説明

遊技媒体貸出装置

【課題】遊技者が大金を投じてしまう所謂のめり込みを従来よりも適切に抑制することができるようにする。
【解決手段】遊技媒体貸出装置4は、無線通信装置6から取得した利用限度額情報と利用金額情報とを比較した結果に基づいて、その無線通信装置6における電子マネーの機能を利用して遊技球の貸し出しを行えるか否かを判定する。そして、遊技球の貸し出しを行える場合、遊技媒体貸出装置4は、遊技球の貸し出しに対する決済をし、遊技球を貸し出す。また、遊技媒体貸出装置4は、決済の金額に応じて、電子マネーの残高情報と利用金額情報の書き換え指示を、無線通信装置6に行う。したがって、遊技者が所有する無線通信装置6毎に、電子マネーとしての機能を使用することが可能か否かを判定できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技媒体貸出装置に関し、特に、遊技機の利用を制限するために用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機における遊技に、遊技者が大金を投じてしまう所謂のめり込みを防止する技術が提案されている。特許文献1では、球貸サンドに設けられた操作パネル扉を開いて、店員等が、その球貸サンドで利用可能な上限金額を設定する。また、座高センサや体重センサを設け、これら座高センサや体重センサにより、遊技者が着席したことを検知できるようにする。
【0003】
そして、店舗内の遊技機、球貸サンド、座高センサ、及び体重センサと通信を行うホールコンピュータは、遊技者が球貸サンドに投入した金額の累積値を、球貸サンド、座高センサ、及び体重センサとの通信の結果に基づいて計数し、計数した結果から、球貸サンドに設定された上限金額を超えて遊技者がお金を投下すると判断した場合には、球貸サンドから遊技球を貸し出させないようにする。
【0004】
【特許文献1】特開平10−305158号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した従来の技術では、遊技者が上限金額を超えてお金を投下しているか否かを、球貸サンド単位で判断している。従って、例えば、同一店舗内で遊技を行う遊技機を変えたり、異なる店舗で遊技を行ったりした場合、遊技者は、多額の金額を投じることができてしまうことになる。従って、従来の技術では、のめり込みを有効に抑制することが困難であるという問題点があった。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、のめり込みを従来よりも有効に抑制することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、電子マネーとしての機能を有する無線通信装置における電子マネーの利用金額に関する情報であって、遊技媒体の利用金額に関する利用金額情報を、前記無線通信装置から、無線通信により受信する第1の受信手段と、前記無線通信装置における電子マネーの利用限度額に関する情報であって、遊技媒体の利用限度額に関する利用限度額情報を、前記無線通信装置から、無線通信により受信する第2の受信手段と、前記第1の受信手段により受信された利用金額情報と、前記第2の受信手段により受信された利用限度額情報とを比較した結果に基づいて、前記識別情報により識別される無線通信装置が、前記電子マネーとしての機能を使用することが可能か否かを判定する判定手段と、前記判定手段により、前記識別情報により識別される無線通信装置が、前記電子マネーとしての機能を使用することが可能であると判定された場合に、その無線通信装置に対して、遊技媒体の貸し出しに対する決済を行う決済手段と、前記無線通信装置に記憶されている利用金額情報の、前記決済の金額に応じた書き換え指示を、前記無線通信装置に行う書き換え指示手段と、前記判定手段により、前記識別情報により識別される無線通信装置が、前記電子マネーとしての機能を使用することが可能であると判定された場合に、前記決済の金額に応じた遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸し出し手段とを有することを特徴とする。
【0008】
かかる構成では、遊技媒体貸出装置は、電子マネーとしての機能を有する無線通信装置に記憶されている利用限度額情報と利用金額情報とを比較した結果に基づいて、その無線通信装置が、電子マネーとしての機能を使用することが可能か否かを判定し、使用できる場合に決済を行い、遊技媒体を貸し出す。また、遊技媒体貸出装置は、決済を行うと、決済の金額に応じた利用金額情報の書き換え指示を、無線通信装置に行う。これにより、無線通信装置に記憶されている利用金額情報が、決済の金額に応じて書き換えられる。このようにすることによって、遊技者が所有する無線通信装置に記憶されている情報に基づいて、電子マネーとしての機能を使用することが可能か否かを判定できる。よって、同一店舗内で遊技を行う遊技機を変えたり、異なる店舗で遊技を行ったりした場合であっても、無線通信装置による遊技媒体の貸し出しを適切に制限することが可能になる。したがって、遊技者が大金を投じてしまう所謂のめり込みを従来よりも適切に抑制することができる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、前記無線通信装置における利用限度額情報の書き込み指示を、無線通信により前記無線通信装置に対して行う書き込み指示手段を有することを特徴とする。
かかる構成では、遊技媒体貸出装置が、無線通信装置における利用限度額情報の書き込めるようになる。したがって、無線通信装置における利用限度額を、遊技媒体貸出装置に設定された金額にすることができる。よって、例えば、特別な装置を用いなくても、利用限度額情報を、無線通信装置に書き込むことができる。また、例えば、遊技媒体貸出装置毎、又は遊技媒体貸出装置が設けられた店舗毎に、無線通信装置における利用限度額情報を設定することが可能になる。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、前記無線通信装置における利用金額情報の書き込み指示を、無線通信により前記無線通信装置に対して行う第2の書き込み指示手段を有することを特徴とする。
かかる構成では、遊技媒体貸出装置が、無線通信装置における利用金額情報を書き込めるようになる。したがって、無線通信装置における利用金額を、遊技媒体貸出装置の利用時に無線通信装置に書き込むことができる。よって、例えば、特別な装置を用いなくても、利用金額情報を、無線通信装置に書き込むことができる。
【0011】
また、請求項4に記載のように、前記無線通信装置は、電子マネーとしての機能を有する非接触ICカード、及び電子マネーとしての機能を有するICチップを搭載した無線携帯装置の少なくとも何れか一方とすることができる。
【0012】
また、請求項5に記載のように、前記利用限度額情報は、遊技媒体の1日当たりの利用限度額に関する情報であり、前記利用金額情報は、無線通信装置における1日当たりの遊技媒体の利用額の総額に関する情報であることが好ましい。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、前記判定手段により、前記識別情報により識別される無線通信装置が、前記電子マネーとしての機能を使用することが可能でないと判定された場合に、そのことを報知する報知手段を有することを特徴とする。
かかる構成では、かかる構成では、無線通信を行っている無線通信装置による遊技媒体の貸し出しを行えないことを遊技媒体貸出装置が報知することによって、無線通信装置における利用限度額を超えて遊技媒体の貸し出しを行おうとしていることにより、遊技媒体の貸し出しが行われないことを遊技者に認識させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、遊技者が大金を投じてしまう所謂のめり込みを従来よりも適切に抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を詳細に説明する。
図1は、遊技システムの構成の一例を示す図である。尚、本実施形態では、遊技機の一例として、所謂第一種パチンコ機を例に挙げると共に、遊技媒体の一例として遊技球を例に挙げて説明する。
図1において、遊技システムは、センタサーバ1と、ネットワーク2と、店舗サーバ3a〜3cと、遊技機100a〜100iと、遊技媒体貸出装置4a〜4iとを有している。尚、ネットワーク2は、例えばインターネットやWAN等である。また、ネットワーク2には、遊技システム内で使用された電子マネーの入金や出金を管理するシステム(電子マネーを運営する会社が構築しているシステム)が接続(構築)されている。
【0016】
センタサーバ1は、ネットワーク2を介して、各店舗5a〜5cに1台ずつ設置されている店舗サーバ3a〜3cと通信を行う。店舗サーバ3a〜3cは、自身が設置されている店舗(遊技店)5a〜5c内の遊技機100a〜100i及び遊技媒体貸出装置4a〜4iと、LANケーブル等の通信ケーブルを介して通信を行う。遊技媒体貸出装置4a〜4iは、対応する遊技機100a〜100iに遊技球を貸し出すものであり、遊技機100a〜100iと、通信ケーブルを介して通信を行う。
【0017】
遊技者は、ICチップを搭載した携帯電話や非接触ICカードのような無線通信装置6を持参して店舗(遊技店)5に出向く。この無線通信装置6は、所謂電子マネーとしての機能を有している。遊技者は、遊技したい遊技機100に対応して設けられている遊技媒体貸出装置4の通信範囲に、持参した無線通信装置6を翳す等して、遊技媒体貸出装置4と無線通信装置6の間で無線通信を行わせる。無線通信装置6と無線通信を行った遊技媒体貸出装置4は、自身が属する店舗5内にある店舗サーバ3と通信を行って、その無線通信装置6における電子マネーの機能を使用して遊技球を貸し出してよいかどうかを判定し、遊技球を貸し出してよい場合に、遊技球を貸し出す。
【0018】
このようにして遊技球を貸し出してよいかどうかを判定するために、店舗サーバ3は、自身が属する店舗5内にある遊技媒体貸出装置4から、その遊技媒体貸出装置4と無線通信を行った無線通信装置6の情報を取得して管理すると共に、その無線通信装置6の情報をセンタサーバ1に送信する。そして、センタサーバ1は、各店舗5a〜5c内の店舗サーバ3から、無線通信装置6の情報を取得して管理する。
【0019】
このように、本実施形態では、店舗サーバ3が、自身が属する店舗5内にある無線通信装置6の情報を一括して管理することで、遊技者が、同一の店舗5内で遊技を行う遊技機100を変えた場合でも、無線通信装置6による遊技球の貸し出しを適切に制限することができるようにしている。また、センタサーバ1が、遊技システムに属する全ての店舗5a〜5c内にある無線通信装置6の情報を一括して管理することで、遊技者が、異なる店舗5で遊技を行った場合でも、無線通信装置6による遊技球の貸し出しを適切に制限することができるようにしている。
【0020】
また、本実施形態では、電子マネーの1日当たりの利用限度額(遊技球の貸し出しに関する1日当たりの利用限度額)を示す利用限度額情報と、電子マネーの本日の利用金額(遊技球の貸し出しに関する本日の利用金額の総額)を示す利用金額情報とを書き込める無線通信装置6と、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込めない無線通信装置6との2つの種類の無線通信装置6を扱うようにしている。利用限度額情報と利用金額情報とを書き込める無線通信装置6を用いた場合、遊技媒体貸出装置4は、その無線通信装置6に記憶されている利用限度額情報と利用金額情報とを、無線通信装置6から取得する。そして、遊技媒体貸出装置4は、取得した情報に基づいて、その無線通信装置6における電子マネーの機能を使用して遊技球を貸し出してよいかどうかを判定する。
