説明

車両用情報表示装置

【課題】
目的地および経由地の設定後において、車両が経由地で駐車した時、(つまり、経由地での降車タイミング)に当該経由地での休憩時間などの使用可能時間または経由地を出発すべき推奨出発時間を報知することができ、乗員の利便性向上を図ることができる車両用情報表示装置の提供を目的とする。
【解決手段】
種々の情報を表示する表示部を備えた車両用情報表示装置であって、目的地および経由地の設定後において目的地への予想到着時間を推定する予想到着時間推定手段S3と、経由地に駐車したか否かを判定する経由地駐車判定手段R1と、経由地駐車判定手段R1の判定結果に基づいて経由地駐車時にエージェント機能により経由地での使用可能時間または経由地を出発する推奨出発時間を推定する推定手段S8と、推定手段S8による推定結果を報知する報知手段S9とを備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エージェント機能による検索情報を含む種々の情報を表示する表示部を備えたような車両用情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のインストルメントパネルに設けられたモニタ等の表示部には、ナビゲーションの情報、道路の渋滞情報、空調情報、オーディオ情報、メールや電話等の情報、ニュースや天気等のニュース・ネットワーク情報などが適切に表示されるようになっており、近年、これらの種々の情報に加えて、エージェント機能による提供情報(いわゆるエージェント情報)の表示システムも開発されつつある。
【0003】
エージェント機能とは、場面に応じてコンピュータが乗員の意図を理解して、自立的な判断に基づいた処理を実行する機能である。
乗員にとって利便性が大きく、かつ有用なエージェント情報を如何に活用するかという点が今後の技術課題となる。
【0004】
ところで、特許文献1には、規格化されたシナリオデータに従ってエージェント機能を実現可能とし、シナリオデータで規定された自立起動条件に基づいてシナリオを起動する車載用エージェントシステムが開示されており、エージェントのシナリオデータをカスタマイズ(customize,注文製作)することができる構成が開示されているが、同文献1には経由地駐車時において経由地での使用可能時間または経由地を出発する推奨出発時間を推定、報知するという技術思想は何等開示されていない。
【特許文献1】特開2004−54883号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は、目的地および経由地の設定において、車両が経由地で駐車した時、(つまり、経由地での降車タイミング)に当該経由地での休憩時間などの使用可能時間または経由地を出発すべき推奨出発時間を報知することができ、乗員の利便性向上を図ることができる車両用情報表示装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明による車両用情報表示装置は、種々の情報を表示する表示部を備えた車両用情報表示装置であって、目的地および経由地の設定後において目的地への予想到着時間を推定する予想到着時間推定手段と、経由地に駐車したか否かを判定する経由地駐車判定手段と、上記経由地駐車判定手段の判定結果に基づいて経由地駐車時にエージェント機能により経由地での使用可能時間または経由地を出発する推奨出発時間を推定する推定手段と、上記推定手段による推定結果を報知する報知手段とを備えたものである。
上述の経由地での使用可能時間は、休憩時間や商談、買物、見学などの乗員のニーズに対応した時間に設定される。
【0007】
上記構成によれば、予想到着時間推定手段は目的地および経由地の設定後において目的地への予想到着時間を推定し、経由地駐車判定手段は車両が経由地に駐車したか否かを判定し、判定手段は、経由地駐車判定手段の判定結果に基づいて経由地駐車時にエージェント機能により経由地での使用可能時間または経由地を出発する推奨出発時間を推定し、報知手段は推定手段による推定結果を報知(表示部への表示を含む)する。
【0008】
このように、車両が経由地で駐車した時(つまり経由地での降車タイミング)に、当該経由地での休憩時間などの使用可能時間または経由地を出発すべき推奨出発時間を報知することができるので、乗員の利便性向上を図ることができる。
【0009】
この発明の一実施態様においては、乗員が希望する目的地への希望到着時間の設定が可能であって、経由地駐車時にエージェント機能により道路状況を調査し、希望到着時間またはそれ以前に目的地へ到着する経由地での使用可能時間または経由地を出発する推奨出発時間を提供するものである。
【0010】
上記構成によれば、想定される渋滞の有無などの道路状況を考慮した条件下において、乗員が希望する希望到着時間またはそれ以前に目的地へ到着すべく、経由地での使用可能時間または経由地を出発すべき推奨出発時間を報知により確認することができるので、利便性がさらに向上する。
