使用され、
前記フレームの天井面は前記高周波パターンから離間して設けられて第2のアース面として使用されていることを特徴とする、衛星放送受信装置。
【請求項2】
前記フィルタ回路の通過特性を調整するための調整手段が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の衛星放送受信装置。
【請求項3】
前記調整手段は、その先端と前記誘電体基板の裏面との間の距離を調整して前記フィルタ回路の通過特性を調整するため、前記シャーシの底面を貫通する第1のネジ孔に螺合された第1の調整ネジを含むことを特徴とする、請求項2に記載の衛星放送受信装置。
【請求項4】
前記調整手段は、その先端と前記高周波線路パターンとの間の距離を調整して前記フィルタ回路の通過特性を調整するため、前記フレームの天井面を貫通する第2のネジ孔に螺合された第2の調整ネジを含むことを特徴とする、請求項2に記載の衛星放送受信装置。
【請求項5】
前記調整手段は、前記シャーシの底面と前記誘電体基板の裏面との間の距離を調整して前記フィルタ回路の通過特性を調整するため、変形可能に形成された前記シャーシの底部を含むことを特徴とする、請求項2に記載の衛星放送受信装置。
【請求項6】
前記調整手段は、前記フレームの天井面と前記高周波線路パターンとの間の距離を調整して前記フィルタ回路の通過特性を調整するため、変形可能に形成された前記フレームの天井部を含むことを特徴とする、請求項2に記載の衛星放送受信装置。
【請求項7】
前記調整手段は、前記シャーシの底面と前記誘電体基板の裏面との間の距離を調整して前記フィルタ回路の通過特性を調整するために予め用意され、底面の深さが異なる複数のシャーシを含むことを特徴とする、請求項2に記載の衛星放送受信装置。
【請求項8】
前記調整手段は、前記フレームの天井面と前記高周波線路パターンとの間の距離を調整して前記フィルタ回路の通過特性を調整するために予め用意され、天井面の高さが異なる複数のフレームを含むことを特徴とする、請求項2に記載の衛星放送受信装置。
【請求項9】
前記電気基板は、前記高周波線路パターンに沿うようにして前記誘電体基板の表面に形成されたキャビティを含むことを特徴とする、請求項1から請求項8までのいずれかに記載の衛星放送受信装置。
【請求項10】
前記高周波線路パターンにパターン調整が施されていることを特徴とする、請求項1から請求項9までのいずれかに記載の衛星放送受信装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2007−214655(P2007−214655A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−29764(P2006−29764)
【出願日】平成18年2月7日(2006.2.7)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】