説明

通行管理システム

【課題】通行者の通行可否情報の登録を本システムでの操作のみで行なうことが可能な通行管理システムを提供する。
【解決手段】通行者の顔画像などの生体情報を用いてセキュリティを必要とする部屋や施設に対する入退場(通行)を管理する通行管理システムにおいて、生体照合装置で通行者の辞書情報を登録する際に、通行者の通行可否情報の登録をも同時に行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば、通行者の顔画像などの生体情報を用いてセキュリティを必要とする部屋や施設に対する入退場(通行)を管理する通行管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、たとえば、顔画像、指紋画像、掌形画像、指画像、音声情報、虹彩情報、静脈情報などの生体情報を用いて通行者(入退場者)があらかじめ登録されている人物か否かを判定するとともに、あらかじめ登録されている通行可否情報を参照することにより、当該通行者は通行ゲートの通行(入場)を許可されているか否かを判定し、通行者があらかじめ登録されている人物で、かつ、通行ゲートの通行を許可されている場合にだけ通行ゲートを開いて通行(入場)を許可する生体照合を用いた通行管理システムが知られている(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2004−19339号公報
【特許文献2】特開平9−6855号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した従来の技術では、通行者の通行可否情報を設定するために、人物の生体情報を登録したり照合したりする装置とは別の装置(ホストコンピュータ)を装備することが必要となり、その分の開発コストが発生するという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、通行者の通行可否情報の登録を本システムでの操作のみで行なうことが可能な通行管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の通行管理システムは、通行者の固有の生体情報を取得する第1の生体情報取得手段と、この第1の生体情報取得手段により取得された生体情報から辞書情報を作成する辞書作成手段と、この辞書作成手段により作成された辞書情報を記憶する辞書記憶手段と、前記通行者が通行ゲートに対し通行が許可されているか否かを示す通行可否情報を登録する通行可否情報登録手段と、通行者の固有の生体情報を取得する第2の生体情報取得手段と、この第2の生体情報取得手段により取得された生体情報および前記辞書記憶手段に記憶された辞書情報および前記通行可否情報登録手段により登録された通行可否情報に基づき当該通行者の通行可否を判定する判定手段と、この判定手段の判定結果に基づき入退場用の通行ゲートを開閉制御するゲート制御手段とを具備している。
【0006】
また、本発明の通行管理システムは、入力された通行者固有の生体情報とあらかじめ登録される辞書情報と通行可否情報に基づき当該通行者の通行可否を判定する複数の生体照合装置と、これら複数の生体照合装置と通信回線を介して接続され、当該生体照合装置の判定結果に基づき入退場用の通行ゲートを開閉制御するゲート制御装置とから構成され、前記複数の生体照合装置のうち少なくとも1つの第1の生体照合装置は、通行者の固有の生体情報を取得する第1の生体情報取得手段と、この第1の生体情報取得手段により取得された生体情報から辞書情報を作成する辞書作成手段と、この辞書作成手段により作成された辞書情報を記憶する第1の記憶手段と、前記通行者が通行ゲートに対し通行が許可されているか否かを示す通行可否情報を登録する通行可否情報登録手段と、通行者の固有の生体情報を取得する第2の生体情報取得手段と、前記辞書作成手段により作成された辞書情報および前記通行可否情報登録手段により登録された通行可否情報を前記複数の生体照合装置のうち前記第1の生体照合装置を除く他の第2の生体照合装置へ配信する配信手段と、通行者の固有の生体情報を取得する第2の生体情報取得手段と、この第2の生体情報取得手段により取得された生体情報および前記第1の記憶手段に記憶された辞書情報および前記通行可否情報登録手段により登録された通行可否情報に基づき当該通行者の通行可否を判定する第1の判定手段とを具備し、前記複数の生体照合装置のうち前記第1の生体照合装置を除く他の第2の生体照合装置は、前記第1の生体登録装置の配信手段により配信された辞書情報および通行可否情報を受信する受信手段と、この受信手段により受信された辞書情報および通行可否情報を記憶する第2の記憶手段と、通行者の固有の生体情報を取得する第3の生体情報取得手段と、この第3の生体情報取得手段により取得された生体情報および前記第2の記憶手段に記憶された辞書情報および通行可否情報に基づき当該通行者の通行可否を判定する第2の判定手段とを具備している。