一方、利用限度額情報を書き込めない無線通信装置6を用いた場合、遊技媒体貸出装置4は、その無線通信装置6における利用限度額情報と利用金額情報とを店舗サーバ3から取得し、取得した情報に基づいて、その無線通信装置6における電子マネーの機能を使用して遊技球を貸し出してよいかどうかを判定する。
以下に、遊技システムにおける各構成を詳細に説明する。
【0021】
(遊技機のハードウェアの構成)
図2は、本実施形態の遊技機の外観構成の一例を示す正面図である。
図2において、遊技機(パチンコ機)100は、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)と、遊技盤を支持固定する遊技機枠とを備えて構成される。
遊技機枠は、外枠124、前枠125、透明板126、扉127、及び球皿ユニット128を備えている。
外枠124は、開口部分を有し、遊技機100を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠125は、外枠124の開口部分に整合する枠体であり、ヒンジ機構等により、外枠124へ開閉自在となるように取り付けられる。
【0022】
また、前枠125は、遊技球を発射させるための機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構や、遊技球を誘導又は回収するための機構等を有する。更に、前枠125の周縁部には、遊技の状態に応じて点灯する遊技効果ランプ等の電飾部品130a〜130dが設けられている。
【0023】
透明板126は、遊技盤を保護するためのものであり、例えば透明なガラス板である。遊技者は、この透明板126を介して、遊技盤の遊技領域を透視しながら遊技を行う。
扉127は、透明板126を支持するためのものであり、ヒンジ機構等により、前枠125へ開閉自在となるように取り付けられる。
【0024】
球皿ユニット128は、前枠125の下方に設けられており、遊技球(貸球及び賞球)を一定量貯留する球皿128a等を有する。
球貸出ボタン134は、後述するようにして、遊技者が所有する無線通信装置(非接触ICカードや携帯電話等)6と遊技媒体貸出装置4との無線通信が開始した後(例えば無線通信を行っている間)に、遊技者が操作するためのものである。この球貸出ボタン134の操作によって、遊技者は、遊技球の貸し出しを指示することができる。
【0025】
(遊技媒体貸出装置のハードウェアの構成)
図3は、遊技媒体貸出装置4の外観構成の一例を示す正面図である。具体的に、図3では、図1に示したようにして遊技機100の横に取り付けられた場合に露出する前面の外観構成を示している。尚、以下の説明では、遊技機100の横に取り付けられた場合に露出する前面を、必要に応じて、遊技媒体貸出装置4の前面と称する。
【0026】
図3において、遊技媒体貸出装置4は、ランプ401と、紙幣投入口402と、無線通信部403と、表示装置404と、テンキー405と、ノズル部406とを有している。
ランプ401は、後述するようにして、無線通信装置6による遊技球の貸し出しを行えないと遊技媒体貸出装置4が判定した場合に所定の発光動作を行い、無線通信装置6による遊技球の貸し出しを行えないことを遊技者に報知するためのものである。尚、ランプ401は、この他にも遊技媒体貸出装置4における動作状態等を報知するための発光動作を行う。
【0027】
紙幣投入口402は、現金(紙幣)で遊技球の貸し出しを行いたい場合に、遊技者が、紙幣を投入する部分である。尚、本実施形態では、遊技球の貸し出し単位に応じた金額を、1000円としている。よって、本実施形態では、1000円札が紙幣投入口402に投入された場合に、1000円に応じた数の遊技球を自動的に貸し出すようにしている。
【0028】
テンキー405は、遊技者により操作されるものであり、種々の数値情報を入力することができる。表示装置404は、例えば液晶表示装置を備えており、種々の画像情報を表示する。例えば、表示装置404は、テンキー405の操作等に基づいて、遊技媒体貸出装置4に対応する遊技機100の遊技状態(例えば前回の「大当たり」からの遊技回数)に関する画像情報を表示したり、店舗5で行われるイベントを告知するための画像情報を表示したりすることができる。ノズル部406は、遊技媒体貸出装置4から貸し出された遊技球を、球皿ユニット128に設けられた球皿128aに案内するためのものである。
【0029】
無線通信部403は、遊技媒体貸出装置4の前面に形成された突出部に設けられている。図4は、遊技媒体貸出装置4に設けられた無線通信部403の外観構成の一例を示す斜視図であり、図4(a)は、無線通信装置6の一例である非接触ICカード6Aが挿入されていないときの外観構成を示し、図4(b)は、無線通信装置6の一例である非接触ICカード6Aが挿入されたときの外観構成を示す。
【0030】
図4(a)において、無線通信部403の内部には、無線通信装置6と無線通信を行うためのアンテナ501が設けられている。また、無線通信部403の所定の領域には、無線通信装置6の一種である非接触ICカード6Aが挿入されるカード挿入口502が形成されている。カード挿入口502に非接触ICカード6Aが挿入されると、挿入された非接触ICカード6Aに設けられたアンテナと、アンテナ501とが、無線通信部403の内部で概ね対向する位置に配置される。この状態で、挿入された非接触ICカード6Aに設けられたアンテナと、アンテナ501とに電力が供給されると、遊技媒体貸出装置4と非接触ICカード6Aとの間で無線通信が行われる。
【0031】
無線通信部403は、アンテナ501が設けられている側と反対側の側面(遊技媒体貸出装置4に対応する遊技機100がある方の側面(図3を参照))に、ホルダー503を有している。このホルダー503内に、無線通信装置6の一種である携帯電話6Bや非接触ICカード6Aが置かれると、置かれた携帯電話6Bや非接触ICカード6Aと、遊技媒体貸出装置4とが無線通信を行うことができる。
更に、本実施形態では、無線通信部403の側面(アンテナ501の通信範囲)に、携帯電話6Bや非接触ICカード6Aが翳された場合にも、携帯電話6Bや非接触ICカード6Aと、遊技媒体貸出装置4とが無線通信を行うことができるようにしている。
以上のように本実施形態では、カード挿入口502に挿入された非接触ICカード6A及びホルダー503内に置かれた携帯電話6Bや非接触ICカード6Aと通信を行うアンテナと、無線通信部403の側面(アンテナ501の通信範囲)に翳された携帯電話6Bや非接触ICカード6Aと通信を行うアンテナとを共用するようにしている。
【0032】
尚、本実施形態において、無線通信部403は、ある無線通信装置6と無線通信を行っているときには、その他の無線通信装置6とは無線通信を行わないようにしている。すなわち、無線通信部403は、同時に複数の無線通信装置6と無線通信を行うことができないようにしている。
【0033】
また、本実施形態では、図4(b)に示すように、カード挿入口502に挿入された場合に、非接触ICカード6Aの一部が、カード挿入口502からはみ出る(露出する)ようにすると共に、カード挿入口502に挿入された非接触ICカード6Aを外部から(遊技者が)視認できるように、無線通信部403の少なくとも一部を透明又は半透明の部材で構成している。具体的には、無線通信部403の内部にある部品(例えば、アンテナ501を介して、無線通信装置6に対してデータの読み書きを行うためのリーダやライタ)を、カード挿入口502よりもアンテナ501が設けられている側に配置すると共に、カード挿入口502よりもアンテナ501が設けられている側を不透明又は透視困難な半透明の部材にすることで、アンテナ501を含む内部部品を外部から視認できないようにする。一方、カード挿入口502よりもホルダー503が設けられている側を、ホルダー503を含めて透明又は半透明の部材にすることで、カード挿入口502に挿入された非接触ICカード6Aを外部から視認できるようにしている。以上のようにすることで、非接触ICカード6Aがカード挿入口502に挿入されていることを遊技者に認識させ易くすることができ、非接触ICカード6Aの置き忘れを抑制することができる。
【0034】
更に、本実施形態では、遊技媒体貸出装置4に対応して設けられている遊技機100の扉127が最大角度で回動しても、扉127が支持している透明板126が、遊技媒体貸出装置4の前面に形成された突出部(無線通信部403)に接触しないように、突出部(無線通信部403)の位置、高さ、及び形状が設計されている。
【0035】
(システム構成)
次に、遊技媒体貸出装置4の内部構成等のシステム構成について説明する。図5は、遊技媒体貸出装置4のシステム構成の一例を示すブロック図である。
遊技媒体貸出装置4には、CPU601、ROM602、RAM603、ランプ401、表示装置404、遊技球貸出機構604、紙幣投入/返却機構605、通信インターフェース606、及び入出力インターフェース607が設けられており、これらはバス608を介して相互に接続されている。更に、前述したように、遊技媒体貸出装置4には、アンテナ501及びテンキー405が設けられている。
【0036】
CPU601は、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、CPU601は、ROM602に記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、これらに基づいて遊技媒体貸出装置4全体の制御を行う。
ROM602には、CPU601が、後述する図10に示す処理、及びその他の遊技球の貸し出し等の制御を行うのに必要なプログラム及びデータ等が記憶されている。また、RAM603は、CPU601が各種の制御を行うときのワークエリア等として用いられ、データ等を一時的に記憶する。
【0037】
遊技球貸出機構604は、CPU601からの指示に基づいて、遊技媒体貸し出し単位に応じた数の遊技球を、ノズル部406を介して、球皿ユニット128に設けられた球皿128aに送り出す。
紙幣投入/返却機構605は、紙幣投入口402に紙幣が投入されると、その紙幣を識別し、識別した紙幣を示す信号をCPU601に送信する。その後、紙幣投入口402に投入された紙幣の受け付けが、CPU601によって許可された場合には、紙幣投入/返却機構605は、投入された紙幣を、内部の所定の位置に搬送する。また、紙幣投入/返却機構605は、紙幣投入口402に投入された紙幣を受け付けが、CPU601によって許可されなかった場合には、投入された紙幣を紙幣投入口402に戻す。
【0038】
通信インターフェース606は、CPU601から送信された信号を、アンテナ501から送信できるように加工したり、LANケーブルを介して店舗サーバ3へ送信できるように加工したりする。また、通信インターフェース606は、アンテナ501で受信した信号や、LANケーブルを介して店舗サーバ3から受信した信号をCPU601で解釈できるように加工する。
入出力インターフェース607は、テンキー405の操作内容を示す信号を生成して、CPU601に送信する。
【0039】
