説明

車載バッテリ充電支援装置、車載バッテリ充電支援方法及びコンピュータプログラム

【課題】停電による電力供給の中断が発生した場合であっても、目標時刻までに目標充電エネルギ量を確実に充電することを可能とした車載バッテリ充電支援装置、車載バッテリ充電支援方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】バッテリ4の充電を行う際において、目標充電エネルギや目標時刻から基本充電スケジュール48を生成し、その一方で充電施設5やネットワーク6や学習値から停電情報等を取得し、取得した停電情報等に基づいて充電を行う充電施設5において停電となる停電予測時間帯を予測し、予測された停電予測時間帯に基づいて停電による電力供給の中断を考慮した停電用充電スケジュール49を生成し、ユーザにより選択された基本充電スケジュール48又は停電用充電スケジュール49により充電を実施するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に電力を供給する車載バッテリの充電を行うに際して、その充電を支援する車載バッテリ充電支援装置、車載バッテリ充電支援方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年においては、エンジンを駆動源とするガソリン車以外にもバッテリから供給される電力に基づいて駆動されるモータを駆動源とする電気自動車や、モータとエンジンを併用して駆動源とするハイブリッド車両等が存在する。
【0003】
そして、このような電気自動車やハイブリッド車両が備えるバッテリの充電を行う方法としては、自宅や専用の充電施設で充電を行う方法、車両走行中において減速時や降坂路走行中に発生するモータの回生電力で充電を行う方法、エンジンに基づいて駆動される発電機を用いて充電を行う方法等がある。ここで、バッテリの充電を行う際には、目標とする充電エネルギ量を決定し、目標時刻までに目標充電エネルギ量を充電する為の充電スケジュールを生成して、生成した充電スケジュールに基づいて充電を行うことが行われている。
【0004】
しかしながら、生成された充電スケジュールに従って充電を行った場合であっても、目標時刻までに目標充電エネルギ量がバッテリに充電できない場合がある。例えば、充電中に停電などにより電力供給の中断が発生した場合である。そこで、特開2000−209707号公報には、電力供給の中断が発生した場合に、現在のバッテリ残量と目標時刻とに基づいて、目標時刻までに目標充電エネルギ量をバッテリに充電する為の新たな充電スケジュールを生成する技術について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−209707号公報(第10頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、電力供給の中断が発生した後に電力供給の中断に対応した新たな充電スケジュールを生成するので、車両が走行を開始するまでに目標充電エネルギ量をバッテリに充電できない場合があった。例えば、車両が走行を開始する直前に目標充電エネルギ量の充電が完了するスケジュールを生成していた場合であって、電力供給の中断が車両が走行を開始する予定時刻に近い時刻で発生した場合には、電力供給が回復した後に予定時刻まで継続して充電を行ったとしても予定時刻までに目標充電エネルギ量をバッテリに充電できない場合がある。
【0007】
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、車載バッテリに対して充電を行う充電施設に関する停電情報を取得することによって、停電による電力供給の中断が発生した場合であっても、車両が走行を開始するまでに目標充電エネルギ量を確実に充電することを可能とした車載バッテリ充電支援装置、車載バッテリ充電支援方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため本願の請求項1に係る車載バッテリ充電支援装置(1)は、車両(2)の駆動源(12)に電力を供給する車載バッテリ(4)に対して充電する目標充電エネルギ量を取得する目標充電エネルギ量取得手段と(33)と、前記車載バッテリに対して充電を行う充電施設(5)に関する停電情報を取得する停電情報取得手段(33)と、前記目標充電エネルギ量設定手段により設定された目標充電エネルギ量と前記停電情報取得手段により取得した前記停電情報とに基づいて、前記車載バッテリに対して前記目標充電エネルギ量を充電する為の停電用充電スケジュール(49)を生成する停電用充電スケジュール生成手段(33)と、を有することを特徴とする。
尚、「目標充電エネルギ量」は、充電により車載バッテリに新たに追加されるエネルギの目標量でも良いし、充電後の車載バッテリに充電されているエネルギの目標量でも良い。
【0009】
また、請求項2に係る車載バッテリ充電支援装置(1)は、請求項1に記載の車載バッテリ充電支援装置であって、前記車載バッテリ(4)を充電する為の基本充電スケジュール(48)を取得する基本充電スケジュール取得手段(33)と、前記停電情報取得手段(33)により取得した前記停電情報に基づいて、前記基本充電スケジュール取得手段により取得された前記基本充電スケジュールに基づく充電により、前記目標充電エネルギ量を前記車載バッテリに対して充電できるか否かを判定する充電判定手段(33)と、を有し、前記停電用充電スケジュール生成手段(33)は、前記充電判定手段によって前記目標充電エネルギ量を前記車載バッテリに対して充電できないと判定された場合に、前記停電用充電スケジュール(49)を生成することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に係る車載バッテリ充電支援装置(1)は、請求項2に記載の車載バッテリ充電支援装置であって、前記車載バッテリ(4)に対して充電を行う際のユーザの希望する充電条件を取得する充電条件取得手段(33)と、前記充電判定手段(33)によって前記目標充電エネルギ量を前記車載バッテリに対して充電できないと判定された場合に、前記停電用充電スケジュール生成手段(33)によって生成される前記ユーザの希望する充電条件を満たす前記停電用充電スケジュールに基づく充電により、前記目標充電エネルギ量を充電できるか否かを判定する条件判定手段(33)を備え、前記条件判定手段によって前記ユーザの希望する充電条件を満たす前記停電用充電スケジュールに基づく充電により、前記目標充電エネルギ量を充電できないと判定された場合に、該判定結果を案内する判定結果案内手段(33)と、を有することを特徴とする。
尚、「判定結果を案内する」とは、ユーザの希望する充電条件を満たさない停電用充電スケジュールを案内することによって、ユーザの希望する充電条件を満たす停電用充電スケジュールが生成できないことを案内することも含む。
【0011】
また、請求項4に係る車載バッテリ充電支援装置(1)は、請求項3に記載の車載バッテリ充電支援装置であって、前記ユーザの希望する充電条件は、複数のスケジュール生成条件に含まれる一の条件であり、前記判定結果案内手段(33)は、前記条件判定手段(33)によって前記ユーザの希望する充電条件を満たす前記停電用充電スケジュール(49)に基づく充電により、前記目標充電エネルギ量を充電できないと判定された場合に、前記複数のスケジュール生成条件の内の前記ユーザの希望する充電条件以外のスケジュール生成条件を満たす前記停電用充電スケジュールを案内する。
【0012】
