説明

車両横転検知装置及び乗員保護システム

【課題】 車両の横転を予測することができる車両横転検知装置及び車両が横転すると予測されたときにエアバッグを展開させることができるエアバッグシステムを低コストで提供する。
【解決手段】 車両に設置され、当該車両の横転を予測する車両横転検知装置であって、当該車両の周辺状態を電磁波により検出する周辺状態検出手段14と、前記検出した当該車両の周辺状態に基づいて当該車両のロール角度を導出する車両ロール角度導出手段15と、前記車両ロール角度導出手段15によって順次導出される車両のロール角度が所定の限界角度を超えたときに当該車両が横転すると予測する車両横転予測手段16とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の横転を予測する車両横転検知装置及び車両が横転すると予測されたときにエアバッグ等を展開させる乗員保護システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両には、乗員の安全を確保するための乗員保護システムが設置されている。そして、乗員保護システムには、車両が横転したときに、乗員が車両の側面内壁に激しく衝突したり、車両外に投げ出されることを防止するために、乗員の側面にカーテン状のエアバッグを展開させるものが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に示すように、車幅より車高の方が大きく、運転室が上方に設けられている車両に対するものとして、前記車両の傾きの程度を検出する角度センサと、運転室の壁面又は装備等と乗員との間に展開して乗員のクッションとなるエアバッグと、前記角度センサで検出された車両の傾きの程度に基づき横転の不可避を判断し、横転不可避を検知すると前記エアバッグのうち、少なくとも乗員の横転方向前方に位置するエアバッグをトリガして展開させる判断回路と、車両全体の重心位置を入力する入力手段とを備え、前記判断回路は、角度センサから角度信号が入力されると、該角度信号に基づき車両の傾きの角度を予め設定されたしきい値と比較し、該角度がこのしきい値を超えると"横転"と判断し、前記しきい値は、前記入力手段によって入力された車両全体の重心位置に応じて設定されることを特徴とするものが提案されている。
【0004】
しかし、車両が横転したときに、乗員が車両の側面内壁に激しく衝突したり、車両外に投げ出されることを効果的に防止するためには、車両が横転してしまう前に車両の横転を予測して、乗員が車両の側面内壁に激しく衝突したり、車両外に投げ出される前に適切にエアバッグを展開させる必要がある一方で、車両が横転しないような状況のときには、不必要にエアバッグが展開しないようにする必要もある。
【0005】
このように、エアバッグ等の安全装置の誤作動を防止する観点から、複数の横転検出センサを設けてそれらの出力により正確に横転を検出する技術も提案されている。
【0006】
また、特に車両の横転を判断する技術として、特許文献2に示すように、ロールオーバー識別用装置において、車両内に配置された2つの画像センサを備えたステレオカメラを有し、対象物までの距離測定を実行し、それぞれの画像センサに対しての画像ベクトルを生成し、前記ステレオカメラはプロセッサに接続されており、前記プロセッサは、画像ベクトルの垂直成分の時間的変化からロールオーバー過程を識別することを特徴とするものも提案されている。
【0007】
【特許文献1】特許第3558703号公報
【特許文献2】特表2005−515931号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上述した横転検出センサとして複数の高価なロールレイトセンサを用いるものではコストが嵩むという問題があり、特許文献2に記載された専用の高精度のステレオカメラを用いるものでは2台のカメラを新たに装着する必要が生じ、やはりコストが高くなってしまう問題があった。
【0009】
一方、近年、車両には、車両の前方や後方の風景を当該車両内に設置されたモニタで確認可能な前方または後方確認モニタシステムや、前方を走行する車両との車間距離を維持するための車間距離維持システム、後方または側方の障害物を検出する後方障害物検出システムなどが設置されている。そして、これらのシステムには、風景を画像データとして取得するデジタルカメラや、障害物を検出するためのミリ波レーダ等といった、電磁波により車両の周辺状態を検出する周辺状態検出手段が備えられている。
【0010】