(センタサーバ、店舗サーバのハードウェアの構成)
図6は、センタサーバ1及び店舗サーバ3のシステム構成の一例を示す図である。尚、本実施形態では、センタサーバ1及び店舗サーバ3は、共にパーソナルコンピュータを用いて構成される。よって、センタサーバ1及び店舗サーバ3のシステム構成は同じものとなる。
図6において、センタサーバ1及び店舗サーバ3は、CPU701と、ROM702と、RAM703と、キーボード(KB)704のキーボードコントローラ(KBC)705と、表示部としてのCRTディスプレイ(CRT)706のCRTコントローラ(CRTC)707と、ハードディスク(HD)708及び記録媒体(MC)712のコントローラ(DKC)709と、ネットワーク2との接続のためのネットワークインターフェースコントローラ(NIC)710とが、システムバス711を介して互いに通信可能に接続された構成としている。
【0040】
CPU701は、ROM702或いはHD708に記憶されたソフトウェアを実行することで、システムバス703に接続された各構成部を総括的に制御する。
すなわち、CPU701は、所定の処理シーケンスに従った処理プログラムやデータを、ROM702、或いはHD708、或いは記録媒体(MC)712から読み出して実行することで、後述する動作を実現するための制御を行う。
【0041】
RAM703は、CPU701の主メモリ或いはワークエリア等として機能する。
KBC705は、KB704や図示していないポインティングデバイス等からの指示入力を制御する。
【0042】
CRTC707は、CRT706の表示を制御する。
DKC709は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、編集ファイル、ユーザファイル、及びネットワーク管理プログラムを実行する所定の処理プログラム等を記憶するHD708や、記録媒体(MC)712のアクセスを制御する。
NIC710は、ネットワーク2上の装置、或いはLANケーブル等の通信ケーブルを介して相互に接続された装置と双方向にデータをやりとりする。
【0043】
(遊技媒体貸出装置の機能構成)
図7は、遊技媒体貸出装置4の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
(無線通信情報取得部901)
無線通信情報取得部901は、無線通信装置6から、無線通信情報を、アンテナ501を介して取得する。具体的に説明すると、無線通信情報取得部901は、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込めない無線通信装置6からは、無線通信情報として、無線通信装置6を識別する識別情報と、その無線通信装置6における電子マネーの残高に関する残高情報とを、アンテナ501を介して取得する。一方、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込める無線通信装置6からは、それらの情報に加えて、無線通信装置6における利用限度額情報と利用金額情報も取得することが可能である。
【0044】
無線通信情報取得部901は、例えば、無線通信装置6から取得した無線通信情報に含まれている識別情報に基づいて、その無線通信装置6が、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込める無線通信装置6か否かを判定する。この判定の結果、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込めない無線通信装置6である場合、無線通信情報取得部901は、そのことを示す信号を、識別情報送信部902に送信する。一方、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込める無線通信装置6である場合、無線通信情報取得部901は、その無線通信装置6から取得した無線通信情報に、利用限度額情報と利用金額情報とが含まれているか否かを判定する。
【0045】
この判定の結果、無線通信装置6から取得した無線通信情報に、利用限度額情報と利用金額情報とが含まれている場合、無線通信情報取得部901は、そのことを示す信号を貸出判定部905に送信する。
一方、無線通信装置6から取得した無線通信情報に、利用限度額情報と利用金額情報とが含まれていない場合、無線通信情報取得部901は、その無線通信装置6における利用限度額情報と利用金額情報とが、例えばRAM603に記憶されているか否かを判定する。この利用限度額情報と利用金額情報は、後述するようにして利用限度額情報取得部903と利用金額情報取得部904により取得されるものである。
【0046】
この判定の結果、無線通信装置6における利用限度額情報と利用金額情報とが記憶されている場合、無線通信情報取得部901は、利用限度額情報と利用金額情報とを無線通信装置6に書き込ませるために、そのことを示す信号を、利用情報送信部912に送信する。一方、無線通信装置6における利用限度額情報と利用金額情報とが記憶されていない場合、無線通信情報取得部901は、無線通信装置6に書き込む利用限度額情報と利用金額情報とを取得する必要があると判定し、そのことを示す信号を、識別情報送信部902に送信する。
無線通信情報取得部901は、CPU601、ROM602、RAM603、及び通信インターフェース606を用いることにより実現される。
【0047】
(識別情報送信部902)
識別情報送信部902は、無線通信情報取得部901において、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込めない無線通信装置6と無線通信を行っていると判定された場合と、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込める無線通信装置6における利用限度額情報と利用金額情報とがRAM603に記憶されていないと判定された場合に(無線通信装置6に書き込む利用限度額情報と利用金額情報とを取得する必要があると判定された場合に)、無線通信情報取得部901で取得された識別情報を、自身が属する店舗5内にある店舗サーバ3に送信する。これにより、利用限度額情報と利用金額情報との取得が、店舗サーバ3に依頼される。
識別情報送信部902は、CPU601、ROM602、RAM603、及び通信インターフェース606を用いることにより実現される。
【0048】
(利用限度額情報取得部903)
利用限度額情報取得部903は、識別情報送信部902から送信した識別情報と、その識別情報に対応付けられて店舗サーバ3に記憶されている利用限度額情報とを、自身が属する店舗5内にある店舗サーバ3から取得する。そして、利用限度額情報取得部903は、取得した識別情報と利用限度額情報とを対応付けて例えばRAM603に記憶する。すなわち、利用限度額情報取得部903は、無線通信装置6の識別情報と、その無線通信装置6における電子マネーの1日当たりの利用限度額(遊技球の貸し出しに関する1日当たりの利用限度額)を示す利用限度額情報とを、自身が属する店舗5内にある店舗サーバ3から取得する。
利用限度額情報取得部903は、CPU601、ROM602、RAM603、及び通信インターフェース606を用いることにより実現される。
【0049】
(利用金額情報取得部904)
利用金額情報取得部904は、識別情報送信部902から送信した識別情報と、その識別情報に対応付けられて店舗サーバ3に記憶されている利用金額情報とを、自身が属する店舗5内にある店舗サーバ3から取得する。そして、利用金額情報取得部904は、取得した識別情報と利用金額情報とを対応付けて例えばRAM603に記憶する。すなわち、利用金額情報取得部904は、無線通信装置6の識別情報と、その無線通信装置6における電子マネーの本日の利用金額(遊技球の貸し出しに関する本日の利用金額の総額)を示す利用金額情報とを、自身が属する店舗5内にある店舗サーバ3から取得する。
利用金額情報取得部904は、CPU601、ROM602、RAM603、及び通信インターフェース606を用いることにより実現される。
【0050】
(利用情報送信部912)
利用情報送信部912は、無線通信情報取得部901により、無線通信情報の送信元である無線通信装置6における利用限度額情報と利用金額情報とがRAM603に記憶されていると判定されると、その利用限度額情報と利用金額情報とを読み出して、アンテナ501を介して無線通信装置6に送信する。これにより、利用限度額情報と利用金額情報との書き込み指示が無線通信装置6に対して行われ、利用限度額情報と利用金額情報とが、無線通信装置6に書き込まれる。
利用情報送信部912は、CPU601、ROM602、RAM603、及び通信インターフェース606を用いることにより実現される。
【0051】
(貸出判定部905)
貸出判定部905は、無線通信情報取得部901で取得された残高情報に基づく残高が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額以上であるか否かを判定する。この判定の結果、無線通信情報取得部901で取得された残高情報に基づく残高が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額未満である場合には、遊技球の貸し出しを行えないので、そのことを示す信号を貸出不可報知指示部906に送信する。
一方、無線通信情報取得部901で取得された残高情報に基づく残高が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額以上である場合、貸出判定部905は、無線通信情報取得部901で情報が取得されてから、現在までの間に、遊技機100(球貸出操作受付部314)から、球貸ボタン操作信号を受信したか否かを判定する。
【0052】
そして、貸出判定部905は、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込めない無線通信装置6との通信が開始された後に、球貸ボタン操作信号を受信した場合には、無線通信情報取得部901で取得した識別情報に対応する「利用限度額情報及び利用金額情報」が、「利用限度額情報取得部903及び利用金額情報取得部904」に記憶されているか否かを判定する。
【0053】
この判定の結果、無線通信情報取得部901で取得した識別情報に対応する「利用限度額情報及び利用金額情報」が記憶されている場合、貸出判定部905は、それら利用限度額情報及び利用金額情報を読み出す。そして、貸出判定部905は、利用限度額情報に基づく利用限度額から、利用金額情報に基づく利用金額を減算した金額が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額以上であるか否かを判定して、遊技球の貸し出しが可能であるか否かを判定する。
【0054】
また、貸出判定部905は、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込める無線通信装置6との通信が開始された後に、球貸ボタン操作信号を受信した場合にも、利用限度額情報に基づく利用限度額から、利用金額情報に基づく利用金額を減算した金額が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額以上であるか否かを判定して、遊技球の貸し出しが可能であるか否かを判定する。
【0055】
