説明

遊技機

【課題】電動役物が拡開駆動する契機に変化を持たせて、遊技に対する興趣を向上させることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】本発明に係る遊技機は、遊技球が通過可能な通過領域11と、遊技球の入球が困難な閉鎖状態と当該閉鎖状態と比較して遊技球の入球が容易な開放状態とに変化可能な先開電動役物、後開役物18と、通過領域11を遊技球が通過した場合に、先開電動役物を閉鎖状態から開放状態へと拡開駆動させる制御を行う一方、先開電動役物を遊技球が通過した場合に、後開役物18を閉鎖状態から開放状態へと拡開駆動させる制御を行うメインCPUと、後開役物18に入球した遊技球が通過し得る第1特定領域31とを備え、メインCPUは、第1特定領域31を遊技球が通過した場合には、先開電動役物を、閉鎖状態から開放状態へと再度拡開駆動させる制御を行うことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関し、特に、遊技球を用いた遊技が可能なパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来では、遊技球が転動する遊技領域を有する遊技盤と、遊技球が始動入賞装置に入賞したことに基づいて抽選を行い、当該抽選の結果が大当りとなると、他の入賞装置と比較して入賞開口の広い電動役物を拡開する遊技機(所謂、パチンコ遊技機)が知られている。
【0003】
このようなパチンコ遊技機においては、抽選の結果を表示する表示領域と、抽選の結果に応じて演出を行う液晶表示装置やスピーカ等を備えているものが一般的である。ここで、上記抽選の結果が表示領域に表示される前においては、大当りの信頼度を示唆する演出(画像や音)が、表示領域やスピーカ等から出力されるようになっており、この演出によって、遊技者の遊技に対する意欲を一層向上させている。
【0004】
しかしながら、上述した遊技機においては、遊技球が始動入賞装置に入賞したことを契機として表示領域に表示されている図柄の変動が始まり、図柄の変動が停止した結果、表示領域に予め定められた図柄が表示すると大当りとなるというような単調なものであった。これに対して、遊技が単調となることを防止するために電動役物を複数設けた遊技機の技術思想が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
特許文献1に記載の遊技機によると、遊技球が一の始動入賞装置に入賞すると、第1の図柄表示装置に表示されている図柄の変動が開始し、第1の図柄表示装置に予め定められた図柄が表示されると、第2の図柄表示装置に表示されている図柄の変動を開始するための他の始動入賞装置が拡開され、遊技者に対して第2の図柄表示装置を始動する機会を与える。
【0006】
また、第2の図柄表示装置が始動して第2の図柄表示装置に予め定められた図柄が表示されると、複数の第2の電動役物を拡開駆動する作動口としての第1の電動役物が拡開されることから、第1及び複数の第2の電動役物による遊技利益の付与機会を与えることができるので、遊技者に対して新規な趣向を提供している。
【特許文献1】特開平07−024117号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の遊技機は、遊技利益の付与機会が拡大するという点以外においては、従来の遊技機と比較して何ら変化がなく、例えば、電動役物を拡開駆動させる契機として、始動入賞装置に入賞することを条件としている点が従来と何ら変化がなく、遊技者に対して興味を引くことができないという問題点があった。
【0008】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、電動役物が拡開駆動する契機に変化を持たせて、遊技に対する興趣を向上させることが可能な遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の遊技機は、遊技球が転動する遊技領域(例えば、遊技領域2a)を有する遊技盤(例えば、遊技盤2)と、遊技盤の遊技領域に設けられ、遊技球が通過可能な通過領域(例えば、通過領域11)と、通過領域を通過した遊技球を検出する通過領域通過検出手段(例えば、通過領域スイッチ19Se)と、遊技盤の遊技領域に設けられ、遊技球の入球が困難な閉鎖状態と、当該閉鎖状態と比較して遊技球の入球が容易な開放状態とに変化可能な先開電動役物(例えば、第1先開電動役物14、第2先開電動役物15、第3先開電動役物16)と、通過領域通過検出手段により遊技球が検出された場合に、先開電動役物を、閉鎖状態から開放状態へと拡開駆動させる制御を行う先開電動役物制御手段(例えば、メインCPU201)と、先開電動役物に入球した遊技球を検出する先開通過検出手段(例えば、第1先開電動役物スイッチ19a、第2先開電動役物スイッチ19b、第3先開電動役物スイッチ19c)と、先開通過検出手段により遊技球が検出されたことに基づいて、遊技球を付与する先開遊技球付与手段(例えば、メインCPU201)と、遊技盤の遊技領域に設けられ、遊技球の入球が困難な閉鎖状態と、当該閉鎖状態と比較して遊技球の入球が容易な開放状態とに変化可能な後開役物(例えば、後開役物18)と、先開通過検出手段により遊技球が検出された場合に、後開役物を、閉鎖状態から開放状態へと拡開駆動させる制御を行う後開役物制御手段(例えば、メインCPU201)と、後開役物に入球した遊技球が通過し得る第1特定領域(例えば、第1特定領域31)と、第1特定領域を通過した遊技球を検出する第1特定領域通過検出手段(例えば、第1特定領域スイッチ19Sf)とを備え、先開電動役物制御手段は、第1特定領域通過検出手段により遊技球が検出された場合には、先開電動役物を、閉鎖状態から開放状態へと再度拡開駆動させる制御を行うことを特徴とする。
【0010】
本構成によれば、後開役物に入球した遊技球が第1特定領域を通過した場合には、上記先開電動役物が再度開放状態となるようになっている。
【0011】
つまり、本発明によれば、後開役物に入球した遊技球が第1特定領域を通過した場合、遊技者は、先開電動役物が再び開放状態となる利益を得ることができ、ひいては、後開役物が開放状態となる機会を再度得ることができる。
【0012】
これによれば、電動役物を拡開駆動させる契機に変化を持たせることができるとともに、後開役物に入球した遊技球が第1特定領域を通過するか否かという興趣を提供することができ、遊技に対する興趣を向上させることが可能となる。
【0013】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、先開電動役物に遊技球が入球したことに基づいて、抽選を行う抽選手段(例えば、メインCPU201)を更に備え、後開役物制御手段は、先開電動役物に遊技球が入球し、且つ当該入球に応じて抽選手段により行われる抽選に当選した場合に、後開役物を閉鎖状態から開放状態へと拡開駆動させる制御を行うことを特徴とする。
【0014】
本構成における後開役物制御手段は、先開電動役物に遊技球が入球し、且つ当該入球に応じて行われる抽選に当選した場合に、後開役物を開放状態にする制御を行う。これによれば、先開電動役物への入球時に行われる抽選に対して遊技者の興味を惹きつけることができ、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることが可能となる。
【0015】
請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加えて、先開電動役物は複数設けられ(例えば、第1先開電動役物14、第2先開電動役物15、第3先開電動役物16)、先開電動役物制御手段は、通過領域通過検出手段により遊技球が検出された場合もしくは第1特定領域通過検出手段により遊技球が検出された場合に、複数の先開電動役物のうち一の先開電動役物を閉鎖状態から開放状態へと拡開駆動させる制御を行い、当該先開電動役物に遊技球が入球した場合には、他の先開電動役物(例えば、第2先開電動役物15、第3先開電動役物16)を閉鎖状態から開放状態へと拡開駆動させる制御を行うことを特徴とする。
【0016】
本構成では、先開電動役物が複数設けられ、通過領域を遊技球が通過した場合には、当該複数の先開電動役物のうち一の先開電動役物が開放状態に制御され、そして、当該先開電動役物に遊技球が入球した場合には、他の先開電動役物が開放状態に制御される。これによれば、各先開電動役物が拡開駆動される契機は、それぞれ異なるようになるので、先開電動役物が拡開駆動される契機に変化を持たせることができ、遊技に対する興趣をより向上させることが可能となる。
【0017】
また、遊技球の入球に応じて先開遊技球付与手段により遊技球が付与される先開電動役物が複数設けられている本発明によれば、当該先開電動役物が一つのときと比べて、遊技者が遊技球を得られる機会を増やすことができるので、当該遊技者の遊技意欲をより高めることが可能となる。
【0018】
請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載の発明の構成に加えて、後開役物制御手段は、先開電動役物制御手段の制御により最後に開放状態とされた先開電動役物(例えば、第3先開電動役物16)に遊技球が入球した場合に、後開役物を閉鎖状態から開放状態へと拡開駆動させる制御を行うことを特徴とする。
【0019】
本構成では、後開役物は、最後に開放状態とされた先開電動役物に遊技球が入球した場合に、開放状態に制御される。これによれば、先開電動役物が拡開駆動される契機と後開役物が拡開駆動される契機とが異なるようになるので、電動役物が拡開駆動される契機により変化を持たせることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
【0021】
すなわち、本発明によれば、電動役物が拡開駆動する契機に変化を持たせることができ、遊技に対する興趣を向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
【0023】
(実施の形態1)
【0024】
以下、本実施の形態1におけるパチンコ遊技機(遊技機)1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1〜図30は、プリペイドカード方式を適用した遊技機1の一実施の形態を示している。
【0025】
図1は実施の形態1に係る遊技機を示す斜視図、図2は図1に示した遊技機の正面図、図3は図1に示した遊技機の制御系を示すブロック図、図4は実施の形態1に係る遊技機の主制御回路の処理手順を示すフローチャート、図5は実施の形態1に係るスイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャート、図6は実施の形態1に係る通過領域スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャート、図7は実施の形態1に係る第1先開電動役物スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャート、図8は実施の形態1に係る第2先開電動役物スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャート、図9は実施の形態1に係る第3先開電動役物スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャート、図10は実施の形態1に係る後開役物スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャート、図11は実施の形態1に係る特定領域スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャート、図12は実施の形態1に係る電動役物開放制御処理の処理手順を示すフローチャート、図13は実施の形態1に係る第1先開電動役物開放遊技開始処理の処理手順を示すフローチャート、図14は実施の形態1に係る後開役物開放遊技開始処理の処理手順を示すフローチャート、図15は実施の形態1に係る第1先開電動役物開放中処理の処理手順を示すフローチャート、図16は実施の形態1に係る第2先開電動役物開放中処理の処理手順を示すフローチャート、図17は実施の形態1に係る第3先開電動役物開放中処理の処理手順を示すフローチャート、図18は実施の形態1に係る後開役物開放中処理の処理手順を示すフローチャート、図19は実施の形態1に係る第1普通図柄制御処理の処理手順を示すフローチャート、図20は実施の形態1に係る第1普通図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャート、図21は実施の形態1に係る第1普通図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャート、図22は実施の形態1に係る第2先開電動役物開放設定処理の処理手順を示すフローチャート、図23は実施の形態1に係る第2普通図柄制御処理の処理手順を示すフローチャート、図24は実施の形態1に係る第2普通図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャート、図25は実施の形態1に係る第2普通図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャート、図26は実施の形態1に係る第3先開電動役物開放設定処理の処理手順を示すフローチャート、図27(a)は第1普通当り抽選テーブルの一例を示す図、(b)は第2普通当り抽選テーブルの一例を示す図、図28は図2に示したクルーンの斜視図、図29は実施の形態1に係る電動役物の説明図である。
【0026】
最初に、遊技機1の構成について、図1および図2を参照しながら説明する。
【0027】
図1および図2に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、遊技盤2(図2)が装着される本体枠3aがヒンジ(図示せず)を介して島設備に固定される外枠3bに回動可能に取り付けられ(すなわち、本体枠3aは、本体枠3aの一方端を回動支点として支持されて当該外枠3bに開閉可能に取り付けられる。)、これら本体枠3aおよび外枠3bで遊技機本体3が構成されている。そして、このような遊技機本体3の本体枠3aに対して、本体枠3a上部の左右に固定されたスピーカ6a,6b(図3)を保護するスピーカカバー60a,60bを備える装飾ユニット60、液晶表示装置(LCD)21、遊技盤2を視認可能に被うガラス扉9a、上皿部4、下皿部5および発射ハンドル7が取り付けられるようになっている。
【0028】
ガラス扉9aおよび上皿部4は一体化して形成されており、この一体化された開閉扉(開閉体)は、その一端が本体枠3aに回動可能に軸支され、他端が本体枠3aに係合するようになっている。
【0029】
遊技盤2(図2)は、レール6に包囲され、遊技球の転動流下が行われる遊技領域2aを有している。そして、その遊技領域2aには、多数の遊技くぎや風車などの障害物(図示せず)、第1一般入賞装置12a、第2一般入賞装置12b、第3一般入賞装置12c、第4一般入賞装置12d、通過領域11、クルーン30、第1先開電動役物(先開電動役物)14、第2先開電動役物(先開電動役物)15、第3先開電動役物(先開電動役物)16、後開役物18、アウト口17などの遊技部材が配置されている。
【0030】
ここで、遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂などの透光性を有する合成樹脂等の部材で構成されており、板形状を呈している。なお、上記遊技盤2は、透明であってもよいし、半透明であってもよい。また、合成樹脂以外の部材から構成されていてもよい。
【0031】
また、遊技盤2の背面には、演出画像(例えば、遊技状態に対応したアニメーションやその他の報知情報など)等を表示可能な表示領域21aを有する液晶表示装置(演出表示手段)21が配置されている。
【0032】
また、遊技盤2が透光性を有する本実施の形態では、液晶表示装置21の表示領域21aが、当該遊技盤2の透光性を有する部分を介して視認可能な位置、すなわち、遊技盤2の背後に配置されている。ここで、液晶表示装置21にかえて、例えばCRT(陰極線管)あるいはプラズマディスプレイ等を用いることもできる。
【0033】
ここで、第1一般入賞装置12a、第2一般入賞装置12b、第3一般入賞装置12c、第4一般入賞装置12dは、遊技球が入賞すると所定の数の遊技球が払い戻される装置である。本実施の形態において、第1一般入賞装置12a、第2一般入賞装置12b、第3一般入賞装置12c、第4一般入賞装置12dは、それぞれ遊技球の入賞に応じて、10、15、15、15の遊技球が賞球として払出されるようになっている。
【0034】
次に、図2及び図29を基にして、遊技領域2aにおける各種電動役物や特定領域について詳細に説明する。
【0035】
まず、通過領域11について説明する。通過領域11は、遊技領域2の略中央に配置されており、内部を遊技球が通過が可能となっている。ここで、通過領域11を遊技球が通過すると、遊技盤2の右側に配置された第1先開電動役物14が、遊技球を受け入れ易い状態に変化し、当該第1先開電動役物14への入球率が向上するようになる。
【0036】
次に、第1先開電動役物14について説明する。第1先開電動役物14は、遊技球が入球(入賞)すると、5個の遊技球が払い戻されるようになっており、その内部に当該第1先開電動役物14に入球する遊技球を検出するセンサである第1先開電動役物スイッチ19a(図3)が設けられている。そして、第1先開電動役物14は、遊技球が当該第1先開電動役物14に入球し易い開放状態と遊技球が入球し難い閉鎖状態とに変化可能な可変翼14a,14bを有している。
【0037】
ここで、第1先開電動役物14の閉鎖状態とは、当該可変翼14a,14bが閉じて遊技球が第1先開電動役物14に入球し難くなる状態のことである。一方、第1先開電動役物14の開放状態とは、可変翼14a,14bが逆八字状に開口して遊技球が第1先開電動役物14に入球し易くなる状態のことである。
【0038】
この第1先開電動役物14は、上述したように通過領域11を遊技球が通過したことを条件として開放状態に変化するようになっている。なお、第1先開電動役物14の開放状態は、所定の開放時間(例えば、3000ms)が経過するまで、もしくは第1先開電動役物14に4個の遊技球が入球するまでの間、継続されるようになっている。また、第1先開電動役物14は、後述する第1特定領域31を遊技球が通過した場合にも、開放状態に変化するようになっている。
【0039】
また、第1先開電動役物14に遊技球が入球すると、後述するメインCPU(抽選手段)201により第2先開電動役物15を開放させるか否かの第1普通当り抽選(開放抽選)が行われるようになっている。このように第1先開電動役物14に遊技球が入球した場合には、他の電動役物が連鎖的に開放する可能性が生じるようになっている。
【0040】
次に、第2先開電動役物15について説明する。第2先開電動役物15は、遊技球が入球(入賞)すると、5個の遊技球が払い戻されるようになっており、その内部に当該第2先開電動役物15に入球する遊技球を検出するセンサである第2先開電動役物スイッチ19b(図3)が設けられている。そして、第2先開電動役物15は、遊技球が当該第2先開電動役物15に入球し易い開放状態と遊技球が入球し難い閉鎖状態とに変化可能な可変翼15a,15bを有している。
