説明

評価用パターンおよび評価用パターンを形成したフォトマスク

【課題】周期性のあるパターンをもつ被検査体のムラ検査をする検査装置の、ムラ欠陥検出能力やムラ欠陥の周期性を検出・解析する能力を評価することが可能な、評価用パターンおよびその評価用パターンを形成したフォトマスクを提供することを目的とする。
【解決手段】所定形状の単位パターンが2次元配列状に配置された周期性パターンであって、所定の複数の列の前記単位パターンが、サイズずれまたは/および位置ずれを起こし、かつ、そのサイズずれまたは/および位置ずれの量は同一で、前記サイズずれまたは/および位置ずれを起こしている単位パターンの列は所定数が隣接して一つの領域として形成されており、さらに、このサイズずれまたは/および位置ずれを起こしている単位パターンのある領域は、正常な単位パターンが形成されている領域を挟んで所定の周期長で配置されていることを特徴とする評価用パターン。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周期性パターンを有する被検査体のパターンのムラを検査するムラ検査装置のムラ検出能力の評価する、評価用パターンに関するものである。また、その評価用パターンを被検査体へ描画させて、描画装置の精度を評価する評価用パターンに関するものである。
【0002】
周期性パターンとは、所定形状の単位パターンが、一定の間隔において整列している集合体を称し、例えばライン状のパターンが所定のピッチで配列したストライプ状の周期性パターン、または矩形状のパターンが所定の周期で2次元的に配列したマトリクス状のパターン等が該当する。周期性パターンを有する被検査体としては、撮像デバイス及び表示デバイスの製造の際のフォトリソグラフィ処理の露光工程に用いられるフォトマスク、さらに撮像デバイスや表示デバイスに用いられるカラーフィルタなどが挙げられる。
【0003】
このような周期性パターンをもつ被検査体において、その周期性に異常が発生しているとき、微妙なムラ欠陥として観測できる。そのようなムラ欠陥検出の検査を行う装置のムラ検出能力の評価や検出精度管理のために、基準を与えるための評価用パターンを有する標準サンプルが必要とされている。また、その評価用パターンを描画した結果を検査することで、描画装置の描画精度の評価をすることもできる。
【背景技術】
【0004】
周期性パターンを有する被検査体、例えばCCDやCMOSなどの撮像デバイス用フォトマスクや各種表示装置などの表示デバイス用フォトマスクにおけるムラ欠陥は、周期的なピクセル(画素)のパターンのピッチずれや位置ずれやサイズずれといった変動が、規則的に配列して発生していることが原因であることが多い。そのため個々のパターン検査では発見することが困難で、周期性パターンを広い領域において観察した時に初めて認識できる欠陥である。
【0005】
周期性パターンにおける従来のムラ検査では、同軸の透過照明や平面照明を用いて透過画像を撮像し、各々の画像での光強度を比較することによって正常部とムラ欠陥部の視認を行っている。しかし、正常部とムラ欠陥部における光の強度差は決して大きいわけではなく、得られる画像のコントラストは低い。そのため、コントラストの低い画像に対しその強度差の処理方法を工夫することでコントラストの向上を図り、ムラ欠陥部を抽出して検査を行っている(特許文献1参照)。
【0006】
しかし、前記従来技術においては、格子状周期性パターンのブラックマトリクスのムラ、特に開口部の大きいブラックマトリクスのムラを撮像した画像において、正常部とムラ欠陥部でのコントラスト向上が期待できず、強度差の処理を工夫したとしても元画像のコントラストが低い画像の場合の検査では、目視での官能検査方法より低い検査能力しか達成できないという問題がある。
【0007】
近年、半導体回路の微細化や、微細でかつ高い輝度出力を目指した表示機器の開発、また高い感度をもつ撮像機器の開発により、これらの製品で使用される周期性パターンはいっそう微細化したり開口部比率が増大したりする傾向が進んでいる。将来的には、より開口部が大きく、より微細な形状の周期性パターンのムラ検査装置及びムラ検査方法が必要となる。すなわち、従来の光の振幅による光の強度(明るさ)の強弱のみの出力では限界がある。
【0008】
そこで、周期性のあるパターン、例えばブラックマトリクスに発生するムラ欠陥を安定的かつ高精度に検出することを目的として、例えば特許文献2の検査装置が提案された。特許文献2の検査装置は、照明光を被検査体に照射し、周期性パターンによって生じる透過回折光の画像を撮像して検査するというものである。周期性パターンの正常部では開口部の形状・ピッチが一定となるため互いに干渉し一定の方向に回折光を生じる。それに対し、ムラ欠陥部では開口部の形状、ピッチが不規則になるため、形状、ピッチに応じて種々の方向に、種々の強さで回折光が生じる。この検査装置では、正常部とムラ欠陥部における回折光強度コントラストの違いから、ムラ欠陥部を検出する方式をとっている。