以上の判定の結果、利用限度額情報に基づく利用限度額から、利用金額情報に基づく利用金額を減算した金額が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額以上であり、遊技球の貸し出しが可能である場合には、そのことを示す信号を、決済部907に送信する。一方、利用限度額情報に基づく利用限度額から、利用金額情報に基づく利用金額を減算した金額が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額未満であり、遊技球の貸し出しが不可能である場合には、そのことを示す信号を、貸出不可報知指示部906に送信する。
【0056】
また、利用限度額情報と利用金額情報との書き込みを行えない無線通信装置6における「利用限度額情報及び利用金額情報」が記憶されていない場合、貸出判定部905は、自身が属する店舗5において、無線通信装置6が遊技媒体貸出装置4と本日初めて通信を行ったと判定する。そして、貸出判定部905は、前述した遊技球の貸し出しが可能であるか否かの判定を行わずに、そのことを示す信号を決済部907に送信する。このようにすることによって、利用限度額情報と利用金額情報との書き込みを行えない無線通信装置6については、無線通信装置6と遊技媒体貸出装置4とが本日初めて通信を行うと、遊技媒体貸出装置4は、その無線通信装置6の利用限度額情報及び利用金額情報が店舗サーバ3で取得されるのを待たずに決済を行うことができる。したがって、遊技媒体貸出装置4と、無線通信装置6とが無線通信を行ってから遊技球が貸し出されるまでの時間が長くなることを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを防止できる。
貸出判定部905は、CPU601、ROM602、及びRAM603を用いることにより実現される。
【0057】
(貸出不可報知指示部906)
貸出不可報知指示部906は、無線通信情報取得部901で取得された残高情報に基づく残高が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額未満であり、遊技球の貸し出しを行えないことを示す信号が、貸出判定部905から送信されると、そのことを示すLED点灯信号を生成して、ランプ401に送信する。これにより、ランプ401は、LED点灯信号に基づく第1の表示態様でLEDを点消灯させ、遊技者が所有する無線通信装置6における電子マネーの残高が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額未満であり、遊技球の貸し出しを行えないことを遊技者に報知する。
【0058】
また、貸出不可報知指示部906は、無線通信装置6における利用金額が、利用限度額を超えてしまうために、遊技球の貸し出しを行えないことを示す信号が、貸出判定部905から送信されると、そのことを示すLED点灯信号を生成して、ランプ401に送信する。これにより、ランプ401は、LED点灯信号に基づく第2の表示態様でLEDを点消灯させ、遊技者が所有する無線通信装置6における電子マネーの本日の利用金額が、1日当たりの利用限度額を超えてしまうために、遊技球の貸し出しを行えないことを遊技者に報知する。
貸出不可報知指示部906は、CPU601、ROM602、及びRAM603を用いることにより実現される。尚、ランプ401における第1の表示態様と第2の表示態様は、同じであっても異なっていてもよい。
【0059】
(決済部907)
決済部907は、遊技球の貸し出しが可能であることを示す信号が、貸出判定部905から送信された場合と、自身が属する店舗5において、無線通信装置6が遊技媒体貸出装置4と本日初めて通信を行ったことを示す信号が、貸出判定部905から送信された場合に、遊技球の貸し出しに対する決済を行う。前述したように、本実施形態では、遊技球の貸し出し単位に応じた金額を、1000円としているので、決済金額は1000円となる。
決済部907は、CPU601、ROM602、及びRAM603を用いることにより実現される。
【0060】
(決済金額情報送信部908)
決済金額情報送信部908は、決済部907で決済が行われると、決済金額を示す決済金額情報を、無線通信情報取得部901で取得された識別情報で識別される無線通信装置6にアンテナ501を介して送信し、電子マネーの残高情報の書き換え指示を行う。この決済金額情報に基づいて、無線通信装置6に記憶されている電子マネーの残高情報が書き換えられる。ここで、無線通信装置6が、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込めるものである場合には、この決済金額情報により利用金額情報の書き換え指示もなされる。すなわち、この決済金額情報に基づいて、無線通信装置6に記憶されている利用金額情報が書き換えられる。
決済金額情報送信部908は、CPU601、ROM602、RAM603、及び通信インターフェース606を用いることにより実現される。
【0061】
(貸出情報送信部909)
貸出情報送信部909は、決済部907で決済が行われると、決済金額を示す決済金額情報と、無線通信情報取得部901で取得された識別情報とを含む遊技媒体貸出情報を、自身が属する店舗5内にある店舗サーバ3に送信する。
貸出情報送信部909は、CPU601、ROM602、RAM603、及び通信インターフェース606を用いることにより実現される。
【0062】
(利用金額書き換え部910)
利用金額書き換え部910は、決済部907で決済が行われると、利用金額情報取得部904によりRAM603に記憶された利用金額情報に基づく利用金額に、決済金額を加算して、利用金額情報を更新する。
利用金額書き換え部910は、CPU601、ROM602、及びRAM603を用いることにより実現される。
【0063】
(遊技球貸出指示部911)
遊技球貸出指示部911は、決済部907で決済が行われると、遊技球の貸し出し単位に応じた数の遊技球を貸し出す指示を、遊技球貸出機構604に送信する。これにより、遊技球貸出機構604は、遊技球の貸し出し単位に応じた数の遊技球を、ノズル部406を介して、球皿ユニット128に設けられた球皿128aに送り出す。
遊技球貸出指示部911は、CPU601、ROM602、及びRAM603を用いることにより実現される。
尚、遊技媒体貸出装置4は、図7に示した機能以外の機能を有していてもよい。
【0064】
(店舗サーバの機能構成)
図8は、店舗サーバ3の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
(識別情報取得部1001)
識別情報取得部1001は、遊技媒体貸出装置4(識別情報送信部902)から送信された無線通信装置6の識別情報を取得する。
識別情報取得部1001は、CPU701、ROM702、及びRAM703を用いることにより実現される。
【0065】
(利用限度額情報取得部1002)
利用限度額情報取得部1002は、識別情報取得部1001で取得された識別情報に対応付けられて、利用限度額情報が、利用限度額記憶部1003に記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、識別情報取得部1001で取得された識別情報に対応付けられて、利用限度額記憶部1003に利用限度額情報が記憶されていない場合、利用限度額情報取得部1002は、識別情報取得部1001で取得した識別情報をセンタサーバ1に送信して、その識別情報に対応する利用限度額情報を、センタサーバ1から取得する。すなわち、利用限度額情報取得部1002は、遊技媒体貸出装置4から取得要求のあった無線通信装置6の利用限度額情報を、センタサーバ1から取得する。
利用限度額情報取得部1002は、CPU701、ROM702、RAM703、及びNIC710を用いることにより実現される。
【0066】
(利用限度額記憶部1003)
利用限度額記憶部1003は、無線通信装置6の識別情報と、その無線通信装置6における電子マネーの利用限度額(遊技球の貸し出しに関する1日当たりの利用限度額)を示す利用限度額情報とを対応付けて記憶するテーブルを有する。
利用限度額記憶部1003は、HD708を用いることにより実現される。
【0067】
(利用金額情報取得部1004)
利用金額情報取得部1004は、識別情報取得部1001で取得された識別情報に対応付けられて、利用金額情報が利用金額記憶部1005に記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、識別情報取得部1001で取得された識別情報に対応付けられて、利用金額記憶部1005に利用金額情報が記憶されていない場合、利用金額情報取得部1004は、識別情報取得部1001で取得した識別情報をセンタサーバ1に送信して、その識別情報に対応する利用金額情報を、センタサーバ1から取得する。すなわち、利用金額情報取得部1004は、遊技媒体貸出装置4から取得要求のあった無線通信装置6の利用金額情報を、センタサーバ1から取得する。
利用金額情報取得部1004は、CPU701、ROM702、RAM703、及びNIC710を用いることにより実現される。
【0068】
(利用金額記憶部1005)
利用金額記憶部1005は、無線通信装置6の識別情報と、その無線通信装置6における電子マネーの利用金額(遊技球の貸し出しに関する本日の利用金額)を示す利用金額情報とを対応付けて記憶するテーブルを有する。
利用金額記憶部1005は、HD708を用いることにより実現される。
【0069】
(利用限度額情報送信部1006)
利用限度額情報送信部1006は、識別情報取得部1001で取得された識別情報と、その識別情報に対応付けられて利用限度額記憶部1003に記憶されている利用限度額情報とを、識別情報取得部1001で取得した情報の送信元である遊技媒体貸出装置4に送信する。
利用限度額情報送信部1006は、CPU701、ROM702、RAM703、及びNIC710を用いることにより実現される。
【0070】
(第1の利用金額情報送信部1007)
第1の利用金額情報送信部1007は、識別情報取得部1001で取得された識別情報と、その識別情報に対応付けられて利用金額記憶部1005に記憶されている利用金額情報とを、識別情報取得部1001で取得した情報の送信元である遊技媒体貸出装置4に送信する。
第1の利用金額情報送信部1007は、CPU701、ROM702、RAM703、及びNIC710を用いることにより実現される。
【0071】
(貸出情報取得部1008)
貸出情報取得部1008は、遊技媒体貸出装置4(貸出情報送信部909)から、無線通信装置6の識別情報と、その無線通信装置6に対して行った決済金額を示す決済金額情報とを含む遊技媒体貸出情報を、自身が属する店舗5内にある遊技媒体貸出装置4から取得する。
貸出情報取得部1008は、CPU701、ROM702、RAM703、及びNIC710を用いることにより実現される。
【0072】
(利用金額書き換え部1009)
利用金額書き換え部1009は、貸出情報取得部1008により、識別情報と決済金額情報とを含む遊技媒体貸出情報が取得されると、その識別情報に対応付けられて利用金額記憶部1005に記憶されている利用金額情報に基づく利用金額に、取得された決済金額情報に基づく決済金額を加算して、利用金額情報を更新する。
利用金額書き換え部1009は、CPU701、ROM702、及びRAM703を用いることにより実現される。
【0073】
(第2の利用金額情報送信部1010)
