説明

遊技機、遊技機の制御方法及びプログラム

【課題】透明オブジェクトを通して背景オブジェクトを見たときの当該透明オブジェクトの仮想的な凹凸形状や屈折率の違いによって生じる背景オブジェクト像のズレや歪み等を擬似的に好適に表現することができる遊技機、遊技機の制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】遊技機1は、液晶表示装置13に制御コマンドに従って仮想カメラから見た仮想空間内のシーンを所定平面に投影した画像を演出画像を個々のフレーム画像とした動画像を表示する。この際に、仮想空間内に背景オブジェクトB、複数の小領域で構成される擬似透明オブジェクトTを配置し、擬似透明オブジェクトT内の複数の小領域ごとに背景オブジェクトB内の対応領域に対応付ける擬似透過情報を設定する。そして、仮想カメラと擬似透明オブジェクトT及び背景オブジェクトBとの位置関係や擬似透過情報等に基づいて、擬似透明オブジェクトTの複数の小領域のそれぞれに対応する背景オブジェクトの領域を決定して貼り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、様々な演出画像を画面上に表示して遊技の興趣の向上を図る遊技機、遊技機の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の遊技機は、様々な動画や静止画で構成された演出画像を液晶表示装置に表示して、遊技者の遊技を盛り上げる演出を行うものが主流になってきている。このような遊技機では、始動口(始動領域)への遊技球の入球を契機に主制御装置(主制御基板)で抽選が行われ、その抽選に基づいて決定された演出パターンの制御コマンドが演出制御装置(演出制御基板)に送信され、演出制御基板が当該制御コマンドに応じた画像演出を液晶表示装置の液晶画面を制御する画像制御基板に行わせている。特に近年の遊技機では、液晶表示装置の液晶画面の大型化、様々な役物の搭載及びランプ装置のランプ数の増加等によって演出パターンの多様化が図られ、遊技者に様々な演出を提供するように工夫されている。
【0003】
例えば、遊技球が始動口に入球すると、液晶画面上の3つの数字図柄表示領域で変動表示が行われ、3つの数字図柄が「777」のように横一列に全て揃った場合に大当たりである特別遊技状態に移行する。この際、3つの数字図柄が変動表示から停止する場合には、3つの数字図柄のうち例えば左側と右側の数字図柄が先に停止し、中央の数字図柄だけが変動表示することでリーチ状態となる。そして、このリーチ状態の間に液晶画面上に様々な演出画像が表示され、遊技者の大当たり発生への期待感を高めつつ、最後に中央の数字図柄が停止する。
【0004】
このような遊技機の液晶表示装置に演出画像を表示させる際に、例えば1枚のレイヤー(層)だけで構成された2次元画像や動画像を表示するだけでは、変化に富んだ演出をあまり期待することができない。そこで、近年の遊技機には、仮想空間内に3次元のオブジェクトを配置して、それをリアルタイムでレンダリングして演出画像を生成し、より変化に富んだ演出画像を液晶画面に表示するものがある。
【0005】
このような画像演出の臨場感を高めるためのより現実感の高い映像表現として、視点の前に配置した板ポリゴンに、大気のゆらぎを演出したい領域の背後に位置する背景画像がゆらいでみえるように表現するテクスチャをマッピングするようにした遊技機に関する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0006】
また、視点の前に配置した板ポリゴンに、空間のゆがみを演出したい領域の背後に位置する背景画像が、光の屈折を正確に反映してゆがんで見えるように表現するテクスチャをマッピングするようにした遊技機に関する技術も知られている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−026903号公報
【特許文献2】特開2010−026905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の遊技機では、大気のゆらぎを表現するための複数のテクスチャをオブジェクトのデータとは別に記憶しておく必要がある。そのため、特許文献1に記載の遊技機のように、演出画像全体に占めるゆらぎ領域が比較的小さい場合であれば別途保持しておくテクスチャのデータ量も少なくて済むが、より大きな領域を占める場合やゆらぎ領域に重なっている背景領域のテクスチャを考慮すると別途保持しなければならないテクスチャのデータ量が膨大なものになってしまう。
【0009】
また、上述した特許文献2に記載の遊技機では、空間のゆがみを表現する領域に、透明な立体オブジェクトを配置して、例えばレイトレーシング法によってレンダリングするようにしているので、当該立体オブジェクトの形状に対応した正確な屈折率の変化に基づいた透明オブジェクトを通して見えるゆがみのある背景を描画することができる。しかし、レイトレーシング法によるレンダリングは、特許文献1に記載されているように『陰影、屈折や反射をすべて正確に再現できる利点があるが、演算量が膨大なため、コンピュータにかかる処理負担が非常に大きい』という問題がある。
【0010】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、透明オブジェクトを通して背景オブジェクトを見たときの当該透明オブジェクトの仮想的な凹凸形状や屈折率の違いによって生じる背景オブジェクト像のズレや歪み等を擬似的に好適に表現することができる遊技機、遊技機の制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は、制御コマンドを出力する主制御手段と、仮想カメラから見た仮想空間内のシーンを所定平面に投影した画像を演出画像として生成する演出画像生成手段と、前記演出画像を個々のフレーム画像とした動画像を表示する表示手段と、前記制御コマンドに応じて前記表示手段への前記動画像の表示制御を行う演出制御手段とを備える遊技機であって、前記仮想空間内に背景オブジェクトを配置する第1の配置手段と、前記仮想空間内に配置された前記背景オブジェクトと前記仮想カメラとの間の空間に、複数の小領域で構成される擬似透明オブジェクトを配置する第2の配置手段と、前記擬似透明オブジェクト内の前記複数の小領域ごとに前記背景オブジェクト内の対応領域に対応付ける擬似透過情報を設定する設定手段と、前記仮想カメラと前記擬似透明オブジェクト及び前記背景オブジェクトとの位置関係、並びに前記擬似透明オブジェクトの前記複数の小領域ごとに設定された前記擬似透過情報に基づいて、前記擬似透明オブジェクトの前記複数の小領域のそれぞれに対応する前記背景オブジェクトの領域を決定する決定手段と、前記決定手段で決定された前記背景オブジェクトの領域上のテクスチャを前記擬似透明オブジェクトの対応する小領域に貼り付ける貼付手段とを備え、前記演出画像生成手段は、前記背景オブジェクトのテクスチャが貼り付けられた前記擬似透明オブジェクトを含む前記仮想空間内のシーンを前記演出画像として生成することを特徴とする。
【0012】
また、上記課題を解決するために、本発明に係る遊技機は、前記設定手段が、前記仮想空間内に配置された前記仮想カメラから見た前記擬似透明オブジェクト内の小領域のそれぞれに、擬似的に透過・屈折して表示される前記背景オブジェクト内の領域を領域毎に対応付けるための対応付け情報を前記擬似透過情報として設定することを特徴とする。
【0013】
さらに、上記課題を解決するために、本発明に係る遊技機は、前記設定手段は、前記制御コマンドに基づく大当たり遊技の期待度が小さくなるにつれて前記対応付け情報のずれの割合を大きくなるように前記対応付け情報を設定することを特徴とする。
【0014】
さらにまた、上記課題を解決するために、本発明に係る遊技機は、前記対応付け情報が、前記擬似透明オブジェクトの擬似的な3次元形状に基づいて決定されることを特徴とする。
