説明

記録装置

【課題】ユーザの手が記録ヘッドに接触することなく容易に液滴吐出領域に対する清掃作業を行うことができるようにする。
【解決手段】ベルトローラ31、32に架け渡された搬送ベルト34の一部にインク滴吐出領域36が形成されている。画像センサ21がインク滴吐出領域36の表面の汚れ具合を読み取る。清掃作業判断部が、その読み取り結果に基づいて、清掃作業が必要であるか否かを判断する。清掃作業が必要であると清掃作業判断部が判断した後に、筐体のカバーが開かれると、インク液滴吐出領域位置制御部が、ベルトローラ32上の清掃位置Cにインク滴吐出領域36を配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液滴を吐出して記録媒体に画像を記録する記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
記録媒体である用紙にインク滴を吐出することによって、用紙に画像を印刷するインクジェットプリンタとしては、複数のローラに架け渡された無端の搬送ベルトを有する搬送機構と、搬送ベルトの外周面に載置された用紙に液滴を吐出する複数のノズルが形成されたインクジェットヘッドとを有するものが知られている。このようなインクジェットプリンタにおいて、各ノズルからインク滴を吐出することによって、搬送ベルトの外周面の一部に形成された液滴吐出領域であるテスト印字領域にテストパターンを印刷し、当該テストパターンを、インクジェットヘッドの用紙搬送方向に関する下流側に配置されたラインセンサで読み取ることによって、各ノズルの吐出状態の検査を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−104147号公報(図12)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した技術では、テスト印字領域にテストパターンが印刷される毎に、テスト印字領域を清掃する清掃機構が備えられている。しかしながら、清掃機構による清掃のみではテスト印字領域に付着した汚れを完全に除去することが難しく、テスト印字領域を手作業で清掃する清掃作業が必要になることがある。インクジェットプリンタ内において搬送ベルトとインクジェットヘッドとが近接して配置されているため、清掃作業が繁雑である。また、清掃作業時において作業員の手がインクジェットヘッドに接触することによって、インクジェットヘッドの吐出面が汚れたり、インクジェットヘッドの位置がずれたりすることがある。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザが液滴吐出領域を手作業で清掃する清掃作業を行うにあたって、ユーザの手が記録ヘッドに接触することなく容易に清掃作業を行うことができる記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の記録装置は、液滴を吐出する吐出面を有する記録ヘッドと、複数のローラに架け渡されていると共に搬送面となる外周面が前記吐出面と対向している無端の搬送ベルトを有しており、前記搬送面に載置された記録媒体を搬送すると共に前記搬送面の一部に液滴が吐出される液滴吐出領域が形成された搬送機構と、前記液滴吐出領域の清掃作業のトリガを検知する検知手段と、前記搬送機構を制御する制御手段とを備えている。前記制御手段が、前記検知手段が前記清掃作業のトリガを検知したとき、前記液滴吐出領域が前記記録ヘッドの吐出面と対向しない位置である清掃位置に配置されるように、前記搬送機構を制御する。
【0007】
本発明によると、液滴吐出領域の清掃作業時において、液滴吐出領域が記録ヘッドの吐出面と対向しない位置である清掃位置に配置されるため、清掃作業が容易になると共に清掃作業時においてユーザが誤って記録ヘッドと接触するのを抑制することができる。なお、液滴吐出領域とは、搬送ベルトの一部において固定された領域であって、例えば、搬送ベルトの外周面の凹部となっている領域、或いは、搬送ベルトの一部において色や材質が異なる素材で形成された領域である。
【0008】
本発明においては、前記清掃位置が、前記複数のローラのいずれか1つの上にあることが好ましい。これによると、清掃位置に配置された液滴吐出領域が下方からローラに支持されるため、清掃作業時において、ユーザが、液体吐出領域に圧力を加えつつ効率よく液体吐出領域を清掃することができる。
【0009】
また、本発明においては、前記清掃位置が、前記搬送面のうち上方を向いた領域内にあることがより好ましい。これによると、清掃位置に配置された液体吐出領域の視認性がよくなり、効率よく清掃作業を行うことができる。
【0010】
