説明

車両の燃料タンク支持構造

【課題】車両のフロアパネル1下方に配置される燃料タンク30の支持構造において、燃料タンク30を支持するためだけのクロスメンバを設けることなく、燃料タンク30を確実に支持する。
【解決手段】フロアパネル1下面に接合され、フロアパネル1の車幅方向両端側を前後に延びる一対のボディーフレーム2間に設けた複数のクロスメンバ7,11,12,17を前後に結ぶように、フロアパネル1の車幅方向中央部のセンタトンネル3を挟むように後方に延びる一対の縦フレーム15,19を設ける。この一対の縦フレーム15,19の少なくとも一方に燃料タンク30の車幅方向中央側を支持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のフロア下方に配置される燃料タンクの支持構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、フロア下面に接合され、フロアの車幅方向両端側を前後に延びる一対のボディーフレームを有し、フロア下方に配設される燃料タンクを一対のボディーフレームに支持させる車両の燃料タンク支持構造は知られている。
【0003】
このような車両の燃料タンク支持構造のうち、燃料タンクの前後の四隅部側をボディーフレーム又はクロスメンバに支持し、燃料タンクの前後部の少なくとも一側に、フロアパネルに対して離間し、フロアパネルの下側に車幅方向に沿って配置され、両端がボディーフレームに固定されたタンクマウントメンバを設け、このタンクマウントメンバに燃料タンクの前後部の少なくとも一方の車幅方向中央側部を支持したもの知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−181629号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の車両の燃料タンク支持構造では、タンクマウントメンバをタンクに合わせて配置しなければならず、タンクのサイズが変わると、車体の構成も変えなければならないという問題があった。
【0005】
一方、フロア下面の一対のボディーフレーム間には、車両の側突時の剛性向上などのために複数のクロスメンバが設けられている。このように、元々存在する前後一対のクロスメンバ間に燃料タンクを配置し、その前後部をクロスメンバに支持させる場合には、燃料タンクに前後に延びるベルトを掛けて支持する方法が考えられる。このような場合、クロスメンバが燃料タンクの配置位置に対して離れていると、フロア下面に対するベルトの角度が小さくなって十分な支持が行えないという問題があった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、フロア下面のフレームの構成に工夫を加えることで、燃料タンクを支持するためだけのクロスメンバを設けることなく、燃料タンクを確実に支持することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、この発明では、センタトンネルを挟むように後方に延びる縦フレームに燃料タンクを支持するようにした。
【0008】
具体的には、フロア下面に接合され、フロアの車幅方向両端側を前後に延びる一対のボディーフレームを有し、このボディーフレームにフロア下方に配設される燃料タンクの側部を支持させる車両の燃料タンク支持構造を対象とする。
【0009】
そして、上記一対のボディーフレーム間に該一対のボディーフレームを車幅方向につなぐ複数のクロスメンバが設けられ、この複数のクロスメンバを前後に結ぶように、フロアの車幅方向中央部のセンタトンネルを挟むように後方に延びる一対の縦フレームを設け、この一対の縦フレームの少なくとも一方に燃料タンクの車幅方向中央側が支持される構成とする。
【0010】
上記の構成によると、燃料タンクは、従来のようにその車幅方向外側の側部が一対のボディーフレームにそれぞれ支持されるだけでなく、その車幅方向中央側が、元々存在する複数のクロスメンバを前後に結ぶ一対の縦フレームに支持される。
【0011】
第2の発明では、上記ボディーフレームから車幅方向内側に分岐し、上記センタトンネルに沿って後方に延びるトンネルフレームを備え、上記フロア下面には、トンネルフレームと縦フレームとが前後方向に分断された荷重分断部が設けられている。
【0012】
上記の構成によると、車両の前突時には、ボディーフレームにかかる荷重は、トンネルフレームに流れていくが、このトンネルフレームにかかった荷重は、フロア下面の荷重分断部によって、分断されるので、縦フレームには伝わり難いものとなる。
【0013】