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、通行者の通行可否情報の登録を本システムでの操作のみで行なうことが可能な通行管理システムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
なお、以下の説明では、人物の生体情報として顔画像を用いた場合を例として述べるが、顔画像以外に、指紋画像、虹彩情報、掌形画像、指画像、音声情報、静脈情報などの他の生体情報を用いても同様に実施できる。
【0009】
図1は、本実施の形態に係る通行管理システムの構成を概略的に示すものである。図1において、それぞれが辞書登録および顔照合が可能な複数の生体照合装置11,12,13,14は、それぞれ異なる場所に設置されていて、ネットワーク(通信回線)15を介して互いに通信可能に接続されている。
【0010】
生体照合装置11,12,13,14には、それぞれゲート制御装置16,17,18,19が接続されている。ゲート制御装置16,17,18,19は、生体照合装置11,12,13,14からの判定結果に基づき入退場用の通行ゲートに設けられた電気錠21,22,23,24をそれぞれ開閉制御する。
【0011】
生体照合装置11,12,13,14は、たとえば、図2に示すように、照合対象者(以下、通行者、人物ともいう)100の顔画像(少なくとも顔を含んでいる画像)を撮像して入力する生体情報取得手段としてのテレビジョンカメラ101、カメラ101の近傍から照合対象者100の少なくとも顔に向けて一定の照度で光を照射する照明部102、照合対象者100に対して入力された顔画像や各種案内などを表示したり、照合対象者100を特定するID番号(特定情報)やパスワードなどを入力したりする表示手段および特定情報取得手段としての入出力部103、および、カメラ101から入力された顔画像を処理して顔画像の照合処理などを行なう処理部104から構成されている。
【0012】
カメラ101は、認識対象者100の顔画像を下方から所定角度で撮像して入力するものであり、たとえば、CCDセンサなどの撮像素子を用いたテレビジョンカメラから構成されている。
【0013】
照明部102は、カメラ101の近傍(たとえば、カメラ101の側部)から認識対象者100の顔に向けて一定の照度で光を照射する蛍光灯などの照明器具である。
【0014】
入出力部103は、カメラ101で撮影されている認識対象者100の顔画像や各種ガイダンス、処理結果などを表示したり、認識対象者100のID番号やパスワードなどを入力したりするもので、たとえば、液晶表示部とタッチパネルとを一体化して構成されていて、カメラ101の近傍、たとえば、カメラ101の上部で、ほぼ認識対象者100の顔部分と相対応する位置に設けられている。なお、表示によるガイダンスのみに限らず、音声によるガイダンス機能を付加してもよい。
【0015】
処理部104は、カメラ101からの顔画像を入力する画像入力手段としての画像入力部105、画像入力部105から得られた人物の顔画像を用いて、あらかじめ準備されたパターン辞書との照合で顔および目、鼻などの顔部品の位置を検出する特徴抽出手段としての顔検出部106、顔検出部106の出力に基づき濃淡情報あるいは部分空間情報などの顔の特徴量を抽出する特徴抽出手段としての特徴抽出部107、辞書情報の登録時には、特徴抽出部107で抽出された特徴量を辞書情報として当該通行者の通行可否情報(通行区域情報)と対応させて記憶(登録)したり、外部から配信される辞書情報と通行可否情報とを対応させて記憶したりする記憶手段(辞書記憶手段)としての辞書記憶部108、顔照合時には、特徴抽出部107で抽出された特徴量(入力特徴情報)と辞書記憶部108に登録されている辞書情報とを照合することにより当該認識対象者100が本人であるか否かを判定する照合手段としての照合部109、他の生体照合装置と通信するための通信部110、および、全体的な制御を司る制御手段としての制御部111から構成されている。
【0016】
画像入力部105は、カメラ101からの顔画像を入力し、A/D変換してデジタル化した後、顔検出部106へ送る。
