説明

転写装置および転写方法

【課題】床面に対する占有スペースを最小限に抑えることが可能な転写装置および転写方法を提供すること。
【解決手段】転写装置1は、第2接着シートS2の他方の面側に接する支持面21で、第2接着シートS2を支持する第2シート支持手段2と、第1接着シートS1を支持するとともに、第2シート支持手段2で支持された第2接着シートS2の一方の面に、ウェハWを対向配置させる第1シート支持手段3と、第1接着シートS1に貼付されているウェハWを、第2接着シートS2に押圧して転着する押圧手段4と、第1接着シートS1全体が、支持面21と直交する方向に沿って第2接着シートS2から離間するように、第1シート支持手段3と第2シート支持手段2とを相対移動させる移動手段5と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転写装置および転写方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、第1テープに貼り付けられたウェハを、ダイシングすることでチップを製造し、後工程で用いるために、このチップを、第2テープに転写する装置が利用されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の装置では、ウェハと第1フレームとを第1UVテープに貼り付け、第1UVテープの接着面側からウェハのダイシングを行うことで、チップを製造する。次に、引き伸ばしリングにより、第1UVテープを非接着面側(下側)から押圧することで、チップ間隔を広げた後、第1UVテープに紫外線を照射することで、第1UVテープの接着力を弱める。そして、第2フレームが貼り付けられた第2UVテープを、チップの主面に貼り付け、第1フレームと第2フレームとの上下を入れ替えてから、第1UVテープの一端側を、当該第1UVテープの面方向に引っ張ることで、チップから剥離する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−67697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、剥離対象の第1UVテープを当該第1UVテープの面方向に引っ張るため、床面に対する装置の占有スペースが大きくなってしまい、他の装置の配置スペースや、オペレータの作業スペースが狭くなってしまうという不都合が発生する。
【0005】
本発明の目的は、床面に対する占有スペースを最小限に抑えることが可能な転写装置および転写方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の転写装置は、第1面が第1接着シートの一方の面に貼付された板状部材の第2面を、第2接着シートの一方の面に貼付して、前記板状部材を前記第2接着シートに転着する転写装置であって、前記第2接着シートの他方の面側に接する支持面で、前記第2接着シートを支持する第2シート支持手段と、前記第1接着シートを支持するとともに、前記第2シート支持手段で支持された第2接着シートの一方の面に、前記板状部材を対向配置させる第1シート支持手段と、前記第1接着シートに貼付されている板状部材を、前記第2接着シートに押圧して貼付する押圧手段と、前記第1シート支持手段と前記第2シート支持手段とを前記支持面に直交する方向に相対移動させて前記第1接着シートを板状部材から剥離可能な移動手段と、を備える、という構成を採用している。
【0007】
この際、本発明の転写装置では、前記板状部材は、前記第1接着シートを介してフレーム部材に支持されており、前記第1シート支持手段は、前記フレーム部材を支持可能な構成を有している、ことが好ましい。
さらに、本発明の転写装置では、前記第1シート支持手段と前記第2シート支持手段とを、前記支持面に平行な面内で相対回転させる回転手段を備える、ことが好ましい。
また、本発明の転写装置では、前記押圧手段は、前記板状部材を前記第2接着シートに押圧する際に、前記板状部材の中央部から外縁方向に向かって、徐々に押圧領域を広げていく脱気手段を備える、ことが好ましい。
また、本発明の転写装置では、前記押圧手段は、前記第1シート支持手段と前記第2シート支持手段とを離間する方向に相対移動させる際に、前記板状部材の外縁から中央方向に向かって、徐々に押圧領域を狭めていく急剥離抑制手段を備える、ことが好ましい。
【0008】
