説明

通信端末、通信方法、および通信プログラム

【課題】着信側端末において、着信通知に用いるデータの受信状況に応じた、着信通知または音声通話のための適切な制御をおこなう。
【解決手段】パケット交換網を通じて他の通信端末からコンテンツを受信するデータ通信部と、データ通信部による通信を制御するデータ通信制御部と、回線交換網を通じて他の通信端末から音声通話を着呼する音声通話部と、音声通話部による音声通話を制御する音声通話制御部と、コンテンツを通信するためのセッションを開始する要求メッセージに含まれるコンテンツ送信端末識別情報を抽出するデータ通信情報抽出部、音声通話の着呼に含まれる音声発信端末識別情報を抽出する音声通話情報抽出部、コンテンツ送信端末識別情報と音声発信端末識別情報とを照合する照合部、および、照合部における照合が一致した場合に、コンテンツを再生するコンテンツ再生部を有する、統合制御部とを備える通信端末を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信端末、通信方法、および通信プログラムに関する。本発明は、特に、発呼側の通信端末から着呼側の着信表現を多様に指定できる通信端末、通信方法、および通信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等の通信端末において、発信側端末から着信側端末での着信通知の表現を選択できる技術として各種の技術が開示されている。例えば特許文献01〜特許文献20には、発信側端末から着信通知に用いるデータを着信側端末に送信することが記載されている。特許文献21〜特許文献27には、着信通知に用いるデータを予めサーバ等にアップロードしておき、発信側端末でサーバに記録されているデータを指定して、着信側端末に指定したデータをダウンロードさせることが記載されている。特許文献28〜特許文献36には、着信側端末に記録されている着信通知に用いるデータを発信側端末が指定または編集することが記載されている。
【特許文献01】特許第3183276号公報
【特許文献02】特許第3567143号公報
【特許文献03】特許第3616577号公報
【特許文献04】特開平11−136393号公報
【特許文献05】特開平11−355393号公報
【特許文献06】特開2000−4276号公報
【特許文献07】特開2000−137656号公報
【特許文献08】特開2001−7902号公報
【特許文献09】特開2001−111720号公報
【特許文献10】特開2002−64658号公報
【特許文献11】特開2002−314689号公報
【特許文献12】特開2003−8686号公報
【特許文献13】特開2003−78592号公報
【特許文献14】特開2004−15158号公報
【特許文献15】特開2004−320544号公報
【特許文献16】特開2004−357308号公報
【特許文献17】特開2004−363999号公報
【特許文献18】特表2004−512707号公報
【特許文献19】特開2006−74828号公報
【特許文献20】特開2006−157131号公報
【特許文献21】特許第3240000号公報
【特許文献22】特開2002−9844号公報
【特許文献23】特開2002−152384号公報
【特許文献24】特開2002−290567号公報
【特許文献25】特開2003−174511号公報
【特許文献26】特開2003−46664号公報
【特許文献27】特開2004−304569号公報
【特許文献28】特開平11−27347号公報
【特許文献29】特開平11−331314号公報
【特許文献30】特開2001−36962号公報
【特許文献31】特開2002−176673号公報
【特許文献32】特開2003−319030号公報
【特許文献33】特開2004−112049号公報
【特許文献34】特開2004−289577号公報
【特許文献35】特開2005−252963号公報
【特許文献36】特開2005−269541号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、着信通知に用いるデータを予めサーバ等にアップロードしておく方法では、発信側端末で指定できるデータは、予めサーバ等にアップロードされているデータに限られる。また着信側端末に記録されている着信通知に用いるデータを発信側端末で指定する方法では、発信側端末で指定できるデータは、着信側端末に記録されているデータに限られる。これら方法では、着信側端末における着信表現を、発信側端末で任意に指定することはできない。
【0004】
着信通知に用いるデータを発信側端末から着信側端末に送信する方法であれば、着信側端末における着信表現を発信側端末で任意に指定することが可能になる。このとき、着信側端末において、着信通知に用いるデータの受信状況に応じた、着信通知または音声通話のための適切な制御が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、パケット交換網を通じて他の通信端末からコンテンツを受信するデータ通信部と、データ通信部による通信を制御するデータ通信制御部と、回線交換網を通じて他の通信端末から音声通話を着呼する音声通話部と、音声通話部による音声通話を制御する音声通話制御部と、コンテンツを通信するためのセッションを開始する要求メッセージに含まれるコンテンツ送信端末識別情報を抽出するデータ通信情報抽出部、音声通話の着呼に含まれる音声発信端末識別情報を抽出する音声通話情報抽出部、コンテンツ送信端末識別情報と音声発信端末識別情報とを照合する照合部、および、照合部における照合が一致した場合に、コンテンツを再生するコンテンツ再生部を有する、データ通信制御部および音声通話制御部を統合して制御する統合制御部とを備える通信端末を提供する。
【0006】
通信端末は、受信したコンテンツを一時的に格納する格納部をさらに備えてもよく、音声通話制御部は、着呼を受けた後に着呼を通知する旨のメッセージを送信してもよく、コンテンツ再生部は、音声通話制御部が着呼を通知する旨のメッセージを送信した後に、コンテンツを格納部から読み出して、読み出したコンテンツを再生してもよい。
【0007】
通信端末は、着信を拒否する通信端末の識別情報である着信拒否端末識別情報を格納した格納部をさらに備えてもよく、統合制御部は、データ通信情報抽出部が抽出したコンテンツ送信端末識別情報と格納部に格納した着信拒否端末識別情報との一致を判断する着信拒否端末一致判断部と、着信拒否端末一致判断部が一致すると判断した場合に、セッションを開始する要求メッセージに対して拒否メッセージを送信する着信拒否メッセージ送信部とを有してもよい。
【0008】
通信端末は、コンテンツを送信するためのセッションを開始する要求メッセージに対する応答メッセージを送信した後に起動して、コンテンツを受信した後に停止する第4タイマと、コンテンツを受信した旨の確認メッセージを送信した後に起動して、着呼を通知する旨のメッセージまたはセッションを終了させるための終了メッセージを送信した後に停止する第5タイマとをさらに備えてもよく、第4タイマおよび第5タイマが、予め定めた時間を経過しないことを条件に、コンテンツ再生部は、コンテンツを再生してもよい。
【0009】
データ通信部は、テキストデータ、動画像データ、静止画像データおよびサウンドデータから選択された複数のデータを一つに結合したデータファイルとしてコンテンツを受信してもよく、コンテンツ再生部は、データファイルからテキストデータ、動画像データ、静止画像データまたはサウンドデータを分離して、分離した各データを再生してもよい。
【0010】
着信の履歴に関連付けてコンテンツを格納する格納部、をさらに備え、コンテンツ再生部は、格納部に格納されたコンテンツを、着信の履歴を参照して読み出し、再生してもよい。
【0011】
コンテンツ再生部は、コンテンツに、サウンド付の動画像データおよびサウンドデータが含まれる場合に、動画像データのサウンドを優先して再生してもよい。
【0012】
通信端末は、コンテンツに含まれるテキスト、動画像または静止画像を表示する表示部と、テキスト、動画像または静止画像の表示サイズを表示部の表示サイズに変更する表示サイズ変更部とをさらに備えてもよく、コンテンツ再生部は、表示サイズ変更部が変更した表示サイズで、テキスト、動画像または静止画像を表示してもよい。
【0013】
通信端末は、既定の動画像データ、静止画像データまたはサウンドデータを指定する既定データ指定部をさらに備えてもよく、既定データ指定部で指定された既定のデータを再生することが設定されている場合には、コンテンツ再生部は、受信したコンテンツに含まれる動画像データ、静止画像データまたはサウンドデータに代えて、既定のデータを再生してもよい。
【0014】
データ通信制御部は、コンテンツを送信するためのセッションを開始する要求メッセージに対する応答メッセージに、受信可能なデータの種類を含めてもよい。
【0015】
本発明の第2の形態においては、パケット交換網を通じて他の通信端末からコンテンツを受信するデータ通信段階と、データ通信段階による通信を制御するデータ通信制御段階と、回線交換網を通じて他の通信端末から音声通話を着呼する音声通話段階と、音声通話段階による音声通話を制御する音声通話制御段階と、コンテンツを通信するためのセッションを開始する要求メッセージに含まれるコンテンツ送信端末識別情報を抽出するデータ通信情報抽出段階と、音声通話の着呼に含まれる音声発信端末識別情報を抽出する音声通話情報抽出段階と、コンテンツ送信端末識別情報と音声発信端末識別情報とを照合する照合段階と、照合段階における照合が一致した場合に、コンテンツを再生するコンテンツ再生段階と、データ通信制御段階および音声通話制御段階を統合して制御する統合制御段階とを備える通信方法を提供する。
【0016】
本発明の第3の形態においては、通信端末を、パケット交換網を通じて他の通信端末からコンテンツを受信するデータ通信部、データ通信部による通信を制御するデータ通信制御部、回線交換網を通じて他の通信端末から音声通話を着呼する音声通話部、音声通話部による音声通話を制御する音声通話制御部、コンテンツを通信するためのセッションを開始する要求メッセージに含まれるコンテンツ送信端末識別情報を抽出するデータ通信情報抽出部、音声通話の着呼に含まれる音声発信端末識別情報を抽出する音声通話情報抽出部、コンテンツ送信端末識別情報と音声発信端末識別情報とを照合する照合部、照合部における照合が一致した場合に、コンテンツを再生するコンテンツ再生部、データ通信制御部および音声通話制御部を統合して制御する統合制御部として機能させる通信端末用の通信プログラムを提供する。
【0017】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0019】
図1は、本実施形態の通信端末10(B)の概要を示す。通信端末10(B)は、通信端末の好適な実施形態の一例を示す。通信端末10(B)は、通信システム1に備えられる。通信システム1は、通信端末10(B)の他に、通信端末10(A)と、通信制御サーバ22と、パケット交換網40と、回線交換網42とを備える。
【0020】
通信端末10(B)は、通信端末10(A)からの音声通話を着呼するときに、着呼の通知に用いるコンテンツをあらかじめ受信する。通信端末10(B)は、通信端末10(A)から着呼したときに当該コンテンツを自動再生して、通信端末10(A)からの着呼を通知する。コンテンツとして、文字データ、静止画もしくは動画の画像データまたは音楽データを含むマルチメディアデータを例示できる。
【0021】
通信端末10(B)は、着呼の通知に用いるコンテンツの受信状況に応じた、通信端末10(A)からの着信通知または通信端末10(A)との音声通話のための適切な制御を実現することを目的として、通信端末10(A)とのデータ通信および音声通話を統合して制御する統合制御部100を備える。通信端末10(A)は、通信端末10(B)と同一の構成を有する。通信端末10(A)と通信端末10(B)とを区別しない場合には、単に「通信端末10」と標記する。以下に説明する他の構成においても同様のルールで表記する。