【0041】
ここで、第2先開電動役物15の閉鎖状態とは、当該可変翼15a,15bが閉じて遊技球が第2先開電動役物15に入球し難くなる状態のことである。一方、第2先開電動役物15の開放状態とは、可変翼15a,15bが逆八字状に開口して遊技球が第2先開電動役物15に入球し易くなる状態のことである。
【0042】
この第2先開電動役物15は、上述したように第1先開電動役物14に遊技球が入球したことに応じて行われる第1普通当り抽選に当選したことを条件として開放状態に変化する。なお、第2先開電動役物15の開放状態は、所定の開放時間(例えば、5800ms)が経過するまで、もしくは第2先開電動役物15に4個の遊技球が入球するまでの間、継続されるようになっている。
【0043】
また、第2先開電動役物15に遊技球が入球すると、後述するメインCPU(抽選手段)201により第3先開電動役物15を開放させるか否かの第2普通当り抽選(開放抽選)が行われるようになっている。このように第2先開電動役物15に遊技球が入球した場合には、他の電動役物が連鎖的に開放する可能性が生じるようになっている。
【0044】
第3先開電動役物16は、遊技球が入球(入賞)すると、5個の遊技球が払い戻されるようになっており、その内部に当該第3先開電動役物16に入球する遊技球を検出するセンサである第3先開電動役物スイッチ19c(図3)が設けられている。そして、第3先開電動役物16は、遊技球が当該第3先開電動役物16に入球し易い開放状態と遊技球が入球し難い閉鎖状態とに変化可能な可変翼16a,16bを有している。
【0045】
ここで、第3先開電動役物16の閉鎖状態とは、当該可変翼16a,16bが閉じて遊技球が第3先開電動役物16に入球し難くなる状態のことである。一方、第3先開電動役物16の開放状態とは、可変翼16a,16bが逆八字状に開口して遊技球が第3先開電動役物16に入球し易くなる状態のことである。
【0046】
この第3先開電動役物16は、上述したように第2先開電動役物15に遊技球が入球したことに応じて行われる第2普通当り抽選に当選したことを条件として開放状態に変化するようになっている。なお、第3先開電動役物16の開放状態は、所定の開放時間(例えば、5800ms)が経過するまで、もしくは第3先開電動役物16に4個の遊技球が入球するまでの間、継続されるようになっている。
【0047】
また、第3先開電動役物16に遊技球が入球すると、通過領域11の下方に位置する後開役物18が遊技球を受け入れ易い状態に変化するようになる。このように第3先開電動役物16に遊技球が入球した場合には、他の電動役物が連鎖的に開放する。
【0048】
後開役物18は、当該後開役物18の内部を覆うカバー体18c、および遊技球が当該後開役物18の内部を通過し易い開放状態と遊技球が内部を通過し難い閉鎖状態とに変化可能な可変翼18a,18bを有しており、上下方向に貫通する構成となっている。可変翼18a,18bは、遊技球が通過可能な所定の間隔をあけ、互いに対面するように、左右対称で配置されている。可変翼18a,18bの形状は、正面視で基端部から先端部に向けて徐々に細くなり、所定の厚さを有する。
【0049】
ここで、後開役物18の閉鎖状態とは、当該可変翼18a,18bが閉じて遊技球が後開役物18の内部を通過し難くなる状態のことである。一方、後開役物18の開放状態とは、可変翼18a,18bが逆八字状に開口して遊技球が後開役物18の内部を通過し易くなる状態のことである。
【0050】
また、後開役物18を遊技球が通過すると、5個の遊技球が払い戻されるようになっており、その内部に当該後開役物18を通過する遊技球を検出するセンサである後開役物スイッチ(後開通過検出手段)19d(図3)が設けられている。
【0051】
この後開役物18は、上述したように第3先開電動役物16に遊技球が入球したことを条件として開放状態に変化するようになっている。なお、後開役物18の開放状態は、所定の開放時間(例えば、6000ms)が経過するまで、もしくは後開役物18を4個の遊技球が通過(入球)するまでの間、継続されるようになっている。
【0052】
上述した後開役物18の下方には、当該後開役物18の内部を通過した遊技球が内部に流入するクルーン30が配置されている。クルーン30は、透明な部材で構成された半球状のガラス板30j(図28)で覆われており、内部を視認可能となっている。なお、クルーン30は、半透明な部材で覆われていてもよい。ここで、後開役物18を通過した遊技球は、ガラス板30jの頂部に形成された開口部30aを介して、クルーン30の内部に流入する。
【0053】
クルーン30の内部には、図2に示すように、クルーン30内に流入した遊技球が通過可能な第1特定領域31と、当該第1特定領域31とは異なり、クルーン30内に流入した遊技球が通過可能な2つの第2特定領域32とが設けられている。
【0054】
すなわち、クルーン30内には、後開役物18に入球して内部を通過した遊技球が通過し得る第1特定領域31と、後開役物18に入球して内部を通過した遊技球が通過し得る第2特定領域32とが設けられている。
【0055】
ここで、後開役物18の内部を通過してクルーン30内に流入した遊技球400の一部は、第1特定領域31もしくは第2特定領域32を直接通過するが、他の一部は、当該クルーン30の底面に落下して、第1特定領域31および第2特定領域32の周囲を転動する(図28参照)。そして、第1特定領域31および第2特定領域32の周囲を転動する遊技球400は、いずれ失速し、第1特定領域31および第2特定領域32のうち、いずれか一方の内部を通過する。
【0056】
なお、クルーン30の底面は、第1特定領域31または第2特定領域32に遊技球を誘導できるように傾斜しているものとする。すなわち、クルーン30の底面は、クルーン30の底面上で遊技球が停止しないように構成されている。
【0057】
ここで、第1特定領域31を遊技球が通過すると、第1先開電動役物14が、遊技球を受け入れ易い状態に再度変化し、当該第1先開電動役物14への入球率が向上するようになる。
【0058】
すなわち、本実施の形態においては、クルーン30に流入した遊技球の転動先によって、遊技者に付与される利益が変化するようになっている。これにより、遊技者の関心を当該クルーン30に引き付けることができ、興趣を向上させることができる。
【0059】
このような本実施の形態では、先開電動役物(第1先開電動役物14、第2先開電動役物15、第3先開電動役物16)に遊技球が入球した場合には、後開役物18が開放状態となるようになっており、さらに、後開役物18に入球した遊技球が、第1特定領域31及び第2特定領域32のうち第1特定領域31を通過した場合には、上記先開電動役物が再度開放状態となるようになっている。
【0060】
つまり、本発明によれば、後開役物18に入球した遊技球が第1特定領域31を通過した場合、遊技者は、先開電動役物が再び開放状態となる利益を得ることができ、ひいては、後開役物18が開放状態となる機会を再度得ることができる。
【0061】
これによれば、後開役物18に入球した遊技球が第1特定領域31又は第2特定領域32の何れを通過するかという興趣を提供することができる。
【0062】
なお、本実施の形態においては、第1特定領域31が一つ、第2特定領域32が二つ設けらた例を示したが、第1特定領域31の数および第2特定領域32の数は、上述した例に限られない。また、本発明におけるクルーン30は、後開役物18を通過しない遊技球が内部に流入可能な構成であってもよい。例えば、クルーン30からガラス板30jを取り外すことで、遊技領域2aを転動中の遊技球が直接クルーン30内に流入可能な構成であってもよい。
【0063】
また、本発明における第1特定領域31および第2特定領域32は、クルーン30内に設けられていなくてもよい。例えば、遊技領域2a内に直接設けられる構成であってもよい。
【0064】
第1特定領域31は、上述したようにクルーン30内に設けられており、上記後開役物18を通過した遊技球が通過(入球)し得る構成となっており、その内部に当該第1特定領域31を通過する遊技球を検出するセンサである第1特定領域スイッチ(第1特定領域通過検出手段)19Sf(図3)が設けられている。当該第1特定領域31を遊技球が通過すると、5個の遊技球が払い戻されるとともに、第1先開電動役物14が、遊技球を受け入れ易い状態に変化するようになっている。
【0065】
また、第2特定領域32は、上述したようにクルーン30内に設けられており、上記後開役物18を通過した遊技球が通過(入球)し得る構成となっているが、当該第2特定領域32を遊技球が通過した場合の特典は、5個の遊技球が払い戻されるのみとなっている。また、第2特定領域32は、その内部に当該第2特定領域32を通過する遊技球を検出するセンサである第2特定領域スイッチ19Sg(図3)が設けられている。
【0066】
ここで、上述した第1先開電動役物14,第2先開電動役物15,第3先開電動役物16の上方には、それぞれ、閉鎖状態のときにおいて遊技球の入球を困難にする図示しない障害部材が配置されるようになっている。また、後開役物18の上方においても、後開役物18の閉鎖状態のときにおいて、当該後開役物18への遊技球の入球を困難にする障害部材50が配置されるようになっている。そのため、第1先開電動役物14,第2先開電動役物15,第3先開電動役物16、後開役物18は、閉鎖状態時において、遊技球の入球が困難となる。また、上述した各電動役物や特定領域に遊技球が入球した場合における特典は、上述した例に限られず、異なるように設定されていてもよい。
【0067】
また、アウト口17は、第1一般入賞装置12a、第2一般入賞装置12b、第3一般入賞装置12c、第4一般入賞装置12d、クルーン30、第1先開電動役物14、第2先開電動役物15、第3先開電動役物16、後開役物18の何れにも入賞(入球)しなかった遊技球が流入して回収される装置である。
【0068】
ガラス扉9aの下方には、図1に示すように第1排出口55から払い出された遊技球および遊技領域2aに打ち込まれる遊技球が貯留される上皿4aが配置されている。また、上皿4aの下方には、払い出しにより上皿4aからオーバーフローした遊技球が貯留される下皿5aが配置されている。また、上皿4aの所定の位置に、遊技終了時などにおいて上皿4aに貯留された遊技球を下皿5aに移動させて取り出す場合に操作されるシャッタレバー10が設けられている。
【0069】
ここで、上皿4aから溢れた遊技球やシャッタレバー10の操作により移動する遊技球は、第2排出口56を介して下皿5aに到達するようになっている。
【0070】
下皿5aの右側には、レール6を介して遊技領域2aへ遊技球を発射する際に回動操作される発射ハンドル7が設けられている。発射ハンドル7には遊技球の発射を停止するストップボタン(図示せず)が設けられている。
【0071】
そして、遊技者が上記発射ハンドル7を回動して打ち出し操作をすることにより、上皿4a中の遊技球が、発射球供給装置(図示せず)により本体枠3aの背面に配設された発射装置90(図3参照)に供給されて、当該発射装置90によりレール6に沿って遊技領域2aに発射される。
【0072】
また、遊技盤2の中央上部には、第1普通図柄表示器24、第2普通図柄表示器25、4個の第1普通図柄記憶表示器22、4個の第2普通図柄記憶表示器23がそれぞれ配置されている。なお、第1普通図柄表示器24および第2普通図柄表示器25は7セグメントLEDより構成されており、一方、第1普通図柄記憶表示器22、第2普通図柄記憶表示器23は、それぞれLEDで構成されている。
【0073】
ここで、第1先開電動役物14に遊技球が入賞(入球)した場合には、第1普通当り抽選用乱数値などが第1保留記憶として抽出され、当該第1保留記憶が、後述するメインRAM203の第1保留記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される。そして、この第1保留記憶に基づいて、第1普通図柄表示器24の変動表示が所定時間(30秒)にわたって行われる。また、上述した4個の第1普通図柄記憶表示器22には、第1保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された第1保留記憶の数が表示されるようになっている。
【0074】
例えば、第1保留記憶領域の(“1”〜“4”)に2個の第1保留記憶が記憶されている場合には、4個の第1普通図柄記憶表示器22のうち2個が点灯される。この第1普通図柄記憶表示器22の点灯個数により、遊技者に対して、第1保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている第1保留記憶の数を報知することができる。
【0075】
また、7セグメントLEDである第1普通図柄表示器24に表示される第1普通図柄として、例えば”0”から”9”までの10個の数字図柄があげられる。そして、これらの数字は、第1先開電動役物14に遊技球が入賞した後に変動表示されるようになっている。なお、これらの数字の変動表示が終了して停止した場合における図柄が「7」だった場合を第1普通当り表示態様という。この第1普通図柄当り表示態様は、第1普通当りに当選したことに伴い、第2先開電動役物15が開放状態となる旨を示す表示態様である。なお、第1普通図柄当り表示態様以外の図柄が停止した場合をはずれ表示態様という。
【0076】
一方、第2先開電動役物15に遊技球が入賞した場合には、第2普通当り抽選用乱数値などが第2保留記憶として抽出され、当該第2保留記憶が、後述するメインRAM203の第2保留記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される。そして、この第2保留記憶に基づいて、第2普通図柄表示器25の変動表示が所定時間(30秒)にわたって行われる。また、上述した4個の第2普通図柄記憶表示器23には、第2保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された第2保留記憶の数が表示されるようになっている。
【0077】
例えば、第2保留記憶領域の(“1”〜“4”)に2個の第2保留記憶が記憶されている場合には、4個の第2普通図柄記憶表示器23のうち2個が点灯される。この第2普通図柄記憶表示器23の点灯個数により、遊技者に対して、第2保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている第2保留記憶の数を報知することができる。
【0078】
また、7セグメントLEDである第2普通図柄表示器25に表示される第2普通図柄として、例えば”0”から”9”までの10個の数字図柄があげられる。そして、これらの数字は、第2先開電動役物15に遊技球が入賞した後に変動表示されるようになっている。なお、これらの数字の変動表示が終了して停止した場合における図柄が「7」だった場合を第2普通当り表示態様という。この第2普通図柄当り表示態様は、第2普通当りに当選したことに伴い、第3先開電動役物16が開放状態となる旨を示す表示態様である。なお、第2普通図柄当り表示態様以外の図柄が停止した場合をはずれ表示態様という。
【0079】
なお、本実施の形態において、第1保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された第1保留記憶の数や第2保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された第2保留記憶の数は、それぞれ第1普通図柄記憶表示器22、第2普通図柄記憶表示器23に表示されるようになっているが、これに限られず、他の表示媒体に表示されてもよい。例えば、表示領域21aに表示されるようになっていてもよい。
【0080】
さらに、本実施の形態における第1普通図柄、第2普通図柄は、それぞれ第1普通図柄表示器24、第2普通図柄表示器25に表示されるようになっているが、これに限られず、他の表示媒体に表示されてもよい。例えば、表示領域21aに表示されるようになっていてもよい。
【0081】
[遊技機の電気的構成]
【0082】
次に、図1に示した遊技機1の制御系について、図3を参照して説明する。なお、図3は図1に示した遊技機の制御系を示すブロック図である。
【0083】
遊技機1の制御系は、主制御回路200、この主制御回路200に接続される副制御回路300、払出制御回路70aおよび発射制御回路70bを有している。この制御系は遊技盤2の背面側に搭載されている。
【0084】
遊技機1の払出制御回路70aには、カードユニット81が接続されている。
【0085】
カードユニット81は、パチンコ遊技機1の近傍に設置され、プリペイドカードを差込可能な差込口を有しており、当該差込口に差し込まれたプリペイドカードに記録された記録情報を読み取る読み取り手段と、球貸し操作パネル9(図3)の操作に応じて、払出制御回路70aに対し遊技球の貸出を指令する貸出指令信号を出力する貸出指令信号出力手段と、読み取り手段によって読み取った記録情報から特定される貸出可能数から貸出指令信号出力手段により貸出を指令した貸出数を減算し、上記差込口に差し込まれているプリペイドカードに当該情報を記録させる書き込み手段とを有している。
【0086】
主制御回路200には、予め設定されたプログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御するメインCPU(超小型演算処理装置)201、異常時や電源投入時に各種設定を初期値に戻すためのリセット信号を生成する初期リセット回路204、LED等の表示制御を行うランプ制御回路207、メインCPU201が動作する上で必要な各種データを記憶するメインRAM203が実装されている。
【0087】
そしてさらに主制御回路200には、メインCPU201が遊技機1の遊技動作を処理制御するためのプログラム、第2先開電動役物15が開放状態となる第1普通当りに当選するか否かの第1普通当り抽選をする際に参照される第1普通当り抽選テーブル(図27(a))、第3先開電動役物16が開放状態となる第2普通当りに当選するか否かの第2普通当り抽選をする際に参照される第2普通当り抽選テーブル(図27(b))、乱数抽選によって第1普通図柄の変動表示パターンを決定する際に参照される第1普通図柄変動表示パターン決定テーブル、乱数抽選によって第2普通図柄の変動表示パターンを決定する際に参照される第2普通図柄変動表示パターン決定テーブルおよびその他の演出を抽選する際に参照される各種確率テーブルを格納しているメインROM202が実装されている。
【0088】
メインRAM203は、第1保留記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される第1保留記憶をカウントするための第1保留記憶カウンタ、後述する第2保留記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される第2保留記憶をカウントするための第2保留記憶カウンタ、可変翼14a,14bの開口中に第1先開電動役物14に入球した遊技球の数を記憶するための第1先開電動役物入賞カウンタ、可変翼15a,15bの開口中に第2先開電動役物15に入球した遊技球の数を記憶するための第2先開電動役物入賞カウンタ、可変翼16a,16bの開口中に第3先開電動役物16に入球した遊技球の数を記憶するための第3先開電動役物入賞カウンタ、可変翼18a,18bの開口中に後開役物18を通過した遊技球の数を記憶するための後開役物入賞カウンタなどを具備する。
【0089】
ここで、メインRAM203は、(“0”〜“4”)の第1保留記憶領域を有している。