さらに、本発明においては、前記搬送機構及び前記記録ヘッドを収容すると共に、開口部と前記開口部を覆う開閉可能なカバーとを有する筐体をさらに備えており、前記検知手段が、前記カバーが開かれたことを前記清掃作業のトリガとして検知してもよい。これによると、ユーザによってカバーが開かれたときに、液滴吐出領域が清掃位置に配置されるため、ユーザが清掃作業を行う直前にのみ搬送機構を動作させることになり、省電力化を図ることができる。また、ユーザが、カバーを開いた後に、素早く清掃作業を開始することができる。
【0011】
または、本発明においては、前記搬送機構及び前記記録ヘッドを収容すると共に、開口部と前記開口部を覆う開閉可能なカバーとを有する筐体をさらに備えており、前記制御手段は、前記検知手段が前記清掃作業のトリガを検知していない場合に前記カバーが開かれたとき、前記液滴吐出領域が前記搬送面の下方を向いた領域内に配置されるように、前記搬送機構を制御してもよい。これによると、液滴吐出領域が視認されにくくなるため、ユーザが、液滴吐出領域の存在を、搬送ベルトの異常と勘違いするのを防止することができる。
【0012】
本発明においては、前記開口部が、前記複数のローラの軸方向に関して前記搬送機構と対向しており、前記清掃位置が前記記録ヘッドの右側に位置していてもよい。これによると、ユーザが、右手で清掃作業を行うとき、ユーザの右手が記録ヘッドに接触するのを防止することができる。
【0013】
または、本発明においては、前記開口部が、前記記録媒体の搬送方向に関して前記搬送機構と対向しており、前記清掃位置が前記開口部と前記記録ヘッドとの間に位置していてもよい。これによると、清掃作業時において、ユーザから見て液滴吐出領域が記録ヘッドの手前側に配置されるため、清掃作業がさらに容易になると共にユーザが誤って記録ヘッドと接触するのを一層抑制することができる。
【0014】
本発明においては、前記搬送機構に、前記清掃位置を示すマークが表示されていることが好ましい。これによると、清掃作業時において、液滴吐出領域が清掃位置に正確に配置されていることをユーザが確認することができる。
【0015】
また、本発明においては、前記液滴吐出領域が白色であることがより好ましい。これによると、液滴領域にテストパターンを記録したときに、当該テストパターンを正確に読み取ることができる。
【0016】
さらに、本発明においては、前記液滴吐出領域を読み取る読み取りセンサと、前記読み取りセンサの読み取り結果に基づいて、前記液滴吐出領域が汚れているか否かを判断する判断部と、前記読み取りセンサが汚れていると前記判断部が判断したときに、ユーザに前記清掃作業を促す内容を表示する表示手段とをさらに備えていることがより一層好ましい。これによると、ユーザが適切な時期に清掃作業を行うことができる。
【0017】
また、本発明においては、前記搬送機構は、載置された記録媒体が前記搬送面に吸着されて搬送される吸着搬送領域を有しており、前記清掃位置は、前記吸着搬送領域と異なる位置であることが好ましい。これによると、清掃作業時において、液滴吐出領域の上面から吸着搬送領域の下方に配置された吸着機構(例えば、エア吸引装置や静電吸着装置)に押圧力が加えられるのを抑制することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、液滴吐出領域の清掃作業時において、液滴吐出領域が記録ヘッドの吐出面と対向しない位置である清掃位置に配置されるため、清掃作業が容易になると共に清掃作業時においてユーザが誤って記録ヘッドと接触するのを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0020】
図1は、本発明に係る好適な実施形態であるインクジェットプリンタの全体的な構成を示す概略外観斜視図である。図2は、インクジェットプリンタ1の内部構造を示す概略側面図である。なお、図1においては、インクジェットプリンタ1の内部構造が見えるように筐体8を透過した状態で描いている。
【0021】
図1及び図2に示すように、インクジェットプリンタ1は、4つのインクジェットヘッド2を有するカラーインクジェットプリンタである。また、インクジェットプリンタ1は、給紙カセット4と、搬送機構3と、排出トレイ6と、4つのインクジェットヘッド2と、搬送機構3及び給紙カセット4を収容する筐体8と、インクジェットプリンタ1を制御する制御装置7(図4参照)とを有している。筐体8内において、4つのインクジェットヘッド、搬送機構3及び給紙カセット4が、上方から順に配置されている。また、筐体8の前面(図1中左方の面)に排出トレイ6が配置されている。そして、記録媒体である用紙Pが、給紙カセット4から搬送機構3を介して排出トレイ6に至る用紙搬送経路(用紙搬送方向:図2中矢印)に沿って搬送される。
【0022】
給紙カセット4は、積層された複数の用紙Pを収容するものであり、筐体8の前面下部に形成された開口84を介して、インクジェットプリンタ1から着脱自在となっている。給紙カセット4に収容された最上層の用紙Pの上面には、ピックアップローラ51が当接している。このピックアップローラ51が回転することによって、最上層の用紙Pのみが、用紙搬送方向に沿って図2中右方に向かって送り出される。