【0022】
通信端末10(B)は、インターネットなどのパケット交換網40と、携帯電話網などの回線交換網42とに接続される。通信端末10(B)は、パケット交換網40を介して通信端末10(A)とデータ通信する。通信端末10(B)は、回線交換網42を介して通信端末10(A)と音声通話する。音声通話にはTV電話の通話を含む。
【0023】
パケット交換網40における通信端末10(B)と通信端末10(A)との間のデータ通信は、通信制御サーバ22によって制御される。例えば、通信制御サーバ22は、通信端末10(B)と通信端末10(A)との間のピアツーピアセッションを確立する制御を実行する。通信制御サーバ22として、SIP(Session Initiation Protocol)サーバが例示できる。
【0024】
着呼側の通信端末10(B)は、通信端末10(A)からのコンテンツを受信する。また通信端末10(B)は、通信端末10(A)からの呼信号を受信する。通信端末10(B)が呼信号を受信すると、受信したコンテンツを自動再生して通信端末10(A)からの着呼を通知する。コンテンツの自動再生により、通信端末10(B)の表示部128(B)にはテキストが表示され、画像が表示される。また通信端末10(B)はサウンドを再生する。
【0025】
発呼側の通信端末10(A)は、マルチメディア呼出の画面を通信端末10(A)の表示部128(A)に表示する。マルチメディア呼出の画面では、着呼側の通信端末10(B)に送信するコンテンツを指定する。マルチメディア呼出用ファイルであるマルチメディア呼出コンテンツフォルダを通信端末10(A)の格納部124から選択して、またはフォルダ名を入力フィールドに入力して、コンテンツを指定できる。また、静止画または動画、サウンド、テキストの各データファイルを通信端末10(A)の格納部124から選択して、またはファイル名を入力フィールドに入力して、各コンテンツを指定できる。なお、テキストデータの指定においては、格納部124に記録されたファイルからの読み込みによる指定だけでなく、任意の文字列を入力フィールドに入力して指定できる。
【0026】
送信するコンテンツである静止画または動画、サウンド、テキストの各データファイルは、格納部124に格納されている。格納部124には、マルチメディア呼出コンテンツフォルダを備えてもよい。マルチメディア呼出コンテンツフォルダには、静止画または動画、サウンド、テキストの各データファイルを組み合わせて格納できる。通信端末10(A)の表示部128(A)において、マルチメディア呼出コンテンツフォルダをマルチメディア呼出用ファイルとして指定することにより、一括して送信するコンテンツを指定できる。
【0027】
コンテンツの指定において、カメラを起動して静止画または動画を画像データとして入力してもよい。ボイスレコーダを起動して音声をサウンドデータとして入力してもよい。テキストを直接入力フィールドに入力してテキストデータとしてもよい。
【0028】
送信するコンテンツを指定した後、通信端末10(A)は通信端末10(B)に向けた音声通話の発呼を指示する。発呼の指示を受けて通信端末10(A)は、通信端末10(B)に向けてコンテンツを送信する。そして通信端末10(A)は通信端末10(B)に向けて音声通話を発呼する。
【0029】
なお、通信システム1は、課金サーバ24を有してもよい。課金サーバ24は、パケット交換網40に接続される。課金サーバ24は、パケット交換網40において、通信端末10(B)または通信端末10(A)に課金すべきイベントが発生したことの通知を受けて、各通信端末10への課金を記録する。例えば通信端末10(A)から送信されたコンテンツが通信端末10(B)において着呼の通知に利用するイベントが発生したとき、当該イベントが発生したことの通知を受けて、課金サーバ24は通信端末10(A)への課金を記録する。
【0030】
図2は、本実施形態の通信端末10(B)の機能構成例を示す。通信端末10(B)は、統合制御部100と、音声通話部102と、音声通話制御部104と、データ通信部110と、データ通信制御部112とを備える。通信端末10(B)は、さらに、データファイル結合部114と、表示サイズ変更部116と、格納部124と、履歴保持部126と、表示部128と、入出力部130と、タイマ部140とを備える。
【0031】
格納部124は、既定データ指定部152と、自動発信設定記憶部154とを有する。入出力部130は、スピーカ132と、キー入力部134と、マイク136とを有する。タイマ部140は、第1タイマ141と、第2タイマ142と、第3タイマ143と、第4タイマ144と、第5タイマ145とを有する。
【0032】
図3は、通信端末10(B)が備える統合制御部100の機能構成例を示す。統合制御部100は、データ通信情報抽出部302と、着信拒否端末一致判断部304と、着信拒否メッセージ送信部306と、音声通話情報抽出部308とを有する。統合制御部100は、さらに通信事業者識別情報取得部310と、照合部312と、コンテンツ再生部314と、エラー解析部316と、エラー処理部318とを有する。通信端末10(A)は、通信端末10(B)と同様の部材を有する。
【0033】
本実施形態の通信端末10(B)は、パケット通信と音声通話とを連携させることにより、通信端末(A)側で任意に指定されたコンテンツを用いた、通信端末10(B)における着信通知を実現する。通信端末10(B)は、パケット通信と音声通話とを整合させ、統合する要素として、統合制御部100を有する。前記した第4タイマ144および第5タイマ145によるタイマ制御は、パケット交換網40における制御および回線交換網42における制御の両制御にまたがるので、統合制御部100は、第4タイマ144および第5タイマ145を統合して制御する。
【0034】
通信端末10(B)が通信端末10(A)から音声通話を着呼するときに用いられる、通信端末10(B)の機能について説明する。統合制御部100は、データ通信制御部112および前記音声通話制御部104を統合して制御する。
【0035】
音声通話部102は、回線交換網42を通じた他の通信端末10との音声通話を実行する。例えば、音声通話部102は、回線交換網42を通じて他の通信端末10から音声通話を着呼することができる。音声通話制御部104は、音声通話部102による音声通話を制御する。また、音声通話制御部104は、着呼を受けた後に着呼を通知する旨のメッセージを送信する。
【0036】
データ通信部110は、パケット交換網40を通じた他の通信端末10とのデータ通信を実行する。例えば、データ通信部110は、パケット交換網40を通じて他の通信端末10からコンテンツを受信することができる。例えば、データ通信部110は、テキストデータ、動画像データ、静止画像データおよびサウンドデータから選択された複数のデータを一つに結合したデータファイルとしてコンテンツを受信することができる。例えば、データ通信部110は、通信端末10(A)と通信端末10(B)との間にピアツーピアセッションを確立することができる。その後、データ通信部110は、ピアツーピアセッションを介して通信端末10(B)からコンテンツを受信することができる。
【0037】
データ通信制御部112は、データ通信部110による通信を制御する。例えば、データ通信制御部112は、通信端末10(A)からのコンテンツの受信を完了したとき、データ通信部110に通信端末10(A)を送信先とした受信確認を送信させることができる。例えば、データ通信制御部112は、コンテンツを送信するためのセッションを開始する要求メッセージに対する応答メッセージに、受信可能なデータの種類を含めることができる。
【0038】
表示サイズ変更部116は、テキスト、動画像または静止画像の表示サイズを表示部128の表示サイズに変更する。格納部124は、受信したコンテンツを一時的に格納する。また、格納部124は、着信を拒否する通信端末10の識別情報である着信拒否端末識別情報を格納する。さらに、格納部124は、着信の履歴に関連付けてコンテンツを格納する。表示部128は、コンテンツに含まれるテキスト、動画像または静止画像を表示する。
【0039】
第4タイマ144は、コンテンツを送信するためのセッションを開始する要求メッセージに対する応答メッセージを送信した後に起動して、コンテンツを受信した後に停止する。第5タイマ145は、コンテンツを受信した旨の確認メッセージを送信した後に起動して、着呼を通知する旨のメッセージまたはセッションを終了させるための終了メッセージを送信した後に停止する。
【0040】
既定データ指定部152は、既定の動画像データ、静止画像データまたはサウンドデータを指定する。データ通信情報抽出部302は、コンテンツを通信するためのセッションを開始する要求メッセージに含まれるコンテンツ送信端末識別情報を抽出する。着信拒否端末一致判断部304は、データ通信情報抽出部302が抽出したコンテンツ送信端末識別情報と格納部124に格納した着信拒否端末識別情報との一致を判断する。
【0041】
着信拒否メッセージ送信部306は、着信拒否端末一致判断部304が一致すると判断した場合に、セッションを開始する要求メッセージに対して拒否メッセージを送信する。音声通話情報抽出部308は、音声通話の着呼に含まれる音声発信端末識別情報を抽出する。
【0042】
コンテンツ再生部314は、他の通信端末から受信したデータを再生する。例えば、コンテンツ再生部314は、受信したデータファイルからテキストデータ、動画像データ、静止画像データまたはサウンドデータを分離して、分離した各データを再生することができる。例えば、コンテンツ再生部314は、音声通話制御部104が着呼を通知する旨のメッセージを送信した後に、コンテンツを格納部124から読み出して、読み出したコンテンツを再生することができる。例えば、コンテンツ再生部314は、照合部312における照合が一致した場合に、コンテンツを再生することができる。
【0043】
例えば、コンテンツ再生部314は、格納部124に格納されたコンテンツを、着信の履歴を参照して読み出し、再生することができる。例えば、コンテンツ再生部314は、コンテンツに、サウンド付の動画像データおよびサウンドデータが含まれる場合に、動画像データのサウンドを優先して再生することができる。例えば、コンテンツ再生部314は、第4タイマ144および第5タイマ145が、予め定めた時間を経過しないことを条件に、コンテンツを再生することができる。
【0044】
例えば、コンテンツ再生部314は、表示サイズ変更部116が変更した表示サイズで、テキスト、動画像または静止画像を表示することができる。既定データ指定部152で指定された既定のデータを再生することが設定されている場合には、コンテンツ再生部314は、受信したコンテンツに含まれる動画像データ、静止画像データまたはサウンドデータに代えて、既定のデータを再生する。照合部312は、コンテンツ送信端末識別情報と音声発信端末識別情報とを照合する。
【0045】
通信端末10(A)が通信端末10(B)に音声通話を発呼するときに用いられる、通信端末10(A)の機能について説明する。統合制御部100は、着呼の場合と同様に、データ通信制御部112および音声通話制御部104を統合して制御する。例えば、統合制御部100は、エラー解析部316が解析したエラーの種類に応じた表示内容を格納部124から読み出して、読み出した表示内容を表示部128に表示することができる。
【0046】
