説明

記録方法、再生方法、多層情報記録媒体、情報記録装置、情報再生装置、情報処理装置、プログラム及び記録媒体

【課題】多層情報記録媒体に記録されるデータの不正アクセスに対する安全性を向上させる。
【解決手段】ユーザから復号情報の記録要求があると、第2の秘密鍵が含まれる情報を記録層L1の第1復号情報領域に記録し(ステップ403)、第1の秘密鍵が含まれる情報を記録層L2の第2復号情報領域に記録する(ステップ407)。そして、第2の秘密鍵が第1復号情報領域に記録され、第1の秘密鍵が第2復号情報領域に記録されていることを示す対応情報を記録層L1の対応情報領域に記録する(ステップ411)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録方法、再生方法、多層情報記録媒体、情報記録装置、情報再生装置、情報処理装置、プログラム及び記録媒体に係り、更に詳しくは、複数の記録層を有する多層情報記録媒体を対象媒体とする記録方法及び情報記録装置、前記記録方法で記録された多層情報記録媒体、該多層情報記録媒体に記録されている情報を再生する再生方法及び情報再生装置、複数の記録層を有する多層情報記録媒体を対象媒体とする情報処理装置、該情報処理装置で用いられるプログラム及び該プログラムが記録された記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報記録技術と通信技術の発展には目覚しいものがあり、僅か数年の間に急激に、情報記録媒体の記録容量は大容量化し、通信速度は高速化した。特に、当初複製が不可能と思われていた、CD(compact disc)やDVD(digital versatile disc)などの交換可能な情報記録媒体である光情報記録媒体は、それぞれCD−R/RW、DVD+R/RWなどの登場によって複製が可能になった。
【0003】
そこで、テレビ放送や音楽配信によって提供されるコンテンツに関しては、世界的にデジタル記録(録画や録音)を制限する方向に動いており、現在、日本ではCPRM(Content Protection for Recordable Media)やMacrovisionなどが使用され、北米ではブロードキャストフラグが計画されている。また、衛星放送によって提供されるコンテンツに関しても、同様にデジタル記録に対して何らかの制限を設ける方向にある。これら制限を設けられたコンテンツをデジタル記録するには、その制限方法に対応した装置及び対応した復号情報が付加された情報記録媒体が必要となる。例えば、CPRMに対応したDVD−RAM、DVD−R及びDVD−RWなどには所定の復号情報が付加されている。
【0004】
また、コンテンツのデジタル記録を制限する方法としては、CDで話題になったCCCD(Copy Control CD)や、ネットワークと連携したスキームの一種であるMacrovision CDSなどが提唱されている。
【0005】
例えば、特許文献1には、複数の用途で使用されるデジタルデータに各々関連する複数の管理情報が予め記録されているデータ記録媒体が開示されている。また、特許文献2には、暗号化情報が媒体に印刷された光メモリ素子が開示されている。
【0006】
しかしながら、特許文献1では、コンテンツの用途毎に鍵が設けられ、特許文献2では、媒体全体に対して一つの鍵が設けられている。すなわち、単一の暗号システムが適用されており、一旦暗号が解除されると、記録されているコンテンツ全てが奪われてしまう。
【0007】
【特許文献1】特開2005−85336号公報
【特許文献2】特開2002−313085号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、多層情報記録媒体に記録されるデータの不正アクセスに対する安全性を向上させることができる記録方法、情報記録装置及び情報処理装置を提供することにある。
【0009】
また、本発明の第2の目的は、記録されるデータの不正アクセスに対する安全性を向上させることができる多層情報記録媒体を提供することにある。
【0010】
また、本発明の第3の目的は、本発明の多層情報記録媒体に記録されているデータを再生する再生方法、情報再生装置及び情報処理装置を提供することにある。
【0011】
また、本発明の第4の目的は、情報処理装置にて実行され、多層情報記録媒体に記録されるデータの不正アクセスに対する安全性を向上させることができるプログラム及びそのプログラムが記録された記録媒体を提供することにある。
【0012】
また、本発明の第5の目的は、情報処理装置にて実行され、本発明の多層情報記録媒体に記録されているデータを再生するプログラム及びそのプログラムが記録された記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、第1の観点からすると、複数の記録層を有する多層情報記録媒体に情報を記録する記録方法であって、前記複数の記録層にそれぞれ対応し、各記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための複数の管理情報をそれぞれ前記多層情報記録媒体の異なる記録層に記録する工程を、含む記録方法である。
【0014】
これによれば、複数の記録層にそれぞれ対応し、各記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための複数の管理情報が、それぞれ多層情報記録媒体の異なる記録層に記録される。すなわち、記録層毎にデータが不正アクセスからガードされるため、例えば1つの記録層におけるガードが破られたとしても、一部のデータのみが盗まれるだけである。従って、多層情報記録媒体に記録されるデータの不正アクセスに対する安全性を従来よりも向上させることが可能となる。なお、本明細書では、「不正アクセス」は、多層情報記録媒体に記録されるデータの権利者によって許可されていない、データの再生、複製及び使用を含む。
【0015】
本発明は、第2の観点からすると、複数の記録層が積層された多層情報記録媒体において、前記複数の記録層にそれぞれ対応し、各記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための複数の管理情報が、それぞれ異なる記録層に記録されていることを特徴とする多層情報記録媒体である。
【0016】
これによれば、複数の記録層にそれぞれ対応し、各記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための複数の管理情報が、それぞれ異なる記録層に記録されているため、記録されるデータの不正アクセスに対する安全性を従来よりも向上させることが可能となる。
【0017】
本発明は、第3の観点からすると、本発明の多層情報記録媒体に記録されているデータを再生する再生方法であって、前記多層情報記録媒体に記録されている複数の管理情報のうち、再生対象のデータが記録されている記録層に対応する管理情報を取得する工程と;前記取得された管理情報に基づいて、前記再生対象のデータを再生する工程と;を含む再生方法である。
【0018】
これによれば、本発明の多層情報記録媒体に記録されている複数の管理情報のうち、再生対象のデータが記録されている記録層に対応する管理情報が取得され、その取得された管理情報に基づいて、再生対象のデータが再生される。この場合に、再生対象のデータが記録されている記録層に対応する管理情報が取得されたときにのみ再生対象のデータを再生させることができる。
【0019】
本発明は、第4の観点からすると、複数の記録層を有する多層情報記録媒体を対象媒体とする情報記録装置であって、前記複数の記録層にそれぞれ対応し、各記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための複数の管理情報を取得する取得手段と;前記複数の管理情報をそれぞれ前記多層情報記録媒体の異なる記録層に記録する記録手段と;を備える情報記録装置である。
【0020】