【0009】
フォトマスクは、透明基板上にクロム等の遮光膜やAr−F、Kr−F等のハーフトーン膜が設けられ、これが選択的に除去されることで所定のパターンを形成して構成されたものが知られており、半導体回路、撮像デバイス及び表示デバイスなどの製造工程で用いられる。
【0010】
フォトマスクの製作にはまず、透明基板上に遮光膜(またはハーフトーン膜)を成膜したものにレジストを塗布する。次にレジスト上に描画装置で所定のパターンを描画する。その後、描画したレジスト膜を現像し、描画部と非描画部のどちらか一方を選択的に除去する。現像によって残されたレジスト膜をマスクとして遮光膜にパターン形状をエッチングし、その後残されたレジストを除去することでフォトマスクが完成する。エッチングの手法として、遮光膜に対して腐食性を有す液体を使用するウェットエッチングや、遮光膜に対し腐食性を有す気体によるドライエッチングが挙げられる。
【0011】
フォトマスクにおいては、パターンを描画する際、一般的に電子ビーム描画装置やレーザビーム描画装置が用いられる。これらのパターン描画装置では、フォトマスク上の所定サイズの矩形領域(描画単位領域)内にあるパターンを描画したら、次の描画単位領域に移ってその中にあるパターンを描画する、というステップアンドリピート方式でフォトマスク全体のパターンを描画する。
【0012】
フォトマスクの描画工程では、ある描画単位領域と隣接する描画単位領域の境界部分において、数nmオーダーで、ピッチずれ、サイズずれおよび位置ずれといった描画パターンの変動が連続して生じることが知られている。つまり、この描画単位領域の大きさの周期でムラ欠陥が発生する傾向があり、周期性パターン領域におけるムラ欠陥の発生様式、面内分布は、描画単位領域形状に依存するといってもよい。
【0013】
フォトマスクにおいては、パターンの微細化が急速に進んでおり、特にCCDやCMOSなどの撮像デバイス用フォトマスクにおいては、ウェハ転写時におけるピクセル(画素)の1周期が1μmに迫るほどの勢いで微細化が進んでいる。
【0014】
このように、パターン自体は微細化しているのに対し、描画装置の各ステップの間で生じる、ピッチずれ、サイズずれ、位置ずれといった描画パターンの変動の大きさは、描画装置、または描画方法によって固有の大きさを持つ。従って、パターンのサイズに対して、描画装置の各ステップの間で生じる描画パターンの変動量は、相対的に大きなものとなってしまっている。
【0015】
また、フォトマスクの場合、描画時だけではなく、レジスト現像の際の現像液や遮光膜のエッチングの際のエッチング液の濡れ性が局所的に異なることによって、パターンのサイズや形状が一部で変化し、ムラ欠陥となることが報告されている。
【0016】
フォトマスクのムラ欠陥を検出するための検査装置のムラ欠陥検出能力を測る標準サンプルとして、フォトマスク上に周期的に配置されたパターンに、一定の割合でその周期性や単位パターン寸法を意図的にずらしてパターン形成したフォトマスクが提案されている。(特許文献3参照)
【0017】
しかし、実際のフォトマスクの製作においては、描画や現像といった工程を経ることで、上述の様にムラを発生させる原因が複合的に生じることがある。これにより単位パターン寸法の異常と、単位パターンの中心位置のずれが同時に起こるなど、複数のムラ欠陥モードが組み合わされたムラ欠陥が現れる場合がある。このように複雑に変動した単位パターンが、ムラ検査装置での検査によって、どのように検出されるのかを確かめる必要がある。
【0018】
以上のことからムラ検査装置において、周期性パターンに含まれるムラ欠陥や周期的ムラ欠陥の検出能力を評価する方法が要求され、そのための基準となる標準サンプルが必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】特開2002−148210号公報
【特許文献2】特開2006−208084号公報
【特許文献3】特開2005−338620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明は上記の様な問題に鑑みてなされたものであり、撮像デバイス用フォトマスクや表示デバイス用フォトマスクのように周期性のあるパターンをもつ被検査体のムラ欠陥を検出するためのムラ検査装置の、ムラ欠陥検出能力を評価することが可能な、評価用パターンおよびその評価用パターンを形成したフォトマスクを提供することを目的とする。
【0021】
さらに、定期的に、描画装置でこの評価用パターンを描画したフォトマスクを作成し、また、ムラ検査装置で検査・評価することにより、描画装置の描画精度の定期的な管理ができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記の課題を解決するため本発明の請求項1においては、所定形状の単位パターンが2次元配列状に配置された周期性パターンであって、
