説明

車載情報端末、車載情報端末の制御方法、広告情報配信サーバ

【課題】
本発明では、アイドリングストップ推進への高い訴求力を備えた、所定の確率に基づき広告内容を変更して表示する車載情報装置、車載情報装置の制御方法及びこれらを実現するための広告情報配信サーバを提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明に係る車載情報端末100では、当該車載情報端末100の表示装置260に表示させる広告情報を記憶する記憶装置240を有する車載情報端末100であって、当該車載情報端末100を搭載した車両400の状態が、所定の状態となったか否かを検知する車両状態検知手段110と、車両状態検知手段110により所定の状態になったと検知された場合に、表示装置260に、広告情報を表示する広告表示手段130と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の確率で、広告情報と共に、懸賞に当選した旨の情報を表示する車載情報端末、車載情報端末の制御方法及び広告情報配信サーバの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、二酸化炭素(CO2)の排出による地球温暖化などの地球環境の破壊が問題となっており、地球環境保護の重要性が提唱されている。そこで、CO2排出要因の一つである車両のアイドリングを極力少なくすることが、地球環境の保護に重要であると考えられている。
【0003】
そこで、地球環境の保護に貢献している運転者の存在を、公衆に通知することによって、多くの運転者に地球環境保護のためのアイドリングストップを励行させることが従来考えられてきた。そこで、外部の者にエンジンがアイドリングストップ状態であることを認知させることを目的として、アイドルストップランプを点灯させる技術が開示されている(特許文献1)。
【0004】
しかしながら、上記技術では、アイドリングストップによる効果を具体的に数値で運転者自身に示すことができず、また、アイドリングストップに貢献した運転者に対する何らのインセンティブを与えることができないことから、環境への実効果を高めることが出来ないという問題点があった。
【0005】
そこで、特許文献2では、車両の停止時にアイドリングストップをしたら、その停止位置に応じたポイントサービスを行うシステムに関する技術が公開されている。
【特許文献1】特開2003−260941号公報
【特許文献2】特開2005−222417号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記技術においては、アイドリングストップ時に運転者へポイント付与を行う形態であるため、当該ポイントの獲得から当該獲得ポイントの使用までにタイムラグがあり、アイドリングストップを積極的に行わせるという訴求力が弱いという問題点があった。
【0007】
そこで、本発明では、上記問題点に鑑み、アイドリングストップ推進への高い訴求力を備えた、所定の確率に基づき広告内容を変更して表示する車載情報端末、当該車載情報端末の制御方法及びこれらを実現するための広告情報配信サーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る車載情報端末では、当該車載情報端末の表示装置に表示させる広告情報を記憶する記憶装置を有する車載情報端末であって、当該車載情報端末を搭載した車両の状態が、所定の状態となったか否かを検知する車両状態検知手段と、前記車両状態検知手段により前記所定の状態になったと検知された場合に、前記表示装置に、前記広告情報を表示する広告表示手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
本発明に係る車載情報端末の一形態において、広告表示手段は、前記広告情報を表示すると共に、所定の確率に基づき、前記広告情報に係る懸賞に当選した旨の情報を表示することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る車載情報端末の一形態において、前記所定の状態とは、アイドリングストップの状態であることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る車載情報端末の一形態において、広告情報配信サーバから配信される情報に基づき、前記記憶装置に記憶する前記広告情報を更新する広告情報更新手段を有することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る車載情報端末の一形態において、前記記憶装置は、ユーザの属性情報を記憶し、前記広告情報更新手段は、前記属性情報に基づき、前記広告情報を選択して、更新することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る広告情報配信サーバでは、上記特徴を有する車載情報端末に対し、前記広告情報を配信する広告情報配信手段を有することを特徴とする。
