説明

認証装置、認証システム、認証方法、プログラム、および、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】 認証実行に対して、認証処理は面倒でないとの印象を与えることが可能な認証装置を得る。
【解決手段】 撮影部19により撮影された認証対象物の画像データと、予め登録された、画像のデータとの同一性を比較する第1比較部41と、認証物の撮影時における撮影処理の条件を示す処理条件データと、予め登録された、撮影処理の条件を示す処理条件データとの同一性を比較する第2比較部42と、画像のデータ同士が同一であって、かつ、処理条件データ同士が同一であると判定された場合に、認証に成功したと判定する判定部43とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像認証を行う認証装置、認証システム、プログラム、および、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、予め登録された画像データと、新たに撮影された認証対象者の画像データとを比較することにより、人物を認証(つまり、認証対象者が予め登録された人物と同一であるか否かを判断)する認証装置が知られている。具体的には、上記認証装置では、顔の特徴を表す特徴成分(以下、特徴量と称する)同士を比較することにより、上記認証を行っている。
【0003】
なお、以下では、説明の便宜上、予め登録された画像データを登録画像データと、認証対象の画像データを認証用画像データと称する。また、上記登録画像データに基づく特徴量を登録画像特徴量と、上記認証用画像データに基づく特徴量を認証画像特徴量と称する。さらに、登録画像データの人物および物体を登録物または本人と、登録画像データとして画像データを登録しようとしている人物および物体を登録対象物と称する。
【0004】
ここで、特許文献1には、上記認証の精度を向上させるため、認証時に複数の画像データを撮影して、これらの画像データから認証に用いるのに適切な画像データを1つ以上選択すると共に、この選択した各画像データの特徴量に所定の演算を施して、上記認証画像特徴量を取得する認証装置が開示されている。
【0005】
しかしながら、このような認証装置では、複雑な画像処理を行う必要があるため、装置の構成自体が複雑になると共に、認証に要する時間が長くなってしまう。
【0006】
そこで、特許文献2および3には、登録画像特徴量と、1つの認証用画像データ(以下、第1認証用画像データ)から求められた認証画像特徴量との比較を行い、両特徴量が同一であると判断された場合に、認証のために、さらに、それぞれ後述する処理を行うことにより、認証精度を高めると共に画像処理の簡略化を図った構成の認証装置が開示されている。
【0007】
まず、特許文献2の認証装置では、顔の左側と右側とで顔が非対称であることに基づき、登録対象者が指定した方法により、登録画像データにおける顔のパーツの左右を入れ替えた画像データ(以下、入替登録画像データ)の特徴量を予め別途登録しておく。そして、認証時に、認証対象者が入力した暗証キーに従って、認証装置は、上記第1認証用画像データにおける顔のパーツの左右を入れ替え、この左右を入れ替えた認証用画像データ(以下、第2認証用画像データ)の特徴量と、上記入替登録画像データの特徴量とが同一か否かを判定する。そして、入替登録画像データの特徴量と、第2認証用画像データの特徴量とが同一であると判定された場合、上記認証装置は、認証対象者が予め登録された人物と同一であると判断している。
【0008】
さらに、特許文献2には、入替登録画像データの特徴量と第2認証用画像データの特徴量との同一性を判定する代わりに、認証時に、認証対象者が入力した暗証キーが、予め登録された番号と一致するか否かだけを判定する構成も開示されている。
【0009】
また、特許文献3の認証装置では、上記の登録画像データ以外に、例えば舌を出した場合や右目を瞑った場合のように、登録対象者の顔の表情を対象者自身が意図的に変化させた画像データ(以下、表情登録画像データ)の特徴量を登録しておく。そして、認証時に、認証対象者が顔の表情を変化させた状態で撮影された認証用画像データ(以下、第3認証用画像データ)の特徴量と、上記表情登録画像データの特徴量とが同一か否かを判定する。ここで、表情登録画像データの特徴量と第3認証用画像データの特徴量とが同一であると判定された場合、上記認証装置は、認証対象者が予め登録された人物と同一であると判断している。なお、以下では、このような認証装置の構成を、第1の構成と称する。
【0010】
さらに、特許文献3には、表情登録画像データの代わりに、眼鏡等の複数のアイテムのうち登録対象者が選択したアイテムを登録画像データに合成することにより得られた画像データを用いる構成(以下、第2の構成)も開示されている。
【特許文献1】特開平6−259534号公報(公開日:平成6年9月16日)
【特許文献2】特開2004−283290号公報(公開日:平成16年10月14日)
【特許文献3】特開2004−110813号公報(公開日:平成16年4月8日)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記特許文献2では、認証対象者は、第1認証用画像データを取得するための撮影処理が行なわれた後に、この撮影処理とは関係のない暗証キーの入力処理を行う必要がある。このため、この認証装置では、認証対象者に対し、認証処理は面倒であるという印象を与えてしまう。
【0012】
また、上記特許文献3の第1の構成では、認証時に、少なくとも2回の撮影を行う必要がある。さらに、特許文献3の第2の構成では、認証対象者は、第1認証用画像データを取得するための撮影処理が行なわれた後に、この撮影処理とは関係のないアイテムの選択処理を行う必要がある。
【0013】
このため、特許文献3の認証装置でも、認証対象者に対し、認証処理は面倒であるという印象を与えてしまう。
【0014】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、認証対象者に対して、認証処理は面倒でないとの印象を与えることが可能な認証装置、認証システム、認証方法、プログラム、および、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係る認証装置は、上記の課題を解決するため、撮影手段により撮影された第1画像データと、予め登録された第2画像データとを比較する第1比較手段と、前記撮影手段による撮影処理の条件を示す第1処理条件データと、予め登録された第2処理条件データとを比較する第2比較手段と、前記第1および第2比較手段からの比較結果に基づいて認証判定を行う判定手段とを備えることを特徴としている。
【0016】
上記の構成によれば、第1比較手段により、撮影手段により撮影された第1画像のデータと、前記予め登録された第2画像データとを比較することができる。また、第2比較手段により、前記撮影手段による撮影処理の条件を示す第1処理条件データと、予め登録された第2処理条件データとを比較することができる。ここで、撮影処理の条件とは、撮影者によって、撮影時に選択される条件を示している。例えば、撮影を行う装置において、撮影者により設定される撮影条件や、撮影者による、撮影時の該装置の使用態様が該当する。
【0017】
ところで、認証対象者、または物体と登録人物、または物体とが似通っている場合等においては、第1比較手段が、認証画像データと同一であると判定してしまう可能性もある。
【0018】
そこで、判定手段により、画像データ同士の同一性だけではなく、前記両処理条件データ同士の同一性をも、認証判定の要件とすることにより、認証精度の向上を図ることができる。
【0019】
さらに、認証時には、認証対象画像データは1つしか用いないため、認証対象の撮影は1回で済む。したがって、認証実行者に対して、認証処理は面倒でないとの印象を与えることが可能な認証装置を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0020】
また、本発明に係る認証装置は、上記の認証装置において、前記第2比較手段は、前記第2画像データを登録する際の撮影処理の条件を、前記第2処理条件データとして用いることを特徴としている。
【0021】
