説明

複数の無線ネットワークへの動的アクセスを有するデータ収集装置

【課題】複数の無線ネットワークへの動的アクセスを有するデータ収集装置の提供。
【解決手段】符号化情報読取部を組み込んだデータ収集装置は、ワイヤラインで相互に接続されたアクセスポイントを含むシステム内で動作する。該符号化情報読取部は、少なくとも1つのバーコード読取部と、REIDタグ読取部、及びクレジット/デビットカード読取部を含む。さらに該データ収集機器に組み込まれているのは動的アクセス通信モジュールある。該動的アクセス通信モジュールは、前記データ収集装置がデータ収集装置間のマルチホップデータのパケット送信に対応する自立したネットワークに参加すること可能にし、また該装置がピアデバイスから受信したデータをシステムアクセスポイントに伝送することを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、合衆国法典35巻119条の下で、2005年8月25日に出願された『複数の無線ネットワークへの動的アクセスを有するデータ収集装置』と題する仮出願60/712037号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は一般的に、データ収集装置間のデータ通信のシステム及び方法に関連し、詳細にはデータ収集装置を有したデータ収集システムにおけるデータ通信のシステム及び方法に関連する。
【背景技術】
【0003】
近年、データ収集装置及び該装置を含むネットワークの技術は著しく進歩した。
【0004】
米国特許5,900,613号において、バーコードを読むために採用されたデータ収集装置を有し、該データ収集装置はローカルホスト処理装置及びリモートホスト処理装置と通信していることを特徴とするデータ収集装置システムが記述されている。米国特許5,900,613号のデータ収集装置機器は、リモートコンピュータにバーコード情報を報告し、かつリモートホスト処理装置及びローカルホスト処理装置のいずれか、または両方からプログラムデータを受信するために再プログラムルーチンを実行するように設定されている。
【0005】
米国特許6,298,176号において、バーコード読取装置及びホストコンピュータを有するデータ収集装置システムが記述されている。該バーコード読み取り装置は、バーコードデータ及び関連する画像データをホストに送信できるように具備されている。該画像データは伝送されたバーコードデータに関連するデジタル画像を含む。米国特許6,298,176号に記述された一例において、ホストに送信された画像データは、手書きのサインを表わす画像データを含む。
【0006】
米国特許公報US2002/0171745号において、リモートコンピュータと通信しているバーコード読み取り装置を有するデータ収集装置が記述されている。該バーコード読取装置は、リモートコンピュータに画像データ及び関連したバーコード情報を送信する。上記特許出願公報に記載のバーコード/画像の組み合わせデータ送信機構においては、小包を特定する符号化されたバーコードメッセージデータが、小包の画像表現を含む画像ファイルのオープンバイトヘッダー位置内に保存される。
【0007】
米国特許公報US2002/0171745号において、.PDF、.TIFF、または.BMPファイル形式の画像データファイルがデータ収集装置で作成され、それは復号化されたメッセージの画像表現及び復号化されたメッセージを符号化するバーコードを含むパッケージの画像表現を含む。
【0008】
米国特許公報US2003/0132292号において、バーコード読み取り部、RFID読み取り部、磁気ストライプデータ読み取り部、チップカード読み取り部、及び指紋読み取り部を含むデータ収集端子を有するデータ収集装置が記述されている。該端子は様々な読み取り部を使用して収集されたデータが関連する金融取引を促進するように設定されたネットワークに連結されている。
【0009】
上記展開は著しいが、現在利用可能なデータ収集装置の動作及びそれらが組み込まれるシステムに関する欠点が指摘されている。例えば、無線データ収集システムは拡散したが、それらのシステムにおける接続性の問題が残っている。無線データ収集システムを配置することにおいて、費用のかかる「実地調査」が作業環境における死角を調査するため通常依頼される。死角は、多くのデータ収集作業環境において、特に自由な電波伝搬に対する障害が存在する場所でよく見られる。金属構造及び水は電波の自由な伝搬を妨げるものとしてよく知られている。金属構造(例えば棚材料、医学的検査機器を含む機器)及び水(配管及びパイピング)はデータ収集作業環境において一般的であるため、データ収集作業環境において通常数々の死角が見つかる。IEEE802.11無線通信システムによってサービスされるデータ収集作業環境で、数々の「死角」があることが発見された場合、実地調査者によって提案される「解決策」は通常、数々の付加的なアクセスポイントをシステム内に統合することである。付加的なアクセスポイントは費用がかかり、かつ一般的に拡張ワイヤラインバスへの接続が要求される。多くのデータ収集システムにおいて、統合されたアクセスポイントの数は、データ収集機器の数と等しいかそれよりも多い。
【0010】
従って、お互いが接続されたデータ収集機器とそのシステム、及びそのネットワークを用いて収集されたデータの管理において更なる進歩させることへのニーズがある。
【特許文献1】米国特許第5,900,613号明細書
【特許文献2】米国特許第6,298,176号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2002/0171745号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2003/0132292号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
主要な特徴及び概術によれば、本発明は、複数のデータ収集機器とアクセスポイントを備えるデータ収集システムに関連する。該アクセスポイントは、アクセスポイントがローカル及びリモートサーバアプリケーション及びデータベースへのアクセスを提供するように、ローカルサーバにワイヤライン接続されていてもよい。該システムのデータ収集機器のそれぞれは、符号化情報読取部と動的アクセスモジュールを有してもよい。他の機能のうち、動的アクセスモジュールは、データ収集機器がピアデバイスからペイロードデータを含むデータパケットを受信し、そのペイロードデータをシステムアクセスポイントに伝送し、同様にペイロードデータを含むデータパケットをアクセスポイントから受信し、そのペイロードデータをピアデバイスに伝送することを可能にする。
【0012】
本発明のシステムのアクセスポイントは、節電機能が選択されているかを決定するために、本発明に係るシステムの機器のデータパケットを検証し、そしてもし節電機能が選択されていた場合、節電機能が選択されている機器に宛てられたデータパケットをバッファする。
【0013】
各データ収集機器の動的アクセスモジュールは、連結要素、切り替え要素、自己回復要素、及び自己ルーティング要素を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
動的アクセスモジュールの連結要素に従って、本発明に係るデータ収集機器は、自体がアクセスポイントの範囲内にあるか、及びピアデバイスの範囲内にあるか判断する。もしデータ収集機器がピアデバイスではなくアクセスポイントの範囲内にあると決定した場合、データ収集機器とアクセスポイントの間の通信が可能となり、そしてデータ収集機器とピアデバイスの間の通信が無効となる。もしデータ収集機器がアクセスポイントの範囲ではなくピアデバイスの範囲内にあると決定した場合、データ収集機器とピアデバイスとの間の通信が可能となり、データ収集機器とアクセスポイントとの間の通信が無効となる。もしデータ収集機器がアクセスポイント及びピアデバイス双方の範囲内にあると決定した場合、動的アクセスモジュールの切り替え要素がデータ収集機器とシステムアクセスポイントとの間、及びデータ収集機器とそのピアデバイスとの間の通信を可能にするために作動する。
【0015】
本発明の1つの実施形態において、システムはIEEE802.11アクセスポイントを含むIEEE802.11無線ネットワークを組み込む。IEEE802.11ネットワークは2つの主要な通信モード、すなわちインフラモード及びアドホックモードを提供する。一般的に、機器がインフラモードで動作する場合、それはデータパケットをピアデバイスではなくインフラモードで作動するアクセスポイントへ伝送及び受信が可能である。機器がアドホックモードで動作する場合、それはデータパケットをインフラモードで作動するアクセスポイントではなくアドホックモードで作動するピアデバイス及びアクセスポイントへ伝送及び受信が可能である。本発明によれば、IEEE802.11規格に従った無線通信システムにおいて実装された場合、動的アクセスモジュールの切り替え要素の始動は、本発明のデータ収集機器をアドホックモードのピアデバイスから受信したデータパケットのペイロードデータがインフラモードのアクセスポイントに伝送できるように、及びまたインフラモードから受信したデータパケットのペイロードデータがアドホックモードのピアデバイスに伝送できるように、インフラモードとアドホックモードにおける通信を動的(継続的)に切り替えさせる。
【0016】
動的アクセスモジュールの自己回復要素に従って、データ収集機器はデータスループットを監視し、かつ監視の結果に基づいて、現状の通信モードにおける変更を始動する。例えば、もし該機器が現在可能となっているモードにおけるスループットがあまりにも低いと判断したた場合、該デバイスは自動的に、インフラモード、アドホックモード、または動的アクセスモード(インフラとアクセスモードの継続的な切り替え)などの代替的な通信モードを始動する。
【0017】
動的アクセスモジュールの自己回復要素に従って、データ収集機器システムのデータ収集機器はそれぞれ、各機器が自己組織ネットワーク(SO)に参加できるようにするために自己ルーティングアルゴリズムを組み込む。複数のポータブルまたは再搭載可能なデータ収集機器が自己ルーティングアルゴリズムを組み込む場合、長距離データパケット通信が、既存のシステム機器のわずかな再調整により、あるいは本発明に係るデータ収集システムにおける複数のデータ収集機器の配備により促進される。複数のデータ収集機器がデータ収集システムにおいて配置された場合、該機器がアクセスポイントの範囲外にある所では、該機器とアクセスポイントの間のマルチホップデータ通信が支持される。
【0018】
ここでより詳細に記述されるように、本発明によれば以下のものが提供される。
【0019】
(A)データ収集システムであって、該データ収集システムは、
データ収集機器のそれぞれが、バーコード復号化部、RFID読取機部、及びクレジット/デビットカード読取機部の一群から選択された符号化情報読取機部を有する、第1及び第2のポータブルデータ収集機器と、
アクセスポイント、とを備え、
前記アクセスポイントは、ローカルワイヤラインバスへのワイヤライン接続に適合し、かつさらに伝送局が節電機能を要求しているかを決定するために受信したデータパケットを検証するように設定され、もし前記節電機能が選択された場合、前記要求を行う伝送局に向けられたデータをバッファし、
前記第1のポータブルデータ収集機器は、前記第1のポータブルデータ収集機器が前記第2のポータブルデータ収集機器からペイロードデータを含むデータパケットデータを受信し、前記ペイロードデータを前記アクセスポイントに伝送する動作モードで動作するよう設定されている、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【0020】
(A)のデータ収集システムにおいて、前記第1のポータブルデータ収集機器は、ハンドヘルドバーコード読取装置を含み、前記第2のポータブルデータ収集機器は、クレジットカード読取部を含む、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【0021】
(A)のデータ収集システムにおいて、前記第1及び第2のポータブルデータ収集機器はそれぞれルーティングテーブルデータを送信するよう設定されている、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【0022】
それに加え、アクセスポイント及び少なくとも1つのピアデータ収集機器を有するデータ収集システムに組み込むための(B)ポータブルバーコード読取装置が提供され、該ポータブルバーコード読取装置は、
二次元固体イメージセンサアレイ及び該固体イメージセンサアレイに画像をフォーカスさせるレンズを含む画像アセンブリと、
データパケットの無線伝送のためのラジオトランシーバと、
筐体と、
前記データ収集機器が(i)前記アクセスポイントからデータパケットを受信し、該データパケットのペイロードデータを前記ピアデバイスにルートする、(ii)少なくとも1つのルーティングテーブルデータとルートリクエスト(RREQ)データパケットを少なくとも1つの前記ピアデバイスに伝送することを可能にする動的アクセスモジュール、とを備え、
前記識別符号化部及び前記ラジオトランシーバは前記筐体内で支持され、前記筐体はハンドヘルド筐体及び再搭載筐体の1つである、
ことを特徴とするポータブルバーコード読取装置。
【0023】
(B)のデータ収集システムにおいて、前記データ収集機器はさらにパケットコンテンツ弁別器を含む、
ことを特徴とするポータブルバーコード読取装置。
【0024】
それに加え、本発明によれば、(C)データ収集システムが提供され、該データ収集システムは、
それぞれのデータ収集機器がバーコード復号化部、RFID読取機部及びクレジット/デビットカード読取部からなる一群から選択された識別復号化部を有する、第1、第2及び第3のデータ収集機器D1、D2及びD3と、
アクセスポイントAP、とを備え、
前記アクセスポイントは、ローカルサーバにワイヤライン接続され、またネットワーク識別子を送信するよう設定され、かつ前記アクセスポイントは、さらに前記アクセスポイントと通信している様々な機器への、クリアートゥセンド(CTS)メッセージの無線送信を、2つの機器が同じ時に前記アクセスポイントへのデータの送信を試みることによって生じる衝突を避けるように調整するよう設定され、
前記データ収集機器はホップシーケンスD1−D2−D3−APにそったデータパケットの送信に対応するよう設定され、それにより前記第1のデータ収集機器は前記アクセスポイントの範囲外にあっても前記アクセスポイントと通信している、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【0025】
(C)のデータ収集システムにおいて、前記第1のデータ収集機器はハンドヘルドバーコード読取装置を含み、そして前記第2のデータ収集機器はクレジットカード読取部を含み、第3の機器はRFID読取部を含む、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【0026】
(C)のデータ収集システムにおいて、第1、第2、及び第3のデータ収集機器はそれぞれ、ピアデバイスがそれぞれのルーティングテーブルを更新することを可能にするルーティングテーブルデータを送信するように設定され、各ルーティングテーブルは複数のネットワークアドレスを含む、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【0027】
それに加え、本発明によれば、ローカルサーバーにワイヤライン接続されたアクセスポイント、及び少なくとも1つのピアデータ情報収集機器を有するデータ収集システムに組み込まれる(D)データ収集装置が提供され、該データ収集装置は、
バーコード復号化部、RFID読取機部、及びクレジットカード/デビットカード読取機からなる一群から選択された符号化情報読取部と、
ラジオトランシーバと、
ポータブル筐体と、
前記データ収集機器に組み込まれる動的アクセス回路、とを備え、
前記符号化情報読取機部と前記ラジオトランシーバは前記ポータブル筐体に支持され、
前記動的アクセス回路は、前記データ収集機器が前記データ収集システムに導入された時に、連結規則一式に沿って動作することを可能にし、前記連結規則一式は(a)前記データ収集機器が前記アクセスポイントの範囲内にあるかを検出すること、(b)前記データ収集機器が前記少なくとも1つのピアデバイスの範囲内にあるかを検出すること、(c)もし前記データ収集機器がアクセスポイントのみの範囲内にあり、いずれのピアデバイスの範囲内にはない場合、前記情報収集機器をインフラモードで動作させること、(d)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイントのみの範囲内にあり、いずれのピアデバイスの範囲内にない場合、前記情報収集機器をアドホックモードで動作させること、(e)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイント及び前記少なくとも1つのピアデバイス双方の範囲にあると前記データ収集機器が決定した場合、インフラモードとアドホックモードの間を動的に切り替えるために、前記情報収集機器を動的切り替えモードで動作させること、の規則を含む、
ことを特徴とするデータ収集装置。
【0028】
(D)のデータ収集機器において、前記データ収集機器は、前記データ収集機器がルーティングテーブルデータパケットを無線で送信するモードで動作するよう設定されている、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【0029】
(D)のデータ収集機器において、前記データ収集機器は、前記動的切り替えモードで動作している場合、前記インフラ及びアドホックモードを一定の時間間隔で切り替える、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【0030】
それに加え、本発明によれば、ローカルサーバにワイヤライン接続されたアクセスポイント、及び少なくとも1つのピアデータ情報収集機器を有するデータ収集システムに組み込まれる(E)ポータブルデータ収集装置が提供され、該データ収集装置は、
バーコード復号化部、RFIDタグ読取機部、クレジット/デビットカード読取機部からなる一群から選択された符号化情報読取部と、
ラジオトランシーバと、
ポータブル筐体と、
前記データ収集機器内に組み込まれる動的アクセスモジュール、とを備え、
前記符号化情報読取機部と前記ラジオトランシーバは前記ポータブル筐体に支持され、
前記データ収集機器は現在の通信動作モードで動作するように設定され、該通信動作モードは、(a)インフラモード、(b)アドホックモード、(c)前記データ収集機器がインフラ及びアドホックモードの間を動的に切り替える動的切り替えモードからなる候補の一群から選択され、
前記動的アクセスモジュールは、前記データ収集機器が(i)該機器のデータスループットを監視する、及び(ii)前記データ収集機器の現状のモードを、前記スループットの監視に対応して、前記現状の動作モードから前記候補の一群の別の通信動作モードに変更することを可能にする自己回復要素を有する、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【0031】
(E)のデータ収集機器において、前記データ収集機器は、前記データ収集機器がルーティングテーブルデータパケットを無線で送信するモードで動作するよう設定されている、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【0032】
(E)のデータ収集機器において、前記データ収集機器は、前記動的切り替えモードで動作している場合、前記インフラ及びアドホックモードを一定の時間間隔で切り替える、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【0033】
それに加え、本発明によれば、ローカルサーバにワイヤライン接続されたアクセスポイント、及び少なくとも1つのピアデータ情報収集機器を有するデータ収集システムに組み込まれる(F)データ収集装置が提供され、該データ収集装置は、
バーコード復号化部、RFID読取機部、クレジット/デビットカード読取機部からなる一群から選択された符号化情報読取部と、
ラジオトランシーバと、
ポータブル筐体と、
前記データ収集機器内に組み込まれる動的アクセス回路、とを備え、
前記符号化情報読取機部及び前記ラジオトランシーバは前記ポータブル筐体に支持され、