【0011】
この発明の一実施態様においては、乗員が希望する目的地への希望到着時間の設定がない時、エージェント機能により道路状況を調査し、現時点における目的地への予想到着時間を提供するものである。
【0012】
上記構成によれば、道路状況を想定した条件下において、目的地への到着が予想される時間(予想到着時間)を提供(表示を含む)するので、利便性の向上を図ることができる。
【0013】
この発明の一実施態様においては、乗員が希望する目的地への希望到着時間の設定がない時、所定時間の使用を見越してエージェント機能により道路状況を調査し、所定時間使用後の目的地への予想到着時間を提供するものである。
【0014】
上記構成によれば、道路状況を想定した条件下において、休憩時間などの所定時間使用を見越して、その所定時間使用後における目的地への到着が予想される時間(予想到着時間)を提供(表示を含む)するので、利便性のさらなる向上を図ることができる。
【0015】
この発明の一実施態様においては、経由地での使用可能時間の延長、または経由地を出発する推奨出発時間の遅延が可能な別ルートを検索する別ルート検索手段を備えたものである。
上記構成によれば、経由地での使用可能時間(休憩時間等参照)を長くとりたい時、または経由地を出発する時間を遅らせたい時で、しかも、想定される渋滞の有無などの道路状況を想定した条件下において、希望する到着時間またはそれ以前に目的地へ到着できるように別ルート検索手段が別ルートを検索するので、利便性の大幅な向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、目的地および経由地の設定後において、車両が経由地で駐車した時(つまり、経由地での降車タイミング)に、当該経由地での休憩時間などのどの使用可能時間または経由地を出発すべき推奨出発時間を報知することができ、乗員の利便性向上を図ることができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
車両が経由地で駐車した時、当該経由地での使用可能時間または経由地を出発すべき推奨出発時間を報知して、利便性向上を図るという目的を、経由地に駐車したか否かを判定する経由地駐車判定手段と、この判定手段の判定結果に基づいて経由地駐車時にエージェント機能により経由地での使用可能時間または経由地を出発する推奨出発時間を推定する推定手段と、この推定手段による推定結果を報知する報知手段とを備えるという構成にて実現した。
【実施例】
【0018】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両用情報表示装置を示し、図1において、インストルメントパネル1におけるステアリングホイール2と対向する部位には、スピードメータ、タコメータ、フューエルメータ等を備えたメータ部3が配設されると共に、インストルメントパネル1の中央部における左右の空調風吹出口4,5(いわゆるセンタベント吹出口)の間には、種々の情報を表示する表示部としてのメインモニタ6を配設し、このメインモニタ6とメータ部3との間において乗員(ドライバ)から目視容易なインストルメントパネル1の所定部にはサブモニタ7を配設している。
【0019】
上述のサブモニタ7は、時刻を表示する時刻表示部7aと、車室内の温度を表示する温度表示部7bと、ガソリン等の燃料の残量が略零になった旨、あるいはメールを受信した旨等を文字で表示する文字表示部7c等を含み、主要な情報の視認性の向上を図るように構成している。
【0020】
図2は車両用情報表示装置の制御回路ブロック図を示し、集中処理装置としてのCPU10には、ナビゲーション装置11、オーディオ装置12、空調装置13、メール(詳しくは電子メールシステム)14、電話15、通信手段16、サブモニタ7、メインモニタ6、コントロールスイッチ17(後述するタッチパネル形式の各スイッチを含む)、RAM等の記憶部18が接続されると共に、車両の故障情報19が入力されるように構成している。
【0021】
ここで、上述の通信手段16は車外の情報センタ20との間でデータの送受信を行ない、情報センタ20のデータベースには渋滞情報、道路規制情報、交通取締り情報などの必要な各情報が更新、検索可能に記憶されている。
【0022】
図3はアクセサリ電源のON時にメインモニタ6に表示される初期画面で、この画面の上部には各種の機動スイッチ(タッチパネル形式のスイッチ)21〜27が表示される。
【0023】
機動スイッチ21はナビゲーション装置を機動するスイッチであり、機動スイッチ22は渋滞情報を表示機動するスイッチであり、機動スイッチ23は空調装置13を機動するスイッチであり、機動スイッチ24はオーディオ装置12を機動するスイッチであり、機動スイッチ25はメール14および電話15を機動するスイッチであり、機動スイッチ26はインターネットおよびニュース用の機動スイッチであり、機動スイッチ27はエージェント機能を機動するスイッチであって、これら各スイッチ21〜27のON時にはメインモニタ6の画面表示内容が当該スイッチに対応した内容に切り換わる。
