説明

車両用ドア構造

【課題】ウェザーストリップの成形が容易で、車外から車室内へ侵入する音の遮音効果を高めることができる車両用ドア構造を得る。
【解決手段】車両用ドア構造28が適用されたフロントサイドドア10は、ウィンドガラス18を昇降可能に支持するドア本体12にインナウェザーストリップ30が設けられている。インナウェザーストリップ30は、上方側に開口部31を有する凹状部32を備えており、凹状部32の縦壁32Aに貫通孔38が形成され、縦壁32Aから突出してウィンドガラス18に摺接する2枚のシールリップ36が設けられている。ドア本体12にはドアトリム46が設けられており、ドアトリム46の内壁部に凹状部32の縦壁32Aに形成されたリップ40Aと、凹状部32の縦壁32Cに形成されたリップ40Cとが接触している。これにより、縦壁32Aのウィンドガラス18と反対側に、貫通孔38と連通する閉空間Sが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ドア構造に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、サイドドアの内部におけるウィンドガラスの車両内側に、ウィンドガラスの内面と摺接する2枚のシールリップを備えたインナウェザーストリップが配設された構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−149579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1による場合、ウィンドガラスの摺動抵抗を減らすためには、シールリップのウィンドガラスへの押圧力を低くする必要があり、シールリップのウィンドガラスへの押圧力を低く設定すると、車外から車室内へ侵入する音を遮音する遮音効果が低下する可能性がある。
【0005】
さらに、ウェザーストリップの形状等により遮音効果を高める際に、インナウェザーストリップの成形が容易であることが望まれる。
【0006】
本発明は上記事実を考慮し、ウェザーストリップの成形が容易で、車外から車室内へ侵入する音の遮音効果を高めることができる車両用ドア構造を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明に係る車両用ドア構造は、ドアガラスを昇降可能に支持するドア本体と、前記ドア本体に設けられ、前記ドアガラスと対向する位置に開口が形成された壁と、前記壁から突出し前記ドアガラスに摺接するように配置された弾性変形可能なシールリップと、を備えたウェザーストリップと、前記ドア本体における前記ドアガラスよりドア幅方向内側に設けられ、前記壁の前記ドアガラスと反対側に配置されて前記開口と連通する閉空間を前記ウェザーストリップとで形成するドアトリムと、を有するものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用ドア構造において、前記ウェザーストリップは、ドア前後方向視にて前記壁を一部に備えると共に断面が凹状に形成された凹状部を有し、前記ドアトリムの内壁部が前記凹状部を塞ぐことで前記閉空間が形成されているものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2に記載の車両用ドア構造において、前記ドアトリムの内壁部に前記ウェザーストリップ側に突出するリブを備え、前記リブ及び前記ドアトリムの内壁部が前記凹状部を塞ぐ構成とされているものである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1記載の車両用ドア構造において、前記ドアトリムの内壁に、前記ウェザーストリップ側に突出し、かつ前記壁における前記ドアガラスと反対側の部位に接触して前記閉空間を形成する2本のリブを備えるものである。
【0011】
請求項1記載の本発明によれば、ドア本体に設けられたウェザーストリップには、ドアガラスと対向する位置に開口が形成された壁と、壁から突出するシールリップとが設けられており、シールリップがドアガラスに摺接されている。ドア本体におけるドアガラスよりドア幅方向内側にはドアトリムが設けられており、ウェザーストリップの壁のドアガラスと反対側に配置されて開口と連通する閉空間が、ウェザーストリップとドアトリムとで形成されている。これによって、開口の部分の空気がマスで、開口の背後の閉空間がバネとなったバネマス系が構成され、特定の周波数の音が当たると開口の部分の空気が著しく振動する。これにより、音のエネルギーが振動エネルギーに変化し、振動エネルギーが空気の粘性抵抗と摩擦により熱エネルギーに変わることで、音が低減される。このため、特定の周波数の音を低減することができ、車外から車室内へ侵入する音の遮音効果を高めることができる。
【0012】