前記動的アクセス回路は、前記データ収集機器が前記データ収集システムに導入された時に、連結規則一式に従って動作することを可能にし、前記連結規則一式は(a)前記データ収集機器が前記アクセスポイントの範囲内にあるかを検出すること、(b)前記データ収集機器が前記少なくとも1つのピアデバイスの範囲内にあるかを検出すること、(c)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイントのみの範囲内にあり、いずれのピアデバイスの範囲内にない場合、前記情報収集機器をインフラモードで動作させること、(d)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイントのみの範囲内にあり、いずれのピアデバイスの範囲内にない場合、前記情報収集機器をアドホックモードで動作させること、(e)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイント及び前記ピアデバイス双方の範囲にあると前記データ収集機器が決定した場合、前記インフラモードと前記アドホックモードの間を動的に切り替えるために、前記情報収集機器を動的切り替えモードで動作させること、の規則を含み、前記動的アクセス回路は自己回復要素を有し、
前記データ収集機器は、現状の通信動作モードで動作するように設定され、該現状の通信動作モードは、(1)前記インフラモード、(2)前記アドホックモード、(3)前記データ収集機器がインフラとアドホックモードの間を動的に切り替える前記動的切り替えモード、からなる候補の一群から選択され、
前記自己回復要素は、前記データ収集機器が(i)該機器のデータスループットを監視する、(ii)前記データ収集機器の現状のモードを、前記スループットの監視に対応して、前記現状の動作モードから前記候補の一群の別の通信動作モードに変更することを可能にする、
ことを特徴とするデータ収集装置。
【0034】
(F)のデータ収集機器において、前記データ収集機器は、前記データ収集機器が前記アクセスポイントに節電要求をデータパケットにおいて送信するモードで動作する、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【0035】
それに加え、本発明によれば、ワイヤラインバスへのワイヤライン接続に適合したアクセスポイント、及び少なくとも1つのピアデータ情報収集機器を有するデータ収集システムに組み込まれる(G)データ収集装置が提供され、該データ収集装置は、
バーコード復号化部、RFID読取機部、クレジット/デビットカード読取機部からなる一群から選択された符号化情報読取部と、
ラジオトランシーバと、
筐体と、
前記データ収集機器が(i)前記データ収集機器が前記アクセスポイントの範囲にあるかを決定し、(ii)前記データ収集機器が前記ピアデバイスの範囲にあるかを決定することを可能する動的アクセスモジュール、とを備え、
前記識別復号化部及び前記ラジオトランシーバは前記筐体に支持され、前記筐体はハンドヘルド筐体及び再搭載可能な筐体の1つであり、
前記動的アクセスモジュールはまた、もし前記データ収集機器が前記アクセスポイントと前記ピアデバイス双方の範囲内にあると決定した場合、前記データ収集機器が前記アクセスポイントからデータパケットを受信し、前記データパケットのペイロードデータを前記ピアデバイスにルートすることを可能にする、
ことを特徴とするデータ収集装置。
【0036】
それに加え、本発明によれば、ローカルサーバネットワークへのワイヤライン接続に適合したアクセスポイント、及び少なくとも1つのピアデータ情報収集機器を有するデータ収集システムに組み込まれる(H)データ収集装置が提供され、該データ収集装置は、
バーコード復号化部、RFID読取機部、クレジット/デビットカード読取機部からなる一群から選択された符号化情報読取部と、
ラジオトランシーバと、
筐体と、
マイクロフォンと、
前記マイクロフォンのアナログ信号出力を受信及び処理するボイスオーバーインターネットプロトコル(VOIP)符号化/復号化装置と、
前記データ収集機器が(i)前記アクセスポイントからデータパケットを受信し、前記データパケットのペイロードデータを前記ピアデバイスにルートし(ii)少なくとも1つのルーティングテーブルデータパケットとルートリクエスト(RREQ)データパケットを前記少なくとも1つのピアデータ収集機器に伝送するのを可能にする動的アクセスモジュール、とを備え、
前記識別復号化部及び前記ラジオトランシーバは前記筐体に支持され、前記筐体はハンドヘルド筐体及び再搭載可能な筐体の1つであり、
前記データ収集機器は前記マイクロフォンからの音声アナログ信号出力を処理することでVOIPデータパケットを生成するように設定される、
ことを特徴とするデータ収集装置。
【0037】
(H)のデータ収集機器において、前記データ収集機器はさらにパケットコンテンツ弁別器を含む、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【0038】
それに加え、本発明によれば、(I)データ収集システムが提供され、該データ収集システムは、
それぞれのデータ収集機器が別々に格納され、バーコード読取機部、RFID読取機部、及びクレジット/デビットカード読取部からなる一群から選択された符号化情報読取機部を有する第1、第2及び第3のポータブルデータ収集機器D1、D2、及びD3と、
アクセスポイントAP、とを備え、
前記ポータブルデータ収集機器それぞれは、(a)インフラモード、(b)アドホックモード、及び(c)データ収集機器がインフラモードとアドホックモードの間を動的に切り替える動的切り替えモードでの動作が可能であり、
前記アクセスポイントはローカルサーバへのワイヤライン接続に適合し、
前記データ収集システムは、D1からD2にアドホックモードでパケットデータが伝送された場合、前記第3のデータ収集機器D3が動的切り替えモードで動作するように、ホップシーケンスD1−D2−D3−APに沿ったデータパケットの送信に対応するように設定されている、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【0039】
それに加え、本発明によれば、(J)データ収集システムが提供され、該データ収集システムは、
それぞれのデータ収集機器が別々に格納され、バーコード読取機部、RFID読取機部、及びクレジット/デビットカード読取部からなる一群から選択された符号化情報読取機部を有し、データ収集機器それぞれが、(a)インフラモード、(b)アドホックモード、及び(c)データ収集機器がインフラモードとアドホックモードの間を動的に切り替える動的切り替えモードでの動作が可能である、第1、第2及び第3のポータブルデータ収集機器D1、D2及びD3と、
アクセスポイントAP、とを備え、
前記アクセスポイントはワイヤラインバスへのワイヤライン接続に適合し、
前記データ収集システムは、前記第3のデータ収集機器D3から前記アクセスポイントAPにパケットデータが伝送された場合、前記第1及び第2のデータ収集機器がアドホックモードで動作するように、ホップシーケンスD1−D2−D3−APに沿ったデータパケットの送信に対応するように設定されている、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【0040】
それに加え、本発明によれば、ローカルサーバにワイヤライン接続されたアクセスポイント、及び少なくとも1つのピアデータ情報収集機器を有するデータ収集システムに組み込まれる(K)データ収集装置が提供され、該データ収集装置は、
二次元固体イメージセンサアレイ及び画像を該固体イメージセンサアレイにフォーカスするレンズを含む画像アセンブリと、
ラジオトランシーバと、
ポータブル筐体と、
マニュアルトリガーと、
前記データ収集装置に組み込まれた動的アクセス回路と、
前記ラジオトランシーバを使用して伝送されたデータパケットは符号化されたメッセージデータパケットか画像フレームデータパケットかを弁別するパケットコンテンツ弁別器、とを備え、
前記符号化情報読取機部及び前記トランシーバ部は前記ポータブル筐体によって支持され、
前記データ収集機器は前記トリガーに反応して始動し、前記画像アセンブリによって生成された画像信号を、(a)前記ラジオトランシーバを使用して復号化されたバーコードを復号化する、及び(b)前記ラジオトランシーバを使用して画像データの前記フレームを伝送する処理を少なくとも1つ行い、
前記動的アクセス回路は、前記データ収集機器が前記データ収集システムに導入された場合に、連結規則一式に従って動作することを可能にし、前記連結規則一式は(a)前記データ収集機器が前記アクセスポイントの範囲内にあるかを検出すること、(b)前記データ収集機器が前記少なくとも1つのピアデバイスの範囲内にあるかを検出すること、(c)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイントのみの範囲内にあり、いずれのピアデバイスの範囲内にはない場合、前記情報収集機器をインフラモードで動作させること、(d)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイントのみの範囲内にあり、いずれのピアデバイスの範囲内にはない場合、前記情報収集機器をアドホックモードで動作させること、(e)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイント及び前記少なくとも1つのピアデバイス双方の範囲にあると前記データ収集機器が決定した場合、前記インフラモードと前記アドホックモードの間を動的に切り替えるために、前記情報収集機器を動的切り替えモードで動作させること、の規則を含み、前記動的アクセス回路は自己回復要素を有し、
前記データ収集機器は現状の通信動作モードで動作するように設定され、該現状の通信動作モードは、(1)前記インフラモード、(2)前記アドホックモード、及び(3)前記データ収集機器がインフラとアドホックモードの間を動的に切り替える動的切り替えモード、からなる候補の一群から選択され、
前記自己回復要素は、前記データ収集機器が(i)該機器のデータスループットを監視する、(ii)前記データ収集機器の現状のモードを、前記スループットの監視に反応して、前記現状の通信動作モードから前記候補の一群の別の通信動作モードに変更することを可能にする、
ことを特徴とするデータ収集装置。
【0041】
それに加え、本発明によれば、ローカルサーバにワイヤライン接続されたアクセスポイント及び、少なくとも1つのピアデータ情報収集機器を有するデータ収集システムに組み込まれる(L)ポータブルバーコード読取装置が提供され、該ポータブルバーコード読取装置は、
二次元固体イメージセンサアレイ及び該固体イメージセンサアレイに画像をフォーカスさせるレンズを含む画像アセンブリと、
ラジオトランシーバと、
筐体と、
前記データ収集機器が(i)前記データ収集機器が前記アクセスポイントの範囲内にあることを決定する、(ii)前記データ収集機器が前記ピアデータ収集機器の範囲内にあることを決定することを可能する動的アクセスモジュール、とを備え、
前記識別復号化部及び前記ラジオトランシーバは前記筐体により支持され、前記筐体はハンドヘルド筐体及び再搭載可能な筐体の1つであり、
また前記動的アクセスモジュールは、前記データ収集機器がもし自身が前記アクセスポイントと前記ピアデバイス双方の範囲内にあると決定した場合に、前記データ収集機器が前記アクセスポイントからデータパケットを受信し、前記パケットデータのペイロードデータを前記ピアデバイスにルートすることを可能にする、
ことを特徴とするポータブルバーコード読み取り装置。
【0042】
それに加え、本発明によれば、(M)データ収集システムが提供され、該データ収集システムは、
データ収集機器のそれぞれが別々に格納され、かつバーコード読取機部、RFID読取機部、及びクレジット/デビットカード読取部からなる一群から選択された符号化情報読取機部を有し、それぞれが、(a)インフラモード、(b)アドホックモード、及び(c)データ収集機器がインフラとアドホックモードの間を動的に切り替える動的切り替えモードでの動作が可能である第1、第2及び第3のデータ収集機器D1、D2及びD3と、
アクセスポイントAP、とを備え、
前記アクセスポイントはローカルワイヤラインバスへのワイヤライン接続に適合し、
前記データ収集システムは、データパケットがホップシーケンスD1−D2−D3−APに沿って伝送された時間の間、前記第1及び第2のデータ収集機器D1及びD2がアドホックモードに留まり、それに対して前記第3のデータ収集機器D3が動的にインフラモードとアドホックモードの間を切り替えるように、前記ホップシーケンスD1−D2−D3−APに沿ったデータパケットの送信に対応するように設定されている、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【0043】
それに加え、本発明によれば、ローカルサーバー、及び該ローカルサーバーへのワイヤライン接続のために設定されたアクセスポイントを有するデータ通信システムにおいて動作する(N)データ収集機器が提供され、該データー収集機器は、
バーコード復号化部、RFID読取機部、及びクレジットカード読取機部からなる一群から選択されたデータ符号化情報読取機部と、
ラジオ周波数トランシーバと、
前記ラジオ周波数トランシーバ及び前記符号化情報読取機の構成要素を支持するポータブル筐体と、
マイクロフォンと、
前記マイクロフォンのアナログ信号出力を受信し、処理するボイスオーバーインターネットプロトコル(VOIP)符号化/復号化装置とを備え、
前記符号化情報読取機部は復号化されたアウトメッセージデータを生成し、
前記データ収集機器は、前記ラジオ周波数トランシーバを使用した伝送のためのVOIPデータパケットを、前記マイクロフォンの音声アナログ信号出力を処理して生成するように設定され、
前記データ収集機器は、前記アクセスポイントに、前記データ収集機器に宛てられたデータパケットをバッファする要求を送信するように設定され、前記データ収集機器はまた、前記データ収集機器がルーティングテーブルデータパケット及びルートリクエスト(RREQ)データパケットの少なくとも1つを送信する動作モードで動作するように設定され、
前記データ収集機器はさらに、前記データ収集機器により伝送されたデータパケットが(a)VOIPパケットデータ、または(b)前記復号化された出力メッセージデータかを弁別するデータパケットコンテンツ弁別器を含む、
ことを特徴とするデーター収集機器。
【0044】
(N)のデータ収集機器において、前記データパケットコンテンツ弁別器は、前記データ収集機器によって無線伝送のためにバッファーされたデータパケットを検証する、
ことを特徴とするデーター収集機器。
【0045】
(N)のデータ収集機器において、前記データパケットコンテンツ弁別器は、前記データ収集機器の制御回路からデータコンテンツ識別子を受信する、
ことを特徴とするデーター収集機器。
【0046】
(N)のデータ収集機器において、前記データ収集機器はまた複数の選択可能な自己ルーティングアルゴリズムモジュールを含み、前記データ収集機器は前記データパケットコンテンツ弁別器によって提供された出力に基づいて、前記複数の選択可能な自己ルーティングアルゴリズムモジュールを作動する、
ことを特徴とするデーター収集機器。
【0047】
本発明のこれらの、または別の特徴が参照図面に関連してさらに詳細に記述される。
【0048】
図1aを参照して、ポータブルデータ収集機器100が、複数のネットワーク200、300I、300A、400、及び500を含むデータ収集システム1000に組み込まれる。ネットワーク200はワイヤラインローカルネットワークであり、ネットワーク300Iは無線インフラネットワークであり、ネットワーク300Aはローカルアドホックネットワークであり、ネットワーク400は具体的に実施例においてインターネットとして示されるIPネットワークであり、そしてネットワーク500はデータアーカイブ団体によって管理されるリモートデータアーカイブネットワークである。データ収集システム1000は、複数のデータ収集機器100−1、100−2、100−3、100−4、100−5、及びネットワークアクセスポイント210を含む。ネットワークアクセスポイント210はワイヤラインローカルエリアネットワーク200においてノードの機能を果たし、無線インフラネットワーク300Iにおいてノードの機能を果たす。ワイヤラインローカルネットワーク200はまた、サーバー240及びパーソナルコンピュータ(PC)250などの複数のコンピュータ機器を含む。ここでさらに完全に記述されるように、図1aの具体的な実施形態における無線インフラネットワーク300Iは、アクセスポイント210、210’、機器100−1、及び100−3を含み、それに対してアドホックネットワーク300Aは、機器100−1、100−2、100−4、100−5を含む。本発明に従って、図1aの具体的な実施形態における機器100−1は、無線インフラネットワーク300Iにおいてノードとして、アドホックネットワーク300Aにおいてノードとして機能することが可能になっている。システム1000はまた、ネットワーク200とネットワーク400の間にゲートウェイ242を、また、ネットワーク400とネットワーク500の間にゲートウェイ212を含む。ここで異なる「ネットワーク」が指定されたが、OSIモジュール(図3b)のネットワークレイヤー3106から見た1つのネットワークは、複数の下層ネットワークを構成できるものと認識される。例えば、1つのIPネットワークとして見なされるものが複数の異なる物理的ネットワークを含むことができる。
【0049】
データ収集システム100のネットワークのさらなる側面を参照して、ネットワーク500はネットワーク200から離れて位置し、ネットワーク200から数千マイル離れて位置することができる。ネットワーク500は例えば、様々なデータベース420、430と通信しているウェブページサーバー410を含むことができる。ネットワーク500はインターネットネットワーク400、または公的にアクセス可能なネットワーク、及び/またはライン310のような私的な専用線などの通信パスを介してネットワーク200と通信することができる。
【0050】
本発明の1つの実施の形態において、システム1000のアクセスポイント210はIEEE802.11規格(即ち、802.11、802.11a、802.11b、802.11g、802.11e、及び802.11i仕様の一つに従った)に従ったアクセスポイントである。システム1000の機器100のそれぞれは、IEEE802.11規格(即ち、802.11、802.11a、802.11b、802.11g、802.11e、及び802.11i仕様の一つに従った)に従ったラジオトランシーバを組み込むことができ、かつ関連した固有のインターネットプロトコル(IP)アドレスを持つことができる。アクセスポイント210の範囲内にあるシステム1000の全ての機器100は、同じサービスステーション識別子(SSID)を共用することができる。
【0051】
アクセスポイント210の特性を参照して、アクセスポイント210は、図1全体で示されるワイヤラインバスを介してサーバー240にワイヤライン接続され、ネットワーク400を介してリモートサーバー410と通信している。よって、アクセスポイント210との通信は、サーバ240またはサーバ240に保存された全てのファイル及びアプリケーションへのアクセスを提供する。アクセスポイント210は、アクセスポイント210を通じての伝送及び受信範囲及びデータのスループットを上げる大きなアンテナ212を有するように設計されてもよい。ワイヤラインバス215は、ネットワーク200の基幹回線を形成するために、例えばイーサネット(登録商標)ケーブルによって提供されてもよい。
【0052】
アクセスポイント210は、アクセスポイント210がいくつかのデータ収集機器からのデータパケットの受領を管理することを可能にするコーディネーションモジュール1442を含むことができる。例えば、該アクセスポイントは、いくつかの機器100−1、100−2、100−3それぞれへのクリアートゥセンド(CTS)メッセージの送信を調整することができ、それによりいくつかの機器100−1、100−2、100−3それぞれには、アクセスポイント210へそれから終点へデータを伝送する異なるタイムスロットが与えられ、いくつかの機器が同時にアクセスポイント210にデータパケットを通信することで生ずるデータの衝突を避けることができる。
【0053】
アクセスポイント210は、強化されたセキュリティ特徴とともに実装され、そしてシステム電力節約スキームを管理することができる。セキュリティ特徴(例えば、アクセスポイントが802.11アクセスポイントであるWEP特徴)によれば、アクセスポイント210は、アクセスポイント210が機器に伝送されたデータパケットを暗号化し、機器より受信したデータパケットを解読することを可能にするセキュリティモジュール1424を組み込む。セキュリティモジュール1424に従って、アクセスポイント210はセキュリティ特徴が使用可能になっているかを決定するために受信したデータパケットのコントロールフィールドを検証し、もしそれが使用可能になっている場合、受信したデータパケットを解読する。
【0054】
