説明

複数台のスロットマシンを備えるゲーミングシステム及びゲーミングシステムの制御方法

【課題】新たなエンターテインメント性を付与することを可能にする。
【解決手段】ゲーミングシステム1は、複数台のスロットマシン10を備える。スロットマシン10は、シンボル3を表示するアッパーディスプレイ33と、アッパーディスプレイ33に配置されたシンボル3を再配置するコントローラ40とを備える。複数台のスロットマシン10が備える各々のアッパーディスプレイ33は、複数のアッパーディスプレイ33を仮想的に連結して得られる1枚の連続するディスプレイ帯において複数のシンボル3がスクロールするとした場合にアッパーディスプレイ33に位置するシンボル3を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数台のスロットマシンを備えるゲーミングシステム、及び、ゲーミングシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のスロットマシンは、例えば特許文献1に記載されているように、米国特許出願公開第2002/0025843号明細書に記載されているように、スロットゲームにおいて、プレーヤがメダル投入口に任意の枚数のメダルを投入し、スタートボタンを操作すると、ディスプレイ上の複数のカラム及び複数のロウからなる区画領域にて複数のシンボルがスクロール表示された後停止し、予め設定したペイラインに入賞コンビネーションとなるシンボルが停止した場合、或いはスキャッタシンボルが所定個数停止した場合に、投入したメダルの枚数に応じたペイアウトが発生する。
【0003】
このようなスロットマシンを複数台備え、複数台のスロットマシンにおける投入メダル数の一部を蓄積し、いずれかのスロットマシンにおいて、特定の入賞コンビネーションとなるシンボルが停止した場合に、そのスロットマシンにおいて、蓄積された投入メダル数に応じた枚数のメダルがジャックポットとして払い出されるゲームングシステムが存在する。
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2002/0025843号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このゲーミングシステムにおいて、ジャックポットが発生するか否かは、個々のスロットマシンによって決定されるので、各スロットマシン間で、同一のジャックポットを獲得するゲームを行っている感覚を共有することは難しい。
【0006】
また、複数台のスロットマシンと、それらのスロットマシンと接続された特定の装置とを備え、その特定の装置は、複数台のスロットマシンにおける投入メダル数の一部を蓄積し、各スロットマシンに対する払出メダル枚数を決定するゲーミングシステムが存在する。
【0007】
このゲーミングシステムにおいて、各スロットマシンにおける払出メダル枚数は、上記特定の装置によって決定される。このように、特定の装置によって各スロットマシンの配当を決定する場合、特定の装置に接続されたスロットマシンは、その特定の装置の専用マシンとなり、スロットマシン単体では機能せず、且つ、スロットマシンの設置台数も固定されるので、非効率な場合があった。
【0008】
そこで、効率よく、複数台のスロットマシンでゲームを行っている感覚を共有することができ、新たなエンターテインメント性を付与することが可能なゲーミングシステムの出現が望まれている。
【0009】
本発明は、新たなエンターテインメント性を付与することが可能なゲーミングシステムとその制御方法とを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0010】
本発明の第1の態様は、下記構成を備えるゲーミングシステムであり、複数台のスロットマシンを備え、前記スロットマシンは、シンボルを表示するディスプレイと、前記ディスプレイに配置されたシンボルを再配置するコントローラとを備え、前記複数台の前記スロットマシンが備える各々の前記ディスプレイは、複数の前記ディスプレイを仮想的に連結して得られる1枚の連続するディスプレイ帯において複数のシンボルがスクロールするとした場合に当該ディスプレイに位置するシンボルを表示する。
【0011】
上記の構成によれば、複数のディスプレイが仮想的に連結されることにより1枚の連続したディスプレイ帯として機能し、ディスプレイ帯において、複数のシンボルがスクロール表示されることになる。これにより、効率よく、複数台のスロットマシンでゲームを行っている感覚を共有することができる。
【0012】
第2の態様は、下記構成を備えるゲーミングシステムであり、複数台のスロットマシンを備え、前記スロットマシンは、複数のシンボルを表示するメインディスプレイと、シンボルを表示するサブディスプレイと、前記メインディスプレイに配置されたシンボルを再配置し、再配置されたシンボルにより決定される賞を発生させる一方、前記サブディスプレイに配置されたシンボルを再配置するコントローラとを備え、前記複数台の前記スロットマシンが備える各々の前記サブディスプレイは、複数の前記ディスプレイを仮想的に連結して得られる1枚の連続するディスプレイ帯において複数のシンボルがスクロールするとした場合に当該サブディスプレイに位置するシンボルを表示する。
【0013】
上記の構成によれば、複数のサブディスプレイが仮想的に連結されることにより1枚の連続したディスプレイ帯として機能し、ディスプレイ帯において、複数のシンボルがスクロール表示されることになる。これにより、サブディスプレイを用いて、効率よく、複数台のスロットマシンでゲームを行っている感覚を共有することができる。
【0014】
第3の態様は、複数台のスロットマシンを備えるゲーミングシステムの制御方法であり、前記複数台の前記スロットマシンが備える各々のディスプレイに、複数の前記ディスプレイを仮想的に連結して得られる1枚の連続するディスプレイ帯において複数のシンボルがスクロールするとした場合に当該ディスプレイに位置するシンボルを表示する。
【0015】
