説明

連続可変変速機

本発明は、共通のバリエータ軸を軸に回転するようにハウジング(6)に取り付けられた半トロイド形の凹みを有する一対のレース(11、12)を有するバリエータ(2)に関する。これらのレース間には、これらのレース間で駆動力を可変の駆動比で伝達するためにローラ(14)が取り付けられている。これらのレース間には、太陽歯車(25)および輪(歯車26)が取り付けられている。リングギアは、太陽歯車の半径方向外側に位置する。太陽歯車とリングギアの間には、太陽歯車とリングギアの両方とかみ合ったキャリヤ歯車(33)が取り付けられており、キャリヤ歯車(33)には、レースによって回転されたときにローラがローラ自体の軸を軸に回転し、さらに駆動比を変化させるためにローラがレースに対して傾くことを可能にする方式で、ローラが取り付けられている。太陽歯車とリングギアの間にはさらに、太陽歯車とリングギアの両方とかみ合った制御ピニオン(27)が配置されている。この制御ピニオンは、制御ピニオン自体の軸を軸に自由に回転することができるが、このピニオン軸はハウジングに対して固定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バリエータ(variator)駆動比の変更に従ってその向きを変化させることができる少なくとも1つのローラによって1つのレース(race)から別のレースへ駆動力が伝動されるタイプのローリングトラクションバリエータに関する。より具体的には、本発明は、太陽歯車およびリングギアを介して制御されるキャリヤ歯車にローラが取り付けられた該バリエータに関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書において、用語「バリエータ」は、連続的に可変のバリエータ駆動比(入力速度と出力速度の比)で回転入力から回転出力へ回転駆動力を伝動する装置を指すために使用される。限定はされないが、バリエータは特に、モータビークルの変速機用途に適用可能である。ローリングトラクション型バリエータの知られている1つの形態は、対向する面を有する同軸に取り付けられた少なくとも2つのレースを使用し、これらの対向する面は、これらのレースが協力してほぼトロイド形の空間を形成するように成形されている。レース間のこの空間には少なくとも1つのローラが配置されており、このローラは、レースの成形された面の表面を移動して、一方のレースから他方のレースへ駆動力を伝動する。このローラの傾斜の変化は、レースの相対速度の変化、したがってバリエータ駆動比の変化に関係する。
【0003】
ローラの傾斜を制御するためにはなんらかの機構が必要であり、先行技術は数多くの例を含んでいる。このような機構は一般に、ローラのマウントにトルクを直接に加えることによってローラを傾けるようには動作しない。そうではなく、ローラを変位させると、レースによってローラに発揮される力よって、ローラが、そのローラ自体を新たな傾斜へステアリングするような方式でローラが取り付けられる。このステアリング効果が生じるのは、他のどのような状態でも、ローラとレースが互いに係合する領域においてローラの運動とレースの運動が平行にならないため、ローラ自体の軸がバリエータレースの共通軸と一致する位置をローラが見つけようとするためである。この制御機構は、ローラの変位を調節する役目を果たす。
【0004】
このような機構の例は、PCT/GB03/00259(WO03/062670)およびJP2006−292079Aを含む本出願の出願人らの先願公開特許ケースに出ている。多くの例では、ローラがそのローラ自体をステアリングするのに必要な変位が、(バリエータレースの共通軸を中心とする)円周方向に沿った変位であり、半径方向平面に対して傾斜した軸を軸にローラが傾くことを可能にすることによって、ローラの変位とローラの傾斜の間の関係が確立される。円周方向に沿ってローラを押し、そのようにしてローラの変位に影響を与え、それに対応してバリエータ比に影響を与えるアクチュエータが設けられる。
【0005】
その原理が図1から3に示されており、図1から3は、レースの共通軸の方向(図1b、2bおよび3b)および前記軸に対して半径方向のある方向(図1a、2a、3a)に沿って見たバリエータの非常に単純化された図である。前述のとおり、実際のバリエータでは、バリエータの入力レースおよび出力レース111、112が実質的にトロイド形の空洞を形成するように成形されているが、この半径方向図では、バリエータの入力レースおよび出力レース111、112が直線で表されており、軸方向図では、それらのレースが円形であるように示されている。入力レース111と出力レース112との間に、ローラ113(このローラは、一組のローラのうちの1つのローラであり、他のローラは、単純にするためこれらの図面からは省かれている)が配置されており、入力レース111と出力レース112とは、ローラとレースとの間にトラクションを生じさせるため、互いに向かって押し付けられている。このローラは、ローラ自体の軸Pの周りをローラが自由に回転することができるような方式でキャリッジ116に取り付けられている。キャリッジ116は、液圧アクチュエータ115のピストンに接続されている。