表示機能を備えたカメラ
【課題】 撮影条件等を設定する操作に関し、より優れたユーザインターフェイスを実現させる。
【解決手段】 4つの撮影条件を、十字ボタンに合わせて十字型に表示部30に一覧表示し、それとともに各撮影情報において今現在選択されている設定項目を表示する。そして、十字キーボタンの左右上下キーボタンのいずれかのキーボタンが操作されると、選択された撮影条件の設定項目S1〜S8を一覧表示する。左キーボタン16Lもしくは右キーボタン16Rが操作された場合、設定項目S1〜S8を表示部の上下方向に沿って一覧表示する。そして、上下キーボタンに対する操作に従い、選択されている設定項目のアイコン周りにフレームFBを表示する。
【解決手段】 4つの撮影条件を、十字ボタンに合わせて十字型に表示部30に一覧表示し、それとともに各撮影情報において今現在選択されている設定項目を表示する。そして、十字キーボタンの左右上下キーボタンのいずれかのキーボタンが操作されると、選択された撮影条件の設定項目S1〜S8を一覧表示する。左キーボタン16Lもしくは右キーボタン16Rが操作された場合、設定項目S1〜S8を表示部の上下方向に沿って一覧表示する。そして、上下キーボタンに対する操作に従い、選択されている設定項目のアイコン周りにフレームFBを表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観察画像を液晶モニタ等の表示部に表示可能なカメラに関し、特に、十字キーボタンなどの操作に応じてホワイトバランス、画質等の撮影条件を画面上で選択させるための表示処理に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラ等のカメラでは、カメラ背面にLCDなどの表示部が設けられている。そして、ホワイトバランス、ストロボ、コマ撮影などの撮影条件をユーザが設定変更可能であり、観察画像とともに設定されている撮影条件がアイコンによって表示される。例えば、シャッタスピード等の露出値が観察画像とともに表示部に表示され、十字キーボタン等の操作部材に対する操作に従い、露出値が選択、変更される(特許文献1参照)。ホワイトバランス、画質、ISO感度等の撮影条件に対し、あらかじめ複数の設定項目があらかじめ用意されており、ユーザは設定したい項目を選択表示させるためボタン操作を行う。
【特許文献1】特開2002−281373号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
各設定項目を設定する場合、操作ボタンに対する操作に従って設定項目が順次切り替えられながら表示される。そのため、選択肢全体を俯瞰することができず、設定しない選択項目を表示するまでの操作ボタンの操作方向、操作回数を知ることができない。また、設定項目を選択している間の操作は一方向に順送りするトグル操作であるため、一度操作ミスをすると、正しい設定項目に戻すために一巡させるボタン操作をしなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明のカメラは、表示部と、撮影に関する複数のカメラ情報の中から特定のカメラ情報を選択するために操作される操作部材と、選択されたカメラ情報における複数の設定項目をそれぞれ表示可能な表示手段とを備える。ここでカメラ情報は、撮影に関するものであってユーザが選択できる情報を意味し、ホワイトバランス、画質、彩度、ISO感度、ストロボ撮影等、撮影機能、撮影条件などを示す。設定項目としては、例えばISO感度の場合、ISO感度の値が複数の中から選択可能であり、ホワイトバランスの場合、デーライト、蛍光灯など複数の照明光の中から撮影場所に応じた明るさ、照明に応じたものが選択される。操作部材としては、例えば十字キーボタンが適用される。
【0005】
本発明のカメラでは、操作部材は、複数の設定項目の配列に従い、第1の方向に沿って設定項目を順番に指定可能な第1の選択操作部材と、第1の方向とは逆の第2の方向に沿って設定項目を順番に指定可能であり、第1の選択操作部材と相対する第2の選択操作部材とを有する。例えば十字キーの場合、上下キーボタンあるいは左右キーボタンである。そして、表示手段は、選択された設定項目を選択表示する。ここで選択表示とは、選択されていることをユーザに示すための表示を意味する。例えば、文字情報やアイコンで表される選択項目に対し、選択されている設定項目の周りを囲む表示を行えばよい。ユーザは、設定項目を選択する際、選択する設定項目を2つの操作部材によって双方向に順次切り替えることができる。
【0006】
例えば、第表示手段は、複数の設定項目を一覧表示し、選択された設定項目を他の設定項目と区別されるように表示する。操作部材が十字キーボタンである場合、表示手段は、十字キーボタンに合わせてカメラ情報を一覧表示するとともに、4つのキーボタンのうち操作されたいずれかのキーボタンに応じたカメラ情報の設定項目における複数の設定項目を、第1及び第2の選択操作部材の操作方向に対応する方向に沿って一覧表示すればよい。例えば十字の4つの先端位置に合わせて、4つのカメラ情報が表示される。このとき、第1および第2の選択操作部材が、カメラ情報選択のため操作されたキーボタンに対して垂直方向に応じた上下キーボタンもしくは左右キーボタンになる。この場合、表示手段が、カメラ情報選択のため操作されたキーボタンに相対するキーボタンの操作に応じて、元の表示、すなわち4つのカメラ情報を十字型に一覧表示すればよい。
【0007】
あるいは、表示手段は、複数の設定項目の中で選択された設定項目のみを選択表示するようにしてもよい。十字キーボタンの場合、表示手段が、十字キーボタンに合わせてカメラ情報を一覧表示するとともに、4つのキーボタンのうち操作されたいずれかのキーボタンに応じたカメラ情報の設定項目を選択表示すればよい。
【0008】
選択されたカメラ情報をユーザに知らせるため、選択されているカメラ情報を文字情報で表示するのが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、撮影条件等を設定する操作に関し、より優れたユーザインターフェイスが実現する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態であるカメラについて説明する。
【0011】
図1は、第1の実施形態であるデジタルスチルカメラの背面図である。
【0012】
デジタルスチルカメラ10の背面10Bには、ユーザによって操作される一連のボタン等が設けられており、ここでは、ズームレバー12、上キーボタン16U、下キーボタン16D、右キーボタン16R、左キーボタン16Lから構成される十字キーボタン16、実行ボタン18、ファンクションボタン20が配置されている。さらに背面10Bには、被写体像を動画/静止画として表示するとともに、文字情報や記号、図形といったキャラクタ情報を表示可能な液晶の表示部30が設けられている。表示部30の上にはファインダ窓22が設置されている。
【0013】
カメラ上面10Uには、メインスイッチボタン11、レリーズボタン13が設けられている。レリーズボタン13の操作によって被写体像が記録されるとともに、メインスイッチボタン11に対する操作により、カメラが起動/動作終了する。
【0014】
図2は、カメラ10のブロック図である。
【0015】
CPUを含むシステムコントロール回路50はデジタルスチルカメラ10の動作を制御し、メインスイッチ11A、ズームスイッチ12A、レリーズ半押しスイッチ13A、レリーズ全押しスイッチ13B、選択スイッチ16A、実行スイッチ18Aなどがシステムコントロール回路50に接続されている。