【0014】
従って、本発明では、アイドリングストップ推進への高い訴求力を備えた、所定の確率に基づき広告内容を変更して表示する車載情報端末及びこれを実現するための広告情報配信サーバを提供することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、アイドリングストップ推進への高い訴求力を備えた、所定の確率に基づき広告内容を変更して表示する車載情報端末、当該車載情報端末の制御方法及びこれらを実現するための広告情報配信サーバを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0017】
(本実施の形態に係る車載情報端末及び広告情報配信サーバの動作原理)
図1、2を用いて、本実施の形態に係る車載情報端末及び広告情報配信サーバの動作原理について、説明する。図1は、本実施の形態に係る車載情報端末100と広告情報配信サーバ300との構成の一例を示す図である。
【0018】
図1に示すように、車載情報端末100は、車両400内に設置される。また、広告情報配信サーバ300は、車両400の外部に配置される。そして、車載情報端末100と広告情報配信サーバ300とは、無線通信ネットワークで接続されており、当該無線通信ネットワークを介して、相互に情報の送受信を行う。
【0019】
図2は、車載情報端末100と広告情報配信サーバ300との動作原理を示す図である。
【0020】
車載情報端末100は、車両状態検知手段110、確率判定手段120、広告表示手段130、広告情報更新手段140、選択手段150、記憶手段160、記憶装置240、表示装置260、停車検知装置270、エンジン稼働状態検知装置280を有する。
【0021】
一方、広告情報配信サーバ300は、広告情報配信手段170、記憶装置340を有する。
【0022】
記憶装置240は、広告情報、ユーザの希望する広告テーマに係る属性情報、当選情報を記憶している。
【0023】
また、記憶装置340は、広告情報を記憶している。
【0024】
図3を用いて、広告情報の構成を説明する。図3は、記憶装置240、340が有する広告情報の構成の一例を示す図である。
【0025】
図3に示すように、記憶装置240、340には、複数の広告情報が記憶されており、各広告情報は、広告をするための画像データと、それに紐付けられている属性情報とから構成される。この画像データについては、どのようなデータ形式でも良く、静止画像データ、動画像データのどちらであっても良い。
【0026】
また、属性情報について、図3では、「カー用品」、「子供服」、「電化製品」、「住宅」を例示しているが、他にどのような種類のものでも良い。例えば、属性情報がカー用品である画像データは、カー用品に関する広告を行うための画像データであることを示している。
【0027】
一方、ユーザの希望する広告テーマに係る属性情報は、車両400のユーザによって、予め記憶装置240に登録(記憶)させる。例えば、ユーザが「カー用品」及び「住宅」の広告テーマに関心があるのであれば、記憶装置240には「カー用品」「住宅」の属性情報が記録されている。
【0028】
当選情報とは、ユーザが懸賞に当選したことを証明するためのデータを指し、ユーザの懸賞当選を証明できるものであれば、どのような形態のデータであっても良い。
表示装置260は、画像データを表示するための装置である。
【0029】
停車検知装置270は、車両400が停車したことを検知する装置である。
【0030】
エンジン稼働状態検知装置280は、車両400のエンジンの稼働状態を検知する装置であって、当該エンジンのオン状態及びオフ状態を検知する。
【0031】
車両状態検知手段110は、車載情報端末100を搭載した車両400の状態が、所定の状態となったことを検知する。
【0032】
