説明

計時装置、携帯用電子機器、時刻情報修正方法、時刻情報修正プログラム、時刻情報修正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】使用地域の標準時の基づく時刻に自動的に修正することができる計時装置等を提供すること。
【解決手段】計時手段と、位置情報衛星10a等を利用して位置情報を生成する位置情報生成手段111と、位置情報衛星10aを利用して世界標準時に基づく世界標準時刻情報を生成する世界標準時刻情報生成手段122と、前記位置情報と前記世界標準時刻情報と地方標準時判断情報とに基づいて地方標準時に基づく地方標準時刻情報を生成する地方標準時刻情報生成手段123と、地方標準時刻情報に基づいて時刻情報を修正する時刻情報修正手段125とを有する腕時計100。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計時装置、携帯用電子機器、時刻情報修正方法、時刻情報修正プログラム、時刻情報修正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
腕時計、携帯電話機、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)など電子時計を内蔵した計時装置は広く使用されている。これらの計時装置に内蔵されている電子時計の精度は、必ずしも高くないため、使用者は度々電子時計を修正する必要がある。
電子時計を自動的に修正する方法としては、時刻同期用の電波を使用する方法、テレビジョン信号に含まれる時刻同期用信号を利用する方法が知られている。
しかし、時刻同期用の電波を用いる方法は電波を受信できる地域が限定され、また、時刻同期用の電波の仕様は国・地域により異なることから、この方法を使用できる地域は限定されてしまう。テレビジョン信号に含まれる時刻同期信号を受信する方法はテレビジョン信号受信機を有する装置でしか使用できない。
このような事情から、上述の二つの方法は普及するには至っていない。
【0003】
電子時計を自動的に修正する別の方法としてGPS(Global Positioning System)を利用する方法がある。GPSの本来の目的は測位であるがGPS衛星が発信する測位信号には、時刻のデータが含まれ、また、この時刻は極めて正確であることから、時刻データを取得して電子時計の時刻修正に用いることができる(たとえば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平10−10251号公報(図2等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子時計そのものの誤差により電子時計の修正が必要になることとは別に、地域による標準時の違い及び夏時間等の時間システムの違いによって電子時計の修正が必要になることがある。たとえば、国境を跨いで旅行をする場合には、目的地である外国に入った際に電子時計を修正する必要が生ずることがあり、計時装置の使用者にとって煩雑である。また、計時装置の使用者が電子時計を修正する必要があることに気付かないことも考えられ、そうした場合は、使用者は誤った時刻を基に行動することになり様々な不都合が起こり得る。
【0006】
特許文献1で開示されている発明では、GPS時と各地域の標準時との差に関する情報を、装置内の記憶装置に固定的に格納しておく構成になっているから、装置所持者の旅行、転居等により装置の使用場所が変わった場合には、手動で時刻の修正を行う必要が生じることになる。
【0007】
そこで、本発明では、計時装置の使用地域が変わった場合においても計時装置の計時手段、たとえば電子時計、が保持する時刻情報をその使用地域の標準時に基づく時刻に自動的に修正することができる計時装置、時刻情報修正方法、時刻情報修正プログラム、時刻情報修正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題は、第1の発明によれば、時刻情報を生成する計時手段と、位置情報衛星が送信する位置関連信号を受信して、受信地点の座標を示す位置情報を生成する位置情報生成手段と、前記位置関連信号を受信して、世界標準時に基づく時刻である世界標準時刻情報を生成する世界標準時刻情報生成手段と、複数の地方標準時と前記複数の地方標準時が使用される地理的範囲を定義する情報である地方標準時判断情報と、前記位置情報に基づいて前記地方標準時判断情報を検索して、前記位置情報に示される地点における地方標準時を選択し、前記世界標準時と前記位置情報に示される地点における地方標準時との時差を算出し、前記時差に基づいて前記位置情報に示される地点における地方標準時に基づく時刻である地方標準時刻情報を生成する地方標準時刻情報生成手段と、前記計時手段の前記時刻情報を前記地方標準時刻情報に修正する時刻情報修正手段と、前記位置情報と前記世界標準時刻情報と前記地方標準時刻情報とを記憶する記憶手段とを有する計時装置により達成される。
【0009】
第1の発明の構成によれば、前記位置情報生成手段たとえば、GPS測位装置により、地球上における計時装置の位置である位置情報たとえば、緯度情報及び経度情報を生成することができる。GPSにおいては、6個の軌道上をそれぞれ4個の衛星が周回しているため、極地を含めて地球上のどの地点からでも常時測位を行うことができる。したがって前記位置情報生成手段は地球上のどの地点においても位置情報を生成することができる。
【0010】
前記世界標準時刻情報生成手段は、前記位置情報衛星たとえば、GPS衛星が発信する位置情報信号に含まれる時刻情報を取得し、解析することにより前記世界標準時刻情報を生成する。ここで、「世界標準時刻」とは、UTC(Coordinated Universal Time)等の地域によらず全世界で共通の標準時に基づいた時刻のことを指す。
GPS衛星から発信される位置情報信号には、週番号と呼ばれる、GPSシステムの運用開始日(1980年1月6日)からの通算経過週数を表す情報と、Zカウントと呼ばれる、その週の開始時(日曜日の0時0分0秒)からの通算経過秒数(実際には1カウントが6秒に相当する)を表す情報が含まれている。GPS測位装置が、たとえば、週番号として「1271」を、Zカウントとして「80000」を取得したとすると、現在時刻は2004年5月16日から始まる週に属し、その週の始めから480000(80000×6)秒、すなわち5日と13時間20分0秒が経過していることから現在時刻は2004年5月21日13時20分0秒であるという時刻情報を生成することができる。
【0011】
上述の時刻はすべてGPS時と呼ばれるGPSシステム独自の標準時によるものであるが、地域によらず全世界共通のものであり、GPS時は、前記世界標準時刻情報の一例である。すなわち、GPS測位装置は前記世界標準時刻情報生成手段の一例となっている。
【0012】
前記地方標準時刻情報生成手段は、前記位置情報と前記世界標準時刻情報と地方標準時判断情報とに基づいて地方標準時刻情報を生成する。ここで、地方標準時刻とは地球上の一定の地理的範囲において通用する標準時に基づいて定められた時刻である。たとえば、日本標準時に基づく時刻がその一例である。
前記地方標準時判断情報は、ある標準時が通用する地理的範囲及びその標準時と世界標準時との間の関係を規定する情報である。前記地方標準時刻情報生成手段は、前記地方標準時判断情報を参照し、位置情報に示される計時装置の現在位置において使用される地方標準時を選択し、その地域における標準時と世界標準時との間の時差を取得する。そして、前記世界標準時刻情報にその差を加算または減算することにより、計時装置の現在位置における地方標準時刻を示す前記地方標準時刻情報を生成する。
【0013】
前記時刻情報修正手段は、前記地方標準時刻生成手段が生成した前記地方標準時刻情報を取得し、前記計時手段が生成する時刻情報を前記地方標準時刻情報で更新することにより修正する。
【0014】