【0023】
給紙カセット4の上方であって用紙搬送方向に関する下流側には、搬送機構3が配置されている。搬送機構3は用紙Pを搬送するものであり、ガイド部材52、54、56と、一対の送りローラ53と、押圧ローラ55、57とを有している。さらに、搬送機構3は、ベルトローラ31、32と、テンションローラ33と、ベルトローラ31、32及びテンションローラ33に架け渡された無端の搬送ベルト34と、搬送ベルト34によって囲まれた領域内に配置されたプラテン37とを有している。
【0024】
ガイド部材52、54、56は、給紙カセット4から送り出された用紙Pを、用紙搬送方向に沿って搬送ベルト34の外周面におけるベルトローラ32の外周面と対向する領域までガイドするものである。一対の送りローラ53は、ガイド部材52とガイド部材54との間に配置されており、用紙Pを挟持搬送する。押圧ローラ55、57は、ガイド部材56の用紙搬送方向に関する両側であってベルトローラ32と対向する位置に配置されており、搬送された用紙Pを搬送ベルト34の外周面に押圧する。ピックアップローラ51及び送りローラ53によって搬送力を付与された用紙Pは、ガイド部材52、54、56にガイドされて搬送ベルト34のベルトローラ32の外周面と対向する領域に搬送される。このとき、用紙Pは、押圧ローラ55、57によって搬送ベルト34の外周面に押圧される。これにより、用紙Pが搬送ベルト34の外周面に載置される。
【0025】
搬送ベルト34について、図3をさらに参照しつつ説明する。図3は、搬送機構3の平面図である。図1〜図3に示すように、搬送ベルト34は、その外周面が用紙Pを搬送する搬送面となっており、用紙Pが載置される搬送領域35と、後述するノズル検査においてインクジェットヘッド2からインク滴が吐出されるインク滴吐出領域36とを有している。インク滴吐出領域36は、搬送ベルト34の周方向に関してインクジェットヘッド2の吐出面2a(後述)の幅より広い幅を有していると共に搬送ベルト34の幅方向全域を占めている。搬送領域35は、搬送ベルト34におけるインク滴吐出領域36を除く全域である。
【0026】
搬送領域35は、その表面がシリコン樹脂層によって弱粘着性を有していると共に、その全域に多数の吸引孔35aが形成されている。搬送領域35に載置された用紙Pは、搬送領域35の表面の弱粘着性によって粘着保持される。また、搬送領域35がプラテン37と対向する吸着搬送領域に位置しているとき、プラテン37が搬送領域35の下方からエア吸引を行っているため、吸引孔35aにおいて上方から下方に向かう空気の流れが形成されて、用紙Pが搬送領域35に吸着保持される。これにより、吐出面2aと対向する領域において、用紙Pの浮き上がりを確実に防止することができる。
【0027】
インク滴吐出領域36は、後述するノズル検査において、検査パターンが印刷される領域である。インク滴吐出領域36に印刷された検査パターンは、インクジェットヘッド2の用紙搬送方向に関する下流側に配置された画像センサ21によって読み取られる。また、インク滴吐出領域36の表面は白色となっている。これにより、画像センサ21が、インク滴吐出領域36に印刷された検査パターンを正確に読み取ることができる。インク滴吐出領域36における用紙搬送方向に関する下流側端部近傍には、搬送ベルト34の幅方向に延在すると共に幅方向に関して千鳥状に配置された複数のスリット36aが形成されている。スリット36aは、後述のフラッシング動作において、インクジェットヘッド2からインク滴が吐出される開口部である。インク滴吐出領域36の裏面におけるスリット36aと対向する領域には、図示しないスポンジが貼り付けられている。フラッシング動作において、スリット36aに吐出されたインク滴は、スリット36aを通過してこのスポンジに吸収される。インク滴吐出領域36の表面には、撥液処理が施されており、印刷された検査パターン及びスリット36aの開口縁部に付着したインクを容易に除去することができるようになっている。
【0028】
図1及び図2に戻って、ベルトローラ31には、制御装置7によって制御される搬送モータ11(図4参照)が接続されており、搬送モータ11がベルトローラ31を回転させることによって、搬送ベルト34が走行する。これにより、搬送ベルト34に載置された用紙Pが搬送される。搬送モータ11には図示しないロータリーエンコーダが取り付けられており、制御装置7はロータリーエンコータからの出力信号から搬送ベルト34の回転位置を把握している。また、テンションローラ33は、搬送ベルト34に所定の張力を付与するものである。
【0029】