第3の発明では、上記荷重分断部の前端には、クロスメンバが設けられ、このクロスメンバに上記トンネルフレームの後端が接続されている。
【0014】
上記の構成によると、車両の前突時にトンネルフレームに伝達された荷重は、荷重分断部の前側のクロスメンバに伝えられるので、縦フレームには伝わり難いものとなる。
【0015】
第4の発明では、上記荷重分断部の後端にフロントドア後端のピラーの下側に位置するクロスメンバが設けられている。
【0016】
上記の構成によると、車両の側突に対する剛性を高めるためのピラー下側のクロスメンバが、縦フレーム前端をつなぐクロスメンバとして使用される。
【0017】
第5の発明では、上記燃料タンクの前側及び後側の上方にそれぞれクロスメンバを設け、両クロスメンバ間で、上記縦フレームを分断すると共に、燃料タンク上面を上方に膨出させている。
【0018】
上記の構成によると、燃料タンクの上方に縦フレームが存在しない領域ができ、この領域に燃料タンク上面がフロア下面近傍まで膨出される。
【0019】
第6の発明では、上記フロア後側にスペヤタイヤパンが下方に突出して形成され、該スペヤタイヤパンの前方に所定間隔を開けてクロスメンバを設け、該クロスメンバに縦フレームの後端を接続させている。
【0020】
上記の構成によると、車両の後突時にスペヤタイヤパンに伝達された荷重は、スペヤタイヤパンから所定間隔を開けたクロスメンバには直接伝達されないので、その荷重は縦フレームには伝わり難いものとなる。
【0021】
第7の発明では、上記スペヤタイヤパンの直前にクロスメンバが設けられている。
【0022】
上記の構成によると、スペヤタイヤパンに伝達された荷重は、スペヤタイヤパン直前のクロスメンバによって受けられるので、その荷重はさらに縦フレームまで伝わり難いものとなる。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように、上記第1の発明によれば、燃料タンク支持用のクロスメンバを設けずに、一対のボディーフレーム間に元々存在する複数のクロスメンバを前後に結ぶ一対の縦フレームを設け、この縦フレームに燃料タンクの車幅方向中央側を支持したことにより、新たにクロスメンバを設けることなく、コストを抑えながら燃料タンクを堅固に車体に支持することができる。
【0024】
上記第2の発明によれば、ボディーフレームから車幅方向内側に分岐するトンネルフレームと燃料タンクを支持する縦フレームとの間に前後方向に分断された荷重分断部を設けて車両の前突時にボディーフレームにかかる荷重を縦フレームに伝わり難いようにしている。このため、燃料タンクの損傷を防いで、燃料タンクを安全にかつ確実に車体に支持することができる。
【0025】
上記第3の発明によれば、荷重分断部の前端のクロスメンバにトンネルフレームの後端を接続することで、車両の前突時にトンネルフレームに伝達された荷重を荷重分断部の前側で分断するようにしている。このため、燃料タンクの損傷を防いで、燃料タンクをさらに安全にかつ確実に車体に支持することができる。
【0026】
上記第4の発明によれば、車両の側突時の剛性を高めるために設けたピラー下側のクロスメンバに縦フレームをつないでいる。このため、新たにクロスメンバを設けることなく、コストを抑えながら、燃料タンクの損傷を防いで、燃料タンクを安全かつ堅固に車体に支持することができる。
【0027】
上記第5の発明によれば、燃料タンク前後の縦フレームに燃料タンクを堅固に支持させながら、支持に関係のない燃料タンク上方には縦フレームを設けず、その縦フレームのないフロア下面近傍まで燃料タンク上面を膨出させることにより、燃料タンクを堅固に支持しながらも、その容量を増やすことができる。
【0028】
上記第6の発明によれば、スペヤタイヤパンの前方に所定間隔を開けて設けたクロスメンバに縦フレームの後端を接続して、車両の後突時にスペヤタイヤパンに伝達された荷重を縦フレームに伝わり難くしている。このため、車両の後突時の燃料タンクの損傷を防いで、安全性を向上させることができる。
【0029】
上記第7の発明によれば、スペヤタイヤパンの直前にクロスメンバを設けてスペヤタイヤパンに伝達された荷重を縦フレームまで伝わり難くしている。このため、燃料タンクの損傷を防ぐことができるので、さらに安全性の高い車両の燃料タンク支持構造が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【0031】
図1に本発明の車両の燃料タンク支持構造を備えた車体下部を示す。この車体下部を構成するフロアパネル1下面には、フロアパネル1の車幅方向両端側、すなわち、フロアパネル1の車幅方向両端よりも所定距離内側を前後に延びる一対の補強用ボディーフレーム2が設けられている。この一対のボディーフレーム2間の車幅方向中央部には、前後に延びるセンタトンネル3が車室側に向かって膨出するように設けられている。このセンタトンネル3下側に変速機(図示せず)などが配設される。