顔検出部106は、まず、画像入力部105で入力された顔画像から認識対象者100の顔の領域を検出する。たとえば、あらかじめ用意されたテンプレートを、画像中を移動させながら相関値を求めることにより、最も高い相関値を持った場所を顔領域とする。なお、その他に、固有空間法や部分空間法を利用した顔領域抽出法などの顔検出手段でもよい。
【0017】
顔検出部106は、次に、検出された顔領域の部分の中から、目、鼻、口といった顔部品の位置を検出する。その検出方法は、たとえば、文献(福井和広、山口修:「形状抽出とパターン照合の組合せによる顔特徴点抽出」、電子情報通信学会論文誌(D),vol.J80−D−II,No.8,pp2170−2177(1997))などの方法を用いてよい。
【0018】
特徴抽出部107は、顔検出部106で検出された顔部品の位置を基に、顔領域を一定の大きさ、形状に切り出し、その濃淡情報を特徴量として用いる。ここでは、たとえば、mピクセル×nピクセルの領域の濃淡値をそのまま情報として用い、m×n次元の情報を特徴ベクトル(辞書情報)として用いる。
【0019】
辞書記憶部108は、あらかじめ本システムで利用を許可された通行者の顔画像から抽出した特徴量を辞書情報として当該通行者の通行可否情報およびID番号と対応させて登録(記憶)しておくものである。登録する辞書情報としては、特徴抽出部107で抽出された顔切出し画像をKL展開によって固有空間に変換して得られたベクトル情報を保存するものとし、この情報を辞書情報として扱う。
【0020】
照合部109は、特徴抽出部107から得られた入力特徴情報と辞書記憶部108内の入出力部103から入力された個人IDに対応する辞書情報とを照合することにより、入力特徴情報と辞書情報との類似度を求め、求めた類似度が閾値よりも高い場合には当該人物は登録者(本人)であると判定し、求めた類似度が閾値よりも低い場合には未登録者(本人ではない)と判定する。
【0021】
次に、上記のような構成において動作を説明する。
まず、辞書情報および通行可否情報(通行区域情報)の登録処理について図3に示すフローチャートを参照して説明する。なお、以下の説明では、たとえば、生体照合装置11で辞書情報および通行可否情報を登録するものとする。
【0022】
生体照合装置11において、係員が入出力部103を操作して管理メニューを選択し(ステップS1)、辞書登録画面を表示することで、通行者(登録者)100の辞書情報を登録する。すなわち、まず通行者100のID番号およびパスワードを入力する(ステップS2)。次に、カメラ101で通行者(登録者)100の顔画像を取得し、この取得した顔画像から特徴抽出部107で固有の特徴量を抽出することで辞書情報を作成し(ステップS3)、この作成した辞書情報を、先に入力されたID番号およびパスワードと対応させて辞書記憶部108に記憶(登録)する(ステップS4)。
【0023】
次に、たとえば、図4に示すような通行可否登録画面を入出力部103に表示することで、通行者(登録者)100の通行可否情報(通行者が通行ゲートに対し通行が許可されているか否かを示す通行可否情報)を登録する(ステップS5)。具体例をあげて説明すると、図4における表示部31が通行可否情報の登録部を示しており、たとえば、各通行ゲートごとに「通行可」の場合は数字「1」が設定され、「通行不可」の場合は数字「0」が設定される。なお、図4において、表示部32が先に入力されたID番号を示し、表示部33が先に登録された顔画像を示している。
【0024】
次に、こうして登録された通行可否情報は、たとえば、対応する辞書情報(ID番号)と関連付けて辞書記憶部108に記憶される。次に、作成した辞書情報および登録された通行可否情報を対応するID番号およびパスワードとともに通信部110によりネットワーク15を介して他の生体照合装置12,13,14へそれぞれ配信する(ステップS6)。
【0025】
生体照合装置12,13,14では、生体照合装置11から配信された辞書情報、通行可否情報、ID番号およびパスワードを受信して、こけらを関連付けて辞書記憶部108に記憶し、各通行ゲートの通行可否判定用の情報として使用される。
【0026】
次に、顔画像を用いた通行可否判定処理の第1の例について図5に示すフローチャートを参照して説明する。この第1の例は、最初に顔画像の照合を行ない、本人である場合にだけ通行可否情報による通行可否の判定を行なうものである。なお、以下の説明では、たとえば、生体照合装置12で通行可否判定処理を行なうものとする。
【0027】