本実施の形態において、所定の状態とは、アイドリングストップの状態を示すこととするが、他の特定の状態に置き換えても本発明は成立する。
【0033】
ここで、アイドリングストップとは、車両400が信号待ちなどのために停止した場合に、車両の走行動力源、例えば、エンジンの稼働状態がオフ状態となった状態を言う。車両状態検知手段110は、具体的には、停車検知装置270を利用して車両400が停止したことの情報を検知し、さらに加えて、エンジン稼働状態検知装置280を利用してエンジンの稼働状態がオフ状態となっていることを検知することにより、車両400がアイドリングストップ状態であることを検知する。ただし、アイドリングストップの状態を検知する手法は、上述した方法には限られないものとする。
【0034】
確率判定手段120は、所定の確率に基づき、広告情報に係る懸賞に当選した旨の情報を、後述の広告表示手段130によって表示させるか否かを判定する。ここで、所定の確率は、適宜変更できるものとし、広告情報、属性情報、その他の情報に従い、適宜設定されるものとする。
【0035】
広告表示手段130は、車両状態検知手段110により車両400がアイドリングストップの状態となったと検知された場合に、記憶装置240に記憶されている広告情報に係る画像データを、表示装置260に表示する。これが原則的な動作である。
【0036】
さらに、広告表示手段130は、確率判定手段120により広告情報に係る懸賞に当選した旨の情報を表示させると判定された場合に、上記広告情報に係る画像データと共に、当該広告情報に係る懸賞に当選した旨の情報を、表示装置260に表示する。
【0037】
広告情報更新手段140は、広告情報配信サーバ300から更新すべき広告情報を取得し、記憶装置240に記憶されている広告情報を更新する。
【0038】
詳細には、広告情報更新手段140は、広告情報配信サーバ300に対し、更新すべき広告情報を配信するよう配信要求を行う。そして、広告情報更新手段140は、当該配信要求への応答である広告情報を取得し、それに基づき記憶装置240の広告情報を更新する。
【0039】
一方、広告情報更新手段140の一形態では、記憶装置240に記憶されたユーザ希望の広告テーマに係る属性情報に基づき、選択的に広告情報を取得し、取得した広告情報を用いて、記憶装置240に記憶されている広告情報を更新する。記憶装置240に記憶する広告情報を選択・限定することで、記憶装置240に要求される記憶容量を小さく抑えることができる。
【0040】
この場合、上記配信要求に、ユーザ希望の広告テーマに係る属性情報を付加し、当該属性情報に選択・限定した広告情報の配信要求を行うことで、広告情報更新手段140は、選択的に広告情報を取得し、取得した広告情報を用いて、記憶装置240に記憶されている広告情報を更新する。
【0041】
一方、広告情報更新手段140は、一定の更新周期毎に自動配信される広告情報を受信し、その受信した広告情報に基づいて、記憶装置240の広告情報を更新する形態としても良い。
【0042】
選択手段150は、広告表示手段130により表示される広告情報に係る画像データを、記憶装置240に記憶されているユーザ希望の広告テーマに即したものに選択する。
【0043】
具体的には、選択手段150は、図3に示す広告情報の一部である属性情報と、記憶装置240に記憶されたユーザ希望の広告テーマに係る属性情報とが一致するか否か判定を行い、広告表示手段130に当該一致した広告情報に係る画像データを表示させる。
【0044】
記憶手段160は、当選情報を記憶装置240に記憶する。
【0045】
広告情報配信手段170は、車載情報端末100に対して、記憶装置240に記憶されている広告情報を更新するための広告情報を配信する。具体的には、広告情報配信手段170は、広告情報更新手段140による広告情報の配信要求があった場合、それに応じて、広告情報を配信する。
【0046】
また、広告情報配信手段170は、一定の更新周期に基づいて、広告情報を配信する形態としても良い。例えば、広告情報配信手段170は、1時間毎に、自動的に広告情報を配信する形態である。
【0047】
一方、広告情報配信手段170の一形態では、広告情報更新手段140によりユーザ希望の広告テーマに係る属性情報を付加し、当該属性情報に選択・限定した広告情報の配信要求があった場合に、当該配信要求に従い、選択的に広告情報の配信を行う。
【0048】
