角底袋用縦形製袋充填包装機
【課題】角底の一部である三角フラップを見栄え良く形成することができる角底袋用縦形製袋充填包装機を提供する。
【解決手段】角底袋用縦形製袋充填包装機は、充填チューブ(2)に沿い角底袋の長さに対応する長さだけ筒状包材(CW1)の1次繰出しを実施する包材フィーダ(12)と、充填チューブ(2)の下端から横シーラ(18)の近傍まで延び、筒状包材(CW1)を角筒状包材(CW2)に形成する弾性変形可能な4本のリーフスプリング(32)と、角筒包材(CW2)に横シールを形成する横シーラ(18)が閉位置にある状態で、角筒状包材(CW2)の両側面の一部を押し込み、三角フラップを形成する一対の三角フラップ成形部材(34)とを備え、横シールの形成時、組みをなす2本ずつのリーフスプリング(32)はその下端間の間隔が縮小するように弾性変形し、この後、三角フラップ成形部材(34)による三角フラップの形成時、包材フィーダ(12)は筒状包材(CW1)の2次繰出しを実施する。
【解決手段】角底袋用縦形製袋充填包装機は、充填チューブ(2)に沿い角底袋の長さに対応する長さだけ筒状包材(CW1)の1次繰出しを実施する包材フィーダ(12)と、充填チューブ(2)の下端から横シーラ(18)の近傍まで延び、筒状包材(CW1)を角筒状包材(CW2)に形成する弾性変形可能な4本のリーフスプリング(32)と、角筒包材(CW2)に横シールを形成する横シーラ(18)が閉位置にある状態で、角筒状包材(CW2)の両側面の一部を押し込み、三角フラップを形成する一対の三角フラップ成形部材(34)とを備え、横シールの形成時、組みをなす2本ずつのリーフスプリング(32)はその下端間の間隔が縮小するように弾性変形し、この後、三角フラップ成形部材(34)による三角フラップの形成時、包材フィーダ(12)は筒状包材(CW1)の2次繰出しを実施する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、底が四角形状をなす角底袋、より詳しくは扁平な上部を有する角底袋を製造するための角底用縦形製袋充填包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の縦形製袋充填包装機は、充填チューブの下端部を角筒状に形成してあり、それ故、充填チューブの回りに筒状に形成された包材が充填チューブから抜け出す際、包材は角筒状となる。この後、このような角筒状の包材には横シールが形成され、この横シールは、充填チューブの下方に配置された開閉可能な横シーラにより実施される。
横シールは包材の横断方向に延び、包材に底を提供することから、横シールの形成後、充填チューブを通じて包材内への物品の充填が可能となる。
【0003】
更に、包装機は、上述した横シーラの周囲に横シーラにより形成された前記底を角底に形成する角底成形装置を備えている。具体的には、角底成形装置は、横シーラの閉作動時、横シーラの直上にて包材の両側面の一部を折返し、横シーラと協働して三角フラップをそれぞれ形成する一対の耳シールバーと、包材の底を横シーラの直上にて平坦底に形成するボトムシール折込みプレートと、平坦底に向けて三角フラップをそれぞれ折り込む一対の耳折込みプレートとを含み(特許文献1)、これら三角フラップは平坦底に重ね合わされて、角底を形成する。
【特許文献1】特開2006-96359号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の包装機の場合、一対の耳シールバーは横シーラの閉作動に連動して作動するため、その直前まで角筒状をなしていた包材は、横シーラの閉作動に伴う押し潰し及び耳シールバーの作動による折返しを前後左右からそれぞれ同時に受けるため、押し潰しに伴う包材の皺や弛みが解消されることなく、包材の折返しがなされてしまう。
このため、上述した皺や弛みが三角フラップの歪みとして残り、見栄えの良い角底を安定して形成できない。また、三角フラップの歪みは、角底の平坦度を損なうことから、角底袋がその底を下向きとして立ち姿勢で載置されたとき、その立ち姿勢は傾いた状態となり、整然とした立ち姿勢での陳列が不能となる。
【0005】
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは見栄えの良い角底を有し、しかも、立ち姿勢での陳列にも好適した角底袋を安定して製造することができる角底袋用縦形製袋充填包装機を提供することある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するため、本発明は、充填チューブの回りに成形された筒状の包材を充填チューブに沿って繰出し、充填チューブの下方にて包材に横シールを形成する一方、横シールの上側にて包材の部位を角底に形成する角底袋用縦形製袋充填包装機において、本発明の包装機は、充填チューブの下方に設けられ、前記包材にその横断方向に延びる横シールを形成すべく開閉可能な横シーラと、充填チューブと横シーラとの間に設けられ、包材の繰出しを案内しながら包材を角筒状に形成し、横シーラの閉作動時には横シーラの上側にてその両側面が三角部として張り出した扁平状態に形成可能とする角筒成形ガイドと、横シーラの上方で且つ前記横断方向でみて角筒状包材の両側にそれぞれ設けられた一対の三角フラップ成形部材であって、角筒状包材の両側面に向けられた先端縁を有し、横シーラが閉位置にある状態にて休止位置から作動位置まで移動され、前記先端縁により角筒状包材の対応する側の前記三角部を横シーラに沿って折り返した三角フラップに形成し、横シーラと協働して三角フラップでの包材の重ね合わせを三角フラップの底辺に沿ってヒートシールする一対の三角フラップ形成部材と、横シーラによる横シールの形成に先立ち、包材を角底袋の長さに対応した長さだけ繰出す1次繰出し及び一対の三角フラップ成形部材が作動位置に向けて移動するとき、包材を所定の長さだけ繰出す2次繰出しを実施する包材繰出し手段とを備える(請求項1)。
【0007】
請求項1の包装機によれば、包材繰出し手段が先ず1次繰出しを実施し、この1次繰出しに伴い、角筒成形ガイドを通過する包材は角筒状に形成される。この後、横シーラが閉作動し、包材に横シールが形成される一方、横シーラの上側にて、横シーラによる横シールの形成に伴い、角筒状包材はその両側面が三角部として張り出した扁平状態に形成される。
【0008】
そして、横シーラが閉位置にある状態で、一対の三角フラップ成形部材は休止位置から作動位置に移動し、その先端縁にて角筒状包材の対応する側の三角部を横シーラに対して押し込む。これにより、三角部は横シーラに沿って折り返され、三角フラップに形成される。この三角フラップの形成と同時に、三角フラップ成形部材の先端縁は横シーラと協働し、三角フラップでの包材の重ね合わせをその三角フラップの底辺に沿ってヒートシールする。
【0009】
上述した三角フラップの形成は、包材繰出し手段の2次繰出しとともに実施され、ここでの2次繰出しは角筒状包材の側面での経路長でみて、三角フラップの形成に起因した経路長の増加に対し、角筒状包材の経路長不足を補償する。即ち、包材繰出し手段の2次繰出しでは、包材は前記経路長が不足する分の長さだけ繰出される。この結果、三角フラップの形成は横シールと協働し、横シーラの直上にて角筒状包材に四角形の平坦底を提供する。ここで、三角フラップは平坦底から側方に突出した状態となる。
【0010】
この後、横シーラはその閉位置にて、横シールの上下方向中央にて包材を切断し、そして開作動する。
次に、包材繰出し手段が角筒状包材の1次繰出しを実施した後、角筒状包材内に充填チューブを通じて物品が充填される。このとき、物品は前記平坦底の上側に堆積する。一方、一対の三角フラップは平坦底に重ね合わされるべく折り込まれ、平坦底とともに角底を形成する。
【0011】
一方、物品の充填が完了すると、横シーラの閉作動以降の動作が繰り返される結果、個々に物品が充填された角筒袋が製造される。なお、角筒袋の上端は横シーラでの包材の切断により形成される。
好ましくは、角筒成形ガイドは、充填チューブの下端と横シーラとの間にて横シーラの開閉方向に互いに所定の間隔を存して設けられ、横シーラの閉作動時には間隔が収縮される一方、包材繰出し手段の2次繰出し時には間隔が収縮状態から元に戻される一対のガイド部材を含むことができる(請求項2)。
このような一対のガイド部材によれば、これらガイド部材間の間隔は横シーラの閉作動時、角筒状包材が扁平状態に形成されるに伴って収縮し、横シールの形成を妨げることはない。
【0012】
そして、この後の角筒状包材の2次繰出しに伴い、一対のガイド部材の間隔は元の状態に戻されることから、三角フラップの形成時、一対のガイド部材は角筒状包材の両側面を緊張状態にする。
具体的には、前述したガイド部材は、充填チューブの下端から横シーラに向けて延び、ガイド部材間の間隔を収縮させるべく弾性的に変形可能な板ばねであって、角底袋の幅を規定する(請求項3)。
この場合、横シーラが閉作動したとき、横シーラの開閉方向に離間していたガイド部材、即ち、板ばねは角筒状包材が扁平状態に形成される際、角筒状包材からの力を受け、それらの下端が互いに接近する方向に弾性変形する。この後、横シーラが開作動すると、板ばねは復元力により、その下端が互いに離間する方向に移動し、角筒状包材の両側面を横シーラの開方向両側に向けて引っ張り、緊張状態にする。
【0013】
一方、三角フラップ成形部材の先端縁は、包材に対してほぼ線接触する形状を有しているのが好ましく(請求項4)、具体的には、三角フラップ成形部材の先端縁は、横シーラの開閉方向に延び且つ円形の横断面を有するロッドにより形成されている(請求項5)。
上述の三角フラップ成形部材の先端縁は角筒状包材の側面、つまり、その三角部の底辺に沿ってほぼ線接触し、底辺を明確に規定した三角フラップを安定して形成する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1〜5の角底袋用縦形製袋充填包装機は、横シールの形成後、横シールを閉位置に保持したままの状態で、三角フラップ成形部材により包材の両側面に三角フラップを形成し、そして、三角フラップを形成する際には、包材の2次繰出しを実施するようにしたから、三角フラップ及び平坦底を綺麗に形成することができ、見栄えの良く且つ平坦な角底を安定して得ることができる。この結果、角底袋の立ち姿勢は真っ直ぐとなり、角底袋の立ち姿勢での陳列を良好に行うことができ、また、角筒成形ガイドはリーフスプリングから簡単に得ることができるので、包装機全体の構成が複雑化することもない。
