説明

通信システムおよび通信方法

【課題】プログラムを適切に配信する。
【解決手段】第1のユーザシステム11は、反応した対象センサの対象センサ種別と、対象センサの属性情報とを含む対象センサ情報を収集するセンサ情報収集手段111と、対象センサ情報から送信情報を生成する送信情報生成手段113を備える。第2のユーザシステム21は、第1のユーザシステム11から送信情報を受信するとともに、センタサーバからプログラムをダウンロードする情報送受信手段211と、送信情報から対象センサ情報に含まれる対象センサ種別を抽出するとともに、保有表示機器種別および対象センサ種別に対応する対象プログラムがない場合、センタサーバ3から対象プログラムを取得する送信情報分割手段214と、対象プログラムを使用して、送信情報を表示情報に変換する送信情報変換手段216と、表示情報を表示機器に送信する表示情報送信手段217を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の存在、動きまたは環境に関する情報を感知するセンサを備える第1のシステムと、第1のシステムと接続され表示機器を備える第2のシステムと、第2のシステムと接続されるセンタサーバと、を備える通信システムおよびこの通信システムにおける通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の通信システムを使用する場合、例えば電話をかける場合、電話にでた相手は、互いに会話することによって、人の存在を直接的に感じる。
【0003】
この場合、電話にでた相手は、直前まで行なっていた思考を中断させて応対するので、電話にでる直前まで実行していた作業が中断されるという問題がある。
【0004】
相手の思考を中断させないようにするには、電話の代わりに、電子メールを使用すれば良い。電子メールは、相手の都合が良いときに読むことができるので、相手の思考を中断することがない。
【0005】
しかし、電子メールは、リアルタイム性に欠けるので、相手がそこに在席しているとか、存在感等をリアルタイムで抱くことができないという問題がある。
【0006】
そこで、相手の存在情報を知る場合に、人の思考が中断されず、また、相手の存在感をリアルタイムで抱くことができ、しかも、相手の存在情報を知る場合に、人の手を煩わすことがないつながり感を伝える方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
この特許文献1に記載の方法では、人の存在、動き、または環境に関する情報をセンサが検出し、センサ情報を出力し、相手装置との間で上記センサ情報を送受信する通信端末が用いられる。この通信端末は、センサが取得したセンサ情報を、通信網に送信する送信部と、上記通信網を介して、上記相手装置が送信した上記センサ情報を受信する受信部と、上記受信部が受信した上記センサ情報に応じた動作を実行する動作実行部と、を有する。これにより遠隔地の人の動きまたは環境に関する情報に応じた動作を、上記動作実行部が実行することによって、上記遠隔地の人の動きを半明示的に伝達する。
【0008】
この特許文献1に記載の方法では、例えば、見守られるエンドユーザ宅にセンサが設置され、見守るエンドユーザ宅に表示機器が設置される。見守るエンドユーザ宅においては、見守られるエンドユーザ宅からセンサの情報を取得する。見守るエンドユーザ宅では、所定のプログラムで、取得したセンサ情報から、表示機器に表示するための表示情報を生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−314707号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ここで、特許文献1に記載の方法では、見守るエンドユーザ宅において、センサ情報を表示情報に変換するので、そのプログラムは、見守るエンドユーザ宅で保有している必要がある。しかし、見守られるエンドユーザ宅での環境の変化や、技術の進歩等に伴い、見守られるエンドユーザ宅に設置されるセンサ種別は適宜変更される場合がある。
【0011】
特許文献1に記載の方法では、見守られるエンドユーザ宅に設置されるセンサ種別が変更されると、見守るエンドユーザ宅において表示機器にそのセンサ情報を表示することができない場合が考えられる。
【0012】
これに対応する方法として、見守るエンドユーザ宅において、常に全てのセンサに対応するプログラムを保有することも考えられる。しかしこの方法では、センサの数は無限にあり、現実的には実現することはできない。また新たなセンサ種別が生じた場合に対応することができない。
【0013】
従って本発明の目的は、センサを備える第1のシステムと、表示機器を備える第2のシステムを備え、センサの属性情報を表示機器に表示するプログラムを、第2のシステムに適切に配信する通信システムおよび通信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、本発明の第1の特徴は、人の存在、動きまたは環境に関する情報を感知するセンサを備える第1のシステムと、第1のシステムと接続され、表示機器を備える第2のシステムと、第2のシステムと接続されるセンタサーバと、を備える通信システムに関する。即ち本発明の第1の特徴に係るセンタサーバは、表示機器の表示機器種別およびセンサのセンサ種別ごとに、当該表示機器に表示するための表示情報を、当該センサが感知した属性情報から生成するプログラムを記憶している。本発明の第1の特徴に係る第1のシステムは、センサと、センサのうち反応した対象センサの対象センサ種別と、対象センサの属性情報とを含む対象センサ情報を収集するセンサ情報収集手段と、対象センサ情報から送信情報を生成する送信情報生成手段と、送信情報を、第2のシステムに送信する情報送信手段と、を備える。本発明の第1の特徴に係る第2のシステムは、表示機器と、第2のシステムが保有するプログラムと、当該プログラムが生成する表示情報に対応する表示機器種別およびセンサ種別を対応づけた保有プログラム対応データが記憶された保有プログラム対応データ記憶手段と、第1のシステムから送信情報を受信するとともに、センタサーバからプログラムをダウンロードする情報送受信手段と、送信情報から対象センサ情報に含まれる対象センサ種別を抽出するとともに、保有プログラム対応データにおいて、保有表示機器種別および当該対象センサ種別に対応する対象プログラムを検索し、対象プログラムがない場合、センタサーバから情報送受信手段を介して対象プログラムを取得する送信情報分割手段と、送信情報分割手段から取得した対象プログラムを使用して、送信情報を表示情報に変換する送信情報変換手段と、送信情報変換手段によって変換された表示情報を、保有表示機器に送信する表示情報送信手段とを備える。
【0015】
ここで、プログラムは、さらにセンサの設置場所および優先度のいずれかを含む在宅情報も考慮して表示情報を生成し、送信情報には、対象センサの在宅情報が含まれても良い。この場合第1のシステムは、さらに、センサの在宅情報を記憶する在宅情報記憶手段をさらに備え、記送信情報生成手段は、在宅情報記憶手段から対象センサの在宅情報を抽出し、対象センサ情報と、抽出した在宅情報と、から送信情報を生成する。
【0016】