例えば、エラーの種類が、コンテンツの送信に失敗した旨のエラーであり、かつ、自動発信設定記憶部154が発呼を自動的に実行する旨の情報を記録している場合に、統合制御部100は、コンテンツを送信することなく、回線交換網42を通じた音声通話の発呼を自動的に実行することができる。例えば、統合制御部100は、照合部312における照合が不一致の場合に、コンテンツを送信する処理を禁止することができる。例えば、第1タイマ141、第2タイマ142または第3タイマ143の何れかが予め定めた時間を経過した場合に、統合制御部100は、エラー処理部318によるエラー処理を実行することができる。前記した第1タイマ141、第2タイマ142および第3タイマ143によるタイマ制御は、パケット交換網40における制御と回線交換網42における制御の両制御にまたがるので、統合制御部100は、第1タイマ141、第2タイマ142および第3タイマ143を統合して制御する。
【0047】
音声通話部102は、回線交換網42を通じた他の通信端末10との音声通話を実行する。例えば、音声通話部102は、回線交換網42を通じて他の通信端末10に音声通話を発呼する。音声通話制御部104は、音声通話部102による音声通話を制御する。例えば、音声通話制御部104は、音声通話部102に通信端末10(B)を着呼先とした呼信号を送信させることができる。
【0048】
特に音声通話制御部104は、データ通信部110によるコンテンツの送信の完了後に、音声通話部102に他の通信端末10を着呼先とした呼信号を送信させることができる。なお、コンテンツの送信の完了は、データ通信部110が受信確認を受信したことで検知できる。すなわち、音声通話制御部104は、データ通信部110が受信確認を受信した後に、音声通話部102に通信端末10(B)を着呼先とした呼信号を送信させることができる。
【0049】
データ通信部110は、パケット交換網40を通じた他の通信端末10とのデータ通信を実行する。例えば、データ通信部110は、パケット交換網40を通じて他の通信端末10にコンテンツを送信することができる。例えば、データ通信部110は、通信端末10(A)と通信端末10(B)との間にピアツーピアセッションを確立することができる。その後、データ通信部110は、ピアツーピアセッションを介して通信端末10(B)へデータを送信することができる。また、データ通信部110は、データファイル結合部114で結合した一つのデータファイルをコンテンツとして送信することができる。
【0050】
データ通信制御部112は、データ通信部110による通信を制御する。例えば、データ通信制御部112は、コンテンツを指定した他の通信端末10への発呼命令を受けて、データ通信部110にコンテンツを送信させることができる。また、データ通信制御部112は、コンテンツを通信するためのセッションを開始する要求メッセージに対する応答メッセージを受信して、応答メッセージに含まれる受信可能なデータの種類を抽出することができる。
【0051】
データファイル結合部114は、コンテンツとして送信する複数のデータを結合する。例えば、データファイル結合部114は、テキストデータ、動画像データ、静止画像データおよびサウンドデータから選択された複数のデータを一つのデータファイルに結合することができる。例えば、データファイル結合部114は、データ通信制御部112が抽出した受信可能なデータの種類に限り、複数のデータを結合することができる。
【0052】
格納部124は、エラーの種類に応じた表示内容を格納する。格納部124は、予め定めた通信事業者の識別情報である既定通信事業者識別情報を格納する。表示部128は、エラーの内容を表示する。
【0053】
第1タイマ141は、コンテンツを通信するためのセッションを開始する要求メッセージを送信した後に起動して、要求メッセージに対する応答メッセージを受信した後に停止する。第2タイマ142は、応答メッセージに対する確認メッセージを送信した後に起動して、コンテンツの送信に対する確認メッセージを受信した後に停止する。第3タイマ143は、発呼を実行する直前または直後に起動して、発呼を受けた他の通信端末10がセッションを終了させるために送信する終了メッセージを受信した後に停止する。
【0054】
自動発信設定記憶部154は、コンテンツの送信が失敗した場合に、コンテンツを送信することなく発呼を自動的に実行するか否かの情報を記録する。エラー解析部316は、データ通信制御部112からの通信エラー通知を解析する。エラー処理部318は、エラーの種類に応じて音声通話部102に音声通話の発呼を制御させる。
【0055】
通信事業者識別情報取得部310は、通信事業者を識別する通信事業者識別情報を取得する。照合部312は、格納部124に格納されている既定通信事業者識別情報と通信事業者識別情報取得部310が取得した通信事業者識別情報とを照合する。
【0056】
格納部124は、コンテンツの種類ごとのフォルダ、例えば、動画フォルダ、静止画フォルダ、ミュージックフォルダ、テキストフォルダを備え、各フォルダの種類に応じたコンテンツを格納してよい。また、格納部124には、マルチメディア呼出コンテンツフォルダを備え、各種のマルチメディアコンテンツを格納してもよい。マルチメディア呼出コンテンツフォルダを指定することにより、そこに格納された各種のマルチメディアコンテンツを一括して指定できる。
【0057】
表示部128は、例えば液晶表示装置であってよい。入出力部130は、スピーカ132と、キー入力部134と、マイク136とを有する。スピーカ132は、通信端末10の音声出力装置であってよく、例えばコンテンツの再生出力のうち音声を出力する。
【0058】
キー入力部134は、通信端末10の入力デバイスの一つであってよく、例えばコンテンツを指定する入力フィールドに入力する。あるいはコンテンツとしてテキストを入力する場合の入力フィールドにテキストを入力する。さらにキー入力部134は、コンテンツを指定した発呼の指示を入力する。
【0059】
マイク136は、音声を集音する。例えばコンテンツとして入力するボイスレコーダの入力とすることができる。第1タイマ141、第2タイマ142、第3タイマ143、第4タイマ144、および第5タイマ145は、それぞれのタイマが物理的に独立したタイマであってもよく、物理的には一つのタイマをソフトウェアでそれぞれのタイマとして機能させるものであってもよい。
【0060】
図4は、通信システム1における処理フローの一例を示す。本例では、通信端末10(B)が通信端末10(A)から音声通話を着呼するときの処理フローを例示する。以降の図を用いた説明についても同様に、通信端末10(B)が通信端末10(A)から音声通話を着呼する場合を例示する。
【0061】
通信端末10(A)は、送信するコンテンツを指定して、通信端末10(B)への発呼命令を受けると、「SIP INVITE」のメッセージを通信制御サーバ22(A)に送信する(S401)。通信端末10(A)は、ゲートウェイを介して通信制御サーバ22(A)または回線交換機(A)と通信する。通信端末10(B)も同様にゲートウェイを介して通信制御サーバ22(B)または回線交換機(B)と通信する。ゲートウェイは例えば携帯電話網をサポートするノードであってよく、インターネット等の携帯電話網外部のネットワークとインターワークするための装置であってよい。以降の説明においてゲートウェイの説明は省略する。
【0062】
通信制御サーバ22(A)は、受信した「SIP INVITE」のメッセージを通信制御サーバ22(B)に送信する(S402)。通信制御サーバ22(B)は、受信した「SIP INVITE」のメッセージを通信端末10(B)に送信する(S403)。「SIP INVITE」のメッセージを受信した通信端末10(B)は、通信制御サーバ22(B)に「200 OK (INVITE)」のメッセージを送信する(S404)。なお、図において、「200 OK (INVITE)」を「200 OK (INV)」と表示する場合がある。
【0063】
通信制御サーバ22(B)は、受信した「200 OK (INVITE)」のメッセージを通信制御サーバ22(A)に送信する(S405)。通信制御サーバ22(A)は、受信した「200 OK (INVITE)」のメッセージを通信端末10(A)に送信する(S406)。
【0064】
「200 OK (INVITE)」のメッセージを受信した通信端末10(A)は、「SIP ACK」のメッセージを通信制御サーバ22(A)に送信する(S407)。通信制御サーバ22(A)は、受信した「SIP ACK」のメッセージを通信制御サーバ22(B)に送信する(S408)。通信制御サーバ22(B)は、受信した「SIP ACK」のメッセージを通信端末10(B)に送信する(S409)。このようにして、通信端末10(A)と通信端末10(B)との間にSIPによるピアツーピアセッションが確立される。
【0065】
ピアツーピアセッションでは、定まったクライアントあるいはサーバを持たず、パケット交換網40上の通信端末10の各々がクライアントとしてもサーバとしても機能する。よって、パケット交換網40上に存在するサーバ等の負担を少なくして、画像データ等大きな容量を持つマルチメディアデータをストリーム伝送するのに有利となる。
【0066】
ステップS409でピアツーピアセッションが確立されると、通信端末10(A)および通信端末10(B)は、TCP3ウェイハンドシェイクを実行して、TCPレイヤでのコネクションを確立する(S410)。通信端末10(A)は、確立したTCPコネクションに「MSRP SEND」メッセージを利用して指定されたコンテンツデータを送信する(S411)。
【0067】
通信端末10(B)によるコンテンツデータの受信が完了すると、通信端末10(B)は「200 OK (SEND)」メッセージを送信する(S412)。このようにしてコンテンツデータが通信端末10(A)から通信端末10(B)に送信される。通信端末10(B)では受信したコンテンツデータを格納部124に一時的に格納する。
【0068】
「200 OK (SEND)」メッセージを受信した通信端末10(A)は、3GPP(Third Generation Partnership Project)仕様番号「24.008」に既定されている「SETUP」メッセージを回線交換機(A)に送信して発呼する(S413)。「SETUP」メッセージを受信した回線交換機(A)は、回線交換機(B)に「IAM」メッセージを送信する(S414)。「IAM」メッセージを受信した回線交換機(B)は、「SETUP」メッセージを通信端末10(B)に送信する(S415)。なお、「SETUP」メッセージは、通信端末10(A)から通信端末10(B)に送信される音声通話の呼信号の一例である。
【0069】
「SETUP」メッセージを受信した通信端末10(B)は、3GPP仕様番号「24.008」に既定されている「ALERTING」メッセージを回線交換機(B)に送信する(S416)。「ALERTING」メッセージを受信した回線交換機(B)は、「ACM/CPG」メッセージを回線交換機(A)に送信して(S417)する。
【0070】
「ACM/CPG」メッセージを受信した回線交換機(A)は、「ALERTING」メッセージを通信端末10(A)に送信する(S418)。通信端末10(A)は、受信した「ALERTING」により、通信端末10(B)が着呼通知の状態つまりコンテンツが再生されている状態であることを知る。
【0071】
通信端末10(B)は、ステップS418で「ALERTING」メッセージを回線交換機(B)に送信した後、「SIP BYE (成功)」のメッセージを通信制御サーバ22(B)に送信する(S419)。通信制御サーバ22(B)は、受信した「SIP BYE (成功)」のメッセージを通信制御サーバ22(A)に送信する(S420)。通信制御サーバ22(A)は、受信した「SIP BYE (成功)」のメッセージを通信端末10(A)に送信する(S421)。
【0072】