このように、本発明の構成によれば、位置情報と、世界標準時刻情報と、地方標準時判断情報とに基づいて地方標準時刻情報を生成することができ、地方標準時刻情報に基づいて時刻情報修正手段が計時手段の時刻情報を修正するから、計時装置の使用場所が変わっても使用者が計時装置の時刻情報を手動で修正する必要がない。
【0015】
好ましくは、第2の発明によれば、第1の発明の構成において、前記地方標準時判断情報は、複数のタイムゾーンの境界を示す情報と前記複数タイムゾーンのにおける地方標準時と世界標準時との時差を示す情報とを少なくとも含む、タイムゾーン判断情報を含むことを特徴とする。
【0016】
タイムゾーンとは、たとえば同一の標準時を使用する地球上の地理的な範囲をいう。具体的には、日本国の領域はUTCと比較して9時間進んだ標準時(日本標準時)を使用するタイムゾーンに含まれる。タイムゾーン判断情報は、各タイムゾーンの外延を規定する情報と各タイムゾーンにおいて使用される標準時と世界標準時、たとえばUTC、との時差を示す情報を含む。
【0017】
第2の発明の構成によれば、前記地方標準時刻情報生成手段は前記地方標準時判断情報に含まれる前記タイムゾーン判断情報を参照し、前記位置情報に示される計時装置の現在位置が属するタイムゾーン及びそのタイムゾーンにおける標準時と世界標準時との差(時差)を取得する。そして、前記世界標準時刻情報に取得した時差を加算(または減算)することにより、計時装置の現在位置が属するタイムゾーンにおける地方標準時刻情報を生成する。
このため、計時装置の使用場所が変わっても時差を考慮した時刻に計時手段の時刻情報を修正することができる。
【0018】
好ましくは、第3の発明によれば、第1の発明の構成において、前記地方標準時判断情報は、地域ごとの夏時間の採用の有無を示す情報と夏時間が適用される期間を示す情報とを少なくとも含む、夏時間判断情報を含むことを特徴とする。
【0019】
夏時間(サマータイム、Daylight Saving Time)とは、夏期の一定期間、時刻を所定の時間だけ繰り上げる制度である。
夏時間判断情報は、地域の外延を規定する情報、その地域で夏時間が採用されているか否かを示す情報、夏時間の適用開始時刻情報、夏時間の適用終了時刻情報、夏時間適用時の時刻繰り上げ量情報を含む。
【0020】
第3の発明の構成によれば、前記地方標準時刻生成手段は、前記地方標準時判断情報に含まれる夏時間判断情報を参照し、前記位置情報に示される計時装置の現在位置において夏時間が採用されているか否かを判断する。夏時間が採用されている場合には、現在の日時は夏時間が適用される日時か否かを判断し、適用される場合には時刻繰り上げ量を取得して前記地方標準時刻情報から前記繰り上げ量を減算する。
このため、夏時間が採用されている地域においても、夏時間を考慮して計時手段の時刻情報を修正することができる。
【0021】
好ましくは、第4の発明によれば、第1乃至第3の発明のいずれかに記載の構成において、通信手段を有し、前記地方標準時判断情報の変更があった場合に変更後の前記地方標準時判断情報を前記通信手段を介して装置外部のサーバから取得して、前記記憶装置に記憶された前記地方標準時刻情報を前記サーバから取得した前記変更後の地方標準時刻情報に更新する地方標準時判断情報更新手段を有することを特徴とする。
【0022】
第4の発明の構成によれば、計時装置は通信手段を有しているのでインターネット等を通じて前記地方標準時判断情報を装置外部、たとえばインターネットに接続されたサーバから取得することができる。前記地方標準時判断情報は社会情勢の変化等により変動しうるものであるが、変動があった場合でも、地方標準時判断情報を常に最新の情報に保つことができる。
そのため、最新の地方標準時判断情報に基づいて生成した地方標準時刻に計時手段の時刻情報を修正することができる。
【0023】
好ましくは、第5の発明によれば第1乃至第4の発明のいずれかに記載の構成において、 時刻を表示する時刻表示手段と、前記位置情報に示される地点における地方標準時と前記位置情報に示される地点とは異なる第2の地点における地方標準時との間の時差に基づいて、前記第2の地点における地方標準時に基づく時刻である第2地方標準時刻情報を算出する第2地方標準時刻情報算出手段と、前記地方標準時刻情報と前記第2地方標準時刻情報とを交互に切替えて前記時刻表示手段に表示する表示時刻切り替え手段とを有することを特徴とする。
【0024】
第5の発明の構成によれば、計時装置は、表示時刻切り替え手段を有するから、第1の地方標準時刻情報と第2の地方標準時刻情報を切り替えて時刻表示手段に表示することができる。
このため、たとえば、旅行時において本来の居住地における地方標準時刻と滞在先における地方標準時刻を任意に切り替えて時刻表示手段に表示することがでる。
【0025】
前記課題は、第6の発明によれば、時刻情報を生成する計時手段と、位置情報衛星が送信する位置関連信号を受信して、受信地点の座標を示す位置情報を生成する位置情報生成手段と、前記位置関連信号を受信して、世界標準時に基づく時刻である世界標準時刻情報を生成する世界標準時刻情報生成手段と、複数の地方標準時と前記複数の地方標準時が使用される地理的範囲を定義する情報である地方標準時判断情報と、前記位置情報に基づいて前記地方標準時判断情報を検索して、前記位置情報に示される地点における地方標準時を選択し、前記世界標準時と前記位置情報に示される地点における地方標準時との時差を算出し、前記時差に基づいて前記位置情報に示される地点における地方標準時に基づく時刻である地方標準時刻情報を生成する地方標準時刻情報生成手段と、前記計時手段の前記時刻情報を前記地方標準時刻情報に修正する時刻情報修正手段と、前記位置情報と前記世界標準時刻情報と前記地方標準時刻情報とを記憶する記憶手段とを有する計時装置を備える携帯用電子機器により達成される。
【0026】
第6の発明の構成によれば、携帯用電子機器は第1の発明の計時装置を有しているから、前記携帯用電子機器の使用場所が頻繁に変わる場合でも、電子時計を使用場所の標準時に基づく時刻に修正することができる。
【0027】
前記課題は、第7の発明によれば、計時装置の位置情報生成手段が位置情報衛星が送信する位置関連信号を受信して、受信地点の座標を示す位置情報を生成する位置情報生成工程と、計時装置の世界標準時刻情報生成手段が前記位置関連信号を受信して、世界標準時に基づく時刻である世界標準時刻情報を生成する世界標準時刻情報生成工程と、計時装置の地方標準時刻情報生成手段が前記位置情報に基づいて前記地方標準時判断情報を検索して、前記位置情報に示される地点における地方標準時を選択し、前記世界標準時と前記位置情報に示される地点における地方標準時との時差を算出し、前記時差に基づいて前記位置情報に示される地点における地方標準時に基づく時刻である地方標準時刻情報を生成する地方標準時刻情報生成工程と、計時装置の時刻情報修正手段が前記計時手段の前記時刻情報を前記地方標準時刻情報に修正する時刻情報修正工程と、を有することを特徴とする時刻情報修正方法により達成される。
【0028】
第7の発明の構成によれば、第1の発明の構成と同様に、地方標準時判断情報に基づいて、時刻情報を計時装置の現在位置の標準時による時刻に修正することができる。
したがって、計時装置の使用場所が変わっても使用者が時刻情報を手動で修正する必要がない。
【0029】
前記課題は、第8の発明によれば、コンピュータに、計時装置の位置情報生成手段が位置情報衛星が送信する位置関連信号を受信して、受信地点の座標を示す位置情報を生成する位置情報生成工程と、計時装置の世界標準時刻情報生成手段が前記位置関連信号を受信して、世界標準時に基づく時刻である世界標準時刻情報を生成する世界標準時刻情報生成工程と、計時装置の地方標準時刻情報生成手段が前記位置情報に基づいて前記地方標準時判断情報を検索して、前記位置情報に示される地点における地方標準時を選択し、前記世界標準時と前記位置情報に示される地点における地方標準時との時差を算出し、前記時差に基づいて前記位置情報に示される地点における地方標準時に基づく時刻である地方標準時刻情報を生成する地方標準時刻情報生成工程と、計時装置の時刻情報修正手段が前記計時手段の前記時刻情報を前記地方標準時刻情報に修正する時刻情報修正工程と、を実行させるための時刻情報修正プログラムにより達成される。
