説明

複合材料からなる湾曲部材の製造方法

複合材料からなる湾曲部材を製造する方法であって、a)湾曲した繊維を有する、少なくとも1つの乾燥した扁平な強化層(1)を用意するステップと、b)該乾燥した扁平な強化層(1)に樹脂フィルム(2)を結合し、前記強化層内への前記樹脂の注入を生じさせて少なくとも1つの前注入材料層を得られるように前記の結合された強化層と樹脂フィルムに熱と圧力とを制御しながら加えるステップと、c)前記前注入材料の前記樹脂に適合する樹脂に含浸された真っ直ぐな繊維を有する少なくとも1つのプリプレグ層(31,32)を用意するステップと、d)層構造体(1”)を得られるように前記少なくとも1つの前注入材料層と前記少なくとも1つのプリプレグ層とを所定の配置に従って相互に重ね合わせるステップと、e)前記湾曲部材を得られるように前記層構造体(1”)を成形支持ツール(30)上に配置して重合サイクルの支配下に置くステップと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合材料からなる湾曲部材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、例えば機体のフレームなどのいくつかの重要な湾曲構造部材は、複合材料で構成されることで、剛性を高めつつ重量を低減するのに有利になることがある。これらの部材は、その構造的効果を高めつつ重量を低減するために、前記構造部材と同様の湾曲方向性を有する炭素、グラスファイバ、又は他の強化用繊維をしばしば必要とする。
【0003】
この要求は、従来のプリプレグ複合材料を使用することで満足され得るものでない。具体的に、従来のプリプレグ複合材料は、連続プロセスで樹脂フィルムに含浸された一群の真っ直ぐの繊維、一方向織物、又は細長い切れから製造される。従来の前含浸工程は、その連続の性質のため、真っ直ぐでない繊維を備えた強化層の含浸に不適当である。
【0004】
前含浸により強いられる制約を克服して湾曲構造部材を生産するために、種々の方法が開発されているが、これらの方法にはいくつかの欠点がある。
【0005】
具体的に、上記問題を部分的に解消するプロセスが開発されている。これらのプロセスによれば、扁平で、湾曲した、編まれた層や、螺旋状織物層などの、曲がった繊維を備えた強化層を集合させることができる。しかし、これらの扁平な部材は、樹脂の注入前に、生産される前記部材の幾何学的形態(例えば断面C形のフレーム又は断面L形のシアータイ(shear tie))に形成しなければならない。含浸されていない繊維は、元の方向性から容易にそれて、設計と整合しない予測不可能な状態で配置されるようになるため、前記の織物の成形は、相当な困難性を示す。この問題を解消するために、「オーバーブレイディング(overbraiding)」として知られる特別な製織技術に基づく技術が開発されている。この技術では、生産される部材と同様の曲がり形状と、得られる部材の断面が縦の切断によってのみそこから形成され得るような断面とを有する一時的支持マンドレルの上において、強化用繊維が特別な機械により織られる。
【0006】
しかし、この革新的な技術にもいくつかの重大な制約がある。具体的に、以下の制約がある。まず、より限られた範囲内、通常は、生産される部材の長手方向の軸に対して+70度から−70度までの範囲内のみを除けば、構造的耐力を高めるのに望ましいような全ての方向において強化用繊維を正しい方向に配置することは不可能である。そのため、複合構造成分のレイアップに特有である(前記部材の長手方向の軸に対する)90度の角度で繊維を挿入することができない。また、プリフォームの精巧さは、そのプリフォームが、織られるときから使用されるときまで補助的な織物用マンドレルによって支持されることを必要とし、これにより、コストと運搬および保管のロジスティックスとに関して問題を生じる。同数の高価な支持マンドレルも必要となる。さらに、オーバーブレイディングプロセスにより形成され得る断面は、閉じたC断面から得られるものに限られる。他の断面を得ることは、繊維の方向性が設計と異なることや、しわなどの品質問題を伴うという困難性を有する。また、オーバーブレイディングプロセスにより形成され得る断面は、均一の厚みに限られ、前記部材の横軸に対して変化をもたせることができない。さらに、強化プリフォームに樹脂を注入するプロセスは特に複雑であり、使用可能な樹脂の種類を限定する。
【0007】
そこで、本発明の目的は、上述の従来技術の短所を克服する湾曲部材の製造方法を提供することである。