また上述のメインモニタ6には目的地を設定する目的地設定手段としての目的地設定スイッチSW1が設けられている。
【0024】
ところで、図2で示したCPU10は、目的地および経由地の設定後において目的地への予想到着時間を推定する予想到着時間推定手段(図4に示すフローチャートのステップS3参照)と、車両が経由地に駐車したか否かを判定する経由地駐車判定手段(図4に示すフローチャートのルーチンR1参照)と、上記経由地駐車判定手段R1の判定結果に基づいて車両の経由地駐車時に、エージェント機能により経由地での使用可能時間(例えば休憩時間)または経由地を出発する推奨出発時間を推定する推定手段(図4に示すフローチャートのステップS8参照)と、この推定手段S8による推定結果をメインモニタ6への表示により乗員に報知する報知手段(図4に示すフローチャートのステップS9参照)と、経由地での使用可能時間の延長、または経由地を出発する推奨出発時間の遅延が可能な別ルートを検索する別ルート検索手段(図4に示すフローチャートのステップS10参照)と、を兼ねる。
【0025】
また、この実施例においては、乗員が希望する目的地への希望到着時間の設定が可能であって、経由地駐車時にエージェント機能により渋滞の有無などの道路状況を調査(ステップS7参照)、希望到着時間またはそれ以前に目的地へ到着するように経由地での使用可能時間または経由地を出発する推奨出発時間の情報を提供(メインモニタ6への表示を含む)するように構成している。
【0026】
このように構成した車両用情報表示装置の作用を、図4に示すフローチャートを参照して以下に詳述する。
ステップS1で、CPU10は目的地の設定が完了したか否かを判定する。つまり、図3にアクセサリ電源ON時のメインモニタ6の表示内容の一例を示し、図3に示す状態から目的地Aを選択し、目的地設定スイッチSW1をON操作すると、メインモニタ6の表示内容は図3の状態から図5の状態に切換わり、主画面30には自車の現在位置Bと目的地Aとが地図S上に経路誘導路(以下単にルートと略記する)と共に表示され、目的地設定が完了する。ステップS1では目的地の設定完了を判定し、目的地が設定された時にのみ次のステップS2に移行する。
【0027】
ステップS2で、CPU10は経由地の設定が完了したか否かを判定する。つまり図5に示すメインモニタ6の主画面30の地図上において、現在位置Bと目的地Aとの間の経由地Cを選定し、スイッチSW2がON操作されると、現在位置Bから経由地Cを経由した後に目的地Aに至るルート31に変更設定されて、経由地設定が完了する。ステップS2では経由地の設定完了を判定し、経由地が設定された時にのみ次のステップS3に移行する。
【0028】
ステップS3で、CPU10はルート31の距離、自車両の履歴から割出された平均車速などから目的地Aへの予想到着時間を推定する。
【0029】
次にステップS4で、CPU10は乗員操作による目的地Aへの希望到着時間の入力の有無を判定する。この希望到着時間はメインモニタ6に表示される時間入力用のタッチスイッチ(図示せず)にて入力することができる。そしてステップS4でのYES判定時には次のステップS5に移行する一方、NO判定時には別のステップS14に移行する。
【0030】
上述のステップS5で、CPU10は車両が経由地Cに到着したか否かを判定し、NO判定時にはリターンする一方、YES判定時には次のステップS6に移行する。
【0031】
このステップS6で、CPU10はパーキングブレーキ操作またはAT車のシフトレバーのPレンジへのシフトに基づいてパーキング動作の有無を判定し、NO判定時にはリターンする一方、駐車時(YES判定時)には次のステップS7に移行する。
【0032】
このステップS7で(エージェント機能による情報の提供手段)で、CPU10は通信手段16を介して情報センタ20との間でデータの送受信を行なって、経由地Cと目的地Aとの間の渋滞情報や事故情報などの道路状況を調査、想定する。
【0033】
次にステップS8で、CPU10は希望別到着時間またはそれ以前に目的地Aへ到着するためには経由地Cにおける休憩時間などの使用可能時間がどの程度あるか、または希望到着時間またはそれ以前に目的地Aへ到着するためには経由地Cを何時に出発することが望ましいかという推奨出発時間を推定演算する。
【0034】
次にステップS9で、CPU10はメインモニタ6の主画面32に図6に示すように、演算結果としての推奨出発時間または/および経由地Cでの使用可能時間を出力表示する。
【0035】
次にステップS10で、CPU10は経由地Cでの使用可能時間の延長、または経由地Cを出発する推奨出発時間の遅延が可能な別ルートを検索する。
次にステップS11で、CPU10は上記条件に対応する別ルート(例えば高速道路を利用するルートや渋滞、事故などを回避するルート)の有無を判定し、別ルートがない場合(NO判定時)には次のステップS12に移行し、このステップS12で、CPU10はメインモニタ6に別ルートが存在しない旨のメッセージを文字等により画面表示する一方、別ルートが存在する場合(YES判定時)にはステップS13に移行する。
