説明

車両検索システム

【課題】車両の方向を携帯機に設けた表示手段に簡潔な手法で表示しうる車両検索システムを提供すること。
【解決手段】車両検索システム1は、携帯機2から観た絶対方位を検出する電子コンパス22と、車両3から観た携帯機2の相対方向を検出すると共に当該車両3に到来する到来電波の電波強度を測定するアレーアンテナ33a,33dと、車両3から観た絶対方位を検出する電子コンパス32と、携帯機2の相対方向の情報と車両3から観た絶対方位の情報とに基づき、車両3から観た携帯機2の絶対方向を演算する車両側制御部31と、車両3から携帯機2に送信された同車両3から観た携帯機2の絶対方向の情報と、携帯機2から観た絶対方位の情報とに基づき、同携帯機2から観た車両3の相対方向を演算する携帯機側制御部21と、車両3の相対方向を放射状に配列した複数のLED25a,…によって2値化表示する表示部25とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等の車両のユーザ(運転者等)に所持される携帯機と当該車両との間で無線通信を行い、該通信の結果に基づいて携帯機(ユーザ)から観た車両の方向を検索する車両検索システムに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の車両検索システムには、所謂、移動体通信技術が利用されており、車両のユーザから観た車両の方向を安定に検索すべく、車両のユーザに所持される携帯機と車両に搭載された車載通信装置以外に、無線通信を中継する通信インフラ設備(案内端末、認識端末、管理コンピュータ等)を設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、移動体通信技術において、そのような通信インフラ設備を使用しないものも知られている(例えば、特許文献2参照)。即ち、この技術では、車両が携帯機(始動キー)からの探索要求信号を受信すると、車両の地磁気センサ(方位検出手段)で検出した車両から観た絶対方位の情報(車両から観た、東西南北の4方位を基準とする方位の情報)を用い、東西南北の4方位を基準とする4種の方位識別信号(4種の方位識別コードで区別されている信号)を、それぞれ異なる方向に向くように車両の4箇所に設けた指向性アンテナから携帯機に送信する。
【0004】
そして、該携帯機においては、各方位識別信号の受信強度分布に基づいて当該携帯機から観た車両の相対方向や離間距離が検出(演算)されるとともに、携帯機の地磁気センサ(方位検出手段)で検出した携帯機から観た絶対方位の情報(携帯機から観た、東西南北の4方位を基準とする方位の情報)を用い、車両のユーザ(携帯機)から観た車両の方向の検索が行なわれるようになっている。
【0005】
ところが、前者の技術によれば、通信インフラ設備としての端末類を設置するためには、相当額の投資が必要となる。また、当然ながら、車両検索システムは、そのような通信インフラ設備が設置された限られた施設内でしか利用することができない。
【0006】
一方、後者の技術によれば、そのような通信インフラ設備が不要であることから、地下駐車場等の外来電波の遮断された空間を含む多様な場所で利用することができる。ところが、携帯機から観た車両の相対方向や離間距離の検出は、同携帯機における4種類の方位識別信号の受信強度に依存しているため、その受信強度が、車両の相対方向や離間距離以外の何らかの要因で変動するような場合、例えば、建造物等の障害物や地面での反射等の影響が無視できない場合には、車両の方向の検索が正確に行なわれないことが考えられる。
【0007】
さらに、この技術によれば、原理的に、車両側では当該車両から観た携帯機の方向に関する情報は持ち得ないことになる。
これに対し、本願出願人は、同種の移動体通信技術であって、車両の方向を多様な場所で正確に検索できる車両検索システムを先に開発している。
【0008】
当該技術では、車両側に携帯機の相対方向検出手段としてのアダプティブアレーアンテナと絶対方位検出手段としての電子コンパスを設けており、各手段によって検出された情報に基づいて車両側の携帯機絶対方向演算手段としての車両側制御部によって車両から観た携帯機の絶対方向を演算する。そして、携帯機側に設けた車両方向演算手段としての携帯機側制御部によって、車両から携帯機に送信された前記携帯機の絶対方向の情報と携帯機から観た絶対方位の情報とに基づいて携帯機から観た車両の相対方向を演算するようにしている。
【特許文献1】特開2005−350916号公報
【特許文献2】特開2006−125983号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この技術によれば、大規模な通信インフラ設備が不要であり、さらに、携帯機から車両に送信する電波の受信強度が何らかの要因で変動するような場合、例えば、障害物や地面での反射等の影響が無視できない場合であっても、車両の方向の検索が正確に行えるという優れた効果が得られる。
【0010】