また、情報送受信手段は、保有表示機器種別および対象センサ種別をセンタサーバに送信し、センタサーバは、保有表示機器種別および対象センサ種別に対応する対象プログラムを第2のシステムに送信することが好ましい。
【0017】
また、送信情報に複数の対象センサ種別が含まれている場合、対象プログラムは、保有プログラム対応データにおいて、保有表示機器種別および当該複数の対象センサ種別に対応するプログラムであることが好ましい。
【0018】
また、第2のシステムは、保有表示機器種別と、当該保有表示機器が対応不可なセンサ種別とが対応づけられた表示機器情報データが記憶された表示機器情報データ記憶手段をさらに備え、送信情報分割手段は、保有プログラム対応データにおいて、保有表示機器種別および、送信情報に含まれる複数の対象センサ種別のうち対応不可なセンサ種別以外のセンサ種別に対応する対象プログラムを検索しても良い。
【0019】
本発明の第2の特徴は、人の存在、動きまたは環境に関する情報を感知するセンサを備える第1のシステムと、第1のシステムと接続され、表示機器を備える第2のシステムと、第2のシステムと接続されるセンタサーバと、を備える通信システムに用いられる通信方法に関する。即ち本発明の第2の特徴に係る通信方法は、センタサーバが、表示機器の表示機器種別およびセンサのセンサ種別ごとに、当該表示機器に表示するための表示情報を、当該センサが感知した属性情報から生成するプログラムを記憶するステップと、第1のシステムが、センサのうち反応した対象センサの対象センサ種別と、対象センサの属性情報とを含む対象センサ情報を収集するステップと、第1のシステムが、対象センサ情報から送信情報を生成するステップと、第1のシステムが、送信情報を、第2のシステムに送信するステップと、第2のシステムが、第1のシステムから送信情報を受信するステップと、第2のシステムが、送信情報から対象センサ情報に含まれる対象センサ種別を抽出するとともに、当該第2のシステムが保有するプログラムと、当該プログラムが生成する表示情報に対応する表示機器種別およびセンサ種別を対応づけた保有プログラム対応データにおいて、保有表示機器種別および当該対象センサ種別に対応する対象プログラムを検索するステップと、第2のシステムが、対象プログラムがない場合、センタサーバから対象プログラムを取得するステップと、第2のシステムが、取得した対象プログラムを使用して、送信情報を表示情報に変換するステップと、第2のシステムが、変換された表示情報を、保有表示機器に送信するステップとを備える。
【0020】
ここで、プログラムは、さらにセンサの設置場所および優先度のいずれかを含む在宅情報も考慮して表示情報を生成し、送信情報には、対象センサの在宅情報が含まれても良い。この場合第1のシステムが、在宅情報記憶手段から対象センサの在宅情報を抽出し、対象センサ情報と、抽出した在宅情報と、から送信情報を生成するステップをさらに備える。
【0021】
また、第2のシステムが、保有表示機器種別および対象センサ種別をセンタサーバに送信するステップと、センタサーバが、保有表示機器種別および対象センサ種別に対応する対象プログラムを第2のシステムに送信するステップをさらに備えることが好ましい。
【0022】
また、送信情報に複数の対象センサ種別が含まれている場合、対象プログラムは、保有プログラム対応データにおいて、保有表示機器種別および当該複数の対象センサ種別に対応するプログラムであることが好ましい。
【0023】
また、対象プログラムは、保有プログラム対応データにおいて、保有表示機器種別および、送信情報に含まれる複数の対象センサ種別のうち対応不可なセンサ種別以外のセンサ種別に対応する対象プログラムであっても良い。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、センサを備える第1のシステムと、表示機器を備える第2のシステムを備え、センサの属性情報を表示機器に表示するプログラムを、第2のシステムに適切に配信する通信システムおよび通信方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態に係る通信システムのシステム構成を説明する図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る通信システムに用いられる速度センサを説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る通信システムに用いられる温度センサを説明する図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る通信システムに用いられるタッチセンサを説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る通信方法を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係るホームゲートウェイ装置およびセンタサーバを説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るプログラム対応データのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【図8】本発明の実施の形態に係るプログラムを説明する図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るダウンロード前の保有プログラム対応データ記憶手段のデータを説明する図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る表示機器情報データのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【図11】本発明の実施の形態に係るダウンロード後の保有プログラム対応データ記憶手段のデータを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
【0027】
本発明の実施の形態において「プログラム」とは、センサ情報から、表示情報を生成するためのプログラムを言う。
【0028】
(通信システム)
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る通信システム10は、第1のユーザシステム11、第2のユーザシステム21およびセンタサーバ3を備える。第1のユーザシステム11、第2のユーザシステム21およびセンタサーバ3は、通信ネットワーク4によって相互に接続されている。本発明の実施の形態においては、第1のユーザシステム11のセンサで感知した情報を、第2のユーザシステム21に送信する。第2のユーザシステム21において、受信した情報に基づいて、表示機器等に表示する。
【0029】
第1のユーザシステム11は、見守られるエンドユーザ宅10に設けられる。第1のユーザシステム11は、第1のセンサ101、第2のセンサ1012、第3のセンサ103および第1のホームゲートウェイ装置1を備える。第1のセンサ101、第2のセンサ102および第3のセンサ103は、人の存在、動きまたは環境に関する情報を感知するセンサである。第1のセンサ101、第2のセンサ102および第3のセンサ103から取得された情報は、第1のホームゲートウェイ装置1によって収集される。第1のホームゲートウェイ装置1は、各センサから取得した情報から送信情報を生成し、通信ネットワーク4を介して、第2のユーザシステム21に送信する。第1のユーザシステム11は、さらに、センサの設置場所および優先度のいずれかを含む在宅情報を送信しても良い。