【0030】
第8の発明の構成によれば、第1の発明の構成と同様に、地方標準時判断情報に基づいて、時刻情報を計時装置の現在位置の標準時による時刻に修正することができる。
したがって、計時装置の使用場所が変わっても使用者が時刻情報を手動で修正する必要がない。
【0031】
前記課題は、第9の発明によれば、コンピュータに、計時装置の位置情報生成手段が位置情報衛星が送信する位置関連信号を受信して、受信地点の座標を示す位置情報を生成する位置情報生成工程と、計時装置の世界標準時刻情報生成手段が前記位置関連信号を受信して、世界標準時に基づく時刻である世界標準時刻情報を生成する世界標準時刻情報生成工程と、計時装置の地方標準時刻情報生成手段が前記位置情報に基づいて前記地方標準時判断情報を検索して、前記位置情報に示される地点における地方標準時を選択し、前記世界標準時と前記位置情報に示される地点における地方標準時との時差を算出し、前記時差に基づいて前記位置情報に示される地点における地方標準時に基づく時刻である地方標準時刻情報を生成する地方標準時刻情報生成工程と、計時装置の時刻情報修正手段が前記計時手段の前記時刻情報を前記地方標準時刻情報に修正する時刻情報修正工程と、を実行させるための時刻情報修正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体により達成される。
【0032】
第9の発明の構成によれば、第1の発明の構成と同様に、地方標準時判断情報に基づいて、時刻情報を計時装置の現在位置の標準時による時刻に修正することができる。
したがって、計時装置の使用場所が変わっても使用者が時刻情報を手動で修正する必要がない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0034】
図1は、本発明の計時装置の実施形態に係る腕時計を示す概略図である。10a、10b、10c、10dは位置情報衛星の一例であるGPS衛星であり、それぞれ位置情報信号11a、11b、11c、11dを常時送信している。
携帯用電子機器の一例である腕時計100は、位置情報信号11a等を受信するためのGPS受信装置101を有している。GPS受信装置101で受信した位置情報信号11a等を解析することにより、腕時計100の現在位置及び世界標準時刻情報の一例であるGPS時刻情報を取得することができる。
なお、本実施例では4個のGPS衛星11a、11b、11c、11dを使用することにより3次元測位を行い座標(緯度、経度、高度)及びGPS時刻を取得する構成としているが、測位に使用する衛星の数は4個に限定されることはなく、3個の衛星を使用して2次元測位を行う構成としても良い。また、5個以上の衛星を捕捉しその中から最適な4個の衛星を選択して測位を行う構成としても良い。
表示装置102は、腕時計100に内蔵されている計時手段の一例である電子時計(図示せず)を参照して、現在の時刻(年月日、時分秒、曜日)や動作モードを表示するためのもので、たとえば液晶ディスプレイで構成される。
操作装置103は、計時装置の使用者が表示切り替え操作を行うための装置で、本実施例では押しボタン103a、103bにより構成されている。
【0035】
(腕時計の主なハードウェア構成について)
図2は、図1の腕時計100の主なハードウェア構成を示す概略図である。図2に示すように、腕時計100は、コンピュータを有している。すなわち、コンピュータは、バス109を備え、バス109には、例えばCPU(Central Processing Unit)等の制御装置106が接続されている。
また、バス109には、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等からなる記憶装置105が接続されている。
さらに、バス109には、図1に示すGPS受信装置101、表示装置102、操作装置103及び電子時計装置104が接続されている。
【0036】
すなわち、バス109は、すべてのデバイスを接続する機能を有し、アドレスやデータバスを有する内部バスである。制御装置106は、所定のプログラムの処理を行う他、バス109に接続された記憶装置105等を制御している。記憶装置105は、各種プログラムや各種情報等を格納している。
【0037】
(腕時計100の主なソフトウェア構成について)
図3は、図1の腕時計100の主なソフトウェア構成を示す概略図である。図3に示すように、腕時計100は、腕時計100全体を制御するための制御部110を有している。
腕時計100は、図2のGPS受信装置101、表示装置102、操作装置103及び電子時計装置104を管理するための、GPS受信部101a、表示部102a、操作部103a及び電子時計部104aを有しており、これらは、制御部110に接続されている。
このため、GPS受信部101a等は制御部110によってコントロールされる構成となっている。
【0038】
図3に示すように、腕時計100は、第1記憶部120、第2記憶部130及び第3記憶部140を有し、それぞれ制御部110に接続されている。第1記憶部120には各種のプログラムが、第2記憶部130には、測位部111によって取得された情報及び第1記憶部に格納されたプログラムによって算出された情報が格納される。第3記憶部140には、時刻の修正のために必要な情報が腕時計100の製造時に格納される。
【0039】
腕時計100は、測位部111を有している。測位部111は、GPS受信部101aを介し、図1のGPS衛星10a乃至10dの捕捉(サーチ)等を行う。
測位部111は、GPS衛星10a乃至10dから送信される位置情報信号11a乃至11dの復号等を行い、航法メッセージを取得し、擬似距離等から測位計算を行い観測地点の緯度、経度及び高度の位置情報を取得し、第2記憶部130に位置情報131として格納する構成となっている。
すなわち、測位部111は、観測地点の座標を求め、それを緯度、経度及び高度からなる座標系に変換することで、位置情報131を取得している。このため、測位部111は、GPS衛星10a等を用いて位置情報を生成する位置情報生成手段の一例となっている。
また、測位部111は航法メッセージに含まれる週番号とZカウントからGPS時に基づく現在時刻(GPS時刻)を取得し、第2記憶部130にGPS時刻情報132として格納する。GPS時は、GPSにおいて用いられている標準時であり、GPS衛星に搭載されている原子時計が基準となっていて、GPS衛星の位置や位置情報信号の受信地点によって異なることはない。
すなわち、GPS時は世界標準時の一例であり、GPS時に基づく時刻であるGPS時刻は世界標準時刻の一例である。また、測位部111はGPS衛星10a等を用いて世界標準時刻情報を生成する世界標準時刻情報生成手段の一例である。
【0040】
第1記憶部120には、UTC時刻情報生成プログラム122、タイムゾーン判定プログラム123、夏時間判定プログラム124、電子時計修正プログラム125が格納されている。
【0041】
UTC時刻生成プログラム122は、GPS時刻とUTC時刻との間にある誤差(以下、GPS/UTC誤差という。)を調整して、UTC時刻を算出するプログラムである。
GPS/UTC誤差は、UTCにおいては天文学的な時刻とのずれを修正するため、数年に1回程度の頻度で「閏秒」が挿入されるが、GPS時ではこのような調整が行われていない。2004年の時点では、GPS時はUTCに対して13秒進んでいる状況である。この誤差の秒数がGPS/UTC誤差情報143として第3記憶部140に格納されている。UTC時刻生成プログラム122は、GPS/UTC誤差情報143を取得して、それをGPS時刻情報132から減算することによりUTC時刻情報133を生成し第2記憶部130に格納する。