【0090】
なお、第1保留記憶領域とは、上述した第1保留記憶が、第1保留記憶領域“0”から順に記憶される領域のことである。また、第1保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている第1普通当り抽選用乱数値などは、第1普通図柄記憶表示器22に表示される第1保留記憶に相当し、第1保留記憶領域“0”に記憶されている第1普通当り抽選用乱数値などは、第1普通当り抽選処理などに用いられるものである。
【0091】
さらに、メインRAM203は、(“0”〜“4”)の第2保留記憶領域を有している。
【0092】
なお、第2保留記憶領域とは、上述した第2保留記憶が、第2保留記憶領域“0”から順に記憶される領域のことである。また、第2保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている第2普通当り抽選用乱数値などは、第2普通図柄記憶表示器23に表示される第2保留記憶に相当し、第2保留記憶領域“0”に記憶されている第2普通当り抽選用乱数値などは、第2普通当り抽選処理などに用いられるものである。
【0093】
さらに、メインRAM203は、払出される遊技球数が一時的に記憶される払出数記憶領域を有している。
【0094】
メインCPU201は、先開電動役物制御手段、後開役物制御手段、遊技球付与手段、後開遊技球付与手段、抽選手段、図柄決定手段、変動表示パターン決定手段、およびコマンド送信手段の各機能を有している。
【0095】
先開電動役物制御手段は、第1先開電動役物14、第2先開電動役物15、第3先開電動役物16を、閉鎖状態から開放状態へと拡開駆動させる制御を行う手段である。
【0096】
具体的には、先開電動役物制御手段は、通過領域11を遊技球が通過した場合(通過領域スイッチ19Seにより遊技球が検出された場合)、もしくは第1特定領域31を遊技球が通過した場合(第1特定領域スイッチ(第1特定領域通過検出手段)19Sfにより遊技球が検出された場合)に、第1先開電動役物14を、閉鎖状態から開放状態へと拡開駆動させる制御を行う。
【0097】
また、先開電動役物制御手段は、開放状態中の第1先開電動役物14に遊技球が入球し、且つ後述する抽選手段による第1普通当り抽選に当選した場合には、第2先開電動役物15を閉鎖状態から開放状態に拡開駆動させる制御を行う一方、第2先開電動役物15に遊技球が入球し、且つ後述する抽選手段による第2普通当り抽選に当選した場合には、第3先開電動役物16を閉鎖状態から開放状態に拡開駆動させる制御を行うようになっている。
【0098】
このように、本実施の形態における先開電動役物制御手段は、第1先開電動役物14、第2先開電動役物15、第3先開電動役物16の順に拡開駆動させるようになっている。
【0099】
後開役物制御手段は、後開役物18を、閉鎖状態から開放状態へと拡開駆動させる制御を行う手段である。
【0100】
具体的には、後開役物制御手段は、第3先開電動役物16に遊技球が入球した場合(第3先開電動役物スイッチ19cにより遊技球が検出された場合)に、後開役物18を、閉鎖状態から開放状態へと拡開駆動させる制御を行う。
【0101】
すなわち、後開役物制御手段は、先開電動役物制御手段の制御により最後に開放状態とされる先開電動役物(第3先開電動役物16)に遊技球が入球した場合に、後開役物18を閉鎖状態から開放状態へと拡開駆動させるようになっている。
【0102】
これによれば、先開電動役物が拡開駆動される契機と後開役物18が拡開駆動される契機とが異なるようになるので、電動役物が拡開駆動される契機により変化を持たせることができる。
【0103】
遊技球付与手段は、遊技球が入球した入賞口の種類に応じた数の遊技球を付与する手段である。
【0104】
具体的には、遊技球付与手段は、次の(1)〜(5)の場合においては、5個の遊技球を賞球として払出す制御を行う。
【0105】
(1)第1先開電動役物14に遊技球が入球した場合(第1先開電動役物スイッチ19aにより遊技球が検出された場合)。(2)第2先開電動役物15に遊技球が入球した場合(第2先開電動役物スイッチ19bにより遊技球が検出された場合)。(3)第3先開電動役物16に遊技球が入球した場合(第3先開電動役物スイッチ19cにより遊技球が検出された場合)。(4)第1特定領域31を遊技球が通過した場合(第1特定領域スイッチ19Sfにより遊技球が検出された場合)。(5)第2特定領域32を遊技球が通過した場合(第2特定領域スイッチ19Sgにより遊技球が検出された場合)。このように、遊技球付与手段は、先開通過検出手段(第1先開電動役物スイッチ19a、第2先開電動役物スイッチ19b、第3先開電動役物スイッチ19c)により遊技球が検出されたことに基づいて、遊技球を付与する先開遊技球付与手段の機能を有している。
【0106】
また、遊技球付与手段は、第1一般入賞装置12aに遊技球が入賞した場合には、10個の遊技球を賞球として払出す制御を行い、第2一般入賞装置12b〜第4一般入賞装置12dのうち何れかに遊技球が入賞した場合には、15個の遊技球を賞球として払出す制御を行う。
【0107】
また、遊技球付与手段は、後開役物18に遊技球が入球したことに基づいて、所定数(例えば、5個)の遊技球を付与する後開遊技球付与手段でもある。具体的には、後開遊技球付与手段は、後開役物スイッチ(後開通過検出手段)19dにより遊技球が検出された場合に、5個の遊技球を払出す制御を行う。
【0108】
抽選手段は、先開電動役物に遊技球が入球したことに基づいて、他の先開電動役物を開放状態とさせるか否かの抽選(開放抽選)を行う手段である。
【0109】
具体的には、抽選手段は、第1先開電動役物14に遊技球が入球した場合には、第2先開電動役物15を開放状態とさせるか否かの開放抽選である第1普通当り抽選を行うようになっている。
【0110】
ここで、抽選手段は、第1先開電動役物14に遊技球が入球した場合、乱数抽選により抽出した第1普通当り抽選用乱数値に基づいて第1普通当り抽選を実行し、第2先開電動役物15を開放状態とさせるか否かを決定する。
【0111】
また、抽選手段は、第2先開電動役物15に遊技球が入球した場合には、第3先開電動役物16を開放状態とさせるか否かの開放抽選である第2普通当り抽選を行うようになっている。
【0112】
ここで、抽選手段は、第2先開電動役物15に遊技球が入球した場合、乱数抽選により抽出した第2普通当り抽選用乱数値に基づいて第2普通当り抽選を実行し、第3先開電動役物16を開放状態とさせるか否かを決定する。
【0113】
ここで、抽選手段による第1普通当り抽選に当選すると、第1普通図柄表示器24に第1普通当り表示態様が停止表示され、また、抽選手段による第2普通当り抽選に当選すると、第2普通図柄表示器25に第2普通当り表示態様が停止表示される。
【0114】
図柄決定手段は、抽選手段による開放抽選が行われた場合に、当該抽選結果を示す普通図柄を決定する手段である。
【0115】
具体的には、図柄決定手段は、上記抽選手段により第1普通当り抽選が行われた場合には、当該抽選結果に基づいて、第1普通図柄表示器24における第1普通図柄、すなわち、第1普通図柄表示器24に停止表示させる第1普通図柄を決定している。一方、図柄決定手段は、上記抽選手段により第2普通当り抽選が行われた場合には、当該抽選結果に基づいて、第2普通図柄表示器25における第2普通図柄、すなわち、第2普通図柄表示器25に停止表示させる第2普通図柄を決定している。
【0116】
変動表示パターン決定手段は、第1普通図柄表示器24における第1普通図柄の変動表示パターンや、第2普通図柄表示器25における第2普通図柄の変動表示パターンを決定する手段である。
【0117】
具体的には、変動表示パターン決定手段は、上記抽選手段により第1普通当り抽選が行われた場合には、当該抽選結果および所定の乱数抽選に基づいて、第1普通図柄表示器24における第1普通図柄の変動表示パターンを決定している。一方、上記抽選手段により第2普通当り抽選が行われた場合には、当該抽選結果および所定の乱数抽選に基づいて、第2普通図柄表示器25における第2普通図柄の変動表示パターンを決定している。
【0118】
上述した各手段の機能をそれぞれ実現するためのプログラムがメインROM202に格納されており、メインCPU201が、これら各プログラムをメインROM202からローディングするとともに演算結果をメインRAM203へ更新記憶して実行することにより、上述した各手段の機能を実現するようになっている。勿論、上述した各手段は、専用のハードウェアで構成するようにしても良い。
【0119】
さらに、コマンド送信手段であるメインCPU201は、生成した各種のコマンドを副制御回路300のサブCPU301に送信することにより、当該遊技における演出を実行させている。
【0120】
そして、本実施の形態では、上記各種のコマンドに基づいて、液晶表示装置21などによる表示の演出、スピーカ6a,6bなどの音出力手段による音の演出、およびランプあるいはLEDなど発光手段による光の演出等が行われる。
【0121】
主制御回路200のI/Oポート(図示せず)には、通過領域11内に設けられ、当該通過領域11を通過する遊技球を検出するセンサである通過領域スイッチ19Se、第1先開電動役物14に設けられ、当該第1先開電動役物14に入球する遊技球を検出するセンサである第1先開電動役物スイッチ19a、第2先開電動役物15に設けられ、当該第2先開電動役物15に入球する遊技球を検出するセンサである第2先開電動役物スイッチ19b、第3先開電動役物16に設けられ、当該第3先開電動役物に入球する遊技球を検出するセンサである第3先開電動役物スイッチ19c、後開役物18に設けられ、当該後開役物18に入球する遊技球を検出するセンサである後開役物スイッチ19d、第1特定領域31に設けられ、当該第1特定領域31を通過する遊技球を検出するセンサである第1特定領域スイッチ(第1特定領域通過検出手段)19Sf、第2特定領域32に設けられ、当該第2特定領域32を通過する遊技球を検出するセンサである第2特定領域スイッチ19Sgが接続されている。
【0122】
また、I/Oポートには、第1一般入賞装置12aに設けられ、当該第1一般入賞装置12aに入賞する遊技球を検出するセンサである第1一般入賞装置スイッチ19Sa、第2一般入賞装置12bに設けられ、当該第2一般入賞装置12bに入賞する遊技球を検出するセンサである第2一般入賞装置スイッチ19Sb、第3一般入賞装置12cに設けられ、当該第3一般入賞装置12cに入賞する遊技球を検出するセンサである第3一般入賞装置スイッチ19Sc、第4一般入賞装置12dに設けられ、当該第4一般入賞装置12dに入賞する遊技球を検出するセンサである第4一般入賞装置スイッチ19Sd、およびメインRAM203に記憶されている各種データを消去するためのバックアップクリアスイッチ74Sが接続されている。
【0123】
さらに、I/Oポートには、次の各構成要素が接続されている。すなわち、第1先開電動役物14の可変翼14a,14bを駆動する第1可動部材ソレノイド71S、第2先開電動役物15の可変翼15a,15bを駆動する第2可動部材ソレノイド72S、第3先開電動役物16の可変翼16a,16bを駆動する第3可動部材ソレノイド73S、後開役物18の可変翼18a,18bを駆動する後開可動部材ソレノイド75Sなどのアクチュエータが接続されている。
【0124】
ここで、上記各センサが遊技球を検出すると、その検出信号は主制御回路200のメインCPU201に入力されるので、メインCPU201は、その入力される検出信号に応じて、上記各アクチュエータ71S〜73S及び75Sをそれぞれ駆動制御する。
【0125】
主制御回路200のコマンド出力ポート206からは、副制御回路300、払出制御回路70a、および発射制御回路70bに対してそれぞれ制御指令(コマンド)が送信される。
【0126】
この制御指令(コマンド)を受信した副制御回路300のサブCPU301によって液晶表示装置21、スピーカ6a,6b、装飾ランプ39aの動作が制御されるとともに、この制御指令(コマンド)を受信した払出制御回路70aおよび発射制御回路70bによって、払出装置82および発射装置90の動作が制御される。
【0127】
払出制御回路70aには賞球や貸球等を払出す払出装置82が接続されている。払出制御回路70aは、第1一般入賞装置12a、第2一般入賞装置12b、第3一般入賞装置12c、第4一般入賞装置12d、第1先開電動役物14、第2先開電動役物15、第3先開電動役物16、後開役物18などに遊技球が入賞(入球)したことや、第1特定領域31、第2特定領域32などを遊技球が通過したことを条件として主制御回路200から出力される払出指令信号に応じて払出装置82を駆動制御する。これにより、所定数の遊技球が賞球として第1排出口55より払い出される。また、払出制御回路70aは、カードユニット81から出力される貸出指令信号に応じて払出装置82を駆動制御することで、所定数の遊技球を貸球として第1排出口55より払い出させている。
【0128】
発射制御回路70bには遊技球を遊技領域2aに向けて発射する発射装置90が接続されている。また、発射制御回路70bは、発射ハンドル7の回動操作に応じて発射ソレノイドを駆動制御することにより、発射装置90から遊技球を発射させる。
【0129】
また、ランプ制御回路207には、第1普通図柄表示器24、第2普通図柄表示器25、第1普通図柄記憶表示器22、第2普通図柄記憶表示器23等のLEDが電気的に接続されている。ランプ制御回路207は、メインCPU201の制御に基づき、上記LEDの表示制御を行う。
【0130】
次に、副制御回路300の構成について説明する。副制御回路300には、サブCPU301、プログラムROM302、ワークRAM303、コマンド入力ポート(図示せず)、画像制御回路305、音声制御回路306、およびランプ制御回路307が備えられている。
【0131】
プログラムROM302には、サブCPU301が、主制御回路200から出力される各種コマンドに基づいて画像制御回路305を処理制御するための制御プログラム(演出データ)、音声制御回路306を処理制御するための制御プログラム、ランプ制御回路307を処理制御するための制御プログラム、複数種類の報知態様に関するデータなどが格納されている。
【0132】
ワークRAM303は、サブCPU301が上記制御プログラムに従って処理制御を行う際の一時的な記憶手段となるものであり、メインCPU201から送信されたコマンド等を記憶する受信バッファ領域(図示せず)と、処理制御するのに必要なデータなどを記憶する作業領域(図示せず)とが割り当てられている。
【0133】
サブCPU301は、コマンド入力ポートを介して主制御回路200から受信したコマンドを抽選し、その抽選結果に従って画像制御回路305,音声制御回路306,ランプ制御回路307等の制御を行う。
【0134】
また、サブCPU301は、表示制御手段の機能を有している。
【0135】
表示制御手段は、液晶表示装置21の表示制御を行う手段である。
【0136】
例えば、表示制御手段は、コマンド送信手段であるメインCPU201から演出画像を表示させるためのコマンドが送信された場合に、画像制御回路305に対して指示制御を行うことにより、当該コマンドに応じた演出画像を表示させるための制御を行っている。
【0137】
画像制御回路305は、サブCPU301からの指示(ワークRAM303の所定の作業領域にセットされた演出データに基づいた指示)に応じて、表示領域21aに装飾図柄の変動表示などの表示を実行するものであり、各種画像データを記憶する画像データROM305bと、サブCPU301からの制御に応じて対応する画像データを画像データROM305bから抽出し、抽出したその画像データを基にして装飾図柄の変動表示や演出画像の表示などを実行するためのデータを生成するVDP(Video Display Processor)305aと、VDP305aにより生成された表示画像データをアナログ信号に変換するD/A変換回路(D/Aコンバータ)305dとを具備する。
【0138】
また、画像データROM305bには、液晶表示装置21に画像を表示させるための画像データが記憶されている。なお、各画像データには、表示領域21aに各画像データを表示させるために必要な複数の画素データ(ドット単位のデータ)が含まれている。
【0139】
ここで、VDP305aには、2つのバッファ領域が設けられたVRAM305cが接続されている。VDP305aは、所定時間(例えば、1/30秒)ごとに送信されるサブCPU301からの指示に基づいて、表示領域21aにおける表示を実行するためのデータを生成する際に、以下の処理を行う。VDP305aは、画像データROM305bから、所定の画像データを読み出し、VRAM305cに展開するとともに、VRAM305cから、展開された画像データを読み出す。具体的には、VDP305aは、VRAM305cに設けられた一方のバッファ領域に対して、展開処理を行い、他方のバッファ領域から、既に展開処理が行われた画像データを読み出す。次にVDP305aは、サブCPU301の指示に基づいて、展開処理対象のバッファ領域と、読み出し対象のバッファ領域とを切り換える。そして、VDP305aは、読み出した画像データを、D/A変換回路305dを介して、表示領域21aに表示させる。
【0140】
なお、本実施の形態では、画像データを展開する記憶装置としてVRAMを使用しているが、これに限られず、他の記憶装置を利用してもよい。たとえば、データを高速で読み書きできるSDRAMを用いてもよい。
【0141】
音声制御回路306にはスピーカ6a,6bが接続されている。音声制御回路306は、サブCPU301の制御に基づき、音信号を生成する。スピーカ6a,6bは、入力したこの音信号に基づいて音を発生する。
【0142】
ランプ制御回路307には装飾ランプ39a(装飾ランプとは、遊技機1の各所に備え付けられているランプやLED等の総称である)が接続されている。ランプ制御回路307は、サブCPU301の制御に基づき、信号を生成する。装飾ランプ39aは、入力したこの信号に基づいて点灯表示等を行う。
【0143】
このように、スピーカ6a,6b、装飾ランプ39aおよび液晶表示装置21は、サブCPU301がセットした(制御プログラム)演出データに基づいて演出を行うようになっている。
【0144】
なお、遊技機1における各処理は、主制御回路200と副制御回路300とにより制御されているが、主制御回路200は、副制御回路300により制御される処理の全部または一部を処理してもよく、副制御回路300は、主制御回路200により制御される処理の全部または一部を処理してもよい。
【0145】
[主制御回路処理]
【0146】
次に、本実施の形態に係る遊技機1の主制御回路200による処理の手順について、図4を参照して説明する。
【0147】
なお、図4(a)は、所定の周期(例えば、2msec)でメイン処理に割り込むように実行されるシステムタイマ割込処理手順を示すフローチャートであり、図4(b)は、本実施の形態に係る遊技機1のメイン処理手順を示すフローチャートである。
【0148】
最初に、システムタイマ割込処理について、図4(a)を参照しながら説明する。
【0149】
ステップS100において、メインCPU201は、レジスタに格納されている情報を退避させる。
【0150】
ステップS110において、メインCPU201は、第1普通当り抽選用乱数、第2普通当り抽選用乱数などを更新する。
【0151】