さらに、開口と連通する閉空間をウェザーストリップとドアトリムとで形成することで、ウェザーストリップの断面形状を開断面形状とすることができる。これにより、ウェザーストリップのみで開口と連通する閉空間を形成した場合(ウェザーストリップに閉断面を設けた場合)と比較して、ウェザーストリップの断面形状を開断面形状とすることで、ウェザーストリップの成形時のサイジング(冷却による変形防止)を可能とし、形状・寸法等の品質を向上させることができる。
【0013】
請求項2記載の本発明によれば、ウェザーストリップは、ドア前後方向視にて壁を一部に備えると共に断面が凹状に形成された凹状部を有しており、ドアトリムの内壁部が凹状部を塞ぐことで閉空間が形成されている。これにより、ウェザーストリップの凹状部(開断面)の成形が容易で、成形時のサイジングが可能となり、形状・寸法等の品質を向上させることができる。
【0014】
請求項3記載の本発明によれば、ドアトリムの内壁部にウェザーストリップ側に突出するリブを備え、リブ及びドアトリムの内壁部が凹状部を塞ぐ構成とされており、ドアトリムとウェザーストリップとで閉空間を容易に形成することができる。
【0015】
請求項4記載の本発明によれば、ドアトリムの内壁に、ウェザーストリップ側に突出する2本のリブを備えており、2本のリブがウェザーストリップの壁におけるドアガラスと反対側の部位に接触することで、閉空間が形成されている。これにより、ウェザーストリップの壁とドアトリムとで閉空間を容易に形成することができると共に、ウェザーストリップの成形時のサイジングが可能となり、形状・寸法等の品質を向上させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る車両用ドア構造によれば、ウェザーストリップの成形が容易で、車外から車室内へ侵入する音の遮音効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1実施形態に係る車両用ドア構造が適用されたフロントサイドドアの車両内側を示す構成図である。
【図2】図1中の2−2線に沿った車両用ドア構造の構成を示す縦断面図である。
【図3】第1実施形態に係る車両用ドア構造に用いられるインナウェザーストリップを示す斜視図である。
【図4】インナウェザーストリップにおける貫通孔が形成された壁と、インナウェザーストリップ及びドアトリムで形成された閉空間を示す横断面図である。
【図5】図4に示す貫通孔とその背後の閉空間によるバネマス系を示す図である。
【図6】周波数と音の低減効果との関係を示すグラフである。
【図7】第1実施形態に係る車両用ドア構造に用いられるインナウェザーストリップを示す縦断面図である。
【図8】インナウェザーストリップの凹状部の成形時のサイジング工程を模式的に示す図であって、(A)はサイジング用金型を開放した状態を示す図であり、(B)はサイジング用金型を閉じた状態を示す図である。
【図9】第2実施形態に係る車両用ドア構造の構成を示す縦断面図である。
【図10】第3実施形態に係る車両用ドア構造の構成を示す縦断面図である。
【図11】第4実施形態に係る車両用ドア構造の構成を示す縦断面図である。
【図12】第1比較例に係る車両用ドア構造の構成を示す縦断面図である。
【図13】第2比較例に係る車両用ドア構造の構成を示す縦断面図である。
【図14】第2比較例に係る車両用ドア構造に用いられるインナウェザーストリップを示す縦断面図である。
【図15】図14に示すインナウェザーストリップの閉断面部の成形時のサイジング工程を模式的に示す図であって、(A)はサイジング用金型を開放した状態を示す図であり、(B)はサイジング用金型を閉じた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図1〜図8を用いて、本発明に係る車両用ドア構造の第1実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印OUTは車両幅方向外側を示している。
【0019】
図1には、本実施形態に係る車両用ドア構造が適用されたフロントサイドドアが車両内側から見た状態で示されている。また、図2には、図1中の2−2線におけるフロントサイドドアの縦断面図が示されている。これらの図に示されるように、車両の側部(図示省略)には車両用ドアとしてのフロントサイドドア10が設けられており、フロントサイドドア10は、車両の側部に設けられたフロントドア開口部(図示省略)に開閉可能に取り付けられている。フロントサイドドア10は、車両幅方向外側に配置されるドアアウタパネル(図示省略)と、車両幅方向内側に配置されるドアインナパネル14と、を含んで構成されたドア本体12を備えている。ドアインナパネル14の上縁部14Aを除く端縁部14Bが、ドアアウタパネル(図示省略)の上縁部を除く端縁部とヘミング加工によって一体化されることで、ドアインナパネル14とドアアウタパネルとが閉断面構造に形成されている。フロントサイドドア10には、本実施形態の車両用ドア構造28が適用されている。
【0020】