【0042】
タイムゾーン判定プログラム123は、タイムゾーン判断情報141を検索して、腕時計100の現在位置がどのタイムゾーンに属するかを判定し、腕時計100の現在位置が属するタイムゾーンで使用される標準時に基づいた地方標準時刻情報を算出する。
図5に示すように、タイムゾーン判断情報141には各タイムゾーンの境界である緯度北端、緯度南端、経度西端、経度東端の情報が含まれている。タイムゾーン判定プログラム123は、腕時計100の現在位置の緯度が、あるタイムゾーンの緯度北端と緯度南端の間にあり、かつ、腕時計100の現在位置の経度が緯度西端と経度東端の間にある場合に、携帯電話100の現在位置はそのタイムゾーンに属すると判断する。
タイムゾーン判断プログラム123は、UTC時刻情報133に携帯電話100の現在位置が属するタイムゾーンにおけるUTCとの時差を加算して地方標準時刻情報134を生成する。タイムゾーン判断プログラム123は生成した地方標準時刻情報134を第2記憶部130に格納する。
すなわち、タイムゾーン判定プログラム123は地方標準時刻情報生成手段の一例であり、タイムゾーン判断情報141は地方標準時判断情報の一例である。
【0043】
夏時間判定プログラム124は、腕時計100の現在位置の属する地域において夏時間が採用されているか否か、また、採用されている場合は現在の日時は夏時間が適用される日時か否かを判断し、必要な場合には地方標準時刻情報134に修正を加えるプログラムである。
夏時間判定プログラム124は、まず、夏時間判断情報142を参照し、上述のタイムゾーン判定プログラム123と同様の方法で、現在位置の属する地域を判断する。次に、その地域において夏時間が採用されているか否かを夏時間判断情報に含まれるフラグにより判定する。その地域において夏時間が採用されている場合には、さらに、地方標準時刻情報に示される地方標準時に基づく現在時刻が夏時間の適用期間内か否か、現在時刻が夏時間開始日時と夏時間終了日時の間にあるか否か、によって判定する。現在時刻が夏時間適用期間内にある場合には、夏時間判断情報142から夏時間補正量を取得して、地方標準時刻情報に加算し、地方標準時刻情報を夏時間を考慮した時刻に修正し、第2記憶部130の地方標準時刻情報134に格納する。
現在位置が属する地域が夏時間が採用されていない場合は、夏時間判断プログラム124は特段の処理をすることなく実行を終了する。
【0044】
時刻情報修正手段の一例である電子時計修正プログラム125は、電子時計が保持している時刻情報を第2記憶部130に格納されている地方標準時刻情報134で更新するプログラムである。電子時計修正プログラム125は第2記憶部130に格納された地方標準時刻情報134を取得し、たとえば、電子時計装置104内にあるRAMに格納されている時刻カウンタ(時刻情報の一例)を地方標準時刻情報134で上書きして更新する。
【0045】
本実施の形態に係る腕時計100は以上のように構成されるが、以下、その動作例等について説明する。
(腕時計100の主な動作例について)
図4は、本実施形態である腕時計100の主な動作例を示す概略フローチャートである。
測位部111は4個のGPS衛星10a乃至10dから発信される位置情報信号11a乃至11dを受信しその信号に含まれる航法データを取得する。航法データを解析することにより、腕時計100の現在位置及びGPS時刻を算出し、それぞれ位置情報131、GPS時刻情報132に格納する(ST41)(位置情報生成工程及び世界標準時刻情報生成工程の一例)。
【0046】
UTC時刻生成プログラム122は、第3記憶部140に予め格納されているGPS/UTC誤差情報143およびGPS時刻情報132を取得しUTC時刻情報133を算出する(ST42)。GPS時刻は常にUTC時刻よりも進んでいる関係にあるから、たとえばGPS/UTC誤差情報143が10秒である場合には、GPS時刻から10秒を減算することにより、UTC時刻を算出することができる。算出したUTC時刻情報133は第2記憶部130に格納する。
なお、GPS/UTC誤差情報は航法データの中にも含まれているので、これを取得して使用する構成とすることもできるが、測位に要する時間が長くなるので、本実施例のように計時装置に予め記憶させておくことが好ましい。
【0047】
タイムゾーン判定プログラム123は、第2記憶部130に格納された位置情報131に基づき、第3記憶部140に格納されたタイムゾーン判断情報141を検索して、位置情報131で示される腕時計100の現在位置が属する地域がどのタイムゾーンに属するかを判定する(ST43)。
【0048】
タイムゾーン判断情報は、図5に示すような構造になっている。表の第1列はタイムゾーンの番号、第2列はそのタイムゾーンの緯度北端、第3列は緯度南端、第4列は経度西端、第5列は経度東端を示す。これらのデータにおいて「+」は北緯または東経を、「−」は南緯または西経を示す。第6列はUTCとそのタイムゾーンで使用されている標準時との時差であり、正の値となっている場合はそのタイムゾーンで使用される標準時がUTCよりも進んでいる、負の値となっている場合はそのタイムゾーンで使用される標準時がUTCよりも遅れている、ことを示す。第7列は、そのタイムゾーンの名称であり、たとえば「日本」という文字列である。
たとえば、位置情報131に示される現在位置が北緯40度0分0秒、東経140度0分0秒である場合には、現在位置が第2のタイムゾーンに属し、その地点で使用される標準時はUTCよりも9時間進んでいると判断する(ST43)。そして、ステップST42において算出したUTC時刻情報133に9時間を加算して、現在位置における標準時に基づいた地方標準時刻情報134を算出し第2記憶部130に格納する(ST44)(地方標準時刻情報生成工程の一例)。
【0049】
夏時間判定プログラム124は、第2記憶部130に保存されている位置情報131に基づき、夏時間判断情報142を検索して、位置情報131に示される腕時計100の現在位置が属する地域でサマータイムが採用されているか否かを判定する(ST45)。
【0050】
夏時間判定情報は、図6に示すような構造になっている。
第1列は地域番号、第2列は地域の緯度北端、第3列は緯度南端、第4列は経度西端、第5列は経度東端を示す。第6列はその地域で夏時間が採用されているか否かを示すフラグである。この例では、「1」はその地域で夏時間が採用されていることを、「0」はその地域で夏時間が採用されていないことを示す。第7列は夏時間の開始条件であり「4,1,SUN、14:00」という構造になっている。これは、夏時間が「4」月の第「1」「日曜日」の「14:00」に開始されることを示している。その地域で夏時間が採用されていない場合には、第7列のデータは空(NULL)とする。第8列は夏時間の終了条件であり、第7列の夏時間開始条件と同一のデータ形式となっている。第9列は、夏時間による時間修正量である。この例の「1:00」は、夏時間を開始する時に1時間0分時計を進めること(たとえば、14時に夏時間が開始される場合は、13時59分の次が15時0分となる)を示している。夏時間が採用されない地域では、この欄は「0」とする。
なお、上記の夏時間判断情報の例は、2004年現在、米国等で実際に採用されている夏時間の制度に適合するような構造となっているが、将来、異なる形式の時刻修正制度が採用された場合でも、データ構造を変更することで容易に対応することができる。
【0051】
タイムゾーン判定プログラム123は、現在日時を取得し夏時間判断情報142と比較する。例えば、現在時刻が5月20日10時10分10秒であるとすると、夏時間開始条件である「4月第1日曜日(4月4日)14時0分0秒」と夏時間終了条件である「10月第5日曜日(10月31日)2時0分0秒」との間に含まれることから、現在は夏時間が適用される期間であると判断する(ST46)。夏時間補正量として「1時間」を表の第9列から取得し、これを地方標準時刻情報134に加算することにより、2004年5月20日11時10分10秒を算出し、これを新たな地方標準時刻情報134として第2記憶部130に格納する(ST47)。
