説明

車両の排水装置

【課題】 車両の排水装置を製作費や構造面で有利に得る。
【解決手段】 車体の固定部分11と開閉部分12との間隙14の下方に配置した樋体21を、固定部分11及び開閉部分12とは別部材に構成して備えている。樋体21に設けた弾性変形自在な連結筒部27と、連結筒部27が嵌入される取付け孔28によって樋体21を支持する支持部材25と、連結筒部27に嵌入されて樋体21に排水口30を形成するドレン筒22とを備えている。ドレン筒22が連結筒部27に嵌入され、かつ連結筒部27が取付け孔28に嵌入された状態において、ドレン筒22が連結筒部27を弾性変形させて支持部材25に係止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の排水装置、詳しくは、車体の固定部分と開閉部分との間隙からの浸入水を排出する排水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記した排水装置として、従来、例えば特許文献1に記載されたものがあった。
特許文献1に記載された排水装置では、フロントウインドシールドの下端部と、フロントフードの後端部との間隙の下方に設けた水路と排水路とを備えている。
水路は、カウルボックス部を構成するカウルアッパーパネルに、カウルボックス部内に位置させて形成されている。排水路は、カウルボックス部を構成するカウルトップガーニッシュに形成されている。
雨天もしくは洗車時に、カウルトップガーニッシュ上面にかかった水は、前記排水路や、カウルトップガーニッシュの空気取り入れ口からカウルトップパネル上面に至り、カウルトップパネルに形成された排水口よりカウルボックス部内に排水され、前記水路によって外部に排出される。
【0003】
【特許文献1】特開2001−278117号公報(段落〔0013〕−〔0017〕、図1−8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した従来の技術を採用することによって排水装置を構成すると、排水用の樋体は、車体部分などの樋体以外の部材と一体成形して備えることになり、樋体の製作費や構造面で不利になりがちであった。
【0005】
本発明の目的は、製作費や構造面で有利に得ることができる車両の排水装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第1発明は、車体の固定部分と開閉部分との間隙の下方に配置した樋体を前記固定部分及び前記開閉部分とは別部材に構成して備え、
前記樋体に設けた弾性変形自在な連結筒部と、前記連結筒部が嵌入される取付け孔によって前記樋体を支持する支持部材と、前記連結筒部に嵌入されて前記樋体に排水口を形成するドレン筒とを備え、
前記ドレン筒が前記連結筒部に嵌入され、かつ前記連結筒部が前記取付け孔に嵌入された状態において、前記ドレン筒が前記連結筒部を弾性変形させて前記支持部材に係止させるよう構成してある。
【0007】
本第1発明の構成によると、樋体を車体の固定部分とは別の単独部材にして容易にかつ構造簡単に製作することができる。樋体を支持部材に支持させるよう樋体の連結筒部を支持部材に係止させるのに、ドレン筒を係止手段に利用して係止させることができる。
【0008】
従って、樋体を構造簡単かつ製作容易に得て、かつ樋体の支持部材への取り付けを、ドレン筒を係止手段に利用した簡単な構造によって行い、前記間隙からの浸入水の排出を構造簡単かつ安価に行える排水装置を得ることができる。
【0009】
本第2発明では、前記ドレン筒の前記連結筒部から突出した端部に外嵌されるドレンホースと、前記ドレンホースを前記ドレン筒に止着するよう前記ドレンホースに外嵌される止着具とを備えている。
【0010】
本第2発明の構成によると、樋体の連結筒部が支持部材から抜け出ようとした場合、ドレンホースがドレン筒を介して連結筒部に付いて移動して支持部材に当接し、これによって連結筒部の抜け外れを防止されるようにできる。また、ドレン筒が樋体の連結筒部から抜け出ようとした場合、ドレンホースがドレン筒に付いて移動して連結筒部に当接し、これによってドレン筒の抜け外れを防止されるようにできる。
【0011】
従って、樋体やドレン筒の抜け外れを、ドレンホースを抜け止め手段に利用した簡単な構造によって行い、この面からも排水装置を構造簡単かつ安価に得ることができる。
【0012】
本第3発明では、前記支持部材に、前記取付け孔を前記支持部材の外周側に向けて開口させる切り欠きを設けてある。
【0013】