通信端末10(B)でユーザが応答すると、通信端末10(B)は、3GPP仕様番号「24.008」に既定されている「CONNECT」メッセージを回線交換機(B)に送信する(S422)。「CONNECT」メッセージを受信した回線交換機(B)は、「ANM」メッセージを回線交換機(A)に送信する(S423)。「ANM」メッセージを受信した回線交換機(A)は、「CONNECT」メッセージを通信端末10(A)に送信する(S424)。
【0073】
通信端末10(A)が「CONNECT」メッセージを受信することにより、音声通話(CS Call)が開通される(S425)。ステップS421で通信端末10(A)が「SIP BYE (成功)」のメッセージを受信すると、通信端末10(A)は、「200 OK (BYE)」のメッセージを通信制御サーバ22(A)に送信する(S426)。通信制御サーバ22(A)は、受信した「200 OK (BYE)」のメッセージを通信制御サーバ22(B)に送信する(S427)。通信制御サーバ22(B)は受信した「200 OK (BYE)」のメッセージを通信端末10(B)に送信する(S428)。このようにして、通信端末10(A)と通信端末10(B)との間のSIPによるピアツーピアセッションが終了する。
【0074】
通信端末10(A)におけるコンテンツの指定では、静止画あるいは動画の画像ファイル、サウンドファイル、テキストファイルを各々個別に指定することができる。また、これらのファイルを組み合わせて指定することができる。例えば、テキストと静止画、テキストと動画、テキストとサウンド、静止画とサウンド、静止画と動画、テキストと静止画とサウンド、を組み合わせることができる。なお、最大ファイルサイズとして例えば100kBを例示できる。
【0075】
画像ファイル、サウンドファイルまたはテキストファイルを単独または組み合わせてマルチメディア呼出コンテンツフォルダに格納しておき、当該マルチメディア呼出コンテンツフォルダを指定することにより、これらを一括して指定してもよい。マルチメディア呼出コンテンツフォルダは複数備えることができ、適切な名前を付けてシーンに応じた使い分けができる。例えば「いそぎ用」、「彼女用」、「家族用」、「友達用」の各マルチメディア呼出コンテンツフォルダを生成して、使い分けることができる。
【0076】
またコンテンツは、カメラ等によりその場で撮影した画像データを画像ファイルとして指定でき、ボイスレコーダによりその場で録音したサウンドデータをサウンドファイルに指定できる。テキストデータをテキスト入力フィールドにその場で入力してテキストファイルを指定できる。専用コンテンツをウェブサイトからダウンロードして指定してもよい。
【0077】
指定可能なコンテンツとして以下のようなファイル形式が例示できる。テキストデータとして、例えばテキストファイル形式(txt形式)のデータが例示できる。静止画データとして、例えばjpg形式(jpeg形式、jpe形式)、png形式、gif形式、Animated GIF形式のデータが例示できる。
【0078】
動画データとして、例えば3gp形式、mp4形式、swf形式、mmf形式のデータが例示できる。オーディオデータとして、amr形式、mid形式(midi形式)、3gp形式、mp4形式、SP−MIDI形式のデータが例示できる。これら各形式のファイルは適切に組み合わせて指定することができるが、組み合わせが適切でない場合もある。なお、動画データは、Flash(商標)であってもよい。
【0079】
音声通話の発呼には、テレビ電話の発呼を含む。発呼の方法として、既存の発呼方法が適用できる。例えば番号入力、ホットステータスリストからの発信、アドレス帳からの発信、着信履歴からの発信、発信履歴からの発信等の発呼方法が適用できる。
【0080】
また発呼先の電話番号にコンテンツ送信を伴う発呼の履歴があれば、その発呼に用いたコンテンツをデフォルトにして発呼の操作を実行してもよい。コンテンツ送信を伴う発呼をキャンセルしてコンテンツ送信を伴わない発呼に切り替えることも勿論できる。なお、発呼を指示する操作を行った後、コンテンツを送信している途中にプログレスバーを表示して進行をユーザに知らせてもよい。
【0081】
コンテンツとして、テキストファイル、静止画ファイル、動画ファイル、サウンドファイルあるいはこれらの組み合わせが指定された場合、指定された(受信した)各データに応じて着呼通知の態様が決まる。例えばコンテンツとしてテキストファイルが指定された場合、表示部128には受信したテキストが表示され、鳴動音として通信端末10(B)の既定の着信音が用いられる。静止画ファイルが指定された場合、表示部128には受信した静止画が表示され、鳴動音として既定の着信音が用いられる。
【0082】
動画ファイルが指定された場合、表示部128には受信した動画が再生され、鳴動音として動画に含まれるサウンドが用いられる。サウンドデータが指定された場合、表示部128には通信端末10(B)に依存する表示画面が表示され、鳴動音として受信したサウンドが再生される。テキストファイルと静止画ファイルが指定された場合、表示部128には受信したテキストおよび静止画が表示され、鳴動音として既定の着信音が用いられる。テキストファイルと動画ファイルが指定された場合、表示部128には受信したテキストおよび動画が表示され、鳴動音として動画に含まれるサウンドが用いられる。
【0083】
テキストファイルとサウンドファイルが指定された場合、表示部128には受信したテキストが表示され、鳴動音として受信したサウンドが再生される。静止画ファイルとサウンドファイルが指定された場合、表示部128には受信した静止画が表示され、鳴動音として受信したサウンドが再生される。静止画ファイルと動画ファイルが指定された場合、表示部128には受信した静止画が表示され、鳴動音として動画に含まれるサウンドが用いられる。表示部128には受信した動画が表示され、鳴動音として動画に含まれるサウンドが用いられてもよい。テキストファイルと静止画ファイルとサウンドファイルが指定された場合、表示部128には受信したテキストおよび静止画が表示され、鳴動音として受信したサウンドが再生される。
【0084】
ステップS411で受信したコンテンツは、着呼の通知に利用された後、これを保存して、適宜再生してもよい。また、保存したコンテンツは編集することができる。保存したコンテンツは、後に着呼通知用のコンテンツとして再利用することができる。
【0085】
ステップS411において正常にコンテンツの送信が行われないとき、コンテンツ送信を伴わない着呼通知とすることができる。例えば、通信端末10(B)で予め設定している着信音を再生して着呼を通知できる。
【0086】
ステップS411で正常にコンテンツが送信されて、通信端末10(B)がコンテンツを正常に受信した場合であっても、ステップS415の「SETUP」メッセージを通信端末10(B)が受信しない場合がある。通信端末10(B)が「SETUP」メッセージを受信しない場合、着呼は通知されず、着信履歴には着呼の履歴が残らない。このような場合、通信端末10(B)は、受信したコンテンツを破棄して、コンテンツの送信に係る課金イベントとして認識するべきではない。通信端末10(B)が「SETUP」メッセージを受信しない場合として、以下の場合が例示できる。
【0087】
例えば、留守番電話サービスあるいは転送電話サービスが設定されている場合であって呼び出しなしで転送される場合がある。あるいは割り込み電話として着信した場合であって割り込み音声通話の設定をしていない場合がある。あるいは着信規制またはナンバーブロックを設定している場合がある。このような場合、コンテンツが通信端末10(B)に受信されていても通信端末10(B)において着呼の通知にコンテンツは利用されない。
【0088】
なお、通信端末10(B)において着信拒否設定をしている場合、コンテンツが受信され、着信履歴が残る場合がある。しかし着信拒否設定をしているので、着呼は通知されないから、コンテンツを破棄して、課金しない。一方、例えば音声通話中の割り込み電話を受けた場合であって割り込み音声通話を設定している場合、あるいはPoCセッションを実行中に着呼を受けたような場合には、コンテンツは受信され、課金イベントとして認識される。この場合、着呼はコンテンツの再生により通知されるが、サウンドの再生を行わないよう制御する。
【0089】
また、例えば回線障害等の原因により、通信端末10(B)が「SETUP」メッセージを受信しない場合がある。この場合の「SETUP」メッセージを受信しないという判断は、例えば通信端末10(B)に備えたタイマ部140によって判断できる。
【0090】
これらコンテンツを正常に受信しない場合、あるいはコンテンツの受信後に着呼の呼信号を受信しない場合は、ステップS419で「SIP BYE (成功)」のメッセージが送信されず、例えば「SIP BYE (失敗)」のメッセージが送信される。また通信端末10(B)においてコンテンツの受信をキャンセルした場合にはステップS419で「SIP BYE (キャンセル)」のメッセージが送信される。このような場合、通信制御サーバ22(A)および通信制御サーバ22(B)では「SIP BYE (失敗)」または「SIP BYE (キャンセル)」のメッセージを受信することになり、課金サーバ24において課金されない。
【0091】
また、ステップS409で通信制御サーバ22(B)が「SIP ACK」のメッセージを通信端末10(B)に送信した後、通信制御サーバ22(B)が通信端末10(B)から「SIP BYE」のメッセージを受信しない場合がある。この場合、通信制御サーバ22(B)は、「SIP BYE (失敗)」のメッセージを生成して、これを通信制御サーバ22(A)に送信する。通信制御サーバ22(B)が「SIP BYE」メッセージを受信しないという判断は、例えば通信制御サーバ22(B)において適当なタイマを起動して、所定時間の経過までにメッセージを受信できないとき、「SIP BYE」メッセージを受信しないと判断できる。この場合も、課金サーバ24において課金されない。
【0092】
「成功」、「失敗」あるいは「キャンセル」の情報は「SIP BYE」メッセージのヘッダに記載される。通信制御サーバ22は、課金情報に当該ヘッダを含めて課金サーバ24に送信する。課金サーバ24では当該ヘッダを調べて、着呼に成功したか、失敗したかあるいはキャンセルされたかを判断できる。
【0093】
通信端末10(A)は、予め定められた通信事業者の通信圏外においては、他の通信端末10へコンテンツを送信しない。具体的には、通信端末10(A)は、「SIP INVITE」のメッセージを通信制御サーバ22(A)に送信する処理(ステップS401)の前に、現在位置においてが利用可能な通信事業者を識別する通信事業者識別情報を取得する。そして、通信端末10(A)は、格納部124に格納されている既定通信事業者識別情報と取得した通信事業者識別情報とを照合する。通信端末10(A)は、既定通信事業者識別情報と通信事業者識別情報とが一致しない場合、コンテンツを送信する処理を禁止する。
【0094】
コンテンツを送信する処理が禁止された場合、通信端末10(A)は、コンテンツを送信することなく、回線交換網を通じた音声通話の発呼を自動的に実行する。すわなち、「SIP INVITE」メッセージを通信制御サーバ22へ送信処理(ステップS401)をおこなうことなく、「SETUP」メッセージを回線交換機(A)に送信して(ステップS413)、これに続いて、通信端末10(B)との音声通話をおこなうための各処理をおこなう。
【0095】
通信端末10(A)は、海外であっても、ローミングにより、通信端末10(B)との通信をおこなうことができる。ここで、ローミングを利用したときのパケット通信料金は、ローミングを利用しないときのパケット通信料金よりも高額な場合がある。通信端末10(A)は、格納部124に格納されている既定通信事業者識別情報に海外の通信事業者が定められていなければ、通信端末10(B)へコンテンツを送信することなく、すなわち、パケット通信をおこなうことなく、通信端末10(B)との音声通話をおこなうための処理を開始する。この場合、通信端末10(A)には、パケット通信料金が課金されない。したがって、通信端末10(A)のユーザが支払うべき通信料金を抑えることができる場合がある。
