説明

車両シート用防振構造

【課題】強度が必要な部位に適用する。
【解決手段】車両シート用防振構造10が適用された車両用シートでは、アッパーレール24とライザー26との間に、バネ体50を備えた防振機構30が設けられている。ここで、バネ体50は金属により製作されている。また、バネ体50は、アッパーレール24の振動がストッパ44を介して入力される円筒状の第1当接部52と、第1当接部52に入力された振動をライザー26に伝達する円筒状の第2当接部54と、を有しており、第1当接部52と第2当接部54とは板状の接続部56によって接続されている。このため、バネ体50を板状の金属から成形できるため、バネ体50の機械的強度を高くできる。これにより、強度が必要なアッパーレール24とライザー26との間に防振機構30を適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のシートに適用される車両シート用防振構造に関する。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1には、ノックセンサが示されている。このノックセンサでは、固定体の上方に振動質量体が配置されており、振動質量体は一対の皿ばねによって支持されている。この振動質量体は比較的小さい質量体で構成されているため、皿ばねには高い荷重が作用しない。
【0003】
一方、図6及び図7に示すように、車両シート用防振構造では、車両用シートを構成するシートバックフレーム300に防振機構302が設けられている。防振機構302は板状のブラケット304を備えており、ブラケット304には凹部306が形成されている。凹部306内には、重り308が収容されており、重り308はゴム弾性体310によって支持されている。これにより、シートバックの重量が重くなり、車両用シートに入力された振動が抑制される。
【0004】
ここで、例えば、車両用シートの下側の部位において車両用シートの構成部品を支持する防振構造にすれば、車両用シートに対する防振性を効果的に向上できるが、支持する重量が重くなる。このため、上述の防振機構302に用いられるようなゴム材で当該構成部品を支持すると、ゴム材の機械的強度が低いため、このような強度が必要な部位に適用することができないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2005−537491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事実を考慮し、強度が必要な部位に適用できる車両シート用防振構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の車両シート用防振構造は、車両のシートを構成する第1部材と第2部材との間に設けられ、前記第1部材の振動が入力される円筒状の入力部と前記入力部に入力された振動を第2部材に伝達する円筒状の伝達部とを有すると共に、前記入力部と前記伝達部とを接続する板状の接続部を有し、かつ金属により製作された弾性体を備えている。
【0008】
請求項1に記載の車両シート用防振構造では、車両のシートを構成する第1部材と第2部材との間に弾性体が設けられており、第1部材から弾性体に入力された振動が、弾性体によって減衰されて、第2部材に伝達される。
【0009】
ここで、弾性体は金属により製作されている。また、弾性体は、円筒状に形成された入力部と伝達部とを有しており、入力部と伝達部とは板状の接続部によって接続されている。これにより、弾性体を板状の金属から成形できるため、弾性体の機械的強度を高くできる。
【0010】
請求項2に記載の車両シート用防振構造は、請求項1に記載の車両シート用防振構造において、前記第1部材及び前記第2部材の何れか一方に設けられると共に、前記第1部材及び前記第2部材の何れか他方に対して相対移動可能に構成され、前記第1部材と前記第2部材との間の離間方向の相対移動を制限する鍔部を有した軸部を備えている。
【0011】
請求項2に記載の車両シート用防振構造では、第1部材及び第2部材の何れか一方に軸部が設けられており、軸部は、第1部材及び第2部材の何れか他方に対して相対移動可能に構成されている。
【0012】
ここで、軸部は、鍔部を有しており、鍔部によって第1部材と前記第2部材との間の離間方向の相対移動が制限される。これにより、第1部材と第2部材との離間方向の最大距離を設定できるため、弾性体を第1部材及び第2部材に常に当接させることができる。
【0013】
請求項3に記載の車両シート用防振構造は、請求項2に記載の車両シート用防振構造において、前記第1部材及び前記第2部材の何れか他方に形成されると共に、前記軸部が挿通され、前記弾性体の軸方向に対して直交する方向において前記軸部の移動を制限する挿通孔を備えている。
【0014】
請求項3に記載の車両シート用防振構造では、第1部材及び第2部材の何れか他方に、軸部が挿通される挿通孔が形成されており、弾性体の軸方向に対して直交する方向において、挿通孔によって軸部の移動が制限される。
【0015】
これにより、弾性体の軸方向に対して直交する方向において、第1部材と第2部材との相対移動が抑制される。このため、弾性体と第1部材及び第2部材との相対移動が抑制されて、弾性体と第1部材及び第2部材との間に摺動摩擦が発生することを抑制できる。