本第3発明の構成によると、樋体の連結筒部を支持部材の横外側から切り欠きに弾性変形させながら嵌入させて切り欠きから取付け孔に嵌め込み、この後、ドレン筒を連結筒部に嵌入させ、連結筒部をドレン筒によって弾性変形させて支持部材に係止させるという組み付け方法を採用して組み付け作業を行うことができる。
【0014】
従って、樋体の連結筒部を支持部材の取り付け孔にこれの上方から嵌入させる組み付け方法を採用するよりも操作容易に連結筒部を支持部材に装着して排水装置の組み付けを能率よく行うことができる。
【0015】
本第4発明では、前記樋体がゴム製であり、前記連結筒部が前記樋体に一体成形されている。
【0016】
本第4発明の構成によると、車体の固定部分や開閉部分に湾曲や歪があっても、樋体を固定部分や開閉部分に圧接させることにより、樋体が固定部分や開閉部分の湾曲や歪に沿って固定部分や開閉部分に密着する。
連結筒部を樋体に一体成形しても、連結筒部に弾性を備えさせることができる。
【0017】
従って、車体の固定部分や開閉部分に湾曲や歪があっても、車体の固定部分や開閉部分との密着によって浸入水を樋体外に漏れ出ないよう排出処理できる樋体と、弾性を備える連結筒部とを一体成形して安価に得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る車両の側面図である。図2は、本発明の実施例に係る車両の平面図である。これらの図に示すように、本発明の実施例に係る車両は、左右一対の操向操作及び駆動自在な前車輪1,1と左右一対の駆動自在な後車輪2,2とによって自走するよう構成され、かつ前後輪間に設けた日除け3付きの運転部4が装備された自走車と、この自走車の車体フレームに運転部4よりも車体後方側に配置して上下揺動自在に設けたダンプ可能な荷台5とを備えて構成してある。
【0019】
前記自走車は、前記運転部4の前端部にインストルトメントパネル10(以下、インパネ10と略称する。)の車体外周側を覆うよう設けた車体部分11と、この車体部分11よりも車体前方側に位置する車体部分を構成するフロントカバー12とを備えている。前記車体部分11は、車体フレームに固定されている。前記フロントカバー12は、このフロントカバー12の後端側に配置した車体横向きの開閉軸芯13まわりに上下に揺動開閉する。
【0020】
自走車は、前記フロントカバー12の後端部と前記車体部分11の前端部との間に設けた間隙14と、この間隙14の下方に配置した樋体21を有した排水装置20とを備えている。
【0021】
前記間隙14は、フロントカバー12が揺動開閉する際のフロントカバー12と車体部分11との干渉を回避する。
【0022】
図3は、前記排水装置20の正面図である。図4は、前記排水装置20の樋体端部での縦断側面図である。図5は、前記排水装置20の樋体中間部での縦断側面図である。これらの図に示すように、前記排水装置20は、前記樋体21を備える他、この樋体21の車体横方向での両端部に設けたドレン筒22と、前記各ドレン筒22に接続されたドレンホース23とを備えて構成してある。
【0023】
前記樋体21は、車体上方向きに開口した横断面コ字形に成形されたゴム体によって構成し、開口の後側に位置する壁部分21aの上端部が前記車体部分11の内面側に圧接されて密着し、開口の前側に位置する壁部分21bの上端部が閉じ状態の前記フロントカバー12の内面側に圧接されて密着する配置になっている。この樋体21は、樋体21の車体横方向での両端部に設けた端取付け構造Aが備える支持部材25と、樋体21の車体横方向での中間部に設けた左右一対の中側取付け構造Bが備える中支持部材26とに支持されている。
【0024】
図3、図4に示すように、前記各端側取付け構造Aは、樋体21の底部に設けた連結筒部27を前記支持部材25に係止させるようになっている。
【0025】
すなわち、樋体21の前記連結筒部27は、樋体21の底部に一体成形されたゴム筒で成り、弾性変形自在になっている。
【0026】
前記支持部材25は、車体側に固定された板金部材によって構成してある。図6は、支持部材25の平面図である。この図に示すように、支持部材25は、車体上下方向に開口した円形の取付け孔28と、この取付け孔28を支持部材25の外周側に向けて開口させている切り欠き29とを備えている。
つまり、樋体21の前記連結筒部27を、連結筒部27のフランジ部27aと樋体21との間で支持部材25の横外側から前記切り欠き29に弾性変形させながら嵌入し、この切り欠き29から取付け孔28に移動させることにより、連結筒部27を取付け孔28に嵌入できる。支持部材25は、取付け孔28に連結部27が嵌入されることにより、樋体21を支持する。
【0027】