【0015】
さらにまた、上記課題を解決するために、本発明は、制御コマンドを出力する主制御手段と、仮想カメラから見た仮想空間内のシーンを所定平面に投影した画像を演出画像として生成する演出画像生成手段と、前記演出画像を個々のフレーム画像とした動画像を表示する表示手段と、前記制御コマンドに応じて前記表示手段への前記動画像の表示制御を行う演出制御手段とを備える遊技機の制御方法であって、前記仮想空間内に背景オブジェクトを配置する第1の配置工程と、前記仮想空間内に配置された前記背景オブジェクトと前記仮想カメラとの間の空間に、複数の小領域で構成される擬似透明オブジェクトを配置する第2の配置工程と、前記擬似透明オブジェクト内の前記複数の小領域ごとに前記背景オブジェクト内の対応領域に対応付ける擬似透過情報を設定する設定工程と、前記仮想カメラと前記擬似透明オブジェクト及び前記背景オブジェクトとの位置関係、並びに前記擬似透明オブジェクトの前記複数の小領域ごとに設定された前記擬似透過情報に基づいて、前記擬似透明オブジェクトの前記複数の小領域のそれぞれに対応する前記背景オブジェクトの領域を決定する決定工程と、前記決定工程で決定された前記背景オブジェクトの領域上のテクスチャを前記擬似透明オブジェクトの対応する小領域に貼り付ける貼付工程と、前記背景オブジェクトのテクスチャが貼り付けられた前記擬似透明オブジェクトを含む前記仮想空間内のシーンを前記演出画像として生成する演出画像生成工程とを有することを特徴とする。
【0016】
さらにまた、上記課題を解決するために、本発明は、制御コマンドを出力する主制御手段と、仮想カメラから見た仮想空間内のシーンを所定平面に投影した画像を演出画像として生成する演出画像生成手段と、前記演出画像を個々のフレーム画像とした動画像を表示する表示手段と、前記制御コマンドに応じて前記表示手段への前記動画像の表示制御を行う演出制御手段とを備える遊技機に、前記仮想空間内に背景オブジェクトを配置する第1の配置手順と、前記仮想空間内に配置された前記背景オブジェクトと前記仮想カメラとの間の空間に、複数の小領域で構成される擬似透明オブジェクトを配置する第2の配置手順と、前記擬似透明オブジェクト内の前記複数の小領域ごとに前記背景オブジェクト内の対応領域に対応付ける擬似透過情報を設定する設定手順と、前記仮想カメラと前記擬似透明オブジェクト及び前記背景オブジェクトとの位置関係、並びに前記擬似透明オブジェクトの前記複数の小領域ごとに設定された前記擬似透過情報に基づいて、前記擬似透明オブジェクトの前記複数の小領域のそれぞれに対応する前記背景オブジェクトの領域を決定する決定手順と、前記決定工程で決定された前記背景オブジェクトの領域上のテクスチャを前記擬似透明オブジェクトの対応する小領域に貼り付ける貼付手順と、前記背景オブジェクトのテクスチャが貼り付けられた前記擬似透明オブジェクトを含む前記仮想空間内のシーンを前記演出画像として生成する演出画像生成手順とを実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、透明オブジェクトを通して背景オブジェクトを見たときの当該透明オブジェクトの仮想的な凹凸形状や屈折率の違いによって生じる背景オブジェクト像のズレや歪み等を擬似的に好適に表現することができる。
【0018】
また、本発明によれば、テクスチャが貼り付けられるオブジェクトの領域と貼り付けるテクスチャを有するオブジェクトの領域との対応付け情報を用いることでレイトレーシング等の負荷のかかる計算処理をすることなく、簡易に透過・屈折効果等による背景オブジェクトの擬似透明オブジェクトへのテクスチャの映り込みを表現することができる。
【0019】
さらに、本発明によれば、様々なテクスチャの映り込み表現によって遊技者の遊技の興趣の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係る遊技機の構成を示す正面図である。
【図2】図1に示す遊技機の裏面側の構成を示す斜視図である。
【図3】図1及び図2に示す遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】遊技機の演出ボタンと十字キー付近の構成を示す拡大図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る遊技機の主制御基板の処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係る遊技機における仮想空間内に配置された背景オブジェクト、擬似透明オブジェクト、投影画面及び光学中心の関係を説明するための概要図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る遊技機における仮想空間内に配置される擬似透明オブジェクトの小領域及び背景オブジェクト上のその投影範囲並びに投影画面上に表示される投影画像を説明するための図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る遊技機による演出画像の生成・表示処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態に係る遊技機について、図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の構成を示す正面図である。また、図2は、図1に示す遊技機1の裏面側の構成を示す斜視図である。さらに、図3は、図1及び図2に示す遊技機1の電気的構成を示すブロック図である。
【0022】
遊技機1は、遊技球が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2を設けており、遊技盤2の遊技領域6の外周部分には、ガラス枠110が備えられている。このガラス枠110には操作ハンドル3が回動可能に設けられている。
【0023】
遊技者が操作ハンドル3に触れると、操作ハンドル3内にあるタッチセンサ3bが、操作ハンドル3に遊技者が触れたことを検知し、発射制御基板106にタッチ信号を送信する。発射制御基板106は、タッチセンサ3bからタッチ信号を受信すると、発射用ソレノイド4aの通電を許可する。そして、操作ハンドル3の回転角度を変化させると、操作ハンドル3に直結しているギアが回転し、ギアに連結した発射ボリューム3aのつまみが回転する。この発射ボリューム3aの検出角度に応じた電圧が、遊技球発射機構に設けられた発射用ソレノイド4aに印加される。そして、発射用ソレノイド4aに電圧が印加されると、発射用ソレノイド4aが印加電圧に応じて作動するとともに、操作ハンドル3の回動角度に応じた強さで、遊技領域6に向けて遊技球を発射する。
【0024】
上記のようにして発射された遊技球は、レール5a、5b間を上昇して遊技盤2の上部位置に達した後、遊技領域6を落下する。このとき、遊技領域6に設けられた不図示の複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
【0025】
また、遊技領域6には、複数の一般入賞口7が設けられている。それぞれの一般入賞口7には、一般入賞口検出スイッチ7aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ7aが遊技球の入球を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
【0026】
また、遊技領域6の下部位置には、上記一般入賞口7と同様に、遊技球が入球可能な第1始動口9、第2始動口10が設けられている。第2始動口10は、一対の可動片10bを有しており、一対の可動片10bが閉状態に維持される第1の態様と、一対の可動片10bが開状態となる第2の態様とに可動制御される。なお、第2始動口10が上記第1の態様に制御されているときには、当該第2始動口10の真上に位置する障害物10dによって、遊技球の受入れを不可能又は困難としている。一方で、第2始動口10が上記第2の態様に制御されているときには、上記一対の可動片10bが受け皿として機能し、第2始動口10への遊技球の入球が容易となる。つまり、第2始動口10は、第1の態様にあるときには遊技球の入球機会がほとんどなく、第2の態様にあるときには遊技球の入球機会が増すこととなる。
