説明

表示装置、方法およびプログラム

【課題】 表示態様を切り換えるためのユーザの操作を必要とすることなく、かつハードウエアを追加することなく、利用形態に応じて表示態様を切り換えることができる表示装置を提供する。
【解決手段】 ノートPC1は、情報が入力される入力デバイスと、液晶パネル10の表示態様たとえば視野角モードおよび輝度モードとの対応関係を示す対応テーブルを、EC15のRAMに予め記憶しておく。そして、ユーザが入力デバイスから情報を入力したとき、その入力デバイスに対応する視野角モードおよび輝度モードを、RAMに記憶される対応テーブルで検索し、検索した視野角モードおよび輝度モードに基づいて、液晶パネル10の視野角および輝度を制御する。たとえば入力デバイスがリモコン19およびワイヤレスキーボード22を、広視野角モードでかつ高輝度モードと対応付け、その他の入力デバイスを、狭視野角モードでかつ低輝度モードと対応付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示態様を切り換えることができる表示装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置たとえば情報処理装置には、テレビジョン放送を視聴する際、リモートコントロールを使用して操作し、複数の視聴者が同時に視聴することができるように、視野角を広視野角モードに変更することができるものがある。さらに情報処理装置に内蔵されるキーボードもしくはタッチパッドなどの入力インタフェース、または情報処理装置に有線で接続される入力インタフェースを使用して操作することによって、プライバシーを考慮して視野角を狭視野角モードに変更することができるものがある。このように、表示装置の表示態様を切り換えるためには、表示態様を切り換えるためのユーザの操作が必要である。
【0003】
表示装置の表示態様を切り換えることができる第1の従来の技術として、カラーテレビジョン受像機がある。このカラーテレビジョン受像機は、受像機本体もしくは付属のリモコン送信機に赤外線または超音波による距離センサを設け、その距離センサが検出するテレビジョン画面と視聴者との距離に応じて、輝度、色の濃さ、および画質などを自動的に調節するものである。表示態様を切り換えるためのユーザの操作を行わなくても、表示態様を切り換えることができる(たとえば特許文献1参照)。
【0004】
第2の従来の技術として、映像信号再生装置がある。この映像信号再生装置は、リモコン装置から光信号として送信されたリモコン制御コマンドを受信すると、表示部に表示中の画像の輝度レベルを通常レベルよりも高低に変化させるフラッシング制御機能を有するものである。操作者は、情報表示の明暗変化を視認することによって、リモコン制御コマンドが受信されたことを確実に認識することができる(たとえば特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】特開平4−192762号公報
【特許文献2】特開2005−328173号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、第1の従来の技術は、表示装置の表示態様を切り換えるためのユーザの操作は必要ないが、テレビジョン画面と視聴者との距離を測定するための距離センサを設ける必要があるという問題がある。第2の従来の技術は、リモコン制御コマンドを受信したことを操作者に知らせるためにフラッシングつまり表示態様を切り換えるものであり、利用形態に応じて表示装置の表示態様を切り換えるものではない。
【0007】
本発明の目的は、表示態様を切り換えるためのユーザの操作を必要とすることなく、かつハードウエアを追加することなく、利用形態に応じて表示態様を切り換えることができる表示装置、方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、文字情報および画像情報を含む表示情報を、予め定める第1の表示態様および第1の表示態様とは異なる予め定める第2の表示態様のうちのいずれか1つの表示態様で表示する表示手段と、
前記表示情報に関連する制御を行うための制御情報を入力する入力手段であって、予め定める条件を満たす第1の入力手段と、前記予め定める条件を満たさない第2の入力手段とからなる複数の入力手段と、
第1の入力手段から制御情報が入力されると、入力された制御情報に基づく制御に関連する表示情報を表示手段によって第1の表示態様で表示させ、第2の入力手段から制御情報が入力されると、入力された制御情報に基づく制御に関連する表示情報を表示手段によって第2の表示態様で表示させる制御手段とを含むことを特徴とする表示装置である。
【0009】
本発明に従えば、表示手段によって、文字情報および画像情報を含む表示情報が、予め定める第1の表示態様および第1の表示態様とは異なる予め定める第2の表示態様のうちのいずれか1つの表示態様で表示され、予め定める条件を満たす第1の入力手段と、前記予め定める条件を満たさない第2の入力手段とからなる複数の入力手段によって、前記表示情報に関連する制御を行うための制御情報が入力され、制御手段によって、第1の入力手段から制御情報が入力されると、入力された制御情報に基づく制御に関連する表示情報が表示手段によって第1の表示態様で表示され、第2の入力手段から制御情報が入力されると、入力された制御情報に基づく制御に関連する表示情報が表示手段によって第2の表示態様で表示される。
【0010】
このように、表示態様の切り換えとは関係のない制御情報が入力されると、制御情報が入力された入力手段に対応する表示態様で、表示情報が表示手段によって表示されるので、表示態様を切り換えるためのユーザの操作を必要とすることなく、かつハードウエアを追加することなく、利用形態に応じてたとえば制御情報を入力する入力手段に応じて表示態様を切り換えることができる。
【0011】
また本発明は、前記予め定める第1の表示態様は、予め定める視野角以上の視野角で表示する表示態様であり、
前記予め定める第2の表示態様は、前記予め定める視野角未満の視野角で表示する表示態様であることを特徴とする。
【0012】
本発明に従えば、予め定める第1の表示態様は、予め定める視野角以上の視野角で表示する表示態様であり、予め定める第2の表示態様は、予め定める視野角未満の視野角で表示する表示態様であるので、第1の入力手段から制御情報を入力することによって、広視野角で表示させ、第2の入力手段から制御情報を入力することによって、狭視野角で表示させることができる。
【0013】
また本発明は、前記予め定める第1の表示態様は、予め定める輝度以上の輝度で表示する表示態様であり、
前記予め定める第2の表示態様は、前記予め定める輝度未満の輝度で表示する表示態様であることを特徴とする。
【0014】
本発明に従えば、予め定める第1の表示態様は、予め定める輝度以上の輝度で表示する表示態様であり、予め定める第2の表示態様は、予め定める輝度未満の輝度で表示する表示態様であるので、第1の入力手段から制御情報を入力することによって、高輝度で表示させ、第2の入力手段から制御情報を入力することによって、低輝度で表示させることができる。
【0015】
また本発明は、前記入力手段のうち少なくとも1つの入力手段は、入力された制御情報を無線で装置本体に送信する入力手段であり、
前記予め定める条件は、入力された制御情報を無線で装置本体に送信するという条件であることを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、入力手段のうち少なくとも1つの入力手段は、入力された制御情報を無線で装置本体に送信する入力手段であり、予め定める条件は、入力された制御情報を無線で装置本体に送信するという条件であるので、無線を利用する入力手段によって制御情報が入力されると、第1の表示態様で表示される。
【0017】