さらに、この技術の改良技術として、携帯機に表示部を設け、該表示部に車両の方向の情報を簡潔な手法で表示させることができれば、車両の方向の確認がさらに簡略化され、上記精度の高い車両方向検索技術と相俟って、車両のユーザの利便性に更に資することが考えられる。
【0011】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、車両の方向を携帯機に設けた表示手段に簡潔に表示しうる車両検索システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両のユーザに所持される携帯機と当該車両との間で無線通信を行い、該通信の結果に基づいて携帯機から観た車両の方向を検索する車両検索システムであって、前記携帯機に設けられ、前記車両の方向を放射状に表示する表示手段とをさらに備えたこと、を要旨とする。
【0013】
同構成によれば、携帯機から観た車両の方向(携帯機から観た相対方向又は絶対方向)を多様な場所で正確に検索できるとともに、同車両の方向が、携帯機の表示手段において、放射状に表示される。このため、携帯機側において、車両の方向を簡潔な手法によって的確に知ることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両検索システムにおいて、前記表示手段は、前記車両の方向を放射状に配列した複数の表示スポットによって2値化表示するようにされ、前記表示手段の表示スポットが、前記携帯機の前方側の複数箇所、及び、同携帯機の後方側の1箇所に配置されていること、を要旨とする。
【0015】
同構成によれば、車両の方向が、携帯機の表示手段に設けられ、放射状に配列された複数個の表示スポットにより2値化表示される。さらに、これら表示スポットが、携帯機の前方側の複数箇所、及び、同携帯機の後方側の1箇所に配置されているので、携帯機側において、車両の方向をシンプルな表示スタイルによって明確に知ることができる。しかも、携帯機の後方側の1箇所に配置されている表示スポットによって、携帯機を所持するユーザによって妨害され易い携帯機の後方側から車両に到来する電波に基づく車両の方向の表示がなされる。このため、そのような妨害により電波が減弱され、信頼性が劣ると考えられる車両方向表示機能については、表示スポットが携帯機の後方側の1箇所のみとなって簡略化され、車両の方向が視覚的に認識し易くなる。また、これにより、ユーザは、携帯機の後方側の1箇所に配置されている表示スポットによって車両が自身の後方に位置していることが素早く判断でき、例えば、現在の立ち位置で方向転換をして車両を発見する動作が容易に行えるようになる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車両検索システムにおいて、前記表示手段の各表示スポットが、放射状に配列され、且つ、当該各表示スポットによって放射状に囲まれた領域には、前記車両及び携帯機の出所を表示する情報が表示されていること、を要旨とする。
【0017】
同構成によれば、携帯機の表示部の各表示スポットが、放射状に配列され、しかも、当該各表示スポットによって放射状に囲まれた領域には車両及び携帯機の出所を表示する情報が表示されているので、車両の方向表示機能と車両及び携帯機の出所表示機能とのデザイン上の調和がなされ、携帯機の意匠性が向上するようにもなる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、車両の方向を携帯機に設けた表示手段に簡潔に表示しうる車両検索システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。
<車両検索システム1の全体構成>
図1(a)に示すように、本実施形態の車両検索システム1は、車両3のユーザにより所持される携帯機2と、車両3に搭載され、前記携帯機2との間で無線通信を行う車載通信装置3aとから構成されている。ここで携帯機2としては、例えば、専ら車両3の鍵として機能する電波キー、非常用のメカニカルキーを備えた電子キー、車両3の鍵と携帯電話とが兼用化された携帯電話キーが挙げられるが、本実施形態では、非常用のメカニカルキー2eを備えた電子キーを採用している(図7参照)。
【0020】
前記携帯機2は、車載通信装置3aに向けてアンテナ23aを介して電波(IDコード信号等)を送信する送信回路23と、車載通信装置3aから送信される電波(リクエスト信号等)をアンテナ24aを介して受信する受信回路24と、該送信回路23及び受信回路24に電気的に接続され、両回路23,24の送受信状態を制御する携帯機側制御部21とを備えている。尚、ここで、IDコード信号及びリクエスト信号は、携帯機2と車両3との間において、IDコード認証のために送受信されるものである。
【0021】
前記携帯機側制御部21には、携帯機2に設けられ、車両3のドアを遠隔で施解錠するために操作される解錠スイッチ27及び施錠スイッチ28が電気的に接続されている。該携帯機側制御部21には、さらに、携帯機2に設けられ、車載通信装置3aから後述する所定の情報を送信させるための探索要求スイッチ26が電気的に接続されている。該携帯機側制御部21には、さらに、携帯機2に設けられ、携帯機2から観た絶対方位を検出する第1絶対方位検出手段としての電子コンパス22と、後述する所定の情報を表示させる表示部25とが電気的に接続されている。