【0016】
請求項4に記載の車両シート用防振構造は、請求項3に記載の車両シート用防振構造において、前記挿通孔の内周部に設けられ、前記軸部の軸方向において前記軸部と摺接されるブッシュを備えている。
【0017】
請求項4に記載の車両シート用防振構造では、ブッシュが挿通孔の内周部に設けられており、軸部の軸方向において、ブッシュが軸部と摺接される。このため、軸部と第1部材及び第2部材の何れか他方とが、直接摺接されないため、第1部材が第2部材に対して円滑に相対移動できる。
【0018】
請求項5に記載の車両シート用防振構造は、請求項3又は請求項4に記載の車両シート用防振構造において、前記第1部材及び前記第2部材の何れか他方が前記鍔部と前記第1部材及び前記第2部材の何れか一方との間に配置されている。このため、軸部を挿通孔に挿通させた後に、鍔部を軸部に組付けることができる。
【0019】
請求項6に記載の車両シート用防振構造は、請求項2〜請求項5の何れか一項に記載の車両シート用防振構造において、前記軸部が前記弾性体内を挿通した状態で配置されている。このため、軸部によって、弾性体の位置を設定でき、弾性体と第1部材及び第2部材の何れか一方との相対移動を抑制できる。
【0020】
請求項7に記載の車両シート用防振構造は、請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の車両シート用防振構造において、前記第1部材と前記第2部材との間に前記第1部材及び前記第2部材の何れか一方に設けられると共に、前記第1部材及び前記第2部材の何れか他方から離間され、前記第1部材及び前記第2部材の何れか他方に当接することで前記第1部材と前記第2部材との間の接近方向の相対移動を阻止する阻止部を備えている。
【0021】
請求項7に記載の車両シート用防振構造では、第1部材及び第2部材の何れか一方に阻止部が設けられている。阻止部は、第1部材と前記第2部材との間に配置されて、第1部材及び第2部材の何れか他方から離間されている。阻止部が第1部材及び第2部材の何れか他方に当接することで、第1部材と第2部材との間の接近方向の相対移動が阻止される。
【0022】
このため、阻止部と第1部材及び第2部材の何れか他方との間の間隙を、弾性体の弾性変形可能な撓み量に比して小さく設定することで、弾性体が弾性変形領域内で弾性変形できる。
【0023】
請求項8に記載の車両シート用防振構造は、請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の車両シート用防振構造において、前記第1部材が車両の床部に直接的又は間接的に取付けられ、前記第2部材が前記シートのシートクッションを支持している。
【0024】
請求項8に記載の車両シート用防振構造では、車両の床部に直接的又は間接的に取付けられた第1部材とシートクッションを支持する第2部材との間に弾性体が設けられる。このため、車両の床部から入力される振動を弾性体によって減衰させてシートクッションへ伝達できる。
【0025】
請求項9に記載の車両シート用防振構造は、請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の車両シート用防振構造において、前記第1部材が車両の床部に間接的に取付けられ、前記第2部材が前記シートのシートバックを支持している。
【0026】
請求項9に記載の車両シート用防振構造では、車両の床部に間接的に取付けられた第1部材とシートバックを支持する第2部材との間に弾性体が設けられる。このため、車両の床部から入力される振動を弾性体によって減衰させてシートバックへ伝達できる。
【発明の効果】
【0027】
請求項1に記載の車両シート用防振構造によれば、強度が必要な部位に適用できる。
【0028】
請求項2に記載の車両シート用防振構造によれば、常に弾性体を介して第1部材の振動を第2部材に伝達させることができる。
【0029】
請求項3に記載の車両シート用防振構造によれば、弾性体の軸方向に対して直交する方向において、弾性体と第1部材及び第2部材との間の摺動摩擦による弾性体の振動特性の悪化を抑制できる。
【0030】
請求項4に記載の車両シート用防振構造によれば、軸部が挿通孔内を挿通することによる振動特性の悪化を抑制できる。
【0031】
請求項5に記載の車両シート用防振構造によれば、組付性を向上できる。
【0032】
請求項6に記載の車両シート用防振構造によれば、組付性を一層向上でき、弾性体の振動特性の悪化を一層抑制できる。
【0033】
請求項7に記載の車両シート用防振構造によれば、弾性体が塑性変形することを抑制できる。
【0034】
請求項8に記載の車両シート用防振構造によれば、シートにおける防振性を効果的に向上できる。
【0035】
請求項9に記載の車両シート用防振構造によれば、シートにおける防振性を効果的に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る車両シート用防振構造が適用された車両用シートの構成を示す車両左前方から見た斜視図である。
【図2】図1に示される車両用シートの構成の一部を示す車両左方から見た一部破断した側面図である。