また、請求項5に係る車載バッテリ充電支援装置(1)は、請求項1又は請求項2に記載の車載バッテリ充電支援装置であって、複数のスケジュール生成条件を設定するスケジュール生成条件設定手段(33)を有し、前記停電用充電スケジュール生成手段(33)は、前記スケジュール生成条件設定手段により設定された前記複数のスケジュール生成条件を満たす前記停電用充電スケジュール(49)を、スケジュール生成条件毎にそれぞれ生成することを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に係る車載バッテリ充電支援装置(1)は、請求項5に記載の車載バッテリ充電支援装置であって、前記複数の停電用充電スケジュール(49)について、スケジュール生成条件毎に、充電する時間帯と、充電に必要な料金と、充電後の前記車載バッテリの残エネルギ量と、を関連付けて前記複数の停電用充電スケジュール毎に案内するスケジュール案内手段(33)を有することを特徴とする。
【0014】
また、請求項7に係る車載バッテリ充電支援方法は、車両(2)の駆動源に電力を供給する車載バッテリ(4)に対して充電する目標充電エネルギ量を取得する目標充電エネルギ量取得ステップと、前記車載バッテリに対して充電を行う充電施設(5)に関する停電情報を取得する停電情報取得ステップと、前記目標充電エネルギ量取得ステップにより取得された目標充電エネルギ量と前記停電情報取得ステップにより取得した前記停電情報とに基づいて、前記車載バッテリに対して前記目標充電エネルギ量を充電する為の停電用充電スケジュール(49)を生成する停電用充電スケジュール生成ステップと、を有することを特徴とする。
【0015】
更に、請求項8に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに搭載され、車両(2)の駆動源に電力を供給する車載バッテリ(4)に対して充電する目標充電エネルギ量を取得する目標充電エネルギ量取得機能と、前記車載バッテリに対して充電を行う充電施設(5)に関する停電情報を取得する停電情報取得機能と、前記目標充電エネルギ量取得機能により取得された目標充電エネルギ量と前記停電情報取得機能により取得した前記停電情報とに基づいて、前記車載バッテリに対して前記目標充電エネルギ量を充電する為の停電用充電スケジュール(49)を生成する停電用充電スケジュール生成機能と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
前記構成を有する請求項1に記載の車載バッテリ充電支援装置によれば、車載バッテリに対して充電を行う充電施設に関する停電情報を取得することによって、充電施設において停電による電力供給の中断が発生した場合であっても、予め該停電による電力供給の中断を考慮した充電スケジュールを生成することが可能となる。その結果、車両が走行を開始するまでに目標充電エネルギ量を確実に充電することが可能となる。
【0017】
また、請求項2に記載の車載バッテリ充電支援装置によれば、先に停電による電力供給の中断を考慮しない充電スケジュールを生成した後に、その充電スケジュールで目標充電エネルギ量の充電が可能か否か判定し、充電できないと判定された場合に停電による電力供給の中断を考慮した充電スケジュールを生成するので、停電による電力供給の中断を考慮した充電スケジュールの生成が不要である状況では、該充電スケジュールを生成しないようにすることが可能となる。その結果、充電スケジュールの生成に係る処理負担を軽減することができ、適切な充電スケジュールの提供が可能となる。
【0018】
また、請求項3に記載の車載バッテリ充電支援装置によれば、停電による電力供給の中断を考慮し、且つユーザの希望条件を満たす充電スケジュールに基づく充電により、目標充電エネルギ量を充電できない場合には、その旨を案内するので、希望条件を満たさないスケジュールによる充電、即ち、ユーザにとって不利な処理をユーザに許可なく行うことを防止できる。
【0019】
また、請求項4に記載の車載バッテリ充電支援装置によれば、ユーザの希望条件を満たす充電スケジュールに基づく充電により、目標充電エネルギ量を充電できない場合には、他のスケジュール生成条件に基づく充電スケジュールについても案内されるので、他の充電条件についても考慮して充電スケジュールを選択することが可能となる。
【0020】
また、請求項5に記載の車載バッテリ充電支援装置によれば、停電による電力供給の中断を考慮した充電スケジュールとしては、複数の条件に基づく複数のスケジュールが生成されるので、ユーザの希望に沿った充電スケジュールを提供することが可能となる。
【0021】
また、請求項6に記載の車載バッテリ充電支援装置によれば、停電による電力供給の中断を考慮した複数の充電スケジュールについて、スケジュール生成条件毎に充電する時間帯と、充電に必要な料金と、充電後の前記車載バッテリの残エネルギ量と、を比較して案内することが可能となる。その結果、ユーザは比較結果を参照して希望に沿った充電スケジュールを選択することが可能となる。
【0022】
また、請求項7に記載の車載バッテリ充電支援方法によれば、車載バッテリに対して充電を行う充電施設に関する停電情報を取得することによって、停電による電力供給の中断が発生した場合であっても、予め該停電による電力供給の中断を考慮した充電スケジュールを生成することが可能となる。その結果、車両が走行を開始するまでに目標充電エネルギ量を確実に充電することが可能となる。
【0023】
更に、請求項8に記載のコンピュータプログラムによれば、車載バッテリに対して充電を行う充電施設に関する停電情報を取得させることによって、停電による電力供給の中断が発生した場合であっても、予め該停電による電力供給の中断を考慮した充電スケジュールを生成させることが可能となる。その結果、車両が走行を開始するまでに目標充電エネルギ量を確実に充電させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本実施形態に係る充電制御システムの概略構成図である。
【図2】本実施形態に係る車両及び車両制御システムの概略構成図である。
【図3】本実施形態に係る車両制御システムの制御系を模式的に示すブロック図である。
【図4】停電情報DBに記憶される停電情報の一例を示した図である。
【図5】基本充電スケジュールの一例を示した図である。
【図6】停電用充電スケジュールの一例を示した図である。
【図7】本実施形態に係る充電スケジュール生成処理プログラムのフローチャートである。
【図8】ステップ4、6、8で取得される停電情報の一例と、取得された停電情報に基づいて予測される停電予測時間帯を示した図である。
【図9】ステップ3で生成される基本充電スケジュールと、ステップ11で予測される停電予測時間帯と、ステップ12において生成される4つの停電用充電スケジュールについてそれぞれ示した図である。
【図10】液晶ディスプレイに表示されるスケジュール案内画面を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係る車載バッテリ充電支援装置についてナビゲーション装置に具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、本実施形態に係るナビゲーション装置1を車載機として搭載した車両2に対して充電を行う充電制御システム3の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係る充電制御システム3の概略構成図である。
【0026】
図1に示すように充電制御システム3は、ナビゲーション装置1を搭載した車両2と、車両2が搭載するバッテリ4の充電を行う充電設備を備えた充電施設5と、サーバや通信網等からなるネットワーク6とから構成される。
【0027】
車両2は、車両2に対して電力を供給するバッテリ4を備え、外部電源からバッテリ4を充電することができる車両とする。そして、外部電源からバッテリ4を充電することができる車両としては、モータのみを駆動源とする電気自動車や、モータとエンジンを併用して駆動源とするプラグインハイブリッド車両があるが、以下に説明する本実施形態ではプラグインハイブリッド車両を用いることとする。また、車両2は充電施設5やネットワーク6との間で通信を行う為の通信モジュール7を備える。そして、後述のように車両2は通信モジュール7を介して充電施設5やネットワーク6から充電施設5の停電情報等を取得する。
【0028】