また、フロントサイドドア10は、ドアインナパネル14の上縁部14Aとドアアウタパネル(図示省略)の上縁部との対向部の隙間からドア本体12の内部に挿入されて車両上下方向に昇降可能に配置されたウィンドガラス(ドアガラス)18を備えている。ドア本体12の車両上部側には、ウィンドガラス18を昇降時に案内するためのドアフレーム20が車両側面視にて門形に取付けられている。すなわち、ドア本体12は、車両側面視にてドアフレーム20の内側に配置されたウィンドガラス18を開閉可能に支持している。
【0021】
図2に示されるように、ドアインナパネル14の上部の車両幅方向内側にはドアインナリインフォース24が配置されており、ドアインナパネル14の上縁部14Aとドアインナリインフォース24の上端に形成された縦壁部24Aとが面接触された状態で溶接等により接合されている。ドアインナリインフォース24の縦壁部24Aの車両上下方向中間部には、車両幅方向内側に突出する湾曲面状の突出部24Bが形成されている。
【0022】
車両用ドア構造28では、ドアインナパネル14の上縁部14Aとドアインナリインフォース24の縦壁部24Aとの接合部に、ウェザーストリップの一例としてのインナウェザーストリップ30が取り付けられている。また、ドア本体12における車両幅方向内側(車室26側)には、ドアインナパネル14とドアインナリインフォース24とインナウェザーストリップ30の上端部からドアインナパネル14とドアインナリインフォース24の車両内側面を覆うようにドアトリム46が取り付けられている。
【0023】
図2及び図3に示されるように、インナウェザーストリップ30は、ドアインナパネル14の上部に車両前後方向に沿って設けられる長尺状の部材である。インナウェザーストリップ30は、車両上方側に開口部31を備えた断面が略「コ」字状の凹状部32を備えている。凹状部32は、車両幅方向外側に車両上下方向に沿って延びた縦壁(壁)32Aと、縦壁32Aの下端部から車両幅方向内側に延びた底壁32Bと、底壁32Bの車両内側端部から車両上方側に延びた縦壁32Cと、を備えている。車両幅方向外側に配置された縦壁32Aの下端部は、底壁32Bよりも車両下方側に延在されている。
【0024】
また、インナウェザーストリップ30は、縦壁32Cの上端部から車両幅方向内側に延びて車両下方側に略L字状に屈曲された取付部34と、縦壁32Aの外側面からウィンドガラス18側に突出するように延びた2枚のシールリップ36と、2枚のシールリップ36の間の縦壁32Aに形成された開口の一例としての貫通孔38と、を備えている。
【0025】
インナウェザーストリップ30の取付部34は、車両下方側に開口が形成されており、ドアインナパネル14の上縁部14Aとドアインナリインフォース24の縦壁部24Aとの接合部に外挿されて複数のクリップ(図示省略)により取り付けられている。
【0026】
インナウェザーストリップ30の凹状部32を構成する縦壁(壁)32Aは、ウィンドガラス18と対向するように配置されており、2枚のシールリップ36は、縦壁32Aの車両上下に並列に形成されている。縦壁32A及び2枚のシールリップ36は、ドア本体12の車両前後方向に沿って配置されている。2枚のシールリップ36は、ウィンドガラス18が昇降する軌道と交差する方向に延びており、シールリップ36の先端がウィンドガラス18に摺接することで、ウィンドガラス18とのシール性が確保されている。
【0027】
貫通孔(開口)38は、縦壁32Aのウィンドガラス18と対向する位置であって、2枚のシールリップ36の間に形成されている。貫通孔(開口)38は、縦壁32Aの長手方向(車両前後方向)に沿って複数形成されている(図3参照)。本実施形態では、複数の貫通孔38は略同じ大きさの円形形状とされている。
【0028】
また、インナウェザーストリップ30には、縦壁32Aの上端部にドアトリム46に当接する2枚のリップ40A、40Bが形成されており、縦壁32Cの上端部にドアトリム46に当接するリップ40Cが形成されている。さらに、インナウェザーストリップ30の縦壁32Cの内側面には、ドアインナパネル14に当接する2枚のリップ42A、42Bが形成されている。
【0029】
図2に示されるように、インナウェザーストリップ30の凹状部32は、縦壁32Aの上端部に形成されたリップ40Aと、縦壁32Cの上端部に形成されたリップ40Cとがドアトリム46の内壁部に当接することで、縦壁32Aのウィンドガラス18と反対側に閉空間Sを形成している。閉空間Sは、縦壁32Aの貫通孔38と連通している。言い換えると、ウィンドガラス18に対して縦壁32Aの貫通孔38の背後に、インナウェザーストリップ30の凹状部32とドアトリム46の内壁部とで閉空間Sを形成している。ドア本体12の車両前後方向に沿って閉空間Sが配置されている。
【0030】
インナウェザーストリップ30は、樹脂等の弾性部材により一体成形されている。本実施形態では、インナウェザーストリップ30は、押し出し成形により形成されている。このインナウェザーストリップ30の成形時のサイジングについては後に詳述する。
【0031】