【図3】図1に示される車両シート用防振構造に用いられる防振機構を示す車両左方から見た一部破断された断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る車両シート用防振構造が適用された車両用シートの構成の一部を示す車両左方から見た側面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る車両シート用防振構造に用いられる防振機構を示す車両前方から見た一部破断された断面図である。
【図6】従来の車両シート用防振構造が適用された車両用シートの構成を示す車両左前方から見た斜視図である。
【図7】従来の車両シート用防振構造に用いられる防振機構を示す車両左方から見た断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
(第1の実施の形態)
【0038】
図1には、本発明の第1の実施の形態に係る車両シート用防振構造10が適用されたシートとしての車両用シート12の構成が車両左前方から見た斜視図にて示されている。なお、図面では、車両前方を矢印FRで示し、車両右方(車幅方向一側)を矢印RHで示し、車両上方を矢印UPで示す。
【0039】
この図に示す如く、車両用シート12の下方には、一対の前側レッグブラケット14が設けられており、前側レッグブラケット14は車両の床部に固定されている。前側レッグブラケット14の上部には、板状のレール固定部14aが設けられており、レール固定部14aは水平に配置されている。一対の前側レッグブラケット14の車両後方には、一対の後側レッグブラケット16が設けられており、後側レッグブラケット16は車両の床部に固定されている。
【0040】
前側レッグブラケット14及び後側レッグブラケット16の上方には、前後位置調節機構20が設けられている。前後位置調節機構20は一対の長尺状のスライドレール22を備えている。一対のスライドレール22は、車両前後方向に沿って平行に配置されて、前側レッグブラケット14のレール固定部14a及び後側レッグブラケット16に固定されている。スライドレール22は、断面略C字形状に屈曲されている。一対のスライドレール22内には、第1部材としてのアッパーレール24がそれぞれ設けられており、アッパーレール24は車両前後方向にスライド移動可能に構成されている。これにより、アッパーレール24は、スライドレール22、前側レッグブラケット14、及び後側レッグブラケット16を介して間接的に車両の床部に取付けられている。
【0041】
各々のアッパーレール24の上方には、第2部材としての断面略コ字形状に形成されたライザー26がそれぞれ設けられており、各々のライザー26は後述する防振機構30によって支持されている(図2参照)。
【0042】
図3に示すように、ライザー26の下面には、断面略円形状の挿通孔32が貫通形成されており、アッパーレール24とライザー26との間には、ライザー26の挿通孔32に対応する位置において、防振機構30が設けられている。
【0043】
防振機構30は軸部としての段付きピン34を備えている。段付きピン34は略円柱状の本体部36を有しており、本体部36の下端がアッパーレール24に固定されて、段付きピン34はアッパーレール24から上方へ突出されている。段付きピン34は、ライザー26の挿通孔32と同軸上に配置されて、挿通孔32内を挿通している。このため、段付きピン34はライザー26に対して上下方向に相対移動可能に構成されている。
【0044】
本体部36の上端(先端)には、略円柱状の雄ねじ部38が設けられており、雄ねじ部38は、本体部36と同軸上に配置されて、本体部36の上面から上方へ突出されている。雄ねじ部38の外径寸法は、本体部36の外径寸法に比して小さく設定されており、雄ねじ部38の外周部には、ねじ溝が形成されている。
【0045】
また、段付きピン34の雄ねじ部38には、略六角形筒状のフランジナット40が設けられている。フランジナット40の中央部には、断面円形状の雌ねじ部(図示省略)が貫通形成されており、雌ねじ部の内周部には、ねじ溝が形成されている。フランジナット40の雌ねじ部が雄ねじ部38に螺合することで、フランジナット40が段付きピン34に取付けられている。フランジナット40の下端には、外周部において、鍔部としての略円環状のフランジ部42が設けられている。フランジ部42の外径寸法は、本体部36の外径寸法及びライザー26の挿通孔32の内径寸法に比して大きく設定されており、フランジ部42は、本体部36の上面に当接すると共に、ライザー26に対して上方に配置されている。
【0046】
アッパーレール24の上方には、防振機構30を構成する断面略U字形板状のストッパ44が設けられている。ストッパ44の中央部には、断面円形状の貫通孔46が貫通形成されており、貫通孔46の内径寸法は本体部36の外径寸法に比して僅かに大きく設定されている。ストッパ44は、貫通孔46内を段付きピン34が貫通した状態で、アッパーレール24に固定されている。ストッパ44の両端部には、阻止部としてのストッパ部48が設けられており、ストッパ部48はストッパ44に対して上方へ突出されている。ストッパ部48の先端とライザー26との間には隙間Gが設けられており、隙間Gは、後述するバネ体50が下方向に弾性変形できる最大撓み量に比して小さく設定されている。