本発明は、上述した問題点に鑑み、車両の横転を予測することができる車両横転検知装置及び車両が横転すると予測されたときにエアバッグを展開させる等の乗員保護装置を作動させることができる乗員保護システムを、他の目的で搭載されている既存のセンサを兼用することにより低コストで提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の目的を達成するため、本発明による車両横転検知装置の第一の特徴構成は、車両に設置され、当該車両の横転を予測する車両横転検知装置であって、当該車両の周辺状態を電磁波により検出する周辺状態検出手段と、前記検出した当該車両の周辺状態に基づいて当該車両のロール角度を導出する車両ロール角度導出手段と、前記車両ロール角度導出手段によって順次導出される車両のロール角度が所定の限界角度を超えたときに当該車両が横転すると予測する車両横転予測手段とを備えた点にある。
【0012】
上述の構成によれば、車両ロール角度導出手段が、周辺状態検出手段により検出した当該車両の周辺状態に基づいて当該車両のロール角度を導出するため、例えば、前記周辺状態検出手段を、前方または後方確認モニタシステムや、車間距離維持システム、後方障害物検出システム等、可視光、赤外光、レーザ光またはその他の波長域を用いるレーダ等を用いる電磁波により車両の周辺状態を検出する周辺状態検出手段を備えたシステムにおける周辺状態検出手段と共用することが可能となり、車両横転検知装置を低コストで構成することができる。
【0013】
同第二の特徴構成は、上述した第一の特徴構成に加えて、前記周辺状態検出手段が、当該車両周辺の風景を順次画像データとして取得する撮像手段であり、前記車両ロール角度導出手段が、前記撮像手段により取得された画像データとしての平面画像と、前記撮像手段の左右に対する上下方向の設置角度とに基づいて当該車両のロール角度を導出する点にある。
【0014】
車両がロール(横方向に傾斜)すると、車両に設置された撮像手段も傾斜するため、前記撮像手段により取得される車両周辺の風景に対する平面画像は、車両がロールする前と、ロールした後では異なる平面画像となる。つまり、上述の構成とすることにより、前記車両ロール角度導出手段は、前記平面画像に基づいて車両の状態変化としてのロール角度を導出することができる。
【0015】
同第三の特徴構成は、上述した第二の特徴構成に加えて、前記車両ロール角度導出手段が、前記平面画像に含まれる人工物画像の前記平面画像に対する面内傾斜角度に基づいて当該車両のロール角度を導出する点にある。
【0016】
車両がロールすると、車両の前方または後方の平面画像における風景画像は車両のロールに伴って傾斜する。また、人工物は、平面画像として取得したときに直線的なラインを多く含んだ画像として取得される。そして、直線的なラインは、不連続で曲線的なラインと比較して、その傾斜角度を容易に導出することができる。つまり、上述の構成とすることにより、前記車両ロール角度導出手段は、容易にロール角度を導出することができる。
【0017】
同第四の特徴構成は、上述した第三の特徴構成に加えて、前記平面画像が当該車両の前方または後方の平面画像であり、前記人工物画像が、当該車両の進行方向と平行に延伸して設置され、且つ、当該車両から観て両脇に設置されている人工物に対する画像である点にある。
【0018】
多くの道路には、車線を識別するための識別ラインや、道路と歩道を区分けするための縁石列が設置されている。これらは、車両の進行方向と平行に延伸して設置され、且つ、当該車両から観て両脇に設置されている。つまり、上述の構成とすることにより、前記車両ロール角度導出手段は、前記平面画像から、直線的なラインを多く含む人工物画像をより高い確率で検出することができ、これにより、容易にロール角度を導出することができる。
【0019】
同第五の特徴構成は、上述した第二の特徴構成に加えて、前記車両ロール角度導出手段が、前記平面画像におけるエッジ画素を画像エッジの延伸方向毎に導出するとともに画像エッジ延伸方向ヒストグラムを生成し、前記生成した画像エッジ延伸方向ヒストグラムに基づいて当該車両のロール角度を導出する点にある。
【0020】
建築物のような人工物画像における直線的なラインは、その多くが地表面に対して垂直に、または、平行に形成されている。つまり、上述の構成とすることにより、前記車両ロール角度導出手段は、前記直線的なラインの延伸方向に基づいて精度よく当該車両のロール角度を導出することができる。
【0021】
同第六の特徴構成は、上述した第一の特徴構成に加えて、前記周辺状態検出手段が、当該車両の側面から路面までの距離を順次計測する路面距離計測手段であり、前記車両ロール角度導出手段が、前記路面距離計測手段により計測された当該車両の側面から路面までの距離に基づいて当該車両のロール角度を導出する点にある。
【0022】
車両がロールすると、当該車両の側面から路面までの距離が変化する。つまり、上述の構成とすることにより、前記車両ロール角度導出手段は、当該車両のロール角度を導出することができる。
【0023】
同第七の特徴構成は、上述した第六の特徴構成に加えて、前記車両ロール角度導出手段が、当該車両の左側面から路面までの距離と、当該車両の右側面から路面までの距離とを計測する点にあり、当該車両のロール角度をより精度高く導出することができる。
【0024】