ドアトリム46は、樹脂製の基材47を備えており、基材47の上端部47Aはインナウェザーストリップ30の車両上方側から車両幅方向内側に回り込むように配置されている。ドアトリム46には、基材47の表面及び車両幅方向の外側の側面部を覆うように表皮48が設けられている。基材47の上端部47Aの端縁は、車両前後方向視にて断面が略三角形状で車両下方側に突出する形状とされている。インナウェザーストリップ30の縦壁32Aのリップ40A、40B及び縦壁32Cのリップ40Cがドアトリム46の内壁部(裏面)に当接することで、インナウェザーストリップ30とドアトリム46とのシール性が確保されている。また、インナウェザーストリップ30のリップ42A、42Bがドアインナパネル14に当接することで、インナウェザーストリップ30とドアインナパネル14とのシール性が確保されている。
【0032】
次に、本実施形態の作用並びに効果について、図4〜図8を用いて説明する。
【0033】
図4には、車両用ドア構造28に用いられるインナウェザーストリップ30の凹状部32及びドアトリム46で形成された閉空間Sが、車両前後方向に沿った横断面図にて示されている。図4に示されるように、ウィンドガラス18(図2参照)と対向する縦壁32Aには、インナウェザーストリップ30の長手方向に沿って複数の貫通孔38が形成されている。縦壁32Aのウィンドガラス18と反対側には、複数の貫通孔38と連通する閉空間Sがインナウェザーストリップ30の凹状部32とドアトリム46(図2参照)とで形成されている。インナウェザーストリップ30の凹状部32とドアトリム46(図2参照)とで形成された閉空間Sには、隣り合う貫通孔38の間に、縦壁32Aと直交する仮想の壁33が配置される。これらの仮想の壁33により、縦壁32Aの背後(ウィンドガラス18と反対側)に、各貫通孔38とそれぞれ連通する空間S1が形成されている。
【0034】
図4及び図5に示されるように、このような車両用ドア構造28では、貫通孔38の部分の空気がマス62で、縦壁32Aの背後のインナウェザーストリップ30の凹状部32及びドアトリム46と仮想の壁33による空間S1がバネ64となった1自由度のバネマス系60が構成される。この1自由度のバネマス系60では、特定の周波数の音が貫通孔38の部分の空気のマス62に当たると、マス62がバネ64の伸縮方向(矢印に示す縦壁32Cと直交する方向)に激しく振動する。これにより、音のエネルギーが振動エネルギーに変化し、さらに振動エネルギーが空気の粘性抵抗と摩擦により熱エネルギーに変化することで、特定の周波数の音が著しく低減される。
【0035】
ここで、貫通孔38の長さをl、貫通孔38の面積をS、貫通孔38の背後の空間S1の体積をV、音速をcとすると、音の低減周波数fは、下記の式で表される。
【0036】
【数1】

この式に示されるように、音の低減効果が出る周波数は、貫通孔38の大きさと、貫通孔38の背後の空間S1の体積(容積)で決まる。図6に示されるように、1自由度のバネマス系60であるので、共振した場合に(特定の周波数で)著しく音が低減される。また、図6に示されるように、貫通孔38の大きさと、貫通孔38の背後の空間S1の体積(容積)を変更することで、音の低減効果が出る周波数66A、66B、66Cが変化する。
【0037】
図12には、第1比較例に係る車両用ドア構造300が示されている。図12に示されるように、この車両用ドア構造300が適用されたフロントサイドドア310には、車両下方側に開口が形成された断面が略U字状の取付部304を備えたインナウェザーストリップ302が設けられている。取付部304は、ドアインナパネル14の上縁部14Aとドアインナリインフォース24の縦壁部24Aとの接合部に複数のクリップ(図示省略)で取り付けられている。取付部304の車両外側の縦壁304Aには、ウィンドガラス18側に突出するように延びた2枚のシールリップ36が車両上下に並列に設けられている。シールリップ36の先端はウィンドガラス18に摺接されている。なお、インナウェザーストリップ302には、第1実施形態のようなウィンドガラス18と対向する縦壁304Aに貫通孔とその背後の閉空間は設けられていない。
【0038】
この車両用ドア構造300では、シールリップ36の先端がウィンドガラス18の内壁面に当接しているが、シールリップ36の先端をウィンドガラス18に強く押し当てることができず、シールリップ36とウィンドガラス18との接点の遮音性能が低下する可能性がある。このため、矢印306に示されるように、フロントサイドドア310の外部の音(車外の騒音など)がシールリップ36の先端とウィンドガラス18との隙から車室内に侵入する可能性がある。
【0039】
これに対して、本実施形態の車両用ドア構造28では、2枚のシールリップ36の間の縦壁32Aに貫通孔38を設けると共に、貫通孔38の背後に閉空間Sを形成することで、1自由度のバネマス系60(図5参照)が構成されている。したがって、図5に示されるように、特定の周波数の音が貫通孔38の部分の空気のマス62に当たると、マス62がバネ64の伸縮方向に振動する。これにより、音のエネルギーが振動エネルギーに変化し、さらに振動エネルギーが空気の粘性抵抗と摩擦により熱エネルギーに変化することで、特定の周波数の音が著しく低減される。このため、車外から車室26内へ侵入する音の遮音性を向上することができる。