【0032】
また、上記一対のボディーフレーム2の前側には、このボディーフレーム2から車幅方向内側に分岐し、上記センタトンネル3に沿って後方に延びるトンネルフレーム4が設けられている。このトンネルフレーム4により、車両の前突時にボディーフレーム2にかかる荷重が車幅方向内側に流れていくようになっている。この両トンネルフレーム4の先端側をつなぐことで、一対のボディーフレーム2を車幅方向につなぐ第1クロスメンバ6が形成されている。なお、この第1クロスメンバ6のような一対のボディーフレーム2を車幅方向につなぐクロスメンバは、上記センタトンネル3下面に沿うように、中央部が車室側に向かって膨出する形状を有し、上記変速機などとの干渉を防いでいる。
【0033】
また、フロントドア後端のBピラー(図示せず)の下側には、一対のボディーフレーム2を車幅方向につなぐ第3クロスメンバ7が形成されている。この第3クロスメンバ7により、車両の側突時の剛性が高められている。
【0034】
上記第1クロスメンバ6と第3クロスメンバ7との間には、上記トンネルフレーム4の後端が接続された第2クロスメンバ8が設けられている。この第2クロスメンバ8と第3クロスメンバ7との間には、略平坦な前側荷重分断部9が形成されている。この前側荷重分断部9には、トンネルフレーム4などの前後に延びる補強部材が設けられていない。
【0035】
図2乃至図4に示すように、上記第3クロスメンバ7の後方の上記ボディーフレーム2には、フロアパネル1下方に配設される燃料タンク30が支持されている。この燃料タンク30の前側及び後側の上方には、一対のボディーフレーム2を車幅方向につなぐ第4及び第5クロスメンバ11,12がそれぞれ設けられている。上記第3クロスメンバ7と第4クロスメンバ11との間には、上記センタトンネル3を挟むように後方に延びる一対の前側縦フレーム15が設けられている。
【0036】
上記フロアパネル1後側には、スペヤタイヤパン16が下方に突出して形成されている。このスペヤタイヤパン16の前方には、所定間隔を開けて一対のボディーフレーム2を車幅方向につなぐ第6クロスメンバ17が設けられている。また、上記スペヤタイヤパン16の直前には、一対のボディーフレーム2を車幅方向につなぐ第7クロスメンバ18が設けられている。
【0037】
上記第5クロスメンバ12と第6クロスメンバ17との間には、上記一対の前側縦フレーム15に対応するように、後方に延びる一対の後側縦フレーム19が設けられている。そして、第4クロスメンバ11と第5クロスメンバ12との間には、略平坦なタンク収容部20が形成されている。このタンク収容部20では、上記前側縦フレーム15と後側縦フレーム19とが分断され、前後に延びる補強部材は設けられていない。
【0038】
また、上記第6クロスメンバ17と第7クロスメンバ18と間には、略平坦な後側荷重分断部21が形成されている。この後側荷重分断部21には、上記後側縦フレーム19のような前後に延びる補強部材は設けられていない。
【0039】
このように、上記前側縦フレーム15及び後側縦フレーム19は、上記トンネルフレーム4を後方に延ばしたとすると、その延長上に設けられ、その間が前側荷重分断部9、タンク収容部20及び後側荷重分断部21で分断された形となっている。
【0040】
上記燃料タンク30は、フロアパネル1下の高さ方向の狭いスペースに設けられるため、略矩形状の平らな形状を有している。燃料タンク30の外周には、フランジ部31が水平方向に延びるように突設され、このフランジ部31における燃料タンク30側部の四隅部側には、ボルト貫通孔(図示せず)が設けられている。このボルト貫通孔を利用して、燃料タンク30のフランジ部31の車幅方向外側がボルト32によって上記一対のボディーフレーム2に締結されている。
【0041】
上記燃料タンク30のフランジ部31の前側には、上記前側縦フレーム15のうち、フロアパネル1を下面から見たときの右側(すなわち、車室内の乗員から見ればフロアパネル1下面の左側)の前側縦フレーム15の延びる方向に、下方から見て前側縦フレーム15に重なるように燃料タンク30を支持するための前側支持ブラケット33が突設されている。この前側支持ブラケット33の上端(先端)の平坦部には、前側縦フレーム15に締結するためのボルト貫通孔(図示せず)が設けられている。このボルト貫通孔を用いて、燃料タンク30の前側がボルト32によって前側縦フレーム15に締結されて支持されている。
【0042】