上記の構成によれば、複数のディスプレイが仮想的に連結されることにより1枚の連続したディスプレイ帯として機能し、ディスプレイ帯において、複数のシンボルがスクロール表示されることになる。これにより、効率よく、複数台のスロットマシンでゲームを行っている感覚を共有することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(概要)
本発明に係るゲーミングシステムは、複数台のスロットマシンを備えている。スロットマシンは、シンボルを表示するディスプレイと、ディスプレイに配置されたシンボルを再配置するコントローラとを備えている。複数台のスロットマシンが備える各々の前記ディスプレイは、複数のディスプレイを仮想的に連結して得られる1枚の連続するディスプレイ帯において複数のシンボルがスクロールするとした場合に当該ディスプレイに位置するシンボルを表示する。
【0017】
具体的には、ゲーミングシステムにおけるスロットマシンは、複数のシンボルを表示するメインディスプレイと、シンボルを表示するサブディスプレイと、メインディスプレイに配置されたシンボルを再配置し、再配置されたシンボルにより決定される賞を発生させる一方、サブディスプレイに配置されたシンボルを再配置するコントローラとを備えている。各々のサブディスプレイは、複数のサブディスプレイを仮想的に連結して得られる1枚の連続するディスプレイ帯において複数のシンボルがスクロールするとした場合に当該サブディスプレイに位置するシンボルを表示する。
【0018】
換言すれば、ゲーミングシステムは、複数台のスロットマシンが備える各々のディスプレイに、複数のディスプレイを仮想的に連結して得られる1枚の連続するディスプレイ帯において複数のシンボルがスクロールするとした場合に当該ディスプレイに位置するシンボルを表示するという制御方法により制御されている。
【0019】
ここで、『配置』とは、シンボルが外部のプレーヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。例えば、シンボルが液晶ディスプレイに表示された状態である。尚、シンボルの配置を解除した後、再び配置することを『再配置』と称する。また、本実施形態において用いられる『ペイライン』とは、シンボルのコンビネーションを判定するためのものである。即ち、シンボルがペイライン上とペイライン外とに再配置されたときに、ペイライン上に再配置されたシンボルについてだけ、コンビネーションが判定される。そして、コンビネーションの判定の結果、ウィニングコンビネーションが成立していれば、このウイニングコンビネーションに基づいてコインが払い出される等の処理が行われる。
【0020】
また、本実施形態において用いられる『スキャッタシンボル』とは、ペイラインとは無関係に、配置だけを賞成立の条件とするシンボルである。即ち、スキャッタシンボルが再配置されることで賞成立となり、ペイライン上及びペイライン外に再配置された全てのスキャッタシンボルの数に応じてコインが払い出される等の処理が行われる。『シンボル』とは、スロットマシンで使用される全てのシンボルのことであり、スキャッタシンボルを含む。
【0021】
さらに、複数台のスロットマシンが備える各々のコントローラは、ディスプレイに配置されたシンボルにより決定される賞を発生させる。具体的には、各々の前記コントローラは、前記サブディスプレイに配置されたシンボルにより決定される賞を発生させる。換言すれば、ゲーミングシステムは、各々のコントローラがディスプレイに配置されたシンボルにより決定される賞を発生させるという制御方法により制御されている。
【0022】
さらに、各々のコントローラは、メインディスプレイに配置されたシンボルを再配置し、再配置されたシンボルが所定のセカンドゲーム開始条件を満たした場合、メインディスプレイにおけるシンボルの再配置を行いながら、サブディスプレイにおけるシンボルの再配置を行う。
【0023】
(機械構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングシステムの外観図である。
ゲーミングシステム1は、複数台(本実施形態では5台)のスロットマシン10(10A〜10E)を備えている。各スロットマシン10は、それぞれケーブル(図示せず)によって接続されている。
【0024】
スロットマシン10は、上側にアッパーディスプレイ33を備えており、下側に液晶ディスプレイ16を備えている。液晶ディスプレイ16は、本発明におけるメインディスプレイに相当する。アッパーディスプレイ33は、本発明におけるサブディスプレイに相当する。メインディスプレイとサブディスプレイの位置は特に限定されるものではない。
【0025】
各スロットマシン10においては、液晶ディスプレイ16に配置されたシンボルの再配置が行われ、再配置されたシンボルにより決定される。また、いずれかのスロットマシン10において、再配置されたシンボルが所定のセカンドゲーム開始条件を満たした場合、複数台のスロットマシン10のアッパーディスプレイ33において、シンボルの再配置を行う。
【0026】
アッパーディスプレイ33におけるシンボルの再配置は、図1に示すように、1枚の連続するディスプレイ帯2において行われる。ディスプレイ帯2は、複数台のスロットマシン10(10A〜10E)のアッパーディスプレイ33を仮想的に連結して得られるものである。各アッパーディスプレイ33では、ディスプレイ帯2において複数のシンボルがスクロールするとした場合に、そのアッパーディスプレイ33に位置するシンボルが表示される。
【0027】
具体的に、図1では、5つのシンボル3「100」、「500」、「MEGA」、「750」、「MINI」がディスプレイ帯2に表示されており、これらのシンボル3は、横方向(図中、矢印方向)にスクロール表示される。例えば、シンボル3「MINI」は、ディスプレイ10Eに表示されているが、その後、ディスプレイ10D、10C、10B、10Aの順に表示され、その後に再びディスプレイ10Eに表示される。
【0028】