上記の構成によれば、第2比較手段は、前記撮影手段による撮影処理の条件を示す第1処理条件データと、予め登録された第2処理条件データとを比較する。
【0022】
それゆえ、予め登録された第2処理条件に関してのみ、処理データ同士の比較を行えばよい。
【0023】
したがって、予め登録された撮影処理の条件以外の条件に関しても処理データ同士の比較を行う構成に比べ、認証処理の高速化を図れる。また、同構成に比べ、認証対象物の撮影時における、撮影処理の条件の設定が面倒でなくなる。さらに、同構成に比べ、予め登録しておくべき処理条件データの容量を減らすこともできる。
【0024】
また、本発明に係る認証装置は、上記の認証装置において、複数の撮影モードを備え、前記複数の撮影モードのうちで撮影に用いる撮影モードを設定する撮影モード設定手段とを備えており、前記撮影モード設定手段で設定した撮影モードを示す情報を、前記処理条件データとして用いることを特徴としている。
【0025】
上記の構成によれば、撮影モード設定手段により、前記複数の撮影モードのうちで撮影に用いる撮影モードを設定することができる。また、撮影モード設定手段で設定した撮影モードを示す情報を、前記処理条件データとして用いることができる。
【0026】
したがって、どの撮影モードを用いて認証対象物が撮影されたかといった情報を、認証に用いることが可能となるという効果を奏する。
【0027】
また、本発明に係る認証装置は、上記の認証装置において、撮影を行うための撮影ボタンを複数備えると共に、前記複数の撮影ボタンのうちで撮影に用いられた撮影ボタンを識別する撮影ボタン識別手段を備えており、前記撮影ボタン識別手段で識別した撮影ボタンを示す情報を、前記第2処理条件データとして用いることを特徴としている。
【0028】
上記の構成によれば、撮影ボタン識別手段により、複数の撮影ボタンのうちで撮影に用いられた撮影ボタンを識別することができる。また、撮影ボタン識別手段で識別した撮影ボタンを示す情報を、前記第2処理条件データとして用いることができる。
【0029】
したがって、どの撮影ボタンを用いて認証対象物が撮影されたかといった情報を、認証に用いることが可能なるという効果を奏する。
【0030】
また、本発明に係る認証装置は、上記の認証装置において、複数のシャッター音のうち、予め定められた1つのシャッター音を、撮影に連動して、発生するシャッター音発生手段と、前記シャッター音発生手段で発生させるシャッター音を選択するためのシャッター音選択手段とを備えており、前記シャッター音選択手段で選択したシャッター音を示す情報を、前記第2処理条件データとして用いることを特徴としている。
【0031】
上記の構成によれば、シャッター音選択手段により、シャッター音発生手段で発生させるシャッター音を選択することができる。また、シャッター音選択手段で選択したシャッター音を示す情報を、前記第2処理条件データとして用いることができる。
【0032】
したがって、どのシャッター音を用いて認証対象物が撮影されたかといった情報を、認証に用いることが可能となるという効果を奏する。
【0033】
また、本発明に係る認証装置は、上記の認証装置において、所定の指示を受け付けた場合に、撮影に連動して、フラッシュを発するフラッシュ発生手段を備えており、前記所定の指示を受け付けたか否かを示す情報を、前記第2処理条件データとして用いることを特徴としている。
【0034】
上記の構成によれば、フラッシュ発生手段によりフラッシュを発生させるための所定の指示を受け付けたか否かを示す情報を、前記第2処理条件データとして用いることができる。
【0035】
したがって、フラッシュを発して、認証対象者物が撮影されたか否かといった情報を、認証に用いることが可能となるという効果を奏する。
【0036】
また、本発明に係る認証装置は、上記の認証装置において、外部から自装置に対して所定方向の力が作用した場合に、自装置の形状を変化させるために可動する可動手段と、前記可動手段の可動状況を検知する検知手段とを備えており、前記検知手段で検知した可動状況を示す情報を、前記第2処理条件データとして用いることを特徴としている。
【0037】
上記の構成によれば、外部から自装置に対して所定方向の力が作用した場合に、可動手段により、自装置の形状を変化させることができる。また、検知手段により、可動手段の可動状況を検知することができる。さらに、検知手段で検知した可動状況を示す情報を、前記第2処理条件データとして用いることができる。
【0038】
したがって、認証対象物の撮影時における自装置の形状を、認証に用いることが可能となるという効果を奏する。
【0039】
また、本発明に係る認証装置は、上記の認証装置において、撮影時のシャッター速度を、複数のシャッター速度のうちから選択するシャッター速度選択手段を備え、前記複数のシャッター速度のうちで撮影に用いられたシャッター速度を識別するシャッター速度識別手段とを備えており、前記シャッター速度識別手段で識別したシャッター速度を示す情報を、前記第2処理条件データとして用いることを特徴としている。
【0040】
上記の構成によれば、シャッター速度識別手段により、複数のシャッター速度のうちで撮影に用いられたシャッター速度を識別することができる。また、シャッター速度識別手段で識別したシャッター速度を示す情報を、前記第2処理条件データとして用いることができる。
【0041】
したがって、どのシャッター速度にて認証対象物が撮影されたかといった情報を、認証に用いることが可能となるという効果を奏する。
【0042】
また、本発明に係る認証装置は、上記の認証装置において、前記判定手段によって認証に成功したと判定された場合に、所定の処理の実行を禁止する第1動作モードから、前記所定の処理の実行を許可する第2動作モードに切り換える切換手段を備えることを特徴としている。
【0043】
上記の構成によれば、前記判定手段が、認証に成功したと判定した場合、切換手段により、前記第1動作モードから前記第2動作モードへと自装置の動作モードを切り換えることができる。
【0044】
したがって、認証に成功した場合にのみ、所定の処理の実行が可能となる認証装置を提供できるという効果を奏する。
【0045】
また、本発明に係る認証装置は、前記所定の処理とは、自装置に記憶されたデータの読み出し処理、および/または、自装置へのデータの書き込み処理であることを特徴としている。
【0046】
上記の構成によれば、前記所定の処理とは、自端末に記憶されたデータの読み出し処理、および/または、前記通信装置へのデータの書き込み処理である。
【0047】
それゆえ、認証に成功した場合にのみ、自端末に記憶されたデータの読み出し処理、および/または、通信装置へのデータの書き込み処理が可能となる。
【0048】
したがって、自端末に記憶されたデータのセキュリティー確保が可能となるという効果を奏する。
【0049】
また、本発明に係る認証装置は、上記の認証装置において、前記第1および第2画像データと前記第1および第2処理条件データを、自装置に通信可能に接続された通信装置と送受信する送受信手段を備えていることを特徴としている。
【0050】
上記の構成によれば、送受信手段により、前記第1および第2画像データと前記第1および第2処理条件データを自装置に通信可能に接続された通信装置と送受信することができる。
【0051】
したがって、他の装置である通信装置で取得・保持する画像データおよび処理条件データを用いて、認証処理が行えるという効果を奏する。
【0052】
また、本発明に係る認証装置は、自装置に通信可能に接続された上記の認証装置において、前記判定手段によって認証に成功したと判定された場合に、所定の処理の実行を禁止する第1動作モードから、前記所定の処理の実行を許可する第2動作モードへと前記通信装置の動作モードを切り換えるための切換支持を、前記通信装置に送信する切換送信手段を備えることを特徴としている。
【0053】
上記の構成によれば、認証に成功した場合、切換指示送信手段により、前記第1動作モードから前記第2動作モードへと前記通信装置の動作モードを切り換えるための切換指示を、自装置に通信可能に接続された通信装置に送信することができる。
【0054】
したがって、認証に成功した場合にのみ、自装置に通信可能に接続された通信装置に対し所定の処理の実行を許可する認証装置を提供できるという効果を奏する。