【0096】
また、通信端末10(B)は、通信端末10(A)へ送信する「200 OK (INVITE)」のメッセージに、受信可能なデータの種類を含める。通信端末10(A)は、受信した「200 OK (INVITE)」のメッセージから、通信端末10(B)が受信可能なデータの種類を特定する。通信端末10(A)は、通信端末10(B)が受信可能なデータだけを、コンテンツに含めて通信端末10(B)へ送信する。これにより、コンテンツの伝送路にかかる付加を軽減することができる場合がある。
【0097】
通信端末10(B)による、コンテンツの再生方法について説明する。通信端末10(B)は、「ALEARTING」メッセージを通信端末(A)に送信したタイミング(図4に示すT3のタイミング)で、格納部124に保持されているコンテンツを自動的に再生する。具体的には、通信端末10(B)は、格納部124に格納されているコンテンツを読み出して、読み出したコンテンツを再生する。これにより、通信端末10(B)は、当該通信端末10のユーザに対して着呼を通知する。なお、通信端末10(B)は、第4タイマ144および第5タイマ145が、予め定めた時間を経過しないことを条件に、コンテンツを再生する。
【0098】
また、通信端末10(B)は、「SETUP」メッセージの送信元の通信端末10と、「SIP INVITE」メッセージの送信元の通信端末10とが一致したことを条件に、コンテンツを再生する。具体的には、通信端末10(B)は、「SETUP」メッセージを受信したタイミング(図4に示すT2のタイミング)で、「SETUP」メッセージに含まれる音声発信端末識別情報を抽出する。例えば、通信端末10(B)は、「SETUP」メッセージに含まれる通信端末10(A)の電話番号を抽出する。
【0099】
そして、通信端末10(B)は、「SIP INVITE」メッセージに含まれるコンテンツ送信端末識別情報を抽出する。例えば、データ通信情報抽出部302は、「SETUP」メッセージに含まれるP−ASSERTED−IDENTITYを抽出する。通信端末10(B)は、抽出したコンテンツ送信端末識別情報と音声発信端末識別情報とを照合することにより、「SETUP」メッセージの送信元の通信端末10と、「SIP INVITE」メッセージの送信元の通信端末10とが一致するか否かを判断する。
【0100】
通信端末10(B)は、一致すると判断した場合、「ALEARTING」メッセージを通信端末(A)に送信したタイミング(図4に示すT3のタイミング)でコンテンツを再生する。通信端末10(B)は、一致しないと判断した場合は、コンテンツを再生しない。この場合、通信端末10(B)は、所定の電話着信音を再生する。本実施形態の通信端末10によれば、コンテンツの送信元ではない通信端末10からの音声通話の着呼に連動して、他の通信端末から送信されたコンテンツが再生されることを防止することができる。
【0101】
また、通信端末10(B)は、通信端末(A)から送信されたコンテンツ、又は、通信端末(B)に既に格納されている任意のコンテンツのいずれかを優先的に、再生することができる。例えば、通信端末10(B)に、予め指定された動画像データ、静止画像データまたはサウンドデータを識別するためのファイル名が記されたデータを格納しておく。
【0102】
通信端末10(B)は、上記データを参照することにより、指定されたデータの有無を判断する。通信端末10(B)は、指定されたデータがあると判断した場合は、上記データから、指定されたデータを特定する。そして、通信端末10(B)は、特定したデータを再生する。通信端末10(B)は、指定されたデータがないと判断した場合は、通信端末(A)から送信されたコンテンツを優先して再生する。
【0103】
図5は、通信端末10(A)によるコンテンツの指定方法の一例を示す。通信端末10(A)の表示部128には、表示画面500が表示されている。通信端末10(A)は、表示画面500により、ユーザによるコンテンツの指定を受け付ける。表示画面500は、「テキスト」欄、「イメージ」欄、および「サウンド」欄を含む。
【0104】
「テキスト」欄には、テキストデータが入力される。「テキスト」欄には、テキストデータが直接入力される。「テキスト」欄にリンクされているテキスト編集画面からテキストデータをユーザに入力させるようにしてもよい。
【0105】
「イメージ」欄には、イメージデータ(動画像データまたは静止画像データ)のファイル名が入力される。「イメージ」欄には、イメージデータのファイル名が直接入力される。「イメージ」欄にリンクされているファイル一覧から、イメージデータのファイル名をユーザに選択させるようにしてもよい。また、通信端末10(A)に備えられたカメラを起動して、イメージデータをユーザに撮像させ、撮像されたイメージデータのファイル名を自動的に入力するようにしてもよい。
【0106】
「サウンド」欄には、サウンドデータのファイル名が入力される。「サウンド」欄には、サウンドデータのファイル名が直接入力される。「サウンド」欄にリンクされているファイル一覧から、サウンドデータのファイル名をユーザに選択させるようにしてもよい。また、通信端末10(A)に備えられたボイスレコーダを起動して、サウンドデータをユーザに録音させ、録音されたサウンドデータのファイル名を自動的に入力するようにしてもよい。
【0107】
通信端末10(A)は、各入力欄によって指定されたテキストデータ、イメージデータ、サウンドデータが一つのデータファイルに結合されたマルチメディアファイルを作成する。通信端末10(A)は、作成したマルチメディアファイルを通信端末10(B)へ送信する。
【0108】
ここで、表示画面500に含まれている「74/100KB」は、入力欄によって指定された各データの合計サイズおよび予め既定されているコンテンツの最大サイズを示す。ユーザは、コンテンツの最大サイズである100KBを超えない範囲で、結合する複数のファイルを指定することができる。なお、コンテンツの最大サイズは、ユーザによる設定変更が可能であっても不可能であってもよい。
【0109】
複数のデータを一つのデータファイルに結合することにより、通信端末10は、コンテンツの管理を容易におこなうことができる場合がある。また、複数のデータを個別に送受信するよりも、コンテンツの送受信にかかる時間を短縮することができる場合がある。コンテンツの最大サイズを既定したことにより、コンテンツの伝送路にかかる負荷を軽減することができる場合がある。
【0110】
表示画面500は、「メニュー」ボタンおよび「プレビュー」ボタンを含む。「メニュー」ボタンが選択されると、通信端末10(A)は、「保存」メニューおよび「発信」メニューを、表示部128に表示する。
【0111】
「保存」メニューが選択されると、通信端末10(A)は、マルチメディアファイルを保存する。通信端末10(A)は、マルチメディアファイルを、所定の格納先に保存してもよく、ユーザによって指定された格納先に保存してもよい。
【0112】
「発信」メニューが選択されると、通信端末10(A)は、マルチメディアファイルの送信先である通信端末10の電話番号の入力を受け付ける。そして、通信端末10(A)は、マルチメディアファイルの送信処理を開始する。
【0113】
「プレビュー」ボタンが選択されると、通信端末10(A)は、他の通信端末10に含まれた各データを再生する。これにより、通信端末10(A)は、当該通信端末10(A)のユーザに対して、マルチメディアファイルに含まれた各データが、送信先の通信端末10でどのように再生されるかを確認させることができる。
【0114】
通信端末10(A)は、コンテンツを通信するためのセッションを開始する要求メッセージ(「SIP INVITE」メッセージ)に対する応答メッセージ(「200 OK (INV)」メッセージ)を受信して、応答メッセージに含まれる受信可能または受信不可能なデータの種類を抽出する場合がある。この場合、通信端末10(A)は、データ通信制御部112が抽出した受信可能なデータの種類に限り、または、データ通信制御部112が抽出した受信不可能なデータの種類以外のデータに限り、複数のデータを結合する。
【0115】
例えば、応答メッセージに受信可能なデータの種類として、テキストデータおよびサウンドデータが含まれている場合、すわなち、イメージデータが含まれていない場合、データファイル結合部114は、テキストデータおよびサウンドデータを、結合の対象とする。通信端末10(A)のユーザが、イメージデータを結合するための通信端末10(A)の操作をおこなった場合、通信端末10(A)は、イメージデータを結合することができない旨を示すエラーメッセージを、表示部128に表示するようにしてもよい。また、通信端末10(A)は、イメージデータを結合するための操作をロックしてもよい。通信端末10(A)は、イメージデータを結合したうえで、イメージデータを受信できない通信端末10に対しては、イメージデータを送信しないようにしてもよい。
【0116】
図6は、マルチメディアファイルの一例を示す。ファイル600は、通信端末10(A)のデータファイル結合部114によって生成されたマルチメディアファイルを示す。ファイル600は、テキストデータを含むデータ601と、サウンドデータを含むデータ602と、イメージデータを含むデータ603とを含む。また、データ601−603のそれぞれは、予め既定されたフォーマットでデータが示されている。また、データ601−603のそれぞれは、データの種類を識別するための識別情報を含む。
【0117】
ファイル600は、通信端末10(A)から通信端末10(B)へ送信される。ファイル600を受信した通信端末10(B)は、予めメール等により配布されたフォーマット情報に基づいて、受信したファイル600から、テキストデータ、イメージデータ、またはサウンドデータを分離する。そして、通信端末10(B)は、分離された各データの識別情報により、データ601−603のそれぞれについて、データの種類を識別する。そして、通信端末10(B)は、識別された各データの種類に応じた再生方法により、識別されたデータをそれぞれ再生する。
【0118】
通信端末10(B)は、ファイル600に、サウンド付の動画像データおよびサウンドデータが含まれる場合に、動画像データのサウンドを優先して再生する。これにより、通信端末10(B)は、動画像を表示するとともに、表示された動画像にマッチする自然なサウンドを出力することができる。
【0119】
通信端末10(B)は、受信したファイル600を保存する際、ファイル600に含まれる複数のデータをデータ毎に分割する。通信端末10は、分割されたデータ毎に当該データに含まれている識別情報によって当該データの種類を識別する。通信端末10は、識別されたデータを当該データの種類に応じた保存場所に保存する。
【0120】
図7は、通信端末10(A)によるエラー処理の一例を示す。ここでは、通信端末10(B)が本サービスに対応していない場合について説明する。通信端末10(B)が本サービスに対応していない場合とは、通信端末10(B)が通信端末10(A)からコンテンツを受信する機能を有さない場合、通信端末10(B)が通信端末10(A)から受信したコンテンツを再生して着呼を通知する機能を有さない場合であってもよい。
【0121】
通信端末10(A)は、送信するコンテンツを指定して、通信端末10(B)への発呼命令を受けると、「SIP INVITE」のメッセージを通信制御サーバ22(A)に送信する。通信制御サーバ22(A)は、受信した「SIP INVITE」のメッセージを通信制御サーバ22(B)に送信する。