【0027】
なお、上記第1始動口9及び第2始動口10には、遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ9a及び第2始動口検出スイッチ10aがそれぞれ設けられており、これらの検出スイッチが遊技球の入球を検出すると、後述する大当たり遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。また、検出スイッチ9a、10aが遊技球の入球を検出した場合にも、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
【0028】
さらに、図1に示すように、遊技領域6の下方(上記第2始動口の真下)には、第1大入賞口11が設けられている。この第1大入賞口11は、通常は第1大入賞口開閉扉11bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、長当たり遊技が開始されると、第1大入賞口開閉扉11bが開放されるとともに、この第1大入賞口開閉扉11bが遊技球を第1大入賞口11内に導く受け皿として機能し、遊技球が第1大入賞口11に入球可能となる。
【0029】
また、上記遊技領域6下部の上記第1始動口9の真下には、第2大入賞口90が設けられている。この第2大入賞口90は、通常は第2大入賞口受け皿装置90bが収納されており、遊技球の入球が不可能となっているが、短当たり遊技又は小当たり遊技が開始されると、第2大入賞口受け皿装置90bが手前方向に摺動し、遊技球が入球可能となる。
【0030】
第1大入賞口11と第2大入賞口90にはそれぞれ第1大入賞口検出スイッチ11aと第2大入賞口検出スイッチ90aが設けられており、この第1大入賞口検出スイッチ11aや第2大入賞口検出スイッチ90aが遊技球の入球を検出した場合は、予め設定された賞球(例えば9個の遊技球)が払い出される。
【0031】
さらに、上記遊技領域6であって、上記第2始動口10の右方には、普通図柄ゲート8が遊技球を通過可能に設けられている。普通図柄ゲート8には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ8aが設けられており、このゲート検出スイッチ8aが遊技球の通過を検出すると、普通図柄の抽選が行われる。
【0032】
遊技領域6の最下部は、一般入賞口7、第1始動口9、第2始動口10、及び第1大入賞口11のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するための排出口12が設けられている。
【0033】
また、上記遊技盤2には、さまざまな演出を行う演出装置が設けられている。具体的には、上記遊技領域6の略中央部分には、液晶画面(LCD)等からなる液晶表示装置13が設けられており、さらに、遊技盤2の上部位置及び下部位置の双方には、演出用照明装置16が設けられており、上記操作ハンドル3の左側には、遊技者が演出等の選択操作が可能な演出ボタン17が設けられており、演出ボタン17と操作ハンドル3の間には音量の調整や履歴の表示等の操作が可能な十字キー25が設けられている。演出ボタン17は「操作ボタン」や「チャンスボタン」とも呼ばれ、凸状のボタンにより構成され、遊技者は当該ボタンを押下する等の操作を行う。なお、演出ボタン17は押下するようなタイプのボタンではなく、タッチパネル方式を採用した入力パッド等であってもよい。
【0034】
また、演出ボタン17に関して、上記液晶表示装置13の液晶画面上に当該演出ボタン17に似せた演出ボタン画像が表示され、演出ボタン17の操作を遊技者に促すような演出がされる。また、遊技者による演出ボタン17の操作は、例えば、液晶画面上に上記演出ボタン画像が表示されている状態のみ有効な操作として受け付けるようにする。演出ボタン17には、演出ボタン検出スイッチ17aが設けられており、この演出ボタン検出スイッチ17aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じて液晶表示装置13、演出用照明装置16及び音声出力装置18等によるさらなる演出が実行される。
【0035】
一方、遊技機1において十字キー25は、遊技者が遊技中に演出音の音量を調整するための操作手段や調整手段として機能する。また、十字キー25は、演出音の音量の調整以外にも、非遊技状態である待機中に履歴情報を表示させたりする際や、大当たり中において遊技者の興趣を向上させるために表示される演出画像の内容を選択する際等にも使用される。図4は、遊技機1の演出ボタン17と十字キー25付近の構成を示す拡大図である。
【0036】
十字キー25には、カーソルキーとして演出音の音量を変更する際に使用される上キー201及び下キー202、並びに履歴表示状態や大当たり状態等において液晶表示面に表示されたカーソルを移動させる際に使用される左キー203及び右キー204と、カーソルキーの操作によって選択された音量値を確定する際に使用されるENTERキー205とが備わっている。また、十字キー25には、演出制御基板102に接続された十字キー検出スイッチ25aが設けられており、この十字キー検出スイッチ25aが遊技者の操作を検出すると、これをトリガとして演出制御基板102による液晶表示装置13や音声出力装置18の制御が行われる。
【0037】
例えば、液晶表示装置13は、演出音の音量レベルを遊技者に知らせるための後述する「音量バー」を表示したり、遊技が行われていない待機中にデモ画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。例えば、第1始動口9又は第2始動口10に遊技球が入球したときには、抽選結果を遊技者に報知する演出図柄30が変動表示される。
【0038】
演出図柄30は、例えば3つの数字をそれぞれスクロール表示するとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、特定の図柄(数字)を配列表示するものである。これにより、図柄のスクロール中には、あたかも現在抽選が行われているような印象を遊技者に与えるとともに、スクロールの停止時に表示される図柄によって、抽選結果が遊技者に報知される。この演出図柄30の変動表示中に、さまざまな画像やキャラクタ等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにしている。
【0039】
演出用照明装置16は、それぞれ複数のライト16aを備えており、各ライト16aの光の照射方向や発光色を変更しながら、さまざまな演出を行うようにしている。
【0040】
また、音声出力装置18は、上記の各演出装置に加えて、演出音を出力して、音声による演出も行うことが可能である。そして、遊技機1では、音声出力装置18から出力される演出音を遊技者が十字キー25を用いて調整可能に構成されている。
【0041】
遊技領域6の下方には、第1特別図柄表示装置19、第2特別図柄表示装置20、普通図柄表示装置21、第1特別図柄保留表示器22、第2特別図柄保留表示器23、普通図柄保留表示器24が設けられている。
【0042】
上記第1特別図柄表示装置19は、第1始動口9に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するものであり、7セグメントのLEDで構成されている。つまり、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1特別図柄表示装置19に大当たりの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当たりに当選した場合には「7」が表示され、ハズレであった場合には「−」が表示される。このようにして表示される「7」や「−」が特別図柄となるが、この特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示された後に、停止表示されるようにしている。