原則として、動力は、バリエータ内をどちらの方向へも、すなわち入力から出力へも、または出力から入力へも流れることができる。動力が入力から出力へ流れる場合を考える。この場合には、入力レース111がローラ113を回転させ(図面ではローラ113の回転方向がw1として示されている)、ローラ113が出力レース112を駆動する(出力レース112の回転方向はw3として示されている)。ローラ113には、ローラ113を駆動している入力レース111によってトラクション力F11が加えられる。ローラには、ローラ113によって駆動されている出力ディスクによってトラクション力F12が加えられる。これらのトラクション力の和F11+F12は液圧アクチュエータ115を介して反力が与えられ、これらのトラクション力の和F11+F12は、アクチュエータの力と釣り合っていなければならない。
【0006】
トラクション力F11+F12とアクチュエータ115の力の間の瞬間的な不釣合いは、ローラ113の移動を引き起こす。例えば、バリエータが平衡状態にある状態から出発して、アクチュエータ115によって加えられている力が低減されると仮定する。その場合には、トラクション力F11+F12が瞬間的に優勢となり、ローラは、図2に示されているようにアクチュエータ115に向かって移動する。図2bを参照すると、ローラ113が出力レース112と係合する領域117におけるローラ113の速度ベクトルV’rが変更されない場合、速度ベクトルV’rは、同じ領域における出力レース112の表面の速度ベクトルV’dと平行にならない。その結果、ローラ113に作用しているトラクション力ベクトルF14によって、ローラ113は傾く傾向になる。入力レース111とローラ113との間の同様の作用が、ローラの表面の入力レースとの接触領域(図示せず)にトラクション力を生じさせ、ローラ113に作用するこれらの2つの力は、ローラ113に対するステアリング効果を生み出す偶力を形成する。すなわち、この偶力によってローラ113はステアリング軸119を軸に傾く。このステアリング軸119は、半径方向平面118との間にキャスタ角Bを形成することに留意されたい。このキャスタ角の結果、ローラ113のこの傾き運動は、ベクトルV’rとV’dとの平行関係を復元することができる。したがって、前記ベクトルが平行になる位置にローラが到達するまでローラは(図3Bに示されているように)傾き、したがって前述の偶力は減少してゼロになる。ローラが前後に移動すると、それに従ってローラの傾き(および対応してバリエータの駆動比)が変化する。
【0007】
反力がローラからバリエータのハウジングへ与えられなければならない全トルクはしばしば「リアクショントルク」と呼ばれ、バリエータの入力レース111に作用するトルクと出力レース112に作用するトルクとの和に等しい。このトルクには、液圧アクチュエータ115を介してしか反力を与えることができないことに留意されたい。したがって、リアクショントルクは、アクチュエータ115内の作動流体圧力を調節することによって直接に調節される。前記流体圧力に対応するリアクショントルクをバリエータに生じさせる位置へ、ローラは自動的に移動する。したがって、直接に調節されるのはリアクショントルクであり、バリエータの実際の駆動比ではない。したがって、この制御モードは時に「トルク制御」と呼ばれる。
【0008】
バリエータローラを制御する別の構成が、Torotrak(Development)Limitedの公開国際特許出願WO2007/065900およびWO2005/121602に記載されており、これらの出願はともに、一組のローラのそれぞれのローラが、対応するそれぞれのキャリヤ歯車に支持され、前記キャリヤ歯車が、半径方向内側の太陽歯車および半径方向外側のリングギアと、エピサイクリック歯車列中の遊星歯車の方式でかみ合ったバリエータを開示している。このタイプの構成では、リングギアに対する太陽歯車の回転がキャリヤ歯車の回転を引き起こし、キャリヤ歯車のこの回転が、ローラの傾きを制御するために必要なローラに対するステアリング効果を生じさせる。
【0009】
このタイプの構成では、バリエータを制御するために太陽歯車およびリングギアの運動を制御することが必要であり、前述の国際特許出願は、この目的を達成するためのさまざまな機構を含む。これらには、このキャリヤ歯車のように太陽歯車およびリングギアとかみ合った1つまたは一組の制御ピニオンが配置された構成が含まれる。具体的には、WO2007/065900は、液圧アクチュエータが制御ピニオン(この出願ではプラネットと呼ばれている)を前後に移動させることは可能にするが、ピニオンが回転することは妨げるある方式で、アクチュエータに制御ピニオンが結合された構成を開示している。このようにして、アクチュエータは太陽歯車およびリングギアの位置を制御する。
【0010】
この先行技術の文献中の構成は全て、制御ピニオン(1つまたは複数)およびキャリヤ歯車が、バリエータレースの共通軸を軸に前後に移動することを許し、制御ピニオン上の力には、ある形態のアクチュエータを介して反力が与えられ、したがって制御ピニオン上の力はそのアクチュエータによって制御される。このようにして、リアクショントルクを調節することができる。