【0122】
通信端末10(B)が本サービスに対応していない旨を検知した通信制御サーバ22(B)は、その旨を示す「Error Code XXX」メッセージを、通信制御サーバ22(A)へ送信する。通信制御サーバ22(A)は、受信した「Error Code XXX」メッセージを、通信端末10(A)へ送信する。
【0123】
通信端末10(A)は、受信した「Error Code XXX」メッセージを解析する。そして、通信端末10(A)は、解析したエラーの種類に応じた表示内容710を格納部124から読み出して、読み出した表示内容710を表示部128に表示する。
【0124】
これにより、通信端末10(A)は、通信端末10(A)のユーザに対して、通信端末10(B)が本サービスに対応していないことを通知する。表示内容710は、エラーの種類に応じた後続処理を選択するための選択肢を含む。通信端末10(A)は、通信端末10(A)のユーザに対して、エラーの種類に応じた後続処理を容易に選択させることができる。
【0125】
表示内容710には、コンテンツの送信を中止して、音声通話の発呼に切り替えるか否かの選択肢を含む。通信端末10(A)のユーザによって、音声通話の発呼に切り替えることが選択された場合、通信端末10(A)は、「SETUP」メッセージを回線交換機(A)に送信して、これに続いて、音声通話をするための各処理をする。なお、通信端末10(B)、通信制御サーバ22(A)、および通信端末10(A)のいずれかがエラーを検知し「Error Code XXX」を発してもよい。
【0126】
図8は、通信端末10(A)によるエラー処理の一例を示す。ここでは、通信端末10(B)がコンテンツを受信することができない状態にある場合について説明する。通信端末10(B)がコンテンツを受信することができない状態とは、通信端末10(B)が他の通信端末10と通信中の場合、通信端末10(B)の電源がOFFになっている状態、通信端末10(B)と通信制御サーバ22(B)との伝送路が切断されている場合であってもよい。
【0127】
通信端末10(A)は、送信するコンテンツの指定を受け、通信端末10(B)への発呼命令を受けると、「SIP INVITE」のメッセージを通信制御サーバ22(A)に送信する。通信制御サーバ22(A)は、受信した「SIP INVITE」のメッセージを通信制御サーバ22(B)に送信する。通信制御サーバ22(B)は、受信した「SIP INVITE」のメッセージを通信端末10(B)に送信する。
【0128】
コンテンツを受信することができないと判断した通信端末10(B)は、その旨を示す「Error Code YYY」メッセージを、通信制御サーバ22(B)へ送信する。通信制御サーバ22(B)は、受信した「Error Code YYY」メッセージを、通信制御サーバ22(A)へ送信する。通信制御サーバ22(A)は、受信した「Error Code YYY」メッセージを、通信端末10(A)へ送信する。
【0129】
通信端末10(A)は、受信した「Error Code YYY」メッセージを解析する。そして、通信端末10(A)は、解析したエラーの種類に応じた表示内容810を格納部124から読み出して、読み出した表示内容810を表示部128に表示する。
【0130】
これにより、通信端末10(A)は、通信端末10(A)のユーザに対して、通信端末10(B)がコンテンツを受信することができない状態にあることを通知する。表示内容810は、エラーの種類に応じた後続処理を選択するための選択肢を含む。通信端末10(A)は、通信端末10(A)のユーザに対して、エラーの種類に応じた後続処理を容易に選択させることができる。
【0131】
表示内容810には、再度、コンテンツを送信するか否かの選択肢を含む。通信端末10(A)のユーザによって、再度、コンテンツを送信することが選択された場合、通信端末10(A)は、「SIP INVITE」メッセージを通信制御サーバ22(A)に送信して、これに続いて、コンテンツを送信するための各処理をおこなう。なお、通信制御サーバ22(B)、通信制御サーバ22(A)、および通信端末10(A)のいずれかがエラーを検知し「Error Code YYY」を発してもよい。
【0132】
図9は、通信端末10(A)によるエラー処理の一例を示す。ここでは、通信端末10(B)へコンテンツを送信できなかった場合について説明する。通信端末10(B)へコンテンツを送信できなかった場合とは、コンテンツを送信しているときに通信端末10等において何らかのエラーが発生した場合であってもよい。また、コンテンツを送信しているときに通信セッションがタイムアウトした場合、コンテンツを送信しているときに通信端末10(B)の記憶領域が一杯になった場合であってもよい。
【0133】
通信端末10(A)は、通信端末10(B)とのピアツーピアセッションおよびTCPコネクションが確立されている状態から、「MSRP SEND」メッセージを利用して指定されたコンテンツデータを送信する。コンテンツが送信されないことを検知した通信端末10(B)は、その旨を示す「SIP BYE (失敗)」メッセージを、通信制御サーバ22(B)および通信制御サーバ22(A)を介して通信端末10(A)へ送信する。
【0134】
通信端末10(A)は、受信した「SIP BYE (失敗)」メッセージを解析する。例えば、通信端末10(A)は、「SIP BYE (失敗)」メッセージのReason Headerにより、エラーの種類がコンテンツの送信に失敗した旨のエラーである旨を特定する。また、通信端末10(A)には、発呼を自動的に実行する旨の情報が記録されている。このため、通信端末10(A)は、コンテンツを送信することなく、回線交換網を通じた音声通話の発呼を自動的に実行する。すわなち、「SETUP」メッセージを回線交換機(A)に送信して発呼して、これに続いて、通信端末10(B)との音声通話をおこなうための各処理をおこなう。
【0135】
なお、発呼を自動的に実行しない旨の情報が記録されている場合、通信端末10(A)は、音声通話の発呼を自動的に実行せずに、発呼を実行するか否かを選択するための選択画面を表示部128に表示してもよい。また、通信端末10(A)は、コンテンツを再送するか否かを選択するための選択画面を表示部128に表示してもよい。なお、通信制御サーバ22(B)、通信制御サーバ22(A)、および通信端末10(A)のいずれかがエラーを検知し「SIP BYE (失敗)」を発してもよい。
【0136】
図10、図11、および図12は、通信端末10(A)によるタイマ処理のフローの一例を示す。通信端末10(A)は、コンテンツを通信するためのセッションを開始する要求メッセージ(「SIP INVITE」メッセージ)を通信端末10(B)へ向けて送信した後に、第1タイマ141を起動する(S1001)。要求メッセージ(「SIP INVITE」メッセージ)に対する応答メッセージ(「200 OK (INV)」メッセージ)を通信端末10(B)から受信したか否かを判断する(S1002)。
【0137】
ステップS1002において、受信していないと判断した場合(S1002:No)は、第1タイマ141がタイムアウトしたか否かを判断する(S1003)。ステップS1003において、タイムアウトしたと判断した場合(S1003:Yes)は、「SIP BYE (キャンセル)」メッセージを通信端末10(B)へ向けて送信する(S1004)。エラーを表示部128に表示して(S1005)、タイマ処理を終了する。
【0138】
ステップS1003において、タイムアウトしていないと判断した場合(S1003:No)は、通信端末10(B)から「Error」メッセージを受信したか否かを判断する(S1006)。ステップS1006において、受信したと判断した場合(S1006:Yes)は、エラーを表示部128に表示する(S1007)。通信端末10(B)へ向けて「ACK」メッセージを送信して(S1008)、タイマ処理を終了する。ステップS1006において、受信していないと判断した場合(S1006:No)は、ステップS1002に戻って、引き続きタイマ処理をおこなう。
【0139】
ステップS1002において、受信したと判断した場合(S1002:Yes)は、第1タイマ141を停止する(S1009)。通信端末10(B)へ向けて「ACK」メッセージを送信する(S1010)。SDP解析処理が「OK」であったか否かを判断する(S1011)。ステップS1011において、「OK」でなかったと判断した場合(S1011:No)は、「488 Not AcceptableHere」エラーが発生したときと同様の処理をおこない(S1012)、タイマ処理を終了する。ステップS1011において、OKであったと判断した場合(S1011:Yes)は、ステップS1101へ進む。
【0140】
第2タイマ142を起動する(S1101)。「MSRP SEND」メッセージを通信端末10(B)へ送信する(S1102)。コンテンツの送信(「MSRP SEND」メッセージ)に対する確認メッセージ(「200 OK (SEND)」メッセージ)を通信端末10(B)から受信したか否かを判断する(S1103)。
【0141】
ステップS1103において、受信していないと判断した場合(S1103:No)は、第2タイマ142がタイムアウトしたか否かを判断する(S1104)。ステップS1104において、タイムアウトしたと判断した場合(S1104:Yes)は、エラーを表示部128に表示する(S1105)。「SIP BYE (失敗)」メッセージを通信端末10(B)へ向けて送信して(S1106)、タイマ処理を終了する。ステップS1104において、タイムアウトしていないと判断した場合(S1104:No)は、ステップS1103に戻り、引き続きタイマ処理をおこなう。
【0142】
ステップS1103において、受信したと判断した場合(S1103:Yes)は、通信端末10(B)から「SuccessReport」メッセージを受信したか否かを判断する(S1107)。ステップS1107において、受信していないと判断した場合(S1107:No)は、「FailureReport」メッセージを通信端末10(B)から受信したか否かを判断する(S1108)。ステップS1108において、受信したと判断した場合(S1108:Yes)は、エラーを表示部128に表示して(S1109)、タイマ処理を終了する。
【0143】
ステップS1108において、受信していないと判断した場合(S1108:No)は、第2タイマ142がタイムアウトしたか否かを判断する(S1110)。ステップS1110において、タイムアウトしたと判断した場合(S1110:Yes)は、エラーを表示部128に表示する(S1111)。「SIP BYE (失敗)」メッセージを通信端末10(B)へ向けて送信して(S1112)、タイマ処理を終了する。
【0144】
ステップS1110において、タイムアウトしていないと判断した場合(S1110:No)は、ステップS1107に戻り、引き続きタイマ処理をおこなう。ステップS1107において、受信したと判断した場合(S1107:Yes)は、第2タイマ142を停止して(S1113)、ステップS1201へ進む。
【0145】
第3タイマ143を起動する(S1201)。「SETUP」メッセージを通信端末10(B)へ向けて送信する(S1202)。通信端末10(B)から送信された「SIP BYE」メッセージを受信したか否かを判断する(S1203)。
【0146】
ステップS1203において、受信していないと判断した場合(S1203:No)は、第3タイマ143がタイムアウトしたか否かを判断する(S1204)。ステップS1204において、タイムアウトしたと判断した場合(S1204:Yes)は、エラーを表示部128に表示する(S1205)。「BYE(Failed)」メッセージを通信端末10(B)へ向けて送信して(S1206)、タイマ処理を終了する。