【発明の概要】
【0008】
この目的は、請求項1に記載された特徴を有する複合材料の湾曲部材の製造方法によって達成される。
【0009】
本発明に係る方法は、湾曲した方向に配置された繊維を有し、適合性のある樹脂を有するという条件で従来のプリプレグ層と組み合わせて使用される扁平な部材の前注入に基づく。これにより、湾曲部材は、成形中に繊維がゆがむ問題を伴うことなく湾曲した繊維の方向性を有するように生成されることができ、繊維の角度、厚みの変動、及びロジスティックスに関して、オーバーブレイディング技術の制約を克服することができる。
【0010】
従属項には、本発明の好ましい実施形態が明示されている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】湾曲部材を形成するためのプリフォームの実施例を示す平面図である。
【図2】本発明に係る方法の前注入段階の第1の実施形態に係る、図1のプリフォームの前注入用の真空バッグを示す概略断面図である。
【図3】本発明に係る方法の前注入段階の第1の実施形態の変形例に係る、図1のプリフォームの前注入用の膜装置を示す概略断面図である。
【図4】本発明に係る方法の前注入段階の第1の実施形態の変形例に係る、複数のプリフォームの前注入用の真空バッグを示す概略断面図である。
【図5】本発明に係る方法の前注入段階の第2の実施形態に係る、複数のプリフォームの前注入用の装置を示す概略側面図である。
【図6】本発明に係る方法の前注入段階の第2の実施形態に係る、複数のプリフォームの前注入用の装置を示す概略平面図である。
【図7】図1のプリフォームから得られる層構造体の例を示す平面図である。
【図8】支持ツール上に配置された図7の層構造体を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、例として、本発明に係る方法による湾曲部材の製造のための出発物質としてのドライプリフォーム1を示し、このドライプリフォーム1は、ベースプラットフォーム3の上に配置されている。プリフォーム1は、実質的に、扁平で細長い切れの形状を有し、該切れの面内、すなわち、プラットフォーム3の支持面により定義される面内において湾曲するように配置されている。この湾曲した配置は、図面において湾曲した主軸Sによって示されている。
【0013】
ドライプリフォーム1は強化用繊維の層により構成され、この強化用繊維の層内では、所定の第1の割合A1の繊維は、湾曲した方向性、すなわち前記軸Sに略平行な方向性を有し、所定の第2の割合A2の繊維は、前記軸Sに対して0度と+70度との間の角度だけ傾斜した方向性を備えた直線状の配置を有し、所定の第3の割合A3の繊維は、前記軸Sに対して0度と−70度との間の角度だけ傾斜した方向性を備えた直線状の配置を有する。図1において、前記3つの割合の繊維の方向性は、矢印A1、A2及びA3によりそれぞれ示されている。この配置は、従来のブレイディング(braiding)技術により成し遂げられる。異なる配置を備えた前記3つの異なる割合の繊維を編むことにより、安定した織物を得ることができ、この織物において、前記繊維は編まれているため動かない。各方向性のための割合は、負荷要求に基づき選択されるが、編むことにより前記繊維の方向性を安定させる必要から生じる制約を伴う。このようにして扁平な強化層が得られる。前記ブレイディング技術に代えて、牽引配置などの他の従来技術、及び、完成した湾曲部材において得られるべき構造的特徴に従って選択されることがある螺旋製織技術により、強化層が用意されるようにしてもよい。幾何学的特徴(曲率半径、径方向の幅、円周長さ)及び物理的特徴(強化用繊維の種類、繊維の単位面積当たりの重量)は、完成した湾曲部材の構造的特徴に従って選択される。これにより、強化層1の湾曲した繊維は、前記軸Sに対して所定の方向性を有し、この方向性は、強化層1の製造の段階で確立され、完成した部材の所望の特徴に依存する。
【0014】
本発明によれば、上記のようにして得られた乾燥した扁平な強化層1は、図2〜図6において符号2で示される樹脂フィルムに結合される。注入、すなわち、前記強化層内への樹脂の浸透をもたらし、図5〜図8において符号1’で示される前注入材料層を得るために、制御された温度と圧力が加えられる。
【0015】
第1の実施形態によれば、前記の前注入段階は、真空バッグ内において不連続的に生じる。該真空バッグ内では、真空が生成された該真空バッグにより、前記注入に必要な圧力が与えられる。
【0016】