所定の複数の列の前記単位パターンが、サイズずれまたは/および位置ずれを起こし、かつ、そのサイズずれまたは/および位置ずれの量は同一で、
前記サイズずれまたは/および位置ずれを起こしている単位パターンの列は所定数が隣接して一つの領域として形成されており、
さらに、このサイズずれまたは/および位置ずれを起こしている単位パターンのある領域は、正常な単位パターンが形成されている領域を挟んで所定の周期長で配置されていることを特徴とする評価用パターン、としたものである。
【0023】
また、本発明の請求項2においては、前記所定の周期長を複数種類有することを特徴とする請求項1記載の評価用パターン、としたものである。
【0024】
また、本発明の請求項3においては、請求項1〜2のいずれかに記載の評価用パターンの複数個を、所定周期で2次元配列状に並べた評価用パターン群であって、
各評価用パターンは互いに、サイズずれまたは/および位置ずれの量が段階的に異なっているものが選択されていることを特徴とする評価用パターン群としたものである。
【0025】
また、本発明の請求項4においては、請求項1〜2に記載の評価用パターン、または、請求項3に記載の評価用パターン群のいずれかを、基板上に形成したことを特徴とするフォトマスクとしたものである。
【0026】
また、本発明の請求項5においては、フォトマスクのムラ検査装置において、請求項4に記載のフォトマスクを対象とする検査を行ない、前記周期長の長さと、サイズずれまたは/および位置ずれを起こしている単位パターンのある領域の列数と、サイズずれまたは/および位置ずれの量で、検出性能がどう異なってくるかを評価することを特徴とする、ムラ検査装置の性能評価方法としたものである。
【0027】
また、本発明の請求項6においては、フォトマスクの描画装置において、請求項1〜2に記載の評価用パターン、または、請求項3に記載の評価用パターン群のいずれかを、基板上に描画させ、正しく描画できているかどうかを評価することを特徴とする、描画装置の描画精度評価方法としたものである。

【発明の効果】
【0028】
本発明の評価用パターンによれば、周期性のあるパターン、特に撮像デバイス用フォトマスクや表示デバイス用フォトマスクなどの被検査体を検査する検査装置において、複数種類のムラ欠陥が組み合わされて生じるムラの検出性能の評価、さらに、周期的に発生するムラの検出能力の評価が可能となる。また、ムラ検査装置の性能を定期的に評価・管理するための標準サンプルとして使用することで、検査装置の性能維持に有用である。
【0029】
さらに、周期性パターンを描画する装置で、本発明の評価用パターンを定期的に描画し、ムラ検査装置で評価することにより、パターン製造工程の精度の評価・管理にも有用である。

【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の評価用パターンにおいて、単位パターンの寸法が異なるCDムラ欠陥の模式図。
【図2】本発明の評価用パターンにおいて、単位パターンの位置がずれるIPムラ欠陥の模式図。
【図3】本発明の評価用パターンにおいて、単位パターンの寸法異常(CDムラ欠陥)と位置ずれ(IPムラ欠陥)の両方を起こしている場合を示す模式図
【図4】本発明の評価用パターンの、パターン形成領域61の1つ分の概略構成を説明した模式図。
【図5】変動部の周期が1種類である小領域の一例を示す模式図。
【図6】変動部の周期が2種類である小領域の一例を示す模式図。
【図7】(a)小領域αmにおけるムラ欠陥の模式図。(b)小領域α’mにおけるムラ欠陥の模式図。
【図8】本発明の評価用パターンを用いて、複数のパターン形成領域を形成したフォトマスクの概略構成を示した上面模式図。
【図9】周期性パターンのムラ検査装置1の主要構成部の概略を示した模式図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の評価用パターンおよびその評価用パターンを形成したフォトマスクの実施形態について説明する。
【0032】
図1〜3は、本発明の実施形態の評価用パターンの基本構成である単位パターンを示す図である。評価用パターンの基本構成は、サイズが横x、縦yの矩形状の単位パターン65を、x方向の周期d1、y方向の周期d2で、二次元配列状に所定個数並べたものである。
【0033】
図1〜3においては説明を簡単にするため、この単位パターン65を矩形状で表しているが、矩形以外の形状を単位パターンとしてもかまわない。例えばある種のフォトマスクでは、ウェハ上に直角部分を持つパターンを焼き付けたい場合に、フォトマスク上のその部分は直角の先端部分に小さな矩形を重ねたようなパターンとすることがあるが、そのような形状を単位パターンとしてもよい。