【0055】
また、本発明に係る認証装置は、自装置に通信可能に接続された上記の通信装置において、前記所定の処理とは、前記通信装置に記憶されたデータの読み出し処理、および/または、前記通信装置へのデータの書き込み処理であることを特徴としている。
【0056】
上記の構成によれば、前記所定の処理とは、通信装置に記憶されたデータの読み出し処理、および/または、通信装置へのデータの書き込み処理である。
【0057】
それゆえ、前記通信装置は、認証に成功した場合にのみ、通信装置に記憶されたデータの読み出し処理、および/または、自装置へのデータの書き込み処理が可能となる。
【0058】
したがって、通信装置に記憶されたデータのセキュリティー確保が可能となる認証装置を提供できるという効果を奏する。
【0059】
また、本発明に係る認証システムは、上記の課題を解決するために、上記の認証装置と、前記認証装置に通信可能に接続されると共に、前記認証対象者の顔または対象物を示す画像のデータおよび前記所定人物の顔または対象物を示す画像データと、前記両処理条件データとを、前記認証装置に送信する通信装置とを備えていることを特徴としている。
【0060】
上記の構成によれば、通信装置から送信されてくる、前記認証対象者の顔または対象物を示す画像のデータおよび前記所定人物の顔または対象物を示す画像データと、前記両処理条件データとを認証装置が受信することができる。また、認証装置では、受信した各データに基づいて、上述した認証処理を行うことができる。
【0061】
それゆえ、上述したとおり、認証時には、認証対象の撮影は1回で済む。また、認証実行者は、画像データを取得するための撮影処理が行われた後に、認証に関する処理を行う必要がない。
【0062】
したがって、認証実行者に対して、認証処理は面倒でないとの印象を与えることが可能な認証システムを提供することが可能となるという効果を奏する。
【0063】
また、本発明に係る認証方法は、上記の課題を解決するために、撮影手段により撮影された第1画像データと、予め登録された第2画像データとを比較する第1比較ステップと、前記撮影手段による撮影処理の条件を示す第1処理条件データと、予め登録された第2処理条件データとを比較する第2比較ステップと、前記第1および第2比較ステップにおける比較結果に基づいて認証判定を行う判定ステップとを備えることを特徴としている。
【0064】
上記の方法によれば、第1比較ステップにより、撮影手段により撮影された第1画像のデータと、前記予め登録された第2画像データとを比較することができる。また、第2比較ステップにより、前記撮影手段による撮影処理の条件を示す第1処理条件データと、予め登録された第2処理条件データとを比較することができる。
【0065】
ところで、認証対象者、または物体と登録人物、または物体とが似通っている場合等においては、認証時に第1比較処理しか行わないとすると、認証物の画像データと、上記登録画像データとが同一であると判定してしまうおそれもある。
【0066】
そこで、判定ステップにより、前記画像データ同士の同一性だけではなく、前記両処理条件データ同士の同一性をも、認証対象物と前記登録画像との同一性の判定の要件とすることにより、認証精度の向上を図ることができる。
【0067】
さらに、認証時には、認証対象物画像データは1つしか用いないため、認証対象物の撮影は1回で済む。また、第2比較ステップでは、認証対象物の撮影時における撮影処理の条件を示す処理条件データを用いるため、認証対象物の撮影処理が行われた後に、認証に関する処理を行う必要がない。
【0068】
したがって、認証実行者に対して、認証処理は面倒でないとの印象を与えることが可能な認証方法を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0069】
また、本発明に係るプログラムは、上記の課題を解決するために、上記認証装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであることを特徴としている。
【0070】
したがって、上記プログラムをコンピュータシステムにロードすることによって、上記認証装置をユーザに提供することが可能となるという効果を奏する。
【0071】
また、本発明に係る記録媒体は、上記の課題を解決するために、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴としている。
【0072】
したがって、上記記録媒体に記録されているプログラムをコンピュータシステムにロードすることによって、上記認証装置をユーザに提供することが可能となるという効果を奏する。
【発明の効果】
【0073】
本発明に係る認証装置は、以上のように、撮影手段により撮影された第1画像データと、予め登録された第2画像データとを比較する第1比較手段と、前記撮影手段による撮影処理の条件を示す第1処理条件データと、予め登録された第2処理条件データとを比較する第2比較手段と、前記第1および第2比較手段からの比較結果に基づいて認証判定を行う判定手段とを備えている。
【0074】
したがって、認証実行者に対して、認証処理は面倒でないとの印象を与えることが可能な認証装置を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0075】
また、本発明に係る認証システムは、以上のように、上記の認証装置と、前記認証装置に通信可能に接続されると共に、前記認証対象物の画像データおよび予め登録された画像データと、前記両処理条件データとを、前記認証装置に送受信する通信装置とを備えている。
【0076】
したがって、認証実行者に対して、認証処理は面倒でないとの印象を与えることが可能な認証システムを提供することが可能となるという効果を奏する。
【0077】
また、本発明に係る認証方法は、以上のように、撮影手段により撮影された第1画像データと、予め登録された第2画像データとを比較する第1比較ステップと、前記撮影手段による撮影処理の条件を示す第1処理条件データと、予め登録された第2処理条件データとを比較する第2比較ステップと、前記第1および第2比較ステップにおける比較結果に基づいて認証判定を行う判定ステップとを備えている。
【0078】
したがって、認証対象者に対して、認証処理は面倒でないとの印象を与えることが可能な認証方法を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0079】
また、本発明に係るプログラムは、以上のように、上記認証装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであることを特徴としている。
【0080】
したがって、上記プログラムをコンピュータシステムにロードすることによって、上記認証装置をユーザに提供することが可能となるという効果を奏する。
【0081】
また、本発明に係る記録媒体は、以上のように、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴としている。
【0082】
したがって、上記記録媒体に記録されているプログラムをコンピュータシステムにロードすることによって、上記認証装置をユーザに提供することが可能となるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0083】
本発明の一実施形態について図1ないし図5に基づいて説明すると以下の通りである。なお、以下では、認証装置の一例として、携帯型電話機を挙げて説明する。
【0084】
図2は、本実施の形態に係る携帯型電話機の概略構成を示した機能ブロック図である。
携帯型電話機(認証装置)1は、同図に示すとおり、アンテナ部11、無線処理部12、制御部13、第1記憶部14、第2記憶部15、音声出力部16、音声入力部17、表示部18、撮影部(撮影手段)19、および操作部20を備えている。また、制御部13は、動作モード設定部(切換手段)31、撮影モード設定部(撮影モード設定手段)32、データ関連付部(関連付手段)33、および認証処理部34を備えている。
【0085】
アンテナ部11は、他の通信機器(他の携帯型電話機、固定電話機、サーバ装置等)との間で無線通信を行ための装置である。
【0086】
