説明

警戒システムおよび警戒装置

【課題】 利用者のプライバシーを適切に保護しつつ、犯罪や事故に関連する状態変化を的確に検出する。
【解決手段】 室内などに複数のマイク2を設けて集音する。警戒装置1は、判定の基準となる基準音データ(正常を示す音、または異常を示す音)をあらかじめ記憶しておき、集音した音データをこの基準音データと比較する。異常を示す判定結果が出た場合に、警戒装置1は外部の通信装置4へ異常の発生した旨を通知する。このとき、マイク2の設置場所と通知先には関連付けがなされており、ある場所の異常は特定の通信装置4にのみ通知され、また別の場所の異常は全ての通信装置4に通知される、というようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住居やオフィス等における犯罪や事故の発生に備えるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
住居やオフィス等において、泥棒等による犯罪を防止したり、火災等の事故を検知したりするために、その場所の状態変化を検出して居住者や管理者に通知する技術がある。例えば、特許文献1には、決められた基準音量を上回る音が発せられたときに携帯電話等の外部装置にその旨を報知する技術が開示されており、特許文献2には、人感や衝撃を感知した場合に、監視カメラの撮影画像を携帯電話に画像付き電子メール(画像メール)で送信する技術が開示されている。しかし、これらの技術を用いた場合には、次に示すような不都合があった。
【0003】
【特許文献1】特開2004−86535号公報
【特許文献2】特開2004−86393号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の防犯装置は、決められた基準音量を上回る音が発せられれば外部装置に報知を行うが、この防犯装置は音の種類を特定できないために、犯罪や事故とは無関係の音であっても報知を行ってしまうことがあった。例えば、この防犯装置によれば、付近を救急車がサイレンを鳴らしながら通過したり、悪意のない者が呼び鈴を鳴らしたりしただけでも、外部装置に報知が行われてしまっていた。かといって、基準音量の音量レベルを上げてしまっては、今度は犯罪や事故の徴候を示す音を検出し損ない、所期の目的を達成できないという結果に陥っていた。
【0005】
また、特許文献2に記載のシステムにおいては、対象室内の画像メールが携帯電話宛に送信されるが、例えば対象室内が個人の住居であった場合には、居住者と画像メールの受信者が一致しないこともあり得る。このような場合に、上述したサイレンや呼び鈴のような犯罪や事故とは無関係の要因により画像メールが送信されてしまっては、居住者のプライバシーが不当に侵されてしまうおそれがあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、利用者のプライバシーを適切に保護しつつ、犯罪や事故に関連する状態変化を的確に検出する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明は、複数の異なる場所において集音する複数の集音装置と、通信装置と、前記集音装置および通信装置とデータの授受が可能な制御装置とを備えた警戒システムであって、前記複数の集音装置は、それぞれの場所において集音した音を音データとして送信する送信手段を備え、前記制御装置は、前記複数の集音装置から送信された音データを受信する受信手段と、あらかじめ設定された音波形を示す正常音データを記憶する音データ記憶手段と、前記受信手段により受信された音データと前記音データ記憶手段に記憶されている正常音データとの一致の度合いを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記音データが前記正常音データとあるレベル以上に一致しないと判定された場合に、その判定結果と前記音データの集音された前記場所とを示す情報を前記通信装置に出力する出力手段とを備え、前記通信装置は、前記制御装置により出力された前記情報を受け取ると、当該情報が示す場所に異常が発生していることを報知する報知手段を備える警戒システムを提供する。
この警戒システムによれば、警戒装置は、犯罪や事故とは無関係の音を正常音データとして記憶しておき、正常音データとあるレベル以上に一致しない音データをある場所において集音した場合に、その場所に異常の徴候があると判断し、その音データの集音された場所を示す情報を通信装置に出力する。このとき、警戒装置は異常の徴候を示した場所だけを通知し、その場所の画像や音は通知しないので、通信装置においてはその場所で異常が発生しているか否かだけが表示され、利用者のプライバシーを不当に侵すことがない。
【0007】
また、本発明は、複数の異なる場所において集音する複数の集音装置と、通信装置と、前記集音装置および前記通信装置とデータの授受が可能な制御装置とを備えた警戒システムであって、前記複数の集音装置は、それぞれの場所において集音した音を音データとして送信する送信手段を備え、前記制御装置は、前記複数の集音装置から送信された音データを受信する受信手段と、あらかじめ設定された音波形を示す異常音データを記憶する音データ記憶手段と、前記受信手段により受信された音データと前記音データ記憶手段に記憶されている異常音データとの一致の度合いを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記音データと前記異常音データとがあるレベル以上に一致すると判定された場合に、その判定結果と前記音データの集音された前記場所とを示す情報を前記通信装置に出力する出力手段とを備え、前記通信装置は、前記制御装置により出力された前記情報を受け取ると、当該情報が示す場所に異常が発生していることを報知する報知手段を備える警戒システムとしても特定される。