また、上記燃料タンク30のフランジ部31の後側には、上記一対の後側縦フレーム19の延びる方向に、下方から見て後側縦フレーム19に重なるように燃料タンク30を支持するための後側支持ブラケット34がそれぞれ突設されている。これら一対の後側支持ブラケット34の上端(先端)の平坦部は、後側縦フレーム19に締結するためのボルト貫通孔(図示せず)がそれぞれ設けられている。これらのボルト貫通孔を用いて、燃料タンク30の後側がボルト32によって後側縦フレーム19に支持されている。
【0043】
このようにして、燃料タンク30側部の四隅部側に加え、前側及び後側縦フレーム15,19に、燃料タンク30の車幅方向中央側の3点でも支持されている。
【0044】
上記燃料タンク30は、上記フロアパネル1のタンク収容部20に対応するタンク上面30aは、上記フロアパネル1下面近傍まで上方に膨出し、その容量が確保されている。なお、本実施形態では、燃料タンク30の車幅方向中央部のタンク下面30bは、上方へ凹陥され、このタンク下面30bの下方に4WD車のプロペラシャフト(図示せず)が通るようになっている。
【0045】
また、上記各第1乃至第5クロスメンバ6,7,…の車幅方向外側におけるボディーフレーム2の外側には、車両の側突時に衝撃吸収の役目を果たすクラッシュ管35がそれぞれ設けられている。
【0046】
−実施形態の効果−
したがって、本実施形態にかかる車両の燃料タンク支持構造によると、燃料タンク30支持用のクロスメンバを設けずに、一対のボディーフレーム2間に元々存在する複数のクロスメンバ7,11,12,17を前後に結ぶ一対の縦フレーム15,19を設け、この縦フレーム15,19に燃料タンク30の車幅方向中央側を支持したことにより、新たにクロスメンバを設けることなく、コストを抑えながら燃料タンク30を堅固に車体に支持することができる。
【0047】
本実施形態によれば、ボディーフレーム2から車幅方向内側に分岐するトンネルフレーム4と燃料タンク30を支持する前側縦フレーム15との間に前後方向に分断された前側荷重分断部9を設けて車両の前突時にボディーフレーム2にかかる荷重を前側縦フレーム15に伝わり難いようにしている。このため、燃料タンク30の損傷を防いで、燃料タンク30を安全にかつ確実に車体に支持することができる。
【0048】
本実施形態によれば、前側荷重分断部9の前端の第2クロスメンバ8にトンネルフレーム4の後端を接続することで、車両の前突時にトンネルフレーム4に伝達された荷重を前側荷重分断部9の前側で分断するようにしている。このため、燃料タンク30の損傷を防いで、燃料タンク30をさらに安全にかつ確実に車体に支持することができる。
【0049】
本実施形態によれば、車両の側突時の剛性を高めるために設けたピラー下側の第3クロスメンバ7に前側縦フレーム15をつないでいる。このため、新たにクロスメンバを設けることなく、コストを抑えながら燃料タンク30の損傷を防いで、燃料タンク30を安全かつ堅固に車体に支持することができる。
【0050】
本実施形態によれば、燃料タンク30前後の縦フレーム15,19に燃料タンク30を堅固に支持させながら、支持に関係のない燃料タンク30上方には、縦フレーム15,19を設けず、この縦フレーム15,19のないフロアパネル1下面近傍までタンク上面30aを膨出させることにより、燃料タンク30を堅固に支持しながらも、その容量を増やすことができる。特に、本実施形態のような4WD車においては、タンク下面30bが上方へ凹陥されているので、タンク上面30aを上方に突出させる効果は顕著となる。
【0051】
本実施形態によれば、スペヤタイヤパン16の前方に所定間隔を開けて設けた第6クロスメンバ17に後側縦フレーム19の後端を接続して、この第6クロスメンバ17後方に後側荷重分断部21を設け、車両の後突時にスペヤタイヤパン16に伝達された荷重を後側縦フレーム19に伝わり難くしている。このため、車両の後突時に燃料タンク30が損傷するのを防いで、安全性を向上させることができる。
【0052】
本実施形態によれば、スペヤタイヤパン16の直前に第7クロスメンバ18を設けてスペヤタイヤパン16に伝達された荷重を後側縦フレーム19まで伝わり難くしている。このため、燃料タンク30の損傷を防いで、さらに安全性の高い車両の燃料タンク支持構造が得られる。
【0053】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0054】