【0052】
電子時計修正プログラム125は第2記憶部130に格納された地方標準時刻情報134を取得し、電子時計の時刻カウンタを地方標準時刻情報134で上書きして更新する(ST48)(時刻情報修正工程の一例)。
図3の表示部102aは電子時計の時刻カウンタに保持されている時刻を表示装置102に表示して、腕時計100の使用者がタイムゾーン及び夏時間を考慮した時刻である地方標準時刻情報を視認できるようにする(ST49)。
以上の一連の処理は、たとえば腕時計100の使用者による操作装置103の操作指示をトリガとして開始する。また、タイマを使用して一定の時間間隔、たとえば10分ごとに実行される構成とすることもできる。
【0053】
以上のように本実施の形態によれば、位置情報131と、世界標準時情報の一例であるGPS時刻情報132、UTC時刻情報133、地方標準時刻情報の一例であるタイムゾーン判断情報141及び夏時間判断情報142に基づいて地方標準時刻情報134を生成し、生成した地方標準時刻情報134に基づいて電子時計修正プログラム125が、電子時計装置104が保持している時刻情報を修正するから、腕時計100の使用場所が変わっても使用者が電子時計装置104を手動で修正する必要がない。
特に、例えば米国のように州によって使用する標準時が異なったり夏時間の適用が異なったりするため頻繁に時計を修正する必要がある地域においては、腕時計100の使用者の負担を低減する効果が大きい。
【0054】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態と共通する部分については図に同一の符号を付すこととし、説明を省略し、以下相違点を中心に説明する。
図7は、本発明の計時装置の実施形態に係る携帯電話機200を示す概略図である。
この実施例では、携帯電話機200は基地局206に接続し、サーバ400の一例である携帯電話網207を経由してサーバ400から最新の地方標準時判断情報を取得して、携帯電話機200の記憶装置に格納されている地位方標準時判断情報を更新する構成となっている。そのため、携帯電話機200はGPS受信装置201の他に、基地局206及び携帯電話網207を介してサーバ400との間で、情報の送受信を行うための通信装置208を有している。
携帯電話機200は、後述するように複数の地方標準時刻を切り替えて表示する機能も有しているため、使用者が表示の切り替えを携帯電話機200に指示するための時刻表示切り替えボタン203a、時刻等を表示するための表示装置202を有している。操作ボタン203bは、タイムゾーン判断情報の取得指示等を使用者が行うためのボタンである。
サーバ400は、携帯電話機200からの要求に応じて地方標準時判断情報を携帯電話機200に送信する。
【0055】
(携帯電話機200の主なハードウェア構成について)
図8は、図7の携帯電話機200の主なハードウェア構成を示す概略図である。通信装置208が追加されている以外は、第1の実施例の腕時計100と同様である。通信装置208は、携帯電話網207等のサーバ400を経由して情報の送受信を行うための装置である。
【0056】
(携帯電話機200の主なソフトウェア構成について)
図9は、図7の携帯電話機200の主なソフトウェア構成を示す概略図である。
携帯電話機200は通信装置208を有しているので、それに対応して通信部208aを有している。
第1記憶部220には、第1の実施形態の腕時計100の構成に加えて、地方標準時判断情報取得プログラム126、時刻表示切り替えプログラム127が格納されている。
【0057】
第3記憶部240には、地方標準時判断情報の例である、タイムゾーン判断情報141、夏時間判断情報142、GPS/UTC誤差情報143が出荷時に予め格納されており、この点は腕時計100の場合と同様である。
【0058】
地方標準時判断情報取得プログラム126は、携帯電話機200がサーバ400から地方標準時判断情報(具体的にはタイムゾーン判断情報141と夏時間判断情報142)及びGPS/UTC誤差情報143を取得し、最新のものに更新するためのプログラムである。
携帯電話機200の使用者が、操作ボタン203bを操作して地方標準時判断情報取得プログラム126を起動すると、地方標準時刻情報取得プログラム126はまず、サーバ400にタイムゾーン判断情報141、夏時間判断情報142、GPS/UTC誤差情報143のいずれかが更新されているか否かを問い合わせる。サーバ400は問い合わせに対し、更新されたの情報の有無を返答する。更新された情報が存在する旨の返答があった場合には、地方標準時判断情報取得プログラム126は、サーバから更新された情報をダウンロードし、第3記憶部140に格納されているタイムゾーン判断情報141、夏時間判断情報142、GPS/UTC誤差情報143のいずれかまたは全部を上書きすることにより更新する。
【0059】
時刻表示切り替えプログラム127は、複数の地方標準時刻の中から使用者が選択した時刻を表示装置202に表示するためのプログラムである。
携帯電話200の使用者が、表示切り替えボタン203aを押すたびに時刻表示切り替えプログラム127が起動し、たとえば日本標準時に基づく時刻と米国西海岸標準時に基づく時刻を交互に切り替えて表示装置202に表示する。すなわち、時刻表示切り替えプログラム127は表示時刻切り替え手段の一例である。図10は、表示装置202に時刻を表示した状態の一例を示す。1行目には現在の年月日を、2行目には現在の時刻を、3行目には、現在表示中の時刻がいずれの地域の標準時に基づくものかを示す情報を表示している。ここで、「米国西海岸」はタイムゾーンの名称を示すものでタイムゾーン判断情報141に含まれるものである。「UTC−7」は、このタイムゾーンにおける標準時がUTCに対して7時間遅れていることを示す情報である。「DST」は、現在は夏時間適用期間内であることを示している。
【0060】
上述のような表示切り替え機能を実現するために、携帯電話機200は第2記憶部230に現在地時差情報135及び表示フラグ136を、第3記憶部240に基準地位置情報144をそれぞれ有している。現在地時差情報135は、携帯電話機200の現在位置における、夏時間も考慮した標準時とUTCとの時差である。表示フラグは、表示装置に表示されている時刻が、現在位置の標準時に基づくものか、基準位置の標準時に基づくものかを示す情報であり、表示フラグ136がon(真)の場合は、現在位置の標準時に基づく時刻が表示されていることを示す。基準位置情報とは、携帯電話機200が通常使われるであろう場所の位置情報であり、たとえば携帯電話機200が日本市場に向けて出荷される場合には日本国の首都である東京の緯度及び経度が出荷時に第3記憶部240に格納される。
【0061】
(サーバ400の主なハードウェア構成について)
図11は、図9のサーバ400の主なハードウェア構成を示す概略図である。サーバ400は、コンピュータを有している。すなわち、コンピュータは、バス419を備え、バス419には、例えばCPU等の制御装置416が接続されている。
また、バス419には、RAMやROM等からなる記憶装置415、表示装置412、操作装置413も接続されている。さらに、バス419には、携帯電話機200の送信要求に応じて最新の地方標準時判断情報等をネットワークを通じて送信するためのサーバ通信装置414も接続されている。
【0062】
(サーバ400の主なソフトウェア構成について)
図12は、図9のサーバ400の主なソフトウェア構成を示す概略図である。図12に示すように、サーバ400は、サーバ400全体を制御するための制御部420を有している。