また本発明は、前記制御情報は、テレビジョン放送のチャネルを切り換えるための情報であることを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、制御情報は、テレビジョン放送のチャネルを切り換えるための情報であるので、テレビジョン放送のチャネルを切り換えると、切り換え操作を行った入力手段たとえば入力デバイスに応じた表示態様に切り換えられる。
【0019】
また本発明は、前記入力手段が前記第1の表示態様に対応する入力手段であるか否かを表す対応情報を入力手段毎に記憶する記憶手段をさらに含み、
前記予め定める条件は、記憶手段に記憶される対応情報が第1の表示態様に対応する入力手段であることを示す情報であるという条件であることを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、記憶手段によって、入力手段が前記第1の表示態様に対応する入力手段であるか否かを表す対応情報が入力手段毎に記憶され、予め定める条件は、記憶手段に記憶される対応情報が第1の表示態様に対応する入力手段であることを示す情報であるという条件であるので、入力手段を第1の入力手段にするか第2の入力手段にするかを設定することができる。
【0021】
また本発明は、前記入力手段は、表示態様の変更を指示するための表示態様変更指示情報を入力可能であり、
前記制御手段は、前記第1の入力手段によって表示態様変更指示情報が入力されると、前記記憶手段に記憶されるその第1の入力手段の対応情報を第1の表示態様に対応する入力手段でないことを表す情報に変更し、前記第2の入力手段によって表示態様変更指示情報が入力されると、記憶手段に記憶されるその第2の入力手段の対応情報を第1の表示態様に対応する入力手段であることを表す情報に変更することを特徴とする。
【0022】
本発明に従えば、入力手段によって、表示態様の変更を指示するための表示態様変更指示情報が入力可能であり、制御手段によって、第1の入力手段によって表示態様変更指示情報が入力されると、記憶手段に記憶されるその第1の入力手段の対応情報が第1の入力手段でないことを表す情報に変更され、第2の入力手段によって表示態様変更指示情報が入力されると、記憶手段に記憶されるその第2の入力手段の対応情報が第1の入力手段であることを表す情報に変更されるので、入力手段から表示態様の変更を指示することによって、入力手段と表示態様との対応を変更することができる。
【0023】
また本発明は、文字情報および画像情報を含む表示情報に関連する制御を行うための制御情報を、予め定める条件を満たす第1の入力部または前記予め定める条件を満たさない第2の入力部によって入力する入力工程と、
入力工程で第1の入力部から制御情報が入力されると、入力された制御情報に基づく制御に関連する表示情報を予め定める第1の表示態様で表示部に表示し、入力工程で第2の入力部から制御情報が入力されると、入力された制御情報に基づく制御に関連する表示情報を第1の表示態様と異なる予め定める第2の表示態様で表示部に表示する表示工程とを含むことを特徴とする表示方法である。
【0024】
本発明に従えば、入力工程で、文字情報および画像情報を含む表示情報に関連する制御を行うための制御情報を、予め定める条件を満たす第1の入力部または前記予め定める条件を満たさない第2の入力部によって入力し、表示工程で、入力工程で第1の入力部から制御情報が入力されると、入力された制御情報に基づく制御に関連する表示情報を予め定める第1の表示態様で表示部に表示し、入力工程で第2の入力部から制御情報が入力されると、入力された制御情報に基づく制御に関連する表示情報を第1の表示態様と異なる予め定める第2の表示態様で表示部に表示する。
【0025】
このように、表示態様の切り換えとは関係のない制御情報を入力することによって、制御情報を入力した入力部に対応する表示態様で、表示情報を表示部に表示させるので、
表示態様を切り換えるためのユーザの操作を必要とすることなく、かつハードウエアを追加することなく、利用形態に応じてたとえば制御情報を入力する入力部に応じて表示態様を切り換えることができる。
【0026】
また本発明は、コンピュータに前記表示方法の各工程を実行させるためのプログラムである。
【0027】
本発明に従えば、コンピュータに前記表示方法の各工程を実行させるためのプログラムとして提供することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、表示態様を切り換えるためのユーザの操作を必要とすることなく、かつハードウエアを追加することなく、利用形態に応じてたとえば制御情報を入力する入力手段に応じて表示態様を切り換えることができるので、画面に表示される画像を切り換えるなどの操作を行うことによって、利用形態に適した表示態様に自動的に切り換えることができ、ユーザの利便性を向上することができる。
【0029】
また本発明によれば、第1の入力手段から制御情報を入力することによって、広視野角で表示させ、第2の入力手段から制御情報を入力することによって、狭視野角で表示させることができるので、画面に表示される画像を切り換えるなどの操作を行うことによって、利用形態に応じた視野角に自動的に切り換えることができる。
【0030】
また本発明によれば、第1の入力手段から制御情報を入力することによって、高輝度で表示させ、第2の入力手段から制御情報を入力することによって、低輝度で表示させることができるので、画面に表示される画像を切り換えるなどの操作を行うことによって、利用形態に応じた輝度に自動的に切り換えることができる。
【0031】
また本発明によれば、無線を利用する入力手段によって制御情報が入力されると、第1の表示態様で表示されるので、入力された制御情報を無線で装置本体に送信する入力手段を用いる利用形態、すなわち比較的広い範囲から、とくに画面からの距離が比較的遠い位置から制御情報を入力する利用形態に対しては、第1の表示態様たとえば広視野角または高輝度で表示することができ、比較的狭い限られた範囲から制御情報を入力する利用形態に対しては、第1の表示態様たとえば狭視野角または低輝度で表示することができる。
【0032】
また本発明によれば、テレビジョン放送のチャネルを切り換えると、切り換え操作を行った入力手段たとえば入力デバイスに応じた表示態様に切り換えられるので、ユーザは、テレビジョン放送のチャネルを切換えるだけで、操作を行った入力デバイスに対応する表示態様に自動的に切り換えることができる。
【0033】
また本発明によれば、入力手段を第1の入力手段にするか第2の入力手段にするかを設定することができるので、画面との距離に依存せず制御情報を入力することができる入力手段たとえばリモコンを、第1の入力手段にも第2の入力手段にも設定することができる。
【0034】
また本発明によれば、入力手段から表示態様の変更を指示することによって、入力手段と表示態様との対応を変更することができるので、比較的遠い距離から制御情報を入力するための第1の入力手段たとえばリモコンを、比較的近い距離から入力するための第2の入力手段に変更することができ、さらに逆に変更することもできる。
【0035】
また本発明によれば、表示態様を切り換えるためのユーザの操作を必要とすることなく、かつハードウエアを追加することなく、利用形態に応じてたとえば制御情報を入力する入力部に応じて表示態様を切り換えることができるので、画面に表示される画像を切り換えるなどの操作を行うことによって、利用形態に適した表示態様に自動的に切り換えることができ、ユーザの利便性を向上することができる。
【0036】
また本発明によれば、コンピュータに前記表示方法の各工程を実行させるためのプログラムとして提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