【0034】
この単位パターン65をフォトマスクとして作成する場合には、透明で平らなガラスなどの基板上に、クロム等の遮光膜、または、Ar−F、Kr−F等のハーフトーン膜のある領域とない領域を形成することにより、作成すればよい。遮光膜またはハーフトーン膜のある領域を、単位パターン65の内部とするか外部とするかは、適宜選択可能である。
【0035】
図1は、正常な単位パターン65のなかに、サイズが局所的に異なるCD(Critical Dimension)ムラ欠陥を起こしている単位パターン63がある場合を示す模式図である。CDムラ欠陥の単位パターン63は、サイズが横x’、縦y’の矩形状をしており、正常な単位パターン65に比べてそのサイズが、(x’−x)、(y’−y)だけ異なっているものである。ただし単位パターン63の周期は、単位パターン65を同じで、x方向の周期d1、y方向の周期d2である。
【0036】
図1では、CDムラ欠陥を起こした単位パターン63が2列である場合を示しているが、1列または3列以上であってもよい。
【0037】
このCDムラ欠陥は、フォトマスクの製作においては、描画に使用する電子線やレーザビームの光学系の収差や、ある描画単位領域と隣接する描画単位領域がその境界部分において重複することなどがその原因として知られている。また、現像やウェットエッチングの際の、現像液またはエッチング液の濡れ性が局所的に異なることなどによっても生じる。さらにドライエッチングで遮光膜を加工する場合には、ガスの導入方向やガスを励起するプラズマの形状が均一でない場合に基板内でエッチング特性に変化が生じ、パターン寸法のムラに繋がることがある。
【0038】
以下では、単位パターンの寸法が変動する方向が、x方向の場合をCD−x、y方向の場合をCD−y、という欠陥モード名でそれぞれ呼ぶことにする。図1のようにx方向とy方向の両方に変動がある場合は、CD−xyと呼ぶことにする。
【0039】
図2は、正常な単位パターン65が規定周期で正しく配列しているなかに、規定周期の位置からずれるIP(Image Placement)ムラ欠陥を起こしている単位パターン64がある場合を示す模式図である。IPムラ欠陥の単位パターン64は、本来あるべき位置からx方向にΔdx、y方向にΔdyだけずれた位置にある。ただし、単位パターン64は、正常な単位パターン65と同じサイズ(横x、縦y)の矩形状である。また単位パターン64どうしの周期は、正常な単位パターン65と同じ周期(x方向の周期d1、y方向の周期d2)である。
【0040】
図2では、IPムラ欠陥を起こした単位パターン64が2列である場合を示しているが、1列または3列以上であってもよい。
【0041】
このIPムラ欠陥は、フォトマスクの製作においては、ある描画単位領域と隣接する描画単位領域を描画する際の位置ずれによって起こるものであり、その原因としては、温度変化、外部磁場、振動などが知られている。
【0042】
以下では、単位パターンの中心座標がずれる方向が、x方向の場合をIP−x、y方向の場合をIP−y、という欠陥モード名でそれぞれ呼ぶことにする。図2のようにx方向とy方向の両方にずれが生じる場合は、IP−xyと呼ぶことにする。
【0043】
図3は、正常な単位パターン65が規定周期で正しく配列しているなかに、CDムラ欠陥とIPムラ欠陥の両方を起こしている単位パターン62がある場合を示す模式図である。すなわち、単位パターン62は、サイズが横x’、縦y’の矩形状をしており、さらに、本来あるべき位置からx方向にΔdx、y方向にΔdyだけずれた位置にある。ただし、単位パターン62どうしの周期は、正常な単位パターン65と同じ周期(x方向の周期d1、y方向の周期d2)である。
【0044】
図3では、CDムラ欠陥およびIPムラ欠陥を起こした単位パターン62が2列である場合を示しているが、1列または3列以上であってもよい。図3のように、x方向とy方向の両方にCDムラ欠陥とIPムラ欠陥がある場合は、欠陥モードはCD−xyおよびIP−xyである。
【0045】
図4は、以上で説明した所定個数の単位パターン(正常な単位パターン65、CDムラ欠陥またはIPムラ欠陥またはその両方を起こしている単位パターン63、64、62)が形成されている、ひとまとまりのパターン形成領域61の一例の概略を示す模式図である。
【0046】
図4のパターン形成領域61中で、黒色表示している箇所は正常な単位パターン65が形成されている正常部であることを模式的に示し、白色表示している箇所はムラ欠陥を起こしている単位パターン(63、64、62のいずれか)が形成されている変動部であることを模式的に示している。白色表示箇所の太さは、ムラ欠陥を起こしている単位パターン(63、64、62のいずれか)の列数の多さを模式的に表し、黒色表示箇所の太さは、正常な単位パターン65の列数の多さを模式的に表したものである。
【0047】