ステップS120において、メインCPU201は、詳細については後述するスイッチ入力検出処理(図5参照)を実行する。当該ステップにおいては、通過領域11に設けられた通過領域スイッチ19Se、第1先開電動役物14に設けられた第1先開電動役物スイッチ19a、第2先開電動役物15に設けられた第2先開電動役物スイッチ19b、第3先開電動役物16に設けられた第3先開電動役物スイッチ19c、後開役物18に設けられた後開役物スイッチ19d、第1特定領域31に設けられた第1特定領域スイッチ19Sf、第2特定領域32に設けられた第2特定領域スイッチ19Sg、第1一般入賞装置12a〜第4一般入賞装置12dに設けられた第1一般入賞装置スイッチ19Sa〜第4一般入賞装置スイッチ19Sd等から入力される検出信号等を検出する処理が行われる。
【0152】
ステップS130において、メインCPU201は、変動表示されている第1普通図柄や第2普通図柄の残り変動表示時間、遊技球が入賞し易い開放状態にある第1先開電動役物14の残り開放時間、遊技球が入賞し易い開放状態にある第2先開電動役物15の残り開放時間、遊技球が入賞し易い開放状態にある第3先開電動役物16の残り開放時間、遊技球が入賞し易い開放状態にある後開役物18の残り開放時間、などを更新する。
【0153】
ステップS140において、メインCPU201は、特別図柄の変動表示の実行や普通当りの発生などの遊技情報を、遊技場に設置されているホールコンピュータへ出力する。
【0154】
ステップS150において、先開電動役物制御手段および後開役物制御手段であるメインCPU201は、第1可動部材ソレノイド71S、第2可動部材ソレノイド72S、第3可動部材ソレノイド73S、バックアップクリアスイッチ74S、後開可動部材ソレノイド75Sなどのソレノイドを駆動制御する。
【0155】
ステップS160において、コマンド送信手段であるメインCPU201は、生成したコマンド等を副制御回路300へ出力する。
【0156】
ステップS170において、メインCPU201は、メインRAM203の第1保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている第1保留記憶の数を第1普通図柄記憶表示器22に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。
【0157】
例えば、第1保留記憶領域の(“1”〜“4”)に2個の第1保留記憶が記憶されている場合には、4個の第1普通図柄記憶表示器22のうち2個が点灯される。
【0158】
さらに、メインCPU201は、メインRAM203の第2保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている第2保留記憶の数を第2普通図柄記憶表示器23に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。
【0159】
また、メインCPU201は、後述する第1普通図柄記憶チェック処理(図20)にて、第1普通図柄や、当該第1普通図柄の変動表示パターンが決定された場合は、当該決定された変動表示パターンにてその第1普通図柄を第1普通図柄表示器24に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。これにより、第1普通図柄表示器24の第1普通図柄は、第1普通図柄記憶チェック処理によって決定された変動表示パターンに基づいて変動表示し、そして、同処理にて決定された第1普通図柄を表示して停止する。
【0160】
また、メインCPU201は、後述する第2普通図柄記憶チェック処理(図24)にて、第2普通図柄や、当該第2普通図柄の変動表示パターンが決定された場合は、当該決定された変動表示パターンにてその第2普通図柄を第2普通図柄表示器25に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。これにより、第2普通図柄表示器25の第2普通図柄は、第2普通図柄記憶チェック処理によって決定された変動表示パターンに基づいて変動表示し、そして、同処理にて決定された第2普通図柄を表示して停止する。
【0161】
また、メインCPU201は、球切れや下皿満タンなどのエラーを所定のランプに表示するように指示する制御指令、その他必要な制御指令を副制御回路300へ出力する。
【0162】
ステップS180において、遊技球付与手段であるメインCPU201は、払出数記憶領域に記憶された数の遊技球を賞球として払出すための処理を行う。
【0163】
例えば、遊技球付与手段は、払出数記憶領域に払出数(5個)がセットされた場合、5個の遊技球を賞球として払い出すように指示する払出指令信号などの制御指令を払出制御回路70aへ出力する制御を行い、5個の遊技球を賞球として払出す。
【0164】
また、後開遊技球付与手段は、後述するステップS1210−3(図10)にて払出数記憶領域に払出数(5個)がセットされた場合(後開役物18に遊技球が入球した場合)、5個の遊技球を賞球として払い出すように指示する払出指令信号などの制御指令を払出制御回路70aへ出力する制御を行い、5個の遊技球を賞球として払出す。
【0165】
また、メインCPU201は、本ステップにおいて、払出数記憶領域に記憶された払出数等の情報をクリアする。
【0166】
ステップS190において、メインCPU201は、ステップS100で退避した情報をレジスタに復帰させる。
【0167】
次に、主制御回路200によるメイン処理について、図4(b)を参照しながら説明する。
【0168】
ステップS10において、メインCPU201は、遊技機1における各種設定を、前回電源断となった際の設定内容に復帰させるか、若しくは初期化する
【0169】
ステップS20において、メインCPU201は、詳細については後述する電動役物開放制御処理(図12参照)を実行する。
【0170】
ステップS30において、メインCPU201は、詳細については後述する第1普通図柄制御処理(図19参照)を実行する。
【0171】
ステップS40において、メインCPU201は、詳細については後述する第2普通図柄制御処理(図23参照)を実行する。
【0172】
ステップS50において、メインCPU201は、メイン処理にて用いられた乱数などの値を更新する。
【0173】
なお、メインCPU201は、上述のステップS20からステップS50までの処理を繰り返し行う。
【0174】
[スイッチ入力検出処理]
【0175】
次に、上記ステップS120のスイッチ入力検出処理について、図5を参照しながら説明する。なお、図5は本実施の形態に係るスイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0176】
ステップS1201において、遊技球付与手段であるメインCPU201は、第1一般入賞装置12aに設けられた第1一般入賞装置スイッチ19Saからの検出信号を検出したか否かを確認し、当該検出信号を検出した場合には、遊技球の払出数(10)を、払出数記憶領域にセットする。
【0177】
これにより、ステップS180(図4)にて、10個の遊技球が賞球として払出される。
【0178】
ステップS1202において、遊技球付与手段であるメインCPU201は、第2一般入賞装置12bに設けられた第2一般入賞装置スイッチ19Sbからの検出信号を検出したか否かを確認し、当該検出信号を検出した場合には、遊技球の払出数(15)を、払出数記憶領域にセットする。
【0179】
これにより、ステップS180(図4)にて、15個の遊技球が賞球として払出される。
【0180】
ステップS1203において、遊技球付与手段であるメインCPU201は、第3一般入賞装置12cに設けられた第3一般入賞装置スイッチ19Scからの検出信号を検出したか否かを確認し、当該検出信号を検出した場合には、遊技球の払出数(15)を、払出数記憶領域にセットする。
【0181】
これにより、ステップS180(図4)にて、15個の遊技球が賞球として払出される。
【0182】
ステップS1204において、遊技球付与手段であるメインCPU201は、第4一般入賞装置12dに設けられた第4一般入賞装置スイッチ19Sdからの検出信号を検出したか否かを確認し、当該検出信号を検出した場合には、遊技球の払出数(15)を、払出数記憶領域にセットする。
【0183】
これにより、ステップS180(図4)にて、15個の遊技球が賞球として払出される。
【0184】
ステップS1205において、メインCPU201は、詳細については後述する通過領域スイッチチェック処理(図6参照)を実行する。当該ステップにおいては、通過領域11に設けられた通過領域スイッチ19eからの検出信号を検出する処理等が行われる。
【0185】
ステップS1207において、メインCPU201は、詳細については後述する第1先開電動役物スイッチチェック処理(図7参照)を実行する。当該ステップにおいては、第1先開電動役物14に設けられた第1先開電動役物スイッチ19aからの検出信号を検出する処理等が行われる。
【0186】
ステップS1208において、メインCPU201は、詳細については後述する第2先開電動役物スイッチチェック処理(図8参照)を実行する。当該ステップにおいては、第2先開電動役物15に設けられた第2先開電動役物スイッチ19bからの検出信号を検出する処理等が行われる。
【0187】
ステップS1209において、メインCPU201は、詳細については後述する第3先開電動役物スイッチチェック処理(図9参照)を実行する。当該ステップにおいては、第3先開電動役物16に設けられた第2先開電動役物スイッチ19cからの検出信号を検出する処理等が行われる。
【0188】
ステップS1210において、メインCPU201は、詳細については後述する後開役物スイッチチェック処理(図10参照)を実行する。当該ステップにおいては、後開役物18に設けられた後開役物スイッチ19dからの検出信号を検出する処理等が行われる。
【0189】
ステップS1211において、メインCPU201は、詳細については後述する特定領域スイッチチェック処理(図11参照)を実行する。当該ステップにおいては、第1特定領域31に設けられた第1特定領域スイッチ19Sfや、第2特定領域32に設けられた第2特定領域スイッチ19Sgからの検出信号を検出する処理等が行われる。
【0190】
[通過領域スイッチチェック処理]
【0191】
次に、上記ステップS1205の通過領域スイッチチェック処理について、図6を参照しながら説明する。なお、図6は本実施の形態に係る通過領域スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0192】
ステップS1205−1において、メインCPU201は、通過領域11に設けられた通過領域スイッチ19Seからの検出信号を検出したか否かを確認する。また、メインCPU201は、検出信号を検出した場合には、遊技球が通過領域11を通過したと判断してステップS1205−2の処理に移る。一方、検出信号を検出していない場合には、本サブルーチンを終了する。
【0193】
ステップS1205−2において、メインCPU201は、第1〜第3先開電動役物開放中フラグのうち何れかもしくは後開役物開放中フラグがONになっているか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第1〜第3先開電動役物開放中フラグおよび後開役物開放中フラグの何れもがONになっていない場合(すなわち、第1先開電動役物14、第2先開電動役物15、第3先開電動役物16、および後開役物18が閉鎖状態になっている場合)には、第1先開電動役物14を開放状態に拡開駆動させるためにステップS1205−3の処理に移る。一方、第1〜第3先開電動役物開放中フラグのうち何れかもしくは後開役物開放中フラグがONになっている場合(すなわち、第1先開電動役物14、第2先開電動役物15、第3先開電動役物16、後開役物18のうち何れかが開放状態になっている場合)には、通過領域スイッチチェック処理を終了する。
【0194】
ステップS1205−3において、メインCPU201は、第1先開電動役物開放遊技開始フラグをONにする。これにより、後述する電動役物開放制御処理(図12)にて、第1先開電動役物14を開放状態に拡開駆動させるための処理が行われる。
【0195】
[第1先開電動役物スイッチチェック処理]
【0196】
次に、上記ステップS1207の第1先開電動役物スイッチチェック処理について、図7を参照しながら説明する。なお、図7は本実施の形態に係る第1先開電動役物スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0197】
ステップS1207−1において、メインCPU201は、第1先開電動役物開放中フラグがONになっているか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第1先開電動役物開放中フラグがONになっている場合(すなわち、第1先開電動役物14が開放状態になっている場合)には、第1先開電動役物14に遊技球が入球したか否かを確認するためにステップS1207−2の処理に移る。一方、第1先開電動役物開放中フラグがONになっていない場合(すなわち、第1先開電動役物14が開放状態になっていない場合)には、第1先開電動役物スイッチチェック処理を終了する。
【0198】
ステップS1207−2において、メインCPU201は、第1先開電動役物14に設けられた第1先開電動役物スイッチ19aからの検出信号を検出したか否かを確認する。また、メインCPU201は、検出信号を検出した場合には、遊技球が第1先開電動役物14に入球したと判断してステップS1207−3の処理に移る。一方、検出信号を検出していない場合には、第1先開電動役物スイッチチェック処理を終了する。
【0199】
ステップS1207−3において、遊技球付与手段であるメインCPU201は、第1先開電動役物14に応じた賞球を払出すために、遊技球の払出数(5)を、払出数記憶領域にセットする。
【0200】
これにより、ステップS180(図4)にて、5個の遊技球が賞球として払出される。
【0201】
ステップS1207−4において、メインCPU201は、第1先開電動役物入賞カウンタの値から“1”を減算する。
【0202】
ステップS1207−5において、メインCPU201は、第1保留記憶カウンタの値が“5”以上であるか否かを確認し、この確認の結果、第1保留記憶カウンタの値が“5”未満である場合にはステップS1207−6の処理に移り、一方、第1保留記憶カウンタの値が“5”未満でない場合(すなわち、(“0”〜“4”)の第1保留記憶領域全てに第1保留記憶が記憶されており、且つ4個の第1普通図柄記憶表示器22が全て点灯するとともに、第1普通図柄表示器24にて第1普通図柄の変動表示が行われている状態の場合)には第1先開電動役物スイッチチェック処理を終了する。
【0203】
ステップS1207−6において、メインCPU201は、乱数抽選により第1普通当り抽選用乱数値を抽出する。例えば、本ステップにおいてメインCPU201は、0〜1023の範囲で発生した乱数のうち、一の乱数値を第1普通当り抽選用乱数値として抽出する。
【0204】
また、本ステップにおいて、メインCPU201は、抽選した第1普通当り抽選用乱数値を第1保留記憶として、メインRAM203の第1保留記憶領域(“0”〜“4”)のうち空いている領域に記憶する。
【0205】
ステップS1207−7において、メインCPU201は、第1保留記憶カウンタの値に“1”を加算する。
【0206】
[第2先開電動役物スイッチチェック処理]
【0207】
次に、上記ステップS1208の第2先開電動役物スイッチチェック処理について、図8を参照しながら説明する。なお、図8は本実施の形態に係る第2先開電動役物スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0208】
ステップS1208−1において、メインCPU201は、第2先開電動役物開放中フラグがONになっているか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第2先開電動役物開放中フラグがONになっている場合(すなわち、第2先開電動役物15が開放状態になっている場合)には、第2先開電動役物15に遊技球が入球したか否かを確認するためにステップS1208−2の処理に移る。一方、第2先開電動役物開放中フラグがONになっていない場合(すなわち、第2先開電動役物15が開放状態になっていない場合)には、第2先開電動役物スイッチチェック処理を終了する。
【0209】
ステップS1208−2において、メインCPU201は、第2先開電動役物15に設けられた第2先開電動役物スイッチ19bからの検出信号を検出したか否かを確認する。また、メインCPU201は、検出信号を検出した場合には、遊技球が第2先開電動役物15に入球したと判断してステップS1208−3の処理に移る。一方、検出信号を検出していない場合には、第2先開電動役物スイッチチェック処理を終了する。
【0210】
ステップS1208−3において、遊技球付与手段であるメインCPU201は、第2先開電動役物15に応じた賞球を払出すために、遊技球の払出数(5)を、払出数記憶領域にセットする。
【0211】
これにより、ステップS180(図4)にて、5個の遊技球が賞球として払出される。
【0212】
ステップS1208−4において、メインCPU201は、第2先開電動役物入賞カウンタの値から“1”を減算する。
【0213】
ステップS1208−5において、メインCPU201は、第2保留記憶カウンタの値が“5”以上であるか否かを確認し、この確認の結果、第2保留記憶カウンタの値が“5”未満である場合にはステップS1208−6の処理に移り、一方、第2保留記憶カウンタの値が“5”未満でない場合(すなわち、(“0”〜“4”)の第2保留記憶領域全てに第2保留記憶が記憶されており、且つ4個の第2普通図柄記憶表示器23が全て点灯するとともに、第2普通図柄表示器25にて第2普通図柄の変動表示が行われている状態の場合)には第2先開電動役物スイッチチェック処理を終了する。
【0214】
ステップS1208−6において、メインCPU201は、乱数抽選により第2普通当り抽選用乱数値を抽出する。例えば、本ステップにおいてメインCPU201は、0〜1023の範囲で発生した乱数のうち、一の乱数値を第2普通当り抽選用乱数値として抽出する。
【0215】
また、本ステップにおいて、メインCPU201は、抽選した第2普通当り抽選用乱数値を第2保留記憶として、メインRAM203の第2保留記憶領域(“0”〜“4”)のうち空いている領域に記憶する。
【0216】
ステップS1208−7において、メインCPU201は、第2保留記憶カウンタの値に“1”を加算する。
【0217】
[第3先開電動役物スイッチチェック処理]
【0218】
次に、上記ステップS1209の第3先開電動役物スイッチチェック処理について、図9を参照しながら説明する。なお、図9は本実施の形態に係る第3先開電動役物スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0219】
ステップS1209−1において、メインCPU201は、第3先開電動役物開放中フラグがONになっているか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第3先開電動役物開放中フラグがONになっている場合(すなわち、第3先開電動役物16が開放状態になっている場合)には、第3先開電動役物16に遊技球が入球したか否かを確認するためにステップS1209−2の処理に移る。一方、第3先開電動役物開放中フラグがONになっていない場合(すなわち、第3先開電動役物16が開放状態になっていない場合)には、第3先開電動役物スイッチチェック処理を終了する。