【0043】
より詳細には、第1始動口9に遊技球が入球すると、大当たりの抽選が行われることとなるが、この大当たりの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、所定時間を経過したところで遊技者に報知される。そして、所定時間が経過したところで、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。なお、第2特別図柄表示装置20は、第2始動口10に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するためのものであり、その表示態様は、上記第1特別図柄表示装置19における特別図柄の表示態様と同一である。
【0044】
また、普通図柄表示装置21は、普通図柄ゲート8を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するためのものである。この普通図柄の抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置21が点灯し、その後、上記第2始動口10が所定時間、第2の態様に制御される。なお、この普通図柄についても、普通図柄ゲート8を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、所定時間が経過するまで、普通図柄表示装置21を点滅させる等、普通図柄が変動表示するようにしている。
【0045】
さらに、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口9又は第2始動口10に遊技球が入球して、即座に大当たりの抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで大当たりの抽選の権利が留保される。より詳細には、第1始動口9に遊技球が入球して留保される大当たりの抽選の権利は第1保留として留保され、第2始動口10に遊技球が入球して留保される大当たりの抽選の権利は第2保留として留保される。
【0046】
これらの保留は、それぞれ上限留保個数を4個に設定し、その留保個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器22と第2特別図柄保留表示器23とに表示される。なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器22の左側のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器22の2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器22の左側のLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器22の2つのLEDが点滅する。また、第2特別図柄保留表示器23においても、上記と同様に第2保留の留保個数が表示される。
【0047】
そして、普通図柄の上限留保個数も4個に設定されており、その留保個数が、上記第1特別図柄保留表示器22及び第2特別図柄保留表示器23と同様の態様によって、普通図柄保留表示器24において表示される。
【0048】
ガラス枠110は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板(不図示)を支持している。ガラス板は、ガラス枠110に対して着脱可能に固定されている。
【0049】
ガラス枠110は、左右方向の一端側(例えば遊技機に正対して左側)においてヒンジ機構部111を介して外枠100に連結されており、ヒンジ機構部111を支点として左右方向の他端側(例えば遊技機に正対して右側)を外枠100から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠110は、ガラス板とともに遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部111を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠100の内側部分を開放することができる。ガラス枠110の他端側には、ガラス枠110の他端側を外枠100に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠110には、ガラス枠110が外枠100から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ33も設けられている。
【0050】
遊技機1の裏面には、主制御基板101、演出制御基板102、払出制御基板103、電源基板107、遊技情報出力端子板108等が設けられている。また、遊技機1の裏面には電源基板107に遊技機に電力を給電するための電源プラグ50や、電源スイッチ(不図示)も設けられている。
【0051】
次に、図3を用いて、本実施形態に係る遊技機1による遊技の進行制御について説明する。主制御基板101は遊技の基本動作を制御する装置である。この主制御基板101は、メインCPU101a、メインROM101b、メインRAM101cを備えている。メインCPU101aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM101bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM101cは、メインCPU101aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0052】
上記主制御基板101の入力側には、一般入賞口検出スイッチ7a、ゲート検出スイッチ8a、第1始動口検出スイッチ9a、第2始動口検出スイッチ10a、第1大入賞口検出スイッチ11a、第2大入賞口検出スイッチ90aが接続されており、遊技球の検出信号が主制御基板101に入力するようにしている。
【0053】
また、主制御基板101の出力側には、第2始動口10の一対の可動片10bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド10cと、第1大入賞口開閉扉11bを開閉動作させる大入賞口開閉ソレノイド11cと、第2大入賞口開閉ソレノイド90cとが接続されるとともに、図柄表示装置を構成する第1特別図柄表示装置19と第2特別図柄表示装置20と普通図柄表示装置21と、保留表示器を構成する第1特別図柄保留表示器22と第2特別図柄保留表示器23と普通図柄保留表示器24とが接続されており、出力ポートを介して各種信号が出力される。
【0054】
また、主制御基板101は、遊技店のホールコンピュータ等において遊技機の管理をするために必要となる外部情報信号を遊技情報出力端子板108に出力する。
【0055】
主制御基板101のメインROM101bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
【0056】
例えば、メインROM101bには、特別図柄変動の停止結果を大当りとするか否かを判定する際に参照される大当り判定テーブル、普通図柄変動の停止結果を当りとするか否かを判定する際に参照される当り判定テーブル、高確率遊技状態を終了するか否かを判定するための転落判定テーブル特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル、特別図柄に基づいて遊技状態変更フラグを決定する決定テーブル、遊技状態変更フラグと遊技状態バッファにあるデータとに基づいて遊技状態を決定するための大当たり終了時設定データテーブル、第1大入賞口開閉扉11bの開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル、長当たり用開放態様決定テーブル、短当たり用開放態様決定テーブル、小当たり用の開放態様決定テーブル、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル等が記憶されている。