図1は、本発明の実施の一形態であるノートPC(Personal Computer)1の外観を模式的に示す。表示装置であるノート型パーソナルコンピュータ(以下「ノートPC」という)1は、図示しないテレビジョン(以下「テレビ」という)チューナを搭載しており、ユーザはテレビを視聴することが可能である。チャネルの切り換えは、後述する入力デバイスによって操作可能である。ノートPC1は、液晶パネル10、内蔵キーボード17、タッチパッド18、リモートコントローラ(以下「リモコン」という)19、マウス20、タッチパネル21、ワイヤレスキーボード22、および入力ペン23を含む。
【0038】
液晶パネル10は、たとえば液晶ディスプレイによって構成され、文字情報および画像情報を含む表示情報たとえば図示しないテレビチューナによって受信される画像などの情報を表示する。液晶パネル10は、画面を平面と想定して画面を水平面と垂直にしたとき、画面および水平面に対して垂直な平面からの角度が予め定める角度たとえば45度未満の角度からのみ、画面に表示される画像などの情報を視認することができる狭視野角モードで、またはその予め定める角度以上の角度からでも、画面に表示される画像などの情報を視認することができる広視野角モードで、画像などの情報を表示する。さらに液晶パネル10は、予め定める輝度たとえば100カンデラ未満の輝度で表示する低輝度モードで、またはその予め定める輝度以上の輝度で表示する高輝度モードで、画像あるいは情報を表示する。狭視野角モードと広視野角モードとの切り換え、および低輝度モードと高輝度モードとの切り換えは、利用形態たとえば利用する入力デバイスに応じて切り換えられる。さらに入力デバイスから入力される切り換え指示によっても切り換え可能である。
【0039】
内蔵キーボード17は、数字および文字などを入力するためのキーボードであり、PC本体に内蔵される入力デバイスある。タッチパッド18は、画面に表示されるポインタの位置などを指先などで触って操作するための入力デバイスである。リモコン19は、無線でPC本体を操作するための入力デバイスである。マウス20は、有線でノートPC1に接続される外付けのマウスであり、画面に表示されるポインタの位置などを操作するための入力デバイスである。タッチパネル21は、液晶パネル10に設けられたタッチパネルであり、入力ペン23などで画面に触れることによって情報を入力するための入力デバイスである。ワイヤレスキーボード22は、数字および文字などを入力するためのキーボードであり、入力された情報を無線でPC本体に送信する入力デバイスである。
【0040】
内蔵キーボード17、タッチパッド18、マウス20、ならびにタッチパネル21および入力ペン23は、液晶パネル10に近い位置で情報を入力するための入力デバイスであり、リモコン19およびワイヤレスキーボード22は、液晶パネル10から離れた位置で情報を入力するための入力デバイスである。ノートPC1は、これらの入力デバイスを、すべて含んでいる必要はなく、液晶パネル10に近い位置で情報を入力するための入力デバイスと、液晶パネル10から離れた位置で情報を入力するための入力デバイスとが、それぞれ少なくとも1つあればよい。入力デバイスは、これらに限定されるものではなく、たとえばネットワークを介して接続される入力デバイスであってもよい。この場合、ノートPC1にネットワーク接続手段を設け、ネットワーク接続手段によってネットワークに接続する。あるいはネットワークに接続される他の装置の入力デバイスであってもよい。
【0041】
図1(a)は、液晶パネル10に近い位置で入力操作を行う利用形態を示す。図1(a)には、内蔵キーボード17、タッチパッド18、マウス20、ならびにタッチパネル21および入力ペン23の入力デバイスが示されている。図1(b)は、液晶パネル10から比較的遠い位置から入力操作を行う利用形態を示す。図1(b)には、リモコン19およびワイヤレスキーボード22の入力デバイスが示されている。
【0042】
ノートPC1は、情報が入力される入力デバイスと、液晶パネル10の表示態様たとえば視野角モードおよび輝度モードとの対応関係を示す対応テーブルを、後述するEC(
Embedded Controller)15内のRAM(Random Access Memory)に予め記憶しておく。そして、ユーザが入力デバイスから情報を入力したとき、その入力デバイスに対応する視野角モードおよび輝度モードを、EC15内のRAMに記憶される対応テーブルで検索し、検索した視野角モードおよび輝度モードに基づいて、液晶パネル10の視野角および輝度を制御する。たとえば入力デバイスがリモコン19およびワイヤレスキーボード22の場合は、広視野角モードおよび高輝度モードと対応付け、入力デバイスが内蔵キーボード17、タッチパッド18、マウス20、ならびにタッチパネル21の場合は、狭視野角モードおよび低輝度モードと対応付け、それらの対応関係を表す情報を対応テーブルとして記憶しておく。したがって、ユーザがリモコン19またはワイヤレスキーボード22によって、ノートPC1に対して入力を行うと、液晶パネル10は、自動的に広視野角モードおよび高輝度モードに切り換えられる。ユーザが、内蔵キーボード17、タッチパッド18、マウス20、またはタッチパネル21によって、ノートPC1に対して入力を行うと、液晶パネル10は、自動的に狭視野角モードおよび低輝度モードに切り換えられる。
【0043】
入力デバイスと液晶パネル10の表示態様との対応関係は、次の考え方に基づくものである。すなわち、リモコン19あるいはワイヤレスキーボード22を使用する場合は、ユーザは少なくともプライバシーが守られることを期待する状況にはないと推測され、液晶パネル10によって表示される画面は複数のユーザが閲覧する状況にあると考えられる。さらに、ユーザが画面から遠く離れた場所から画面を閲覧する状況にあるとも考えられるので、多人数の人が同時に快適に画面を閲覧することができるように、画面の視野角を広くしかつ輝度を明るくする表示形態が適している。内蔵キーボード17あるいはタッチパッド18などの入力デバイスを使用する場合は、ノートPC1を個人的に使用し、プライバシーが守られることを期待する状況にあると推測される。ユーザが画面の近くから画面を閲覧する状況にあると考えられるので、ユーザ個人が快適に画面を閲覧しつつプライバシーも守れるように視野角を狭めかつ輝度を抑える表示形態が適している。この考え方に基づいて、ユーザの利用形態に応じて適切な視野角と輝度とを自動的に変更することができれば、ユーザの利便性が向上する。
【0044】
図2は、図1に示したノートPC1の概略の構成を示すブロック図である。ノートPC1は、液晶パネル10、CPU(Central Processing Unit)11、チップセット12、BIOS(Basic Input/Output System)13、液晶コントローラ14、EC15、USB(Universal Serial Bus)コントローラ16、内蔵キーボード17、タッチパッド18、リモコン19、マウス20、タッチパネル21、ワイヤレスキーボード22、入力ペン23、図示しない記憶装置、図示しないテレビチューナ、および図示しないVGA(
Video Graphics Array)コントローラを含む。液晶パネル10、CPU11、チップセット12、BIOS13、液晶コントローラ14、EC15、USBコントローラ16、内蔵キーボード17、タッチパッド18、マウス20、タッチパネル21、図示しない記憶装置、図示しないテレビチューナ、および図示しないVGAコントローラは、PC本体2に含まれる。
【0045】
CPU11は、たとえば中央演算処理装置によって構成され、図示しない記憶装置に記憶されるプログラムを実行することによって、ノートPC1の各構成要素たとえばEC15あるいはUSBコントローラ16などを制御する。図示しない記憶装置は、たとえば半導体メモリあるいはハードディスク装置などによって構成され、CPU11によって実行されるプログラムおよび処理するときに必要な情報を記憶する。チップセット12は、CPU11、BIOS13、EC15、およびUSBコントローラ16間でのデータの受け渡しを制御する回路である。BIOS13は、基本入出力ファームウエアつまり入力デバイスおよび液晶パネルなどの周辺機器を制御するためのプログラムを格納するチップであり、CPU11でそのプログラムを実行することによって、周辺機器とのデータの基本的な入出力を制御する。