また、充電施設5は、車両2に対してコードを接続することによってバッテリ4に対して充電を行うことが可能な充電設備を備えた施設である。また、充電施設5に関する停電情報を記憶するデータベース8と、ナビゲーション装置1やネットワーク6と通信を行う為の通信装置9についても備える。尚、データベース8に記憶される停電情報は、充電施設5において電力供給が中断する時間帯(例えば、2010年3月3日の2:00〜4:00等)が予め特定されている場合に、その時間帯に関する情報である。尚、充電施設としては、自宅、商業施設の駐車場、専用の充電スタンド等がある。
【0029】
また、ネットワーク6は、サーバや通信網等からなり、ナビゲーション装置1や充電施設5に対して各種情報を提供する。特に本実施形態では、充電施設5の停電情報の他に、工事情報、災害情報、天気予報等についても提供する。そして、ネットワーク6から停電情報等を取得したナビゲーション装置1は、後述のように取得した停電情報等に基づいて、バッテリ4を充電するための電力供給の中断を考慮した停電用充電スケジュールを生成する。一方、ネットワーク6から停電情報等を取得した充電施設5は、受信した停電情報等をデータベース8に記憶する。
【0030】
次に、車両2の車両制御システム10の概略構成について図2及び図3を用いて説明する。図2は本実施形態に係る車両制御システム10の概略構成図、図3は本実施形態に係る車両制御システム10の制御系を模式的に示すブロック図である。
【0031】
図2及び図3に示すように、本実施形態に係る車両制御システム10は、車両2に対して設置されたナビゲーション装置1と、エンジン11と、駆動モータ12と、発電機13と、バッテリ4と、プラネタリギヤユニット14と、車両制御ECU15と、エンジン制御ECU16と、駆動モータ制御ECU17と、発電機制御ECU18と、充電制御ECU19とから基本的に構成されている。
【0032】
ここで、ナビゲーション装置1は、車両2の室内のセンターコンソール又はパネル面に備え付けられ、車両周辺の地図や目的地までの案内経路を表示する液晶ディスプレイ35や、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ36等を備えている。そして、GPS等によって車両2の現在位置を特定するととともに、目的地が設定された場合においては目的地までの経路の探索、並びに設定された案内経路に従った案内を液晶ディスプレイ35やスピーカ36を用いて行う。また、ナビゲーション装置1は、後述するように、バッテリ4への充電を行う際において、目標時刻(例えば、車両の走行開始予定時刻)までに決定された目標充電量をバッテリ4に充電する為の充電スケジュールを生成し、生成された充電スケジュールに従ってバッテリ4の充電を制御する。尚、ナビゲーション装置1の詳細な構成については後述する。
【0033】
また、エンジン11はガソリン、軽油、エタノール等の燃料によって駆動される内燃機関等のエンジンであり、車両2の第1の駆動源として用いられる。そして、エンジン11の駆動力であるエンジントルクはプラネタリギヤユニット14に伝達され、プラネタリギヤユニット14により分配されたエンジントルクの一部により駆動輪20が回転させられ、車両2が駆動される。
【0034】
また、駆動モータ12はバッテリ4から供給される電力に基づいて回転運動するモータであり、車両2の第2の駆動源として用いられる。駆動モータはバッテリ4から供給された電力により駆動され、駆動モータ12のトルクである駆動モータトルクを発生する。そして、発生した駆動モータトルクにより駆動輪20が回転させられ、車両2が駆動される。
そして、本実施形態に係るプラグインハイブリッド車両では、基本的にバッテリ4の残量が所定値以下(例えば35%)となるまでは駆動モータ12のみを駆動源として走行する。そして、バッテリ4の残量が所定値以下となった後は通常のハイブリッド車両と同様に、状況に応じてエンジン11又は駆動モータ12のいずれか一方又は両方を駆動源として使用して走行する。
更に、エンジンブレーキ必要時及び制動停止時において、駆動モータ12は回生ブレーキとして機能し、車両慣性エネルギを電気エネルギとして回生する。
【0035】
また、発電機13はプラネタリギヤユニット14により分配されたエンジントルクの一部により駆動され、電力を発生させる発電装置である。そして、発電機13は図示されない発電機用インバータを介してバッテリ4に接続されており、発生した交流電流を直流電流に変換し、バッテリ4に供給する。尚、駆動モータ12と発電機13を一体的に構成しても良い。
【0036】
また、バッテリ4は充電と放電とを繰り返すことができる蓄電手段としての二次電池であり、鉛蓄電池、キャパシタ、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、ナトリウム硫黄電池等が用いられる。更に、バッテリ4は車両2の側壁に設けられた充電コネクタ25と接続されている。そして、自宅や所定の充電設備を備えた充電施設において、充電コネクタ25をコンセント等の電力供給源に接続することにより、バッテリ4の充電を行うことが可能となる。更に、バッテリ4は上記駆動モータ12で発生した回生エネルギや発電機13で発電された電力によっても充電される。
【0037】
また、プラネタリギヤユニット14はサンギヤ、ピニオン、リングギヤ、キャリア等によって構成され、エンジン11の駆動力の一部を発電機13へと分配し、残りの駆動力を駆動輪20へと伝達する。
【0038】
また、車両制御ECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)15は、車両2の全体の制御を行う電子制御ユニットである。また、車両制御ECU15には、エンジン11の制御を行う為のエンジン制御ECU16、駆動モータ12の制御を行う為の駆動モータ制御ECU17、発電機13の制御を行う為の発電機制御ECU18、バッテリ4の制御を行う為の充電制御ECU19が接続されるとともに、ナビゲーション装置1が備える後述のナビゲーションECU33に接続されている。また、車両制御ECU15は、後述のようにナビゲーション装置1から充電スケジュールに基づく充電指示が送信された場合には、ナビゲーション装置1から送信された充電スケジュールに基づいて充電制御ECU19を制御し、充電スケジュールに従ったバッテリ4の充電を行う。
そして、車両制御ECU15は、演算装置及び制御装置としてのCPU21、並びにCPU21が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるRAM22、制御用のプログラム等が記録されたROM23等の内部記憶装置を備えている。
【0039】
また、エンジン制御ECU16、駆動モータ制御ECU17、発電機制御ECU18及び充電制御ECU19は、図示しないCPU、RAM、ROM等からなり、それぞれエンジン11、駆動モータ12、発電機13、バッテリ4の制御を行う。
【0040】
続いて、ナビゲーション装置1の構成について図3を用いて説明する。
図3に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置1は、車両2の現在位置を検出する現在位置検出部31と、各種のデータが記録されたデータ記録部32と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU33と、ユーザからの操作を受け付ける操作部34と、ユーザに対して車両周辺の地図や設定された案内経路を表示する液晶ディスプレイ35と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ36と、プログラムを記憶した記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ37、プローブセンタやVICSセンタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール7と、から構成されている。
【0041】