これによれば、複数の記録層にそれぞれ対応し、各記録層に記録されるデータへの不正アクセスを記録層毎に防止するための複数の管理情報が取得手段によって取得され、記録手段によって多層情報記録媒体の異なる記録層に記録される。すなわち、記録層毎にデータが不正アクセスからガードされるため、例えば1つの記録層におけるガードが破られたとしても、一部のデータのみが盗まれるだけである。従って、多層情報記録媒体に記録されるデータの不正アクセスに対する安全性を従来よりも向上させることが可能となる。
【0021】
本発明は、第5の観点からすると、本発明の多層情報記録媒体を対象媒体とする情報再生装置であって、前記多層情報記録媒体に記録されている複数の管理情報のうち、再生対象のデータが記録されている記録層に対応する管理情報を取得する取得手段と;前記取得された管理情報に基づいて、前記再生対象のデータを再生する再生手段と;を備える情報再生装置である。
【0022】
これによれば、本発明の多層情報記録媒体に記録されている複数の管理情報のうち、再生対象のデータが記録されている記録層に対応する管理情報が取得手段によって取得され、その取得された管理情報に基づいて、再生手段によって再生対象のデータが再生される。この場合に、再生対象のデータが記録されている記録層に対応する管理情報が取得されたときにのみ再生対象のデータを再生させることができる。
【0023】
本発明は、第6の観点からすると、複数の記録層を有する多層情報記録媒体への記録が可能な記録装置と;前記複数の記録層にそれぞれ対応し、各記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための複数の管理情報を、前記記録装置を介してそれぞれ前記多層情報記録媒体の異なる記録層に記録する処理装置と;を備える情報処理装置である。
【0024】
これによれば、処理装置によって、複数の記録層にそれぞれ対応し、各記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための複数の管理情報が記録装置を介して多層情報記録媒体の異なる記録層に記録される。すなわち、記録層毎にデータが不正アクセスからガードされるため、例えば1つの記録層におけるガードが破られたとしても、一部のデータのみが盗まれるだけである。従って、多層情報記録媒体に記録されるデータの不正アクセスに対する安全性を従来よりも向上させることが可能となる。
【0025】
本発明は、第7の観点からすると、本発明の多層情報記録媒体を対象媒体とする再生装置と;前記再生装置を介して、前記多層情報記録媒体に記録されている複数の管理情報のうち、再生対象のデータが記録されている記録層に対応する管理情報を取得し、該管理情報に基づいて前記再生対象のデータを再生する処理装置と;を備える情報処理装置である。
【0026】
これによれば、処理装置によって、本発明の多層情報記録媒体に記録されている複数の管理情報のうち、再生対象のデータが記録されている記録層に対応する管理情報が再生装置を介して取得され、その取得された管理情報に基づいて再生対象のデータが再生される。この場合に、再生対象のデータが記録されている記録層に対応する管理情報が取得されたときにのみ再生対象のデータを再生させることができる。
【0027】
本発明は、第8の観点からすると、複数の記録層を有する多層情報記録媒体を対象媒体とする情報処理装置に用いられるプログラムであって、前記複数の記録層にそれぞれ対応し、各記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための複数の管理情報を取得する手順と;前記複数の管理情報をそれぞれ前記多層情報記録媒体の異なる記録層に記録する手順と;を前記情報処理装置に実行させるプログラムである。
【0028】
これによれば、本発明のプログラムが所定のメモリにロードされ、その先頭アドレスがプログラムカウンタにセットされると、複数の記録層にそれぞれ対応し、各記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための複数の管理情報を取得し、複数の管理情報をそれぞれ多層情報記録媒体の異なる記録層に記録する。すなわち、本発明のプログラムによれば、情報処理装置に請求項1に記載の発明に係る記録方法を実行させることができ、その結果として多層情報記録媒体に記録されるデータの不正アクセスに対する安全性を従来よりも向上させることが可能となる。
【0029】
本発明は、第9の観点からすると、本発明の多層情報記録媒体を対象媒体とする情報処理装置に用いられるプログラムであって、前記多層情報記録媒体に記録されている複数の管理情報のうち、再生対象のデータが記録されている記録層に対応する管理情報を取得する手順と;前記取得された管理情報に基づいて、前記再生対象のデータを再生する手順と;を前記情報処理装置に実行させるプログラムである。
【0030】
これによれば、本発明のプログラムが所定のメモリにロードされ、その先頭アドレスがプログラムカウンタにセットされると、多層情報記録媒体に記録されている複数の管理情報のうち、再生対象のデータが記録されている記録層に対応する管理情報を取得し、その取得された管理情報に基づいて、再生対象のデータを再生する。すなわち、本発明のプログラムによれば、情報処理装置に本発明の再生方法を実行させることができ、その結果として本発明の記録方法で記録された多層情報記録媒体からデータを再生することが可能となる。
【0031】
本発明は、第10の観点からすると、本発明のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図9に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る情報処理装置としてのパーソナルコンピュータ(以下では、便宜上「パソコン」ともいう)10の概略構成が示されている。
【0033】
この図1に示されるパソコン10は、主制御装置92、記録装置及び再生装置としての光ディスク装置20、ハードディスク装置(HDD)94、入力装置95、表示装置96、ドライブインターフェース97及びネットワーク制御装置98などを備えている。
【0034】
前記主制御装置92は、CPU92a、ROM92b及びRAM92cなどから構成されている。CPU92aは、ROM92b及びRAM92cに格納されているプログラムに基づいてパソコン10の全体を制御するとともに、後述する記録処理及び再生処理を行う。
【0035】
前記HDD94は、ハードディスク94aと、該ハードディスク94aを駆動するための駆動装置94bなどから構成されている。そして、ハードディスク94aには、主制御装置92のCPU92aにて解読可能なコードで記述された本発明に係るプログラムを含む各種プログラムが記録されている。このハードディスク94aに記録されているプログラムは、必要に応じて主制御装置92のRAM92cにロードされる。また、ハードディスク94aにユーザデータが含まれる各種ファイルも記録されている。
【0036】
前記表示装置96は、例えばCRT、液晶ディスプレイ(LCD)及びプラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)などを用いた表示部(図示省略)を備え、主制御装置92から指示された各種情報を表示する。
【0037】
前記入力装置95は、例えばキーボード、マウス、タブレット、ライトペン及びタッチパネルなどのうち少なくとも1つの入力媒体(図示省略)を備え、ユーザから入力された各種情報を主制御装置92に通知する。なお、入力媒体からの情報はワイヤレス方式で入力されても良い。また、表示装置96と入力装置95とが一体化されたものとして、例えばタッチパネル付きLCDなどがある。
【0038】
前記ドライブインターフェース97は、主制御装置92と、光ディスク装置20及びHDD94との双方向の通信インターフェースであり、ATAPI(AT Attachment Packet Interface)規格に準拠している。
【0039】