【0057】
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
【0058】
主制御基板101のメインRAM101cは、複数の記憶領域を有している。例えば、メインRAM101cには、普通図柄保留数記憶領域、普通図柄保留記憶領域、第1特別図柄保留数記憶領域、第2特別図柄保留数記憶領域、判定記憶領域、第1特別図柄記憶領域、第2特別図柄記憶領域、高確率遊技状態の残り変動回数記憶領域、時短遊技状態の残り変動回数記憶領域、ラウンド遊技回数記憶領域、開放回数記憶領域、大入賞口入球数記憶領域、遊技状態記憶領域、遊技状態バッファ、停止図柄データ記憶領域、遊技状態変更フラグ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、各種のタイマカウンタが設けられている。そして、遊技状態記憶領域は、時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域を備えている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
【0059】
遊技情報出力端子板108は、主制御基板101において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板108は、主制御基板101と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
【0060】
電源基板107は、電源プラグ50を介して遊技機に電力を給電するものであり、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板101に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU101aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU101aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
【0061】
演出制御基板102は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板102は、サブCPU102a、サブROM102b、サブRAM102cを備えており、主制御基板101に対して、当該主制御基板101から演出制御基板102への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU102aは、主制御基板101から送信されたコマンド、又は、上記演出ボタン検出スイッチ17a、十字キー検出スイッチ25a、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM102bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板104又は液晶・音声制御基板105に送信する。サブRAM102cは、サブCPU102aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0062】
演出制御基板102のサブROM102bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブル等が記憶されている。
【0063】
例えば、サブROM102bには、主制御基板101から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル等が記憶されている。なお、当該テーブルは、本実施形態のテーブルのうち特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
【0064】
演出制御基板102のサブRAM102cは、複数の記憶領域を有している。例えば、サブRAM102cには、コマンド受信バッファ、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域等が設けられている。なお、これらの記憶領域は、本実施形態の記憶領域のうち特徴的な記憶領域を一例として列挙しているに過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
【0065】
また、本実施形態では、演出制御基板102には、現在時刻を出力するRTC(リアルタイムクロック)102dが搭載されている。サブCPU102aは、RTC102dから現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号を入力し、現在の日時に基づいて各種処理を実行する。RTC102dは、通常、遊技機1に電源が供給されているときには遊技機1からの電源によって動作し、遊技機1の電源が切られているときには、電源基板107に搭載されたバックアップ電源から供給される電源によって動作する。したがって、RTC102dは、遊技機1の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、RTC102dは、演出制御基板102上に電池を設けて、かかる電池によって動作するようにしてもよい。
【0066】
また、RTC102dを設けずに、バックアップRAMとしての機能を有するサブRAM102cに設けたカウンタを、所定時間ごと(例えば2ms毎)にカウントアップすることによって時間を計時してもよい。
【0067】
払出制御基板103は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出制御基板103は、払出CPU103a、払出ROM103b、払出RAM103cを備えており、主制御基板101に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPU103aは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ32、扉開放スイッチ33、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROM103bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板101に送信する。また、払出制御基板103の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置の払出モータ31が接続されている。払出CPU103aは、主制御基板101から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROM103bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、賞球払出装置の払出モータ31を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM103cは、払出CPU103aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0068】
また、図示しない遊技球貸出装置(カードユニット)が払出制御基板103に接続されているかを確認し、遊技球貸出装置(カードユニット)が接続されていれば、発射制御基板106に遊技球を発射させることを許可する発射制御データを送信する。
【0069】