【0022】
そして、前記携帯機側制御部21は、前記各回路23,24、各スイッチ26〜28、表示部25、電子コンパス22の各動作を制御する制御プログラムを格納するとともに、必要なデータを記憶したメモリ21aを備えている。
【0023】
前記表示部25は、図1(b)に示すように、4個のLED(発光ダイオード)25a,25b,25c,25dを車両3の方向を2値化表示するための表示スポットとして備えている。そして、各LED25a,…は、それぞれ一端が電源B(ここでは、+5.0V)に接続されていると共に、他端が制限抵抗R1,R2,R3,R4、各制限抵抗R1〜R4に接続されたインバータ(NOT回路)Inv1,Inv2,Inv3,Inv4、及び各インバータInv1〜Inv4が接続された出力ポート25pを介して携帯機側制御部21に接続されている。この出力ポート25pは、携帯機側制御部21にデータバス25eを介して接続されている。
【0024】
そして、前記LED25a,…は、図7に示すように、携帯機2の表面において、放射状に配列されている。各LED25a,…は、携帯機側制御部21のメモリ21aに格納された制御プログラムによって、後述するように車両3の相対方向を2値化表示するべく各々の点灯・消灯状態(点滅状態)が制御されるように構成されている。詳しくは、図7に示すように、前記LED25a,25b,25cは、携帯機2の前方側の(携帯機2の前方に向けた)3箇所(複数箇所)、及び、LED25dは、同携帯機2の後方側の(携帯機2の後方に向けた)1箇所にそれぞれ配置されている。具体的には、前記LED25aは、携帯機2の中心に対して右斜め上部位、LED25bは、携帯機2の中心に対して前方中央部位、LED25cは、携帯機2の中心に対して左斜め上部位、LED25dは、携帯機2の中心に対して後方部位にそれぞれ配置されている。そして、前記LED25a,…により囲まれる領域には、前記車両3及び携帯機2の出所(製造元)を表示するマーク(情報)としての商標が表示されている。
【0025】
図1(a)に戻り、前記車載通信装置3aは、携帯機2に向けてアンテナ34aを介して電波(リクエスト信号等)を送信する送信回路34と、携帯機2から送信される電波(IDコード信号等)を直接的に受信し、車両3から観た携帯機2の相対方向を検出する携帯機相対方向検出手段としてのアダプティブアレーアンテナ(アレーアンテナ)33a(アンテナ素子♯1,…,アンテナ素子♯k,…,アンテナ素子♯K)及びアダプティブアレーアンテナ33d(アンテナ素子♯1,…,アンテナ素子♯k,…,アンテナ素子♯K)と、該アダプティブアレーアンテナ33a,33dを介して前記電波を受信する受信回路33と、該送信回路34及び受信回路33に電気的に接続され、両回路34,33の送受信状態を制御する車両側制御部31とを備えている。
【0026】
前記車両側制御部31には、さらに、車載通信装置3aに設けられ、車両3から観た絶対方位を検出する第2絶対方位検出手段としての電子コンパス32と、車両3に設けられ、同車両3のドアの施解錠装置(図示せず)の施解錠状態を制御するドアロック装置35とが電気的に接続されている。
【0027】
そして、前記車両側制御部31は、前記各回路33,34、ドアロック装置35、電子コンパス32の各動作を制御する制御プログラムを格納するとともに、必要なデータを記憶したメモリ31aを備えている。
【0028】
<アダプティブアレーアンテナ33a,33dの構成>
前記各アダプティブアレーアンテナ33a,33dは、図2を参照して、K個(複数)のアンテナ素子によって構成されている。具体的には、直線状(リニア)に等間隔に配列されたアンテナ素子♯1,…,アンテナ素子♯k,…,アンテナ素子♯K(K≧k≧2)から構成されている。該各アダプティブアレーアンテナ33a,33dは、それぞれ180°の角度範囲のみ走査され、両者で相補的に360°範囲の方向(全方向)が走査されるようになっている。尚、各アレーアンテナ33a,33dは、このように走査範囲が異なるのみで構造は同一であるので、対応する箇所についての説明は省略することとし、以下、アダプティブアレーアンテナ33aについてのみ説明する。
【0029】
前記各アンテナ素子♯1,…,♯k,…,♯Kは、それぞれ、位相調整回路δ1,…,δk,…δKを介して各アンテナ素子♯1〜♯Kからの出力を前記位相調整回路δ1〜δKによる所定の処理を経て加算する加算器33bに電気的に接続されている。そして、該加算器33bには、前記加算した出力と後述する重み付け係数w〜wとに基づき、前記位相調整回路δ1〜δKを制御して前記各アンテナ素子♯1〜♯Kの指向性ビームの位相を所定角度θ(−90°≦θ≦90°)に揃える位相重み付け制御手段33cが電気的に接続されている。尚、これらの位相調整回路δ1〜δK、加算器33b、位相重み付け制御手段33cは、各アレーアンテナ33a,33dについて一組ずつ存在し、それぞれ、前記した受信回路33の一部を構成しており、前記メモリ31aに格納された制御プログラムによりそれらの各動作が制御される。