ディスプレイ帯2におけるシンボルのスクロール表示は所定時間にわたって行われ、その後、各アッパーディスプレイ33において、シンボルが停止表示される。各シンボル3によって、各スロットマシン10において払い出されるメダルの枚数が決定される。シンボル3「100」、「500」、「750」は、払い出されるメダルの枚数を示している。
【0029】
また、「MINI」は、プログレッシブ値の10%に相当する枚数のメダルが払い出されるものである。さらに、「MEGA」は、プログレッシブ値の50%に相当する枚数のメダルが払い出されるものである。シンボルは、このような英数字に限定されるものではなく、例えば、電車等の絵柄を示すものであってもよい。
【0030】
次に、図1に示したゲーミングシステムを構成するスロットマシンについて、詳細に説明する。図2は、図1に示すゲーミングシステムを構成するスロットマシンの外観図である。
【0031】
図2に示すように、スロットマシン10は、キャビネット11と、キャビネット11の上側に設置されたトップボックス12と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13とを備えている。キャビネット11は、プレーヤに臨む面に液晶ディスプレイ16が設けられている。また、キャビネット11内には、本スロットマシン10を電気的にコントロールするためのコントローラ40(図3参照)、及びメダルの投入、貯留及びペイアウトをコントロールするためのホッパー44(図3参照)等を含む各種の構成部材が設けられている。
【0032】
また、本実施形態では、スロットゲームを実行する際に用いるゲーム媒体としてメダルを例に挙げているが、ゲーム媒体は、メダルに限るものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネー、或いはこれらに相当する電子的な有価情報(クレジット)を挙げることができる。
【0033】
メインドア13は、キャビネット11に対して開閉が可能に取り付けられており、このメインドア13の略中央には、液晶ディスプレイ16が設けられている。液晶ディスプレイ16には、3行、5列の、合計15個の区画領域が設けられており、これらの各区画領域にて各種のシンボルが表示される。即ち、スロットゲームが開始されると、各区画領域に表示されているシンボルが同時に変動表示を開始し、所定時間が経過した後に同時に停止する(配置から再配置が行われる)。そして、各区画領域に停止したシンボルのコンビネーションに基づいて、ペイアウトを発生させる。例えば、ペイラインに停止したシンボルにより、入賞コンビネーションが成立した場合にペイアウトを発生させる。なお、区画領域にスキャッタシンボルが所定個数停止した場合にペイアウトを発生させることとしてもよい。
【0034】
また、液晶ディスプレイ16の左下の領域には、現在のクレジットを表示するためのクレジット表示領域49、及びペイアウトを表示するためのペイアウト表示領域48が設けられている。
【0035】
液晶ディスプレイ16の下方には、スロットゲームをプレイする際に用いるメダルを投入するためのメダル投入口21、及び、紙幣の適否を識別するとともに正規の紙幣を受け入れるための紙幣識別器22が設けられている。また、このメダル投入口21、紙幣識別器22の近傍には、各種の操作スイッチが設けられている。
【0036】
操作スイッチとして、ペイアウトスイッチ23と、MAXBET(マックスベット)スイッチ24と、BET(ベット)スイッチ25と、スピンリピートBET(ベット)スイッチ26と、スタートスイッチ27とが設けられている。
【0037】
BETスイッチ25は、液晶ディスプレイ16で実行されるスロットゲームに対して、ベットするクレジット数を決定するためのスイッチであり、後述するように、BETスイッチ25を押す毎に、メダル1枚分のクレジットがベットされる。
【0038】
スピンリピートBETスイッチ26は、前回のゲームにおいて、上記したBETスイッチ25でベットしたクレジットの数を変更せずに、再度クレジットをベットし、スロットゲームを行うためのスイッチである。
【0039】
スタートスイッチ27は、所望の数のクレジットがベットされた後に、スロットゲームを開始するためのスイッチである。メダル投入口21にメダルが投入されるか、或いはBETスイッチ25によりクレジットがベットされた後に、このスタートスイッチ27が押されると、液晶ディスプレイ16においてスロットゲームが開始される。スロットゲームは、液晶ディスプレイ16においてシンボルの再配置を行い、再配置されたシンボルにより決定される賞を発生させるゲームである。
【0040】
ペイアウトスイッチ23は、クレジットのメダルを払い出すためのスイッチであり、払い出されるメダルは、メインドア13の正面下部に開口されたメダル払い出し口19から排出され、この払い出されたメダルは、メダルトレイ18に蓄積される。MAXBETスイッチ24は、1回のスロットゲームでBET可能なクレジットの最大数(例えば、メダル30枚分)を、1回の操作でベットするためのスイッチである。
【0041】
メインドア13の下部前面には、フットディスプレイ34が設けられていて、スロットマシン10の、スロットゲームに関する各種の画像を表示する。この画像としては、例えば、スロットマシン10のキャラクタ等を挙げることができる。
【0042】
フットディスプレイ34の両サイドには、ランプ47が設けられていて、スロットマシン10で実行されるスロットゲームについて、予め設定されている発光パターンに基づいて発光する。フットディスプレイ34の下側には、払い出されるメダルが排出される払い出し口19、及び払い出されたメダルを蓄積するメダルトレイ18が設けられている。
【0043】