同第八の特徴構成は、上述した第一から第七の何れかの特徴構成に加えて、当該車両への積載重量を検出する積載重量検出手段を備え、前記車両横転予測手段が、前記積載重量検出手段により検出された積載重量に応じて前記限界角度を可変設定する点にある。
【0025】
車両は、その重量に応じて横転に至る限界角度が異なる。つまり、上述の構成とすることにより、より精度高く車両の横転を予測することができる。
【0026】
同第九の特徴構成は、上述した第一から第八の何れかの特徴構成に加えて、当該車両が横転する危険度を導出し、前記危険度が所定の危険度閾値を超えたときに、前記周辺状態検出手段に、前記車両ロール角度導出手段が当該車両のロール角度を導出するための周辺状態の検出を実行させる横転検知実行手段を備えた点にある。
【0027】
上述の構成によれば、前記周辺状態検出手段は、当該車両が横転する危険度が所定の危険度閾値を超えたときに、前記車両ロール角度導出手段が当該車両のロール角度を導出するための周辺状態の検出を実行することとなるため、当該車両が横転する危険度が所定の危険度閾値以下のときには、前記周辺状態検出手段を、例えば、前方または後方確認モニタシステムや、車間距離維持システム、後方障害物検出システム等、電磁波により車両の周辺状態を検出する必要のある他のシステムに転用することができる。つまり、複数のシステムで1セットの周辺状態検出手段を適切に共用することが可能となる。
【0028】
上述の目的を達成するため、本発明による乗員保護システムの第一の特徴構成は、上述した第一から第八の何れかの特徴構成の車両横転検知装置と、少なくとも当該車両の室内側面に展開可能なエアバッグと、前記車両横転検知装置により当該車両が横転すると予測されたときに前記エアバッグを展開させるエアバッグ制御手段を備えた点にあり、車両が横転すると予測され、乗員を保護する必要のあるときに、適切にエアバッグによって乗員を保護することが可能となる。
【発明の効果】
【0029】
以上説明した通り、本発明によれば、車両の横転を予測することができる車両横転検知装置及び車両が横転すると予測されたときにエアバッグを展開させることができる乗員保護システムを低コストで提供することができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明による車両横転検知装置及び乗員保護システムの実施形態について説明する。前記乗員保護システムとして、エアバックシステム10が車両に設置されている。そして、図1に示すように、本発明の車両横転検知装置11と、少なくとも当該車両の室内側面に展開可能なエアバッグ12と、前記車両横転検知装置11により当該車両が横転すると予測されたときに前記エアバッグ12を展開させるエアバッグ制御手段13を備えて構成されている。
【0031】
前記エアバッグ12は、図2に示すように、当該車両19の室内窓側側面に設置され、図3(a)、図3(b)に示すように、展開したときに乗員Maの窓側側面をカーテン状に覆うように構成されている。
【0032】
また、前記エアバッグ12は、図4に示すように、点火剤21とガス発生剤22とが封入されたインフレータ20と、前記ガス発生剤22から発生した窒素ガスを封入するバッグ23からなり、作動信号Sdに基づいて前記点火剤21に点火し、前記ガス発生剤22を燃焼させることで窒素ガスを発生させ、前記発生した窒素ガスにより前記バッグ23を展開させた後、前記バッグ23を萎ませるように構成されている。
【0033】
つまり、前記エアバックシステム10は、図5に示すように、当該エアバックシステム10が起動されると、前記車両横転検知装置11が、当該車両の横転予測を開始する(SA1)。そして、前記車両横転検知装置11により当該車両が横転すると予測されると(SA2)、前記エアバッグ制御手段13が、前記エアバッグ12へ、前記作動信号Sdを送信することで、前記エアバッグ12を展開させる(SA3)。
【0034】
前記車両横転検知装置11は、当該車両の周辺状態を電磁波、つまり、可視光、赤外光、レーザ光またはその他の波長域を用いるレーダ等の電磁波により検出する周辺状態検出手段14と、前記検出した当該車両の周辺状態に基づいて当該車両のロール角度を導出する車両ロール角度導出手段15と、当該車両のロール角度が所定の限界角度を超えたときに当該車両が横転すると予測する車両横転予測手段16とを備えて構成されている。
【0035】
ここで、前記エアバッグ制御手段13、前記車両ロール角度導出手段15、及び、前記車両横転予測手段16は、単一または複数のCPUや、その動作プログラムが格納されたROM、ワーキングエリアに使用されるRAM等を備えた制御部17としてのマイクロコンピュータによって構成され、前記制御部17は、他の各機能ブロック、例えば、前記周辺状態検出手段14や前記エアバッグ12をも統括制御するように構成されている。
【0036】