【0030】
<電波の到来方向検出法>
本実施形態の車両検索システム1は以上のように構成されており、以下、同車両検索システム1によって電波の到来方向を検出する方法について説明する。尚、ここでは、電波の到来方向検出法として、指向性ビームによる空間操作を行うビームフォーマ法を用いる。該ビームフォーマ法は、一様励振アレーアンテナであるアダプティブアレーアンテナ33a(33d)のメインビームを180°範囲の方向[(−90°≦θ≦90°)の方向]で走査し、その出力電力が大きくなる方向を探索する方法である。
【0031】
図3に示すように、今、電波(平面波)が角度θ(−90°≦θ≦90°)の方向から到来しているとする。同図において、x(t)(k=1,2,…,K)は、携帯機相対方向検出手段であること以外に、さらに電波の到来方向推定手段でもあるアダプティブアレーアンテナ33aによる時刻tにおける受信信号、w(k=1,2,…,K)は、各アンテナ素子♯k(k=1,2,…,K)における重み付け係数、d(k=1,2,…,K)は、同図に示す基準点P(ベースライン上の基準点P)より測ったk(k=1,2,…,K)番目のアンテナ素子♯k(k=1,2,…,K)の位置(距離)をそれぞれ示す。
【0032】
この場合、アダプティブアレーアンテナ33a(各アンテナ素子♯1〜♯K)からの加算器33bを介した出力y(t)(t:時刻)は、下式(1)で表される。
[数1]
y(t)=W・X(t) …式(1)
ここで、X(t)=[x(t),x(t),…,x(t)]、W(ウェイトベクトル)=[w,w,…,wであり、添え字のHは複素共役転置を示し、添え字のTは転置を示す。
【0033】
すると、アダプティブアレーアンテナ33aの出力電力Poutは、下式(2)で与えられる。
[数2]
out=0.5・E[|y(t)|]=0.5・W・Rxx・W …式(2)
ここで、Rxx(自己相関行列)=E[X(t)・X(t)](E[]は時系列でサンプリングした値の平均をとることを意味する。)である。そして、アダプティブアレーアンテナ33a(各アンテナ素子♯1〜♯K)のメインビームを角度θに向けるべく、同相になるように位相を揃えるための共相条件より、前記各重み付け係数w(k=1,2,…,K)を下式(3)のように設定する。
[数3]
=exp(-j・2π/λ・d・sinθ)(k=1,2,…,K) …式(3)
次に、この角度θを−90°から90°まで変化させ、アダプティブアレーアンテナ33aの出力電力Pout(θ)のピークを探索する。
【0034】
上式(3)で示した重み付け係数w(k=1,2,…,K)からなるウェイトベクトルWは、角度θを変数とするモードベクトルa(θ)と表記されるので、下式(4)が成立する。
[数4]
W=a(θ)=[exp(-j・2π/λ・d・sinθ),…,exp(-j・2π/λ・d・sinθ)] …式(4)
すると、アダプティブアレーアンテナ33aの出力電力Pout(θ)は、上式(2)より、下式(5)で示される。
[数5]
out(θ)=0.5・a(θ)・Rxx・a(θ) …式(5)
したがって、本ビームフォーマ法による角度分布(角度スペクトラム)PBF(θ)は、この出力電力Pout(θ)を正規化することで、下式(6)として得られる。
[数6]
BF(θ)=Pout/(a(θ)・a(θ)/2)
=a(θ)・Rxx・a(θ)/a(θ)・a(θ) …式(6)
上式(6)において、角度θを−90°から90°まで変化させたときのPBF(θ)のピークの角度位置θp(−90°≦θp≦90°)から電波の到来方向が検出される。
【0035】
<車両3の相対方向検索法>
以下、本実施形態の車両検索システム1による、携帯機2から観た車両3の相対方向を検索する方法について説明する。
【0036】
ここでは、図4に示すように、車両3のユーザに所持された携帯機2と、当該車両3の位置関係について、車両3が携帯機2から観て東方位に位置している状態、即ち、携帯機2が車両3から観て西方位に位置している状態を設定する。ここで、携帯機2には前記アンテナ23aが備えられており、車両3には前記車両側制御部31及び該車両側制御部31に電気的に接続された前記電子コンパス32及びアダプティブアレーアンテナ33a(33d)が備えられている。
【0037】
図4を参照して、先ず、探索要求スイッチ26の操作により、前記携帯機2から車両3に向け、該車両3から観た当該携帯機2の相対方向を探索(検出)させるための探索要求信号を送信する。すると、同車両3において、前記アダプティブアレーアンテナ33aによって、上記した電波の到来方向検出法を用い、探索要求信号(電波)の到来方向、即ち、車両3から観た携帯機2の相対方向β1(図5参照)が検出され、該アレーアンテナ33aに電気的に接続された車両側制御部31に当該情報が送信される。
【0038】