一方、本発明の転写方法は、第1面が第1接着シートの一方の面に貼付された板状部材の第2面を、第2接着シートの一方の面に貼付して、前記板状部材を前記第2接着シートに転着する転写方法であって、前記第2接着シートの他方の面側に接する支持面で、前記第2接着シートを支持する工程と、前記第1接着シートを支持するとともに、前記支持面で支持された第2接着シートの一方の面に、前記板状部材を対向配置させる工程と、前記第1接着シートに貼付されている板状部材を、前記第2接着シートに押圧して貼付する工程と、前記第1接着シートと前記第2接着シートとを前記支持面に直交する方向に相対移動させて前記第1接着シートを板状部材から剥離する工程と、を有する、という構成を採用している。
【発明の効果】
【0009】
以上のような本発明によれば、第1接着シートを支持面と直交する方向に沿って相対移動させて前記第1接着シートを板状部材から剥離するので、第1接着シートを板状部材から剥離するための専用のスペースを、支持面の側方に設ける必要がなく、床面に対する占有スペースを最小限に抑えることができる。
【0010】
また、板状部材を支持するフレーム部材を第1シート支持手段が支持可能な構成とすれば、例えば、フレーム部材で支持されてダイシング等の所定処理が行われた板状部材を転着の対象としたときに、この転着に先立って、第1接着シートをフレーム部材から剥離したり、切り離したりする必要がなくなる。
さらに、第1シート支持手段と第2シート支持手段とを相対回転させれば、板状部材と第1接着シートとの貼付領域における外縁側に剥離の切っ掛けを形成しやすくなり、当該剥離の切っ掛けから第1接着シートの剥離を促進させることができる。
また、押圧手段に脱気手段を設けることにより、板状部材と第2接着シートとの間に気泡が入ることを防止できる。
さらには、押圧手段に設けた急剥離抑制手段により、第1接着シートを板状部材の外縁から徐々に剥離できるので、板状部材と第1接着シートとの貼付領域における外縁側に剥離の切っ掛けを形成しやすくなり、当該剥離の切っ掛けから第1接着シートの剥離を促進させることができる上、急激に第1接着シートが剥離されることによる板状部材の破損を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係る転写装置の側面図。
【図2】(A),(B)は、転写装置の動作説明図。
【図3】(C),(D)は、転写装置の動作説明図。
【図4】(E),(F)は、転写装置の動作説明図。
【図5】(G),(H)は、転写装置の動作説明図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
また、本実施形態では、特に明示しない限り、「上」、「下」、「左」、「右」といった方位を示す用語は、図1を基準として用いる。
図1において、転写装置1は、第1接着シートS1に貼付された板状部材としての半導体ウェハW(以下「ウェハW」と称する場合がある)を第2接着シートS2に転着するものであり、第2接着シートS2を支持面21で支持する第2シート支持手段2と、第1接着シートS1を支持するとともに、第2シート支持手段2で支持された第2接着シートS2にウェハWを対向配置させる第1シート支持手段3と、ウェハWを第2接着シートS2に押圧して貼付する押圧手段4と、第2シート支持手段2と第1シート支持手段3とを支持面21に直交する方向に離間接近するように相対移動させる移動手段5と、第1シート支持手段3と第2シート支持手段2とを支持面21に平行な面内で相対回転させる回転手段6とを備えている。
なお、第1接着シートS1は、一方の面に接着剤層AD1を備えており、当該接着剤層AD1を介してウェハWがフレーム部材としての第1リングフレームRL1の中央に貼付されている。ここで、ウェハWの第2面W2には、図示しない回路が形成されており、当該第2面W2の反対側の第1面W1が第1接着シートS1に貼付されている。また、転写装置1で転着するウェハWは、ダイシングされることにより複数のチップWAに分割された状態で転写装置1に供給される。
また、第2接着シートS2は、一方の面に接着剤層AD2を備えており、当該接着剤層AD2を介して第2リングフレームRL2に貼付されている。
ここで、第1接着シートS1に貼付されたウェハWを第2接着シートS2に確実に転着できるように、第1接着シートS1の接着剤層AD1の接着力は、第2接着シートS2の接着剤層AD2の接着力よりも弱く設定されている。また、紫外線硬化型の接着剤層AD1を採用し、紫外線を照射することでその接着力が弱められている。
【0013】
第2シート支持手段2は、空気を吸引することで、平面状の支持面21に載置された第2接着シートS2の他方の面(接着剤層AD2が設けられていない面)を吸引支持可能に構成されている。これにより、第2接着シートS2は、接着剤層AD2が上を向いた状態で、かつ、第2リングフレームRL2と支持面21との間に挟まれるように、吸引支持される。