【0016】
撮影モードが設定されている場合、撮影する被写体を表示部30に動画像として表示するための信号処理が施される。撮影光学系15によって被写体像がCCD40の受光面に形成されると、被写体像に応じたアナログ画像信号が発生する。CCD40はCCD駆動回路52によって駆動されており、画像信号はCCD40から読み出されてアンプ回路42へ送られる。CCD40から読み出された画像信号がアンプ回路42において増幅処理されると、A/D変換器44において、アナログの画像信号がデジタルの画像信号に変換され、画像処理回路46に送られる。
【0017】
画像処理回路46では、ホワイトバランス、ガンマ補正処理などの様々な信号処理がデジタル画像信号に対して施される。処理された画像信号は、一度フレームメモリ(図示せず)に格納された後、LCDドライバ47へ送られる。LCDドライバ47では、送られてきた画像信号に基づき、液晶表示部30を制御する。これにより、被写体像が液晶表示部30に動画像として表示される。
【0018】
被写体を撮影するためにレリーズボタン13が半押しされると、レリーズ半押しスイッチ13AがON状態となって半押し操作が検出され、カメラ前面に設けられた露出検出器63において被写体の明るさ、被写体との距離などが検出される。レリーズボタン13がさらに全押しされると、レリーズ全押しスイッチ13BがON状態となって全押し操作が検出される。そして、焦点調整のために撮影光学系15内のフォーカスレンズがレンズ駆動回路64によって駆動されるとともに、システムコントロール回路50から出力される制御信号に基いて、シャッタ28が所定の開度で所定期間だけ開く。レンズ駆動回路64、シャッタ28は露出制御回路58によって制御されており、システムコントロール回路50からの制御信号に基いてシャッタ28、撮影光学系15が駆動される。
【0019】
被写体像に応じた画像信号がCCD40から読み出されると、アンプ回路42、A/D変換器44、画像処理回路46において画像信号が処理されるとともに、システムコントロール回路50を介して記録制御回路62へ送られる。記録制御回路62では、画像信号に対して圧縮処理が施され、圧縮された画像信号はメモリカード60に記録される。
【0020】
再生モードが選択された場合、システムコントロール回路50において再生モード選択が検出される。そして、メモリカード60から圧縮された画像信号が読み出され、記録制御回路62において伸張処理されると、画像信号が画像処理回路46を介してLCDドライバ47へ送られる。LCDドライバ47では、送られてきた画像信号に基いて表示部30を制御し、これにより、記録された被写体像が液晶表示部30に再生表示される。画像情報メモリ61には、撮影条件などの撮影情報の項目などがデータとして記憶されている。
【0021】
ファンクションボタン20が操作されると、後述するように、システムコントロール回路50はファンクションスイッチからの信号を検出し、複数の撮影条件を動画像とともに一覧表示する。さらに、選択設定する撮影条件が決定されると撮影条件を設定する画面表示になるように、システムコントロール回路50から画像処理回路46へ制御信号が送られる。画像処理回路46では、送られてきた制御信号に基づき、所定の位置に文字情報、アイコン等のキャラクタ情報が表示されるように画像信号が処理される。これにより、文字情報、アイコン等が表示部30に表示される。選択設定画面において十字キーボタン16が操作されると、システムコントロール回路50は、選択スイッチ16Aから送られてくる信号を検出し、検出した信号に基づき、画像処理回路へ制御信号を出力する。
【0022】
図3は、撮影条件の選択処理を示したフローチャートである。図4は、4つの撮影条件の中から特定の撮影条件を選択設定する画面を示した図である。ファンクションボタン20が押下されると、選択処理が開始される。
【0023】
ファンクションボタン20が押下されると、ホワイトバランスW1、ストロボ撮影W2、ISO感度W3、コマ撮影、インターバル撮影など時系列に展開される撮影方法W4といった撮影機能がアイコン、文字情報等によって表示部30に表示される(図4参照)。4つの撮影機能W1〜W4は、十字キーボタン16に合わせて十字型に(十字の各先端位置に対応するように)一覧表示されており、各撮影情報における一連の設定項目の中で今現在選択されている設定項目がアイコンでさらに表示される。尚、撮影機能W1〜W4は表示しないように構成してもよい。
【0024】
ステップS101では、左キーボタン16Lが押下されたか否かが判断される。左キーボタン16Lが押下されたと判断されると、ステップS102へ進み、ホワイトバランスに関する撮影条件の設定処理が実行される。一方、左キーボタン16Lが押下されていないと判断された場合、ステップS103へ進む。
【0025】
ステップS103では、下キーボタン16Dが押下されたか否かが判断される。下キーボタン16Dが押下されたと判断されると、ステップS104へ進み、ストロボ撮影に関する撮影条件の設定処理が実行される。一方、下キーボタン16Dが押下されていないと判断された場合、ステップS105へ進む。
【0026】
ステップS105では、右キーボタン16Rが押下されたか否かが判断される。右キーボタン16Rが押下されたと判断されると、ステップS106へ進み、ISO感度に関する撮影条件の設定処理が実行される。一方、右キーボタン16Rが押下されていないと判断された場合、ステップS107へ進む。
【0027】
ステップS107では、上キーボタン16Uが押下されたか否かが判断される。上キーボタン16Uが押下されたと判断されると、ステップS108へ進み、撮影方法に関する撮影条件の設定処理が実行される。一方、右キーボタン16Rが押下されていないと判断された場合、ステップS109へ進む。
【0028】
ステップS109では、ファンクションボタン20あるいは実行ボタン18が押下されることによって撮影条件の設定モードが終了されたか否かが判断される。ファンクションボタン20あるいは実行キーボタン18が押下されたと判断されると、選択処理は終了する。一方、ファンクションボタン20、実行キーボタン18が押下されていないと判断された場合、ステップS101へ戻る。
【0029】
図5は、図3のステップS102のサブルーチンを示した図である。図6は、ホワイトバランスの選択設定画面を示した図である。
【0030】
図6に示すように、ホワイトバランスの設定画面表示が決定されると、8つの全設定項目S1〜S8がアイコンとして画面の上下方向に沿って表示されるように表示処理がサブルーチン処理開始と同時に実行される。すなわち、先に操作された左キーボタン16Lの操作方向に対し垂直な方向に沿って表示される。ここでは、自動ホワイトバランスS1、デーライト用ホワイトバランスS2、・・・など8つのホワイトバランスの仕様を設定することが可能であり、撮影場所等を考慮してホワイトバランスが設定される。また、選択されている設定項目をユーザに示すため、その選択されている設定項目のアイコン周りを囲むように、フレームFBが表示される。図6では、自動設定するオートホワイトバランスが選択されている。
【0031】
また、現在選択している撮影条件をユーザに知らせるため、「ホワイトバランス」と文字情報K1が表示される。それとともに、現在選択されている、すなわちフレームFBによって囲まれている設定項目が文字情報K2として表示される。ここでは、「オート」と表示される。
【0032】