無線処理部12は、アンテナ部11で受信した無線データに対してデータ処理(無線信号処理)を行うと共に、このデータ処理されたデータを制御部13に送信する。また、無線処理部12は、上記制御部13から送信されるデータに対してデータ処理を行うと共に、そのデータ処理されたデータ(無線データ)を、アンテナ部11を介して、他の通信機器へ出力する。
【0087】
第1記憶部14は、ROM等の記憶装置で構成されている。この第1記憶部14には、携帯型電話機1の各処理を実行するためのプログラムが記憶されている。
【0088】
第2記憶部15は、フラッシュメモリやRAM等の書換可能な記憶装置で構成されている。この第2記憶部15に記憶されるデータについては後述する。
【0089】
音声出力部16は、D/A変換器、スピーカー、および、イヤホンで構成される。この音声出力部16は、制御部13から出力される音声データに基づき、音声を外部に出力する。
【0090】
音声入力部17は、A/D変換器およびマイクで構成されている。そして、音声入力部17では、制御部13から所定の指示を受け付けた場合、マイクで音声を集音し、この集音した音声を上記A/D変換器により変換する。その後、音声入力部17は、この変換した音声を、音声データとして制御部13に送る。
【0091】
表示部18は、例えば、液晶駆動装置および液晶表示パネルを供えた液晶表示装置で構成される。なお、液晶表示装置に限定されず、有機EL表示装置等であってもよい。この表示部18は、制御部13から出力される映像信号に基づき、画像を表示パネルに表示する。
【0092】
撮影部19は、図示しない、レンズ、受光素子を備えたCCD回路、CCD駆動部、信号増幅部、A/D変換部、および、レンズ駆動部により構成されている。そして、制御部13から所定の指示を受け付けた場合、撮影部19は被写体を撮影し、この撮影により得られた画像データを制御部13に送る。
【0093】
操作部20は、携帯電話の表面に設けられた複数の操作キーで構成される。この操作キーを用いた入力指令は、一旦、制御部13に送られる。
【0094】
次に、制御部13について説明する。
【0095】
制御部13は、第1記憶部14に記憶されたプログラムに従って、携帯型電話機1の各部の各種制御を行うものである。この制御部13および該制御部13の各部(31〜34)は、例えば、以下のような処理を実行する。
【0096】
制御部13は、無線処理部12から送られてきたデータに所定の処理を施し、音声に関するデータについては音声出力部16に送り、映像に関するデータについては表示部18に送る。また、制御部13は、音声入力部17から送られてきた音声データを、無線処理部12に送ったり、第2記憶部15に記憶させる。さらに、制御部13は、撮影部19から送られてくる画像データを、無線処理部12に送ったり、第2記憶部15に記憶させる。また、制御部13は、操作部20からの指示を受け付ける。
【0097】
動作モード設定部31は、携帯型電話機1の電源が投入されると、制御部13の動作を制限する。これにより、携帯型電話機1が所定の処理を行えないようにする。つまり、所定の処理の実行を禁止する。ここで、所定の処理としては、例えば、上記他の通信装置に記憶されたデータの読み出し処理、および/または、前記通信装置へのデータの書き込み処理が挙げられる。なお、所定の処理の実行を禁止する動作モードを第1動作モードと称する。
【0098】
撮影モード設定部32は、撮影部19を用いた被写体の撮影時の撮影モードを設定する。ここで、撮影モードの設定の指示は、ユーザにより操作部20を介して行われる。なお、撮影モードとしては、オートモード、マニュアルモード、マクロモード、ポートレイトモード、ナイトスナップモード、室内モード、水中モード、セピアモード、スポーツモード、画素数の異なるVGAモード、壁紙モード、またはフレーム付加モード(何らかの画像を付加するモード)等が挙げられる。そして、撮影部19による撮影時には、この設定された撮影モードで被写体の撮影が行われる。
【0099】
ここで、携帯型電話機1を用いて画像認証を行う場合における、制御部13内の各部の処理について説明する。なお、以下では、画像認証として人物の認証を行う場合を例に挙げて説明する。また、ユーザ本人の顔を示す画像のデータを登録する登録処理について説明し、その後で、認証対象者が、上記登録された顔画像データの人物(つまり、ユーザ本人)であるか否かを判定する認証処理について説明する。なお、以下では、上記登録された顔画像データの人物を登録人物と称する。なお、この登録人物の画像が特許請求の範囲に記載の予め登録された第2画像に該当する。また、以下では、上記顔を示す画像のデータとして、後述する特徴量を登録する場合について説明する。
【0100】
ユーザ本人の顔(図3参照)を示す画像のデータを登録する場合、ユーザは、操作部20を介して、制御部13に対して登録用の所定の指示を送る。この場合、制御部13は、この所定の指示を受け付け、さらに、制御部13の撮影モード設定部32が、設定されている撮影モードを示す情報(以下、撮影モード情報)をデータ関連付部33に送る。なお、撮影モードの設定が、ユーザにより変更された場合には、変更の度に、最新の設定を示す撮影モード情報を、データ関連付部33に送る。
【0101】
データ関連付部33は、撮影モード設定部32から、上記撮影モード情報を受け付ける。また、データ関連付部33は、撮影部19による撮影が行われた場合、この撮影により得られた画像データ(以下、登録用撮影時画像データ)と、上記撮影モード情報とを関連付ける。その後、データ関連付部33は、関連付けたデータ(以下、関連付けデータ)を認証処理部34に送る。
【0102】
認証処理部34は、図1に示すとおり、第1比較部(第1比較手段)41、第2比較部(第2比較手段)42、および判定部(判定手段)43とを備えている。また、第1比較部41は、位置検索部51、正規化処理部52、特徴量抽出部53を備えている。なお、ユーザ本人の顔を示す画像のデータを登録する場合には、第1比較部41のみが用いられる。
【0103】
位置検索部51は、上記関連付けデータのうちの上記登録用撮影時画像データに基づいて、顔の位置および顔部品(目や鼻等)の位置を検索する(図4参照)。そして、位置検索部51は、検索結果を正規化処理部52に送る。
【0104】
正規化処理部52は、上記検索結果に基づいて、顔の位置や大きさ、顔の回転角度や傾き等が一定となるように画像変換処理を行う。また、正規化処理部52は、画像の明るさの調整等、撮影環境による画質の変動を補正する。さらに、正規化処理部52は、このように処理された画像データ(以下、正規化画像データ)を、特徴量抽出部53に送る。
【0105】
特徴量抽出部53は、上記正規化画像データを受け付けると、この正規化画像データから、特徴を表す特徴成分(以下、特徴量(顔を示す画像のデータ))を算出する。
【0106】
そして、第1比較部41により、第2記憶部15の所定の記憶領域に、上記特徴量と撮影モード情報(以下、登録時の撮影モード情報)とが記憶される。
【0107】
なお、特徴を表現する手法としては、様々な手法が知られている。例えば、固有顔法、LFA(Local Feature Analysis)法、グラフ・マッチング法、ニューラルネットワーク法、制約相互部分空間法、摂動空間法、周波数解析法等が知られている。本実施の形態では、このような手法の何れかを用いることができる。
【0108】
以上の処理により、ユーザ本人の顔を示す画像のデータの登録が完了する。
【0109】
次に、認証処理について説明する。
【0110】
認証処理を行う場合、認証対象者は、操作部20を介して、制御部13に対して認証用の所定の指示を送る。この場合、制御部13は、この所定の指示を受け付け、さらに、制御部13の撮影モード設定部32が、設定されている撮影モード情報をデータ関連付部33に送る。なお、この場合も登録時と同様に、撮影モードの設定が、ユーザにより変更された場合には、変更の度に、最新の設定を示す撮影モード情報を、データ関連付部33に送る。
【0111】
データ関連付部33は、撮影モード設定部32から、上記撮影モード情報を受け付ける。また、データ関連付部33は、撮影部19による撮影が行われた場合、この撮影により得られた認証対象者の画像データ(以下、認証用撮影時画像データ)と、上記撮影モード情報とを関連付ける。その後、データ関連付部33は、関連付けデータを認証処理部34に送る。
