説明

誘電体バリヤ放電エキシマランプを有する流体流中の汚染物質を削減するための装置

流体流中の汚染物質を削減するための装置である。装置は、流体流中に基を生成するよう基エネルギーを生成するために、少なくとも1つの光源を含み、光源は誘電体バリヤ放電エキシマランプである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体流中の汚染物質を削減するための装置に関し、好ましくは、燃料の燃焼によって生成される排気ガス中の汚染物質を削減するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
そのような処置を提供するために従来的に用いられるランプは、真空紫外線放射を水銀の共振線である185nmの波長で放射する低圧水銀ランプである。そのような定圧水銀ランプは、例えば、米国特許第6,047,543号及び国際出願第PCT/US/96/20581号に記載されている。
【0003】
米国特許第6,047,543号は、ガス流中の化学反応率を増大するための装置及び方法を開示している。装置は、上流端及び下流端を有する少なくとも1つの不均一系触媒と、複数の触媒活性サイトを有する少なくとも1つの表面とを有し、触媒は、ガス流の少なくとも一部が、表面上の触媒活性サイトの少なくとも一部に接触するよう位置する。少なくとも1つの水蒸気又は他のガス状種から基又は他の活性種を生成するための少なくとも1つの装置、例えば、コロナ放電装置又は紫外線源が、基又は他の活性種を生成するために用いられ、それらは触媒の下流端の上流位置でガス流中に導入される。基又は他の活性種は、硫黄、化合物を包含する硫黄、リン、化合物を包含するリン、及び、炭素のような、触媒毒による触媒の毒作用を低減又は排除するのに十分な量で導入される。
【0004】
国際出願第PCT/US96/20581号は、内燃機関によって生成される排気ガス中の汚染物質を削減するための方法及び装置を開示している。1つの実施態様では、より完全な燃焼削減、効率性の向上、及び、より少ない汚染物質をもたらすために、185ナノメータの波長を有する紫外線放射によって生成されるオゾンが、燃焼機関の吸気に導入される。他の実施態様では、オゾンは、混合ガス流に導入され、その後、排気ガスは触媒コンバータによって処理され、その結果、排気ガスを処理するために触媒コンバータのみが用いられる場合に比べ、汚染物質のさらなる削減が得られる。異なる実施態様において、触媒コンバータの上流でヒドロキシルを排気ガス流中に導入し、触媒コンバータで排気ガスを処理することによって、燃料の燃焼から生成される排気ガス中の汚染物質を削減するための方法及び装置が提供されている。
【0005】
しかしながら、水銀(Hg)低圧放電ランプは、その効率を高温に強く依存するという欠点を有する。さらに、環境のためのHgの存在の問題は周知である。Hgのような有害成分の適用は回避されるべきであるので、これらのランプは自動車用途には望ましくない。また、Hg低圧放電ランプはHgの放出を招き得る材料疲労を示すという顕著な危険性がある。Hg放出は、金属基触媒の触媒活性に好ましくない影響を与え得る。しかしながら、燃料、酸化剤、又は、反応生成物の如何なる触媒表面にも吸収され得る触媒毒の存在は、触媒表面の活性サイトを占めることによって、触媒プロセスの性能及び効率を劣化する。これは、例えば、燃料及び酸化剤に利用可能なサイト数を低減し、反応速度を低減する。
【0006】
従って、流体流中の汚染物質を削減し且つ上記の不利点を回避するために、長い寿命を有し且つ装置の効率を維持する、単純、無汚染、安価な光源に関する必要が存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、流体流中の汚染物質を削減するための装置を提供することが本発明の1つの実施態様の目的である。
【0008】
本発明の他の目的は、燃焼機関の排気ガス中の汚染物質、好ましくは、ガソリン、メタノール、及び/又は、ディーゼルのような燃料を用いる自動車又はトラックのような車両排気ガス中の汚染物質を削減するための装置を提供することであり、その場合には、内燃機関又は触媒コンバータへの主要な変更の必要なしに、燃料のより完全な燃焼及び効率向上をもたらすよう、機関の吸気弁の上流で、空気中の酸素をオゾンに変換するために、放射エネルギーが利用される。
【0009】