【0220】
ステップS1209−2において、メインCPU201は、第3先開電動役物16に設けられた第3先開電動役物スイッチ19cからの検出信号を検出したか否かを確認する。また、メインCPU201は、検出信号を検出した場合には、遊技球が第3先開電動役物16に入球したと判断してステップS1209−3の処理に移る。一方、検出信号を検出していない場合には、第3先開電動役物スイッチチェック処理を終了する。
【0221】
ステップS1209−3において、遊技球付与手段であるメインCPU201は、第3先開電動役物16に応じた賞球を払出すために、遊技球の払出数(5)を、払出数記憶領域にセットする。
【0222】
これにより、ステップS180(図4)にて、5個の遊技球が賞球として払出される。
【0223】
ステップS1209−4において、メインCPU201は、第3先開電動役物入賞カウンタの値から“1”を減算する。
【0224】
ステップS1209−5において、メインCPU201は、後開役物開放中フラグがONになっているか否かを確認する。そして、メインCPU201は、後開役物開放中フラグがONになっていない場合(すなわち、後開役物18が閉鎖状態になっている場合)には、後開役物18を開放状態に拡開駆動させるためにステップS1209−6の処理に移る。一方、後開役物開放中フラグがONになっている場合(すなわち、後開役物18が開放状態になっている場合)には、第3先開電動役物スイッチチェック処理を終了する。
【0225】
ステップS1209−6において、メインCPU201は、後開役物開放遊技開始フラグをONにする。これにより、後述する電動役物開放制御処理(図12)にて、後開役物18を開放状態に拡開駆動させるための処理が行われる。
【0226】
[後開役物スイッチチェック処理]
【0227】
次に、上記ステップS1210の後開役物スイッチチェック処理について、図10を参照しながら説明する。なお、図10は本実施の形態に係る後開役物スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0228】
ステップS1210−1において、メインCPU201は、後開役物開放中フラグがONになっているか否かを確認する。そして、メインCPU201は、後開役物開放中フラグがONになっている場合(すなわち、後開役物18が開放状態になっている場合)には、後開役物18に遊技球が入球したか否かを確認するためにステップS1210−2の処理に移る。一方、後開役物開放中フラグがONになっていない場合(すなわち、後開役物18が開放状態になっていない場合)には、後開役物スイッチチェック処理を終了する。
【0229】
ステップS1210−2において、メインCPU201は、後開役物18に設けられた後開役物スイッチ19dからの検出信号を検出したか否かを確認する。また、メインCPU201は、検出信号を検出した場合には、遊技球が後開役物18に入球したと判断してステップS1210−3の処理に移る。一方、検出信号を検出していない場合には、後開役物スイッチチェック処理を終了する。
【0230】
ステップS1210−3において、遊技球付与手段であるメインCPU201は、後開役物18に応じた賞球を払出すために、遊技球の払出数(5)を、払出数記憶領域にセットする。
【0231】
これにより、ステップS180(図4)にて、5個の遊技球が賞球として払出される。
【0232】
ステップS1210−4において、メインCPU201は、後開役物入賞カウンタの値から“1”を減算する。
【0233】
[特定領域スイッチチェック処理]
【0234】
次に、上記ステップS1211の特定領域スイッチチェック処理について、図11を参照しながら説明する。なお、図11は本実施の形態に係る特定領域スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0235】
ステップS1211−1において、メインCPU201は、第1特定領域31に設けられた第1特定領域スイッチ19Sfからの検出信号を検出したか否かを確認する。また、メインCPU201は、検出信号を検出した場合には、遊技球が第1特定領域31を通過したと判断してステップS1211−2の処理に移る。一方、検出信号を検出していない場合には、ステップS1211−5の処理に移る。
【0236】
ステップS1211−2において、遊技球付与手段であるメインCPU201は、第1特定領域31に応じた賞球を払出すために、遊技球の払出数(5)を、払出数記憶領域にセットする。
【0237】
これにより、ステップS180(図4)にて、5個の遊技球が賞球として払出される。
【0238】
ステップS1211−3において、メインCPU201は、第1〜第3先開電動役物開放中フラグのうち何れかがONになっているか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第1〜第3先開電動役物開放中フラグの何れもがONになっていない場合(すなわち、第1先開電動役物14、第2先開電動役物15、第3先開電動役物16の何れもが閉鎖状態になっている場合)には、第1先開電動役物14を開放状態に拡開駆動させるためにステップS1211−4の処理に移る。一方、第1〜第3先開電動役物開放中フラグのうち何れかがONになっている場合(すなわち、第1先開電動役物14、第2先開電動役物15もしくは第3先開電動役物16のうち何れかが開放状態になっている場合)には、特定領域スイッチチェック処理を終了する。
【0239】
ステップS1211−4において、メインCPU201は、第1先開電動役物開放遊技開始フラグをONにする。これにより、後述する電動役物開放制御処理(図12)にて、第1先開電動役物14を開放状態に拡開駆動させるための処理が行われる。
【0240】
このように、本実施の形態においては、通過領域11を遊技球が通過したときには、第1先開電動役物14、第2先開電動役物15、第3先開電動役物16、および後開役物18の全てが閉鎖状態になっている場合に限り、第1先開電動役物14が開放状態に拡開駆動されるようになっており、また、後開役物18を通過した遊技球が第1特定領域31を通過したときには、第1先開電動役物14、第2先開電動役物15、第3先開電動役物16が閉鎖状態になっている場合に限り、第1先開電動役物14が開放状態に拡開駆動されるようになっている。但し、本発明はこれに限られず、通過領域11もしくは第1特定領域31を遊技球が通過したときには、第1先開電動役物14が無条件で開放状態に拡開駆動されるようになっていてもよいし、上述した条件以外の条件が成立した場合に限り第1先開電動役物14が開放状態に拡開駆動されるようになっていてもよい。
【0241】
次に、上記ステップS1211−1にて第1特定領域スイッチ19Sfからの検出信号を検出していないと判断された場合には、ステップS1211−5の処理が行われる。ステップS1211−5において、メインCPU201は、第2特定領域32に設けられた第2特定領域スイッチ19Sgからの検出信号を検出したか否かを確認する。また、メインCPU201は、検出信号を検出した場合には、遊技球が第2特定領域32を通過したと判断してステップS1211−6の処理に移る。一方、検出信号を検出していない場合には、特定領域スイッチチェック処理を終了する。
【0242】
ステップS1211−6において、遊技球付与手段であるメインCPU201は、第2特定領域32に応じた賞球を払出すために、遊技球の払出数(5)を、払出数記憶領域にセットする。
【0243】
これにより、ステップS180(図4)にて、5個の遊技球が賞球として払出される。
【0244】
[電動役物開放制御処理]
【0245】
次に、上記ステップS20の電動役物開放制御処理について、図12を参照しながら説明する。なお、図12は本実施の形態に係る電動役物開放制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0246】
ステップS20−1において、メインCPU201は、第1先開電動役物開放遊技開始フラグがONとなっているか否かを確認する。また、メインCPU201は、第1先開電動役物開放遊技開始フラグがONとなっている場合には、第1先開電動役物14を開放状態とさせるためにステップS20−2の処理に移る。一方、第1先開電動役物開放遊技開始フラグがONとなっていない場合には、ステップS20−21の処理に移る。
【0247】
ステップS20−2において、メインCPU201は、詳細については後述する第1先開電動役物開放遊技開始処理(図13参照)を実行する。当該ステップにおいては、第1先開電動役物14を開放状態に拡開駆動させるための設定等が行われる。本ステップの処理が終了した後は、ステップS20−21に処理を移行する。
【0248】
ステップS20−21において、メインCPU201は、後開役物開放遊技開始フラグがONとなっているか否かを確認する。また、メインCPU201は、後開役物開放遊技開始フラグがONとなっている場合には、後開役物18を開放状態とさせるためにステップS20−22の処理に移る。一方、後開役物開放遊技開始フラグがONとなっていない場合には、ステップS20−3の処理に移る。
【0249】
ステップS20−22において、メインCPU201は、詳細については後述する後開役物開放遊技開始処理(図14参照)を実行する。当該ステップにおいては、後開役物18を開放状態に拡開駆動させるための設定等が行われる。本ステップの処理が終了した後は、電動役物開放制御処理を終了する。
【0250】
ステップS20−3において、メインCPU201は、第1先開電動役物開放中フラグがONとなっているか否かを確認する。また、メインCPU201は、第1先開電動役物開放中フラグがONとなっている場合(第1先開電動役物14が開放状態中である場合)には、開放状態中の第1先開電動役物14の残り開放時間等を確認するためにステップS20−4の処理に移る。一方、第1先開電動役物開放中フラグがONとなっていない場合(第1先開電動役物14が開放状態中ではない場合)には、ステップS20−5の処理に移る。
【0251】
ステップS20−4において、メインCPU201は、詳細については後述する第1先開電動役物開放中処理(図15参照)を実行する。当該ステップにおいては、開放状態中の第1先開電動役物14の残り開放時間等を確認するための処理等が行われる。
【0252】
ステップS20−5において、メインCPU201は、第2先開電動役物開放中フラグがONとなっているか否かを確認する。また、メインCPU201は、第2先開電動役物開放中フラグがONとなっている場合(第2先開電動役物15が開放状態中である場合)には、開放状態中の第2先開電動役物15の残り開放時間等を確認するためにステップS20−6の処理に移る。一方、第2先開電動役物開放中フラグがONとなっていない場合(第2先開電動役物15が開放状態中ではない場合)には、ステップS20−7の処理に移る。
【0253】
ステップS20−6において、メインCPU201は、詳細については後述する第2先開電動役物開放中処理(図16参照)を実行する。当該ステップにおいては、開放状態中の第2先開電動役物15の残り開放時間等を確認するための処理等が行われる。
【0254】
ステップS20−7において、メインCPU201は、第3先開電動役物開放中フラグがONとなっているか否かを確認する。また、メインCPU201は、第3先開電動役物開放中フラグがONとなっている場合(第3先開電動役物16が開放状態中である場合)には、開放状態中の第3先開電動役物16の残り開放時間等を確認するためにステップS20−8の処理に移る。一方、第3先開電動役物開放中フラグがONとなっていない場合(第3先開電動役物16が開放状態中ではない場合)には、ステップS20−9の処理に移る。
【0255】
ステップS20−8において、メインCPU201は、詳細については後述する第3先開電動役物開放中処理(図17参照)を実行する。当該ステップにおいては、開放状態中の第3先開電動役物16の残り開放時間等を確認するための処理等が行われる。
【0256】
ステップS20−9において、メインCPU201は、後開役物開放中フラグがONとなっているか否かを確認する。また、メインCPU201は、後開役物開放中フラグがONとなっている場合(後開役物18が開放状態中である場合)には、開放状態中の後開役物18の残り開放時間等を確認するためにステップS20−10の処理に移る。一方、後開役物開放中フラグがONとなっていない場合(後開役物18が開放状態中ではない場合)には、電動役物開放制御処理を終了する。
【0257】
ステップS20−10において、メインCPU201は、詳細については後述する後開役物開放中処理(図18参照)を実行する。当該ステップにおいては、開放状態中の後開役物18の残り開放時間等を確認するための処理等が行われる。
【0258】
[第1先開電動役物開放遊技開始処理]
【0259】
次に、上記ステップS20−2の第1先開電動役物開放遊技開始処理について、図13を参照しながら説明する。なお、図13は本実施の形態に係る第1先開電動役物開放遊技開始処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0260】
ステップS20−2−1において、先開電動役物制御手段であるメインCPU201は、第1先開電動役物14を開放状態に拡開駆動させるための設定を行う。
【0261】
この場合、先開電動役物制御手段であるメインCPU201は、ステップS150(図4)において、上記設定に応じて第1先開電動役物14の可変翼14a,14bを開口するために第1可動部材ソレノイド71Sを制御をする。
【0262】
これにより、ステップS150(図4)において第1先開電動役物14は、遊技球が入球し易い開放状態に切り換えられる。
【0263】
ステップS20−2−2において、メインCPU201は、第1先開電動役物開放タイマに開放時間(3000ms)をセットする。なお、第1先開電動役物14の開放状態は、当該第1先開電動役物開放タイマにセットされた開放時間がゼロとなるまでもしくは第1先開電動役物14に所定数(4個)の遊技球が入球するまでの間、継続される。
【0264】
ステップS20−2−3において、メインCPU201は、第1先開電動役物入賞カウンタに”4”をセットする。
【0265】
ステップS20−2−4において、メインCPU201は、第1先開電動役物開放遊技開始フラグをOFFにする。
【0266】
ステップS20−2−5において、メインCPU201は、第1先開電動役物14が開放状態となる旨を示すために第1先開電動役物開放中フラグをONにする。
【0267】
このように、本実施の形態によれば、通過領域11もしくは第1特定領域31を遊技球が通過した場合には、第1先開電動役物14が開放状態となるようになっている。
【0268】
[後開役物開放遊技開始処理]
【0269】
次に、上記ステップS20−22の後開役物開放遊技開始処理について、図14を参照しながら説明する。なお、図14は本実施の形態に係る後開役物開放遊技開始処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0270】
ステップS20−22−1において、後開役物制御手段であるメインCPU201は、後開役物18を開放状態に拡開駆動させるための設定を行う。
【0271】
この場合、後開役物制御手段であるメインCPU201は、ステップS150(図4)において、上記設定に応じて後開役物18の可変翼18a,18bを開口するために後開可動部材ソレノイド75Sを制御をする。
【0272】
これにより、ステップS150(図4)において後開役物18は、遊技球が入球し易い開放状態に切り換えられる。
【0273】
ステップS20−22−2において、メインCPU201は、後開役物開放タイマに開放時間(6000ms)をセットする。なお、後開役物18の開放状態は、当該後開役物開放タイマにセットされた開放時間がゼロとなるまでもしくは後開役物18に所定数(4個)の遊技球が入球するまでの間、継続される。
【0274】
ステップS20−22−3において、メインCPU201は、後開役物入賞カウンタに”4”をセットする。
【0275】
ステップS20−22−4において、メインCPU201は、後開役物開放遊技開始フラグをOFFにする。
【0276】
ステップS20−22−5において、メインCPU201は、後開役物18が開放状態となる旨を示すために後開役物開放中フラグをONにする。
【0277】
このように、本実施の形態によれば、第3先開電動役物16に遊技球が入球した場合には、後開役物18が開放状態となるようになっている。すなわち、先開電動役物制御手段の制御により最後に開放状態とされる先開電動役物(第3先開電動役物16)に遊技球が入球した場合に、後開役物18が閉鎖状態から開放状態へと拡開駆動されるようになる。
【0278】
これによれば、先開電動役物が拡開駆動される契機と後開役物18が拡開駆動される契機とが異なるようになるので、電動役物が拡開駆動される契機により変化を持たせることができる。
【0279】
[第1先開電動役物開放中処理]
【0280】
次に、上記ステップS20−4の第1先開電動役物開放中処理について、図15を参照しながら説明する。なお、図15は本実施の形態に係る第1先開電動役物開放中処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0281】
ステップS20−4−1において、メインCPU201は、第1先開電動役物入賞カウンタの値を確認する。そして、メインCPU201は、第1先開電動役物入賞カウンタの値が”0”である場合には、第1先開電動役物14を閉鎖状態にするためにステップS20−4−3の処理に移り、第1先開電動役物入賞カウンタの値が”0”ではない場合には、ステップS20−4−2の処理に移る。
【0282】
ステップS20−4−2において、メインCPU201は、第1先開電動役物開放タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第1先開電動役物開放タイマの値が“0”である場合には、第1先開電動役物14を閉鎖状態にするためにステップS20−4−3の処理に移り、第1先開電動役物開放タイマの値が“0”でない場合には、第1先開電動役物開放中処理を終了する。
【0283】
ステップS20−4−3において、先開電動役物制御手段であるメインCPU201は、第1先開電動役物14の可変翼14a,14bを閉じるように第1可動部材ソレノイド71Sを制御する。これにより第1先開電動役物14は、遊技球が入球し難い閉鎖状態に切り換えられる。
【0284】
ステップS20−4−4において、メインCPU201は、第1先開電動役物14が閉鎖状態となった旨を示すために第1先開電動役物開放中フラグをOFFにする。
【0285】
[第2先開電動役物開放中処理]
【0286】
次に、上記ステップS20−6の第2先開電動役物開放中処理について、図16を参照しながら説明する。なお、図16は本実施の形態に係る第2先開電動役物開放中処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0287】