【0036】
このステップS13で、CPU10はメインモニタ6の主画面30の地図上に別ルート33を表示すると共に、副画面34には別ルート33が存在する旨のメッセージ、経由地Cにおける使用可能時間または/および推奨出発時間を文字や数字にて表示出力する。
【0037】
一方、希望到着時間の入力がない場合においては、ステップS14(エージェント機能による情報の提供手段)で、CPU10は通信手段16を介して情報センタ20との間でデータの送受信を行なって、目的地Aまでの渋滞情報や事故情報などの道路状況を調査、想定する。
【0038】
次にステップS15で、CPU10は調査、想定された道路状況に対応して予想到着時間を必要に応じて更新し、この最新の予想到着時間をメインモニタ6の所定部に表示する。
【0039】
次に、ステップS16で、CPU10は車両が経由地Cに駐車して所定時間休憩する等の所定時間使用(但し、この使用時間は30分または1時間等と予め設定されている)した場合の目的地Aへの到着時間を推定演算する。
【0040】
次にステップS17で、CPU10は上記ステップS16での演算結果、つまり、予め設定されている所定時間使用後における目的地Aへの予想到着時間を、当該所定時間とともにメインモニタ6に表示出力する。例えば、メインモニタ6には「経由地Cで30分休憩した場合、目的地Aへの予想到着時間は16:30となります。」との表示が実行される。
【0041】
この図4で示したフローチャートに代えて、図8に示すフローチャートを採用してもよい。この図8に示すフローチャートは図4のフローチャートにおけるステップS15,S16間にステップS18を介設したもので、ステップS18で、CPU10は車両が経由地Cで駐車したか否かを判定し、経由地Cにおける降車タイミング(YES判定時)にはステップS16に移行し、NO判定時にはステップS15にリターンするように構成したものである。
【0042】
このように構成すると、経由地Cでの降車タイミングという適切なタイミングで、所定判定時間使用後の目的地Aへの予想到着時間を表示提供することができる。なお、図8に示すフローチャートにおいても、その他の各ステップでの処理内容は図4のそれと同一であるから、図8において図4と同一のステップには同一符号を付して、その詳しい説明を省略している。
【0043】
このように上記実施例の車両用情報表示装置は、種々の情報を表示する表示部(メインモニタ6参照)を備えた車両用情報表示装置であって、目的地Aおよび経由地Cの設定後において目的地Aへの予想到着時間を推定する予想到着時間推定手段S3と、経由地Cに駐車したか否かを判定する経由地駐車判定手段R1と、上記経由地駐車判定手段R1の判定結果に基づいて経由地駐車時にエージェント機能により経由地Cでの使用可能時間または経由地Cを出発する推奨出発時間を推定する推定手段S8と、上記推定手段S8による推定結果を報知(メインモニタ6への表示参照)する報知手段S9とを備えたものである。
【0044】
この構成によれば、予想到着時間推定手段S3は目的地Aおよび経由地Cの設定後において目的地Aへの予想到着時間を推定し、経由地駐車判定手段R1は車両が経由地Cに駐車したか否かを判定し、推定手段S8は、経由地駐車判定手段R1の判定結果に基づいて経由地駐車時にエージェント機能により経由地Cでの使用可能時間または経由地Cを出発する推奨出発時間を推定し、報知手段S9は推定手段S8による推定結果を報知(表示部への表示を含む)する。
【0045】
このように、車両が経由地Cで駐車した時(つまり経由地Cでの降車タイミング)に当該経由地Cでの休憩時間などの使用可能時間または経由地Cを出発すべき推奨出発時間を報知することができるので、乗員の利便性向上を図ることができる。
【0046】
しかも、乗員が希望する目的地Aへの希望到着時間の設定が可能であって、経由地駐車時にエージェント機能により道路状況を調査し(ステップS7参照)、希望到着時間またはそれ以前に目的地Aへ到着する経由地Cでの使用可能時間または経由地Cを出発する推奨出発時間を提供するものである。
【0047】
この構成によれば、想定される渋滞の有無などの道路状況を考慮した条件下において、乗員が希望する希望到着時間またはそれ以前に目的地Aへ到着すべく、経由地Cでの使用可能時間または経由地Cを出発すべき推奨出発時間を報知(メインモニタ6への表示参照)により確認することができるので、利便性がさらに向上する。
【0048】
また、乗員が希望する目的地Aへの希望到着時間の設定がない時、エージェント機能により道路状況を調査し(ステップS14参照)、現時点における目的地Aへの予想到着時間を提供(ステップS15参照)するものである。
この構成によれば、道路状況を想定した条件下において、目的地Aへの到着が予想される時間(予想到着時間)を提供(表示を含む)するので、利便性の向上を図ることができる。
