説明

車両乗員拘束システム用エアバッグ装置

本発明は、車両乗員を保護するための膨張可能なエアバッグ(1)と、エアバッグ(1)を支持構造に固定するための固定要素(3)と、エアバッグ(1)に予め装着された固定要素(3)のトルキングを防止するための手段とを備え、前記手段が、予め装着された固定要素(3)が通されて固定要素(3)のトルキングを防止するように構成された開口部(41)によって形成される車両乗員拘束システム用エアバッグ装置に関する。本発明によれば、開口部(41)は、互いに交差する2つの部分(411,412)を有する。第2のアスペクトでは、本発明は、予め装着された固定要素(3)のトルキングを防止するように構成された開口部を有するクランプ状の部材を備えたエアバッグ装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1及び12に記載の車両乗員拘束システム用エアバック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
固定クリップによって車両の車体構造に装着されるエアバッグ装置は、例えば、DE202006000846U1によって公知とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】DE202006000846U1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、簡単に組み付け可能なエアバッグ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、本発明に係る請求項1及び12に記載の特徴によって達成される。また、本発明の改良例は従属項に記載される。
【0006】
したがって、車両乗員を保護するための膨張可能なエアバッグと、エアバッグを支持構造に固定するための固定要素と、エアバッグに予め装着された固定要素のトルキング(トルクが作用する状態をいい、以下、「トルクの作用」とも称呼)を防止するための手段とを備え、この手段が、予め装着された固定要素が通されて固定要素のトルキングを防止するように構成された開口部によって形成される車両乗員拘束システム用エアバッグ装置が提供される。
【0007】
さらに、開口部は、互いに交差する2つの部分を有する。
【0008】
支持構造は、特には、車体の部材、または車体に接続された部材であり、固定要素を係止することのできる取付孔が設けられている。支持構造に係止された固定要素によってエアバッグは支持構造に取り付けられる。
【0009】
互いに交差する部分を有する開口部によって、固定要素は、エアバッグに予め装着される時点で既に適切な装着位置に配置され、その位置に保持されるように構成されている。このため、エアバッグを車体に装着する直前に固定要素を新たに位置調整(回転)する必要はない。
【0010】
一例においては、互いに交差する開口部の各部分は、長手状(例えば、スリット状)に形成され、例えば、互いにほぼ直交するように連続している。特に、各部分は、その中央部分で互いに交差しているため、左右対称の十字状開口部が、例えば、「スイス十字(赤十字)」のような形状に構成される。しかし、開口部を必ずしも左右対称形に構成する必要はない。
【0011】
互いに対向する2つのアームを有する固定要素を用いることが可能であり、当該アームを介して固定要素を支持構造に係止することができる。このような固定要素は、例えば、ここに参考に記載されるドイツ実用新案DE202004014219に記載されている。互いに交差する開口部の各部分の一方は、特に、固定要素のアームが押しつけ合わせられることなく当該部分に通されるように構成されている。
【0012】
別の例においては、エアバッグを支持構造に取り付けることのできる固定ストラップには、固定要素が通されて装着位置に配置されるように構成された開口部が形成されている。固定ストラップは、エアバッグから突出し、接続手段(例えば、縫合部)によってエアバッグに接続することができる。しかし、固定ストラップは、エアバッグと一体状に形成することも可能である。
【0013】
固定ストラップは、特に、複数の材料層(例えば、エアバッグ材)によって構成することができ、トルキング保護機能を果たす固定手段用の開口部は、例えば、各材料層の一つだけに形成されてもよいし、あるいは複数の材料層に形成されてもよい。しかし、開口部は、各材料層のいずれにも設けられなくてはいけないが、必ずしもトルキング保護機能を果たす必要はなく、固定要素が通されて案内可能なように構成される。
【0014】
本発明の更なる態様においては、トルキング保護用の開口部は、固定ストラップとは別の部材に形成され、当該部材は固定ストラップに接続される構成である。当該部材は、例えば、エアバッグの装着状態において固定ストラップの支持構造と反対側の面に配置することができる。しかし、トルキング保護用の開口部は、必ずしも固定ストラップとは別体の部材に配置する必要はない。本発明の別の態様においては、固定ストラップ自体に互いに交差する部分を有する開口部が設けられている。
【0015】
さらに、固定ストラップは、第1部分及び第2部分によって構成され、第2部分は、第1部分の方向に折り畳まれる、つまり、第1部分は、折曲部を介して第2部分に接続される構成である。折曲部から離間した各部分の端部は、特に、エアバッグに取り付けられる。互いに交差する部分を有する開口部は、本態様においては、例えば、固定ストラップの2つの部分のいずれか一方に形成される。