プラテン37は、インクジェットヘッド2の吐出面2aと対向する位置において、搬送ベルト34が下方に撓まないように搬送ベルト34を支持すると共に、用紙Pを搬送ベルト34の搬送領域35に吸着保持させるためにエア吸引を行うものである。図2に示すように、プラテン37は、多数の貫通孔41aが形成された天板41と、天板41の下面に接続された吸引ボックス42とを有している。吸引ボックス42の内部には、上面から下面まで貫通する複数の吸引室が形成されており、各吸引室にファン42aが配置されている。ファン42aが回転することによって、天板41上面の貫通孔41aの開口から、吸引ボックス42の吸引室を通過して下方に向かう空気の流れが形成される。これにより、搬送ベルト34の搬送領域35が、プラテン37の吐出面2aと対向する面における全範囲と対向する吸着搬送領域に配置されているとき、プラテン37が搬送領域35の下方からエア吸引を行う。これにより、吸引孔35aにおいて上方から下方に向かう空気の流れが形成されて、用紙Pが搬送領域35に吸着保持される。
【0030】
搬送ベルト34の用紙搬送方向に関する下流側には、剥離プレート22が配置されている。剥離プレート22は、搬送ベルト34の搬送領域35に保持されている用紙Pを搬送領域35から剥離するものである。剥離プレート22によって搬送領域35から剥離された用紙Pは、筐体8の前面上部に形成された排出口83を介して排出トレイ6に排出される。
【0031】
搬送機構3は、ユーザが図示しないハンドルを操作することによって、ベルトローラ31の軸を中心軸として揺動自在となっている(図5及び図6参照)。この動作は、インクジェットヘッド2と搬送ベルト34との間において紙詰まりを起こしたときに当該紙詰まりの原因となった用紙Pを除去する作業や、インク滴吐出領域36の手作業による清掃作業の際に行われる。
【0032】
インクジェットヘッド2のすぐ下流側には、画像センサ21が配置されている。画像センサ21は、搬送ベルト34の幅方向に配列された複数のレンズと、各レンズからの光を検知する図示しない光センサデバイスとを有するラインセンサである。この画像センサ21は、後述のノズル検査において、インク滴吐出領域36に印刷された検査パターンを読み取る。
【0033】
4つのインクジェットヘッド2は、4色のインク(マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック)に対応して、用紙搬送方向に沿って固定されている。つまり、このインクジェットプリンタ1は、ライン式プリンタである。インクジェットヘッド2は、用紙搬送方向に直交した方向である主走査方向に長尺な細長い直方体形状となっている。また、インクジェットヘッド2の底面が搬送ベルト34の外周面に対向する吐出面2aとなっている。吐出面2aにはインク滴を吐出する多数のノズルが開口している。搬送ベルト34によって搬送される用紙Pが4つのインクジェットヘッド2のすぐ下方を順に通過する際に、この用紙Pの上面すなわち印刷面に向けて吐出面2aに開口したノズルから各色のインク滴が吐出される。これにより、用紙Pの印刷領域に所望のカラー画像を印刷できるようになっている。このとき、用紙Pが搬送領域35に吸着保持されているため、用紙Pの浮き上がりが防止され、用紙Pに対して正確な印刷を行うことができるようになっている。
【0034】
搬送ベルト34における上方を向いた領域のうち、ベルトローラ32上にある一部の領域が清掃位置Cとなっている。なお、清掃位置Cには、吸着搬送領域(吐出面2aと対向する領域を含む)が含まれていない。清掃位置Cは、ユーザが搬送ベルト34のインク滴吐出領域36を手作業により清掃する清掃作業(以下、単に清掃作業と称す)を行うときに、インク滴吐出領域36が配置される位置である。そして、ベルトローラ32の上方には、清掃位置Cを示すマーク「清掃位置」が表示されたプレート25が配置されている。このプレート25は着脱自在となっている。
【0035】
筐体8は、4つのインクジェットヘッド2、搬送機構3及び給紙カセット4を収容するものである。筐体8の左側面(図1中手前側の面)には、インクジェットプリンタ1をメンテナンスするときに使用されるメンテナンス口81が形成されている。つまり、メンテナンス口81が、ベルトローラ32の軸方向に関して搬送機構3と対向して配置されている。また、筐体8は、メンテナンス口81を覆う開閉可能なカバー82と、カバー82の開閉状態を検知する開閉センサ12(図4参照)とを有している。そして、メンテナンス口81の外側からベルトローラ31の軸方向に沿って筐体8内を見たとき、清掃位置Cがインクジェットヘッド2の右側に配置されている。
【0036】
筐体8の前面上部には、搬送ベルト34によって搬送された印刷済みの用紙Pを排出トレイ6に排出するための排出口83が、筐体8の前面下部には、給紙カセット4をインクジェットプリンタ1から着脱するための開口84がそれぞれ形成されている。さらに、筐体8の左側面の上端部には、タッチパネル9が配置されている。タッチパネル9は、ユーザに対してインクジェットプリンタ1のステータスを表示すると共に、ユーザが指示を入力ものである。このように、筐体8の左側面が操作面となっており、メンテナンス口81が操作面側に配置されている。これにより、ユーザは、タッチパネル9の表示内容を確認しながら、メンテナンス口81を介して各種メンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0037】