【0147】
ステップS1203において、受信したと判断した場合(S1203:Yes)は、第3タイマ143を停止する(S1207)。受信した「SIP BYE」メッセージの「Reason」に「Confirmed」が設定されているか否かを判断する(S1208)。ステップS1208において、設定されていないと判断した場合(S1208:No)は、エラーを表示部128に表示して(S1209)、タイマ処理を終了する。ステップS1208において、設定されていると判断した場合(S1208:Yes)は、「200 OK(BYE)」メッセージを通信端末10(B)へ向けて送信して(S1210)、タイマ処理を終了する。
【0148】
図13は、通信端末10(B)による画像の表示方法の一例を示す。画像1300は、通信端末10(A)から送信されたコンテンツに含まれるイメージデータにより生成された画像を示す。機種Aおよび機種Bは通信端末10(B)の一例を示す。
【0149】
機種Aは、画像1300の画像サイズより大きいサイズの画面を有する。機種Aは、画像1300のサイズを変更することなく、当該画像1300を表示部128に表示する。機種Bは、画像1300の画像サイズより小さいサイズの画面を有する。機種Bは、画像1300のサイズを縮小したうえで、当該画像1300を表示部128に表示する。
【0150】
通信端末10(B)は、画像1300が表示される画面の縦横比に応じて、画像1300の縦横比を変更してもよい。通信端末10(B)は、画像1300が表示される画面のサイズに応じて、画像1300を拡大してもよい。
【0151】
図14は、通信端末10(B)による着信履歴の表示方法の一例を示す。通信端末10(B)の表示部128に表示されている画面1401は、着信履歴を表示する画面を示す。
【0152】
画面1401は、アイコン1411、アイコン1421、およびアイコン1422を含む。アイコン1411およびアイコン1422は、コンテンツを受信した旨を示す。「大井さん」および「土井さん」からかかってきた電話には、コンテンツが含まれている旨が示されている。アイコン1422は、電話の呼び出しに応じることができなかった旨を示す。「土井さん」からかかってきた電話の呼び出しに応じることができなかった旨が示されている。
【0153】
通信端末10(B)は、通信端末10(A)から受信したコンテンツを、着信の履歴に関連付けて格納する。通信端末10(B)は、着信の履歴と、コンテンツの有無を示すフラグと、コンテンツのファイル名との対応付けが記されたテーブルを保持する。通信端末10(B)は、他の通信端末とのが通信できない状態であっても、上記テーブルからコンテンツを読み出すことにより、読み出したコンテンツを再生することができる。
【0154】
通信端末10(B)のユーザにより、アイコン1411が選択された場合、通信端末10(B)は、上記テーブルを参照して、アイコン1411に対応付けられているコンテンツ、すなわち、「大井さん」の通信端末10(A)から送信されたコンテンツを、上記テーブルから読み出す。そして、通信端末10(B)は、読み出したコンテンツを再生する。なお、通信端末10(B)は、他の通信端末10へ送信したコンテンツを、送信の履歴に関連付けて格納してもよい。
【0155】
図15は、通信端末10(B)による着信拒否処理の一例を示す。ここでは、通信端末(A)が通信端末10(B)の着信拒否リストに登録されている場合について説明する。通信端末10(A)は、送信するコンテンツを指定して、通信端末10(B)への発呼命令を受けると、「SIP INVITE」のメッセージを通信制御サーバ22(A)および通信制御サーバ22(B)を介して、通信端末10(B)に送信する。
【0156】
通信端末10(B)は、「SIP INVITE」メッセージを受信したタイミング(図4に示すT1のタイミング)で、「SIP INVITE」に含まれるコンテンツ送信端末識別情報を抽出する。そして、通信端末10(B)は、抽出したコンテンツ送信端末識別情報と格納部124に格納されている着信拒否端末識別情報との一致を判断する。コンテンツ送信端末識別情報と着信拒否端末識別情報とが一致すると判断した場合、通信端末10(B)は、「SIP INVITE」のメッセージに対する拒否メッセージである「480 Temporary Unavailable」メッセージを通信端末10(A)へ送信する。
【0157】
本実施形態の通信端末10は、指定された送信元からのコンテンツの受信を拒否する機能を有することにより、指定された送信元との間における、コンテンツの無駄な送受信を抑えることができる。また、不要なコンテンツが格納部124に保存されることを防止することができる。
【0158】
図16および図17は、通信端末10(B)によるタイマ処理のフローの一例を示す。通信端末10(B)は、「100Trying」メッセージを送信する(S1601)。「Accept−Contact」が「CSI」であるか否かを判断する(S1602)。ステップS1602において、「CSI」ではないと判断した場合(S1602:No)、タイマ処理を終了する。ステップS1602において、「CSI」であると判断した場合(S1602:Yes)、「SIP INVITE」メッセージを受け入れることができるか否かを判断する(S1603)。
【0159】
ステップS1603において、「SIP INVITE」メッセージを受け入れることができないと判断した場合(ステップS1603:No)、「Error」メッセージを通信端末10(A)へ向けて送信して(S1604)、タイマ処理を終了する。ステップS1603において、「SIP INVITE」メッセージを受け入れることができると判断した場合(ステップS1603:Yes)、SDP解析処理が「OK」であるか否かを判断する(S1605)。
【0160】
ステップS1605において、「OK」ではないと判断した場合(ステップS1605:No)、「488 Not AcceptableHere」エラーが発生したときと同様の処理をおこない(S1606)、タイマ処理を終了する。ステップS1605において、「OK」であると判断した場合(ステップS1605:Yes)、「200 OK(INV)」メッセージを通信端末10(A)へ向けて送信して(S1607)、第4タイマ144を起動する(S1608)。
【0161】
通信端末10(A)から送信された「MSRP SEND」メッセージを受信したか否かを判断する(S1609)。ステップS1609において、受信していないと判断した場合(S1609:No)は、第4タイマ144がタイムアウトしたか否かを判断する(S1610)。ステップS1610において、タイムアウトしたと判断した場合(S1610:Yes)は、「SIP BYE (失敗)」メッセージを通信端末10(A)へ向けて送信して(S1611)、タイマ処理を終了する。ステップS1610において、タイムアウトしていないと判断した場合(S1610:No)は、ステップS1609へ戻り、引き続きタイマ処理をおこなう。
【0162】
ステップS1609において、受信したと判断した場合(S1609:Yes)は、第4タイマ144を停止する(S1612)。「200 OK(SEND)」メッセージを通信端末10(A)へ向けて送信して(S1607)、ステップS1701へ進む。
【0163】
通信端末10(A)から送信されたコンテンツが受け入れ可能なファイルであるか否かを判断する(S1701)。ステップS1701において、受け入れ可能なファイルではないと判断した場合(S1701:No)は、「MSRP Error」メッセージを通信端末10(A)へ向けて送信する(S1702)。「SIP BYE (失敗)」メッセージを通信端末10(A)へ向けて送信して(S1703)、タイマ処理を終了する。
【0164】
ステップS1701において、受け入れ可能なファイルであると判断した場合(S1701:Yes)は、「Success Report」メッセージを通信端末10(A)へ向けて送信して(S1704)、第5タイマ145を起動する(S1705)。通信端末10(A)から送信された「SETUP」メッセージを受信したか否かを判断する(S1706)。
【0165】
ステップS1706において、受信していないと判断した場合(S1706:No)は、第5タイマ145がタイムアウトしたか否かを判断する(S1707)。ステップS1707において、タイムアウトしたと判断した場合(S1707:Yes)は、「SIP BYE (失敗)」メッセージを通信端末10(A)へ向けて送信して(S1708)、タイマ処理を終了する。ステップS1707において、タイムアウトしていないと判断した場合(S1707:No)は、ステップS1706へ戻り、引き続きタイマ処理をおこなう。
【0166】
ステップS1706において、受信したと判断した場合(S1706:Yes)は、該当ユーザか否かを判断する(S1709)。ステップS1709において、該当ユーザではないと判断した場合(S1709:No)は、所定の着信動作をおこない(S1710)、S1706へ戻り、引き続きタイマ処理をおこなう。ステップS1709において、該当ユーザであると判断した場合(S1709:Yes)は、「ALERTING」メッセージを通信端末10(A)へ向けて送信して(S1711)、第5タイマ145を停止する(S1711)。
【0167】
「SIP BYE (成功)」メッセージを通信端末10(A)へ向けて送信する(S1712)。通信端末10(A)から送信されたコンテンツファイルを保存する(S1713)。通信端末10(A)から送信されたコンテンツファイルを再生して(S1714)、タイマ処理を終了する。
【0168】
本実施形態の通信端末10(A)を実際の製品に適用した場合には、通信端末10(A)のユーザは、通信端末10(B)のユーザに気持ちを伝えやすくなり、通信端末10(B)のユーザは、通信端末10(A)のユーザの気持ちがよくわかる、という効果が得られる場合がある。また、着呼通知のためのコンテンツを確実に着呼側の通信端末10に送り届けることができる。また、着呼側の通信端末10において、コンテンツの受信状況に応じた、着呼通知または音声通話のための適切な制御ができるという効果が得られる場合がある。
【0169】
図18は、本実施形態に係る通信端末10のハードウェア構成の一例を示す。本実施形態に係る通信端末10は、ホスト・コントローラ1582により相互に接続されるCPU1505、RAM1520、グラフィック・コントローラ1575、および表示装置1580を有するCPU周辺部を備える。また、通信端末10は、(入出力)I/Oコントローラ1584によりホスト・コントローラ1582に接続される通信I/F(インターフェイス)1530、ハードディスクドライブ1540、およびCD−ROMドライブ1560を有する入出力部を備える。さらに通信端末10は、I/Oコントローラ1584に接続されるROM1510、FD(フレキシブルディスク)ドライブ1550、およびI/O(入出力)チップ1570を有するレガシー入出力部を備える。
【0170】
ホスト・コントローラ1582は、RAM1520と、高転送レートでRAM1520をアクセスするCPU1505およびグラフィック・コントローラ1575とを接続する。CPU1505は、ROM1510およびRAM1520に格納されたプログラムに基づいて動作して、各部を制御する。グラフィック・コントローラ1575は、CPU1505等がRAM1520内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得して、表示装置1580上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ1575は、CPU1505等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0171】