【0046】
液晶コントローラ14は、EC15の指示に基づいて液晶パネル10の表示態様を切り換える。すなわち狭視野角モードと広視野角モードとを切り換え、および低輝度モードと高輝度モードとを切り換える。EC15は、たとえば電源制御ファームウエアECによって構成され、内蔵マイクロコンピュータと、組み込みプログラムを記憶するメモリと、RAMとを有するコントローラである。EC15は、内蔵キーボード17、タッチパッド18、およびリモコン19とのデータの受け渡しを制御し、さらに液晶コントローラ14に対して、利用形態に応じてたとえば制御情報が入力される入力デバイスに応じて、視野角および輝度の切り換えを指示する。制御情報は、液晶パネル10に表示される表示情報に関連する制御を行うための情報であり、たとえばチャネルを切り換えるための情報である。入力デバイスは、制御情報を入力するための装置であり、たとえば内蔵キーボード17、タッチパッド18、リモコン19、マウス20、タッチパネル21、およびワイヤレスキーボード22を含む。EC15のRAMには、入力デバイスと液晶パネル10の表示態様たとえば視野角モードおよび輝度モードとの対応関係を表す情報などの情報が記憶される。USBコントローラ16は、USBインタフェースを介して接続される入力デバイスたとえばマウス20、タッチパネル21、およびワイヤレスキーボード22からデータの入力があると、割り込みによって入力のあった入力デバイスをCPU11に知らせる。
【0047】
図示しないテレビチューナは、放送を受信し、受信した信号に基づく画像は、図示しないVGAコントローラによって、液晶パネル10に表示される。チャネルの切り換えは、入力デバイスたとえば内蔵キーボード17、リモコン19、あるいはマウス20などによって切り換えることができる。
【0048】
たとえば内蔵キーボード17によってチャネルの切り換え操作が行われると、有線を経由してEC15に接続される信号線の状態が変化する。EC15は、信号線の状態が変化することによって発生する割り込みによって、または信号線の状態変化のポーリングによって、信号線の状態の変化を検出する。この状態変化によって、内蔵キーボード17によってチャネルの切り換え操作が行われたことがわかり、内蔵キーボード17からチャネルの切り換えを指示する情報を受け取り、受け取った情報をRAMに記憶する。リモコン19によってチャネルの切り換え操作が行われた場合も、内蔵キーボード17の場合と同様に処理される。内蔵キーボード17からEC15への信号線と、リモコン19からEC15への信号線とは、異なった信号線であるので、EC15は、状態が変化した信号線によって、どの入力デバイスでチャネルの切り換え操作が行われたかを知ることができる。
【0049】
マウス20によるチャネルの切り換え操作は、たとえば液晶パネル10に表示されるユーザインタフェースを利用して行われる。マウス20によって操作が行われたことは、電気信号によってUSBコントローラ16に伝えられる。USBコントローラ16は、マウス20によって操作が行われたことを、チップセット12経由でCPU11に割り込みで知らせる。CPU11で動作するUSBコントローラ16用のドライバは、BIOS13から読み出されてCPU11で動作するBIOSプログラムを経由して、EC15に対して、マウス20によって入力されたチャネルの切り換えを指示する情報を知らせる。あるいはCPU11で動作するUSBコントローラ16用のドライバは、BIOSプログラムを経由せず、直接EC15に対して、マウス20によって入力されたチャネルの切り換えを指示する情報を直接知らせる。EC15は、受け取った情報をRAMに記憶する。EC15は、受け取った情報をRAMに記憶する際、受け取った情報がどの入力デバイスからのものであるかを示す情報も併せてRAMに記憶する。すなわち、EC15は、チャネル切り換え操作を、いずれの入力デバイスから指示された場合でも、「どの入力デバイス」から「どのチャネルへの切り換え」をユーザが行ったのかを記憶する。
【0050】
図3は、図2に示したEC15が処理する表示態様制御処理を示すフローチャートである。ノートPC1の電源が投入されて、ノートPC1の動作が可能になると、ステップS1に移る。EC15は、この処理と並行して、入力デバイスたとえば内蔵キーボード17、タッチパッド18、リモコン19、マウス20、タッチパネル21、およびワイヤレスキーボード22のいずれかで、チャネル切り換え操作が行われたときに、操作が行われた入力デバイスから受け取った情報である発生要因情報と、受け取った情報がどの入力デバイスからのものであるかを示す入力デバイス情報とを、RAMに記憶する。
【0051】
ステップS1では、入力デバイスを経由したユーザからの入力状況をRAMから取得する。すなわち、RAMから発生要因情報と入力デバイス情報とを読み出す。ステップS2では、入力が行われたか否かを判定する。すなわち、RAMに発生要因情報と入力デバイス情報とが記憶されていると、入力が行われたと判定する。たとえば内蔵キーボード17あるいはリモコン19によって、ノートPC1上で視聴するTV(Television)つまりテレビのチャネルを変更した場合、EC15がRAM内に「内蔵キーボードから入力があったこと」あるいは「リモコンから入力があったこと」を示す入力デバイス情報を記憶しているので、ステップS2で入力デバイスから入力が行われたと判定することができる。入力が行われた場合、ステップS3に進み、入力が行われていない場合、ステップS1に戻る。ステップS1およびステップS2の処理は、定期的にたとえば0.1秒間隔で行われる。
【0052】
ステップS3では、入力デバイスを取得する。すなわち、RAMから入力デバイス情報を読み出す。ステップS4では、取得した入力デバイスがテーブルに存在するか否かを判定する。すなわち、RAMから読み出した入力デバイス情報が示す入力デバイスが、RAMに記憶される対応テーブルに存在すると、取得した入力デバイスがテーブルに存在すると判定する。たとえば内蔵キーボード17あるいはリモコン19と視野角モードおよび輝度モードとの対応関係を示す情報が、EC15のRAM内に記憶されている対応テーブルに存在すれば、取得した入力デバイスがテーブルに存在すると判定する。取得した入力デバイスがテーブルに存在すると、ステップS5に進み、取得した入力デバイスがテーブルに存在しないと、ステップS1に戻る。
【0053】
ステップS5では、取得した入力デバイスがテーブル上で、広視野角に対応付けられているか否かを判定する。広視野角に対応付けられていれば、ステップS6へ進み、広視野角に対応付けられていなければ、ステップS9へ進む。たとえば内蔵キーボード17による入力の場合、ユーザが個人的にノートPC1を利用していると想定され、プライベート保護のために狭視野角モードとして対応づけられる。すなわち、EC15のRAM内にある対応テーブルには、「内蔵キーボードによる入力であれば狭視野角モードにする」ことを示す情報を記憶しておく。したがって、入力が内蔵キーボード17からであれば、ステップS9に進む。あるいは、リモコン19による入力の場合、複数のユーザによってノートPC1の画面を閲覧していると想定され、幅広い位置から同じように画面を閲覧することができるように、広視野角モードとして対応づけられる。すなわち、EC15のRAM内にある対応テーブルには、「リモコンによる入力であれば広視野角モードにする」ことを示す情報を記憶しておく。したがって、入力がリモコン19からであれば、ステップS6に進む。
【0054】