前記ネットワーク制御装置98は、公衆回線を利用した双方向の通信を制御する。このネットワーク制御装置98を介してインターネット接続が可能となる。
【0040】
前記光ディスク装置20は、主制御装置92の指示に基づいて、セットされている光ディスク(ここでは、光ディスク15)に対して情報の記録及び再生を行なう。
【0041】
この光ディスク装置20は、一例として図2に示されるように、光ディスク15を回転駆動するためのスピンドルモータ22、光ピックアップ装置23、該光ピックアップ装置23をスレッジ方向に駆動するためのシークモータ21、レーザ制御回路24、エンコーダ25、駆動制御回路26、再生信号処理回路28、バッファRAM34、バッファマネージャ37、インターフェース38、フラッシュメモリ39、CPU40及びRAM41などを備えている。なお、図2における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。また、光ディスク装置20は、複数の記録層を有する光ディスク(以下、便宜上「多層ディスク」ともいう)に対応しているものとする。
【0042】
ここでは、上記光ディスク15は本発明の一実施形態に係る多層情報記録媒体であり、一例として図3の概略図に示されるように、光の入射側から順に、保護層P1、記録層L1(第1の記録層)、保護層P2、記録層L2(第2の記録層)、保護層P3、光反射層RL及び保護層P4などから構成されている。また、記録層L1と保護層P2との間には金や誘電体などで形成された半透明膜がある。すなわち、光ディスク15は、いわゆる片面2層ディスクである。なお、各記録層にはスパイラル状又は同心円状の案内用の溝を有するトラックがそれぞれ形成されている。そして、記録層L1が記録層L2よりも光ピックアップ装置23に近くなるように、光ディスク15は、光ディスク装置20にセットされる。そこで、光ディスク15に入射した光の一部は半透明膜で反射され、残りは半透明膜を透過する。そして、半透明膜を透過した光は光反射層RLで反射される。以下では、便宜上、半透明膜で反射された光を「記録層L1からの反射光」あるいは「記録層L1での反射光」といい、光反射層RLで反射された光を「記録層L2からの反射光」あるいは「記録層L2での反射光」という。また、光ディスク15は、一例として図4に示されるように、記録層毎にユーザデータが記録されるデータ領域を有しており、DVD+R DLの規格に準拠しているものとする。
【0043】
図2に戻り、前記光ピックアップ装置23は、光ディスク15の2つの記録層のうちアクセス対象の記録層(以下では、「対象記録層」と略述する)にレーザ光を集光するとともに、対象記録層からの反射光を受光するための装置である。この光ピックアップ装置23は、光ディスク15に対応した波長のレーザ光を出射する半導体レーザ、該半導体レーザから出射された光を光ディスク15の対象記録層に集光する対物レンズ、対象記録層で反射された戻り光を受光する受光器、及び前記対物レンズを駆動するための駆動系(フォーカシングアクチュエータ及びトラッキングアクチュエータ)(いずれも図示省略)などを含んで構成されている。前記受光器は複数の受光素子(又は受光領域)を有し、各受光素子(又は受光領域)での受光量に応じた信号(光電変換信号)を再生信号処理回路28に出力する。
【0044】
前記再生信号処理回路28は、前記受光器の出力信号(複数の光電変換信号)に基づいて、従来と同様にして、サーボ信号(フォーカスエラー信号やトラックエラー信号など)、アドレス情報、同期信号、及びRF信号などを取得する。ここで得られたサーボ信号は前記駆動制御回路26及びCPU40に出力され、アドレス情報及びRF信号はCPU40に出力され、同期信号はエンコーダ25や駆動制御回路26などに出力される。また、再生信号処理回路28は、RF信号に対して復号処理及び誤り検出処理などを行い、誤りが検出されたときには誤り訂正処理を行った後、再生データとして前記バッファマネージャ37を介して前記バッファRAM34に格納する。
【0045】
前記駆動制御回路26は、再生信号処理回路28からのトラックエラー信号に基づいて、トラッキング方向に関する対物レンズの位置ずれを補正するための前記トラッキングアクチュエータの駆動信号を生成する。また、駆動制御回路26は、再生信号処理回路28からのフォーカスエラー信号に基づいて、対物レンズのフォーカスずれを補正するための前記フォーカシングアクチュエータの駆動信号を生成する。ここで生成された各アクチュエータの駆動信号は光ピックアップ装置23に出力される。これにより、トラッキング制御及びフォーカス制御が行われる。さらに、駆動制御回路26は、CPU40の指示に基づいて、シークモータ21を駆動するための駆動信号、及びスピンドルモータ22を駆動するための駆動信号を生成する。各モータの駆動信号は、それぞれシークモータ21及びスピンドルモータ22に出力される。
【0046】
前記バッファRAM34には、光ディスク15に記録するデータ(記録用データ)、及び光ディスク15から再生したデータ(再生データ)などが一時的に格納される。このバッファRAM34へのデータの入出力は、前記バッファマネージャ37によって管理されている。
【0047】
前記エンコーダ25は、CPU40の指示に基づいて、バッファRAM34に蓄積されている記録用データをバッファマネージャ37を介して取り出し、データの変調及びエラー訂正コードの付加などを行ない、光ディスク15への書き込み信号を生成する。ここで生成された書き込み信号はレーザ制御回路24に出力される。
【0048】
前記レーザ制御回路24は、前記半導体レーザの発光パワーを制御する。例えば記録の際には、前記書き込み信号、記録条件及び半導体レーザの発光特性などに基づいて、半導体レーザの駆動信号がレーザ制御回路24にて生成される。
【0049】
前記インターフェース38は、前記ドライブインターフェース97を介した主制御装置92との双方向の通信インターフェースであり、ドライブインターフェース97と同じ規格に準拠している。
【0050】
前記フラッシュメモリ39には、CPU40にて解読可能なコードで記述された各種プログラム、記録パワーや記録ストラテジ情報を含む記録条件、及び半導体レーザの発光特性などが格納されている。
【0051】
前記CPU40は、フラッシュメモリ39に格納されている上記プログラムに従って光ディスク装置20の全体を制御するとともに、制御に必要なデータなどをRAM41及びバッファRAM34に保存する。
【0052】
《復号情報の記録処理》
次に、パソコン10における復号情報の記録処理について図5及び図6(A)〜図6(C)を用いて説明する。図5のフローチャートは、主制御装置92のCPU92aによって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。なお、ここでは、光ディスク15の各記録層におけるデータ領域はいずれもブランク状態であるものとする。また、各データ領域に記録されるユーザデータは、公開鍵暗号方式で暗号化されるものとする。具体的には、記録層L1のデータ領域に記録されるユーザデータは第1の公開鍵で暗号化され、記録層L2のデータ領域に記録されるユーザデータは第2の公開鍵で暗号化されるものとする。そして、記録層L1のデータ領域に記録される暗号化されたユーザデータを復号するのに必要な鍵を第1の秘密鍵とし、記録層L2のデータ領域に記録される暗号化されたユーザデータを復号するのに必要な鍵を第2の秘密鍵とする。
【0053】
ユーザが入力装置95を介して、第1の秘密鍵、第2の秘密鍵及び復号情報の記録要求を入力すると、ハードディスク94aに格納されている図5のフローチャートに対応するプログラムが、主制御装置92のRAM92cにロードされ、復号情報の記録処理がスタートする。
【0054】
最初のステップ401では、第2の秘密鍵に第2の秘密鍵であることを意味する識別情報を付加し、第2の秘密鍵情報(k2とする)を作成する。
【0055】