【0015】
また、請求項2の包装機にあっては、三角フラップ及び平坦底の形成時、ガイド部材により角筒状包材の両側面が緊張状態に維持されるから、三角フラップ及び平坦底の形成をより安定して行うことができる。
なお、角筒成形ガイド部材の下端が横シーラに近接して位置付けられているほど、三角フラップ及び平坦底の形成はより安定して実施可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1(a),(b)は、本発明の縦形製袋充填包装機にて製造される上部が扁平な角底袋Pを示す。
角底袋Pの外面は角底B、前面、背面R及び左右の側面Sから形成され、角底Bは四角形の平坦面上に一対の三角フラップTFを重ね合わせて形成されている。角底袋Pの上端はトップTSにより閉じられている。なお、図1中、参照符号SSは縦シールを示し、参照符号Jは開閉可能なジッパーを示す。
【0017】
図2は、図1の角底袋Pを製造する縦形製袋充填包装機を概略的に示す。
包装機は充填チューブ2を備え、この充填チューブ2は上下方向に延びている。充填チューブ2の上端は充填物供給装置4に接続され、この充填物供給装置4は充填物を所定量ずつ充填チューブ2内に投入することができる。更に、充填物供給装置4はコントローラ6に電気的に接続され、このコントローラ6は充填物供給装置4からの準備完了信号を受けて、包装機の作動を制御する。
【0018】
充填チューブ2の上部にはフォーマ8が取り付けられており、このフォーマ8からは包材ロールRに向けて繰出し経路10が延びている。包材ロールRからはヒートシール可能なフィルム等の包材Wが繰り出され、この包材Wは繰出し経路10に沿って案内され、フォーマ8を経て充填チューブ2まで導かれている。
包材Wがフォーマ8を通過する際、包材Wはフォーマ8により充填チューブ2を囲む筒状に形成され、この筒状包材CW1は充填チューブ2に沿って下方に更に導かれている。また、フォーマ8は筒状包材CW1の両側縁を所定の形態で互いに重ね合わせたラップ部を形成する。
【0019】
充填チューブ2の両側には包材繰出し手段として一対の包材フィーダ12(図1には一方のみ図示)が配置されている。これら包材フィーダ12は無端状のサクションベルト14を有し、このサクションベルト14に筒状包材CW1を吸着させることができる。この吸着状態にて、包材フィーダ12がサクションベルト14を一方向に走行させると、筒状包材CW1は充填チューブ2に沿い、その下方に向けて繰り出される。
【0020】
一方、充填チューブ2の近傍には、充填チューブ2の周方向でみて一対の包材フィーダ12間に縦シーラ16が配置されており、この縦シーラ16は前述したラップ部を形成する筒状包材CW1の両側縁を互いにヒートシールして接着する。従って、縦シーラ16を通過した筒状包材CW1は完全に閉じた状態となる。
充填チューブ2の下側には後述する角筒成形ガイドが設けられ、この角筒成形ガイドは筒状包材CW1を角筒状包材CW2に形成する。そして、角筒成形ガイドの下方には横シーラ18が配置されており、この横シーラ18は一対のヒータブロック20a,20bを有する。これらヒータブロック20は角筒状包材CW2の横断方向に水平に延び、水平面内にて充填チューブ2の直径方向に互いに接離することで開閉し、角筒状包材CW2に横シールを形成する。ここで、ヒータブロック20a,20bの開閉方向は、図2中矢印Aで示されている。
【0021】
ヒータブロック20a,20bの一方にはヒータ及び切断刃が内蔵され、そして、他方にはヒータが内蔵されているとともに、一方のヒータブロック20から突出した切断刃を受け入れる溝が形成されている。なお、ヒータ及び切断刃は何れも図示されていない。
図3は、ヒータブロック20a,20bを開閉するための開閉装置21を概略的に示す。
【0022】
先ず、ヒータブロック20a,20bは取付ビーム22a,22bにそれぞれ取り付けられており、これら取付ビーム22a,22bは横シーラ18の開閉方向Aでみて、対応するヒータブロック20の開側に配置され、このヒータブロック20と平行に延びている。
開閉装置21は一対のガイドロッド24を含み、これらガイドロッド24は水平面内にて、取付ビーム22aの両端部から取付ビーム22bに向けて互いに平行に延び、取付ビーム22bの両端部及び支持フレーム26の対応する側の部位をそれぞれ摺動自在に貫通した後、駆動ビーム28に固定されている。なお、支持フレーム26は包装機のメインフレームに支持されている。
【0023】
駆動ビーム28は取付ビーム22bと平行に延び、そして、これら駆動ビーム28及び取付ビーム22bは左右一対のクランク機構30を介して互いに連結されている。クランク機構30は支持フレーム26の後部上に設けられたモータの回転を受けて作動し、駆動ビーム28及び取付ビーム22bを互いに接離させて、横シーラ18を開閉させる。
具体的には、駆動ビーム28及び取付ビーム22bが互いに離れる方向に移動されると、取付ビーム22bは一対のガイドロッド24上を取付ビーム22aに向けて摺動する一方、駆動ビーム28は一対のガイドロッド24を介して取付ビーム22aを取付ビーム22b側に引き付ける。それ故、取付ビーム22a,22bのヒータブロック20a,20が互いに接近する方向に移動することで、横シーラ18は図示の開位置から閉作動し、閉位置に位置付けられる。
【0024】
この後、駆動ビーム28及び取付ビーム22bが互いに近接する方向に移動されると、ヒータブロック20a,20bは閉位置から互いに離れる方向に移動するので、横シーラ18は閉位置から開作動し、図示の開位置に復帰する。
再度、図2を参照すれば、充填チューブ2の下端と横シーラ18との間には、角底成形ガイドが設けられている。
【0025】
角底成形ガイドは4つの板ばね、即ち、4本のリーフスプリング32からなり、これらリーフスプリング32は充填チューブ2の下端から横シーラ18の近傍まで垂下されている。図2から明らかなように、4本のリーフスプリング32はその一側縁が筒状包材CW1の両側を向いた状態で、四角柱の四隅を規定すべくそれぞれに位置付けられている。
より詳しくは、4本のリーフスプリング32のうち、2本のリーフスプリング32aは横シーラ18のヒータブロック20a側に位置付けられ、そして、筒状包材CW1の横断方向に離間しており、これに対し、残り2本のリーフスプリング32bはヒータブロック20b側に位置付けられ、筒状包材CW1の横断方向に離間している。
【0026】
即ち、2本ずつのリーフスプリング32a,32bは一対の角筒成形ガイドを形成しており、横シーラ18の開閉方向Aに互いに対向するリーフスプリング32a,32bの組みは、一対の角筒成形ガイド間の間隔を規定する。
更に、図5から明らかなように、リーフスプリング32は斜面部を有しており、この斜面部は、前述した筒状包材CW1がリーフスプリング32に達し、これらリーフスプリング32の一側縁により内側から案内される際、筒状包材CW1を角筒状に滑らかに形成するのに役立つ。従って、筒状包材CW1がリーフスプリング32を通過する際、筒状包材CW1は角筒状包材CW2に形成され、この角筒状包材CW2の幅及び奥行きはリーフスプリング32a同士又はリーフスプリング32b同士の一側縁の間隔、組みをなすリーフスプリング32a,32b間の間隔でそれぞれ規定される。
【0027】
一方、図2に示されるように、横シーラ18の上方には、角筒状包材CW2の横断方向でみて、組みをなすリーフスプリング32a,32bの側方にそれぞれ三角フラップ成形部材34が配置されており、これら三角フラップ成形部材34は、組みをなすリーフスプリング32a.32bの下端に向かう先端縁を有し、この先端縁の幅は、前述した4本のリーフスプリング32により形成された角筒状包材CW2の奥行きよりも十分に広い。
【0028】
更に、図4に示されているように、三角フラップ成形部材34の先端縁は円形の横断面を有するロッド34aにより形成され、このロッド34aは横シーラ18の開閉方向に延びている。好ましくは、ロッド34aは耐熱性を有した硬質の弾性材料から形成されているのが好ましい。
図5は、三角フラップ成形部材34の周辺を詳図する。
【0029】
図5から明らかなように、各三角フラップ成形部材34は同様な支持構造でもって支持されていることから、一方の三角フラップ成形部材34に着目して、その支持構造を説明し、他方の三角フラップ成形部材34の支持構造については同一の参照符号を付して、その説明は省略する。
三角フラップ成形部材34はブラケットを介して折返しシリンダ36、つまり、そのピストンロッドの先端に連結されており、折返しシリンダ36自体はそのピストンロッドの伸長方向と三角フラップ成形部材34の先端縁が向かう方向とを一致させた状態で、支持アーム38の先端に取り付けられている。
【0030】
支持アーム38は水平に延び、その基端部が昇降台40に対して、水平方向に移動可能に取り付けられている。一方、昇降台40は支持フレーム26の前部に支持された昇降ガイド42に昇降可能に取り付けられている。これら支持アーム38の水平移動及び昇降台40の昇降は、締結レバー44,46による締結を解除することで可能となっており、これにより、製造すべき角底袋Pのサイズに応じて三角フラップ成形部材34の位置調整が容易に行えるようになっている。
【0031】
図2に示されているように、横シーラ18の近傍にはエア噴出管48が設けられており、このエア噴出管48は、横シーラ18が閉位置にあるとき、そのヒータブロック20aの直下に位置付けられるべく配置されている。エア噴出管48はヒータブロック20aの長手方向、つまり、角筒状包材CW2の幅方向に沿って水平に延び、角筒状包材CW2の幅を十分にカバーするだけの長さ及び多数の噴出孔(図示しない)を有する。これら噴出孔は角筒状包材CW2に向けて開口し、エア噴出管48の長手方向に所定の間隔を存して分布されている。
【0032】
エア噴出管48の両端部は、ヒータブロック20aの閉位置に向けて一旦、水平に屈曲された後、下方に向けて延び、そして、空圧源に接続されている。従って、エア噴出管48は空圧源から圧縮空気の供給を受けることで、その噴出孔から圧縮空気を噴出させることができる。