この場合、広告情報配信手段170は、広告情報更新手段140により付加されたユーザ希望の広告テーマに係る属性情報と、記憶装置340に記憶している広告情報に係る属性情報とが一致するか否か判定し、一致した属性情報を含む広告情報のみを配信する。
【0049】
以下で、車載情報端末100及び広告情報配信サーバ300の処理の流れを説明する。
【0050】
はじめに、広告情報を表示装置260に表示させる処理について説明をする。
【0051】
車両状態検知手段110が、停車検知装置270及びエンジン稼働状態検知装置280の検知結果を利用して、車両400のアイドリングストップ状態を検知する。当該状態が検知された場合、確率判定手段120が、広告画像と共に、懸賞に当選した旨の情報を表示するか否かを判定する。
【0052】
そして、確率判定手段120により広告画像と共に、懸賞に当選した旨の情報を表示すると判定された場合、広告表示手段130が、記憶装置240に記憶されている広告画像と共に、懸賞に当選した旨の情報を、表示装置260に表示する。その後、記憶手段160が、懸賞に当選した旨の情報を、記憶装置240に記憶する。
【0053】
また、広告表示手段130は、選択手段150により選択された広告画像を表示装置260に表示するとしても良い。
【0054】
次に、広告情報を更新する処理について説明をする。
広告情報更新手段140が、広告情報配信サーバ300に対して、広告情報を配信するよう要求を行う。それに応答するかたちで、広告情報配信手段170が、車載情報端末100に対し、広告情報を配信する。そして、広告情報更新手段140が、当該広告情報を取得し、記憶装置240に記憶する。
【0055】
ここで、広告情報更新手段140が、記憶装置240に記憶された、ユーザ希望の広告テーマに係る属性情報に基づき、選択的な広告情報の配信要求を行った場合、広告情報配信手段170は、その要求に応じた広告情報を配信し、広告情報更新手段140は、当該広告情報を取得し、記憶装置240に記憶する。
【0056】
上記のような処理を行うことで、アイドリングストップ推進への高い訴求力を備えた、所定の確率に基づき広告内容を変更して表示する車載情報装置及びこれを実現するための広告情報配信サーバを提供することができる。
【0057】
(本実施の形態に係る車載情報端末のハードウェア構成)
図4を用いて、本実施の形態に係る車載情報端末のハードウェア構成について説明する。図4は、本実施の形態に係る車載情報端末100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0058】
車載情報端末100は、CPU(Central Processing Unit)210、ROM(Read−Only Memory)220、RAM(Ramdom Access Memory)230、HDD(Hard Disk Drive)240、通信I/F(InterFace)250、表示装置260、停車検知装置270、エンジン稼働状態検知装置280を有する。
【0059】
CPU210は、ROM220に記憶されたプログラムを実行する装置で、RAM230に展開(ロード)されたデータを、プログラムの命令に従って演算処理し、車載情報端末100の全体を制御する。
【0060】
ROM220は、CPU210が実行するプログラムやデータを記憶している。
【0061】
RAM230は、CPU210でROM220に記憶されたプログラムを実行する際に、実行するプログラムやデータが展開(ロード)され、演算の間、演算データを一時的に保持する。
【0062】
HDD240は、基本ソフトウェアであるOS(Operating System)、本実施の形態に係るアプリケーションプログラムや機能拡張用のプラグインなどを、関連するデータとともに記憶する装置である。
【0063】
通信I/F250は、通信ネットワークを介して接続された他の通信制御機能を備えた周辺機器と情報(データ)をやり取りするインタフェースである。本実施の形態では、通信I/F250を介し無線通信ネットワーク通じて、広告情報配信サーバ300と広告情報の送受信を行う。
【0064】
表示装置260は、ハードキーによるキースイッチとLCD(Liquid Crystal Display)とから構成され、車載情報端末100が有する機能をユーザが利用する際に、各種設定を行うなどのユーザインタフェースとして機能する装置である。
【0065】
停車検知装置270は、車両400が停車したことを検知する装置である。
【0066】