【0030】
第2のユーザシステム21は、見守るエンドユーザ宅20に設けられる。第2のユーザシステム21は、第1の表示機器201、第2の表示機器202、第3の表示機器203および第2のホームゲートウェイ装置2を備える。第1の表示機器201、第2の表示機器202および第3の表示機器203は、第1のユーザシステム11から送信された人の存在、動きまたは環境に関する情報を表示する表示機器である。第2のホームゲートウェイ装置2は、第1のユーザシステム11からセンサの情報を受信し、第1の表示機器201、第2の表示機器202、第3の表示機器203のいずれか一つ以上でセンサ情報を表示するための表示情報を生成して、各表示機器に送信する。表示情報の生成においては、センサ情報に含まれるセンサ種別および表示機器の種別に対応するプログラムが用いられる。このプログラムは、さらにセンサの設置場所および優先度のいずれかを含む在宅情報も考慮して表示情報を生成しても良い。
【0031】
本発明の実施の形態においては、第1のホームゲートウェイ装置1がセンサ情報を送信し、第2のホームゲートウェイ装置2がセンサ情報に対応する表示情報を生成して、表示機器に表示させる場合について説明する。ここで、第1のホームゲートウェイ装置1が、第2のホームゲートウェイ装置2の有する各機能や表示機器を備えても良く、第2のホームゲートウェイ装置2が、第1のホームゲートウェイ装置1の有する各機能やセンサを備えても良い。具体的には、第2のホームゲートウェイ装置2にさらにセンサが接続され、センサ情報を第1のホームゲートウェイ装置1に送信し、第1のホームゲートウェイ装置1にさらに表示機器が接続され、センサ情報に対応する表示情報を生成して、表示機器に表示させても良い。
【0032】
また、本発明の実施の形態においては、第1のホームゲートウェイ装置1および第2のホームゲートウェイ装置2等のホームゲートウェイ装置において、各機能が実現されている場合について説明するが、この場合には限られない。同様の機能を実現できるのであれば、ルータ、コンピュータなどのその他の情報機器によって実現されても良い。
【0033】
(センサおよび表示機器)
第1のユーザシステム11が備えるセンサと、第2のユーザシステム21が備える表示機器は、様々な種類が考えられる。センサと表示機器は、センサの種別に応じて、表示する表示機器の種別が決定されても良い。ここで、図2ないし図4を参照して、センサの一例を説明する。
【0034】
図2に示すセンサ101は、速度センサ101である。速度センサ102は、超音波センサ本体101a、超音波発信部101b、超音波受信部101cおよび速度センサボード101dとを有する。温度センサボード101dは、一時記憶部101e、演算部110f、外部インタフェース101gおよびバス101hを備える。バス101hは、超音波センサ本体101a、一時記憶部101e、演算部101fおよび外部インタフェース101gを接続する。
【0035】
速度センサ102は、超音波発信部101bから超音波を前方に発信し、この発信された超音波は、前方に存在する物体で反射し、超音波受信部101cに入力する。このときに、発信から入力するまでの時間T0[s]が計測され、この計測された時間が、演算部101fに送られる。演算部101fでは、音速V[m/s]と時間T0とから、物体までの距離L0[m]を求める。この距離データL0[m]は、一時記憶部101eに記憶される。前回の測定からT[s]後、速度センサ101は、上記と同様の測定を行ない、物体までの距離L1[m]を測定する。
【0036】
次に、演算部101fは、先程、一時記憶部101eに格納した距離データL0と距離L1とに基づいて、物体の平均移動速度(L1−L0)/T[m/s]を求め、この求めた結果を、外部インタフェース101gを介して送信する。
【0037】
図3に示すセンサ102は、温度センサ102である。温度センサ102は、赤外線CCDセンサ102a、一時記憶部102b、演算部102c、外部インタフェース102dおよびバス102eを備える。バス102eは、赤外線CCDセンサ102a、一時記憶部102b、演算部102cおよび外部インタフェース102dを接続する。
【0038】
赤外線CCDセンサ102aを構成する各素子は、入射する赤外線量に応じた出力信号を、バス102eを介して、一時記憶部102bに記憶する。一定の時間が経過した後に、同様の測定を再び行ない、その出力も、一時記憶部102bに記憶する。演算部102cは、素子ごとに、上記2回の測定の差分を取り、温度変化の激しい部分が、所定の割合を超えた場合、外部インタフェース102dを通して、その変化量の合計値を送信する。これによって、人等の物体の移動を検出することができる。
【0039】
図4に示すセンサ103は、タッチセンサ103である。タッチセンサ103は、電極103aと、タッチセンサボード103bとを有する。タッチセンサボード103bは、電極検出部103cおよび外部インタフェース103dとを備える。電極103aには、人の手が触れられる。
【0040】
電極103aには、一定の電圧が印加され、ここで、人の手が電極103aに触れると、電極103aの電位が変動し、電位検出部103cが、その電位変動を検出する。このときに、電位検出部102cは、外部インタフェース103dを介して、人が触れたという情報を送信する。
【0041】
次に表示機器の一例を説明する。
【0042】
表示機器は例えば、モータと、モータによって駆動される被駆動部材とを備える。表示機器は、第1のユーザシステム11からセンサ情報として速度センサによる速度情報を受信すると、受信した速度情報の大きさに応じて、モータの回転速度を制御し、被駆動部材の揺れ方を変化させる。表示機器は、被駆動部材の揺れによって、第1のユーザシステム11における人の動きを、第2のユーザシステム21で表現する。
【0043】
表示機器は例えば、複数のLEDと、光ファイバと、光ファイバを駆動するモータとを備える。表示機器は、第1のユーザシステムからセンサ情報として速度センサによる速度情報を受信すると、速度情報の大きさに応じて、モータの回転速度を制御し、光ファイバの揺れ方を変化させる。さらに表示機器は、送信元であるユーザシステム11のアドレス情報に応じて、LEDの光の強さまたは光り方を制御する。これにより表示機器は、第1のユーザシステム11における人の動きを、第2のユーザシステム21で表現することができる。
【0044】
表示機器は例えば、スピーカである。第1のユーザシステム11からセンサ情報としてタッチセンサによる接触情報を受信すると、表示機器は、予め設定された音を、スピーカから出力する。これにより表示機器は、第1のユーザシステム11に設置されているタッチセンサへの接触状況を、第2のユーザシステム21で表現することができる。
【0045】