【0016】
本態様の更なる改良例においては、固定要素の第2部分には、予め装着された固定要素のトルキングを防止する開口部(つまり、互いに交差する部分を有する開口部)が設けられる。一方、第1部分には、第2部分の開口部と位置合わせされた開口部が設けられるが、これは、予め装着された固定要素のトルキングを防止するように構成、配設されたものではない。
【0017】
したがって、固定ストラップに設けられる開口部の一つだけがトルキング保護機能を果たすことになる。つまり、その開口部だけは、エアバッグに予め装着された後に当該ストラップに通される固定要素が、全くトルキングを起こさないか、あるいは僅かなトルキングしか起こさないように構成されている。しかし、第1部分に形成された開口部は、第2部分の開口部とは構造が異なり、固定要素のトルキングを防止することはない。固定ストラップの第1部分の開口部は、例えば、円形に形成される。開口部の一つだけがトルキング保護機能を果たす構成であるため、固定要素を予め装着する時に固定ストラップに通す案内動作が簡素化される。
【0018】
トルキング保護用の開口部が形成される第2部分は、特には、エアバッグの装着状態において固定ストラップの支持構造とは反対側に位置する部分である。
【0019】
さらに、装着状態の固定要素は、一部分が固定ストラップの支持構造と反対側の面に当接可能とされる。固定ストラップの第2部分は、固定要素の前記部分が固定ストラップの第1部分にのみ当接するように構成されている。より正確に言えば、固定要素の前記部分は、エアバッグの装着状態において第1部分の支持構造とは反対側の面に当接する。
【0020】
固定ストラップに当接する部分は、特には、互いに離間する固定要素の2つの当接面によって構成される。固定ストラップの第2部分の開口部の設けられた領域の幅は、特に、固定要素が装着された状態における2つの当接面間の間隔より狭くなるように設定されている。このため、固定要素の各当接面は、固定ストラップの第1部分にのみ当接することになる。
【0021】
更なるアスペクトにおいて、本発明は、特に、互いに交差する部分を備えたトルキング保護用の開口部につき上述されたようなエアバッグ装置であって、車両乗員を保護するための膨張可能なエアバッグと、エアバッグに接続されてエアバッグを支持構造に固定することのできる、第1開口部を有する固定ストラップと、エアバッグを支持構造に固定するために設けられ、エアバッグの装着状態において第1開口部に通される固定要素と、エアバッグに予め装着された固定要素のトルキングを防止するための手段とを備え、前記手段が、固定ストラップとは別の部材(トルキング保護部)の第2開口部(トルキング保護部用の開口部)によって形成され、予め装着された固定要素が通されて固定要素のトルキングを防止するように構成されているエアバッグ装置に関する。
【0022】
さらに、第2開口部を備えた部材は、固定ストラップにクランプ可能とされ、そのためにクランプ状に構成される。
【0023】
これによって、予め装着された固定要素のトルキング保護部として機能する部材は、固定ストラップに着脱自在に接続される。エアバッグに接続された固定ストラップは、例えば、1つ又は複数の層によって構成され、トルキング保護用の開口部を備えた部材は、クランプ接続を介して各層のいずれか1つ又は全てに接続可能とされる。これは、特に、第1開口部と第2開口部が合わさるように接続される。
【0024】
クランプ状の部材は、特には第1部分と第2部分とによって構成され、第2部分は、第1部分の方向に折り曲げられる。このため、当該部材は、折曲線に沿って折り曲げられて一体状に構成され、クランプ状に形成され、折曲部を介して互いに接続された対向する2つの部分によって構成される。これらの部分を互いに離間する方向に曲げることによって、当該部材を固定ストラップにクランプ留めするための復元力が生じる。
【0025】
当該部材の第1部分と第2部分には開口部が設けられ、ともに第2開口部を構成する。しかし、2つの開口部のいずれか一方がトルキング保護部として形成されればよい。
【0026】
当該部材は、第1部分が固定ストラップの支持構造に面する方の面に当接し、第2部分がエアバッグの装着状態において固定ストラップの支持構造とは反対側の面に当接するように、固定ストラップにクランプ留めすることができる。トルキング保護用の開口部は、例えば、エアバッグの装着状態において支持構造とは反対側に位置する当該部材の第2部分に形成される。
【0027】
本発明は、図面を参照しながら、実施例によって以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るエアバッグ装置の構成要素の斜視図である。
【図2】図1のエアバッグ装置が組み付けられた状態を示す。
【図3】図1及び図2のエアバッグ装置の断面図である。
【図4】図1から図3のエアバッグ装置の別の断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るエアバッグ装置を示す。
【図6】本発明の第3の実施形態に係るエアバッグ装置を示す。
【図7】本発明の第4の実施形態に係るエアバッグ装置の構成要素の斜視図である。
【図8】図7のエアバッグ装置が組み付けられた状態を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図1は、本発明に係る第1の実施形態に関する。これによれば、エアバッグ1は、当該エアバッグを、例えば、車体の一部である保持構造(図示されていない)に固定することのできる第1固定ストラップ2を有する。