この不連続的な前注入では、前記樹脂フィルムが、前注入される強化層1の幾何学的形状と同様の幾何学的形状に予め切断されることが必要であり、前記樹脂の全重量が前記の前注入される層の全重量に対して正しい割合となるように注意を要する。
【0017】
強化用繊維層1と樹脂層2とがベースプラットフォーム3上で結合されると、前注入プロセスのために真空バッグが用意される。該真空バッグは、多くの方法で具体化されることができ、以下において幾つかの方法を挙げる。
【0018】
図2を参照して説明される第1の方法は、例えば無孔のフッ化エチレンプロピレンフィルム(FEP)等の除去フィルム層5と、通気織物層6と、ナイロンフィルム層7とを提供し、これらの層は、強化用繊維1と樹脂フィルム2との組立品の上に位置付けられるように、周辺に位置決めされたシーリングテープ8により前記ベースプラットフォーム上にシールされている。除去フィルム5は、粘着テープ9により、真空バッグ内の圧力を均一にするために通気織物の細長い切れ10と周辺材料11とを備えた周辺通気システムに固定されている。ポンプ又は他の適当な機構により生成される真空を利用するために前記ナイロンフィルムには適当なバルブ12が位置付けられる。
【0019】
図3を参照して説明される、前記真空バッグを実施する第2の方法は、シリコンゴム膜7’を使用し、該シリコンゴム膜7’は、ガスケットによりベースプラットフォーム3上にシールされることができ、この場合もやはり、ポンプ又は他の適切な装置による真空を利用するために穴12’を有する必要がある。
【0020】
図4を参照して説明される第3の方法は、各樹脂フィルム2に結合された複数の強化層1と、除去フィルム11とを提供し、これらの強化層1と除去フィルム11とは、同じ真空バッグ7”の下の積み重ねの山13において互いの上に配置され、ベースプラットフォーム3上に用意される。除去フィルム11は、強化層1と樹脂フィルム2とからなる各層対と、該層対の上に配置された層対との間に介装されており、これにより、層対間の好ましくない接着が防止されるようになっている。このようにして、複数の前注入材料層を同時に形成することができる。
【0021】
真空バッグ7,7’,7”が用意されると、プログラム化した熱と真空の利用により前注入サイクルが実行される。具体的に、前記プロセスは前記真空を提供し、該真空は、温度上昇により樹脂2の粘度が相当低くなったときに適用され、これにより、真空の影響下で樹脂2が乾燥した織物1内へ浸透でき、その前注入がもたらされる。しかし、前記温度は、樹脂の重合反応の活性化に対応する限界値を超えてはならない。組み合わされた真空と温度のサイクルは、代わりに次のものを用いて実行してもよい。例えば、真空のタップが設けられ、前記アッセンブリが配置され得る(図4において符号15で図示された)オーブンを用いてもよい。また、真空ポンプを備えた加熱テーブルを用いてもよい。このシステムは、前注入プロセスに必要な全期間が最低限に抑えられるため、前記膜真空バッグと併用するのに特に適切である。
【0022】
第2の実施形態によれば、前記前注入の段階は半連続的に行われる。
【0023】
図5及び図6を参照して説明される半連続的な前注入プロセスによれば、いくつかの強化層が、該強化層を連続的に覆うのに適した幅を有する樹脂フィルムで覆われるようにすることができる。
【0024】
このプロセスは、コンベアベルト20上に位置付けられる一組の乾燥した強化材を提供する。該強化材は、ヒータ21により予め所要の温度まで加熱され、圧縮ローラ22の助けを借りて各強化材1内へ浸透するようになる1又は複数の連続的な樹脂フィルムにより前注入される。
【0025】
前記プロセスは、いくつかの連続ロールの樹脂フィルム23を使用することと、強化材1上にフィルム2を位置付けることと、フィルム2を加熱することと、冷却ローラ24の通過により前記強化材内で前記フィルムを強固にすることと、切断装置25により余分な樹脂フィルムを切断することにより注入後のプリフォーム1’を分離することとを有する。図5及び図6における矢印Aはコンベアベルト20の移動方向を示す。
【0026】
本発明に係る方法は、図7及び図8において符号31及び符号32で示される1又は複数のプリプレグ層を用意することを提供する。該プリプレグ層は、積層板内へ70度よりも大きな角度方向を導入すること、及び/又は、局部的な厚みの増大を生じさせることを主な目的として使用するために、前注入材料の樹脂と適合する樹脂が含浸された直線状の繊維により形成される。
【0027】