表示機器は例えば、表示装置を備えるコンピュータである。第1のユーザシステム11からセンサ情報として速度センサによる速度情報やタッチセンサによる接触情報を受信すると、表示機器は、速度情報や接触情報に対応する動画を表示装置に表示する。例えば、速度情報において一定数値以上の速度の場合、キャラクターが早く動く動画を作成し、表示装置に表示することができる。またタッチセンサによる接触情報の頻度が高い場合に、多数のキャラクターが存在する動画を作成し、表示装置に表示することができる。
【0046】
以上、センサおよび表示機器の一例を説明したが、これらに限られるものではない。また、複数のセンサ情報を組み合わせて表示情報を生成し、複数の表示機器で表示する場合も考えられる。
【0047】
(処理の概要)
図5を参照して、本発明の実施の形態に係る通信システム10の処理を説明する。
【0048】
まずステップS101において、第1のホームゲートウェイ装置1において、各センサからセンサ情報を取得し、在宅情報と関連づけ、送信情報を生成する。ここで「センサ情報」は、センサ種別と、そのセンサが示した数値とを関連づけた情報である。「在宅情報」は、センサの設置場所や、各センサの優先度などであって、見守られるユーザ宅10内に設置されたセンサの情報である。第1のホームゲートウェイ装置1は、第1のホームゲートウェイ装置1に接続されたセンサからセンサ情報を取得する。ここで、第1のホームゲートウェイ装置1は、全てのセンサからセンサ情報を取得し反応したセンサ情報を取得しても良いし、反応したセンサのセンサ情報のみを取得しても良い。
【0049】
ステップS102において第1のホームゲートウェイ装置1は、ステップS101で生成した送信情報を、通信ネットワーク4を介して第2のホームゲートウェイ装置2に送信する。
【0050】
ステップS103において第2のホームゲートウェイ装置2が送信情報を受信すると、ステップS104において、第2のホームゲートウェイ装置2は、第2のホームゲートウェイ装置2内に、この送信情報を表示情報に変換できるプログラムがあるか否かを判定する。本発明の実施の形態においては、送信情報に含まれたセンサ情報のセンサ種別および、第2のユーザシステム21が備える表示機器の表示機器種別ごとに、このプログラムが設けられている。第2のホームゲートウェイ装置2は、送信情報に含まれたセンサのセンサ種別と、第2のユーザシステム21が備える表示機器の表示機器種別と、それに対応するプログラムとを関連づけた保有プログラム対応データ212aを検索し、第2のホームゲートウェイ装置2にプログラムがあるか否かを判定する。
【0051】
ステップS104においてプログラムがあると判定された場合、ステップS108に進む。一方、プログラムがないと判定された場合、ステップS105に進む。プログラムがない場合とは例えば、見守られるエンドユーザ宅10に新たなセンサが接続され、第2のホームゲートウェイ装置2が、新たに接続されたセンサ情報から表示機器に表示するための表示情報を生成するプログラムを保有していない場合である。
【0052】
ステップS105において第2のホームゲートウェイ装置2は、プログラムがないことを、センタサーバ3に通知する。このとき第2のホームゲートウェイ装置2は、送信情報に含まれたセンサのセンサ種別と、第2のユーザシステム21が備える表示機器の表示機器種別とを、センタサーバ3に送信する。
【0053】
第2のホームゲートウェイ装置2からプログラムがない旨の通知を受けると、ステップS106においてセンタサーバ3は、センタサーバ3に記憶されているプログラムのうち、送信情報に含まれたセンサのセンサ種別と、第2のユーザシステム21が備える表示機器の表示機器種別とに対応するプログラムを抽出する。さらにセンタサーバ3は、抽出したプログラムを第2のホームゲートウェイ装置2にダウンロードさせるための準備をする。ここで例えば、ダウンロードさせるためのURL等を、第2のホームゲートウェイ装置2に送信しても良い。
【0054】
ここで第2のホームゲートウェイ装置2からセンタサーバ3へ、プログラムのダウンロード要求が送信されると、センタサーバ3は、ステップS106で準備したプログラムを、第2のホームゲートウェイ装置2にダウンロードさせる。このとき第2のホームゲートウェイ装置2は、ダウンロードしたプログラムと、センサ種別および表示機器種別とを関連づけるレコードもダウンロードし、保有プログラム対応データ212aに挿入する。
【0055】
ステップS108において第2のホームゲートウェイ装置2は、送信情報に含まれたセンサのセンサ種別と、第2のユーザシステム21が備える表示機器の表示機器種別と、に対応するプログラムを読み出し、センサ種別および表示機器種別と関連づける。ステップS109において第2のホームゲートウェイ装置2は、ステップS108において関連づけられた情報に基づいて、プログラムを用いて送信情報から表示情報を生成する。さらにステップS110において第2のホームゲートウェイ装置2は、ステップS109で生成した表示情報を、各表示機器に送信する。
【0056】
(センタサーバ)
図6を参照して、本発明の実施の形態に係るセンタサーバ3を説明する。センタサーバ3は、中央処理制御装置、記憶装置等を備える一般的なコンピュータに、所定の処理を実行するプログラムがインストールされることにより実現される。
【0057】
センタサーバ3は、プログラム対応データ記憶手段301、プログラム記憶手段302および表示機器情報記憶手段303を備える。
【0058】
プログラム対応データ記憶手段301は、ハードディスク等の記憶装置で実現され、プログラム対応データ301aを記憶する手段である。プログラム対応データ301aは、本発明の実施の形態に係る通信システム10で用いられる、センサ情報から表示情報を生成するための全てのプログラムについて、そのプログラムに入力されるセンサ情報のセンサ種別と、そのプログラムが出力する表示情報の表示機器種別が対応づけられている。
【0059】
プログラム対応データ301aは、例えば図7に示すようなデータ構造およびデータを備える。図7においては、表示機器種別およびセンサ種別に、プログラム識別子が関連づけられている。表示機器種別とプログラム識別子は1対1で対応し、一つのプログラムから、一つの表示機器に表示するための表示する表示情報が生成されることを示している。また、センサ種別とプログラム識別子は多対1で対応し、複数のセンサのセンサ情報を一つのプログラムに入力して表示情報を生成することを示している。
【0060】
プログラムデータ記憶手段302は、ハードディスク等の記憶装置で実現され、プログラム識別子に対応して、各プログラムデータを記憶する手段である。プログラムデータ記憶手段302に記憶される各プログラムデータは、表示機器の表示機器種別およびセンサのセンサ種別ごとに、表示機器に表示するための表示情報を、センサが感知した属性情報から生成するためのプログラムである。
【0061】
表示機器情報記憶手段303は、ハードディスク等の記憶装置で実現され、表示機器情報データ303aを記憶する手段である。表示機器情報データ303aは、表示機器の表示器機種別と、その表示機器で表示可能なセンサ種別と、その表示機器で表示不可能なセンサ種別とを関連づけたデータである。
【0062】