次のステップ403では、光ディスク装置20に対して、記録層L1の予め設定されている領域(以下では便宜上、「第1復号情報領域」という。)への第2の秘密鍵情報k2の記録を指示する。これにより、一例として図6(A)に示されるように、第2の秘密鍵情報k2は、エンコーダ25、レーザ制御回路24及び光ピックアップ装置23などを介して第1復号情報領域に記録される。
【0056】
次のステップ405では、第1の秘密鍵に第1の秘密鍵であることを意味する識別情報を付加し、第1の秘密鍵情報(k1とする)を作成する。
【0057】
次のステップ407では、光ディスク装置20に対して、記録層L2の予め設定されている領域(以下では便宜上、「第2復号情報領域」という。)への第1の秘密鍵情報k1の記録を指示する。これにより、一例として図6(B)に示されるように、第1の秘密鍵情報k1は、エンコーダ25、レーザ制御回路24及び光ピックアップ装置23などを介して第2復号情報領域に記録される。
【0058】
次のステップ409では、第2の秘密鍵が第1復号情報領域に記録され、第1の秘密鍵が第2復号情報領域に記録されていることを示す対応情報(Rとする)を作成する。なお、対応情報Rには、対応情報Rであることを示す識別情報が含まれている。
【0059】
次のステップ411では、光ディスク装置20に対して、記録層L1の予め設定されている領域(以下では便宜上、「対応情報領域」という。)への対応情報Rの記録を指示する。これにより、一例として図6(C)に示されるように、対応情報Rは、エンコーダ25、レーザ制御回路24及び光ピックアップ装置23などを介して対応情報領域に記録される。
【0060】
次のステップ413では、復号情報の記録が終了したことを表示装置96の表示部に表示し、ユーザに通知する。そして、ユーザが記録終了を確認すると、復号情報の記録処理を終了する。
【0061】
なお、第1復号情報領域、第2復号情報領域及び対応情報領域は、一例として図6(C)に示されるように、光ディスク15の回転中心からの距離(以下では、便宜上「半径位置」ともいう。)が互いに異なっている。
【0062】
《ユーザデータの記録処理》
次に、パソコン10におけるユーザデータの記録処理について図7、図8(A)及び図8(B)を用いて説明する。図7のフローチャートは、主制御装置92のCPU92aによって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。なお、ここでは、前記第1の秘密鍵情報k1、第2の秘密鍵情報k2及び対応情報Rは、上記復号情報の記録処理によってすでに光ディスク15に記録されているものとする。
【0063】
ユーザが入力装置95を介して、前記第1の公開鍵、第2の公開鍵、及びハードディスク94aに格納されているファイルを指定してユーザデータの記録要求を入力すると、ハードディスク94aに格納されている図7のフローチャートに対応するプログラムが、主制御装置92のRAM92cにロードされ、ユーザデータの記録処理がスタートする。
【0064】
最初のステップ501では、指定されたファイルに含まれるユーザデータをハードディスク94aから主制御装置92のRAM92cに転送する。
【0065】
次のステップ503では、ユーザデータが記録されるアドレスに基づいて対象記録層を特定する。
【0066】
次のステップ505では、対象記録層が記録層L1であるか否かを判断する。対象記録層が記録層L1であれば、ここでの判断は肯定され、ステップ507に移行する。
【0067】
このステップ507では、ユーザデータを第1の公開鍵で暗号化する。
【0068】
次のステップ511では、ユーザデータの記録要求コマンドを光ディスク装置20に発行する。これにより、この場合には、一例として図8(A)に示されるように、ユーザデータは、エンコーダ25、レーザ制御回路24及び光ピックアップ装置23などを介して、記録層L1のデータ領域の先頭から終端に向かって記録される。
【0069】
次のステップ513では、光ディスク装置20におけるユーザデータの記録が完了したか否かを判断する。光ディスク装置20からの終了通知を受信していなければ、ここでの判断は否定され、所定時間経過後に再度判断する。一例として図8(B)に示されるように、光ディスク15の対象記録層におけるデータ領域にユーザデータが記録され、光ディスク装置20からの終了通知を受信していれば、ここでの判断は肯定され、次のステップ515に移行する。
【0070】
このステップ511では、ユーザデータの記録が終了したことを表示装置96の表示部に表示し、ユーザに通知する。そして、ユーザが記録終了を確認すると、ユーザデータの記録処理を終了する。
【0071】
なお、上記ステップ505において、対象記録層が記録層L1でなければ、ステップ505での判断は否定され、ステップ509に移行する。
【0072】
このステップ509では、ユーザデータを第2の公開鍵で暗号化する。そして、前記ステップ511に移行する。この場合には、ユーザデータは記録層L2のデータ領域に記録される。
【0073】
《ユーザデータの再生処理》
次に、上記ユーザデータの記録処理でユーザデータが記録された光ディスク15からユーザデータを再生するときの、パソコン10における処理(再生処理)について図9を用いて説明する。図9のフローチャートは、主制御装置92のCPU92aによって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。
【0074】
ユーザが入力装置95を介して、再生対象のユーザデータを指定して再生要求を入力すると、ハードディスク94aに格納されている図9のフローチャートに対応するプログラムが、主制御装置92のRAM92cにロードされ、ユーザデータの記録処理がスタートする。
【0075】
最初のステップ601では、光ディスク装置20に対して、光ディスク15の前記対応情報領域の再生を指示する。
【0076】
次のステップ603では、対応情報領域の再生結果に基づいて対応情報Rに付加されている識別情報の有無をチェックし、対応情報Rを取得できたか否かを判断する。対応情報Rに付加されている識別情報が有れば対応情報Rが取得できたこととなり、ここでの判断は肯定され、ステップ605に移行する。
【0077】
このステップ605では、再生対象のユーザデータが記録されているアドレスに基づいて対象記録層を特定する。
【0078】
次のステップ607では、対象記録層が記録層L1であるか否かを判断する。対象記録層が記録層L1であれば、ここでの判断は肯定され、ステップ609に移行する。
【0079】
このステップ609では、対応情報Rを参照し、光ディスク装置20に対して、光ディスク15の前記第2復号情報領域の再生を指示する。
【0080】
次のステップ613では、第2復号情報領域の再生結果に基づいて第1の秘密鍵に付加されている識別情報の有無をチェックし、第1の秘密鍵情報k1を取得できたか否かを判断する。第1の秘密鍵に付加されている識別情報が有れば第1の秘密鍵情報k1が取得できたこととなり、ここでの判断は肯定され、ステップ615に移行する。
【0081】
次のステップ615では、光ディスク装置20に対して、再生対象のユーザデータが記録されているアドレスの再生を指示する。そして、光ディスク装置20からの再生データをRAM92cに格納する。
【0082】
次のステップ617では、第1の秘密鍵を用いて、RAM92cに格納されている再生データを復号する。
【0083】
次のステップ619では、再生データの復号が正常に行われたか否かを判断する。再生データの復号が正常に行われると、ここでの判断は肯定され、ステップ621に移行する。
【0084】
このステップ621では、指定されたユーザデータの再生が終了したことを表示装置96の表示部に表示し、ユーザに通知する。そして、ユーザが再生終了を確認すると、再生処理を終了する。
【0085】
なお、上記ステップ603において、対応情報Rを取得できなければ、ステップ603での判断は否定され、ステップ623に移行する。
【0086】
このステップ623では、再生不可を表示装置96の表示部に表示し、ユーザに通知する。そして、ユーザが再生不可を確認すると、再生処理を終了する。