すなわち、上記実施形態では、フロアパネル1を下面から見たときの右側の前側縦フレーム15の延びる方向に前側支持ブラケット33を突設して前側縦フレーム15に支持したが、反対側の前側縦フレーム15にのみ対応するように前側支持ブラケット33を設けてもよく、また、両方の前側縦フレーム15に対応するように前側支持ブラケット33を設けてもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、4WD車を対象としているが、2WD車でもかまわない。その場合には、後方へプロペラシャフトを通す必要がないので、タンク下面を上方へ凹陥させる必要はない。したがって、燃料タンク30が上下方向に2分割された構成をとった場合には、4WD車と2WD車とで上側部分を共用し、下側部分は別々のものを使用すればよい。
【産業上の利用可能性】
【0056】
以上説明したように、本発明は、フロアの車幅方向両端側を前後に延びる一対のボディーフレームに燃料タンクの側部を支持させる車両の燃料タンク支持構造について有用である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施形態にかかる車両の燃料タンク支持構造を備えた車体下部を下から見た平面図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる車両の燃料タンク支持構造を下から見た平面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面である。
【符号の説明】
【0058】
1 フロアパネル(フロア)
2 ボディーフレーム
3 センタトンネル
4 トンネルフレーム
7 第3クロスメンバ
8 第2クロスメンバ
9 前側荷重分断部
11 第4クロスメンバ
12 第5クロスメンバ
15 前側縦フレーム
16 スペヤタイヤパン
17 第6クロスメンバ
18 第7クロスメンバ
19 後側縦フレーム
30 燃料タンク
30a タンク上面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロア下面に接合され、フロアの車幅方向両端側を前後に延びる一対のボディーフレームを有し、該ボディーフレームにフロア下方に配設される燃料タンクの側部を支持させる車両の燃料タンク支持構造であって、
上記一対のボディーフレーム間に該一対のボディーフレームを車幅方向につなぐ複数のクロスメンバが設けられ、
上記複数のクロスメンバを前後に結ぶように、フロアの車幅方向中央部のセンタトンネルを挟むように後方に延びる一対の縦フレームを設け、
上記一対の縦フレームの少なくとも一方に燃料タンクの車幅方向中央側が支持されていることを特徴とする車両の燃料タンク支持構造。
【請求項2】
請求項1に記載の車両の燃料タンク支持構造において、
上記ボディーフレームから車幅方向内側に分岐し、上記センタトンネルに沿って後方に延びるトンネルフレームを備え、
上記フロア下面には、上記トンネルフレームと縦フレームとが前後方向に分断された荷重分断部が設けられていることを特徴とする車両の燃料タンク支持構造。
【請求項3】
請求項2に記載の車両の燃料タンク支持構造において、
上記荷重分断部の前端には、クロスメンバが設けられ、該クロスメンバに上記トンネルフレームの後端が接続されていることを特徴とする車両の燃料タンク支持構造。
【請求項4】
請求項2に記載の車両の燃料タンク支持構造において、
上記荷重分断部の後端にフロントドア後端のピラーの下側に位置するクロスメンバが設けられていることを特徴とする車両の燃料タンク支持構造。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1つに記載の車両の燃料タンク支持構造において、
上記燃料タンクの前側及び後側の上方にそれぞれクロスメンバを設け、両クロスメンバ間で、上記縦フレームを分断すると共に、燃料タンク上面を上方に膨出させていることを特徴とする車両の燃料タンク支持構造。
【請求項6】
請求項1に記載の車両の燃料タンク支持構造において、
上記フロア後側にスペヤタイヤパンが下方に突出して形成され、該スペヤタイヤパンの前方に所定間隔を開けてクロスメンバを設け、該クロスメンバに縦フレームの後端を接続させていることを特徴とする車両の燃料タンク支持構造。
【請求項7】
請求項6に記載の車両の燃料タンク支持構造において、
上記スペヤタイヤパンの直前にクロスメンバが設けられていることを特徴とする車両の燃料タンク支持構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−117014(P2006−117014A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−304389(P2004−304389)
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】