センタサーバ3は、第2のホームゲートウェイ装置2から、プログラムダウンロードのリクエストを受信する。このリクエストには、ユーザシステム21に備えられた表示機器の種別である保有表示機器種別および対象センサ種別が含まれている。センタサーバ3は、記憶装置からプログラム対応データ301aを読み出し、リクエストに含まれた保有表示機器種別および対象センサ種別に対応するプログラム識別子を抽出する。さらにセンタサーバ3は、プログラムデータ記憶手段302に記憶された各プログラムのうち、抽出したプログラム識別子に対応するプログラムを抽出する。抽出されたプログラムは、第2のホームゲートウェイ装置2にダウンロードされる。
【0063】
センタサーバ3がダウンロードさせるプログラムは、表示機器情報データ303aにおいて、保有表示機器種別および、送信情報に含まれる複数の対象センサ種別のうち対応不可なセンサ種別以外のセンサ種別に対応するプログラムである。例えば、表示機器情報データ303aにおいて、表示機器種別D202に対応不可センサ種別S101が対応づけられている場合、センタサーバ3は、保有表示機器種別D202および対象センサ種別S101を受信しても、これに対応するプログラムをダウンロードさせることはない。
【0064】
ここで、図8を参照して、本発明の実施の形態に係るプログラムを説明する。図8には、コンピュータの表示画面に表示する表示情報を作成するための、第1のプログラムないし第4のプログラムが記載されている。第1のプログラムにおいては、コンピュータの表示画面に表示する際のキャラクターなどの対象物の大きさ、数、色、形、スピード等の各パラメータを、センサ情報の属性情報や在宅情報に基づいて決定する。例えば、優先度の高いセンサによる情報を表示する場合、対象物は大きく、優先度の低いセンサによる情報を表示する場合、対象物は小さい。また、対象物の数は、センサ機器種別の反応数に対応する。対象物の色は、設置場所によって色わけされている。対象物の形は、例えば第2のユーザシステム21のユーザによって指定されたものや、予めプログラムで指定されたものである。対象物の動くスピードは、センサ反応時間の間隔によって決定される。
【0065】
このように、本発明の実施の形態に係るプログラムは、第1のユーザシステム11から送信される送信情報に基づいて、第2のユーザシステム21の表示機器の表示情報を生成することができる。
【0066】
センタサーバ3には、あらゆるセンサ種別および表示機器の組み合わせに対応するプログラムが記憶されている。センタサーバ3は、第2のユーザシステム21等の各ユーザシステムからのリクエストに応じて、各ユーザシステムが必要なプログラムを、そのユーザシステムに配信またはダウンロードする。
【0067】
(第1のホームゲートウェイ装置)
図6を参照して、本発明の実施の形態に係る第1のホームゲートウェイ装置1を説明する。第1のホームゲートウェイ装置1は、見守られるエンドユーザ宅10の第1のユーザシステム11に備えられる。第1のホームゲートウェイ装置1は、第1のセンサ101、第2のセンサ102および第3のセンサ103に接続されている。第1のホームゲートウェイ装置1は、センサ情報収集手段111、在宅情報記憶手段112、送信情報生成手段113、情報蓄積手段114および情報送信手段115を備える。
【0068】
センサ情報収集手段111は、対象センサの対象センサ種別と、対象センサの属性情報とを含む対象センサ情報を収集する。ここで、対象センサとは、センサ101、102、103のうち反応したセンサである。反応したセンサには、ある一定の閾値以上の数値を示したセンサ等も含まれる。対象センサの属性情報とは、センサの出力する数値である。例えば、速度センサの場合、属性情報は速度情報である。温度センサの場合、属性情報は温度情報である。センサ情報収集手段111は、第1のセンサ101、第2のセンサ102および第3のセンサ103から、対象センサの対象センサ種別と、その属性情報とを対応づけて収集し、送信情報生成手段113に入力する。
【0069】
在宅情報記憶手段112は、ハードディスク等の記憶装置で実現され、在宅情報を記憶する手段である。在宅情報とは、センサの設置場所や、各センサの優先度などであって、見守られるユーザ宅10内に設置されたセンサの情報である。予め、見守られるユーザ宅内10のユーザ等により、センサのセンサ種別、設置場所、優先度などが入力され、在宅情報として、在宅情報記憶手段112に記憶される。
【0070】
送信情報生成手段113は、対象センサ情報から送信情報を生成する。送信情報生成手段113はさらに、在宅情報記憶手段112から対象センサの在宅情報を抽出し、対象センサ情報と、抽出した在宅情報と、から送信情報を生成しても良い。送信情報は、対象センサ情報と、必要に応じて在宅情報とを含む。送信情報生成手段113は、生成した送信情報を情報蓄積手段114に送信する。
【0071】
情報蓄積手段114は、ハードディスク等の記憶装置で実現され、送信情報生成手段113から入力された送信情報を記憶する手段である。情報蓄積手段114に記憶された送信情報は、情報送信手段115によって取得される。
【0072】
情報送信手段115は、情報蓄積手段114から送信情報を取得し、通信ネットワーク4を介して第2のホームゲートウェイ装置2に送信する。
【0073】
(第2のホームゲートウェイ装置)
図6を参照して、本発明の実施の形態に係る第2のホームゲートウェイ装置2を説明する。第2のホームゲートウェイ装置2は、見守るエンドユーザ宅20の第2のユーザシステム21に備えられる。第2のホームゲートウェイ装置2は、第1の表示機器201、第2の表示機器202および第3の表示機器203に接続されている。第2のホームゲートウェイ装置2は、情報送受信手段211、保有プログラム対応データ記憶手段212、保有プログラム記憶手段213、送信情報分割手段214、送信情報結合手段215、送信情報変換手段216、表示情報送信手段217および表示機器情報記憶手段218を備える。
【0074】
保有プログラム対応データ記憶手段212は、ハードディスク等の記憶装置で実現され、保有プログラム対応データを記憶する手段である。保有プログラム対応データは、第2のユーザシステム21の第2のホームゲートウェイ装置2が保有するプログラムの識別子と、プログラムが生成する表示情報に対応する表示機器種別およびセンサ種別と、を対応づけている。保有プログラム対応データ記憶手段212には、センタサーバ3が備えるプログラム対応データ301aに記憶された各プログラムのレコードのうち、第2のホームゲートウェイ装置2が保有するプログラムのレコードが記憶されている。
【0075】
保有プログラム対応データは、例えば図9のようなデータ構造とデータを備える。図9に示す例において保有プログラム対応データは、表示機器およびセンサごとにプログラムと対応づけられている。保有プログラム対応データ212aは、第1の表示機器201についての保有プログラム対応データであって、保有プログラム対応データ212bは、第2の表示機器202についての保有プログラム対応データであって、保有プログラム対応データ212cは、第3の表示機器203についての保有プログラム対応データである。
【0076】