この警戒システムによれば、警戒装置は、犯罪や事故の徴候を示す音を異常音データとして記憶しておき、異常音データとあるレベル以上に一致する音データをある場所において集音した場合に、その場所に異常の徴候があると判断し、その音データの集音された場所を示す情報を通信装置に出力する。
【0008】
また、本発明は、複数の異なる場所で集音された音データをそれぞれ受信する受信手段と、あらかじめ設定された音波形を示す正常音データを記憶する音データ記憶手段と、前記受信手段により受信された音データと前記音データ記憶手段に記憶されている正常音データとの一致の度合いを判定する判定手段と、前記判定手段によって、前記音データと前記正常音データとがあるレベル以上に一致しないと判定された場合に、その判定結果と前記音データの集音された前記場所とを示す情報を出力する出力手段とを備える警戒装置としても特定される。
【0009】
この警戒装置は、より好適な態様として、前記音データ記憶手段は、前記複数の異なる場所のそれぞれに対応する前記正常音データを記憶し、前記判定手段は、前記受信手段により受信された音データと、当該音データの集音された場所に対応する前記正常音データとの一致の度合いを判定する。
このようにすれば、音データを集音する場所に応じた正常音データを設定できるので、犯罪や事故に関連する状態変化をより的確に検出することが可能となる。
【0010】
あるいは、この警戒装置は、より好適な態様として、前記音データの集音された前記場所と出力先とを関連付けて記憶する関連記憶手段を備え、前記出力手段は、前記判定手段によって前記音データと前記正常音データとがあるレベル以上に一致しないと判定された場合に、前記関連記憶手段によって当該音データの集音された前記場所に関連付けて記憶されている前記出力先に対して当該場所を示す情報を出力する。
この場合において、さらに好適には、警戒装置は、前記受信手段により受信された音データを蓄積する蓄積記憶手段と、前記判定手段によって、前記音データと前記正常音データとがあるレベル以上に一致しないと判定された場合に、前記蓄積記憶手段に記憶された音データを前記情報が出力される前記出力先に送信する送信手段とをさらに備える。
このようにすれば、音データを集音する場所に応じた出力先を設定できるとともに、その出力先に対して異常の徴候を示す音データを送信することができる。この結果、利用者のプライバシーを適切に保護しつつ、集音された音やこの場所の状況を確認することが可能となる。
【0011】
また、本発明は、複数の異なる場所で集音された音データをそれぞれ受信する受信手段と、あらかじめ設定された音波形を示す異常音データを記憶する音データ記憶手段と、前記受信手段により受信された音データと前記音データ記憶手段に記憶されている異常音データとの一致の度合いを判定する判定手段と、前記判定手段によって、前記音データと前記異常音データとがあるレベル以上に一致すると判定された場合に、その判定結果と前記音データの集音された前記場所とを示す情報を出力する出力手段とを備える警戒装置としても特定される。
【0012】
この警戒装置は、より好適な態様として、前記音データ記憶手段は、前記複数の異なる場所のそれぞれに対応する前記異常音データを記憶し、前記判定手段は、前記受信手段により受信された音データと当該音データの集音された場所に対応する前記異常音データとの一致の度合いを判定する。
このようにすれば、音データを集音する場所に応じた異常音データを設定できるので、犯罪や事故に関連する状態変化をより的確に検出することが可能となる。
【0013】
あるいは、この警戒装置は、より好適な態様として、前記音データの集音された前記場所と出力先とを関連付けて記憶する関連記憶手段を備え、前記出力手段は、前記判定手段によって、前記音データと前記異常音データとがあるレベル以上に一致すると判定された場合に、前記関連記憶手段によって当該音データの集音された前記場所に関連付けて記憶されている前記出力先に対して当該場所を示す情報を出力する。
この場合において、さらに好適には、警戒装置は、前記受信手段により受信された音データを蓄積する蓄積記憶手段と、前記判定手段によって、前記音データと前記異常音データとがあるレベル以上に一致すると判定された場合に、前記蓄積記憶手段に記憶された音データを前記情報が出力される前記出力先に送信する送信手段とをさらに備える。
このようにすれば、音データを集音する場所に応じた出力先を設定できるとともに、その出力先に対して異常の徴候を示す音データを送信することができる。この結果、利用者のプライバシーを適切に保護しつつ、集音された音やこの場所の状況を確認することが可能となる。
【0014】