エンジン稼働状態検知装置280は、車両400の走行動力源であるエンジンの稼働状態を検知する装置である。
【0067】
以下で、車載情報端末100の処理の流れを、各処理で使用するハードウェアを含めて説明する。ただし、各手段は、CPU210が、ROM220又はHDD240に記憶された各手段に対応するプログラムを実行することにより実現されるため、この点に関しては説明を省略する。
【0068】
はじめに、広告情報を表示装置260に表示させる処理について説明をする。
【0069】
車両状態検知手段110が、車両400のアイドリングストップ状態を検知する。ここで、車両状態検知手段110は、停車検知装置270が車両400の停車動作を検知し、更に加えて、エンジン稼働状態検知装置280が車両400のエンジンのオフ状態を検知した場合に、車両400がアイドリングストップ状態になったと検知する。
【0070】
当該状態が検知された場合、確率判定手段120が、広告画像と共に、懸賞に当選した旨の情報を表示するか否かを判定する。
【0071】
そして、確率判定手段120により広告画像と共に、懸賞に当選した旨の情報を表示すると判定された場合、広告表示手段130が、HDD240に記憶した広告画像と共に、懸賞に当選した旨の情報を、表示装置260に表示する。その後、記憶手段160が、懸賞に当選した旨の情報を、HDD240に記憶する。
【0072】
また、広告表示手段130が、選択手段150により選択された広告画像を表示装置260に表示するとしても良い。
【0073】
次に、広告情報を更新する処理について説明をする。
【0074】
広告情報更新手段140が、通信I/F250を介して、広告情報配信サーバ300に対し、広告情報を配信するよう要求を行う。そして、広告情報更新手段140が、通信I/F250を介して、当該要求に対する応答である広告情報を取得し、HDD240に記憶する。
【0075】
ここで、広告情報更新手段140は、HDD240に記憶された、ユーザ希望の広告テーマに係る属性情報に基づき、選択的な広告情報の配信要求を行っても良い。
【0076】
(本実施の形態に係る広告情報配信サーバのハードウェア構成)
図5を用いて、本実施の形態に係る広告情報配信サーバのハードウェア構成について説明する。図5は、本実施の形態に係る広告情報配信サーバ300のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0077】
広告情報配信サーバ300は、CPU310、ROM320、RAM330、HDD340、通信I/F350、表示装置360、その他装置370を有する。
【0078】
CPU310は、ROM320に記憶されたプログラムを実行する装置で、RAM330に展開(ロード)されたデータを、プログラムの命令に従って演算処理し、広告情報配信サーバ300の全体を制御する。
【0079】
ROM320は、CPU310が実行するプログラムやデータを記憶している。
RAM330は、CPU310でROM320に記憶されたプログラムを実行する際に、実行するプログラムやデータが展開(ロード)され、演算の間、演算データを一時的に保持する。
【0080】
HDD340は、基本ソフトウェアであるOS、本実施の形態に係るアプリケーションプログラムや機能拡張用のプラグインなどを、関連するデータとともに記憶する装置である。
【0081】
通信I/F350は、通信ネットワークを介して接続された他の通信制御機能を備えた周辺機器と情報(データ)の授受を行うインタフェースである。本実施の形態では、通信I/F350を介し無線通信ネットワークを通じて、車載情報端末100と広告情報の送受信を行う。また、通信I/F350を介しLAN(Local Area Network)に接続され、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などの通信プロトコルに従って、LANで接続されたPC端末との間で、車載情報端末100に配信すべき広告情報を収集するための送受信を行う。
【0082】
表示装置360は、ハードキーによるキースイッチとLCDとから構成され、広告情報配信サーバ300が有する機能を広告情報配信サーバ300のユーザが利用する際に、各種設定を行うなどのユーザインタフェースとして機能する装置である。
【0083】
その他装置370は、DVD等の外部記憶媒体とデータの授受を行う外部記憶媒体I/F等の装置である。
【0084】