トップボックス12の側方には、スピーカ29が設けられ、更にトップボックス12の前面には、アッパーディスプレイ33が設けられている。アッパーディスプレイ33は、液晶パネルを備えていて、スロットゲームに関するキャラクタ画像等の各種の画像が表示される。また、液晶ディスプレイ16において再配置されたシンボルが所定のセカンドゲーム開始条件を満たした場合、アッパーディスプレイ33には、図1に示したように、他のスロットマシン10と連動した態様でシンボルが表示される。アッパーディスプレイ33としては、隣接するスロットマシン10のアッパーディスプレイ33に表示される画像(シンボル)と隙間無く画像を表示することができるように、画面周辺のフレームの無いものが採用されている。
【0044】
アッパーディスプレイ33の下側には、チケットプリンタ35と、カードリーダ36と、データディスプレイ37と、キーパッド38が設けられている。
チケットプリンタ35は、ペイアウトされた金額、日時、スロットマシン10の識別番号、等の各データがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット39として出力するものである。プレーヤは、バーコード付チケット39を他のスロットマシンに読み取らせて、このスロットマシンで遊技を行ったり、バーコード付チケット39を遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で各通貨の紙幣等に交換することができる。
【0045】
カードリーダ36は、スマートカードを挿入可能であり、挿入されたスマートカードからのデータの読み取り、及びスマートカードへのデータの書き込みを行うものである。スマートカードは、プレーヤが携行するカードであり、プレーヤを識別するためのデータ、プレーヤが行った遊技の履歴に関するデータ等が記憶される。スマートカードには、コイン、紙幣、或いはクレジットに相当するデータが記憶されることとしてもよい。また、スマートカードに換えて、磁気ストライプカードを採用してもよい。
【0046】
データディスプレイ37は、蛍光ディスプレイ等からなり、例えば、カードリーダ36が読み取ったデータや、プレーヤによってキーパッド38を介して入力されたデータを表示するものである。キーパッド38は、チケット発行等に関する指示やデータを入力するためのものである。
【0047】
(電気構成)
図3は、図2に示すスロットマシン10のコントローラ40及びコントローラ40に接続される各種機器の電気的な構成を示すブロック図である。
【0048】
図3に示すスロットマシン10のコントローラ40は、マイクロコンピュータであり、インターフェイス回路群102と、入出力バス104と、CPU106と、ROM108と、RAM110と、通信用インターフェイス回路111と、乱数発生器112と、スピーカ駆動回路122と、ホッパー駆動回路124と、表示駆動回路128、及び表示コントローラ140、150を備えている。
通信用インターフェイス回路111は、ケーブル(図示せず)を介して、他のスロットマシン10と接続されている。ゲーミングシステム1を構成する複数台のスロットマシン10は、通信用インターフェイス回路111を介して、他のスロットマシン10との通信が可能である。
【0049】
インターフェイス回路群102は、入出力バス104に接続されており、この入出力バス104は、CPU106に対するデータ信号、或いはアドレス信号の入出力を行う。インターフェイス回路群102には、スタートスイッチ27が接続されている。このスタートスイッチ27から出力された始動信号は、インターフェイス回路群102において所定の信号に変換された後、入出力バス104を介してCPU106に送信される。
【0050】
更に、インターフェイス回路群102には、BETスイッチ25と、MAXBETスイッチ24と、スピンリピートBETスイッチ26、及び、ペイアウトスイッチ23が接続される。そして、これらの各スイッチ25,24,26,23より出力される各スイッチング信号は、インターフェイス回路群102に供給され、このインターフェイス回路群102にて所定の信号に変換された後、入出力バス104を介してCPU106に送信される。
【0051】
加えて、インターフェイス回路群102には、メダルセンサ43が接続されている。メダルセンサ43は、メダル投入口21に投入されたメダルを検出するためのセンサであって、メダル投入口21のメダル投入部位に設けられている。このメダルセンサ43より出力される検出信号は、インターフェイス回路群102に供給され、このインターフェイス回路群102によって所定の信号に変換された後、入出力バス104を介してCPU106に送信される。
【0052】
(動作)
次に、図4〜図6に示すフローチャートを参照して、スロットマシン10で実行されるスロットゲームの処理手順について説明する。なお、これらの処理は、ROM108に記憶されているスロットゲームプログラムをCPU106が実行する処理である。図4は、図2に示すスロットマシンにおいて実行されるスロットゲーム実行処理を示すフローチャートである。
【0053】
CPU106は、図4に示すスロットゲーム実行処理が開始されると、ステップS11において、メダル投入の受け付けを開始する。この処理では、プレーヤによるメダル投入口21からのメダルの投入を受け付け、メダルが投入された場合には、メダルセンサ43により投入枚数が検知される。
【0054】
ステップS12において、CPU106は、投入されたメダルの枚数分のクレジット数を加算し、加算後のクレジット数をクレジット表示領域49に表示する。ステップS13において、CPU106は、クレジットがBETされたか否かを判断する。この処理において、CPU106は、BETスイッチ25が押された際に該BETスイッチ25から出力される信号、またはMAXBETスイッチ24が押された際に該MAXBETスイッチ24から出力される信号、またはスピンリピートBETスイッチ26が押された際に該スピンリピートBETスイッチ26から出力される信号を受信したか否かを判断する。クレジットがBETされていないと判断した場合には、ステップS11に処理を戻す。
【0055】
一方、ステップS13において、クレジットがBETされたと判断した場合には、CPU106は、ステップS14に移り、BETされたクレジット数を減算する。これにより、クレジット表示領域49には、BETされたクレジット数が減算されたクレジットが表示される。