つまり、前記車両横転検知装置11の動作の概要、つまり、前記ステップSA1の詳細は、図6に示すように、前記エアバックシステム10が起動されることで、当該車両横転検知装置11が起動されると、前記周辺状態検出手段14は、当該車両の周辺状態の検出を電磁波による検出として開始する(SB1)。前記車両ロール角度導出手段15は、当該車両横転検知装置11により検出された当該車両の周辺状態に基づいて当該車両のロール角度Rdを導出する(SB2)。車両横転予測手段16は、前記車両ロール角度導出手段15により導出された前記ロール角度Rdと、予め設定されている所定の限界角度Rthとを比較し、前記ロール角度Rdが前記限界角度Rthを超えたときに(SB3)、当該車両が横転すると予測する(SB4)。尚、前記ロール角度Rdに右回りや左回りといった当該車両の回転方向を符号で表しているようなときには、前記ステップSB3では、前記ロール角度Rdの絶対値と前記限界角度Rthとを比較する構成とすればよい。
【0037】
前記周辺状態検出手段14は、電磁波の一例として可視光を用い、当該車両周辺の風景を順次画像データとして取得するもので、例えば、撮像手段14aとして、デジタルカメラが適用される。
【0038】
そして、前記撮像手段14aは、図2に示すように、例えば、当該車両19の前部に設置されることで、当該車両19の前方の風景を、また例えば、当該車両19の後部に設置されることで、当該車両19の後方の風景を順次画像データとして取得するように構成されている。
【0039】
尚、当該車両19に、車両の前方の風景を当該車両内に設置されたモニタで確認可能な前方確認モニタシステムや、当該車両19の前方を走行する車両との車間距離を維持するための車間距離維持システムが設置されているときには、前記撮像手段14aを当該車両19の前部に設置する構成とすれば、前記撮像手段14aを、前記前方確認モニタシステムや前記車間距離維持システムに適用される撮像手段と共用することが可能となり、設置コストを低減させることができ好ましい。また、当該車両19に、車両の後方の風景を当該車両内に設置されたモニタで確認可能な後方確認モニタシステムや、当該車両19の後方の障害物を検出する後方障害物検出システムが設置されているときには、前記撮像手段14aを当該車両19の後部に設置する構成とすれば、前記撮像手段14aを、前記後方確認モニタシステムや、前記後方障害物検出システムに適用される撮像手段と共用することが可能となり、設置コストを低減させることができ好ましい。
【0040】
また、前記撮像手段14aは、当該車両19が地平面に水平の状態にあるときに、図7に示すように、取得した画像データとしての平面画像Hgが水平な画像となるように、つまり、水平線(地平線)Shが前記平面画像Hg内で水平となるように、当該車両19に設置されている。つまり、前記撮像手段14aは、その左右に対する上下方向の当該車両19への設置角度が0°、つまり、水平となるように設置されている。
【0041】
前記車両ロール角度導出手段15は、前記撮像手段14aにより取得された画像データとしての平面画像Hgと、前記撮像手段14aの左右に対する上下方向の設置角度とに基づいて当該車両のロール角度を導出するもので、例えば、前記平面画像Hgに含まれる人工物画像の前記平面画像Hgに対する面内傾斜角度に基づいて当該車両のロール角度を導出するように構成されている。
【0042】
具体的には、例えば、当該車両の進行方向と平行に延伸して設置され、且つ、当該車両から観て両脇に設置されている人工物画像としての、図8(a)、図8(b)に示すような、道路に描画設置されている車線Lcの識別ライン30や、図9(a)、図9(b)に示すような道路脇に設置されている縁石列31を、前記平面画像Hgから検出するとともに、右側車線識別ライン30rの延伸角度である右側延伸角度Drと左側車線識別ライン30lの延伸角度である左側延伸角度Dl、または、右側縁石列31aの延伸角度である右側延伸角度Drと左側縁石列31bの延伸角度である左側延伸角度Dlを導出し、〔数1〕に示すように、右側延伸角度Drと左側延伸角度Dlの差分の更に1/2を当該車両のロール角度Rdとして導出する。
【0043】
ここで、前記延伸角度は、平面画像の横軸面(水平面)からの俯角である。つまり、前記撮像手段14aの左右に対する上下方向の設置角度を基準とすることで、当該車両と当該車両のある地平面(或いは空間)との相対的な関係を導出可能なように構成されている。また、左側延伸角度Dlについては右回りを正、右側延伸角度Drについては左回りを正の角度としている。
【0044】
【数1】

【0045】
尚、前記撮像手段14aが、当該車両19への設置角度が0°とは異なる角度で設置されているときには、その設置角度に基づいて、前記ロール角度を補正する。つまり、例えば、上述したロール角度が左回りを正としているときに、前記撮像手段14aが、平面画像として取得する対象物に向かって右側が下がった状態(左回り)でx1°傾斜して設置されていたときには、左回りを正とするロール角度Rdに対しては、前記ロール角度Rdから前記傾斜角度x1°差し引けば良く、また、右回りを正とするロール角度Rdに対しては、前記ロール角度Rdから前記傾斜角度x1°加えればよい。