ステップS20−6−1において、メインCPU201は、第2先開電動役物入賞カウンタの値を確認する。そして、メインCPU201は、第2先開電動役物入賞カウンタの値が”0”である場合には、第2先開電動役物15を閉鎖状態にするためにステップS20−6−3の処理に移り、第2先開電動役物入賞カウンタの値が”0”ではない場合には、ステップS20−6−2の処理に移る。
【0288】
ステップS20−6−2において、メインCPU201は、第2先開電動役物開放タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第2先開電動役物開放タイマの値が“0”である場合には、第2先開電動役物15を閉鎖状態にするためにステップS20−6−3の処理に移り、第2先開電動役物開放タイマの値が“0”でない場合には、第2先開電動役物開放中処理を終了する。
【0289】
ステップS20−6−3において、先開電動役物制御手段であるメインCPU201は、第2先開電動役物15の可変翼15a,15bを閉じるように第2可動部材ソレノイド72Sを制御する。これにより第2先開電動役物15は、遊技球が入球し難い閉鎖状態に切り換えられる。
【0290】
ステップS20−6−4において、メインCPU201は、第2先開電動役物15が閉鎖状態となった旨を示すために第2先開電動役物開放中フラグをOFFにする。
【0291】
[第3先開電動役物開放中処理]
【0292】
次に、上記ステップS20−8の第3先開電動役物開放中処理について、図17を参照しながら説明する。なお、図17は本実施の形態に係る第3先開電動役物開放中処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0293】
ステップS20−8−1において、メインCPU201は、第3先開電動役物入賞カウンタの値を確認する。そして、メインCPU201は、第3先開電動役物入賞カウンタの値が”0”である場合には、第3先開電動役物16を閉鎖状態にするためにステップS20−8−3の処理に移り、第3先開電動役物入賞カウンタの値が”0”ではない場合には、ステップS20−8−2の処理に移る。
【0294】
ステップS20−8−2において、メインCPU201は、第3先開電動役物開放タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第3先開電動役物開放タイマの値が“0”である場合には、第3先開電動役物15を閉鎖状態にするためにステップS20−8−3の処理に移り、第3先開電動役物開放タイマの値が“0”でない場合には、第3先開電動役物開放中処理を終了する。
【0295】
ステップS20−8−3において、先開電動役物制御手段であるメインCPU201は、第3先開電動役物16の可変翼16a,16bを閉じるように第3可動部材ソレノイド73Sを制御する。これにより第3先開電動役物16は、遊技球が入球し難い閉鎖状態に切り換えられる。
【0296】
ステップS20−8−4において、メインCPU201は、第3先開電動役物16が閉鎖状態となった旨を示すために第3先開電動役物開放中フラグをOFFにする。
【0297】
[後開役物開放中処理]
【0298】
次に、上記ステップS20−10の後開役物開放中処理について、図18を参照しながら説明する。なお、図18は本実施の形態に係る後開役物開放中処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0299】
ステップS20−10−1において、メインCPU201は、後開役物入賞カウンタの値を確認する。そして、メインCPU201は、後開役物入賞カウンタの値が”0”である場合には、後開役物18を閉鎖状態にするためにステップS20−10−3の処理に移り、後開役物入賞カウンタの値が”0”ではない場合には、ステップS20−10−2の処理に移る。
【0300】
ステップS20−10−2において、メインCPU201は、後開役物開放タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、後開役物開放タイマの値が“0”である場合には、後開役物18を閉鎖状態にするためにステップS20−10−3の処理に移り、後開役物開放タイマの値が“0”でない場合には、後開役物開放中処理を終了する。
【0301】
ステップS20−10−3において、後開役物制御手段であるメインCPU201は、後開役物18の可変翼18a,18bを閉じるように後開可動部材ソレノイド75Sを制御する。これにより後開役物18は、遊技球が入球し難い閉鎖状態に切り換えられる。
【0302】
ステップS20−10−4において、メインCPU201は、後開役物18が閉鎖状態となった旨を示すために後開役物開放中フラグをOFFにする。
【0303】
[第1普通図柄制御処理]
【0304】
次に、上記ステップS30の第1普通図柄制御処理について、図19を参照しながら説明する。なお、図19は本実施の形態に係る第1普通図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0305】
ステップS30−1において、メインCPU201は、第1普通図柄制御状態フラグをロードする処理を実行する。なお、第1普通図柄制御状態フラグとは、第1普通図柄ゲームにおける遊技の状態を示すフラグである。メインCPU201は、この第1普通図柄制御状態フラグに基づいて、ステップS30−2乃至ステップS30−6における各処理を実行するか否かを判別する。
【0306】
ステップS30−2において、メインCPU201は、詳細については後述する第1普通図柄記憶チェック処理(図20参照)を行う。ここでは、主に、第1普通当り抽選処理が行われる。そして、この抽選処理の結果に応じて、第1普通図柄、当該第1普通図柄の変動表示パターン等の決定が行われる。
【0307】
ステップS30−3において、メインCPU201は、第1普通図柄制御状態フラグが第1普通図柄変動表示時間管理を示す値(01)であり、且つ変動表示時間がセットされた第1普通図柄待ち時間タイマの値が“0”である場合は、第1普通図柄の変動表示を終了させるために第1普通図柄表示時間管理を示す値(02)を第1普通図柄制御状態フラグにセットするとともに、確定後待ち時間(例えば、1秒)を第1普通図柄待ち時間タイマにセットする。なお、変動表示時間が終了した場合は、ステップS30−2にて決定された第1普通図柄が第1普通図柄表示器24に停止表示される。
【0308】
ステップS30−4において、メインCPU201は、詳細については後述する第1普通図柄表示時間管理処理(図21参照)を行う。ここでは、主に、停止表示された第1普通図柄の残り表示時間の管理が行われる。
【0309】
ステップS30−5において、メインCPU201は、詳細については後述する第2先開電動役物開放設定処理(図22参照)を行う。ここでは、主に、第2先開電動役物15を開放状態に拡開駆動させるための設定が行われる。
【0310】
ステップS30−6において、メインCPU201は、第1普通図柄制御状態フラグが第1普通図柄ゲーム終了を示す値(04)である場合に、第1保留記憶カウンタから“1”を減算する。また、メインCPU201は、第1保留記憶領域(“1”〜“4”)にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ第1保留記憶領域(“0”〜“3”)にシフトさせるとともに、第1普通図柄記憶チェックを示す値(00)を第1普通図柄制御状態フラグにセットする。
【0311】
[第1普通図柄記憶チェック処理]
【0312】
次に、上記ステップS30−2の第1普通図柄記憶チェック処理について、図20を参照しながら説明する。なお、図20は本実施の形態に係る第1普通図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0313】
ステップS30−2−1において、メインCPU201は、第1普通図柄制御状態フラグが第1普通図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かを確認し、この確認の結果、第1普通図柄制御状態フラグが第1普通図柄記憶チェックを示す値(00)である場合には、ステップS30−2−2の処理に移り、一方、第1普通図柄制御状態フラグが第1普通図柄記憶チェックを示す値(00)でない場合は、この第1普通図柄記憶チェック処理を終了する。
【0314】
ステップS30−2−2において、メインCPU201は、第1保留記憶カウンタの値が“0”であるか否かを確認し、この確認の結果、第1保留記憶カウンタの値が“0”である場合(すなわち、第1保留記憶領域(“0”〜“4”)に記憶された第1保留記憶の数が“0”である場合)には第1普通図柄記憶チェック処理を終了する。一方、第1保留記憶カウンタの値が“0”でない場合はステップS30−2−3の処理に移る。
【0315】
ステップS30−2−3において、抽選手段であるメインCPU201は、第1保留記憶領域(“0”)に記憶された第1保留記憶に含まれる第1普通当り抽選用乱数値を基にして、第2先開電動役物15を開放状態とさせるか否かの第1普通当り抽選(開放抽選)を行う。
【0316】
例えば、抽選手段であるメインCPU201は、上記第1普通当り抽選用乱数値が”0”〜”1022”の範囲であった場合には、図27(a)に示す第1普通当り抽選テーブルを基にして第1普通当りに当選した旨を決定する一方、第1普通当り抽選用乱数値がその他の値である場合には、第1普通当り抽選にはずれた旨を決定する。
【0317】
ステップS30−2−4において、メインCPU201は、ステップS30−2−3にて行われた第1普通当り抽選の結果、第1普通当り抽選に当選したか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第1普通当り抽選に当選した場合には、ステップS30−2−5の処理に移る。一方、第1普通当り抽選に当選しなかった場合には、ステップS30−2−8の処理に移る。
【0318】
ステップS30−2−5において、メインCPU201は、第1普通当りに当選した旨を示すために、第1普通当りフラグをONにする。
【0319】
ステップS30−2−6において、図柄決定手段であるメインCPU201は、図27(a)のテーブルに基づいて、第1普通当りを示す第1普通図柄「7」を決定する。
【0320】
ステップS30−2−8において、図柄決定手段であるメインCPU201は、図27(a)のテーブルを参照してはずれを示す第1普通図柄(「7」以外の図柄)を決定する。
【0321】
ステップS30−2−9において、変動表示パターン決定手段であるメインCPU201は、第1普通図柄の変動表示パターンや変動表示時間を決定する処理を行う。
【0322】
まず、変動表示パターン決定手段であるメインCPU201は、乱数発生器により0から1023の範囲で発生した乱数のうち、一の乱数値を抽出する。次に、メインCPU201は、抽出した乱数値と、第1普通図柄変動表示パターン決定テーブルとを基にして、第1普通図柄の変動表示パターンを決定する。
【0323】
ステップS30−2−10において、メインCPU201は、第1普通図柄待ち時間タイマに、変動表示時間(30秒)をセットする。
【0324】
なお、第1普通図柄表示器24における第1普通図柄の変動表示は、ステップS30−2−10によってセットされた変動表示時間の間行われる。変動表示時間が終了すると、変動表示される第1普通図柄は、ステップS30−2−6もしくはステップS30−2−8にて決定された第1普通図柄が表示された状態で停止する。
【0325】
ステップS30−2−11において、メインCPU201は、第1普通図柄変動表示時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットする。また、本ステップにおいて、メインCPU201は、今回の第1普通図柄記憶チェック処理に用いられた乱数値などを、所定の記憶領域から消去する。
【0326】
[第1普通図柄表示時間管理処理]
【0327】
次に、上記ステップS30−4の第1普通図柄表示時間管理処理について、図21を参照しながら説明する。なお、図21は第1普通図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0328】
ステップS30−4−1において、メインCPU201は、第1普通図柄制御状態フラグが第1普通図柄表示時間管理を示す値(02)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第1普通図柄制御状態フラグが第1普通図柄表示時間管理を示す値(02)である場合には、ステップS20−4−2の処理に移り、第1普通図柄制御状態フラグが第1普通図柄表示時間管理を示す値(02)でない場合には、第1普通図柄表示時間管理処理を終了する。
【0329】
ステップS30−4−2において、メインCPU201は、確定後待ち時間がセットされた第1普通図柄待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、確定後待ち時間がセットされた第1普通図柄待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS30−4−3の処理に移り、確定後待ち時間がセットされた第1普通図柄待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、第1普通図柄表示時間管理処理を終了する。
【0330】
なお、第1普通図柄の停止表示は、この第1普通図柄待ち時間タイマの値が”0”になるまでの間、継続される。
【0331】
ステップS30−4−3において、メインCPU201は、第1普通当りフラグがONとなっているか否かを確認し、この確認の結果、第1普通当りフラグがONとなっている場合(すなわち、ステップS30−2−5(図20)にて第1普通当りに当選した場合)には、ステップS30−4−4の処理に移り、一方、第1普通当りフラグがONとなっていない場合(すなわち、ステップS30−2−5(図20)にて第1普通当りに当選しなかった場合)には、ステップS30−4−6の処理に移る。
【0332】
ステップS30−4−4において、メインCPU201は、第1普通図柄制御状態フラグに、第2先開電動役物開放設定を示す値(03)をセットする。
【0333】
ステップS30−4−5において、メインCPU201は、第1普通図柄待ち時間タイマに、第2先開電動役物開放待ち時間(例えば、3000ms)をセットする。
【0334】
ステップS30−4−6において、メインCPU201は、第1普通図柄制御状態フラグに、第1普通図柄ゲーム終了を示す値(04)をセットし、第1普通図柄表示時間管理処理を終了する。
【0335】
[第2先開電動役物開放設定処理]
【0336】
次に、上記ステップS30−5の第2先開電動役物開放設定処理について、図22を参照しながら説明する。なお、図22は第2先開電動役物開放設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0337】
ステップS30−5−1において、メインCPU201は、第1普通図柄制御状態フラグが第2先開電動役物開放設定を示す値(03)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第1普通図柄制御状態フラグが第2先開電動役物開放設定を示す値(03)である場合には、ステップS30−5−2の処理に移る。一方、第1普通図柄制御状態フラグが第2先開電動役物開放設定を示す値(03)でない場合には、第2先開電動役物開放設定処理を終了する。
【0338】
ステップS30−5−2において、メインCPU201は、第2先開電動役物開放待ち時間がセットされた第1普通図柄待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第2先開電動役物開放待ち時間がセットされた第1普通図柄待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS30−5−3の処理に移り、第2先開電動役物開放待ち時間がセットされた第1普通図柄待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、第2先開電動役物開放設定処理を終了する。
【0339】
ステップS30−5−3において、メインCPU201は、第1普通図柄制御状態フラグに、第1普通図柄ゲーム終了を示す値(04)をセットする。
【0340】
ステップS30−5−4において、先開電動役物制御手段であるメインCPU201は、第2先開電動役物15を開放状態に拡開駆動させるための設定を行う。
【0341】
この場合、先開電動役物制御手段であるメインCPU201は、ステップS150(図4)において、上記設定に応じて第2先開電動役物15の可変翼15a,15bを開口するために第2可動部材ソレノイド72Sを制御をする。
【0342】
これにより、ステップS150(図4)において第2先開電動役物15は、遊技球が入球し易い開放状態に切り換えられる。但し、メインCPU201は、第2先開電動役物15が既に開放状態となっている場合(第2先開電動役物開放中フラグが既にONとなっている場合)には、ステップS30−5−4〜ステップS30−5−6までの処理をスキップする。
【0343】
ステップS30−5−5において、メインCPU201は、第2先開電動役物開放タイマに開放時間(5800ms)をセットする。なお、第2先開電動役物15の開放状態は、当該第2先開電動役物開放タイマにセットされた開放時間がゼロとなるまでもしくは第2先開電動役物15に所定数(4個)の遊技球が入球するまでの間、継続される。
【0344】
ステップS20−5−6において、メインCPU201は、第2先開電動役物入賞カウンタに”4”をセットする。
【0345】
ステップS30−5−7において、メインCPU201は、第1普通当りフラグをOFFにする。
【0346】
ステップS30−5−8において、メインCPU201は、第2先開電動役物15が開放状態となる旨を示すために第2先開電動役物開放中フラグをONにする。
【0347】
このように、本実施の形態によれば、第1先開電動役物14への遊技球の入球に応じて行われる第1普通当り抽選に当選した場合に、第2先開電動役物15が開放状態となるようになっている。つまり、本実施の形態においては、第1先開電動役物14への入球を狙うことにより、第2先開電動役物15の開放を狙うことができる。また、本実施の形態によれば、第1先開電動役物14への入球時に行われる第1普通当り抽選に対して遊技者の興味を惹きつけることができる。
【0348】
[第2普通図柄制御処理]
【0349】
次に、上記ステップS40の第2普通図柄制御処理について、図23を参照しながら説明する。なお、図23は本実施の形態に係る第2普通図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0350】
ステップS40−1において、メインCPU201は、第2普通図柄制御状態フラグをロードする処理を実行する。なお、第2普通図柄制御状態フラグとは、第2普通図柄ゲームにおける遊技の状態を示すフラグである。メインCPU201は、この第2普通図柄制御状態フラグに基づいて、ステップS40−2乃至ステップS40−6における各処理を実行するか否かを判別する。
【0351】
ステップS40−2において、メインCPU201は、詳細については後述する第2普通図柄記憶チェック処理(図24参照)を行う。ここでは、主に、第2普通当り抽選処理が行われる。そして、この抽選処理の結果に応じて、第2普通図柄、当該第2普通図柄の変動表示パターン等の決定が行われる。