【0047】
防振機構30は、弾性体としての金属により製作されたバネ体50を備えており、バネ体50は、ストッパ44(アッパーレール24)とライザー26との間に配置されている。バネ体50の下部には、入力部としての円筒状の第1当接部52が設けられており、第1当接部52の内径寸法は、段付きピン34の本体部36の外径寸法に比して僅かに大きく設定されている。バネ体50の上部には、伝達部としての円筒状の第2当接部54が設けられている。第2当接部54は、第1当接部52に比して拡径に形成されて、第1当接部52と同軸上に配置されている。また、第2当接部54と第1当接部52との間には、板状の接続部56が設けられている。接続部56は第2当接部54と第1当接部52とを接続しており、接続部56は第1当接部52の径方向外側へ向かうに従い上方へ傾斜して配置されている。
【0048】
また、バネ体50は段付きピン34と同軸上に配置されており、バネ体50内に段付きピン34が挿通されている。さらに、第1当接部52はストッパ44を介してアッパーレール24に当接されると共に、第2当接部54はライザー26に当接されて、ライザー26がバネ体50によって支持されている。このため、バネ体50は、ストッパ44(アッパーレール24)とライザー26とによって狭持されている。さらに、バネ体50は、上下方向(バネ体50の軸線方向)に弾性変形可能に構成されており、第2当接部54に下方の荷重が付与された際には、バネ体50が、接続部56の傾斜角度が水平になるように弾性変形する。
【0049】
防振機構30は樹脂により製作された略円筒状のブッシュ58を備えている。ブッシュ58の上部には、ブッシュ58の外周部において、略円環状のフランジ60が一体に設けられており、フランジ60はブッシュ58に対してブッシュ58の径方向外側へ突出されている。また、ブッシュ58の下部には、ブッシュ58の外周部において、断面略三角形環状の爪部62が一体に設けられており、爪部62はブッシュ58に対してブッシュ58の径方向外側へ突出されている。爪部62とフランジ60とは、ライザー26の挿通孔32の周縁部全体を狭持しており、これにより、ブッシュ58が挿通孔32の内側に保持されている。
【0050】
ブッシュ58の内径寸法は、段付きピン34の本体部36の外径寸法に比して僅かに大きく設定されており、ブッシュ58の内側に本体部36が挿通されている。これにより、本体部36がブッシュ58に対して上下方向に相対移動した際には、本体部36の外周部がブッシュ58の内周部を摺接する。また、ブッシュ58は、フランジナット40のフランジ部42に当接可能に構成されており、ブッシュ58がフランジ部42に当接することで、ライザー26のアッパーレール24に対する上方への相対移動が制限される。これにより、ライザー26とアッパーレール24との間の最大距離が段付きピン34及びフランジ部42によって設定されている。
【0051】
一方、図1に示すように、一対のライザー26の車両前方の部分には、略円筒状のクッションフレーム70が車幅方向に沿って掛け渡されており、クッションフレーム70は車両右側のライザー26から車両右方へ延設されている。また、クッションフレーム70の車両右側部は車両後方へ向けて屈曲されている。
【0052】
一対のライザー26の車両後方の部分には、略円筒状の支持フレーム72が車幅方向に沿って掛け渡されており、支持フレーム72は車両右側のライザー26から車両右方へ突出されている。クッションフレーム70の車両右側の端部及び支持フレーム72の車両右側の端部は、連結ブラケット74によって連結されている。
【0053】
さらに、クッションフレーム70、支持フレーム72、及びライザー26には、車両用シート12を構成する図示しないシートクッションが、装着されている(取付けられている)。このため、シートクッションはクッションフレーム70、支持フレーム72、及びライザー26に支持されている。
【0054】
車両左側のライザー26の車両後方の端部には、アーム76が回動可能に支持されており、連結ブラケット74の車両後方の端部には、アーム78が回動可能に支持されている。アーム76とアーム78とは、車両前側から見て略コ字形状に屈曲されたバックフレーム80の両端に連結されている。
【0055】
また、車両右側のライザー26の車両後方の端部には、リクライニングブラケット82が回動可能に連結されている。リクライニングブラケット82の上方には、バックフレーム84が設けられており、バックフレーム84は図示しないボルト等によってリクライニングブラケット82に締結されている。また、バックフレーム84の上部は、図示しない連結ブラケットによってバックフレーム80に連結されている。さらに、バックフレーム80及びバックフレーム84には、車両用シート12を構成する図示しないシートバックが、装着されている(取付けられている)。このため、シートバックはバックフレーム80及びバックフレーム84に支持されている。
【0056】
次に、第1の実施の形態の作用について説明する。
【0057】