通行者100がカメラ101の前に位置すると、図示しないセンサがそれを検知することにより、カメラ101は通行者100の画像を取込み、画像入力部105を介して顔検出部106へ送る(ステップS11)。顔検出部106は、カメラ101により取込んだ画像から顔領域を検出し、検出した顔領域の部分の中から、目、鼻、口といった顔部品の位置を検出する。
【0028】
次に、特徴抽出部107は、顔検出部106で検出された顔部品の位置を基に顔の特徴量を抽出し、照合部109へ送る。照合部109は、特徴抽出部107で抽出された顔の特徴量と辞書記憶部108内の辞書情報とを照合することにより両情報の類似度を求め(ステップS12)、求めた類似度が閾値よりも高い場合には当該通行者100は本人(登録者)であると判定し、求めた類似度が閾値よりも低い場合には当該通行者100は本人ではない(未登録者)と判定する(ステップS13)。
【0029】
ステップS13で当該通行者100は本人であると判定された場合、照合部109は、辞書記憶部108内の当該判定に用いられた辞書情報と対応する通行可否情報を参照することにより(ステップS14)、当該通行者100は通行ゲート(この例の場合、生体照合装置12で通行可否の判定が行なわれているので、電気錠22の通行ゲート)に対し通行が許可されている通行許可者であるか否かを判定し(ステップS15)、その判定結果をゲート制御装置17へ送る。
なお、ステップS13で当該通行者100は本人でないと判定された場合、通行可否情報による通行可否判定処理を行なうことなく、その判定結果がゲート制御装置17へ送られる。
【0030】
ゲート制御装置17では、生体照合装置12から送られた判定結果が通行許可者である場合、電気錠22を解錠して当該通行者100の通行を許可し(ステップS16)、判定結果が通行許可者でない場合あるいは判定結果が本人でない場合、電気錠22を施錠して当該通行者100の通行を不許可とする(ステップS17)。
【0031】
次に、顔画像を用いた通行可否判定処理の第2の例について図6に示すフローチャートを参照して説明する。この第2の例は、最初に通行可否情報による通行可否の判定を行ない、通行許可者である場合にだけ顔画像の照合を行なうものである。なお、以下の説明では、たとえば、生体照合装置11で通行可否判定処理を行なうものとする。
【0032】
通行者100は、入出力部103を操作することにより自己のID番号を入力する(ステップS21)。すると、照合部109は、辞書記憶部108内の当該入力されたID番号と対応する通行可否情報を参照することにより(ステップS22)、当該通行者100は通行ゲート(この例の場合、生体照合装置11で通行可否の判定が行なわれているので、電気錠21の通行ゲート)に対し通行が許可されている通行許可者であるか否かを判定する(ステップS23)。
【0033】
この判定の結果、当該通行者100は通行許可者である場合、カメラ101は通行者100の画像を取込み、画像入力部105を介して顔検出部106へ送る(ステップS24)。顔検出部106は、カメラ101により取込んだ画像から顔領域を検出し、検出した顔領域の部分の中から、目、鼻、口といった顔部品の位置を検出する。
【0034】
次に、特徴抽出部107は、顔検出部106で検出された顔部品の位置を基に顔の特徴量を抽出し、照合部109へ送る。照合部109は、特徴抽出部107で抽出された顔の特徴量と辞書記憶部108内の辞書情報とを照合することにより両情報の類似度を求め(ステップS25)、求めた類似度が閾値よりも高い場合には当該通行者100は本人(登録者)であると判定し、求めた類似度が閾値よりも低い場合には当該通行者100は本人ではない(未登録者)と判定し(ステップS26)、その判定結果をゲート制御装置16へ送る。
【0035】
なお、ステップS23で当該通行者100は通行許可者でないと判定された場合、顔画像の取得や照合処理などを行なうことなく、その判定結果がゲート制御装置16へ送られる。
【0036】
ゲート制御装置16では、生体照合装置11から送られた判定結果が本人である場合、電気錠21を解錠して当該通行者100の通行を許可し(ステップS27)、判定結果が本人でない場合あるいは判定結果が通行許可者でない場合、電気錠21を施錠して当該通行者100の通行を不許可とする(ステップS28)。
【0037】
このように、生体照合装置で通行者の辞書情報を登録する際に、通行者の通行可否情報の登録をも同時に行なうことで、通行者の通行可否情報の登録を、従来のように別の装置(ホストコンピュータ)を装備することなく、生体照合装置での操作のみで行なうことができる。これにより、システム構成のコスト軽減が図れるものである。