ステップ201では、上キーボタン16Uが押下されたか否かが判断される。上キーボタン16Uが操作されたと判断されると、ステップS202へ進み、フレームFBで囲まれていたアイコンに隣接する上側のアイコンへ向けてフレームFBが移動する。すなわち、選択される設定項目が上キーボタン16Uの押下によって一つ上側にある設定項目へ移動する。ただし、一番上にフレームFBが表示されていた場合、一番下の設定項目へ移動する。ステップS202が実行されると、ステップS203へ進む。
【0033】
ステップS203では、選択されている設定項目に決定するため、実行ボタン18が押下されたか否かが判断される。実行ボタン18が押下されたと判断されると、ステップS204へ進み、設定項目S1〜S8のうち選択されていた設定項目がホワイトバランスの仕様として設定される。ステップS204が実行されると、サブルーチンは終了する。一方、ステップS203において実行ボタン18が押下されていないと判断された場合、ステップS201へ戻る。
【0034】
一方、ステップS201において上キーボタン16Uが押下されていないと判断された場合、ステップS205へ進み、下キーボタン16Dもしくは左キーボタン16Lが押下されたか否かが判断される。下キーボタン16Dもしくは左キーボタン16Lが押下されたと判断された場合、ステップS206へ進み、フレームFBで囲まれていたアイコンの隣接する下側のアイコンへフレームFBが移動する。すなわち、選択される設定項目が下キーボタン16Dもしくは左キーボタン16Lの押下によって一つ下側に移動する。なお、ここでの左キーボタン16Lの操作は、下方向のみにフレームFBを順次移動させる操作である。
【0035】
ステップS207、S208の実行は、ステップS203、S204の実行と同じであり、実行ボタン18が押下されたか否かが判断され、実行ボタン18が押下されたと判断されると、設定項目S1〜S8のうち選択されていた設定項目がホワイトバランスモードとして設定される。ステップS208が実行されると、サブルーチンは終了する。
【0036】
一方、ステップS205において、下キーボタン16Dもしくは左キーボタン16Lが押下されていないと判断された場合、ステップS209へ進む。ステップS209では、図4に示す画面に戻るために右キーボタン16Rが押下されたか否かが判断される。右キーボタン16Rが押下されたと判断されると、サブルーチンは終了する。一方、右キーボタン16Rが押下されていないと判断された場合、ステップS207へ移る。
【0037】
図7は、図3のステップS104のサブルーチンである。図8は、ストロボ撮影の選択設定画面を示した図である。
【0038】
図8に示すように、ホワイトバランスの設定画面表示が決定されると、サブルーチン処理開始と同時に、4つの全設定項目T1〜T4がアイコンとして画面の左右方向に沿って表示されるように表示処理が実行される。ここでは、オートストロボT1、強制発光T2、・・・など4つのストロボ撮影の仕様を設定することが可能であり、撮影場所等を考慮してストロボ撮影方法が設定される。また、選択されている設定項目のアイコン周りにフレームFBが表示される。図8では、自動ストロボ撮影するオートストロボが選択されている。
【0039】
また、現在選択している撮影条件をユーザに知らせるため、「ストロボ」と文字情報L1が表示される。それとともに、現在選択されている、すなわちフレームFBによって囲まれている設定項目が文字情報L2として表示される。ここでは、「オート」と表示される。
【0040】
ステップ301では、左キーボタン16Lが押下されたか否かが判断される。左キーボタン16Lが操作されたと判断されると、ステップS302へ進み、フレームFBで囲まれていたアイコンに隣接する左側のアイコンへフレームFBが移動する。すなわち、選択される設定項目が左キーボタン16Lの押下によって一つ左側に移動する。ステップS302が実行されると、ステップS303へ進む。
【0041】
ステップS303では、選択されている設定項目に決定するため、実行ボタン18が押下されたか否かが判断される。実行ボタン18が押下されたと判断されると、ステップS204へ進み、設定項目T1〜T4のうち選択されていた設定項目がストロボ撮影方法として設定される。ステップS304が実行されると、サブルーチンは終了する。一方、ステップS303において実行ボタン18が押下されていないと判断された場合、ステップS301へ戻る。
【0042】
一方、ステップS301において左キーボタン16Lが押下されていないと判断された場合、ステップS305へ進み、右キーボタン16Rもしくは下キーボタン16Dが押下されたか否かが判断される。右キーボタン16Rもしくは下キーボタン16Dが押下されたと判断された場合、ステップS306へ進み、フレームFBで囲まれていたアイコンに隣接する右側のアイコンへフレームFBが移動する。すなわち、選択される設定項目が右キーボタン16U又は下キーボタン16Dの押下によって一つ右側に移動する。なお、ここでの下キーボタン16Dの操作は、下方向のみにフレームFBを順次移動させる操作である。
【0043】
ステップS307、S308の実行は、ステップS303、S304の実行と同じであり、実行ボタン18が押下されたか否かが判断され、実行ボタン18が押下されたと判断されると、設定項目T1〜T4のうち選択されていた設定項目がストロボ撮影方法として設定される。ステップS308が実行されると、サブルーチンは終了する。
【0044】
一方、ステップS305において、右キーボタン16Lもしくは下キーボタン16Dが押下されていないと判断された場合、ステップS309へ進む。ステップS309では、図4に示す画面に戻るために上キーボタン16Uが押下されたか否かが判断される。上キーボタン16Uが押下されたと判断されると、サブルーチンは終了する。一方、上キーボタン16Uが押下されていないと判断された場合、ステップS307へ移る。
【0045】
図9は、ISO感度の選択設定画面を示した図である。
【0046】
図9に示すように、ISO感度の設定画面状態である場合、4つのISO感度の値U1〜U4が数字によって画面の上下方向に沿って表示される。ここでは、200、・・・、3200の4つのISO感度を設定することが可能であり、撮影する場所の明るさを考慮して設定される。選択されている設定項目の数値の周りには、フレームFBが表示され、図9では「200」のISO感度が選択されている。また、選択されている撮影条件がISO感度であることをユーザに知らせるため、「ISO感度」の文字情報M1が表示される。
【0047】
図4に示す画面状態において右キーボタン16Rが押下されると、ISO感度の値を設定する画面に切り替えられる。そして、十字キーボタン16および実行ボタン18に対する操作によってISO感度が設定される。ここでの設定処理は、図5に示す設定処理と同様に実行される。ただし、ステップS205における左キーボタン16Lの代わりに右キーボタン16Rの押下が判断され、ステップS309における右キーボタン16Rの代わりに左キーボタン16Lの押下が判断される。
【0048】
図10は、撮影方法の選択設定画面を示した図である。
【0049】
図10に示すように、撮影方法の設定画面状態である場合、6つの撮影方法V1〜V6が、アイコンによって画面の左右方向に沿って表示される。ここでは、一コマ撮影V1、連続撮影V2、・・・など6つの撮影方法を設定することが可能であり、ユーザの意図に従って設定される。選択されている設定項目のアイコン周りには、フレームFBが表示される、図10では1コマ撮影のアイコンが選択されている。また、選択されている撮影条件が撮影方法であることをユーザに知らせるため、「撮影方法」の文字情報M1が表示される。さらに、選択されている撮影条件が1コマ撮影であることをユーザに知らせるため、文字情報N2が表示される。