そして、図5(a)及び図5(b)に示すように、同車両3において、前記携帯機2の相対方向β1の情報、及び、前記電子コンパス32によって検出された車両3から観た絶対方位(北方位)α2の情報(図5(b)の(b−i)参照)を用いることにより、当該電子コンパス32に電気的に接続された携帯機絶対方向演算手段としての車両側制御部31によって、車両3から観た携帯機2の絶対方向、即ち、東西南北の4方位を基準とする方位座標100上にマッピングされた、車両3から観た携帯機2の相対方向β1が演算される(図5(b)の(b−ii)参照)。
【0039】
その後、該携帯機2の絶対方向の情報が、携帯機絶対方向情報信号として車両3から携帯機2に送信される(図4、図5(a)の(a−ii)参照)。
そして、同携帯機2において、車両3から送信された前記携帯機2の絶対方向の情報と、前記電子コンパス22によって検出された携帯機2から観た絶対方位(北方位)α1の情報(図5(a)の(a−i)参照)とを用いることにより、当該電子コンパス22に電気的に接続された車両方向演算手段としての携帯機側制御部21(図1(a)参照)によって、携帯機2から観た車両3の相対方向β2(携帯機2の相対方向β1と180°逆方向になる。)が演算される(図5(a)の(a−iii)参照)。
【0040】
これにより、同携帯機2において、当該携帯機2から観た車両3の相対方向β2が取得され、さらに前記携帯機側制御部21により、該制御部21に電気的に接続された表示部25(図1(b)参照)に、図5(a)の(a−iii)に示すとおり、当該車両3の相対方向β2が表示される。
【0041】
<車両検索システム1の動作フロー>
以下、図6のフローチャート、図7及び図8を参照しながら、車両検索システム1の動作について説明する。
【0042】
まず、ステップS11の受信待機状態において、図7に示すように、携帯機2の探索要求スイッチ26の操作により、携帯機2から車両3に向け、該車両3から観た当該携帯機2の相対方向を探索(検索)させるための探索要求信号を送信する(図4参照)。尚、図7に示す携帯機2は、非常用のメカニカルキーを備えた電子キーとされており、その下方中央部には、非常用のメカニカルキー2eが取り出し可能に設けられるとともに、右側面には、前記探索要求スイッチ26、解錠スイッチ27及び施錠スイッチ28が設けられている。
【0043】
すると、ステップS12において、車両3のアダプティブアレーアンテナ33a,33d(図1〜図3参照)によって、探索要求信号(電波)が受信されると(「YES」の場合)、ステップS13に進み、受信されないときは(「NO」の場合)、ステップS11の受信待機状態が維持される。
【0044】
続くステップS13においては、上記した電波の到来方向検出法を用い、車両3において、直接波としての探索要求信号の到来方向、即ち、該探索要求信号に基づく車両3から観た携帯機2の相対方向β1(図5参照)が検出される。
【0045】
さらにステップS14においては、図7及び図8を参照して、車両3の相対方向を、前記表示部25、即ち、放射状に配列した4個(複数個)の表示スポットとしてのLED25a,25b,25c,25dにより2値化表示する。
【0046】
詳しくは、図7に示すように、例えば、車両3が、携帯機2の右斜め上方向、即ち、車両3のユーザの右斜め上方向(図7における東方位)に位置している場合では、表示部25は、携帯機側制御部21によって制御され、当該方向(図5に示す携帯機2の相対方向β1、車両3の相対方向β2に対応)に応じ、携帯機2の中心に対して右斜め上部位に配置されたLED25cが点灯することによって携帯機2(ユーザ)を基準とした車両3の方向が表示される。
【0047】
また、図8に示すように、車両3が、携帯機2の後方向、即ち、車両3のユーザの後方向(図8における南西方位)に位置している場合では、表示部25は、携帯機側制御部21によって制御され、当該方向に応じ、携帯機2の中心に対して後方部位に配置されたLED25dが点灯することによって携帯機2(ユーザ)を基準とした車両3の方向が表示される。
【0048】
このように、携帯機2を所持するユーザによって妨害され易い同携帯機2の後方側から車両に到来する電波に基づく車両3の相対方向の表示は、携帯機2の中心に対して後方部位の1箇所に配置されたLED25dによって行われる。このため、そのような妨害により電波が減弱され、信頼性が劣ると考えられる車両方向表示機能については、表示スポットとしてのLED25dが携帯機2の後方側の1箇所のみとなって簡略化され、車両3の相対方向が視覚的に認識し易くなる。
【0049】
本実施形態の車両検索システム1によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)車両3側に携帯機相対方向検出手段としてのアダプティブアレーアンテナ33a,33dが設けられている場合において、車両3の方向を多様な場所で正確に検索できるとともに、携帯機2から観た車両3の相対方向β2が、携帯機2の表示部25に設けられ、放射状に配列された4個(複数個)のLED25a,…(車両3の方向を表示するための表示スポット)により2値化表示される。このため、携帯機2側において、車両3の相対方向β2(図7参照)を簡潔な手法によって的確に知ることができる。