【0046】
以下、前記車両ロール角度導出手段15の動作、つまり、前記ステップSB2についての詳細を図10のフローチャートに基づいて詳述する。前記撮像手段14aにより画像データが取得されると、前記車両ロール角度導出手段15は、前記画像データとしての平面画像Hgから前記人工物画像としての道路に描画設置されている車線Lcの識別ライン30や、道路脇に設置されている縁石列31を検出する(SC1)。
【0047】
前記人工物画像の検出は、例えば、前記平面画像Hgに予め記憶されている所定の人工物検出パターンを、順次、前記平面画像Hg内でずらしながら重ね合わせ、その一致度が高くなる前記平面画像Hg内の領域を、人工物画像として検出すればよい。
【0048】
また、例えば、道路に描画設置されている車線Lcの識別ライン30に対応する人工物検出パターンや、前記道路脇に設置されている縁石列31に対応する人工物検出パターン、更には、それぞれ、当該車両の右側の識別ライン30rと当該車両の左側の識別ライン30lとの間隔や、当該車両の右側の縁石列31rと当該車両の左側の縁石列31lとの間隔を異ならせた複数の人工物検出パターンを予め備えておき、前記人工物検出パターンを順次前記平面画像Hgに重ね合わせ、その一致度を評価すれば、より高い頻度で、当該車両の進行方向と平行に延伸して設置され、且つ、当該車両から観て両脇に設置されている人工物画像を検出することができる。
【0049】
前記車両ロール角度導出手段15は、前記人工物を検出すると、前記人工物の右側延伸角度Drと左側延伸角度Dlを導出する(SC2、SC3)。つまり、前記平面画像Hgの横軸面を水平面とした前記人工物画像への俯角を導出する。更に言えば、前記撮像手段14aの左右に対する上下方向の設置角度を基準とすることで、当該車両と当該車両のある地平面(或いは空間)との相対的な関係を導出可能な構成とする。
【0050】
そして前記〔数1〕に示すように、前記右側延伸角度Drと前記左側延伸角度Dlの差分の更に1/2を当該車両のロール角度Rdとして導出する(SC4)。
【0051】
尚、前記撮像手段14aが、当該車両19への設置角度が0°とは異なる角度で設置されているときには(SC5)、上述したように、その設置角度に基づいて、前記ロール角度を補正する(SC6)。
【0052】
以下、別の実施形態について説明する。前記車両ロール角度導出手段15は、例えば、図11に示すように、当該車両のロール角度が0°と推定されるときの前記右側延伸角度Drとしての参照右側延伸角度Dro、または、当該車両のロール角度が0°と推定されるときの前記左側延伸角度Dlとしての参照左側延伸角度Dloを予め記憶しておき、〔数2〕に示すように、前記参照右側延伸角度Droと前記右側延伸角度Drのずれ角度、または、〔数3〕に示すように、前記参照左側延伸角度Dloと前記左側延伸角度Drのずれ角度を当該車両のロール角度Rdとして導出する構成としてもよい。このときには、前記撮像手段14aが、たとえ当該車両19への設置角度が0°とは異なる角度で設置されていたとしても、前記ロール角度を補正する必要がなくなるため、前記撮像手段14aの設置自由度が向上し好都合となる。尚、以下便宜上、前記車両ロール角度導出手段15を車両ロール角度導出手段25に符号を代えて説明する。
【0053】
【数2】

【0054】
【数3】

【0055】
前記車両ロール角度導出手段25の動作について、図12のフローチャートに基づいて説明する。前記撮像手段14aにより画像データが取得されると、前記車両ロール角度導出手段25は、前記画像データとしての平面画像Hgから前記人工物画像としての道路に描画設置されている車線Lcの識別ライン30や、道路脇に設置されている縁石列31を検出する(SD1)。
【0056】
前記人工物画像の検出は、前記車両ロール角度導出手段15と同様にして実行される。
【0057】
前記車両ロール角度導出手段25は、前記人工物を検出すると、前記人工物の右側延伸角度Drまたは左側延伸角度Dlを導出する(SD2)。つまり、前記平面画像Hgの横軸面を水平面とした前記人工物画像への俯角を導出する。更に言えば、前記撮像手段14aの左右に対する上下方向の設置角度を基準とすることで、当該車両と当該車両のある地平面(或いは空間)との相対的な関係を導出可能な構成とする。
【0058】
前記車両ロール角度導出手段25は、前記人工物の右側延伸角度Drまたは左側延伸角度Dlを導出すると、例えば、〔数4〕に基づいて、内部メモリに記憶された所定回数Na前から前回までに導出した前記人工物の右側延伸角度Dr(i)の平均値を前記参照右側延伸角度Droとして、または、所定回数Na前から前回までに導出した前記人工物の左側延伸角度Dl(i)の平均値を前記参照左側延伸角度Dloとして導出する(SD3)。ここで、前記所定回数Naは、車両が通常横転するときに、その横転の開始から終了までにかかる時間の間に、前記右側延伸角度Drまたは前記左側延伸角度Dlが導出される回数よりも桁違いに多い回数に設定することが好ましい。