以下で、広告情報配信サーバ300の処理の流れを、各処理で使用するハードウェアを含めて説明する。ただし、各手段は、CPU310が、ROM320又はHDD340に記憶された各手段に対応するプログラムを実行することにより実現されるため、この点に関しては説明を省略する。
【0085】
車載情報端末100から、広告情報の配信要求があった場合の処理について説明をする。
まず、広告情報配信手段170が、通信I/F350を介して、広告情報更新手段140による広告情報の更新要求を受信する。
【0086】
当該更新要求に応答して、広告情報配信手段170が、通信I/F350を介して、HDD340に記憶された広告情報を配信する。
【0087】
また、広告情報更新手段140によりユーザ希望の広告テーマに基づく選択的な更新要求があった場合には、広告情報配信手段170が、当該選択的な更新要求に応じて、HDD340に記憶した広告情報を配信する。
【0088】
(車載情報端末による広告情報の表示)
図6を用いて、本実施の形態に係る車載情報端末による広告情報の表示処理について説明する。図6は、本実施の形態に係る車載情報端末100による広告情報の表示処理の流れを示すフローチャートである。
【0089】
S1で車載情報端末100が、広告情報の表示処理を開始する。
S2で車両状態検知手段110が、停車検知装置270及びエンジン稼働状態検知装置280の検知結果を利用して、車両400のアイドリングストップを検知した場合(S2でYesの場合)、S3での処理を実行する。
【0090】
S2で車両状態検知手段110が、車両400のアイドリングストップを検知しない場合(S2でNoの場合)、S2で車載情報端末100は待機する。
【0091】
S3で確率判定手段120が、所定の確率に基づき、広告画像と共に、懸賞に当選した旨の情報を表示するか否かを判定し、懸賞に当選した旨の情報を表示すると判定した場合(S3でYesの場合)、S4で広告表示手段130が、HDD240に記憶されている広告画像と共に、懸賞に当選した旨の情報を表示装置260に表示する。
【0092】
S3で確率判定手段120が、懸賞に当選した旨の情報を表示しないと判定した場合(S3でNoの場合)、S5で広告表示手段130が、HDD240に記憶されている広告画像のみを表示装置260に表示する。
【0093】
S6で車載情報端末100が、広告情報の表示処理に係る終了命令を受けた場合(S6でYesの場合)、S7で車載情報端末100は広告情報の表示処理を終了する。
S6で車載情報端末100が、広告情報の表示処理に係る終了命令を受けない場合(S6でNoの場合)、S2で車載情報端末100は待機する。
【0094】
(車載情報端末による広告情報の表示処理の変形例)
図6を用いて、上記で説明した車載情報端末100による広告情報の表示処理について、変形例を説明する。
【0095】
ここでは、表示装置260に表示させる広告情報を、ユーザの希望する広告テーマに選択して表示する処理について説明する。また、上記説明と異なる部分についてのみ説明を行う。
【0096】
S4で広告表示手段130が、選択手段150によりユーザの希望する広告テーマに選択・限定した、広告画像を表示装置260に表示する。
【0097】
また、S5で広告表示手段130が、選択手段150によりユーザの希望する広告テーマに選択・限定した、広告画像を表示装置260に表示する。
【0098】
車載情報端末100は、ユーザが希望する広告テーマに絞った広告情報を表示するため、ユーザのアイドリングストップへの関心を高め、アイドリングストップ推進への訴求力を高めることができる。
【0099】
(車載情報端末による広告情報の更新)
図7を用いて、本実施の形態に係る車載情報端末による広告情報の更新処理について説明する。図7は、本実施の形態に係る車載情報端末100による広告情報の更新処理の流れを示すフローチャートである。
【0100】
S11で車載情報端末100は、広告情報の更新処理を開始する。
【0101】
S12で記憶装置240に記憶する広告情報の更新時期が到来した場合(S12でYesの場合)、S13で広告情報更新手段140が、通信I/F250を介して、広告情報更新サーバ300に広告情報の更新要求を送信する。
【0102】
続いて、S13では広告情報更新手段140が、通信I/F250を介して、広告情報更新サーバ300の応答を受信する。
【0103】
S12で記憶装置240に記憶する広告情報の更新時期がまだ到来していない場合(S12でNoの場合)、S12で車載情報端末100は待機する。