以下に、ナビゲーション装置1を構成する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部31は、GPS41、車速センサ42、ステアリングセンサ43、ジャイロセンサ44等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ42は、車両2の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両2の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU33に出力する。そして、ナビゲーションECU33は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記5種類のセンサをナビゲーション装置1が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置1が備える構成としても良い。
【0042】
また、データ記録部32は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB46、停電情報DB47、基本充電スケジュール48、停電用充電スケジュール49及び所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。
【0043】
ここで、地図情報DB46は、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、経路を探索するための探索データ、施設に関する施設データ、地点を検索するための検索データ等が記憶された記憶手段である。
【0044】
また、停電情報DB47は、充電施設5やネットワーク6から取得した停電情報や、ネットワーク6から取得した工事情報、災害情報、天気予報等に基づいてナビゲーションECU33が生成した停電情報等が記憶される記憶手段である。
【0045】
ここで、図4は停電情報DB47に記憶される停電情報の一例を示した図である。図4に示すように、停電情報DB47には、停電が発生すると予測される充電施設の名称と、その充電施設において停電により電力供給が中断すると予測される時間帯がそれぞれ記憶される。尚、充電施設において停電が起こる原因としては、充電施設のメンテナンス、充電施設の発電量不足、電線工事、国の政策、地震や落雷などの自然災害等がある。尚、ナビゲーションECU33は、充電施設5から直接に停電情報を取得した場合には、取得した対象の施設名とともに取得した停電情報を停電情報DB47に記憶する。また、ナビゲーションECU33は、ネットワーク6から停電情報を取得した場合には、停電情報に含まれる施設名とともに取得した停電情報を停電情報DB47に記憶する。一方、ナビゲーションECU33は、ネットワーク6から工事情報や災害情報や天気予報を取得した場合には、取得した工事情報や災害情報や天気予報に基づいて、停電されると予測される充電施設5とその施設で停電により電力供給が中断すると予測される時間帯をそれぞれ特定し、予測された充電施設5と時間帯をそれぞれ停電情報DB47に記憶する。
尚、停電情報DB47には、地域と停電が予測される時間帯とを関連付けて記憶する構成としても良い。その場合には、該当する地域に含まれる施設が、その時間帯において停電すると予測する停電情報が停電情報DB47に記憶されることとなる。
更に、ナビゲーションECU33は、後述のように充電施設5やネットワーク6から停電情報、工事情報、災害情報、天気予報のいずれも取得できなかった場合であっても、停電情報DB47に記憶された過去の停電情報(停電履歴)に基づいて停電情報を予測(学習)することも行う。
【0046】
また、基本充電スケジュール48は車両2のバッテリ4に対して充電を行う場合にナビゲーションECU33により生成され、目標時刻(例えば、車両が走行を開始する時刻)までにバッテリ4に対して目標充電エネルギ量の充電を行うためにバッテリ4の充電をどのように制御するのかを決定するスケジュールである。尚、基本充電スケジュール48の詳細については後述する。
【0047】
また、停電用充電スケジュール49は車両2のバッテリ4に対して充電を行う場合であって、且つ停電に基づく電力供給の中断により基本充電スケジュール48では目標時刻までに目標充電エネルギ量を充電できない場合にナビゲーションECU33により生成され、目標時刻(例えば、車両が走行を開始する時刻)までにバッテリ4に対して目標充電エネルギ量の充電を行うためにバッテリ4の充電をどのように制御するのかを決定するスケジュールである。尚、停電用充電スケジュール49の詳細については後述する。
【0048】
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)33は、目的地が選択された場合に、地図情報DB46に記憶されたリンクデータに基づいて出発地(現在位置や自宅)から目的地までの案内経路を設定する誘導経路設定処理、バッテリ4に対して充電する目標充電エネルギ量を設定する処理、バッテリ4を充電する為の基本充電スケジュール48を生成する処理、充電を行う充電施設5に関する停電情報を取得する処理、基本充電スケジュール48では目標時刻までに目標充電エネルギ量を充電できない場合に停電用充電スケジュール49を生成する処理、生成された基本充電スケジュール48又は停電用充電スケジュール49に基づいてバッテリ4の充電を行う充電処理等のナビゲーション装置1の全体の制御を行う電子制御ユニットである。そして、演算装置及び制御装置としてのCPU51、並びにCPU51が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM52、制御用のプログラムのほか、充電スケジュール生成処理プログラム(図7)等が記録されたROM53、ROM53から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ54等の内部記憶装置を備えている。
【0049】
操作部34は、走行開始地点としての出発地及び走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、ナビゲーションECU33は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、液晶ディスプレイ35の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。
【0050】
また、液晶ディスプレイ35には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、出発地から目的地までの走行予定経路、走行予定経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。また、車両2のバッテリ4の充電を行う際には、基本充電スケジュール48や停電用充電スケジュール49の案内も表示される。
【0051】
また、スピーカ36は、ナビゲーションECU33からの指示に基づいて走行予定経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。また、車両2のバッテリ4の充電を行う際には、基本充電スケジュール48や停電用充電スケジュール49の音声案内も出力される。
【0052】
また、DVDドライブ37は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて地図情報DB46の更新等が行われる。
【0053】
また、通信モジュール7は、交通情報センタ、例えば、VICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタやプローブセンタ等から送信された渋滞情報、規制情報、交通事故情報等の各情報から成る交通情報を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。
【0054】