車両シート用防振構造10が適用された車両用シート12では、アッパーレール24が前側レッグブラケット14、後側レッグブラケット16、及びスライドレール22を介して車両の床部に取付けられている。また、ライザー26は車両用シート12のシートクッションを支持している。さらに、アッパーレール24とライザー26との間には、防振機構30が設けられている。
【0058】
乗員が車両用シート12のシートクッションに着座した際には、乗員の重量によってライザー26に下方の荷重が作用する。ライザー26はバネ体50に支持されており、バネ体50の第1当接部52はストッパ44を介してアッパーレール24と当接しているため、ライザー26からバネ体50の第2当接部54に下方の荷重が作用する。このため、接続部56の傾斜角度が水平になるようにバネ体50が弾性変形して、第2当接部54が下方へ移動する。これにより、ライザー26及びブッシュ58が、アッパーレール24に対して下方へ相対移動して、ブッシュ58がフランジナット40のフランジ部42から離間される。
【0059】
車両の床部から前側レッグブラケット14、後側レッグブラケット16、及びスライドレール22を介してアッパーレール24に上下方向の振動が入力された際には、当該振動が、アッパーレール24からストッパ44を介してバネ体50の第1当接部52に入力さる。このため、第1当接部52に入力された振動が、バネ体50によって減衰されて、バネ体50の第2当接部54からライザー26に伝達される。これにより、バネ体50によって、車両の床部からシートクッションへ伝達される振動を抑制できる。この際には、段付きピン34がブッシュ58に対して上下方向に相対移動して、段付きピン34の本体部36の外周部がブッシュ58の内周部を摺接する。
【0060】
また、ライザー26がアッパーレール24に対して下方へ大きく相対移動した際には、ライザー26がストッパ44のストッパ部48に当接することで、ライザー26のアッパーレール24に対する下方への相対移動が阻止される。一方、ライザー26がアッパーレール24に対して上方へ大きく相対移動した際には、ライザー26(ブッシュ58)がフランジナット40のフランジ部42に当接することで、ライザー26のアッパーレール24に対する上方への相対移動が阻止される。
【0061】
さらに、車両の床部から前側レッグブラケット14、後側レッグブラケット16、及びスライドレール22を介してアッパーレール24に上下方向に直交する方向の振動が入力された際には、アッパーレール24及び段付きピン34が、上下方向に直交する方向に移動しようとする。この際には、段付きピン34の本体部36の外周部がブッシュ58の内周部に当接するため、上下方向に直交する方向において、アッパーレール24とライザー26との相対移動が制限される。
【0062】
ところで、ライザー26にはシートクッションが装着されており、シートクッションには乗員が着座する。このため、防振機構30(バネ体50)に高い荷重が作用する。
【0063】
ここで、バネ体50は金属により製作されている。また、バネ体50は、アッパーレール24の振動がストッパ44を介して入力される円筒状の第1当接部52と、第1当接部52に入力された振動をライザー26に伝達する円筒状の第2当接部54と、を有しており、第1当接部52と第2当接部54とは板状の接続部56によって接続されている。このため、バネ体50を板状の金属から成形できるため、バネ体50の機械的強度を高くできる。これにより、強度が必要なアッパーレール24とライザー26との間に防振機構30を適用できる。
【0064】
また、アッパーレール24には、段付きピン34が設けられており、段付きピン34の本体部36の上面にフランジナット40のフランジ部42が当接して、フランジナット40が段付きピン34に取付けられている。さらに、ブッシュ58は、フランジナット40のフランジ部42に当接可能に構成されており、ブッシュ58がフランジ部42に当接することで、ライザー26のアッパーレール24に対する上方への相対移動が制限される。このため、ライザー26とアッパーレール24との間の最大距離を段付きピン34及びフランジ部42によって設定できる。これにより、バネ体50をアッパーレール24及びライザー26に常に当接させることができる。したがって、常にバネ体50を介してアッパーレール24に入力された振動をライザー26に伝達させることができる。
【0065】
さらに、ライザー26には、段付きピン34が挿通される挿通孔32が形成されており、挿通孔32の内周部にはブッシュ58が設けられている。アッパーレール24が上下方向に対して直交する方向へ移動する際には、段付きピン34の外周部がブッシュ58の内周部に当接することで、挿通孔32がブッシュ58を介して段付きピン34の移動を制限する。
【0066】
これにより、バネ体50の軸方向に対して直交する方向において、アッパーレール24とライザー26との相対移動が抑制される。このため、バネ体50とアッパーレール24及びライザー26との相対移動が抑制されて、バネ体50とアッパーレール24及びライザー26との間に摺動摩擦が発生することを抑制できる。したがって、バネ体50の軸方向に対して直交する方向において、バネ体50とアッパーレール24及びライザー26との間の摺動摩擦によるバネ体50の振動特性の悪化を抑制できる。