【0050】
図4に示す画面状態において上キーボタン16Uが押下されると、撮影方法を設定する画面に切り替えられる。そして、十字キーボタン16および実行ボタン18に対する操作によって撮影方法が設定される。ここでの設定処理は、図7に示す設定処理と同様に実行される。ただし、ステップS305における下キーボタン16Dの代わりに上キーボタン16Uの押下が判断され、ステップS309における上キーボタン16Rの代わりに下キーボタン16Uの押下が判断される。
【0051】
以上のように本実施形態によれば、4つの撮影条件が十字ボタン16に合わせて十字型に表示部30に一覧表示され、それとともに各撮影情報において今現在選択されている設定項目が表示される。そして、十字キーボタン16の左右上下キーボタン16L、16R、16U、16Dのいずれかのキーボタンが操作されると、選択された撮影条件の設定項目が一覧表示される。左キーボタン16Lもしくは右キーボタン16Rが操作された場合、設定項目は表示部30の上下方向に沿って一覧表示され、上下キーボタン16U、16Dに対する操作に従い、選択された設定項目のアイコン周りにフレームFBが表示される。
【0052】
十字キーの左右キーボタン16L、16Rあるいは上下キーボタン16U、16Dの操作に従い双方向に設定項目を順番に指定、選択できるため、選択設定が容易になり、選択を間違えて通り過ぎたとしても、すぐに元の設定項目へ戻ることができる。
【0053】
また、複数の設定項目が表示されるとき、撮影情報を選択するために操作されたキーボタンの操作方向に対し垂直方向に沿って複数の設定項目が表示される。これにより、設定項目を双方向に沿って選択する操作、元の画面に戻る操作を独立して行うことが可能になり、より優れたユーザインターフェイスをもつカメラを実現できる。
【0054】
次に、図11を用いて、第2の実施形態であるカメラについて説明する。図11は、第2の実施形態におけるISO感度の選択設定画面を示した図である。
【0055】
図11に示すように、第2の実施形態では、撮影情報が選択されると、画面が切り替えられることなく、選択されている設定項目のアイコン周りにフレームFBが表示される。そして、選択時に操作されるキーボタンをユーザに知らせるため、上キーボタン16Uに応じたマークMP1、下キーボタン16Dに応じたマークMP2が表示される。また、選択されている撮影情報をユーザに知らせるため、文字情報P(図11ではISO感度)が表示される。一方、撮影方法、ストロボ撮影が撮影条件として選択された場合、左キーボタン16L、右キーボタン16Rに応じたマークが同様に表示される。それ以外の構成については、第1の実施形態と同じである。
【0056】
上記の撮影条件以外のもの(例えば画質、彩度、記録圧縮率、コントラストなど)であって、ユーザが選択設定できるように複数の設定項目をもつカメラの撮影に関する撮影条件、撮影機能といった情報であればよい。また、カメラはコンパクト型カメラ以外のカメラにも適用可能である。さらに、操作部材としては、十字キーボタン16以外の操作部材であって、対になっていて相対する操作方向を指定できる操作部材であればよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】第1の実施形態であるデジタルスチルカメラの背面図である。
【図2】カメラのブロック図である。
【図3】撮影条件の選択処理を示したフローチャートである。
【図4】4つの撮影条件の中から特定の撮影条件を選択設定する画面を示した図である。
【図5】図3のステップS102のサブルーチンを示した図である。
【図6】ホワイトバランスの選択設定画面を示した図である。
【図7】図3のステップS104のサブルーチンである。
【図8】ストロボ撮影の選択設定画面を示した図である。
【図9】ISO感度の選択設定画面を示した図である。
【図10】撮影方法の選択設定画面を示した図である。
【図11】第2の実施形態におけるISO感度の選択設定画面を示した図である。
【符号の説明】
【0058】
10 カメラ
30 表示部
47 LCDドライバ
16 十字キーボタン(操作部材)
16U 上キーボタン
16D 下キーボタン
16L 左キーボタン
16R 右キーボタン
S1〜S8 設定項目
【技術分野】
【0001】
本発明は、観察画像を液晶モニタ等の表示部に表示可能なカメラに関し、特に、十字キーボタンなどの操作に応じてホワイトバランス、画質等の撮影条件を画面上で選択させるための表示処理に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラ等のカメラでは、カメラ背面にLCDなどの表示部が設けられている。そして、ホワイトバランス、ストロボ、コマ撮影などの撮影条件をユーザが設定変更可能であり、観察画像とともに設定されている撮影条件がアイコンによって表示される。例えば、シャッタスピード等の露出値が観察画像とともに表示部に表示され、十字キーボタン等の操作部材に対する操作に従い、露出値が選択、変更される(特許文献1参照)。ホワイトバランス、画質、ISO感度等の撮影条件に対し、あらかじめ複数の設定項目があらかじめ用意されており、ユーザは設定したい項目を選択表示させるためボタン操作を行う。
【特許文献1】特開2002−281373号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
各設定項目を設定する場合、操作ボタンに対する操作に従って設定項目が順次切り替えられながら表示される。そのため、選択肢全体を俯瞰することができず、設定しない選択項目を表示するまでの操作ボタンの操作方向、操作回数を知ることができない。また、設定項目を選択している間の操作は一方向に順送りするトグル操作であるため、一度操作ミスをすると、正しい設定項目に戻すために一巡させるボタン操作をしなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明のカメラは、表示部と、撮影に関する複数のカメラ情報の中から特定のカメラ情報を選択するために操作される操作部材と、選択されたカメラ情報における複数の設定項目をそれぞれ表示可能な表示手段とを備える。ここでカメラ情報は、撮影に関するものであってユーザが選択できる情報を意味し、ホワイトバランス、画質、彩度、ISO感度、ストロボ撮影等、撮影機能、撮影条件などを示す。設定項目としては、例えばISO感度の場合、ISO感度の値が複数の中から選択可能であり、ホワイトバランスの場合、デーライト、蛍光灯など複数の照明光の中から撮影場所に応じた明るさ、照明に応じたものが選択される。操作部材としては、例えば十字キーボタンが適用される。
【0005】
本発明のカメラでは、操作部材は、複数の設定項目の配列に従い、第1の方向に沿って設定項目を順番に指定可能な第1の選択操作部材と、第1の方向とは逆の第2の方向に沿って設定項目を順番に指定可能であり、第1の選択操作部材と相対する第2の選択操作部材とを有する。例えば十字キーの場合、上下キーボタンあるいは左右キーボタンである。そして、表示手段は、選択された設定項目を選択表示する。ここで選択表示とは、選択されていることをユーザに示すための表示を意味する。例えば、文字情報やアイコンで表される選択項目に対し、選択されている設定項目の周りを囲む表示を行えばよい。ユーザは、設定項目を選択する際、選択する設定項目を2つの操作部材によって双方向に順次切り替えることができる。