次に、図4を参照しつつ、制御装置7について説明する。図4は、制御装置7の機能ブロック図である。図4に示すように、制御装置7は、ヘッド制御部71と、搬送制御部78と、パネル制御部79と、検査パターン形成部72と、吐出不良判断部73と、フラッシング実行部74と、清掃作業判断部75と、清掃作業トリガ検知部76と、インク液滴吐出領域位置制御部77とを有している。
【0038】
以下、各機能部について順に説明する。ヘッド制御部71は、インクジェットヘッド2に係るインク滴の吐出を制御するものである。搬送制御部78は、所定の速度パターンで搬送ベルト34が走行するように搬送モータ11を制御するものである。また、搬送制御部78は、搬送モータ11に取り付けられた図示しないロータリーエンコーダからの出力信号に基づいて搬送ベルト34の回転位置を把握しており、搬送ベルト34の位置制御を行うことができるようになっている。パネル制御部79は、タッチパネル9を制御するものである。
【0039】
検査パターン形成部72は、各ノズルのインク滴の吐出状態を検査するノズル検査が実行されたときに、ヘッド制御部71及び搬送制御部78を介して、インク滴吐出領域36に検査パターンを印刷させるものである。ここで、検査パターンは、例えば、ノズル毎に用紙搬送方向に延在する直線が形成されたものが好適である。この検査パターンにおいては、吐出不良のノズルが存在している場合、当該ノズルに対応する直線が形成されなくなる。
【0040】
吐出不良判断部73は、インク滴吐出領域36に印刷された検査パターンに基づいて、各ノズルの吐出状態を判断するものである。具体的には、吐出不良判断部73は、検査パターンが印刷されたインク滴吐出領域36が画像センサ21の下方を通過するとき、画像センサ21を介して当該検査パターンの各ノズルに対応する直線を読み取る。そして、吐出不良判断部73は、検査パターンの各直線が所定の位置に所定のサイズで形成されているか否かを判断する。吐出不良判断部73は、形成されていない直線があると判断したとき、当該直線に対応するノズルが、インク滴が吐出されていない吐出不良の状態にあると判断する。このとき、吐出不良判断部73は、検査パターン形成部72からの検査パターンの位置やサイズに関するパターン情報に基づいて、ノズルの吐出状態の良否を判断する。吐出不良判断部73は、各ノズルの吐出状態の判断が完了すると、図示しないクリーニング機構によって、インク滴吐出領域36の表面をクリーニングしてインク滴吐出領域36に印刷された検査パターンを除去する。
【0041】
フラッシング実行部74は、吐出不良判断部73が、ノズルが吐出不良の状態にあると判断したとき、ヘッド制御部71及び搬送制御部78を介して、各ノズルからインク滴吐出領域36に形成されたスリット36aにインク滴を吐出させるフラッシング動作を実行するものである。フラッシング動作を実行するとこによって、吐出不良の状態にあるノズルの吐出特性を回復させることができる。
【0042】
清掃作業判断部75は、清掃作業が必要か否かを判断するものである。具体的には、インク滴吐出領域36が画像センサ21の下方を通過するとき、清掃作業判断部75は、画像センサ21を介してインク滴吐出領域36の表面の汚れ具合(例えば、インク滴吐出領域36の表面の平均明度)を読み取る。そして、清掃作業判断部75は、インク滴吐出領域36の表面の汚れ具合によって、清掃作業が必要か否かを判断する。清掃作業判断部75は、清掃作業が必要と判断したときは、パネル制御部79を介して清掃作業を行うことを促す内容をタッチパネル9に表示させる。
【0043】
清掃作業トリガ検知部76は、清掃作業を開始するトリガ(以下、清掃トリガと称す)を検知するものである。清掃作業トリガ検知部76は、清掃作業が必要と清掃作業判断部75が判断した場合に、開閉センサ12の検知結果からユーザによってカバー82が開かれたと判断したとき、清掃トリガを検知する。清掃作業トリガ検知部76は、カバー82が単に開かれただけでは、清掃トリガを検知しない。
【0044】
インク液滴吐出領域位置制御部77は、搬送制御部78を介してインク滴吐出領域36の位置を制御するものである。図5〜図7をさらに参照しつつ、インク液滴吐出領域位置制御部77の動作について説明する。図5〜図7は、各状態におけるインク滴吐出領域36の位置を示す搬送機構3の概略側面図である。インク液滴吐出領域位置制御部77は、清掃作業トリガ検知部76が清掃トリガを検知したとき、つまり、タッチパネル9に表示された清掃作業を行うことを促す内容を見たユーザが、清掃作業を行うためにカバー82を開いたときに、図5に示すように、搬送制御部78を介して、搬送ベルト34の位置を確認すると共に、搬送ベルト34が清掃位置に配置されていなければ、搬送ベルト34を走行させ、インク滴吐出領域36を清掃位置Cに配置して停止する。