【0056】
次に、CPU106は、BETされたクレジット数の一部を、RAM110に記憶されたプログレッシブ値に加算することにより、プログレッシブ値を更新する(ステップS15)。このとき、CPU106は、通信用インターフェイス回路111により、他のスロットマシン10に対して、そのBETされたクレジット数の一部をプログレッシブ値に加算するように要求するための要求信号を送信する。
【0057】
一方、要求信号を受信したスロットマシン10では、CPU106が、上記要求信号に基づいて、RAM110に記憶されたプログレッシブ値を更新する。これにより、ゲーミングシステム1を構成するスロットマシン10は、プログレッシブ値を共有することが出来る。
【0058】
ステップS16において、CPU106は、スタートスイッチ27が押されたか否かを判断する。この処理において、CPU106は、スタートスイッチ27が押された際に、該スタートスイッチ27から出力される信号を受信したか否かを判断する。CPU106は、スタートスイッチ27が押されたと判断した場合には、ステップS17に移って、シンボルのスクロール処理を実行する。このスクロール処理では、各区画領域に表示されている各シンボルを変動させ、所定時間が経過した後に停止させて、各区画領域に新たなシンボルを表示する処理を実行する。そして、スクロール処理の結果、入賞コンビネーションとなるシンボルが停止した場合に、賞を発生する。スクロール処理の詳細な説明については、図5を参照して後述する。
【0059】
ステップS18において、CPU106は、ペイアウト処理を実行する。ペイアウト処理では、停止したシンボルにより入賞コンビネーションが成立したことにより発生する賞に対応するペイアウトを発生する。ペイアウト処理の詳細な説明については、図6を参照して後述する。このように、ステップS11〜S18の処理を繰り返すことにより、スロットゲーム(単位ゲーム)が繰り返して実行されることとなる。
【0060】
図5は、図2に示すスロットマシンにおいて実行されるシンボルのスクロール処理を示すフローチャートである。
【0061】
ステップS51において、CPU106は、停止シンボル決定処理を行う。この停止シンボル決定処理において、CPU106は、ROM108に記憶されているゲーム実行プログラムの1つである停止シンボル決定プログラムを実行することにより、各区画領域に停止表示するシンボルを決定する。この処理において、CPU106は、乱数発生プログラムを実行することにより、区画領域ごとに「0〜255」の数値の中から乱数値を選択し、ROM108に記憶されている乱数値とシンボルとの対応付けを参照することにより、停止シンボルを決定する。
【0062】
次に、ステップS52において、CPU106は、シンボルのスクロール表示処理を行う。その結果、各区画領域において、シンボルのスクロールが開始される。その後、ステップS53において、CPU106は、シンボルを停止する処理を行う。この処理は、各区画領域でスクロールされているシンボルを停止する処理である。
【0063】
シンボルの停止処理が終了すると、CPU106は、ステップS54に移って、各区画領域に停止したシンボルに基づいて、シンボルのコンビネーション、即ち、入賞コンビネーションが成立しているか否かを判断する。そして、入賞であると判定した場合には、CPU106は、ステップS55に処理を移す。ステップS55において、CPU106は、停止したシンボルに応じた賞を発生する。
【0064】
また、ステップS54において、CPU106が、各区画領域にシンボルが停止し、このとき、シンボルのコンビネーションが成立していないと判定した場合、シンボルのスクロール処理を終了する。
【0065】
図6は、図2に示すスロットマシンにおいて実行されるペイアウト処理を示すフローチャートである。ステップS61において、CPU106は、図5のステップS55の処理で、賞が発生しているか否かを判定する。CPU106は、ステップS55の処理で、賞が発生していないと判定した場合には、ステップS63に処理を移す。
【0066】
CPU106は、ステップS55の処理で、賞が発生していると判定した場合には、ステップS62において、賞に応じたクレジットを加算する。その結果、クレジット表示領域49に表示されるクレジット数が増加することとなる。
【0067】
次に、CPU106は、セカンドゲーム開始条件が成立したか否かを判断する(ステップS63)。本実施形態において、セカンドゲーム開始条件は、特定の入賞コンビネーションが成立することである。従って、CPU106は、特定の入賞コンビネーションが成立したか否かを判断する。
【0068】
特定の入賞コンビネーションが成立したと判断した場合、セカンドゲーム処理を実行する(ステップS64)。この処理については、図7を用いて後で説明する。ステップS63において、セカンドゲーム開始条件が成立していないと判断した場合、又は、セカンドゲーム処理を実行した場合、本サブルーチンを終了する。なお、セカンドゲーム処理を実行するとき、液晶ディスプレイ16でのシンボルの再配置を並行してもよく、液晶ディスプレイ16でのシンボルの再配置を行わないこととしてもよい。
【0069】
図7は、図2に示すスロットマシンにおいて実行されるセカンドゲーム処理を示すフローチャートである。
【0070】
(a)は、図6に示す処理を実行したスロットマシンにおいて実行されるセカンドゲーム処理を示す。(b)は、上記処理(a)を実行するスロットマシン以外のスロットマシンにおいて実行されるセカンドゲーム処理を示す。
【0071】
まず、処理(a)において、スロットマシン10のCPU106は、ゲーミングシステム1を構成するスロットマシン10のなかから、セカンドゲームに参加するスロットマシン10を検索する(ステップS70)。セカンドゲームに参加するスロットマシンとしては、特に限定されるものではないが、例えば、稼動中のスロットマシン、隣接する所定数のスロットマシン、ネットワークで通信可能に構成された全てのスロットマシン等を挙げることができる。