第2の利用金額情報送信部1010は、利用金額書き換え部1009により、利用金額記憶部1005に記憶されている利用金額情報が更新されると、その利用金額情報と、その利用金額情報に対応付けられて利用金額記憶部1005に記憶されている識別情報とを、センタサーバ1に送信する。
第2の利用金額情報送信部1010は、CPU701、ROM702、RAM703、及びNIC710を用いることにより実現される。
尚、店舗サーバ3は、図8に示した機能以外の機能を有していてもよい。
【0074】
(センタサーバの機能構成)
図9は、センタサーバ1の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
(識別情報取得部1101)
識別情報取得部1101は、店舗サーバ3(利用限度額情報取得部1002、利用金額情報取得部1004、第2の利用金額情報送信部1010)から送信された識別情報を取得する。
識別情報取得部1101は、CPU701、ROM702、RAM703、及びNIC710を用いることにより実現される。
【0075】
(利用限度額情報送信部1102)
利用限度額情報送信部1102は、識別情報取得部1101で取得された識別情報と、その識別情報に対応付けられて利用限度額情報記憶部1103に記憶されている利用限度額情報を、識別情報取得部1101で取得された識別情報の送信元である店舗サーバ3に送信する。すなわち、利用限度額情報送信部1102は、利用限度額情報取得部1002から識別情報が送信された場合、その識別情報と、その識別情報に対応付けられて利用限度額情報記憶部1103に記憶されている利用限度額情報を、識別情報取得部1101で取得された識別情報の送信元である店舗サーバ3に送信する。
利用限度額情報送信部1102は、CPU701、ROM702、RAM703、及びNIC710を用いることにより実現される。
【0076】
(利用限度額記憶部1103)
利用限度額記憶部1103は、無線通信装置6の識別情報と、その無線通信装置6における電子マネーの利用限度額(遊技球の貸し出しに関する1日当たりの利用限度額)を示す利用限度額情報とを対応付けて予め記憶するテーブルを有する。
利用限度額記憶部1103は、HD708を用いることにより実現される。
【0077】
(利用金額情報送信部1104)
利用金額情報送信部1104は、識別情報取得部1101で取得された識別情報と、その識別情報に対応付けられて利用金額情報記憶部1105に記憶されている利用金額情報を、識別情報取得部1101で取得された識別情報の送信元である店舗サーバ3に送信する。すなわち、利用金額情報送信部1104は、利用金額情報取得部1004から識別情報が送信された場合、その識別情報と、その識別情報に対応付けられて利用金額情報記憶部1105に記憶されている利用金額情報を、識別情報取得部1101で取得された識別情報の送信元である店舗サーバ3に送信する。
利用金額情報送信部1104は、CPU701、ROM702、RAM703、及びNIC710を用いることにより実現される。
【0078】
(利用金額記憶部1105)
利用金額記憶部1105は、無線通信装置6の識別情報と、その無線通信装置6における電子マネーの利用金額(遊技球の貸し出しに関する本日の利用金額)を示す利用金額情報とを対応付けて予め記憶するテーブルを有する。
利用金額記憶部1105は、HD708を用いることにより実現される。
【0079】
(利用金額情報書き換え部1106)
利用金額情報書き換え部1106は、識別情報取得部1101で取得された識別情報に利用金額情報が付加されている場合、その識別情報に対応付けられて利用金額記憶部1105に記憶されている利用金額情報を、取得された識別情報に付加されている利用金額情報に書き換えて、利用金額情報を更新する。すなわち、利用金額情報書き換え部1106は、第2の利用金額情報送信部1010から識別情報と利用金額情報とが送信された場合、その識別情報に対応付けられて利用金額記憶部1105に記憶されている利用金額情報を、取得された識別情報に付加されている利用金額情報に書き換える。
利用金額情報書き換え部1106は、CPU701、ROM702、及びRAM703を用いることにより実現される。
尚、センタサーバ1は、図9に示した機能以外の機能を有していてもよい。
【0080】
次に、図10のフローチャートを参照しながら、遊技媒体貸出装置4における処理動作の一例を説明する。
まず、ステップS11において、無線通信情報取得部901は、無線通信情報を、アンテナ501を介して無線通信装置6から取得したか否かを判定する。この判定の結果、無線通信情報を取得していない場合には、後述する図10−2のステップS39に進む。
【0081】
一方、無線通信情報を取得した場合には、ステップS12に進む。ステップS12に進むと、無線通信装置6から取得した無線通信情報に含まれている識別情報に基づいて、その無線通信装置6が、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込める無線通信装置6か否かを判定する。この判定の結果、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込めない無線通信装置6である場合には、後述する図10−2のステップS28に進む。
【0082】
一方、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込める無線通信装置6である場合には、ステップS13に進む。ステップS13に進むと、無線通信情報取得部901は、その無線通信装置6から取得した無線通信情報に、利用限度額情報と利用金額情報とが含まれているか否かを判定する。この判定の結果、無線通信装置6から取得した無線通信情報に、利用限度額情報と利用金額情報とが含まれていない場合には、利用限度額情報と利用金額情報とを無線通信装置6に書き込む必要があるので、後述するステップS24に進む。
【0083】
一方、無線通信装置6から取得した無線通信情報に、利用限度額情報と利用金額情報とが含まれている場合には、ステップS14に進む。ステップS14に進むと、貸出判定部905は、ステップS11で取得された無線通信情報に含まれる残高情報に基づく残高が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額以上であるか否かを判定する。この判定の結果、ステップS11で取得された残高情報に基づく残高が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額未満である場合には、ステップS15に進む。ステップS15に進むと、貸出不可報知指示部906は、無線通信装置6における残高が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額未満であり、遊技球の貸し出しを行えないことを示すLED点灯信号を生成して、ランプ401に送信する。これにより、ランプ401は、LED点灯信号に基づく表示態様でLEDを点消灯させ、遊技球の貸し出しを行えないことを遊技者に報知する。そして、ステップS11に戻る。
【0084】
一方、ステップS11で取得された残高情報に基づく残高が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額以上である場合には、ステップS16に進む。ステップS16に進むと、貸出判定部905は、ステップS11、S12、S13、S14、S16の処理中に、遊技機100(球貸出操作受付部314)から、球貸ボタン操作信号を受信したか否かを判定する。この判定の結果、球貸ボタン操作信号を受信していない場合には、遊技球の貸し出しを行わないので、ステップS11に戻る。
【0085】
一方、球貸ボタン操作信号を受信した場合には、ステップS17に進む。ステップS17に進むと、貸出判定部905は、ステップS13で無線通信情報に含まれていると判定された利用限度額情報に基づく利用限度額から、利用金額情報に基づく利用金額を減算した金額が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額以上であるか否かを判定して、遊技球の貸し出しが可能であるか否かを判定する。
【0086】
この判定の結果、遊技球の貸し出しが不可能である場合には、ステップS18に進む。ステップS18に進むと、貸出不可報知指示部906は、無線通信装置6における利用金額が、利用限度額を超えてしまうために、遊技球の貸し出しを行えないことを示すLED点灯信号を生成して、ランプ401に送信する。これにより、ランプ401は、LED点灯信号に基づく表示態様でLEDを点消灯させ、遊技球の貸し出しを行えないことを遊技者に報知する。そして、ステップS11に戻る。
【0087】
一方、遊技球の貸し出しが可能である場合には、ステップS19に進む。ステップS19に進むと、決済部907は、遊技球の貸し出しに対する決済を行う。
次に、ステップS20において、決済金額情報送信部908は、決済金額を示す決済金額情報を、無線通信情報取得部901で取得された識別情報で識別される無線通信装置6にアンテナ501を介して送信する。これにより、電子マネーの残高情報、利用限度額情報、及び利用金額情報との書き換え指示が無線通信装置6に対して行われる。
次に、ステップS21において、貸出情報送信部909は、決済金額を示す決済金額情報と、無線通信情報取得部901で取得された識別情報とを含む遊技媒体貸出情報を、自身が属する店舗5内にある店舗サーバ3に送信する。
【0088】
次に、ステップS22において、利用金額書き換え部910は、RAM603に記憶されている利用金額情報に基づく利用金額に、決済金額を加算して、利用金額情報を更新する。
次に、ステップS23において、遊技球貸出指示部911は、遊技球の貸し出し単位に応じた数の遊技球を貸し出す指示を、遊技球貸出機構604に送信する。これにより、遊技球貸出機構604は、遊技球の貸し出し単位に応じた数の遊技球を、ノズル部406を介して、球皿ユニット128に設けられた球皿128aに送り出す。そして、ステップS11に戻る。
【0089】
ステップS13において、無線通信装置6から取得した無線通信情報に、利用限度額情報と利用金額情報とが含まれていないと判定され、利用限度額情報と利用金額情報とを無線通信装置6に書き込む必要があると判定された場合には、ステップS24に進む。ステップS24に進むと、無線通信情報取得部901は、その無線通信装置6における利用限度額情報と利用金額情報とが、例えばRAM603に記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、無線通信装置6における利用限度額情報と利用金額情報とが記憶されていない場合には、後述するステップS26に進む。
【0090】
一方、無線通信装置6における利用限度額情報と利用金額情報とが記憶されている場合には、ステップS25に進む。ステップS25に進むと、利用情報送信部912は、その利用限度額情報と利用金額情報とを無線通信装置6に送信する。これにより、利用限度額情報と利用金額情報との書き込み指示が無線通信装置6に対して行なわれる。そして、前述したステップS14に進む。
【0091】
ステップS24において、無線通信装置6における利用限度額情報と利用金額情報とが記憶されていないと判定された場合には、ステップS26に進む。ステップS26に進むと、識別情報送信部902は、その無線通信装置6における利用限度額情報と利用金額情報とを取得するために、ステップS11で取得された無線通信情報に含まれる識別情報を、自身が属する店舗5内にある店舗サーバ3に送信する。