【0045】
この後、後述するように、ユーザは、インクジェットプリンタ1から給紙カセット4を取り外し、図6に示すように、図示しないハンドルを操作して、ベルトローラ31の軸を中心軸として、ベルトローラ32が下方に移動するように、搬送機構3を揺動させた後に清掃作業を行うことになる。
【0046】
また、インク液滴吐出領域位置制御部77は、清掃作業トリガ検知部76が、清掃トリガを検知していない場合に、開閉センサ12の検知結果からユーザによってカバー82が開かれたと判断したとき、図7に示すように、搬送制御部78を介して搬送ベルト34を走行させ、インク滴吐出領域36を、搬送ベルト34における下方を向いた領域に配置して停止する。これにより、ユーザからインク滴吐出領域36が視認されることがない。なお、清掃トリガが検知されていない状態でカバーが開かれる場合としては、例えば、インクジェットヘッド2と搬送ベルト34との間において紙詰まりを起こしたときに当該紙詰まりの原因となった用紙Pを除去する作業などが挙げられる。
【0047】
次に、清掃作業においてユーザが行う手順について説明する。清掃作業が必要と清掃作業判断部75が判断すると、清掃作業を行うことを促す内容がタッチパネル9に表示される。ユーザは、タッチパネル9の表示内容を確認した後、清掃作業を開始する。まず、ユーザは、清掃作業を行うためにカバー82を開く。このとき、清掃作業トリガ検知部76が清掃トリガを検知し、搬送制御部78(インク液滴吐出領域位置制御部77)を介して、インク滴吐出領域36を清掃位置Cに配置して停止する。そして、ユーザは、インクジェットプリンタ1から給紙カセット4を取り外し、図6に示すように、図示しないハンドルを操作して、ベルトローラ31の軸を中心軸として、ベルトローラ32が下方に移動するように、搬送機構3を揺動させる。さらに、ユーザはプレート25を取り外す。これにより、インク滴吐出領域36の上方に作業スペースが確保される。このため、ユーザは手作業による清掃作業を容易に行うことができる。ユーザは、清掃作業が完了すれば、再び図示しないハンドルを操作して搬送機構3を通常位置(図2参照)に戻し、インクジェットプリンタ1に給紙カセット4を装着し、カバー82を閉じる。なお、ユーザが行うべき以上の作業内容をタッチパネル9に表示させてもよい。
【0048】
以上、説明した本実施形態によると、清掃作業時において、インク滴吐出領域36がインクジェットヘッド2の吐出面2aと対向しない清掃位置Cに配置されるため、清掃作業が容易になると共に清掃作業時においてユーザが誤ってインクジェットヘッド2(特に吐出面2a)と接触するのを防止することができる。また、ユーザが清掃作業を行うときにのみインク滴吐出領域36が清掃位置Cに配置されるため、搬送ベルト34を無駄に走行させることがなく省電力化を図ることができる。
【0049】
また、清掃位置Cが、搬送ベルト34における上方を向いた領域内にあるため、清掃位置Cに配置されたインク滴吐出領域36の視認性が高くなる。さらに、清掃位置Cがベルトローラ32上に位置しているため、清掃位置Cに配置されたインク滴吐出領域36が下方からローラに支持される。これにより、清掃作業時において、ユーザがインク滴吐出領域36に圧力を加えつつ効率よくインク滴吐出領域36を清掃することができる。
【0050】
加えて、カバー82が開いたときに、インク滴吐出領域36が清掃位置Cに配置されるため、ユーザが清掃作業を行う直前にのみ搬送ベルト34を走行させることになり、省電力化を図ることができる。また、ユーザが、カバー82を開いた後に、素早く清掃作業を開始することができる。
【0051】
さらに、ユーザが、清掃作業以外の目的でカバー82を開いたときに、インク滴吐出領域36が下方を向いた位置に配置されるため、インク滴吐出領域36がユーザから視認されることがない。これにより、ユーザが、インク滴吐出領域36の存在を、搬送ベルト34の異常と勘違いするのを防止することができる。
【0052】
加えて、ユーザがメンテナンス口81の外側からベルトローラ31の軸方向に沿って筐体8の内部を見たとき、清掃位置Cがインクジェットヘッド2の右側に配置されているため、ユーザが右手で清掃作業を行うとき、ユーザの右手がインクジェットヘッド2(特に吐出面2a)に接触するのを防止することができる。
【0053】
また、プレート25が清掃位置Cを示しているため、清掃作業時において、インク滴吐出領域36が清掃位置Cに正確に配置されていることをユーザが確認することができる。
【0054】
さらに、インク滴吐出領域36の表面は白色となっている。これにより、画像センサ21が印刷された検査パターンを正確に読み取ることができる。
【0055】
加えて、清掃作業判断部75が、清掃作業が必要と判断したときに、清掃作業を行うことを促す内容がタッチパネル9に表示させるため、ユーザが適切な時期に清掃作業を行うことができる。