【0011】
回転動力源(例えばエンジンなど)からのトルクが入力ディスクからローラへ伝動されるときにはトラクション力(F11)が作用し、ローラから出力ディスクへトルクが伝達されるときにはトラクション力(F12)が作用し、そのため、ローラを支持するためには、これらのトラクション力(F11+F12)と釣り合った反力(F13)を加えることが必要である。したがって、太陽歯車、リングギアおよび液圧サーボを介して動力ローラへ反力を加えることが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、太陽歯車およびリングギア、ならびにローラが取り付けられたキャリヤ歯車を有する前述のタイプのバリエータであって、バリエータリアクショントルクに反力を与えるために、太陽歯車およびリングギアを駆動するために使用される手段が必要ないバリエータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の態様によれば、ハウジングと、半トロイド形の凹みを有する一対のレースであって、それぞれのレースが、バリエータ軸の周りを回転するようにハウジングに取り付けられた一対のレースと、レース間で駆動力を可変の駆動比で伝達するためにレース間に取り付けられたローラとを備え、
レース間の太陽歯車と、
レース間のリングギアであって、太陽歯車の半径方向外側に位置する、リングギアと、
太陽歯車とリングギアとの間に配置され、太陽歯車とリングギアとの両方とかみ合ったキャリヤ歯車であって、ローラがローラの軸自体の周りを回転し、駆動比を変化させるためにレースに対して傾くことを可能にする方式で、ローラが取り付けられた、キャリヤ歯車と、
太陽歯車とリングギアとの間に配置され、太陽歯車とリングギアとの両方とかみ合った制御ピニオンとを備えたバリエータにおいて、
制御ピニオンがピニオン軸の周りを自由に回転することは許すが、ピニオン軸がハウジングに対して移動することは妨げる方式で、制御ピニオンがハウジングに取り付けられたことを特徴とするバリエータが提供される。
【0014】
本発明の第2の態様によれば、
ケーシング(6)と、
2つのディスク(11、12)、すなわち入力ディスク(11)と出力ディスク(12)との間に挟持された動力ローラ(14)と、
2つのディスク(11、12)間の円周方向内側に配置された太陽歯車(25A、25B)と、
これらの2つのディスク間の円周方向外側に配置されたリングギア(26A、26B)と、
自由に回転可能で、2つのディスク(11、12)に対して自由に傾斜する態様で動力ローラ(14)を支持する回転/傾斜支持部品(31)を有し、回転/傾斜支持部品(31)を支持し、一端で太陽歯車(25A、26B)とかみ合い、他端でリングギア(26A、26B)とかみ合った支持軸(32)を有する遊星歯車(33)とを備えたバリエータ(2)であって、
太陽歯車(25A、25B)とリングギア(26A、26B)とのうちの少なくともどちらか一方の回転を駆動する回転駆動手段(29)と、
太陽歯車(25A、25B)とリングギア(26A、26B)との間に配置され、一端で太陽歯車(25A、26B)とかみ合い、他端でリングギア(26A、26B)とかみ合った制御ピニオン(27)と、
制御ピニオン(27)を自由に回転可能な態様で支持するキャリヤ(28)とを備え、
トライダル型の連続的可変装置(2)の歯車比を変更する際に、回転駆動手段(29)によって、太陽歯車(25A、25B)およびリングギア(26A、26B)の回転を、制御ピニオン(27)を介してそれぞれ反対の方向に駆動することにより、遊星歯車(33)の支持軸(32)の傾斜角が変更されたときに、2つのディスク(11、12)の回転方向に対する動力ローラ(14)の角度が、回転/傾斜支持部品(31)を介して変更され、その結果、接触領域(17)において、角度が変更された動力ローラの回転方向が2つのディスク(11、12)とは異なることにより、それによって接触領域(17)の接触半径が変更される方向に動力ローラが傾けられ、同時に、2つのディスク(11、12)の回転方向の接線方向に動力ローラが戻るような方法で、動力ローラの姿勢が自動的に変更され、
キャリヤ(28)がケーシング(6)に固定されたことを特徴とするバリエータ(2)が提供される。
【0015】
好ましくは、回転駆動手段がモータ(29)からなる。
【0016】
好ましくは、回転/傾斜支持部品(31)が、
固定された状態で支持軸(32)上に支持された中心支持部品(35)であり、支持軸と直角に交わる軸(H)に対してあるキャスタ角(γ)が与えられた第1の軸(I)上に中心を有する円柱の形状に形成された中心支持部品(35)と、
中心支持部品(35)の円柱形の円弧状表面(36)に対して自由に回転するように支持されたローラ回転支持部品(37)であり、第1の軸(I)と直角に交わる第2の軸(J)上に中心を有する円柱の形状に形成されたローラ回転支持部品(37)とを有し、
動力ローラ(14)が、ローラ回転支持部品(37)の円柱形の円弧状表面(38)に対して、第2の軸(J)を中心にして自由に回転するように支持され、