前記ドレン筒22は、樋体21とは別部材に構成されており、ドレン筒22の一端側に位置するフランジ部22aが樋体21の内部に位置する取付け向きにし、支持部材25に装着された後の前記連結筒部27に嵌入させるようになっている。ドレン筒22は、前記連結筒部27に嵌入されると、連結筒部27をこれの外径が増大した状態に弾性変形させ、これによって連結筒部27を支持部材25の取付け孔28のまわりに係止させる。
【0028】
図4に示すように、前記ドレン筒22は、前記連結筒部27に嵌入されると、樋体21に排水口30を形成する。前記ドレンホース23は、前記ドレン筒22の前記連結筒部27から下方に突出した端部に外嵌した状態に接続されており、樋体21の排水口30に連通している。このドレンホース23は、ドレンホース23に外嵌された止着具31によってドレン筒22に止着されている。
【0029】
ドレンホース23は、樋体21とドレン筒22との抜け止めを行う。
すなわち、樋体21の連結筒部27が支持部材25から抜け外れようとすると、ドレンホース23がドレン筒22を介して連結筒部27に付いて上昇し、ドレンホース23の上端が連結筒部27のフランジ部27aを介して支持部材25に当接して連結筒部27の抜け止めを行う。
ドレン筒22が連結筒部27から抜け外れようとすると、ドレンホース23がドレン筒22に付いて上昇し、ドレンホース23の上端が連結筒部27のフランジ部27aを介して支持部材25に当接してドレン筒22の抜け止めを行う。
【0030】
図5に示すように、前記各中側取付け構造Bは、樋体21の底部に一体形成された連結軸32が車体部分に固定された中支持部材26の取付け孔33に上方から挿入されることにより、樋体21を中支持部材26に支持させる。
すなわち、連結軸32が中支持部材26に挿入されると、連結軸32に設けてある係止部34が弾性変形しながら取付け孔33を通って中支持部材26の下側に抜け出る。中支持部材26の下側に抜け出た係止部34は、自由状態に弾性復元して取付け孔33よりも大の外径を備えた状態になり、中支持部材26の下面側に係止して樋体21を中支持部材26に連結する。
【0031】
これにより、排水装置20は、雨天や洗車の際、あるいはフロントカバー12の上昇開放の際、フロントカバー12や車体部分11から間隙14に浸入した水があれば、浸入水を樋体21によって回収して樋体21の両端部に流動案内し、排水口30からドレンホース23に流入させてこのドレンホース23によって車体外部に排水する。
【0032】
前記フロントカバー12は、フロントカバー12の前端部と車体フレームとにわたって設けたロック機構40によって下降閉じ状態にロックされる。
【0033】
図7は、前記ロック機構40の側面図である。図8は、前記ロック機構40の正面図である。これらの図に示すように、前記ロック機構40は、フロントカバー12の前端部の内側に揺動自在に設けたフック41と、車体側に設けたロック軸45とを備えて構成してある。
【0034】
ロック軸は、車体フレームの前端部42に設けたステー43に取付けプレート44を介して支持されている。
【0035】
前記フック41は、フック操作軸に連結しているロックバネ46によって作用姿勢に揺動付勢されるように、かつフロントカバー12の下降揺動に伴ってロック軸45との当接によって前記ロックバネ46に抗して揺動操作されるように自動フックになっている。
これにより、ロック機構40は、フロントカバー12が下降操作されて下降閉じ姿勢になれば、フック41をロック軸45に自ずと係合させてフロントカバー12を閉じ状態に自動的にロックする。
【0036】
前記取付けプレート44は、前記ロック軸45を取付けプレート44から車体前方向きに突出させて備える他、取付けプレート44から前記ロック軸45の突出方向とは逆向きに突出した予備ロック軸47を備えている。予備ロック軸47の取付けプレート44から突出している長さL1は、ロック軸45の取付けプレート44から突出している長さL2よりも短くなっている。
【0037】