【0067】
また、上述のように、ブッシュ58が挿通孔32の内周部に設けられており、ブッシュ58には段付きピン34が挿通されている。段付きピン34がブッシュ58に対して上下方向に相対移動する際には、段付きピン34の本体部36の外周部がブッシュ58の内周部に摺接される。このため、段付きピン34とライザー26とが直接摺動されないため、アッパーレール24がライザー26に対して円滑に相対移動できる。これにより、段付きピン34が挿通孔32内を挿通することによる振動特性の悪化を抑制できる。
【0068】
さらに、ライザー26がフランジナット40のフランジ部42とアッパーレール24との間に配置されている。このため、段付きピン34の本体部36をライザー26の挿通孔32に挿通させた後に、フランジナット40を雄ねじ部38に組付けることができる。これにより、組付性を向上できる。
【0069】
また、バネ体50の第1当接部52の内径寸法は、段付きピン34の本体部36の外径寸法に比して僅かに大きく設定されており、段付きピン34がバネ体50内を挿通した状態で配置されている。このため、段付きピン34によってバネ体50の位置を設定でき、バネ体50とアッパーレール24との相対移動を抑制できる。これにより、組付性を一層向上でき、バネ体50の振動特性の悪化を一層抑制できる。
【0070】
さらに、アッパーレール24にストッパ44が固定されており、ストッパ44にはストッパ部48が設けられている。ストッパ部48は、アッパーレール24とライザー26との間に配置されて、ライザー26から離間されている(ストッパ部48とライザー26との間に間隙Gを有している)。ライザー26がアッパーレール24に対して大きく下方へ相対移動した際には、ライザー26がストッパ部48に当接することで、ライザー26のアッパーレール24に対する下方への相対移動が阻止される。また、間隙Gは、バネ体50の弾性変形可能な最大撓み量に比して小さく設定されている。これにより、バネ体50が弾性変形領域内で弾性変形するため、バネ体50が塑性変形することを抑制できる。
【0071】
また、アッパーレール24はスライドレール22、前側レッグブラケット14、及び後側レッグブラケット16を介して車両の床部に取付けられている。また、ライザー26にはシートクッションが装着されて、ライザー26がシートクッションを支持している。このため、車両の床部から入力される振動をバネ体50によって減衰させてシートクッションへ伝達できる。
【0072】
(第2の実施の形態)
【0073】
図4には、本発明の第2の実施の形態に係る車両シート用防振構造100が適用された車両用シート12の構成の一部が車両左方から見た側面図にて示されている。なお、図面では、車両前方を矢印FRで示し、車両右方(車幅方向一側)を矢印RHで示し、車両上方を矢印UPで示す。
【0074】
第2の実施の形態は、第1の実施の形態と略同様の構成であるが以下の点で異なる。
【0075】
アッパーレール24とライザー26との間には、防振機構30が設けられておらず、ライザー26は図示しないボルト等の締結部品によってアッパーレール24に締結されている。
【0076】
一方、第1部材としての一対の前側レッグブラケット14と第2部材としての一対のスライドレール22との間には、それぞれ防振機構30が設けられている。
【0077】
スライドレール22の下面には、車両前側の部分において、挿通孔32が貫通形成されている。また、段付きピン34とフランジナット40とは一体に構成されており、段付きピン34の本体部36の上端部には、フランジ部42が、かしめ等で一体に設けられている。つまり、前側レッグブラケット14に立設された段付きピン34をスライドレール22の挿通孔32に挿通させた後に、スライドレール22の上方にフランジ部42を、かしめ等で設けることができる。
【0078】
さらに、前側レッグブラケット14には、バネ体50の車両前方において、ストッパ部48が一体に設けられており、ストッパ部48はレール固定部14aから上方へ突出されている。このため、バネ体50の第1当接部52が前側レッグブラケット14に当接されており、バネ体50の第2当接部54がスライドレール22に当接されている。
【0079】
ここで、第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の作用及び効果を奏する。
【0080】
(第3の実施の形態)
【0081】
図5には、本発明の第3の実施の形態に係る車両シート用防振構造200に用いられる防振機構30が車両前方から見た一部破断した断面図にて示されている。なお、図面では、車両前方を矢印FRで示し、車両右方(車幅方向一側)を矢印RHで示し、車両上方を矢印UPで示す。
【0082】
第3の実施の形態は、第1の実施の形態と略同様の構成であるが以下の点で異なる。
【0083】
アッパーレール24とライザー26との間には、防振機構30が設けられておらず、ライザー26は図示しないボルト等の締結部品によってアッパーレール24に締結されている。
【0084】
一方、第1部材としてのリクライニングブラケット82と第2部材としてのバックフレーム84との間には、防振機構30が設けられている。
【0085】