【0006】
例えば、第表示手段は、複数の設定項目を一覧表示し、選択された設定項目を他の設定項目と区別されるように表示する。操作部材が十字キーボタンである場合、表示手段は、十字キーボタンに合わせてカメラ情報を一覧表示するとともに、4つのキーボタンのうち操作されたいずれかのキーボタンに応じたカメラ情報の設定項目における複数の設定項目を、第1及び第2の選択操作部材の操作方向に対応する方向に沿って一覧表示すればよい。例えば十字の4つの先端位置に合わせて、4つのカメラ情報が表示される。このとき、第1および第2の選択操作部材が、カメラ情報選択のため操作されたキーボタンに対して垂直方向に応じた上下キーボタンもしくは左右キーボタンになる。この場合、表示手段が、カメラ情報選択のため操作されたキーボタンに相対するキーボタンの操作に応じて、元の表示、すなわち4つのカメラ情報を十字型に一覧表示すればよい。
【0007】
あるいは、表示手段は、複数の設定項目の中で選択された設定項目のみを選択表示するようにしてもよい。十字キーボタンの場合、表示手段が、十字キーボタンに合わせてカメラ情報を一覧表示するとともに、4つのキーボタンのうち操作されたいずれかのキーボタンに応じたカメラ情報の設定項目を選択表示すればよい。
【0008】
選択されたカメラ情報をユーザに知らせるため、選択されているカメラ情報を文字情報で表示するのが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、撮影条件等を設定する操作に関し、より優れたユーザインターフェイスが実現する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態であるカメラについて説明する。
【0011】
図1は、第1の実施形態であるデジタルスチルカメラの背面図である。
【0012】
デジタルスチルカメラ10の背面10Bには、ユーザによって操作される一連のボタン等が設けられており、ここでは、ズームレバー12、上キーボタン16U、下キーボタン16D、右キーボタン16R、左キーボタン16Lから構成される十字キーボタン16、実行ボタン18、ファンクションボタン20が配置されている。さらに背面10Bには、被写体像を動画/静止画として表示するとともに、文字情報や記号、図形といったキャラクタ情報を表示可能な液晶の表示部30が設けられている。表示部30の上にはファインダ窓22が設置されている。
【0013】
カメラ上面10Uには、メインスイッチボタン11、レリーズボタン13が設けられている。レリーズボタン13の操作によって被写体像が記録されるとともに、メインスイッチボタン11に対する操作により、カメラが起動/動作終了する。
【0014】
図2は、カメラ10のブロック図である。
【0015】
CPUを含むシステムコントロール回路50はデジタルスチルカメラ10の動作を制御し、メインスイッチ11A、ズームスイッチ12A、レリーズ半押しスイッチ13A、レリーズ全押しスイッチ13B、選択スイッチ16A、実行スイッチ18Aなどがシステムコントロール回路50に接続されている。
【0016】
撮影モードが設定されている場合、撮影する被写体を表示部30に動画像として表示するための信号処理が施される。撮影光学系15によって被写体像がCCD40の受光面に形成されると、被写体像に応じたアナログ画像信号が発生する。CCD40はCCD駆動回路52によって駆動されており、画像信号はCCD40から読み出されてアンプ回路42へ送られる。CCD40から読み出された画像信号がアンプ回路42において増幅処理されると、A/D変換器44において、アナログの画像信号がデジタルの画像信号に変換され、画像処理回路46に送られる。
【0017】
画像処理回路46では、ホワイトバランス、ガンマ補正処理などの様々な信号処理がデジタル画像信号に対して施される。処理された画像信号は、一度フレームメモリ(図示せず)に格納された後、LCDドライバ47へ送られる。LCDドライバ47では、送られてきた画像信号に基づき、液晶表示部30を制御する。これにより、被写体像が液晶表示部30に動画像として表示される。
【0018】
被写体を撮影するためにレリーズボタン13が半押しされると、レリーズ半押しスイッチ13AがON状態となって半押し操作が検出され、カメラ前面に設けられた露出検出器63において被写体の明るさ、被写体との距離などが検出される。レリーズボタン13がさらに全押しされると、レリーズ全押しスイッチ13BがON状態となって全押し操作が検出される。そして、焦点調整のために撮影光学系15内のフォーカスレンズがレンズ駆動回路64によって駆動されるとともに、システムコントロール回路50から出力される制御信号に基いて、シャッタ28が所定の開度で所定期間だけ開く。レンズ駆動回路64、シャッタ28は露出制御回路58によって制御されており、システムコントロール回路50からの制御信号に基いてシャッタ28、撮影光学系15が駆動される。
【0019】
被写体像に応じた画像信号がCCD40から読み出されると、アンプ回路42、A/D変換器44、画像処理回路46において画像信号が処理されるとともに、システムコントロール回路50を介して記録制御回路62へ送られる。記録制御回路62では、画像信号に対して圧縮処理が施され、圧縮された画像信号はメモリカード60に記録される。
【0020】
再生モードが選択された場合、システムコントロール回路50において再生モード選択が検出される。そして、メモリカード60から圧縮された画像信号が読み出され、記録制御回路62において伸張処理されると、画像信号が画像処理回路46を介してLCDドライバ47へ送られる。LCDドライバ47では、送られてきた画像信号に基いて表示部30を制御し、これにより、記録された被写体像が液晶表示部30に再生表示される。画像情報メモリ61には、撮影条件などの撮影情報の項目などがデータとして記憶されている。
【0021】
ファンクションボタン20が操作されると、後述するように、システムコントロール回路50はファンクションスイッチからの信号を検出し、複数の撮影条件を動画像とともに一覧表示する。さらに、選択設定する撮影条件が決定されると撮影条件を設定する画面表示になるように、システムコントロール回路50から画像処理回路46へ制御信号が送られる。画像処理回路46では、送られてきた制御信号に基づき、所定の位置に文字情報、アイコン等のキャラクタ情報が表示されるように画像信号が処理される。これにより、文字情報、アイコン等が表示部30に表示される。選択設定画面において十字キーボタン16が操作されると、システムコントロール回路50は、選択スイッチ16Aから送られてくる信号を検出し、検出した信号に基づき、画像処理回路へ制御信号を出力する。
【0022】
図3は、撮影条件の選択処理を示したフローチャートである。図4は、4つの撮影条件の中から特定の撮影条件を選択設定する画面を示した図である。ファンクションボタン20が押下されると、選択処理が開始される。
【0023】
ファンクションボタン20が押下されると、ホワイトバランスW1、ストロボ撮影W2、ISO感度W3、コマ撮影、インターバル撮影など時系列に展開される撮影方法W4といった撮影機能がアイコン、文字情報等によって表示部30に表示される(図4参照)。4つの撮影機能W1〜W4は、十字キーボタン16に合わせて十字型に(十字の各先端位置に対応するように)一覧表示されており、各撮影情報における一連の設定項目の中で今現在選択されている設定項目がアイコンでさらに表示される。尚、撮影機能W1〜W4は表示しないように構成してもよい。