尚、本実施形態に係るナビゲーション装置1は、通常電源モードと低電源モードの2種類のモード内のいずれかのモード状態に設定される。通常モードは、車両が走行可能状態に移行した後に設定される。また、低電源モードは、車両が走行可能状態に移行していない場合に設定される。
そして、通常モードに設定されている状態では、ナビゲーション装置1の備える全ての機能を使用することができる。一方、低電源モードに設定されている時には、バッテリ4の充電を管理する充電管理機能や基本充電スケジュール48や停電用充電スケジュール49の生成及び管理を行うスケジュール管理機能のみが使用可能となる。
【0055】
次に、本実施形態に係るナビゲーション装置1において設定される基本充電スケジュール48について図5を用いて説明する。尚、図5は、充電開始前のバッテリ4のエネルギ残量がE、目標時刻がt1、目標充電エネルギ量がEn、バッテリへの充電速度v[J/h]である場合に生成される基本充電スケジュールの一例である。
図5に示す基本充電スケジュール48が設定された場合には、充電制御ECU19は、時刻がt2となった時点でバッテリ4の充電を開始する。そして、バッテリ4のエネルギ残量が目標充電エネルギ量Enに到達した時点(時刻t3)で充電を終了する。それにより、目標時刻t1までに目標充電エネルギ量Enをバッテリ4に充電することが可能となる。
【0056】
そして、上記基本充電スケジュール48は後述のようにユーザがバッテリ4の充電を開始させるための所定の操作を行った場合に、ナビゲーションECU33によって生成される。
具体的には、ナビゲーションECU33は、ユーザの入力情報に基づいて充電を完了する目標時刻(例えば走行開始予定時刻)t1を取得し、更に、目標充電エネルギ量Enを取得する。尚、目標充電エネルギ量は、バッテリの耐久性を保つ範囲で最大の充電エネルギ量(例えばバッテリ容量の80%)としても良いし、ユーザに具体的な数値(例えば75%)を指定させても良いし、予め次回の走行に必要なエネルギ量を算出し、算出されたエネルギ量を目標充電エネルギ量としても良い。更に、ナビゲーションECU33は、ユーザの希望する充電条件を取得する。充電条件としては、例えば、(a)充電に必要な料金を安くする為に深夜料金時間帯(23:00〜7:00)のみで充電を行う“低料金限定”、(b)充電に必要な料金を安くする為に深夜料金時間帯(23:00〜7:00)を優先して充電を行う“低料金優先”、(c)充電後の放電量を減らす為に目標時刻の直前で充電が完了するように充電を行う“後優先”、(d)特に充電条件を設定せずに、現時刻から直に充電を開始する“充電条件未設定”があり、本実施形態では、(a)〜(d)のスケジュール生成条件のいずれかからユーザの操作に基づいて選択される。
そして、ナビゲーションECU33は、現在のバッテリ4のエネルギ残量Eを検出し、バッテリへの充電速度v[J/h]に基づいて、ユーザの希望する充電条件に沿って、目標時刻t1より前に目標充電エネルギ量Enがバッテリ4に充電されるように、充電開始時刻t2を決定する。
【0057】
次に、本実施形態に係るナビゲーション装置1において設定される停電用充電スケジュール49について図6を用いて説明する。尚、図6は、充電開始前のバッテリ4のエネルギ残量がE、目標時刻がt1、停電時間帯がt4〜t5、目標充電エネルギ量がEn、バッテリへの充電速度v[J/h]である場合に生成される停電用充電スケジュールの一例である。
図6に示す停電用充電スケジュール49が設定された場合には、充電制御ECU19は、時刻がt2となった時点でバッテリ4の充電を開始する。そして、停電により電力供給が中断するt4で充電を一時停止する。その後、電力供給が回復するt5で充電を再開する。そして、バッテリ4のエネルギ残量が目標充電エネルギ量Enに到達した時点(時刻t3)で充電を終了する。それにより、目標時刻t1までに目標充電エネルギ量Enをバッテリ4に充電することが可能となる。
【0058】
そして、上記停電用充電スケジュール49は後述のようにユーザがバッテリ4の充電を開始させるための所定の操作を行った場合であって、且つ停電に基づく電力供給の中断により図5に示す基本充電スケジュール48では目標時刻t1までに目標充電エネルギ量Enを充電できない場合に、ナビゲーションECU33によって生成される。
具体的には、ナビゲーションECU33は、基本充電スケジュール48の生成時と同様に、ユーザの入力情報に基づいて目標時刻(例えば走行開始予定時刻)t1を取得し、更に、目標充電エネルギ量Enと、ユーザの希望する充電条件を取得する。
そして、ナビゲーションECU33は、現在のバッテリ4のエネルギ残量Eを検出し、バッテリへの充電速度v[J/h]に基づいて、停電時間帯t4〜t5を考慮し、且つユーザの希望する充電条件に沿って、目標時刻t1より前に目標充電エネルギ量Enがバッテリ4に充電されるように、充電開始時刻t2を決定する。
【0059】
続いて、前記構成を有するナビゲーション装置1においてナビゲーションECU33が実行する充電スケジュール生成処理プログラムについて図7に基づき説明する。図7は本実施形態に係る充電スケジュール生成処理プログラムのフローチャートである。ここで、充電スケジュール生成処理プログラムは、ナビゲーション装置1の電源がONされた後に所定間隔で実行され、基本充電スケジュール48及び停電用充電スケジュール49を生成するとともに生成された基本充電スケジュール48又は停電用充電スケジュール49に基づいて、車両2のバッテリ4への充電を行うプログラムである。尚、以下の図7にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置1が備えているRAM52やROM53に記憶されており、CPU51により実行される。
【0060】
先ず、充電スケジュール生成処理プログラムではステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU51は、車両2が充電を実施することが可能な状態にあるか否か判定する。尚、車両2が充電を実施することが可能な状態とは、充電施設5に車両2が位置する場合であって、且つ充電コネクタ25に充電施設5の電力供給源の端子が接続されている場合である。
【0061】
そして、車両2が充電を実施することが可能な状態にあると判定された場合(S1:YES)には、S2へと移行する。それに対して、車両2が充電を実施することが可能な状態にないと判定された場合(S1:NO)には、当該充電スケジュール生成処理プログラムを終了する。
【0062】
次に、S2においてCPU51は、ユーザの希望する充電条件、目標充電エネルギ量En、充電開始前のバッテリ4のエネルギ残量E、充電を完了する目標時刻t1等を取得する。ここで、ユーザの希望する希望条件はユーザによる操作部34の操作に基づいて取得され、例えば、(a)充電に必要な料金を安くする為に深夜料金時間帯(23:00〜7:00)のみで充電を行う“低料金限定”、(b)充電に必要な料金を安くする為に深夜料金時間帯(23:00〜7:00)を優先して充電を行う“低料金優先”、(c)充電後の放電量を減らす為に目標時刻の直前で充電が完了するように充電を行う“後優先”、(d)特に充電条件を設定せずに、現時刻から直に充電を開始する“充電条件未設定”のスケジュール生成条件のいずれかからユーザの操作に基づいて選択される。また、目標充電エネルギ量Enは、バッテリの耐久性を保つ範囲で最大の充電エネルギ量(例えばバッテリ容量の80%)としても良いし、ユーザに具体的な数値(例えば75%)を指定させても良いし、予め次回の走行に必要なエネルギ量を算出し、算出されたエネルギ量を目標充電エネルギ量としても良い。また、充電開始前のバッテリ4のエネルギ残量Eは、充電制御ECU19から取得する。また、目標時刻t1は、ユーザに具体的な時刻(例えば明日の7:00)を指定させても良いし、固定の時刻としても良い。
【0063】