回転/傾斜支持部品(31)が、中心支持部品(35)の円柱形の平行な表面によって、ローラ回転支持部品(37)および動力ローラ(14)を支持し、遊星歯車(33)の回転制御によって支持軸(32)が傾けられたときに、回転/傾斜支持部品(31)が、2つのディスク(11、12)の回転方向に対して動力ローラ(14)を傾け、接触領域(17)における回転方向の違いのために、動力ローラが、接触領域(17)の接触半径を変化させる方向に傾けられたときに、動力ローラが、中心支持部品(35)の円柱形の円弧状表面(36)によって、第1の軸(I)を軸に傾けられ、同時に、キャスタ角に従って、2つのディスク(11、12)の回転方向の接線方向に戻される。
【発明の効果】
【0017】
本発明に基づくバリエータでは、2つのディスクに対する動力ローラの円周方向の移動を排除することができ、そのため、制御ピニオンを自由に回転可能な態様で支持するキャリヤをケーシングに固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1aは、従来のタイプのトロイダル連続可変装置の力の釣合い状態を示す半径方向図である。図1bは、従来のタイプのトロイダル連続可変装置の力の釣合い状態を示す軸方向図である。
【図2】図2aは、動力ローラが変位した状態の従来のタイプのトロイダル連続可変装置を示す半径方向図である。図2bは、動力ローラが変位した状態の従来のタイプのトロイダル連続可変装置を示す軸方向図である。
【図3】図3aは、動力ローラが傾けられた状態の従来のタイプのトロイダル連続可変装置を示す半径方向図である。図3bは、動力ローラが傾けられた状態の従来のタイプのトロイダル連続可変装置を示す軸方向図である。
【図4】軸方向平面で切った、本発明に基づくバリエータの断面図である。
【図5】半径方向平面で切った、本発明に基づくバリエータの断面図である。
【図6】ローラユニットの透視図である。
【図7】図7aは、バリエータの諸部分を示す図であり、バリエータ比が−1のときのローラ位置を示す図である。図7bは、バリエータの諸部分を示す図であり、ローラユニットが回転した状態を示す図である。図7cは、バリエータの諸部分を示す図であり、ローラが傾けられた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して、本発明の特定の実施形態が、単なる例として説明される。
【0020】
図4および5に示されたバリエータ2は、2空洞フルトロイダル型のバリエータである。このバリエータは、モータビークルの変速機内で使用することができ、この文脈では、前進駆動と後進駆動との両方を提供するため、および適当な場合には2つ以上の「レジーム」、すなわち2つ以上の異なる変速比範囲を提供するために、このバリエータを、知られているタイプの遊星歯車(本明細書には示されていない)と組み合わせることができる。
【0021】
バリエータ2は、入力軸3に取り付けられて、入力軸3と一緒に回転する一対の入力レース11を有する。この実施形態では入力軸3がバリエータの回転入力を形成し、例えば、適当なギヤリングを介して内燃機関などの回転駆動源に入力軸3を結合することができる。出力レース12の外周に出力部材16が接続されており、出力部材16はバリエータの出力を形成し、出力部材16を例えばモータビークルの車輪へ通じるギヤリングに結合することができる。後に詳細に説明されるローラユニット5(図6参照)はそれぞれ、一方の入力レース11と出力レース12の間に配置されたローラ14を備える。入力レース11はそれぞれ、関連ローラ14がその表面を移動する半トロイド凹面を有する。出力レース12は2つの半トロイド凹面を有し、その結果、これらのレースは協力して、ローラ14を内包する概ねトロイド形の2つの空洞を形成する。単純にするため、図4は、空洞ごとに1つのローラ14だけを示しているが、実際には、複数のローラ14(例えば空洞ごとに3つの動力ローラ)が、空洞の円周に沿って等間隔に配置される。ローラ14とレース11、12の間にトラクションを生じさせるため、ローラ14およびレース11、12には、互いに係合するようにバイアスがかけられていなければならない。当技術分野で知られている一方法において、これは、一方の入力レース11に対して作用し、この一方の入力レースを入力軸3に沿って他方のレースに向かって押す液圧アクチュエータ8によって達成される。他方の入力レース11は、軸3に沿って移動することが妨げられており、そのため、アクチュエータ8の力は、ローラ14および出力レース12を通して軸3へ伝動される。
【0022】
ローラ制御装置4はローラ14の傾斜を制御する。したがって、ローラ14が入力ディスク11および出力ディスク12と係合する位置の半径を変化させることによって、バリエータ駆動比の連続(無段階)変化を達成することができる。出力ディスク12は、入力ディスク11とは反対の方向に回転し、そのため、バリエータ駆動比は負である。
【0023】