【0072】
検索されたスロットマシン10のアッパーディスプレイ33は、仮想的に連結されることにより、1枚の連続したディスプレイ帯2(図1参照)を構成する。
図1に示すように、ゲーミングシステムを構成するスロットマシンは、隣接するスロットマシンであることが望ましいが、必ずしも隣接する必要はない。
【0073】
次に、処理(a)において、スロットマシン10のCPU106は、ディスプレイ帯2でスクロールするシンボル列を選択する(ステップS71)。シンボル列は、ROM108に複数種類記憶されており、ステップS71において、CPU106は、その複数種類のシンボル列のなかから、1つのシンボル列を選択する。なお、ステップS71においては、複数のシンボルのなかから、所定数のシンボルを選択することにより、シンボル列を作成することとしてもよい。
【0074】
次に、処理(a)において、CPU106は、各スロットマシン10のアッパーディスプレイ33に停止表示されるシンボルを決定する処理を行う(ステップS72)。ステップS72において、CPU106は、自機のアッパーディスプレイ33に停止表示されるシンボルを、例えば乱数値を用いた抽籤により決定する。ここで、『抽籤』とは、無作為に選ぶことを意味する。ステップS71においてシンボル列が選択されているので、1台のスロットマシン10のアッパーディスプレイ33に停止表示されるシンボルを決定することにより、他のスロットマシン10のアッパーディスプレイ33に停止表示されるシンボルが決定されることになる。
【0075】
なお、先ず、各スロットマシン10のアッパーディスプレイ33に停止表示されるシンボルを決定し、その後、決定したシンボルを並べて、ディスプレイ帯2に表示されるシンボル列を作成することとしてもよい。
【0076】
ステップS70〜S72の処理を実行することにより、セカンドゲームに参加するスロットマシン10(ゲーミングシステム1を構成するスロットマシン10)、ディスプレイ帯2に表示されるシンボル列、及び、各スロットマシン10のアッパーディスプレイ33に停止表示されるシンボル3が決定されることになる。
【0077】
次に、処理(a)において、CPU106は、セカンドゲームに参加する各スロットマシン10に対して、制御信号を送信する(ステップS73)。制御信号は、セカンドゲームを開始するタイミングをコントロールするためのデータ、シンボル列を特定するためのデータ、及び、アッパーディスプレイ33に停止表示されるシンボルを特定するためのデータを含むものである。アッパーディスプレイ33に停止表示されるシンボルを特定するためのデータは、該シンボルが停止表示されるスロットマシン10を示すデータを含むものである。
【0078】
処理(b)において、CPU106は、制御信号を受信する(ステップS74)。これにより、処理(b)を実行するスロットマシン10は、処理(a)を実行するスロットマシン10とタイミングをあわせて、同じシンボル列のスクロール表示が可能となる。
【0079】
処理(a)、(b)において、各CPU106は、アッパーディスプレイ33に、複数台のスロットマシン10が備えるアッパーディスプレイ33を仮想的に連結して得られる1枚の連続するディスプレイ帯2において複数のシンボル3がスクロールするとした場合にアッパーディスプレイ33に位置するシンボルを表示する(ステップS75)。隣接するスロットマシン10において、ステップS75の処理が行われることにより、1枚の連続するディスプレイ帯2においてシンボル3のスクロール表示が行われることになる。
【0080】
次に、処理(a)、(b)において、各CPU106は、アッパーディスプレイ33におけるシンボルの停止表示を行い(ステップS76)、停止シンボルに応じた賞を発生させ(ステップS77)、賞に応じたクレジットを加算する(ステップS78)。その結果、クレジット表示領域49に表示されるクレジット数が増加することとなる。
【0081】
次に、処理(a)、(b)において、各スロットマシン10において加算されたクレジットの合計値を、RAM110に記憶されたプログレッシブ値から減算することにより、プログレッシブ値を更新する(ステップS79)。
【0082】
ゲーミングシステム1によれば、複数台のスロットマシン10のアッパーディスプレイ33が仮想的に連結されることにより1枚の連続したディスプレイ帯2として機能し、ディスプレイ帯2において、複数のシンボル3がスクロール表示されることになる。これにより、効率よく、複数台のスロットマシン10でゲームを行っている感覚を共有することができる。
【0083】
第1実施形態においては、複数台のスロットマシン10のいずれか1台において、セカンドゲームに参加するスロットマシン10の検索と、セカンドゲームの開始タイミング、シンボル列及び停止シンボルの決定とを行う場合について説明したが、本発明は、この例に限定されるものではない。例えば、複数台のスロットマシン10がサーバに接続されていてもよい。そのような例について、以下に説明する。
【0084】
図8は、本発明の第2実施形態に係るゲーミングシステムのネットワーク接続図である。図8に示すように、複数のスロットマシン10は、中継器210を経由してゲーム配信用サーバ200に接続される。この場合、ゲーム配信用サーバ200は、例えば、プログレッシブ値の記憶及び管理(図7におけるステップS79等)、セカンドゲームの内容を決定するための各種処理(図7におけるステップS70〜S73の処理等)等を行う。
【0085】
各スロットマシン10は、ゲーム配信用サーバ200から受信した制御信号(図7)に基づいて、シンボルのスクロール表示、シンボルの停止表示、停止シンボルに応じた賞の発生、クレジットの加算(図7におけるステップS74〜S78の処理等)等を行う。
【0086】
図8に示す各スロットマシン10の内部に設けられるコントローラ、及びコントローラに接続される各種機器は、図3に示した構成と同様であり、図3に示した通信用インターフェイス回路111を介して、図8に示す中継器210、ゲーム配信用サーバ200に接続される。
【0087】