発射制御基板106は、払出制御基板103から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。そして、タッチセンサ3bからのタッチ信号及び発射ボリューム3aからの入力信号を読み出し、発射用ソレノイド4aを通電制御し、遊技球を発射させる。
【0070】
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御基板106に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるので約99.9(個/分)となる。すなわち、遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
【0071】
ランプ制御基板104は、遊技盤2に設けられた演出用照明装置16を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりするための、ランプCPU104a、ランプROM104b、ランプRAM104cを備えている。このランプ制御基板104は、演出制御基板102に接続されており、演出制御基板102から送信されたデータに基づいて、上記各制御を行うこととなる。
【0072】
液晶・音声制御基板105は、上記液晶表示装置13の画像表示制御を行うための画像CPU105a、画像ROM105b、画像RAM(VRAM)105c、音声CPU105d、音声ROM105e、音声RAM105fを備えている。この液晶・音声制御基板105は、上記演出制御基板102に双方向通信可能に接続されており、その出力側に上記液晶表示装置13及び音声出力装置18を接続している。
【0073】
上記画像ROM105bには、液晶表示装置13に表示される音量バーや演出図柄30や背景等の画像データが多数格納されており、画像CPU105aが演出制御基板102から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、所定の画像データを画像ROM105bからVRAM105cに読み出して、液晶表示装置13における表示制御をする。例えば、演出制御基板102から送信されたコマンドに基づいて画像CPU105aは、背景画像、リーチ演出や特別リーチ演出等の各種演出図柄画像、キャラクタ画像、及び報知画像等を画像ROM105bから読み出してVRAM105cに書き込み、液晶表示装置13の液晶画面上にそれらの画像を表示させる。
【0074】
なお、液晶表示装置13の液晶画面上では、演出図柄画像やキャラクタ画像は背景画像よりも手前に見えるように表示され、さらに報知画像は演出画像やキャラクタ画像よりも手前に見えるように表示される。このとき、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合、Zバッファ法等周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先してVRAM105cに記憶させる。
【0075】
また、上記音声ROM105eには、音声出力装置18から出力される音声のデータが多数格納されており、音声CPU105dは、演出制御基板102から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置18における音声出力制御をする。例えば、音声ROM105eには、遊技中に出力される各種変動音や、変動音等に相当する音声調整専用の音情報等も記憶されている。また、音声RAM105fには、後述するように遊技店によって予め設定された演出音の音量の調整範囲についての情報や、演出音の初期値(デフォルト値)についての情報が格納されている。
【0076】
次に、本発明の一実施形態に係る遊技機1の液晶表示装置の液晶画面上に表示される画像演出制御について図面を参照して説明する。
【0077】
図5は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の主制御基板101の処理を説明するためのフローチャートである。なお、以下に説明する処理は、主制御基板101のメインCPU101aがメインROM101bに格納されているプログラムを実行することにより実現される。
【0078】
主制御基板101のメインCPU101aは、メイン処理として始動入賞口に遊技球が入賞したことを各検出スイッチで検出すると(ステップS1)、乱数を取得する(ステップS2)。そして、メインCPU101aは、取得した乱数値に基づいて演出パターン制御コマンドを演出制御基板102に送信する(ステップS3)。
そして、主制御基板101からの演出パターン制御コマンドを受けた演出制御基板102では、サブCPU102aがサブROM102bに格納されているプログラムを実行して液晶・音声制御基板105に対して画像・音声制御を行うための制御コマンドを送信することで制御指示が行われる。
【0079】
本実施形態では、液晶・音声制御基板105が液晶表示装置13等に表示する演出画像の演出時間は、演出制御基板102からの制御コマンドごとに予め決められているものとする。なお、当該演出時間はこれ以外に、主制御基板101からの制御コマンドで決めるようにしてもよいし、液晶・音声制御基板105で決められるようにしてもよい。
【0080】
次に、本発明の一実施形態に係る遊技機1における演出画像の生成処理の具体例について図面を参照して説明する。
【0081】
本実施形態に係る遊技機1は、図3等に示すように、制御コマンドを出力する主制御基板101(主制御手段)と、演出画像を表示する液晶表示装置13(表示手段)と、制御コマンドに応じて表示手段への演出画像の表示制御を行う演出制御基板102及び液晶・音声制御基板105(演出制御手段)を備えている。
【0082】
また、遊技機1は画像ROM105b等に、仮想空間内に配置される背景オブジェクトとなるべき所定シーンのカラー画像や白黒濃淡画像等の画像(以下、「実画像」という。)やCG画像を記憶している。さらに、当該画像ROM105b等には、その仮想空間内に配置された背景オブジェクトと仮想カメラとの間の空間に配置される擬似透明オブジェクトに関する情報も記憶されている。ここで、擬似透明オブジェクトとは、複数の小領域(各小領域の形状は矩形その他の形状等、特に限定されない)で構成されており、各小領域には背景オブジェクト内の対応する領域のテクスチャが貼り付けられるオブジェクトである。なお、当該擬似透明オブジェクトは、2次元平面上で複数の小領域に分割されているものであってもよいし、所定の3次元形状を有し、その表面が複数の小領域に分割されているものであってもよい。また、液晶表示装置13には多くの場合、演出画像として動画像が表示されるが、本実施形態では説明の簡単化のため上記のように静止画像を用いて説明する。従って、動画像に応用する場合は、例えば本実施形態で説明する静止画像によって得られる演出画像を当該動画像の一フレームとして取り扱うようにすればよい。
【0083】
さらに、遊技機1の画像ROM105b等には、擬似透明オブジェクトの小領域とそれに貼り付けられる背景オブジェクト上の領域とを対応付けるための対応付け情報である擬似透過情報が記憶されている。すなわち、擬似透過情報は、仮想空間内に配置された仮想カメラから見た擬似透明オブジェクト内の小領域のそれぞれに、擬似的に透過・屈折、或いは人工的な画像変換・領域選択等をして表示される背景オブジェクト内の領域を領域毎に対応付けるための情報である。
【0084】
図6は、本発明の一実施形態に係る遊技機1における仮想空間内に配置された背景オブジェクトB、擬似透明オブジェクトT、投影画面S及び光学中心Cの関係を説明するための概要図である。また、図7は、本発明の一実施形態に係る遊技機1における仮想空間内に配置される擬似透明オブジェクトTの小領域及び背景オブジェクトB上のその投影範囲並びに投影画面S上に表示される投影画像を説明するための図である。さらに、図8は、本発明の一実施形態に係る遊技機1による演出画像の生成・表示処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0085】