続いて、S3においてCPU51は、前記S2で取得されたユーザの希望する希望条件、目標充電エネルギ量En、充電開始前のバッテリ4のエネルギ残量E、目標時刻t1等に基づいて、基本充電スケジュール48を生成する。ここで、基本充電スケジュール48は、車両2が目標時刻t1までにバッテリ4に対して目標充電エネルギ量Enの充電を行うためにバッテリ4の充電をどのように制御するのかを決定するスケジュールである。基本充電スケジュール48の生成処理については公知技術であるので、詳細は省略する。尚、前記S3で生成された基本充電スケジュール48は、データ記録部32に記憶される。
【0064】
その後、S4においてCPU51は、車両2が充電を行う充電施設5から、充電施設5の停電に関する停電情報を取得する。尚、充電施設5から直接に停電情報を取得した場合には、取得した対象の施設名とともに取得した停電情報が停電情報DB47に記憶される。
【0065】
次に、S5においてCPU51は、前記S4において車両2が充電施設5から取得した停電情報が、充電施設5において今後に停電により電力供給が中断する時間帯(以下、停電予測時間帯という)を予測するのに十分な情報量であるか否か判定する。
【0066】
そして、停電予測時間帯を予測するのに十分な情報量であると判定された場合(S5:YES)には、S9へと移行する。それに対して、停電予測時間帯を予測するのに十分な情報量でないと判定された場合(S5:NO)には、S6へと移行する。
【0067】
S6においてCPU51は、ネットワーク6から、充電施設5の停電に関する停電情報、充電施設5周辺の工事情報、災害情報、天気予報等を取得する。尚、ネットワーク6から停電情報を取得した場合には、停電情報に含まれる施設名とともに取得した停電情報が停電情報DB47に記憶される。一方、ネットワーク6から工事情報や災害情報や天気予報を取得した場合には、取得した工事情報や災害情報や天気予報に基づいて、停電されると予測される充電施設5とその施設で停電により電力供給が中断すると予測される時間帯がそれぞれ特定され、予測された充電施設5と時間帯がそれぞれ停電情報DB47に記憶される。
【0068】
次に、S7においてCPU51は、前記S4及びS6において車両2が充電施設5及びネットワーク6から取得した停電情報等が、充電施設5において今後に停電により電力供給が中断する停電予測時間帯を予測するのに十分な情報量であるか否か判定する。
【0069】
そして、停電予測時間帯を予測するのに十分な情報量であると判定された場合(S7:YES)には、S9へと移行する。それに対して、停電予測時間帯を予測するのに十分な情報量でないと判定された場合(S7:NO)には、S8へと移行する。
【0070】
S8においてCPU51は、停電情報DB47に記憶された過去の停電情報(停電履歴)に基づいて、車両2が充電を行う充電施設5で今後に停電により電力供給が中断するか否かを予測し、停電が予測される場合には時間帯についても特定する。そして、車両2が充電を行う充電施設5と予測された時間帯がそれぞれ停電情報DB47に記憶される。
【0071】
続いて、S9においてCPU51は、前記S4、S6、S8で取得した停電情報等に基づいて、車両2が充電を行う充電施設5において、今後に停電により電力供給が中断する停電予測時間帯を予測する。ここで、図8は前記S4、S6、S8で取得される停電情報の一例と、取得された停電情報に基づいて予測される停電予測時間帯を示した図である。
【0072】
図8に示す例では、前記S4において充電施設5から停電情報が取得され、前記S6においてネットワーク6から災害情報が取得され、前記S8において過去の停電情報に基づいてCPU51により停電予測がなされた場合の例を示す。図8に示すように、停電予測時間帯は、充電施設5から得た停電情報に基づいて停電が予測される時間帯Aと、ネットワーク6から得た災害情報に基づいて停電が予測される時間帯Bと、過去の停電情報に基づいてCPU51により停電が予測される時間帯Cの内、少なくともいずれか一の時間帯を含む時間帯Dとする。尚、時間帯A〜Cのいずれか1又は2の時間帯のみ特定する停電情報を取得していた場合においても、同様に少なくともいずれか一の時間帯を含む時間帯を停電予測時間帯とする。
尚、時間帯A〜Cのいずれか2つ又は全てが重複する時間帯のみを停電予測時間帯としても良い。
【0073】
次に、S10においてCPU51は、前記S9で予測した停電予測時間帯を考慮して、前記S3で生成された基本充電スケジュール48に基づく充電により、前記S2で取得した目標充電エネルギ量を目標時刻までにバッテリ4に対して充電できるか否かを判定する。即ち、前記S9で予測した停電予測時間帯において充電施設5の電力供給が中断されると仮定した場合に、前記S3で生成された基本充電スケジュール48に基づく充電により、前記S2で取得した目標充電エネルギ量を目標時刻までにバッテリ4に対して充電できるか否かを判定する。
【0074】
そして、基本充電スケジュール48に基づく充電により目標充電エネルギ量を目標時刻までにバッテリ4に対して充電できると判定された場合(S10:YES)には、S16へと移行する。S16では、後述のように基本充電スケジュール48に基づいて充電処理が行われる。一方、基本充電スケジュール48に基づく充電により目標充電エネルギ量を目標時刻までにバッテリ4に対して充電できないと判定された場合(S10:NO)には、S11へと移行する。
【0075】
次に、S11においてCPU51は、スケジュール生成条件を設定する。本実施形態では前記S11で4つのスケジュール生成条件を設定する。具体的には、(a)充電に必要な料金を安くする為に深夜料金時間帯(23:00〜7:00)のみで充電を行う“低料金限定”、(b)充電に必要な料金を安くする為に深夜料金時間帯(23:00〜7:00)を優先して充電を行う“低料金優先”、(c)充電後の放電量を減らす為に目標時刻の直前で充電が完了するように充電を行う“後優先”、(d)現時刻から直に充電を開始する“充電条件未設定”である。
【0076】
続いて、S12においてCPU51は、前記S9で予測した停電予測時間帯、前記S11で設定されたスケジュール生成条件、前記S2で取得された目標充電エネルギ量En、充電開始前のバッテリ4のエネルギ残量E、目標時刻t1等に基づいて、前記S11で設定された4つのスケジュール生成条件毎に、停電用充電スケジュール49を生成する。ここで、停電用充電スケジュール49は、車両2が目標時刻t1までにバッテリ4に対して目標充電エネルギ量Enの充電を行うためにバッテリ4の充電をどのように制御するのかを停電予測時間帯を考慮して決定するスケジュールである。
【0077】
ここで、図9は前記S3で生成される基本充電スケジュール48と、前記S11で予測される停電予測時間帯と、前記S12において生成される4つの停電用充電スケジュール49についてそれぞれ示した図である。図9に示す例では、基本充電スケジュール48における充電実施時間帯Eと停電予測時間帯Fとが重複するので、基本充電スケジュール48に基づく充電により目標充電エネルギ量を目標時刻までにバッテリ4に対して充電できない。一方、4つの停電用充電スケジュール49の内、(a)低料金限定のスケジュール生成条件で生成された停電用充電スケジュール49では、深夜料金時間帯(23:00〜7:00)であって停電予測時間帯と重複しない時間帯Gが充電実施時間帯となる。また、(b)低料金優先のスケジュール生成条件で生成された停電用充電スケジュール49では、深夜料金時間帯(23:00〜7:00)であって停電予測時間帯と重複しない時間帯Hと、停電予測時間帯が終了した後からバッテリ4が目標充電エネルギ量(例えばバッテリ容量の80%)となるまでの時間帯Iが充電実施時間帯となる。また、(c)後優先のスケジュール生成条件で生成された停電用充電スケジュール49では、目標時刻の直前に目標充電エネルギ量の充電となるように、停電予測時間帯と重複しない時間帯で且つ目標時刻にできるだけ近い時間帯Jと時間帯Kが充電実施時間帯となる。(d)充電条件未設定では、現時刻(プラグイン開始時刻)から目標充電エネルギ量の充電となるまでの時間帯であって、停電予測時間帯と重複しない時間帯Lが充電実施時間帯となる。尚、前記S12で生成された停電用充電スケジュール49は、データ記録部32に記憶される。