電力管理サービスを参照して、アクセスポイント210は電力管理モジュール1426を組み込むことができる。電力管理モジュール1426に従ってアクセスポイント210によって管理することができる節電機能によれば、アクセスポイント210は、受信したデータパケットの制御フィールドを検証して、伝送している機器、例えば機器100、100−1が節電モードを要求したかを決定する。もしそのような検証が節電モードが選択されていると示唆した場合、アクセスポイント210は機器100、100−1に向けられたデータパケットをバッファし、機器100、100−1によって要求があった場合、それらを適切な時に送信する。
【0055】
別の側面において、アクセスポイント210は配信データサービス(DSS)モジュール1428を含む。DSSモジュール1428は、アクセスポイント210の範囲内に入った新規のデータ収集機器との結合を可能にする。アクセスポイント210は高いデータスループット容量を持つように構成され、交流電源(AC)で作動し、そのためバッテリーの不具合に影響を受けない。
【0056】
図1aの概観によって示されているように、上記のアクセスポイントの処理モジュールはポータブル筐体213内に組み込まれ、それは持ち運びが可能であるため、アクセスポイント210のパフォーマンスを最適化するため、それが組み込まれているシステム内の場所から場所へ移動することができる。アクセスポイント210は、アクセスポイント210がワイヤラインネットワーク200のバス215にワイヤライン接続されるよう適合させる適切なポート211(例えばイーサネット(登録商標)接続ポート)を具備し、それによりアクセスポイント210がワイヤラインバス215にワイヤライン接続された場合、アクセスポイント210がネットワーク200及びネットワーク200の一部にワイヤライン接続され、またそれによりアクセスポイント210は、ワイヤラインバス215を介してサーバ240にワイヤライン接続される。
【0057】
図1a及び1bへの参照とともに、データ収集機器100の属性のさらなる詳細を参照して、本発明に係るデータ収集機器100は、ラジオ周波数通信インターフェイスブロック5711、動的アクセスモジュール1406、及び符号化情報読取機部400を有することができる。ここでさらに詳細に記述されるが、動的アクセスモジュール1406は、いくつかある機能に加えてデータ収集機器100が無線トランシーバ上でピアデバイス100からペイロードデータを含んだデータパケットを無線で受信し、そしてそのペイロードデータをシステムアクセスポイント210に伝送し、同様にアクセスポイント210からペイロードデータを含んだデータパケットを受信し、そしてそのペイロードデータをピアデバイス100に伝送することを可能にする、ソフトウエア実装処理モジュールであってもよい。符号化情報読取機部400はバーコード読取機部、RFID読取機部、及びクレジット/デビットカード読取機部の1つまたはそれ以上を組み込むことができる。図1bの実施形態において、例示的なバーコード読取機部が画像アセンブリ200、及び、画像データのメモリ566への取り込みと、メモリ566に蓄積されたバーコード復号化プログラムに従った、画像データのその後の復号化とを管理する制御回路552を備えた状態で示される。バーコード読取機部はまた、ニューヨーク州、スカネアテレスフォールズのハンドヘルドプロダクツ社により発売されているような、IT4XXXまたはIT5XXX画像モジュールなどの専用の復号回路とともに復号アウト回路を有する製品によって提供される。図1bの実施形態におけるRFID読取機部1250は、RF発振器及び受信機回路1252及び復号回路1254を備え、それに対してカード読取機部1350は信号検出回路1352及びカード復号化装置1354を含む。プロセッサICチップ548に組み込まれる制御回路552は、1つまたはそれ以上のラジオトランシーバまたはRFブロック5711を含む機器100の様々な構成要素の制御を管理する。図1bにおいて示される例示的なデータ収集機器100の構成要素がここでさらに詳細に記述される。
【0058】
図3bへの参照とともに、動的アクセスモジュール1406のさらなる詳細を参照して、データ収集機器100それぞれの動的アクセスモジュール1406は、連結要素1462、自己回復要素1464、切り替え要素1472、自己ルーティング要素1466及びパケット弁別器要素1480を含む。アクセスポイントモジュール1422、1424、1426、1428、及び要素モジュール1462、1464、1472、1480、1466、1467、1468、1469、1490を含む機器100の動的アクセスモジュール1406は通常、プログラム可能な処理デバイスのソフトウエアプログラミングによって提供されるが、それ以外にもまた専用のハードウエア回路、またはソフトウエアと専用のハードウエア回路の組み合わせによって実行される。特定の様式におけるプログラム可能な処理装置のプログラミングは具体的に設定された回路が提供されることに帰結する点において、モジュール1422、1424、1426、1428、1462、1464、1472、1480、1466、1467、1468、1469、1490などのここで記述された処理モジュールは代替的に「回路」として見なすことができる。
【0059】
1つの実施形態における動的アクセスモジュール1406の連結要素に従って、データ収集機器100は、自身がアクセスポイント210の範囲内とピアデバイス100の範囲内にあるかを判断する。データ収集機器100がピアデバイス100ではなく、アクセスポイント210の範囲内にあると判断した場合、データ収集機器100とアクセスポイント210との間の通信が可能となり、データ収集機器100とピアデバイス100との間の通信が使用不可能となる。もしデータ収集機器100がアクセスポイント210ではなく、ピアデバイス100の範囲内にあると判断した場合、データ収集機器100とピアデバイス100との間の通信が可能となり、データ収集機器100とアクセスポイント210との間の通信が使用不可能となる。もしデータ収集機器100がアクセスポイント210及びピアデバイス100両方の範囲内にあると判断した場合、データ収集機器100とシステムアクセスポイント210との間、及びデータ収集機器100とピアデバイス100との間の両方の通信を可能にするために動的アクセスモジュール1406の切り替え要素1472が作動する。
【0060】
システム1000は、IEEE802.11アクセスポイント210、及び図1bに示されているような1つまたはそれ以上のトランシーバ5712を組み込む機器100を含むIEEE802.11無線ネットワークを、IEEE802.11規格に従って組み込むことができる。IEEE802.11ネットワークは2つの主要な通信モード、即ちIEEE802.11ネットワークにおいて利用可能な基本サービスセット(BSS)の一部としてのインフラモード及びIEEE802.11ネットワークにおいて利用可能な独立基本サービスセット(IBSS)の一部としてのアドホックモードを提供する。一般的に、機器100がインフラモードで動作する場合、それはピアデバイス100ではなくインフラモードで動作するアクセスポイント210からデータパケットを受信し、送信することが可能となる。インフラモードにおいては、図2b及び2cにおいて描かれているように、機器100−1、100−2の間の全ての通信は、受信したデータパケットを送信するブリッジとして動作するアクセスポイント210を介している。802.11トランシーバ5712を組み込んだ機器100がアドホックモードで動作する場合、該機器はインフラモードで動作するアクセスポイント210ではなくアドホックモードで駆動するピアデバイス100及びアクセスポイント210からデータパケットを受信し、送信することが可能となる。アドホックモードにおいては、図2d及び2eにおいて描かれているように、データパケットをピアデバイス100の間で直接送信することができる。本発明によれば、IEEE802.11規格に準拠した無線通信システムにおいて実装された場合、動的アクセスモジュール1406の切り替え要素1472の作動は、本発明のデータ収集機器100がインフラモード及びアドホックモードでの通信を動的(継続的)に切り替えるようにし、そのためアドホックモードのピアデバイスから受信したペイロードデータをインフラモードのアクセスポイントに伝送することができ、またインフラモードのアクセスポイントから受信したペイロードデータをアドホックモードのピアデバイスに伝送することができる。
【0061】
動的アクセスモジュール1406の連結要素1462に従って動作する機器100の機能性が、図4のフロー図を参照して記述される。ブロック5102で、データ収集機器100はインフラモード及びアドホックモードの切り替えを介して、システム1000のノードに問い合わせを行う。ブロック5104でシステム100がアクセスポイント210の範囲内であるがピアデバイス100の範囲内ではないと判断した場合、データ収集機器100はブロック5106で、機器100の範囲内のBSSネットワークに参加してインフラモードでの動作を開始する。もしブロック5108で機器100がピアデバイス100の範囲内であるがアクセスポイント210の範囲内ではないと判断した場合、ブロック5110で機器100は、機器100の範囲内のIBSSネットワークに参加してアドホックモードでの動作を開始する。もしブロック5112で機器100がアクセスポイント210及びピアデバイス100両方の範囲内であると判断した場合、ブロック5114で機器100は、インフラ/アドホックモードネットワーク切り替えを作動させるために切り替え要素1472を始動させる。
【0062】
ネットワーク切り替えが作動すると、データ収集機器100はインフラモードと、アドホックモードでの通信を継続的に動的に(継続的に)切り替える。切り替えは、例えば最大パケット伝送時間または変数時間間隔によって規定されるように一定の時間間隔で行われる。本発明の実施形態において、切り替え要素1472に従って動作する機器100は、100msの間隔でインフラとアドホックモードの間を動的に切り替える。即ち、機器100は100msの間インフラモードで動作し、アドホックモードに切り替わり、100msの間アドホックモードで動作し、またインフラモードに切り替わり、100msの間インフラモードで動作する。別の実施形態において、機器100は、インフラとアドホックモードの間を200msの間隔で動的に切り替える。ネットワーク切り替えが作動して、データ収集機器100はインフラモードのアクセスポイント210からペイロードデータを含むデータパケットを受信し、アドホックモードのピアデバイス100に該ペイロードデータを伝送することが可能となり、同様にアドホックモードのピアデバイス100からペイロードデータを含むデータパケットを受信し、インフラモードのアクセスポイント210に該ペイロードデータを伝送することが可能となる。また、切り替え要素1472に従って、機器100は切り替えを行っている間、必要であるためデータパケットをバッファし、かつデータ伝送のためにデータパケットを再フォーマットする。
【0063】
動的アクセスモジュール1406の切り替え要素1472の別の側面において、切り替えモードの機器100(例えば図1aの機器100−1)は、システム1000のノードに切り替えのタイミングを示すデータパケットを一定の回数アクセスポイント210とピアデバイス100に送信する。具体的には、アドホックモードでの動作を停止する直前、及びインフラモードでの動作を停止する直前に、動的切り替えモードの機器(例えば図1aの機器100−1)は節電機能を要求するデータパケットを送信する。該データパケットを受信するピアデバイス100は節電機能が要求されたかを確認するために該データパケットを検証し、その後切り替え機器100−1(図1a)に宛てられたデータパケットをバッファできる。インフラモードに入った直後、切り替えモードの機器100−1(図1a)は、アクセスポイント210に、アクセスポイントによってバッファされ、かつ切り替え機器100−1(図1a)に宛てられたデータパケットの送信を要求するデータパケットを送信することができる。インフラモードでの動作を停止する直前と、アドホックモード再突入する直前に、切り替えデータ収集機器100−1(図1a)はアクセスポイント210に、節電機能を要求するデータパケットを送信することができ、その後アクセスポイント210は切り替え機器に宛てられたデータパケットをバッファできる。アドホックモードに再突入した後、動的切り替えモードで動作するデータ収集機器100−1(図1a)は、ピアデバイス100に、ピアデバイス100によってバッファされ、かつ切り替え機器100−1に宛てられたデータパケットの送信を要求するデータパケットを送信することができる。
【0064】
連結要素に従って機器100の動作を規定する一連の規則はテーブルAに要約される。機器100は、システム1000に導入された場合、即ち機器が機器100またはアクセスポイント210の範囲内の位置で電源を入れられた場合、または電源を入れた状態で機器100またはアクセスポイント210の範囲内の位置に移動させられた場合、テーブルAの連結規則に従って動作するように設定することができる。
テーブルA
連結規則
1.データ収集機器100をインフラモードで初期化し、そして該機器の範囲内でインフラモードで動作しているアクセスポイントがあるかを検出する。
2.データ収集機器100をアドホックモードに切り替え、該機器がピアデバイスの範囲内にあるかを検出する。
3.もしデータ収集機器100の範囲内にインフラモードで動作しているアクセスポイントしかない場合、インフラモードに切り替える。
4.該機器の範囲内にピアデバイスしかない場合、アドホックモードに切り替える。
5.もしデータ収集機器の範囲内にアクセスポイントとピアデバイスの両方がある場合、インフラモードとアドホックモードの間を継続的に切り替えるために、切り替え要素1472を始動する。
【0065】
図1aのシステム1000を参照して、機器100−1、100−2、100−3、100−4、100−5のそれぞれは、テーブルAの連結規則に従って動作する連結要素1462を有する動的アクセスモジュール1406を組み込み、機器100−3はアクセスポイント210のみの範囲内にあるように見える。従って、機器100−3はインフラモードで通信し、インフラモードのアクセスポイント210からのデータパケットの受信及び送信が可能となっている。機器100−2、100−4、100−5はアクセスポイント210ではなくピアデバイス100の範囲内にあり、よってアドホックモードでの通信が可能となっている。機器100はアクセスポイント210とではなく、アドホックモードで動作する機器100−2、100−4、100−5との通信が可能になっている(アクセスポイント210もまたアドホックモードで動作し、デバイス100の1つがアクセスポイント210の範囲内に入らない限りにおいて)。機器100−1はアクセスポイント210とピアデバイス100両方の範囲にあり、よってインフラ及びアドホックモードの間を継続的に切り替えるよう駆動されている。機器100は、図4とテーブルAに関連して記述されている処理ステップが自動的に発生するように、即ち特定のステップから次のステップに進むために人間が介在して処理を起こす必要のないように設定することができる。
【0066】
テーブルAの連結規則は、機器100がシステム1000に最初に導入された時の機器100の動作を記述する。しかしながら、時間の経過によってシステム1000における機器100の相対位置が変わることが予測される。本発明を例証する目的のために、図1aに関連してテーブルAの連結規則の動作を記述する実施形態は、機器100のそれぞれが、示された位置において同時にシステム1000に導入されたものとする。
【0067】
図2fを参照して、本発明の別の実施形態が示され、かつ記述される。図2fの実施形態において、それぞれが動的アクセスモジュールを有し、テーブルAの連結規則に従って動作する機器100−3、100−2、100−1がシステム1000に同時に導入される。システム1000は、継続的にインフラモードで動作し、サーバ240にワイヤライン接続されているアクセスポイント210を含む。双方向矢印によって示された接続性をもって、示された相対位置に導入され、かつ初期化されて(即ちピア100−2及びアクセスポイント210の範囲内の機器100−3、ピア100−3及びピア100−1の範囲内の機器100−2、及びピア100−2の範囲内の機器100−1)、機器100−3は動的切り替えモードで動作し、それに対して機器100−2、100−1はアドホックモードで動作する。図7のタイミング図を参照して、時間TS0は機器100−3がインフラとアドホックモードの間で切り替わる時の時間を示し、時間TS1は機器100−3がアドホックからインフラモードへ切り替わる時の時間を示し、時間TS2は機器100−3がインフラからアドホックモードへ切り替わる、後続の切替時間を示し、そして時間TS3は機器100−3がインフラモードへ切り替わる後続の時間を示す。機器100−1から伝送されサーバ240に宛てられたデータパケットは、ホップシーケンス100−1、100−2、100−3、210、240に沿って伝送できる。時間T1で、機器100−1はサーバ240に宛てられたデータパケットを伝送する。機器100−1の自己ルーティングアルゴリズムは、ホップシーケンスが100−1、100−2、100−3、210、240であることを解明する。時間T1で、機器100−1、100−2はテーブルAの連結規則に従いアドホックモードで動作し、それに対して動的切り替えモードの機器100−3はインフラモードで動作する。時間T1とT2の間(機器100−3がモードを切り替える時間)、機器100−3に向けられたデータパケットは、機器100−2、または機器100−1によってバッファすることができる。時間T2で、アドホックモードに切り替えた後、切り替え機器100−3(図2f)は機器100−2から以前バッファされたデータパケットデータを受信する。切り替えデータ収集機器100−3は、データ収集機器100−3がインフラモードに再度切り替えた後の時間である時間T3までデータパケットデータをバッファする。時間T3で、インフラモードで動作している間、データ収集機器100−3は受信したデータパケットのデータをアクセスポイント210に送信する。時間T3で、切り替え機器100−3は、データパケットデータをインフラモードのアクセスポイント210に送信するために、インフラモードで動作する。ホップシーケンス100−1、100−2、100−3に沿ったデータのマルチホップ伝送の時間の間、機器100−1、100−2は時間T1とT3の間、インフラモードに切り替わることなく継続的にアドホックモードで動作する。
【0068】
動的アクセスモジュール1406の自己回復要素1464に従って、機器100は自動的に機器100を介してデータスループットを監視し、そしてスループット監視に対応して自動的に通信モードを変更する。例えば、自己回復要素1464に従って、機器100は、もし機器100がデータ転送が所定レベルより下回ったと決定した場合には、機器100が自動的に通信モードを切り替えるように設定することができる(例えば、インフラモードからアドホックモードへ、インフラからインフラ/アドホック切り替えモードへ、アドホックモードからインフラモードへ、アドホックモードからインフラ/アドホック切り替えモードへ、インフラ/アドホック切り替えモードからインフラモードへ、インフラ/アドホック切り替えモードからアドホックモードへ)。機器100は、所定レベルの許容可能なデータスループットが機器100またはシステム1000のオペレータによって選択可能であるように設定することができる。機器100が、所定レベルの許容可能なデータスループットがオペレータによって選択可能なように設定された場合、データスループットレベルをゼロではレベルに設定することができ、それによりモードの変更はデータスループットが設定しきい値よりも下がった時に起きる。機器100が、所定レベルの許容可能なデータスループットがオペレータによって選択可能なように設定された場合、データスループットレベルをゼロに設定することができ、それによりモードの変更はデータスループットが止まった場合のみに起きる(例えばネットワーク障害)。機器100は、自己回復要素1464に関連して記述されたステップを自動的に、即ち、処理を最初のステップから次のステップへ進め、人間の介在ないしに実行するよう設定することができる。
【0069】
図8aの概観を参照して、機器100は、機器100に対するスループットのしきい値設定は、グラフィカルユーザーインターフェイス910(GUI)の適当なアイコン1502、1504、1506をクリックすることで選択されるように設定することができる。しきい値はまたGUIセレクターバー1508を使用することで設定することができる。GUI910は、クローズドスタンダードオペレーティングシステム(例えばWINCE)のAPIを使って、または機器100がリナクスなどのオープンスタンダードOSを組み込んでいた場合、オープンスタンダードオペレーティングシステムに対する適切なウィンドウマネージャーを使って作成することができる。利用可能なオープンスタンダードウィンドウマネージャーにはOPIE、QTOPIA、FVWM、及びKDEが含まれる。アイコン1502が選択された場合は、最大スループットの50%がスループットしきい値に設定される。アイコン1504が選択された場合は、最大スループットの25%がスループットしきい値に設定される。アイコン1506が選択された場合は、スループットしきい値はゼロに設定され、それにより機器100はネットワーク障害の事象においてのみ現在のモード(インフラ、アドホック、動的切り替え)からの変更を試みる。