まず、図6に示すように、仮想空間内に矩形形状の背景オブジェクトBを配置する(ステップS11)。ここで本実施形態では、配置される背景オブジェクトの例として、風景シーンを撮像した2次元画像を用い、当該背景オブジェクトBは図6に示すように、仮想空間内に設けられたxyz座標軸のxy平面上に配置されるものとする。なお、本実施形態では説明の簡単化のため、液晶表示装置13の液晶画面上において背景オブジェクトB上に重畳表示されることとなる背景以外の数字図柄やその他の演出図柄等については説明等を省略する。
【0086】
また、投影画面Sには、遊技機1の液晶表示装置13に表示される演出画像となるべき画像が投影される。ここで本実施形態においては投影画面Sは、説明の簡単化のため、当該背景オブジェクトBと仮想空間内で並行(例えば、図6に示すようにx軸に沿って並行)にxy平面から距離Z12だけ離れた場所に配置されているものとする。ここで、本実施形態における背景オブジェクトBの大きさ(x1×y1)は、光学中心Cから投影画面S(大きさ:x2×y2)を通して背景オブジェクトBを見たときに、背景オブジェクトB上に投影画面Sを仮想的に投影した場合に、投影された投影画面の範囲がすべて背景オブジェクトBに含まれる程、投影画面Sの大きさに比して十分な大きさを有しているものとする。
【0087】
次に、仮想空間内に配置された背景オブジェクトBと仮想カメラとの間の空間に、複数の小領域で構成される擬似透明オブジェクトTを配置する(ステップS12)。本実施形態において擬似透明オブジェクトTは、一例として、図6に示すように仮想空間内のxy平面から距離Z13の位置にxy平面と並行に配置されるものとする。ここで、配置された擬似透明オブジェクトTは、大きさがx3×y3の矩形平面であり、本実施形態では光学中心Cから投影画面Sを通して背景オブジェクトBを見たときに、投影画面S上の中心付近に投影画面Sの大きさよりも小さい擬似透明オブジェクトTの投影画像(大きさ:x3′×y3′)がすべて投影される程度の大きさとする。
【0088】
また、擬似透明オブジェクトTは複数の小領域から構成されており、各領域には背景オブジェクトB内の対応する領域を定義するための擬似透過情報が設定可能である。本実施形態では、説明の簡単化のため、擬似透明オブジェクトTは図6及び図7に示すように4つの小領域T1〜T4から構成されているものとする。なお、小領域のサイズは任意であり、擬似透明オブジェクトTを構成する複数の小領域がそれぞれ同じ形状・サイズであってもよいし、一部又は全部が異なる形状・サイズであってもよい。例えば、小領域の数が多い場合には細かな凹凸形状を有してその屈折方向の違いによって生じる像の歪みや乱れがより擬似的に顕著に表現することができる。
【0089】
そして、擬似透明オブジェクトT内の複数の小領域ごとに、背景オブジェクトB内の対応する領域を定義するための擬似透過情報を設定する(ステップS13)。具体的には、光学中心Cから投影画面Sを通して視認した擬似透明オブジェクトTの4つの小領域T1〜T4のそれぞれに背景オブジェクトBのどの部分のテクスチャが貼り付けられるかを決定するための擬似透過情報を設定する。なお、本実施形態では擬似透明オブジェクトTの4つの小領域T1〜T4にはそれぞれ性質の異なる別々の擬似透過情報が設定されるようにするが、すべての小領域又は一部の小領域において擬似透過情報が同じものであってもよい。そこで、本実施形態では、一例として、以下のような擬似透過情報が小領域T1〜T4に設定されるものとする。
【0090】
まず、小領域T1には、光学中心Cから擬似透明オブジェクトTを通して視認した背景オブジェクトB上の小領域T1の投影範囲B1のテクスチャがそのまま貼り付けられるのではなく、小領域T4の投影範囲B4のテクスチャが貼り付けられるようにする。すなわち、擬似透過情報としては、小領域T1のxy平面上の投影範囲B1からx軸方向に2分のx1′だけシフトし、かつy軸方向にマイナス2分のy1′だけシフトした範囲(すなわち、投影範囲B4)のテクスチャを選択するような情報となる。
【0091】
また、小領域T2には、光学中心Cから擬似透明オブジェクトTを通して視認した背景オブジェクトB上の小領域T2の投影範囲B2から仮想空間内の座標軸でy軸方向にy1″だけシフトした範囲のテクスチャを選択するような情報を擬似透過情報として設定する。
【0092】
さらに、小領域T3には、光学中心Cから擬似透明オブジェクトTを通して視認した背景オブジェクトB上の小領域T3の投影範囲B3について上下反転をしたテクスチャを選択するような情報を擬似透過情報として設定する。なお、本実施形態では小領域は正方形又は長方形の矩形領域であるため上下反転しても領域のサイズ上の問題は発生しないが、例えば台形等のような矩形の上下で形状が異なるような場合にはアフィン変換や中間値補間等の処理を施して対応するようにすればよい。
【0093】
さらにまた、小領域T4には、光学中心Cから擬似透明オブジェクトTを通して視認した背景オブジェクトB上の小領域T2の投影範囲B2のテクスチャが貼り付けられるようにする。すなわち、擬似透過情報としては、小領域T4のxy平面上の投影範囲B4からy軸方向に2分のy1′だけシフトした範囲(すなわち、投影範囲B2)のテクスチャを選択するような情報となる。
【0094】
なお、擬似透過情報の設定においては、制御コマンドに基づく大当たり遊技の期待度が小さくなるにつれて対応付け情報のずれの割合がより大きくなるように前述したような対応付けの情報を設定するようにしてもよい。このように期待度が小さいほどズレの幅を大きくすることで、よりズレが大きく、元のテクスチャが認識し難くすることが可能となる。よって、遊技者はズレが発生している場合に、ズレの度合いが小さければ大当たりの期待度が高いことを認識することができ、遊技への興趣性をより高めることが可能となる。また、本実施形態では透過率は100パーセントとしているが、透過率は任意に設定することも可能であり、ズレ効果に加えて半透明等の効果を持たせた画像表現をするようにしてもよい。
【0095】
次いで、仮想カメラと擬似透明オブジェクトT及び背景オブジェクトBとの位置関係、並びに擬似透明オブジェクトTの複数の小領域T1〜T4ごとにステップS13で設定された擬似透過情報に基づいて、擬似透明オブジェクトTの複数の小領域のそれぞれに対応する背景オブジェクトBの範囲(領域)を決定する(ステップS14)。
【0096】
そして、ステップS14で決定された背景オブジェクトBの領域上のテクスチャを擬似透明オブジェクトTの対応する小領域T1〜T4にそれぞれ貼り付ける(ステップS15)。
【0097】
そして、背景オブジェクトBのテクスチャが貼り付けられた擬似透明オブジェクトTを含む仮想空間内のシーンを投影画面S上に投影した画像を演出画像として生成し(ステップS16)、当該演出画像が液晶表示装置13上に表示されることとなる。本実施形態では、投影画面S上には、擬似透明オブジェクトT上に背景オブジェクトBの前述の領域のテクスチャが貼り付けられた4つの小領域T1〜T4に対応する領域S1〜S4を含んでいる。すなわち、投影画面Sにおいて領域S1〜S4が透明オブジェクトを通して背景オブジェクトを見たときの当該透明オブジェクトの仮想的な凹凸形状や屈折率の違いによって生じる背景オブジェクト像のズレや歪み等が擬似的に表現された部分であり、それ以外の領域が擬似透明オブジェクトTによる影響を受けないで背景オブジェクトBのテクスチャが直接貼り付けられた領域である。なお、前述したように、本実施形態では説明の簡単化のため、背景オブジェクトB上に重畳表示されることとなる背景以外の数字図柄やその他の演出図柄等については説明等を省略している。
【0098】