【0112】
認証処理部34は、上記関連付けデータを受け付けると、第1比較部41、第2比較部42、および判定部43の三つの手段を用いて認証を行う。以下、具体的に説明する。
【0113】
まず、ユーザ本人の顔を示す画像のデータ(特徴量)を登録した場合と同様に、位置検索部51、正規化処理部52、および特徴量抽出部53での処理が行われる。これらの各部による処理内容は、位置検索部51が、上記登録用撮影時画像データの代わりに認証用撮影時画像データに基づいて、顔の位置および顔部品(目や鼻等)の位置を検索する点を除けば、ユーザ本人の顔を示す画像のデータを登録する場合と同様であるため、説明を省略する。
【0114】
なお、以下では、説明の便宜上、第2記憶部15に既に記憶された特徴量を登録画像特徴量と、上記認証用画像データから求められた特徴量を認証画像特徴量と称する。
【0115】
第1比較部41は、データ関連付部33で関連付けされた関連付けデータ(以下、認証用関連付けデータ)を受け付ける。つまり、認証用撮影時画像データと、該認証用撮影時画像データの取得時における撮影モード情報(以下、認証時の撮影モード情報)とを受け付ける。
【0116】
そして、第1比較部41は、上記認証用関連付データを受け付けた場合、第2記憶部15の所定の領域から上記登録画像特徴量を読み出す。そして、認証画像特徴量が算出された後、第1比較部41は、上記登録画像特徴量と上記認証画像特徴量とを比較する。そして、第1比較部41は、両特徴量が同一であるか否かを示した情報を、判定部43に対して送る。
【0117】
なお、両特徴量が同一とは、完全な一致だけではなく、認証画像特徴量が、登録画像特徴量に或る程度近い場合も含むものとする。また、両特徴量が同一であると判定された場合には、第1比較部41は、この認証画像特徴量を、新たに、登録画像特徴量として第2記憶部15に記憶させる。つまり、認証画像特徴量を用いて、第2記憶部15に記憶された登録画像特徴量を更新する。
【0118】
第2比較部42は、第1比較部41と同様に、上記認証用関連付けデータを受け付ける。そして、第2比較部42は、上記認証用関連付けデータを受け付けた場合、第2記憶部15の所定の領域から、登録時の撮影モード情報を読み出す。そして、第2比較部42は、登録時の撮影モード情報と、認証時の撮影モード情報とが同一の情報であるか否かを判定する。そして、第2比較部42は、両撮影モード情報が同一であるか否かを示した情報を、判定部43に送る。
【0119】
判定部43は、第1比較部41から上記両特徴量が同一であるか否かを示す情報を受け付け、かつ、第2比較部42から上記両撮影モード情報が同一であるか否かを示す情報を受け付ける。そして、判定部43は、両特徴量が同一であって、かつ、両撮影モード情報が同一である場合に、認証対象者と登録人物とが同一人であると判定する。さらに、判定部43は、認証対象者と登録人物とが同一人であると判定した場合、動作モード設定部31に対して、所定の指示を送る。
【0120】
動作モード設定部31は、判定部43から上記所定の指示を受けた場合、上述した制限を解除し、携帯型電話機1が上述した所定の処理を行えるようにする。つまり、所定の処理の実行を許可する。なお、所定の処理の実行を許可する動作モードを第2動作モードと称する。
【0121】
以上のように、携帯型電話機(認証装置)1は、撮影部(撮影手段)19により撮影された認証対象者の顔を示す画像のデータ(認証画像特徴量)と、予め登録された、所定人物の顔を示す画像のデータ(登録画像特徴量)との同一性を判定する第1比較部(第1判定手段)41と、上記認証対象者の撮影時における撮影モード情報(撮影処理の条件を示す処理条件データ)と、予め登録された、上記所定人物の撮影時における撮影モード情報との同一性を判定する第2比較部(第2比較手段)42と、上記顔画像のデータ同士が同一であって、かつ、上記撮影モード情報同士が同一であると判定された場合に、上記認証対象者と上記所定人物とが同一人であると判定する判定部(判定手段)43とを備える構成である。
【0122】
この構成によれば、第1比較部41により、撮影部19により撮影された認証対象者の顔を示す画像のデータと、上記予め登録された、所定人物の顔を示す画像のデータとの同一性を判定することができる。また、第2比較部42により、上記認証対象者の撮影時における撮影モード情報と、予め登録された、上記所定人物の撮影時における撮影モード情報との同一性を判定することができる。
【0123】
ところで、認証対象者と所定人物とが似通っている場合等においては、第1比較部41が、認証対象者の顔を示す画像のデータと、上記所定人物の顔を示す画像のデータとが同一であると判定してしまうおそれもある。
【0124】
そこで、判定部43により、上記顔を示す画像のデータ同士の同一性だけではなく、上記撮影モード情報同士の同一性をも、認証対象者と上記所定人物との同一性の判定の要件とすることにより、認証精度の向上を図ることができる。
【0125】
さらに、認証時には、認証対象者の顔を示す画像のデータは1つしか用いないため、認証対象者の撮影は1回で済む。また、第2比較部42では、認証対象者の撮影時における撮影モード情報を用いるため、認証対象者は、認証対象者の顔を示す画像のデータを取得するための撮影処理が行われた後に、認証に関する処理を行う必要がない。
【0126】
したがって、認証対象者に対して、認証処理は面倒でないとの印象を与えることが可能となる。
【0127】
ところで、上記の説明においては、所定人物の顔を示す画像のデータとして、登録画像特徴量を第2記憶部15に記憶させる構成を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。
【0128】
例えば、登録用撮影時画像データを、第2記憶部15に記憶させておき、認証時に、第1比較部41が登録用撮影時画像データを第2記憶部15から読み出し、この画像データに基づいて登録画像特徴量を認証の都度算出する構成としてもよい。なお、この場合には、認証対象者の顔を示す画像のデータとして、撮影時認証用撮影時画像データを用い、所定人物の顔を示す画像のデータとして、登録用撮影時画像データを用いているといえる。
【0129】
また、登録用撮影時画像データに基づいた正規化画像データを、第2記憶部15に記憶させておき、認証時に、第1比較部41が該正規化画像データを第2記憶部15から読み出し、この画像データに基づいて登録画像特徴量を認証の都度算出する構成としてもよい。なお、この場合には、認証対象者の顔を示す画像のデータ、および、所定人物の顔を示す画像のデータとして、上述した正規化画像データを用いているといえる。
【0130】
また、携帯型電話機1では、データ関連付部33により、上記認証対象者の撮影時における撮影モード情報と、上記認証対象者の顔を示す画像のデータとを関連付けることができる。
【0131】
それゆえ、認証対象者の顔を示す或る画像のデータが撮影により得られた時の処理条件データとは異なる処理条件データが、該或る画像のデータを用いた認証時に利用されることはない。したがって、携帯型電話機1では、正確な認証を行うことができる。
【0132】
また、携帯型電話機1は、複数の撮影モードを備え、上記複数の撮影モードのうちで撮影に用いる撮影モードを設定する撮影モード設定部(撮影モード設定手段)32とを備えており、上記撮影モード設定手段で設定した撮影モードを示す情報を、上記処理条件データとして用いる構成といえる。
【0133】
この構成によれば、撮影モード設定部32により、上記複数の撮影モードのうちで撮影に用いる撮影モードを設定することができる。また、撮影モード設定部32で設定した撮影モードを示す情報を、上記処理条件データとして用いることができる。したがって、どの撮影モードを用いて認証対象者が撮影されたかといった情報を、認証に用いることが可能になる。
【0134】
また、携帯型電話機1は、以上のように、判定部43により、認証対象者と、所定人物とが同一人であると判定された場合に、上記第1動作モードから上記第2動作モードへと自機1の動作モードを切り換える動作モード設定部(切換手段)31を備える構成でもある。
【0135】
この構成によれば、上記認証対象者と、上記所定人物とが同一である場合にのみ、上述した所定の処理の実行が可能となる。
【0136】