また、本発明は、コンピュータに、複数の異なる場所で集音された音データをそれぞれ受信する受信機能と、前記受信機能により受信された音データとあらかじめ記憶されている正常音データとの一致の度合いを判定する判定機能と、前記判定機能によって、前記音データと前記正常音データとがあるレベル以上に一致しないと判定された場合に、その判定結果と前記音データの集音された前記場所とを示す情報を当該場所に関連付けて記憶されている出力先に対して出力する出力機能とを実現させるためのプログラムとしても特定される。
【0015】
あるいは、コンピュータに、複数の異なる場所で集音された音データをそれぞれ受信する受信機能と、前記受信機能により受信された音データとあらかじめ記憶されている異常音データとの一致の度合いを判定する判定機能と、前記判定機能によって、前記音データと前記異常音データとがあるレベル以上に一致すると判定された場合に、その判定結果と前記音データの集音された前記場所とを示す情報を当該場所に関連付けて記憶されている出力先に対して出力する出力機能とを実現させるためのプログラムとしても特定可能である。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明によれば、利用者のプライバシーを適切に保護しつつ、犯罪や事故に関連する状態変化を的確に検出することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
[a]構成
図1は、本発明の一実施形態に係る警戒システム100の全体構成を示した図である。この警戒システム100は、警戒装置1と、複数のマイク2と、ネットワーク3と、複数の通信装置4とを備えている。なお、マイク2および通信装置4の数は特に限定されない。
【0018】
警戒装置1は例えばパーソナルコンピュータであり、複数のマイク2から音データを受信し、この内容に基づいて複数の通信装置4に各種の情報を提供する。マイク2は例えば無指向性のマイクロフォンであり、設置された場所の周囲において集音したのち、これを電気信号である音データに変換して警戒装置1に送信する集音装置である。警戒装置1とマイク2の間のデータ送受信の態様は有線でも無線でもよいが、例えばBluetooth(登録商標)やHomeRF等の近距離無線通信技術を用いるのが好適である。ネットワーク3はインターネットや移動通信網を含み、警戒装置1と通信装置4の間でのデータ通信を可能にする。通信装置4は例えばデータ通信機能を有する携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の可搬性のコンピュータや、あるいは固定的に設置されているコンピュータであり、ネットワーク3を介して警戒装置1とデータ通信が可能となるよう構成されている。また、通信装置4はコンピュータが通常有する表示部や操作部、あるいは音声出力部(スピーカ)等の機能を備えており、警戒装置1から送信されたデータを表示したり、警戒装置1に対して指示を行ったりすることが可能となるよう構成されている。換言すれば、通信装置4には、警戒装置1から送信されたデータに応じて画面表示を変化させたり、警戒装置1に対して指示を行ったりする機能を実現するプログラムが記憶されている。
【0019】
続いて、上述の警戒装置1の機能と構成について、より詳細に説明する。
図2は、警戒装置1のハードウェア構成を示したブロック図である。警戒装置1は、制御部11と、記憶部12と、表示部13と、操作部14と、音声入力部15と、通信部16とを備えている。制御部11はCPU(Central Processing Unit)等の演算装置と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の各種メモリとを備えている。記憶部12は例えばHDD(Hard Disk Drive)等の大容量の不揮発性記憶装置であり、制御部11が後述する機能を実現するための手順が記述されたプログラムPRG1(あるいはPRG2)に加え、各種の基準音データを収めた基準音データライブラリsLIBと、基準音データと各マイク2との関連付けを記述した音データテーブルsTBLとを記憶している。また、記憶部12には、複数のマイク2から受信した音データを所定の時間分だけ記憶しておくことが可能な記憶容量が確保されている。なお、基準音データライブラリsLIBと音データテーブルsTBLの内容は、本システムを適用する状況に応じて異なるものである。そのため、これらの具体的な内容については、後述する実施例のそれぞれにおいて個別に説明する。
【0020】
表示部13は液晶ディスプレイ等の表示装置であり、制御部11によって供給されるデータに基づいて画像を表示する。操作部14はキーボードやマウス等の入力装置であり、操作者の操作内容に応じた信号を制御部11に供給する。音声入力部15は、例えばBluetooth(登録商標)受信アダプタやライン入力ジャックであり、マイク2からの音データを受信する。この音声入力部15は、複数のマイク2のそれぞれを認識できるように構成されており、制御部11が音データの集音された場所を特定することが可能となっている。また、通信部16は、警戒装置1がネットワーク3を介して通信装置4とデータの授受を行うためのインターフェース装置である。
【0021】
[b]動作
上述した構成のもと、警戒装置1は複数のマイク2からの音データを受信し、この音データのそれぞれを基準音データライブラリsLIBに記憶されている基準音データと比較する。そして警戒装置1は、この比較結果に基づいて音データの集音された場所の状態(正常または異常)を示す情報を通信装置4へと出力する。さらに、警戒装置1は、通信装置4から音データを再生する旨の要求を受信した場合には、記憶部12に蓄積記憶された音データを通信装置4に送信し、この音データを再生させる。