バックフレーム84の下端には、断面円形状の貫通孔202が貫通形成されている。また、バックフレーム84の車両左方には、ウエルドナット204が設けられており、ウエルドナット204は貫通孔202と同軸上に配置されて、バックフレーム84に固定されている。
【0086】
段付きピン34とフランジナット40とは一体に構成されている。段付きピン34の本体部36の車両左方の端部には、略円柱状の雄ねじ部210が設けられており、雄ねじ部210は本体部36に対して車両左方に突出されている。雄ねじ部210の外周部には、ねじ溝が形成されており、雄ねじ部210をウエルドナット204に螺合することで、段付きピン34がバックフレーム84に固定されている。段付きピン34の車両右方の端部には、略円柱状の頭部212が設けられており、頭部212と本体部36との間にフランジ部42が設けられている。
【0087】
バックフレーム84の車両右方には、ストッパ44が設けられている。ストッパ44は略円環状に形成されており、ストッパ44の中央部に略円筒状のストッパ部48が形成されている。また、ストッパ部48の貫通孔46内に段付きピン34が挿通された状態で、ストッパ44がバックフレーム84に固定されている。
【0088】
バネ体50の第1当接部52は第2当接部54に比して拡径に形成されている。また、第2当接部54の内径寸法はストッパ部48の外径寸法に比して僅かに大きく設定されており、第2当接部54の内側にストッパ部48が配置されている。さらに、第1当接部52はリクライニングブラケット82に当接されており、第2当接部54はストッパ44を介してバックフレーム84に当接されている。
【0089】
リクライニングブラケット82には、挿通孔32が貫通形成されている。また、ブッシュ58の車両左方の端には、外周部において、略円環状の爪部62が設けられており、爪部62とストッパ部との間に間隙Gが設けられている。
【0090】
車両の床部から前側レッグブラケット14、後側レッグブラケット16、スライドレール22、アッパーレール24、及びライザー26を介してリクライニングブラケット82に車両左右方向の振動が入力された際には、当該振動が、リクライニングブラケット82からバネ体50の第1当接部52に入力される。第1当接部52に入力された振動は、バネ体50によって減衰されて、バネ体50の第2当接部54からストッパ44を介してバックフレーム84に伝達される。これにより、バネ体50によって、車両の床部からシートバックへ伝達される振動を抑制できる。この際には、段付きピン34がブッシュ58に対して車両左右方向に相対移動して、段付きピン34の本体部36の外周部がブッシュ58の内周部を摺接する。
【0091】
また、バックフレーム84がリクライニングブラケット82に対して車両右方へ大きく相対移動した際には、ストッパ44のストッパ部48がブッシュ58(リクライニングブラケット82)に当接することで、バックフレーム84のリクライニングブラケット82に対する車両右方への相対移動が阻止される。
【0092】
さらに、車両の床部から前側レッグブラケット14、後側レッグブラケット16、スライドレール22、アッパーレール24、及びライザー26を介してリクライニングブラケット82に車両左右方向に直交する方向の振動が入力された際には、リクライニングブラケット82及びブッシュ58が、車両左右方向に直交する方向に移動しようとする。この際には、段付きピン34の本体部36の外周部がブッシュ58の内周部に当接するため、車両左右方向に直交する方向において、リクライニングブラケット82とバックフレーム84との相対移動が制限される。
【0093】
ここで、第3の実施の形態においても、第1の実施の形態における車両の床部から入力される振動をバネ体50によって減衰させてシートクッションへ伝達できること以外は、第1の実施の形態と同様の作用及び効果を奏する。
【0094】
また、リクライニングブラケット82はライザー26、アッパーレール24、スライドレール22、前側レッグブラケット14、及び後側レッグブラケット16を介して車両の床部に取付けられている。また、バックフレーム84にはシートバックが装着されて、バックフレーム84がシートバックを支持している。このため、車両の床部から入力される振動をバネ体50によって減衰させてシートバックへ伝達できる。
【0095】
なお、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、段付きピン34が、それぞれアッパーレール24、前側レッグブラケット14に固定されている。これに替えて、段付きピン34を、それぞれライザー26、スライドレール22に固定してもよい。この場合には、挿通孔32がアッパーレール24、前側レッグブラケット14にそれぞれ設けられる。
【0096】
また、第3の実施の形態では、バックフレーム84にウエルドナット204が設けられている。これに替えて、リクライニングブラケット82にウエルドナット204を設けてもよい。この場合には、貫通孔202がリクライニングブラケット82に設けられると共に、挿通孔32がバックフレーム84に設けられる。
【0097】