【0352】
ステップS40−3において、メインCPU201は、第2普通図柄制御状態フラグが第2普通図柄変動表示時間管理を示す値(01)であり、且つ変動表示時間がセットされた第2普通図柄待ち時間タイマの値が“0”である場合は、第2普通図柄の変動表示を終了させるために第2普通図柄表示時間管理を示す値(02)を第2普通図柄制御状態フラグにセットするとともに、確定後待ち時間(例えば、1秒)を第2普通図柄待ち時間タイマにセットする。なお、変動表示時間が終了した場合は、ステップS40−2にて決定された第2普通図柄が第2普通図柄表示器24に停止表示される。
【0353】
ステップS40−4において、メインCPU201は、詳細については後述する第2普通図柄表示時間管理処理(図25参照)を行う。ここでは、主に、停止表示された第2普通図柄の残り表示時間の管理が行われる。
【0354】
ステップS40−5において、メインCPU201は、詳細については後述する第3先開電動役物開放設定処理(図26参照)を行う。ここでは、主に、第3先開電動役物16を開放状態に拡開駆動させるための設定が行われる。
【0355】
ステップS40−6において、メインCPU201は、第2普通図柄制御状態フラグが第2普通図柄ゲーム終了を示す値(04)である場合に、第2保留記憶カウンタから“1”を減算する。また、メインCPU201は、第2保留記憶領域(“1”〜“4”)にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ第2保留記憶領域(“0”〜“3”)にシフトさせるとともに、第2普通図柄記憶チェックを示す値(00)を第2普通図柄制御状態フラグにセットする。
【0356】
[第2普通図柄記憶チェック処理]
【0357】
次に、上記ステップS40−2の第2普通図柄記憶チェック処理について、図24を参照しながら説明する。なお、図24は本実施の形態に係る第2普通図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0358】
ステップS40−2−1において、メインCPU201は、第2普通図柄制御状態フラグが第2普通図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かを確認し、この確認の結果、第2普通図柄制御状態フラグが第2普通図柄記憶チェックを示す値(00)である場合には、ステップS40−2−2の処理に移り、一方、第2普通図柄制御状態フラグが第2普通図柄記憶チェックを示す値(00)でない場合は、この第2普通図柄記憶チェック処理を終了する。
【0359】
ステップS40−2−2において、メインCPU201は、第2保留記憶カウンタの値が“0”であるか否かを確認し、この確認の結果、第2保留記憶カウンタの値が“0”である場合(すなわち、第2保留記憶領域(“0”〜“4”)に記憶された第2保留記憶の数が“0”である場合)には第2普通図柄記憶チェック処理を終了する。一方、第2保留記憶カウンタの値が“0”でない場合はステップS40−2−3の処理に移る。
【0360】
ステップS40−2−3において、抽選手段であるメインCPU201は、第2保留記憶領域(“0”)に記憶された第2保留記憶に含まれる第2普通当り抽選用乱数値を基にして、第3先開電動役物16を開放状態とさせるか否かの第2普通当り抽選(開放抽選)を行う。
【0361】
例えば、抽選手段であるメインCPU201は、上記第2普通当り抽選用乱数値が”0”〜”1022”の範囲であった場合には、図27(b)に示す第2普通当り抽選テーブルを基にして第2普通当りに当選した旨を決定する一方、第2普通当り抽選用乱数値がその他の値である場合には、第2普通当り抽選にはずれた旨を決定する。
【0362】
ステップS40−2−4において、メインCPU201は、ステップS40−2−3にて行われた第2普通当り抽選の結果、第2普通当り抽選に当選したか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第2普通当り抽選に当選した場合には、ステップS40−2−5の処理に移る。一方、第2普通当り抽選に当選しなかった場合には、ステップS40−2−8の処理に移る。
【0363】
ステップS40−2−5において、メインCPU201は、第2普通当りに当選した旨を示すために、第2普通当りフラグをONにする。
【0364】
ステップS40−2−6において、図柄決定手段であるメインCPU201は、図27(b)のテーブルに基づいて、第2普通当りを示す第2普通図柄「7」を決定する。
【0365】
ステップS40−2−8において、図柄決定手段であるメインCPU201は、図27(b)のテーブルを参照してはずれを示す第1普通図柄(「7」以外の図柄)を決定する。
【0366】
ステップS40−2−9において、変動表示パターン決定手段であるメインCPU201は、第2普通図柄の変動表示パターンを決定する処理を行う。
【0367】
まず、変動表示パターン決定手段であるメインCPU201は、乱数発生器により0から255の範囲で発生した乱数のうち、一の乱数値を抽出する。次に、メインCPU201は、抽出した乱数値と、第2普通図柄変動表示パターン決定テーブルとを基にして、第2普通図柄の変動表示パターンを決定する。
【0368】
ステップS40−2−10において、メインCPU201は、第2普通図柄待ち時間タイマに、変動表示時間(30秒)をセットする。
【0369】
なお、第2普通図柄表示器25における第2普通図柄の変動表示は、ステップS40−2−10によってセットされた変動表示時間の間行われる。変動表示時間が終了すると、変動表示される第2普通図柄は、ステップS40−2−6もしくはステップS40−2−8にて決定された第2普通図柄が表示された状態で停止する。
【0370】
ステップS40−2−11において、メインCPU201は、第2普通図柄変動表示時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットする。また、本ステップにおいて、メインCPU201は、今回の第2普通図柄記憶チェック処理に用いられた乱数値などを、所定の記憶領域から消去する。
【0371】
[第2普通図柄表示時間管理処理]
【0372】
次に、上記ステップS40−4の第2普通図柄表示時間管理処理について、図25を参照しながら説明する。なお、図25は第2普通図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0373】
ステップS40−4−1において、メインCPU201は、第2普通図柄制御状態フラグが第2普通図柄表示時間管理を示す値(02)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第2普通図柄制御状態フラグが第2普通図柄表示時間管理を示す値(02)である場合には、ステップS20−4−2の処理に移り、第2普通図柄制御状態フラグが第2普通図柄表示時間管理を示す値(02)でない場合には、第2普通図柄表示時間管理処理を終了する。
【0374】
ステップS40−4−2において、メインCPU201は、確定後待ち時間がセットされた第2普通図柄待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、確定後待ち時間がセットされた第2普通図柄待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS40−4−3の処理に移り、確定後待ち時間がセットされた第2普通図柄待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、第2普通図柄表示時間管理処理を終了する。
【0375】
なお、第2普通図柄の停止表示は、この第2普通図柄待ち時間タイマの値が”0”になるまでの間、継続される。
【0376】
ステップS40−4−3において、メインCPU201は、第1普通当りフラグがONとなっているか否かを確認し、この確認の結果、第2普通当りフラグがONとなっている場合(すなわち、ステップS40−2−5(図24)にて第2普通当りに当選した場合)には、ステップS40−4−4の処理に移り、一方、第2普通当りフラグがONとなっていない場合(すなわち、ステップS40−2−5(図24)にて第2普通当りに当選しなかった場合)には、ステップS40−4−6の処理に移る。
【0377】
ステップS40−4−4において、メインCPU201は、第2普通図柄制御状態フラグに、第3先開電動役物開放設定を示す値(03)をセットする。
【0378】
ステップS40−4−5において、メインCPU201は、第2普通図柄待ち時間タイマに、第3先開電動役物開放待ち時間(例えば、3000ms)をセットする。
【0379】
ステップS40−4−6において、メインCPU201は、第2普通図柄制御状態フラグに、第2普通図柄ゲーム終了を示す値(04)をセットし、第2普通図柄表示時間管理処理を終了する。
【0380】
[第3先開電動役物開放設定処理]
【0381】
次に、上記ステップS40−5の第3先開電動役物開放設定処理について、図26を参照しながら説明する。なお、図26は第3先開電動役物開放設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0382】
ステップS40−5−1において、メインCPU201は、第2普通図柄制御状態フラグが第3先開電動役物開放設定を示す値(03)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第2普通図柄制御状態フラグが第3先開電動役物開放設定を示す値(03)である場合には、ステップS40−5−2の処理に移る。一方、第2普通図柄制御状態フラグが第3先開電動役物開放設定を示す値(03)でない場合には、第3先開電動役物開放設定処理を終了する。
【0383】
ステップS40−5−2において、メインCPU201は、第3先開電動役物開放待ち時間がセットされた第2普通図柄待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第3先開電動役物開放待ち時間がセットされた第2普通図柄待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS40−5−3の処理に移り、第3先開電動役物開放待ち時間がセットされた第2普通図柄待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、第3先開電動役物開放設定処理を終了する。
【0384】
ステップS40−5−3において、メインCPU201は、第2普通図柄制御状態フラグに、第2普通図柄ゲーム終了を示す値(04)をセットする。
【0385】
ステップS40−5−4において、先開電動役物制御手段であるメインCPU201は、第3先開電動役物16を開放状態に拡開駆動させるための設定を行う。
【0386】
この場合、先開電動役物制御手段であるメインCPU201は、ステップS150(図4)において、上記設定に応じて第3先開電動役物16の可変翼16a,16bを開口するために第3可動部材ソレノイド73Sを制御をする。
【0387】
これにより、ステップS150(図4)において第3先開電動役物16は、遊技球が入球し易い開放状態に切り換えられる。但し、メインCPU201は、第3先開電動役物16が既に開放状態となっている場合(第3先開電動役物開放中フラグが既にONとなっている場合)には、ステップS40−5−4〜ステップS40−5−6までの処理をスキップする。
【0388】
ステップS40−5−5において、メインCPU201は、第3先開電動役物開放タイマに開放時間(5800ms)をセットする。なお、第3先開電動役物16の開放状態は、当該第3先開電動役物開放タイマにセットされた開放時間がゼロとなるまでもしくは第3先開電動役物16に所定数(4個)の遊技球が入球するまでの間、継続される。
【0389】
ステップS40−5−6において、メインCPU201は、第3先開電動役物入賞カウンタに”4”をセットする。
【0390】
ステップS40−5−7において、メインCPU201は、第2普通当りフラグをOFFにする。
【0391】
ステップS40−5−8において、メインCPU201は、第3先開電動役物16が開放状態となる旨を示すために第3先開電動役物開放中フラグをONにする。
【0392】
このように、本実施の形態によれば、第2先開電動役物15への遊技球の入球に応じて行われる第2普通当り抽選に当選した場合に、第3先開電動役物16が開放状態となるようになっている。つまり、本実施の形態においては、第2先開電動役物15への入球を狙うことにより、第3先開電動役物16の開放を狙うことができる。また、本実施の形態によれば、第2先開電動役物15への入球時に行われる第2普通当り抽選に対して遊技者の興味を惹きつけることができる。
【0393】
また、複数の始動入賞装置が連動して拡開可能な従来の遊技機においては、1回の連動において獲得できる賞球(出玉)数には限度があるため、上記連動の開始条件となる第一種非電動役物の規定入賞球数を何個にしたとしても、期待出玉がある程度限られてしまう。
【0394】
しかしながら、本発明では、後開役物18を介してクルーン30内に流入した遊技球の一部が第1特定領域31を通過することで、再び先開電動役物が開状態となり、後開役物が開放状態となる機会を再度得ることができる構成となっている。つまり、本発明では、クルーン30内に流入した遊技球の一部が第1特定領域31を通過することで、再び連動の機会を得ることができる。
【0395】
そのため、後開役物18を通過した遊技球が運よく連動に関わる入賞となる場合(すなわち、クルーン30内に流入した遊技球が第1特定領域31を通過する場合)には、遊技者は、規定の連動契機による最大払出し個数より多い払出し個数をまとめて得ることができる。このような本発明によれば、従来の遊技機に比べて、遊技に対する興趣を向上させることが可能となる。
【0396】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これは本発明を具体的に例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。
【0397】
例えば、本実施の形態におけるメインCPU201は、第1先開電動役物14、第2先開電動役物15、第3先開電動役物16等が開放状態に切り換わる頻度が向上する時短状態の制御を行うことが可能であってもよい。
【0398】
また、本実施の形態において、第2先開電動役物15および第3先開電動役物16は、それぞれ、第1普通当り抽選、第2普通当り抽選に当選した場合に開放状態となるようになっていたが、これに限られず、第2先開電動役物15および第3先開電動役物16は、それぞれ、第1先開電動役物14、第2先開電動役物15に遊技球が入球するのみで開放状態となるようになっていてもよい。
【0399】
さらに、本実施の形態において、第3先開電動役物16に遊技球が入球した場合には、後開役物18が開放状態となるようになっていたが、これに限られず、当該第3先開電動役物16に遊技球が入球したことに応じて所定の抽選が行われるようにし、当該抽選に当選した場合にのみ、後開役物18が開放状態となるようになっていてもよい。
【0400】
さらに、第1先開電動役物14、第2先開電動役物15、第3先開電動役物16、後開役物18は、開放状態となった場合に入球可能な遊技球数として、それぞれ、4個が設定されていたが、これに限られず、入球可能な遊技球数として他の遊技球数が設定されていてもよい。
【0401】
また、後開役物18を遊技球が通過した場合には、5個の賞球が払出されるようになっていたが、これに限られず、後開役物18を遊技球が通過しても賞球が払出されない構成であってもよい。また、本実施の形態においては、通過領域11を遊技球が通過しても賞球が払い出されることはないが、当該通過領域11を遊技球が通過した場合には、所定数の賞球が払い出される構成であってもよい。
【0402】
また、第1先開電動役物14は、開放状態となっているときに遊技球が入球した場合に限り、賞球の払出しや、第1普通当り抽選が行われる契機となる電動役物であったが、これに限られず、閉鎖状態のときに遊技球が入球した場合であっても、賞球の払出しや、第1普通当り抽選が行われる契機となる電動役物であってもよい。さらに、第2先開電動役物15は、閉鎖状態のときに遊技球が入球した場合であっても、賞球の払出しや、第2普通当り抽選が行われる契機となる電動役物であってもよい。そして、第3先開電動役物16は、開放状態となっているときに遊技球が入球した場合に限り、賞球の払出しや、後開役物18の開放が行われる契機となる電動役物であったが、これに限られず、閉鎖状態のときに遊技球が入球した場合であっても、賞球の払出しや、後開役物18の開放が行われる契機となる電動役物であってもよい。
【0403】
以上説明したように、本実施の形態によれば、後開役物18に入球した遊技球が第1特定領域31及び第2特定領域32のうち第1特定領域31を通過した場合には、上記先開電動役物(第1先開電動役物スイッチ19a、第2先開電動役物スイッチ19b、第3先開電動役物スイッチ19c)が再度開放状態となるようになっている。
【0404】
つまり、本発明によれば、後開役物18に入球した遊技球が第1特定領域31を通過した場合、遊技者は、先開電動役物が再び開放状態となる利益を得ることができ、ひいては、後開役物18が開放状態となる機会を再度得ることができる。
【0405】
これによれば、電動役物を拡開駆動させる契機に変化を持たせることができるとともに、後開役物18に入球した遊技球が第1特定領域31又は第2特定領域32の何れを通過するかという興趣を提供することができ、遊技に対する興趣を向上させることが可能となる。
【0406】
また、本実施の形態におけるメインCPU(後開役物制御手段)201は、先開電動役物に遊技球が入球し、且つ当該入球に応じて行われる抽選に当選した場合に、後開役物18を開放状態にする制御を行う。これによれば、先開電動役物への入球時に行われる抽選に対して遊技者の興味を惹きつけることができ、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることが可能となる。
【0407】
さらに、本実施の形態では、先開電動役物が複数設けられ(例えば、第1先開電動役物14、第2先開電動役物15、第3先開電動役物16)、通過領域11を遊技球が通過した場合には、当該複数の先開電動役物のうち一の先開電動役物(例えば、第1先開電動役物14)が開放状態に制御され、そして、当該第1先開電動役物14に遊技球が入球した場合には、他の先開電動役物(例えば、第2先開電動役物15)が開放状態に制御される。これによれば、各先開電動役物が拡開駆動される契機は、それぞれ異なるようになるので、先開電動役物が拡開駆動される契機に変化を持たせることができ、遊技に対する興趣をより向上させることが可能となる。
【0408】
また、遊技球の入球に応じて先開遊技球付与手段により遊技球が付与される先開電動役物が複数設けられている本発明によれば、当該先開電動役物が一つのときと比べて、遊技者が遊技球を得られる機会を増やすことができるので、当該遊技者の遊技意欲をより高めることが可能となる。
【0409】
また、本実施の形態では、後開役物18は、最後に開放状態とされた先開電動役物(例えば、第3先開電動役物16)に遊技球が入球した場合に、開放状態に制御される。これによれば、先開電動役物が拡開駆動される契機と後開役物が拡開駆動される契機とが異なるようになるので、電動役物が拡開駆動される契機により変化を持たせることができる。