なお、製造すべき角筒袋Pが前述したジッパーJ(図1参照)を備えている場合、図5に示されるように、横シーラ18の直下にジッパーシーラ50が配置される。このジッパーシーラ50は、角筒状包材CW2の内面にジッパーJをヒートシールにより接着するために使用され、横シーラ18のヒータブロック20a,20bに対応するヒータブロック52a,52bを含む。これらヒータブロック52は支持フレーム26の前部上に設けられた横シーラ18の開閉装置21と同様な開閉装置により開閉される。
【0033】
更に、図2及び図5にそれぞれ示されているようにエア噴出管48の下方には、一対の皺取りローラ54a,54bが配置されている。これら皺取りローラ54は横シーラ18のヒータブロック20に沿って延び、前述した角筒状包材CW2の幅を十分にカバーする長さを有し、そして、横シーラ18の開閉方向Aに互いに接離可能となっている。
即ち、図5から明らかなように、皺取りローラ54の両端は軸受ブロック56にそれぞれ回転自在に支持され、これら軸受ブロック56はL字形状の支持ブラケット58に取り付けられている。なお、図5中、参照符号60は支持ブラケット58の補強リブを示しており、また、軸受ブロック56は支持ブラケット58に対して、その高さ位置が調整可能である。
【0034】
一対の皺取りローラ54a,54bの開閉は、横シーラ18の開閉装置21と同様な開閉装置62により実施可能であり、その構成は図6から明らかとなる。図6中、開閉装置21の取付ビーム22a,22b、一対のガイドロッド24、支持フレーム26、駆動ビーム28及びクランク機構30にそれぞれ対応する開閉装置62の各部位には、参照符号64a,64b,66,68,70、72が付されている。なお、開閉装置21のクランク機構30は縦型であるのに対し、開閉装置62のクランク機構72は水平型であり、モータは支持フレーム68の下側に取り付けられている。
【0035】
再度、図2を参照すれば、一対の皺取りローラ54a,54bの下方には揺動台74が配置され、この揺動台74の左右にはそれぞれ、エア噴出ノズル76及び折込み部材78が上下に配置されている。これら揺動台74、エア噴出ノズル76及び折込み部材78及びその周辺は図5及び図6に加えて、図7に詳図されている。
図5及び図7から明らかなように揺動台74は、充填チューブ2の軸線上に配置されており、横シーラ18から揺動台74までの離間距離は、製造すべき角底袋Pの長さに相当する。また、図6から明らかなように、揺動台74は矩形の両側に略三角形状の凹み74aをそれぞれ形成した形状をなし、これら凹み74aは、前述した角筒状包材CW2でみて、その両側面側に位置付けられている。
【0036】
上述した揺動台74はその後縁にて、揺動ブラケット80に取り付けられ、この揺動ブラケット80は揺動軸82及び一対の軸受ブロック84を介して鉛直な取付板86に取り付けられている。揺動軸82は水平方向に延び、これにより、揺動ブラケット80、即ち、揺動台74は揺動軸82を中心として上下方向に揺動自在である。そして、揺動台74及び取付板86は揺動シリンダ88を介して相互に連結されている。なお、揺動シリンダ88は取付板86に対してブラケット90を介して支持されている。
【0037】
図7に示す状態にあるとき、揺動台74は充填チューブ2の下方にて水平姿勢となる作動位置にあって、この状態から揺動シリンダ88が収縮されると、揺動台74は下方に向けて回動し、充填チューブ2の下方領域から逃げた退避位置まで移動する。
なお、前述した取付板86は、ホルダ92に対して上下動可能に取り付けられ、これにより、揺動台74の高さ位置を調整することができる。
【0038】
前述した左右のエア噴出ノズル76及び折込み部材78に関し、これらの周辺構成は揺動台74を中心として左右対称であるから、以下には、一方の側のエア噴出ノズル76及び折込み部材78に着目して、その周辺構成を説明し、他方の側のエア噴出ノズル76及び折込み部材78に係わる周辺構成については同一の参照符号を付し、それらの説明を省略する。
【0039】
図6から明らかなように、前述した取付板86の端部からは揺動台74側に向けてブラケット94が突設され、このブラケット94から支持ポスト96が上方に向けて突出されている。支持ポスト96にはエア噴出ノズル76が取り付けられ、このエア噴出ノズル76の先端は、揺動台74が作動位置にあるとき、揺動台74の斜め上方から揺動台74の凹み74aに向けられている。一方、エア噴出ノズル76の後端は空圧源に接続されており、エア噴出ノズル76は空圧源から圧縮空気の供給を受け、その先端から圧縮空気を噴出させることができる。
【0040】
一方、図5に示す状態では、折込み部材78はエア噴出ノズル76の下方に配置され、ブラケット98を介して折込みシリンダ100のピストンロッド先端に接続されている。折込みシリンダ100は支持フレーム68に取り付けられており、そのピストンロッドの軸線は、揺動台74が作動位置にあるとき、揺動台74に向けて斜め上方に延びている。従って、折込み部材78が図5に示す休止位置にあるとき、折込み部材78は揺動台74の側方且つ下側にある。この状態から折込みシリンダ100が伸長されると、折込み部材78は休止位置から揺動台74の対応する側の凹み74aに向け、平行移動しながら上昇する。
【0041】
なお、図5に示す折込み部材78はその先端が折込み部材78自身の単なるエッジで形成されているであるが、図8に示されるように、折込み部材78はその先端に回転自在に支持されたローラ102を有し、水平方向に作動するものであってもよい。
更に、図7から明らかなように、作動位置にある揺動台74の下方には受け台104が配置され、この受け台104の近傍から移送コンベア106が水平に延びている。また、受け台104の近傍には、移送コンベア106との間にて受け台10を挟むようにプッシャ108が配置されている。このプッシャ108は排出シリンダ110のピストンロッド先端に取り付けられており、排出シリンダ110は前述したホルダ92に取り付けられている。
【0042】
次に、図9〜図11を追加し、前述した包装機による角底袋Pの製造について説明する。
図9(a),(b)は、前述した一対の包材フィーダ12が筒状包材CW1の1次繰出しが完了した直後の状態を示し、このとき、横シーラ18は開位置にあり、そして、筒状包材CW1は前述した4本のリーフスプリング32により案内されることで、角筒状包材CW2に形成され(図9(c))、そして、横シーラ18から角底袋Pの長さに対応した長さだけ垂下されている。
【0043】
ここで、前回の成形プロセスにて、角筒状包材CW2の下端には、一対の三角フラップTF、平坦底BP、この平坦底BP及び三角フラップTFから突出したボトムシールBSを有する三角フラップ付き底部が形成されているが、三角フラップ付き底部については後述の説明から明らかとなる。
また、筒状包材CW1の1次繰出しが実施されると同時又はその前後に、充填物供給装置4(図2)は充填チューブ2を通じて角筒状包材CW2内に所定量の物品を投入し、投入された物品は角筒状包材CW2の下端、つまり、平坦底BP上に堆積する。
【0044】
ここで、筒状包材CW1の1次繰出しが実施されるとき、前述した揺動台74は作動位置にあって、筒状包材CW1の1次繰出しが完了すると、一対の三角フラップTFを有する平坦底BPが揺動台74上に載置されていることに留意すべきである。
更に、図9には示されていないが、筒状包材CW1の1次繰出し中、前述した一対の皺取りローラ54a,54bは角筒状包材CW2の平坦底BPが通過した直後に閉作動し、物品が充填された角筒状包材CW2をその前後から挟み付け、角筒状包材CW2に転接する。このような皺取りローラ54a,54bの転接は、物品の投入に起因して発生した角筒状包材CW2の皺を取り除く。
【0045】
筒状包材CW1の1次繰出しの完了した後、一対の皺取りローラ54a,54bが開作動する一方、図10に示されるように横シーラ18は閉作動し、その一対のヒータブロック20a,20b間にて角筒状包材CW2が挟み込まれる。ここでの挟み込みは、角筒状包材CW2を扁平状態に押し潰し(図10(a))、ヒータブロック20a,20bは挟み込み部をヒートシールし、横シールLSを形成する。
【0046】
横シーラ18の閉作動時には、上述した角筒状包材CW2の押し潰しに伴い、図10(a)に示されるように角筒状包材CW2は横シールLSの上下にてその幅が拡張される。一方、図10(b)から明らかなように、前述した組みをなすリーフスプリング32a,32bは角筒状包材CW2からの押圧力を受け、その下端同士が互いに接触するように弾性変形する。従って、横シーラ18が閉作動したとき、リーフスプリング32a,32bの下端間の間隔は殆ど無くなるまで縮小する。また、図10(a),(c)から明らかなように、角筒状包材CW2の両側部分は横シールLSの上側にて三角部Xを形成する。
【0047】
横シールLSの形成後も、横シーラ18は閉位置に維持され、この状態にて、折返しシリンダ36(図5参照)の伸長動作を受け、一対の三角フラップ成形部材34は対応する側のリーフスプリング32a,32bの下端に向けて斜め下方に移動する。それ故、三角フラップ成形部材34は対応する側にて、角筒状包材CW2の三角部Xをそれぞれ押し込む。ここでの押し込みは、図11(a)に示されるように、三角フラップ成形部材34の先端縁が横シーラ18の直上に達した時点で停止される。この結果、角筒状包材CW2の三角部Xは横シーラ18上に沿ってそれぞれ折り返され、これら折返し部位が三角フラップTFとして形成される。また、三角フラップ成形部材34は横シーラ18と協働し、三角フラップTFでの包材Wの重なり合いを三角フラップTFの底辺に沿ってヒートシールする。
【0048】
上述した三角フラップTFの形成時、包材フィーダ12は筒状包材CW1の2次繰出しを実施しており、ここでの2次繰出しは、三角フラップTFの折返し形成により起因する角筒状包材CW2の経路長の不足を補償する。ここでの経路長の不足は、図10(a)と図11(a)とを対比すれば明らかなように、三角フラップTFが直角三角形の斜辺を他の二辺に押し付けて形成されることから、他の二辺の合計長さと斜辺の長さとの間の差で表すことができる。それ故、2次繰出しは前記差を補償すべく実施される。
【0049】