ローラ制御装置4は以下のように形成されている。対応するそれぞれのローラ14の円周方向内側に太陽歯車25A、25Bが配置されており、太陽歯車25A、25Bは、自由に回転可能な態様で入力軸3上に支持されており、太陽歯車25A、25Bは、出力レース12を貫いて延びるスリーブ部材25aによってリンクされており、そのため太陽歯車25A、25Bは一緒に回転する。対応するそれぞれのローラ14の円周方向外側にはリングギア26A、26Bが配置されており、リングギア26A、26Bは、入力軸3に対して自由に回転可能な態様で支持されている。
【0024】
ピニオン取付け部品28が、変速機ケーシング6に対して固定されており、ピニオン取付け部品28は、太陽歯車25A、25Bとリングギア26A、26Bの間に配置されて両方の歯車とかみ合う制御ピニオン27を、自由に回転可能な態様で支持している。ローラ制御装置4はさらに、上で言及したローラユニット5と、リングギア26Aの回転を駆動する回転駆動手段を構成するモータユニット29(図5参照)とを含む。
【0025】
キャリヤ28は、前主キャリヤ板28a、前副キャリヤ板28b、後副キャリヤ板28cおよび後主キャリヤ板28dを備える。前主キャリヤ板28aは、その円周方向内側にスリーブ28gを有するように形成されている。スリーブ28gは、軸受43によって、自由に回転可能な態様で入力軸3上に支持されている。前主キャリヤ板28aは、その円周方向外側に接続部品28sを有するように形成されている。接続部品28sは、変速機ケーシング6の内面に固定されている。さらに、前主キャリヤ板28aはピニオン軸28eと一体に形成されている。ピニオン軸28e上には、後に説明される制御ピニオン27が、軸受41によって、自由に回転可能な態様で支持されている。
【0026】
前副キャリヤ板28bは、ピニオン軸28cに形成された突起28fがはめ込まれる穴28hを有するように形成されており、それにより前副キャリヤ板28bは、穴28hによって前主キャリヤ板28aに対して固定されている。前副キャリヤ板28bはさらに、前副キャリヤ板28bの円周方向内側にスリーブ28iを有するように形成されており、スリーブ部材25aの円周方向外側に位置するように配置されている。
【0027】
後主キャリヤ板28dは、その円周方向内側にスリーブ28mを有するように形成されている。スリーブ28mは、軸受44によって、自由に回転可能な態様で入力軸3上に支持されている。さらに、後主キャリヤ板28d上にはピニオン軸28jが一体に形成されており、制御ピニオン27は、軸受42によって、自由に回転可能な態様で支持されている。
【0028】
後副キャリヤ板28cは、ピニオン軸28jに形成された突起28kがはめ込まれる穴28lを有するように形成されており、それにより後副キャリヤ板28cは、穴28lによって後主キャリヤ板28dに対して固定されている。後副キャリヤ板28cは、その円周方向内側に、スリーブ部材25aの円周方向外側に位置するように配置されたスリーブ28nを有するように形成されている。前副キャリヤ板28bと後副キャリヤ板28cとは、出力ディスク12の円周方向内側でリンクされており、このようにして、前主キャリヤ板20a、前副キャリヤ板28b、後副キャリヤ板28cおよび後主キャリヤ板28dによって構成されたキャリヤ28は、変速機ケーシング6に対して固定されている。さらに、前副キャリヤ板28bと後副キャリヤ板28cとがリンクされた位置では、出力ディスク12が、軸受45によって、自由に回転可能な態様で支持されている。
【0029】
図4の左側の制御ピニオン27は、空洞13内の隣接する動力ローラ14間に配置されており、太陽歯車25Aおよびリングギア26Aとかみ合っている。それらの制御ピニオン27は、キャリヤ28と一体に形成されたピニオン軸28e上に、軸受41によって、自由に回転可能な態様で支持されている。同様に、図4の右側の制御ピニオン27は、空洞13内の隣接するローラ14間に配置されており、太陽歯車25Bおよびリングギア26Bとかみ合っている。それらの制御ピニオン27は、キャリヤ28と一体に形成されたピニオン軸28j上に、軸受42,42によって、自由に回転可能な態様で支持されている。
【0030】
この実施形態では、2つの空洞内に前述のローラユニット5が6つ(空洞ごとに3つ)配置されている。これらのローラユニット5は全て同じ方法で構築されている。図6に示されているように、ローラユニット5は、環状の歯車から、前述の動力ローラ14の移動範囲が切り取られた形状を有し、その円周方向内側(図4の下側)が太陽歯車25A(25B)とかみ合い、その円周方向外側(図4の上側)がリングギア26A(26B)とかみ合う遊星歯車33と、この遊星歯車33の中心部分によって固定、支持され、ω1方向に自由に回転可能で、ω2方向に自由に傾斜する態様で動力ローラ14を支持する回転/傾斜支持部品31とを備える。
【0031】
回転/傾斜支持部品31は、中心支持部品35およびローラ回転支持部品37を備える。この中心支持部品35は、支持軸32と一体に形成されており、2つのディスク11、12と平行で、支持軸32と直角に交わる軸Hから、この支持軸32と直角に交わる平面内のキャスタ角γだけ傾斜した軸(第1の軸)I上に中心を有する円柱の形状に形成されている。ローラ回転支持部品37は、動力ローラ14の回転軸を構成し、前述の軸Iと直角に交わる軸(第2の軸)J上に中心を有する円柱の形状に形成されており、この中心支持部品35の円柱形に成形された円弧状表面36に対して自由に回転可能な態様で支持されている。さらに、ローラ回転支持部品35は、ローラ回転支持部品の円柱形の円弧状表面38によって軸Jを中心に回転するローラ14を、自由に回転可能な態様で支持している。