【0050】
(2)携帯機2の表示部25の表示スポットが、LED(発光ダイオード)で構成されているので、携帯機2側において、車両3の相対方向β2(図7参照)を実用的な手段で的確に知ることができる。
【0051】
(3)携帯機2の表示部25の表示スポットとしてのLED25a,…が、携帯機2の前方側の3箇所(複数箇所)、及び、同携帯機2の後方側の1箇所に配置されているので、携帯機2側において、車両3の相対方向β2をシンプルな表示スタイルによって明確に知ることができる。しかも、携帯機2の後方側の1箇所に配置されているLED25dによって、携帯機2を所持するユーザによって妨害され易い携帯機2の後方側から車両3に到来する電波に基づく車両3の相対方向β2の表示がなされる。このため、そのような妨害により電波が減弱され、信頼性が劣ると考えられる車両方向表示機能については、表示スポットとしてのLED25dが携帯機2の後方側の1箇所のみとなって簡略化され、車両3の相対方向β2が視覚的に認識し易くなる。また、これにより、ユーザは、携帯機2の後方側の1箇所に配置されているLED25dによって車両3が自身の後方に位置していることが素早く判断でき、例えば、現在の立ち位置で方向転換をして車両3を発見する動作が容易に行えるようになる。
【0052】
(4)携帯機2の表示部25の表示スポットとしてのLED25a,…が、放射状に配列され、しかも、当該各LED25a,…によって放射状に囲まれた領域には車両3及び携帯機2の出所を表示するマーク(情報)としての商標が表示されているので、車両3の相対方向β2の方向表示機能と車両3及び携帯機2の出所表示機能とのデザイン上の調和がなされ、携帯機2の意匠性が向上するようにもなる。
【0053】
(5)複数のアンテナ素子♯1〜♯Kから入力される電波の位相を調節することで指向性ビームを自在に制御し、多様な指向性を作成することで電波の到来方向が検出できるアダプティブアレーアンテナ33a,33dを車両3に設けられた携帯機相対方向検出手段として用いる。このため、電波の到来方向、即ち、車両3から観た携帯機2の相対方向β1(図7参照)を容易且つ確実に検出することができる。しかも、アダプティブアレーアンテナ33a,33dは、車両3の1箇所に集中して設けることで、電波の到来方向が検出できるので、携帯機相対方向検出手段の構成が簡単化できる。
【0054】
尚、上記実施形態は以下のように変形してもよい。
・上記実施形態では、表示部25において、表示スポットとしての4個(複数個)のLED(発光ダイオード)25a,25b,25c,25dを楕円状とすることで放射状に配列することとしたが、その他、例えば、円状、多角形状に配列することで放射状に配列することとしてもよい。
【0055】
・上記実施形態では、表示部25において、各表示スポットをLED25a,25b,25c,25dによって構成した。しかしこれに限られず、各表示スポットは、例えば、液晶、有機EL等のその他の発光素子により構成することもできる。
【0056】
・上記実施形態では、表示部25において、車両3の相対方向β2(図7参照)をLED25a,…の点灯で示すように構成した。しかしこれに限られず、車両3の相対方向β2は、例えば、LED25a,…の消灯で示すこともできるし、LED25a,…の点滅により示すこともできる。
【0057】
・上記実施形態では、2つのアダプティブアレーアンテナ33a,33dについて、直線状(リニア)に等間隔に配列したアンテナ素子♯1〜♯Kから構成したが、これに限られず、平面状に2次元配列した複数のアンテナ素子から構成することも可能である。これにより、単一のアダプティブアレーアンテナによって、360°範囲の方向(全方向)[(−180°≦θ≦180°)の方向]から到来する電波(平面波)を走査することが可能となる。
【0058】
・上記実施形態では、車両3から携帯機2に送信された同車両3から観た携帯機2の絶対方向の情報と、携帯機2から観た絶対方位の情報とに基づき、当該携帯機2から観た車両3の相対方向β2(図7参照)を演算するように車両検索システム1を構成した。しかしこれに限られず、同情報に基づき、当該携帯機2から観た車両3の絶対方向、即ち、東西南北の4方位を基準とする方位座標101上にマッピングされた、携帯機2から観た車両3の相対方向β2(図5(a)の破線で囲んだ部分A参照)を携帯機側制御部21により演算するように前記制御プログラムを変更することも可能である。同構成によれば、車両3のユーザが、携帯機2から観た車両3の方向をより的確に把握することができる。
【0059】
・上記実施形態では、アダプティブアレーアンテナ33a,33dを使用した電波の到来方向検出法として、ビームフォーマ法を用いた。しかしこれに限られず、Capon法、より高角度分解能なMUSIC(Multiple Signal Classification:ミュージック)法、ESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques:エスプリ)法等の各種方法を用いることも可能である。