つまり、前記フック41の支持部材48は、前記フック41の前側に位置した切り欠き孔49を備えている。この切り欠き孔49は、フロントカバー12が下降閉じ姿勢にある状態で、前記ロック軸45の先端側を入り込ませる。前記支持部材48のフロントカバー12への組み付け位置によっては、ロック軸45が切り欠き孔49より前側で支持部材48に当接して切り欠き孔49に入り込まないことがある。この事態が発生した場合、取付けプレート44を、予備ロック軸47が取付けプレート44から車体前方向きに突出する組み付け姿勢にしてステー43に連結する。さらには、取付けプレート44が前記ステー43の前連結面43aと後連結面43bのうちの後連結面43bに当て付ける組み付け姿勢にしてステー43に連結する。すると、予備ロック軸47の前記突出長さL1がロック軸47の突出長さL2よりも短い分、予備ロック軸47がロック軸45よりも車体後方側に退避して位置する。あるいは、予備ロック軸47とロック軸45の突出長さの差の分と、ステー43の前連結面43aと後連結面43bとの間の肉厚の分とを加えた分、予備ロック軸47がロック軸45よりも車体後方側に退避して位置する。これにより、予備ロック軸47が切り欠き孔49に入り込み、ロック機構40によるフロントカバー12の閉じロックが可能になる。
【0038】
図9は、ロック機構40のロック軸配設部の斜視図である。図10は、ロック機構40のロック軸配設部の正面図である。これらの図に示すように、前記ステー43が前記取付けプレート44の連結のために備えている一対のボルト孔43c,43cは、車体横方向に長い長孔になっている。
つまり、フック41とロック軸45又は予備ロック軸47とが支障なく係合するよう、前記ボルト孔43cの長孔形状の作用によってロック軸45あるいは予備ロック軸47の車体横方向での組み付け位置調節を行う。
【0039】
図11は、運転部4のインストルトメントパネル配設部の斜視図である。この図に示すように、前記運転部4は、前記インパネ10の車体横方向での一端部に設けたハンドルポストカバー50を備え、前記ハンドルポストカバー50の下方に位置した収納ボックス51と、前記インパネ10の車体横方向での中央部に車体横方向に並べて設けた変速レバー52と駆動切り換えレバー53とデフロックレバー54とを備え、前記インパネ10の車体横方向での一端部に設けた物品収容ボックス55と一対のカップホルダー56,56とを備えている。
【0040】
前記変速レバー52は、前後輪1,2を駆動する静油圧式無段変速装置(図示せず)を高速前進状態と低速前進状態と後進状態とに切り換え操作する。前記駆動切り換えレバー53は、前後輪1,2の駆動状態を、前後輪1,2が駆動される四輪駆動状態と、前後輪1,2のうちの後輪2のみが駆動される二輪駆動状態とに切り換え操作する。前記デフロックレバー54は、後輪デフ機構(図示せず)をデフ状態とデフロック状態とに切り換え操作する。
【0041】
前記インパネ10は、一つのレバー開口60を備え、前記変速レバー52と前記駆動切り換えレバー53と前記デフロックレバー54との取り外しを行わないでインパネ10の脱着が行えるように、前記各レバー52,53,54のためのガイドプレート61を前記レバー開口60に脱着自在に装着されて備えている。
【0042】
前記インパネ10は、樹脂材の成型によって作製してある。このインパネ10は、前記ンハンドルポストカバー50と前記収納ボックス51と前記物品収容ボックス55とを一体成形によって備えている。前記収納ボックス51は、車両の取扱い説明書を収容する。
【0043】
図12に示すように、前記一対のカップホルダー56,56は、インパネ10の製作時に同時に成形された凹入部65と、インパネ10とは別部材に作製して前記凹入部65に嵌め込まれたホルダー本体66とによって構成してある。前記各カップホルダー56にカップ67の取っ手67aを収容するよう設けた切り欠き68は、インパネ10に前記凹入部65に連通して成形された切り欠き69と、前記ホルダー本体66に設けた切り欠き70とによって形成してある。
【0044】
つまり、カップホルダー56は、インパネ10に一体成形したものでありながら、小物入れとして使用できるようになっている。
すなわち、インパネ10に製作のために備えさせる抜き勾配の角度は、前記ハンドルポストカバー50の傾斜角によって決まる。インパネ10の抜き勾配の関係から、前記凹入部65の切り欠き69の深さDは、凹入部65の上端から底面に至る。ホルダー本体66の前記切り欠き70の下方に位置する周壁部66aは、前記凹入部65の前記切り欠き69の底側部分を閉じ、カップホルダー56を小物入れとして使用された際、収容物の抜け落ちを防止する。
【0045】
インパネ10は、これの裏面側に形成された帯板形のホルダー本体受け65aによって前記凹入部65を形成している。前記ホルダー本体66は、凹入部65に嵌めこまれた状態で、前記ホルダー本体受け65aの両横側に存在する空隙を閉塞し、この空隙から収容物が抜け落ちることを防止する。
【0046】
図13は、運転部内底部の斜視図である。この図に示すように、運転部4は、左右の乗降口の足元部の車体前方側に位置した突出壁59を備えている。
【0047】