図4のパターン形成領域61中の領域Aには、ムラ欠陥を起こしている単位パターン(63、64、62のいずれか)が形成されている変動部が、1種類の所定の周期長で形成されている小領域α1〜αn(nは正整数)が複数個ある。図4には、小領域α1〜α3の3種類がある場合を示している。領域A中の小領域α1〜αn(nは正整数)の各周期長は互いに異なっているが、変動部のムラ欠陥の欠陥モード、変動量、列数は同じとする。
【0048】
例えば図5に、IP−y欠陥が、変動部2列で正常部5列という周期長λm(=単位パターン7列分)で起きているような、小領域αm(mは、1≦m≦nの整数)の一例を示す。ある小領域αmの1周期長の中の変動部と正常部の割合は適宜選択可能であるし、欠陥の種類もCDムラ欠陥、IPムラ欠陥、CDムラ欠陥とIPムラ欠陥の混合欠陥のいずれかから適宜選択可能である。図4中の領域Aは、図5のような小領域αmが複数種類並べられたものである。
【0049】
図4中の領域Bには、ムラ欠陥を起こしている単位パターン(63、64、62のいずれか)が形成されている変動部が、複数種類の所定の周期長で形成されている小領域α’1〜α’n(nは正整数)が複数個ある。図4には、小領域α’1〜α’3の3種類がある場合を示している。領域B中の小領域α’1〜α’n(nは正整数)の各周期長は、互いに異なっているが、変動部のムラ欠陥の欠陥モード、変動量、列数は同じとする。
【0050】
例えば図6には、変動部2列のIP−y欠陥が第1の周期長λ’m1(=単位パターン7列分)で発生し、さらに変動部1列のCD−x欠陥が第2の周期長λ’m2(=単位パターン14列分)で発生しているような、小領域α’m(mは、1≦m≦nの整数)の一例を示す。
【0051】
あるいは、小領域α’mにおいては、第1の周期長λ’m1と第2の周期長λ’m2で、別種類の欠陥の組み合わせ(一例として、IP−x欠陥とCD−xy欠陥の組み合わせなど)が発生していてもよい。
【0052】
ある小領域α’mの、第1の周期長λ’m1と第2の周期長λ’m2の設定は適宜選択可能である。すなわち、図6においてはλ’m2がλ’m1の2倍となっているが、各周期長の比はこれ以外の値も適宜選択可能である。また、さらに2種類以上の周期長で変動部を発生させていてもよい。このような欠陥発生パターンは、例えば、フォトマスクの描画工程において描画領域の寸法が周期長λ’m2で変動してCD欠陥が発生している時に、描画装置の搬送系の振動などにより周期長λ’m1でIP欠陥も発生している、というような場合のパターンである。
【0053】
ある小領域α’mの中の変動部と正常部の割合は適宜選択可能であるし、欠陥の種類もCDムラ欠陥、IPムラ欠陥、CDムラ欠陥とIPムラ欠陥の混合欠陥のいずれかから適宜選択可能である。図4中の領域Bは、このような小領域α’mが複数種類並べられたものである。
【0054】
ここで、あるパターン形成領域61において、小領域αmにおける周期長λmと小領域α’mにおける周期長のうちの一つ(例えばλ’m1)を等しくしておき(以下、λm=λ’m1として説明する。)、その欠陥モードや変動部の列数も同じにしておく。ムラ検査装置(後述)により小領域αmおよび小領域α’mを検査し、変動部が検出できるかどうか、さらに周期長を検出できるかどうかを評価する。
【0055】
図7(a)は、図5のような小領域αmを撮像した画像を処理して得られるムラ欠陥部分を抽出した処理画像において、その処理画像中の(小領域αmのx方向と同方向の)画素の並びを横軸に、処理画像の輝度を縦軸にとった場合を模式的に表したものである。小領域αmのムラ欠陥を検出できていれば、ムラ欠陥部分が他の部分とは異なる輝度である処理画像を得ることができ、図7(a)のように周期長λmを検出可能であることがわかる。
【0056】
図7(b)は、図6のような小領域α’mを撮像した画像を処理して得られるムラ欠陥部分を抽出した処理画像において、その処理画像中の(小領域α’mのx方向と同方向の)画素の並びを横軸に、処理画像の輝度を縦軸にとった場合を模式的に表したものである。小領域α’mのムラ欠陥を検出できていれば、ムラ欠陥部分が他の部分とは異なる輝度である処理画像を得ることができ、図7(b)のように周期長λ’m(=λm)およびλ’m2を検出可能であることがわかる。
【0057】
後述するムラ検査装置1は、まず、小領域αm中のムラ欠陥を検出してムラ欠陥部分が他の部分とは異なる輝度である処理画像を得ることができ、かつ、周期長λmを識別できる必要がある。
【0058】
さらに、後述するムラ検査装置1は、小領域α’m中のムラ欠陥を検出してムラ欠陥部分が他の部分とは異なる輝度である処理画像を得ることができ、かつ、周期長λ’m=λmおよびλ’m2を(さらに多くの種類の周期長で変動部が発生している場合は、それらの周期長も)、識別できる必要がある。
【0059】