ステップS6では、広視野角となるよう視野角変更部を制御する。すなわち、液晶パネル10の後述するスイッチングLCD(Liquid Crystal Display)120への電圧印加を中止するように、液晶コントローラ14に指示する。液晶コントローラ14は、スイッチングLCD120への電圧印加を中止することによって、液晶パネル10を広視野角にする。
【0055】
ステップS7では、取得した入力デバイスがテーブル上で、高輝度に対応付けられているか否かを判定する。高輝度に対応付けられていれば、ステップS8へ進み、高輝度に対応付けられていなければ、ステップS10へ進む。たとえば内蔵キーボード17による入力の場合、ユーザが画面から非常に近い位置でノートPC1を利用していると想定され、目の保護および省電力のために低輝度モードとして対応づけられる。すなわち、EC15のRAM内にある対応テーブルには、「内蔵キーボードによる入力であれば低輝度モードにする」ことを示す情報を記憶しておく。したがって、入力が内蔵キーボード17からであれば、ステップS10に進む。あるいは、リモコン19による入力の場合、ユーザが画面から遠い位置からノートPC1の画面を閲覧していると想定され、遠くからでもはっきりした画面を閲覧することができるように高輝度モードとして対応づけられる。すなわち、EC15のRAM内にある対応テーブルには、「リモコンによる入力であれば高輝度モードにする」ことを示す情報を記憶されておく。したがって、入力がリモコン19からであればステップS8に進む。
【0056】
ステップS8では、高輝度となるよう視野角変更部を制御して、ステップS1に戻る。すなわち、輝度を制御するために液晶コントローラ14に指示する信号を、高輝度とするための信号に変えて、ステップS1に戻り、以上の処理を繰り返す。ステップS9では、狭視野角となるよう視野角変更部を制御して、ステップS7に進む。すなわち、液晶パネル10の後述するスイッチングLCD120への電圧印加を行うように、液晶コントローラ14に指示する。液晶コントローラ14は、スイッチングLCD120への電圧印加を行うことによって、液晶パネル10を狭視野角にして、ステップS7に進む。ステップS10では、低輝度となるよう視野角変更部を制御して、ステップS1に戻る。すなわち、輝度を制御するために液晶コントローラ14に指示する信号を、低輝度とするための信号に変えて、ステップS1に戻り、以上の処理を繰り返す。
【0057】
図4は、図1に示した液晶パネル10の断面を模式的に示す。液晶パネル10は、ユーザが画像を見る側から順に、第2偏光板110、スイッチングLCD120、第1偏光板130、メインLCD140、および第3偏光板150を積層させて構成されており、第3偏光板150の側にバックライト160が配置されている。第2偏光板110およびスイッチングLCD120が、視野角制御装置として機能する。
【0058】
第2偏光板110は、スイッチングLCD120に貼付され、第1偏光板130および第3偏光板150は、それぞれメインLCD140に貼付されている。そして、スイッチングLCD120とメインLCD140に貼付されている第1偏光板130とが、接着部170によって接着されている。接着部170は、熱硬化型あるいは紫外線硬化型の樹脂系接着剤によって構成してもよいし、いわゆる両面テープによって構成してもよい。さらに、接着部170の接着領域は、全面接着でもよいし、たとえば枠状などの部分接着でもよい。
【0059】
メインLCD140は、透明電極基板141および透明電極基板142の間に液晶層143が封入されており、液晶コントローラ14によって透明電極基板141と透明電極基板142とに電圧を印加することで、液晶層143内の液晶分子の配向を変化させて、画像を表示する。メインLCD140は、液晶コントローラ14によって、ノートPC1の操作画面、または写真もしくはメール本文などの画像を表示するように制御される。
【0060】
メインLCD140としては、公知の液晶表示装置を用いることができる。たとえばアクティブマトリックス駆動方式で駆動されるTN(Twisted Nematic)モードの液晶表示装置、あるいはVA(Vertical Alignment)モードの表示方式の液晶表示装置などを用いることができる。または、メインLCD140の代わりに、たとえば有機EL
(Electroluminescence)ディスプレイ、あるいはプラズマディスプレイのように、自発光型のディスプレイを用いてもよい。この場合、バックライト160は不要となる。
【0061】
スイッチングLCD120は、第2偏光板110の側から順に、基板121、透明電極膜126、配向膜124、液晶層123、配向膜125、透明電極膜127、および基板122が積層されて構成される。液晶層123の液晶分子は、配向膜124および配向膜125に応じて初期の配向方向が決まり、さらに、液晶コントローラ14から透明電極126および透明電極127への電圧印加によって、配向方向が変化する。この配向方向の変化によって、狭視野角モードと広視野角モードとが切り換わる。配向膜124および配向膜125は、いずれか1つの配向膜だけ設けてもよい。
【0062】
バックライト160は、表示のための光を出射する光源であり、たとえば蛍光灯あるいはLED(Light Emitting Diode)などを利用することができる。第3偏光板150は、バックライト160から出射される光から所定方向の直線偏光を選択して、メインLCD140に照射する。第1偏光板130は、メインLCD140を透過した光から所定方向の直線偏光を選択して、スイッチングLCD120に照射する。第2偏光板110は、メインLCD140およびスイッチングLCD120を透過した光から所定方向の直線偏光を選択して、外部に出射する。
【0063】
上述した実施の形態では、第1偏光板130の透過軸は、第2偏光板110の透過軸に対して平行に設定しているが、メインLCD140の特性によって非平行に設定する必要がある場合がある。この場合、第1偏光板130から出射した直線偏光の偏光方向を、第2偏光板110の透過軸と一致するように、λ/2板などで適宜回転させればよい。
【0064】
図5は、図4に示した液晶パネル10の広視野角での液晶分子の例を示す。図5(a)は、液晶パネル10の画面をユーザが見る側から見た図である。図5(a)に示した液晶パネル10の上側が、図1に示したノートPC1の液晶パネル10の上側に対応する。上方向がy方向であり、右方向がx方向であり、図5(a)の紙面に垂直な手前方向がz方向である。液晶パネル10内に示した片方向の実線の矢印は、配向膜124のラビング方向を示し、片方向の点線の矢印は、配向膜125のラビング方向を示し、双方向の実線の矢印は、第2偏光版110の透過軸方向を示し、双方向の点線の矢印は、第1偏光版130の透過軸方向を示す。配向膜124および配向膜125のラビング方向を、第2偏光版110および第1偏光版130の透過軸方向と平行にし、配向膜124のラビング方向と配向膜125のラビング方向とを反対方向にしている。配向膜124および配向膜125は、水平配向材のポリイミド材料であり、基板121および基板122と略平行となるように、一軸配向される。
【0065】
図5(b)は、図5(a)に示した液晶パネル10を切断面線AA’から見た断面構造のうちスイッチングLCD120の一部を模式的に示す。図5(b)に示した液晶層123の液晶分子35は、電圧無印加の状態であり、第2偏光板110および第1偏光板130の透過軸と略平行に一軸配向している。バックライト160からメインLCD140を経てスイッチングLCD120に入射する入射光は、第1偏光板130を透過してからスイッチングLCD120に入射するので、入射光の偏光方向と液晶分子35の配向方向aとは略一致している。
【0066】