【0070】
図3bを参照して、本発明のさらなる記述のためにOSIモデル図が示される。OSIネットワーク階層モデルによれば、データプロトコルは7つの層、即ち物理層3102、リンク層3104、ネットワーク層3106、トランスポート層3110、セッション層3112、プレゼンテーション層3114、及びアプリケーション層3116のうちの1つに実装することができる。NICラジオドライバの規格機能を変更する動的アクセスモジュール1406は、物理/Mac層3102の上のリンク層3104内に挿入されていると考えることができる連結要素1462、自己回復要素1464、及び切り替え要素1472などの複数の要素を有することができる。商業的に利用可能なオペレーティングシステムは、プログラマーがラジオドライバを変更することを可能にするアプリケーションプログラムインターフェイス(APIs)を提供する。例えば、WINDOWS(登録商標) XPはプログラマーが無線通信プロトコル及び他のドライバを様々な処理インターフェイス機器のためにカスタム化することを可能にするネットワークドライバーインターフェイス規格(NDIS)を提供する。WINDOWS(登録商標) CE(WINCE)もまたNDISを提供する。機器100がリナクスカーネルを組み込んでいる場合、機器100の無線のプロトコルドライバは「リナクスワイヤレスエクステンション」などのオープンソースAPIを使って定義することができる。
【0071】
動的アクセスモジュール1406の自己ルーティング要素1466に従って、データ収集機器システム1000のデータ収集機器100のそれぞれは、自己ルーティングアルゴリズムを組み込むことができ、それにより各機器は、アドホックモードの複数のポータブルまたは再搭載可能なデータ収集機器が、自己組織(SO)ネットワークを形成するための自己ルーティングアルゴリズムを自動的に始動するように、自己組織ネットワーク(SO)に参加できるよう装備される。マルチホップデータパケット伝送はSOネットワークの機器の間でサポートされている。
【0072】
1つの具体的な実施形態において、動的アクセスモジュール1406の自己ルーティング要素1466は、フロリダ州メイトランドのMESHNETWORKSから発売されている種類のMESHNETWORKS SCRAMBLE ROUTING(MSR)プロトコルを使用して実行されている。別の実施形態において、GREENPACKETS社から発売されている種類のSOサービスアルゴリズムが機種100に組み込まれている。特定の実施形態において、システム1000の機器100のそれぞれの自己ルーティング要素1466は、カリフォルニア州クパチーノのGREENPACKETS INC.から発売されている種類のSONbuddy自己組織ネットワークルーティングアルゴリズムソフトウェアを組み込む。動的アクセスモジュールの実行のためのデータ収集機器100の自己ルーティングアルゴリズム(SOサービス)は先行型、反応型、階層型、地理型、パワーアウェア型、またはマルチキャスト型ルーティングアルゴリズムでよい。MESHNETWORKSのMSRプロトコルは先行型及び反応型ルーティングの要素から構成される。利用可能な自己組織ルーティングアルゴリズムは、信号強度、エラーレート、電力消費と利用可能性、セキュリティー上の問題、クオリティ−オブサービス(QOS)パラメーター、及びレイテンシー(伝送モードからデスティネイションモードへの伝送の時間)を含む様々の要素に基づいてルーティングを行う。図3cの実施形態において、動的アクセス通信プロトコルモジュール1406はレイテンシーに基づいたSOルーティングアルゴリズムモジュール1467、パワーアウェア型SOルーティングアルゴリズムモジュール1468、及びビットエラーレートSOルーティングアルゴリズムモジュール1469を組み込む。
【0073】
SOルーティングアルゴリズムモジュールを自己ルーティング要素1466の一部として組み込む場合、図1aにおいて示されるような各データ収集機器100は、1つまたはそれ以上のルーティングテーブルパケットを、アドホックモードまたは動的アクセスモードの1つまたはそれ以上の他のデータ収集機器100に周期的に送信することができる。ネットワーク300Aの各データ収集機器もまた、機器の接続範囲内の近接したピアデバイス100から、1つまたはそれ以上のルーティングテーブルデータパケットを周期的に受信することができる。機器100によって伝送及び受信されたルーティングテーブルデータパケットは、機器100が機器100のメモリに保存されたルーティングテーブルを更新することを可能にするメトリクスまたはその他のメッセージを含むことができる。ルーティングテーブルは、図1aに示されるネットワーク300Aなどの自己組織ネットワーク内のノードの全て、またはその一部のネットワークアドレスを含むことことができる。データ収集機器100がオンデマンドルーティングアルゴリズムモジュールを始動させると、データ収集機器100はルート要求(RREQ)データパケットを送信し、かつルートリプライ(RREP)データパケットを受信できる。
【0074】
大きなSOネットワークに対して、ネットワークのノードは「クラスタ」または「ゾーン」に分割することができ、データ収集機器100により送信され受信されたルーティングテーブルデータパケットによって更新されたルーティングテーブルは、様々なクラスタを特徴付ける情報を含むことができる。1つの実施形態において、ネットワーク300Aのノード100の指定された第1の組は、完全なルーティング表を保存するように指定でき、そしてノード100の指定された第2の組は完全なルーティングテーブルを保存しているノードにパケットデータを中継するように設定することができる。
【0075】
自己ルーティングアルゴリズムモジュール1467、1468、1469のさらなる詳細を参照して、レイテンシーに基づいたルーティングアルゴリズムモジュール1467が作動した状態で動作する機器100は主として、複数の可能なルーティングパスの中で、どのルーティングパスがソースノードとデスティネーションノードの間でのデータパケットの伝送に対して最も短い伝送時間をもたらすかに基づいてルーティングパスを決定することができる。パワーアウェアルーティングアルゴリズムモジュール1467が作動した状態で動作する機器100は主として、複数の可能なルーティングパスの中で、どのルーティングパスが自己組織ネットワークの1つまたはそれ以上のバッテリー寿命を増大するかに基づいてルーティングパスを決定することができる。ビットエラーレートに基づいたアルゴリズムモジュール1467が作動した状態で動作する機器100は主として、複数の可能なルーティングパスの中で、どのルーティングパスがソースノードとデスティネーションノードの間でのデータパケットの伝送において最も小さいビットエラーレートをもたらすかに基づいてルーティングパスを決定することができる。
【0076】
レイテンシーに基づくルーティングアルゴリズムの特徴は、A New Method to Make Communication Latency Uniform: Distribution Routing Balancing, D. Franco, et al. of the Universitat Autonoma de Barcelona Department d'Informatica, 1999, 10pgs., Barcelona, Spain, Adaptive Routing of QoS-Constrained Media Over Scalable Overlay Topologies, Gerald Fry, et al., Boston University Department of Computer Science, 2003, 28 pgs., Boston MA, A Low Latency Routing Protocol for Wireless Sensor Networks, Antonio G. Ruzzelli, et al., Adaptive Information Cluster, Smart Media(登録商標) Institute in the Department of Computer Science at the University Collage Dublin, 2003, 6 pgs., Belfield, Dublin 及び A low Latency Router Supporting Adaptively for On-Chip Interconnects , Jongman Kim, et al., Department of Computer Science and Engineering at Pennsylvania State University, June 2005, 6pgs., University Park, PA, Request For Comments: 1058-Routing Information Protocol, C. Hendrick, Network Working Group, Rutgers University, June 1988, 33pgs. Requests For Comments: 2453-PIP Version 2, G, Malkin, Networking Group, Bay Networks, November 1998, 39 pgs., 及び Internetworking Technologies handbook: Routing Information Protocol, Cisco Systems, Inc., Third Edition, Cisco Press, Dec. 1 2001, 47-2-47-5, Indianapolis, IN. などの様々な出版物において記述されている。パワーアウェアに基づくルーティングアルゴリズムの特徴は、Online Power-Aware Routing in Wireless Ad-hoc Networks, Qun Li, et al., Department of Computer Science at Dartmouth College, 2001, 10 pgs., Hanover, NH, Power-Aware Routing in Mobile Ad Hoc Networks, Mike Woo, et al., Department of Electrical and Computer Science at Oregon State University and Aerospace Corporation, 1998, 15pgs., Carvallis, OR and El Segundo, CA 及びFair Coalitions For Power-Aware Routing in Wireless Networks, Ratul K. Guha, et al., Department of Engineering and Applied Science, Computer and Information Science, and Engineering at the University of Pennsylvania, July 20, 2004, 21 pgs., Pennsylvaniaなどの様々な出版物において記述されている。ビットエラーレートルーティングアルゴリズムの特徴は、Congestion-Optimized Multi-Path Video Streaming Over Ad Hoc Wireless Networks, Erick Setton, et al., Information Systems Laboratory in the Department of Electrical Engineering at Stanford University, 2004, 4pgs., Stanford, CA.及びMinimizing Distortion for Multi-Path Video Streaming Over Ad Hoc Networks, Eric Setton, et al., Information Systems Laboratory in the Department of Electrical Engineering at Stanford University, 2004, 4pgs., Stanford, CA. などの出版物において記述されている。
【0077】
1つの実施形態において、機器100を自己組織ネットワークへの参加を可能にするレイテンシーに基づくルーティングアルゴリズムモジュール1467は、ルーティングインフォメーションプロトコル(RIP)などに見られる特徴を実行するシンプルな低オーバーヘッド距離ベクトルプロトコルを組み込むことができる。RIPに従った動作中、ソース機器100はネットワーク300Aの様々なノードの間のホップの数を示すルーティングテーブルパケットを受信し、どのパスが最も少ない数のホップをもたらすかに基づいて、ソースから送り先データ伝送で最も低いレイテンシールーティングパスを決定する。図1aに示されるシステム1000を参照して、ネットワーク300Aの機器100−4などの、どのような所与のノードも、その近接のピアデバイス100−2、100−5から、各隣接機100−2、100−5が到達できるホスト(例えば機器100−2に対するノード100−1)、及び機器100−2、100−5からホストに到達するためにどれだけのホップが必要となるかを記述するメトリック情報を受信することができる。ホスト100−4はその後目的地ホスト、例えばホスト100−1を自己のルーティングテーブルに挿入し、ピア隣接機器(例えば目的地ノード100−1のための機器100−2)を含め、そして目的地までのホップの数となる総距離dを含める。最終的に、自己組織ネットワーク300Aのノード100−1、100−2、100−4、100−5のそれぞれは、それらのメモリーに、それが到達可能な全ての目的地のテーブルを保存する。全てのノードは定期的にそれらの近隣機にルーティングテーブルデータのアップデートを、全ての可能性のある目的地と距離の事項と共に送信することができる。RIPに従って、ノード100は更新を要求するよう設定することができる。もし機器100が既にルーティング表にある目的地を含んだルーティングテーブルデータパケットメッセージを受信する場合、その後簡単な比較が行われ、最も短い距離のパスがエンターされる。トポロジ変更の円滑な転移及び更新を支援するために特定のパスのタイムアウト値を含むことができる。機器100はあるノードは到達できないことを示すメッセージを含むルーティングテーブルデータパケットを送信することができる。
【0078】
従って、機器ルーティングテーブルのルーティング情報は、機器100がシステム1000に追加または、から削除された場合、またシステム1000の1つまたはそれ以上の機器100の位置が変わった場合に変更することができる。データ収集機器100は、自身に保存されたルーティングテーブル情報内に記述された特定のルートに従って、データパケットをルートすることができる。
【0079】
ローカルサーバ240、またはリモートサーバ410のアドレスは、動的アクセスモジュール1404を組み込む機器100のルーティングテーブルに現れるかもしれないし、そうでないかもしれない。システム1000が、サーバアドレスが機器ルーティングテーブルに現れないように設定されている場合、サーバ240、410に宛てられたパケットは、SOネットワーク300Aの外の目的地に宛てられたパケットの既定のゲートウェイとしての役割を果たす動的切り替えモードで動作する機器(例えば、図1aにおいて示される機器100−1)に伝送される。
【0080】
指摘したように、機器100への自己ルーティング要素1466の組み込みは、複数のピアデバイスを横切るマルチホップデータパケット伝送を促進する。図1aのシステム1000を再度参照して、全てのデータ収集機器はアクセスを有する(即ち、ローカルサーバ240とリモートサーバ410との間でのデータ伝送を受信することができる)。データ収集システムにおいて、データ収集機器がローカルサーバ240及びリモートサーバ410のアプリケーション及びデータベースに恒常的なアクセスを有することは重要である。例えば、データ収集機器100は、サーバ240またはサーバ410に保存されバーコード符号化データを使用するプライスルックアップテーブル(PLU)を繰り返し要求する。データ収集機器はまたクレジット取引の認証を要求する目的のために、リモートサーバ410に、クレジット/デビットアカウント情報を繰り返し送信する。運送及び在庫での適用において、データは保管及びトラッキングのためにリモートサーバ410に繰り返し送信される。小売店での適用において顧客番号情報は、顧客を対象とした広告メッセージなどの顧客詳細データを伴って反応するように設定されたリモートサーバ410に繰り返し送信される。
【0081】
図1aのシステムを再度参照して、機器100−3はアクセスポイント210のみの範囲内にある。従って、機器100−3はインフラモードで動作し、同じくインフラモードで動作するアクセスポイント210と通信している。アクセスポイント210及びピアデバイス100の範囲内にある機器100−1は、動的切り替えモードで動作する。動的切り替えモードで動作している機器100−1は、インフラモードで動作するアクセスポイント210からデータパケットを受信及び送信することができ、かつアドホックモードで動作するピアデバイスからデータパケットを受信及び送信することができる。機器100−2はピアデバイス100のみの範囲内にある。機器100−2とサーバ240の間のデータ通信のために、データパケットはホップシーケンス100−2、100−1、210、240に沿って前方及び後方に伝送することができる。データ収集機器100−4、100−5はまた、アクセスポイント210ではなくピアデバイス100とのみ通信しており、よってアドホックモードで動作する。自己ルーティング要素1466に従った機器100は自己ルーティングアルゴリズムを組み込んでいるため、機器100−4、100−5はそれでもサーバ240、及びサーバ240と通信している。機器100−5とサーバ240の間のデータ通信のために、データパケットはホップシーケンス100−5、100−4、100−2、100−1、210、240に沿って前方及び後方に伝送することができる。
【0082】
別の実用的な実施形態において、システム1000はいくつかの機器の間でインフラ/アドホック切り替えを同期するための管理モジュールを欠いている。発明者は、テーブルAに準じた連結要素をいくつかの機器のそれぞれに組み込み、いくつかの機器のそれぞれに自己ルーティング機能を装備することで、機器100のそれぞれは、いくつかの機器の間でインフラ/アドホックモード切り替えを同期するための管理モジュールなしにシステム1000のノードと相互に通信を維持することを発見した。
【0083】
図2aのシステム図を参照して、図2aのシステムは、初期化の時間、機器100−1のような機器100−2がアクセスポイント210及びピアデバイス100両方の範囲内にある以外は、図1aのシステムと同様である。テーブルAに要約された連結要素の連結規則に従って、機器100−1及び機器100−2双方は、それぞれがインフラモードとアドホックモードの間を継続的に切り替えるモードである。特定の状況下において、動的切り替えモードの機器は同期されていないことが見受けられる(例えば、機器100−2がインフラーモードの時に機器100−1がアドホックモード、またはその逆)。それでも、可能性のある非同期状況にも関わらず、システム1000の全ての機器100はお互いとの通信を維持する。例えば、動的切り替えモードの第1の機器100−2から伝送されたデータパケットが動的切り替えモードの第2の機器100−1に宛てられた場合、データパケット伝送要求は、機器のアドホック動作時間がパケット伝送を促進するための十分な時間に重なるように、シングルホップ伝送を伴って、機器の切り替えを同期化するように提供されたパス100−2、100−1に沿って行われる。図2aのシステムの概観を参照して、システム1000は動的切り替えモードの第1の機器100−1によって伝送され、動的切り替えモードの第2の機器100−2に宛てられたデータパケットが、2つの機器の切り替えが、シングルホップデータ伝送を促進するために十分同期化されていなくても第2の機器にルートされるように設定できることが伺える。本発明に従って、システム1000は動的切り替えモードの第1の機器100−1によって伝送され、第2の機器100−2に宛てられたデータパケットが、パス100−1、100−2に沿った直接の伝送がネットワーク非同機のため不可能であり、かつアクセスポイント210はルーティング機能を組み込む場合、既定として、パス100−1、210、100−2に沿ってルートできるように設定することができる。テーブルAの連結規則に従って、切り替えの非同期は、アクセスポイント210の範囲外の機器100−4、100−5の間のデータ伝送を妨げにはならない。それは連結規則によれば、ピアデバイス100の範囲内にあるがアクセスポイント210の範囲外にある機器100−4、100−5は継続的にアドホックモードで動作するようにされ、切り替えがスループット監視によって駆動されていない限り、アドホックモードから他へ切り替えることを試みないようにされているからである。従って、高度に機能的で柔軟性のあるシステムが、高オーバーへッド同期管理モジュールをシステム1000に組み込むことなく作成できることが伺える。