ここで、その小領域αmにおける周期長λmが検出不能だった場合、下記の[ア][イ]のいずれか一方または両方が原因であると考えられる。
[ア]周期長λmが、検査装置の検出能力に比べて小さいので検出できない。
[イ]ムラ欠陥の変動量(寸法や位置の変動量)や変動部の列数が、検査装置の検出能力に比べて小さいので検出できない。
【0060】
同じパターン形成領域61中の領域Aの、より周期長の長い他の小領域αk(kは、1≦k≦nの整数)においてその周期長λkが検出できているものがあれば、検出不能の原因が[ア]であると推測することができるし、できていなければ検出不能の原因が[イ]であると推測することができる。
【0061】
[ア]が原因であると推測される場合は、そのムラ欠陥の変動量(寸法や位置の変動量)や変動部の列数における、検出可能な周期長λkの最小値を見積もることができる。また検出可能な周期長λkの小領域αkと、対応する小領域α’kを比較することにより、小領域α’kの他の周期長が検出可能かどうかを評価することができる。
【0062】
[イ]が原因であると推測される場合は、その検査装置は、そのムラ欠陥の変動量(寸法や位置の変動量)や変動部の列数では、検出不能という評価になる。従って、他のパターン形成領域61のうち、ムラ欠陥の変動量(寸法や位置の変動量)がより大きく設定されているか、変動部の列数がより多く設定されているパターン形成領域61を選び直せばよい。
【0063】
なお、図4および以上の説明においては、説明を簡略にするため、あるパターン形成領域61中の領域Aの小領域αmには、領域B中の1つの小領域α’mが対応しているように記述しているが、小領域αmに対応する小領域α’mは複数個あってもかまわない。すなわち、周期長λm(=λ’m1)に組み合わせる周期長λ’m2としては様々な値を設定可能であるし、また欠陥モードの種類の組み合わせも様々に選択可能である。
【0064】
図8は、パターン形成領域61を二次元配列状に所定個数並べた評価用パターンを、基板上に形成したフォトマスク60の一例の概略構成を示したものである。
【0065】
図8のフォトマスク60においては、x方向にa1〜a6、y方向にb1〜b6の番号が振られたパターン形成領域61が、6×6=36個形成されている。各パターン形成領域61は前述したように、変動部の周期長が1種類である小領域α1〜αn(nは正整数)が並んだ領域Aと、変動部の周期長が複数種類である小領域α’1〜α’n(nは正整数)が並んだ領域Bで構成されているものである。パターン形成領域61の配列数は、6×6以外の数であってもかまわない。
【0066】
ここで、a1〜a6各列は領域Aおよび領域Bに、同じ列内では同じ変動量のCD−y欠陥を有していて、その変動量がa1列からa6列に向かってだんだん大きくなるように設定されているものとする。また、b1〜b6各行は領域Bに、同じ行内では同じ変動量のIP−y欠陥を有していて、その変動量がb1行からb6行に向かってだんだん大きくなるように設定されているものとする。各パターン形成領域61内部の構成は前述の通りである。
【0067】
図8のフォトマスク60は、x方向にCD−y、y方向にIP−yという欠陥モードの組み合わせのものを例にとして説明したが、他の欠陥モードの組み合わせとすることも可能である。すなわち、
CD−xとCD−y、IP−xとIP−y、CD−xとIP−x、CD−xとIP−y、CD−yとIP−x、CD−yとIP−y、
CD−xyとIP−x、CD−xyとIP−y、CD−xとIP−xy、CD−yとIP−xy、CD−xyとIP−xy、
などの組み合わせを適宜選択して評価用パターンを作成し使用すれば良い。また、x方向とy方向に使う欠陥モードを入れ替えることも可能である。
【0068】
欠陥モードの組み合わせやムラ欠陥の変動量が全く同じで、変動部の列数の設定のみ異なるようなフォトマスク60を作成すれば、変動部の列数が検査装置の検出能力に与える影響を評価することも可能である。
【0069】
なお、ムラ検査装置のムラ検出能力評価用の標準サンプルとして使用するためには、ムラ欠陥変動をより忠実に再現するために、周期性パターンの描画には高い精度が必要とされる。描画する周期性パターンに対し、変動量が少ない描画装置を使用するのが好ましい。描画する単位パターンの変動量の最小値より小さい描画解像度を有していることが必要である。
【0070】
ここで、本発明の評価用パターンを形成したフォトマスクを検査するムラ検査装置1について説明する。図9は、ムラ検査装置1の主要部分を示した概略構成図である。
【0071】
図9に示す様に、ムラ検査装置1は透過照明部10と、被検査体60の位置決め動作および基板搬送動作が可能な検査ステージ部20と、被検査体60の位置決めを実施するためのアライメント用撮像部30と、検査画像を取得する為の撮像部40と、処理・制御部100から構成されている。ここで、被検査体60の基板面には周期性パターンが形成されている。ここで基板面とは被検査体60の厚さ方向の一方に位置する面である。なお、本検査装置は外乱光や迷光を極力低減させた暗環境かつ被検査体への異物付着を防止するクリーン環境で稼動されることが望ましい。