【0024】
ステップS101では、左キーボタン16Lが押下されたか否かが判断される。左キーボタン16Lが押下されたと判断されると、ステップS102へ進み、ホワイトバランスに関する撮影条件の設定処理が実行される。一方、左キーボタン16Lが押下されていないと判断された場合、ステップS103へ進む。
【0025】
ステップS103では、下キーボタン16Dが押下されたか否かが判断される。下キーボタン16Dが押下されたと判断されると、ステップS104へ進み、ストロボ撮影に関する撮影条件の設定処理が実行される。一方、下キーボタン16Dが押下されていないと判断された場合、ステップS105へ進む。
【0026】
ステップS105では、右キーボタン16Rが押下されたか否かが判断される。右キーボタン16Rが押下されたと判断されると、ステップS106へ進み、ISO感度に関する撮影条件の設定処理が実行される。一方、右キーボタン16Rが押下されていないと判断された場合、ステップS107へ進む。
【0027】
ステップS107では、上キーボタン16Uが押下されたか否かが判断される。上キーボタン16Uが押下されたと判断されると、ステップS108へ進み、撮影方法に関する撮影条件の設定処理が実行される。一方、右キーボタン16Rが押下されていないと判断された場合、ステップS109へ進む。
【0028】
ステップS109では、ファンクションボタン20あるいは実行ボタン18が押下されることによって撮影条件の設定モードが終了されたか否かが判断される。ファンクションボタン20あるいは実行キーボタン18が押下されたと判断されると、選択処理は終了する。一方、ファンクションボタン20、実行キーボタン18が押下されていないと判断された場合、ステップS101へ戻る。
【0029】
図5は、図3のステップS102のサブルーチンを示した図である。図6は、ホワイトバランスの選択設定画面を示した図である。
【0030】
図6に示すように、ホワイトバランスの設定画面表示が決定されると、8つの全設定項目S1〜S8がアイコンとして画面の上下方向に沿って表示されるように表示処理がサブルーチン処理開始と同時に実行される。すなわち、先に操作された左キーボタン16Lの操作方向に対し垂直な方向に沿って表示される。ここでは、自動ホワイトバランスS1、デーライト用ホワイトバランスS2、・・・など8つのホワイトバランスの仕様を設定することが可能であり、撮影場所等を考慮してホワイトバランスが設定される。また、選択されている設定項目をユーザに示すため、その選択されている設定項目のアイコン周りを囲むように、フレームFBが表示される。図6では、自動設定するオートホワイトバランスが選択されている。
【0031】
また、現在選択している撮影条件をユーザに知らせるため、「ホワイトバランス」と文字情報K1が表示される。それとともに、現在選択されている、すなわちフレームFBによって囲まれている設定項目が文字情報K2として表示される。ここでは、「オート」と表示される。
【0032】
ステップ201では、上キーボタン16Uが押下されたか否かが判断される。上キーボタン16Uが操作されたと判断されると、ステップS202へ進み、フレームFBで囲まれていたアイコンに隣接する上側のアイコンへ向けてフレームFBが移動する。すなわち、選択される設定項目が上キーボタン16Uの押下によって一つ上側にある設定項目へ移動する。ただし、一番上にフレームFBが表示されていた場合、一番下の設定項目へ移動する。ステップS202が実行されると、ステップS203へ進む。
【0033】
ステップS203では、選択されている設定項目に決定するため、実行ボタン18が押下されたか否かが判断される。実行ボタン18が押下されたと判断されると、ステップS204へ進み、設定項目S1〜S8のうち選択されていた設定項目がホワイトバランスの仕様として設定される。ステップS204が実行されると、サブルーチンは終了する。一方、ステップS203において実行ボタン18が押下されていないと判断された場合、ステップS201へ戻る。
【0034】
一方、ステップS201において上キーボタン16Uが押下されていないと判断された場合、ステップS205へ進み、下キーボタン16Dもしくは左キーボタン16Lが押下されたか否かが判断される。下キーボタン16Dもしくは左キーボタン16Lが押下されたと判断された場合、ステップS206へ進み、フレームFBで囲まれていたアイコンの隣接する下側のアイコンへフレームFBが移動する。すなわち、選択される設定項目が下キーボタン16Dもしくは左キーボタン16Lの押下によって一つ下側に移動する。なお、ここでの左キーボタン16Lの操作は、下方向のみにフレームFBを順次移動させる操作である。
【0035】
ステップS207、S208の実行は、ステップS203、S204の実行と同じであり、実行ボタン18が押下されたか否かが判断され、実行ボタン18が押下されたと判断されると、設定項目S1〜S8のうち選択されていた設定項目がホワイトバランスモードとして設定される。ステップS208が実行されると、サブルーチンは終了する。
【0036】
一方、ステップS205において、下キーボタン16Dもしくは左キーボタン16Lが押下されていないと判断された場合、ステップS209へ進む。ステップS209では、図4に示す画面に戻るために右キーボタン16Rが押下されたか否かが判断される。右キーボタン16Rが押下されたと判断されると、サブルーチンは終了する。一方、右キーボタン16Rが押下されていないと判断された場合、ステップS207へ移る。
【0037】
図7は、図3のステップS104のサブルーチンである。図8は、ストロボ撮影の選択設定画面を示した図である。
【0038】
図8に示すように、ホワイトバランスの設定画面表示が決定されると、サブルーチン処理開始と同時に、4つの全設定項目T1〜T4がアイコンとして画面の左右方向に沿って表示されるように表示処理が実行される。ここでは、オートストロボT1、強制発光T2、・・・など4つのストロボ撮影の仕様を設定することが可能であり、撮影場所等を考慮してストロボ撮影方法が設定される。また、選択されている設定項目のアイコン周りにフレームFBが表示される。図8では、自動ストロボ撮影するオートストロボが選択されている。
【0039】
また、現在選択している撮影条件をユーザに知らせるため、「ストロボ」と文字情報L1が表示される。それとともに、現在選択されている、すなわちフレームFBによって囲まれている設定項目が文字情報L2として表示される。ここでは、「オート」と表示される。
【0040】
ステップ301では、左キーボタン16Lが押下されたか否かが判断される。左キーボタン16Lが操作されたと判断されると、ステップS302へ進み、フレームFBで囲まれていたアイコンに隣接する左側のアイコンへフレームFBが移動する。すなわち、選択される設定項目が左キーボタン16Lの押下によって一つ左側に移動する。ステップS302が実行されると、ステップS303へ進む。
【0041】
ステップS303では、選択されている設定項目に決定するため、実行ボタン18が押下されたか否かが判断される。実行ボタン18が押下されたと判断されると、ステップS204へ進み、設定項目T1〜T4のうち選択されていた設定項目がストロボ撮影方法として設定される。ステップS304が実行されると、サブルーチンは終了する。一方、ステップS303において実行ボタン18が押下されていないと判断された場合、ステップS301へ戻る。
【0042】