【0092】
次に、ステップS27において、貸出不可報知指示部906は、無線通信装置6における利用限度額情報と利用金額情報とがないために、遊技球の貸し出しを行えるか否かを判定できないことを示すLED点灯信号を生成して、ランプ401に送信する。これにより、ランプ401は、LED点灯信号に基づく表示態様でLEDを点消灯させ、遊技球の貸し出しを行えないことを遊技者に報知する。そして、ステップS11に戻る。
【0093】
ステップS12において、無線通信情報の送信元である無線通信装置6が、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込めない無線通信装置6であると判定された場合には、図10−2のステップS28に進む。ステップS28に進むと、識別情報送信部902は、ステップS11で取得された無線通信情報に含まれる識別情報を、自身が属する店舗5内にある店舗サーバ3に送信する。
【0094】
次に、ステップS29において、貸出判定部905は、ステップS11で取得された無線通信情報に含まれる残高情報に基づく残高が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額以上であるか否かを判定する。この判定の結果、ステップS11で取得された残高情報に基づく残高が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額未満である場合には、ステップS30に進む。ステップS30に進むと、貸出不可報知指示部906は、無線通信装置6における残高が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額未満であり、遊技球の貸し出しを行えないことを示すLED点灯信号を生成して、ランプ401に送信する。これにより、ランプ401は、LED点灯信号に基づく表示態様でLEDを点消灯させ、遊技球の貸し出しを行えないことを遊技者に報知する。そして、ステップS11に戻る。
【0095】
一方、ステップS11で取得された残高情報に基づく残高が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額以上である場合には、ステップS31に進む。ステップS31に進むと、貸出判定部905は、ステップS11、S12、S28、S29、S31の処理中に、遊技機100(球貸出操作受付部314)から、球貸ボタン操作信号を受信したか否かを判定する。この判定の結果、球貸ボタン操作信号を受信していない場合には、遊技球の貸し出しを行わないので、ステップS11に戻る。
【0096】
一方、球貸ボタン操作信号を受信した場合には、ステップS32に進む。ステップS32に進むと、貸出判定部905は、ステップS11で取得した識別情報に対応する「利用限度額情報及び利用金額情報」が、「利用限度額情報取得部903及び利用金額情報取得部904」に記憶されているか否かを判定する。
この判定の結果、ステップS11で取得した識別情報に対応する「利用限度額情報及び利用金額情報」が記憶されていない場合には、自身が属する店舗5において、無線通信装置6が遊技媒体貸出装置4と本日初めて通信を行ったため、遊技球の貸し出しが可能であるか否かの判定を行わない。したがって、ステップS33を省略して後述するステップS34に進む。
【0097】
一方、ステップS11で取得した識別情報に対応する「利用限度額情報及び利用金額情報」が記憶されている場合には、ステップS33に進む。ステップS33に進むと、貸出判定部905は、それら利用限度額情報及び利用金額情報を読み出す。そして、貸出判定部905は、利用限度額情報に基づく利用限度額から、利用金額情報に基づく利用金額を減算した金額が、遊技球の貸し出し単位に応じた金額以上であるか否かを判定して、遊技球の貸し出しが可能であるか否かを判定する。
【0098】
この判定の結果、遊技球の貸し出しが不可能である場合には、ステップS30に進む。ステップS30に進むと、貸出不可報知指示部906は、無線通信装置6における利用金額が、利用限度額を超えてしまうために、遊技球の貸し出しを行えないことを示すLED点灯信号を生成して、ランプ401に送信する。これにより、ランプ401は、LED点灯信号に基づく表示態様でLEDを点消灯させ、遊技球の貸し出しを行えないことを遊技者に報知する。そして、ステップS11に戻る。
【0099】
一方、遊技球の貸し出しが可能である場合には、ステップS34に進む。ステップS34に進むと、決済部907は、遊技球の貸し出しに対する決済を行う。
次に、ステップS35において、決済金額情報送信部908は、決済金額を示す決済金額情報を、無線通信情報取得部901で取得された識別情報で識別される無線通信装置6に送信する。これにより、電子マネーの決済金額の書き換え指示がなされる。
次に、ステップS36において、貸出情報送信部909は、決済金額を示す決済金額情報と、無線通信情報取得部901で取得された識別情報とを含む遊技媒体貸出情報を、自身が属する店舗5内にある店舗サーバ3に送信する。
【0100】
次に、ステップS37において、利用金額書き換え部910は、RAM603に記憶されている利用金額情報に基づく利用金額に、決済金額を加算して、利用金額情報を更新する。
次に、ステップS38において、遊技球貸出指示部911は、遊技球の貸し出し単位に応じた数の遊技球を貸し出す指示を、遊技球貸出機構604に送信する。これにより、遊技球貸出機構604は、遊技球の貸し出し単位に応じた数の遊技球を、ノズル部406を介して、球皿ユニット128に設けられた球皿128aに送り出す。そして、ステップS11に戻る。
【0101】
ステップS11において、無線通信情報を取得していないと判定された場合には、図10−2のステップS39に進む。ステップS39に進むと、利用限度額情報取得部903は、ステップS28で送信された識別情報と、その識別情報に対応付けられて店舗サーバ3に記憶されている利用限度額情報とを、自身が属する店舗5内にある店舗サーバ3から取得したか否かを判定する。この判定の結果、ステップS28で送信された識別情報と、その識別情報に対応付けられて店舗サーバ3に記憶されている利用限度額情報とを取得していない場合には、後述するステップS41に進む。
【0102】
一方、ステップS28で送信された識別情報と、その識別情報に対応付けられて店舗サーバ3に記憶されている利用限度額情報とを取得した場合には、ステップS40に進む。ステップS40に進むと、利用限度額情報取得部903は、取得した識別情報と利用限度額情報とを対応付けて例えばRAM603に記憶する。
ステップS39において、ステップS28で送信した識別情報と、その識別情報に対応付けられて店舗サーバ3に記憶されている利用限度額情報とを取得していないと判定された場合には、ステップS41に進む。ステップS41に進むと、利用金額情報取得部904は、ステップS28で送信された識別情報と、その識別情報に対応付けられて店舗サーバ3に記憶されている利用金額情報とを、自身が属する店舗5内にある店舗サーバ3から取得したか否かを判定する。この判定の結果、ステップS28で送信された識別情報と、その識別情報に対応付けられて店舗サーバ3に記憶されている利用金額情報とを取得していない場合には、ステップS11に戻る。
【0103】
一方、ステップS28で送信された識別情報と、その識別情報に対応付けられて店舗サーバ3に記憶されている利用金額情報とを取得した場合には、ステップS42に進む。ステップS42に進むと、利用金額情報取得部904は、取得した識別情報と利用金額情報とを対応づけて例えばRAM603に記憶する。そして、ステップS11に戻る。
【0104】
次に、図11のフローチャートを参照しながら、店舗サーバ3における処理動作の一例を説明する。
まず、ステップS51において、識別情報取得部1001は、遊技媒体貸出装置4(識別情報送信部902)から送信された無線通信装置6の識別情報を取得したか否かを判定する。この判定の結果、無線通信装置6の識別情報を取得していない場合には、後述するステップS60に進む。
一方、無線通信装置6の識別情報を取得した場合には、ステップS52に進む。ステップS52に進むと、利用限度額情報取得部1002は、ステップS51で取得された識別情報に対応付けられて、利用限度額情報が、利用限度額記憶部1003に記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、利用限度額情報が記憶されている場合には、利用限度額情報をセンタサーバ1から取得する必要はないので、ステップS53〜S55を省略して後述するステップS56に進む。
【0105】
一方、利用限度額情報が記憶されていない場合には、ステップS53に進む。ステップS53に進むと、利用限度額情報取得部1002は、ステップS51で取得した識別情報をセンタサーバ1に送信して、その識別情報に対応する利用限度額情報を、センタサーバ1から取得する。
次に、ステップS54において、利用限度額情報取得部1002は、ステップS53で取得した利用限度額情報を、ステップS51で取得した識別情報と対応させて利用限度額記憶部1003に記憶させる。
【0106】
次に、ステップS55において、利用限度額情報送信部1006は、ステップS51で取得された識別情報と、その識別情報に対応付けて利用限度額記憶部1003に記憶した利用限度額情報とを、ステップS51で取得した情報の送信元である遊技媒体貸出装置4に送信する。
【0107】
次に、ステップS56において、利用金額情報取得部1004は、ステップS1で取得された識別情報に対応付けられて、利用限度額情報が利用金額記憶部1005に記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、利用金額情報が記憶されている場合には、利用金額情報をセンタサーバ1から取得する必要はないので、ステップS51に戻る。
【0108】
一方、利用金額情報が記憶されていない場合には、ステップS57に進む。ステップS57に進むと、利用金額情報取得部1004は、ステップS51で取得した識別情報をセンタサーバ1に送信して、その識別情報に対応する利用金額情報を、センタサーバ1から取得する。
次に、ステップS58において、利用金額情報取得部1004は、ステップS57で取得した利用金額情報を、ステップS51で取得した識別情報と対応させて利用金額記憶部1005に記憶させる。
【0109】
次に、ステップS59において、第1の利用金額情報送信部1007は、ステップS51で取得された識別情報と、その識別情報に対応付けて利用金額記憶部1005に記憶した利用金額情報とを、ステップS51で取得した情報の送信元である遊技媒体貸出装置4に送信する。そして、ステップS51に戻る。
【0110】
ステップS51において、無線通信装置6の識別情報を取得していないと判定された場合には、ステップS60に進む。ステップS60に進むと、貸出情報取得部1008は、遊技媒体貸出装置4から、無線通信装置6の識別情報と、その無線通信装置6に対して行った決済金額を示す決済金額情報とを含む遊技媒体貸出情報を、自身が属する店舗5内にある遊技媒体貸出装置4から取得したか否かを判定する(図10のステップS21、S36を参照)。この判定の結果、遊技媒体貸出情報を取得していない場合には、ステップS51に戻る。
【0111】