本発明のために、「プリプレグ」という用語は、従来通り、直線状の強化用繊維と、繊維が浸された樹脂マトリックスとを備えた半完成品を意味する。前記繊維は、例えば一方向の層、異なる方向性を有する2つの層、又は織物など、異なる形態で配置することができる。プリプレグは一般的にテープ形状で用意され、ローラに巻き付く。
【0028】
前記方法は、前注入材料層1’と、層構造体1”を得られるようにするために所定の配置において互いの上に重ね合わされたプリプレグ層31,32とを提供する。この積層は、完成部材の設計に従って、設計により要求された繊維の方向性を備えた層を位置付けることにより行われる。例として、プリプレグ層は、図7に示される前注入プリフォーム1’において、符号P1及び符号P2の位置で利用され、これにより、層構造体1”を形成する。符号P1及び符号P2の位置に配置され、前注入プリフォーム1’の主軸Sに対して垂直である軸33及び軸34は、プリプレグ層31,32の直線状の繊維の主軸Sに対する方向性を示す。
【0029】
層を形成する作業は、異なる2つの方法で行うことができる。
【0030】
第1の方法は、鋳型と、ハンドカッタ又は自動数値制御切断システムとを使用して各層を所定の形状に切断し、従来の慣用技術に従って真空バッグにより適切な中間圧縮ステップを行うことにより前記部材の重合のための支持ツール(図8において符号30で示される。)上において各層を直接積層することで、直接の層形成を提供する。
【0031】
第2の方法は、次のステップに従った層形成および加熱成形を提供する。該ステップは、鋳型と、ハンドカッタ又は自動数値制御切断システムとを使用して各層を所定の形状に切断することと、図7に示すような、平面の配置において種々の層を形成することと、成形ツール上に位置付けて、真空と熱の利用により1又は複数の段階において「未完成の(raw)」層構造体1”を形成することと、重合のための支持ツール30上に前記の形成された層構造体1”を位置付けることと、を含む。該方法の変形例として、重合ツール30が前記成形ツールに相当するようにしてもよい。
【0032】
層形成が実行されると、真空バッグは、例えば、層構造体1”、除去フィルム、通気織物、前記重合ツールのエッジ上にシールされたバッグフィルム等、当分野における公知材料を使用し、且つ、前記バッグフィルムに真空バルブを取り付けて実施される。
【0033】
最終的に、前記部材は、層の圧縮を生じさせ且つ樹脂の重合を活性化するための圧力と温度を組み合わせたサイクルの遂行により、重合され、圧縮される。いくつかの実施形態において、真空と熱の単独の利用は、前記部材の圧縮と重合に十分である。
【0034】
上記から理解されるように、提案された上記の画期的なプロセスは、従来技術に比べて相当な利点を提供する。
【0035】
具体的に、前記強化層は、湾曲し前注入された繊維を有し、従来のプリプレグ層に結合されるため、以下の欠点を伴わずに、重要な湾曲構造部材が生成されることを可能にする。つまり、前記の扁平な強化層が樹脂の安定化機能が作用しない状態で前記部材の最終的な形状に変形されなければならないプロセスの典型である、前記繊維の方向性がずれるリスクを負うことがなく、前記部材の主軸(本実施形態では符号Sで図示。)に対して70度よりも大きな角度の方向性を有する繊維を前記層形成にもたらすことができないオーバーブレイディング技術により強いられるような、前記繊維の方向性に関する制約を受けることがなく、仮に、真っ直ぐな繊維を備えた従来のプリプレグ層が湾曲形状を採用できるようにするために該プリプレグ層を変形しようと試みられた場合に形成され得る、繊維のしわを伴うこともない。
【符号の説明】
【0036】
1:強化層、1’:前注入材料層、1”:層構造体、2:樹脂フィルム、3:ベースプラットフォーム、5:除去フィルム、6:通気織物層、7:真空バッグ、11:除去フィルム、13:積み重ねの山、30:支持ツール、31,32:プリプレグ層、S:主軸。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合材料からなる湾曲部材を製造する方法であって、
a)湾曲した繊維を有する、少なくとも1つの乾燥した扁平な強化層(1)を用意するステップと、
b)該乾燥した扁平な強化層(1)に樹脂フィルム(2)を結合するステップと、
c)前記強化層内への前記樹脂の注入を生じさせて少なくとも1つの前注入材料層(1’)を得られるように前記の結合された強化層と樹脂フィルムに熱と圧力とを制御しながら加えるステップと、
d)前記前注入材料の前記樹脂に適合する樹脂に含浸された真っ直ぐな繊維を有する少なくとも1つのプリプレグ層(31,32)を用意するステップと、