一方、筒状包材CW1の2次繰出しは、角筒状包材CW2によるリーフスプリング32の拘束を解放することになり、これらリーフスプリング32の弾性変形は自身の復元力により徐々に解消されていく。それ故、組みをなすリーフスプリング32a,32bにおいては、それらの下端同士の間隔が徐々に元の状態まで増加していくので、これらリーフスプリング32a,32bは角筒状包材CW2の対応する側の側面を緊張状態に維持する。
【0050】
この結果、一対の三角フラップ成形部材34は角筒状包材CW2の両側面に三角フラップTFを確実且つ安定して形成することができ、三角フラップTFにその一部が波打つような歪みが生じることはない。
しかも、三角フラップ成形部材34の先端縁はロッド34a(図4参照)により形成されているので、先端縁が角筒状包材CW2の側面、即ち、三角部Xを押し込む際、三角部Xに対してほぼ線接触する。それ故、三角フラップTFはその底辺が明確な折返し線により規定され、図11(c)から明らかなように、その三辺a,b,cがしっかりとした直線状をなす綺麗な三角フラップTFを得ることができる。
【0051】
この後、横シーラ18に内蔵された切断刃が作動され、横シールLSはその上下方向の中央位置に切断され、そして、横シーラ18は開作動する。ここで、横シールLSの切断は、揺動台74上に既に載置されている角筒状包材CW2を横シーラ18よりも上側の部分から分断し、その内部に物品が既に充填された袋P’に形成し、この袋P’はその上端にトップシールTSを有する。このトップシールTSは横シールLSが上下に切断された際に、横シールLSの下側半分から形成され、そして、その上側半分は横シーラ18の上方に残る角筒状包材CW2の下端面、即ち、平坦底BP及び三角フラップTFにボトムシールBSを形成する。
【0052】
横シーラ18の開作動後、前述したエア噴出管48は角筒状包材CW2のボトムシールBSに向けて圧縮空気を噴出し、ボトムシールBSを角筒状包材CW2の下端面に向けて傾斜させる(図7参照)。
それ故、前述した筒状包材CW1の1次繰出しを受けて、揺動台74に到達する平坦底BPのボトムシールBSは既に傾斜状態にあるから、平坦底BPが揺動台74に載置される際、ボトムシールBSは揺動台74との衝突によって折り込まれ、揺動台74と平坦底BPとの間に挟み込まれる。
【0053】
ここで、前述の説明から明らかなように平坦底BPが揺動台74に載置されるとき、前述した袋P’となる角筒状包材CW2内には既に物品が充填されているので、ボトムシールBSの折込み時には物品の重量がボトムシールBSに加わり、その折込みを確実に行うことができる。
しかも、揺動台74にて平坦底BPを受け止めることで、物品の重量による引っ張りに起因した角筒状包材CW2の皺の発生を効果的に抑制することができる。
【0054】
また、前述したように揺動台74に載置された平坦底BPの左右には三角フラップTFが設けられており、これら三角フラップTFは前述の成形プロセスではなく、その前回の成形プロセスにより形成されたものである。
揺動台74側では、前述した横シールLSや三角フラップTFの成形プロセスと並行して、三角フラップTFの折込みが実施され、ここでの折込みについて、以下に説明する。
【0055】
先ず、揺動台74上に平坦底BPが載置されると、一対のエア噴出ノズル76は平坦底BPの対応する側の三角フラップTFに向けて圧縮空気を噴出し、これら三角フラップTFがその底辺に沿って折曲するように、三角フラップTFを下方に向けて傾斜させる(図7参照)。
一方、一対の折込み部材78は折込みシリンダ100の伸長動作を受け、対応する三角フラップTFに向けて移動し、下方に傾斜した三角フラップTFを平坦底BPに向けて更に折り込む。この結果、三角フラップTFは平坦底BPに重ね合わされ、この時点で角底B(図1参照)の形成が完了する。ここで、三角フラップTFは綺麗に形成されているので、その折込みは確実になされ、品質的に優れた角底Bの提供を安定して可能とする。
【0056】
この際、揺動台74の両側縁には三角形状の凹み74a(図6参照)が形成されているので、揺動台74が平坦底BPに対する三角フラップTFの折込みや重ね合わせを阻害することはない。また、平坦底BPに重ね合わされたボトムシールBS及び三角フラップTFは、前述した横シールLSの形成に伴うボトムシールBSの余熱でもって、平坦底BPにヒートシールされる。
【0057】
この後、一対の折込み部材78は折込みシリンダ100の収縮動作を受け、角底Bから逃げ、休止位置に復帰する。
なお、図8に示したように折込み部材78の先端にローラ102が備えられていれば、三角フラップTFの折込みが更に良好になる。
一方、前述したように横シーラ18が閉位置から開作動し、揺動台74上の袋P‘の上端がトップシールTSにより閉塞されると、この袋P’は角底袋Pとなる。そして、この時点で、揺動台74は揺動シリンダ88の収縮動作を受けて、水平な作動位置から下方に向けて回動し、退避位置に移動する。
【0058】
それ故、角底袋Pは揺動台74から下方の受け台104上に落下し、この受け台104に立ち姿勢にして受け止められる(図7参照)。ここでの角底袋Pの落下は、その平坦底BPに対するボトムシールBS及び三角フラップTFのヒートシールをより強固にするが、必要なら、受け台104に三角フラップTFのためのヒートシーラを内蔵するようにしてもよい。
【0059】
この後、揺動台74は退避位置から作動位置に復帰して、次の筒状包材CW1の1次繰出しに備え、この1次繰出し以降の前述した動作が繰り返される。一方、プッシャ108は排出シリンダ110の伸長動作を受け、受け台104上から移送コンベア106上に角底袋Pを移し変え、この角底袋Pは移送コンベア106上を梱包機(図示しない)に向けて移送される。
【0060】
本発明は、上述の一実施例に制約されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、角筒成形ガイドは4本のリーフスプリングに限らず、リーフスプリング32a,32a及びリーフスプリング32b,32bのそれぞれを、筒状包材CW1の繰出し易さや角筒成形ガイドの弾性変形のし易さが確保できれば1枚の板ばねにより形成してもよいし、リーフスプリングや板ばねの受動型に代え、角筒状包材CW2への横シールLSの形成とは独立して、その間隔を収縮可能とした能動型のものであってよい。
【0061】
更に、角筒成形ガイドと横シーラとの間に所定の間隔が確保されていれば、角筒成形ガイドが前記間隔を固定にしたものであっても、三角フラップの形成を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】角底袋の斜視図であり、(a)は立ち姿勢、(b)はその角底を示す。
【図2】一実施例の縦形製袋充填包装機の概略構成を示した斜視図である。
【図3】図2の横シーラを示した平面図である。
【図4】図2の三角フラップ成形部材の先端縁を拡大して示す図である。
【図5】図2の包装機の下部を詳細に示す正面図である。
【図6】図5の一対のローラの開閉装置及び揺動台を示す平面図である。
【図7】図2の包装機の下部を示した側面図である。
【図8】折込み部材の変形例を示す図である。
【図9】角底袋の成形プロセスの過程を示し、(a)は角筒状包材の正面図、(b)は角筒状包材の側面図、(c)は角筒状包材の横断面を示す。
【図10】図9の状態から横シーラが閉作動した状態を示し、(a)は角筒状包材の正面図、(b)は角筒状包材の側面図、(c)は角筒状包材の横断面を示す。
【図11】図10の状態から三角フラップが成形された状態を示し、(a)は角筒状包材の正面図、(b)は角筒状包材の側面図、(c)は角筒状包材の横断面を示す。
【符号の説明】
【0063】
2 充填チューブ
12 包材フィーダ(包材繰出し手段)
18 横シーラ
20 ヒータブロック
32 リーフスプリング(角筒成形ガイド)
34 三角フラップ成形部材
34a ロッド
B 角底
BP 平坦底
CW1 筒状包材
CW2 角筒状包材
TF 三角フラップ
【技術分野】
【0001】
本発明は、底が四角形状をなす角底袋、より詳しくは扁平な上部を有する角底袋を製造するための角底用縦形製袋充填包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の縦形製袋充填包装機は、充填チューブの下端部を角筒状に形成してあり、それ故、充填チューブの回りに筒状に形成された包材が充填チューブから抜け出す際、包材は角筒状となる。この後、このような角筒状の包材には横シールが形成され、この横シールは、充填チューブの下方に配置された開閉可能な横シーラにより実施される。
横シールは包材の横断方向に延び、包材に底を提供することから、横シールの形成後、充填チューブを通じて包材内への物品の充填が可能となる。
【0003】
更に、包装機は、上述した横シーラの周囲に横シーラにより形成された前記底を角底に形成する角底成形装置を備えている。具体的には、角底成形装置は、横シーラの閉作動時、横シーラの直上にて包材の両側面の一部を折返し、横シーラと協働して三角フラップをそれぞれ形成する一対の耳シールバーと、包材の底を横シーラの直上にて平坦底に形成するボトムシール折込みプレートと、平坦底に向けて三角フラップをそれぞれ折り込む一対の耳折込みプレートとを含み(特許文献1)、これら三角フラップは平坦底に重ね合わされて、角底を形成する。
【特許文献1】特開2006-96359号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の包装機の場合、一対の耳シールバーは横シーラの閉作動に連動して作動するため、その直前まで角筒状をなしていた包材は、横シーラの閉作動に伴う押し潰し及び耳シールバーの作動による折返しを前後左右からそれぞれ同時に受けるため、押し潰しに伴う包材の皺や弛みが解消されることなく、包材の折返しがなされてしまう。
このため、上述した皺や弛みが三角フラップの歪みとして残り、見栄えの良い角底を安定して形成できない。また、三角フラップの歪みは、角底の平坦度を損なうことから、角底袋がその底を下向きとして立ち姿勢で載置されたとき、その立ち姿勢は傾いた状態となり、整然とした立ち姿勢での陳列が不能となる。
【0005】