前記突出壁59は、前輪フェンダ73に一体成形されている。この突出壁59は、運転部内に位置する前輪用のタイヤハウス壁74から突出しており、遊転部内の搭載物がタイヤハウス壁74から車体外に滑り出ることを防止する。
【0048】
図14は、運転部4の座席配設部の縦断側面図である。図15は、シートクッション75の平面図である。図16は、シートクッション75の上昇状態での斜視図である。これらの図に示すように、運転部4は、座席支持台57の車体横方向での中央部を挿通した駐車ブレーキレバー58と、前記シートクッション75に前記駐車ブレーキレバー58の上方に配置して設けた切り欠き76とを備えている。
【0049】
前記切り欠き76は、駐車ブレーキレバー58の操作の際、駐車ブレーキレバー58に手を届きやすくしている。この切り欠き76は、シートクッション75を連結軸芯75aまわりに座席支持台57から上昇揺動させる際のシートクッション75と駐車ブレーキレバー58との干渉を回避する。
【0050】
図14,15に示すように、前記座席支持台57は、これの上板部57aに設けた物品収容凹部77と、前記上板部57aに前記物品収容凹部77の開口の周囲に配置して設けた突条78とを備えている。
【0051】
前記突条78は、シートクッション75が前記上板部57aに載った下降使用姿勢の状態において、シートクッション75の裏面側に設けてあるゴムシート79が圧接され、物品収容凹部77の開口の全周囲をシールする。
【0052】
〔別実施例〕
上記した実施例の排水装置に替え、エンジンボンネットやリヤフードからの浸入水を処理するよう構成する排水装置にも本発明を適用することができる。従って、フロントカバー12、エンジンボンネット、リヤフードなどを総称して車体の開閉部分12と呼称し、前記車体部分11を車体の固定部分11と呼称する。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】車両の側面図
【図2】車両の平面図
【図3】排水装置の正面図
【図4】排水装置の縦断側面図
【図5】排水装置の縦断側面図
【図6】支持部材の平面図
【図7】ロック機構の側面図
【図8】ロック機構の正面図
【図9】ロック機構のロック軸配設部の斜視図
【図10】ロック機構のロック軸配設部の正面図
【図11】運転部のインストルトメントパネル配設部の斜視図
【図12】カップホルダーの縦断側面図
【図13】運転部内底部の斜視図
【図14】運転部の座席配設部の縦断側面図
【図15】シートクッションの平面図
【図16】シートクッションの上昇状態での斜視図
【符号の説明】
【0054】
11 固定部分
12 開閉部分
14 間隙
21 樋体
22 ドレン筒
23 ドレンホース
25 支持部材
27 連結筒部
28 取付け孔
29 切り欠き
30 排水口
31 止着具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の固定部分と開閉部分との間隙の下方に配置した樋体を前記固定部分及び前記開閉部分とは別部材に構成して備え、
前記樋体に設けた弾性変形自在な連結筒部と、前記連結筒部が嵌入される取付け孔によって前記樋体を支持する支持部材と、前記連結筒部に嵌入されて前記樋体に排水口を形成するドレン筒とを備え、
前記ドレン筒が前記連結筒部に嵌入され、かつ前記連結筒部が前記取付け孔に嵌入された状態において、前記ドレン筒が前記連結筒部を弾性変形させて前記支持部材に係止させるよう構成してある車両の排水装置。
【請求項2】
前記ドレン筒の前記連結筒部から突出した端部に外嵌されるドレンホースと、前記ドレンホースを前記ドレン筒に止着するよう前記ドレンホースに外嵌される止着具とを備えている請求項1記載の車両の排水装置。
【請求項3】
前記支持部材に、前記取付け孔を前記支持部材の外周側に向けて開口させる切り欠きを設けてある請求項1又は2記載の車両の排水装置。
【請求項4】
前記樋体がゴム製であり、前記連結筒部が前記樋体に一体成形されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両の排水装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−67145(P2009−67145A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−235714(P2007−235714)
【出願日】平成19年9月11日(2007.9.11)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】