【0078】
次に、S13においてCPU51は、前記S12で生成された停電用充電スケジュール49を参照し、前記S2で取得したユーザの希望する充電条件に該当するスケジュール生成条件を満たす停電用充電スケジュールが生成できたか否かについて判定する。具体的には、前記S12において生成された4つの停電用充電スケジュール49の内、前記S2で取得したユーザの希望する充電条件に該当するスケジュール生成条件に基づいて生成された停電用充電スケジュールに基づく充電により、目標充電エネルギ量を目標時刻までにバッテリ4に対して充電できる場合に、ユーザの希望する充電条件に該当するスケジュール生成条件を満たす停電用充電スケジュールが生成できたと判定する。
【0079】
そして、ユーザの希望する充電条件に該当するスケジュール生成条件を満たす停電用充電スケジュールが生成できたと判定された場合(S13:YES)には、S17へと移行する。S17では、ユーザの希望する充電条件に該当するスケジュール生成条件を満たす停電用充電スケジュールに基づいて後述のように充電処理が行われる。即ち、ユーザの希望する充電条件を満たす停電用充電スケジュールに基づく充電により、目標充電エネルギ量を目標時刻までにバッテリ4に対して充電できる場合には、他のスケジュール生成条件に基づく充電スケジュールが案内されないので、ユーザに操作負担を強いることなく、ユーザの希望する充電スケジュールに基づいて適切に充電スケジュールを提供することが可能となる。それに対して、ユーザの希望する充電条件に該当するスケジュール生成条件を満たす停電用充電スケジュールが生成できないと判定された場合(S13:NO)には、S14へと移行する。
【0080】
S14においてCPU51は、前記S12で生成された停電用充電スケジュール49を液晶ディスプレイ35やスピーカ36を用いて案内する。尚、ユーザの希望する充電条件に該当するスケジュール生成条件に基づいて生成された停電用充電スケジュールについては、案内しないように構成しても良い。
【0081】
ここで、図10は、前記S14で停電用充電スケジュール49を案内する際に液晶ディスプレイ35に表示されるスケジュール案内画面61を示した図である。尚、図10に示す例では目標充電エネルギ量は満充電(例えばバッテリ容量の80%)とする。
図10に示すように、スケジュール案内画面61は、S3で生成された基本充電スケジュール48と、前記S11で予測された停電予測時間帯と、スケジュール生成条件毎に生成された4つの停電用充電スケジュール49とがそれぞれ表示される。また、停電用充電スケジュール49は、スケジュール生成条件62と、充電実施時間帯63と、充電に必要な料金64と、充電後のバッテリ4の残エネルギ量65と、が関連付けられて停電用スケジュール毎に案内される。
【0082】
従って、ユーザはスケジュール案内画面61を視認することによって、基本充電スケジュール48によって充電される予定であった時間帯と、停電が予想される時間帯とを夫々把握することが可能となる。また、停電用充電スケジュール49については、スケジュール生成条件毎に、充電が実施される時間帯と、必要となる費用と、充電後のバッテリ4の残エネルギ量を把握することが可能となる。例えば、図10に示す例では、ユーザは、基本充電スケジュール48では充電実施時間帯と停電予測時間帯とが重なるのでバッテリ4を充電することができないことを把握できる。また、“低料金限定”の停電用充電スケジュール49が最も充電に必量な料金が安くなるが、満充電の70%までしか充電できないことを把握できる。そして、満充電まで充電でき、且つ最も充電に必要な料金が安くなるスケジュールは“低料金優先”の停電用充電スケジュール49であることを把握できる。
【0083】
また、スケジュール案内画面61に表示される各スケジュールの右端には選択ボタン66が配置されている。そして、ユーザは選択ボタン66のいずれかを押下することによって、ユーザが実施することを希望する基本充電スケジュール48又は停電用充電スケジュール49を選択することが可能となる。
【0084】
その後、S15においてCPU51は、充電を実施するスケジュールが基本充電スケジュール48から停電用充電スケジュール49へと切り替えられたか否かを判定する。具体的には、スケジュール案内画面61に表示された選択ボタン66の内、停電用充電スケジュール49に対応する選択ボタン66が押下されたことを検出した場合には、充電を実施するスケジュールが基本充電スケジュール48から停電用充電スケジュール49へと切り替えられたと判定する。一方、基本充電スケジュール48に対応する選択ボタン66が押下されたことを検出した場合には、充電を実施するスケジュールは基本充電スケジュール48から切り替えないと判定する。
【0085】
そして、充電を実施するスケジュールが基本充電スケジュール48から停電用充電スケジュール49へと切り替えないと判定された場合(S15:NO)には、前記S3で生成された基本充電スケジュール48に基づいてバッテリ4の充電を行う充電処理を開始する(S16)。具体的には、CPU51は基本充電スケジュール48とともに、充電指示を充電制御ECU19へと送信する。その結果、充電制御ECU19は基本充電スケジュール48に基づくバッテリ4への充電を実行する。その際に実行されるバッテリ4への充電は、基本充電スケジュール48に従って実行する充電であり、充電制御ECU19は基本充電スケジュール48に規定された充電開始時刻に充電を開始し、充電終了時刻まで充電を継続して行う(図5参照)。
【0086】
一方、充電を実施するスケジュールが基本充電スケジュール48から停電用充電スケジュール49へと切り替えられたと判定された場合(S15:YES)には、前記S12で生成された停電用充電スケジュール49の内、ユーザに選択された停電用充電スケジュール49に基づいてバッテリ4の充電を行う充電処理を開始する(S17)。具体的には、CPU51は選択された停電用充電スケジュール49とともに、充電指示を充電制御ECU19へと送信する。その結果、充電制御ECU19は停電用充電スケジュール49に基づくバッテリ4への充電を実行する。その際に実行されるバッテリ4への充電は、停電用充電スケジュール49に従って実行する充電であり、充電制御ECU19は停電用充電スケジュール49に規定された充電開始時刻に充電を開始し、停電時間帯が途中に含まれる場合には停電時間帯で充電を一旦中断し、その後、充電終了時刻まで充電を行う(図6参照)。
【0087】
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係るナビゲーション装置1、ナビゲーション装置1による車載バッテリ充電支援方法及びナビゲーション装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、バッテリ4の充電を行う際において、目標充電エネルギや目標時刻から基本充電スケジュール48を生成し(S3)、その一方で充電施設5やネットワーク6や学習値から停電情報等を取得し(S4、S6、S8)、取得した停電情報等に基づいて充電を行う充電施設5において停電となる停電予測時間帯を予測し(S9)、予測された停電予測時間帯に基づいて停電による電力供給の中断を考慮した停電用充電スケジュール49を生成し(S12)、ユーザにより選択された基本充電スケジュール48又は停電用充電スケジュール49により充電を実施する(S16、S17)ので、充電施設5において停電による電力供給の中断が発生した場合であっても、予め該停電による電力供給の中断を考慮した停電用充電スケジュール49を生成することが可能となる。その結果、目標時刻までに目標充電エネルギ量を確実に充電することが可能となる。