【0040】
図13には、第2比較例に係る車両用ドア構造200が示されている。図13に示されるように、車両用ドア構造200が適用されたフロントサイドドア210には、貫通孔38と連通する閉空間Sが形成された壁体206を備えたインナウェザーストリップ204が設けられている。すなわち、図13及び図14に示されるように、壁体206は、矩形状の中空形状に形成されており、車両幅方向外側の縦壁206Aと、車両下方側の底壁206Bと、車両幅方向内側の縦壁206Cと、車両上方側の上壁206Dと、を備えている。車両幅方向外側の縦壁206Aには、貫通孔38と、その上下に2枚のシールリップ36が設けられており、縦壁206Aの上端部には、ドアトリム46と接触するリップ40Bが設けられている。また、上壁206Dには、ドアトリム46と接触するリップ204Aが設けられている。
【0041】
この車両用ドア構造200では、図13及び図14に示されるように、貫通孔38と閉空間Sを備えた壁体206とがインナウェザーストリップ204単体で形成されている。言い換えると、インナウェザーストリップ204は、2枚のシールリップ36の間の縦壁206Aに形成された貫通孔38と、貫通孔38の背後に閉空間Sを備えた壁体206とを設けることで、第1実施形態の車両用ドア構造28と同様に1自由度のバネマス系60(図5参照)が構成されている。これにより、特定の周波数の音を低減することができ、遮音性を向上することができる。
【0042】
しかし、インナウェザーストリップ204では、壁体206が中空形状であり、壁体206の内部が空洞(閉空間S)となっている。貫通孔38は、後加工で追加するため、インナウェザーストリップ204を押し出し成形により形成した直後には貫通孔38はない。
【0043】
このインナウェザーストリップ204では、壁体206が空洞を有しているため、成形時にサイジングを行うことが困難である。ここで、サイジングとは、サイジング用金型を当てることにより、押し出し機により押し出された溶融樹脂に所定の形状を与えると共に、次の冷却工程までに変形が起こらないように成形形状を冷却硬化させることをいう。
【0044】
図15には、空洞(閉空間S)を有している壁体206にサイジング用金型を当てる状態が模式的に示されている。図15(A)、(B)に示されるように、矩形状の壁体206の周囲から4つのサイジング用金型220、222、224、226を壁体206の4面に当てる。その際、図15(B)に示されるように、壁体206の内部は、周囲が壁で囲まれた空洞となっているため、サイジング用金型を中に挿入できず、壁体206の全体を冷却することができない。すなわち、空洞を有している壁体206では、サイジングを行うことが困難である。
【0045】
これに対して、本実施形態の車両用ドア構造28では、図2及び図7に示されるように、インナウェザーストリップ30は、車両上方側に開口部31を備えた凹状部32を備えており、凹状部32の上部のリップ40A、40Cをドアトリム46の内壁部に接触させることで閉空間Sを形成している。すなわち、インナウェザーストリップ30の凹状部32は開断面とされている。
【0046】
図8には、空洞を有していない凹状部32にサイジング用金型を当てる状態が模式的に示されている。図8(A)、(B)に示されるように、サイジングを行う際には、凹状部32の周囲から4つのサイジング用金型80、82、84、86を凹状部32の壁面に当てる。その際、凹状部32は開口部31を有しているため、凹状部32の内部にサイジング用金型80が挿入され、サイジング用金型80が凹状部32の内壁面に当たる。これと共に、凹状部32の外壁面(3面)にサイジング用金型82、84、86が当たる。このため、凹状部32の全体がサイジング用金型80、82、84、86に囲まれて冷却され、サイジングが可能となる。したがって、インナウェザーストリップ30の成形が容易であると共に、インナウェザーストリップ30の形状・寸法等の品質を確保することができる。
【0047】
一方、凹状部32の一辺が空いていると、閉断面でなくなるため、インナウェザーストリップ30のみではバネマスの効果は得られず、遮音性が向上しないが、本実施形態の車両用ドア構造28では、凹状部32の上部のリップ40A、40Cをドアトリム46の内壁部に接触させて開口部31を塞ぐことで閉空間Sを形成している(図2参照)。これにより、1自由度のバネマス系60が構成され(図5参照)、遮音性を向上させることができる。
【0048】
次に、図9を用いて、本発明に係る車両用ドア構造の第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0049】