本実施形態の警戒システム100における警戒装置1の動作を概説すると、以上のようになっている。ここからは、この警戒システム100を住居に適用する場合とオフィスに適用する場合とをそれぞれ示し、それぞれの場合における具体的な処理について詳細に説明する。
【0022】
[b−1]実施例1
ここでは、本発明の第1の実施例として、警戒システム100を家庭の住居に適用する場合を例に示す。本実施例は、警戒装置1が基準音データと異なる音データを受信したとき、これを異常であると判断して通信装置4へと通知するシステムである。
図3は本実施例のシステム構成を示した図である。説明を容易ならしめるために、ここでは住居の内部を、「ベランダ」、「部屋A」、「台所」、「居間」、「トイレ」、「風呂」、「廊下」、「玄関」、「部屋B」というように9つの場所に区分する。ここにおいて、部屋Aには時報音を発する時計があり、居間には着信時に呼び鈴の鳴る電話機があり、台所には冷蔵庫があるものとする。また、部屋Aは後述するユーザAの部屋であり、部屋Bは後述するユーザBの部屋であるとする。
【0023】
これら9つの場所のそれぞれには、マイク2A〜2Iが1台ずつ設置されている。このマイク2A〜2Iは、それぞれの場所において感度良く集音することが可能であり、かつ、人目につきにくい位置に設置されることが望ましい。また、本実施例においては通信装置4は2台あり、それぞれ、ユーザAの所持する携帯電話機(通信装置4A)と、ユーザBの所持するパーソナルコンピュータ(通信装置4B)である。
【0024】
次に、本実施例における基準音データライブラリsLIBと音データテーブルsTBLについて説明する。
図4に本実施例における基準音データライブラリsLIBを模式的に示す。基準音ライブラリsLIBとは、制御部11が音データの判定の基準として用いる「基準音データ」を複数記憶したデータの集合(ライブラリ)である。基準音データは、例えば、決められた閾値以上の音量(音圧)レベルであり、かつ、マイク2の設置される環境内において通常発生し得る音の音波形を示す音データである。図4に示されているように、本実施例においては「救急車のサイレン音」や「時計の時報音」、「電話の呼び鈴」、「冷蔵庫のモータ音」などといった音データが基準音データとしてあらかじめ登録されている。これらの音データにはマイク2によって録音したものを用いてもよいし、操作者自らが作成したり外部から取得したりしてもよい。なお、この基準音データライブラリsLIBは、もちろん、警戒装置1の操作者によって自在に変更することも可能である。
なお、このような基準音データのことを、以下においては「正常音データ」という。
【0025】
図5に本実施例における音データテーブルsTBLを示す。音データテーブルsTBLは、マイク2A〜2Iからの音データが集音されたそれぞれの場所と正常音データとを関連付けるものであり、それぞれのマイク2A〜2Iからの音データをいずれの正常音データと比較するかを規定している。つまり、マイク2A〜2Iのそれぞれから送信された音データは全ての正常音データと比較されるのではなく、音データテーブルsTBLによって規定されている正常音データとのみ比較される。
【0026】
また、本実施例の音データテーブルsTBLは、マイク2A〜2Iとユーザの通信装置4との関連付けも記述している。すなわち、本実施例の警戒装置1は、ある場所のマイク2からの音データに基づいて異常である旨の判断を行ったときに、決められたユーザの通信装置4にのみこの場所での異常を通知する。
【0027】
上述のような音データテーブルsTBLについて、図5を用いて説明すると、例えば音データテーブルsTBLの第1行は、「ベランダ」にある「マイク2A」からの音データは「救急車のサイレン音」と比較され、これとは異なる音であると判断された場合には「通信装置4A」と「通信装置4b」に通知が行われることを示している。また、音データテーブルsTBLの第2行は、「部屋A」にある「マイク2B」からの音データは「時計の時報音」と比較され、これとは異なる音であると判断された場合には「通信装置4A」に通知が行われることを示している。
【0028】
以上に示した構成のもと、本実施例の警戒システム100において行われる処理について説明する。この処理は、警戒装置1の制御部11が記憶部12に記憶されたプログラムPRG1を実行することによって実現される処理であり、例えばユーザ(居住者)が住居を留守にするときなどに実行される。
【0029】
図6は、制御部11がこの処理を実行するときに、通信装置4Aおよび4Bの表示部に表示されている画面を示した図である。同図に示されているように、この画面にはマイク2が集音する各場所の状態(正常または異常)が示されている。これらの状態は既定値として「正常」となっている。すなわち、警戒装置1からの通知がないときには、正常であることを示すボタンが表示されている。
【0030】
通信装置4Aおよび4Bにおける表示内容は、互いに異なっている。これは、制御部11がこの表示内容を音データテーブルsTBLの内容に基づいて決定するからである。制御部11は、そのユーザの通信装置4に関連付けられているマイク2の状態だけを通知する。そのため、ユーザAの通信装置4Aには部屋Bの状態が表示されず、ユーザBの通信装置4Bには部屋Aの状態が表示されないようになっている。