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは見栄えの良い角底を有し、しかも、立ち姿勢での陳列にも好適した角底袋を安定して製造することができる角底袋用縦形製袋充填包装機を提供することある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するため、本発明は、充填チューブの回りに成形された筒状の包材を充填チューブに沿って繰出し、充填チューブの下方にて包材に横シールを形成する一方、横シールの上側にて包材の部位を角底に形成する角底袋用縦形製袋充填包装機において、本発明の包装機は、充填チューブの下方に設けられ、前記包材にその横断方向に延びる横シールを形成すべく開閉可能な横シーラと、充填チューブと横シーラとの間に設けられ、包材の繰出しを案内しながら包材を角筒状に形成し、横シーラの閉作動時には横シーラの上側にてその両側面が三角部として張り出した扁平状態に形成可能とする角筒成形ガイドと、横シーラの上方で且つ前記横断方向でみて角筒状包材の両側にそれぞれ設けられた一対の三角フラップ成形部材であって、角筒状包材の両側面に向けられた先端縁を有し、横シーラが閉位置にある状態にて休止位置から作動位置まで移動され、前記先端縁により角筒状包材の対応する側の前記三角部を横シーラに沿って折り返した三角フラップに形成し、横シーラと協働して三角フラップでの包材の重ね合わせを三角フラップの底辺に沿ってヒートシールする一対の三角フラップ形成部材と、横シーラによる横シールの形成に先立ち、包材を角底袋の長さに対応した長さだけ繰出す1次繰出し及び一対の三角フラップ成形部材が作動位置に向けて移動するとき、包材を所定の長さだけ繰出す2次繰出しを実施する包材繰出し手段とを備える(請求項1)。
【0007】
請求項1の包装機によれば、包材繰出し手段が先ず1次繰出しを実施し、この1次繰出しに伴い、角筒成形ガイドを通過する包材は角筒状に形成される。この後、横シーラが閉作動し、包材に横シールが形成される一方、横シーラの上側にて、横シーラによる横シールの形成に伴い、角筒状包材はその両側面が三角部として張り出した扁平状態に形成される。
【0008】
そして、横シーラが閉位置にある状態で、一対の三角フラップ成形部材は休止位置から作動位置に移動し、その先端縁にて角筒状包材の対応する側の三角部を横シーラに対して押し込む。これにより、三角部は横シーラに沿って折り返され、三角フラップに形成される。この三角フラップの形成と同時に、三角フラップ成形部材の先端縁は横シーラと協働し、三角フラップでの包材の重ね合わせをその三角フラップの底辺に沿ってヒートシールする。
【0009】
上述した三角フラップの形成は、包材繰出し手段の2次繰出しとともに実施され、ここでの2次繰出しは角筒状包材の側面での経路長でみて、三角フラップの形成に起因した経路長の増加に対し、角筒状包材の経路長不足を補償する。即ち、包材繰出し手段の2次繰出しでは、包材は前記経路長が不足する分の長さだけ繰出される。この結果、三角フラップの形成は横シールと協働し、横シーラの直上にて角筒状包材に四角形の平坦底を提供する。ここで、三角フラップは平坦底から側方に突出した状態となる。
【0010】
この後、横シーラはその閉位置にて、横シールの上下方向中央にて包材を切断し、そして開作動する。
次に、包材繰出し手段が角筒状包材の1次繰出しを実施した後、角筒状包材内に充填チューブを通じて物品が充填される。このとき、物品は前記平坦底の上側に堆積する。一方、一対の三角フラップは平坦底に重ね合わされるべく折り込まれ、平坦底とともに角底を形成する。
【0011】
一方、物品の充填が完了すると、横シーラの閉作動以降の動作が繰り返される結果、個々に物品が充填された角筒袋が製造される。なお、角筒袋の上端は横シーラでの包材の切断により形成される。
好ましくは、角筒成形ガイドは、充填チューブの下端と横シーラとの間にて横シーラの開閉方向に互いに所定の間隔を存して設けられ、横シーラの閉作動時には間隔が収縮される一方、包材繰出し手段の2次繰出し時には間隔が収縮状態から元に戻される一対のガイド部材を含むことができる(請求項2)。
このような一対のガイド部材によれば、これらガイド部材間の間隔は横シーラの閉作動時、角筒状包材が扁平状態に形成されるに伴って収縮し、横シールの形成を妨げることはない。
【0012】
そして、この後の角筒状包材の2次繰出しに伴い、一対のガイド部材の間隔は元の状態に戻されることから、三角フラップの形成時、一対のガイド部材は角筒状包材の両側面を緊張状態にする。
具体的には、前述したガイド部材は、充填チューブの下端から横シーラに向けて延び、ガイド部材間の間隔を収縮させるべく弾性的に変形可能な板ばねであって、角底袋の幅を規定する(請求項3)。
この場合、横シーラが閉作動したとき、横シーラの開閉方向に離間していたガイド部材、即ち、板ばねは角筒状包材が扁平状態に形成される際、角筒状包材からの力を受け、それらの下端が互いに接近する方向に弾性変形する。この後、横シーラが開作動すると、板ばねは復元力により、その下端が互いに離間する方向に移動し、角筒状包材の両側面を横シーラの開方向両側に向けて引っ張り、緊張状態にする。
【0013】
一方、三角フラップ成形部材の先端縁は、包材に対してほぼ線接触する形状を有しているのが好ましく(請求項4)、具体的には、三角フラップ成形部材の先端縁は、横シーラの開閉方向に延び且つ円形の横断面を有するロッドにより形成されている(請求項5)。
上述の三角フラップ成形部材の先端縁は角筒状包材の側面、つまり、その三角部の底辺に沿ってほぼ線接触し、底辺を明確に規定した三角フラップを安定して形成する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1〜5の角底袋用縦形製袋充填包装機は、横シールの形成後、横シールを閉位置に保持したままの状態で、三角フラップ成形部材により包材の両側面に三角フラップを形成し、そして、三角フラップを形成する際には、包材の2次繰出しを実施するようにしたから、三角フラップ及び平坦底を綺麗に形成することができ、見栄えの良く且つ平坦な角底を安定して得ることができる。この結果、角底袋の立ち姿勢は真っ直ぐとなり、角底袋の立ち姿勢での陳列を良好に行うことができ、また、角筒成形ガイドはリーフスプリングから簡単に得ることができるので、包装機全体の構成が複雑化することもない。
【0015】
また、請求項2の包装機にあっては、三角フラップ及び平坦底の形成時、ガイド部材により角筒状包材の両側面が緊張状態に維持されるから、三角フラップ及び平坦底の形成をより安定して行うことができる。
なお、角筒成形ガイド部材の下端が横シーラに近接して位置付けられているほど、三角フラップ及び平坦底の形成はより安定して実施可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1(a),(b)は、本発明の縦形製袋充填包装機にて製造される上部が扁平な角底袋Pを示す。
角底袋Pの外面は角底B、前面、背面R及び左右の側面Sから形成され、角底Bは四角形の平坦面上に一対の三角フラップTFを重ね合わせて形成されている。角底袋Pの上端はトップTSにより閉じられている。なお、図1中、参照符号SSは縦シールを示し、参照符号Jは開閉可能なジッパーを示す。
【0017】
図2は、図1の角底袋Pを製造する縦形製袋充填包装機を概略的に示す。
包装機は充填チューブ2を備え、この充填チューブ2は上下方向に延びている。充填チューブ2の上端は充填物供給装置4に接続され、この充填物供給装置4は充填物を所定量ずつ充填チューブ2内に投入することができる。更に、充填物供給装置4はコントローラ6に電気的に接続され、このコントローラ6は充填物供給装置4からの準備完了信号を受けて、包装機の作動を制御する。
【0018】
充填チューブ2の上部にはフォーマ8が取り付けられており、このフォーマ8からは包材ロールRに向けて繰出し経路10が延びている。包材ロールRからはヒートシール可能なフィルム等の包材Wが繰り出され、この包材Wは繰出し経路10に沿って案内され、フォーマ8を経て充填チューブ2まで導かれている。
包材Wがフォーマ8を通過する際、包材Wはフォーマ8により充填チューブ2を囲む筒状に形成され、この筒状包材CW1は充填チューブ2に沿って下方に更に導かれている。また、フォーマ8は筒状包材CW1の両側縁を所定の形態で互いに重ね合わせたラップ部を形成する。
【0019】
充填チューブ2の両側には包材繰出し手段として一対の包材フィーダ12(図1には一方のみ図示)が配置されている。これら包材フィーダ12は無端状のサクションベルト14を有し、このサクションベルト14に筒状包材CW1を吸着させることができる。この吸着状態にて、包材フィーダ12がサクションベルト14を一方向に走行させると、筒状包材CW1は充填チューブ2に沿い、その下方に向けて繰り出される。
【0020】
一方、充填チューブ2の近傍には、充填チューブ2の周方向でみて一対の包材フィーダ12間に縦シーラ16が配置されており、この縦シーラ16は前述したラップ部を形成する筒状包材CW1の両側縁を互いにヒートシールして接着する。従って、縦シーラ16を通過した筒状包材CW1は完全に閉じた状態となる。
充填チューブ2の下側には後述する角筒成形ガイドが設けられ、この角筒成形ガイドは筒状包材CW1を角筒状包材CW2に形成する。そして、角筒成形ガイドの下方には横シーラ18が配置されており、この横シーラ18は一対のヒータブロック20a,20bを有する。これらヒータブロック20は角筒状包材CW2の横断方向に水平に延び、水平面内にて充填チューブ2の直径方向に互いに接離することで開閉し、角筒状包材CW2に横シールを形成する。ここで、ヒータブロック20a,20bの開閉方向は、図2中矢印Aで示されている。
【0021】
ヒータブロック20a,20bの一方にはヒータ及び切断刃が内蔵され、そして、他方にはヒータが内蔵されているとともに、一方のヒータブロック20から突出した切断刃を受け入れる溝が形成されている。なお、ヒータ及び切断刃は何れも図示されていない。
図3は、ヒータブロック20a,20bを開閉するための開閉装置21を概略的に示す。
【0022】
先ず、ヒータブロック20a,20bは取付ビーム22a,22bにそれぞれ取り付けられており、これら取付ビーム22a,22bは横シーラ18の開閉方向Aでみて、対応するヒータブロック20の開側に配置され、このヒータブロック20と平行に延びている。