【0084】
動的アクセスモジュール1406の自己回復要素1464及び自己ルーティング要素1466の動作が、図1dの実施形態を参照してさらに記述され、データ収集システム1000は2つのアクセスポイント210、210’を含む。図1dの残りの要素は、図1cに関連して記述されている。各機器の接続性は100で双方向矢印で示されている(機器間の双方向矢印の存在は、機器が接続範囲距離内にあることを示す)。通常の動作において、サーバ240またはサーバ410に宛てられたデータパケットは、アクセスポイント210またはアクセスポイント210’を介して伝播される。通常動作において、全てのノードが機能した状態で、機器100−1および100−2(図1d)はアクセスポイント210の範囲内であり、インフラモードで動作する。機器100−1、100−2はまたピアデバイス100−4及び100−5の少なくとも1つの範囲内にあるが、記述された特定の実施形態においては、初期状態ではピアデバイス100−4及び100−5に接続されていない。それは初期化の時に、機器100−4及び100−5は機器100−1、100−2のいずれの範囲内にもないからである。機器100−14及び100−15はアクセスポイント210’とピアデバイス100双方の範囲内にあり、動的切り替えモードで動作する。システムの残りのデータ収集機器100はピアデバイスのみの範囲内にあり、よってアドホックモードで動作する。
【0085】
アクセスポイント210の障害を考慮した場合の自己回復要素1464の動作がさらに示される。アクセスポイント210に障害が生じた場合、機器100−1及び100−2(図1d)の間のデータスループットが低下する。自己回復要素1464に従った機器100−1及び100−2は、それぞれのデータスループットを自動的に監視でき、そしてそれらの動作モードをアドホックモードに切り替える。アクセスポイント機器210の障害にも関わらず、データ収集機器100−1、100−2は、(1)スループットの低下に反応してアドホックモードに切り替えることにより、機器100−1は機器100−4及び機器100−5に接続されることになり、及び(2)アドホックモードに切り替えこととにより、機器100−2は機器100−5と接続されることになるため、サーバ240への新たな接続を構築する。また、自己ルーティングアルゴリズムモジュール1266の動作を介して、機器100−1と100−2とアクセスポイント210’の間でマルチホップで伝送が支持される。アクセスポイント210の障害以前のパケットは、ホップシーケンス100−2、210、240に沿って伝送されたように伺えるが、その代りとして、アクセスポイントの障害に際して、機器100−2が機器100−2と機器100−5の間の接続を構築し、かつ機器100−2とサーバ240の間のマルチホップデータ通信パスを確立することを共に可能にする自己回復要素1464及び自己ルーティング要素1466の動作によって、ホップシーケンス100−2、100−5、100−8、100−13、100−14、210’、240に沿って伝送される。
【0086】
別の実施形態において、システム1000の機器100への動的アクセスモジュール1406の組み込みは、これをもって接続性が確立される容易性を大いに確立するように見える。図1dのシステム1000を再度参照して、アクセスポイント210に障害が起きているが、機器100−13、100−12はアクセスポイント210’の障害発生時にシステム1000(図1d)には導入されていないと再度仮定する。障害発生時、初期化の時にアクセスポイント210’のみの範囲内にある機器100−14はインフラモードで動作し、初期化の時にアクセスポイント210’とピア100の範囲内にある機器100−15は動的切り替えモードで動作し、そして初初期化の時にピア100のみの範囲内にある機器100−16はアドホックで動作する。機器100−12がシステム1000の示される位置に導入された時、動的アクセスモジュール1406を組み込み、テーブルAの連結規則に従って動作する全ての機器100において、機器100−1、100−2によって伝送され、サーバ240に宛てられたデータパケットをサーバ240に届けるためにデータ通信パスが構築される(即ち、ホップシーケンス[100−1または100−2]、100−5、100−9、100−10、100−12、100−15、210’、240)。また、サーバ240への代替パスが、示されているように機器100−8及び機器100−14の範囲内にある機器100−13をシステム1000に導入することで創出される。機器100−4はインフラモードで初期化され、記述された動的アクセスモジュール1406の実施形態に従って、当初は機器100−13と通信を行っていない。それでも、機器100−13から伝送され、サーバ240に宛てられたパケットは、機器100−13と機器100−14の間に通信リンクが欠如しているにもかかわらず、ホップシーケンス100−13、100−8、100−9、100−10、100−12、100−15、210’、240に沿って伝送される。また、機器100−13と機器100−14の間の通信リンクを、図8aに関連して記述されたようなGUI910を使って機器100−14のスループットのしきい値を調整して、機器100−14の切り替えを手動的に作動させることで確立することができる。具体的には、もしスループットしきい値レベルが非常に高いレベルに設定された場合、自己回復要素1464に従った機器100−14は、機器100−13との接続性を確立するために動的切り替えモードに切り替えることができ、かつそれにより可能なホップシーケンス100−13、100−14、210’、240を確立することができる。小売店を表わすものに加え、図1dの概観は運送倉庫、及び病院などの患者介護センターを表わすことができる。
【0087】
従って、本発明は、一側面においては、小売店のデータ収集システムのネットワーク接続を修復するための方法であり、該システムはワイヤラインネットワーク200にワイヤライン接続され、かつその一部であるアクセスポイント210を有し、該ワイヤラインネットワークはワイヤラインバス215及びローカルサーバ240を含み、該アクセスポイントが節電機能を要求している機器に向けられたデータパケットをバッファできる場合、該方法は複数のデータ収集機器100に動的アクセスモジュール1406を提供するステップと、新規機器100がシステム1000の第1及び第2のノード両方の通信範囲内にあるように、新規機器100をシステム1000の特定の位置に導入すること(例えば、電源を入れるまたは物理的動作によって)とを含み、第1及び第2のデバイスノード100はお互い通信範囲内にはなく、第2のノードはローカルサーバ240に接続され、それにより、第1のノードとサーバ240の間のネットワーク接続が、新規機器の特定位置への導入によって確立される。
【0088】
本発明は、別の側面においては、運送倉庫のデータ収集システムのネットワーク接続を修復するための方法であり、該システムはワイヤラインネットワーク200にワイヤライン接続され、かつその一部であるアクセスポイント210を有し、該ワイヤラインネットワークはワイヤラインバス215及びローカルサーバ240を含み、該アクセスポイントが節電機能を要求している機器に向けられたデータパケットをバッファできる場合、該方法は複数のデータ収集機器100に動的アクセスモジュール1406を提供するステップと、新規機器100がシステム1000の第1及び第2のノード両方の通信範囲内にあるように、新規機器100をシステム1000の特定の位置に導入すること(例えば、電源を入れるまたは物理的動作によって)とを含み、第1及び第2のデバイスノード100はお互い通信範囲内にはなく、第2のノードはローカルサーバ240に接続され、それにより、第1のノードとサーバ240の間のネットワーク接続が、新規機器の特定位置への導入によって確立される。
【0089】
本発明は、別の側面においては、患者介護センターのデータ収集システムのネットワーク接続を修復するための方法であり、該システムはワイヤラインネットワーク200にワイヤライン接続され、かつその一部であるアクセスポイント210を有し、該ワイヤラインネットワークはワイヤラインバス215及びローカルサーバ240を含み、該アクセスポイントが節電機能を要求している機器に向けられたデータパケットをバッファできる場合、該方法は複数のデータ収集機器100に動的アクセスモジュール1406を提供するステップと、新規機器100がシステム1000の第1及び第2のノード両方の通信範囲内にあるように、新規機器100をシステム1000の特定の位置に導入すること(例えば、電源を入れるまたは物理的動作によって)とを含み、第1及び第2のデバイスノード100はお互い通信範囲内にはなく、第2のノードはローカルサーバ240に接続され、それにより、第1のノードとサーバ240の間のネットワーク接続が、新規機器の特定位置への導入によって確立される。
【0090】
本発明は、データ収集機器を組み込んだ施設でのデータ収集手順を大幅に改善できることが伺える。本発明は、本発明に従って構築された1つまたはそれ以上の機器100を、電力損失ノード障害、混雑によるノード障害、及びその他のノード障害のためにネットワーク接続が失われたネットワーク接続を修復するために、例えば小売店、運送倉庫、及び患者介護センターにおけるデータ収集システムに導入することで、ネットワーク障害を迅速な対処を可能にするため、ネットワーク障害時間を削減することができる。そこにおいて、機器100は持ち運び可能であり、無線通信が可能であり、ネットワーク接続はワイヤラインインフラを設置することなく迅速に修復することができる。ネットワーク接続を修復することの可能性は、追加の機器100がシステムに追加されることで増大する。レガシーネットワークの修復を支援することに加え、本発明は新たなネットワークを迅速に展開できることを可能にする。例えば、本発明は、一時的に必要とされる機器100の一団(例えば小売店における棚卸用途)を、既存のワイヤラインネットワーク200を変更することまたは改修することなく、サーバ240及び410へのアクセスを得るために、迅速にワイヤラインネットワーク200に接続することを可能にする。
【0091】
図5a−5b、6a−6dのデータパケット図を参照して、本発明をさらに説明する。図5a−5b、6a−6dのデータパケット図は、動的アクセスモジュール1406の切り替え要素に従って、機器100によって行われるパケットストリッピング及び再パッケージ機能を示す。一般的に、機器100−1によって受信及び伝送されたデータパケットは、IEEE802.11無線通信システムに組み込まれた場合、図5aに示されるような形式を含むことができる。パケット1502は、フレーム制御フィールド1510を含むメディアアクセス制御(MAC)ヘッダ1504を含む。パケット1502はまたは、ネットワーク層バイト1506及び(ペイロード)データバイト1508を含む。パケット1502は、TCP/IPプロトコル一式に従って伝送することができる。フレーム制御バイト1510は、(ToDS)ビット1612及び(FromDS)ビット1614を含む。
【0092】
IEEE規格に準じたデータパケットの制御フィールド1510の構造を、図5bをさらに参照して記述する。ビット1606は使われている802.11プロトコルの現在のバージョンを示し、ビット1608、1610は現在のフレームの機能(即ち制御、データ及び管理)を示し、以下でさらに詳しく説明されるビット1612、1614はフレームのパス(即ち、アクセスポイントから、アクセスポイントへ、またはアドホック通信)を示し、ビット1616は、現在のフレームの付加的な断片が追随するかを示し、ビット1618は現在のフレームが再伝送されているかを示し、ビット1620は、送信機器が前述したアクティブモードまたは節電モードであるかを示し、ビット1622はアクセスポイントが付加フレームを送信しているかを示し、ビット1624は現在のプレームがWEP暗号化されているかを示し、それに対してビット1626は特定の順序で受信したフレームを処理することが必要かを示す。アクセスポイント210による電力ビット1620の検証を参照したアクセスポイント210の動作、及び暗号化ビット1624は本願において前述されている。
【0093】
アクセスポイント210からデータ収集機器100−1のデータパケット伝送に対して、ビット1612、1614は値01として符号化される。データ収集機器100−1からアクセスポイント210のデータパケット伝送に対して、ビット1612、1614は10として符号化される。ピアトゥピアのデータパケット伝送に対して、制御ビット1612、1614は値00として符号化される。
【0094】
図6aを参照して、データパケット1530がアクセスポイント210からデータ収集機器100−1によって受信され、その時100−1はインフラモードで動作している。図6bを参照して、データパケット1540が、データ収集機器100−1からアクセスポイント210に伝送され、その時100−1はインフラモードで動作している。DSビット1612、1614は、パケットがデータ収集機器100−1からアクセスポイント210に送信されたことを示すために、01と等しい値として符号化される。
【0095】
図6cを参照して、データパケット1550はデータ収集機器100−1からピアデバイス100−2へ伝送される。DSビット1612、1614は、パケットがIBSSを介してデータ収集機器100−1からデータ収集機器100−2に伝送されたことを示すために、00と等しい値として符号化される。
【0096】
図6dを参照して、データパケット1560はピアデバイス100−2からデータ収集機器100−1へ伝送される。DSビット1612、1614は、データパケット1560の伝送が、IBSSを介してデータ収集機器100−1からデータ収集機器100−2へであることを示すために、00と等しい値として符号化される。
【0097】
切り替えモジュール1472に従ってネットワーク切り替えを行う場合、データ収集機器100はピアデータ収集機器からパケット1560の形式でデータパケットを受信し、ペイロードデータをパケット1540の形式にアクセスポイント210にルートするために、該パケットのペイロードデータをリパッケージする。また、ネットワーク切り替えを行う場合、データ収集機器100、100−1はアクセスポイント210からパケット1530の形式でデータパケットを受信し、ペイロードデータをピアデバイス100、100−2にルーティングする場合、該パケットのペイロードデータをパケット1550の形式にリパッケージする。802.11無線通信システムにおいて、ネットワークの切り替えがある場合に「メディア切断」及び「メディア接続」通知メッセージがネットワーク(IP)層に伝達される。IP層は、層3106を擬似のメディアの切断及び接続から保護するためにそのような通知メッセージの処理を遅延する。ネットワークの切り替えに起因する処理の遅延を削減するために、動的アクセスモジュール1460は、IP層へのメディア接続とメディア切断の通知メッセージが抑制されるようにすることができる。それに加え、切り替えの遅延は、切り替え時にラジオトランシーバ5712のファームウェアの再設定を避けること、及び機器100がネットワークを切り替える度に機器100がネットワーク結合プロトコルを再実行しなくてもよいように、切り替え以前に現在結合されているネットワーク(インフラ又はアドホック)の状態を保存することにより、さらに削減することができる。そのような切り替え時間削減方法は、2004年11月4日付で発行され、「1つのラジオを使って複数の無線ネットワークへの同時接続を可能にする方法」と題された米国特許出願公報US2004/0218580号において議論されている。
【0098】
これまでに記述された実施形態において、切り替え要素1472が、1つのプロセッサICチップ548及び、インフラとアドホックモードの間を切り替えることが可能なネットワークインターフェイスカード(NIC)として言及される(即ち1つの802.11ラジオトランシーバ)1つのラジオトランシーバ5712を有する機器100に組み込まる。リアルタイムオペレーティングシステムは、プロセッサICチップ540内でロードすることができ、切り替え要素に従って、プロセッサICチップ548は処理時間がインフラモードで通信を管理すること及びアドホックモードで通信を管理することの間に分割されるように設定することができる。
【0099】
本発明の変形において、機器100は第1のラジオトランシーバと同じプロトコル規格の第2のラジオトランシーバを組み込むことができる。第2のラジオトランシーバは第2のラジオトランシーバ5712である。IEEE802.11規格に従って、第2のトランシーバ5712はインフラおよびアドホック通信モードの間で切り替えが可能である。ラジオトランシーバの1つはインフラ通信専用にすることができ、第2のラジオトランシーバはアドホックデータ通信を行うため専用にすることができる。そのような実施形態において、切り替え要素1472に従った機器100は、個々のNICの通信モードを切り替える必要はないが、それよりも切り替え要素1472に従って受信したデータパケットをストリップし、ペイロードデータをバッファし、かつそのペイロードデータを機器の第2のNICによる伝送に適した形式にリパッケージする必要がある。
【0100】
本発明のさらなる側面を、部分的に小売店に統合されたデータ収集システム1000を示す図1cを参照して記述する。図1cに示されるシステム1000は複数のハンドヘルドデータ収集機器100H及び複数の搭載データ収集機器を含む。搭載データ収集機器100は出納ステーション260の前端に位置する小売店取引支援クレジット/デビットカード読取機器100R、及び顧客による価格検索を促進するために店中に配備された価格確認器100Vを含む。データ収集機器100Hは、図8a及び8bをさらに参照して記述された形式であってもよく、データ収集機器100R、100Vは、図9a、9b及び9cをさらに参照して記述された形式であってもよい。いくつかの価格確認器100Vは店の棚262の上または付近に(即ち、ポストに)搭載することができ、それに対して他のモバイル価格確認機100Pはショッピングカート264に搭載することができる。搭載ポータブルデータ収集機器100R、100Vは取替え可能なように搭載することができる。即ちそれらは現在搭載されている場所から取り外し、小売店またはその他の施設内の別の搭載場所に再搭載することができる。複数のハンドヘルドポータブル機器100Hは小売店の係員、または棚卸実施団体の係員によって携行されることができる。記述されたシステム内のすべての機器100は、サーバ240へ、またはリモートサーバ410に繰り返しのデータ伝送を行うよう制御することができ、特定の実施形態において、サーバセンターは複数のサーバを含む。例えば、デビット/クレジットカード読み取りデータ収集機器100Rは、クレジット/デビット認証ネットワーク414に、アカウント番号データを含む取引データを送信するように繰り返しの要求を行う。クレジット/デビットカード読取機器100R及び価格確認器100Vは、特定の顧客に関する個人識別情報を要求するために、顧客データベースサーバ240に顧客ID情報を送信する。ハンドへルドポータブルデータ収集機器100Hは、サーバ240に保存された価格検索テーブル(PLU)からの価格情報を求める繰り返しの要求を行う。ハンドへルドポータブルデータ収集機器100Hはまた小売店仕入先サーバ410Sに商品注文要求を行う。価格確認器100Vは店舗サーバ240に対して、顧客によってバーコードまたはRFIDタグ読み取りされる商品に関する価格情報について繰り返しの要求をする。商品注文データは、価格確認機器100Vから仕入先サーバ410Sに、価格確認器100Vの随意的なカード読取機1348によって読み取られるクレジット/デビットカード量情報とともに提出される。データ収集機器100が店舗サーバ240及びリモートサーバ、例えばサーバ240及び410に接続されたままであることが重要であることが伺える。データ収集機器100H、100R、100Vのそれぞれは、ここで記述された図1bの構成要素を組み込むことができるデータ収集機器100である。
【0101】