一方、遊技媒体貸出情報を取得した場合には、ステップS61に進む。ステップS61に進むと、利用金額書き換え部1009は、遊技媒体貸出情報に含まれる識別情報に対応付けられて利用金額記憶部1005に記憶されている利用金額情報に基づく利用金額に、同じく遊技媒体貸出情報に含まれる決済金額情報に基づく決済金額を加算して、利用金額情報を更新する。
次に、ステップS62において、第2の利用金額情報送信部1010は、ステップS61で更新された利用金額情報と、その利用金額情報に対応付けられて利用金額記憶部1005に記憶されている識別情報とをセンタサーバ1に送信する。そして、ステップS51に戻る。
【0112】
次に、図12のフローチャートを参照しながら、センタサーバ1における処理動作の一例を説明する。
まず、ステップS71において、識別情報取得部1101は、店舗サーバ3(利用限度額情報取得部1002、利用金額情報取得部1004、第2の利用金額情報送信部1010)から送信された識別情報を取得するまで待機する(図11のステップS55、S59、S62を参照)。
【0113】
店舗サーバ3から、無線通信装置6の識別情報を取得すると、ステップS72に進む。ステップS72に進むと、識別情報取得部1101は、ステップS71で取得された識別情報に利用金額情報が付加されているか否かを判定する。この判定の結果、ステップS71で取得された識別情報に利用金額情報が付加されている場合、利用金額情報の更新が必要であると判定し、後述するステップS75に進む。
【0114】
一方、ステップS71で取得された識別情報に利用金額情報が付加されていない場合には、ステップS73に進む。ステップS73に進むと、利用限度額情報送信部1102は、ステップS71で取得された識別情報と、その識別情報に対応付けられて利用限度額情報記憶部1103に記憶されている利用限度額情報とを、ステップS71で取得された識別情報の送信元である店舗サーバ3に送信する。
次に、ステップS74において、利用金額情報送信部1104は、ステップS71で取得された識別情報と、その識別情報に対応付けられて利用金額情報記憶部1105に記憶されている利用金額情報を、ステップS71で取得された識別情報の送信元である店舗サーバ3に送信する。そして、ステップS71に戻る。
【0115】
ステップS72において、ステップS71で取得された識別情報に利用金額情報が付加されていると判定された場合には、ステップS75に進む。ステップS75に進むと、利用金額情報書き換え部1106は、ステップS71で取得された識別情報に対応付けられて利用金額記憶部1105に記憶されている利用金額情報を、ステップS71で取得された識別情報に付加されている利用金額情報に書き換えて、利用金額情報を更新する。そして、ステップS71に戻る。
【0116】
以上のように本実施形態では、遊技媒体貸出装置4は、無線通信を行った無線通信装置6が、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込める無線通信装置6か、そうでない無線通信装置6かを判定する。そして、無線通信を行った無線通信装置6が、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込める無線通信装置6である場合、遊技媒体貸出装置4は、その無線通信装置6から取得した利用限度額情報と利用金額情報とを比較した結果に基づいて、その無線通信装置6における電子マネーの機能を利用して遊技球の貸し出しを行えるか否かを判定する。そして、遊技球の貸し出しを行える場合、遊技媒体貸出装置4は、遊技球の貸し出しに対する決済をし、遊技球を貸し出す。また、遊技媒体貸出装置4は、決済の金額に応じて、電子マネーの残高情報と利用金額情報の書き換え指示を、無線通信装置6に対して行う。
【0117】
したがって、遊技者が所有する無線通信装置6に記憶されている情報に基づいて、電子マネーとしての機能を使用することが可能か否かを判定できる。よって、同一の店舗5内で遊技を行う遊技機を変えたり、異なる店舗5で遊技を行ったりした場合であっても、無線通信装置6による遊技媒体の貸し出しを適切に制限することが可能になる。したがって、遊技者が大金を投じてしまう所謂のめり込みを従来よりも適切に抑制することができる。
【0118】
また、本実施形態では、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込める無線通信装置6から、利用限度額情報と利用金額情報とを取得できず、その無線通信装置6に、利用限度額情報と利用金額情報とが記憶されていないと判定した場合、遊技媒体貸出装置4は、店舗サーバ3から取得した利用限度額情報と利用金額情報の書き込み指示を無線通信装置6に行うようにした。したがって、無線通信装置6における利用限度額を、店舗サーバ3によって遊技媒体貸出装置に設定された金額にすることができる。よって、例えば、特別な装置を用いなくても、利用限度額情報及び利用金額情報を、無線通信装置に書き込むことができる。また、例えば、遊技媒体貸出装置4毎、又は遊技媒体貸出装置4が設けられた店舗5毎に、無線通信装置6における利用限度額情報を設定することが可能になる。
【0119】
ここで、例えば、以下のようにすることにより、遊技媒体貸出装置4が設けられた店舗5毎に、無線通信装置6における利用限度額情報を設定することができる。すなわち、センタサーバ1の利用金額情報送信部1104は、無線通信装置6の識別情報だけでなく、店舗5を識別する店舗識別情報とも対応付けて、利用金額情報を記憶するようにする。そして、店舗サーバ3の利用金額情報取得部1004は、無線通信装置6の識別情報に加えて、自身が属する店舗5を識別する店舗識別情報もセンタサーバ1に送信し、それら無線通信装置6の識別情報と、店舗識別情報とに対応付けられて利用金額記憶部1105に記憶されている利用金額情報を、センタサーバ1から取得するようにする。
【0120】
以上のような構成を有する遊技媒体貸出装置4の他に、本実施形態で説明した遊技システムでは、同一の店舗5内に設置した遊技媒体貸出装置4を管理する店舗サーバ3を各店舗5に設置すると共に、複数の店舗5に設置された店舗サーバ3を管理するセンタサーバ1を設置する。
店舗サーバ3は、自身が設置されている店舗5で遊技している遊技者が所有する無線通信装置6の利用限度額情報と利用金額情報とを、センタサーバ1から取得して管理する。遊技媒体貸出装置4は、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込めない無線通信装置6からアクセスがあった場合と、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込める無線通信装置6に、利用限度額情報と利用金額情報とが記憶されていない場合に、その無線通信装置6における利用限度額情報と利用金額情報とを、店舗サーバ3から取得する。そして、遊技媒体貸出装置4は、取得した利用金額情報と利用限度額情報とを比較した結果に基づいて、その無線通信装置6における電子マネーの機能を利用して遊技球の貸し出しを行えるか否かを判定する。そして、遊技球の貸し出しを行える場合、遊技媒体貸出装置4は、遊技球の貸し出しに対する決済をし、遊技球を貸し出す。一方、遊技球の貸し出しを行える場合、遊技媒体貸出装置4は、そのことを報知する。
【0121】
このように、各店舗5の店舗サーバ3は、遊技者が所有する無線通信装置6の情報を複数の店舗5に亘って管理しているセンタサーバ1から、自身が管理している店舗5で遊技をしている遊技者が所有する無線通信装置6の情報を取得して管理する。よって、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込めない無線通信装置6についても、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込める無線通信装置6と同様に、遊技球の貸し出しを適切に制限することが可能になる。したがって、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込めない無線通信装置6を用いた場合にも、のめり込みを従来よりも有効に抑制することができる。更に、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込める無線通信装置6に、利用限度額情報と利用金額情報とが記憶されていない場合であっても、店舗サーバ3は、その利用限度額情報と利用金額情報とを可及的に迅速にセンタサーバ1から取得することができ、遊技球の貸し出しを可及的に迅速に制限することが可能になる。
【0122】
また、ある店舗5において、遊技媒体貸出装置4と本日初めて通信を行った場合、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込めない無線通信装置6の利用限度額情報及び利用金額情報は、その店舗5の店舗サーバ3にない。このような場合、本実施形態では、その無線通信装置6の利用限度額情報及び利用金額情報が店舗サーバ3で取得されるのを待たずに、遊技媒体貸出装置4が決済を行うようにした。したがって、遊技媒体貸出装置4と無線通信装置6とが無線通信を行ってから遊技球が貸し出されるまでの時間が長くなることを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを防止できる。
【0123】
また、本実施形態では、店舗サーバ3及びセンタサーバ1が、無線通信装置6における利用金額情報を随時更新するようにしたので、無線通信装置6における最新の利用金額を、店舗サーバ3及びセンタサーバ1がリアルタイムで管理することができる。
【0124】
また、本実施形態では、無線通信装置6における電子マネーの残高が、予め設定された遊技媒体貸し出し単位に基づく金額(本実施形態では1000円)以上である場合であって、無線通信装置6との通信が開始された後に(例えば無線通信装置6と通信がなされている間に)、遊技者により球貸出ボタン134が操作された場合に、遊技媒体貸し出し単位で、遊技球の貸し出しに対する決済を行い、遊技球を貸し出すようにした。したがって、遊技者が遊技球の貸し出しを意図していない場合に、遊技球が貸し出されてしまうことを抑制することができ、電子マネーとしての機能を有する無線通信装置6を用いた場合の遊技球の貸し出しを適正に行うことが可能になる。
【0125】
尚、本実施形態では、無線通信装置6が、非接触ICカード6A及び携帯電話6Bである場合を例に挙げて示したが、電子マネーとしての機能を備えたICチップと、無線通信を行うアンテナとを備えたものであれば、無線通信装置6は、これらに限定されるものではない。また、無線通信装置6は、クレジットカードとしての機能を備えるものでもよい。
【0126】
また、本実施形態では、遊技機100がパチンコ機であり、遊技媒体が遊技球である場合を例に挙げて示したが、遊技機100及び遊技媒体はこれらに限定されない。例えば、遊技機100がスロットマシンであり、遊技媒体がメダルであってもよい。
【0127】
また、本実施形態では、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込める無線通信装置6に、利用限度額情報と利用金額情報とが記憶されていない場合、遊技媒体貸出装置4からの指示によって、それらの情報を無線通信装置6に書き込ませるようにした。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はなく、遊技媒体貸出装置4以外の別途の装置(手段)で、利用限度額情報と利用金額情報とを無線通信装置6に書き込ませるようにしてもよい。利用限度額情報と利用金額情報とが無線通信装置6に書き込まれていることを前提として遊技媒体貸出装置4を動作させる場合には、図10のステップS13、S24〜S27の処理を行わないようにしてもよい。