以上説明した本発明の一実施形態に係る遊技機1の具体的な構成は当該実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、上記実施形態では、特定のコマンドとしてリーチ演出コマンドを一例として用いたが、その他のコマンドであってもよい。例えば、特定のコマンドとしては、大当たり状態の継続中に送信される大当たりコマンド、大当たり状態の処理を開始させるための大当たり開始コマンド、大当たり状態の処理を終了させるための大当たり終了コマンド、周辺部に大当たり前のリーチ状態の処理を実行させるための大当たりリーチコマンド、周辺部に電源投入時の処理を実行させるための電源投入コマンド、周辺部に非遊技状態におけるデモ表示を実行させるための客待ちデモコマンド、周辺部に非遊技状態におけるデモ表示を停止させるための客待ちデモ停止コマンド、周辺部に抽選時の抽選結果がはずれの場合の処理を実行させるためのはずれコマンド、普通電動役物(電動チューリップ)の開放抽選やいわゆるフェイクと呼ばれる大当たりと同様に特別電動役物が短時間だけ開放するような小当たり状態の継続中に送信される小当たりコマンド等であってもよい。また、特定のコマンドとして、上記の他に例えば、電源オフコマンド、はずれリーチコマンド、はずれ非リーチコマンド、ラウンド開始コマンド、ラウンド終了コマンド等であってもよい。
【0099】
また、上記実施形態では、本発明をパチンコ遊技機に適用する例を示したが、これに限定されず、本発明は、雀球遊技機、アレンジボール等のパチンコ遊技機以外の弾球遊技機、スロットマシン等の回胴式遊技機等の他の遊技機にも適用することができる。これらの遊技機においても、上記実施形態と同様に構成することにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0100】
1 遊技機
13 液晶表示装置
101 主制御基板
101a メインCPU
101b メインROM
101c メインRAM
102 演出制御基板
102a サブCPU
102b サブROM
102c サブRAM
105 画像制御基板
105a 画像CPU
105b 画像ROM
105c 画像RAM(VRAM)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御コマンドを出力する主制御手段と、仮想カメラから見た仮想空間内のシーンを所定平面に投影した画像を演出画像として生成する演出画像生成手段と、前記演出画像を個々のフレーム画像とした動画像を表示する表示手段と、前記制御コマンドに応じて前記表示手段への前記動画像の表示制御を行う演出制御手段とを備える遊技機であって、
前記仮想空間内に背景オブジェクトを配置する第1の配置手段と、
前記仮想空間内に配置された前記背景オブジェクトと前記仮想カメラとの間の空間に、複数の小領域で構成される擬似透明オブジェクトを配置する第2の配置手段と、
前記擬似透明オブジェクト内の前記複数の小領域ごとに前記背景オブジェクト内の対応領域に対応付ける擬似透過情報を設定する設定手段と、
前記仮想カメラと前記擬似透明オブジェクト及び前記背景オブジェクトとの位置関係、並びに前記擬似透明オブジェクトの前記複数の小領域ごとに設定された前記擬似透過情報に基づいて、前記擬似透明オブジェクトの前記複数の小領域のそれぞれに対応する前記背景オブジェクトの領域を決定する決定手段と、
前記決定手段で決定された前記背景オブジェクトの領域上のテクスチャを前記擬似透明オブジェクトの対応する小領域に貼り付ける貼付手段とを備え、
前記演出画像生成手段は、前記背景オブジェクトのテクスチャが貼り付けられた前記擬似透明オブジェクトを含む前記仮想空間内のシーンを前記演出画像として生成することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記設定手段が、前記仮想空間内に配置された前記仮想カメラから見た前記擬似透明オブジェクト内の小領域のそれぞれに、擬似的に透過・屈折して表示される前記背景オブジェクト内の領域を領域毎に対応付けるための対応付け情報を前記擬似透過情報として設定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記設定手段は、前記制御コマンドに基づく大当たり遊技の期待度が小さくなるにつれて前記対応付け情報のずれの割合を大きくなるように前記対応付け情報を設定することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記対応付け情報が、前記擬似透明オブジェクトの擬似的な3次元形状に基づいて決定されることを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技機。
【請求項5】
制御コマンドを出力する主制御手段と、仮想カメラから見た仮想空間内のシーンを所定平面に投影した画像を演出画像として生成する演出画像生成手段と、前記演出画像を個々のフレーム画像とした動画像を表示する表示手段と、前記制御コマンドに応じて前記表示手段への前記動画像の表示制御を行う演出制御手段とを備える遊技機の制御方法であって、
前記仮想空間内に背景オブジェクトを配置する第1の配置工程と、
前記仮想空間内に配置された前記背景オブジェクトと前記仮想カメラとの間の空間に、複数の小領域で構成される擬似透明オブジェクトを配置する第2の配置工程と、
前記擬似透明オブジェクト内の前記複数の小領域ごとに前記背景オブジェクト内の対応領域に対応付ける擬似透過情報を設定する設定工程と、
前記仮想カメラと前記擬似透明オブジェクト及び前記背景オブジェクトとの位置関係、並びに前記擬似透明オブジェクトの前記複数の小領域ごとに設定された前記擬似透過情報に基づいて、前記擬似透明オブジェクトの前記複数の小領域のそれぞれに対応する前記背景オブジェクトの領域を決定する決定工程と、
前記決定工程で決定された前記背景オブジェクトの領域上のテクスチャを前記擬似透明オブジェクトの対応する小領域に貼り付ける貼付工程と、
前記背景オブジェクトのテクスチャが貼り付けられた前記擬似透明オブジェクトを含む前記仮想空間内のシーンを前記演出画像として生成する演出画像生成工程と
を有することを特徴とする遊技機の制御方法。
【請求項6】
制御コマンドを出力する主制御手段と、仮想カメラから見た仮想空間内のシーンを所定平面に投影した画像を演出画像として生成する演出画像生成手段と、前記演出画像を個々のフレーム画像とした動画像を表示する表示手段と、前記制御コマンドに応じて前記表示手段への前記動画像の表示制御を行う演出制御手段とを備える遊技機に、
前記仮想空間内に背景オブジェクトを配置する第1の配置手順と、
前記仮想空間内に配置された前記背景オブジェクトと前記仮想カメラとの間の空間に、複数の小領域で構成される擬似透明オブジェクトを配置する第2の配置手順と、
前記擬似透明オブジェクト内の前記複数の小領域ごとに前記背景オブジェクト内の対応領域に対応付ける擬似透過情報を設定する設定手順と、
前記仮想カメラと前記擬似透明オブジェクト及び前記背景オブジェクトとの位置関係、並びに前記擬似透明オブジェクトの前記複数の小領域ごとに設定された前記擬似透過情報に基づいて、前記擬似透明オブジェクトの前記複数の小領域のそれぞれに対応する前記背景オブジェクトの領域を決定する決定手順と、
前記決定工程で決定された前記背景オブジェクトの領域上のテクスチャを前記擬似透明オブジェクトの対応する小領域に貼り付ける貼付手順と、
前記背景オブジェクトのテクスチャが貼り付けられた前記擬似透明オブジェクトを含む前記仮想空間内のシーンを前記演出画像として生成する演出画像生成手順と
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−75496(P2012−75496A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220941(P2010−220941)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】