図9の保有プログラム対応データ212aに示す例では、第1の表示機器201に表示する表示情報を生成するためのプログラムP11ないしP16が関連づけられている。プログラムP11は、第1のセンサ101のセンサ情報から、第1の表示機器201に表示する表示情報を生成するためのプログラムである。プログラムP12は、第2のセンサ102のセンサ情報から、第1の表示機器201に表示する表示情報を生成するためのプログラムである。プログラムP13は、第3のセンサ103のセンサ情報から、第1の表示機器201に表示する表示情報を生成するためのプログラムである。プログラムP14は、第1のセンサ101のセンサ情報および第2のセンサ102のセンサ情報から、第1の表示機器201に表示する表示情報を生成するためのプログラムである。プログラムP15は、第1のセンサ101のセンサ情報および第3のセンサ103のセンサ情報から、第1の表示機器201に表示する表示情報を生成するためのプログラムである。プログラムP16は、第2のセンサ102のセンサ情報および第3のセンサ103のセンサ情報から、第1の表示機器201に表示する表示情報を生成するためのプログラムである。
【0077】
なお、第2のホームゲートウェイ装置2が、第1のセンサ101のセンサ情報、第2のセンサ102のセンサ情報および第3のセンサ103のセンサ情報から、第1の表示機器201に表示する表示情報を生成するためのプログラム(図7に示すプログラムP17に対応)を保有していない場合、図9に示す保有プログラム対応データ212aにおいて、このプログラムの情報は関連づけられていない。
【0078】
図9の保有プログラム対応データ212bに示す例では、第2の表示機器202に表示する表示情報を生成するためのプログラムP21およびP22が関連づけられている。
【0079】
なお、第2のホームゲートウェイ装置2が、第2のセンサ102のセンサ情報および第3のセンサ103のセンサ情報から、第2の表示機器202に表示する表示情報を生成するためのプログラム(図7に示すプログラムP23に対応)を保有していない場合、図9に示す保有プログラム対応データ212bにおいて、このプログラムの情報は関連づけられていない。また本発明の実施の形態において第2の表示機器202は、第1のセンサ101のセンサ情報を表示することはできない。従って、保有プログラム対応データ212bにおいて、第1のセンサ201のセンサ情報から、第2の表示機器202に表示する表示情報を生成するためのプログラムが関連づけられることはない。
【0080】
図9の保有プログラム対応データ212cに示す例では、第3の表示機器203に表示する表示情報を生成するためのプログラムP31およびP32が関連づけられている。
【0081】
なお、第2のホームゲートウェイ装置2が、第1のセンサ101のセンサ情報および第2のセンサ102のセンサ情報から、第3の表示機器203に表示する表示情報を生成するためのプログラム(図7に示すプログラムP33に対応)を保有していない場合、図9に示す保有プログラム対応データ212cにおいて、このプログラムの情報は関連づけられていない。また本発明の実施の形態において第3の表示機器203は、第3のセンサ103のセンサ情報を表示することはできない。従って、保有プログラム対応データ212cにおいて、第3のセンサ103のセンサ情報から、第3の表示機器203に表示する表示情報を生成するためのプログラムが関連づけられることはない。
【0082】
保有プログラム記憶手段213は、ハードディスク等の記憶装置で実現され、第2のホームゲートウェイ装置2が保有しているプログラムを、プログラム識別子に対応して記憶する手段である。保有プログラム記憶手段213に記憶された各プログラムの用途については、保有プログラム対応データ記憶手段212において対応づけられている。保有プログラム記憶手段213には、センタサーバ3が備えるプログラム記憶手段302に記憶された各プログラムのうち、第2のホームゲートウェイ装置2が保有するプログラムが記憶されている。
【0083】
表示機器情報記憶手段218は、ハードディスク等の記憶装置で実現され、表示機器情報データ218aを記憶する手段である。表示機器情報データ218aは、第2のユーザシステム21が保有している表示機器の種別である保有表示機器種別と、保有表示機器が対応不可なセンサ種別とが対応づけられたデータである。表示機器情報データ218aは、第2のホームゲートウェイ装置2が第1のホームゲートウェイ装置1から送信情報を受信した際、送信情報のセンサ情報を表示情報に変換するためのプログラムを保有しているか否かを判別する際に用いられる。本発明の実施の形態において、表示機器情報データ218aにおいて、第2のユーザシステム21が保有している表示機器について、送信情報に含まれるセンサ種別のうち、対応不可センサ種別以外の対応可能センサ種別に対応するプログラムを、第2のホームゲートウェイ装置2が保有していることを要する。
【0084】
表示機器情報データ218aは、図10に示すようなデータ構造およびデータを備える。表示機器情報データ218aにおいて、表示機器種別に、その付属情報、対応可能センサ種別および対応不可センサ種別が対応づけられている。本発明の実施の形態において表示機器種別D201、D202およびD203は、それぞれ第1の表示機器201、第2の表示機器202および第3の表示機器203に対応する。付属情報とは、その表示機器の出力方法である。例えば付属情報の「表示画面」は、表示機器がコンピュータの表示画面で出力することを示す。対応可能センサ種別および対応不可センサ種別におけるセンサ種別S101、S102およびS103は、それぞれ第1のセンサ101、第2のセンサ102および第3のセンサ103に対応する。
【0085】
図10に示す例においては、第1の表示機器201は、第1のセンサ101、第2のセンサ102および第3のセンサ103の全てのセンサ情報に基づいて表示することができることを示す。第2の表示機器202は、第2のセンサ102および第3のセンサ103のセンサ情報に基づいて表示することができるが、第1のセンサ101に基づいて表示することができないことを示す。第3の表示機器203は、第1のセンサ101および第3のセンサ103のセンサ情報に基づいて表示することができるが、第2のセンサ102に基づいて表示することができないことを示す。
【0086】
情報送受信手段211は、第1のユーザシステム11から送信情報を受信し、送信情報を、送信情報分割手段214に入力する。さらに情報送受信手段211は、送信情報を表示情報に変換するプログラムがない場合、センタサーバ3からプログラムをダウンロードする。センタサーバ3からプログラムをダウンロードする際、情報送受信手段211は、送受信分割手段214の対象プログラム検索結果に基づいて、保有表示機器種別および対象センサ種別をセンタサーバ3に送信するとともに、センタサーバ3から、その保有表示機器種別および対象センサ種別に対応するプログラムをダウンロードする。情報送受信手段211は、ダウンロードしたプログラムを、送信情報分割手段214に入力する。情報送受信手段211は、さらに、ダウンロードしたプログラムと、センサ種別および表示機器種別とを関連づけるレコードもダウンロードし、プログラム対応データ301aに挿入する。
【0087】