【0031】
図7は、警戒装置1の制御部11が行う処理を示したフローチャートである。この処理は、警戒装置1が受信する全ての音データについて同様の要領で行われている。同図に沿って説明すると、はじめに制御部11は、マイク2からの音データを受信し(ステップSa1)、これを記憶部12に記憶する(ステップSa2)。そして制御部11は、受信した音データが決められた閾値以上の音量レベルであるかどうかを判断する(ステップSa3)。受信した音データが閾値未満であれば(ステップSa3;NO)、制御部11は音データの受信動作を繰り返す(ステップSa1)。
【0032】
一方、受信した音データが閾値以上であれば(ステップSa3;YES)、制御部11は音データテーブルsTBLを参照してこの音データを送信したマイク2に関連付けられている正常音データを特定し(ステップSa4)、この正常音データと受信した音データとが一致するか否かを判断する(ステップSa5)。なお、音データと正常音データの比較においては、これらの音波形が完全に一致する必要はなく、許容し得る適当なレベル内に収まっていればよい。説明の便宜上、以下においてはこのレベル内に収まっている状態のことを、音データと正常音データとが一致している状態であるとする。
ここで、正常音データと受信した音データが一致する場合には(ステップSa5;YES)、制御部11はこの音データが通常発生し得る類の音であると判断する。そのため、制御部11は音データの送信された場所に異常は発生していないとみなし、再び音データの受信動作を繰り返す(ステップSa1)。
【0033】
これに対して、正常音データと受信した音データが一致しない場合には(ステップSa5;NO)、制御部11は音データの送信された場所に異常が発生していると判断し、異常を通知するための処理を開始する。具体的には、制御部11は音データテーブルsTBLを再び参照し、この異常を通知すべき通信装置4を特定する(ステップSa6)。そして制御部11は、特定された通信装置4に対して異常が発生した旨の通知を行う(ステップSa7)。このとき制御部11は、異常が発生した場所を通信装置4側で認識できるようにして通知を行う。具体的には、制御部11は異常の発生を示す情報(データ)とともに、例えば「ベランダ」なら「A」、「部屋A」なら「B」、「台所」なら「C」というような、その異常が発生した場所(またはその音データを集音したマイク2)を特定するための識別情報を通信装置4に送信する。
【0034】
以上の処理が行われることによって、警戒装置1は何らかの異常音を検知した場合に、これを通信装置4に通知し、表示部の表示内容を変化させるべく制御を行う。また、通信装置4はこの通知に基づき、表示部の表示内容を変化させる。続いて、異常が通知された場合の通信装置4の表示内容について、それぞれ音データの具体的な受信場所を挙げながら説明する。
【0035】
例えば、ベランダのマイク2Aが何らかの音データを集音したとする。この場合、その音データの示す音が音データテーブルsTBLに記憶されている「救急車のサイレン音」に一致しない音であれば、警戒装置1の制御部11はベランダにおいて異常が発生したと判断する。その結果、通信装置4Aおよび4Bには図8のような画面が表示される。この画面を図6の画面と比較すると、ベランダの状態を示すボタンが「正常」から「異常」に変化し、その表示態様を他とは異ならせていることがわかる。このようにすることで、警戒装置1はベランダに異常の徴候があることを通知し、ユーザの注意を喚起することが可能となる。
【0036】
また、例えば、部屋Aのマイク2Bが何らかの音データを集音し、この音データの示す音が「時計の時報音」に一致しない音だった場合には、通信装置4Aの画面表示だけが図9に示すように変化する。これは、図5の音データテーブルsTBLにおいてマイク2Bと通信装置4Bには関連付けが行われていないからである。
【0037】
さらに、これらの場合において、ユーザが表示態様の変化したボタンを選択すると、警戒装置1は選択されたボタンが示す場所の音データを通信装置4に送信する。このようにすることで、通信装置4のスピーカからは異常の徴候のある場所における実際の音が発音され、ユーザは集音された音やこの場所の状況を確認することが可能となる。
【0038】
以上のように、本動作例の警戒装置1によれば、泥棒の侵入などによって生じる犯罪や事故の徴候を示す状態変化を、音によって検出することが可能となる。このとき、検出した音が発する場所において通常発生し得る程度のものであれば、警戒装置1はこれを正常な音であると判断して通信装置4への通知を行わないようになっている。このため、犯罪や事故とは無関係な状態変化を除外することが可能となり、的確な検出を行うことを可能としている。さらに、それぞれの場所毎に異なる正常音データを上述の「正常な音」として関連付けることができるため、異常音の検出をより的確に行うことが可能となる。しかも、集音する場所と通知する通信装置4とを関連付けることもできるため、その場所に関係のあるユーザ、あるいは通知を行う必要のあるユーザにだけ通知を行うことが可能となり、ユーザのプライバシーを適切に保護することもできる。
【0039】
[b−2]実施例2