【0038】
なお、前記実施の形態では、複数の生体照合装置により構成される通行管理システムに適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、少なくとも1つの生体照合装置により構成される通行管理システムであれば適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の本実施の形態に係る通行管理システムの構成を概略的に示すブロック図。
【図2】生体照合装置の構成を概略的に示すブロック図。
【図3】辞書情報および通行可否情報の登録処理について説明するフローチャート。
【図4】入出力部に表示される通行可否登録画面の一例を示す平面図。
【図5】顔画像を用いた通行可否判定処理の第1の例について説明するフローチャート。
【図6】顔画像を用いた通行可否判定処理の第2の例について説明するフローチャート。
【符号の説明】
【0040】
11,12,13,14…生体照合装置、15…ネットワーク(通信回線)、16,17,18,19…ゲート制御装置、21,22,23,24…電気錠(通行ゲート)、100…通行者(照合対象者、人物)、101…カメラ(生体情報取得手段)、102…照明部、103…入出力部(特定情報取得手段)、104…処理部、105…画像入力部(生体情報取得手段)、106…顔検出部、107…特徴抽出部(特徴抽出手段)、108…辞書記憶部(辞書記憶手段)、109…照合部(照合手段、判定手段)、110…通信部(通信手段)、111…制御部(制御手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通行者の固有の生体情報を取得する第1の生体情報取得手段と、
この第1の生体情報取得手段により取得された生体情報から辞書情報を作成する辞書作成手段と、
この辞書作成手段により作成された辞書情報を記憶する辞書記憶手段と、
前記通行者が通行ゲートに対し通行が許可されているか否かを示す通行可否情報を登録する通行可否情報登録手段と、
通行者の固有の生体情報を取得する第2の生体情報取得手段と、
この第2の生体情報取得手段により取得された生体情報および前記辞書記憶手段に記憶された辞書情報および前記通行可否情報登録手段により登録された通行可否情報に基づき当該通行者の通行可否を判定する判定手段と、
この判定手段の判定結果に基づき入退場用の通行ゲートを開閉制御するゲート制御手段と、
を具備したことを特徴とする通行管理システム。
【請求項2】
前記判定手段は、
前記第2の生体情報取得手段により取得された生体情報と前記辞書記憶手段に記憶された辞書情報とを照合することにより当該通行者は本人であるか否かを判定する照合手段と、
この照合手段による照合の結果、当該通行者は本人であると判定された場合、前記通行可否情報登録手段により登録された通行可否情報を参照することにより当該通行者は通行ゲートに対し通行が許可されているか否かを判定する通行可否判定手段と、
を具備したことを特徴とする請求項1記載の通行管理システム。
【請求項3】
前記通行可否情報登録手段により登録された通行可否情報は当該通行者を特定する特定情報と対応させて登録されており、
前記判定手段は、
通行者を特定する特定情報を取得する特定情報取得手段と、
前記通行可否情報登録手段により登録された前記特定情報取得手段により取得された特定情報と対応する通行可否情報を参照することにより当該通行者は通行ゲートに対し通行が許可されているか否かを判定する通行可否判定手段と、
この通行可否判定手段による判定の結果、当該通行者は通行ゲートに対し通行が許可されている場合、前記第2の生体情報取得手段により取得された生体情報と前記辞書記憶手段に記憶された辞書情報とを照合することにより当該通行者は本人であるか否かを判定する照合手段と、
を具備したことを特徴とする請求項1記載の通行管理システム。
【請求項4】
入力された通行者固有の生体情報とあらかじめ登録される辞書情報と通行可否情報に基づき当該通行者の通行可否を判定する複数の生体照合装置と、これら複数の生体照合装置と通信回線を介して接続され、当該生体照合装置の判定結果に基づき入退場用の通行ゲートを開閉制御するゲート制御装置とから構成され、
前記複数の生体照合装置のうち少なくとも1つの第1の生体照合装置は、
通行者の固有の生体情報を取得する第1の生体情報取得手段と、
この第1の生体情報取得手段により取得された生体情報から辞書情報を作成する辞書作成手段と、
この辞書作成手段により作成された辞書情報を記憶する第1の記憶手段と、