サーバ400は、図11の表示装置412、操作装置413及びサーバ通信装置414を管理するための、表示部412a、操作部413a及び通信部414aを有しており、これらは、制御部420に接続されている。
【0063】
図12に示すように、サーバ400は、第1記憶部430及び第2記憶部440を有し、それぞれ制御部420に接続されている。第1記憶部430には各種のプログラムが、第2記憶部440には携帯電話機200からの要求に応じて送信するための情報が、それぞれ格納される。
第1記憶部430に格納されている地方標準時刻判断情報送信プログラム431は、まず、携帯電話機200からの問い合わせに対して、最新のタイムゾーン判断情報441、夏時間判断情報442、GPS/UTC誤差情報443が存在するか否かを返答する。次に、携帯電話機200からの送信要求に応じて、第2記憶部240に格納されているタイムゾーン判断情報441、夏時間判断情報442、GPS/UTC誤差情報443の一部または全部を携帯電話機200に対して送信する。
【0064】
(携帯電話機200の主な動作例について)
(時刻修正動作)
図13は、本実施形態における携帯電話機200の時刻修正の動作例を示す概略フローチャートである。基本的な動作の流れは、図4に示した第1の実施例である腕時計100の場合と同様であるが、時刻表示切り替え機能を実現するために必要なステップST50、ST51、ST52が追加されている。
【0065】
ST50では、ST44において地方標準時刻情報を算出した際に取得したタイムゾーン判断情報に含まれるUTCとの時差情報を、現在地時差情報135(Δ1)として第2記憶部230に格納する。ここで、現在地時差情報135が正の値の場合は現在位置の標準時がUTCに対して進んでいることを、現在地時差情報135が負の値の場合は現在位置の標準時がUTCに対して遅れていることを意味する。
【0066】
ST51では、現在位置が属する地域において夏時間が採用されていて、かつ、現在の日時が夏時間の適用期間内にある場合には、現在地時差情報135を修正する。たとえば、夏時間による時間の繰り上げ量が1時間である場合には、現在地時差情報135に1時間を加算して更新する。
【0067】
ST52では、表示フラグ136をonとして、第2記憶部230に格納する。表示フラグ136がonであることは、現在、表示装置202に表示されている時刻は現在位置の標準時に基づく時刻であることを意味する。
【0068】
(地方標準時判断情報取得動作)
図14は、携帯電話機200がサーバ400から最新のタイムゾーン判断情報141、夏時間判断情報142、GPS/UTC誤差情報143を取得する動作を示す概略フローチャートである。
携帯電話機200は、まず、図7のサーバ400に対して最新のタイムゾーン判断情報141等があるか否かについて問い合わせを行う(ST61)。
サーバ400は、携帯電話機200に対して、最新の情報の有無について返答を送信する(ST62)。
サーバ400から、最新の情報がある旨の返答があった場合には、携帯電話機200はサーバ400に対して最新情報の送信を要求する(ST63)。
携帯電話機200は、サーバ400から送信された情報を受信し、第3記憶部140に格納し、タイムゾーン判断情報141等を最新のものに更新する(ST64)。
【0069】
以上のように、本実施の形態によれば、携帯電話機200は通信装置208を有しているので、携帯電話網207を介して地方標準時刻判断情報の一例であるタイムゾーン判断情報141及び夏時間判断情報142を、外部サーバ400から取得することができる。そのため、タイムゾーン判断情報141及び夏時間判断情報142に変動があった場合でも、タイムゾーン判断情報141及び夏時間判断情報142を最新の情報に常に更新することができる。
したがって、電子時計装置104は、常に最新の地方標準時刻情報134に修正することができる。
【0070】
(時刻表示切り替え動作)
図15は、時刻切り替え表示ボタン204が押された際の携帯電話機200の動作を示す概略フローチャートである。
ST71では、図13のST43からST51と同様の手順で、基準地における標準時とUTCとの時差(Δ2)を算出する。具体的には、時刻表示切り替えプログラム127は、第3記憶部240に格納されている基準地位置情報144を取得し、タイムゾーン判断情報141を検索し、現在位置がいずれのタイムゾーンに属するかを判定し、そのタイムゾーンにおける標準時とUTCとの時差(Δ2)を取得する。
【0071】
ST72では、夏時間判断情報142を参照し、基準位置において夏時間が採用されているか否かを判定する。夏時間が採用されている場合には、現在の日時が夏時間適用期間内にあるか否かを判断する。夏時間適用期間内である場合には、夏時間による時刻繰上げ量をΔ2に加算することによりΔ2を修正する。
【0072】
ST73では、図13のST50で算出した現在地時差情報135(Δ1)と基準地における時差(Δ2)との差(Δ3=Δ1−Δ2)を算出する。このΔ3が、タイムゾーンの違い及び夏時間の適用の有無を考慮した2地点の時刻の差を示すことになる。Δ3が0の場合には、現在位置と基準位置との間で時刻の差がないことから、表示の切り替えを行う必要性がない。したがって、この場合には時刻表示切り替えプログラム127は、以後の処理を行うことなく実行を終了する。
【0073】
ST75では、表示装置202に表示されている時刻が現在位置のものか否かによって処理内容が異なってくるため、表示フラグ136がonであるか否かを判定する。
表示フラグ136がonである場合、すなわち、表示装置202に表示されている時刻が現在位置の標準時に基づくものである場合には、電子時計のカウンタにΔ3を加算することによりカウンタに保存されている時刻を基準位置の時刻に修正する(ST76)。表示フラグ136がoffの場合には、電子時計のカウンタからΔ3を減算することによりカウンタに保存されている時刻を基準位置の時刻に修正する(ST77)。
以上により、電子時計のカウンタは表示されるべき時刻が設定されたので、表示装置202の時刻表示を切り替え(ST78)、再度時刻表示切り替えボタンが押された場合に備えるため、表示フラグを反転させて第2記憶部130に格納する(ST79)。
【0074】
上述の動作を、実際の携帯電話機200の使用者が海外旅行に出かける場合を例にして説明する。
使用者は出発前に、携帯電話機200の操作部を操作して、図14に示した地方標準時判断情報取得動作を作動させて、サーバ400から最新のタイムゾーン判断情報等を取得する。使用者は携帯電話機200を携えて、日本国内から飛行機に搭乗する。図13に示した時刻情報修正動作はタイマにより10分間隔に作動するようになっているので、飛行機が米国の領域内に入ると、携帯電話機200の表示装置202は、自動的に米国の標準時に基づく時刻が表示される。目的地に到着した使用者は、日本にいる家族に連絡をする必要が生じた。この際、使用者は時刻切り替えボタン203aを操作して図15に示す時刻表示切り替え動作を作動させ、時刻表示を基準地である日本の標準時に基づく時刻に切り替え、日本での時刻が深夜ではないことを確認して家族に電話することができる。
【0075】
このように、本実施の形態によれば、携帯電話機200は時刻表示切り替えボタン203a及び時刻表示切り替えプログラム127を有するから、複数の地方標準時刻情報の中から表示装置202に表示する時刻情報を選択することができる。
このため、たとえば、旅行時において基準位置における地方標準時刻と滞在先における地方標準時刻を任意に切り替えて表示装置202に表示することができる。
【0076】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第1の実施例と共通する部分については説明を省略し、相違点について説明する。
図16は、本発明の計時装置の実施形態に係るデジタルスチルカメラ300を示す概略図である。