本発明に従って、動的アクセスモジュール1406を含むように設定されたいくつかの付加的な機器は、レガシーローカルインフラネットワーク200の要素を変更することなくシステム1000に加えることができる。例えば、特定の機器100の通信範囲は、機器とアクセスポイント210の中間の機器100を配置することで増大することができるため、アクセスポイント210の無線伝送範囲を上げる必要はない。レガシーアクセスポイント210は継続的にインフラモードで動作し、そのためアクセスポイント210は自身が接続されているワイヤラインネットワークに継続的にアクセスを提供する。本発明であれば、機器100は、インフラモードのアクセスポイント210の継続的な動作を中断することなくシステム1000内に展開することができる。
【0102】
システム1000に追加された新規機器100H、100R、100Vは、アクセスポイント210の範囲外にあっても、システムの機器100が、追加された機器100とレガシーインフラネットワークのアクセスポイント210の間の利用可能なホッピングシーケンス通信を持つ自己組織ネットワークを定義すれば、サーバ240、410に対して接続性を有する。
【0103】
さらなる側面において、動的アクセス通信プロトコルモジュール1406は、パケットコンテンツ弁別器モジュール1480を含む。パケットコンテンツ弁別器モジュール1480は、伝送のために機器100によってバッファされたデータパケットの内容を検証することができる。パケットコンテンツ弁別器モジュール1480はまた、制御回路552がデータ内容の予備知識を有する場合、パケット内容の検証なしに、制御回路552からのコンテンツ識別子の受信によってデータパケットの内容を弁別することができる。例えば、制御回路552が復号化バーコードデータを伝送するためにデータ収集ルーチンを実行した場合、データパケットを検証することなくパケットの内容はバーコードデータであることが識別される。
【0104】
図13の表を参照して、データパケットコンテンツを自己ルーティングアルゴリズムモジュール1467、1468、1469に相関させて、データ収集機器100は、機器100によってラジオトランシーバ、例えばトランシーバ2712上で伝送されたデータの特定の種類に基づいて、複数の自己ルーティングアルゴリズムモジュール1467、1468、1469の一つを作動することができる。動的アクセスモジュール1406の別の側面に従って、動的アクセスモジュール1406は、伝送されたデータパケットのコンテンツに基づいてホップシーケンスを確立するために、データ収集機器100が特定の1つのルーティングアルゴリズムモジュール1467、1468、1469を作動することを可能にするルーティングアルゴリズム選択要素1490を含む。データ収集機器100は、ルーティングアルゴリズムモジュール1467、1468、1469の1つの選択を作動させるために、パケットコンテンツ弁別器1480からの出力を使用する。図13の表を参照して、第1及び第2の実施形態が示され、かつ記述される。
【0105】
実施形態1を参照して、データ収集機器100は、伝送されたデータパケットがストリーミング映像データ、静止画像データ、復号化バーコードデータ、復号化RFIDデータ、クレジットカード情報データまたはVOIPデータかを弁別する。パケットコンテンツ弁別器モジュール1480に従って、もし機器100が伝送されるデータコンテンツはストリーミングビデオデータを含んでいると判断した場合、レイテンシーに基づいたルーティングアルゴリズムモジュール1467を作動させる。パケットコンテンツ弁別器モジュール1480に従って、もし機器100が伝送されるデータコンテンツは静止画像データ(即ち画像データのフレーム)であると判断した場合、データ収集機器100はパワーアウェアルーティングアルゴリズムモジュール1468を作動させる。パケットコンテンツ弁別器モジュール1480に従って、もし機器100が伝送されるデータコンテンツが復号化されたバーコードデータを含んでいると判断した場合、データ収集機器100はビットエラーレートに基づくルーティングアルゴリズムモジュール1469を作動させる。パケットコンテンツ弁別器モジュール1480に従って、もし機器100が伝送されるデータコンテンツが符号化されたRFIDデータを含んでいると判断した場合、データ収集機器100はパワーアウェアルーティングアルゴリズムモジュール1468を作動させる。パケットコンテンツ弁別器モジュール1480に従って、もし機器100が伝送されるデータコンテンツがクレジットカードアカウント情報を含んでいると判断した場合、データ収集機器100はビットエラーレートルーティングアルゴリズムモジュール1469を作動させる。パケットコンテンツ弁別器モジュール1480に従って、もし機器100が伝送されるデータコンテンツがVOIPデータを含んでいると判断した場合、データ収集機器100はレイテンシールーティングアルゴリズムモジュール1467を作動させる。
【0106】
実施形態2を参照して、データ収集機器100は、伝送されたデータパケットがストリーミング映像データ、静止画像データ、復号化バーコードデータ、復号化RFIDデータ、クレジットカード情報データまたはVOIPデータかを弁別する。パケットコンテンツ弁別器モジュール1480に従って、もし機器100が伝送されるデータコンテンツはストリーミングビデオデータを含んでいると判断した場合、レイテンシーに基づいたルーティングアルゴリズムモジュール1467を作動させる。パケットコンテンツ弁別器モジュール1480に従って、もし機器100が伝送されるデータコンテンツは静止画像データ(即ち画像データのフレーム)であると判断した場合、データ収集機器100はビットエラーレートルーティングアルゴリズムモジュール1468を作動させる。パケットコンテンツ弁別器モジュール1480に従って、もし機器100が伝送されるデータコンテンツが復号化されたバーコードデータを含んでいると判断した場合、データ収集機器100はパワーアウェアに基づくルーティングアルゴリズムモジュール1468を作動させる。パケットコンテンツ弁別器モジュール1480に従って、もし機器100が伝送されるデータコンテンツが符号化されたRFIDデータを含んでいると判断した場合、データ収集機器100はパワーアウェアルーティングアルゴリズムモジュール1468を作動させる。パケットコンテンツ弁別器モジュール1480に従って、もし機器100が伝送されるデータコンテンツがクレジットカードアカウント情報を含んでいると判断した場合、データ収集機器100はパワーアウェアルーティングアルゴリズムモジュール1468を作動させる。パケットコンテンツ弁別器モジュール1480に従って、もし機器100が伝送されるデータコンテンツがVOIPデータを含んでいると判断した場合、データ収集機器100はレイテンシールーティングアルゴリズムモジュール1467を作動させる。
【0107】
ペイロードデータを検証可能なパケットコンテンツ弁別器要素1490は、アプリケーション層3116(図3b)内に挿入されていると考えることができ、それに対して自己ルーティング要素1466はネットワーク層3106(図3b)内に挿入されていると考えることができる。従って、ルーティングアルゴリズム選択要素1490は、アプリケーション層3116内のデータの処理に基づいて、ネットワーク層3106内にコマンドを提供することを含むことができる。
【0108】
図1aを参照して、機器100は、もしネットワーク200が1つより多いアクセスポイント、例えばアクセスポイント210’を有する場合、ESS(拡張サービスセット)で動作することができる。ESSに従って動作する中で、システム1000は、もし機器100、100−1がアクセスポイント210’からの範囲外を通過し、そしてアクセスポイント210’の通信範囲になった場合、機器100−1とアクセスポイント210の間の通信を、機器100、100−1及び別のアクセスポイント210’に渡す。
【0109】
本発明に係るデータ収集機器100の電気ブロック図を図1bに示す。読取機100は、図1dにCMOS画像センサ集積回路(IC)チップとして示される画像センサ集積回路チップ1082Aに組み込まれた固体イメージセンサアレイ182Aを含む。重要な側面において、ここで記述されるが、固体イメージセンサアレイ182Aはピクセルのカラー感知サブセットに関連した複数のピクセルと波長感知カラーフィルタ要素を含み、ピクセルのカラー感知サブセット外部の残りのピクセルは、関連した波長選択ファルタ要素を欠いている。イメージセンサアレイ182Aはモノクロピクセルとカラー感知ピクセルの両方を含むため、イメージセンサアレイ182Aは複合型モノクロ及びカラーイメージセンサアレイと称してもよい。機器100に組み込まれたイメージセンサアレイ182Aは様々な形態をもつことができる。例えば、図11a−11bとの関連で記述されたように、イメージセンサアレイまたは機器100は、ニューヨーク州、スカネアテレスフォールズのハンドヘルドプロダクツ社により発売されているIT4XXX/IT5XXX画像モジュールを機器100に組み込んで提供されてもよい。機器100はまたプロセッサICチップ548及び制御回路552を含む。図1bの実施形態における制御回路552は、プロセッサICチップ548の中央処理装置(CPU)によって提供されて示される。別の実施形態において、制御回路552は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)などのプログラマブル論理機能実行装置によって提供される。画像レンズ212は、画像をイメージセンサアレイ182Aの活性表面へと合わせ、イメージセンサアレイ182Aと共に画像アセンブリ200を形成する。制御回路552は、RAM560及びフラッシュメモリ564と共に読取装置メモリ566を形成するプログラムメモリEPROM562に保存された指示に従って、画像撮影及びインディシア復号化アルゴリズムを実行する。読取装置メモリ566はシステムバス570を介してプロセッサICチップ548と通信している。メインのプロセッサICチップ548は、テキサスインスツルメンツ社から発売されている種類の中央処理装置(CPU)552を含むXSCALEPXA25xプロセッサICチップまたはコアARM926を含んだOMAP1710プロセッサICチップなどのOMAPプロセッサICチップなどの多機能ICチップである。機器100はまたフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)580を含む。制御回路552の制御の下での動作において、FPGA580は画像センサICチップ1082Aからデジタル画像データを受信し、かつそのデジタル画像データをRAM560へと伝送し、それにより該画像データはさらに処理される(例えばバーコードシンボルの復号化)。プロセッサICチップ548は統合フレーム読取機をを含むことができる。例えば、プロセッサICチップ548はINTEL社から発売されている「クイックキャプチャインンターフェイス」を含んだXSCALEPXAA27XプロセッサICチップであってもよい。プロセッサICチップ548が統合フレーム読取機を含む場合、該統合フレーム読取機はFPGA580のフレーム取得機能を提供する。PAKETVIDEO社から発売されているPVPLATFORM無線マルチメディアソフトウエアプラットフォームなどの適切なソフトウエアを組み込むことで、機器100は以下でさらに記述されるラジオ周波数通信インターフェイスブロック5711上でストリーミングビデオデータパケットを伝送するように設定することができる。機器100はまた照明アセンブリ104及びマニュアルトリガー216を含む。図1bの実施形態における画像センサICチップ1082Aはオンチップ制御/タイミング回路1092、オンチップゲイン回路1084、オンチップアナログデジタル変換機1086及びオンチップラインドライバ1090を含む。機器100に組み込まれているイメージセンサアレイは様々な形態をとる。機器100に組み込まれるイメージセンサアレイの種類は、2005年6月3日に申請された60/687,606号、2005年6月14日に申請された60/690,268号、2005年6月22日に申請された60/692,890号及び2005年6月27日に申請された60/694,371号の仮特許出願において詳細に記述され、それら全てはハイブリッドモノクロ及びカラー画像センサを有するデジタル写真撮影光学読取機と題され、そしてそれらは参考文献として本願に盛り込まれている。上記仮特許出願において、例えば関連する処理方法と共に、ハイブリッドモノクロ及びカラー(均一及び非均一ピクセルサイズ)、モノクロ、カラー、ハイブリッドモノクロ及び偏光などの数々の種類のイメージセンサアレイを有するデータ収集機器が示され、かつ記述されている。上記参照仮出願において記述された機器特定要素及び処理特徴の全ては機器100に組み込むことができる。上記参照仮出願において記述されたシステム関連要素及び処理特徴の全てはシステム1000に組み込むことができる。データ収集機器100は、2004年10月5日に申請され、本願において参考文献として盛り込まれている米国特許出願60/694,371号において記述されているように、復号化可能なシンボルか手書きの文字かを識別するように画像データを処理するように設定することができる。参照した上記米国特許出願60/694,371号からの抜粋を付属Aとして添付する。その写しが仮特許出願60/694,371の一部として申請されている参照した上記米国特許出願10/958,779号は付属Aの一部として添付されている。機器100は、例えばマイクロン社から発売されているMT9V022またはMT9M413画像センサ、またはコダック社のKAC−0311画像センサICチップによって提供される画像センサICチップ(変更されたものまたは既製のもの、カラーまたはモノクロ)を組み込むことができる。
【0110】
さらなる側面において、機器100はラジオ周波数(RF)通信インターフェイスブロック5711を含む。ラジオ周波数通信インターフェイスブロック5711は、1つまたはそれ以上のラジオトランシーバを含む。図1bの概略図を参照して、ラジオ周波数通信インターフェイスブロック5711は、802.11ラジオトランシーバ5712、ブルートゥースラジオトランシーバ5714、セルラーラジオトランシーバ5716、またはWIMAX(802.16)ラジオトランシーバ5718の1つまたはそれ以上を含む。ラジオ周波数通信インターフェイス5711は、機器100と参照アプリケーションの空間的に離れた機器150との間のデータの無線通信を促進する。I/O通信インターフェイス572は、図10に関連してさらに記述される空間的に離れた機器150との通信を促進する1つまたはそれ以上のシリアルまたはパラレルのハードワイヤ通信インターフェイスを含む。I/O通信インターフェイス572はイーサネット(登録商標)通信インターフェイス、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェイス、またはRS−232通信インターフェイスの1つまたはそれ以上を含む。データ収集機器100はまたデータを入力するためのキーボード508、グラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)のポインタを動かすためのポインタムーバ、及びバーコード読取及び/または写真撮影を開始するためのトリガー216を含む。データ収集機器100はまたモノクロまたはカラーLEDディプレイ及びディスプレイ504上にオーバーレイされたタッチスクリーン504Tなどのディスプレイ504を含む。ディスプレイ504はカラー画像データを表示するためにディスプレイコントローラーに連結されている。図1bの全ての構成要素は、例えば図8a及び8bにおいて示されるポータブルハンドヘルド筐体101または図8a−9aに示される取り外し搭載可能ポータプル筐体102によって封入及び支持されることができる。図1bに示される構成要素は、シリアル電源(USB)1097、壁コンセントの電力及び充電可能バッテリー1099を受信できるよう適合されたAC変電器に基づくAC/DC電源1098を含む複数の電源に重複して連結された多電源システム1095を動力源とすることができる。図8bに示されるように、電源システム1096は回路基板1077に電力を提供することができる。
【0111】
別の側面において、機器100はRFID読取機部1250を含む。RFID読取機部1250はRF発振受信機回路1252及びデータ復号化処理回路1254を含む。RFID読取機部1250は、製品1202上に配置されたタグ1260などの受動的RFIDタグからRF符号化データを読み取るように設定することができる。RFID読取機部1250が、受動RFIDタグ1260からRF符号化データを読み取るように設定されている場合、RF発振受信機回路1252はアンテナ1255から受動タグ1260に搬送信号を伝送する。受動タグ1260は搬送エネルギーを電圧の形体に変化し、タグ1260のトランスポンダが符号化タグデータを表わすラジオ信号を伝送するよう作動される。RF発振器受信機回路1252はそれに対して、タグからラジオ信号を受信し、該データを処理可能なデジタル形式に変換する。通常低価格マイクロコントローラーICチップを含むデータ復号処理回路1254は、元々RFIDタグ1260に符号化された符号化識別データを復号化するために、RF発振器受信機回路1252によって受信されたラジオ情報信号を復号化する。
【0112】
RFIDラベル1260の拡大概観を図12aに示す。RFIDラベル1260は、アンテナ1264、トランスポンダ1266及び符号化識別データを保存するための格納回路1268を備えるタグ1262を含む。ラベル1260は、小包の品または小売店における商品などの品に貼ることができる。格納回路1268からのデータは、タグ1262がRFID読取機部1255により作動されている場合、タグ1262から読み取ることができる。また、読取機部はタグ1262にデータを書き込む。読取機モジュール1250によってタグ1262に書き込まれたデータは、例えば新規識別データである。タグ1260は他の製品ラベルの物理的構造に組み込まれる。図12cに示されるように、タグ1262は運転免許証または従業員身分証明証などの身分証明書1270に組み込まれる。身分証明書1270は従業員の写真1271を携行する。タグが組み込まれる身分証明証の特定種類の1つは防犯バッジである。タグ1262はまた、クレジットカード、デビットカード、または電子ベネフィットカードなどの図12bに示されるマグストライプ1273を有する金融取引カード1272に組み込まれる。カード1272もマグネットストライプ1263を携行することができる。
【0113】
RFID読取機部1250は、選択的活性モードまたは継続的な読取動作モードで動作する。選択的活性モードにおいて、RFID読取機部1250は、受信したRFIDトリガー信号に反応して、近隣のタグまたは複数のタグの活性化を試みるためにラジオ信号を送信する。継続的な読み取りモードにおいて、RFID読取機部1250は、読取機部の近辺のタグまたは複数のタグの作動を試みるために、モジュール1250がトリガー信号を受信することなく、自動的にラジオ信号を継続的に送信する。選択的活性モードにおいて、RFID読取機部1250は、制御回路1010のRFIDトリガー信号の受信に反応して、近隣のタグまたは複数のタグの活性化を試みるために、選択的及び自動的にラジオ信号を送信する。機器100は制御回路552が(1)ボタン1050などのRFIDトリガーボタンが作動された、(2)リモートプロセッサ1850、またローカルホストプロセッサ1350などの空間的に離れた装置からRFIDトリガー指示を受信した、及び(3)制御回路552が所定の条件が満たされたと判断した、などの数々の状況下でトリガー信号を受信できるように設定することができる。
【0114】
機器100はまた、クレジット及びデビットカード読取機部などのカード読取機部1350を含む。カード読取機部1350は、信号検出回路1352及びデータ復号化回路1354を含む。信号検出回路1352はカードから電子信号を受信し、そしてデータ復号化回路1354は該信号に符号化されたデータを復号化する。データ復号化回路1354が信号を復号化する場合、復号アウト情報がさらなる処理のために制御回路1010に伝送される。カード読取機部1350はカード読取機1348の一部を形成し、該読取機はカード読取機部1350を含むのに加えて、図8a及び8bの実施形態に示される筐体102の一部を含む。カード読取機1348は、筐体105によって定義されるカード受入スロット1349を含む。カード読取部1350は1種類以上のカードを読み取るように設定されている。機器100はカード読取機1350を用いることでカスタマーロイヤルティカード、電子ベネフィットカード、及び従業員身分証明書及び運転免許証などの身分証明証を読み取ることができる。カード読取機部1350は、1以上のデータフォーマットで符号化されたカード情報を読み取るタイプのものから選択することができる。カード読取機部1350がPanasonic ZU−9A36CF4統合型スマートリーダーである場合、カード読取機部1350はマグネットストライプデータ、スマートカードまたは集積回路カード(ICカード)データ、及びRF伝送データを読み取る。カード読取機部1350が、そのRFID読取機能を介してRF伝送された識別データを読み取る場合、カード読取機1348はカードがスロットに挿入された時にカードからRF伝送識別データを読み取り、あるいはカード読取機部1350は、カードまたは物体がスロット1349に挿入されることなく、ただカード読取機1348の付近に近づけられた場合に、カードまたはその他の物体(例えばRFIDキーfob)からRF伝送された識別データを読み取る。従って、カード読取機部1350がPanasonic ZU−9A36CF4統合型スマートリーダーである場合、機器100は二重のRFID読取機モジュール、即ちRFID読取機モジュール1250及びカード読取機部1350に組み込まれたRFID読取機モジュールを有する。