また、携帯型電話機1は、以上のように、通信可能に他の通信装置と接続されており、上記所定の処理とは、上記他の通信装置に記憶されたデータの読み出し処理、および/または、上記他の通信装置へのデータの書き込み処理であるといえる。
【0137】
この構成によれば、認証対象者と、所定人物とが同一である場合にのみ、上記他の通信装置に記憶されたデータの読み出し処理、および/または、上記他の通信装置へのデータの書き込み処理が可能となる。したがって、上記他の通信装置に記憶されたデータのセキュリティー確保が可能となる。
【0138】
また、上記の説明においては、所定の処理として、上記他の通信装置に記憶されたデータの読み出し処理、および/または、前記通信装置へのデータの書き込み処理を挙げたが、これに限定されるものではない。
【0139】
例えば、上記所定人物によって自装置に入力された情報であって、該所定人物に関連する情報を個人情報とすると、上記所定の処理を、個人情報の読み出し処理、および/または、個人情報の変更処理としてもよい。
【0140】
この場合、認証対象者と所定人物とが同一である場合にのみ、前記個人情報の読み出し処理、および/または、前記個人情報の変更処理が可能となる。したがって、携帯型電話機1に入力された個人情報のセキュリティー確保が可能となる。
【0141】
なお、第1比較部41での処理および第2比較部42での処理については、どちらの処理を先に行っても構わない。
【0142】
ところで、上記においては、第1比較部41と第2比較部42とが、互いの判定結果を参照することなく、判定を行う構成を示したが、これに限定されるものではない。例えば、第1比較部41が、上記登録画像特徴量と上記認証画像特徴量とが同一でないと判定した場合には、第2比較部42での判定処理を行わず認証処理を終了してもよい。あるいは、第2比較部42が、登録時の撮影モード情報と、認証時の撮影モード情報とが同一の情報でないと判定した場合には、第1比較部41での判定処理を行わず認証処理を終了してもよい。
【0143】
これらの場合には、第1比較部41または第2比較部42が、判定部に同一でないことを示す情報を送り、判定部43が、認証対象者と登録人物とが同一人でないと判定する構成とすればよい。
【0144】
以上、人物を認証する場合において例を挙げて説明したが、認証の対象は人物に限らず、風景や絵画など人物以外の画像であっても構わない。
【0145】
次に、携帯型電話機1における認証処理の一フローについて、図5に基づいて説明する。なお、このフローは、第1比較部41が比較処理を行い、上記登録画像特徴量と上記認証画像特徴量とが同一であると判定された場合にのみ、第2比較部42にて比較を行う場合を示している。
【0146】
まず、撮影部19により、認証対象者の撮影を行う(S1)。S1の後は、位置検索部51により、上記撮影により得られた認証用画像データに基づいて、顔の位置および顔部品の位置を検索する(S2)。S2の後は、正規化処理部52により、顔の位置や大きさ、顔の回転角度や傾き等が一定となるように画像変換処理(正規化処理)を行い、正規化画像データを得る(S3)。さらに、S3の後は、特徴量抽出部53により、正規化画像データから、認証画像特徴量を算出する(S4)。
【0147】
S4の後は、第1比較部41により、第2記憶部15から登録画像特徴量を読み出す(S5)。そして、S5の後は、第1比較部41により、認証画像特徴量と、第2記憶部15から読み出された登録画像特徴量とが同一であるか否かを判定する(S6)。
【0148】
S6において、両特徴量が同一でないと判定された場合には、判定部43が認証対象者と登録人物とが同一人でない(認証失敗)と判定し、制御部13が、その旨を表示部18の表示パネルに表示させて認証処理を終了する。一方、S6において、両特徴量が同一であると判定され場合には、第1比較部41により、認証画像特徴量を用いて、第2記憶部15に記憶された登録画像特徴量を更新する(S7)。
【0149】
S7の後は、第2比較部42により、第2記憶部15に記憶されている登録時の撮影モード情報を読み出す(S8)。そして、S8の後は、第2比較部42により、認証用画像データに関連付けられた撮影モード情報と、第2記憶部15から読み出した登録時の撮影モード情報とが同一であるか否かを判定する(S9)。
【0150】
S9において、両撮影モード情報が同一であると判定された場合には、判定部43により、認証対象者と登録人物とが同一人である(認証成功)と判定し、認証処理を終了する。なお、この場合、判定部43は、動作モード設定部31に対して、上記所定の指示を送る。一方、S9において、両撮影モード情報が同一でないと判定された場合には、判定部43が認証対象者と登録人物とが同一人でない(認証失敗)と判定し、制御部13が、その旨を表示部18の表示パネルに表示させて認証処理を終了する。
【0151】
ところで、上記の説明では、第2比較部42において、認証対象者の撮影時における撮影モード情報と、所定人物の撮影時における撮影モード情報との同一性を判定した。しかしながら、これに限定されるものではなく、撮影モード情報以外の、撮影処理の条件を示す情報(処理条件データ)であればよい。以下、具体例を挙げて説明する。
【0152】
例えば、携帯型電話機1が、撮影を行うための撮影ボタン(シャッターボタン)を複数備えている場合には、さらに、前記複数の撮影ボタンのうちで撮影に用いられた撮影ボタンを識別する撮影ボタン識別手段を備える構成としておき、前記撮影ボタン識別手段で識別した撮影ボタンを示す情報を、前記処理条件データとして用いればよい。
【0153】
この構成によれば、撮影ボタン識別手段により、複数の撮影ボタンのうちで撮影に用いられた撮影ボタンを識別することができる。また、撮影ボタン識別手段で識別した撮影ボタンを示す情報を、前記処理条件データとして用いることができる。したがって、どの撮影ボタンを用いて認証対象者が撮影されたかといった情報を、認証に用いることが可能なる。
【0154】
また、携帯型電話機1が、複数のシャッター音のうち、予め定められた1つのシャッター音を、撮影に連動して発生するシャッター音発生手段を備えている場合には、さらに、前記シャッター音発生手段で発生させるシャッター音を選択するためのシャッター音選択手段を備える構成としておき、前記シャッター音選択手段で選択したシャッター音を示す情報を、前記処理条件データとして用いればよい。
【0155】
この構成によれば、シャッター音選択手段により、シャッター音発生手段で発生させるシャッター音を選択することができる。また、シャッター音選択手段で選択したシャッター音を示す情報を、前記処理条件データとして用いることができる。したがって、どのシャッター音を用いて認証対象者が撮影されたかといった情報を、認証に用いることが可能となる。
【0156】
また、携帯型電話機1が、所定の指示を受け付けた場合に、撮影に連動して、フラッシュを発するフラッシュ発生手段を備えている場合には、前記所定の指示を受け付けたか否かを示す情報を、前記処理条件データとして用いればよい。
【0157】
この構成によれば、フラッシュ発生手段によりフラッシュを発生させるための所定の指示を受け付けたか否かを示す情報を、前記処理条件データとして用いることができる。したがって、フラッシュを発して、認証対象者が撮影されたか否かといった情報を、認証に用いることが可能となる。
【0158】
また、携帯型電話機1が、折り畳み式の構成、表示部を操作部に対してスライド可能な構成、または、折り畳み、かつ、スウィーベル機構(表示部が所定の軸に対して回転可能な機構)を備えた構成等の場合は、外部から携帯型電話機1に対して所定方向の力が作用した場合に、携帯型電話機1の形状を変化させることができる。ここで、上記形状を変化させるために可動する手段を可動手段とすると、携帯型電話機1に、前記可動手段の可動状況を検知する検知手段を備えておいて、前記検知手段で検知した可動状況を示す情報を、前記処理条件データとして用いてもよい。
【0159】
この構成によれば、外部から自装置に対して所定方向の力が作用した場合に、可動手段により、自装置の形状を変化させることができる。また、検知手段により、可動手段の可動状況を検知することができる。さらに、検知手段で検知した可動状況を示す情報を、前記処理条件データとして用いることができる。したがって、認証対象者の撮影時における自装置の形状を、認証に用いることが可能となる。