続いて、本発明の第2の実施例について説明する。本実施例においては、警戒システム100を企業等のオフィスに適用する場合を例に示す。本実施例は、上述の実施例1と異なり、警戒装置1が基準音データに一致する音データを受信したとき、これを異常であると判断して通信装置4へと通知するシステムである。本実施例においては、説明を容易に理解せしめるために、上述の実施例1と同様のことがらについては適宜説明を省略する。
【0040】
図10は本実施例のシステム構成を示した図である。このオフィスには、図示のように警戒装置1(「コンピュータa」とする)やコンピュータb〜f,窓g,h,ドアi、金庫j等が設置されている。また、これらの設置されている場所の近傍には、マイク2a〜2jがそれぞれ1台ずつ設置されている。これらのマイク2a〜2jは、有線あるいは無線にて警戒装置1に接続されている。なお、マイク2b〜2fに関しては、コンピュータb〜fが備えていてもよい。そして、警戒装置1はプログラムPRG2を実行し、異常を検知した場合に通信装置4へ通知を行う。通信装置4は例えば警備会社に設置されたコンピュータであり、この警備会社の社員であるユーザaによって操作される。
【0041】
次に、本実施例における基準音データライブラリsLIBと音データテーブルsTBLについて説明する。
図11に本実施例における基準音データライブラリsLIBを模式的に示す。本実施例の基準音データライブラリsLIBには、マイク2a〜2jのそれぞれの設置されている場所における異常の徴候を示す音データが「基準音データ」として記憶されている。一例を挙げると、本実施例においては「コンピュータの起動音」や「コンピュータのビープ音」、「窓ガラスを割る音」、「金庫を開ける音」、「人間の足音」などといった音データが基準音データとしてあらかじめ登録されている。なお、このような基準音データのことを、以下においては「異常音データ」という。
【0042】
図12に本実施例における音データテーブルsTBLを示す。本実施例の音データテーブルsTBLは、マイク2a〜2jからの音データが集音されたそれぞれの場所と異常音データとを関連付けている。例えば音データテーブルsTBLの第1行は、「窓ガラスを割る音」は「窓g」および「窓h」の場所にある「マイク2g」および「マイク2h」からの音データと比較され、これらの音データが一致すると判断された場合には、通信装置4に情報の出力が行われることを示している。また、音データテーブルsTBLの第2行は、「人間の足音」は全ての場所にあるマイク2からの音データと比較され、これらの音データが一致すると判断された場合には、通信装置4に情報の出力が行われることを示している。
【0043】
なお、本実施例は上述の実施例1と異なり、異常を示す情報の出力対象が1台の通信装置4であるため、マイク2と通信装置4との関連付けは不要である。また、音データと異常音データの比較においては、これらが完全に一致する必要はなく、許容し得る適当な幅を持たせてもよい。
【0044】
以上に示した構成のもと、本実施例の警戒システム100において行われる処理について説明する。この処理は、警戒装置1の制御部11が記憶部12に記憶されたプログラムPRG2を実行することによって実現される処理であり、例えば就業時間外等のオフィスが無人となるときに実行される。
【0045】
図13は、制御部11がこの処理を実行するときに、通信装置4の表示部に表示されている画面を示した図である。同図に示されているように、この画面にはマイク2が集音する各場所の状態(正常または異常)が示されている。これらの状態は既定値として「正常」となっている。すなわち、警戒装置1からの通知がないときには、正常であることを示すボタンが表示されている。
【0046】
図14は、警戒装置1の制御部11が行う処理を示したフローチャートである。本実施例のフローチャートは上述の実施例1のフローチャート(図7)と同様の部分があるが、これらの部分については適宜説明を省略する。このフローチャートと図7のフローチャートの相違点は、音データの比較対象が正常音データではなく異常音データである点である。そのため、本実施例においては、制御部11は音データテーブルsTBLを参照してこの音データを送信したマイク2に関連付けられている異常音データを特定し(ステップSb4)、この異常音データと受信した音データとが一致するか否かを判断している(ステップSb5)。そして、異常音データと受信した音データが一致しない場合には(ステップSb5;NO)、制御部11はこの音データが通常発生し得る類の音であると判断し、再び音データの受信動作を繰り返す(ステップSb1)。
【0047】
一方、異常音データと受信した音データが一致する場合には(ステップSb5;YES)、制御部11は音データの送信された場所に異常が発生していると判断し、異常を通知するための処理を開始する。具体的には、制御部11は、異常音を受信した場所と、その場所において異常が発生した旨とを含んだデータを通信装置4に出力する(ステップSb6)。
【0048】
以上の処理が行われることによって、警戒装置1は何らかの異常音を検知した場合に、これを通信装置4に通知し、表示部の表示内容を変化させるべく制御を行う。また、通信装置4はこの通知に基づき、表示部の表示内容を変化させる。続いて、異常が通知された場合の通信装置4の表示内容について、それぞれ音データの具体的な受信場所を挙げながら説明する。
【0049】