本発明の1つの実施態様のさらなる目的は、燃料電池のための、水素、メタノール、酸素、又は、それらの類似物のような、流体流中の汚染物質を削減するための装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に従った目的は、流体流中の汚染物質を削減するための装置によって解決され、この装置は、流体流中に基を生成するよう放射エネルギーを生成するための少なくとも1つの光源を含み、光源は誘電体バリヤ放電エキシマランプである。
【0011】
流体流は、ガス流又は液体流であってよく、好ましくは、流体流はガス流である。
【0012】
本発明に従って用いられる誘電体バリヤ放電エキシマランプは、無水銀である。
【0013】
流体流中の汚染物質を削減するために誘電体バリヤ放電エキシマランプを用いることは、以下の理由により好ましい。即ち、光出力は−150℃と+500℃との間で一定し、及び/又は、高速な切換周期のためにさえ製品寿命が長く、及び/又は、完全な出力電力へ高速に急増し、また、高速な切換周期を可能にし、暖機問題を低減し、及び/又は、幾何学的制約が緩やかで、システムへのより良好な統合を可能にする。
【0014】
誘電体バリヤ放電ランプは、誘電体から成る放電容器にエキシマ発光のためのガスを包含させ、誘電体バリヤ放電を引き起こすことによって、エキシマ発光を生成する。そのような誘電体バリヤ放電ランプは、少なくとも一部が誘電体であり且つエキシマ発光のためのガスで充填された石英ガラスから成る中空の円筒形の放電空間を有し得る。
【0015】
さらに、本発明の装置は、少なくとも1つの光源を駆動するための変圧器、及び/又は、変圧器を機関の電気系に接続するためのコネクタを含み得る。
【0016】
誘電体バリヤ放電(DBD)ランプ源は、エキシマ分子からUV/VUV出力を発生する。もしパルス高電圧交流駆動が用いられるならば、キセノン(Xe)エキシマ放電のために、少なくとも≧20%、好ましくは≧30%、より好ましくは≧40%の高電気効率が達成される。誘電体バリヤ放電ランプ構造では、1つ又は双方の電極は、絶縁誘電体層によってプラズマから離され、放電は一連の短寿命の狭いフィラメント状通路及び/又は時間内に確率的に発生するマイクロ放電から成る。誘電体バリヤ放電ランプの大部分は伝統的に交流電圧波形を用いて電力供給されているが、本発明によれば、短パルス励起が重要な利点を有し得る。具体的には、Xeランプ(172nm)からVUV生成するための誘電体バリヤ放電ランプ効率は、約100マイクロ秒(μs)の休止期間に続く≦1マイクロ秒(μs)継続時間の高速励起パルスを使用することによる交流励起に比べ、少なくとも2、好ましくは3又はそれ以上の係数で劇的に増大され得る。
【0017】
本発明によれば、励起パルスの継続時間は、≦1000マイクロ秒であり且つ≧100ナノ秒であり、好ましくは、≦500マイクロ秒であり且つ≧1マイクロ秒であり、より好ましくは、≦100マイクロ秒であり且つ≧10マイクロ秒である。
【0018】
本発明に従った休止期間は、≦10000マイクロ秒であり且つ≧1マイクロ秒であり、好ましくは、≦1000マイクロ秒であり且つ≧10マイクロ秒であり、より好ましくは、≦100マイクロ秒であり且つ≧10マイクロ秒である。
【0019】
出力は、狭いフィラメントよりはむしろ円錐又は扇形状構造として現れる均一放電又はマイクロ放電からのより高いピーク出力の短パルスで生成される。
【0020】
誘電体バリヤ放電の発光スペクトル及び効率は充填ガスに依存し、それによって、表1に表示されるように、126と351nmとの間の幾つかの波長を得ることができる。
【0021】
(表1)
充填ガスの関数としての洞駆動のための誘電体バリヤ放電ランプのピーク発光波長及び効率
【0022】
【表1】

【0023】
Xeエキシマ放電ランプの効率は≧40%を超え、よって、特に好適である。
【0024】
標的とされる具体的な反応内の効果を最適化するために、もし必要であるならば、石英管の内面に塗布される1つ又はそれ以上の燐光体によって、スペクトルをさらに変更し得る。例えば、ベンゼンの効率的な分解のために、それは180nm〜210nmの範囲内の放射線を用いて燃料内の成分として2重量%まで広く適用される。この波長範囲はNd3+活性燐光体によって対処され得る。
【0025】
Pr3+リンによってアクセス可能な240nm未満の波長を備える放射線によって、燃焼機関の排気ガス中に存在するNOを開裂し得る。Xeエキシマ放電ランプのための効率的なUV−C発光燐光体は、例えば、LaPO:Pr、YPO:Nd、YPO:Pr、LuPO:Pr、YPO:Biである。