【0160】
また、携帯型電話機1が、撮影時のシャッター速度を、複数のシャッター速度のうちから選択するシャッター速度選択手段を備える場合には、さらに、前記複数のシャッター速度のうちで撮影に用いられたシャッター速度を識別するシャッター速度識別手段を備える構成とし、前記シャッター速度識別手段で識別したシャッター速度を示す情報を、前記処理条件データとして用いてもよい。
【0161】
この構成によれば、シャッター速度識別手段により、複数のシャッター速度のうちで撮影に用いられたシャッター速度を識別することができる。また、シャッター速度識別手段で識別したシャッター速度を示す情報を、前記処理条件データとして用いることができる。したがって、どのシャッター速度にて認証対象者が撮影されたかといった情報を、認証に用いることが可能となる。
【0162】
さらに、上記の構成に限られず、様々な情報を、認証に用いることが可能である。例えば、露出補正における補正値、ズーム倍率、ISO感度、測光方式、VGA等の撮影時の解像度、ホワイトバランスの設定値等の各種情報を、認証に用いることも可能である。
【0163】
このように、処理条件(撮影処理の条件)とは、撮影者(上記ユーザ本人および認証対象者)によって、撮影時に選択される条件であって、携帯型電話機1(撮影を行う装置)において、撮影者により設定される撮影条件や、撮影者による、撮影時の携帯型電話機1の使用態様等が該当する。
【0164】
また、上記の実施の形態では、顔を示す画像のデータ同士だけではなく、1種類の処理条件データ同士をも比較する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、第2比較部42が、複数種類の処理条件データ(例えば、撮影モード情報、および撮影ボタンを示す情報)に関し、それぞれ同一種類の処理条件データ同士を比較する構成とし、それぞれの処理条件データ(つまり、撮影処理の条件毎の処理条件データ)が同一でない限り、認証対象者と所定人物とが同一人であると判断しない構成としてもよい。
【0165】
この場合、上記複数種類の処理条件データを、所定の撮影処理の条件を示す処理条件データとすると、携帯型電話機1は、撮影部19により撮影された認証対象者の顔を示す画像のデータと、予め登録された、所定人物の顔を示す画像のデータとの同一性を判定する第1比較部41と、前記認証対象者の撮影時における所定の撮影処理の条件を示す処理条件データと、予め登録された、前記所定人物の撮影時における所定の撮影処理の条件を示す処理条件データとの同一性を判定する第2比較部42と、前記顔を示す画像のデータ同士が同一であって、かつ、前記処理条件データ同士が同一であると判定された場合に、前記認証対象者と、前記所定人物とが同一人であると判定する判定部43とを備える構成であるといえる。
【0166】
この構成によれば、第2比較部42は、所定の撮影処理の条件を示す処理データ同士の同一性を判定する。それゆえ、所定の撮影処理の条件に関してのみ、処理データ同士の比較を行えばよい。したがって、所定の撮影処理の条件以外の条件に関しても処理データ同士の比較を行う構成に比べ、認証処理の高速化を図れる。また、同構成に比べ、認証対象者の撮影時における、撮影処理の条件の設定が面倒でなくなる。さらに、同構成に比べ、予め登録しておくべき処理条件データの容量を減らすこともできる。
【0167】
ところで、上記実施の形態では、認証装置として携帯型電話機を例に挙げて説明したがこれに限定されるものではない。例えば、PDA、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ等の各装置に、上述した携帯型電話機1の各部を備えておけば、上述した認証処理を各装置で実現することができる。
【0168】
また、撮影は別の装置(通信装置)で行い、この通信装置から、上記認証対象者の顔を示す画像のデータおよび上記所定人物の顔を示す画像データと、前記両処理条件データとを、図示しない送受信手段により認証装置が送受信する構成としてもよい。そして、認証装置が、上述した認証処理を行う構成としてもよい。また、認証に必要となる上記所定人物の顔を示す画像データと所定の撮影処理の条件を示す処理条件データは認証装置に予め記憶されており、上記認証対象者の顔を示す画像のデータ及び前記認証対象者の撮影時における所定の撮影処理の条件を示す処理条件データを上記通信装置から送受信手段により送受信する構成としてもよい。なお、以下では、説明の便宜上、上記送受信手段を備えた認証装置を、サーバ装置と称する。
【0169】
この場合、サーバ装置の構成を、上記認証対象者と、所定人物とが同一人であると判定した場合に、所定の処理の実行を禁止する動作モードから所定の処理の実行を許可する動作モードへと上記通信装置の動作モードを切り換えるための切換指示を、前記通信装置に送信する切換指示送信手段を備える構成としてもよい。
【0170】
この構成によれば、前記認証対象者と、前記所定人物とが同一人であると判定した場合、切換指示送信手段により、所定の処理の実行を禁止する動作モードから所定の処理の実行を許可する動作モードへと前記通信装置の動作モードを切り換えるための切換指示を、通信装置に送信することができる。したがって、サーバ装置は、認証対象者と所定人物とが同一である場合にのみ、通信装置に対し所定の処理の実行を許可することが可能となる。
【0171】
また、上記所定の処理を、サーバ装置に記憶されたデータの読み出し処理、および/または、サーバ装置へのデータの書き込み処理としてもよい。
【0172】
この場合、前記通信装置は、認証対象者と所定人物とが同一人である場合にのみ、サーバ装置に記憶されたデータの読み出し処理、および/または、サーバ装置へのデータの書き込み処理が可能となる。したがって、サーバ装置に記憶されたデータのセキュリティー確保が可能となる。
【0173】
また、上記所定人物によって上記サーバ装置に入力された情報であって、該所定人物に関連する情報を個人情報とすると、上記所定の処理を、個人情報の読み出し処理、および/または、個人情報の変更処理としてもよい。
【0174】
この場合、認証対象者と所定人物とが同一である場合にのみ、サーバ装置において、個人情報の読み出し処理、および/または、個人情報の変更処理が可能となる。したがって、サーバ装置に入力された個人情報のセキュリティー確保が可能となる。
【0175】
また、上記通信装置に、通信可能に接続された通信装置を、他の通信装置と称すると、上記所定の処理を、上記他の通信装置に記憶されたデータの読み出し処理、および/または、上記他の通信装置へのデータの書き込み処理としてもよい。
【0176】
また、認証装置に、撮影処理の条件を変更する条件変更手段を備えておき、第2比較部42での判定に用いる撮影処理の条件を、ユーザが選択できる構成としておくことが好ましい。このような構成とすることにより、上記所定人物にしか、現に選択されている撮影処理の条件が分からないため、より認証精度を高めることができる。
【0177】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0178】
なお、上記実施形態の携帯型電話機(認証装置)1の各部や各処理ステップは、CPUなどの演算手段が、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶手段に記憶されたプログラムを実行し、キーボードなどの入力手段、ディスプレイなどの出力手段、あるいは、インターフェース回路などの通信手段を制御することにより実現することができる。したがって、これらの手段を有するコンピュータが、上記プログラムを記録した記録媒体を読み取り、当該プログラムを実行するだけで、本実施形態の携帯型電話機(認証装置)1の各種機能および各種処理を実現することができる。また、上記プログラムをリムーバブルな記録媒体に記録することにより、任意のコンピュータ上で上記の各種機能および各種処理を実現することができる。
【0179】
この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理を行うために図示しないメモリ、例えばROMのようなものがプログラムメディアであっても良いし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することにより読取り可能なプログラムメディアであっても良い。