図5(c)は、図5(a)に示した液晶パネル10を切断面線BB’から見た断面構造のうち液晶層123および第2偏光版110を模式的に示す。液晶層123の液晶分子35の配向方向は、入射光の偏光方向および第2偏光版110の偏光透過軸つまり透過軸方向と略一致している。液晶分子35aは、1つの液晶分子35を正面方向の人31から見た場合を示しており、液晶分子35aの長手方向が、入射光の偏光方向つまり第1偏光板130の透過軸および第2偏光板110の透過軸つまり偏光板透過軸と略一致している。すなわち、入射光は複屈折の影響を受けることなく透過するので、正面方向の人31は、画像をそのまま見ることができる。
【0067】
液晶分子35bは、1つの液晶分子35を正面方向の人31の左側の人32から見た場合を示しており、液晶分子35cは、1つの液晶分子35を正面方向の人31の右側の人33から見た場合示す。液晶分子35bおよび液晶分子35cの長手方向が、入射光の偏光方向つまり第1偏光板130の透過軸および第2偏光板110の透過軸と略一致している。すなわち、入射光は複屈折の影響を受けることなく透過するので、左側の人32および右側の人33は、ともに正面方向の人31と同様に、画像をそのまま見ることができる。したがって、電圧無印加の状態での液晶パネル10は、液晶パネル10の画面に表示される画像を、正面方向および斜め方向から見ることができる広視野角モードとなる。
【0068】
図6は、図4に示した液晶パネル10の狭視野角での液晶分子の例を示す。図6(a)は、図5(a)に示した液晶パネル10を切断面線AA’から見た断面構造のうちスイッチングLCD120の一部を模式的に示す。図6(a)に示した液晶層123の液晶分子35は、透明電極膜126および透明電極膜127間に電圧、たとえば100Hzかつ3Vの交流電圧を印加した電圧印加状態であり、液晶層123の液晶分子35は、x方向を回転軸にして約45度回転する。
【0069】
図6(b)は、図5(a)に示した液晶パネル10を切断面線BB’から見た断面構造のうち液晶層123および第2偏光版110を模式的に示す。液晶層123の液晶分子35の配向方向は、入射光の偏光方向および第2偏光版110の透過軸と一致していない。液晶分子35dは、1つの液晶分子35を正面方向の人31から見た場合を示しており、液晶分子35dの長手方向が、入射光の偏光方向つまり第1偏光板130の透過軸および第2偏光板110の透過軸と略一致している。すなわち、入射光は複屈折の影響を受けることなく透過するので、正面方向の人31は、画像をそのまま見ることができる。
【0070】
液晶分子35eは、1つの液晶分子35を正面方向の人31の左側の人32から見た場合を示しており、液晶分子35eの長手方向が、入射光の偏光方向つまり第1偏光板130の透過軸および第2偏光板110の透過軸から、右回りに傾いている。すなわち、入射光は、スイッチングLCD120にて複屈折の影響を受けて偏光方向が変化するので、第2偏光板110を透過しない。したがって、左側の人32は、画像を見ることができない。
【0071】
同様に、液晶分子35fは、1つの液晶分子35を正面方向の人31の右側の人33から見た場合を示しており、液晶分子35fの長手方向が、入射光の偏光方向つまり第1偏光板130の透過軸および第2偏光板110の透過軸から、左回りに傾いている。すなわち、入射光は、スイッチングLCD120にて複屈折の影響を受けて偏光方向が変化するので、第2偏光板110を透過しない。したがって、右側の人33は、画像を見ることができない。
【0072】
すなわち、電圧印加の状態での液晶パネル10は、画像を正面方向から見ることはできるが、斜め方向から見ることができない狭視野角モードとなる。透明電極膜126および透明電極膜127間に印加する電圧、たとえば100Hzかつ3Vの交流電圧は通常、EC15によってオンオフを制御することができ、広視野角モードと狭視野角モードとの切り換えは、EC15によって制御可能である。
【0073】
図7は、図5に示した広視野角モードでの画面の例を示す。図7(a)は、液晶パネル10を見る人の位置を説明するための図である。人31は、液晶パネル10を正面方向から見る人であり、人32は、液晶パネル10を人31の左側から斜めに見る人であり、人33は、液晶パネル10を人31の右側から斜めに見る人である。
【0074】
図7(b)は、人32が液晶パネル10を人31の左側斜め方向から見た状態を示しており、画像を視認することができる。図7(c)は、人31が液晶パネル10を正面方向から見た状態を示しており、画像を視認することができる。図7(d)は、人33が液晶パネル10を人31の右側斜め方向から見た状態を示しており、画像を視認することができる。いずれの方向からでも、画像を視認することができる。
【0075】
図7に示したように、正面方向、左斜め方向、および右斜め方向のうちのいずれの方向から液晶パネル10を見ても、画像を視認することができる環境は、プライバシーを守ることはできないが、どの位置からも画面を確認することが可能であり、多人数による視聴に適している。すなわち、広視野角モードは、図1(b)に示したように、リモコン19あるいはワイヤレスキーボード22を利用するリビングなどでのテレビ視聴などに適している。
【0076】
図8は、図6に示した狭視野角モードでの画面の例を示す。図8(a)は、液晶パネル10を見る人の位置を説明するための図であり、図7(a)に示した位置と同じであるので説明は重複を避けるために省略する。図8(b)は、人32が液晶パネル10を人31の左側斜め方向から見た状態で、画面が暗くなっており、画像を視認することができない。図8(c)は、人31が液晶パネル10を正面方向から見た状態を示しており、画像を視認することができる。図8(d)は、人33が液晶パネル10を人31の右側斜め方向から見た状態で、画面が暗くなっており、画像を視認することができない。正面方向からのみ、画像を視認することができ、左斜め方向および右斜め方向からは、画像を視認することができない。
【0077】
図8に示したように、正面方向では液晶パネル10上の画像が視認され、左斜め方向および右斜め方向からは黒い表示または別の画像が視認されるような環境は、覗き見を防止しプライバシーを守ることができるので、図1(a)に示したように、内蔵キーボード17あるいはタッチパッド18などの入力デバイスを利用する個人ユースの場合に適している。
【0078】
図9は、図4に示したバックライト160による輝度の制御を説明するための図である。図9(a)は、EC15、液晶コントローラ14、および液晶パネル10に含まれるバックライト160との接続例を示す。EC15から液晶コントローラ14に輝度を制御するための制御信号が送られる。液晶コントローラ14は、EC15から受け取った制御信号に基づいて液晶パネル10に含まれるバックライト160の輝度を変える。図9(a)に示したバックライト160は、複数の棒状の光源から形成されている。
【0079】
バックライトの輝度を調節する方法には、液晶コントローラ14が素早いサイクルでバックライトに対する電圧オンオフし、そのオン時間とオフ時間との割合で輝度を調節する方法と、液晶コントローラ14がバックライトに対して電圧を印加し、その電圧をアナログ的に変化させることによって輝度を調節する方法とがある。図11に示した例は、バックライトに対する電圧を素早くオンオフさせる方法であるが、輝度の調節方法は、これらの方法に限定されるものではない。
【0080】
図9(b)は、低輝度で表示する場合に、EC15から液晶コントローラ14に送られる制御信号の電圧の変化を示す。電圧3.3Vの状態が電圧を印加した状態つまりオン状態であり、電圧0Vの状態が電圧を印加していない状態つまりオフ状態である。電圧のオンオフを繰り返す際、電圧の無印加時間に対する印加時間の割合を大きくするほど、バックライトの輝度は高輝度となる。図9(b)に示した制御信号は、無印加時間に対する印加時間の割合が小さいので、バックライトの輝度は低輝度となる。図9(c)は、高輝度で表示する場合に、EC15から液晶コントローラ14に送られる制御信号の電圧の変化を示す。図9(c)に示した制御信号は、無印加時間に対する印加時間の割合が大きいので、バックライトの輝度は高輝度となる。
【0081】