この実施例では、まず、パーソナルコンピュータ(以下PCという。)350がインターネット360等の回線網を通じてサーバ500に接続しタイムゾーン判断情報141、夏時間判断情報142、GPS/UTC誤差情報143をダウンロードしPC350が有するHD(Hard Disk)等の記憶装置(図示せず)に格納する。デジタルスチルカメラ300とPC350はUSB(Universal Serial Bus)等の共通のインターフェイス(図示せず)を有していて、接続ケーブル316を通じて通信が行えるようになっている。
また、図17に示すように、第1実施形態の腕時計100(図1参照)のように、接続インターフェイスを内蔵することが困難な機器については、クレードル(接続台)317を介してPC350と接続する構成とすることもできる。
【0077】
このようにPC350を介してタイムゾーン判断情報等を取得する構成とすると、デジタルスチルカメラ300はイーサネットアダプタ等の通信インターフェースとTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信プロトコルを実装していなくても、タイムゾーン判断情報141等の最新情報を取得することができる。すなわち、通信機能の大部分をPC350またはクレードル317に持たせることにより、デジタルスチルカメラ300に余分な構成を加えることなく、タイムゾーン判断情報等をサーバ500から取得することができる。
【0078】
(デジタルスチルカメラ300の主なハードウェア構成について)
図18は、図13のデジタルスチルカメラ300の主なハードウェア構成を示す概略図である。デジタルスチルカメラ300は、外部記憶装置313、接続装置308、撮影装置312が追加されている以外は、他の実施形態と同様である。
デジタルスチルカメラ300は、写真を撮影し画像データを取得するための撮影装置312、撮影した画像を保存するための、たとえばコンパクトフラッシュカードからなる外部記憶装置313を備えている。なお、本実施形態においては、時刻情報は撮影装置により作成される画像に付加的情報として記録するために用いるので、デジタルスチルカメラ300は時刻を表示するための表示装置は有していない。
【0079】
(デジタルスチルカメラ300の主なソフトウェア構成について)
図19は、図16のデジタルスチルカメラ300の主なソフトウェア構成を示す概略図である。
第1記憶部320に格納されている画像保存プログラム128は、電子時計装置の時刻カウンタからタイムゾーン、夏時間を考慮して修正済みの時刻情報を取得し、撮影部312aが作成した画像データを外部記憶装置313に格納する際に、たとえば画像ファイルのヘッダー部に時刻情報を付加する。
【0080】
(デジタルスチルカメラの主な動作例について)
図20はデジタルスチルカメラ300の電子時計修正動作を示す概略フローチャートである。時刻を表示部に表示するステップ(図4のST49)がないことを除き図4に示した腕時計100の場合と同様である。
【0081】
図21は、デジタルスチルカメラ300の使用者によってシャッターボタン315が押された場合の動作を示す概略フローチャートである。
まず、撮影装置312により画像データが取得される(ST81)。
次に、画像データを保存に適した形式、たとえばJPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)形式に変換して、保存用画像データを生成する(ST82)。
ST83では、画像保存プログラム328が保存用画像データに電子時計の時刻カウンタから取得した時刻情報を付加する。JPEG等の画像フォーマットでは、ヘッダーと呼ばれる、画像の大きさ等を記録する領域が設けられているので、時刻情報はこの部分に記録する。
そして、作成された画像を外部記憶装置313に保存する(ST84)。
【0082】
PC350がサーバ5000からタイムゾーン判断情報等を取得する手順は、図14に示した携帯電話機200の場合と同一であるから、ここでは説明を省略する。
デジタルスチルカメラ300がPC350からタイムゾーン判断情報等を取得する手順も同様である。
【0083】
(プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等について)
コンピュータに上述の動作例の位置情報生成工程、世界標準時刻情報生成工程、地方標準時刻情報生成工程、時刻情報修正工程を実行させるための時刻情報修正プログラム等とすることができる。
また、このような時刻情報修正プログラム等を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体とすることもできる。
【0084】
これら時刻情報修正プログラム等をコンピュータにインストールし、コンピュータによって実行可能な状態にするために用いられるプログラム格納媒体は、例えばフロッピー(登録商標)のようなフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Compact Disc−Recordable)、CD−RW(Compact Disc−Rewriterble)、DVD(Digital Versatile Disc)などのパッケージメディアのみならず、プログラムが一時的若しくは永続的に格納される半導体メモリ、磁気ディスクあるいは光磁気ディスクなどで実現することができる。
【0085】
本発明は、上述の各実施の形態に限定されない。さらに、上述の各実施の形態は、相互に組み合わせて構成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の実施の形態にかかる腕時計を示す概略図である。
【図2】図1の腕時計の主なハードウェア構成を示す概略図である。
【図3】図1の腕時計の主なソフトウェア構成を示す概略図である。
【図4】本実施の形態の腕時計の主な動作例を示す概略フローチャートである。
【図5】地方標準時判断情報の一例であるタイムゾーン判断情報の構造を示す概略図である。
【図6】地方標準時判断情報の一例である夏時間判断情報の構造を示す概略図である。
【図7】本発明の実施の形態にかかる携帯電話機を示す概略図である。
【図8】図7の腕時計の主なハードウェア構成を示す概略図である。
【図9】図7の腕時計の主なソフトウェア構成を示す概略図である。
【図10】図7の腕時計の時刻表示画面を示す概略図である。
【図11】図7のサーバの主なハードウェア構成を示す概略図である。
【図12】図7のサーバの主なソフトウェア構成を示す概略図である。
【図13】本実施形態である携帯電話機の主な動作例を示す概略フローチャートである。
【図14】本実施形態である携帯電話機の主な動作例を示す概略フローチャートである。
【図15】本実施形態である携帯電話機の主な動作例を示す概略フローチャートである。
【図16】本発明の実施形態にかかるデジタルスチルカメラを示す概略図である。
【図17】本発明の実施形態にかかる腕時計とパーソナルコンピュータとの接続の一例を示す概略図である。
【図18】図14のデジタルスチルカメラの主なハードウェア構成を示す概略図である。
【図19】図14のデジタルスチルカメラの主なソフトウェア構成を示す概略図である。
【図20】本実施形態であるデジタルスチルカメラの主な動作例を示す概略フローチャートである。
【図21】本実施形態であるデジタルスチルカメラの主な動作例を示す概略フローチャートである。
【符号の説明】
【0087】