【0115】
別の側面において、図1bに示される機器100は、ボイスオーバーIP(VOIP)処理部1450を含む。音声処理部1450はVOIPデュアル符号化/復号化装置(CODEC)1444、マイクロフォン1446、及びスピーカ1448を含む。VOIPCODEC1444はマイクロフォン1446からアナログ音声出力信号を受信し、かつデジタル出力を生成するために該出力信号を処理する。VOIPCODEC1444はまた、スピーカ1448への出力のためにデジタル音声信号をアナログ形式へと処理する。音声データはさらに、プロセッサICチップ548の適切に設定されたデジタル信号処理(DSP)回路によって処理されることができる。一例において、VOIPデュアルCODEC1444はテキサスインスツルメンツより発売されているTLV320AIC22C DUAL CODECによって提供され、それはテキサスインスツルメンツによって発売されているTMS320C55X DSPを含むOMAPシリーズプロセッサにより提供されるプロセッサICチップ548と結合して組み込まれる。
【0116】
ここで指摘されたように、図1bにおいて示されかつ記述された機器100の構成要素は、様々な異なる筐体に組み込むことができる。図8a及び8bの実施形態によって指摘されたように、図1bの構成要素は、図8a及び8bにおいて示されている人間の手で持てるような形であるハンドヘルド筐体101に組み込むことができる。図8a及び8bのデータ収集機器100はハンドヘルドポータブルデータ端末のフォームファクタである。図8a及び8bに示されるデータ収集機器100はキーボード508、関連するタッチスクリーンオーバーレイ504Tを有するディスプレイ504、カード読取機1348及びここで記述された画像アセンブリ200の構成要素、即ち画像センサICチップ1082Aに組み込まれたイメージセンサアレイ182Aを含む画像モジュール360を含む。画像モジュール360は関連する画像軸aiを有する。図8bの側面図において示されているように、図1bのブロック図の構成要素は筐体101内の複数の回路基板1077上で支持される。画像モジュール360は、2005年6月3日に申請された60/687,606号、2005年6月14日に申請された60/690,268号、2005年6月22日に申請された60/692,890号及び2005年6月27日に申請された60/694、371号の、それら全てはハイブリッドモノクロ及びカラー画像センサを有するデジタル写真撮影光学読取機と題され、そしてそれら全ては参考文献として本願に盛り込まれている仮特許出願において記述されているカラー感知ピクセルを有する。
【0117】
図9a−9cの実施形態において、データ収集機器100は小売購入取引端末また価格確認器として設定可能な価格取引端末の形体である。図9a−9cに示される取引端末の筐体102は持ち運び可能なように設定されており、そのためそれは場所から場所へ移動することができ、かつそれはまた出納ステーションの固定構造物または小売店フロアの固定構造物(例えば棚、支柱264)に取り外し可能なように搭載できるよう設定することができる。図9cの底面図を参照して、データ収集機器100の筐体102は、固定構造物への取り外し可能な搭載を促進する構造268を有する。データ収集機器100は関連するタッチスクリーン504Tを有するディスプレイ504、カード読取機1348、及び画像軸aiを有する画像モジュール360を含む。データ収集機器100のさらなる詳細を参照して、データ収集機器100はまた照明カバー362を含む。照明ブロック104からの光が照明カバー362にあたると、カバーは画像アセンブリの場所に注意を引かせるために発光する。図10cにおいて示される特定の動作モードにおいて、図8a−9cのどれかに係るデータ収集機器100はディスプレイ504上にPIN入力画面を表示し、顧客に対してタッチスクリーン504TにPIN情報を入力するよう促す。図10dで示されるように、別の動作モードにおいて、データ収集機器100はディスプレイ504上にサイン催促画面を表示し、顧客に該機器にスタイラス505を使用してサイン情報を入力するよう促す。
【0118】
図11a−11cを参照して、画像モジュール360の構造詳細が示される。画像モジュール360はニューヨーク州、スカネアテレスフォールズのハンドヘルドプロダクツ社により発売されている種類のIT4XXX画像モジュールである。IT4XXX画像モジュールは、モジュール360によって生成される画像信号を処理し、PDF417、MicroPDF417、MaxiCode、Data Matrix、QR Code、Aztec、Aztec Mesa、コード49、UCCコンポジット、スノーフレーク、Dataglyphs、コード39、コード128、Codebar、UPC、EAN、Interleaved2of5、RSS、コード93、Codablock、BC412、Postnet(US)、Planet Code、BPO4State、Canadian4State、日本郵政、Kix(オランダポスト)及びOCR−A、OCR−Bなどの数々のコードからの復号化アウトバーコードメッセージなどの復号化アウトメッセージデータを生成するために、該信号を復号化する復号化回路と関連して販売されている。画像モジュール360は画像センサICチップ1082及び照準LED6318を携える第1の回路基板6314A、それに対して照明LED6316を携える第2の回路基板6314Bを含む。図11bの実施形態におけるイメージセンサアレイ182は、二次元モノクロイメージセンサアレイである。回路基板は固定器具6382を有するサポート6830の辺りで挟まれている。固定器具6382は結像レンズ212を支えるレンズバレル6340を受ける。伝導サポート柱6384は構造を支持し、かつ回路基盤6384の間で電気通信を提供する。回路基板6314Bがサポート6380に搭載された後に光学板6326が回路基板6314B上に取り付けられている。光学板6326は、バーコードシンボルを携える基質s上に照準スリットを結像する照準レンズを携える。光学板6326はまた照明LED6316からの光を拡散する拡散器を携える。図11cの概観を参照して、拡散器と組み合わせた照明LED6316は、画像アセンブリ200の概観6390のフィールドに実質的に対応する照明パターン6388を照射し、それに対して照準LED6318、スリット6343及び照準レンズ6325を含む照準システムは、細い水平線を構成する照準パターン6392を照射する。
【0119】
図10a及び10bを参照して、図8a−9cのデータ収集機器の様々な設置設定が示される。図10aの概観において、データ収集機器100はセールス出納ステーション260のある位置で小売販売取引端子として設置されている。図10aの設定において、データ収集機器100は小売販売取引端子として設定され、販売の位置での小売取引を支援及び促進するために活用されている。顧客はカード読取機にクレジットカードまたはデビットカードを入れ、そして小売販売取引端子100Rはクレジットカード情報をクレジット/デビット認証ネットワーク414に伝送する。図1c及び1dの概観を参照して、図10aの概観に従って設定されたデータ収集機器100は参照番号100Rが指定されている。
【0120】
図10bの概観において、データ収集機器100は、顧客が店舗フロアー258に位置する商品の値段を確認するのを支援する価格確認器として設定されている。データ収集機器100は図1c及び1dの概観において描かれているように棚262、また図10bに示されているように支柱264、または小売店の別の固定構造物に搭載されている。データ収集機器100は店舗商品のバーコードからバーコードデータを復号化し、価格情報を検索するために、店舗サーバ240に復号化アウトバーコードメッセージを送信し、価格情報はディスプレイ504上に表示されるために店舗サーバから端末100に送り返される。図1c及び1dの概観を参照して、図10bの概観に従って設定されたデータ収集機器100は参照番号100Vが指定されている。
【0121】
本発明は必然的に数々の詳細な実施形体を参照して記述されたが、本発明の正確な精神と範囲は、本明細書によって支持することができる請求項を参照してのみ判断されるべきであることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1a】図1aは本発明に係るデータ収集システムを示す。
【図1b】図1bは、本発明に係るデータ収集機器を示す。
【図1c】図1cは小売店を含む本発明に係るデータ収集システムを示す。
【図1d】図1dは本発明に係るシステムの具体的な実装を示すシステム図である。
【図1e】図1eはアクセスポイントをワイヤラインバスへの接続のために適合させるポートを示す本発明に係るシステムのアクセスポイントの背面図である。
【図2a】図2aは、本発明に係るデータ収集システムのシステム図を示し、一組の空間的に離れた機器の間の双方向矢印の存在は該機器がお互いの範囲内にあることを示す。
【図2b】図2b−2eは本発明の特徴を示す付加的なシステム図である。
【図2c】図2b−2eは本発明の特徴を示す付加的なシステム図である。
【図2d】図2b−2eは本発明の特徴を示す付加的なシステム図である。
【図2e】図2b−2eは本発明の特徴を示す付加的なシステム図である。
【図2f】図2fは本発明に係るデータ収集システムを示すシステム図であり、一組の空間的に離れた機器の間の双方向矢印の存在は該機器がお互いの範囲内にあることを示す。
【図3a】図3a−3cは、本発明に従った様々な処理モジュールの統合を説明する目的のための一連の図である。
【図3b】図3a−3cは、本発明に従った様々な処理モジュールの統合を説明する目的のための一連の図である。
【図3c】図3a−3cは、本発明に従った様々な処理モジュールの統合を説明する目的のための一連の図である。
【図4】図4は、本発明に従って、動的アクセスモジュールに従って動作する機器の動作を示す図である。
【図5a】図5a及び図5bは、本発明に係るデータ収集機器によって伝送及び受信されるデータパケットの構造を示すための図である。
【図5b】図5a及び図5bは、本発明に係るデータ収集機器によって伝送及び受信されるデータパケットの構造を示すための図である。
【図6a】図6a−図6dは、本発明に係る様々なデータパケットの構造を示すための図である。
【図6b】図6a−図6dは、本発明に係る様々なデータパケットの構造を示すための図である。
【図6c】図6a−図6dは、本発明に係る様々なデータパケットの構造を示すための図である。
【図6d】図6a−図6dは、本発明に係る様々なデータパケットの構造を示すための図である。
【図7】図7は、本発明に係る図示的なマルチホップデータパケット伝送のタイミングを示すためのタイミング図である。
【図8a】図8a及び図8bは、図1dの構成要素の全てが統合される例証的なハンドヘルドポータブル筐体を示す。
【図8b】図8a及び図8bは、図1dの構成要素の全てが統合される例証的なハンドヘルドポータブル筐体を示す。
【図9a】図9a−図9cは、図1dの構成要素の全てが統合され、かつ図1bの構成要素の全てを支持する例証的なポータブル及び再搭載可能な筐体を示す。
【図9b】図9a−図9cは、図1dの構成要素の全てが統合され、かつ図1bの構成要素の全てを支持する例証的なポータブル及び再搭載可能な筐体を示す。
【図9c】図9a−図9cは、図1dの構成要素の全てが統合され、かつ図1bの構成要素の全てを支持する例証的なポータブル及び再搭載可能な筐体を示す。
【図10a】図10aは小売店内における本発明に係るデータ収集機器の第1の例証的な配置を示す。
【図10b】図10bは小売店内における本発明に係るデータ収集機器の第2の例証的な配置を示す。
【図10c】図10c及び図10dは本発明に係るデータ収集機器のPIN及びサインデータ入力動作モードを示す。
【図10d】図10c及び図10dは本発明に係るデータ収集機器のPIN及びサインデータ入力動作モードを示す。
【図11a】図11a−11bは本発明に係るデータ収集機器に組み込まれる第1の例証的な画像モジュールの透視図及び透視組立図である。
【図11b】図11a−11bは本発明に係るデータ収集機器に組み込まれる第1の例証的な画像モジュールの透視図及び透視組立図である。
【図11c】図11cは本発明に係る画像モジュールによって照射される例証的な照明及び照準パターンを示す。
【図12a】図12a−12cは、本発明に係るデータ収集機器によって読み取られるRFIDタグを携行する例証的な構造物を示す。
【図12b】図12a−12cは、本発明に係るデータ収集機器によって読み取られるRFIDタグを携行する例証的な構造物を示す。
【図12c】図12a−12cは、本発明に係るデータ収集機器によって読み取られるRFIDタグを携行する例証的な構造物を示す。
【図13】図13は、機器が伝送されたデータパケットのコンテンツに基づいて複数の自己ルーティングアルゴリズムのうちの1つを作動させるモードで動作する時に、本発明に係る機器がによって使用される表である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスポイント及び少なくとも1つのピアデータ収集機器を有し、該アクセスポイントはワイヤラインバスへのワイヤライン接続に適合した、データ収集システムに組み込むためのポータブルバーコード読取装置であって、該ポータブルバーコード読取装置は、
二次元固体イメージセンサアレイ及び該固体イメージセンサアレイに画像をフォーカスさせるレンズを含む画像アセンブリと、
データパケットの無線伝送のためのラジオトランシーバと、
筐体と、
前記データ収集機器が(i)前記アクセスポイントからデータパケットを受信し、該データパケットのペイロードデータを前記ピアデバイスにルートする、(ii)少なくとも1つのルーティングテーブルデータとルートリクエスト(RREQ)データパケットを少なくとも1つの前記ピアデバイスに伝送することを可能にする動的アクセスモジュール、とを備え、
前記画像アセンブリ及び前記ラジオトランシーバは前記筐体内で支持され、前記筐体はハンドヘルド筐体及び再搭載可能な筐体の1つである、
ことを特徴とするポータブルバーコード読取装置。
【請求項2】
請求項1のポータブルバーコード読取装置において、前記ポータブルバーコード読取装置はさらにパケットコンテンツ弁別器を含む、
ことを特徴とするポータブルバーコード読取装置。
【請求項3】
ローカルサーバにワイヤライン接続されたアクセスポイント及び少なくとも1つのピアデータ収集機器を有するシステムに組み込むためのポータブルバーコード読取装置であって、
該ポータブルバーコード読取装置は、
二次元固体イメージセンサアレイ及び該固体イメージセンサアレイに画像をフォーカスさせるレンズを含む画像アセンブリと、
データパケットの無線伝送のためのラジオトランシーバと、
筐体と、
前記ポータブルバーコード読取装置が(i)前記ポータブルバーコード読取装置が前記アクセスポイントの範囲内にあるかを決定する、及び(ii)前記ポータブルバーコード読取装置が前記ピアデータ収集機器の範囲内にあるかを決定することを可能にする動的アクセスモジュール、とを備え、
前記画像アセンブリ及び前記ラジオトランシーバは前記筐体内で支持され、前記筐体はハンドヘルド筐体及び再搭載可能な筐体の1つであり、
前記動的アクセスモジュールはまた、もし前記ポータブルバーコード読取装置が前記アクセスポイントと前記ピアデバイス両方の範囲内にあると判断した場合、前記ポータブルバーコード読取装置が前記アクセスポイントからデータパケットを受信し、該データパケットのペイロードデータを前記ピアデバイスにルートすることを可能にする、
ことを特徴とするポータブルバーコード読取装置。
【請求項4】
データ収集システムであって、該データ収集システムは、
データ収集機器のそれぞれが、バーコード復号化部、RFID読取機部、及びクレジット/デビットカード読取機部の一群から選択された符号化情報読取機部を有する、第1及び第2のポータブルデータ収集機器と、
アクセスポイント、とを備え、
前記アクセスポイントはローカルワイヤラインバスへのワイヤライン接続に適合し、かつさらに伝送局が節電機能を要求しているかを決定し、もし前記節電機能が選択された場合、前記要求を行う伝送局に向けられたデータをバッファするために、受信したデータパケットを検証するように設定され、
前記第1のポータブルデータ収集機器は、前記第1のポータブルデータ収集機器が前記第2のポータブルデータ収集機器からペイロードデータを含むデータパケットデータを受信し、前記ペイロードデータを前記アクセスポイントに伝送する動作モードで動作するよう設定されている、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【請求項5】
請求項4に係るデータ収集システムにおいて、前記第1のポータブルデータ収集機器はハンドヘルドバーコード読取装置を含み、かつ前記第2のポータブルデータ収集機器はクレジットカード読取部を含む、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【請求項6】
請求項4に係るデータ収集システムにおいて、前記第1及び第2のデータ収集機器はそれぞれルーティングテーブルデータを送信するように設定されている、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【請求項7】
データ収集システムであって、該データ収集システムは、
それぞれのデータ収集機器がバーコード復号化部、RFID読取機部及びクレジット/デビットカード読取部からなる一群から選択された識別子復号化部を有する、第1、第2及び第3のデータ収集機器D1、D2及びD3と、
アクセスポイントAP、とを備え、
前記アクセスポイントは、ローカルサーバにワイヤライン接続され、またネットワーク識別子を送信するよう設定され、そして前記アクセスポイントは、さらに前記アクセスポイントと通信している様々な機器への、クリアートゥセンド(CTS)メッセージの無線送信を、2つの機器が同じ時に前記アクセスポイントへのデータの送信を試みることによって生じる衝突を避けるように調整するよう設定され、
前記データ収集機器はホップシーケンスD1−D2−D3−APにそったデータパケットの送信に対応するよう設定され、それにより前記第1のデータ収集機器は前記アクセスポイントの範囲外にあっても前記アクセスポイントと通信している、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【請求項8】
請求項7に係るデータ収集システムにおいて、前記第1のデータ収集機器はハンドヘルドバーコード読取装置を含み、かつ前記第2のポータブルデータ収集機器はクレジットカード読取部を含み、前記第3のデータ収集機器はRFID読取部を含む、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【請求項9】
請求項7に係るデータ収集システムにおいて、前記第1、第2、及び第3のデータ収集機器は、ピアデバイスがそれぞれのルーティングテーブルを更新すること可能にするルーティングテーブルデータを送信するように設定され、各ルーティングテーブルは複数のネットワークアドレスを含む、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【請求項10】
ローカルサーバにワイヤライン接続されたアクセスポイント及び少なくとも1つのピアデータ情報収集機器を有するデータ収集システムに組み込まれるデータ収集装置であって、
該データ収集装置は、
バーコード復号化部、RFID読取機部、及びクレジットカード/デビットカード読取機からなる一群から選択された符号化情報読取部と、
ラジオトランシーバと、
ポータブル筐体と、
前記データ収集機器に組み込まれた動的アクセス回路、とを備え、
前記符号化情報読取機部と前記ラジオトランシーバは前記ポータブル筐体に支持され、