【0087】
また、上記ステップ613において、第1の秘密鍵情報k1を取得できなければ、ステップ613での判断は否定され、上記ステップ623に移行する。
【0088】
また、上記ステップ619において、再生データの復号が正常に行われていないと、ステップ619での判断は否定され、上記ステップ623に移行する。
【0089】
また、上記ステップ607において、対象記録層が記録層L1でなければ、ステップ607での判断は否定され、ステップ611に移行する。
【0090】
このステップ611では、対応情報Rを参照し、光ディスク装置20に対して、光ディスク15の前記第1復号情報領域の再生を指示する。
【0091】
この場合には、上記ステップ613では、第1復号情報領域の再生結果に基づいて第2の秘密鍵に付加されている識別情報の有無をチェックし、第2の秘密鍵情報k2を取得できたか否かを判断する。第2の秘密鍵に付加されている識別情報が有れば第2の秘密鍵情報k2が取得できたこととなり、ここでの判断は肯定され、ステップ615に移行する。
【0092】
また、この場合には、上記ステップ617では、第2の秘密鍵を用いて、RAM92cに格納されている再生データを復号する。
【0093】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係るパソコン10では、光ディスク装置20によって記録装置が実現され、CPU92aと該CPU92aにて実行されるプログラムとによって、処理装置が実現されている。なお、CPU92aによるプログラムに従う処理によって実現した処理装置の一部をハードウェアによって構成することとしても良いし、あるいは全てをハードウェアによって構成することとしても良い。
【0094】
また、本実施形態では、記録媒体としてのハードディスク94aに記録されているプログラムのうち、図5に対応するプログラム及び図9に対応するプログラムによって、本発明に係るプログラムが実施されている。すなわち、ステップ401及びステップ405に対応するプログラムによって複数の管理情報を取得する手順が実施され、ステップ403及びステップ407に対応するプログラムによって複数の管理情報を記録する手順が実施されている。また、ステップ609及びステップ611に対応するプログラムによって対応する管理情報を取得する手順が実施され、ステップ617に対応するプログラムによってデータを再生する手順が実施されている
【0095】
また、上記復号情報の記録処理において本発明に係る記録方法が実行されている。すなわち、ステップ403及びステップ407の処理によって複数の管理情報を記録する工程が実行され、ステップ411の処理によって記録位置に関する情報を記録する工程が実行されている。
【0096】
また、上記ユーザデータの再生処理において本発明に係る再生方法が実行されている。すなわち、ステップ609及びステップ611の処理によって管理情報を取得する工程が実行され、ステップ617の処理によってデータを再生する工程が実行されている。また、ステップ601の処理によって記録位置に関する情報を取得する工程が実行されている。
【0097】
以上説明したように、本実施形態に係るパソコン10によると、ユーザから復号情報の記録要求があると、第2の秘密鍵が含まれる第2の秘密鍵情報k2(第2の管理情報)を光ディスク15(多層情報記録媒体)の記録層L1(第1の記録層)に設けられた第1復号情報領域に記録し、第1の秘密鍵が含まれる第1の秘密鍵情報k1(第1の管理情報)を光ディスク15の記録層L2(第2の記録層)に設けられた第2復号情報領域に記録する。さらに、第2の秘密鍵が第1復号情報領域に記録され、第1の秘密鍵が第2復号情報領域に記録されていることを示す対応情報R(管理情報の記録位置に関する情報)を記録層L1に設けられた対応情報領域に記録する。これにより、光ディスク15では、記録層毎にデータが不正アクセスからガードされるため、例えば1つの記録層におけるガードが破られたとしても、一部のデータのみが盗まれるだけである。従って、多層情報記録媒体に記録されるデータの不正アクセスに対する安全性を従来よりも向上させることが可能となる。
【0098】
また、本実施形態によると、第1復号情報領域、第2復号情報領域及び対応情報領域は、光ディスク15における半径位置が互いに異なっている。これにより、傷、ホコリ及び指紋などにより各情報が同時に読み出せなくなる確率を低下させることができる。
【0099】
また、本実施形態に係るパソコン10によると、ユーザからユーザデータの再生要求があると、光ディスク15の対応情報領域を再生し、対応情報Rが取得できないと再生を不可とする。また、対応情報Rが取得できても、対象記録層に対応する秘密鍵情報が取得できないと再生を不可とする。さらに、秘密鍵情報が取得できても、再生データの復号が正常に行われないと再生を不可とする。すなわち、対応情報R及び対象記録層に対応する秘密鍵情報が取得され、かつ再生データの復号が正常に行われたときにのみユーザデータの再生が可能となる。
【0100】
なお、上記実施形態では、第2の秘密鍵情報k2が第1復号情報領域に記録され、第1の秘密鍵情報k1が第2復号情報領域に、それぞれ記録される場合について説明したが、これに限らず、一例として図10(A)に示されるように、第1の秘密鍵情報k1が第1復号情報領域に記録され、第2の秘密鍵情報k2が第2復号情報領域に、それぞれ記録されても良い。そして、この場合のように、秘密鍵が対応する記録層に記録されるときには、一例として図10(B)に示されるように、前記対応情報Rが光ディスク15に記録されなくても良い。
【0101】
また、上記実施形態では、第1復号情報領域及び第2復号情報領域の光ディスク15における半径位置が互いに異なる場合について説明したが、これに限らず、例えば、再生処理のレスポンスを速くする必要が有る場合には、一例として図11に示されるように、第1復号情報領域及び第2復号情報領域の半径位置が互いにほぼ同じであっても良い。この場合には、シーク動作をすることなく各秘密鍵情報を読み取ることが可能となる。
【0102】
また、上記実施形態において、第1の秘密鍵情報k1を部分秘密鍵情報k1aと部分秘密鍵情報k1bとに分割するとともに、第2の秘密鍵情報k2を部分秘密鍵情報k2aと部分秘密鍵情報k2bとに分割し、一例として図12に示されるように、部分秘密鍵情報k1aと部分秘密鍵情報k2aとを記録層L1に記録し、部分秘密鍵情報k1bと部分秘密鍵情報k2bとを記録層L2に記録しても良い。
【0103】
また、上記実施形態では、前記対応情報Rが記録層L1に記録される場合について説明したが、これに限らず、一例として図13に示されるように、前記対応情報Rが記録層L2に記録されても良い。すなわち、対応情報領域が記録層L2に設けられても良い。
【0104】
また、上記実施形態の再生処理では、前記対応情報Rを光ディスク15から読み出す場合について説明したが、例えば、前記ネットワーク制御装置98を介してインターネット接続を行い、ユーザデータの権利者から前記対応情報Rを取得(ダウンロード)しても良い。この場合に、ユーザデータの権利者は、例えば料金を払ったユーザのみに対応情報Rのダウンロードを許可しても良い。
【0105】
また、上記復号情報の記録処理において、更に前記各公開鍵を光ディスク15に記録しても良い。この場合には、上記ユーザデータの記録処理において、各公開鍵を光ディスク15から読み取るようにすれば、各公開鍵をユーザが入力しなくても良い。
【0106】
また、上記復号情報の記録処理において、前記対応情報Rが記録されていることを示す情報を、ベンダ情報、商品情報などが含まれるディスク情報の一つとして光ディスク15に更に記録しても良い。これにより、ユーザデータの再生処理を簡略化することが可能となる。
【0107】
また、上記復号情報の記録処理では、ユーザが各秘密鍵を入力する場合について説明したが、これに限らず、例えば、CPU92aが、光ディスク15に製造時に記録されているユニークなID情報に基づいて各公開鍵及び各公開鍵に対応する各秘密鍵をそれぞれ生成しても良い。