【0032】
図5に示されているように、バリエータ2の下方の変速機ケーシング6内にはモータユニット29が配置されており、モータユニット29は、ステッピングモータによって構成された駆動部29aおよびラック29bを備える。駆動部29a内には、車両の運転状態に従って、図示されていない電子制御装置からの信号に基づいて制御されるロータ(図示せず)が配置されている。ラック29bは、回転運動を直線運動に変換するねじ機構(図示せず)を介してこのロータに接続されている。ラック29bは、上面に複数の歯29cを有するように形成されたラック形部材である。歯29cは、リングギア26Aの外周に形成された外歯26aとかみ合っている。
【0033】
次に、図7を参照して、バリエータ2の動作が説明される。
【0034】
バリエータ2が車両に取り付けられているとき、エンジンの出力軸に接続された入力軸3の回転は、バリエータ2の入力ディスク11に伝動される。入力ディスク11の回転によって動力ローラ14が回転し、この回転によって、出力ディスク12が、図7(a)に示されたω3方向に回転する。出力ディスク12が回転すると、入力ディスク11から出力ディスク12へトルクが伝動されるときに生じるトラクション力F1が空洞13内の動力ローラ14に作用し、このトラクション力F1は、リングギア26Aおよび太陽歯車25Aによって受け取られる反力F2’、F3’と釣り合っている。
【0035】
図7(b)は、例えばモータユニット29によってリングギア26Aが駆動されてω4方向に回転するときに起こる事象を示している。ローラユニット5の遊星歯車33がリングギア26Aと同じ方向に回転し、制御ピニオン27が、キャリヤ28のピニオン軸28eの周りを回転し、それにより、制御ピニオン27とかみ合った太陽歯車25Aが、リングギア26Aの回転方向とは反対のω5方向に回転する。その結果、動力ローラユニット5は、リングギア26Aからω4方向に回転し、太陽歯車25Aからω5方向に回転し、その結果、動力ローラユニットは(単独で)それらの最初の位置まで回転し、ローラユニット5の支持軸32の角度は、図7(b)に示されているように変更される。この時点で、ローラ14は、回転/傾斜支持部品31の中心支持部品35に形成された円柱形の平行な面によって、ローラ回転支持部品37と一緒に、出力ディスク12の回転方向ω3の方へ傾いている。
【0036】
ローラ14がこのように傾くと、出力ディスク12と動力ローラ14との接触領域17において、動力ローラ14の速度ベクトルVrが、出力ディスク12の接線方向よりも円周方向内側を向き、出力ディスク12の速度ベクトルVdがこの出力ディスク12の接線方向を向く。その結果、出力ディスク12の速度ベクトルVdと動力ローラ14の速度ベクトルVdとは平行でなくなる。さらに、接触領域17では、速度ベクトルVdと速度ベクトルVrとの差と同じ方向のトラクション力F4が生じ、このトラクション力F4が動力ローラ14に作用する。
【0037】
動力ローラ14と入力ディスク11との間でも同様の作用が起こるが、トラクション力F4とは反対方向のトラクション力が動力ローラ14に作用する。ローラ14と入力ディスク11の間に生じたこのトラクション力およびトラクション力F4の作用によって、図4(c)に示されているように、ローラ14の回転軸J(図6参照)が、軸Iを軸に、中心支持部品35に形成された円弧状表面36に沿って傾けられ、キャスタ角γの作用によって、ローラ14は、動力ローラ14の速度ベクトルVrと出力ディスク12の速度ベクトルVdとが平行になる位置へ移動する。言い換えると、入力ディスク11に対する出力ディスク12の変速比(接触半径)が自動的に変更される。
【0038】
次に、バリエータ2内における力の釣合いが説明される。変速比の制御が実行されていない固定変速比の状態にバリエータ2があるときであっても、入力ディスク11と出力ディスク12との間でトルクが伝動されている間は、ローラ14上にトラクション力F1が生じる。図5に示されているように、トラクション力F1を、バリエータ2の円周方向外側の領域において遊星歯車33に作用する力F2と、バリエータ2の円周方向内側の領域において遊星歯車33に作用する力F3とに分割することができる。
【0039】
力F2は、遊星歯車33とリングギア26Aとのかみ合いを介してリングギア26Aを図5の時計回り方向に回転させる傾向を有する力F5として、リングギア26Aへ伝動される。リングギア26Aへ伝動された力F5は、リングギア26Aと制御ピニオン27とのかみ合いを介して制御ピニオン27を図5の時計回り方向に回転させる傾向を有する力F7として、制御ピニオン27へ伝動される。
【0040】