【0026】
燐光体自体が機能的表面成分として作用し、次に、それはコンバータ構造の内面に塗布され、上記ランプを用いた照明の下で機能する。換言すれば、触媒表面層は次にランプからの光によって追加的に活性化される。
【0027】
本発明のこの種類の触媒コンバータを、多くの目的のために用い得る。最も好適なものは、燃焼機関を備えた乗用車での使用であり、その場合には、それは効率及び安全性を既存の解決策を超えて大きく強化し得る。
【0028】
本発明に従った誘電体バリヤ放電ランプの使用によって、紫外線による反応以前の基のイオン化は、Hg低圧放電ランプに比べ、コンバータ内で生じるこれらの反応を著しく増大する。汚染物質及び異物を削減するために、水酸化イオン「OH」、及び、他の遊離基、及び、O、H、HO、及び、Hのような酸化剤を流体流中に発生し得る。さらに、流体流中の酸素は誘電体バリヤ放電ランプによってオゾンになり、オゾンは流体流中で機関による燃料の燃焼効率を増加し、それによって、流体流、例えば、排気ガス中の炭化水素及び一酸化炭素(CO)の量を削減する。
【0029】
例えば、CO及び炭化水素のような汚染物質及び異物を減少するために、これらの基を発生し、燃焼機関の燃焼ガス流に導入し得る。酸素存在下のOHはCOと急激に反応し、COを生成することが観察された。酸素存在下のOHは炭化水素と急激に反応し、ホルムアルデヒド又は他の類似の中間生成物を生成し、次に、それらはOHと反応し、HO、CO、及び、HOを形成することが観察された。その上、一連の反応は消滅せず、むしろOH再生するという明証がある。
【0030】
反応で生成されるOH及び他の関連する遊離基及び酸化剤は、触媒コンバータ内のPt、Pd、Rhのような貴金属粒子及びそれらの組み合わせの通常の触媒機能と無関係に或いはそれと共に、触媒として作用し得る。
【0031】
Pt、Pd、Rhのような触媒貴金属粒子、及び/又は、それらの組み合わせが好適である。しかしながら、触媒材料として、二酸化チタン(TiO)、好ましくは、多孔性構造のTiOも用い得る。多孔性構造は、流体流が通過し得るよう選択されるべきである。
【0032】
実施態様によれば、本発明の装置は、上流端及び下流端を有する少なくとも1つの不均一及び/又は均一触媒と、複数の触媒活性サイトを有する少なくとも1つの表面とを含み、触媒は、ガス流の少なくとも一部が、表面上の触媒活性サイトの少なくとも一部に接触するよう位置する。
【0033】
本発明に従って用いられる誘電体バリヤ放電エキシマランプは、アルゴン、クリプトン、及び/又は、キセノンの群から選択される充填ガスを含むのが好ましく、キセノンが好ましい。充填ガスは、蛍光体(Fluor)及び/又はクロロ(Chlor)のようなハロゲンガスをさらに含み得る。
【0034】
本発明のために用いられる誘電体バリヤ放電エキシマランプの充填ガス圧力は、50mbar〜600mbarであり得る。この充填ガス圧力は室温で測定される。
【0035】
誘電体バリヤ放電エキシマランプは、誘電体バリヤ放電エキシマランプ中の充填ガスの総重量に基づいて、充填物の合計が誘電体バリヤ放電エキシマランプ中の充填ガスの総重量の100重量%を超えない、
−0重量%〜100重量%のアルゴン、好ましくは10重量%〜90重量%のアルゴン、より好ましくは20重量%〜80重量%のアルゴン、及び/又は、
−0重量%〜100重量%のクリプトン、好ましくは10重量%〜90重量%のクリプトン、より好ましくは20重量%〜80重量%のクリプトン、及び/又は、
−0重量%〜100重量%のネオン、好ましくは10重量%〜90重量%のネオン、より好ましくは20重量%〜80重量%のネオン、及び/又は、
−0重量%〜100重量%のキセノン、好ましくは10重量%〜90重量%のキセノン、より好ましくは20重量%〜80重量%のキセノン、
を含むことが可能であり、ランプは、充填物の合計が誘電体バリヤ放電エキシマランプ中の充填ガスの総重量の100重量%を超えない、上記充填物の混合を包含することも可能である。
【0036】
誘電体バリヤ放電エキシマランプは、燐光体材料を含むのがさらに好ましく、蛍光体材料は、YPO:Nd、YPO:Bi、YPO:Pr、LuPO:Pr、及び/又は、LaPO:Prの群から選択されるのが好ましく、それらの混合から選択されるのがより好ましい。