また、第1の実施の形態、第2の実施の形態、及び第3の実施の形態では、ストッパ部48がアッパーレール24、前側レッグブラケット14、バックフレーム84に設けられている。これに替えて、ストッパ部48がライザー26、スライドレール22、リクライニングブラケット82に設けられてもよい。
【0098】
さらに、第1の実施の形態及び第3の実施の形態におけるストッパ部48を、第2の実施の形態と同様に、アッパーレール24、バックフレーム84と一体に設けてもよい。
【0099】
また、第1の実施の形態及び第3の実施の形態では、ストッパ44がアッパーレール24、バックフレーム84に固定されている。これに替えて、ストッパ44をバネ体50とアッパーレール24、バックフレーム84とで保持してもよい。
【0100】
さらに、第1の実施の形態、第2の実施の形態、及び第3の実施の形態では、ブッシュ58は樹脂により製作されている。これに替えて、ブッシュ58を金属により製作してもよい。
【0101】
また、第1の実施の形態、第2の実施の形態、及び第3の実施の形態では、挿通孔32の内周部にブッシュ58が設けられており、アッパーレール24、前側レッグブラケット14、リクライニングブラケット82が段付きピン34の軸方向に対して直交する方向へ移動する際に、段付きピン34の外周部がブッシュ58の内周部に当接する。これに替えて、挿通孔32の内周部にブッシュ58を設けずに、アッパーレール24、前側レッグブラケット14、リクライニングブラケット82が段付きピン34の軸方向に対して直交する方向へ移動する際に、段付きピン34の外周部が挿通孔32の内周部に当接してもよい。
【符号の説明】
【0102】
10 車両シート用防振構造
12 車両用シート(シート)
14 前側レッグブラケット(第1部材)
22 スライドレール(第2部材)
24 アッパーレール(第1部材)
26 ライザー(第2部材)
32 挿通孔
34 段付きピン(軸部)
42 フランジ部(鍔部)
48 ストッパ部(阻止部)
50 バネ体(弾性体)
52 第1当接部(入力部)
54 第2当接部(伝達部)
56 接続部
58 ブッシュ
82 リクライニングブラケット(第1部材)
84 バックフレーム(第2部材)
100 車両シート用防振構造
200 車両シート用防振構造

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のシートを構成する第1部材と第2部材との間に設けられ、前記第1部材の振動が入力される円筒状の入力部と前記入力部に入力された振動を第2部材に伝達する円筒状の伝達部とを有すると共に、前記入力部と前記伝達部とを接続する板状の接続部を有し、かつ金属により製作された弾性体を備えた車両シート用防振構造。
【請求項2】
前記第1部材及び前記第2部材の何れか一方に設けられると共に、前記第1部材及び前記第2部材の何れか他方に対して相対移動可能に構成され、前記第1部材と前記第2部材との間の離間方向の相対移動を制限する鍔部を有した軸部を備えた請求項1に記載の車両シート用防振構造。
【請求項3】
前記第1部材及び前記第2部材の何れか他方に形成されると共に、前記軸部が挿通され、前記弾性体の軸方向に対して直交する方向において前記軸部の移動を制限する挿通孔を備えた請求項2に記載の車両シート用防振構造。
【請求項4】
前記挿通孔の内周部に設けられ、前記軸部の軸方向において前記軸部と摺接されるブッシュを備えた請求項3に記載の車両シート用防振構造。
【請求項5】
前記第1部材及び前記第2部材の何れか他方が前記鍔部と前記第1部材及び前記第2部材の何れか一方との間に配置された請求項3又は請求項4に記載の車両シート用防振構造。
【請求項6】
前記軸部が前記弾性体内を挿通した状態で配置された請求項2〜請求項5の何れか一項に記載の車両シート用防振構造。
【請求項7】
前記第1部材と前記第2部材との間に前記第1部材及び前記第2部材の何れか一方に設けられると共に、前記第1部材及び前記第2部材の何れか他方から離間され、前記第1部材及び前記第2部材の何れか他方に当接することで前記第1部材と前記第2部材との間の接近方向の相対移動を阻止する阻止部を備えた請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の車両シート用防振構造。
【請求項8】
前記第1部材が車両の床部に直接的又は間接的に取付けられ、
前記第2部材が前記シートのシートクッションを支持する請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の車両シート用防振構造。
【請求項9】
前記第1部材が車両の床部に間接的に取付けられ、
前記第2部材が前記シートのシートバックを支持する請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の車両シート用防振構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−162183(P2012−162183A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−24302(P2011−24302)
【出願日】平成23年2月7日(2011.2.7)
【出願人】(000004640)日本発條株式会社 (1,048)
【Fターム(参考)】