開閉装置21は一対のガイドロッド24を含み、これらガイドロッド24は水平面内にて、取付ビーム22aの両端部から取付ビーム22bに向けて互いに平行に延び、取付ビーム22bの両端部及び支持フレーム26の対応する側の部位をそれぞれ摺動自在に貫通した後、駆動ビーム28に固定されている。なお、支持フレーム26は包装機のメインフレームに支持されている。
【0023】
駆動ビーム28は取付ビーム22bと平行に延び、そして、これら駆動ビーム28及び取付ビーム22bは左右一対のクランク機構30を介して互いに連結されている。クランク機構30は支持フレーム26の後部上に設けられたモータの回転を受けて作動し、駆動ビーム28及び取付ビーム22bを互いに接離させて、横シーラ18を開閉させる。
具体的には、駆動ビーム28及び取付ビーム22bが互いに離れる方向に移動されると、取付ビーム22bは一対のガイドロッド24上を取付ビーム22aに向けて摺動する一方、駆動ビーム28は一対のガイドロッド24を介して取付ビーム22aを取付ビーム22b側に引き付ける。それ故、取付ビーム22a,22bのヒータブロック20a,20が互いに接近する方向に移動することで、横シーラ18は図示の開位置から閉作動し、閉位置に位置付けられる。
【0024】
この後、駆動ビーム28及び取付ビーム22bが互いに近接する方向に移動されると、ヒータブロック20a,20bは閉位置から互いに離れる方向に移動するので、横シーラ18は閉位置から開作動し、図示の開位置に復帰する。
再度、図2を参照すれば、充填チューブ2の下端と横シーラ18との間には、角底成形ガイドが設けられている。
【0025】
角底成形ガイドは4つの板ばね、即ち、4本のリーフスプリング32からなり、これらリーフスプリング32は充填チューブ2の下端から横シーラ18の近傍まで垂下されている。図2から明らかなように、4本のリーフスプリング32はその一側縁が筒状包材CW1の両側を向いた状態で、四角柱の四隅を規定すべくそれぞれに位置付けられている。
より詳しくは、4本のリーフスプリング32のうち、2本のリーフスプリング32aは横シーラ18のヒータブロック20a側に位置付けられ、そして、筒状包材CW1の横断方向に離間しており、これに対し、残り2本のリーフスプリング32bはヒータブロック20b側に位置付けられ、筒状包材CW1の横断方向に離間している。
【0026】
即ち、2本ずつのリーフスプリング32a,32bは一対の角筒成形ガイドを形成しており、横シーラ18の開閉方向Aに互いに対向するリーフスプリング32a,32bの組みは、一対の角筒成形ガイド間の間隔を規定する。
更に、図5から明らかなように、リーフスプリング32は斜面部を有しており、この斜面部は、前述した筒状包材CW1がリーフスプリング32に達し、これらリーフスプリング32の一側縁により内側から案内される際、筒状包材CW1を角筒状に滑らかに形成するのに役立つ。従って、筒状包材CW1がリーフスプリング32を通過する際、筒状包材CW1は角筒状包材CW2に形成され、この角筒状包材CW2の幅及び奥行きはリーフスプリング32a同士又はリーフスプリング32b同士の一側縁の間隔、組みをなすリーフスプリング32a,32b間の間隔でそれぞれ規定される。
【0027】
一方、図2に示されるように、横シーラ18の上方には、角筒状包材CW2の横断方向でみて、組みをなすリーフスプリング32a,32bの側方にそれぞれ三角フラップ成形部材34が配置されており、これら三角フラップ成形部材34は、組みをなすリーフスプリング32a.32bの下端に向かう先端縁を有し、この先端縁の幅は、前述した4本のリーフスプリング32により形成された角筒状包材CW2の奥行きよりも十分に広い。
【0028】
更に、図4に示されているように、三角フラップ成形部材34の先端縁は円形の横断面を有するロッド34aにより形成され、このロッド34aは横シーラ18の開閉方向に延びている。好ましくは、ロッド34aは耐熱性を有した硬質の弾性材料から形成されているのが好ましい。
図5は、三角フラップ成形部材34の周辺を詳図する。
【0029】
図5から明らかなように、各三角フラップ成形部材34は同様な支持構造でもって支持されていることから、一方の三角フラップ成形部材34に着目して、その支持構造を説明し、他方の三角フラップ成形部材34の支持構造については同一の参照符号を付して、その説明は省略する。
三角フラップ成形部材34はブラケットを介して折返しシリンダ36、つまり、そのピストンロッドの先端に連結されており、折返しシリンダ36自体はそのピストンロッドの伸長方向と三角フラップ成形部材34の先端縁が向かう方向とを一致させた状態で、支持アーム38の先端に取り付けられている。
【0030】
支持アーム38は水平に延び、その基端部が昇降台40に対して、水平方向に移動可能に取り付けられている。一方、昇降台40は支持フレーム26の前部に支持された昇降ガイド42に昇降可能に取り付けられている。これら支持アーム38の水平移動及び昇降台40の昇降は、締結レバー44,46による締結を解除することで可能となっており、これにより、製造すべき角底袋Pのサイズに応じて三角フラップ成形部材34の位置調整が容易に行えるようになっている。
【0031】
図2に示されているように、横シーラ18の近傍にはエア噴出管48が設けられており、このエア噴出管48は、横シーラ18が閉位置にあるとき、そのヒータブロック20aの直下に位置付けられるべく配置されている。エア噴出管48はヒータブロック20aの長手方向、つまり、角筒状包材CW2の幅方向に沿って水平に延び、角筒状包材CW2の幅を十分にカバーするだけの長さ及び多数の噴出孔(図示しない)を有する。これら噴出孔は角筒状包材CW2に向けて開口し、エア噴出管48の長手方向に所定の間隔を存して分布されている。
【0032】
エア噴出管48の両端部は、ヒータブロック20aの閉位置に向けて一旦、水平に屈曲された後、下方に向けて延び、そして、空圧源に接続されている。従って、エア噴出管48は空圧源から圧縮空気の供給を受けることで、その噴出孔から圧縮空気を噴出させることができる。
なお、製造すべき角筒袋Pが前述したジッパーJ(図1参照)を備えている場合、図5に示されるように、横シーラ18の直下にジッパーシーラ50が配置される。このジッパーシーラ50は、角筒状包材CW2の内面にジッパーJをヒートシールにより接着するために使用され、横シーラ18のヒータブロック20a,20bに対応するヒータブロック52a,52bを含む。これらヒータブロック52は支持フレーム26の前部上に設けられた横シーラ18の開閉装置21と同様な開閉装置により開閉される。
【0033】
更に、図2及び図5にそれぞれ示されているようにエア噴出管48の下方には、一対の皺取りローラ54a,54bが配置されている。これら皺取りローラ54は横シーラ18のヒータブロック20に沿って延び、前述した角筒状包材CW2の幅を十分にカバーする長さを有し、そして、横シーラ18の開閉方向Aに互いに接離可能となっている。
即ち、図5から明らかなように、皺取りローラ54の両端は軸受ブロック56にそれぞれ回転自在に支持され、これら軸受ブロック56はL字形状の支持ブラケット58に取り付けられている。なお、図5中、参照符号60は支持ブラケット58の補強リブを示しており、また、軸受ブロック56は支持ブラケット58に対して、その高さ位置が調整可能である。
【0034】
一対の皺取りローラ54a,54bの開閉は、横シーラ18の開閉装置21と同様な開閉装置62により実施可能であり、その構成は図6から明らかとなる。図6中、開閉装置21の取付ビーム22a,22b、一対のガイドロッド24、支持フレーム26、駆動ビーム28及びクランク機構30にそれぞれ対応する開閉装置62の各部位には、参照符号64a,64b,66,68,70、72が付されている。なお、開閉装置21のクランク機構30は縦型であるのに対し、開閉装置62のクランク機構72は水平型であり、モータは支持フレーム68の下側に取り付けられている。
【0035】
再度、図2を参照すれば、一対の皺取りローラ54a,54bの下方には揺動台74が配置され、この揺動台74の左右にはそれぞれ、エア噴出ノズル76及び折込み部材78が上下に配置されている。これら揺動台74、エア噴出ノズル76及び折込み部材78及びその周辺は図5及び図6に加えて、図7に詳図されている。
図5及び図7から明らかなように揺動台74は、充填チューブ2の軸線上に配置されており、横シーラ18から揺動台74までの離間距離は、製造すべき角底袋Pの長さに相当する。また、図6から明らかなように、揺動台74は矩形の両側に略三角形状の凹み74aをそれぞれ形成した形状をなし、これら凹み74aは、前述した角筒状包材CW2でみて、その両側面側に位置付けられている。
【0036】
上述した揺動台74はその後縁にて、揺動ブラケット80に取り付けられ、この揺動ブラケット80は揺動軸82及び一対の軸受ブロック84を介して鉛直な取付板86に取り付けられている。揺動軸82は水平方向に延び、これにより、揺動ブラケット80、即ち、揺動台74は揺動軸82を中心として上下方向に揺動自在である。そして、揺動台74及び取付板86は揺動シリンダ88を介して相互に連結されている。なお、揺動シリンダ88は取付板86に対してブラケット90を介して支持されている。
【0037】
図7に示す状態にあるとき、揺動台74は充填チューブ2の下方にて水平姿勢となる作動位置にあって、この状態から揺動シリンダ88が収縮されると、揺動台74は下方に向けて回動し、充填チューブ2の下方領域から逃げた退避位置まで移動する。
なお、前述した取付板86は、ホルダ92に対して上下動可能に取り付けられ、これにより、揺動台74の高さ位置を調整することができる。
【0038】
前述した左右のエア噴出ノズル76及び折込み部材78に関し、これらの周辺構成は揺動台74を中心として左右対称であるから、以下には、一方の側のエア噴出ノズル76及び折込み部材78に着目して、その周辺構成を説明し、他方の側のエア噴出ノズル76及び折込み部材78に係わる周辺構成については同一の参照符号を付し、それらの説明を省略する。
【0039】