【0072】
透過照明部10では、円弧レール11が設置されており、円弧レール11には照明ヘッド12が設けられており、光源13からはライトガイド14を用いて導光している。円弧レール11上で照明ヘッド12を駆動することによって被検査体60の基板面に対して垂直方向の照射角度調整を可能としている(この駆動軸をφ軸と定義する)。円弧レール11上のどの位置にあっても照明ヘッド12は、検査ステージ部20上の所定位置に照明光を照射することができる様に調整されており、これによって、検査ステージ部20上の被検査体60の基板面に対して、様々な照射角度からの透過照明が可能となっている。
【0073】
なお、照明ヘッド12には平行光学系が設けられている。光源13にはフィルタチェンジャー機構が設けられており、複数の波長選択フィルタを用いることが可能となっている。また、本実施形態では光源13にはメタルハライドランプを用いており、動作時間に対する光量変動幅が1%以下で光量安定度が高いものを選定していることが特徴である。
【0074】
照明ヘッド12から周期性パターンを有す被検査体60へ入射した光は、パターンのピッチや単位パターンの形状によって、様々な方向へ回折される。本ムラ検査装置1は、回折光の中から被検査体のパターン直上方向へ向かう透過回折光を選択的に検出する。
【0075】
被検査体のパターンにCDムラ欠陥やIPムラ欠陥などといった欠陥があれば、被検査体60の単位パターンの開口部の形状や周期性が一様ではなくなる。回折は被検査体のパターンによって生じるものであるから、開口部の形状や周期性に欠陥がある場合、その部分から回折する光の強度が正常部と異なる。そのため回折光による像をカメラ41で観察した場合、ムラ欠陥部と正常部とで輝度のコントラストに差が生じる。この輝度のコントラストをムラとして検出する機構となっている。正常部との輝度の違いによって可視化されたムラの数などに基づき、その被検査体のムラの程度を評価する。
【0076】
本発明の評価用パターンを有するフォトマスク60を使った検査結果によって、ムラ検査装置のムラ検出性能の向上のための改善点を発見できる。例えばムラ検査機装置の検出能力の不足により、被検査体上に製作された変動部をムラ検査装置で検出できない場合を考える。例えば、変動部の欠陥の種類と変動量が同じでも、変動部の列数によって検出の可否が分かれる場合、撮像系の解像度の不足が原因として挙げられる。一方、変動部の欠陥の種類と列数は同じでも、変動量の違いによって検出の可否が分かれる場合、正常部と変動部の違いを検出する検査装置の検出機構の改良が必要であることが分かる。特許文献2のようなムラ検査装置においては、光学系の平行性を高めることで回折光の変動をより正確に強調した画像が捕らえられる。
【0077】
また、本発明の評価用パターンを複数の描画装置によって描画し、それらを同一の検査装置で検査することによって、描画装置の描画性能の比較評価ができる。そのためには描画装置の描画解像度に近い値でCDムラ欠陥やIPムラ欠陥の変動量を設定するのが効果的である。異なる製作工程で生じた被検査体の検査結果の違いはパターンの描画装置などの製造工程に起因するものである。これにより描画装置や現像工程の性能評価・管理に有用となる。
【0078】
製品としてのフォトマスクは全く同一の周期や単位パターン形状を持つものが複数の描画装置を用いて何枚も製作される場合は少ない。しかし、本発明のような評価用パターンで周期や単位パターン形状が統一されていれば、同じパターンを有する被検査体を異なる描画装置を用いて製作し、同一の検査装置で評価することで、機体差や工程の差を直接比較することができる。例えば2台の描画装置AとBで描画した被検査体を比較し、設計では同じ変動量の評価用パターンが描画されているとしても、検査画像で変動部の輝度が異なったり、または一方のみ変動部が検出されなかったりする場合、変動部の単位パターンの変動量が異なっているという結論を導き出すこともできる。
【0079】
同一のムラ検査機において、同じ検査条件で、同一の正常部の周期で変動量の異なる評価用パターンを撮像することで、撮像した画像の正常部と変動部の輝度差から、周期性パターンに含まれる欠陥の変動量を画像の輝度の差から検出することができる。特に、欠陥の変動量を段階的に変化させている評価用パターンであれば、単位パターンの変動のずれ量を画像の輝度の差で比較できる。これにより、電子顕微鏡など高額な装置を使用せずとも、ムラ検査装置1の様な装置で広い面積を短時間で撮像し、変動部の単位パターンの変形量や位置の変動量を知ることが可能となる。
【0080】