例えば、コンピュータbの近傍にあるマイク2bが何らかの音データを集音したとする。この場合、その音データの示す音が音データテーブルsTBLに記憶されている「コンピュータの起動音」に一致する音であれば、警戒装置1の制御部11はコンピュータbの近傍において何者かがコンピュータを起動させたと判断する。ここで、無人であるはずのオフィスでコンピュータの起動音がするのは不自然なので、制御部11は、この場所において侵入者がコンピュータを操作しようとしているといった類の異常が発生したと判断するのである。その結果、通信装置4には図15のような画面が表示される。この画面を図13の画面と比較すると、コンピュータbの状態を示すボタンが「正常」から「異常」に変化し、その表示態様を他とは異ならせていることがわかる。このようにすることで、警戒装置1はコンピュータbに異常の徴候があることを通知し、ユーザの注意を喚起することが可能となる。
【0050】
また、例えば、ドアiの近傍にあるマイク2iが何らかの音データを集音し、この音データの示す音が「ドアを開ける音」に一致する音だった場合には、通信装置4には図16(a)のような画面が表示される。さらに、「人間の足音」に一致する音データがマイク2hやマイク2jにおいて順次集音されると、通信装置4の表示部に表示される画面は図16(b)のように変化する。この場合において、ユーザが表示態様の変化したボタンを選択すると、警戒装置1は図17のような画面を表示部に表示させ、異常音の移動した軌跡をユーザに通知する。この画面を参照すると、ユーザは侵入者がドアiを開けてオフィスに侵入し、足音を立てながら金庫jに近づいていることを知ることができる。このとき、上述の実施例1と同様に、異常を検知した場所の実際の音が通信装置4において発音されるようにしてもよい。
このようにすることで、ユーザは異常の徴候を示す音データの時間的な変化を知ることができ、異常が発生しているか否かの判断をより的確に行うことが可能となる。
【0051】
[c]変形例
なお、本発明は上述の2つの実施例に記載した態様に限定されず、その適用においては種々の変形が可能である。以下にその例を示す。
上述の実施例1においては、ベランダや居間等の場所にそれぞれ1台ずつのマイク2を設置したが、このマイク2の数をさらに増やしてもよい。このようにすれば、異常音の発生した場所をより具体的に特定することが可能となる。また、マイク2のそれぞれを複数のマイクロフォンにより構成されるマイクアレイとすれば、音源の位置をより正確に特定したり、集音された音データから雑音を除去したりすることが可能となる。また、このような構成を上述の実施例2に適用すれば、異常音の移動軌跡をより正確に知ることが可能となる。
【0052】
また、上述の実施例1においては、ユーザが住居を留守にするような場合について説明したが、本実施例のシステムを子供やペットの監視に用いることも可能である。このような場合には、例えば「子供の声」や「ペットの鳴き声」を基準音データとして登録しておくとよい。このようにすれば、子供やペットがどこで物音を立てているか確認することができる。そのため、子供が食器を割ったりといった危険な行為をしていないかとか、テレビを長時間見続けていないかといったことを確認することが可能となる。
【0053】
また、上述の実施例1においては、通信装置4のスピーカから異常の徴候のある場所における実際の音が発音され、ユーザはこの音を聴取することが可能であると説明したが、警戒装置1が音データを送信する前にユーザにパスワードの入力を要求するようにしてもよい。このようにすれば、パスワードを知る特定のユーザしか音データを聴取することができなくなるので、居住者のプライバシーをより適切に保護することが可能となる。
【0054】
また、上述の実施例においては、決められた閾値以上の音量レベルの音データが基準音データと比較されると説明したが、この閾値は音データの集音される場所毎に異なるものであってもよい。例えば、一般的に屋外は屋内よりもさまざまな騒音が存在しているので、「ベランダ」のマイク2にはより大きな音量レベルの閾値を設定し、「居間」のマイク2にはより小さな音量レベルの閾値を設定するとよい。このようにすれば、例えば泥棒が窓ガラスをサークルカッターのようなものであまり音を立てずに開けた場合であっても、屋内のマイク2が騒音の増大を検知することが可能となるので、異常の徴候をより高精度に検知できる。
【0055】
また、上述の実施例においては、警戒装置1を住居やオフィスの内部にあるものとして説明したが、このような態様に限定されず、警戒装置がネットワークを介して遠隔にあってもよい。このような場合には、当然、それぞれのマイクはネットワーク通信機能を備え、集音した音データをネットワーク経由で警戒装置へと送信することとなる。
【0056】
また、上述の実施例のマイク2に種々の機能を追加することも効果的である。例えば、異常音を検知するたびに発光するライトを付設したり、ユーザからの指示に応じて警報を発するサイレンや静止画ないし動画を撮影するカメラを付設してもよい。さらに、通信装置4から入力されたユーザの音声を出力するスピーカを設けてもよい。このようにすれば、泥棒などを撃退する効果がより高まるとともに、犯罪を未然に防ぐことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施形態に係る警戒システムの全体構成を示した図である。