図9は、本発明の第2実施形態に係るスロットマシンにスロットゲーム実行プログラムを配信するゲーム配信用サーバの構成を示すブロック図である。図9は、ゲーム配信用サーバ200の電気的な構成を示すブロック図である。図9に示すように、ゲーム配信用サーバ200は、配信コントローラ201を備えている。配信コントローラ201には、メモリ202と、データベース209と、ディスプレイ203が接続されている。
【0088】
データベース209には、セカンドゲームを実行するためのプログラムが記憶されている。このプログラムには、シンボルの画像データ、シンボルの背景を構成する画像データ等が含まれている。
【0089】
また、配信コントローラ201には、入出力ポート207a,207bが接続されており、このうち、入出力ポート207aはネットワークインターフェース204に接続され、入出力ポート207bは入力端末205に接続されている。ゲーム配信用サーバ200は、ネットワークインターフェース204を介して、図8に示した各スロットマシン10と通信することができる。
【0090】
ゲーム配信用サーバ200の管理者は、入力端末205を用いて、セカンドゲームの仕様を設定することにより、セカンドゲームを更新することができる。
セカンドゲームの仕様については、特に限定されるものではないが、例えば、シンボル列、セカンドゲーム開始条件等を挙げることができる。入力端末205は、キーボード、マウス、トラックボール、その他の操作スイッチのいずれであっても良い。また、ネットワークインターフェース204は、有線ネットワークインターフェース、或いは無線ネットワークインターフェースのいずれであってもよく、また、双方を含むものであってもよい。ゲーム配信用サーバ200は、ファイアウォール(図示省略)を備えており、該ファイアウォールによりゲーム配信用サーバ200内のプログラムへの無権限アクセスを遮断する。
【0091】
図10は、本発明の第2実施形態に係るスロットマシンとゲーム配信用サーバとの間のデータ送信の手順を示すシーケンス図である。次に、図10に示すシーケンス図を参照して、ゲーム配信用サーバ200より配信されるセカンドゲームプログラムを、スロットマシン10にダウンロードする際の処理手順について説明する。
【0092】
まず、スロットマシン10は、ゲーム配信用サーバ200に対して接続要求を出力し、ゲーム配信用サーバ200は、この接続要求に基づいて認証確認を行い、スロットマシン10とゲーム配信用サーバ200との間の接続を確立する(A11,B11)。
【0093】
次に、ゲーム配信用サーバ200は、セカンドゲーム実行プログラムをスロットマシン10に配信する(A12)。スロットマシン10は、ゲーム配信用サーバ200より配信されたセカンドゲーム実行プログラムを受信し(B12)、受信したセカンドゲーム実行プログラムをROM108にダウンロードする(B13)。
【0094】
その後、スロットマシン10は、ダウンロードしたセカンドゲーム実行プログラムが改竄されていないか否かの認証を行い(B14)、認証が確認された場合には、認証結果をゲーム配信用サーバ200に送信する(B15)。ゲーム配信用サーバ200は、スロットマシン10より送信された認証結果を受信する(A16)。このように、ゲーム配信用サーバ200からセカンドゲーム実行プログラムを配信することにより、ゲーミングシステム1におけるセカンドゲームの内容を更新することができる。
【0095】
第1,2実施形態では、シンボルが表示されるメインディスプレイが、液晶ディスプレイ16である場合について説明したが、本発明は、この例に限定されるものではない。図11は、本発明の第3実施形態に係るゲーミングシステムを構成するスロットマシンの外観図である。図11においては、図2に示した構成と同一の構成には、図2と同様の符号を付した。
【0096】
図11に示すスロットマシン10は、図2に示したスロットマシン10と対比して、5個の回転リール53a〜53eを用いて、スロットゲームを実行する点で相違している。図11に示すように、メインドア13の裏面側には、5個の回転リール53a〜53eが設けられており、メインドア13のほぼ中央部に形成された表示窓57を介して、各回転リール53a〜53eが視認可能とされている。本発明では、このようなスロットマシン10を採用することも可能である。
【0097】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、この例に限定されるものではなく、例えば、以下のような構成を採用することが可能である。本実施形態において、ゲーミングシステム1には、5台のスロットマシン10が含まれているが、本発明において、ゲーミングシステムを構成するスロットマシンの数は、特に限定されるものではない。また、ゲーミングシステムを構成するスロットマシンの数は、常に一定である必要はない。例えば、10台のスロットマシンのなかから所定のタイミングで選択される5台のスロットマシンが、ゲーミングシステムを構成するというように、ゲーミングシステムが、複数台のスロットマシンから選択される複数台のスロットマシンを備えることとしてもよい。
【0098】
また、本実施形態では、複数台のスロットマシン10が横並びに配置されているが、本発明において、スロットマシンの配置は、この例に限定されるものではない。複数台のスロットマシンは、平面視で円環形状又は円弧形状となるように配置されていてもよい。
【0099】
本実施形態では、ディスプレイ帯に表示されるシンボル列の数が、1つである場合について説明したが、2つ以上であってもよい。シンボル列が2つ以上である場合、各スロットマシンにおけるペイアウトの数は、サブディスプレイに停止表示された複数のシンボルにより決定される。その決定方法としては、例えば、各シンボルにペイアウトの数が予め定められており、サブディスプレイに停止表示された複数のシンボルに定められたペイアウトの合計値を、ペイアウトの数としてもよい。また、サブディスプレイに停止表示された複数のシンボルの組み合わせが入賞コンビネーションであった場合に、該入賞コンビネーションに応じた数のペイアウトを実行することとしてもよい。