【0030】
固定ストラップ2は、第1部分21と、当該第1部分21の方向に折り畳まれた(折り曲げられた)第2部分22によって構成され、各部分21,22の端部212,213は、エアバッグ1に接続される。各部分21,22は、固定ストラップ2の折曲部24を介して互いに接続されている。さらに、第1及び第2部分21,22には、互いに開口位置の合わされた貫通口211,221がそれぞれ設けられている。
【0031】
貫通口211,221は、固定要素3を固定ストラップ2に通して案内できるようにし、保持構造に係止してエアバッグ1を保持構造に取り付けることができる。固定要素3は、エアバッグ1を保持構造へ実際に取り付ける前にエアバッグに予め装着される。つまり、固定要素3は、部材4の開口部41と固定ストラップ2の開口部211,221に通して案内され、保持構造の取付孔(図示されていない)に係止可能なように位置合わせされている。
【0032】
エアバッグ装置には、予め装着された固定要素3のトルキングを防止するための手段が設けられ、当該手段は部材4の開口部41によって構成される。
【0033】
部材4の開口部41は、そのような予め装着された固定要素3のトルキングを防止するように構成されている。そのために、開口部41には、互いに交差する2つの部分411,412が設けられている。つまり、開口部41は十字状に形成されている。
【0034】
固定要素3は、互いに対向する2つのアーム31a,31bを有し、固定要素を保持構造の取付孔に挿入すると、当該アームは互いに近接する方向にたわみ、それぞれ係止構造32a,32bを介して保持構造に係止される構成である。
【0035】
開口部41の互いに交差する部分の一方(「水平方向の」部分412)は、固定要素3のアーム31a,31bが、部分412に通され、すなわち開口部41に通されて、部分412が、アーム31a,31bのトルキング、ひいては固定要素3全体のトルキングを阻止可能であるように、すなわち、適切な長さと高さを有するように構成されている。部分412は、特に、固定要素のアームが、押しつけ合わせられることなく、または、強く押しつけ合わせられることなく、部分412を通って案内され、部分412を介してトルキング保護を最適に行うことができるように構成されている。
【0036】
さらに、固定要素3には、互いに対向する2つの別のアーム33a,33bが設けられ、それぞれに当接面34a,34bが形成されている。各当接面は、エアバッグが組み付けられた状態では、固定ストラップ2に当接し、また、固定要素3を保持構造に係止した後には、当該固定ストラップを保持構造に押し当てる構成である。
【0037】
部分412に対して垂直に配置された開口部41の部分411は、固定要素3のアーム33a,33bが通されて案内可能なように、特に、当該アームが、開口部4を通って案内される時に、押しつけ合わせられないか、もしくは、若干押しつけ合わせられるように構成される。
【0038】
図2は、図1の装置が組み付けられた状態を示している。固定ストラップ2の2つの部分21,22の端部212,213が縫合部11によってエアバッグ1に接続されている。同時に、部材4(トルク保護部)も、縫合部11によって固定ストラップ2に固定されている。部材4は、幅Bを有する短冊状に形成され、アーム33a,33bの当接面34a,34b間の間隔よりも狭く構成されるため、当接面34a,34bは、部材4には当接せず、エアバッグの装着状態において固定ストラップ2の保持構造とは反対側の面にのみ当接する構成である。
【0039】
図3は、図2の装置の縦断面図である。固定ストラップ2の折畳み(折曲)構造によって、固定要素3を開口部41,211,221に挿入すると、固定ストラップ2には復元力Fが生じるため、部材4は固定要素3に押し当てられる。これによって、開口部41は、アーム31a,31b間及びアーム33a,33b間の間隔がほぼ最大限になる固定要素3の領域に配置される。
【0040】
図4は、図1から図3のエアバッグ装置を、図3の断面図に対して垂直方向の断面で示している。特に、固定要素3の係止構造32a,32bは、それぞれ部分321a,321bが、エアバッグ1を固定する保持構造(図示されていない)の背後に位置する状態になって、保持構造に係止可能であることが分かる。
【0041】
図5は、本発明の第2の実施形態に係るエアバッグ装置の斜視図である。エアバッグ1は、当該エアバッグに接続された固定ストラップ2を有し、当該ストラップは、図1から図4と同様、互いの方向に折り畳まれて対向する第1及び第2部分21,22によって構成されている。
【0042】
しかし、図1から図4とは異なって、予め装着された固定要素のトルキングを防止するための開口部が配置される特定の部材が設けられていない。その代わり、エアバッグの装着状態において保持構造とは反対側に位置する固定ストラップ2の第2部分22に、十字状の開口部41が形成され、これによって当該開口部を通して案内される予め装着された固定要素3のトルキングを防止する構成である。この場合、固定ストラップの第2部分22は、図1から図4に示された別体構造の部材4の機能を果たす。
【0043】