【0410】
(実施の形態2)
【0411】
本実施の形態のパチンコ遊技機1は、実施の形態1の機能の一部に変更を加え、以下に示す機能を有する。
【0412】
本実施の形態1における後開役物18は、第3先開電動役物16への遊技球の入球に応じてメインCPU201の制御により開放されるようになっていたが、実施の形態2における後開役物180は、以下に示す開閉機構を有することにより、遊技球の入球に応じて、開放状態と閉鎖状態とに変位するようになっている。
【0413】
次に、図30を基にして、本実施の形態の後開役物180について説明する。後開役物180は、当該後開役物180の内部を覆うカバー体180c、および遊技球が当該後開役物180の内部を通過し易い開放状態と遊技球が内部を通過し難い閉鎖状態とに変化可能な可変翼180a,180bを有している。可変翼180a,180bは、遊技球が通過可能な所定の間隔をあけ、互いに対面するように、左右対称で配置されている。可変翼180a,180bの形状は、正面視で基端部から先端部に向けて徐々に細くなり、所定の厚さを有する。なお、図30に示すように、後開役物180の上方には障害部材等が設けられていないため、後開役物180が閉鎖状態である場合であっても、当該後開役物180には、遊技領域2aを転動する遊技球が直接入球可能である。
【0414】
次に、図31を基にして後開役物180の開閉機構を説明する。図31は、後開役物180からカバー体180cを取り外した状態を示す説明図である。同図に示すように、可変翼180aと可変翼180bとの間には、後開役物180に入球した遊技球が通過可能な通過役物内通路510が形成されている。通過役物内通路510は、後開役物通過役物180を貫通する構成となっている。そのため、後開役物180に入球した遊技球は、通過役物内通路510を介して後開役物180を通過する。
【0415】
開閉機構500は、後開役物180に設けられた可変翼180a,180bにそれぞれ接続されている。
【0416】
この可変翼180a,180bにそれぞれ接続された開閉機構500は、通過役物内通路510を挟んで互いに対面するように左右対称で配置されている。
【0417】
以下に、右側の可変翼180bに接続された開閉機構500の構成について説明する。開閉機構500は、可変翼180bの基端部に一端側が挿入され固定された可動片軸253と、可動片軸253の中間部に固定された回転可能な第1歯車252と、可動片軸253の他端側に固定された閉鎖用球受部254と、第1歯車252の歯と互いに歯合し回転可能な第2歯車256と、第2歯車256の中心に一端側が挿入され固定された球受軸255と、球受軸255の他端側に固定された開放用球受部257とを備える。
【0418】
第1歯車252は、略円形状の外縁全体に歯が形成され、可動片軸253を回転軸として回動するように設けられている。閉鎖用球受部254は、略矩形の板状に形成され、その1辺が可動片軸253に固定されている。閉鎖用球受部254は、可変翼180bが閉鎖状態のときには、通過役物内通路510の外部に配置され(図31(b),(c)参照)、可変翼180bが開放状態のときには、通過役物内通路510の内部に配置されている(図31(a),(d)参照)。また、閉鎖用球受部254は、第1歯車252が可動片軸253を回転軸として右方向に回動することで通過役物内通路510の外部から内部に移動し、左方向に回動することで通過役物内通路510の内部から外部へ移動する。
【0419】
第2歯車256は、略円形状の外縁全体に歯が形成され、球受軸255を回転軸として回動するように設けられている。開放用球受部257は、略三角形の板状に形成され、その1端が球受軸255に固定されている。開放用球受部257は、可変翼180bが閉鎖状態のときには、通過役物内通路510の内部に配置され(図31(b),(c)参照)、可変翼180bが開放状態のときには、通過役物内通路510の外部に配置されている(図31(a),(d)参照)。また、開放用球受部257は、第2歯車256が球受軸255を回転軸として右方向に回動することで通過役物内通路510の外部から内部に移動し、左方向に回動することで通過役物内通路510の内部から外部へ移動する。
【0420】
なお、左側の可変翼180aに接続された開閉機構500の構成は、右側の可変翼180bに接続された開閉機構500の構成と左右対称の構成である。
【0421】
次に、開放状態中の後開役物180に遊技球が流入した場合における開閉機構500の動作について説明する。
【0422】
まず、開放状態中の後開役物180の内部に遊技球400が流入した場合、流入した遊技球400は、通過役物内通路510の内部に入って下方に流下する。この通過役物内通路510の内部を流下する遊技球は、通過役物内通路510内部に配置された左右両側に位置する2つの閉鎖用球受部254に当接する(図31(a)参照)。
【0423】
すると、これらの閉鎖用球受部254に駆動力が付与され、閉鎖用球受部254が下方に押し下げられることにより、これらの閉鎖用球受部254は通過役物内通路510の内部から外部へ移動する。これにより、右側の第1歯車252は左方向に回動し、この右側の第1歯車252の歯と歯が係合する右側の第2歯車256は右方向に回動し、右側の開放用球受部257は通過役物内通路510の外部から内部へ移動する(図31(b)参照)。
【0424】
また、左側の第1歯車252は右方向に回動し、この左側の第1歯車252の歯と歯が係合する左側の第2歯車256は左方向に回動し、左側の閉鎖用球受部254は通過役物内通路510の内部から外部へ移動する。これらの第1歯車252の回動に伴い、可変翼13a,13bは、開放状態から閉鎖状態へ可動する。
【0425】
次に、閉鎖状態中の後開役物180に遊技球が流入した場合における開閉機構500の動作について説明する。
【0426】
まず、閉鎖状態中の後開電動役物180の内部に遊技球400が流入した場合、流入した遊技球400は、通過役物内通路510の内部に入って下方に流下する。この通過役物内通路510の内部を流下する遊技球は、通過役物内通路510内部に配置された左右両側に位置する2つの開放用球受部257に当接する(図31(c)参照)。
【0427】
すると、これらの開放用球受部257に駆動力が付与され、開放用球受部257が下方に押し下げられることにより、これらの開放用球受部257は通過役物内通路510の内部から外部へ移動する。これにより、右側の第2歯車256は左方向に回動し、この右側の第2歯車256の歯と歯が係合する右側の第1歯車252は右方向に回動し、右側の閉鎖用球受部254は通過役物内通路510の外部から内部へ移動する(図31(d)参照)。
【0428】
また、左側の第2歯車256は右方向に回動し、この左側の第2歯車256の歯と歯が係合する左側の第1歯車252は左方向に回動し、左側の閉鎖用球受部254は通過役物内通路510の外部から内部へ移動する。これらの第1歯車252の回動に伴い、可変翼180a,180bは、閉鎖状態から開放状態へ可動する。
【0429】
すなわち、本実施の形態の後開役物180は、開放状態中に遊技球が内部を通過した場合には、閉鎖状態に切り替えられる一方、閉鎖状態中に遊技球が内部を通過した場合には開放状態に切り替えられるようになっている。但し、後開役物180における開閉機構500の構成は、上述した例に限られない。
【0430】
本実施の形態によれば、後開役物や先開電動役物が拡開駆動される契機により変化を持たせることができ、遊技に対する興趣をより向上させることが可能となる。
【0431】
また、上述した第1先開電動役物14の可変翼14a,14bは、第1可変部材ソレノイド71Sにより駆動される電動式の部材であったが、これに限られず、第1先電動役物は、実施の形態2に示す後開役物180のようにメカ式で可動する部材であってもよい。例えば、第1特定領域31を通過する遊技球が衝突可能なスイッチ部を当該第1特定領域31の内部に設けるとともに、上記スイッチ部に遊技球が衝突した場合に生じる衝撃力に応じて可変翼14a,14bを拡開駆動する駆動部材を遊技機1に設けることにより、第1電動役物の可変翼をメカ式で可動するようになっていてもよい。また、第1先開電動役物の内部に、後開役物180における開閉機構500(例えば、可動片軸253、閉鎖用球受部254(図31))に相当する部材を設けることによって、開放状態中の第1先開電動役物に遊技球が入球した場合に、当該第1先開電動役物における可変翼が、開放状態から閉鎖状態へ可動ようになっていてもよい。この場合、開放状態中の第1電動役物は、遊技球の入球に応じてメカ式にて閉鎖状態へと可動するようになる。
【産業上の利用可能性】
【0432】
以上の説明においては、本発明をパチンコ遊技機本体が遊技台に取り付けられた遊技機に適用した場合が説明されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチスロ遊技機(スロットマシン)、雀球、スマートボールあるいはゲームセンターに設置された各種ゲーム機など、種々の遊技機に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0433】
【図1】実施の形態1に係る遊技機を示す斜視図である。
【図2】図1に示した遊技機の正面図である。
【図3】図1に示した遊技機の制御系を示すブロック図である。
【図4】実施の形態1に係る遊技機の主制御回路の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1に係るスイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態1に係る通過領域スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態1に係る第1先開電動役物スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】実施の形態1に係る第2先開電動役物スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態1に係る第3先開電動役物スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】実施の形態1に係る後開役物スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態1に係る特定領域スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】実施の形態1に係る電動役物開放制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】実施の形態1に係る第1先開電動役物開放遊技開始処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】実施の形態1に係る後開役物開放遊技開始処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】実施の形態1に係る第1先開電動役物開放中処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】実施の形態1に係る第2先開電動役物開放中処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】実施の形態1に係る第3先開電動役物開放中処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】実施の形態1に係る後開役物開放中処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図19】実施の形態1に係る第1普通図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図20】実施の形態1に係る第1普通図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図21】実施の形態1に係る第1普通図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図22】実施の形態1に係る第2先開電動役物開放設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図23】実施の形態1に係る第2普通図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図24】実施の形態1に係る第2普通図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図25】実施の形態1に係る第2普通図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図26】実施の形態1に係る第3先開電動役物開放設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図27】(a)は第1普通当り抽選テーブルの一例を示す図、(b)は第2普通当り抽選テーブルの一例を示す図である。
【図28】図2に示したクルーンの斜視図である。
【図29】実施の形態1に係る電動役物の説明図である。
【図30】実施の形態2に係る後開役物の一例を示す説明図である。
【図31】図30に示す後開役物の開閉機構の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0434】
1 パチンコ遊技機(遊技機)
2 遊技盤
2a 遊技領域
3 遊技機本体
3a 本体枠
4 上皿部
4a 上皿
5 下皿部
5a 下皿
6 レール
6a,6b スピーカ
7 発射ハンドル
9 球貸し操作パネル
9a ガラス扉
10 シャッタレバー
11 通過領域
12a 第1一般入賞装置
12b 第2一般入賞装置
12c 第3一般入賞装置
12d 第4一般入賞装置
14 第1先開電動役物(先開電動役物)
14a,14b 可変翼
15 第2先開電動役物(先開電動役物)
15a,15b 可変翼
16 第3先開電動役物(先開電動役物)
16a,16b 可変翼
17 アウト口
18 後開役物
18a,18b 可変翼
18c カバー体
19Sa 第1一般入賞装置スイッチ
19Sb 第2一般入賞装置スイッチ
19Sc 第3一般入賞装置スイッチ
19Sd 第4一般入賞装置スイッチ
19Se 通過領域スイッチ
19Sf 第1特定領域スイッチ(第1特定領域通過検出手段)
19Sg 第2特定領域スイッチ
19a 第1先開電動役物スイッチ(先開通過検出手段)
19b 第2先開電動役物スイッチ(先開通過検出手段)
19c 第3先開電動役物スイッチ(先開通過検出手段)
19d 後開役物スイッチ(後開通過検出手段)
21 液晶表示装置
21a 表示領域
22 第1普通図柄記憶表示器
23 第2普通図柄記憶表示器
24 第1普通図柄表示器
25 第2普通図柄表示器
30 クルーン
30a 開口部
30j ガラス板
31 第1特定領域
32 第2特定領域
39a 装飾ランプ
50 障害部材
55 第1排出口
56 第2排出口
60 装飾ユニット
60a,60b スピーカカバー
70a 払出制御回路
70b 発射制御回路
71S 第1可動部材ソレノイド
72S 第2可動部材ソレノイド
73S 第3可動部材ソレノイド
74S バックアップクリアスイッチ
75S 後開可動部材ソレノイド
81 カードユニット
82 払出装置
90 発射装置
200 主制御回路
201 メインCPU
202 メインROM
203 メインRAM
204 初期リセット回路
205 I/Oポート
206 コマンド出力ポート
252 第1歯車
253 可動片軸
254 閉鎖用球受部
255 球受軸
256 第2歯車
257 開放用球受部
300 副制御回路
301 サブCPU
302 プログラムROM
303 ワークRAM
304 コマンド入力ポート
305 画像制御回路
305a VDP
305b 画像データROM
305c VRAM
305d D/A変換回路
306 音声制御回路
307 ランプ制御回路
400 遊技球
500 開閉機構
510 通過役物内通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が転動する遊技領域を有する遊技盤と、
前記遊技盤の遊技領域に設けられ、遊技球が通過可能な通過領域と、
前記通過領域を通過した遊技球を検出する通過領域通過検出手段と、
前記遊技盤の遊技領域に設けられ、遊技球の入球が困難な閉鎖状態と、当該閉鎖状態と比較して遊技球の入球が容易な開放状態とに変化可能な先開電動役物と、
前記通過領域通過検出手段により遊技球が検出された場合に、前記先開電動役物を、前記閉鎖状態から前記開放状態へと拡開駆動させる制御を行う先開電動役物制御手段と、
前記先開電動役物に入球した遊技球を検出する先開通過検出手段と、
前記先開通過検出手段により遊技球が検出されたことに基づいて、遊技球を付与する先開遊技球付与手段と、
前記遊技盤の遊技領域に設けられ、遊技球の入球が困難な閉鎖状態と、当該閉鎖状態と比較して遊技球の入球が容易な開放状態とに変化可能な後開役物と、
前記先開通過検出手段により遊技球が検出された場合に、前記後開役物を、前記閉鎖状態から前記開放状態へと拡開駆動させる制御を行う後開役物制御手段と、
前記後開役物に入球した遊技球が通過し得る第1特定領域と、
前記第1特定領域を通過した遊技球を検出する第1特定領域通過検出手段とを備え、
前記先開電動役物制御手段は、前記第1特定領域通過検出手段により遊技球が検出された場合には、前記先開電動役物を、前記閉鎖状態から前記開放状態へと再度拡開駆動させる制御を行う、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記先開電動役物に遊技球が入球したことに基づいて、抽選を行う抽選手段を更に備え、
前記後開役物制御手段は、前記先開電動役物に遊技球が入球し、且つ当該入球に応じて前記抽選手段により行われる抽選に当選した場合に、前記後開役物を前記閉鎖状態から前記開放状態へと拡開駆動させる制御を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記先開電動役物は複数設けられ、
前記先開電動役物制御手段は、一の先開電動役物が拡開される拡開条件が充足された場合に、前記複数の先開電動役物のうち一の先開電動役物を前記閉鎖状態から前記開放状態へと拡開駆動させる制御を行い、当該先開電動役物に遊技球が入球した場合には、他の先開電動役物を前記閉鎖状態から前記開放状態へと拡開駆動させる制御を行う、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記後開役物制御手段は、前記先開電動役物制御手段の制御により最後に開放状態とされた先開電動役物に遊技球が入球した場合に、前記後開役物を前記閉鎖状態から前記開放状態へと拡開駆動させる制御を行う、
ことを特徴とする請求項3記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2009−273766(P2009−273766A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−129649(P2008−129649)
【出願日】平成20年5月16日(2008.5.16)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】