【0056】
また、清掃位置Cが吸着搬送領域以外の領域に配置されているため、清掃作業時において、インク滴吐出領域36の上面からプラテン37に押圧力が加えられるのを抑制することができる。
【0057】
<変形例>
本実施形態においては、図8に示すように、メンテナンス口181が、用紙搬送方向に関して搬送機構3と対向するように、筐体108の背面(図1における右側の面)に形成されていてもよい。このとき、清掃位置Cが、メンテナンス口181とインクジェットヘッド2との間に配置されている。なお、図8においては、ベルトローラ31の軸を中心軸として、ベルトローラ32が下方に移動するように、搬送機構3を揺動させた状態を示している。
【0058】
これによると、清掃作業時において、ユーザから見てインクジェットヘッド2の手前にインク滴吐出領域36が配置されるため、清掃作業がさらに容易になると共にユーザが誤ってインクジェットヘッド2(特に吐出面2a)と接触するのを一層抑制することができる。
【0059】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述した実施形態においては、清掃位置Cがベルトローラ32上に位置する構成であるが、清掃位置は、インクジェットヘッド2の吐出面2aと対向しない他の領域に配置されていてもよい。例えば、清掃位置がベルトローラ31上に位置していてもよいし、搬送ベルト34における下方を向いた領域内に位置していてもよい。この場合、清掃位置に配置されたインク滴吐出領域36の清掃作業を可能するメンテナンス口が筐体に形成されていることが好ましい。
【0060】
上述した実施形態においては、清掃作業判断部75が、画像センサ21を介してインク滴吐出領域36の表面の汚れ具合を読み取り、その読み取り結果によって、清掃作業が必要か否かを判断する構成であるが、清掃作業判断部が、インク滴吐出領域36に検査パターンを印刷した回数やインクジェットプリンタ1の総稼働時間など、他の条件に基づいて、清掃作業が必要か否かを判断する構成であってもよい。
【0061】
上述した実施形態においては、清掃作業を行うことを促す内容がタッチパネル9に表示される構成であるが、清掃作業が必要であることを、インクジェットプリンタ1に接続された上位のコンピュータに送信する構成でもよいし、清掃作業が必要であることを、参照可能なステータス情報として内部メモリに記憶させる構成であってもよい。
【0062】
上述した実施形態においては、清掃作業が必要と清掃作業判断部75が判断した場合に、ユーザによってカバー82が開かれたときに、清掃トリガが検知される構成であるが、清掃作業判断部75の判断とは無関係に、ユーザによってカバー82が開かれたときは、常に清掃トリガが検知される構成であってもよいし、ユーザがタッチパネル9を介して清掃作業を行う旨を入力したとき、清掃トリガが検知される構成であってもよい。また、カバー82には、これを開閉する開閉機構の他に、開閉機構の開閉動作自体を禁止するロック機構を備えていてもよい。このとき、タッチパネル9からの清掃作業実施の指示入力に対し、ロック機構は開閉動作を禁止したロック状態を開放して、カバー82の開閉動作を自由に行えるようにする。さらに、この場合、清掃作業トリガ検知部76は、この清掃トリガの検知タイミングを、実施例の場合と同様に、カバー82の開放時、タッチパネル9からの指示入力時、あるいは、指示入力に続くロック状態の解除時のいずれかに設定してもよい。
【0063】
加えて、上述した実施形態においては、インク滴吐出領域36の表面が白色となっている構成であるが、インク滴吐出領域が白色以外の色であってもよい。
【0064】
また、上述した実施形態においては、搬送ベルト34の搬送領域35が、表面の弱粘着性により用紙Pを粘着保持すると共に、インクジェットヘッド2の吐出面2aと対向する領域においては、エア吸着により用紙Pを吸着保持する構成であるが、用紙Pを保持する構成は任意のものであってよい。例えば、搬送領域が静電吸着により用紙Pを保持する構成であってもよいし、エア吸着を用いず、搬送領域が表面の弱粘着性のみで用紙Pを保持する構成であってもよい。この場合、搬送領域に吸引孔が形成されないため、エア吸着を併用する場合と比較して、用紙Pをより確実に粘着保持することができる。
【0065】
さらに、上述した実施形態においては、無端の搬送ベルト34によって用紙Pを搬送するインクジェットプリンタ1に本発明を適用した例について説明したが、筒形状を有するドラムの外周面に用紙Pを載置して搬送するインクジェットプリンタにも本発明は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施形態に係るインクジェットヘッドの概略外観斜視図である。
【図2】図1に示すインクジェットプリンタの概略側面図である。
【図3】図1に示す搬送機構の平面図である。