固定ストラップ2の第1部分21には、開口部41と位置合わせされた開口部211が設けられている。当該開口部211は円形に形成され、十字状の開口部41とは異なる形状を有しているが、第1部分21の開口部211を十字状に形成することも可能である。
【0044】
第2部分22の領域215(開口部41の設けられた)は、エアバッグ1に取り付けられる第2部分22の端部213よりも幅が狭く構成されている。部分215の幅Bは、特に、固定要素3の当接面34a,34bが、固定ストラップ2の第2部分22に当接するのではなく、保持構造に面する第1部分21にだけ当接するように構成されている。図5の変更例が図6に示されている。ここでは、固定ストラップ2の第2部分22の幅Bは、第2部分22の全長にわたってほぼ一定である。つまり、第2部分22は、開口部41の設けられた領域が、固定ストラップ2がエアバッグ1に取り付けられる端部213と同じ幅に構成されている。
【0045】
図7及び図8は、本発明に係るエアバッグ装置の更なる形態に関する。図1から図4と同様に、固定ストラップ2とは別の部材4が設けられ、固定要素3のトルキング保護部として機能するように形成された開口部41を有する。開口部41は、特には、図1から図6と同じように十字状に形成される。
【0046】
しかし、図1から図4とは異なって、別体構造の部材4は、クランプ状に形成され、固定ストラップ2に着脱自在にクランプ可能である。つまり、部材4は、固定ストラップに永続的に接続されているのではなく、固定ストラップに取り付けられ、取付後に、部材4の開口部41と固定ストラップ2の開口部211,221が合わせられる構成である。
【0047】
部材4は、特には、第1部分45と第2部分46とによって一体状に構成され、第2部分46は、各部分45,46が折曲部47を介して互いに接続されるように第1部分45の方向に折り曲げられている。部材4は、(例えば、金属又はプラスチックのような好適な材料によって形成されているため)各部分45,46を互いに近接する方向に曲げることでクランプ部が形成され、各部分を互いに離間する方向に曲げる(力Fを作用させる)ことで復元力が生じ、部材4を固定ストラップ2にクランプ留めすることのできるように構成されている。
【0048】
第1部分45には、トルキング保護用の開口部41と位置合わせされた類似又は同一形状の開口部451が設けられている。しかし、第1部分45の開口部451を、例えば円形などの異なる形状に構成することも可能である。
【0049】
本実施の形態では、固定ストラップ2に設けられた2つの開口部211,221が第1開口部を形成し、部材4に設けられた開口部451,41が第2開口部を形成する。部材4を固定ストラップにクランプ留めした後、第1開口部と第2開口部が合わせられる。
【0050】
図8は、図7の構成要素が組み付けられた状態を示している。
【符号の説明】
【0051】
1 エアバッグ
2 固定ストラップ
3 固定要素
4 部材
11 縫合部
21 第1部分
22 第2部分
24 折曲部
31a,31b,33a,33b アーム
32a,32b 係止構造
34a,34b 当接面
41 開口部
45 第1部分
46 第2部分
211,221 開口部
212,213 端部
321a,321b 係止構造部分
411,412 開口部部分
451 開口部
B 幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両乗員を保護するための膨張可能なエアバッグ(1)と、
前記エアバッグ(1)を支持構造に固定するための固定要素(3)と、
前記エアバッグ(1)に予め装着された前記固定要素(3)のトルキングを防止するための手段と、を備え、
前記手段は、前記固定要素(3)が通されて当該固定要素(3)のトルキングを防止するように構成された開口部(41)によって形成された車両乗員拘束システム用エアバッグ装置であって、
前記開口部(41)は、互いに交差する2つの部分(411,412)を有することを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のエアバッグ装置であって、前記固定要素(3)は、当該固定要素(3)を前記支持構造に係止可能に取り付けるための、互いに対向する2つのアーム(31a,31b)を有するとともに、
互いに交差する前記開口部(41)の一方の部分(412)は、前記固定要素(3)の前記アーム(31a,31b)が押圧されれることなく前記部分に通されるように構成されることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のエアバッグ装置であって、互いに交差する前記部分(411,412)は、長手状に形成されることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のエアバッグ装置であって、前記開口部(41)は、前記固定ストラップ(2)とは別の部材(4)に形成され、前記部材は前記固定ストラップ(2)に接続されることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項5】
請求項4に記載のエアバッグ装置であって、前記部材(4)は、前記エアバッグ(1)の装着状態において前記固定ストラップ(2)の前記支持構造と反対側の面に配置されることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項6】