I/Oコントローラ1584は、ホスト・コントローラ1582と、比較的高速な入出力装置である通信I/F1530、ハードディスクドライブ1540、CD−ROMドライブ1560を接続する。通信I/F1530は、ネットワークを介して他の装置と通信する。ハードディスクドライブ1540は、通信端末10内のCPU1505が使用するプログラムおよびデータを格納する。CD−ROMドライブ1560は、CD−ROM1595からプログラムまたはデータを読み取り、RAM1520を介してハードディスクドライブ1540に提供する。
【0172】
また、I/Oコントローラ1584には、ROM1510と、FDドライブ1550、およびI/Oチップ1570の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM1510は、通信端末10が起動時に実行するブート・プログラム、通信端末10のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。FDドライブ1550は、フレキシブルディスク1590からプログラムまたはデータを読み取り、RAM1520を介してハードディスクドライブ1540に提供する。I/Oチップ1570は、FDドライブ1550、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を接続する。
【0173】
RAM1520を介してハードディスクドライブ1540に提供される通信プログラムは、フレキシブルディスク1590、CD−ROM1595、またはICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。通信プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM1520を介して通信端末10内のハードディスクドライブ1540にインストールされ、CPU1505において実行される。通信端末10にインストールされて実行される通信プログラムは、CPU1505等に働きかけて、通信端末10を、図1から図17にかけて説明した、各部として機能させる。
【0174】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0175】
【図1】本実施形態の通信端末10(B)の概要を示す。
【図2】本実施形態の通信端末10(B)の機能構成例を示す。
【図3】通信端末10(B)が備える統合制御部100の機能構成例を示す。
【図4】通信システム1における処理フローの一例を示す。
【図5】通信端末10(A)によるコンテンツの指定方法の一例を示す。
【図6】マルチメディアファイルの一例を示す。
【図7】通信端末10(A)によるエラー処理の一例を示す。
【図8】通信端末10(A)によるエラー処理の一例を示す。
【図9】通信端末10(A)によるエラー処理の一例を示す。
【図10】通信端末10(A)によるタイマ処理のフローの一例を示す。
【図11】通信端末10(A)によるタイマ処理のフローの一例を示す。
【図12】通信端末10(A)によるタイマ処理のフローの一例を示す。
【図13】通信端末10(B)による画像の表示方法の一例を示す。
【図14】通信端末10(B)による着信履歴の表示方法の一例を示す。
【図15】通信端末10(B)による着信拒否処理の一例を示す。
【図16】通信端末10(B)によるタイマ処理のフローの一例を示す。
【図17】通信端末10(B)によるタイマ処理のフローの一例を示す。
【図18】本実施形態に係る通信端末10のハードウェア構成の一例を示す。
【符号の説明】
【0176】
1 通信システム
10 通信端末
22 通信制御サーバ
24 課金サーバ
40 パケット交換網
42 回線交換網
100 統合制御部
102 音声通話部
104 音声通話制御部
110 データ通信部
112 データ通信制御部
114 データファイル結合部
116 表示サイズ変更部
124 格納部
126 履歴保持部
128 表示部
130 入出力部
132 スピーカ
134 キー入力部
136 マイク
140 タイマ部
141 第1タイマ
142 第2タイマ
143 第3タイマ
144 第4タイマ
145 第5タイマ
152 既定データ指定部
154 自動発信設定記憶部
302 データ通信情報抽出部
304 着信拒否端末一致判断部
306 着信拒否メッセージ送信部
308 音声通話情報抽出部
310 通信事業者識別情報取得部
312 照合部
314 コンテンツ再生部
316 エラー解析部
318 エラー処理部
1505 CPU
1510 ROM
1520 RAM
1530 通信I/F
1540 ハードディスクドライブ
1550 FDドライブ
1560 CD−ROMドライブ
1570 I/Oチップ
1575 グラフィック・コントローラ
1580 表示装置
1582 ホスト・コントローラ
1584 I/Oコントローラ
1590 フレキシブルディスク
1595 CD−ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケット交換網を通じて他の通信端末からコンテンツを受信するデータ通信部と、
前記データ通信部による通信を制御するデータ通信制御部と、
回線交換網を通じて前記他の通信端末から音声通話を着呼する音声通話部と、
前記音声通話部による音声通話を制御する音声通話制御部と、
前記コンテンツを通信するためのセッションを開始する要求メッセージに含まれるコンテンツ送信端末識別情報を抽出するデータ通信情報抽出部、前記音声通話の着呼に含まれる音声発信端末識別情報を抽出する音声通話情報抽出部、前記コンテンツ送信端末識別情報と前記音声発信端末識別情報とを照合する照合部、および、前記照合部における照合が一致した場合に、前記コンテンツを再生するコンテンツ再生部を有する、前記データ通信制御部および前記音声通話制御部を統合して制御する統合制御部と
を備える通信端末。
【請求項2】
受信した前記コンテンツを一時的に格納する格納部、をさらに備え、
前記音声通話制御部は、前記着呼を受けた後に着呼を通知する旨のメッセージを送信し、
前記コンテンツ再生部は、前記音声通話制御部が前記着呼を通知する旨のメッセージを送信した後に、前記コンテンツを前記格納部から読み出して、読み出した前記コンテンツを再生する、
請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
着信を拒否する通信端末の識別情報である着信拒否端末識別情報を格納した格納部、をさらに備え、
前記統合制御部は、前記データ通信情報抽出部が抽出した前記コンテンツ送信端末識別情報と前記格納部に格納した前記着信拒否端末識別情報との一致を判断する着信拒否端末一致判断部と、前記着信拒否端末一致判断部が一致すると判断した場合に、前記セッションを開始する要求メッセージに対して拒否メッセージを送信する着信拒否メッセージ送信部と、を有する、
請求項1に記載の通信端末。
【請求項4】
前記コンテンツを送信するためのセッションを開始する要求メッセージに対する応答メッセージを送信した後に起動して、前記コンテンツを受信した後に停止する第4タイマと、
前記コンテンツを受信した旨の確認メッセージを送信した後に起動して、前記着呼を通知する旨のメッセージまたは前記セッションを終了させるための終了メッセージを送信した後に停止する第5タイマと、
をさらに備え、
前記第4タイマおよび前記第5タイマが、予め定めた時間を経過しないことを条件に、前記コンテンツ再生部は、前記コンテンツを再生する、
請求項1に記載の通信端末。
【請求項5】
データ通信部は、テキストデータ、動画像データ、静止画像データおよびサウンドデータから選択された複数のデータを一つに結合したデータファイルとして前記コンテンツを受信し、
前記コンテンツ再生部は、前記データファイルから前記テキストデータ、前記動画像データ、前記静止画像データまたは前記サウンドデータを分離して、分離した各データを再生する、
請求項1に記載の通信端末。
【請求項6】
着信の履歴に関連付けて前記コンテンツを格納する格納部、をさらに備え、
前記コンテンツ再生部は、前記格納部に格納されたコンテンツを、前記着信の履歴を参照して読み出し、再生する、
請求項1に記載の通信端末。
【請求項7】
前記コンテンツ再生部は、前記コンテンツに、サウンド付の動画像データおよびサウンドデータが含まれる場合に、前記動画像データのサウンドを優先して再生する、
請求項1に記載の通信端末。
【請求項8】
前記コンテンツに含まれるテキスト、動画像または静止画像を表示する表示部と、
前記テキスト、動画像または静止画像の表示サイズを前記表示部の表示サイズに変更する表示サイズ変更部と、をさらに備え、
前記コンテンツ再生部は、前記表示サイズ変更部が変更した表示サイズで、前記テキスト、動画像または静止画像を表示する、
請求項1に記載の通信端末。
【請求項9】
既定の動画像データ、静止画像データまたはサウンドデータを指定する既定データ指定部、をさらに備え、
前記既定データ指定部で指定された既定のデータを再生することが設定されている場合には、前記コンテンツ再生部は、受信したコンテンツに含まれる動画像データ、静止画像データまたはサウンドデータに代えて、前記既定のデータを再生する、
請求項1に記載の通信端末。
【請求項10】
前記データ通信制御部は、前記コンテンツを送信するためのセッションを開始する要求メッセージに対する応答メッセージに、受信可能なデータの種類を含める、
請求項1に記載の通信端末。
【請求項11】
パケット交換網を通じて他の通信端末からコンテンツを受信するデータ通信段階と、
前記データ通信段階による通信を制御するデータ通信制御段階と、
回線交換網を通じて前記他の通信端末から音声通話を着呼する音声通話段階と、
前記音声通話段階による音声通話を制御する音声通話制御段階と、
前記コンテンツを通信するためのセッションを開始する要求メッセージに含まれるコンテンツ送信端末識別情報を抽出するデータ通信情報抽出段階、前記音声通話の着呼に含まれる音声発信端末識別情報を抽出する音声通話情報抽出段階、前記コンテンツ送信端末識別情報と前記音声発信端末識別情報とを照合する照合段階、および、前記照合段階における照合が一致した場合に、前記コンテンツを再生するコンテンツ再生段階を有する、前記データ通信制御段階および前記音声通話制御段階を統合して制御する統合制御段階と
を備える通信方法。
【請求項12】
通信端末用の通信プログラムであって、前記通信端末を、
パケット交換網を通じて他の通信端末からコンテンツを受信するデータ通信部、
前記データ通信部による通信を制御するデータ通信制御部、
回線交換網を通じて前記他の通信端末から音声通話を着呼する音声通話部、
前記音声通話部による音声通話を制御する音声通話制御部、
前記コンテンツを通信するためのセッションを開始する要求メッセージに含まれるコンテンツ送信端末識別情報を抽出するデータ通信情報抽出部、前記音声通話の着呼に含まれる音声発信端末識別情報を抽出する音声通話情報抽出部、前記コンテンツ送信端末識別情報と前記音声発信端末識別情報とを照合する照合部、および、前記照合部における照合が一致した場合に、前記コンテンツを再生するコンテンツ再生部を有する、前記データ通信制御部および前記音声通話制御部を統合して制御する統合制御部
として機能させる通信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−111771(P2009−111771A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−282373(P2007−282373)
【出願日】平成19年10月30日(2007.10.30)
【出願人】(501440684)ソフトバンクモバイル株式会社 (654)
【Fターム(参考)】