【0060】
・上記実施形態では、第1絶対方位検出手段及び第2絶対方位検出手段として電子コンパスを用いたが、これに限られず、該第1絶対方位検出手段及び第2絶対方位検出手段としては、携帯機2又は車両3に既に設けられているGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)装置を用いることもできる。
【0061】
・上記実施形態では、車両3には、携帯機2の相対方向の情報と当該車両3から観た絶対方位の情報とに基づき、同車両3から観た携帯機2の絶対方向を演算する車両側制御部31(携帯機絶対方向演算手段)を設けた。そしてその一方で、携帯機2には、前記車両3から携帯機2に送信された当該携帯機2の絶対方向の情報と、電子コンパス22(第1絶対方位検出手段)により検出された当該携帯機2から観た絶対方位の情報とに基づき、同携帯機2から観た車両3の相対方向β2(図7参照)を演算する携帯機側制御部21(車両方向演算手段)を設け、これにより携帯機2側で当該携帯機2から観た車両3の方向に関する情報を取得させるようにした。しかしこれに限られず、車両3の車両側制御部31を車両絶対方向演算手段とし、前記携帯機2の相対方向の情報と当該車両3から観た絶対方位の情報とに基づき、携帯機2から観た車両3の絶対方向を演算させるとともに、当該車両3の絶対方向の情報(この段階では、携帯機2においては、同携帯機2から観た車両3の方向は確定されていない。)を車両3から携帯機2に無線送信する。そして、当該情報と電子コンパス22(第1絶対方位検出手段)により検出された当該携帯機2から観た絶対方位の情報とに基づき、携帯機2側で当該携帯機2から観た車両3の方向に関する情報、即ち、車両3の相対方向β2又は絶対方向を携帯機側制御部21によって演算(この段階で、携帯機2において、同携帯機2から観た車両3の方向が確定される。)し、取得(表示)させることも可能である(このとき、車両3の絶対方向は、上記実施形態で演算された携帯機2の絶対方向とは180°逆方向になるように演算される)。この場合、上記実施形態と同様な効果が得られる。
【0062】
・上記実施形態では、車両3から観た携帯機2の相対方向を検出する相対方向検出手段としてのアダプティブアレーアンテナ33a,33dは、車両3に設けるようにした。しかしこれに限られず、車両相対方向検出手段としてのアダプティブアレーアンテナ24b,24cは、図9に示す車両検索システム1aのように、携帯機2側に設け、例えば、同携帯機2から観た車両3の相対方向の情報に基づき、携帯機2の携帯機側制御部21によって、当該車両3の相対方向を前述したようにして3個(複数個)のLED25a,…を有する表示部25に表示させるように構成することも可能である。この構成によれば、図9に示すように、車両3の相対方向β1は、複雑な演算処理を経ないでも携帯機2における車両相対方向検出手段としてのアダプティブアレーアンテナ24b,24cによって直接的に取得され、しかも、車両3や携帯機2に絶対方位検出手段としての電子コンパス等を設ける必要性もなくなるので、車両検索システムの構成がさらにシンプル化されるようになる。
【0063】
さらに、前記した実施形態および変形例より把握できる技術的思想について以下に記載する。
○車両のユーザに所持される携帯機と当該車両との間で無線通信を行い、該通信の結果に基づいて携帯機から観た車両の方向を検索する車両検索システムであって、前記携帯機に設けられ、同携帯機から観た絶対方位を検出する第1絶対方位検出手段と、前記車両にそれぞれ設けられ、前記携帯機から送信される電波に基づいて、当該車両から観た携帯機の相対方向を検出する携帯機相対方向検出手段と、同車両から観た絶対方位を検出する第2絶対方位検出手段と、前記携帯機の相対方向の情報と前記車両から観た絶対方位の情報とに基づき、前記車両から観た携帯機の絶対方向を演算する携帯機絶対方向演算手段と、前記携帯機又は車両に設けられ、前記携帯機の絶対方向の情報と前記携帯機から観た絶対方位の情報とに基づき、前記携帯機から観た車両の相対方向又は絶対方向を演算する車両方向演算手段と、前記携帯機に設けられ、前記車両の相対方向又は絶対方向を放射状に配列した複数の表示スポットによって2値化表示する表示手段とをさらに備えたことを特徴とする車両検索システム。
【0064】
同構成によれば、車両側に携帯機相対方向検出手段が設けられている場合において、車両の方向を多様な場所で正確に検索できるとともに、携帯機から観た車両の相対方向又は絶対方向が、携帯機の表示手段に設けられ、放射状に配列された複数個の表示スポットにより2値化表示される。このため、携帯機側において、車両の相対方向又は絶対方向を簡潔な手法によって的確に知ることができる。
【0065】
○前記車両検索システムにおいて、前記表示手段の表示スポットが、発光ダイオードで構成されている車両検索システム。
同構成によれば、携帯機の表示手段の表示スポットが、発光ダイオードで構成されているので、携帯機側において、車両の相対方向を実用的な手段で的確に知ることができる。
【0066】