【0108】
また、上記実施形態では、ユーザデータの暗号化に公開鍵暗号方式が用いられる場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではなく、公開鍵暗号方式以外の方式でユーザデータが暗号化されても良い。この場合には、前記秘密鍵情報に代えて、暗号化されたユーザデータを復号するための復号鍵を含む情報が光ディスク15に記録されることとなる。なお、この場合においても、復号鍵を含む情報は、記録層毎に互いに異なる情報が用いられる。
【0109】
また、上記実施形態における各秘密鍵情報及び対応情報Rの少なくとも一方を、光ディスク15の製造時にADIP情報として光ディスク15に記録しても良い。
【0110】
また、上記実施形態では、管理情報としてユーザデータを復号するための復号情報が用いられる場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、各データ領域へのアクセスが可能か否かを判断するための識別情報を用いても良い。
【0111】
また、上記実施形態では、光ディスク15が2つの記録層を有する場合について説明したが、これに限定されるものではない。光ディスク15が3つ以上の記録層を有していても良い。例えば図14に示されるように、光ディスク15が、光の入射側から順に、保護層P1、記録層L1、保護層P2、記録層L2、保護層P3、記録層L3、保護層P4、光反射層RL及び保護層P5などから構成される片面3層ディスクの場合には、記録層L1、記録層L2及び記録層L3の所定位置にそれぞれ秘密鍵が記録される。この場合に、例えば図15に示されるように、記録層L1に第2の秘密鍵情報k2を、記録層L2に第3の秘密鍵情報(k3とする)を、記録層L3に第1の秘密鍵情報k1を、それぞれ記録しても良い。
【0112】
また、上記実施形態では、情報処理装置がパソコンの場合について説明したが、情報記録装置が上記復号情報の記録処理と同様な処理を行うDVDレコーダであっても良い。また、情報再生装置が上記ユーザデータの再生処理と同様な処理を行うDVDプレーヤであっても良い。
【0113】
また、上記実施形態では、本発明に係るプログラムがハードディスク94aに記録されている場合について説明したが、これに限らず、例えば別の記録媒体(例えば、光ディスク、MO、メモリカード、USBメモリ、フレキシブルディスク等)に記録されていても良い。この場合には、各記録媒体に対応する再生装置(又は専用インターフェース)を介して本発明に係るプログラムをRAM92cにロードすることとなる。また、ネットワーク(LAN、イントラネット、インターネットなど)を介して本発明に係るプログラムをRAM92cにロードしても良い。要するに、本発明に係るプログラムがRAM92cにロードされれば良い。
【0114】
《情報記録装置》
また、光ディスク装置20が、本発明の一実施形態に係る情報記録装置として、パソコン10に代わってパソコン10で行われている上記復号情報の記録処理と同等な処理を行っても良い。この場合には、CPU40と該CPU40にて実行されるプログラムとによって取得手段が実現されている。また、光ピックアップ装置23とレーザ制御回路24とエンコーダ25とによって記録手段が実現されている。なお、CPU40によるプログラムに従う処理によって実現した手段の一部をハードウェアによって構成することとしても良いし、あるいは全てをハードウェアによって構成することとしても良い。
【0115】
《復号情報の記録処理》
この場合に、光ディスク装置20における復号情報の記録処理について図16を用いて説明する。図16のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。
【0116】
パソコン10から復号情報の記録要求を受信すると、フラッシュメモリ39に格納されている図16のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、復号情報の記録処理がスタートする。
【0117】
最初のステップ701では、所定の線速度(又は角速度)で光ディスク15が回転するように駆動制御回路26に指示するとともに、パソコン10から復号情報の記録要求を受信した旨を再生信号処理回路28に通知する。
【0118】
次のステップ703では、パソコン10から第1の秘密鍵及び第2の秘密鍵を受信する。
【0119】
次のステップ705では、第2の秘密鍵に第2の秘密鍵であることを意味する識別情報を付加し、第2の秘密鍵情報k2を作成する。
【0120】
次のステップ707では、第1復号情報領域への第2の秘密鍵情報k2の記録を指示する。これにより、第2の秘密鍵情報k2は、エンコーダ25、レーザ制御回路24及び光ピックアップ装置23などを介して第1復号情報領域に記録される。
【0121】
次のステップ709では、第1の秘密鍵に第1の秘密鍵であることを意味する識別情報を付加し、第1の秘密鍵情報k1を生成する。
【0122】
次のステップ711では、第2復号情報領域への第1の秘密鍵情報k1の記録を指示する。これにより、第1の秘密鍵情報k1は、エンコーダ25、レーザ制御回路24及び光ピックアップ装置23などを介して第2復号情報領域に記録される。
【0123】
次のステップ713では、第2の秘密鍵が第1復号情報領域に記録され、第1の秘密鍵が第2復号情報領域に記録されていることを示す対応情報Rの、対応情報領域への記録を指示する。これにより、対応情報Rは、エンコーダ25、レーザ制御回路24及び光ピックアップ装置23などを介して対応情報領域に記録される。
【0124】
次のステップ715では、復号情報の記録が終了したことをパソコン10に通知する。そして、復号情報の記録処理を終了する。
【0125】
《情報再生装置》
また、光ディスク装置20が、本発明の一実施形態に係る情報再生装置として、パソコン10に代わってパソコン10で行われている上記ユーザデータの再生処理と同等な処理を行っても良い。この場合には、CPU40と該CPU40にて実行されるプログラムとによって取得手段及び再生手段が実現されている。なお、CPU40によるプログラムに従う処理によって実現した手段の一部をハードウェアによって構成することとしても良いし、あるいは全てをハードウェアによって構成することとしても良い。
【0126】
《ユーザデータの再生処理》
この場合に、光ディスク装置20におけるユーザデータの再生処理について図17を用いて説明する。図17のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。
【0127】
パソコン10から再生要求コマンドを受信すると、フラッシュメモリ39に格納されている図17のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、再生処理がスタートする。
【0128】
最初のステップ801では、所定の線速度(又は角速度)で光ディスク15が回転するように駆動制御回路26に指示するとともに、パソコン10からユーザデータの再生要求を受信した旨を再生信号処理回路28に通知する。
【0129】
次のステップ803では、再生信号処理回路28を介して、光ディスク15の対応情報領域を再生する。
【0130】
次のステップ805では、識別情報をチェックし、対応情報Rを取得できたか否かを判断する。対応情報Rを取得できれば、ここでの判断は肯定され、ステップ807に移行する。
【0131】
このステップ807では、再生要求コマンドから指定アドレスを抽出し、その指定アドレスから対象記録層を特定する。
【0132】
次のステップ809では、対象記録層が記録層L1であるか否かを判断する。対象記録層が記録層L1であれば、ここでの判断は肯定され、ステップ811に移行する。
【0133】
このステップ811では、対応情報Rを参照し、再生信号処理回路28を介して第2復号情報領域を再生する。
【0134】