【0104】
S14で広告情報更新手段140が、記憶装置240に記憶した広告情報を、S13で受信した広告情報更新サーバ300の応答による広告情報に更新する。
【0105】
S15で車載情報端末100は、広告情報の更新処理に係る終了命令を受けた場合(S15でYesの場合)、S16で車載情報端末100は、広告情報の更新処理を終了する。
【0106】
S15で車載情報端末100は、広告情報の更新処理に係る終了命令を受けない場合(S15でNoの場合)、S12で車載情報端末100は待機する。
【0107】
(車載情報端末による広告情報の更新処理の変形例)
図7を用いて、上記で説明した車載情報端末100による広告情報の更新処理について、変形例を説明する。
【0108】
ここでは、上記で説明した広告情報配信サーバ300に対して行う配信要求に加え、ユーザの希望する広告テーマに選択・限定するよう更に要求する場合について説明する。また、上記説明と異なる部分についてのみ説明を行う。
【0109】
S13で広告情報更新手段140は、記憶装置240に記憶しているユーザ希望の広告テーマに係る属性情報と合致する広告情報に限定して、広告情報を配信するよう更新要求を送信する。
【0110】
また、S13で広告情報更新手段140が、記憶装置240に記憶しているユーザ希望の広告テーマに係る属性情報と合致する広告情報に限定して、広告情報を配信するよう更新要求を送信した場合、広告情報更新手段140は、当該選択・限定された広告テーマに関する広告情報を受信する。
【0111】
こうすることで、車載情報端末100と広告情報配信サーバ300との間で送受信を行う情報量を小さく抑えることができ、また、記憶装置240に記憶する広告情報の情報量も小さく抑えることができる。
【0112】
(広告情報配信サーバによる広告情報の配信)
図8を用いて、本実施の形態に係る広告情報配信サーバによる広告情報の配信処理について説明する。図8は、本実施の形態に係る広告情報配信サーバ300による広告情報の配信処理の流れを示すフローチャートである。
S21で広告情報配信サーバ300が、広告情報の配信処理を開始する。
【0113】
S22で広告情報配信手段170が、通信I/F350を介して、車載情報端末100による広告情報の配信要求を受信した場合(S22でYesの場合)、S23で広告情報配信手段170が、通信I/F350を介して車載情報端末100へ、HDD340に記憶している広告画像を配信する。
【0114】
S22で広告情報配信手段170が、車載情報端末100による広告情報の配信要求を受信していない場合(S22でNoの場合)、S22で広告情報配信サーバ300は待機する。
【0115】
S24で広告情報配信サーバ300が、広告情報の配信処理に係る終了命令を受けた場合(S24でYesの場合)、S25で広告情報配信サーバ300は、広告情報の配信処理を終了する。
【0116】
S24で広告情報配信サーバ300が、広告情報の配信処理に係る終了命令を受けない場合(S24でNoの場合)、S22で広告情報配信サーバ300は待機する。
【0117】
(広告情報配信サーバによる広告情報の配信処理の変形例)
図8を用いて、上記で説明した広告情報配信サーバによる広告情報の配信処理について、変形例を説明する。
【0118】
ここでは、車載情報端末100からの広告情報の配信要求が、ユーザの希望する広告テーマに選択して配信するように要求している場合について説明する。また、上記説明と異なる部分についてのみ説明を行う。
【0119】
S22で広告情報配信手段170が、通信I/F350を介して、車載情報端末100による広告情報の配信要求を受信した場合(S22でYesの場合)であって、当該配信要求が、ユーザの希望する広告テーマに係る広告情報を選択して配信するよう要求している場合、S23で広告情報配信手段170が、通信I/F350を介して車載情報端末100へ、ユーザが希望する広告テーマに選択して、HDD340に記憶している広告画像を配信する。
【0120】
こういった処理を行うことで、車載情報端末100と広告情報配信サーバ300との間で送受信する情報量を小さく抑えることがでる。
【0121】
(総括)
上記で示したような一連の処理を行うことで、本発明では、アイドリングストップ推進への高い訴求力を備えた、所定の確率に基づき広告内容を変更して表示する車載情報端末及びこれを実現するための広告情報配信サーバを提供することができる。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本実施の形態に係る車両、車載情報端末及び広告情報配信サーバの構成の一例を示した図である。