送信情報分割手段214は、送信情報から対象センサ情報に含まれる対象センサ種別を抽出するとともに、保有プログラム対応データ212aにおいて、保有表示機器種別および対象センサ種別に対応する対象プログラムを検索し、対象プログラムがない場合、センタサーバ3から情報送受信手段211を介して、対象プログラムを取得する。また、送信情報分割手段214は、保有プログラム対応データ212aにおいて、保有表示機器種別および、送信情報に含まれる複数の対象センサ種別のうち対応不可なセンサ種別以外のセンサ種別に対応する対象プログラムを検索する。送信情報分割手段214は、送信情報分割手段214に入力された送信情報および対象プログラムを、送信情報結合手段215に入力する。
【0088】
例えば、送信情報に、第1のセンサ101のセンサ情報、第2のセンサ102のセンサ情報および第3のセンサ103のセンサ情報が含まれ、第2のホームゲートウェイ装置2に第1の表示機器201、第2の表示機器202および第3の表示機器203が接続されているとする。ここで送信情報分割手段214は、保有プログラム対応データ212aにおいて、各表示機器の表示機器種別と、送信情報に含まれるセンサ種別の全てのセンサ種別とが関連づけられたプログラムが存在するか否かを検索する。ここで、表示機器情報データ218aにおいて各表示機器種別に対応づけられた対応不可センサ種別については、考慮されない。
【0089】
従って、送信情報分割手段214は、保有プログラム対応データ212aにおいて、第1の表示機器の表示機器種別と、第1のセンサのセンサ種別、第2のセンサのセンサ種別および第3のセンサのセンサ種別とが関連づけられたプログラム(図7に示すプログラムP17に対応)、第2の表示機器の表示機器種別と、第2のセンサのセンサ種別および第3のセンサのセンサ種別とが関連づけられたプログラム(図7に示すプログラムP23に対応)、第3の表示機器の表示機器種別と、第1のセンサのセンサ種別および第2のセンサのセンサ種別とが関連づけられたプログラム(図7に示すプログラムP33に対応)が関連づけられているかを検索する。
【0090】
ここで、表示機器情報データ218aにおいて、表示機器種別D202の第2の表示機器202は、センサ種別S101の第1のセンサ101に対応することはできないので、第2の表示機器の表示機器種別と、第1のセンサのセンサ種別、第2のセンサのセンサ種別および第3のセンサのセンサ種別とが関連づけられたプログラムを検索する必要はない。同様に、表示機器情報データ218aにおいて、表示機器種別D203の第3の表示機器203は、センサ種別S103の第3のセンサ103に対応することはできないので、第3の表示機器の表示機器種別と、第1のセンサのセンサ種別、第2のセンサのセンサ種別および第3のセンサのセンサ種別とが関連づけられたプログラムを検索する必要はない。このように、送信情報分割手段214は、送信情報に含まれる全てのセンサ情報を表示機器に表示する表示情報を作成するプログラムを検索する際、各表示機器ごとに対応不可センサ種別を考慮して、プログラムを検索する。
【0091】
従って、送信情報分割手段214は、情報送受信手段211を介してセンタサーバ3に、保有表示機器種別D201、D202およびD203と、送信情報に含まれる対象センサ種別S101、S102およびS103を送信する。さらに送信情報分割手段214は、情報送受信手段211を介してセンタサーバから、対象プログラムとして、プログラム識別子P17、P23およびP33に対応するプログラムデータを受信し、送信情報結合手段215に入力する。
【0092】
送信情報結合手段215は、送信情報分割手段214から入力された送信情報と対象プログラムとを組み合わせて、送信情報変換手段216に入力する。
【0093】
送信情報変換手段216は、送信情報分割手段214を介して送信情報結合手段215から取得した対象プログラムを使用して、送信情報を表示情報に変換する。このとき、送信情報に含まれる各センサのセンサ情報と、在宅情報と、に基づいて、送信情報変換手段216は、各表示機器ごとに表示情報を生成する。例えば図8に示す例によれば、送信情報変換手段216は、センサの優先度、センサの反応数、センサ反応時間の間隔などの情報を送信情報から生成し、優先度、反応数、反応時間の間隔などの情報を、プログラムに入力することで、例えば表示画面に表示する対象物の大きさ、数、色、形、スピード等を決定し、表示情報を生成する。
【0094】
表示情報送信手段217は、送信情報変換手段216によって変換された表示情報を、保有表示機器201、202よび203に送信する。表示情報は表示機器ごとに生成されているので、表示情報送信手段217は、表示機器に、その表示機器で表示するための表示情報をそれぞれ送信する。
【0095】
各表示機器201、202および203は、第2のホームゲートウェイ装置2の表示情報送信手段217から表示情報を受信すると、その表示情報に基づいて表示する。
【0096】
このように本発明の実施の形態に係る通信システム10において、見守られるエンドユーザ宅10においてセンサが増え、第2のホームゲートウェイ装置2においてそのセンサ情報を表示機器に変換するプログラムがない場合でも、センタサーバ3からそのプログラムをダウンロードすることができる。これにより、見守るエンドユーザ宅20の状況に考慮することなく見守られるエンドユーザ宅10においてセンサの増設をすることができる。
【0097】
このときホームゲートウェイ装置2において必要なプログラムやその情報のみを、センタサーバ3からダウンロードすることができる。従ってホームゲートウェイ装置2において、データ送信のトラフィック量や、プログラム等の記憶容量を抑制することができる。
【0098】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
【0099】
例えば、本発明の実施の形態に記載したホームゲートウェイ装置は、図6に示すように一つのハードウェア上に構成されても良いし、その機能や処理数に応じて複数のハードウェア上に構成されても良い。また、既存のユーザシステム上に実現されても良い。
【0100】
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0101】
1、2 ホームゲートウェイ装置
3 センタサーバ
4 通信ネットワーク
10 見守るエンドユーザ宅
11、21 ユーザシステム
20 見守られるエンドユーザ宅
101、102、103 センサ
111 センサ情報収集手段
112 在宅情報記憶手段
113 送信情報生成手段
114 情報蓄積手段
115 情報送信手段
201、202、203 表示機器
211 情報送受信手段
212 保有プログラム対応データ記憶手段
213 保有プログラム記憶手段
214 送信情報分割手段
215 送信情報結合手段
216 送信情報変換手段
217 表示情報送信手段
218 表示機器情報記憶手段
301 プログラム記憶手段
302 プログラム対応データ記憶手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の存在、動きまたは環境に関する情報を感知するセンサを備える第1のシステムと、前記第1のシステムと接続され、表示機器を備える第2のシステムと、前記第2のシステムと接続されるセンタサーバと、を備える通信システムであって、