【0014】
第1シート支持手段3は、第1接着シートS1および第1リングフレームRL1を左右から支持できるように2個設けられており、移動手段5の駆動により、支持面21に対して直交する方向に往復移動可能に設けられている。第1シート支持手段3は、移動手段5で支持された平板状の支持基部31と、この支持基部31の上面に設けられた駆動機器であるリニアモータ32と、リニアモータ32の出力軸33に固定された略L字板状の押さえ部34とを備えている。
【0015】
押圧手段4は、板状の支持板41と、支持板41の下面中央に設けられた駆動機器であるリニアモータ42と、上面中央がリニアモータ42の出力軸43に支持された脱気手段および急剥離抑制手段としての当接手段44とを備えている。
当接手段44は、平面形状がウェハWの平面形状よりやや大きい円形に形成された円板部材45と、この円板部材45の下面に設けられたゴム、樹脂、スポンジなどの弾性を有する弾性部材46とを備えている。
【0016】
移動手段5は、支持板41の上面における左右両側に設けられた、2個の駆動機器であるリニアモータ51と、図示しないフレームに固定された駆動機器であるリニアモータ53とを備えている。リニアモータ51の出力軸52は、支持板41を貫通し、その先端に第1シート支持手段3の支持基部31が支持され、第1シート支持手段3を上下方向に相対移動可能に設けられている。また、リニアモータ53の出力軸54には、回転手段6が固定され、第1シート支持手段3と押圧手段4とリニアモータ51と回転手段6とを上下方向に相対移動可能に設けられている。
【0017】
回転手段6は、移動手段5のリニアモータ53に支持された駆動機器である回転モータ61を備え、この回転モータ61の回転軸62の先端には、支持板41の中央が連結されている。そして、回転モータ61は、第1シート支持手段3と押圧手段4と移動手段5とを、回転軸62を中心に回転可能に設けられている。
【0018】
以上の転写装置1において、ウェハWを第2接着シートS2に転着する手順としては、まず、図示しない搬送装置により、第2リングフレームRL2に貼付された第2接着シートS2を、当該第2接着シートS2の他方の面側から支持面21に載置して、第2シート支持手段2により第2接着シートS2を吸引支持する。
この吸着保持の前、または、後、あるいは同時に、図示しない搬送装置により、第1接着シートS1を介して第1リングフレームRL1に支持されたウェハWを、押さえ部34上に載置する。次に、リニアモータ32の駆動により押さえ部34が上方に移動し、図1に示すように、押さえ部34と支持基部31とにより第1リングフレームRL1を上下から挟み込む。
【0019】
次に、移動手段5のリニアモータ53の駆動により、第1シート支持手段3と押圧手段4とリニアモータ51と回転手段6とが下方に移動し、図2(A)に示すように、押さえ部34と第2リングフレームRL2とが接近した所定位置でリニアモータ53の駆動が終了する。
次に、リニアモータ42の駆動により、当接手段44が下方に移動すると、まず、弾性部材46の中央部が第1接着シートS1の上面に接触し、さらに当接手段44が下方に移動すると、図2(B)に示すように、第1接着シートS1の中央が弾性部材46により下方に押圧されて、ウェハWの第2面W2における中央部分が第2接着シートS2に貼付される。
【0020】
この後、さらに当接手段44が下方に移動すると、図3(C)に示すように弾性部材46が変形し、当接手段44による押圧領域すなわち貼付領域が、ウェハWの中央部から外縁方向に向かって徐々に広がり、ウェハWと第2接着シートS2との間に存在する空気を外側に押し出しながらウェハW全体を第2接着シートS2に貼付する。そして、図3(D)に示すように、弾性部材46がウェハW全体を第2接着シートS2に貼付すると、リニアモータ42の駆動が終了する。
【0021】
次に、リニアモータ51の駆動により、図4(E)に示すように、第1シート支持手段3が上方に移動すると、第1接着シートS1の外縁側が上方に引っ張られ、弾性部材46のウェハWとの接触領域(押圧領域)の外縁側が変形する。このとき、ウェハWは、第2接着シートS2を介して支持面21に面で支持されているため、相当大きな力が上方に働かない限り第2接着シートS2から剥離されない。このような状態で、第1接着シートS1の外縁側が上方に引っ張られれば、当該第1接着シートS1は、ウェハWの外縁から徐々に剥離され、第1接着シートS1とウェハWとの貼付領域の外縁に、剥離の切っ掛けTが形成される。なお、第1接着シートS1の接着力が第2接着シートS2の接着力よりも弱くなるように設定しておけば、ウェハWからの第1接着シートS1の剥離がより効率よく行える。