次のステップ815では、識別情報をチェックし、第1の秘密鍵情報k1を取得できたか否かを判断する。第1の秘密鍵情報k1を取得できれば、ここでの判断は肯定され、ステップ817に移行する。
【0135】
次のステップ817では、再生信号処理回路28を介して、指定アドレスを再生し、バッファRAM34に格納する。
【0136】
次のステップ819では、第1の秘密鍵を用いて、バッファRAM34に格納されている再生データを復号する。
【0137】
次のステップ821では、再生データの復号が正常に行われたか否かを判断する。再生データの復号が正常に行われると、ここでの判断は肯定され、ステップ823に移行する。
【0138】
このステップ823では、復号された再生データをバッファマネージャ37及びインターフェース38を介してパソコン10に転送する。そして、再生処理を終了する。
【0139】
なお、上記ステップ805において、対応情報Rを取得できなければ、ステップ805での判断は否定され、ステップ825に移行する。
【0140】
このステップ825では、再生不可をパソコン10に通知する。そして、再生処理を終了する。
【0141】
また、上記ステップ815において、第1の秘密鍵情報k1を取得できなければ、ステップ815での判断は否定され、上記ステップ825に移行する。
【0142】
また、上記ステップ821において、再生データの復号が正常に行われていないと、ステップ821での判断は否定され、上記ステップ825に移行する。
【0143】
また、上記ステップ809において、対象記録層が記録層L1でなければ、ステップ809での判断は否定され、ステップ813に移行する。
【0144】
このステップ813では、対応情報Rを参照し、再生信号処理回路28を介して記録層L1の第1復号情報領域を再生する。この場合には、上記ステップ815では、第2の秘密鍵情報k2を取得できたか否かを判断する。そして、上記ステップ819では、第2の秘密鍵を用いて、バッファRAM34に格納されている再生データを復号する。
【0145】
なお、上記実施形態では、光ディスク15が、DVD+R DLの規格に準拠した情報記録媒体である場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えばDVD−Rの規格に準拠した多層ディスクであっても良い。この場合に、前記各秘密鍵情報及び対応情報Rの少なくとも一方を、製造時にランドプリピット情報として光ディスク15に記録しても良い。また、CDの規格に準拠した多層ディスクであっても良い。さらに、書き換え可能な多層ディスクであっても良い。
【0146】
また、上記実施形態では、光ピックアップ装置が1つの半導体レーザを備える場合について説明したが、これに限らず、例えば互いに異なる波長の光束を発光する複数の半導体レーザを備えていても良い。この場合に、例えば波長が約405nmの光束を発光する半導体レーザ、波長が約660nmの光束を発光する半導体レーザ及び波長が約780nmの光束を発光する半導体レーザの少なくとも1つを含んでいても良い。すなわち、光ディスク装置が互いに異なる規格に準拠した複数種類の光ディスクに対応する光ディスク装置であっても良い。この場合に、少なくともいずれかの光ディスクが多層ディスクであっても良い。
【0147】
また、上記実施形態では、前記インターフェース38がATAPIの規格に準拠する場合について説明したが、これに限らず、例えばATA(AT Attachment)、SCSI(Small Computer System Interface)、USB(Universal Serial Bus)1.0、USB2.0、IEEE1394、IEEE802.3、IEEE802.11、シリアルATA及びシリアルATAPIのうちのいずれかの規格に準拠しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0148】
以上説明したように、本発明の記録方法、情報記録装置及び情報処理装置によれば、多層情報記録媒体に記録されるデータの不正アクセスに対する安全性を向上させるのに適している。また、本発明の多層情報記録媒体によれば、記録されるデータの不正アクセスに対する安全性を向上させるのに適している。また、本発明の再生方法、情報再生装置及び情報処理装置によれば、本発明の多層情報記録媒体に記録されているデータを再生するのに適している。また、本発明のプログラム及び記憶媒体によれば、情報処理装置に、多層情報記録媒体に記録されるデータの不正アクセスに対する安全性を向上させるのに適している。また、本発明のプログラム及び記憶媒体によれば、情報処理装置に、本発明の多層情報記録媒体に記録されているデータを再生させるのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置としてのパソコンの構成を示すブロック図である。
【図2】図1における光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図3】片面2層ディスクを説明するための図である。
【図4】図2の片面2層ディスクにおけるディスクレイアウトを説明するための図である。
【図5】図1のパソコンにおける復号情報の記録処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】図6(A)〜図6(C)は、それぞれ図5の復号情報の記録処理を説明するための図である。
【図7】図1のパソコンにおけるユーザデータの記録処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】図8(A)及び図8(B)は、それぞれ図7のユーザデータの記録処理を説明するための図である。
【図9】図1のパソコンにおけるユーザデータの再生処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】図10(A)及び図10(B)は、それぞれ復号情報の記録処理の変形例1を説明するための図である。
【図11】復号情報の記録処理の変形例2を説明するための図である。
【図12】復号情報の記録処理の変形例3を説明するための図である。
【図13】復号情報の記録処理の変形例4を説明するための図である。
【図14】片面3層ディスクを説明するための図である。
【図15】片面3層ディスクの場合における復号情報の記録処理を説明するための図である。
【図16】情報記録装置としての光ディスク装置における復号情報の記録処理を説明するためのフローチャートである。
【図17】情報再生装置としての光ディスク装置におけるユーザデータの再生処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0150】
10…パソコン(情報処理装置)、15…光ディスク(多層情報記録媒体)、20…光ディスク装置(記録装置、再生装置、情報記録装置、情報再生装置)、23…光ピックアップ装置(記録手段の一部)、24…レーザ制御回路(記録手段の一部)、25…エンコーダ(記録手段の一部)、40…CPU(取得手段、再生手段)、92…主制御装置(処理装置)、94a…ハードディスク(記録媒体)、k1…第1の秘密鍵情報(第1の管理情報)、k2…第2の秘密鍵情報(第2の管理情報)、R…対応情報(管理情報の記録位置に関する情報)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の記録層を有する多層情報記録媒体に情報を記録する記録方法であって、
前記複数の記録層にそれぞれ対応し、各記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための複数の管理情報をそれぞれ前記多層情報記録媒体の異なる記録層に記録する工程を、含む記録方法。
【請求項2】
前記多層情報記録媒体はディスク状の記録媒体であり、
前記記録する工程では、前記複数の管理情報を、前記多層情報記録媒体の回転中心からの距離が互いに等しい位置にそれぞれ記録することを特徴とする請求項1に記載の記録方法。
【請求項3】
前記多層情報記録媒体はディスク状の記録媒体であり、