図6から明らかなように、前述した取付板86の端部からは揺動台74側に向けてブラケット94が突設され、このブラケット94から支持ポスト96が上方に向けて突出されている。支持ポスト96にはエア噴出ノズル76が取り付けられ、このエア噴出ノズル76の先端は、揺動台74が作動位置にあるとき、揺動台74の斜め上方から揺動台74の凹み74aに向けられている。一方、エア噴出ノズル76の後端は空圧源に接続されており、エア噴出ノズル76は空圧源から圧縮空気の供給を受け、その先端から圧縮空気を噴出させることができる。
【0040】
一方、図5に示す状態では、折込み部材78はエア噴出ノズル76の下方に配置され、ブラケット98を介して折込みシリンダ100のピストンロッド先端に接続されている。折込みシリンダ100は支持フレーム68に取り付けられており、そのピストンロッドの軸線は、揺動台74が作動位置にあるとき、揺動台74に向けて斜め上方に延びている。従って、折込み部材78が図5に示す休止位置にあるとき、折込み部材78は揺動台74の側方且つ下側にある。この状態から折込みシリンダ100が伸長されると、折込み部材78は休止位置から揺動台74の対応する側の凹み74aに向け、平行移動しながら上昇する。
【0041】
なお、図5に示す折込み部材78はその先端が折込み部材78自身の単なるエッジで形成されているであるが、図8に示されるように、折込み部材78はその先端に回転自在に支持されたローラ102を有し、水平方向に作動するものであってもよい。
更に、図7から明らかなように、作動位置にある揺動台74の下方には受け台104が配置され、この受け台104の近傍から移送コンベア106が水平に延びている。また、受け台104の近傍には、移送コンベア106との間にて受け台10を挟むようにプッシャ108が配置されている。このプッシャ108は排出シリンダ110のピストンロッド先端に取り付けられており、排出シリンダ110は前述したホルダ92に取り付けられている。
【0042】
次に、図9〜図11を追加し、前述した包装機による角底袋Pの製造について説明する。
図9(a),(b)は、前述した一対の包材フィーダ12が筒状包材CW1の1次繰出しが完了した直後の状態を示し、このとき、横シーラ18は開位置にあり、そして、筒状包材CW1は前述した4本のリーフスプリング32により案内されることで、角筒状包材CW2に形成され(図9(c))、そして、横シーラ18から角底袋Pの長さに対応した長さだけ垂下されている。
【0043】
ここで、前回の成形プロセスにて、角筒状包材CW2の下端には、一対の三角フラップTF、平坦底BP、この平坦底BP及び三角フラップTFから突出したボトムシールBSを有する三角フラップ付き底部が形成されているが、三角フラップ付き底部については後述の説明から明らかとなる。
また、筒状包材CW1の1次繰出しが実施されると同時又はその前後に、充填物供給装置4(図2)は充填チューブ2を通じて角筒状包材CW2内に所定量の物品を投入し、投入された物品は角筒状包材CW2の下端、つまり、平坦底BP上に堆積する。
【0044】
ここで、筒状包材CW1の1次繰出しが実施されるとき、前述した揺動台74は作動位置にあって、筒状包材CW1の1次繰出しが完了すると、一対の三角フラップTFを有する平坦底BPが揺動台74上に載置されていることに留意すべきである。
更に、図9には示されていないが、筒状包材CW1の1次繰出し中、前述した一対の皺取りローラ54a,54bは角筒状包材CW2の平坦底BPが通過した直後に閉作動し、物品が充填された角筒状包材CW2をその前後から挟み付け、角筒状包材CW2に転接する。このような皺取りローラ54a,54bの転接は、物品の投入に起因して発生した角筒状包材CW2の皺を取り除く。
【0045】
筒状包材CW1の1次繰出しの完了した後、一対の皺取りローラ54a,54bが開作動する一方、図10に示されるように横シーラ18は閉作動し、その一対のヒータブロック20a,20b間にて角筒状包材CW2が挟み込まれる。ここでの挟み込みは、角筒状包材CW2を扁平状態に押し潰し(図10(a))、ヒータブロック20a,20bは挟み込み部をヒートシールし、横シールLSを形成する。
【0046】
横シーラ18の閉作動時には、上述した角筒状包材CW2の押し潰しに伴い、図10(a)に示されるように角筒状包材CW2は横シールLSの上下にてその幅が拡張される。一方、図10(b)から明らかなように、前述した組みをなすリーフスプリング32a,32bは角筒状包材CW2からの押圧力を受け、その下端同士が互いに接触するように弾性変形する。従って、横シーラ18が閉作動したとき、リーフスプリング32a,32bの下端間の間隔は殆ど無くなるまで縮小する。また、図10(a),(c)から明らかなように、角筒状包材CW2の両側部分は横シールLSの上側にて三角部Xを形成する。
【0047】
横シールLSの形成後も、横シーラ18は閉位置に維持され、この状態にて、折返しシリンダ36(図5参照)の伸長動作を受け、一対の三角フラップ成形部材34は対応する側のリーフスプリング32a,32bの下端に向けて斜め下方に移動する。それ故、三角フラップ成形部材34は対応する側にて、角筒状包材CW2の三角部Xをそれぞれ押し込む。ここでの押し込みは、図11(a)に示されるように、三角フラップ成形部材34の先端縁が横シーラ18の直上に達した時点で停止される。この結果、角筒状包材CW2の三角部Xは横シーラ18上に沿ってそれぞれ折り返され、これら折返し部位が三角フラップTFとして形成される。また、三角フラップ成形部材34は横シーラ18と協働し、三角フラップTFでの包材Wの重なり合いを三角フラップTFの底辺に沿ってヒートシールする。
【0048】
上述した三角フラップTFの形成時、包材フィーダ12は筒状包材CW1の2次繰出しを実施しており、ここでの2次繰出しは、三角フラップTFの折返し形成により起因する角筒状包材CW2の経路長の不足を補償する。ここでの経路長の不足は、図10(a)と図11(a)とを対比すれば明らかなように、三角フラップTFが直角三角形の斜辺を他の二辺に押し付けて形成されることから、他の二辺の合計長さと斜辺の長さとの間の差で表すことができる。それ故、2次繰出しは前記差を補償すべく実施される。
【0049】
一方、筒状包材CW1の2次繰出しは、角筒状包材CW2によるリーフスプリング32の拘束を解放することになり、これらリーフスプリング32の弾性変形は自身の復元力により徐々に解消されていく。それ故、組みをなすリーフスプリング32a,32bにおいては、それらの下端同士の間隔が徐々に元の状態まで増加していくので、これらリーフスプリング32a,32bは角筒状包材CW2の対応する側の側面を緊張状態に維持する。
【0050】
この結果、一対の三角フラップ成形部材34は角筒状包材CW2の両側面に三角フラップTFを確実且つ安定して形成することができ、三角フラップTFにその一部が波打つような歪みが生じることはない。
しかも、三角フラップ成形部材34の先端縁はロッド34a(図4参照)により形成されているので、先端縁が角筒状包材CW2の側面、即ち、三角部Xを押し込む際、三角部Xに対してほぼ線接触する。それ故、三角フラップTFはその底辺が明確な折返し線により規定され、図11(c)から明らかなように、その三辺a,b,cがしっかりとした直線状をなす綺麗な三角フラップTFを得ることができる。
【0051】
この後、横シーラ18に内蔵された切断刃が作動され、横シールLSはその上下方向の中央位置に切断され、そして、横シーラ18は開作動する。ここで、横シールLSの切断は、揺動台74上に既に載置されている角筒状包材CW2を横シーラ18よりも上側の部分から分断し、その内部に物品が既に充填された袋P’に形成し、この袋P’はその上端にトップシールTSを有する。このトップシールTSは横シールLSが上下に切断された際に、横シールLSの下側半分から形成され、そして、その上側半分は横シーラ18の上方に残る角筒状包材CW2の下端面、即ち、平坦底BP及び三角フラップTFにボトムシールBSを形成する。
【0052】
横シーラ18の開作動後、前述したエア噴出管48は角筒状包材CW2のボトムシールBSに向けて圧縮空気を噴出し、ボトムシールBSを角筒状包材CW2の下端面に向けて傾斜させる(図7参照)。
それ故、前述した筒状包材CW1の1次繰出しを受けて、揺動台74に到達する平坦底BPのボトムシールBSは既に傾斜状態にあるから、平坦底BPが揺動台74に載置される際、ボトムシールBSは揺動台74との衝突によって折り込まれ、揺動台74と平坦底BPとの間に挟み込まれる。
【0053】
ここで、前述の説明から明らかなように平坦底BPが揺動台74に載置されるとき、前述した袋P’となる角筒状包材CW2内には既に物品が充填されているので、ボトムシールBSの折込み時には物品の重量がボトムシールBSに加わり、その折込みを確実に行うことができる。
しかも、揺動台74にて平坦底BPを受け止めることで、物品の重量による引っ張りに起因した角筒状包材CW2の皺の発生を効果的に抑制することができる。
【0054】
また、前述したように揺動台74に載置された平坦底BPの左右には三角フラップTFが設けられており、これら三角フラップTFは前述の成形プロセスではなく、その前回の成形プロセスにより形成されたものである。
揺動台74側では、前述した横シールLSや三角フラップTFの成形プロセスと並行して、三角フラップTFの折込みが実施され、ここでの折込みについて、以下に説明する。
【0055】
先ず、揺動台74上に平坦底BPが載置されると、一対のエア噴出ノズル76は平坦底BPの対応する側の三角フラップTFに向けて圧縮空気を噴出し、これら三角フラップTFがその底辺に沿って折曲するように、三角フラップTFを下方に向けて傾斜させる(図7参照)。
一方、一対の折込み部材78は折込みシリンダ100の伸長動作を受け、対応する三角フラップTFに向けて移動し、下方に傾斜した三角フラップTFを平坦底BPに向けて更に折り込む。この結果、三角フラップTFは平坦底BPに重ね合わされ、この時点で角底B(図1参照)の形成が完了する。ここで、三角フラップTFは綺麗に形成されているので、その折込みは確実になされ、品質的に優れた角底Bの提供を安定して可能とする。
【0056】
この際、揺動台74の両側縁には三角形状の凹み74a(図6参照)が形成されているので、揺動台74が平坦底BPに対する三角フラップTFの折込みや重ね合わせを阻害することはない。また、平坦底BPに重ね合わされたボトムシールBS及び三角フラップTFは、前述した横シールLSの形成に伴うボトムシールBSの余熱でもって、平坦底BPにヒートシールされる。