【0049】
さらに、乗員が希望する目的地Aへの希望到着時間の設定がない時、所定時間の使用を見越してエージェント機能により道路状況を調査(ステップS14参照)し、所定時間使用後の目的地Aへの予想到着時間を提供(ステップS17参照)するものである。
【0050】
この構成によれば、道路状況を想定した条件下において、休憩時間などの所定時間使用を見越して、その所定時間使用後における目的地Aへの到着が予想される時間(予想到着時間)を提供(表示を含む)するので、利便性のさらなる向上を図ることができる。
【0051】
加えて、経由地Cでの使用可能時間の延長、または経由地Cを出発する推奨出発時間の遅延が可能な別ルート33を検索する別ルート検索手段S10を備えた
ものである。
【0052】
この構成によれば、経由地Cでの使用可能時間(休憩時間等参照)を長くとりたい時、または経由地Cを出発する時間を遅らせたい時で、しかも、想定される渋滞の有無などの道路状況を想定した条件下において、希望する到着時間またはそれ以前に目的地Aへ到着できるように別ルート検索手段S10が別ルート33を検索するので、利便性の大幅な向上を図ることができる。
【0053】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の表示部は、実施例のメインモニタ6に対応し、
以下同様に、
予想到着時間推定手段は、CPU10制御によるステップS3に対応し、
経由地駐車判定手段は、ルーチンR1に対応し、
推定手段は、ステップS8に対応し、
報知手段は、ステップS9に対応し、
別ルート検索手段は、ステップS10に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、メインモニタ6による画面表示での案内に加えて電子音声による案内を併用してもよく、希望到着時間またはそれ以前に目的地へ到着する経由地での使用可能時間または経由地を出発する推奨出発時間に代えて、希望到着時間前後に目的地へ到着する経由地での使用可能時間または経由地を出発する推奨出発時間としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】表示部の配設位置を示す説明図。
【図2】車両用情報表示装置の制御回路ブロック図。
【図3】表示部の初期画面を示す説明図。
【図4】情報表示処理を示すフローチャート。
【図5】表示画面の一例を示す説明図。
【図6】経由地駐車時の表示画面の一例を示す説明図。
【図7】別ルート検索結果による表示画面の一例を示す説明図。
【図8】情報表示処理の他の実施例を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0055】
6…メインモニタ(表示部)
R1…経由地駐車判定手段
S3…予想到着時間推定手段
S8…推定手段
S9…報知手段
S10…別ルート検索手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
種々の情報を表示する表示部を備えた車両用情報表示装置であって、
目的地および経由地の設定後において目的地への予想到着時間を推定する予想到着時間推定手段と、
経由地に駐車したか否かを判定する経由地駐車判定手段と、
上記経由地駐車判定手段の判定結果に基づいて経由地駐車時にエージェント機能により経由地での使用可能時間または経由地を出発する推奨出発時間を推定する推定手段と、
上記推定手段による推定結果を報知する報知手段とを備えた
車両用情報表示装置。
【請求項2】
乗員が希望する目的地への希望到着時間の設定が可能であって、経由地駐車時にエージェント機能により道路状況を調査し、希望到着時間またはそれ以前に目的地へ到着する経由地での使用可能時間または経由地を出発する推奨出発時間を提供する
請求項1記載の車両用情報表示装置。
【請求項3】
乗員が希望する目的地への希望到着時間の設定がない時、エージェント機能により道路状況を調査し、現時点における目的地への予想到着時間を提供する
請求項1記載の車両用情報表示装置。
【請求項4】
乗員が希望する目的地への希望到着時間の設定がない時、所定時間の使用を見越してエージェント機能により道路状況を調査し、所定時間使用後の目的地への予想到着時間を提供する
請求項1記載の車両用情報表示装置。
【請求項5】
経由地での使用可能時間の延長、または経由地を出発する推奨出発時間の遅延が可能な別ルートを検索する別ルート検索手段を備えた
請求項2記載の車両用情報表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−38741(P2006−38741A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−221535(P2004−221535)
【出願日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】