10a乃至10d・・・GPS衛星、100・・・腕時計、101・・・GPS受信装置、101a・・・受信部、102・・・表示装置、102a・・・表示部、103・・・操作装置、103a・・・操作部、109・・・バス、106・・・制御装置、105・・・記憶装置、110・・・制御部、111・・・測位部、120・・・第1記憶部、122・・・UTC時刻生成プログラム、123・・・タイムゾーン判定プログラム、124・・・夏時間判定プログラム、125・・・電子時計修正プログラム、130・・・第2記憶部、131・・・位置情報、132・・・GPS時刻情報、133・・・UTC時刻情報、140・・・第3記憶部、141・・・タイムゾーン判断情報、142・・・夏時間判断情報、143・・・GPS/UTC誤差情報、200・・・携帯電話機、206・・・基地局、400・・・サーバ、208・・・通信装置、126・・・地方標準時判断情報取得プログラム、127・・・時刻表示切り替えプログラム、135・・・現在地時差情報、136・・・表示フラグ、144・・・基準地位置情報、300・・・デジタルスチルカメラ、350・・・パーソナルコンピュータ、312・・・撮影装置、313・・・外部記憶装置、128・・・画像保存プログラム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
時刻情報を生成する計時手段と、
位置情報衛星が送信する位置関連信号を受信して、受信地点の座標を示す位置情報を生成する位置情報生成手段と、
前記位置関連信号を受信して、世界標準時に基づく時刻である世界標準時刻情報を生成する世界標準時刻情報生成手段と、
複数の地方標準時と前記複数の地方標準時が使用される地理的範囲を定義する情報である地方標準時判断情報と、
前記位置情報に基づいて前記地方標準時判断情報を検索して、前記位置情報に示される地点における地方標準時を選択し、前記世界標準時と前記位置情報に示される地点における地方標準時との時差を算出し、前記時差に基づいて前記位置情報に示される地点における地方標準時に基づく時刻である地方標準時刻情報を生成する地方標準時刻情報生成手段と、
前記計時手段の前記時刻情報を前記地方標準時刻情報に修正する時刻情報修正手段と、
前記位置情報と前記世界標準時刻情報と前記地方標準時刻情報とを記憶する記憶手段と
を有する計時装置。
【請求項2】
前記地方標準時判断情報は、複数のタイムゾーンの境界を示す情報と前記複数タイムゾーンにおける地方標準時と世界標準時との時差を示す情報とを少なくとも含む、タイムゾーン判断情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の計時装置。
【請求項3】
前記地方標準時判断情報は、地域ごとの夏時間の採用の有無を示す情報と夏時間が適用される期間を示す情報とを少なくとも含む、夏時間判断情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の計時装置。
【請求項4】
通信手段を有し、
前記地方標準時判断情報の変更があった場合に変更後の前記地方標準時判断情報を前記通信手段を介して装置外部のサーバから取得して、前記記憶装置に記憶された前記地方標準時刻情報を前記サーバから取得した前記変更後の地方標準時刻情報に更新する地方標準時判断情報更新手段
を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の計時装置。
【請求項5】
時刻を表示する時刻表示手段と、
前記位置情報に示される地点における地方標準時と前記位置情報に示される地点とは異なる第2の地点における地方標準時との間の時差に基づいて、前記第2の地点における地方標準時に基づく時刻である第2地方標準時刻情報を算出する第2地方標準時刻情報算出手段と、
前記地方標準時刻情報と前記第2地方標準時刻情報とを交互に切替えて前記時刻表示手段に表示する表示時刻切り替え手段と
を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の計時装置。
【請求項6】
時刻情報を生成する計時手段と、
位置情報衛星が送信する位置関連信号を受信して、受信地点の座標を示す位置情報を生成する位置情報生成手段と、
前記位置関連信号を受信して、世界標準時に基づく時刻である世界標準時刻情報を生成する世界標準時刻情報生成手段と、
複数の地方標準時と前記複数の地方標準時が使用される地理的範囲を定義する情報である地方標準時判断情報と、
前記位置情報に基づいて前記地方標準時判断情報を検索して、前記位置情報に示される地点における地方標準時を選択し、前記世界標準時と前記位置情報に示される地点における地方標準時との時差を算出し、前記時差に基づいて前記位置情報に示される地点における地方標準時に基づく時刻である地方標準時刻情報を生成する地方標準時刻情報生成手段と、
前記計時手段の前記時刻情報を前記地方標準時刻情報に修正する時刻情報修正手段と、
前記位置情報と前記世界標準時刻情報と前記地方標準時刻情報とを記憶する記憶手段と
を有する計時装置を備える携帯用電子機器。
【請求項7】
計時装置の位置情報生成手段が位置情報衛星が送信する位置関連信号を受信して、受信地点の座標を示す位置情報を生成する位置情報生成工程と、
計時装置の世界標準時刻情報生成手段が前記位置関連信号を受信して、世界標準時に基づく時刻である世界標準時刻情報を生成する世界標準時刻情報生成工程と、
計時装置の地方標準時刻情報生成手段が前記位置情報に基づいて前記地方標準時判断情報を検索して、前記位置情報に示される地点における地方標準時を選択し、前記世界標準時と前記位置情報に示される地点における地方標準時との時差を算出し、前記時差に基づいて前記位置情報に示される地点における地方標準時に基づく時刻である地方標準時刻情報を生成する地方標準時刻情報生成工程と、
計時装置の時刻情報修正手段が前記計時手段の前記時刻情報を前記地方標準時刻情報に修正する時刻情報修正工程と、
を有することを特徴とする時刻情報修正方法。
【請求項8】
コンピュータに、
計時装置の位置情報生成手段が位置情報衛星が送信する位置関連信号を受信して、受信地点の座標を示す位置情報を生成する位置情報生成工程と、
計時装置の世界標準時刻情報生成手段が前記位置関連信号を受信して、世界標準時に基づく時刻である世界標準時刻情報を生成する世界標準時刻情報生成工程と、
計時装置の地方標準時刻情報生成手段が前記位置情報に基づいて前記地方標準時判断情報を検索して、前記位置情報に示される地点における地方標準時を選択し、前記世界標準時と前記位置情報に示される地点における地方標準時との時差を算出し、前記時差に基づいて前記位置情報に示される地点における地方標準時に基づく時刻である地方標準時刻情報を生成する地方標準時刻情報生成工程と、
計時装置の時刻情報修正手段が前記計時手段の前記時刻情報を前記地方標準時刻情報に修正する時刻情報修正工程と、
を実行させるための時刻情報修正プログラム。
【請求項9】
コンピュータに、
計時装置の位置情報生成手段が位置情報衛星が送信する位置関連信号を受信して、受信地点の座標を示す位置情報を生成する位置情報生成工程と、
計時装置の世界標準時刻情報生成手段が前記位置関連信号を受信して、世界標準時に基づく時刻である世界標準時刻情報を生成する世界標準時刻情報生成工程と、
計時装置の地方標準時刻情報生成手段が前記位置情報に基づいて前記地方標準時判断情報を検索して、前記位置情報に示される地点における地方標準時を選択し、前記世界標準時と前記位置情報に示される地点における地方標準時との時差を算出し、前記時差に基づいて前記位置情報に示される地点における地方標準時に基づく時刻である地方標準時刻情報を生成する地方標準時刻情報生成工程と、
計時装置の時刻情報修正手段が前記計時手段の前記時刻情報を前記地方標準時刻情報に修正する時刻情報修正工程と、
を実行させるための時刻情報修正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2006−29960(P2006−29960A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−208854(P2004−208854)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
2.コンパクトフラッシュ
3.USB
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】