一方、ステップS301において左キーボタン16Lが押下されていないと判断された場合、ステップS305へ進み、右キーボタン16Rもしくは下キーボタン16Dが押下されたか否かが判断される。右キーボタン16Rもしくは下キーボタン16Dが押下されたと判断された場合、ステップS306へ進み、フレームFBで囲まれていたアイコンに隣接する右側のアイコンへフレームFBが移動する。すなわち、選択される設定項目が右キーボタン16U又は下キーボタン16Dの押下によって一つ右側に移動する。なお、ここでの下キーボタン16Dの操作は、下方向のみにフレームFBを順次移動させる操作である。
【0043】
ステップS307、S308の実行は、ステップS303、S304の実行と同じであり、実行ボタン18が押下されたか否かが判断され、実行ボタン18が押下されたと判断されると、設定項目T1〜T4のうち選択されていた設定項目がストロボ撮影方法として設定される。ステップS308が実行されると、サブルーチンは終了する。
【0044】
一方、ステップS305において、右キーボタン16Lもしくは下キーボタン16Dが押下されていないと判断された場合、ステップS309へ進む。ステップS309では、図4に示す画面に戻るために上キーボタン16Uが押下されたか否かが判断される。上キーボタン16Uが押下されたと判断されると、サブルーチンは終了する。一方、上キーボタン16Uが押下されていないと判断された場合、ステップS307へ移る。
【0045】
図9は、ISO感度の選択設定画面を示した図である。
【0046】
図9に示すように、ISO感度の設定画面状態である場合、4つのISO感度の値U1〜U4が数字によって画面の上下方向に沿って表示される。ここでは、200、・・・、3200の4つのISO感度を設定することが可能であり、撮影する場所の明るさを考慮して設定される。選択されている設定項目の数値の周りには、フレームFBが表示され、図9では「200」のISO感度が選択されている。また、選択されている撮影条件がISO感度であることをユーザに知らせるため、「ISO感度」の文字情報M1が表示される。
【0047】
図4に示す画面状態において右キーボタン16Rが押下されると、ISO感度の値を設定する画面に切り替えられる。そして、十字キーボタン16および実行ボタン18に対する操作によってISO感度が設定される。ここでの設定処理は、図5に示す設定処理と同様に実行される。ただし、ステップS205における左キーボタン16Lの代わりに右キーボタン16Rの押下が判断され、ステップS309における右キーボタン16Rの代わりに左キーボタン16Lの押下が判断される。
【0048】
図10は、撮影方法の選択設定画面を示した図である。
【0049】
図10に示すように、撮影方法の設定画面状態である場合、6つの撮影方法V1〜V6が、アイコンによって画面の左右方向に沿って表示される。ここでは、一コマ撮影V1、連続撮影V2、・・・など6つの撮影方法を設定することが可能であり、ユーザの意図に従って設定される。選択されている設定項目のアイコン周りには、フレームFBが表示される、図10では1コマ撮影のアイコンが選択されている。また、選択されている撮影条件が撮影方法であることをユーザに知らせるため、「撮影方法」の文字情報M1が表示される。さらに、選択されている撮影条件が1コマ撮影であることをユーザに知らせるため、文字情報N2が表示される。
【0050】
図4に示す画面状態において上キーボタン16Uが押下されると、撮影方法を設定する画面に切り替えられる。そして、十字キーボタン16および実行ボタン18に対する操作によって撮影方法が設定される。ここでの設定処理は、図7に示す設定処理と同様に実行される。ただし、ステップS305における下キーボタン16Dの代わりに上キーボタン16Uの押下が判断され、ステップS309における上キーボタン16Rの代わりに下キーボタン16Uの押下が判断される。
【0051】
以上のように本実施形態によれば、4つの撮影条件が十字ボタン16に合わせて十字型に表示部30に一覧表示され、それとともに各撮影情報において今現在選択されている設定項目が表示される。そして、十字キーボタン16の左右上下キーボタン16L、16R、16U、16Dのいずれかのキーボタンが操作されると、選択された撮影条件の設定項目が一覧表示される。左キーボタン16Lもしくは右キーボタン16Rが操作された場合、設定項目は表示部30の上下方向に沿って一覧表示され、上下キーボタン16U、16Dに対する操作に従い、選択された設定項目のアイコン周りにフレームFBが表示される。
【0052】
十字キーの左右キーボタン16L、16Rあるいは上下キーボタン16U、16Dの操作に従い双方向に設定項目を順番に指定、選択できるため、選択設定が容易になり、選択を間違えて通り過ぎたとしても、すぐに元の設定項目へ戻ることができる。
【0053】
また、複数の設定項目が表示されるとき、撮影情報を選択するために操作されたキーボタンの操作方向に対し垂直方向に沿って複数の設定項目が表示される。これにより、設定項目を双方向に沿って選択する操作、元の画面に戻る操作を独立して行うことが可能になり、より優れたユーザインターフェイスをもつカメラを実現できる。
【0054】
次に、図11を用いて、第2の実施形態であるカメラについて説明する。図11は、第2の実施形態におけるISO感度の選択設定画面を示した図である。
【0055】
図11に示すように、第2の実施形態では、撮影情報が選択されると、画面が切り替えられることなく、選択されている設定項目のアイコン周りにフレームFBが表示される。そして、選択時に操作されるキーボタンをユーザに知らせるため、上キーボタン16Uに応じたマークMP1、下キーボタン16Dに応じたマークMP2が表示される。また、選択されている撮影情報をユーザに知らせるため、文字情報P(図11ではISO感度)が表示される。一方、撮影方法、ストロボ撮影が撮影条件として選択された場合、左キーボタン16L、右キーボタン16Rに応じたマークが同様に表示される。それ以外の構成については、第1の実施形態と同じである。
【0056】
上記の撮影条件以外のもの(例えば画質、彩度、記録圧縮率、コントラストなど)であって、ユーザが選択設定できるように複数の設定項目をもつカメラの撮影に関する撮影条件、撮影機能といった情報であればよい。また、カメラはコンパクト型カメラ以外のカメラにも適用可能である。さらに、操作部材としては、十字キーボタン16以外の操作部材であって、対になっていて相対する操作方向を指定できる操作部材であればよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】第1の実施形態であるデジタルスチルカメラの背面図である。
【図2】カメラのブロック図である。
【図3】撮影条件の選択処理を示したフローチャートである。
【図4】4つの撮影条件の中から特定の撮影条件を選択設定する画面を示した図である。
【図5】図3のステップS102のサブルーチンを示した図である。
【図6】ホワイトバランスの選択設定画面を示した図である。
【図7】図3のステップS104のサブルーチンである。
【図8】ストロボ撮影の選択設定画面を示した図である。
【図9】ISO感度の選択設定画面を示した図である。
【図10】撮影方法の選択設定画面を示した図である。
【図11】第2の実施形態におけるISO感度の選択設定画面を示した図である。
【符号の説明】
【0058】
10 カメラ
30 表示部
47 LCDドライバ
16 十字キーボタン(操作部材)
16U 上キーボタン
16D 下キーボタン
16L 左キーボタン
16R 右キーボタン
S1〜S8 設定項目