【0128】
また、本実施形態では、利用限度額情報と利用金額情報とを書き込める無線通信装置6に、利用限度額情報と利用金額情報とが記憶されていない場合、遊技媒体貸出装置4は、利用限度額情報と利用金額情報との双方の取得を店舗サーバ3に依頼し、店舗サーバ3から取得した利用限度額情報と利用金額情報との双方の書き込み指示を無線通信装置6に行うようにした(図10のステップS25、S26)。しかしながら、遊技媒体貸出装置4は、利用限度額情報と利用金額情報との取得を店舗サーバ3に個別に依頼し、利用限度額情報と利用金額情報との書き込み指示を個別に行うようにしてもよい。また、遊技媒体貸出装置4は、利用限度額情報と利用金額情報との何れか一方のみの書き込み指示を行うようにしてもよい。すなわち、利用限度額情報(利用金額情報)については、遊技媒体貸出装置4以外の別途の装置(手段)で、無線通信装置6に書き込ませるようにし、利用金額情報(利用限度額情報)については、遊技媒体貸出装置4からの指示に基づき無線通信装置6に書き込ませるようにしてもよい。
【0129】
また、店舗サーバ3からセンタサーバ1に送信する情報に、その情報がどの店舗サーバ3からの情報かを識別する情報を付加するようにしてもよい。このようにした場合、例えば、センタサーバ1は、どの無線通信装置6がどの店舗5の遊技媒体貸出装置4と無線通信を行っているのかを把握することが可能になる。
【0130】
また、本実施形態では、遊技媒体貸出装置4が、無線通信装置6における利用限度額情報及び利用金額情報を記憶するようにしたが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、無線通信装置6と無線通信を行う度に、その無線通信装置6における利用限度額情報及び利用金額情報を店舗サーバ3から取得するようにしてもよい。このようにすれば、無線通信装置6における利用限度額情報及び利用金額情報を記憶する必要がなくなる。このようにする場合、例えば、図10のステップS32において、無線通信装置6における利用限度額情報及び利用金額情報の取得を店舗サーバ3に依頼し、依頼してから一定時間以内に、その無線通信装置6における利用限度額情報及び利用金額情報を取得できたか否かを判定する。この判定の結果、無線通信装置6における利用限度額情報及び利用金額情報を取得できた場合には、ステップS33に進み、そうでない場合には、ステップS33を省略してステップS34に進むようにする。
【0131】
また、本実施形態では、球貸出ボタン134を遊技機100に設けた場合を例に挙げて説明したが、球貸出ボタンを遊技媒体貸出装置4に設けるようにしてもよい。この場合には、遊技機100が球貸出ボタン操作信号を生成して遊技媒体貸出装置4に送信する処理が不要になる。
また、本実施形態では、遊技媒体貸出装置4から、球皿ユニット128に設けられた球皿128aに遊技球を送り出すことにより遊技球を貸し出す場合を例に挙げて説明したが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、遊技媒体貸出装置4が遊技球を貸し出すと判断した場合に、遊技媒体貸出装置4が遊技球貸し出し指示信号を生成して、遊技機100に送信する。そして、遊技球貸し出し指示信号を受信した遊技機100が、遊技機100の内部に送り込まれている遊技球の中から、貸し出し単位に応じた数の遊技球を、球皿ユニット128に設けられた球皿128aに送り出すようにしてもよい。
【0132】
また、センタサーバ1、店舗サーバ3、遊技媒体貸出装置4、及び遊技機100の数は、図1に示したものに限定されない。例えば、1つの店舗5に店舗サーバ3が複数あってもよい。このようにした場合、1つの店舗5内にある複数の店舗サーバ3は、遊技媒体貸出装置4により貸し出される遊技媒体の種類毎に、遊技媒体貸出装置4を管理するようにすることが可能になる。例えば、1つの店舗5内にある一方の店舗サーバ3は、遊技球を貸し出す遊技媒体貸出装置4を管理し、他方の店舗サーバ3は、メダルを貸し出す遊技媒体貸出装置4を管理することができる。
【0133】
以上説明した本発明の各実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体、又はかかるプログラムを伝送する伝送媒体も本発明の実施の形態として適用することができる。また、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体などのプログラムプロダクトも本発明の実施の形態として適用することができる。上記のプログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、伝送媒体及びプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。
また、前述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】本発明の実施形態を示し、遊技システムの構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態を示し、遊技機の外観構成の一例を示す正面図である。
【図3】本発明の実施形態を示し、遊技媒体貸出装置の外観構成の一例を示す正面図である。
【図4】本発明の実施形態を示し、遊技媒体貸出装置に設けられた無線通信部403の外観構成の一例を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態を示し、遊技媒体貸出装置のシステム構成の一例を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態を示し、センタサーバ及び店舗サーバのシステム構成の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態を示し、遊技媒体貸出装置の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図8】本発明の実施形態を示し、店舗サーバの機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図9】本発明の実施形態を示し、センタサーバの機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図10−1】本発明の実施形態を示し、遊技媒体貸出装置における処理動作の一例を説明するフローチャートである。
【図10−2】本発明の実施形態を示し、図10−1に続くフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態を示し、店舗サーバにおける処理動作の一例を説明するフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態を示し、センタサーバにおける処理動作の一例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0135】
1 センタサーバ
2 ネットワーク
3 店舗サーバ
4 遊技媒体貸出装置
5 店舗
6 無線通信装置
100 遊技機
134 球貸出ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子マネーとしての機能を有する無線通信装置における電子マネーの利用金額に関する情報であって、遊技媒体の利用金額に関する利用金額情報を、前記無線通信装置から、無線通信により受信する第1の受信手段と、
前記無線通信装置における電子マネーの利用限度額に関する情報であって、遊技媒体の利用限度額に関する利用限度額情報を、前記無線通信装置から、無線通信により受信する第2の受信手段と、
前記第1の受信手段により受信された利用金額情報と、前記第2の受信手段により受信された利用限度額情報とを比較した結果に基づいて、前記識別情報により識別される無線通信装置が、前記電子マネーとしての機能を使用することが可能か否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記識別情報により識別される無線通信装置が、前記電子マネーとしての機能を使用することが可能であると判定された場合に、その無線通信装置に対して、遊技媒体の貸し出しに対する決済を行う決済手段と、
前記無線通信装置に記憶されている利用金額情報の、前記決済の金額に応じた書き換え指示を、前記無線通信装置に行う書き換え指示手段と、
前記判定手段により、前記識別情報により識別される無線通信装置が、前記電子マネーとしての機能を使用することが可能であると判定された場合に、前記決済の金額に応じた遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸し出し手段とを有することを特徴とする遊技媒体貸出装置。
【請求項2】
前記無線通信装置における利用限度額情報の書き込み指示を、無線通信により前記無線通信装置に対して行う書き込み指示手段を有することを特徴とする請求項1に記載の遊技媒体貸出装置。
【請求項3】
前記無線通信装置における利用金額情報の書き込み指示を、無線通信により前記無線通信装置に対して行う第2の書き込み指示手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技媒体貸出装置。
【請求項4】
前記無線通信装置は、電子マネーとしての機能を有する非接触ICカード、及び電子マネーとしての機能を有するICチップを搭載した無線携帯装置の少なくとも何れか一方であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の遊技媒体貸出装置。
【請求項5】
前記利用限度額情報は、遊技媒体の1日当たりの利用限度額に関する情報であり、
前記利用金額情報は、無線通信装置における1日当たりの遊技媒体の利用額の総額に関する情報であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の遊技媒体貸出装置。
【請求項6】
前記判定手段により、前記識別情報により識別される無線通信装置が、前記電子マネーとしての機能を使用することが可能でないと判定された場合に、そのことを報知する報知手段を有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の遊技媒体貸出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10−1】
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【図10−2】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−220693(P2008−220693A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−64055(P2007−64055)
【出願日】平成19年3月13日(2007.3.13)
【出願人】(000182616)株式会社サミーシステムズ (46)
【出願人】(504391123)株式会社H・Iシステム (11)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】