【図2】同実施形態に係る警戒装置のハードウェア構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施例のシステム構成を示した図である。
【図4】同実施例における基準音データライブラリを模式的に示した図である。
【図5】同実施例における音データテーブルを示した図である。
【図6】同実施例において通信装置の表示部に表示される画面を示した図である。
【図7】同実施例において警戒装置の制御部が行う処理を示したフローチャートである。
【図8】同実施例において通信装置の表示部に表示される画面を示した図である。
【図9】同実施例において通信装置の表示部に表示される画面を示した図である。
【図10】本発明の第2の実施例のシステム構成を示した図である。
【図11】同実施例における基準音データライブラリを模式的に示した図である。
【図12】同実施例における音データテーブルを示した図である。
【図13】同実施例において通信装置の表示部に表示される画面を示した図である。
【図14】同実施例において警戒装置の制御部が行う処理を示したフローチャートである。
【図15】同実施例において通信装置の表示部に表示される画面を示した図である。
【図16】同実施例において通信装置の表示部に表示される画面を示した図である。
【図17】同実施例において通信装置の表示部に表示される画面を示した図である。
【符号の説明】
【0058】
100…警戒システム、1…警戒装置、11…制御部、12…記憶部、13…表示部、14…操作部、15…音声入力部、16…通信部、2…マイク、3…ネットワーク、4…通信装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の異なる場所において集音する複数の集音装置と、通信装置と、前記集音装置および通信装置とデータの授受が可能な制御装置とを備えた警戒システムであって、
前記複数の集音装置は、
それぞれの場所において集音した音を音データとして送信する送信手段を備え、
前記制御装置は、
前記複数の集音装置から送信された音データを受信する受信手段と、
あらかじめ設定された音波形を示す正常音データを記憶する音データ記憶手段と、
前記受信手段により受信された音データと前記音データ記憶手段に記憶されている正常音データとの一致の度合いを判定する判定手段と、
前記判定手段によって、前記音データと前記正常音データとがあるレベル以上に一致しないと判定された場合に、その判定結果と前記音データの集音された前記場所とを示す情報を前記通信装置に出力する出力手段とを備え、
前記通信装置は、
前記制御装置により出力された前記情報を受け取ると、当該情報が示す場所に異常が発生していることを報知する報知手段を備える警戒システム。
【請求項2】
複数の異なる場所において集音する複数の集音装置と、通信装置と、前記集音装置および前記通信装置とデータの授受が可能な制御装置とを備えた警戒システムであって、
前記複数の集音装置は、
それぞれの場所において集音した音を音データとして送信する送信手段を備え、
前記制御装置は、
前記複数の集音装置から送信された音データを受信する受信手段と、
あらかじめ設定された音波形を示す異常音データを記憶する音データ記憶手段と、
前記受信手段により受信された音データと前記音データ記憶手段に記憶されている異常音データとの一致の度合いを判定する判定手段と、
前記判定手段によって、前記音データと前記異常音データとがあるレベル以上に一致すると判定された場合に、その判定結果と前記音データの集音された前記場所とを示す情報を前記通信装置に出力する出力手段とを備え、
前記通信装置は、
前記制御装置により出力された前記情報を受け取ると、当該情報が示す場所に異常が発生していることを報知する報知手段を備える警戒システム。
【請求項3】
複数の異なる場所で集音された音データをそれぞれ受信する受信手段と、
あらかじめ設定された音波形を示す正常音データを記憶する音データ記憶手段と、
前記受信手段により受信された音データと前記音データ記憶手段に記憶されている正常音データとの一致の度合いを判定する判定手段と、
前記判定手段によって、前記音データが前記正常音データとあるレベル以上に一致しないと判定された場合に、その判定結果と前記音データの集音された前記場所とを示す情報を出力する出力手段と
を備える警戒装置。
【請求項4】
複数の異なる場所で集音された音データをそれぞれ受信する受信手段と、
あらかじめ設定された音波形を示す異常音データを記憶する音データ記憶手段と、
前記受信手段により受信された音データと前記音データ記憶手段に記憶されている異常音データとの一致の度合いを判定する判定手段と、
前記判定手段によって、前記音データが前記異常音データとあるレベル以上に一致すると判定された場合に、その判定結果と前記音データの集音された前記場所とを示す情報を出力する出力手段と
を備える警戒装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2006−235996(P2006−235996A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−49574(P2005−49574)
【出願日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】