【0100】
本実施形態においては、メインディスプレイにおいてシンボルのコンビネーションが特定のコンビネーションであった場合に、セカンドゲームが開始される場合について説明したが、本発明は、この例に限定されるものではない。
【0101】
セカンドゲーム開始条件としては、例えば、いずれかのスロットマシンにおけるゲーム履歴が所定の条件を満たしたこと、複数台のスロットマシンにおけるゲーム履歴が所定の条件を満たしたこと等を挙げることができる。ゲーム履歴としては、例えば、払出率、差枚数、ゲーム回数等を挙げることができ、所定の条件としては、そのようなゲーム履歴が所定値に達すること、を挙げることができる。
【0102】
以上、本発明に係るスロットマシンの実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明の第1実施形態に係るゲーミングシステムの外観図である。
【図2】図1に示すゲーミングシステムを構成するスロットマシンの外観図である。
【図3】図2に示すスロットマシンのコントローラ及びコントローラに接続される各種機器の電気的な構成を示すブロック図である。
【図4】図2に示すスロットマシンにおいて実行されるスロットゲーム実行処理を示すフローチャートである。
【図5】図2に示すスロットマシンにおいて実行されるシンボルのスクロール処理を示すフローチャートである。
【図6】図2に示すスロットマシンにおいて実行されるペイアウト処理を示すフローチャートである。
【図7】図2に示すスロットマシンにおいて実行されるセカンドゲーム処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態に係るゲーミングシステムのネットワーク接続図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係るスロットマシンにスロットゲーム実行プログラムを配信するゲーム配信用サーバの構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るスロットマシンとゲーム配信用サーバとの間のデータ送信の手順を示すシーケンス図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係るゲーミングシステムを構成するスロットマシンの外観図である。
【符号の説明】
【0104】
1 ゲーミングシステム
2 ディスプレイ帯
3 シンボル
10 スロットマシン
11 キャビネット
12 トップボックス
13 メインドア
16 液晶ディスプレイ
33 アッパーディスプレイ
40 コントローラ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成を備えるゲーミングシステムであり、
複数台のスロットマシンを備え、
前記スロットマシンは、
シンボルを表示するディスプレイと、
前記ディスプレイに配置されたシンボルを再配置するコントローラとを備え、
前記複数台の前記スロットマシンが備える各々の前記ディスプレイは、複数の前記ディスプレイを仮想的に連結して得られる1枚の連続するディスプレイ帯において複数のシンボルがスクロールするとした場合に当該ディスプレイに位置するシンボルを表示する。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーミングシステムであり、
前記複数台の前記スロットマシンが備える各々の前記コントローラは、前記ディスプレイに配置されたシンボルにより決定される賞を発生させる。
【請求項3】
下記構成を備えるゲーミングシステムであり、
複数台のスロットマシンを備え、
前記スロットマシンは、
複数のシンボルを表示するメインディスプレイと、
シンボルを表示するサブディスプレイと、
前記メインディスプレイに配置されたシンボルを再配置し、再配置されたシンボルにより決定される賞を発生させる一方、前記サブディスプレイに配置されたシンボルを再配置するコントローラとを備え、
前記複数台の前記スロットマシンが備える各々の前記サブディスプレイは、複数の前記サブディスプレイを仮想的に連結して得られる1枚の連続するディスプレイ帯において複数のシンボルがスクロールするとした場合に当該サブディスプレイに位置するシンボルを表示する。
【請求項4】
請求項3に記載のゲーミングシステムであり、
前記複数台の前記スロットマシンが備える各々の前記コントローラは、前記サブディスプレイに配置されたシンボルにより決定される賞を発生させる。
【請求項5】
請求項3に記載のゲーミングシステムであり、
前記複数台の前記スロットマシンが備える各々の前記コントローラは、前記メインディスプレイに配置されたシンボルを再配置し、再配置されたシンボルが所定のセカンドゲーム開始条件を満たした場合、前記メインディスプレイにおけるシンボルの再配置を行いながら、前記サブディスプレイにおけるシンボルの再配置を行う。
【請求項6】
複数台のスロットマシンを備えるゲーミングシステムの制御方法であり、
前記複数台の前記スロットマシンが備える各々のディスプレイに、複数の前記ディスプレイを仮想的に連結して得られる1枚の連続するディスプレイ帯において複数のシンボルがスクロールするとした場合に当該ディスプレイに位置するシンボルを表示する。
【請求項7】
請求項6に記載のゲーミングシステムの制御方法であり、
前記複数台の前記スロットマシンが備える各々のコントローラは、前記ディスプレイに配置されたシンボルにより決定される賞を発生させる。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−183676(P2009−183676A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−72399(P2008−72399)
【出願日】平成20年3月19日(2008.3.19)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】