図9に示されるように、車両用ドア構造100に用いられるインナウェザーストリップ102は、車両上方側に開口部31を備えた凹状部32を備えており、凹状部32を構成する車両幅方向外側の縦壁(壁)32Aに2枚のシールリップ36と、2枚のシールリップ36の間に形成された貫通孔38とを備えている。また、インナウェザーストリップ102は、凹状部32を構成する車両幅方向内側の縦壁32Cの上端部から車両幅方向内側に延びて車両下方側に略L字状に屈曲された取付部34を備えている。縦壁32Cの上端部には、第1実施形態のようなリップ40C(図2参照)は設けられていない。インナウェザーストリップ102の取付部34は、ドアインナパネル14の上縁部14Aとドアインナリインフォース24の縦壁部24Aとの接合部に複数のクリップ(図示省略)により取り付けられている。本実施形態では、インナウェザーストリップ102は押し出し成形により形成されている。
【0050】
車両用ドア構造100に用いられるドアトリム106は、基材47の上端部47Aの下面から車両下方側(インナウェザーストリップ102の縦壁32C側)に突出するリブ106Aを備えている。リブ106Aは、インナウェザーストリップ102に沿って車両前後方向に延在されており、リブ106Aの先端は、インナウェザーストリップ102の縦壁32Cの上端部に接触している。
【0051】
縦壁32Aの上端部に形成されたリップ40Aがドアトリム106の内壁部に当接すると共に、ドアトリム106のリブ106Aが縦壁32Cの上端部に接触することで、インナウェザーストリップ102の凹状部32が塞がれている。これにより、縦壁32Aのウィンドガラス18と反対側に閉空間Sが形成されている。閉空間Sは、縦壁32Aの貫通孔38と連通している。言い換えると、ウィンドガラス18に対して縦壁32Aの貫通孔38の背後に、インナウェザーストリップ102の凹状部32とドアトリム106の内壁部及びリブ106Aとで閉空間Sが形成されている。
【0052】
本実施形態の車両用ドア構造100では、2枚のシールリップ36の間の縦壁32Aに貫通孔38を設けると共に、貫通孔38の背後に閉空間Sを形成することで、1自由度のバネマス系60(図5参照)が構成されている。したがって、図5に示されるように、特定の周波数の音が貫通孔38の部分の空気のマス62に当たると、マス62がバネ64の伸縮方向に振動する。これにより、特定の周波数の音が著しく低減され、遮音性を向上することができる。
【0053】
また、インナウェザーストリップ102の凹状部32は開断面とされており、成形時に凹状部32の内部にサイジング用金型が挿入されると共に、凹状部32の外壁面にサイジング用金型が当たることで、凹状部32が冷却される。したがって、インナウェザーストリップ102の成形時に凹状部32のサイジングが可能となる。このため、インナウェザーストリップ102の成形が容易であると共に、インナウェザーストリップ102の形状・寸法等の品質を確保することができる。
【0054】
次に、図10を用いて、本発明に係る車両用ドア構造の第3実施形態について説明する。なお、前述した第1及び第2実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0055】
図10に示されるように、車両用ドア構造120に用いられるインナウェザーストリップ122は、車両下方側に開口部121が形成された断面が略U字状の凹状部124を備えている。凹状部124は、車両幅方向外側に車両上下方向に沿って延びた縦壁(壁)124Aと、縦壁124Aの上端部から車両幅方向内側に延びた上壁124Bと、上壁124Bの車両内側端部から車両下方側に延びた縦壁124Cと、を備えている。縦壁124Aの下端部は、縦壁124Cの下端部よりも車両下方側に延在されている。インナウェザーストリップ122は、縦壁(壁)124Aに設けられた2枚のシールリップ36と、2枚のシールリップ36の間の縦壁124Aに形成された貫通孔38と、を備えている。
【0056】
インナウェザーストリップ122の凹状部124は、ドアインナパネル14の上縁部14Aとドアインナリインフォース24の縦壁部24Aとの接合部に複数のクリップ(図示省略)により取り付けられている。縦壁124Aの内側面の下端部には、車両幅方向内側に延びたリップ122Aが設けられており、リップ122Aの先端はドアインナパネル14の上縁部14Aと当接している。また、上壁124Bの上面には、車両上方側に延びたリップ122Bが設けられており、リップ122Bの先端はドアトリム126の内壁部と当接している。
【0057】
車両用ドア構造120に用いられるドアトリム126は、基材47の縦壁部47Bから車両幅方向外側(インナウェザーストリップ122側)に突出する2本のリブ126A、126Bを備えている。リブ126A、126Bは、インナウェザーストリップ122に沿って車両前後方向に延在されている。リブ126A、126Bは、車両上下にほぼ平行に配置されており、上側のリブ126Aよりも下側のリブ126Bが長く形成されている。上側のリブ126Aの先端は、インナウェザーストリップ122の縦壁124Cの下端部に接触しており、下側のリブ126Bの先端は、ドアインナリインフォース24の縦壁部24Aに接触している。