請求項1から3のいずれか1項に記載のエアバッグ装置であって、前記開口部(41)は、前記エアバッグ(1)を前記支持構造に取り付けることのできる前記固定ストラップ(2)に形成されることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項7】
請求項6に記載のエアバッグ装置であって、前記固定ストラップ(2)は、第1部分(21)と、前記第1部分の方向に折り畳まれた第2部分(22)とを有し、前記開口部(41)が前記2つの部分(21,22)のいずれか一方に形成されることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項8】
請求項7に記載のエアバッグ装置であって、前記固定ストラップ(2)の前記第2部分(22)には、前記の予め装着された固定要素(3)のトルキングを防止する前記開口部(41)が設けられ、前記第1部分(21)には、前記第2部分(22)の前記開口部(41)と位置合わせされた開口部(211)が設けられ、前記開口部(41)は、前記第2部分(22)だけに形成され、前記の予め装着された固定要素(3)のトルキングを防止することを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項9】
請求項7又は8に記載のエアバッグ装置であって、前記固定ストラップ(2)の前記第2部分(22)は、前記エアバッグ(1)の装着状態において前記支持構造とは反対側に位置することを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項10】
請求項9に記載のエアバッグ装置であって、装着状態の前記固定要素(3)は、一部分が前記固定ストラップ(2)の前記支持構造と反対側の面に当接し、前記固定ストラップ(2)の前記第2部分(22)は、前記固定要素(3)の前記部分が前記固定ストラップ(2)の前記第1部分にのみ当接するように構成されていることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項11】
請求項10に記載のエアバッグ装置であって、前記固定ストラップ(2)に当接する前記部分は、互いに離間する前記固定要素(3)の2つの当接面(34a,34b)によって形成されるとともに、前記開口部(41)が形成された領域における前記固定ストラップ(2)の前記第2部分(22)の幅(B)は、前記固定要素(3)が装着された状態における前記2つの当接面(34a,34b)間の間隔よりも狭いことを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項12】
車両乗員を保護するための膨張可能なエアバッグ(1)と、
前記エアバッグ(1)に接続されて前記エアバッグ(1)を支持構造に固定する、第1開口部を有する固定ストラップ(2)と、
前記エアバッグ(1)を前記支持構造に固定するために設けられ、前記エアバッグ(1)の装着状態において前記第1開口部に通される固定要素(3)と、
前記エアバッグ(1)に予め装着された前記固定要素(3)のトルキングを防止するための手段とを備え、前記手段が、前記固定ストラップ(2)とは別の部材(4)の第2開口部(41)によって形成され、前記の予め装着された固定要素(3)が通されて前記固定要素(3)のトルキングを防止するように構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の車両乗員拘束システム用のエアバッグ装置であって、
前記部材(4)は、前記第2開口部(41)を有し、前記固定ストラップ(2)にクランプ可能なようにクランプ状に形成されていることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項13】
請求項12に記載のエアバッグ装置であって、前記部材(4)は、第1部分(45)と、前記第1部分(45)の方向に折り曲げられた第2部分(46)とを有することを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項14】
請求項13に記載のエアバッグ装置であって、前記第2開口部(41)は、前記エアバッグ(1)の装着状態において前記支持構造とは反対側に位置する前記部材の前記第2部分(46)に形成されることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項15】
請求項14に記載のエアバッグ装置であって、前記部材(4)の前記第1部分(45)は、前記第2開口部(41)と位置合わせされた開口部(451)を有することを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか1項に記載のエアバッグ装置を備えた車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−527255(P2011−527255A)
【公表日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517143(P2011−517143)
【出願日】平成21年7月7日(2009.7.7)
【国際出願番号】PCT/EP2009/058591
【国際公開番号】WO2010/003946
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(594101503)タカタ・ペトリ アーゲー (146)
【Fターム(参考)】