以上で説明した本発明の実施形態の方法では、フォトマスクの描画装置による単位パターン寸法の変動を主眼としたCDムラ欠陥を描画しているが、レジストの塗布や現像、遮光膜のエッチングの際に生じるCDムラ欠陥を想定したムラ欠陥を含むパターン領域を追加しても良い。これらの欠陥分布は、レジストや現像液、ガスの供給方法や使用する装置の構成によって異なる。例えばレジストがマスクの一部で厚く塗布された場合、露光量の不足によって現像残渣が生じ、単位パターン寸法が変わってしまうことがある。この場合、CDムラ欠陥の生じる領域はレジスト膜厚の分布に従うため、レジストがスピンコート方式によって供給された場合、CD変動はマスクの中心から同心円状の配置となる。
【0081】
本発明の実施形態の評価用パターンでは、周期性パターンの製作時に実際に生じる、複数のムラ欠陥モードを組み合わせたムラを擬似的に再現できることにより、従来提案されていた単一のムラ欠陥モードにのみ着目したムラ検査用パターンよりも、ムラ検査装置のムラ検出能力の評価を詳細に実施することができる。また、描画装置や工程などで生じる単位パターン変動の原因を特定するのに有用である。さらに検査条件を統一することにより、単位パターンの変動量を検査画像の輝度から解析する手法として使用することができる。
【0082】
被検査体60をムラ検査装置などの定期的な検出精度評価の標準サンプルとして使用する場合、パターンの劣化に配慮する必要がある。そのため、被検査体の表裏両面への塵の付着を避ける必要がある。被検査体がフォトマスクなど特に微細なパターンを有する被検査体であれば、ペリクル膜などを取り付け、クリーン環境で保管するのが望ましい。

【符号の説明】
【0083】
60・・・被検査体
61・・・被検査体のパターン形成領域
62・・・CDムラ欠陥とIPムラ欠陥の混合欠陥を起こしている単位パターン
63・・・CDムラ欠陥を起こしている単位パターン
64・・・IPムラ欠陥を起こしている単位パターン
65・・・単位パターン(正常部)

1・・・ムラ検査装置
10・・・透過照明部
11・・・円弧レール
12・・・照明ヘッド
13・・・光源
14・・・ライトガイド
20・・・X−Y−θステージ部
30・・・アライメント用撮像部
31・・・カメラ
32・・・レンズ
33・・・照明
34・・・照明制御装置
40・・・撮像部
41・・・カメラ
42・・・平行光学系
100・・・処理・制御部
101・・・情報処理手段
102・・・信号入力装置
103・・・信号入力装置
104・・・表示手段
105・・・対人操作手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定形状の単位パターンが2次元配列状に配置された周期性パターンであって、
所定の複数の列の前記単位パターンが、サイズずれまたは/および位置ずれを起こし、かつ、そのサイズずれまたは/および位置ずれの量は同一で、
前記サイズずれまたは/および位置ずれを起こしている単位パターンの列は所定数が隣接して一つの領域として形成されており、
さらに、このサイズずれまたは/および位置ずれを起こしている単位パターンのある領域は、正常な単位パターンが形成されている領域を挟んで所定の周期長で配置されていることを特徴とする評価用パターン。
【請求項2】
前記所定の周期長を複数種類有することを特徴とする請求項1記載の評価用パターン。
【請求項3】
請求項1〜2のいずれかに記載の評価用パターンの複数個を、2次元配列状に並べた評価用パターン群であって、
各評価用パターンは互いに、サイズずれまたは/および位置ずれの量が段階的に異なっているものが選択されていることを特徴とする評価用パターン群。
【請求項4】
請求項1〜2に記載の評価用パターン、または、請求項3に記載の評価用パターン群のいずれかを、基板上に形成したことを特徴とするフォトマスク。
【請求項5】
フォトマスクのムラ検査装置において、請求項4に記載のフォトマスクを対象として前記周期長を検出するための検査を行ない、前記周期長の長さと、サイズずれまたは/および位置ずれを起こしている単位パターンのある領域の列数と、サイズずれまたは/および位置ずれの量で、検出性能がどう異なってくるかを評価することを特徴とする、ムラ検査装置の性能評価方法。
【請求項6】
フォトマスクの描画装置において、請求項1〜2に記載の評価用パターン、または、請求項3に記載の評価用パターン群のいずれかを、基板上に描画させ、正しく描画できているかどうかを評価することを特徴とする、描画装置の描画精度評価方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−17908(P2011−17908A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−162591(P2009−162591)
【出願日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】