【0022】
次に、剥離の切っ掛けTが形成されると、第1シート支持手段3の上方への移動が終了し、図4(F)および図5(G)に示すように、移動手段5のリニアモータ53の駆動により、第1シート支持手段3と押圧手段4とリニアモータ51と回転手段6とが上方に移動する。これにより、第1接着シートS1は、剥離の切っ掛けTを剥離を始める手がかりとしてウェハWから剥離されることとなる。このとき、第1シート支持手段3および押圧手段4の上方への移動に伴い、弾性部材46が弾性変形を復元するように変形するので、当接手段44による押圧領域が、ウェハWの外縁から中央方向に向かって徐々に狭まっていき、ウェハWを第2接着シートS2に転着しつつ、第1接着シートS1をウェハWの外縁から徐々に剥離することができる。
そして、リニアモータ53の駆動が継続して、第1接着シートS1全体がウェハWから剥離したら、リニアモータ53の駆動を停止し、図5(H)に示すように、リニアモータ42を駆動させて、当接手段44を第1接着シートS1から離すことで、ウェハWの転着が終了する。なお、リニアモータ51やリニアモータ53が駆動して第1接着シートS1をウェハWから剥離するときに、回転モータ61の駆動により第1シート支持手段3と押圧手段4とを所定角度だけ往復回転するように構成してもよい。この往復回転角度は、第1接着シートS1が第1リングフレームRL1に引っ張られて貼付されている場合や、弛んで貼付されている場合によって変わってくるが、この往復回転動作によって第1接着シートS1の面方向に所定の張力が付与されるように設定されていればよい。これにより、第1接着シートS1は、上方向への剥離力に加えて面方向の張力が加わることとなり、当該第1接着シートS1におけるウェハWからの剥離が促進される。
【0023】
本実施形態によれば、次のような効果がある。
すなわち、第1接着シートS1に貼付されたウェハWを押圧して第2接着シートS2に貼付し、第1接着シートS1を、支持面21と直交する方向に離間させて、ウェハWから第1接着シートS1を剥離するため、支持面21の側方に第1接着シートS1をウェハWから剥離するための専用のスペースを設ける必要がなく、床面に対する転写装置1の占有スペースを最小限に抑えることができる。
【0024】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。また、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0025】
例えば、前記実施形態では、第1接着シートS1を支持している第1リングフレームRL1を第1シート支持手段3で支持する構成を例示したが、ウェハWのダイシング後に第1リングフレームRL1を第1接着シートS1から剥離し、第1接着シートS1のみを第1シート支持手段3で支持してもよい。
さらに、当接手段44として、硬度が高い樹脂などの変形しにくい材料で形成した部材を用い、この部材を下方に移動させることにより、ウェハW全体をほぼ同じタイミングで第2接着シートS2に押圧してもよい。なお、このような部材を用いた場合、第1接着シートS1をウェハWから剥離する際に、ウェハW全体にわたって第1接着シートS1がほぼ同じタイミングで剥離されることになる。なお、当接手段44は設けなくてもよい。
また、当接手段44として、円板部材45と弾性部材46との間に気体や液体を閉じ込めた構成を用いてもよいし、これら気体や液体の圧力を制御して弾性部材46を積極的に変形させる構成としてもよい。さらに、当接手段44を、リニアモータ42の駆動により第1接着シートS1に押し付けて変形させることで、押圧領域を大きくしたが、当接手段44を第1接着シートS1から離れた位置に停止させて、当接手段44内への気体や液体の充填量を調整することで、押圧領域を大きくしてもよい。
【0026】
第1シート支持手段3とリニアモータ51の個数としては、2個に限らず3個以上としてもよいし、1個としてもよい。また、第1シート支持手段3とリニアモータ51の個数は、異なっていてもよく、例えば連結部材で連結された2個の第1シート支持手段3を、1個のリニアモータ51で上下に移動させてもよい。
そして、ダイシング後のウェハWを第2接着シートS2に転着する構成を例示したが、ダイシング前のウェハWを第2接着シートS2に転着してもよい。
また、被着体Wとしては、ガラス板、鋼板、樹脂板等や、その他の板状部材のみならず、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。半導体ウェハは、シリコン半導体ウェハや化合物半導体ウェハであってよい。