前記記録する工程では、前記複数の管理情報を、前記多層情報記録媒体の回転中心からの距離が互いに異なる位置にそれぞれ記録することを特徴とする請求項1に記載の記録方法。
【請求項4】
前記複数の記録層は、第1の記録層と第2の記録層とを含み、
前記記録する工程では、前記第2の記録層に、前記第1の記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための第1の管理情報が記録され、前記第1の記録層に、前記第2の記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための第2の管理情報が記録されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の記録方法。
【請求項5】
前記複数の記録層のうちの少なくとも1つの記録層に記録されるデータは暗号化され、
前記少なくとも1つの記録層に対応する管理情報は、前記暗号化されたデータを復号する際に用いられる復号鍵を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の記録方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの記録層に記録されるデータは公開鍵暗号方式に基づいて公開鍵により暗号化され、
前記復号鍵は、前記公開鍵に対応する秘密鍵であることを特徴とする請求項5に記載の記録方法。
【請求項7】
前記公開鍵を前記多層情報記録媒体に記録する工程を更に含むことを特徴とする請求項6に記載の記録方法。
【請求項8】
前記複数の管理情報の記録位置に関する情報を、前記複数の記録層のうちのいずれかの記録層に記録する工程を、更に含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の記録方法。
【請求項9】
複数の記録層が積層された多層情報記録媒体において、
前記複数の記録層にそれぞれ対応し、各記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための複数の管理情報が、それぞれ異なる記録層に記録されていることを特徴とする多層情報記録媒体。
【請求項10】
前記多層情報記録媒体はディスク状の記録媒体であり、
前記複数の管理情報は、それぞれ回転中心からの距離が互いに等しい位置に記録されていることを特徴とする請求項9に記載の多層情報記録媒体。
【請求項11】
前記多層情報記録媒体はディスク状の記録媒体であり、
前記複数の管理情報は、それぞれ回転中心からの距離が互いに異なる位置に記録されていることを特徴とする請求項9に記載の多層情報記録媒体。
【請求項12】
前記複数の記録層は、第1の記録層と第2の記録層とを含み、
前記第2の記録層には、前記第1の記録層に記録されるデータの不正アクセスを防止するための第1の管理情報が記録され、
前記第1の記録層には、前記第2の記録層に記録されるデータの不正アクセスを防止するための第2の管理情報が記録されていることを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載の多層情報記録媒体。
【請求項13】
前記複数の記録層のうちの少なくとも1つの記録層に記録されるデータは暗号化され、
前記少なくとも1つの記録層に対応する管理情報は、前記暗号化されたデータを復号する際に用いられる復号鍵を含むことを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記載の多層情報記録媒体。
【請求項14】
前記少なくとも1つの記録層に記録されるデータは公開鍵暗号方式に基づいて公開鍵により暗号化され、
前記復号鍵は、前記公開鍵に対応する秘密鍵であることを特徴とする請求項13に記載の多層情報記録媒体。
【請求項15】
前記公開鍵が、前記複数の記録層のうちのいずれかの記録層に更に記録されていることを特徴とする請求項14に記載の多層情報記録媒体。
【請求項16】
前記複数の管理情報の記録位置に関する情報が、前記複数の記録層のうちのいずれかの記録層に更に記録されていることを特徴とする請求項9〜15のいずれか一項に記載の多層情報記録媒体。
【請求項17】
請求項9〜16のいずれか一項に記載の多層情報記録媒体に記録されているデータを再生する再生方法であって、
前記多層情報記録媒体に記録されている複数の管理情報のうち、再生対象のデータが記録されている記録層に対応する管理情報を取得する工程と;
前記取得された管理情報に基づいて、前記再生対象のデータを再生する工程と;を含む再生方法。
【請求項18】
前記管理情報を取得する工程に先立って、前記再生対象のデータが記録されている記録層に対応する管理情報の記録位置に関する情報を取得する工程を、更に含むことを特徴とする請求項17に記載の再生方法。
【請求項19】
前記管理情報の記録位置に関する情報を取得する工程では、ネットワークを介して前記管理情報の記録位置に関する情報を取得することを特徴とする請求項18に記載の再生方法。
【請求項20】
複数の記録層を有する多層情報記録媒体を対象媒体とする情報記録装置であって、
前記複数の記録層にそれぞれ対応し、各記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための複数の管理情報を取得する取得手段と;
前記複数の管理情報をそれぞれ前記多層情報記録媒体の異なる記録層に記録する記録手段と;を備える情報記録装置。
【請求項21】
請求項9〜16のいずれか一項に記載の多層情報記録媒体を対象媒体とする情報再生装置であって、
前記多層情報記録媒体に記録されている複数の管理情報のうち、再生対象のデータが記録されている記録層に対応する管理情報を取得する取得手段と;
前記取得された管理情報に基づいて、前記再生対象のデータを再生する再生手段と;を備える情報再生装置。
【請求項22】
複数の記録層を有する多層情報記録媒体への記録が可能な記録装置と;
前記複数の記録層にそれぞれ対応し、各記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための複数の管理情報を、前記記録装置を介してそれぞれ前記多層情報記録媒体の異なる記録層に記録する処理装置と;を備える情報処理装置。
【請求項23】
請求項9〜16のいずれか一項に記載の多層情報記録媒体を対象媒体とする再生装置と;
前記再生装置を介して、前記多層情報記録媒体に記録されている複数の管理情報のうち、再生対象のデータが記録されている記録層に対応する管理情報を取得し、該管理情報に基づいて前記再生対象のデータを再生する処理装置と;を備える情報処理装置。
【請求項24】
複数の記録層を有する多層情報記録媒体を対象媒体とする情報処理装置に用いられるプログラムであって、
前記複数の記録層にそれぞれ対応し、各記録層に記録されるデータへの不正アクセスを防止するための複数の管理情報を取得する手順と;
前記複数の管理情報をそれぞれ前記多層情報記録媒体の異なる記録層に記録する手順と;を前記情報処理装置に実行させるプログラム。
【請求項25】
請求項9〜16のいずれか一項に記載の多層情報記録媒体を対象媒体とする情報処理装置に用いられるプログラムであって、
前記多層情報記録媒体に記録されている複数の管理情報のうち、再生対象のデータが記録されている記録層に対応する管理情報を取得する手順と;
前記取得された管理情報に基づいて、前記再生対象のデータを再生する手順と;を前記情報処理装置に実行させるプログラム。
【請求項26】
請求項24又は25に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−122810(P2007−122810A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−313745(P2005−313745)
【出願日】平成17年10月28日(2005.10.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】