図10は、図4に示した液晶パネル10の高輝度および低輝度の画面の例を示す。図10(a)は、液晶パネル10を見る人の位置を説明するための図である。人31は、液晶パネル10を正面方向から見る人である。図10(b)は、液晶パネル10が高輝度の場合の画面である。高輝度モードでは、ユーザは、画面の位置から遠く離れた場所から容易に画面を閲覧することができるので、高輝度モードは、リモコン19あるいはワイヤレスキーボード22を利用するリビングでのテレビ視聴などに適している。図10(c)は、液晶パネル10が低輝度の場合の画面である。低輝度モードでは、ユーザの目に対する負荷を抑え、電力消費も低減可能であり、画面が図10(b)の場合よりも暗くなるので、ある程度覗き見を防止可能である。すなわち、低輝度モードは、内蔵キーボード17あるいはタッチパッド18などの入力デバイスを利用する個人的使用に適している。
【0082】
上述した実施の形態は、ユーザの利用形態を、制御情報が入力された入力デバイスによって判別して、適切な表示形態たとえば視野角および輝度に自動的に変更するものであるが、ユーザが意図的に視野角および輝度を変更することができるようにしてもよい。たとえばリモコン19に視野角変更ボタンを設けておき、その視野角変更ボタンを押下することによって狭視野角に変更する場合、あるいは内蔵キーボード22に輝度上昇ボタンを設けておき、その輝度上昇ボタンを押下することによって高輝度に変更する場合などが考えられる。このような場合は、変更後の設定たとえばリモコン19を狭視野角に対応付けた設定あるいは内蔵キーボード22を高輝度に対応付けた設定を、EC15によってRAM内の対応テーブルを変更して記憶しておく。次回それらの入力デバイスから入力があったとき、その入力デバイスに対応した変更後の視野角モードおよび輝度モードを対応テーブルから知ることができ、設定を変更することができる。たとえばリモコン19から狭視野角に変更した場合は、次回リモコン19から何らかの入力があった場合、自動的に狭視野角に切り換えることができる。
【0083】
このように、表示手段である液晶パネル10および液晶コントローラ14によって、文字情報および画像情報を含む表示情報が、予め定める第1の表示態様および第1の表示態様とは異なる予め定める第2の表示態様のうちのいずれか1つの表示態様で表示され、予め定める条件を満たす第1の入力手段たとえばリモコン19と、前記予め定める条件を満たさない第2の入力手段たとえば内蔵キーボード17とからなる複数の入力手段たとえば入力デバイスによって、前記表示情報に関連する制御を行うための制御情報が入力され、制御手段たとえばEC15によって、第1の入力手段から制御情報が入力されると、入力された制御情報に基づく制御に関連する表示情報が表示手段によって第1の表示態様で表示され、第2の入力手段から制御情報が入力されると、入力された制御情報に基づく制御に関連する表示情報が表示手段によって第2の表示態様で表示される。
【0084】
すなわち、表示態様の切り換えとは関係のない制御情報が入力されると、制御情報が入力された入力手段に対応する表示態様で、表示情報が表示手段によって表示されるので、表示態様を切り換えるためのユーザの操作を必要とすることなく、かつハードウエアを追加することなく、利用形態に応じてたとえば制御情報を入力する入力手段に応じて表示態様を切り換えることができる。したがって、画面に表示される画像を切り換えるなどの操作を行うことによって、利用形態に適した表示態様に自動的に切り換えることができ、ユーザの利便性を向上することができる。
【0085】
さらに、予め定める第1の表示態様は、予め定める視野角以上の視野角で表示する表示態様であり、予め定める第2の表示態様は、予め定める視野角未満の視野角で表示する表示態様であるので、第1の入力手段たとえばリモコン19から制御情報を入力することによって、広視野角で表示させ、第2の入力手段たとえば内蔵キーボード17から制御情報を入力することによって、狭視野角で表示させることができる。したがって、画面に表示される画像を切り換えるなどの操作を行うことによって、利用形態に応じた視野角に自動的に切り換えることができる。
【0086】
さらにまた、予め定める第1の表示態様は、予め定める輝度以上の輝度で表示する表示態様であり、予め定める第2の表示態様は、予め定める輝度未満の輝度で表示する表示態様であるので、第1の入力手段たとえばリモコン19から制御情報を入力することによって、高輝度で表示させ、第2の入力手段たとえば内蔵キーボード17から制御情報を入力することによって、低輝度で表示させることができる。したがって、画面に表示される画像を切り換えるなどの操作を行うことによって、利用形態に応じた輝度に自動的に切り換えることができる。
【0087】
さらに、入力手段たとえば入力デバイスのうち少なくとも1つの入力手段は、入力された制御情報を無線で装置本体2に送信する入力手段であり、予め定める条件は、入力された制御情報を無線で装置本体2に送信するという条件であるので、無線を利用する入力手段たとえばリモコン19によって制御情報が入力されると、第1の表示態様で表示される。したがって、入力された制御情報を無線で装置本体2に送信する入力手段を用いる利用形態、すなわち比較的広い範囲から、とくに画面からの距離が比較的遠い位置から制御情報を入力する利用形態に対しては、第1の表示態様たとえば広視野角または高輝度で表示することができ、比較的狭い限られた範囲から制御情報を入力する利用形態に対しては、第1の表示態様たとえば狭視野角または低輝度で表示することができる。
【0088】
さらにまた、制御情報は、テレビジョン放送のチャネルを切り換えるための情報であるので、テレビジョン放送のチャネルを切り換えると、切り換え操作を行った入力手段たとえば入力デバイスに応じた表示態様に切り換えられる。したがって、ユーザは、テレビジョン放送のチャネルを切換えるだけで、操作を行った入力デバイスに対応する表示態様に自動的に切り換えることができる。
【0089】
さらに、記憶手段たとえばEC15内のRAMによって、入力手段たとえば入力デバイスが第1の表示態様に対応する入力手段であるか否かを表す対応情報が入力手段毎にたとえば対応テーブルが記憶され、予め定める条件は、記憶手段に記憶される対応情報が第1の表示態様に対応する入力手段であることを示す情報であるという条件であるので、入力手段を第1の入力手段にするか第2の入力手段にするかを設定することができる。したがって、画面との距離に依存せず制御情報を入力することができる入力手段たとえばリモコンを、第1の入力手段にも第2の入力手段にも設定することができる。
【0090】
さらにまた、入力手段たとえば入力デバイスによって、表示態様の変更を指示するための表示態様変更指示情報たとえば視野角変更ボタンあるいは輝度上昇ボタンによる情報が入力可能であり、制御手段たとえばEC15によって、第1の入力手段によって表示態様変更指示情報が入力されると、記憶手段たとえばEC15内のRAMに記憶されるその第1の入力手段の対応情報たとえば対応テーブルが第1の入力手段でないことを表す情報に変更され、第2の入力手段によって表示態様変更指示情報が入力されると、記憶手段に記憶されるその第2の入力手段の対応情報が第1の入力手段であることを表す情報に変更されるので、入力手段から表示態様の変更を指示することによって、入力手段と表示態様との対応を変更することができる。したがって、比較的遠い距離から制御情報を入力するための第1の入力手段たとえばリモコンを、比較的近い距離から入力するための第2の入力手段に変更することができ、さらに逆に変更することもできる。
【0091】