【0059】
【数4】

【0060】
そして、前記車両ロール角度導出手段25は、前記〔数2〕に示したように、前記参照右側延伸角度Droと前記右側延伸角度Drのずれ角度、または、前記〔数3〕に示したように、前記参照左側延伸角度Dloと前記左側延伸角度Drのずれ角度を当該車両のロール角度Rdとして導出するとともに(SD4)、前記右側延伸角度Drまたは前記左側延伸角度Dlを前記内部メモリに記憶する(SD6)。
【0061】
尚、前記参照右側延伸角度Dro及び前記参照左側延伸角度Dloは、当該車両が安定走行している所定の間に導出された前記右側延伸角度Drまたは前記左側延伸角度Dlを適用する構成としてもよい。何れにしても、前記参照右側延伸角度Dro及び前記参照左側延伸角度Dloは、当該車両のロール角度が0°と推定されるときの前記右側延伸角度Drまたは前記左側延伸角度Dlが適用される構成であればよい。
【0062】
上述の実施形態では、前記車両ロール角度導出手段が、人工物画像の前記平面画像に対する面内傾斜角度、つまり、人工物画像の延伸角度に基づいて当該車両のロール角度を検出する構成について説明したが、前記車両ロール角度導出手段は、前記平面画像におけるエッジ画素を画像エッジの延伸方向毎に導出するとともに画像エッジ延伸方向ヒストグラムを生成し、前記生成した画像エッジ延伸方向ヒストグラムに基づいて当該車両のロール角度を導出する構成としてもよい。尚、以下便宜上、前記車両ロール角度導出手段15または前記車両ロール角度導出手段25を車両ロール角度導出手段35に符号を代えて説明する。
【0063】
前記車両ロール角度導出手段35の動作について、図13のフローチャートに基づいて説明する。前記撮像手段14aにより画像データが取得されると、前記車両ロール角度導出手段25は、前記画像データとしての前記平面画像におけるエッジ画素を画像エッジの延伸方向毎に導出するとともに、画像エッジ延伸方向ヒストグラムを生成する。
【0064】
具体的には、図14に示すように、特定方向に延伸する画像エッジを強調させるエッジ強調フィルタを用いたフィルタ処理を前記平面画像Hgに施すことでエッジ強調画像Egを生成する(SE1)。前記エッジ強調フィルタとしては、例えば、ソーベルフィルタ等を適用することができる。
【0065】
次に、前記エッジ強調画像Egを二値化処理したエッジ画像Tgを生成することでエッジ画素を抽出し、その画素数をカウントする(SE2、SE3)。
【0066】
そして、前記ステップSE1から前記ステップSE3を所定の延伸方向全てに対して行う(SE4)
【0067】
所定の延伸方向毎に前記エッジ画素の画素数がカウントされると、図15に示すように、その横軸を画像エッジの延伸方向とし、また、その縦軸を各延伸方向におけるエッジ画素の画素数とした画像エッジ延伸方向ヒストグラムを生成する(SE5)。
【0068】
そして、前記車両ロール角度導出手段25は、画像エッジ延伸方向ヒストグラムに基づいて、その画素数が最大となる最大画像エッジ数延伸方向θpを導出する(SE6)。また、例えば、〔数5〕に基づいて、内部メモリに記憶された所定回数Nb前から前回までに導出した最大画像エッジ数延伸方向θp(i)の平均値を前記参照延伸方向θpoとして導出する(SE7)。ここで、前記所定回数Nbは、車両が通常横転するときに、その横転の開始から終了までにかかる時間の間に、前記最大画像エッジ数延伸方向θpが導出される回数よりも桁違いに多い回数に設定することが好ましい。
【0069】
【数5】

【0070】
そして、前記車両ロール角度導出手段25は、前記最大画像エッジ数延伸方向θpと前記参照延伸方向θpoとの差分を当該車両のロール角度Rdとして導出するとともに(SE8)、前記最大画像エッジ数延伸方向θpを前記内部メモリに記憶する(SE9)。
【0071】
尚、前記参照延伸方向θpoは、当該車両が安定走行している所定の間に導出された前記最大画像エッジ数延伸方向θpを適用する構成としてもよい。何れにしても、前記参照延伸方向θpoは、当該車両のロール角度が0°と推定されるときの前記最大画像エッジ数延伸方向θpが適用される構成であればよい。
【0072】
上述の実施形態では、前記周辺状態検出手段14を、当該車両周辺の風景を順次画像データとして取得する撮像手段14aとした構成について説明したが、前記周辺状態検出手段14を、当該車両の側面から路面までの距離を順次計測する路面距離計測手段14bとした構成としてもよい。尚、以下便宜上、前記車両ロール角度導出手段15、前記車両ロール角度導出手段25または車両ロール角度導出手段35を車両ロール角度導出手段45に符号を代えて説明する。
【0073】
前記路面距離計測手段14bは、例えば、レーダや、ミリ波レーダが適用され、当該車両の側面から路面までの距離を順次計測するように構成されている。また、前記路面距離計測手段14bは、デジタルカメラと、前記デジタルカメラから取得した画像データを画像処理することで当該車両の側面から路面までの距離を導出する画像処理部とを備えた画像システムを適用することも可能である。