また、先に停電による電力供給の中断を考慮しない基本充電スケジュール48を生成した後に、その基本充電スケジュール48で目標充電エネルギ量の充電が可能か否か判定し(S10)、充電できないと判定された場合に停電用充電スケジュール49を生成するので、停電用充電スケジュール49の生成が不要である状況では、停電用充電スケジュール49を生成しないようにすることが可能となる。その結果、充電スケジュールの生成に係る処理負担を軽減することができ、ユーザに分かりやすい充電スケジュールの提供が可能となる。
また、ユーザの希望する充電条件を満たす停電用充電スケジュールに基づく充電により、目標時刻までに目標充電エネルギ量を充電できる場合には、他のスケジュール生成条件に基づく充電スケジュールが案内されないので、ユーザに操作負担を強いることなく、ユーザの希望する充電スケジュールに基づいて適切に充電スケジュールを提供することが可能となる。一方、ユーザの希望する充電条件を満たす停電用充電スケジュールに基づく充電により、目標時刻までに目標充電エネルギ量を充電できない場合には、他のスケジュール生成条件に基づく充電スケジュールについても案内されるので、他の充電条件についても考慮して充電スケジュールを選択することが可能となる。更に、ユーザにとって不利な処理をユーザに許可なく行うことを防止できる。
また、停電用充電スケジュール49を生成する場合には、複数のスケジュール生成条件に基づいて複数のスケジュールが生成されるので、ユーザの希望に沿った停電用充電スケジュール49を提供することが可能となる。
また、停電用充電スケジュール49を案内する際には、スケジュール生成条件毎に充電する時間帯と、充電に必要な料金と、充電後の前記車載バッテリの残エネルギ量と、を比較して案内する。その結果、ユーザは比較結果を参照して希望に沿った充電スケジュールを選択することが可能となる。
【0088】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では、本願発明をモータとエンジンを併用して駆動源とするハイブリッド車両が備えるナビゲーション装置に適用した例について説明しているが、モータのみを駆動源とする電気自動車が備えるナビゲーション装置にも適用することが可能である。
【0089】
また、本実施形態では図7に示す充電スケジュール生成処理プログラムの実行主体は、ナビゲーションECU33であったが、車両制御ECU15が実行する構成としても良い。また、複数のECUによって実行する構成としても良い。
【0090】
また、ユーザの希望する充電条件は、上記(a)〜(d)のいずれかから選択するのではなく、ユーザが任意の組み合わせに基づいて設定しても良い。
【符号の説明】
【0091】
1 ナビゲーション装置
2 車両
3 充電制御システム
4 バッテリ
5 充電施設
33 ナビゲーションECU
48 基本充電スケジュール
49 停電用充電スケジュール
51 CPU
52 RAM
53 ROM






【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の駆動源に電力を供給する車載バッテリに対して充電する目標充電エネルギ量を取得する目標充電エネルギ量取得手段と、
前記車載バッテリに対して充電を行う充電施設に関する停電情報を取得する停電情報取得手段と、
前記目標充電エネルギ量取得手段により取得された前記目標充電エネルギ量と前記停電情報取得手段により取得した前記停電情報とに基づいて、前記車載バッテリに対して前記目標充電エネルギ量を充電する為の停電用充電スケジュールを生成する停電用充電スケジュール生成手段と、を有することを特徴とする車載バッテリ充電支援装置。
【請求項2】
前記車載バッテリを充電する為の基本充電スケジュールを取得する基本充電スケジュール取得手段と、
前記停電情報取得手段により取得した前記停電情報に基づいて、前記基本充電スケジュール取得手段により取得された前記基本充電スケジュールに基づく充電により、前記目標充電エネルギ量を前記車載バッテリに対して充電できるか否かを判定する充電判定手段と、を有し、
前記停電用充電スケジュール生成手段は、前記充電判定手段によって前記目標充電エネルギ量を前記車載バッテリに対して充電できないと判定された場合に、前記停電用充電スケジュールを生成することを特徴とする請求項1に記載の車載バッテリ充電支援装置。
【請求項3】
前記車載バッテリに対して充電を行う際のユーザの希望する充電条件を取得する充電条件取得手段と、
前記充電判定手段によって前記目標充電エネルギ量を前記車載バッテリに対して充電できないと判定された場合に、前記停電用充電スケジュール生成手段によって生成される前記ユーザの希望する充電条件を満たす前記停電用充電スケジュールに基づく充電により、前記目標充電エネルギ量を充電できるか否かを判定する条件判定手段を備え、
前記条件判定手段によって前記ユーザの希望する充電条件を満たす前記停電用充電スケジュールに基づく充電により、前記目標充電エネルギ量を充電できないと判定された場合に、該判定結果を案内する判定結果案内手段と、を有することを特徴とする請求項2に記載の車載バッテリ充電支援装置。
【請求項4】
前記ユーザの希望する充電条件は、複数のスケジュール生成条件に含まれる一の条件であり、
前記判定結果案内手段は、前記条件判定手段によって前記ユーザの希望する充電条件を満たす前記停電用充電スケジュールに基づく充電により、前記目標充電エネルギ量を充電できないと判定された場合に、前記複数のスケジュール生成条件の内の前記ユーザの希望する充電条件以外のスケジュール生成条件を満たす前記停電用充電スケジュールを案内することを特徴とする請求項3に記載の車載バッテリ充電支援装置。
【請求項5】
複数のスケジュール生成条件を設定するスケジュール生成条件設定手段を有し、
前記停電用充電スケジュール生成手段は、前記スケジュール生成条件設定手段により設定された前記複数のスケジュール生成条件を満たす前記停電用充電スケジュールを、スケジュール生成条件毎にそれぞれ生成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載バッテリ充電支援装置。
【請求項6】
前記複数の停電用充電スケジュールについて、スケジュール生成条件毎に、充電する時間帯と、充電に必要な料金と、充電後の前記車載バッテリの残エネルギ量と、を関連付けて前記複数の停電用充電スケジュール毎に案内するスケジュール案内手段を有することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の車載バッテリ充電支援装置。
【請求項7】
車両の駆動源に電力を供給する車載バッテリに対して充電する目標充電エネルギ量を取得する目標充電エネルギ量取得ステップと、
前記車載バッテリに対して充電を行う充電施設に関する停電情報を取得する停電情報取得ステップと、
前記目標充電エネルギ量取得ステップにより取得された前記目標充電エネルギ量と前記停電情報取得ステップにより取得した前記停電情報とに基づいて、前記車載バッテリに対して前記目標充電エネルギ量を充電する為の停電用充電スケジュールを生成する停電用充電スケジュール生成ステップと、を有することを特徴とする車載バッテリ充電支援方法。
【請求項8】
コンピュータに搭載され、
車両の駆動源に電力を供給する車載バッテリに対して充電する目標充電エネルギ量を取得する目標充電エネルギ量取得機能と、
前記車載バッテリに対して充電を行う充電施設に関する停電情報を取得する停電情報取得機能と、
前記目標充電エネルギ量取得機能により取得された目標充電エネルギ量と前記停電情報取得機能により取得した前記停電情報とに基づいて、前記車載バッテリに対して前記目標充電エネルギ量を充電する為の停電用充電スケジュールを生成する停電用充電スケジュール生成機能と、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2011−196826(P2011−196826A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−63973(P2010−63973)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】