【0180】
また、何れの場合でも、格納されているプログラムは、マイクロプロセッサがアクセスして実行される構成であることが好ましい。さらに、プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であることが好ましい。なお、このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0181】
また、上記プログラムメディアとしては、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD/MO/MD/DVD等のディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する記録媒体等がある。
【0182】
また、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であれば、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する記録媒体であることが好ましい。
【0183】
さらに、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0184】
携帯型あるいは固定(据え置き)型の装置であって、かつ、使用に際して認証を必要とする各種装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0185】
【図1】本発明の実施の形態に係る携帯型電話機の認証処理部の構成を示した機能ブロック図である。
【図2】上記携帯型電話機の概略構成を示した機能ブロック図である。
【図3】顔の位置および顔部品の位置を検索する前の、顔の画像を示した図である。
【図4】顔の位置および顔部品の位置を検索した後の、顔の画像を示した図である。
【図5】上記携帯型電話機で行われる画像認証処理のフローを示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0186】
1 携帯型電話機(認証装置)
13 制御部
14 第1記憶部
15 第2記憶部
19 撮影部(撮影手段)
20 操作部
31 動作モード設定部(切換手段)
32 撮影モード設定部(撮影モード設定手段)
33 データ関連付部(関連付手段)
34 認証処理部
41 第1比較部(第1比較手段)
42 第2比較部(第2比較手段)
43 判定部(判定手段)
51 位置検索部
52 正規化処理部
53 特徴量抽出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影手段により撮影された第1画像データと、予め登録された第2画像データとを比較する第1比較手段と、
前記撮影手段による撮影処理の条件を示す第1処理条件データと、予め登録された第2処理条件データとを比較する第2比較手段と、
前記第1および第2比較手段からの比較結果に基づいて認証判定を行う判定手段とを備えることを特徴とする認証装置。
【請求項2】
前記第2比較手段は、前記第2画像データを登録する際の撮影処理の条件を、前記第2処理条件データとして用いることを特徴とする請求項1記載の認証装置。
【請求項3】
複数の撮影モードを備え、
前記複数の撮影モードのうちで撮影に用いる撮影モードを設定する撮影モード設定手段とを備えており、
前記撮影モード設定手段で設定した撮影モードを示す情報を、前記第2処理条件データとして用いることを特徴とする請求項1記載の認証装置。
【請求項4】
撮影を行うための撮影ボタンを複数備えると共に、
前記複数の撮影ボタンのうちで撮影に用いられた撮影ボタンを識別する撮影ボタン識別手段を備えており、
前記撮影ボタン識別手段で識別した撮影ボタンを示す情報を、前記第2処理条件データとして用いることを特徴とする請求項1記載の認証装置。
【請求項5】
複数のシャッター音のうち、予め定められた1つのシャッター音を、撮影に連動して、発生するシャッター音発生手段と、
前記シャッター音発生手段で発生させるシャッター音を選択するためのシャッター音選択手段とを備えており、
前記シャッター音選択手段で選択したシャッター音を示す情報を、前記第2処理条件データとして用いることを特徴とする請求項1記載の認証装置。
【請求項6】
所定の指示を受け付けた場合に、撮影に連動して、フラッシュを発するフラッシュ発生手段を備えており、
前記所定の指示を受け付けたか否かを示す情報を、前記第2処理条件データとして用いることを特徴とする請求項1記載の認証装置。
【請求項7】
外部から自装置に対して所定方向の力が作用した場合に、自装置の形状を変化させるために可動する可動手段と、
前記可動手段の可動状況を検知する検知手段とを備えており、
前記検知手段で検知した可動状況を示す情報を、前記第2処理条件データとして用いることを特徴とする請求項1記載の認証装置。
【請求項8】
撮影時のシャッター速度を、複数のシャッター速度のうちから選択するシャッター速度選択手段を備え、
前記複数のシャッター速度のうちで撮影に用いられたシャッター速度を識別するシャッター速度識別手段とを備えており、
前記シャッター速度識別手段で識別したシャッター速度を示す情報を、前記第2処理条件データとして用いることを特徴とする請求項1記載の認証装置。
【請求項9】
前記第2処理条件データは1つ以上であることを特徴とする請求項3から8の何れか1項に記載の認証装置。
【請求項10】
前記判定手段によって認証に成功したと判定された場合に、所定の処理の実行を禁止する第1動作モードから、前記所定の処理の実行を許可する第2動作モードに切り換える切換手段を備えることを特徴とする請求項1記載の認証装置。
【請求項11】
前記第1および第2動作モードは、自装置に記憶されたデータの読み出し処理または自装置へのデータの書き込み処理を、前記所定の処理として禁止または許可することを特徴とする請求項10記載の認証装置。
【請求項12】
前記第1および第2画像データと前記第1および第2処理条件データを、自装置に通信可能に接続された通信装置と送受信する送受信手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の認証装置。
【請求項13】
前記判定手段によって認証に成功したと判定された場合に、所定の処理の実行を禁止する第1動作モードから、前記所定の処理の実行を許可する第2動作モードへと前記通信装置の動作モードを切り換えるための切換指示を、前記通信装置に送信する切換送信手段を備えることを特徴とする請求項12記載の認証装置。
【請求項14】
前記第1および第2動作モードは、前記通信装置に記憶されたデータの読み出し処理または前記通信装置へのデータの書き込み処理を、前記所定の処理として禁止または許可することを特徴とする請求項13記載の認証装置。
【請求項15】
請求項12から14の何れか1項に記載の認証装置と、
前記認証装置に通信可能に接続されると共に、前記第1および第2画像データと前記第1および第2処理条件データを、前記認証装置に送受信する通信装置とを備えていることを特徴とする認証システム。
【請求項16】
撮影手段により撮影された第1画像データと、予め登録された第2画像データとを比較する第1比較ステップと、
前記撮影手段による撮影処理の条件を示す第1処理条件データと、予め登録された第2処理条件データとを比較する第2比較ステップと、
前記第1および第2比較ステップにおける比較結果に基づいて認証判定を行う判定ステップとを備えることを特徴とする認証方法。
【請求項17】
請求項1から14の何れか1項に記載の認証装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項18】
請求項17記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−301970(P2006−301970A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−122838(P2005−122838)
【出願日】平成17年4月20日(2005.4.20)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】