【0058】
車両用ドア構造120では、インナウェザーストリップ122の凹状部124がドアインナパネル14の上縁部14Aとドアインナリインフォース24の縦壁部24Aとの接合部に取り付けられた状態で、ドアトリム126の上側のリブ126Aの先端がインナウェザーストリップ122の縦壁124Cの下端部に接触すると共に、下側のリブ126Bの先端がドアインナリインフォース24の縦壁部24Aに接触している。さらに、インナウェザーストリップ122のリップ122Aの先端はドアインナパネル14の上縁部14Aと当接している。これにより、凹状部124を構成する縦壁124Aのウィンドガラス18と反対側に閉空間Sが形成されている。閉空間Sは、縦壁124Aの貫通孔38と連通している。言い換えると、ウィンドガラス18に対して縦壁124Aの貫通孔38の背後に、インナウェザーストリップ122の凹状部124と、ドアトリム126の内壁部及びリブ126A、126Bと、ドアインナパネル14の上縁部14A及びドアインナリインフォース24の縦壁部24Aとで閉空間Sが形成されている。
【0059】
本実施形態の車両用ドア構造120は、2枚のシールリップ36の間の縦壁124Aに貫通孔38を設けると共に、貫通孔38の背後に閉空間Sを形成することで、1自由度のバネマス系60(図5参照)が構成されている。したがって、図5に示されるように、特定の周波数の音が貫通孔38の部分の空気のマス62に当たると、マス62がバネ64の伸縮方向に振動する。これにより、特定の周波数の音が著しく低減され、遮音性を向上することができる。
【0060】
また、インナウェザーストリップ122の凹状部124は開断面とされており、成形時に凹状部124の内部にサイジング用金型が挿入されると共に、凹状部124の外壁面にサイジング用金型が当たることで、凹状部124が冷却される。したがって、インナウェザーストリップ122の成形時に凹状部124のサイジングが可能となる。このため、インナウェザーストリップ122の成形が容易であると共に、インナウェザーストリップ122の形状・寸法等の品質を確保することができる。
【0061】
次に、図11を用いて、本発明に係る車両用ドア構造の第4実施形態について説明する。なお、前述した第1〜第3実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0062】
図11に示されるように、車両用ドア構造140は、ドアインナパネル152の上縁部14Aとドアインナリインフォース154の縦壁部24Aとの接合部に取り付けられるインナウェザーストリップ142を備えている。インナウェザーストリップ142は、ドアインナパネル152の上縁部14Aに接触するように配置される縦壁(壁)142Aを備えている。縦壁142Aの上端部には、縦壁142Aの壁面から車両幅方向内側に突出する段差部142Bが形成されており、縦壁142Aの内側面がドアインナパネル152の上縁部14Aの壁面に接触すると共に、段差部142Bがドアインナパネル152の上縁部14Aの端面に接触している。インナウェザーストリップ142は、縦壁142Aに設けられた2枚のシールリップ36と、2枚のシールリップ36の間の縦壁142Aに形成された貫通孔38と、を備えている。
【0063】
また、ドアインナパネル152の上縁部14Aには、貫通孔38と位置を合わせて略円形状の貫通孔153が形成されており、ドアインナリインフォース154の縦壁部24Aには、貫通孔38及び貫通孔153と位置を合わせて略円形状の貫通孔155が形成されている。図示を省略するが、縦壁142Aには、車両前後方向に複数の貫通孔38が形成されており(図3参照)、貫通孔153と貫通孔155も各貫通孔38の位置に合わせて設けられている。インナウェザーストリップ142の縦壁142Aは、図示しない複数のクリップによりドアインナパネル152の上縁部14Aとドアインナリインフォース154の縦壁部24Aとの接合部に取り付けられている。
【0064】
車両用ドア構造140に用いられるドアトリム146は、基材47の縦壁部47Bから車両幅方向外側(インナウェザーストリップ142側)に突出する2本のリブ146A、146Bを備えている。リブ146A、146Bは、インナウェザーストリップ142に沿って車両前後方向に延在されている。リブ146A、146Bは、車両上下にほぼ平行に配置されている。上側のリブ146Aの先端は、車両前後方向視にて貫通孔38の上方側でドアインナリインフォース154の縦壁部24Aに接触しており、下側のリブ146Bの先端は、貫通孔38の下方側でドアインナリインフォース154の縦壁部24Aに接触している。
【0065】