【0057】
この後、一対の折込み部材78は折込みシリンダ100の収縮動作を受け、角底Bから逃げ、休止位置に復帰する。
なお、図8に示したように折込み部材78の先端にローラ102が備えられていれば、三角フラップTFの折込みが更に良好になる。
一方、前述したように横シーラ18が閉位置から開作動し、揺動台74上の袋P‘の上端がトップシールTSにより閉塞されると、この袋P’は角底袋Pとなる。そして、この時点で、揺動台74は揺動シリンダ88の収縮動作を受けて、水平な作動位置から下方に向けて回動し、退避位置に移動する。
【0058】
それ故、角底袋Pは揺動台74から下方の受け台104上に落下し、この受け台104に立ち姿勢にして受け止められる(図7参照)。ここでの角底袋Pの落下は、その平坦底BPに対するボトムシールBS及び三角フラップTFのヒートシールをより強固にするが、必要なら、受け台104に三角フラップTFのためのヒートシーラを内蔵するようにしてもよい。
【0059】
この後、揺動台74は退避位置から作動位置に復帰して、次の筒状包材CW1の1次繰出しに備え、この1次繰出し以降の前述した動作が繰り返される。一方、プッシャ108は排出シリンダ110の伸長動作を受け、受け台104上から移送コンベア106上に角底袋Pを移し変え、この角底袋Pは移送コンベア106上を梱包機(図示しない)に向けて移送される。
【0060】
本発明は、上述の一実施例に制約されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、角筒成形ガイドは4本のリーフスプリングに限らず、リーフスプリング32a,32a及びリーフスプリング32b,32bのそれぞれを、筒状包材CW1の繰出し易さや角筒成形ガイドの弾性変形のし易さが確保できれば1枚の板ばねにより形成してもよいし、リーフスプリングや板ばねの受動型に代え、角筒状包材CW2への横シールLSの形成とは独立して、その間隔を収縮可能とした能動型のものであってよい。
【0061】
更に、角筒成形ガイドと横シーラとの間に所定の間隔が確保されていれば、角筒成形ガイドが前記間隔を固定にしたものであっても、三角フラップの形成を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】角底袋の斜視図であり、(a)は立ち姿勢、(b)はその角底を示す。
【図2】一実施例の縦形製袋充填包装機の概略構成を示した斜視図である。
【図3】図2の横シーラを示した平面図である。
【図4】図2の三角フラップ成形部材の先端縁を拡大して示す図である。
【図5】図2の包装機の下部を詳細に示す正面図である。
【図6】図5の一対のローラの開閉装置及び揺動台を示す平面図である。
【図7】図2の包装機の下部を示した側面図である。
【図8】折込み部材の変形例を示す図である。
【図9】角底袋の成形プロセスの過程を示し、(a)は角筒状包材の正面図、(b)は角筒状包材の側面図、(c)は角筒状包材の横断面を示す。
【図10】図9の状態から横シーラが閉作動した状態を示し、(a)は角筒状包材の正面図、(b)は角筒状包材の側面図、(c)は角筒状包材の横断面を示す。
【図11】図10の状態から三角フラップが成形された状態を示し、(a)は角筒状包材の正面図、(b)は角筒状包材の側面図、(c)は角筒状包材の横断面を示す。
【符号の説明】
【0063】
2 充填チューブ
12 包材フィーダ(包材繰出し手段)
18 横シーラ
20 ヒータブロック
32 リーフスプリング(角筒成形ガイド)
34 三角フラップ成形部材
34a ロッド
B 角底
BP 平坦底
CW1 筒状包材
CW2 角筒状包材
TF 三角フラップ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充填チューブの回りに成形された筒状の包材を前記充填チューブに沿って繰出し、前記充填チューブの下方にて前記包材に横シールを形成する一方、横シールの上側にて前記包材の部位を角底に形成する角底袋用縦形製袋充填包装機において、
前記充填チューブの下方に設けられ、前記包材にその横断方向に延びる横シールを形成すべく開閉可能な横シーラと、
前記充填チューブと前記横シーラとの間に設けられ、前記包材の繰出しを案内しながら前記包材を角筒状に形成し、この角筒状包材を前記横シーラの閉作動次には前記横シーラの上側にてその両側面が三角部として張り出した扁平状態に形成可能とする角筒成形ガイドと、
前記横シーラの上方で且つ前記横断方向でみて前記角筒状包材の両側にそれぞれ設けられた一対の三角フラップ成形部材であって、前記角筒状包材の両側面に向けられた先端縁を有し、前記横シーラが閉位置にある状態にて休止位置から作動位置まで移動され、前記先端縁により前記角筒状包材の対応する側の前記三角部を前記横シーラに沿って折返した三角フラップに形成し、前記横シーラと協働して前記三角フラップでの前記包材の重ね合わせを前記三角フラップの底辺に沿ってヒートシールする一対の三角フラップ成形部材と、
前記横シーラによる前記横シールの形成に先立ち、前記包材を前記角底袋の長さに対応した長さだけ繰出す1次繰出し及び前記一対の三角フラップ成形部材が前記作動位置に向けて移動するとき、前記包材を所定の長さだけ繰出す2次繰出しを実施する包材繰出し手段と
を具備したことを特徴とする角底袋用縦形製袋充填包装機。
【請求項2】
前記角筒成形ガイドは、前記充填チューブの下端と前記横シーラとの間にて前記横シーラの開閉方向に互いに所定の間隔を存して設けられ、前記横シーラの閉作動時には前記間隔が収縮される一方、前記包材繰出し手段の前記2次繰出し時には前記間隔が収縮状態から元に戻される一対のガイド部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の角底袋用縦形製袋充填包装機。
【請求項3】
前記ガイド部材は、前記充填チューブの下端から前記横シーラに向けて延び、前記間隔を収縮させるべく弾性的に変形可能な板ばねからなり、前記角底袋の幅を規定することを特徴とする請求項1又は2に記載の角底袋用縦形製袋充填包装機。
【請求項4】
前記三角フラップ成形部材の先端縁は、前記包材に対してほぼ線接触する形状を有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の角底袋用縦形製袋充填包装機。
【請求項5】
前記三角フラップ成形部材の先端縁は、前記横シーラの開閉方向に延び且つ円形の横断面を有するロッドにより形成されていることを特徴とする請求項4に記載の角底袋用縦形製袋充填包装機。
【請求項1】
充填チューブの回りに成形された筒状の包材を前記充填チューブに沿って繰出し、前記充填チューブの下方にて前記包材に横シールを形成する一方、横シールの上側にて前記包材の部位を角底に形成する角底袋用縦形製袋充填包装機において、
前記充填チューブの下方に設けられ、前記包材にその横断方向に延びる横シールを形成すべく開閉可能な横シーラと、
前記充填チューブと前記横シーラとの間に設けられ、前記包材の繰出しを案内しながら前記包材を角筒状に形成し、この角筒状包材を前記横シーラの閉作動次には前記横シーラの上側にてその両側面が三角部として張り出した扁平状態に形成可能とする角筒成形ガイドと、
前記横シーラの上方で且つ前記横断方向でみて前記角筒状包材の両側にそれぞれ設けられた一対の三角フラップ成形部材であって、前記角筒状包材の両側面に向けられた先端縁を有し、前記横シーラが閉位置にある状態にて休止位置から作動位置まで移動され、前記先端縁により前記角筒状包材の対応する側の前記三角部を前記横シーラに沿って折返した三角フラップに形成し、前記横シーラと協働して前記三角フラップでの前記包材の重ね合わせを前記三角フラップの底辺に沿ってヒートシールする一対の三角フラップ成形部材と、
前記横シーラによる前記横シールの形成に先立ち、前記包材を前記角底袋の長さに対応した長さだけ繰出す1次繰出し及び前記一対の三角フラップ成形部材が前記作動位置に向けて移動するとき、前記包材を所定の長さだけ繰出す2次繰出しを実施する包材繰出し手段と
を具備したことを特徴とする角底袋用縦形製袋充填包装機。
【請求項2】
前記角筒成形ガイドは、前記充填チューブの下端と前記横シーラとの間にて前記横シーラの開閉方向に互いに所定の間隔を存して設けられ、前記横シーラの閉作動時には前記間隔が収縮される一方、前記包材繰出し手段の前記2次繰出し時には前記間隔が収縮状態から元に戻される一対のガイド部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の角底袋用縦形製袋充填包装機。
【請求項3】
前記ガイド部材は、前記充填チューブの下端から前記横シーラに向けて延び、前記間隔を収縮させるべく弾性的に変形可能な板ばねからなり、前記角底袋の幅を規定することを特徴とする請求項1又は2に記載の角底袋用縦形製袋充填包装機。
【請求項4】
前記三角フラップ成形部材の先端縁は、前記包材に対してほぼ線接触する形状を有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の角底袋用縦形製袋充填包装機。
【請求項5】
前記三角フラップ成形部材の先端縁は、前記横シーラの開閉方向に延び且つ円形の横断面を有するロッドにより形成されていることを特徴とする請求項4に記載の角底袋用縦形製袋充填包装機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−87776(P2008−87776A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−267367(P2006−267367)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(000151461)株式会社東京自働機械製作所 (106)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(000151461)株式会社東京自働機械製作所 (106)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]