【図2】本実施の形態に係る車載情報端末及び広告情報配信サーバの動作原理を示した図である。
【図3】本実施の形態に係る記憶装置に記憶された広告情報の構成の一例を示した図である。
【図4】本実施の形態に係る車載情報端末のハードウェア構成の一例を示した図である。
【図5】本実施の形態に係る広告情報配信サーバのハードウェア構成の一例を示した図である。
【図6】本実施の形態に係る車載情報端末による広告情報の表示処理の流れを示したフローチャートである。
【図7】本実施の形態に係る車載情報端末による広告情報の更新処理の流れを示したフローチャートである。
【図8】本実施の形態に係る広告情報配信サーバによる広告情報の配信処理の流れを示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0123】
100 車載情報端末
110 車両状態検知手段
120 確率判定手段
130 広告表示手段
140 広告情報更新手段
150 選択手段
160 記憶手段
170 広告情報配信手段
210、310 CPU
220、320 ROM
230、330 RAM
240、340 HDD
250、350 通信I/F
260、360 表示装置
270、370 その他装置
300 広告情報配信サーバ
400 車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
当該車載情報端末の表示装置に表示させる広告情報を記憶する記憶装置を有する車載情報端末であって、
当該車載情報端末を搭載した車両の状態が、所定の状態となったか否かを検知する車両状態検知手段と、
前記車両状態検知手段により前記所定の状態になったと検知された場合に、前記表示装置に、前記広告情報を表示する広告表示手段と、を有することを特徴とする車載情報端末。
【請求項2】
前記広告表示手段は、前記広告情報を表示すると共に、所定の確率に基づき、前記広告情報に係る懸賞に当選した旨の情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の車載情報端末。
【請求項3】
前記所定の状態とは、アイドリングストップの状態であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車載情報端末。
【請求項4】
広告情報配信サーバから配信される情報に基づき、前記記憶装置に記憶する前記広告情報を更新する広告情報更新手段を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載の車載情報端末。
【請求項5】
前記記憶装置は、ユーザの属性情報を記憶し、
前記広告情報更新手段は、前記属性情報に基づき、前記広告情報を選択して、更新することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の車載情報端末。
【請求項6】
車載情報端末の表示装置に表示させる広告情報を記憶する記憶装置を有する前記車載情報端末の制御方法であって、
前記車載情報端末を搭載した車両の状態が、所定の状態となったか否かを検知する車両状態検知手順と、
前記車両状態検知手順により前記所定の状態になったと検知された場合に、前記表示装置に、前記広告情報を表示する広告表示手順と、を有することを特徴とする前記車載情報端末の制御方法。
【請求項7】
前記広告表示手順は、前記広告情報を表示すると共に、所定の確率に基づき、前記広告情報に係る懸賞に当選した旨の情報を表示することを特徴とする請求項6に記載の前記車載情報端末の制御方法。
【請求項8】
請求項1乃至5のいずれか一に記載の前記車載情報端末に対し、前記広告情報を配信する広告情報配信手段を有することを特徴とする広告情報配信サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−271404(P2009−271404A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−123177(P2008−123177)
【出願日】平成20年5月9日(2008.5.9)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】