本発明の実施の他の形態である表示方法は、図3に示したフローチャートの各工程によって示される方法である。すなわち、まず、文字情報および画像情報を含む表示情報に関連する制御を行うための制御情報を、予め定める条件を満たす第1の入力部たとえばリモコン19または前記予め定める条件を満たさない第2の入力部たとえば内蔵キーボード17によって入力し、次に、第1の入力部から制御情報が入力されると、入力された制御情報に基づく制御に関連する表示情報を予め定める第1の表示態様たとえば広視野角または高輝度で表示部たとえば液晶パネル10に表示し、第2の入力部から制御情報が入力されると、入力された制御情報に基づく制御に関連する表示情報を第1の表示態様と異なる予め定める第2の表示態様たとえば狭視野角または低輝度で表示部に表示する。
【0092】
このように、表示態様の切り換えとは関係のない制御情報を入力することによって、制御情報を入力した入力部に対応する表示態様で、表示情報を表示部に表示させるので、
表示態様を切り換えるためのユーザの操作を必要とすることなく、かつハードウエアを追加することなく、利用形態に応じてたとえば制御情報を入力する入力部に応じて表示態様を切り換えることができる。したがって、画面に表示される画像を切り換えるなどの操作を行うことによって、利用形態に適した表示態様に自動的に切り換えることができ、ユーザの利便性を向上することができる。
【0093】
本発明の実施のさらに他の形態であるプログラムは、コンピュータに図3に示したフローチャートの各工程を実行させるためのプログラムである。このプログラムは、EC15の組み込みプログラムであり、EC15内のメモリに記憶される。上述した実施の形態では、このプログラムは、EC15内のメモリに記憶されているが、常に記憶させておく必要はなく、必要な場合に、たとえばネットワークに接続されるサーバなどからEC15内のメモリにダウンロードしてもよいし、あるいは読取可能な記録媒体に記憶されているプログラムを読取装置によって読み取って、EC15内のメモリに記憶させてもよい。このように、プログラムによって、コンピュータに表示方法の各工程を実行させることができる。したがって、コンピュータに前記表示方法の各工程を実行させるためのプログラムとして提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明の実施の一形態であるノートPC1の外観を模式的に示す。
【図2】図1に示したノートPC1の概略の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示したEC15が処理する表示態様制御処理を示すフローチャートである。
【図4】図1に示した液晶パネル10の断面を模式的に示す。
【図5】図4に示した液晶パネル10の広視野角での液晶分子の例を示す。
【図6】図4に示した液晶パネル10の狭視野角での液晶分子の例を示す。
【図7】図5に示した広視野角モードでの画面の例を示す。
【図8】図6に示した狭視野角モードでの画面の例を示す。
【図9】図4に示したバックライト160による輝度の制御を説明するための図である。
【図10】図4に示した液晶パネル10の高輝度および低輝度の画面の例を示す。
【符号の説明】
【0095】
1 ノートPC
2 PC本体
10 液晶パネル
11 CPU
12 チップセット
13 BIOS
14 液晶コントローラ
15 EC
16 USBコントローラ
17 内蔵キーボード
18 タッチパッド
19 リモコン
20 マウス
21 タッチパネル
22 ワイヤレスキーボード
23 入力ペン
110 第2偏光板
120 スイッチングLCD
121,122 基板
123,143 液晶層
124,125 配向膜
126,127 透明電極膜
130 第1偏光版
140 メインLCD
141,142 透明電極基板
150 第3偏光版
160 バックライト
170 接着部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字情報および画像情報を含む表示情報を、予め定める第1の表示態様および第1の表示態様とは異なる予め定める第2の表示態様のうちのいずれか1つの表示態様で表示する表示手段と、
前記表示情報に関連する制御を行うための制御情報を入力する入力手段であって、予め定める条件を満たす第1の入力手段と、前記予め定める条件を満たさない第2の入力手段とからなる複数の入力手段と、
第1の入力手段から制御情報が入力されると、入力された制御情報に基づく制御に関連する表示情報を表示手段によって第1の表示態様で表示させ、第2の入力手段から制御情報が入力されると、入力された制御情報に基づく制御に関連する表示情報を表示手段によって第2の表示態様で表示させる制御手段とを含むことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記予め定める第1の表示態様は、予め定める視野角以上の視野角で表示する表示態様であり、
前記予め定める第2の表示態様は、前記予め定める視野角未満の視野角で表示する表示態様であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記予め定める第1の表示態様は、予め定める輝度以上の輝度で表示する表示態様であり、
前記予め定める第2の表示態様は、前記予め定める輝度未満の輝度で表示する表示態様であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記入力手段のうち少なくとも1つの入力手段は、入力された制御情報を無線で装置本体に送信する入力手段であり、
前記予め定める条件は、入力された制御情報を無線で装置本体に送信するという条件であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記制御情報は、テレビジョン放送のチャネルを切り換えるための情報であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記入力手段が前記第1の表示態様に対応する入力手段であるか否かを表す対応情報を入力手段毎に記憶する記憶手段をさらに含み、
前記予め定める条件は、記憶手段に記憶される対応情報が第1の表示態様に対応する入力手段であることを示す情報であるという条件であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記入力手段は、表示態様の変更を指示するための表示態様変更指示情報を入力可能であり、
前記制御手段は、前記第1の入力手段によって表示態様変更指示情報が入力されると、前記記憶手段に記憶されるその第1の入力手段の対応情報を第1の表示態様に対応する入力手段でないことを表す情報に変更し、前記第2の入力手段によって表示態様変更指示情報が入力されると、記憶手段に記憶されるその第2の入力手段の対応情報を第1の表示態様に対応する入力手段であることを表す情報に変更することを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
文字情報および画像情報を含む表示情報に関連する制御を行うための制御情報を、予め定める条件を満たす第1の入力部または前記予め定める条件を満たさない第2の入力部によって入力する入力工程と、
入力工程で第1の入力部から制御情報が入力されると、入力された制御情報に基づく制御に関連する表示情報を予め定める第1の表示態様で表示部に表示し、入力工程で第2の入力部から制御情報が入力されると、入力された制御情報に基づく制御に関連する表示情報を第1の表示態様と異なる予め定める第2の表示態様で表示部に表示する表示工程とを含むことを特徴とする表示方法。
【請求項9】
コンピュータに請求項8に記載の表示方法の各工程を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−304448(P2007−304448A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−134575(P2006−134575)
【出願日】平成18年5月13日(2006.5.13)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】