【0074】
そして、前記路面距離計測手段14bは、図16に示すように、例えば、当該車両19の左右側面のそれぞれ外部に設置されることで、当該車両19の左側面から路面までの距離(以下、「左方距離」とも記す)と、当該車両19の右側面から路面までの距離(以下、「右方距離」とも記す)とを計測するように構成されている。
【0075】
以下、前記車両ロール角度導出手段45の動作について、図17のフローチャートに基づいて説明する。前記路面距離計測手段14bにより、前記左方距離DLと、前記右方距離DRとが計測されると、前記車両ロール角度導出手段45は、例えば、図18(a)に示すような、前記右方距離DR毎に予め設定されている左方距離DLとロール角との関係テーブルや、また例えば、図18(b)に示すような、前記左方距離DL毎に予め設定されている右方距離DRとロール角との関係テーブルと、前記計測された前記左方距離DLや前記右方距離DRとを比較し(SF1)、前記計測された前記左方距離DL及び前記右方距離DRに応じたロール角を前記関係テーブルから導出し、これを当該車両のロール角とする(SF2)。
【0076】
尚、図18(c)に示すような、右方距離DRと左方距離DLとの比に対するロール角の関係テーブルを予め設定しておき、前記計測された前記左方距離DLと前記右方距離DRとの比に基づいて前記関係テーブルからロール角を導出する構成としてもよい。
【0077】
前記エアバックシステム10は、上述の実施形態に加え、当該車両への積載重量を検出する積載重量検出手段を更に備え、前記車両横転予測手段16が、前記積載重量検出手段により検出された積載重量に応じて前記限界角度Rthを可変設定する構成としてもよい。
【0078】
前記積載重量検出手段は、例えば、車両の各座席に設置されているシートベルトの着用の有無を検出するシートベルト着用センサを前記各シートベルトに備え、シートベルトの着用数に応じて、当該車両への積載重量を推定するように構成されている。また、例えば、車両室内を監視する監視カメラを備え、車両の室内空間を占めている人物や荷物の容積によって、当該車両への積載重量を推定するように構成してもよい。
【0079】
そして、前記車両横転予測手段16は、例えば、図19に示すような、予め設定されている積載重量と限界角度Rthとの関係テーブルから、前記積載重量検出手段により検出された積載重量に応じた限界角度Rthを導出する。
【0080】
尚、前記限界角度Rthは、積載重量が重いほど小さな角度となる。
【0081】
前記エアバックシステム10は、上述の実施形態に加え、当該車両が横転する危険度を導出し、前記危険度が所定の危険度閾値を超えたときに、前記周辺状態検出手段に、前記車両ロール角度導出手段が当該車両のロール角度を導出するための周辺状態の検出を実行させる横転検知実行手段を備えた構成としてもよい。
【0082】
つまり、前記エアバックシステム10が、当該車両が横転する危険度が高いときにのみ、前記車両ロール角度導出手段が当該車両のロール角度を導出するための周辺状態の検出を実行させる構成とすれば、当該車両が横転する危険度が低いときには、前記周辺状態検出手段を、例えば、前方または後方確認モニタシステムや、車間距離維持システム、後方障害物検出システム等、電磁波により車両の周辺状態を検出する必要のある他のシステムに適切に転用することができる。
【0083】
尚、前記危険度は、例えば、ナビゲーション装置から得られる当該車両が走行している道路の危険情報や、当該車両に設置された風速センサから検出される風速等に基づいて導出することができる。また、車両が車線を走行しているか否かを検出する車線逸脱検知システムを備え、車両が車線から逸脱して走行しているときに、前記危険度が高くなるように設定されていてもよい。更に、当該車両の走行スピードが速くなるに従って前記危険度が高くなるように設定されていてもよい。
【0084】
上述した実施形態では、車両横転検知装置を、エアバックシステムを用いた乗員保護システムに適用した例を述べたが、シートベルトプリテンショナー等を用いる他の乗員保護システムに適用するものであってもよい。
【0085】
上述した実施形態は、本発明の一例に過ぎず、本発明の作用効果を奏する範囲において各ブロックの具体的構成等を適宜変更設計できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】エアバックシステムの説明図
【図2】エアバッグ及び撮像手段の車両への設置位置の説明図
【図3】エアバッグの展開位置の説明図
【図4】エアバッグの説明図
【図5】エアバックシステムの動作を説明するためのフローチャート
【図6】車両横転検知装置の動作を説明するためのフローチャート
【図7】水平な画像の説明図
【図8】人工物画像としての識別ラインの延伸角度の説明図
【図9】人工物画像としての縁石列の延伸角度の説明図