前記動的アクセス回路は、前記データ収集機器が前記データ収集システムに導入された時に、連結規則一式に従って動作することを可能にし、前記連結規則一式は(a)前記データ収集機器が前記アクセスポイントの範囲内にあるかを検出すること、(b)前記データ収集機器が前記少なくとも1つのピアデバイスの範囲内にあるかを検出すること、(c)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイントのみの範囲内にあり、いずれのピアデバイスの範囲内にない時、前記情報収集機器をインフラモードで動作させること、(d)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイントのみの範囲内にあり、いずれのピアデバイスの範囲内にない場合、前記情報収集機器をアドホックモードで動作させること、(e)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイント及び前記少なくとも1つのピアデバイス双方の範囲にあると前記データ収集機器が決定した場合、インフラモードとアドホックモードの間を動的に切り替えるために、前記情報収集機器を動的切り替えモードで動作させること、の規則を含む、
ことを特徴とするデータ収集装置。
【請求項11】
請求項10に係るデータ収集機器において、前記データ収集機器は、前記データ収集機器がルーティングテーブルデータパケットを無線で送信するモードで動作するように設定されている、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【請求項12】
請求項10に係るデータ収集機器において、前記データ収集機器は、前記動的切り替えモードで動作している場合、前記インフラ及びアドホックモードの間を一定の時間間隔で切り替える、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【請求項13】
ローカルサーバにワイヤライン接続されたアクセスポイント及び、少なくとも1つのピアデータ情報収集機器を有するデータ収集システムに組み込まれるポータブルデータ収集装置であって、
該データ収集装置は、
バーコード復号化部、RFIDタグ読取機部、クレジット/デビットカード読取機部からなる一群から選択された符号化情報読取機部と、
ラジオトランシーバと、
ポータブル筐体と、
前記データ収集機器内に組み込まれた動的アクセスモジュール、とを備え、
前記符号化情報読取機部及び前記ラジオトランシーバは前記ポータブル筐体に支持され、
前記データ収集機器は現在の通信動作モードで動作するように設定され、該通信動作モードは、(a)インフラモード、(b)アドホックモード、(c)前記データ収集機器がインフラモードとアドホックモードの間を動的に切り替える動的切り替えモードからなる候補の一群から選択され、
前記動的アクセスモジュールは、前記データ収集機器が(i)前記機器のデータスループットを監視する、及び(ii)前記データ収集機器の現状のモードを、前記スループットの監視に対応して、前記現状の通信動作モードから前記候補の一群の別の通信動作モードに変更することを可能にする自己回復要素を有する、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【請求項14】
請求項13に係るポータブルデータ収集機器において、前記データ収集機器は前記データ収集機器がルーティングテーブルデータパケットを送信するモードで動作するように設定されている、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【請求項15】
請求項13に係るポータブルデータ収集機器において、前記データ収集機器は前記動的切り替えモードで動作している場合、前記インフラ及びアドホックモードの間を一定の時間間隔で切り替える、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【請求項16】
ローカルサーバにワイヤライン接続されたアクセスポイント及び、少なくとも1つのピアデータ情報収集機器を有するデータ収集システムに組み込まれるデータ収集装置であって、該データ収集装置は、
バーコード復号化部、RFIDタグ読取機部、クレジット/デビットカード読取機部からなる一群から選択された符号化情報読取機部と、
ラジオトランシーバと、
ポータブル筐体と、
前記データ収集機器内に組み込まれる動的アクセス回路と、
前記データ収集機器内に組み込まれる動的アクセスモジュール、とを備え、
前記符号化情報読取機部及び前記ラジオトランシーバはポータブル筐体に支持され、
前記動的アクセス回路は、前記データ収集機器が前記データ収集システムに導入された時に、連結規則一式に従って動作することを可能にし、前記連結規則一式は(a)前記データ収集機器が前記アクセスポイントの範囲内にあるかを検出すること、(b)前記データ収集機器が前記少なくとも1つのピアデバイスの範囲内にあるかを検出すること、(c)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイントのみの範囲内で、いずれのピアデバイスの範囲内にはない場合、前記情報収集機器をインフラモードで動作させること、(d)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイントのみの範囲内にあり、いずれのピアデバイスの範囲内にはない場合、前記情報収集機器をアドホックモードで動作させること、(e)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイント及び前記少なくとも1つのピアデバイス双方の範囲にあると前記データ収集機器が決定した場合、前記インフラモードと前記アドホックモードの間を動的に切り替えるために、前記情報収集機器を動的切り替えモードで動作させること、の規則を含み、
前記データ収集機器は現状の通信動作モードで動作するように設定され、該現状の通信動作モードは、(1)前記インフラモード、(2)前記アドホックモード、(3)前記データ収集機器がインフラモードとアドホックモードの間を動的に切り替える動的切り替えモード、からなる候補の一群から選択され、
前記動的アクセスモジュールは、前記データ収集機器が(i)該機器のデータスループットを監視する、(ii)前記データ収集機器の現状のモードを、前記スループットの監視に対応して、前記現状の通信動作モードから前記候補の一群の別の通信動作モードに変更することを可能にする自己回復要素を有する、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【請求項17】
請求項16に係るデータ収集機器において、前記データ収集機器は、前記データ収集機器が前記アクセスポイントへのデータパケットに節電要求を送信するモードで動作する、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【請求項18】
ローカルサーバに接続されたワイヤラインバスへのワイヤライン接続に適合したアクセスポイントと、少なくとも1つのピアデータ情報収集機器を有するデータ収集システムに組み込まれるデータ収集装置であって、
該データ収集装置は、
バーコード復号化部、RFIDタグ読取機部、クレジット/デビットカード読取機部からなる一群から選択された符号化情報読取機部と、
ラジオトランシーバと、
ポータブル筐体と、
前記データ収集機器が(i)前記データ収集機器が前記アクセスポイントの範囲にあるかを決定し、(ii)前記データ収集機器が前記ピアデバイスの範囲にあるかを決定することを可能に可能にする動的アクセスモジュール、とを備え、
前記符号化情報読取機部及び前記ラジオトランシーバは前記ポータブル筐体に支持され、前記ポータブル筐体はハンドヘルド筐体及び再搭載可能な筐体のうちの1つであり、
前記動的アクセスモジュールはまた、もし前記データ収集機器が前記アクセスポイントと前記ピアデバイス両方の範囲内にあると決定した場合、前記データ収集機器が前記アクセスポイントからデータパケットを受信し、前記データパケットのペイロードデータを前記ピアデバイスにルートする、
ことを特徴とするデータ収集装置。
【請求項19】
ローカルサーバへのワイヤライン接続に適合したアクセスポイントと、少なくとも1つのピアデータ情報収集機器を有するデータ収集システムに組み込まれるデータ収集機器であって、
該データ収集機器は、
バーコード復号化部、RFIDタグ読取機部、クレジット/デビットカード読取機部からなる一群から選択された符号化情報読取機部と、
ラジオトランシーバと、
ポータブル筐体と、
マイクロフォンと、
前記マイクロフォンのアナログ信号出力を受信及び処理するボイスオーバーインターネットプロトコル(VOIP)符号化/復号化装置と、
前記データ収集機器が(i)前記アクセスポイントからデータパケットを受信し、前記データパケットのペイロードデータを前記ピアデバイスにルートし(ii)少なくとも1つのルーティングテーブルデータパケットとルートリクエスト(RREQ)データパケットを前記少なくとも1つのピアデータ収集機器に伝送することを可能にする動的アクセスモジュール、とを備え、
前記符号化情報読取機部及び前記ラジオトランシーバは前記筐体内で支持され、前記ポータブル筐体はハンドヘルド筐体及び再搭載可能な筐体の1つであり、
前記データ収集機器は前記マイクロフォンからの音声アナログ信号出力を処理することでVOIPデータパケットを生成するように設定される、
ことを特徴とするデータ収集装置。
【請求項20】
請求項19に係るデータ収集機器において、前記データ収集機器はさらにパケットコンテンツ弁別器を含む、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【請求項21】
データ収集システムであって、該データ収集システムは、
それぞれのデータ収集機器が別々に格納され、バーコード読取機部、RFID読取機部、及びクレジット/デビットカード読取部からなる一群から選択された符号化情報読取機部を有する第1、第2及び第3のデータ収集機器D1、D2及びD3と、
アクセスポイントAP、とを備え、
前記ポータブルデータ収集機器それぞれは、(a)インフラモード、(b)アドホックモード、及び(c)データ収集機器がインフラモードとアドホックモードの間を動的に切り替える動的切り替えモードでの動作が可能であり、
前記アクセスポイントはローカルサーバへのワイヤライン接続に適合し、
前記データ収集システムは、D1からD2にアドホックモードでパケットデータが伝送された場合、前記第3のデータ収集機器D3が動的切り替えモードで動作するように、ホップシーケンスD1−D2−D3−APに沿ったデータパケットの送信に対応するように設定されている、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【請求項22】
データ収集システムであって、該データ収集システムは、
それぞれのデータ収集機器が別々に格納され、バーコード読取機部、RFID読取機部、及びクレジット/デビットカード読取部からなる一群から選択された符号化情報読取機部を有する第1、第2及び第3のポータブルデータ収集機器D1、D2及びD3と、
アクセスポイントAP、とを備え、
前記ポータブルデータ収集機器それぞれは、(a)インフラモード、(b)アドホックモード、及び(c)データ収集機器がインフラモードとアドホックモードの間を動的に切り替える動的切り替えモードでの動作が可能であり、
前記アクセスポイントはワイヤラインバスへのワイヤライン接続に適合し、
前記データ収集システムは、前記第3のデータ収集機器D3から前記アクセスポイントAPにパケットデータが伝送された場合、前記第1及び第2のデータ収集機器がアドホックモードで動作するように、ホップシーケンスD1−D2−D3−APに沿ったデータパケットの送信に対応するように設定されている、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【請求項23】
ローカルサーバにワイヤライン接続されたアクセスポイント、及び少なくとも1つのピアデータ情報収集機器を有するデータ収集システムに組み込まれるデータ収集装置であって、
該データ収集装置は、
二次元固体イメージセンサアレイ及び画像を該固体イメージセンサアレイにフォーカスするレンズを含む画像アセンブリと、
ラジオトランシーバと、
ポータブル筐体と、
マニュアルトリガーと、
前記データ収集装置に組み込まれた動的アクセス回路と、
前記データ収集機器に組み込まれた動的アクセスモジュールと、
前記ラジオトランシーバを使用して伝送されたデータパケットは符号化されたメッセージデータパケットか画像フレームデータパケットかを弁別するパケットコンテンツ弁別器、とを備え、
前記画像アセンブリ及び前記トランシーバ部は前記ポータブル筐体によって支持され、
前記データ収集機器は前記トリガーに反応して始動し、前記画像アセンブリによって生成された画像信号を、(a)前記ラジオトランシーバを使用して復号化されたバーコードを復号化する、及び(b)前記ラジオトランシーバを使用して画像データの前記フレームを伝送する処理を少なくとも1つ行い、
前記動的アクセス回路は、前記データ収集機器が前記データ収集システムに導入された場合に、連結規則一式に従って動作することを可能にし、前記連結規則一式は(a)前記データ収集機器が前記アクセスポイントの範囲内にあるかを検出すること、(b)前記データ収集機器が前記少なくとも1つのピアデバイスの範囲内にあるかを検出すること、(c)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイントのみの範囲内にあり、いずれのピアデバイスの範囲内にはない場合、前記情報収集機器をインフラモードで動作させること、(d)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイントのみの範囲内にあり、いずれのピアデバイスの範囲内にはない場合、前記情報収集機器をアドホックモードで動作させること、(e)もし前記データ収集機器が前記アクセスポイント及び前記少なくとも1つのピアデバイス双方の範囲にあると前記データ収集機器が決定した場合、前記インフラモードと前記アドホックモードの間を動的に切り替えるために、前記情報収集機器を動的切り替えモードで動作させること、の規則を含み、前記データ収集機器は現状の通信動作モードで動作するように設定され、該現状の通信動作モードは、(1)前記インフラモード、(2)前記アドホックモード、及び(3)前記データ収集機器がインフラとアドホックモードの間を動的に切り替える動的切り替えモード、からなる候補の一群から選択され、前記動的アクセスモジュールは、前記データ収集機器が(i)該機器のデータスループットを監視する、(ii)前記データ収集機器の現状のモードを、前記スループットの監視に反応して、前記現状の通信動作モードから前記候補の一群の別の通信動作モードに変更することを可能にする自己回復要素を有する、
ことを特徴とするデータ収集装置。
【請求項24】
データ収集システムであって、該データ収集システムは、
データ収集機器のそれぞれが別々に格納され、かつバーコード読取機部、RFID読取機部、及びクレジット/デビットカード読取部からなる一群から選択された符号化情報読取機部を有し、それぞれが、(a)インフラモード、(b)アドホックモード、及び(c)データ収集機器がインフラとアドホックモードの間を動的に切り替える動的切り替えモードでの動作が可能である第1、第2及び第3のデータ収集機器D1、D2及びD3と、
アクセスポイントAP、とを備え、
前記アクセスポイントはローカルワイヤラインバスへのワイヤライン接続に適合し、
前記データ収集システムは、データパケットがホップシーケンスD1−D2−D3−APに沿って伝送された時間の間、前記第1及び第2のデータ収集機器D1及びD2がアドホックモードに留まり、それに対して前記第3のデータ収集機器D3が動的にインフラモードとアドホックモードの間を切り替えるように、前記ホップシーケンスD1−D2−D3−APに沿ったデータパケットの送信に対応するように設定されている、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【請求項25】
ローカルサーバ、及び該ローカルサーバーへのワイヤライン接続のために設定されたアクセスポイントを有するデータ通信システムにおいて動作するデータ収集機器であって、
該データー収集機器は、
バーコード読取機部、RFID読取機部、及びクレジットカード読取機部からなる一群から選択された符号化情報読取機部と、
ラジオ周波数トランシーバと、
前記ラジオ周波数トランシーバ及び前記符号化情報読取機の構成要素を支持するポータブル筐体と、
マイクロフォンと、
前記マイクロフォンのアナログ信号出力を受信し、かつ処理するボイスオーバーインターネットプロトコル(VOIP)符号化/復号化装置、とを備え、
前記前記符号化情報読取機部は復号化されたアウトメッセージデータを生成し、
前記データ収集機器は、前記無線周波数トランシーバを使用した伝送のためのVOIPデータパケットを、前記マイクロフォンの音声アナログ信号出力を処理して生成するように設定され、
前記データ収集機器は、前記アクセスポイントに、前記データ収集機器に宛てられたデータパケットをバッファするよう要求を送信するように設定され、前記データ収集機器はまた、前記データ収集機器がルーティングテーブルデータパケット及びルートリクエスト(RREQ)データパケットの少なくとも1つを送信する動作モードで動作するように設定され、
前記データ収集機器はさらに、前記データ収集機器により伝送されたデータパケットが(a)VOIPパケットデータか、(b)前記復号化された出力メッセージデータかを弁別するデータパケットコンテンツ弁別器を含む、
ことを特徴とするデーター収集機器。
【請求項26】
請求項25に係るデータ収集機器において、前記データパケットコンテンツ弁別器は、前記データ収集機器による無線伝送のためにバッファされたデータパケットを検証する、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【請求項27】
請求項25に係るデータ収集機器において、前記データパケットコンテンツ弁別器は、前記データ収集機器の制御回路からデータコンテンツ識別子を受信する、
ことを特徴とするデータ収集機器。
【請求項28】
請求項25に係るデータ収集機器において、前記データ収集機器はまた、複数の選択可能な自己ルーティングアルゴリズムモジュールを含み、そして前記データ収集機器は前記データパケットコンテンツ弁別器によって提供された出力に基づいて、前記選択可能な自己ルーティングアルゴリズムの1つを始動させる、
ことを特徴とするデータ収集機器。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図1d】
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【図1e】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図2e】
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【図2f】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図6d】
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【図7】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図10a】
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【図10b】
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【図10c】
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【図10d】
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【図11a】
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【図11b】
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【図11c】
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【図12a】
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【図12b】
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【図12c】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−129690(P2007−129690A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−230093(P2006−230093)
【出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【出願人】(503261948)ハンド ヘルド プロダクツ インコーポレーティッド (26)
【Fターム(参考)】