e)層構造体(1”)を得られるように前記少なくとも1つの前注入材料層と前記少なくとも1つのプリプレグ層とを所定の配置に従って相互に重ね合わせるステップと、
f)前記湾曲部材を得られるように前記層構造体(1”)を成形支持ツール(30)上に配置して重合サイクルの支配下に置くステップと、を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記c)のステップは、真空の生成により圧力が加えられる真空バッグ(7,7’,7”)内で行われる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記c)のステップに先行して、真空バッグを用意するステップを有し、
該ステップでは、前記の結合された強化層と樹脂フィルムがベースプラットフォーム(3)上に配置され、除去フィルム層(5)と、通気織物層(6)と、前記ベースプラットフォーム(3)上に周縁でシールされ、真空を適用するためのバルブ(12)が設けられた真空バッグフィルム層(7)とが、前記の結合された強化層と樹脂フィルムの上に順に位置付けられる請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記c)のステップに先行して、真空バッグを用意するステップを有し、
該ステップでは、真空の適用のための穴(12’)が設けられたベースプラットフォーム(3)上に、前記の結合された強化層と樹脂フィルムが配置され、前記ベースプラットフォーム(3)上に周縁でシールされた真空バッグ膜(7’)が、前記の結合された強化層と樹脂フィルムの上に配置される請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記c)のステップは、各樹脂フィルムに結合され、積み重ねの山(13)内に配置された複数の強化層のために行われ、
樹脂フィルムに結合された各強化層は、除去フィルム(11)の層により上側の強化層から分離されている請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記b)のステップと前記c)のステップとは連続的に行われ、
複数の乾燥した強化層(1)がベルトコンベア手段(20)により運ばれ、
前記強化層は、予め加熱されるとともに圧縮ローラ(22)により連続して前記強化層内へ浸透するように引き起こされる連続的な樹脂フィルム(2)により前注入される請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記の前注入された強化層(1’)は、前記樹脂フィルムの余剰分を切断することにより相互の強化層から分離される請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記e)のステップは、前記成形支持ツールの上で直接行われる請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記e)のステップは、
平面配置において前記少なくとも1つの前注入材料層と前記少なくとも1つのプリプレグ層とを重ね合わせることと、
前記構造体(1”)を加熱成形プロセスのためのツール上に位置付けて層形成することと、
前記の層形成および加熱成形された構造体(1”)を前記成形支持ツール上に位置付けることと、を有する請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−534583(P2010−534583A)
【公表日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−518790(P2010−518790)
【出願日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際出願番号】PCT/IB2008/052968
【国際公開番号】WO2009/016552
【国際公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(503056137)アレニア・アエロナウティカ・ソシエタ・ペル・アチオニ (8)
【氏名又は名称原語表記】ALENIA AERONAUTICA S.p.A.
【出願人】(510025245)サイテック・テクノロジー・コーポレイション (1)
【氏名又は名称原語表記】CYTEC TECHNOLOGY CORPORATION
【Fターム(参考)】