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
撮影に関する複数のカメラ情報の中から特定のカメラ情報を選択するために操作される操作部材と、
選択されたカメラ情報における複数の設定項目をそれぞれ表示可能な表示手段とを備え、
前記操作部材が、複数の設定項目の配列に従い、第1の方向に沿って設定項目を順番に指定可能な第1の選択操作部材と、前記第1の方向とは逆の第2の方向に沿って設定項目を順番に指定可能であり、前記第1の選択操作部材と相対する第2の選択操作部材とを有し、
前記表示手段が、選択された設定項目を選択表示することを特徴とするカメラ。
【請求項2】
前記表示手段が、複数の設定項目を一覧表示し、選択された設定項目を他の設定項目と区別されるように表示することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項3】
前記操作部材が十字キーボタンであって、前記第1および第2の選択操作部材が上下キーボタンもしくは左右キーボタンであり、
前記表示手段が、前記十字キーボタンに合わせてカメラ情報を一覧表示するとともに、4つのキーボタンのうち操作されたいずれかのキーボタンに応じたカメラ情報の設定項目における複数の設定項目を、前記第1及び第2の選択操作部材の操作方向に対応する方向に沿って一覧表示し、
前記第1および第2の選択操作部材が、カメラ情報選択のため操作されたキーボタンに対して垂直方向に応じた上下キーボタンもしくは左右キーボタンであることを特徴とする請求項2に記載のカメラ。
【請求項4】
前記表示手段が、複数の設定項目の中で選択された設定項目のみを選択表示することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項5】
前記操作部材が十字キーボタンであって、前記第1および第2の選択操作部材が上下キーボタンもしくは左右キーボタンであり、
前記表示手段が、前記十字キーボタンに合わせてカメラ情報を一覧表示するとともに、4つのキーボタンのうち操作されたいずれかのキーボタンに応じたカメラ情報の設定項目を選択表示し、
前記第1および第2の選択操作部材が、カメラ情報選択のため操作されたキーボタンに対して垂直方向に応じた上下キーボタンもしくは左右キーボタンであることを特徴とする請求項4に記載のカメラ。
【請求項6】
前記操作部材が十字キーボタンであって、前記第1および第2の選択操作部材が上下キーボタンもしくは左右キーボタンであることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項7】
前記表示手段が、選択されたカメラ情報を文字情報で表示することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項8】
前記表示手段が、選択された設定項目を文字情報で表示することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項9】
前記カメラ情報が、撮影条件に関するものであることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項10】
前記表示手段が、カメラ情報選択のため操作されたキーボタンに相対するキーボタンの操作に応じて、4つのカメラ情報を十字型に一覧表示することを特徴とする請求項3ないし5いずれかに記載のカメラ。
【請求項1】
表示部と、
撮影に関する複数のカメラ情報の中から特定のカメラ情報を選択するために操作される操作部材と、
選択されたカメラ情報における複数の設定項目をそれぞれ表示可能な表示手段とを備え、
前記操作部材が、複数の設定項目の配列に従い、第1の方向に沿って設定項目を順番に指定可能な第1の選択操作部材と、前記第1の方向とは逆の第2の方向に沿って設定項目を順番に指定可能であり、前記第1の選択操作部材と相対する第2の選択操作部材とを有し、
前記表示手段が、選択された設定項目を選択表示することを特徴とするカメラ。
【請求項2】
前記表示手段が、複数の設定項目を一覧表示し、選択された設定項目を他の設定項目と区別されるように表示することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項3】
前記操作部材が十字キーボタンであって、前記第1および第2の選択操作部材が上下キーボタンもしくは左右キーボタンであり、
前記表示手段が、前記十字キーボタンに合わせてカメラ情報を一覧表示するとともに、4つのキーボタンのうち操作されたいずれかのキーボタンに応じたカメラ情報の設定項目における複数の設定項目を、前記第1及び第2の選択操作部材の操作方向に対応する方向に沿って一覧表示し、
前記第1および第2の選択操作部材が、カメラ情報選択のため操作されたキーボタンに対して垂直方向に応じた上下キーボタンもしくは左右キーボタンであることを特徴とする請求項2に記載のカメラ。
【請求項4】
前記表示手段が、複数の設定項目の中で選択された設定項目のみを選択表示することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項5】
前記操作部材が十字キーボタンであって、前記第1および第2の選択操作部材が上下キーボタンもしくは左右キーボタンであり、
前記表示手段が、前記十字キーボタンに合わせてカメラ情報を一覧表示するとともに、4つのキーボタンのうち操作されたいずれかのキーボタンに応じたカメラ情報の設定項目を選択表示し、
前記第1および第2の選択操作部材が、カメラ情報選択のため操作されたキーボタンに対して垂直方向に応じた上下キーボタンもしくは左右キーボタンであることを特徴とする請求項4に記載のカメラ。
【請求項6】
前記操作部材が十字キーボタンであって、前記第1および第2の選択操作部材が上下キーボタンもしくは左右キーボタンであることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項7】
前記表示手段が、選択されたカメラ情報を文字情報で表示することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項8】
前記表示手段が、選択された設定項目を文字情報で表示することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項9】
前記カメラ情報が、撮影条件に関するものであることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項10】
前記表示手段が、カメラ情報選択のため操作されたキーボタンに相対するキーボタンの操作に応じて、4つのカメラ情報を十字型に一覧表示することを特徴とする請求項3ないし5いずれかに記載のカメラ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−64737(P2006−64737A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−243658(P2004−243658)
【出願日】平成16年8月24日(2004.8.24)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月24日(2004.8.24)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】
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