【図4】図1に示す制御装置の機能ブロック図である。
【図5】図1に示す搬送機構の概略側面図である。
【図6】図1に示す搬送機構の概略側面図である。
【図7】図1に示す搬送機構の概略側面図である。
【図8】変形例のインクジェットプリンタの背面図である。
【符号の説明】
【0067】
1 インクジェットプリンタ
2 インクジェットヘッド
2a 吐出面
3 搬送機構
7 制御装置
8 筐体
11 搬送モータ
12 開閉センサ
21 画像センサ
31、32 ベルトローラ
33 テンションローラ
34 搬送ベルト
35 搬送領域
36 インク滴吐出領域
71 ヘッド制御部
72 検査パターン形成部
73 吐出不良判断部
74 フラッシング実行部
75 清掃作業判断部
76 清掃作業トリガ検知部
77 インク液滴吐出領域位置制御部
78 搬送制御部
81 メンテナンス口
82 カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液滴を吐出する吐出面を有する記録ヘッドと、
複数のローラに架け渡されていると共に搬送面となる外周面が前記吐出面と対向している無端の搬送ベルトを有しており、前記搬送面に載置された記録媒体を搬送すると共に前記搬送面の一部に液滴が吐出される液滴吐出領域が形成された搬送機構と、
前記液滴吐出領域の清掃作業のトリガを検知する検知手段と、
前記搬送機構を制御する制御手段とを備えており、
前記制御手段が、前記検知手段が前記清掃作業のトリガを検知したとき、前記液滴吐出領域が前記記録ヘッドの吐出面と対向しない位置である清掃位置に配置されるように、前記搬送機構を制御することを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記清掃位置が、前記複数のローラのいずれか1つの上にあることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
前記清掃位置が、前記搬送面のうち上方を向いた領域内にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記搬送機構及び前記記録ヘッドを収容すると共に、開口部と前記開口部を覆う開閉可能なカバーとを有する筐体をさらに備えており、
前記検知手段が、前記カバーが開かれたことを前記清掃作業のトリガとして検知することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項5】
前記搬送機構及び前記記録ヘッドを収容すると共に、開口部と前記開口部を覆う開閉可能なカバーとを有する筐体をさらに備えており、
前記制御手段は、前記検知手段が前記清掃作業のトリガを検知していない場合に前記カバーが開かれたとき、前記液滴吐出領域が前記搬送面の下方を向いた領域内に配置されるように、前記搬送機構を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項6】
前記開口部が、前記複数のローラの軸方向に関して前記搬送機構と対向しており、前記清掃位置が前記記録ヘッドの右側に位置していることを特徴とする請求項4又は5に記載の記録装置。
【請求項7】
前記開口部が、前記記録媒体の搬送方向に関して前記搬送機構と対向しており、
前記清掃位置が前記開口部と前記記録ヘッドとの間に位置していることを特徴とする請求項4又は5に記載の記録装置。
【請求項8】
前記搬送機構に、前記清掃位置を示すマークが表示されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項9】
前記液滴吐出領域が白色であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項であることを特徴とする記録装置。
【請求項10】
前記液滴吐出領域を読み取る読み取りセンサと、
前記読み取りセンサの読み取り結果に基づいて、前記液滴吐出領域が汚れているか否かを判断する判断部と、
前記読み取りセンサが汚れていると前記判断部が判断したときに、ユーザに前記清掃作業を促す内容を表示する表示手段とをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項11】
前記搬送機構は、載置された記録媒体が前記搬送面に吸着されて搬送される吸着搬送領域を有しており、
前記清掃位置は、前記吸着搬送領域と異なる位置であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−58280(P2010−58280A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−223398(P2008−223398)
【出願日】平成20年9月1日(2008.9.1)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】