また、力F3は、遊星歯車33と太陽歯車25Aのかみ合いを介して太陽歯車25Aを図5の時計回り方向に回転させる傾向を有する力F6として、太陽歯車25Aへ伝動される。太陽歯車25Aへ伝動された力F6は、太陽歯車25Aと制御ピニオン27のかみ合いを介して制御ピニオン27を図5の逆時計回り方向に回転させる傾向を有する力F8として、制御ピニオン27へ伝動される。
【0041】
力F7およびF8は、互いに反対方向に制御ピニオン27を回転させる傾向を有し、すなわち、力F7およびF8は、ピニオン軸28eに作用して、制御ピニオンを図5の時計回り方向(入力ディスク11の回転方向)に移動させる傾向を有する力F9を構成する。力F9は、キャリヤ28を介して変速機ケーシング6(図4参照)に作用する。
【0042】
力F9は、前述のようにトラクション力F1から分解された力F2、F3と同じ大きさを有するF7とF8との和であり、そのため、力F9は、トラクション力F1と同じ大きさを有する。さらに、トラクション力F1およびF9がそれぞれ作用する遊星歯車33(ローラ14)の回転中心およびピニオン軸28eは、入力ディスク11と実質的に同じ半径のところにあるため、トラクション力F1とF9とを、(トラクション力F1およびF9が遊星歯車33および制御ピニオン27を回転させない)釣り合った状態に配置することができる。言い換えると、ローラ14上に生じるトラクション力F1が全て変速機ケーシング6に作用し、そのため、これらの伝動力Flに対する反力を全て、変速機ケーシング6によって支えることができる。
【0043】
これらのトラクション力F1からF9に対する反作用は図5から省かれているが、これらの反作用は反力F1’からF9’であり、示された対応するそれぞれの矢印とは反対方向の矢印によって表すことができることに留意すべきである。より具体的には、図7(a)に示されているように、ローラユニット5に作用する力を説明するために、反力F2’、F3’が示されている。
【0044】
バリエータ2が変速比制御を実行するときには、入力ディスク11と出力ディスク12との間でトルクが伝動されている間に、前述のモータユニット29によって、リングギア26Aの回転駆動が実施される。リングギア26Aの回転は、モータユニット29によって、遊星歯車33および制御ピニオン27が回転するように駆動されるが、遊星歯車33および制御ピニオン27とリングギア26Aおよび太陽歯車2Aの対応するそれぞれのかみ合い位置は変化しない。したがって、前述のとおり、動力ローラ14上に生じたトラクション力F1に対する反作用が変速機ケーシング6によって支えられるという力関係は変化しない。その結果、モータユニット29によって供給される駆動力は、これらの反力を支える必要なしに、リングギア26Aを駆動することができる。したがって、モータユニット29内の液圧サーボ、液圧回路などの機構が、トラクション力F1よりも大きな駆動力を出力する必要はない。
【0045】
この実施形態に基づくバリエータ2では、ローラ14を支持するローラユニット5の変速比制御が実行されるときに、2つのディスク11およびディスク12の回転方向への動力ローラ14の移動が起こらないように、ローラ14間に制御ピニオン27が配置されていることに留意すべきである。したがって、動力ローラ14および制御ピニオン27のファウリング(fouling)の危険性はない。
【0046】
前述のバリエータ2では、変速機ケーシング6に対して動かないように取り付けられたキャリヤ28が、自由に回転可能な態様で太陽歯車25A、25Bおよびリングギア26A、26Bとかみ合った制御ピニオン27を支持する。その結果、トラクション力F1がローラ14に作用し、それによって、反作用が、遊星歯車33を介して太陽歯車25A、25Bおよびリングギア26A、26Bへ伝動されるときであっても、太陽歯車25A、25Bおよびリングギア26A、26Bへ伝動されたトラクション力F1の反作用は、制御ピニオン27およびキャリヤ28を介して変速機ケーシング6へ向けられる。このようにすると、トラクション力F1に対する反作用を変速機ケーシング6によって支えることができ、ローラ14によって生み出されたトラクション力Flに反力をモータユニット29によって与える必要はなくなる。このようにすると、トラクション力F1よりも大きな駆動力を出力する機構(液圧サーボおよび/または液圧回路など)を不要にすることができ、このことは、バリエータ2をよりコンパクトにすることを可能にする。
【0047】
予測不可能な動作条件に従って伝動力F1が変化するときであっても、動力ローラ14によって生み出されたトラクション力F1に対する反力は、変速機ケーシング6によって与えられる。したがって、モータユニット29によって生み出される反力を、トラクション力F1を追跡するように出力制御する必要がなくなる。したがって、例えばフィードバック制御などの複雑な制御を実行する制御機構が不要となり、したがって単純化およびコスト低減を達成することができる。
【0048】
さらに、回転駆動手段がモータによって構成されるため、単純な構造を採用することができる。また、特に、モータユニット29に対してステッピングモータ、すなわち電気的な命令に応答して自体の位置を制御する能力を有するモータが使用される場合には、例えば太陽歯車25A、25Bまたはリングギア26A、26Bの位置を検出することによってフィードバックを実行する装置が不要となり、そのため、バリエータ2を単純にし、コストを低減させることができる。