第1シート支持手段3と第2シート支持手段2との相対移動は、第1シート支持手段3を停止させておいて第2シート支持手段2を移動させるように構成してもよいし、それら両方を移動させるように構成してもよい。
第1シート支持手段3と第2シート支持手段2との相対回転は、第1シート支持手段3を停止させておいて第2シート支持手段2を回転させるように構成してもよいし、それら両方を回転させるように構成してもよい。
【0027】
また、前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダ及びロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる(実施形態で例示したものと重複するものもある)。
【符号の説明】
【0028】
1…転写装置
2…第2シート支持手段
3…第1シート支持手段
4…押圧手段
5…移動手段
6…回転手段
21…支持面
44…当接手段(脱気手段、急剥離抑制手段)
RL1…第1リングフレーム(フレーム部材)
S1…第1接着シート
S2…第2接着シート
W…ウェハ(板状部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面が第1接着シートの一方の面に貼付された板状部材の第2面を、第2接着シートの一方の面に貼付して、前記板状部材を前記第2接着シートに転着する転写装置であって、
前記第2接着シートの他方の面側に接する支持面で、前記第2接着シートを支持する第2シート支持手段と、
前記第1接着シートを支持するとともに、前記第2シート支持手段で支持された第2接着シートの一方の面に、前記板状部材を対向配置させる第1シート支持手段と、
前記第1接着シートに貼付されている板状部材を、前記第2接着シートに押圧して貼付する押圧手段と、
前記第1シート支持手段と前記第2シート支持手段とを前記支持面に直交する方向に相対移動させて前記第1接着シートを板状部材から剥離可能な移動手段と、
を備えることを特徴とする転写装置。
【請求項2】
前記板状部材は、前記第1接着シートを介してフレーム部材に支持されており、
前記第1シート支持手段は、前記フレーム部材を支持可能な構成を有していることを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
【請求項3】
前記第1シート支持手段と前記第2シート支持手段とを、前記支持面に平行な面内で相対回転させる回転手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の転写装置。
【請求項4】
前記押圧手段は、前記板状部材を前記第2接着シートに押圧する際に、前記板状部材の中央部から外縁方向に向かって、徐々に押圧領域を広げていく脱気手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の転写装置。
【請求項5】
前記押圧手段は、前記第1シート支持手段と前記第2シート支持手段とを離間する方向に相対移動させる際に、前記板状部材の外縁から中央方向に向かって、徐々に押圧領域を狭めていく急剥離抑制手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の転写装置。
【請求項6】
第1面が第1接着シートの一方の面に貼付された板状部材の第2面を、第2接着シートの一方の面に貼付して、前記板状部材を前記第2接着シートに転着する転写方法であって、
前記第2接着シートの他方の面側に接する支持面で、前記第2接着シートを支持する工程と、
前記第1接着シートを支持するとともに、前記支持面で支持された第2接着シートの一方の面に、前記板状部材を対向配置させる工程と、
前記第1接着シートに貼付されている板状部材を、前記第2接着シートに押圧して貼付する工程と、
前記第1接着シートと前記第2接着シートとを前記支持面に直交する方向に相対移動させて前記第1接着シートを板状部材から剥離する工程と、を有することを特徴とする転写方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−222308(P2012−222308A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−89755(P2011−89755)
【出願日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(000102980)リンテック株式会社 (1,750)
【Fターム(参考)】