前記通行者が通行ゲートに対し通行が許可されているか否かを示す通行可否情報を登録する通行可否情報登録手段と、
通行者の固有の生体情報を取得する第2の生体情報取得手段と、
前記辞書作成手段により作成された辞書情報および前記通行可否情報登録手段により登録された通行可否情報を前記複数の生体照合装置のうち前記第1の生体照合装置を除く他の第2の生体照合装置へ配信する配信手段と、
通行者の固有の生体情報を取得する第2の生体情報取得手段と、
この第2の生体情報取得手段により取得された生体情報および前記第1の記憶手段に記憶された辞書情報および前記通行可否情報登録手段により登録された通行可否情報に基づき当該通行者の通行可否を判定する第1の判定手段とを具備し、
前記複数の生体照合装置のうち前記第1の生体照合装置を除く他の第2の生体照合装置は、
前記第1の生体登録装置の配信手段により配信された辞書情報および通行可否情報を受信する受信手段と、
この受信手段により受信された辞書情報および通行可否情報を記憶する第2の記憶手段と、
通行者の固有の生体情報を取得する第3の生体情報取得手段と、
この第3の生体情報取得手段により取得された生体情報および前記第2の記憶手段に記憶された辞書情報および通行可否情報に基づき当該通行者の通行可否を判定する第2の判定手段とを具備したことを特徴とする通行管理システム。
【請求項5】
前記第1の判定手段は、
前記第2の生体情報取得手段により取得された生体情報と前記第1の記憶手段に記憶された辞書情報とを照合することにより当該通行者は本人であるか否かを判定する照合手段と、
この照合手段による照合の結果、当該通行者は本人であると判定された場合、前記通行可否情報登録手段により登録された通行可否情報を参照することにより当該通行者は通行ゲートに対し通行が許可されているか否かを判定する通行可否判定手段と、
を具備したことを特徴とする請求項4記載の通行管理システム。
【請求項6】
前記通行可否情報登録手段により登録された通行可否情報は当該通行者を特定する特定情報と対応させて登録されており、
前記第1の判定手段は、
通行者を特定する特定情報を取得する特定情報取得手段と、
前記通行可否情報登録手段により登録された前記特定情報取得手段により取得された特定情報と対応する通行可否情報を参照することにより当該通行者は通行ゲートに対し通行が許可されているか否かを判定する通行可否判定手段と、
この通行可否判定手段による判定の結果、当該通行者は通行ゲートに対し通行が許可されている場合、前記第2の生体情報取得手段により取得された生体情報と前記第1の記憶手段に記憶された辞書情報とを照合することにより当該通行者は本人であるか否かを判定する照合手段と、
を具備したことを特徴とする請求項4記載の通行管理システム。
【請求項7】
前記第2の判定手段は、
前記第3の生体情報取得手段により取得された生体情報と前記第2の記憶手段に記憶された辞書情報とを照合することにより当該通行者は本人であるか否かを判定する照合手段と、
この照合手段による照合の結果、当該通行者は本人であると判定された場合、前記第2の記憶手段に記憶された通行可否情報を参照することにより当該通行者は通行ゲートに対し通行が許可されているか否かを判定する通行可否判定手段と、
を具備したことを特徴とする請求項4記載の通行管理システム。
【請求項8】
前記第2の記憶手段に記憶された通行可否情報は当該通行者を特定する特定情報と対応させて記憶されており、
前記第2の判定手段は、
通行者を特定する特定情報を取得する特定情報取得手段と、
前記第2の記憶手段に記憶された前記特定情報取得手段により取得された特定情報と対応する通行可否情報を参照することにより当該通行者は通行ゲートに対し通行が許可されているか否かを判定する通行可否判定手段と、
この通行可否判定手段による判定の結果、当該通行者は通行ゲートに対し通行が許可されている場合、前記第3の生体情報取得手段により取得された生体情報と前記第2の記憶手段に記憶された辞書情報とを照合することにより当該通行者は本人であるか否かを判定する照合手段と、
を具備したことを特徴とする請求項4記載の通行管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−104847(P2006−104847A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−295308(P2004−295308)
【出願日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】