【図10】車両ロール角度導出手段の動作を説明するためのフローチャート
【図11】右側延伸角度と参照左側延伸角度との関係及び左側延伸角度と参照左側延伸角度との関係の説明図
【図12】別実施形態における車両ロール角度導出手段の動作を説明するためのフローチャート
【図13】別実施形態における車両ロール角度導出手段の動作を説明するためのフローチャート
【図14】エッジ画素の抽出にかかる説明図
【図15】画像エッジ延伸方向ヒストグラムの説明図
【図16】路面距離計測手段の車両への設置位置の説明図
【図17】別実施形態における車両ロール角度導出手段の動作を説明するためのフローチャート
【図18】(a)右方距離毎に設定されている左方距離とロール角との関係テーブルの説明図、(b)左方距離毎に設定されている右方距離とロール角との関係テーブルの説明図、(c)右方距離と左方距離との比に対するロール角の関係テーブルの説明図
【図19】積載重量と限界角度との関係テーブルの説明図
【符号の説明】
【0087】
10:エアバックシステム
11:車両横転検知装置
12:エアバッグ
13:エアバッグ制御手段
14:周辺状態検出手段
15、25、35、45:車両ロール角度導出手段
16:車両横転予測手段
17:制御部
19:車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設置され、当該車両の横転を予測する車両横転検知装置であって、
当該車両の周辺状態を電磁波により検出する周辺状態検出手段と、前記検出した当該車両の周辺状態に基づいて当該車両のロール角度を導出する車両ロール角度導出手段と、前記車両ロール角度導出手段によって順次導出される車両のロール角度が所定の限界角度を超えたときに当該車両が横転すると予測する車両横転予測手段とを備えた車両横転検知装置。
【請求項2】
前記周辺状態検出手段が、当該車両周辺の風景を順次画像データとして取得する撮像手段であり、
前記車両ロール角度導出手段が、前記撮像手段により取得された画像データとしての平面画像と、前記撮像手段の左右に対する上下方向の設置角度とに基づいて当該車両のロール角度を導出する請求項1に記載の車両横転検知装置。
【請求項3】
前記車両ロール角度導出手段が、前記平面画像に含まれる人工物画像の前記平面画像に対する面内傾斜角度に基づいて当該車両のロール角度を導出する請求項2に記載の車両横転検知装置。
【請求項4】
前記平面画像が当該車両の前方または後方の平面画像であり、前記人工物画像が、当該車両の進行方向と平行に延伸して設置され、且つ、当該車両から観て両脇に設置されている人工物に対する画像である請求項3に記載の車両横転検知装置。
【請求項5】
前記車両ロール角度導出手段が、前記平面画像におけるエッジ画素を画像エッジの延伸方向毎に導出するとともに画像エッジ延伸方向ヒストグラムを生成し、前記生成した画像エッジ延伸方向ヒストグラムに基づいて当該車両のロール角度を導出する請求項2に記載の車両横転検知装置。
【請求項6】
前記周辺状態検出手段が、当該車両の側面から路面までの距離を順次計測する路面距離計測手段であり、
前記車両ロール角度導出手段が、前記路面距離計測手段により計測された当該車両の側面から路面までの距離に基づいて当該車両のロール角度を導出する請求項1に記載の車両横転検知装置。
【請求項7】
前記車両ロール角度導出手段が、当該車両の左側面から路面までの距離と、当該車両の右側面から路面までの距離とを計測する請求項6に記載の車両横転検知装置。
【請求項8】
当該車両への積載重量を検出する積載重量検出手段を備え、
前記車両横転予測手段が、前記積載重量検出手段により検出された積載重量に応じて前記限界角度を可変設定する請求項1から7の何れかに記載の車両横転検知装置。
【請求項9】
当該車両が横転する危険度を導出し、前記危険度が所定の危険度閾値を超えたときに、前記周辺状態検出手段に、前記車両ロール角度導出手段が当該車両のロール角度を導出するための周辺状態の検出を実行させる横転検知実行手段を備えた請求項1から8の何れかに記載の車両横転検知装置。
【請求項10】
請求項1から9の何れかに記載の車両横転検知装置と、少なくとも当該車両の室内側面に展開可能なエアバッグと、前記車両横転検知装置により当該車両が横転すると予測されたときに前記エアバッグを展開させるエアバッグ制御手段を備えた乗員保護システム。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図2】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−216747(P2007−216747A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−37435(P2006−37435)
【出願日】平成18年2月15日(2006.2.15)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】