前記センタサーバは、
表示機器の表示機器種別およびセンサのセンサ種別ごとに、当該表示機器に表示するための表示情報を、当該センサが感知した属性情報から生成するプログラムを記憶しており、
前記第1のシステムは、
センサと、
前記センサのうち反応した対象センサの対象センサ種別と、前記対象センサの属性情報とを含む対象センサ情報を収集するセンサ情報収集手段と、
前記対象センサ情報から送信情報を生成する送信情報生成手段と、
前記送信情報を、前記第2のシステムに送信する情報送信手段と、を備え、
前記第2のシステムは、
表示機器と、
当該第2のシステムが保有するプログラムと、当該プログラムが生成する表示情報に対応する表示機器種別およびセンサ種別を対応づけた保有プログラム対応データが記憶された保有プログラム対応データ記憶手段と、
前記第1のシステムから前記送信情報を受信するとともに、前記センタサーバからプログラムをダウンロードする情報送受信手段と、
前記送信情報から前記対象センサ情報に含まれる対象センサ種別を抽出するとともに、前記保有プログラム対応データにおいて、前記保有表示機器種別および当該対象センサ種別に対応する対象プログラムを検索し、対象プログラムがない場合、前記センタサーバから前記情報送受信手段を介して前記対象プログラムを取得する送信情報分割手段と、
前記送信情報分割手段から取得した前記対象プログラムを使用して、前記送信情報を前記表示情報に変換する送信情報変換手段と、
前記送信情報変換手段によって変換された表示情報を、前記保有表示機器に送信する表示情報送信手段
とを備えることを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記プログラムは、さらに前記センサの設置場所および優先度のいずれかを含む在宅情報も考慮して表示情報を生成し、
前記送信情報には、前記対象センサの在宅情報が含まれ、
前記第1のシステムは、さらに、
前記センサの在宅情報を記憶する在宅情報記憶手段をさらに備え、
前記送信情報生成手段は、前記在宅情報記憶手段から前記対象センサの在宅情報を抽出し、前記対象センサ情報と、抽出した前記在宅情報と、から前記送信情報を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記情報送受信手段は、前記保有表示機器種別および前記対象センサ種別を前記センタサーバに送信し、
前記センタサーバは、前記保有表示機器種別および前記対象センサ種別に対応する対象プログラムを前記第2のシステムに送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項4】
前記送信情報に複数の対象センサ種別が含まれている場合、
前記対象プログラムは、前記保有プログラム対応データにおいて、前記保有表示機器種別および当該複数の対象センサ種別に対応するプログラムである
ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項5】
前記第2のシステムは、
前記保有表示機器種別と、当該保有表示機器が対応不可なセンサ種別とが対応づけられた表示機器情報データが記憶された表示機器情報データ記憶手段をさらに備え、
前記送信情報分割手段は、前記保有プログラム対応データにおいて、前記保有表示機器種別および、前記送信情報に含まれる複数の対象センサ種別のうち前記対応不可なセンサ種別以外のセンサ種別に対応する対象プログラムを検索する
ことを特徴とする請求項4に記載の通信システム。
【請求項6】
人の存在、動きまたは環境に関する情報を感知するセンサを備える第1のシステムと、前記第1のシステムと接続され、表示機器を備える第2のシステムと、前記第2のシステムと接続されるセンタサーバと、を備える通信システムに用いられる通信方法であって、
センタサーバが、表示機器の表示機器種別およびセンサのセンサ種別ごとに、当該表示機器に表示するための表示情報を、当該センサが感知した属性情報から生成するプログラムを記憶するステップと、
第1のシステムが、前記センサのうち反応した対象センサの対象センサ種別と、前記対象センサの属性情報とを含む対象センサ情報を収集するステップと、
前記第1のシステムが、前記対象センサ情報から送信情報を生成するステップと、
前記第1のシステムが、前記送信情報を、前記第2のシステムに送信するステップと、
第2のシステムが、前記第1のシステムから前記送信情報を受信するステップと、
前記第2のシステムが、前記送信情報から前記対象センサ情報に含まれる対象センサ種別を抽出するとともに、当該第2のシステムが保有するプログラムと、当該プログラムが生成する表示情報に対応する表示機器種別およびセンサ種別を対応づけた保有プログラム対応データにおいて、前記保有表示機器種別および当該対象センサ種別に対応する対象プログラムを検索するステップと、
前記第2のシステムが、前記対象プログラムがない場合、前記センタサーバから前記対象プログラムを取得するステップと、
前記第2のシステムが、取得した前記対象プログラムを使用して、前記送信情報を前記表示情報に変換するステップと、
前記第2のシステムが、変換された前記表示情報を、前記保有表示機器に送信するステップ
とを備えることを特徴とする通信方法。
【請求項7】
前記プログラムは、さらに前記センサの設置場所および優先度のいずれかを含む在宅情報も考慮して表示情報を生成し、
前記送信情報には、前記対象センサの在宅情報が含まれ、
前記第1のシステムが、前記在宅情報記憶手段から前記対象センサの在宅情報を抽出し、前記対象センサ情報と、抽出した前記在宅情報と、から前記送信情報を生成するステップ
をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の通信方法。
【請求項8】
前記第2のシステムが、前記保有表示機器種別および前記対象センサ種別を前記センタサーバに送信するステップと、
前記センタサーバが、前記保有表示機器種別および前記対象センサ種別に対応する対象プログラムを前記第2のシステムに送信するステップ
をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の通信方法。
【請求項9】
前記送信情報に複数の対象センサ種別が含まれている場合、
前記対象プログラムは、前記保有プログラム対応データにおいて、前記保有表示機器種別および当該複数の対象センサ種別に対応するプログラムである
ことを特徴とする請求項6に記載の通信方法。
【請求項10】
前記対象プログラムは、前記保有プログラム対応データにおいて、前記保有表示機器種別および、前記送信情報に含まれる複数の対象センサ種別のうち前記対応不可なセンサ種別以外のセンサ種別に対応する対象プログラムである
ことを特徴とする請求項9に記載の通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−44038(P2011−44038A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−192392(P2009−192392)
【出願日】平成21年8月21日(2009.8.21)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】