【0037】
流体流中の汚染物質の削減を向上するために、誘電体バリヤ放電エキシマランプは、
−150nmと200nmとの間、好ましくは160nmと190nmとの間、より好ましくは170nmと180nmとの間、又は、
−160nmと230nmとの間、好ましくは170nmと210nmとの間、より好ましくは175nmと190nmとの間、又は、
−220nmと250nmとの間、好ましくは225nmと249nmとの間、より好ましくは230nmと248nmとの間、
の波長で、最大発光輝度又は最大ピークを有するのが望ましい。
【0038】
本発明のこれらの及び他の目的、利点、及び、特徴は、本発明を例証する以下の図面から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明の第一実施態様によれば、流体流中の汚染物質を削減するための装置は、燃焼室への燃焼前ガス流と、燃焼室からの燃焼後排気ガス流とを備える燃焼室を有し、少なくとも1つの誘電体バリヤ放電エキシマランプは、燃焼前ガス流に位置する。
【0040】
本発明の第二実施態様によれば、通常コンバータが用いられ、次に、コンバータ構造の前に配置される必要のある誘電体バリヤ放電エキシマランプを収容するために変更される。排気ガスは紫外線を発光する誘電体バリヤ放電エキシマランプの周りを流れ、それは流体流の進入分子の結合を切断し、イオン化材料の流体流を放出し、それは第二ゾーン中で反応し、所望の生成物になる。
【0041】
本発明の第三実施態様によれば、流体流中の汚染物質を削減するための装置は、少なくとも1つのセンサを有する。流体流速度、流体の汚染物質負荷、及び/又は、誘電体バリヤ放電エキシマランプの機能を制御及び/又は調節するために、センサを用い得る。例えば、第一誘電体バリヤ放電エキシマランプが誤作動する場合には、第二誘電体バリヤ放電エキシマランプを活性化し得る。流体の汚染物質負荷に依存して、多数の誘電体バリヤ放電エキシマランプ、好ましくは少なくとも2つ、より好ましくは少なくとも3つの誘電体バリヤ放電エキシマランプを活性化することも可能である。
【0042】
本発明の第四実施態様によれば、容器内に挿入された誘電体バリヤ放電エキシマランプを包含する装置が提供され、それは送込管に接続される。容器は、TiOの多孔性構造をさらに含む。容器の内側部分は、進入する流体流が、誘電体バリヤ放電エキシマランプを包含する容器の部分を先ず通過し、次に、TiO2構造を通過して流れるよう形成される。流体はイオン基に分解され、それはTiO2表面でさらに反応して無害な基になり得る。結果として得られる流体は容器の排気口を通じて放出される。
【0043】
本発明の他の実施態様によれば、流体流は液体流である。液体流中の汚染物質を削減するための装置は、汚染物質削減室への室前液体流と、汚染物質削減室からの後液体流とを有し、少なくとも1つの誘電体バリヤ放電エキシマランプは装置内に、好ましくは、汚染物質削減室内に位置する。
【0044】
流体の少なくとも1つの汚染物質の濃縮を削減するよう流体流を処理するために、好ましくは、ガス流の少なくとも1つの汚染物質の濃縮を削減するよう機関内の燃料の燃焼からの排気ガス流を処理するために、より好ましくは、燃料電池の流体の少なくとも1つの汚染物質の濃縮を削減するために、本発明に従った装置を用い得る。
【0045】
しかしながら、工業排気ラインの浄化のために、化学物質の製造のために、或いは、自動車上の酸素を発生するための改質装置としての使用のために、本発明に従った装置を用い得るのが好ましい。
【0046】
本発明の原理を例証するために、図1には、入口管(4)によって燃焼機関の排気パイプシステムに接続された金属ケース(3)内に挿入されたキセノン誘電体バリヤ放電エキシマランプ(2)を包含する装置(1)が示されている。容器は、多孔性構造の二酸化チタン(5)を含む。金属密閉容器の内部は、進入ガスがランプの周りを移動し、次に、多孔性二酸化チタン構造を通じて流れるよう形成されている。ガスはイオン性種に分解され、それは二酸化チタンの表面で反応して無害種になる。結果として得られるガスは出口開口(6)を通じて放出される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】燐光体及びスープラシル(suprasil)を有さない誘電体バリヤ放電エキシマランプを備えた紫外線補助触媒コンバータの実施例を示す概略図である。