車両用ドア構造140では、上側のリブ146Aの先端が貫通孔38の上方側でドアインナリインフォース154の縦壁部24Aに接触し、下側のリブ146Bの先端が貫通孔38の下方側でドアインナリインフォース154の縦壁部24Aに接触することで、縦壁142Aのウィンドガラス18と反対側に閉空間Sが形成されている。閉空間Sは、縦壁142Aの貫通孔38と連通している。言い換えると、ウィンドガラス18に対して縦壁142Aの貫通孔38の背後に、ドアトリム146の内壁部及びリブ146A、146Bと、ドアインナリインフォース154の縦壁部24Aとで閉空間Sが形成されている。
【0066】
本実施形態の車両用ドア構造140は、2枚のシールリップ36の間の縦壁142Aに貫通孔38を設けると共に、貫通孔38の背後に閉空間Sを形成することで、1自由度のバネマス系60(図5参照)が構成されている。したがって、図5に示されるように、特定の周波数の音が貫通孔38の部分の空気のマス62に当たると、マス62がバネ64の伸縮方向に振動する。これにより、特定の周波数の音が著しく低減され、遮音性を向上することができる。
【0067】
また、インナウェザーストリップ142の縦壁142Aは略板状とされているので、成形時に縦壁142Aの両側からサイジング用金型が当接することにより、縦壁142Aが冷却される。したがって、インナウェザーストリップ142の成形時にサイジングが可能となる。このため、インナウェザーストリップ142の成形が容易であると共に、インナウェザーストリップ142の形状・寸法等の品質を確保することができる。
【0068】
なお、第1〜第4実施形態の車両用ドア構造では、シールリップ36は2枚であるが、シールリップ36を3枚以上に増やしてもよい。
【0069】
また、第1〜第4実施形態では、ウィンドガラス18と対向する縦壁に形成された複数の貫通孔38は、略同じ大きさの円形形状とされているが、複数の貫通孔(開口)を異なる形状としてもよい。また、貫通孔は、円形形状とされているが、三角形、四角形、多角形など他の形状としてもよい。なお、貫通孔の形状は問わないが、製造上はトリムで貫通孔を開けるため、円形が好ましい。
【0070】
また、上述した第1〜第4実施形態では、車両用ドア構造をフロントサイドドアに設けたが、これに限定されず、リアサイドドアなど他の車両用ドアに適用することができる。
【符号の説明】
【0071】
10 フロントサイドドア(車両用ドア)
12 ドア本体
18 ウィンドガラス(ドアガラス)
28 車両用ドア構造
30 インナウェザーストリップ(ウェザーストリップ)
31 開口部
32 凹状部
32A 縦壁(壁)
36 シールリップ
38 貫通孔(開口)
40A リップ(ウェザーストリップ)
40C リップ(ウェザーストリップ)
46 ドアトリム
100 車両用ドア構造
102 インナウェザーストリップ(ウェザーストリップ)
106 ドアトリム
106A リブ
120 車両用ドア構造
121 開口部
122 インナウェザーストリップ(ウェザーストリップ)
122A リップ(ウェザーストリップ)
124 凹状部
124A 縦壁(壁)
126 ドアトリム
126A リブ
126B リブ
140 車両用ドア構造
142 インナウェザーストリップ(ウェザーストリップ)
142A 縦壁(壁)
146 ドアトリム
146A リブ
146B リブ
152 ドアインナパネル
153 貫通孔(開口)
154 ドアインナリインフォース
155 貫通孔(開口)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアガラスを昇降可能に支持するドア本体と、
前記ドア本体に設けられ、前記ドアガラスと対向する位置に開口が形成された壁と、前記壁から突出し前記ドアガラスに摺接するように配置された弾性変形可能なシールリップと、を備えたウェザーストリップと、
前記ドア本体における前記ドアガラスよりドア幅方向内側に設けられ、前記壁の前記ドアガラスと反対側に配置されて前記開口と連通する閉空間を前記ウェザーストリップとで形成するドアトリムと、
を有する車両用ドア構造。
【請求項2】
前記ウェザーストリップは、ドア前後方向視にて前記壁を一部に備えると共に断面が凹状に形成された凹状部を有し、
前記ドアトリムの内壁部が前記凹状部を塞ぐことで前記閉空間が形成されている請求項1に記載の車両用ドア構造。
【請求項3】
前記ドアトリムの内壁部に前記ウェザーストリップ側に突出するリブを備え、
前記リブ及び前記ドアトリムの内壁部が前記凹状部を塞ぐ構成とされている請求項2に記載の車両用ドア構造。
【請求項4】
前記ドアトリムの内壁に、前記ウェザーストリップ側に突出し、かつ前記壁における前記ドアガラスと反対側の部位に接触して前記閉空間を形成する2本のリブを備える請求項1に記載の車両用ドア構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−47069(P2013−47069A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186401(P2011−186401)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000251060)林テレンプ株式会社 (134)
【Fターム(参考)】