【0049】
さらに、回転/傾斜支持部品31は、遊星歯車33の回転制御によって支持軸32が傾けられたときに、中心支持部品35の円柱形に成形された平行な面によって、ローラ14を、2つのディスク11、12の回転方向に対して傾けることができ、続いて、接触領域17における回転方向の違いによって、接触領域17の接触半径が変更される方向に、これらの動力ローラ14が傾けられたときに、中心支持部品35の円柱形に成形された円弧状表面36によって、動力ローラ14を傾け、キャスタ角γに従って、2つのディスク11、12の回転方向の接線方向に、動力ローラ14を戻すことができる。したがって、単純に遊星歯車33の回転を制御することによって、動力ローラ14の回転中心を移動させることなしに、2つのディスク11、12に対する動力ローラ14の接触半径を変更し、動力ローラ14を、2つのディスク11、12の回転方向の接線方向に自動的に戻すことが可能である。このようにすると、2つのディスク11、12に対する動力ローラ14の円周方向の移動を排除することができ、そのため、制御ピニオン27を自由に回転可能な態様で支持するキャリヤ28をケーシング6に固定することができる。
【0050】
上述の例では、回転駆動手段によってリングギアの回転が駆動された。本発明を、回転駆動手段によって太陽歯車の回転または太陽歯車およびリングギアの回転が駆動される構造に適用することもできる。
【0051】
回転駆動手段が、ステッピングモータおよびねじ機構を有するモータユニット2である必要は必ずしもない。例えば液圧サーボを使用することもできる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、半トロイド形の凹みを有する一対のレースであって、それぞれのレースが、バリエータ軸の周りを回転するように前記ハウジングに取り付けられた一対のレースと、前記レース間で駆動力を可変の駆動比で伝達するために前記レース間に取り付けられたローラとを備え、
前記レース間の太陽歯車と、
前記レース間のリングギアであって、前記太陽歯車の半径方向外側に位置する、リングギアと、
前記太陽歯車と前記リングギアとの間に配置され、前記太陽歯車と前記リングギアとの両方とかみ合ったキャリヤ歯車であって、前記ローラが前記ローラ自体の軸の周りを回転し、前記駆動比を変化させるために前記レースに対して傾くことを可能にする方式で、前記ローラが取り付けられた、キャリヤ歯車と、
前記太陽歯車と前記リングギアとの間に配置され、前記太陽歯車と前記リングギアとの両方とかみ合った制御ピニオンとを備えたバリエータにおいて、
前記制御ピニオンがピニオン軸の周りを自由に回転することは許すが、前記ピニオン軸が前記ハウジングに対して移動することは妨げる方式で、前記制御ピニオンが前記ハウジングに取り付けられたことを特徴とするバリエータ。
【請求項2】
請求項1に記載のバリエータにおいて、前記太陽歯車と前記リングギアとのうちの少なくとも一方を回転させるための回転駆動装置をさらに備えた、バリエータ。
【請求項3】
請求項2に記載のバリエータにおいて、前記回転駆動装置は、前記太陽歯車および/または前記リングギアを選択された位置まで移動させるように適合された、バリエータ。
【請求項4】
請求項3に記載のバリエータにおいて、前記回転駆動装置は、ステッパモータを備えた、バリエータ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のバリエータにおいて、前記回転駆動装置は、ラックピニオン機構を備えた、バリエータ。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のバリエータにおいて、前記制御ピニオンは、前記ハウジングに対して固定されたキャリヤ部品に取り付けられた、バリエータ。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載のバリエータにおいて、前記ローラのマウントは、前記ローラが、前記バリエータ軸の半径方向の平面に対してあるキャスタ角だけ傾斜した傾斜軸を軸に傾くことを可能にする、バリエータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−514161(P2012−514161A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540222(P2011−540222)
【出願日】平成21年12月16日(2009.12.16)
【国際出願番号】PCT/GB2009/051723
【国際公開番号】WO2010/070341
【国際公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(504290859)トロトラク・(ディヴェロプメント)・リミテッド (33)
【出願人】(591261509)株式会社エクォス・リサーチ (1,360)
【Fターム(参考)】