【図2】(燐光体を有さない)誘電体バリヤ放電エキシマランプを備えた紫外線補助触媒コンバータ、スープラシルの発光スペクトルを示すグラフである。
【図3】(燐光体を有さない)誘電体バリヤ放電Xeエキシマランプ、スープラシルの発光スペクトルを示すグラフである。
【図4】YPO:1重量%Ndを備えた誘電体バリヤ放電Xeエキシマランプの発光スペクトルを示すグラフである。
【図5】LaPO:1重量%Prを備えた誘電体バリヤ放電Xeエキシマランプの発光スペクトルを示すグラフである。
【図6】YPO:1重量%Prを備えた誘電体バリヤ放電Xeエキシマランプ、スープラシルの発光スペクトルを示すグラフである。
【図7】YPO:1重量%Biを備えた誘電体バリヤ放電Xeエキシマランプ、スープラシルの発光スペクトルを示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体流中に基を生成するよう放射エネルギーを生成するための少なくとも1つの光源を有し、該光源は誘電体バリヤ放電エキシマランプである、流体流中の汚染物質を削減するための装置。
【請求項2】
上流端及び下流端を有する少なくとも1つの不均一及び/又は均一な媒体(5)と、複数の触媒活性サイトを有する少なくとも1つの表面とを有し、前記媒体は、前記流体流の少なくとも一部が、前記表面上の前記触媒活性サイトと接触するよう位置付けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
誘電体バリヤ放電エキシマランプは、アルゴン、クリプトン、及び/又は、キセノンの群から選択される希ガスを有する充填ガスを有し、キセノンが好適である、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記誘電体バリヤ放電エキシマランプは、50mbar〜600mbarの充填ガスを有する、請求項1乃至3に記載の装置。
【請求項5】
前記誘電体バリヤ放電エキシマランプは、その中の充填ガスの総重量に基づいて、0重量%〜100重量%のアルゴン、及び/又は、0重量%〜100重量%のクリプトン、及び/又は、0重量%〜100重量%のキセノンを有する、請求項1乃至4に記載の装置。
【請求項6】
前記誘電体バリヤ放電エキシマランプは燐光体材料を有し、該燐光体材料は、好ましくは、YPO:Nd、YPO:Bi、YPO:Pr、LuPO:Pr、及び/又は、LaPO:Prから選択され、より好ましくは、それらの混合である、請求項1乃至5に記載の装置。
【請求項7】
前記誘電体バリヤ放電エキシマランプは、150nmから200nm、好ましくは160nm〜190nm、より好ましくは170nm〜180nmの間、160nm〜230nm、好ましくは170nm〜210nm、より好ましくは175nm〜190nmの間、又は、220nm〜250nm、好ましくは225nm〜249nm、より好ましくは230nm〜248nmの間の波長で最大発光輝度を有する、請求項1乃至6に記載の装置。
【請求項8】
前記誘電体バリヤ放電エキシマランプはパルス動作される、請求項1乃至7に記載の装置。
【請求項9】
燃焼室を有する請求項1乃至8に記載の装置であって、前記燃焼室は、前記燃焼室への燃焼前ガス流と、前記燃焼室からの排気の燃焼後ガス流とを有し、少なくとも1つの誘電体バリヤ放電エキシマランプが前記燃焼前ガス流中に位置する装置。
【請求項10】
流体の少なくとも1つの汚染物質の濃縮を削減するよう流体を処理するための、好ましくは、前記ガス流の少なくとも1つの汚染物質の濃縮を削減するよう、より好ましくは、燃料電池の流体の少なくとも1つの汚染物質の濃縮を削減するよう、機関の燃焼からの排気ガス流を処理するための請求項1乃至9に従った装置の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−501349(P2007−501349A)
【公表日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521730(P2006−521730)
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【国際出願番号】PCT/IB2004/051275
【国際公開番号】WO2005/011843
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】