○前記車両検索システムにおいて、前記携帯機相対方向検出手段が、アダプティブアレーアンテナである車両検索システム。
同構成によれば、複数のアンテナ素子から入力される電波の振幅又は位相を調節することで指向性ビームを自在に制御し、多様な指向性を作成することで電波の到来方向が検出できるアダプティブアレーアンテナを車両に設けられた携帯機相対方向検出手段として用いる。このため、電波の到来方向、即ち、車両から観た携帯機の相対方向を容易且つ確実に検出することができる。しかも、アダプティブアレーアンテナは、車両の1箇所に集中して設けることで電波の到来方向が推定できるので、携帯機相対方向検出手段の構成が簡単化できる。
【0067】
○前記車両検索システムにおいて、前記第1絶対方位検出手段又は第2絶対方位検出手段がGPSである車両検索システム。同構成によれば、携帯機又は車両に方位を検知する電子コンパス等の手段を設けなくとも、携帯機又は車両に既に設けられているGPS装置を活用し、当該携帯機又は車両から観た絶対方位の情報を取得することが可能となる。
【0068】
○車両のユーザに所持される携帯機と当該車両との間で無線通信を行い、該通信の結果に基づいて携帯機から観た車両の方向を検索する車両検索システムであって、前記携帯機にそれぞれ設けられ、当該携帯機から観た車両の相対方向を検出する車両相対方向検出手段と、前記車両の相対方向を放射状に配列した複数の表示スポットにより2値化表示する表示手段とを備えたことを特徴とする車両検索システム。
【0069】
同構成によれば、携帯機側に車両相対方向検出手段が設けられている場合において、車両の方向を多様な場所で正確に検索できるとともに、携帯機から観た車両の相対方向が、携帯機の表示手段に設けられ、放射状に配列された複数の表示スポットにより2値化表示される。このため、携帯機側において、車両の相対方向を簡潔且つ的確に知ることができる。また、車両の相対方向は、複雑な演算処理を経ないでも携帯機の車両相対方向検出手段によって直接的に取得され、しかも、携帯機2に絶対方位検出手段としての電子コンパス等を設ける必要もなくなるので、車両検索システムの構成もシンプル化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】(a)は、本発明の実施形態に係る車両検索システムの電気的構成を示すブロック図、(b)は、本発明の実施形態に係る携帯機の表示部の概略構造を示す図。
【図2】本発明の実施形態に係るアダプティブアレーアンテナ(アレーアンテナ)の詳細構成図。
【図3】本発明の実施形態に係るアダプティブアレーアンテナによって、電波の到来方向が検出される状態を示す作用図。
【図4】車両と携帯機(車両のユーザ)との位置関係を示す模式図。
【図5】本発明の実施形態に係る車両検索システムにおいて、(a)は、携帯機側での処理を示す概念図、(b)は、車両側での処理を示す概念図。
【図6】本発明の実施形態に係る車両検索システムの動作を示すフローチャート図。
【図7】本発明の実施形態に係る車両検索システムの動作を説明する作用図。
【図8】本発明の実施形態に係る車両検索システムの別の動作を説明する作用図。
【図9】本発明の変形例に係る車両検索システムの電気的構成を示すブロック図。
【符号の説明】
【0071】
1,1a…車両検索システム、2…携帯機、3…車両、21…携帯機側制御部、22…電子コンパス、25…表示部、31…車両側制御部、32…電子コンパス、24b,24c、33a,33d…アダプティブアレーアンテナ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のユーザに所持される携帯機と当該車両との間で無線通信を行い、該通信の結果に基づいて携帯機から観た車両の方向を検索する車両検索システムであって、
前記携帯機に設けられ、前記車両の方向を放射状に表示する表示手段とをさらに備えたことを特徴とする車両検索システム。
【請求項2】
請求項1に記載の車両検索システムにおいて、
前記表示手段は、前記車両の方向を放射状に配列した複数の表示スポットによって2値化表示するようにされ、
前記表示手段の表示スポットが、前記携帯機の前方側の複数箇所、及び、同携帯機の後方側の1箇所に配置されている車両検索システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の車両検索システムにおいて、
前記表示手段の各表示スポットが、放射状に配列され、且つ、当該各表示スポットによって放射状に囲まれた領域には、前記車両及び携帯機の出所を表示する情報が表示されている車両検索システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−61370(P2010−61370A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−226091(P2008−226091)
【出願日】平成20年9月3日(2008.9.3)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】